JP4122817B2 - 複写装置管理システム、プログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写装置管理システム、およびプログラムに関する。より詳細には、複写装置を利用して私的複写(私用コピー)をする際の課金処理に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、企業のオフィス内に置かれている複写装置を利用して、その企業の従業者が業務用に原稿をコピーすることが日常的に行なわれている。この場合、複写代金は、当然のごとく、その企業が負担する。
【0003】
一方、その企業の従業者は、前記複写装置を利用して私用コピーを取りたいことがしばしば起きる。たとえば、自治会の資料をコピーしたいなどのケースである。これは、たとえばコンビニエンスストアなどの公共の場に設置されている複写装置を利用することもできるが、たとえば、ソータ機能が設けられていないなどの点で、不便であるといったことがその背景と考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような私用コピーについては、課金処理が問題となる。たとえば、企業内で個人的に使用した分の代金をその企業に支払うという仕組みがないのが実状である。このため、実際のところは、オフィス内における私的使用を一切認めないか、あるいは何らの制限を設けていない。
【0005】
私的使用を一切認めない前者の場合、無理に個人的に利用すると不正使用となるので、原理的には(啓発的には)個人使用を防げても、実際のところは、私的使用を完全に防止することはできない。たとえば、部門別にコピーカードを発行し、装置使用時にはコピーカードをリーダに挿入して使用するということが広く行なわれている。この場合、コピーカードがなければ複写装置を使用できないので、おおむね私的複写を防止することができる。
【0006】
使用の都度コピーカードに使用履歴を記録しておき課金処理時に記録された情報を参照する、あるいは前もって使用可能総量を設定しておき、その範囲内でその部門に使用を認め、使用可能総量分を課金処理することで、部門ごとの使用分に対する課金処理を実現できる。しかしながら、その時点でコピーカードを持っている従業員は、依然として私的使用をでき得る。そしてこの場合、私的使用分の代金は、企業側が負担しなければならない。
【0007】
また、何らの制限を設けない後者の場合、禁止の抑制がなく自由に使用され得るので、利用頻度が多くなってしまう。そして、この多量の私的使用分の代金が全てその企業に課金されることになり、企業にとっては大きな負担となる。
【0008】
つまり、従来のままでは、オフィス内における、私的コピーの防止と、私的コピーがされた場合の、その個人に対する課金とのバランスをとれていないのが実状である。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、オフィス内における私的コピーと課金処理との整合をとることのできる複写装置管理システム、およびプログラムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る複写装置管理システムの一形態は、管理サーバ、課金サーバ、および複写装置を制御する制御装置を有して構成されており、先ず、利用者が私的複写に使用する複写装置を特定する機種情報を利用者が操作する通信端末から受信する機種情報受信手段と、前記機種情報受信手段が受信した機種情報と予め定められた規則とに基づいて前記機種情報に対応する暗証コードを生成する暗証コード生成手段と、前記暗証コード生成手段が生成した暗証コードを記憶する暗証コード記憶手段と、前記暗証コード生成手段が生成した暗証コードを前記通信端末へ送信する暗証コード送信手段と、前記通信端末から送信された暗証コードと前記複写装置の利用情報を受信する利用情報受信手段と、前記利用者の入力に基づく暗証コードと前記暗証コード記憶手段に記憶されている暗証コードとを照合して利用者が私的複写に使用する前記複写装置を特定し、この特定された複写装置に対して、前記私的複写の動作を許可するか否かを制御する動作制御手段と、前記動作制御手段で許可された条件下における前記私的複写分の代金を求める私的複写分取得手段と、前記複写装置を使用した複写処理の費用総額を求める費用総額取得手段と、を備える。
【0011】
第1の仕組みにおいては、複写装置管理システムはさらに、前記私的複写分取得手段により求められた前記私的複写分の代金を当該私的複写を操作した利用者に支払わせるとともに、前記費用総額取得手段により求められた前記複写装置を使用した複写処理の費用総額から前記私的複写分取得手段により求められた前記私的複写分の代金を減算する課金処理手段を備える。ここで、前記動作制御手段は、前記通信端末からの利用要求を受け付けたことを条件として、前記私的複写の動作を許可する。
【0012】
第2の仕組みにおいては、複写装置管理システムはさらに、前記私的複写分取得手段により求められた前記私的複写分の代金を当該私的複写を操作した利用者に支払わせるとともに、前記費用総額取得手段により求められた前記複写装置を使用した複写処理の費用総額から前記私的複写分取得手段により求められた前記私的複写分の代金を減算する課金処理手段と、前記通信端末の位置情報と当該通信端末からの利用要求を受けた複写装置の位置情報を受信する位置情報受信手段とを備える。ここで、前記動作制御手段は、前記位置情報受信手段により受信した位置情報に基づいて両者の位置関係を判定し、両者の位置が所定範囲内にあることを条件として、前記私的複写の動作を許可する。
【0013】
第3の仕組みにおいては、複写装置管理システムはさらに、前記私的複写分取得手段により求められた前記私的複写分の代金を当該私的複写を操作した利用者に支払わせるとともに、前記費用総額取得手段により求められた前記複写装置を使用した複写処理の費用総額から前記私的複写分取得手段により求められた前記私的複写分の代金を減算する課金処理手段と、前記通信端末を操作して私的複写を要求した利用者を特定する利用者特定手段と、前記利用者が操作する通信端末を特定する通信端末特定手段と、前記利用者特定手段により特定される利用者の前記通信端末特定手段により特定される通信端末の通話料に前記通信端末からの利用要求に基づく私的複写分の代金を加算するよう、前記私的複写分の代金の情報を送信する代金情報送信手段とを備える。
【0015】
また従属項に記載された発明は、本発明に係る複写装置管理システムのさらなる有利な具体例を規定する。さらに、プログラムは、本発明に係る複写装置管理システムの処理を、電子計算機(コンピュータ)を用いてソフトウェアで実現するために好適なものである。なお、プログラムは、コンピュータ読取り可能な記憶媒体に格納されて提供されてもよいし、有線あるいは無線による通信手段を介して配信されてもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の複写処理システムの第1実施形態を示すブロック図である。第1実施形態の複写処理システム1は、複写装置が通信回線に接続されておらず、しかも従業員の携帯電話とオフィス内の複写装置とが通信できない場合に好適な例である。
【0018】
図示するように、第1実施形態の複写処理システム1は、企業1,2,…,Nのオフィス内に設置されている複数の複写装置50の利用状況を管理する管理サーバ(管理装置の一例)20および企業内における複写装置50の利用代金に対する課金処理をする課金サーバ40を備えたサービスセンタSCを備える。なお、複写装置50の利用代金は、装置使用料に限らず、トナーや用紙などの消耗品使用料を含む。
【0019】
また複写処理システム1は、サービスセンタSCと通信網10の一例であるインターネットとの接続を制御する接続プロバイダ12と、従業員が利用するクライアント端末の一例である携帯電話91と通信網10との接続を制御する接続プロバイダ14とを備える。
【0020】
複写処理システム1は、携帯電話(Personal Handy Phone System(PHS)を含む)91やPDA(Personal Data Assistance;個人情報アシスト端末)92あるいはモバイルコンピュータ、その他のウェアラブルコンピュータ(外出などのときに身につけることができるコンピュータ)など、通信機能を備えた携帯情報端末に対するデータの送受信機能を有する基地局16を備えている。これによって、たとえば携帯電話91やPDA92は、接続プロバイダ14および通信網10を介してWeb上への参加が可能となる。
【0021】
接続プロバイダ14は、移動体通信網とインターネットとを接続する接続窓口となるものであり、この接続プロバイダ14には、クライアント端末の一例である携帯電話91が無線により基地局16を介して接続されている。サービスセンタSCの管理サーバ20は、携帯電話91からの要求に応じて、通信網10および接続プロバイダ12,14を介して携帯電話91やPDA92と接続される。なお、接続プロバイダ14は、携帯電話91やPDA92などの携帯情報端末に対するデータの送受信機能に加えて、個人情報の認証機能や位置検出機能(位置情報提供サービス機能)などの付与機能を提供できることが好ましい。
【0022】
企業のオフィス内には、従業員が複写に利用する複写装置50と、この複写装置50と接続された制御装置60が設置されている。なお、図1では、企業1のオフィス内に3台の複写装置50、企業2および企業Nのオフィス内に1台の複写装置50を設置した例で示しているが、これに限らず、制御装置60に接続されて設置される複写装置50の数は任意である。また、図1では、1つのオフィス内に1台の制御装置60を設置した例で示しているが、これに限らず、制御装置60の設置台数も任意である。複写装置50と制御装置60とが一体のものであってもよい。
【0023】
また、図1では、サービスセンタSC内に設けられた1台の管理サーバ20により、企業1,2,…,Nのオフィス内に設置されている複数の複写装置50の利用状況を管理するように構成されているが、これに限らず、1台の管理サーバ20が管理する複写装置50の数も任意である。勿論、図1中点線で示すように、管理サーバ20および課金サーバ40を備えたサービスセンタSCが複数設置され複写処理システム1が構成されていてもよい。たとえば、地域ごとにサービスセンタSCを設置する場合などである。
【0024】
また、図1では、個々の管理サーバ20ごとに課金サーバ40を備える構成で示しているが、課金サーバ40は、個々の管理サーバ20ごとに設置されている必要はなく、複数の管理サーバ20ごとに1台の課金サーバ40が設けられる構成であってもよい。また、サービスセンタSC内に課金サーバ40が設置されてたものに限らず、図1中点線で示すように、課金サーバ40がサービスセンタSC外に設置され、単独に通信網10と接続され、通信網10を介して管理サーバ20と課金サーバ40とが接続される構成であってもよい。たとえば、各地域ごとに管理サーバ20を備えたサービスセンタ(地域センタ)LSCを設け、それら(各地域センタLSC)を統括する中央センタCSCに、各地域センタLSCから取り寄せた利用情報に基づいて課金処理する課金サーバ40を設置する場合などである。
【0025】
従業員は、企業内における業務範囲で複写装置50を使用することができるのは勿論のこと、携帯電話91やPDA92などの通信端末を介して管理サーバ20と接続し許可を取ることを条件として、私用コピーのために、オフィス内に設置されている複写装置50を利用することができるようになっている。
【0026】
そこで、従業員による私用コピー分の課金処理のため、管理サーバ20や課金サーバ40を管理するサービスセンタSCは、事前に、従業員の契約している携帯電話91の管理会社(通信事業者)あるいはインターネット接続プロバイダ14との間で、私用コピーした料金の徴収に関する契約、たとえば、サービスセンタSCから請求書を送付する、あるいは口座振替処理をするなどの契約を締結しておく。この場合、携帯電話91の管理会社や接続プロバイダ14から、私用コピー分を含む代金が従業員に請求される。また、これに限らず、サービスセンタSCが、インターネット接続代金や電話料(纏めて通話料ともいう)と私用コピー分を徴収する契約としてもよい。
【0027】
図2は、図1に示した複写処理システム1の基本構成(ユニットセル)を説明する図である。ここでは、管理サーバ20および課金サーバ40を備えたサービスセンタSC、各1台の複写装置50および制御装置60を備えた企業を、それぞれ1つずつ示している。
【0028】
第1実施形態の複写処理システム1における管理サーバ20は、複写装置50固有のID番号(たとえば製品型番やシリアル番号など)に基づいて、予め定められた規則にしたがって順番に暗証コードを複写装置50に対して発行する暗証コード発行部22と、暗証コード発行部22が発行した暗証コードを複写装置50のID番号と対応付けて格納する暗証コード格納部34を備えている。
【0029】
また、管理サーバ20は、携帯電話91を介して私的複写の複写サービス(私用コピー)の要求(予約)を受け付ける利用情報受信部32と、携帯電話91から複写サービスの要求を受け付けたとき(私的複写の予約を受け付けたとき)、複写サービスの提供を実行するための制御情報(たとえば暗証番号など)を送信する制御情報送信部34と、利用情報受信部32が受信した利用情報を格納する利用情報格納部36とを備えている。利用情報格納部36に格納された情報(データベース)に基づいて、私的複写に対する代金を私的複写を操作した利用者に対して課金処理するための課金データを求めることができる。
【0030】
暗証コード格納部24および利用情報格納部36としては、ハードディスク装置などの不揮発性の記憶媒体が利用される。
【0031】
複写装置50には、従業員からの利用要求を受け付けたり、複写装置50の動作開始や動作停止を制御する制御装置60が接続されている。制御装置60は、従業員から暗証番号を受け付ける暗証番号受付部62、管理サーバ20の暗証コード発行部22により発行された暗証コードを格納する暗証コード格納部66、複写装置50の動作開始や動作停止を制御する動作制御部68を有する。暗証コード格納部66には、複写装置50の設置時、あるいはその後に、サービスマンなどにより前記暗証コードが登録される。
【0032】
複写装置50は、制御部52および印刷部54を筐体内部に有し、制御装置60の動作制御部68からの指令を制御部52が受け付けて、印刷動作を指示されたときには、印刷部54を制御することで、印刷物59を生成する。
【0033】
複写装置50の筐体上面には操作キー56や、CRTあるいはLCDなどの表示部57が設けられる。複写装置50は、筐体内部の印刷部54で印刷した印刷物59を筐体右側面に設けられた開口部58から排出する。
【0034】
従業員は、複写装置50を利用した複写サービスを受けるとき、最初に携帯電話91やPDA92などの通信端末からサービスセンタSCにアクセスし、複写装置50の利用の予約をする。管理サーバ20は、この予約要求を受け付けると、所定の照合処理を行なった後に、複写装置50の動作を制御するための情報として暗証番号を従業員に発行する。この暗証番号は、接続プロバイダ12,14および通信網10を介して携帯電話91やPDA92などに送信され、携帯電話91などの表示画面に現れる。従業員は、暗証番号を制御装置60の暗証番号受付部62に入力することで、オフィス内に設置された複写装置50を私用コピーに使用することができるようになる。
【0035】
なお、携帯電話91などの通信端末と制御装置60とを接続できる構成としておき、接続されたことをもって、暗証番号受付部62が自動的に携帯電話91から暗証番号を吸い出す仕組みとしてもよい。また、コピー枚数、用紙サイズ、モノクロ/カラーの印字モード、あるいは通常(片面)/両面の面モードなどの複写条件を複写装置50の操作キー56にて設定し、この設定された複写条件を携帯電話91などに吸い上げ、管理サーバ20に送信するようにしてもよい。
【0036】
この場合、携帯電話91と暗証番号受付部62とは、ケーブルにより有線接続されたり、あるいは、近距離でかつ安価な接続を可能とする無線接続方法の一例であるブルートゥース規格に基づいて無線接続されたりする構成とすればよい。ブルートゥース規格に基づいて暗証番号受付部62と携帯電話91とを無線接続するためには、暗証番号受付部62および携帯電話91側の各接続端には、それぞれブルートゥース規格に基づいた無線接続手段が設けられる。
【0037】
図3は、管理サーバ20内の暗証コード格納部34に登録する暗証コードの登録形態の一例を示す図である。管理サーバ20の暗証コード発行部22は、複写装置50がある企業に設置される都度、この図3に示したルールにしたがって、機種コードや暗証コードなどを生成し、この生成した暗証コードを暗証コード格納部34に登録する。
【0038】
そして、たとえばサービスマンなどを利用して、制御装置60に設けられているRAMなどの不揮発性の記憶媒体からなる暗証コード格納部66に、この暗証コードを記録しておく。このとき、制御装置60が複数の複写装置50の動作を管理する構成としている場合には(図1参照)、個々の複写装置50と暗証コードとが対応するように暗証コード格納部66に登録する。たとえば、複写装置50のID番号と対応付けるとよい。このID番号は、ラベルなどで常に開示しておいてもよいし、所用時にのみ表示するようにしてもよい。また。複写装置50のシリアル番号をID番号として利用してもよい。
【0039】
図示した例では、サービスセンタSCは、F社の2機種(FA−531,FA−534)、C社の1機種(C−678)、およびR社の1機種(R321)を管理する場合の例を示している。
【0040】
機種コードの付与ルールは、たとえばF,C,Rなどの会社記号と、各会社の機種の型番ごとに付与したA,Bなどの型番コードとを纏めて1つの機種コードとする。
【0041】
暗証コードの生成ルールは、使用機種を特定することができる情報を利用したものとする。たとえば第1例は、使用機種のID番号そのものを暗証コードとする。また第2例は、機種コードと使用機種のID番号とを纏めて1つの暗証コードとする。第2例によれば、機種が異なっているにも拘わらず同一のID番号が付与されていた場合(よくあるケースである)にも、的確に個々の複写装置を峻別することができる。
【0042】
暗証番号の生成ルールは、暗証コードと従業員から要求された複写条件とを纏めて1つの暗証番号とする。たとえば、第1例は、暗証コードと従業員から要求された複写枚数とを纏めて1つの暗証番号とする。また、第2例は、暗証コードと従業員から要求された複写枚数、用紙サイズ、印字モード、および面モードを纏めて1つの暗証番号とする。
【0043】
なお、機種コード、暗証コード、および暗証番号の各生成ルールは、前述した例に限らず、その他の生成ルールを用いてよいのはいうまでもない。
【0044】
管理サーバ20の利用情報受信部32が従業員から私用コピーの要求(予約)を受け付けると、制御情報送信部34は、携帯電話91やPDA92などの位置から特定される複写装置50の設置位置に基づいて、従業員が使用し得る機種に応じた「私用コピーサービスメニュー画面」を送信する。たとえば、暗証コード格納部24に格納してある情報を参照し、複写装置の設置場所が携帯電話番号と同じ局番に該当するものを抽出し、抽出したものの中の何れか1つの複写装置50を従業員が指定できるような画面を従業員に提供する。
【0045】
サービスセンタSCにて管理している全ての候補の中から選択させるよりも、実質的に指定し得る候補のみを選択可能に提示することで、ユーザ操作を簡易にするためである。制御情報送信部34は、このメニュー画面にて入力されたID番号や複写条件に基づいて暗証番号を生成し、この生成した暗証番号を携帯電話91などに送信する。
【0046】
従業員は、私用コピーを希望するとき、複写装置50のID番号を携帯電話91などに入力することになるが、ID番号に対応した暗証コードや、暗証コードから暗証番号を生成する方法は、通常は従業員には開示されておらず、不正使用を防止するための1つの手段となっている。
【0047】
また、従業員は、私用コピー時に管理サーバ20から携帯電話91などに送信された暗証番号を制御装置60に入力することで、複写装置50を私用コピーに使用できる(「正当に」という意味で)ようになる。制御装置60は、暗証番号から抽出した複写条件の範囲内で複写装置50の動作を許容する。したがって、たとえば第1例によれば、コピー枚数を制御(管理)できても、用紙サイズ、印字モード、および面モードなどについては管理することができない。
【0048】
この場合、たとえば、同一代金分の範囲内で、用紙サイズや面モードなどの他の複写条件の変更を認めるなどの対処を取るとよい。これに対して第2例によれば、複写枚数の他に、用紙サイズ、印字モード、および面モードなどについても、私用コピー時における複写装置50の動作を管理サーバ20側で規制することができる。
【0049】
図3に示すように、暗証コード発行部22は、前記のルールに従って生成した暗証コードを、使用機種のID番号と対応付けて暗証コード格納部24に格納する。また、複写装置50の設置企業のコード、設置場所、複写装置50の利用代金(装置使用料に限らず、トナーや用紙などの消耗品使用料を含む)に対する課金処理をするための決済口座なども、暗証コードや使用機種のID番号と対応付けて暗証コード格納部24に格納する。設置場所に関する情報は、住所そのものに限らず、設置企業の電話番号などであってもよい。この場合、設置場所の局番を反映させたものであればよく、代表番号に限らない。
【0050】
課金サーバ40は、利用情報格納部36に格納された利用情報と、暗証コード格納部24に格納されている暗証コードの情報とに基づいて、オフィス内における従業員の私用コピー分を、従業員が使用した複写装置の設置企業に対する複写装置(トナーや用紙などの消耗品使用料を含む)の利用代金から相殺する。
【0051】
図4は、管理サーバ20内の利用情報格納部36に登録する利用情報の登録形態(データベース)の一例を示す図である。利用情報格納部36は、管理サーバ20から送信され携帯電話91上などに表示されて「私用コピーサービスメニュー画面」にて入力された複写条件内容を、従業員各人の携帯電話91に対応付けて登録する。
【0052】
たとえば、利用情報格納部36は、携帯電話91のメニュー画面にて入力された私用コピーの条件を受け取ると、携帯電話の電話番号および要求された複写ジョブの番号(自動生成すればよい)、並びに連絡問合せ先(たとえば電子メールのアドレスなど)と、従業員が入力した複写装置のID番号と、複写枚数、用紙サイズ、印字モード、面モードなどの複写条件とを対応付けて格納する。このとき、その私用コピー分の代金を算出し、携帯電話番号に対応付けて格納する。
【0053】
なお、図示した例では、用紙サイズ、印字モード、あるいは面モードに応じてコピー単価を区別している。具体的には、A4,B5,B4の各サイズで片面/モノクロ時には¥10、A3サイズで片面/モノクロ時には¥20、A4,B5,B4の各サイズで片面/カラー時には¥50、A3サイズで片面/カラー時には¥80、両面複写時には、前記の倍額としている。
【0054】
サービスセンタSCへの接続媒体が携帯電話機能を介さない通信機能を有するPDA92である場合には、従業員と接続プロバイダ14との間の契約コードを携帯電話番号の代わりに登録するとよい。
【0055】
課金サーバ40は、利用情報格納部36に格納された利用情報に基づいて、オフィス内における従業員の私用コピー分を、従業員が使用した携帯電話91の通話料やプロバイダ料に加算して徴収する。この通話料やプロバイダ料に加算される私用コピー分は、複写装置の設置企業に対する複写装置の利用代金請求額から相殺しており、2重徴収となることを回避している。
【0056】
図5は、複写装置50の操作キー56および表示部57として機能する操作パネル(ユーザインタフェース部)の一例を示す図である。図5に示すように、操作パネルは、複写装置50の状態をユーザである従業員に知らせたり、従業員による各種の設定などを受け付けるために、操作キー(キー入力部)56と表示部57とを備える。
【0057】
操作キー56としては、複写枚数などの置数や複写倍率などを入力するテンキー510、置数などを予め設定された標準値に戻すクリアキー520、複写装置50内部に設定された設定値を予め設定された標準値に戻すリセットキー522、複写動作を開始させるスタートキー530、および複写動作を中止させるストップキー532が設けられている。
【0058】
また操作キー56としては、複写モードとして、モノクロモードおよびカラーモードの何れか1つを選択設定する印字モード設定キー542と、通常モードおよび両面モードの何れか1つを選択設定する面モード設定キー544とが設けられている。なお印字モード設定キー542により設定されたモードがモノクロ/カラーの何れであるか表示する表示LED546と、面モード設定キー544により設定されたモードが通常/両面の何れであるか表示する表示LED548とが設けられている。
【0059】
また操作キー56としては、複写装置50に対する種々の設定のために、設定項目を切り替える手段として、上シフトキー562、下シフトキー563、左シフトキー564、右シフトキー565、および確定キー566からなる設定キー群660が設けられている。操作キー56の、前記各キーから指示された情報は、複写装置50内の制御部52に通知される。
【0060】
表示部57は、液晶タッチパネルが設けられており、たとえば用紙選択、倍率設定、両面/片面選択、モノクロ/カラー、あるいはジョブメモリ設定などの指定をするための基本画面(設定キー542,554を介してでもよい)と、基本画面にて設定する項目以外の入力をして特殊な機能にて複写装置50を動作させるための指定ができる機能設定画面などが表示されるようになっている。特殊機能としては、たとえばソータ指定やスタック指定、ページ連写や枠消し、などがある。これらの表示態様は、操作キー56による設定に応じて自動的に切り替わるようになっている。
【0061】
たとえば、従業員が制御装置60を起動する、あるいは機能設定にて私用コピーモードを設定すると、表示部57には、複写装置50のID番号やサービスセンタSCへのアクセス先(たとえば電話番号やWebページのURLなど)が表示される。このとき、制御装置60は、複写装置50の操作キー56が、従業員からの入力を受け付けないモードにする。なお、サービスセンタSCへのアクセス先は表示部57を利用せず、筐体上面などにラベルなどで常に表示しておいてもよい。
【0062】
そして、従業員が、複写装置50に表示された電話番号やWebページのURLなどを携帯電話91やPDA92に入力してサービスセンタSCにアクセスし、携帯電話91などに複写装置50のID番号などを入力して暗証番号を取得し、この取得した暗証番号を暗証番号受付部62のキー入力部に入力する。暗証番号受付部62は、暗証番号を受け付けると、これを動作制御部68に渡す。すると、動作制御部68は、管理サーバ20の暗証コード発行部22が暗証番号を生成するプロセスと逆のプロセスにしたがって暗証番号を解読して、複写枚数や用紙サイズ、印字モードなどの複写条件を抽出する。そして、抽出できた複写条件を表示部57に表示させる。
【0063】
たとえば、暗証番号の生成ルールが「暗証コード+複写枚数」の場合、先に表示しておいた複写機のID番号やサービスセンタSCへのアクセス方法に加えて、抽出した複写枚数を表示する。この場合、用紙サイズ、モノクロ/カラー、片面/両面など、それ以外の設定機能部分は、たとえば、A4、モノクロ、片面といった利用頻度が高いと考えられる条件をデフォルトとする。そして、複写装置50の、スタートキー530およびストップキー532を除く全てのキー操作を受け付けないように複写装置50の動作モードを私用コピーモードに設定する。
【0064】
ただし、これでは、実際の取り扱いとして不便が予想されるので、暗証コードの生成ルールを、携帯電話91の入力画面にて設定した内容を反映させるものとしてもよい。たとえば、暗証番号の生成ルールを、「暗証コード+複写枚数+用紙サイズ+印字モード+面モード」とする。そして、抽出した複写枚数、用紙サイズ、印字モード、および面モードを表示部57に表示する。そして、複写装置50の、スタートキー530およびストップキー532を除く全てのキー操作を受け付けないように複写装置50の動作モードを設定する。
【0065】
なお、暗証番号の生成ルールが「暗証コード+複写枚数」の場合、たとえば、同一代金(単価)の範囲内で、用紙サイズや面モードなどの他の複写条件の変更を認めるべく、その限りにおいて所定の操作キーのアクセスを許可するようにしてもよい。
【0066】
また、後述する第2実施形態の処理手順のように、私用コピー時に、複写条件の設定を複写装置50側で認め、排紙の都度、そのときの複写条件を制御装置60にて記憶しておき、ジョブ終了後に、それぞれの複写条件もしくは統括した複写結果(総代金)を携帯電話91などを介してサービスセンタSCに通知する形態としてもよい。こうすることで、私用コピー時にも、通常業務における複写動作と同様の操作を自由に設定することができる。ただし、使用代金を従業員から確実に徴収し、その分を設置企業の複写代金から相殺する仕組みを講じる(詳細は第2実施形態で説明する)。
【0067】
図6は、管理サーバ20内の制御情報送信部34が携帯電話91やPDA92などの通信端末に返すWeb表示画面(私用コピーサービスメニュー画面)の一例を示す図である。ここで、図6(A)に示す第1例は、暗証番号の生成ルールが「暗証コード+複写枚数」の場合に対応した表示例である。また図6(B)に示す第2例は、暗証番号の生成ルールが「暗証コード+複写枚数+用紙サイズ+印字モード+面モード」の場合に対応した表示例である。また、図6(C)に示す第3例は、図6(B)に示す第2例に対する拡張表示例(変形例)である。
【0068】
インターネット接続可能な携帯電話91などは、液晶(LCD)や有機ELなどの表示部、上下左右のシフトキーおよびその中央部に設けられた確定キーを有するカーソル部、並びに数字や文字、あるいは記号などが対応付けられた複数(図では12個)の入力キーを有する入力部を備える。
【0069】
利用情報受信部32は、携帯電話91などを介して従業員から私用コピーの要求(予約)を受け付けると、暗証番号の生成ルールを「暗証コード+複写枚数」としている場合、図6(A)に示す第1例のように、複写装置50のID番号(たとえばシリアル番号)およびコピー枚数、さらにはその複写ジョブにおける連絡問合せ先(たとえば電子メールのアドレス)を入力するためのメニュー画面を携帯電話91などに送信する。
【0070】
従業員は、表示部に表示された「私用コピーサービスメニュー」の入力画面(Web画面)にて、入力部の入力キーを操作して、「複写機のID」欄に複写装置50のID番号を、「複写の枚数」欄に希望するコピー枚数を、「連絡先」欄に電子メールのアドレス、あるいは部署コードなど、非常時などに連絡を取ることのできる携帯電話番号以外の連絡先を入力する。
【0071】
このとき、カーソル部の上下のシフトキーを操作することで入力欄がフラッシュアップし、入力欄が切り替えられる。従業員は、フラッシュアップした入力欄に直接に所定の文字や番号などを入力する。文字などを入力した後、カーソル部中央の確定キーを押すことで、その欄の入力が確定する。なお「複写の枚数」欄には、デフォルトで(たとえば未入力でも)“1”が設定されるようにする。
【0072】
また、利用情報受信部32は、暗証番号の生成ルールを「暗証コード+複写枚数+用紙サイズ+印字モード+面モード」としている場合、携帯電話91などを介して従業員から私用コピーの要求(予約)を受け付けると、図6(B)に示す第2例のように、複写装置50のID番号(たとえばシリアル番号)、コピー枚数、および連絡問合せ先に加えて、用紙サイズ、モノクロ/カラーあるいは片面(通常)/両面などの複写条件力するためのメニュー画面を携帯電話91などに送信する。
【0073】
この場合、用紙サイズ、モノクロ/カラーの印字モード、および片面(通常)/両面の複写面モードは、予めメニュー画面に選択候補が表示されている。そこで、従業員は、カーソル部の上下左右のシフトキーを操作し、希望する条件をフラッシュアップさせて確定キーを押すことで、用紙サイズと印字モードを指定する。この指定された条件部分の表示は強調文字に切り替わる。図6(B)では、「A4」部分、「カラー」部分、および「通常」が強調表示されており、A4サイズ、カラー、片面複写の各条件が設定されたことを示す。なお、これら選択候補ボタンは、デフォルトで(選択されなくても)“A4、モノクロ、片面”が設定されるようにする。
【0074】
全ての項目の入力や設定が終了した後、問題がなければ、シフトキーを操作し、図中左下の「送信」ボタンをフラッシュアップさせて確定キーを押すことで、設定した複写条件が管理サーバ20に送信される。管理サーバ20は、入力されたID番号に対応する暗証コードがあるかどうかを検索し、なければ誤入力であるのでその旨を示すメッセージ(たとえば「入力内容に間違いがあります」など)が付加された再入力画面を、ある場合には暗証番号を示す画面を、それぞれ携帯電話91に返す。
【0075】
なお、各欄の入力を確定させた後に複写条件(内容)を修正する場合、カーソル部のシフトキーを操作し、図中下中央の「修正」ボタンをフラッシュアップさせて確定キーを押すことで修正モードに移行させる。そして、シフトキーを操作して修正を希望する入力欄、あるいは用紙サイズや印字モードの選択候補をフラッシュアップさせて、前述と同様に操作することで、設定内容を修正する。
【0076】
また、操作途中に全ての項目の取り消し(すなわち初期状態に戻す)を希望する場合はシフトキーを操作して、図中右下の「取消」ボタンをフラッシュアップさせて確定キーを押すことで、メニュー画面を初期状態にクリアする。この初期状態のままシフトキーを操作し、図中左下の「送信」ボタンをフラッシュアップさせて確定キーを押すことで、私用コピーの条件を設定することなく、サービスメニューから抜けることができる。
【0077】
図6(A),(B)に示した例では、複写機のID番号を入力することで、従業員が使用する複写機を特定することとしていた、すなわち、従業員が使用する複写機を特定する情報として「複写機のID番号」を利用していたが、複数のメーカあるいは型番(モデル番号)などをサービスセンタSCにて管理する場合には対応することができない。
【0078】
そこで、サービスセンタSCにて複数のメーカあるいは型番(モデル番号)などを管理する場合においても、従業員が使用する複写機を適切に特定することができるように、たとえば、図6(C)に示す第3例のようなメニュー画面を利用してもよい。図6(C)に示す例は、図2(B)に示した項目に加えて、「複写機のメーカ」の選択候補を示すボタンと「複写機の型番」欄が、従業員が使用する複写機を特定する情報の設定項目として設けられている。
【0079】
「複写機のメーカ」の選択候補には、サービスセンタSCにて管理している全ての複写機メーカのうち、上位候補である3つのメーカ名を表示するとともに、それ以外を選択可能にするために「次」のボタンも表示している。
【0080】
従業員は、カーソル部の上下左右のシフトキーを操作し、使用する複写機メーカのボタンをフラッシュアップさせて確定キーを押すことで、複写機メーカを指定する。この指定されたメーカ部分の表示は強調文字に切り替わる。また、この3つの中に該当メーカがなければ、シフトキーを操作して「次」をフラッシュアップさせて確定キーを押す。これにより、表示部には、次の候補が表示される。このとき、前の3つの候補画面に戻れるように、「前」ボタンを表示する。なお、さらに多くのメーカがある場合には、候補メーカの表示ボタンに加えて「前」および「次」の各ボタンを表示する。これを繰り返すことで、より多くのメーカに対応することができる。
【0081】
「複写機の型番」欄には、複写装置50に表示されている型番を直接入力すればよい。なお、「複写機のメーカ」の選択候補ボタンと同様に、サービスセンタSCにて管理している、「複写機のメーカ」欄で設定された複写機メーカの型番の候補ボタンを表示してもよい。多数の型番がある場合には、「複写機のメーカ」の選択候補ボタンと同様に、候補型番の表示ボタンに加えて「前」および「次」の各ボタンを表示することを繰り返すとよい。
【0082】
こうすることで、サービスセンタSCにて複数のメーカあるいは型番を管理する場合においても、従業員が使用する複写機を特定することができるとともに、従業員の入力操作を簡単にしたり、誤入力を防止することができる。
【0083】
また先にも述べたように、携帯電話91やPDA92などの位置から特定される複写装置50の設置位置に基づいて、従業員が使用し得る機種に応じた「私用コピーサービスメニュー画面」を送信するようにしてもよい。たとえば、暗証コード格納部24に格納してある情報を参照し、複写装置の設置場所が携帯電話番号と同じ局番に該当するものを抽出し、抽出したものの中の何れか1つの複写装置50を従業員が指定できるような画面を従業員に提供する。すなわち、実質的(位置関係から)に従業員が指定し得ないと考えられる複写装置50を選択候補から除外して候補ボタンを生成し提示することで、サービスセンタSCにて管理している全ての候補の中から選択させるよりもユーザ操作を簡易にする。
【0084】
図7は、第1実施形態の複写処理システム1における、課金処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。第1実施形態の複写処理システム1では、複写装置50が通信網10に接続されておらず、しかも従業員の携帯電話91と複写装置50とが直接には通信できないようになっている。また、暗証番号の生成ルールを「暗証コード+複写枚数」としている場合の例である。
【0085】
従業員は、先ずインターネット接続機能を有する携帯電話91などで複写処理システム1を管理するサービスセンタSCのサイトに接続し(S100)、管理サーバ20から表示情報を得て、図6(A)に示したユーザインターフェース画面(利用UI)を携帯電話91に表示させる(S102)。この表示は、前述のようにWeb画面を利用する。
【0086】
次に、従業員は、制御装置60を起動して、複写装置50にて私用コピーモードを動作可能にする。たとえば制御装置60が起動されると、動作制御部68は先ず、表示部57に、応用メニューの一例として、「私用コピーモード」の画面を表示させる。この「私用コピーモード」の画面には、複写装置50のID番号が表示される。なお、先に複写装置50にて私用コピーモードを動作可能にすることで、サービスセンタSCへのアクセス方法を表示させてもよい。
【0087】
複写装置50の表示部57(あるいは筐体上のラベルなど)に表示されている複写装置50固有のID番号、複写条件の一例であるコピーしたい枚数(コピー枚数)、および連絡先を携帯電話91などから入力してサービスセンタSCに、これらを示す複写情報を送信する(S104)。
【0088】
サービスセンタSCの管理サーバ20にて、制御情報送信部34は、入力されたID番号の複写装置50の位置が、携帯電話の位置に対して所定の範囲に入っていることを確認する(S106)。たとえば、複写装置50の設置位置に関する情報は、サービスセンタSCにて、ID番号と対応付けて管理されている。携帯電話91の位置情報は、たとえばGPS(全地球側位システム)機能を備えた携帯電話91であれば、このGPS機能により取得した位置情報を携帯電話91から受け取ることで携帯電話91の位置を特定する。また、携帯電話91が接続中の基地局16の位置などに基づいて携帯電話91の所在位置を割り出す、いわゆる位置情報提供サービスを利用することで携帯電話91の位置を特定してもよい。
【0089】
このように、複写装置50と携帯電話91との位置を割り出し、携帯電話の位置に対して複写装置50が所定の範囲に入っていることを確認するのは、不適切な複写装置50が利用されることを避けるためである。たとえば、遠く離れた場所に設置されている複写装置50(これから使用する複写装置とは異なる偽の複写装置)のID番号(偽ID番号という)を何らかの方法である従業員に知られ、その従業員が、その偽ID番号を入力することが考えられる。
【0090】
この場合、従業員から徴収した代金分の相殺処理が、従業員が実際に使用した複写装置を保有している企業にではなく、偽ID番号の複写装置を保有している企業に対してなされることになり、適切な決済処理ができなくなる。複写装置50と携帯電話91との位置情報を参照して判定したとき、複写装置50と携帯電話91とが近くに存在すれば、完全であるとはいえないまでも、不適切な相殺処理をある程度避けることができる。
【0091】
位置確認をしたときに適切な複写装置50でない場合(S106−NO)、利用不可のメッセージ画面あるいは誤記入と再入力の旨のメッセージ画面(纏めて不良メッセージ画面という)などを携帯電話91などに返す(S107)。一方、位置確認をしたときに適切な複写装置50である場合(S106−YES)、制御情報送信部34は、入力されたID番号から、暗証コード発行部22が複写装置50に対して設定した暗証コードを割り出す。そして、この暗証コードとコピー枚数などの情報を元に、暗証番号を算出する(S108)。
【0092】
たとえば、暗証コードが上6桁、枚数が下2桁などの暗証番号を算出する。また、利用情報格納部36に、入力されたID番号や複写枚数などを、利用情報として登録する(S140)。そして、制御情報送信部34は、算出した暗証番号を携帯電話91などに送信する(S110)。携帯電話91などは、管理サーバ20から送信された暗証番号を表示部に表示する(S112)。
【0093】
次に、従業員は、携帯電話91に表示された暗証番号を、複写装置50に接続された制御装置60の暗証番号受付部62(のキー入力部)に入力する(S114)。制御装置60は、暗証番号受付部62にて暗証番号を取得すると、動作制御部68に渡す。動作制御部68には、管理サーバ20にて生成する暗証番号の付与条件が予め知らされている。そこで、動作制御部68は、管理サーバ20にて暗証番号を生成するプロセスと逆のプロセスにより、入力された暗証番号から暗証コードと、複写条件の一例であるコピー枚数を割り出す(S115)。
【0094】
制御装置60における暗証コード格納部66には、予め管理サーバ20から付与された暗証コードが記憶されている。そこで、動作制御部68は、割り出した暗証コードと暗証コード格納部66に保持しておいた暗証コードとを照合する(S116)。照合条件に合致していなければ処理を中止する一方(S118−NO,S119)、照合条件に合致していれば、さらに入力された暗証番号に基づいて複写許可枚数を算出して、複写装置50に動作許可を指令する(S118−YES,S120)。
【0095】
このとき、制御装置60が複数の複写装置50の動作を管理する構成としている場合には(図1参照)、たとえば暗証コード格納部66には個々の複写装置50のID番号と対応付けて暗証コードを登録しておく。そして、動作制御部68は、従業員により入力された暗証番号から抽出した暗証コードに対応する複写装置50を特定し、この特定した複写装置50に対してのみ、暗証番号から抽出した複写許可枚数分だけの複写動作を許可する。
【0096】
このように、各従業員が実際に利用する複写装置50を各別に特定するようにしたので、たとえば複数台の複写装置50が並んで設置されたオフィスにおいて、複数の従業員がそれぞれ別の複写装置50を使用してほぼ同時に私用コピーする場合であっても、各人が使用を希望した複写装置50を確実に特定し、適切に複写動作を制御することができる。そして、たとえば、一方ではモノクロコピー、他方ではカラーコピーにて私用コピーしていた場合、それぞれのモードに応じた分の代金を、対応する従業員に対して適切に課金することができる。
【0097】
制御装置60からの動作許可を受けた複写装置50は、複写動作を開始する(S122)。そして、複写装置50は、コピー排出の都度、複写を許可する制御装置60にコピー排出信号を送出する(S124)。複写を許可する制御装置60は、排出枚数をカウントし(S126)、所定の枚数(暗証番号から抽出した複写許可枚数)に達したら(S128−YES)、複写装置50に動作禁止の信号を送出する(S130)。
【0098】
一方、サービスセンタSCは、前述のように、利用情報受信部32により携帯電話91から受信した、従業員の携帯電話91などの情報(電話番号や接続プロバイダとの間の契約コード)や私用コピーに利用された複写装置50のID番号、複写枚数などの利用情報を利用情報格納部36に記録している(S140)。
【0099】
そこで、サービスセンタSCにおいては、管理サーバ20は、利用情報格納部36に記録されている利用情報を参照して、従業員の契約している携帯電話91の管理会社(電話会社)あるいはインターネット接続プロバイダ14に、私用コピーした代金分の徴収を依頼するべく、請求書の送付もしくは口座振替処理をする(S142)。すなわち、電話会社や接続プロバイダが管理する課金システムを利用して私用コピー分を従業員から回収する。あるいは、管理サーバ20は、従業員に対してインターネット接続料や電話料とともに私用コピーした代金分の徴収をしてもよい。何れの場合も、携帯電話91などの持ち主である私用コピーした従業員は、コピー料金を通話料金(ネット接続料や電話料)と一括して請求処理される(S144)。
【0100】
また、管理サーバ20は、利用情報格納部36に格納された利用情報と、暗証コード格納部24に格納されている暗証コードの情報とに基づいて、複写装置50が設置されている企業に対し、従業員が私用コピーした代金分にあわせた料金を支払う、あるいは、複写装置50のメンテナンス料金から控除することで、従業員の私用コピー分を相殺する処理をする(S146)。
【0101】
すなわち、管理サーバ20は、電話会社などの課金システムを利用して私用コピー分を従業員から回収するとともに、その分を、企業に対する複写代金の請求額(従来システムの複写装置による複写の費用総額)から相殺することで、複写処理システム1の課金処理を完結させる。なお、実際には、課金サーバ40が、管理サーバ20にて生成されたこれらの課金処理のためのデータに基づいて、課金処理をするのはいうまでもない。
【0102】
なお、上記第1実施形態の処理手順の例では、複写条件として、複写枚数のみを携帯電話91などにて設定可能としていた。この場合、私用コピー時には、用紙サイズ、印字モード、および面モードなどの複写枚数以外の複写条件に関しては、管理サーバ20にて管理することはできない。この場合、私用コピーされた分を適切に課金処理するために、利用頻度が高いと考えられる条件(たとえば、A4、モノクロ、片面)をデフォルトに設定し、それ以外の設定変更を認めないという方法を採り得る。
【0103】
また、デフォルトの条件と同一代金(単価)分の範囲内で、用紙サイズや面モードなどの他の複写条件の変更を認める。あるいは、排紙の都度そのときの複写条件分の代金を算出し、最初に設定された総額(デフォルト条件の単価×枚数)の範囲内で全ての変更を認める。このような制限を設けないと、たとえば、モノクロ代金分しか払わずに設定枚数分のカラー複写をするようなケースが生じたとき、適切な課金処理ができない。これに対して、前記の制限の範囲内で複写装置50の設定変更を認めると、私用コピーされた分を適切に課金処理できるとともに、私用コピーの利便性が増す。
【0104】
また、暗証番号の生成ルールを「暗証コード+複写枚数+用紙サイズ+印字モード+面モード」とし、携帯電話91などに返す画面を図6(B)や図6(C)に示したものとすることで、コピー枚数だけでなく、用紙サイズ、モノクロ/カラーを区別する印字モード、および片面/両面を区別する面モードの指定を受け付けるようにしてもよい。こうすることで、管理サーバ20にて、私用コピー時における、用紙サイズ、印字モード、および面モードをも管理することで適切に課金処理することができ、制御装置60においては、複写装置50の動作を、その条件に自動的に設定することができる。
【0105】
なお、この場合においても、排紙の都度そのときの複写条件分の代金を算出し、最初に設定された総額(設定された複写条件の単価×枚数)の範囲内で全ての変更を認めるようにしてもよい。こうすることで、最初は従業員の手を煩わせることなく、複写モードを制御装置60により自動設定することができる。また、その後に複写モードを切り替えたいときには、前記の制限(私用コピーの総額)の範囲内で複写装置50を設定変更することができ、私用コピーの利便性が増すとともに、私用コピーされた分を適切に課金処理できる。
【0106】
図8は、コピー使用量とそれに対する課金の負担分の関係を説明する図であり、図8(A)は従来例の場合、図8(B)は第1実施形態の基本形の場合であって、暗証番号の生成ルールを「暗証コード+複写枚数」とする場合を示す。また、図8(C)は第1実施形態の変形例であって、暗証番号の生成ルールを「暗証コード+複写枚数+用紙サイズ+印字モード+面モード」とする場合を示す。
【0107】
図8(A)に示すように、従来の場合、企業内における本来の業務分の使用枚数N0と私用コピー分の使用枚数N1の総計(N0+N1)にコピー単価“¥10”を掛けた分、すなわち全ての使用量分を企業が負担しなければならなかった。この場合、システム運用者の収入は、企業が負担した全ての使用量分“(N0+N1)*¥10”である。
【0108】
これに対して、図8(B)に示す第1実施形態の基本形の場合、私用コピー分を通話料に加算して請求し、その分を企業側に対するコピー代金の請求額から相殺するようにしたので、利用者である従業員が私用コピー分を負担し、企業は、企業内における本来の業務分“N0*¥10”だけを負担すればよくなる。
【0109】
また、図8(C)に示す第1実施形態の変形例の場合、複写枚数だけでなく、用紙サイズ、印字モード、あるいは面モードが指定されても、その指定された複写条件に応じた私的コピーの代金M2を適切に算出することができる。そして、この私用コピー分M2を通話料に加算して請求し、その分を企業側に対するコピー代金の請求額から相殺することができるので、従業員が私用コピー分を負担し、企業は、企業内における本来の業務分M0だけを負担すればよくなる。
【0110】
つまり、第1実施形態の基本形および変形例の何れの場合であっても、オフィス内において私的に複写装置が使用された場合でも、私的複写分の代金が使用した従業員に対して適切に課金処理されるので、企業にとって不都合がなくなる。
【0111】
従業員は、正規に対価を支払って私用コピーできるようになるので、便利である。またオフィスに設置されている高機能な複写装置50を利用できるので非常に便利である。たとえばソータやスタックなどの機能を利用してスピーディな仕分け処理をすることもできる。加えて、私用コピー分が通話料に加算されて請求されるので、支払いの手間が増えることはない。また、複写装置の償却も進むので、企業側にとってもメリットが得られる。さらに、企業に複写装置の消耗品(たとえばトナーや用紙など)を納品するサービスセンタSCの運用者(システム運用者)にとっては、消耗品の使用総量が私用コピー分だけ増えるので、収入が増えるというメリットが得られる。つまり、従業員、企業、システム運用者の3者の何れにとっても、メリットが得られる複写処理システムを構築することができる。
【0112】
以上説明したように、第1実施形態の複写処理システム1によれば、複写装置50と管理サーバ20とが接続されていなくても、オフィス内における私的コピー分を利用者である従業員に適切に負担させることができ、またその分を総使用分から適切に相殺して実際の業務分だけを企業に請求することができる。つまり、私的コピーを認める場合における適切な複写処理システムを構築することができる。
【0113】
なお、上記第1実施形態によれば、利用者(従業員)本人が複写装置50の操作をしなくても、他の人にコピー作業を依頼することができる。たとえば、携帯電話91を操作して暗証番号を得て、「この資料10部お願いします。暗証番号は**です。」といって、作業を他の人に依頼することができる。
【0114】
またたとえば、従業員Aが、打合せ資料を1部しか用意せずに、お客様Bを訪問する。このとき、お客様Bより、複数部のコピーを希望されたとき、「コピーを許可してもかまいませんよ」といっても、従来であれば、その費用はお客様Bの負担となる。このとき、その場でお客様Bの機械IDが分かる場合には、従業員Aは、携帯電話に機械IDや複写条件を入力して暗証番号を入手し、「こちらの負担で**部のコピーをどうぞ」といって、暗証番号のメモをお客様Bに手渡すことができる。これにより、お客様Bは、従業員Aの負担でコピーを取ることができる。つまり、上記実施形態のシステムを利用することで、相手方(お客様B)にとっては、負担が減り、こちら側(従業員A)にとっては、相手方に負担をかけるということがなくなる。
【0115】
図9は、本発明の複写処理システムの第2実施形態を説明する図であって、課金処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。システム構成は、第1実施形態のものと同じであるが、処理手順が異なる。
【0116】
すなわち、上記第1実施形態では、管理サーバ20から従業員の携帯電話に返される暗証番号には、その内容として、複写枚数(図6(A)の画面に対する応答時)、あるいは複写枚数、用紙サイズ、印字モード、および面モード(図6(A)または図6(C)の画面に対する応答時)を示す複写条件情報が含まれており、制御装置60は、暗証番号を解読して抽出した複写条件に基づいて複写装置50の動作を制御する。したがって、基本的には、最初に携帯電話91の画面上で設定した範囲内でしか私用コピーができない。
【0117】
これに対して、第2実施形態の処理手順においては、サービスセンタSCにアクセスしたときには、管理サーバ20は、所定の手続きを経た後、ID番号に対応する暗証番号を返し、自由な複写条件の元で複写装置50を私的コピーに利用できるようにする。ただし、使用範囲を無制限にすることが好ましくない場合は、最大範囲を示す情報を付加した暗証番号を返す。そして、ジョブ完了後に、終了の指示を受け付けたときに、実際の使用料を課金することとする。以下、フローチャートに基づいて説明する。
【0118】
従業員は、携帯電話91などでサービスセンタSCのサイトに接続し(S100)、管理サーバ20から表示情報を得て、ユーザインターフェース画面を携帯電話91に表示させる(S102)。この表示は、図6(A)に示した画面における、複写枚数の入力欄のないものとする。
【0119】
次に、従業員は、制御装置60を起動して、複写装置50にて私用コピーモードを動作可能にし、複写装置50のID番号を表示させ、そのID番号および連絡先を携帯電話91などから入力してサービスセンタSCに送信する(S104)。
【0120】
サービスセンタSCの管理サーバ20にて、制御情報送信部34は、入力されたID番号の複写装置50の位置が、携帯電話の位置に対して所定の範囲に入っていることを確認する(S106)。位置確認をしたときに適切な複写装置50でない場合(S106−NO)、不良メッセージ画面を携帯電話91などに返す(S107)。一方、位置確認をしたときに適切な複写装置50である場合(S106−YES)、制御情報送信部34は、入力されたID番号から、暗証コード発行部22が複写装置50に対して設定した暗証コードを割り出して、この暗証コードを元に、暗証番号を算出する(S108)。
【0121】
また、利用情報格納部36に、入力されたID番号を、利用情報として登録する(S140)。また、制御情報送信部34は、算出した暗証番号を携帯電話91などに送信する(S110)。このとき、暗証番号に加え、利用代金の総額を入力する入力欄も表示する。携帯電話91などは、管理サーバ20から送信された暗証番号および利用代金の総額欄を表示部に表示する(S112)。
【0122】
従業員は、携帯電話91に表示された暗証番号を、複写装置50に接続された制御装置60の暗証番号受付部62(のキー入力部)に入力する(S114)。制御装置60は、暗証番号受付部62にて暗証番号を取得すると、動作制御部68に渡す。動作制御部68は、管理サーバ20にて暗証番号を生成するプロセスと逆のプロセスにより、入力された暗証番号から暗証コードを割り出す(S155)。
【0123】
動作制御部68は、割り出した暗証コードと暗証コード格納部66に保持しておいた暗証コードとを照合する(S156)。照合条件に合致していなければ処理を中止する一方(S158−NO,S159)、照合条件に合致していれば、暗証コードに対応する複写装置50を特定し、その複写装置50に動作許可を指令する(S158−YES,S160)。
【0124】
これを受けて、複写装置50は、複写動作を開始する(S162)。そして、複写装置50は、コピー排出の都度、複写を許可する制御装置60にコピー排出信号およびそのときの複写条件(用紙サイズ、印字モード、面モードなど)を示す情報を送出する(S164)。複写を許可する制御装置60は、複写条件(用紙サイズ、印字モード、面モードなど)とこの複写条件でのコピー単価とに基づいてコピー代金を算出し、それ以前のコピー代金に加算し、当該ジョブまでの総額を求め、図示しないRAMなどの記憶媒体に記憶しておく(S166)。
【0125】
また、複写装置50に通知し(S170)、表示部57に総額を表示させる(S172)。この一連の処理を、従業員から終了の指示があるまで(複写装置50のストップキー532が押されるまで)繰り返す(S174−NO,S162)。終了の指示があると、動作制御部68は、複写装置50に設定しておいた私用コピーモードを解除する(S176)。
【0126】
なお、総額が予め設定しておいた最大請求額を超えるときには、動作制御部68は、その旨のメッセージ(「以後不正使用となります」などの表示)を表示部57に表示させるとともに、強制的に私用コピーモードを解除する(S176)。また、連続使用を回避するために、一旦(所定時間)、複写装置50の動作を禁止させるとよい。以後の無断使用は、不正使用となる。
【0127】
従業員は、複写装置50の表示部57に表示されている利用代金の総額を携帯電話91などに表示されている総額欄に入力し(S178)、サービスセンタSCに送信する(S179)。サービスセンタSCは、携帯電話91から送信された総額情報を、利用情報格納部36に記録されているその利用者のレコードに追記する(S180)。
【0128】
なお、複写装置50の動作が停止し所定時間が経過しても終了指令がないときには、動作制御部68は、強制的に私用コピーモードを解除する(S176)。そして、サービスセンタSCは、所定時間が経過しても、利用代金の総額が通知されないときには、予め設定しておいた最大請求額を総額情報として、利用情報格納部36に記録されているその利用者のレコードに追記する(S180)。
【0129】
管理サーバ20は、利用情報格納部36に記録されている利用情報を参照して、私用コピーした代金分の徴収を依頼するべく、請求書の送付もしくは口座振替処理をする(S182)。携帯電話91などの持ち主である私用コピーした従業員は、コピー料金を通話料金(ネット接続料や電話料)と一括して請求処理される(S184)。
【0130】
また、管理サーバ20は、利用情報格納部36に格納された利用情報と、暗証コード格納部24に格納されている暗証コードの情報とに基づいて、複写装置50が設置されている企業に対し、従業員の私用コピー分を相殺する処理をする(S186)。
【0131】
通話料金(ネット接続料や電話料)と一括して納金する場合、従業員が納金すると、その旨がサービスセンタSC(の課金サーバ40に)に通知される仕組みとする(190)。サービスセンタSCにて徴収処理する場合は、その旨を管理サーバ20(もしくは課金サーバ40)に入力すればよい。そして最後に、従業員が所定期間内に代金を適正に納金したかどうかを確認する(S192)。
【0132】
以上説明したように、第2実施形態の複写処理システム1によれば、オフィス内において複写装置50が有する機能をフルに利用し自由な複写条件の元で複写装置50を私的コピーに利用でき、その後において、私的コピー分を利用者である従業員に適切に負担させることができ、またその分を総使用分から適切に相殺して実際の業務分だけを企業に請求することができる。つまり、複写条件設定の自由度の高い私的コピーを認める場合においても、適切な課金処理ができる複写処理システムを構築することができる。
【0133】
たとえば、所定時間が経過しても終了指令がないときには予め設定しておいた最大請求額を請求できるので、おおむね不都合はない。また、終了後に、誤った総額が入力された場合(特に、意図的に低額が入力された場合)であっても、従業員が所定期間内に代金を適正に納金したかどうかを確認するので、不正使用を見抜くことができ、このような不正使用を抑制する効果がある。また、超過していた場合には、返金すればよいので、不都合はない。
【0134】
図10は、本発明の複写処理システムの第3実施形態を示すブロック図である。図示する第3実施形態の複写処理システム1は、複写装置50と管理サーバ20とが通信回線で接続されていない場合であって、携帯電話91と複写装置50とが直接に接続可能な場合に好適な例である。複写装置50は、第1実施形態の制御装置60からの代わりに、携帯電話91を介してサービスセンタSCから動作指令を受ける構成となっている。
【0135】
たとえば、携帯電話91と制御部52とは、ケーブルにより有線接続されたり、あるいは、近距離でかつ安価な接続を可能とする無線接続方法の一例であるブルートゥース規格に基づいて無線接続されたりする構成とすればよい。ブルートゥース規格に基づいて制御部52と携帯電話91とを無線接続するためには、制御部52および携帯電話91側の各接続端には、それぞれブルートゥース規格に基づいた無線接続手段が設けられる。
【0136】
また、携帯電話91やPDA92には、複写装置50とサービスセンタSCの管理サーバ20との間の通信を中継する機能が組み込まれる。これは、たとえばHTMLファイルなどで、中継処理に使用されるJAVA(登録商標)アプリケーションプログラム(JAVA(登録商標)アプレットを含む)などの、携帯電話91上で動作するプログラムを送信するとよい。こうすることで、携帯電話91やPDA92としては、ハードウェアの変更が不要となり、既存のものを利用できる。勿論、本複写処理システム1に使用する専用の端末としてもかまわない。
【0137】
図11は、第3実施形態の複写処理システム1における、課金処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。第3実施形態の複写処理システム1では、複写装置50が通信網10に接続されていないが、従業員の携帯電話91と複写装置50とが直接には通信できるようになっている。
【0138】
このため、従業員は、携帯電話91で複写処理システム1のサービスセンタSCにアクセスし(S200)、利用UIを携帯電話91に表示させる(S200)。従業員は、ここで利用者暗証番号を入力し、携帯電話91などを紛失した場合の不正利用を防止する。すなわち、他人の端末を利用されることを防止する。何れの携帯電話91などが利用されたとしても、その携帯電話91の所有者に対して課金処理できるので、私用コピーに使用された代金を課金するということだけに着目すれば不都合はない。
【0139】
しかし、請求する対象者が、実際に使用した従業員でないという事態を招くので、このことを防止する上でも、不正利用を防止する処理は必要である。この不正利用対策の処理は、第1実施形態の構成でも同様に行なうとよい。また、この不正利用対策の処理は、予め携帯電話番号とともに暗証番号を登録しておくなど、既存の処理方法と同様の手法を用いればよい。
【0140】
暗証番号が入力されると、携帯電話91は複写装置50との間で、無線通信または有線通信による通信を開始する(S206)。すると、複写装置50は、複写機固有のID番号を携帯電話91などに送信する(S208)。携帯電話91は、管理サーバ20(サービスセンタSC)に、この複写機固有のID番号を通信(転送)する(S210)。
【0141】
サービスセンタSCの管理サーバ20にて、制御情報送信部34は、入力されたID番号の複写装置50の位置が、携帯電話の位置に対して所定の範囲に入っていることを確認する(S212)。位置確認をしたときに適切な複写装置50でない場合(S212−NO)、不良メッセージ画面を携帯電話91などに返す(S214)。一方、位置確認をしたときに適切な複写装置50である場合(S212−YES)、制御情報送信部34は、送信されたID番号から、暗証コード発行部22が複写装置50に対して設定した暗証コードを割り出す(S216)。
【0142】
そして制御情報送信部34は、携帯電話91に利用許可の暗証コードを送信する(S220)。携帯電話91は、管理サーバ20から暗証コードを受け取ると、動作許可の信号として、この受け取った暗証コードを複写装置50に転送する(S222)。これを受けて複写装置50の制御部52は、コピー動作を受け付ける(S224)。
【0143】
従業員が携帯電話91を介してコピー動作を開始させた後には(S224)、複写装置50は、印刷物59を排出する都度、携帯電話91を介して管理サーバ20(サービスセンタSC)に対して通知する(S226,S228)。この際には、第2実施形態のステップS164と同様に、コピー排出信号だけでなくそのときの複写条件(用紙サイズ、印字モード、面モードなど)を示す情報を、サービスセンタSCに通知する。
【0144】
サービスセンタSCの利用情報格納部36は、複写条件(用紙サイズ、印字モード、面モードなど)とこの複写条件でのコピー単価とに基づいてコピー代金を算出する(S230)。そして、利用情報格納部36に記録されているその利用者のレコードに追記する(S232)。
【0145】
この一連の処理を、従業員から終了の指示があるまで(複写装置50のストップキー532が押されるまで)繰り返す(S228−NO,S224)。終了の指示があると、制御部52は、複写装置50に設定しておいた、私用コピーモードを解除する(S229)。また、携帯電話91を介して管理サーバ20(サービスセンタSC)に対して終了信号を通知する(S240,241)。
【0146】
なお、総額が予め設定しておいた最大請求額を超えるときには、サービスセンタSCは、その旨のメッセージ(「以後不正使用となります」などの表示)を表示部57に表示させるとともに、強制的に私用コピーモードを解除してもよい。なお、連続使用を回避するために、一旦(所定時間)、制御部52は、複写装置50の動作を禁止させるとよい。以後の無断使用は、不正使用となる。
【0147】
また複写装置50の動作が停止し所定時間が経過しても終了指令がないときには、制御部52は、強制的に私用コピーモードを解除してもよい。
【0148】
また、たとえば、従業員が操作終了したことを入力しない場合、次の利用者に不正に使用されてしまうことを防止するために、複写装置50と携帯電話91が無線通信をしている場合は、通信ができなくなった場合に処理を終了させるとよい。または、電界強度を監視し、一定のレベル以下に下がったことを検出したときに、あるいは、ブルートゥース規格などのデジタル通信規格に基づいて無線接続されているときには、エラーレートを監視して、所定レベルよりも悪化したときに制御部52は、複写装置50の動作を禁止するようにしてもよい。有線通信の場合は、通信ケーブルがはずされた時に動作を禁止するようにしてもよい。
【0149】
こられらの、終了条件に合致するかどうかを携帯電話91や制御部52は監視し(S230)、合致したら、制御部52は、複写装置50に設定しておいた私用コピーモードを解除する(S229)。また、携帯電話91を介して管理サーバ20(サービスセンタSC)に対して終了信号を通知する(S240,241)。
【0150】
管理サーバ20は、利用情報格納部36に記録されている利用情報を参照して、私用コピーした代金分の徴収を依頼するべく、請求書の送付もしくは口座振替処理をする(S242)。携帯電話91などの持ち主である私用コピーした従業員は、コピー料金を通話料金(ネット接続料や電話料)と一括して請求処理される(S244)。
【0151】
また、管理サーバ20は、利用情報格納部36に格納された利用情報と、暗証コード格納部24に格納されている暗証コードの情報とに基づいて、複写装置50が設置されている企業に対し、従業員の私用コピー分を相殺する処理をする(S246)。すなわち、サービスセンタSCおいて管理サーバ20は、利用情報格納部36に記録された情報を元に課金処理(決済処理)するのは、第1あるいは第2実施形態と同じである。
【0152】
以上説明したように、第3実施形態の複写処理システム1においても、複写装置50と管理サーバ20とが接続されていなくても、オフィス内における私的コピー分を利用者である従業員に適切に負担させることができ、またその分を総使用分から適切に相殺して実際の業務分だけを企業に請求することができる。つまり、私的コピーを認める場合における適切な複写処理システムを構築することができる。
【0153】
図12は、本発明の複写処理システムの第4実施形態を示すブロック図である。第4実施形態の複写処理システム1は、複写装置50が通信回線に接続されていない場合であって、利用者カード(プリペイドカードとは異なる)を用いる形態である。このため、複写装置50には、第1実施形態の制御装置60に代えて、カードリーダ70が接続されている。課金処理のための構成要素は、上記第1〜第4の各実施形態とほぼ同じ同じである。なお、暗証コード発行部22や暗証コード格納部24は不要である。
【0154】
複写装置50は、カードリーダ70を介して動作指令を受け付けるようになっている。また、従業員各人の利用状況が、カードリーダ70と接続された記憶媒体の一例であるハードディスク装置74に記録されるようになっている。このハードディスク装置74は、私的複写の複写と利用者の所属する事業部門の業務に基づく複写とを峻別して記録する利用情報格納部として機能する。管理サーバ20には、従業員に関する情報を管理する従業員情報格納部28が設けられる。従業員情報格納部28は、各従業員のコード、所属部門のコード、カードの発行状況などを管理する。
【0155】
従業員が私用コピーに使用した代金は、給与から相殺するようにする。このため、サービスセンタSCと企業の給与システムとをリンクさせる。すなわち、ハードディスク装置74に記録した情報を、給与システムにおける給与計算の際に参照するシステムとする。この仕組みは、たとえば、社員食堂にての代金支払いを従業員カードを利用することで行ない、そのときの利用状況を集計して、給与から控除する仕組みなどと同じにすればよい。あるいは、サービスセンタSCにて、その企業に給与システムを請け負ってもよい。
【0156】
従来から使われている、部門別に発行するコピーカードのシステムと併用してもよい。この場合、ハードディスク装置74には、部門別の利用情報と、従業員別の利用情報とが、峻別されて記録される。ここで、「峻別されて記録される」とは、後のデータ処理の際に、業務用コピーであったのか私用コピーであったのかを切り分けることができるように」という意味である。
【0157】
たとえば、部門別カードを割愛し、従業員ごとに付与した利用者カードに、部門別カードの機能を持たせる。そして、複写装置50を使用する際には、私用コピー/業務用コピーのモードを複写装置50に入力することで、対応をとる。たとえば、カード挿入後所定時間以内に従業員コードや暗証番号などが入力されたときには私用コピーモードとし、この入力がなくスタートキー530が押下され複写動作が開始したときには業務コピーモードであるなどとすればよい。この操作状態を検知する部分が、本発明に係る利用種別判定部として機能する。利用者カードやハードディスク装置74には、利用した状況記録の中に、私用コピー/業務用コピーを区別するコードを付与しておけばよい。
【0158】
従業者各人に付与される利用者カードには、従業者の氏名、部門コード、個人コード、および暗証番号が記録される。また、単位期間(たとえば月ごと)当たりの私用コピーの限度額を設定する場合には、その情報も記録される。従業員ごとに付与した利用者カードに部門別カードの機能を持たせる場合には、部門別に付与される利用限度額の情報がさらに記録される。何れの場合にも、限度額の情報は、カードリーダ70にて、コピーの都度代金分を控除するようにする。これにより、個々のハードディスク装置74は、他の設置場所のハードディスク装置74とリンクしていなくてもよくなる。
【0159】
なお、カードを利用するシステムは、図中点線の枠内に示すように、プリペイドカードを利用してもよい。この場合、従業員は、従業員コードと従業員情報格納部28に事前登録してある暗証番号をプリペイドカード発行機72に入力する。プリペイドカード発行機72は、サービスセンタSCの管理サーバ20と接続されており、カード発行時に従業員情報格納部28に問い合わせて個人認証をする。照合に合致すれば、予め定められている金額のプリペイドカード(私用コピー専用)を発行する。そして、その分を給与から控除するべく、利用情報格納部36に登録する。プリペイドカードは、部門別カードと同様に、使用の都度、代金が控除されていく。
【0160】
図13は、カード利用時の利用情報のデータベースの登録例を示す図である。ここで、図13(A)に示す第1例は、部門別カードと個人用カードとを別々に使用する場合の例であり、図13(B)に示す第2例は、従業員ごとに付与した個人別の利用者カードに、部門別カードの機能を持たせる場合の例である。
【0161】
図13(A)に示す第1例の場合、私用コピー分は、コピーの都度(ジョブごとに)、利用者名と利用者コードとが対応付けられ、さらにコピー枚数と複写条件とそのときの価格がハードディスク装置74に使用履歴として記録される。これに対して、業務用コピー分は、部門名と部門コードとが対応付けられるが、複写条件は記録されずに、部門ごとに累積総額が記録される。私用コピー分と同様に詳細に記録すると記録量が膨大になるからである。なお、記憶容量に余裕がある場合、私用コピー分と同様に私用コピー分詳細を記録してもよいのはいうまでもない。
【0162】
図13(B)に示す第2例の場合、コピーの都度(ジョブごとに)、利用者名、部門コード、および利用者コードが対応付けられ、さらにコピー枚数と複写条件とそのときの価格がハードディスク装置74に使用履歴として記録される。また、そのジョブが私用コピーであったのか業務用コピーであったのかを峻別する利用種別コードが記録される。本例の場合、詳細に記録することになるので、記憶容量の大きなカードを利用するのがよい。
【0163】
図14は、私用コピー分を給与から控除するための給与システムのデータベースの一例を示した図である。図13に示した、カード利用時の利用情報のデータベースとリンクさせる。たとえば、図14(A)に示す第1例では、図13(A)に示した第1例の利用情報データベースとリンクさせている。利用情報は、予め、従業員ごとに分けて管理(登録)されているので、従業員コードをサーチして該当レコードを見つけたら、連続する従業員コード部分の私用コピー分を合計することで私用コピーの控除分を算出できる。なお、実際には、ハードディスク装置74は多数あるので、それらのデータを集計する作業が必要である。この場合でも、給与システムの控除の勘定科目におけるコピーの項目にその合計分を追記することは簡単である。
【0164】
なお、業務用コピー分も、予め、部門別に分けて合計額が管理(登録)されているので、個々に設置されているハードディスク装置74のデータを集めて集計する作業も楽である。
【0165】
図14(B)に示す第2例では、図13(B)に示した第1例の利用情報データベースとリンクさせている。利用種別がPのもののみをサーチしなければならないが、予め、従業員ごとに分けて管理(登録)されているので、その作業は困難ではない。なお、部門ごとに利用種別がGのもののみをサーチして集計することで、業務用コピー分を集計することができる。
【0166】
図15は、第4実施形態の複写処理システム1における、課金処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0167】
サービスセンタSCは、従業員に、予め、利用者カードを発行しておく(S300)。複写装置50に接続されたカードリーダ70は、従業員によりカードが挿入されたことを受け付けると(S302)、複写装置50に対して複写動作を許可する(S304)。
【0168】
これを受けて、複写装置50は動作を開始する(S306)。カードには利用限度などの情報が含まれており、カードリーダ70は、利用限度まで利用できるように制御する(S310〜S314)。利用状況は、複写装置50に設置されたカードリーダ70により利用者カードに記録される(S312)。また、従業員各人の利用状況が、カードリーダ70と接続された記憶媒体の一例であるハードディスク装置74に記録される。
【0169】
サービスセンタSCの管理サーバ20において、利用情報格納部36は、各所に設置されているハードディスク装置74に記録された情報を集計して利用情報として記録する(S330)。管理サーバ20は、利用情報格納部36に記録されている利用情報を参照して、給与システムのデータベースに対して私用コピー分を給与から控除するよう要求する(S332)。従業員には、給与システム側から給与明細が発行される(S334)。
【0170】
また、管理サーバ20は、利用情報格納部36に格納されている部門別の利用情報に基づいて、複写装置50が設置されている企業に対し、業務用コピー分を請求する処理をする(S336)。予め、私用コピー分と業務用コピー分とを峻別して管理しているので、相殺処理は負担にならない。実質的には、ハードディスク装置74に記録された状況を元に、複写装置50の設置企業(持ち主)に、私用コピー分の対価が支払われるか、またはコピーメンテナンス契約料金から料金控除されることと等価である。
【0171】
以上説明したように、第4実施形態の複写処理システム1においても、複写装置50と管理サーバ20とが接続されていなくても、オフィス内における私的コピー分を利用者である従業員に適切に負担させることができ、またその分を総使用分から適切に相殺して実際の業務分だけを企業に請求することができる。つまり、私的コピーを認める場合における適切な複写処理システムを構築することができる。
【0172】
また、私的複写分を給与から控除する仕組みとしたので、たとえば、社員食堂など利用代金の決済をカード利用で給与天引きとしている企業であれば、上記第4実施形態の複写処理システム1を、企業内における既存のシステムに追加するのが比較的楽である。すなわち、私的コピーを認める場合における適切な複写処理システムを、スムーズに導入することができる。
【0173】
図16は、本発明の複写処理システムの第5実施形態を示すブロック図である。第5実施形態の複写処理システム1は、複写装置50が通信回線に接続されている場合に好適な形態である。ただし、不正使用防止の仕組みが採られている。このため、複写装置50には、従業員の身体的特徴(生態情報)を取得する従業員情報取得部82を備えた認証装置80が接続されている。従業員の身体的特徴としては、たとえば、虹彩や指紋あるいは掌紋などが用いられる。この認証装置80は、公知の認証機構を利用すればよい。
【0174】
なお、図では、認証装置が複写装置50と別体のものとして示しているが、一体のものであってもよい。この場合、たとえば複写装置50のスタートキー530に指紋読取機構を組み込んでもよい。また、複写装置50の読取系を利用して、掌紋や指紋を読み取るように構成してもよい。この場合、プラテンガラスに直接に掌や指先を置くとプラテンガラスに汚れが付き好ましくないので、専用の(透明な)読取板を用意するのが望ましい。そして、この読取板をプラテンガラスに載置したときには、自動的に登録モードもしくは認証モードに移行し、スタートキーを押下しても用紙が排出されることがないようにするのが好ましい。
【0175】
サービスセンタSCには、虹彩や指紋あるいは掌紋など個人情報を格納する従業員情報格納部28を備える。複写装置50の制御部52とサービスセンタSCとは、たとえば接続プロバイダ12,14を介して、あるいは直接に接続されている。従業員情報取得部82は、取得した生態情報を、制御部52を介してサービスセンタSCに送信する。直接にサービスセンタSCに送信する構成としてもよい。
【0176】
サービスセンタSCにて管理サーバ20は、従業員情報格納部28に事前登録しておいた従業員の生態情報と認証装置80から制御部52を介して送信された生態情報とを照合し、合致していれば、複写装置50に動作許可を与える。課金処理のための構成要素は、上記第1〜第4の各実施形態とほぼ同じ同じである。なお、暗証コード発行部22や暗証コード格納部24は不要である。
【0177】
図17は、第5実施形態の複写処理システム1における、課金処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。利用者は予め、虹彩や指紋など個人情報をサービスセンタSCの従業員情報格納部28に登録しておく(S400)。
【0178】
複写サービスを利用する従業員は、複写装置50に接続された、従業員認証を行なう認証装置80により虹彩や指紋などを読み取らせる(S402)。認証装置80は、読み取った情報を複写装置50を介して管理サーバ20に送信する(S404)。
【0179】
そして、従業員情報格納部28は、照合作業をし(S406)、登録済の従業員でなければ、認証不可画面を複写装置50に応答する(S408)。一方、登録済の従業員であれば、認証装置80は、複写装置50に対して複写動作の許可を出す(S410)。その後の処理は、第2実施形態と同じであるので、説明を割愛する。
【0180】
なお、たとえば複写装置50のスタートキー530に指紋読取機構を組み込む場合には、図中点線で示すように、排紙の都度、もしくはジョブ単位ごとに(1回の複写ジョブで複数枚指令があったとき)、指紋認証をするようにしてもよい。こうすることで、複写装置50から離れた場合に、他人に私用されてしまうことを回避することができる。
【0181】
以上説明したように、第5実施形態の複写処理システム1では、従業員の身体的特徴(生体情報)を利用して、私的コピーの使用者である従業員を認証することで、私的コピーにおける決済処理を完結させるようにしたので、不正使用を確実に防止でき、正規の従業員に対して適切な課金処理をすることができる。単に、複写装置50と管理サーバ20とが単に接続されているだけでは、不正使用を防止することができない。
【0182】
なお、上記の各実施形態は、サービスセンタSC内に設置される管理サーバ20の機能部分をハードウェアにて構成するものとして説明したが、これに限らず、マイコンなどのCPU(中央演算処理装置)やパソコンなどの、いわゆる電子計算装置を利用して、ソフトウェアにて、上記の処理機能を実現することもできる。
【0183】
この場合、マイコンやパソコンなどの電子計算装置は、本発明に係る管理サーバの処理機能部分である暗証コード発行部、利用情報受信部、あるいは制御情報送信部などの各機能部分をソフトウェアとして備える。すなわち、前述の複写装置50に対する動作制御などの各機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(たとえば図示しないRAMなど)から、装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)がプログラムコードを読出し実行することによって、前述の実施形態で述べた効果が達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述の実施形態の機能を実現することになる。なお、プログラムは、記憶媒体を介して提供されるものに限らず、有線あるいは無線による通信手段を介して配信されるプログラムデータをダウンロードしたものであってもよい。
【0184】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することで各機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によって各機能が実現される場合であってもよい。さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によって前述の実施形態の各機能が実現される場合であってもよい。
【0185】
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0186】
また、上記の実施形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組合せの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜の組み合わせにより種々の発明を抽出できる。実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0187】
たとえば、第1あるいは第2実施形態の構成の場合、携帯電話に電子財布(電子マネー)の機能を持たせると、私用コピーの代金を携帯電話91にて決済することができる。勿論、電子財布に限らず、他の決済方法を利用してもよい。
【0188】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、オフィス内における私的コピー分を利用者である従業員に適切に負担させることができ、またその分を複写装置の総使用分から適切に相殺して実際の業務分だけを企業に請求することができ、私的コピーを認める場合における適切な複写処理システムを構築することができる。
【0189】
つまり、オフィス内において私的に複写装置が使用された場合、使用した従業員に対して、使用分の代金を適切に課金処理することができるので、企業にとって不都合がなくなる。従業員は、正規に対価を支払って私用コピーできるようになるので、便利である。加えて、複写装置の償却も進むので、企業側にとってもメリットが得られる。
【0190】
また、企業に複写装置の消耗品(たとえばトナーや用紙など)を納品するシステム運用者側にとっては、消耗品の使用総量が増えるので、利益が向上するというメリットが得られる。
【0191】
このように、本発明によれば、従業員、企業、システム運用者の3者の何れにとっても、メリットが得られる複写処理システムを構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の複写処理システムの第1実施形態を示すブロック図である。
【図2】 図1に示した複写処理システムの基本構成(ユニットセル)を説明する図である。
【図3】 管理サーバ内の暗証コード格納部に登録する暗証コードの登録形態の一例を示す図である。
【図4】 管理サーバ内の利用情報格納部に登録する利用情報の登録形態の一例を示す図である。
【図5】 複写装置の操作キーおよび表示部として機能する操作パネルの一例を示す図である。
【図6】 管理サーバ内の制御情報送信部が通信端末に返す表示画面の一例を示す図である。
【図7】 第1実施形態の複写処理システムにおける、課金処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】 コピー使用量とそれに対する課金の負担分の関係を説明する図である。
【図9】 複写処理システムの第2実施形態を説明する図であって、課金処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図10】 本発明の複写処理システムの第3実施形態を示すブロック図である。
【図11】 第3実施形態の複写処理システムにおける、課金処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図12】 本発明の複写処理システムの第4実施形態を示すブロック図である。
【図13】 カード利用時の利用情報のデータベースの登録例を示す図である。
【図14】 私用コピー分を給与から控除するための給与システムのデータベースの一例を示した図である。
【図15】 第4実施形態の複写処理システムにおける、課金処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図16】 本発明の複写処理システムの第5実施形態を示すブロック図である。
【図17】 第5実施形態の複写処理システムにおける、課金処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…複写処理システム、10…通信網、12,14…接続プロバイダ、20…管理サーバ、22…暗証コード発行部、24…暗証コード格納部、28…従業員情報格納部、32…利用情報受信部、34…制御情報送信部、36…利用情報格納部、40…課金サーバ、50…複写装置、52…制御部、54…印刷部、56…操作キー、57…表示部、58…開口部、59…印刷物、60…制御装置、62…暗証番号受付部、64…暗証コード生成部、66…暗証コード格納部、68…動作制御部、70…カードリーダ、80…認証装置、82…従業員情報取得部、90…通信端末、91…携帯電話、92…PDA、SC…サービスセンタ
Claims (6)
- 管理サーバ、課金サーバ、および複写装置を制御する制御装置を有して構成された複写装置管理システムであって、
前記管理サーバは、
利用者が私的複写に使用する複写装置を特定する機種情報を前記利用者が操作する通信端末から受信する機種情報受信手段と、
前記機種情報受信手段が受信した機種情報と予め定められた規則とに基づいて前記機種情報に対応する暗証コードを生成する暗証コード生成手段と、
前記暗証コード生成手段が生成した暗証コードを前記通信端末へ送信する暗証コード送信手段と、
前記通信端末から送信された暗証コードと前記複写装置の利用情報を受信する利用情報受信手段と、
を有し、
前記管理サーバおよび前記制御装置の何れかは、
前記暗証コード生成手段が生成した暗証コードを記憶する暗証コード記憶手段と、
前記利用者の入力に基づく暗証コードと前記暗証コード記憶手段に記憶されている暗証コードとを照合して利用者が私的複写に使用する前記複写装置を特定し、特定された複写装置に対して、前記私的複写の動作を許可するか否かを制御する動作制御手段と、
を有し、
前記制御装置および前記課金サーバの何れかは、
前記動作制御手段で許可された条件下における前記私的複写分の代金を求め、求められた前記私的複写分の代金を当該私的複写を操作した利用者に支払わせる私的複写分取得手段と、
前記複写装置を使用した複写処理の費用総額を求める費用総額取得手段と、
を有し、
前記課金サーバは、
前記費用総額取得手段により求められた前記複写装置を使用した複写処理の費用総額から前記私的複写分取得手段により求められた前記私的複写分の代金を減算する課金処理手段、
を有し、
前記動作制御手段は、前記通信端末からの利用要求を受け付けたことを条件として、前記私的複写の動作を許可する
ことを特徴とする複写装置管理システム。 - 管理サーバ、課金サーバ、および複写装置を制御する制御装置を有して構成された複写装置管理システムであって、
前記管理サーバは、
利用者が私的複写に使用する複写装置を特定する機種情報を前記利用者が操作する通信端末から受信する機種情報受信手段と、
前記機種情報受信手段が受信した機種情報と予め定められた規則とに基づいて前記機種情報に対応する暗証コードを生成する暗証コード生成手段と、
前記暗証コード生成手段が生成した暗証コードを前記通信端末へ送信する暗証コード送信手段と、
前記通信端末から送信された暗証コードと前記複写装置の利用情報を受信する利用情報受信手段と、
前記通信端末の位置情報と当該通信端末からの利用要求を受けた複写装置の位置情報を受信する位置情報受信手段と、
を有し、
前記管理サーバおよび前記制御装置の何れかは、
前記暗証コード生成手段が生成した暗証コードを記憶する暗証コード記憶手段と、
前記利用者の入力に基づく暗証コードと前記暗証コード記憶手段に記憶されている暗証コードとを照合して利用者が私的複写に使用する前記複写装置を特定し、特定された複写装置に対して、前記私的複写の動作を許可するか否かを制御する動作制御手段と、
を有し、
前記制御装置および前記課金サーバの何れかは、
前記動作制御手段で許可された条件下における前記私的複写分の代金を求め、求められた前記私的複写分の代金を当該私的複写を操作した利用者に支払わせる私的複写分取得手段と、
前記複写装置を使用した複写処理の費用総額を求める費用総額取得手段と、
を有し、
前記課金サーバは、
前記費用総額取得手段により求められた前記複写装置を使用した複写処理の費用総額から前記私的複写分取得手段により求められた前記私的複写分の代金を減算する課金処理手段、
を有し、
前記動作制御手段は、前記位置情報受信手段により受信した位置情報に基づいて前記通信端末と当該通信端末からの利用要求を受けた前記複写装置の位置関係を判定し、両者の位置が所定範囲内にあることを条件として、前記私的複写の動作を許可する
ことを特徴とする複写装置管理システム。 - 管理サーバ、課金サーバ、および複写装置を制御する制御装置を有して構成された複写装置管理システムであって、
前記管理サーバは、
利用者が私的複写に使用する複写装置を特定する機種情報を前記利用者が操作する通信端末から受信する機種情報受信手段と、
前記機種情報受信手段が受信した機種情報と予め定められた規則とに基づいて前記機種情報に対応する暗証コードを生成する暗証コード生成手段と、
前記暗証コード生成手段が生成した暗証コードを前記通信端末へ送信する暗証コード送信手段と、
前記通信端末から送信された暗証コードと前記複写装置の利用情報を受信する利用情報受信手段と、
前記通信端末を操作して私的複写を要求した利用者を特定する利用者特定手段と、
前記利用者が操作する通信端末を特定する通信端末特定手段と、
前記利用者特定手段により特定される利用者の前記通信端末特定手段により特定される通信端末の通話料に前記通信端末からの利用要求に基づく私的複写分の代金を加算するよう、前記私的複写分の代金の情報を送信する代金情報送信手段と、
を有し、
前記管理サーバおよび前記制御装置の何れかは、
前記暗証コード生成手段が生成した暗証コードを記憶する暗証コード記憶手段と、
前記利用者の入力に基づく暗証コードと前記暗証コード記憶手段に記憶されている暗証コードとを照合して利用者が私的複写に使用する前記複写装置を特定し、特定された複写装置に対して、前記私的複写の動作を許可するか否かを制御する動作制御手段と、
を有し、
前記制御装置および前記課金サーバの何れかは、
前記動作制御手段で許可された条件下における前記私的複写分の代金を求め、求められた前記私的複写分の代金を当該私的複写を操作した利用者に支払わせる私的複写分取得手段と、
前記複写装置を使用した複写処理の費用総額を求める費用総額取得手段と、
を有し、
前記課金サーバは、
前記費用総額取得手段により求められた前記複写装置を使用した複写処理の費用総額から前記私的複写分取得手段により求められた前記私的複写分の代金を減算する課金処理手段、
を有する
ことを特徴とする複写装置管理システム。 - 管理サーバ、課金サーバ、および複写装置を制御する制御装置を有して構成された複写装置管理システムの運用において、前記複写装置を利用して私的複写がなされた場合における、前記私用複写に対する課金処理をするためのプログラムであって、電子計算機を、
利用者が私的複写に使用する複写装置を特定する機種情報を前記利用者が操作する通信端末から受信する所定の機種情報受信手段により受信された機種情報と予め定められた規則とに基づいて前記機種情報に対応する暗証コードを生成する暗証コード生成手段と、
前記暗証コード生成手段が生成した暗証コードを記憶する所定の暗証コード記憶手段に記憶されている暗証コードと前記利用者の入力に基づく暗証コードとを照合して利用者が私的複写に使用する前記複写装置を特定し、この特定された複写装置に対して、前記私的複写の動作を許可するか否かを制御する動作制御手段と、
前記動作制御手段で許可された条件下における前記私的複写分の代金を求める私的複写分取得手段と、
前記複写装置を使用した複写処理の費用総額を求める費用総額取得手段と、
前記私的複写分取得手段により求められた前記私的複写分の代金を当該私的複写を操作した利用者に支払わせるとともに、前記費用総額取得手段により求められた前記複写装置を使用した複写処理の費用総額から前記私的複写分取得手段により求められた前記私的複写分の代金を減算する課金処理手段と、
して機能させ、
前記動作制御手段は、前記通信端末からの利用要求を受け付けたことを条件として、前記私的複写の動作を許可する
ことを特徴とするプログラム。 - 管理サーバ、課金サーバ、および複写装置を制御する制御装置を有して構成された複写装置管理システムの運用において、前記複写装置を利用して私的複写がなされた場合における、前記私用複写に対する課金処理をするためのプログラムであって、電子計算機を、
利用者が私的複写に使用する複写装置を特定する機種情報を前記利用者が操作する通信端末から受信する所定の機種情報受信手段により受信された機種情報と予め定められた規則とに基づいて前記機種情報に対応する暗証コードを生成する暗証コード生成手段と、
前記暗証コード生成手段が生成した暗証コードを記憶する所定の暗証コード記憶手段に記憶されている暗証コードと前記利用者の入力に基づく暗証コードとを照合して利用者が私的複写に使用する前記複写装置を特定し、この特定された複写装置に対して、前記私的複写の動作を許可するか否かを制御する動作制御手段と、
前記動作制御手段で許可された条件下における前記私的複写分の代金を求める私的複写分取得手段と、
前記複写装置を使用した複写処理の費用総額を求める費用総額取得手段と、
前記私的複写分取得手段により求められた前記私的複写分の代金を当該私的複写を操作した利用者に支払わせるとともに、前記費用総額取得手段により求められた前記複写装置を使用した複写処理の費用総額から前記私的複写分取得手段により求められた前記私的複写分の代金を減算する課金処理手段と、
前記通信端末の位置情報と当該通信端末からの利用要求を受けた複写装置の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
して機能させ、
前記動作制御手段は、前記位置情報取得手段により取得された位置情報に基づいて両者の位置関係を判定し、両者の位置が所定範囲内にあることを条件として、前記私的複写の動作を許可する
ことを特徴とするプログラム。 - 管理サーバ、課金サーバ、および複写装置を制御する制御装置を有して構成された複写装置管理システムの運用において、前記複写装置を利用して私的複写がなされた場合における、前記私用複写に対する課金処理をするためのプログラムであって、電子計算機を、
利用者が私的複写に使用する複写装置を特定する機種情報を前記利用者が操作する通信端末から受信する所定の機種情報受信手段により受信された機種情報と予め定められた規則とに基づいて前記機種情報に対応する暗証コードを生成する暗証コード生成手段と、
前記暗証コード生成手段が生成した暗証コードを記憶する所定の暗証コード記憶手段に記憶されている暗証コードと前記利用者の入力に基づく暗証コードとを照合して利用者が私的複写に使用する前記複写装置を特定し、この特定された複写装置に対して、前記私的複写の動作を許可するか否かを制御する動作制御手段と、
前記動作制御手段で許可された条件下における前記私的複写分の代金を求める私的複写分取得手段と、
前記複写装置を使用した複写処理の費用総額を求める費用総額取得手段と、
前記私的複写分取得手段により求められた前記私的複写分の代金を当該私的複写を操作した利用者に支払わせるとともに、前記費用総額取得手段により求められた前記複写装置を使用した複写処理の費用総額から前記私的複写分取得手段により求められた前記私的複写分の代金を減算する課金処理手段と、
前記通信端末を操作して私的複写を要求した利用者を特定する利用者特定手段と、
前記利用者が操作する通信端末を特定する通信端末特定手段と、
前記利用者特定手段により特定される利用者の前記通信端末特定手段により特定される通信端末の通話料に前記通信端末からの利用要求に基づく私的複写分の代金を加算するよう、前記私的複写分の代金の情報を送信する代金情報送信手段と、
して機能させることを特徴とするプログラム。
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