JP4122640B2 - 冷水塔の冷却ファン液圧駆動装置 - Google Patents

冷水塔の冷却ファン液圧駆動装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷水塔の冷却ファン液圧駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5は温水の冷却を行う冷水塔の一例を示すもので、この種の冷水塔においては、冷水塔本体1の側面に、外気を冷水塔本体1内に取り込む為の空気吸込み面(ルーバ面)2が設けられ、冷水塔本体1の頂部中央部には、内部に冷却ファン4を装備した空気排出口3が設けられており、一方、冷水塔本体1上部の空気排出口3周囲には、温水供給管5を介して供給される温水5aを受けて冷水塔本体1内へ散水させるようにした温水槽6が設けられ、該温水槽6下面から散水口を介して散水させた温水5aを、前記冷却ファン4で空気吸込み面2から取り込んだ外気と直接接触させて冷却し、これにより温水5aを冷水5bとして下部水槽7に回収し得るようにしてある。
【0003】
また、斯かる冷水塔の冷却ファン4の駆動方式としては、図6に示す如く、冷水塔本体1頂部における空気排出口3の近傍位置に電動機8を設置し、該電動機8に連結した駆動軸9を減速機10を介し冷却ファン4に動力を伝達し得るよう接続し、前記駆動軸9をコモンベッド11で覆った構成としてある。
【0004】
また、電動機8としてポールチェンジモータを採用することにより、50%、100%での運転を行えるようにしたり、或いは電動機8としてインバータ付モータを採用することにより、50〜100%制御にて運転する場合もある。
【0005】
しかしながら、何れの場合も電動機8による機械的な駆動方式である為、起動電流が大きくなるという不具合があり、また、電動機8或いは減速機10等が冷水塔本体1の頂部に設置してある為に保守点検作業が大変であるという不具合もあった。
【0006】
この問題に対処するべく、本出願人は、冷却ファンの回転駆動手段を液圧モータとし、該液圧モータを地上側に設置した液圧ユニットから作動液を供給することにより駆動し得るようにした冷水塔の冷却ファン液圧駆動装置を創案するに至った。
【0007】
このような構成によれば、液圧ポンプ用電動機等の保守点検を要する機器類を備えた液圧ユニットを地上側の保守点検の容易な場所に設置することが可能になり、しかも、液圧ユニットに備えられる電動機は液圧ポンプを駆動するだけで良いので起動電流が小さくて済むという効果がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来における一般的な設計思想としては、図7及び図8に示すように、冷却ファン4A〜4Hを駆動する液圧モータ12A〜12Hと、これに対しタンク16から作動液を供給する液圧ポンプ44A〜44Hとを1対1で対応させて各冷却ファン4A〜4Hごとに個別に供給管45及び戻り管46を有する液圧回路を構成し、これによって、冷却ファン4A〜4Hの回転駆動を個別に制御し得るようにすることが考えられていた為、図示する如き多数の冷却ファン4A〜4Hを冷水塔本体1の頂部に備えた設備では、冷却ファン4A〜4Hと同数の多くの液圧回路が必要となり、地上の液圧ユニット47に装備される液圧ポンプ44A〜44Hの設置数、並びに各液圧回路を成す供給管45及び戻り管46の配管数が増加して設備コストが高騰するという問題があった。
【0009】
しかも、液圧ユニット47を成す液圧ポンプ44A〜44Hの全てを安価な容量固定ポンプとして簡単な起動・停止の制御を行うだけでは、液圧モータ12A〜12Hの稼働台数を制御することしかできず、温水5aに対する冷却能力を無段階で調整することができないという問題があり、他方、液圧ポンプ44A〜44Hを高価な容量可変ポンプとして冷却ファン4A〜4Hの回転数を制御し得るようにした場合には、温水5aに対する冷却能力を無段階で調整することができても、高価な容量可変ポンプが多数必要となって更なる設備コストの高騰を招いてしまうという問題があった。
【0010】
本発明は、上述の実情に鑑みて成したもので、設備コストの高騰を招くことなく、温水に対する冷却能力を無段階で調整し得るようにした冷水塔の冷却ファン液圧駆動装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、冷水塔に備えられた複数の冷却ファンの夫々を液圧モータで駆動し得るように構成し、該各液圧モータを共通の主供給管及び主戻り管に対し並列に接続し且つ該主供給管及び主戻り管に対し作動液を適宜に容量を変更して循環供給し得るよう液圧ユニットを接続した冷水塔の冷却ファン液圧駆動装置であって、少くとも一台の液圧モータの液圧入側に作動液の流量を無段階調整し得る流量制御弁を設け、残りの液圧モータの液圧入側には作動液の流量を所定の設定流量に保持する流量設定弁を設け、該流量設定弁を備えた各液圧モータに対し適宜に作動液の送給を遮断し得るよう液圧遮断弁を付設し、しかも、液圧ユニットを、少くとも一台の定圧力制御式容量可変ポンプと、複数の容量固定ポンプとにより構成したことを特徴とするものである。
【0012】
従って、本発明では、流量制御弁で作動液の流量を無段階調整することで少くとも一台の液圧モータの回転数を任意に制御することが可能となり、また、適宜な液圧遮断弁を開けて流量設定弁で作動液の流量を設定流量に保持しながら分配することで残りの液圧モータの稼働台数を任意に制御することが可能となるので、少くとも一台の液圧モータの回転数制御と、残りの液圧モータの稼働台数制御とを組み合わせて以下に詳述する如き運用を行うことが可能となる。
【0013】
即ち、外気の温度変化に応じ温水に対する冷却能力を上げる必要が生じた場合に、液圧ユニットから主供給管への作動液の容量が増加されるので、これに対応して少くとも一台の液圧モータへ分配される作動液の流量を流量制御弁で無段階に増加し、その液圧モータにより駆動される冷却ファンの回転数を上げて温水に対する冷却能力を上げる。
【0014】
そして、この冷却ファンが定格運転に達したら、残りの液圧モータのうちの停止している何れか一台を液圧遮断弁を開として起動し、その起動と同時に前記流量制御弁を殆ど閉じて少くとも一台の液圧モータへ分配される作動液の流量を最小限に絞り込み、該液圧モータにより駆動される冷却ファンの回転数を零近くにまで下げる。
【0015】
これによって、回転数を任意に制御できる冷却ファンが定格運転により担っていた冷却能力を、定格運転しかできない別の冷却ファンを新たに起動することで肩代わりさせ、前記回転数を任意に制御できる冷却ファンを回転数が零近くまで低下している状態に戻し、これ以降は前述と同じ運用を繰り返すことで温水に対する冷却能力を無段階に上げていくことが可能となる。
【0016】
他方、外気の温度変化に応じ温水に対する冷却能力を下げる必要が生じた場合には、液圧ユニットから主供給管への作動液の容量が減少されるので、これに対応して少くとも一台の液圧モータへ分配される作動液の流量を流量制御弁で無段階に減少し、その液圧モータにより駆動される冷却ファンの回転数を下げて温水に対する冷却能力を下げる。
【0017】
そして、この冷却ファンの回転数が零近くまで低下したら、残りの液圧モータのうちの稼働している何れか一台を液圧遮断弁を閉として停止し、その停止と同時に前記流量制御弁を大きく開けて少くとも一台の液圧モータへ分配される作動液の流量を最大限に増やし、該液圧モータにより駆動される冷却ファンの回転数を定格運転まで上げる。
【0018】
これによって、定格運転しかできない稼働中の冷却ファンが担っている冷却能力を、回転数を任意に制御できる別の冷却ファンの回転数を定格運転まで上げることで肩代わりさせ、前記定格運転しかできない稼働中の冷却ファンを停止し、これ以降は前述と同じ運用を繰り返すことで温水に対する冷却能力を無段階に下げていくことが可能となる。
【0019】
また、本発明においては、液圧ユニットを、少くとも一台の定圧力制御式容量可変ポンプと、複数の容量固定ポンプとにより構成しているので、少くとも一台の定圧力制御式容量可変ポンプの容量を無段階に自動制御することと、複数の容量固定ポンプの稼働台数を制御することとを組み合わせて以下に詳述する如き運用を行うことが可能となる。
【0020】
即ち、外気の温度変化に応じ温水に対する冷却能力を上げる必要が生じた場合には、液圧ユニットから主供給管への作動液の要求流量は増加するので、少くとも一台の定圧力制御式容量可変ポンプの容量は定圧力制御により無段階に増加し、該定圧力制御式容量可変ポンプの容量が増加して最大になったら、停止している容量固定ポンプのうち、アイドリングを開始している何れか一台をオンロードにして肩代わりさせることにより供給圧力を一定に保持しつつ前記定圧力制御式容量可変ポンプの容量を最小まで減少し、これ以降は前述と同じ運用を繰り返すことで液圧ユニットから主供給管への作動液の流量を無段階に増加していくことが可能となる。
【0021】
他方、外気の温度変化に応じ温水に対する冷却能力を下げる必要が生じた場合には、液圧ユニットから主供給管への作動液の流量を減少しなければならないので、少くとも一台の定圧力制御式容量可変ポンプの容量を無段階に減少し、該定圧力制御式容量可変ポンプの容量が減少して最小になったら、稼働している容量固定ポンプの何れか一台をアイドリングの後停止して肩代わりさせることにより前記定圧力制御式容量可変ポンプの容量を最大まで増加し、これ以降は前述と同じ運用を繰り返すことで液圧ユニットから主供給管への作動液の流量を供給圧力を一定に保ちながら無段階に減少していくことが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0023】
図1〜図4は本発明を実施する形態の一例を示すもので、本形態例においては、冷水塔本体1の頂部に備えられた多数の冷却ファン4A〜4Hに液圧モータ12A〜12Hの出力軸を連結し、該各液圧モータ12A〜12Hを共通の主供給管49及び主戻り管50に対し分岐管51を介して並列に接続し且つ該主供給管49及び主戻り管50に対し作動液を適宜に容量を変更して循環供給し得る液圧ユニット52を接続している。
【0024】
そして、一台の液圧モータ12Aの液圧入側に作動液の流量を無段階調整し得る流量制御弁53を設け、残りの液圧モータ12B〜12Hの液圧入側には作動液の流量を所定の設定流量に保持する流量設定弁54を夫々設け、該流量設定弁54を備えた各液圧モータ12B〜12Hに対し適宜に作動液の送給を遮断し得るよう液圧遮断弁55を設けている。
【0025】
前記液圧ユニット52は、電動機13により駆動される一台の吐出圧力を一定に自動制御する定圧力制御式容量可変ポンプ14と、該定圧力制御式容量可変ポンプ14の最大容量に略等しい容量で電動機34により駆動される三台の容量固定ポンプ31,32,33とを備えて地上に設置され、これらの定圧力制御式容量可変ポンプ14及び各容量固定ポンプ31,32,33の吸込側が共通のタンク16に接続され且つ吐出側は互いに合流されて主供給管49に接続されるようになっており、前記タンク16には主戻り管50が接続されるようになっている。
【0026】
ここで、定圧力制御式容量可変ポンプ14及び各容量固定ポンプ31,32,33の吐出側は、電磁リリーフ弁35を有するバイパス管36を介して主戻り管50の末端付近にも接続されており、前記定圧力制御式容量可変ポンプ14及び各容量固定ポンプ31,32,33を電磁リリーフ弁35をアンロードした状態で起動してアイドリングを行い、然る後に、適宜に電磁リリーフ弁35をオンロードすることで作動液の主供給管49側への送給を開始し得るようにしてある。この場合、供給圧力は定圧力制御式容量可変ポンプ14の制御で一定の圧力に保持されるため、電磁リリーフ弁35のオンロード時のリリーフ設定圧力は若干高く設定され、安全弁としての機能を持つことになる。
【0027】
また、定圧力制御式容量可変ポンプ14及び容量固定ポンプ31の吸込側は、バイパス管37を介して主戻り管50の末端付近にも接続されており、主戻り管50により戻ってきた作動液の一部をタンク16を経由させずに前記定圧力制御式容量可変ポンプ14及び容量固定ポンプ31の吸込側に直接戻して循環させることで、タンク16の容積を極力小さく抑制し得るようにしてある。尚、図中38は逆止弁を示している。
【0028】
更に、下部水槽7(図5参照)内の冷水5b、或いは該下部水槽7から所要の目的場所に送給される冷水5bの温度を検出する温度検出装置17を適宜位置に設け、該温度検出装置17の検出温度18と設定温度19を比較してその差に基づいた制御信号56,57,40,42により液圧ユニット52の容量及び各液圧モータ12A〜12Hへの作動液の分配を制御し得るようにした制御装置22を設ける。
【0029】
ここで前記定圧力制御式容量可変ポンプ14の制御方式の一例を図4に示す。定圧力制御式容量可変ポンプ14は、ポンプの容量を最大に変更させるバネ24と、これに対抗して容量を小さくするために液圧25が作用するように構成されたアクチュエータ23と、一端にポンプの吐出圧を導き他端には吐出圧を調整するための圧力調整バネ27を備え、前記アクチュエータ23に作用する液圧25を、圧力調整バネ27より吐出圧が小さい場合はタンク16へ通じ、大きい場合は吐出圧へ通じるように通路を切換える切換弁26を備えている。
【0030】
図示において、冷却ファンが定格運転に必要な液圧モータの定格圧力を少くとも上まわる圧力を主供給管49は常に保持する必要があり、この圧力は圧力調整バネ27により設定される。主供給管49の圧力がこの設定圧力より低くなるとアクチュエータ23へ作用する液圧25はタンク16へ通じるのでバネ24によりポンプの容量は主供給管49の圧力を設定圧力になるまで増加し設定圧力になると切換弁26はバランスし、アクチュエータ23即ちポンプ容量は整定する。
【0031】
すべての冷却ファン即ち液圧ユニット52の全ポンプの電動機が休止している状態で冷水塔を起動する時、先ず制御装置22の信号56により定圧力制御式容量可変ポンプ14の電動機13を起動させる。この時電磁リリーフ弁35の電磁石39は入力されていないと同時に、主供給管49の圧力も発生していないので定圧力制御式容量可変ポンプ14の容量は最大になっている。従ってポンプ14の吐出量はアンロードされた電磁リリーフ弁35を介してバイパス管36を通り、タンク16へ通ずる主戻り管50からバイパス管37より定圧力制御式容量可変ポンプ14へと吸い込まれ、定圧力制御式容量可変ポンプ14はアイドリング運転となる。設定時間が経過すると制御装置22からの制御信号57が電磁石39に入力され電磁リリーフ弁35はオンロードされ調整バネ30によりリリーフ圧力が設定される。この設定圧は定圧力制御式容量可変ポンプ14の圧力調整バネ27より若干高く設定し、安全弁として機能するものである。かくしてポンプの吐出量は主供給管49へ導かれ吐出圧は上昇し圧力調整バネ27で設定された吐出圧となる。しかし全冷却ファンの液圧モータの供給側は閉じているので定圧力制御式容量可変ポンプ14は設定圧を保持したまま吐出はしない。液圧モータ12Aの流量制御弁53に制御信号40が入力され開口し始めると、設定圧に保持された液圧は液圧モータ12Aに供給され、冷却ファン4Aは回転を始める。流量制御弁53の開度により供給量は決まり、その供給量に定圧力制御式容量可変ポンプ14の容量は自動制御される。
【0032】
そして、このように容量制御される液圧ユニット52側からの作動液の分配は、前記制御装置22からの制御信号40が流量制御弁53の開度調整用電磁石41に入力されることにより、液圧モータ12Aへ分配される作動液の流量が無段階調整されるようになっており、しかも、前記制御装置22からの制御信号42が液圧遮断弁55の電磁石43に入力されることにより、残りの液圧モータ12B〜12Hの夫々に対し適宜に作動液の送給が遮断されて各液圧モータ12B〜12Hの稼働台数が任意に制御されるようになっている。
【0033】
而して、冷水5bの温度を一定に保持する制御を行うに際しては、温度検出装置17にて検出した冷水5b(図5参照)の検出温度18を制御装置22に入力して設定温度19と比較し、その差に基づいた制御信号20,56,57により液圧ユニット52の容量制御を行うと共に、この液圧ユニット52側からの作動液の分配を制御信号40,42により行い、検出温度18が設定温度19よりも高い場合に、冷却ファン4A〜4Hによる温水5a(図5参照)に対する冷却能力を高めて冷水5bの温度が設定温度19になるように制御し、逆に冷水5bの検出温度18が設定温度19より低い場合には、冷却ファン4A〜4Hによる温水5aに対する冷却能力を抑制して冷水5bの温度が設定温度19になるように制御する。
【0034】
より具体的には、外気の温度変化に応じ温水5aに対する冷却能力を上げる必要が生じた場合に、液圧ユニット52から主供給管49への作動液の流量を増加しなければならないので、定圧力制御式容量可変ポンプ14の容量を増加し、該定圧力制御式容量可変ポンプ14の容量が増加して最大になったら、停止している容量固定ポンプ31,32,33のうちの何れか一台を起動して肩代わりさせることにより前記定圧力制御式容量可変ポンプ14の容量を最小まで減少し、これ以降は前述と同じ運用を繰り返すことで液圧ユニット52から主供給管49への作動液の流量を無段階に増加していく。
【0035】
ここで、停止している容量固定ポンプ31,32,33のうちの何れか一台を起動することにより、容量が増加して最大となった定圧力制御式容量可変ポンプ14の容量を最小まで減少するに際し、新たに起動される容量固定ポンプ31,32,33の何れか一台は、これに該当するバイパス管36の電磁リリーフ弁35を開けた状態で電動機34を起動されて設定時間だけアイドリングされた後、前記電磁リリーフ弁35を閉じられて作動液の主供給管49側への送給を開始され、また、同時に定圧力制御式容量可変ポンプ14は、一台の容量固定ポンプ31又は32又は33の増加分だけ容量を減少するように自動制御される。
【0036】
最初に運転される定圧力制御式容量可変ポンプ14の吐出量が不足する前に容量固定ポンプ31,32,33を順次起動する方法としては種々のやり方がある。例えば冷却ファン4A〜4Hの液圧モータ12A〜12Hの駆動台数に必要な液圧供給量を満足する定圧力制御式容量可変ポンプ14及び容量固定ポンプ31,32,33の吐出量、即ち最小限の駆動台数を予め制御装置22に記憶させておき、定圧力制御式容量可変ポンプ14が最大容量になった時、冷却ファンの駆動台数を一台増加させるのに不足することが解っていれば事前に少くとも1台の容量固定ポンプ31又は32又は33の電動機34を起動し、冷却ファンの追加駆動即ちその液圧遮断弁55の電磁石43に信号を入力すると同時に前記のアイドリングしている容量固定ポンプ31又は32又は33の電磁リリーフ弁35の電磁石39にも信号を入力すれば、冷却ファンの駆動台数が増加する時液圧ユニット52の供給量も途切れることなく供給を増加することができる。制御装置22に記憶させることをやめ、常に少くとも1台の容量固定ポンプ31又は32又は33をアンロード運転させておくように簡略化することもできる。但し液圧モータ台数が液圧ポンプ台数の2倍以上である場合は、前者に比べ後者は予めアイドリングしておくポンプの起動時間は長くなるというロスはある(ポンプ1台に対しモータ2台以上となるため)。また主供給管49に圧力スイッチを設け、その設定値を定圧力制御式容量可変ポンプ14の設定圧力より若干低く設定しておく。液圧モータが1台駆動し始めたため液圧ユニット52の吐出量が不足し吐出圧が低下すると(定圧力制御式容量可変ポンプ14が最大容量に達して)圧力スイッチがONとなりその信号が制御装置22に入って、少くとも1台の容量固定ポンプ31をオンロードさせる方法もある。
【0037】
他方、外気の温度変化に応じ温水5aに対する冷却能力を下げる必要が生じた場合には、液圧ユニット52から主供給管49への作動液の要求流量は減少するので、定圧力制御式容量可変ポンプ14の容量は無段階に減少し、該定圧力制御式容量可変ポンプ14の容量が減少して最小になったら、稼働している容量固定ポンプ31,32,33のうちの何れか一台を停止して肩代わりさせることにより前記定圧力制御式容量可変ポンプ14の容量を最大まで増加し、これ以降は前述と同じ運用を繰り返すことで液圧ユニット52から主供給管49への作動液の流量を吐出圧を保持しながら無段階に減少していく。
【0038】
そして、流量制御弁53で作動液の流量を無段階調整することで液圧モータ12Aの回転数を任意に制御することが可能となり、また、適宜な液圧遮断弁55を開けて流量設定弁54で作動液の流量を設定流量に保持しながら分配することで残りの液圧モータ12B〜12Hの稼働台数を任意に制御することが可能となるので、一台の液圧モータ12Aの回転数制御と、残りの液圧モータ12B〜12Hの稼働台数制御とを組み合わせて以下に詳述する如き運用を行うことが可能となる。
【0039】
即ち、冷却能力を上げる必要が生じた場合には、液圧ユニット52から主供給管49への作動液の要求容量が増加するように自動的に対応するので液圧モータ12Aへ分配される作動液の流量を流量制御弁53で無段階に増加し、その液圧モータ12Aにより駆動される冷却ファン4Aの回転数を上げて温水5aに対する冷却能力を上げる。
【0040】
そして、この冷却ファン4Aが定格運転に達したら、残りの液圧モータ12B〜12Hのうちの停止している何れか一台を液圧遮断弁55を開として起動し、その起動と同時に前記流量制御弁53を殆ど閉じて少くとも一台の液圧モータ12Aへ分配される作動液の流量を最小限に絞り込み、該液圧モータ12Aにより駆動される冷却ファン4Aの回転数を零近くにまで下げる。
【0041】
これによって、回転数を任意に制御できる冷却ファン4Aが定格運転により担っていた冷却能力を、定格運転しかできない冷却ファン4B〜4Hの何れか一台を新たに起動することで肩代わりさせ、前記冷却ファン4Aを回転数が零近くまで低下している状態に戻し、これ以降は前述と同じ運用を繰り返すことで温水5aに対する冷却能力を無段階に上げていくことが可能となる。
【0042】
他方、温水5aに対する冷却能力を下げる必要が生じた場合には、液圧ユニット52から主供給管49への作動液の容量が減少されるので、これに対応して液圧モータ12Aへ分配される作動液の流量を流量制御弁53で無段階に減少し、その液圧モータ12Aにより駆動される冷却ファン4Aの回転数を下げて温水5aに対する冷却能力を下げる。
【0043】
そして、この冷却ファン4Aの回転数が零近くまで低下したら、残りの液圧モータ12B〜12Hのうちの稼働している何れか一台を液圧遮断弁55を閉として停止し、その停止と同時に前記流量制御弁53を大きく開けて液圧モータ12Aへ分配される作動液の流量を最大限に増やし、該液圧モータ12Aにより駆動される冷却ファン4Aの回転数を定格運転まで上げる。
【0044】
これによって、定格運転しかできない稼働中の冷却ファン4B〜4Hの何れか一台が担っている冷却能力を、回転数を任意に制御できる冷却ファン4Aの回転数を定格運転まで上げることで肩代わりさせ、前記稼働中の冷却ファン4B〜4Hの何れか一台を停止し、これ以降は前述と同じ運用を繰り返すことで温水5aに対する冷却能力を無段階に上げていくことが可能となる。
【0045】
従って、上記形態例によれば、液圧ユニット52を成す定圧力制御式容量可変ポンプ14と各容量固定ポンプ31,32,33からの作動液を合流一元化してから各液圧モータ12A〜12Hへ分配するようにしているので、供給及び戻りの配管系統を最少各一本の主供給管49及び主戻り管50にまとめ、これら主供給管49及び主戻り管50に対し各冷却ファン4A〜4Hの近くで分岐管51を介して各液圧モータ12A〜12Hを並列に接続して総配管長を短くすることができ、しかも、冷却ファン4A〜4Hの数と関係なく定圧力制御式容量可変ポンプ14及び各容量固定ポンプ31,32,33の容量や数を合理的に設計することもでき、これによって、設備コストの大幅な低減化を図ることができる。
【0046】
また、一台の液圧モータ12Aの回転数制御と、残りの液圧モータ12B〜12Hの稼働台数制御とを組み合わせて行うことにより、外気の温度変化に応じ温水5aを所定温度まで冷却するのに必要な最小限の液圧供給により冷却ファン4A〜4Hを効率良く駆動して温水5aに対する冷却能力を無段階で調整することができるので、外気の温度変化に応じ温水5aを所定温度に冷却する制御を確実に且つ必要最小限のエネルギーで実施することができる。
【0047】
しかも、作動液の流量を無段階調整し得る高価な流量制御弁53を一台の液圧モータ12Aについて用いるだけで済み、残りの液圧モータ12B〜12Hについては適宜に作動液の送給を遮断し得るよう単純に開閉操作されるだけの安価な液圧遮断弁55を用いれば良いので、液圧ユニット52からの作動液の分配を必要最小限の設備コストで実施することができる。
【0048】
特に、本形態例で示した如く、液圧ユニット52を、一台の定圧力制御式容量可変ポンプ14と、複数の容量固定ポンプ31,32,33とにより構成すれば、一台の定圧力制御式容量可変ポンプ14の容量を無段階に制御することと、複数の容量固定ポンプ31,32,33の稼働台数を制御することとを組み合わせて液圧ユニット52から主供給管49への作動液の流量を無段階に調整することができ、しかも、高価な定圧力制御式容量可変ポンプ14を一台にして残りの液圧ポンプを安価な容量固定ポンプ31,32,33として簡単な起動・停止の制御を行うだけで済むので、液圧ユニット52の設備コストを大幅に削減することができ、しかも、大半を占める容量固定ポンプ31,32,33は比較的静かに運転することができるので、液圧ユニット52の騒音対策としても有効となる。
【0049】
尚、本発明の冷水塔の冷却ファン液圧駆動装置は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、液圧ユニットの構成は図示する例に限定されないこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0050】
【発明の効果】
上記した本発明の冷水塔の冷却ファン液圧駆動装置によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
【0051】
(I)液圧ユニットを成す複数の液圧ポンプからの作動液を合流一元化してから各液圧モータへ分配するようにしているので、供給及び戻りの配管系統を最少各一本の主供給管及び主戻り管にまとめ、これら主供給管及び主戻り管に対し各冷却ファンの近くで各液圧モータを並列に接続して総配管長を短くすることができ、しかも、冷却ファンの数と関係なく液圧ユニットを成す液圧ポンプの容量や数を合理的に設計することもでき、これによって、設備コストの大幅な低減化を図ることができる。
【0052】
(II)少くとも一台の液圧モータの回転数制御と、残りの液圧モータの稼働台数制御とを組み合わせて行うことにより、外気の温度変化に応じ温水を所定温度まで冷却するのに必要な最小限の液圧供給により冷却ファンを効率良く駆動して温水に対する冷却能力を無段階で調整することができるので、外気の温度変化に応じ温水を所定温度に冷却する制御を確実に且つ必要最小限のエネルギーで実施することができる。
【0053】
(III)作動液の流量を無段階調整し得る高価な流量制御弁を少くとも一台の液圧モータについて用いるだけで済み、残りの液圧モータについては適宜に作動液の送給を遮断し得るよう単純に開閉操作されるだけの安価な液圧遮断弁を用いれば良いので、液圧ユニットからの作動液の分配を必要最小限の設備コストで実施することができる。
【0054】
(IV)液圧ユニットを、少くとも一台の定圧力制御式容量可変ポンプと、複数の容量固定ポンプとにより構成すれば、一台の定圧力制御式容量可変ポンプの容量を無段階に制御することと、複数の容量固定ポンプの稼働台数を制御することとを組み合わせて液圧ユニットから主供給管への作動液の流量を無段階に調整することができ、しかも、高価な定圧力制御式容量可変ポンプを最少一台とし且つ残りの液圧ポンプを安価な容量固定ポンプとして簡単な起動・停止の制御を行うだけで済むので、液圧ユニットの設備コストを大幅に削減することができ、しかも、大半を占める容量固定ポンプは比較的静かに運転することができるので、液圧ユニットの騒音対策としても有効となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例を示すブロック図である。
【図2】図1の液圧回路の具体的な配置状態を示す平面図である。
【図3】図1の詳細を制御系を含めて示すブロック図である。
【図4】図1の定圧力制御式容量可変ポンプの容量調節器の詳細を示すブロック図である。
【図5】従来の冷水塔の一例を示す概略断面図である。
【図6】図5の冷水塔の冷却ファンの駆動装置を示す概略断面図である。
【図7】従来の冷却ファン液圧駆動装置の一例を示すブロック図である。
【図8】図7の液圧回路の具体的な配置状態を示す平面図である。
【符号の説明】
4A〜4H 冷却ファン
12A〜12H 液圧モータ
14 定圧力制御式容量可変ポンプ
31,32,33 容量固定ポンプ
49 主供給管
50 主戻り管
52 液圧ユニット
53 流量制御弁
54 流量設定弁
55 液圧遮断弁

Claims (1)

  1. 冷水塔に備えられた複数の冷却ファンの夫々を液圧モータで駆動し得るように構成し、該各液圧モータを共通の主供給管及び主戻り管に対し並列に接続し且つ該主供給管及び主戻り管に対し作動液を適宜に容量を変更して循環供給し得るよう液圧ユニットを接続した冷水塔の冷却ファン液圧駆動装置であって、少くとも一台の液圧モータの液圧入側に作動液の流量を無段階調整し得る流量制御弁を設け、残りの液圧モータの液圧入側には作動液の流量を所定の設定流量に保持する流量設定弁を設け、該流量設定弁を備えた各液圧モータに対し適宜に作動液の送給を遮断し得るよう液圧遮断弁を付設し、しかも、液圧ユニットを、少くとも一台の定圧力制御式容量可変ポンプと、複数の容量固定ポンプとにより構成したことを特徴とする冷水塔の冷却ファン液圧駆動装置。
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