JP4122601B2 - 線材コイルの結束方法及び結束装置 - Google Patents

線材コイルの結束方法及び結束装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属線材を円筒形に巻付けた線材コイルを緊密に結束することを可能とし、その移動や運搬に際して緩んでコイル形状を崩したり、荷崩れしない線材コイルの結束方法及びこれに用いる結束装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、圧延により製造される直径10mm前後のステンレス鋼等からなる金属線材は、所要の検査を経た後、円筒形の線材コイルに巻付けられた後に、結束されて保管又は出荷される。係る結束を行うため、図5(A)に示すように、金属線材42を円筒形に巻付けた線材コイル40は、先ず、振動装置44によりその軸方向に沿った振動を受ける。
上記振動装置44は、ベース45上の中央に固定した振動源46と、該ベース45の四隅から立設する各コイルバネ47を介してベース45上に略平行に位置し且つ上記振動源46に底面が接続されたデッキ48とを有する。該デッキ48の中央に立設するガイド49をコイル40の中空部43内に挿入し、デッキ48上にコイル40を載置する。上記振動源46の図示で上下方向に沿った所定の振動を与えると、コイル40はその軸方向の寸法が約10%程度圧縮される。
【0003】
次に、図5(B)に示すように、圧縮されたコイル40を振動装置44から、結束装置50に移し替えて結束する。この結束装置50は、受板54上に載置したコイル40の上に押板52を載せて図中の矢印のように下向きに油圧等で圧縮する。且つこの圧縮した状態で、金属帯板からなるバンド58を押板52の切り欠き53から受板54の切り欠き56を通じてコイル40の軸方向に巻き回して締付ける。この際、バンド58は、平面視でコイル40の直径方向の位置に2ヶ所に対称に締付けられる。この後、押板52を一旦上方に持ち上げ、受板54を水平方向に90度回転した後、再度押板52を下ろしてコイル40を圧縮しつつ、新たなバンド59を上記と同様にして一対締付ける。
【0004】
その結果、図5(C)に示すように、互いに対称な一対ずつのバンド58,59により結束されたコイル40を得ることができる。
ところで、線材コイル40は、振動装置44で軸方向に一旦圧縮されるが、解放した状態で結束装置50に移して結束するため、各線材42はそれぞれの巻き癖に応じて元の形状に復帰しようとする。この結果、振動装置44による圧縮が十分に生かされないまま結束しているのが実状である。しかも、上記振動や押板52による圧縮も約10%前後しか体積を減らせず、コイル40中の線材42の分布密度における疎密のバラ付きの解消には不十分であった。
【0005】
また、当初に締付けたバンド58は、その後で締付けたバンド59よりも緩くなり易い。従って、コイル40をトラックで運搬する際、図5(C)に示すように、たまたま各バンド58が水平な姿勢になっていると、図5(D)に示すように、バンド58が下側にずれ落ちることがある。一方、バンド59が上端で垂直姿勢になっていると、矢印で示す何れかの方向にずれる。係るバンド58,59のずれは、コイル40の各線材42がばらけて互いに擦り合って傷付けたり、著しくは円筒形の荷姿を崩して危険を招くことに繋がる、という問題があった。
【0006】
【発明が解決すべき課題】
本発明は、以上に説明した従来の技術の問題点を解決し、コイル中の線材を緻密且つ均一に圧縮して結束することができ、運搬に際して結束用のバンドがずれたり荷崩れを生じない線材コイルの結束方法と、これに用いる結束装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、線材コイルに振動を与えつつ圧縮する工程の間に、無圧縮で振動してコイル内での線材同士の無用な当接や絡みを解消して各線材の自由移動を促す工程を挿入することに着想して成されたものである。
即ち、本発明の線材コイルの結束方法は、円筒形を呈する線材コイルをその径方向に沿って振動しつつその軸方向に沿って圧縮する工程と、次に、上記軸方向に沿った圧縮を解除し且つ上記線材コイルをその径方向に沿って振動する工程と、その後で上記線材コイルをその径方向に沿って振動しつつその軸方向に沿って圧縮する工程と、最後に、圧縮された状態の係る線材コイルをその軸方向に沿って複数の位置において金属帯板で結束する工程と、を含む、ことを特徴とする。
【0008】
また、円筒形を呈する線材コイルをその径方向に沿って振動しつつその軸方向に沿って圧縮する工程と、上記軸方向に沿った圧縮を解除し且つ上記線材コイルをその径方向に沿って振動する工程と、を交互に複数回繰り返した後、最後に、圧縮された状態の係る線材コイルをその軸方向に沿って複数の位置において金属帯板で結束する工程を行う、ことを特徴とする線材コイルの結束方法も含まれる。
これらの方法によれば、線材コイルを径方向に沿って振動しながら軸方向に沿って一旦圧縮して全体をある程度圧縮した後、圧縮のみを解除して各線材をそれぞれの巻き癖に応じて本来の姿勢に倣った位置に移動させ、その後再度振動と圧縮を加えることにより、各線材を緻密且つ均一に圧縮することができる。これにより、係るコイルを追って金属帯板により結束すると、荷崩れを生じず安全に運搬することができる。尚、振動及び圧縮する工程と振動のみの工程とを交互に複数回繰り返すと、一層緻密な圧縮状態のコイルとすることが確実となる。
【0009】
更に、前記線材コイルをその軸方向を略水平向きにした状態で、前記各工程を行う、線材コイルの結束方法も含まれる。これによれば、重力を有効に利用して振動を各線材に与えられ、特に各線材の径方向の移動を促進することができる。
また、前記線材コイルに与える振動は、振幅が3mm以上で且つ振動回数が1分間に30回以上である、線材コイルの結束方法も含まれる。これにより、各線材の移動を確実に成さしめ、線材が緻密に分布するコイルとすることができる。
尚、振幅が3mm未満、又は、振動回数が30回/分(0.5Hz)未満では、各線材にその慣性モーメントを超える力を与えることが不十分になるため、これらを除外した上記範囲とした。但し、振幅と振動数の上限は対象とする線材及びコイルの直径や線材の材質に応じて適宜選定される。
【0010】
、最後の前記線材コイルをその径方向に沿って振動しつつその軸方向に沿って圧縮する工程の後に、圧縮された状態の係る線材コイルをその軸方向に沿って複数の位置において金属帯板で結束する工程を有することにより、線材コイルを内部の各線材を緻密且つ均一に圧縮した状態で強固に結束でき、保管や運搬に際して上記帯板(バンド)のずれやコイルの荷崩れを確実に予防することができる。
【0011】
以上の結束方法を行うための本発明の結束装置は、円筒形を呈する線材コイルをその径方向に沿って振動する振動手段と、該線材コイルをその軸方向に沿って圧縮する一対の圧縮板と、係る各圧縮板に対称に設けた隙間内を通って圧縮された線材コイルの内外周面に平行で且つ線材コイルの軸方向に沿って移動する互いに対称な複数対の略U字形のガイドと、各対のガイドの何れかに付設され且つ長尺な金属帯板を送給する手段と、一対のガイド内を一周した金属帯板の両端部を固定する手段と、金属帯板における供給側の端部を切断する手段とを有する結束部と、を含む、ことを特徴とする。
【0012】
この装置によれば、コイル内の線材を緻密且つ均一に圧縮できると共に、圧縮した状態で線材コイルを金属帯板により緩まずに結束することができる。従って、以降の保管や運搬に際して、金属帯板がずれたり線材が緩むことを防ぎ線材コイルを傷付けることなく安全な状態に保つことができる。上記装置では、線材コイルはその軸方向を水平向き又は垂直向きの何れも含まれるが、垂直向きの形態における線材コイルの下側に位置する圧縮板は、該コイルを載置し且つ水平(径)方向に振動のみする振動板としても良い。
【0013】
尚、本発明の対象とするコイルを形成する線材は、その直径が3〜40mmの範囲内のもので且つ棒鋼を含み、その材質は普通鋼やステンレス鋼は勿論、チタン等の非鉄金属を含む各種の特性や用途を有する金属線材が含まれる。また、コイルの直径は約1〜2メートルの範囲を主な対象とし、且つコイルの軸方向の圧縮前における長さは1〜5メートルの範囲を主な対象とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下において本発明の実施に好適な形態を図面と共に説明する。
図1(A)は、1本の線材2を円筒形に巻付けた線材コイル1を示す。線材2は、例えばステンレス鋼(SUS304)からなる直径10数mmのもので、コイル1に巻き付ける直前又はコイル1にされた後で、その表面に潤滑油の油膜が薄く被覆されている。また、コイル1は、直径約1.5メートル、軸方向の長さ約3.8メートルで、中空部4の周囲における径方向の厚さは約20cmである。
【0015】
上記コイル1内における線材2の分布状態は、図1(B)に示すように、コイル1の径方向及び軸方向に沿って全体としてある程度の規則性を有するが、各位置における線材2はランダムに分布している。これは線材2をコイル1に巻き付ける際に、予め所定の曲率の曲り癖を付与され、巻付け中心の回りを複数の円がその中心を円周方向に沿って移動するようにして円筒形の軸方向に移動させつつ巻付けることに依る。或いは、その後のコイル1の移動に伴う姿勢の変化による各位置の線材2のずれ等にも依る。
【0016】
また、本発明方法によって得られる線材コイル8は、図1(C)に示すように、上記コイル1よりも軸方向が圧縮された寸法となり、中空部4の周囲において互いに90度ずつずれた位置に4枚の薄い金属帯板(バンド)6を用いて結束されている。係るコイル8内における線材2の分布状態は、図1(D)に示すように、コイル8の径方向及び軸方向に沿って各線材2が均一で且つ緻密になるよう規則性を持って圧縮されている。
【0017】
尚、コイル8の各バンド6は、線材2が上記圧縮された状態で、4枚同時に、或いは、一対ずつ又は個別に順次に中空部4内と外周部に沿って後述する結束装置10によりコイル8に強制的に巻付けられる。また、バンド6には幅30mm、板厚0.8mmの高い弾性を有する帯鋼が用いられる。
従って、線材コイル8は保管に伴う移動や運搬に際して、各バンド6がずれて移動したりせず、所定の円筒形の荷姿を維持することができ、且つ内部で線材2同士が不用意に擦れ合って傷付けることも防止することができる。
【0018】
図2(A)及び(B)は、結束前のコイル1を結束する状態と、これに用いる結束装置10を示す。コイル1はその中空部4内に略L型のフック9の水平片9aを挿入し、コイル1をその軸方向を水平にした状態で結束装置10に運ばれる。
この結束装置10は、ベース12と、その四隅に立設した各コイルバネ14の各上端にその四隅を連結された振動板18と、この振動板18の上に平行に配置した2本のロール20と、左右一対の圧縮板24,26と、左右複数対のガイド36,38と、右側の各ガイド38に付設した結束部30とを含む。
【0019】
図2(B)に示すように、上記ベース12上の中央には、モータを内蔵する振動体(バイブレータ)16が位置し、その振動を振動板18に伝達する。また、振動板18の長手方向に沿って3組の車輪22が配置され、且つこれらと平行に配置される3組の車輪22と共に、ロール20を回転可能に支持する。尚、各ロール20はその両端で長手方向にずれたり外れないよう振動板18の支持片19にルーズに軸支されている。また、上記各コイルバネ14の内部には、図示しない垂直なガイドピンが配設されている。
【0020】
更に、振動板18の長手方向の両端に隣接して、左右一対の圧縮板24,26を配置している。これらは、図示しない油圧シリンダ等により図中の矢印(水平)方向に移動可能とされている。図2(A),(B)で左方に位置する圧縮板24は、略台形の大小5分割され、それらの間に図2(A)中で×形の隙間25と上部の垂直な隙間25aを有する。また、図2(A),(B)で右方に位置する圧縮板26は、略台形に4分割され、それらの間に図2(A)中で×形の隙間27を有する。
【0021】
上記各隙間25,27は、左右一対となって前記図1(C)で示したバンド6を巻付ける次述するガイド36,38を通過させるためのもので、係るバンド6により圧縮後のコイル1を緊密に締め付けて結束する。尚、隙間25aは、圧縮板24がフック9を通過して移動するためのものである。また、図2(B)中の符号28は、圧縮板26に固定され且つコイル1の中空部4内に進入するガイドを示す。
更に、ガイド36,38は全体が略U字形を呈し且つ断面がチャンネル形で内周側が開口している。係るガイド36,38は、互いに対称な四対が各隙間25,27内を水平方向に移動可能とされ、図2(A)で右側のガイド38,38の外側には結束部30が付設されている。
【0022】
図3(A)は、結束装置10による圧縮された線材コイル1を結束する状態を示す。次述する結束方法により線材2が緻密且つ均一に圧縮されたコイル1は、その軸方向の両端に圧縮板24,26が接触した状態にある。
図3(A)に示すように、先ず左右から四対の各ガイド36,38が各隙間25,27を通って図示しない油圧シリンダ等により互い接するように水平移動し、コイル1の内外周面をその軸方向に沿って略長円形にして囲む。右側のガイド38の先端外側に付設した結束部30のケース31内には、長尺なバンド6を送給する一対のローラ(送給手段)32,33と、バンド6を固定するクランプ(固定手段)34と、昇降するカッタ(切断手段)35とが内蔵されている。
【0023】
次に、図3(B)に示すように、結束部30の一方のローラ33の中心を他方のローラ32に寄りに移動させ、両者間にバンド6を挟んで各々矢印方向に回転させる。すると、図3(A)に示すように、各バンド6はガイド38,36の内周面側を案内されて、圧縮されたコイル1の軸方向に沿って一断面を長円形に囲む。この際、図3(C)のように、長円形となったバンド6の先端6bは、その供給側の端部6aとクランプ34の真下の位置で重複する。この状態で上記ローラ32,33を停止する。
【0024】
更に、上記ローラ32,33を逆回転させバンド6を反対側に引張ってコイル1を締付けると共に、図3(D)に示すように、バンド6の両端部6a,6bの重複部に比較的軟質の金属からなる断面略チャンネル形のシール材Sを配置する。且つ、クランプ34の軸34aに基側辺を枢支された左右一対のアーム34bを図中の矢印方向に回転し、各アーム34bの先端部34c同士を互いに接近させる。すると、シール材S両側の断面略L形の各側片s,sは、各先端部34cに押されて、矢印のように端部6a,6bの側面に当接するように変形する。これにより、バンド6の両端部6a,6bはシール材Sを介して互いに固定される。
最後に、図3(E)に示すように、バンド6の供給側の端部6aをカッタ35で切断することにより、前記図1(B)に示した線材コイル8を得ることができる。尚、四組のバンド6は以上のように同時に結束しても良いが、互いに対称な一対ずつ順番に結束したり、1本ずつ順番に結束することもできる。
【0025】
ここで、上記結束装置10によるコイル1の結束方法を図4により説明する。
図4(A)は結束前のコイル1の断面を摸式的に示し、多数の線材2の断面が不規則な状態で分布している。先ず、結束前のコイル1を前記フック9により支持し、結束装置10における一対のロール20,20の上に載置する。
次に、フック9の水平片9aをコイル1の中空部4内に挿入した状態のまま、図4(B)に示すように、左右の各圧縮板24,26を中央寄りに前進させ、コイル1の両端面に接触させる。この状態で、前記バイブレータ16を稼働し振動板18を垂直方向、即ちコイル1の線材2の径(Y)方向に沿って振動させる。係る振動の間、圧縮板24,26による軸(X)方向の圧縮を継続する。
【0026】
次いで、コイル1における軸(X)方向の圧縮が停止した時点で、圧縮板24,26をそれぞれ後退させる。すると、図4(C)に示すように、コイル1の線材2は圧縮板24,26による軸(X)方向の圧縮から解放されるが、引き続き径(Y)方向の振動を受ける。これにより、コイル1内の各線材2は本来の巻き癖に応じて所定の位置に移動し、断面視で多数の線材2の分布が全体として規則性を持った状態になる。従って、コイル1は圧縮状態から軸方向にやや長くなり、且つ径方向の厚さにも僅かに大きくなる。
【0027】
そして、コイル1に対する径(Y)方向の振動を継続したまま、図4(D)に示すように、再度圧縮板24,26を中央寄りに前進させ、コイル1を軸(X)方向に圧縮する。これにより、各線材2は相対的に隣接する線材2,2同士の間に移動しつつ軸(X)方向に圧縮され、且つ径(Y)方向に沿って緻密な分布状態となる。
その結果、図4(E)に示すように、軸方向と径方向の双方に沿って線材2が最も緻密に圧縮されたコイル8を得ることができる。
最後に、圧縮板24,26による圧縮状態のまま、結束装置10の左右から前記各隙間25,27と、コイル8の中空部4を通じて4枚のバンド6を同時に、又は個別にコイル8の軸方向に沿って対称に回して締付ける。これにより、前記図1(C)に示したバンド4により均一且つ緊密に結束されたコイル8となる。
【0028】
尚、図4において、振動しつつ再圧縮をしても、同図(D)のような線材2の分布に至らぬ場合もあり得る。この場合には、図4(C)の振動のみを行う工程を更に行い、その後で振動と共に再圧縮を行っても良い。即ち、振動及び圧縮を併用する工程と振動のみ与える工程を交互に複数回繰返し、バンド6で締付ける直前に図4(E)に示した線材2の緻密な分布を得るようにすることが肝要である。
【0029】
因みに、線径10mmのステンレス鋼の線材を直径1.5メートル、径方向の厚さ平均約25cmで、軸方向の長さ2メートルの円筒形に巻付けたコイル1を、結束装置10を用いて結束した。この際に用いた振動の振幅は3mm以上で且つ振動回数は30回/分以上とした。その結果、最初の振動及び圧縮工程の後におけるコイル1の軸方向の長さは1.7メートルになり、振動のみの工程を経て、再度振動及び圧縮工程を行って4本のバンド6で結束した後における軸方向の長さは1.64メートルになった。且つ内部における各線材2も前記図4(E)に示したと同様な緻密な分布を有するコイル8となった。これにより、本発明の結束方法の効果を確認することができた。
【0030】
本発明は以上において説明した形態に限定されるものではない。
結束すべきコイルの姿勢をその軸方向を垂直方向とし、且つ振動を水平方向に沿って行うことにより、線材を緻密に圧縮して結束することも可能である。この方法による場合、使用する結束装置は、下側の圧縮板を兼ねるコイルを支持する振動板と、垂直方向に移動可能な上側の圧縮板とを有するものとする。且つ、上記振動板にはコイルの中空部内に進入するガイドを立設すると共に、振動板と上側の圧縮板にはそれぞれ対となり結束用のバンドを通過させる複数の隙間を対称に形成したものを用いるものとする。
【0031】
また、各工程の振動の振幅や振動回数を一定にして行う他、圧縮と同時に振動する工程と振動単独の工程との間で、振幅や振動回数を変えることも可能である。例えば、振動単独工程の振幅を圧縮・振動工程よりも大きくし、且つ振動回数を少なくすることもできる。或いは、後工程に行くに連れて振幅や振動回数を徐々に小さくするように制御しても良い。要は結束すべき線材の振動特性やコイルの巻付け形態に応じて最適の振動条件を選択することが肝要である。
尚、緻密に圧縮したコイルを結束するバンドは、3本以上を対称の位置に用いるものとする。
【0032】
【発明の効果】
以上において説明した本発明の結束方法によれば、コイル中の各線材を緻密且つ均一に圧縮して確実に結束することができ、線材コイルの運搬に際しても結束用のバンドのずれや荷崩れを予防することが可能となり安全性にも寄与することができる。
また、本発明の結束装置によれば、上述した結束方法を確実に実施でき、線材を緻密且つ均一に圧縮して確実に結束した線材コイルを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A),(B)は結束前後のコイルを示す斜視図、(a),(b)は(A),(B)のコイルにおける一点鎖線部分a又はb内の線材の分布を摸式的に示す概略図。
【図2】 (A)は結束前のコイルを結束装置に載置した状態を示す概略の斜視図、(B)は(A)の正面図。
【図3】 (A)は圧縮されたコイルを結束する直前の状態を示す概略図、(B)乃至(E)はコイルにバンドを巻付け且つ締付けて結束する各状態を示す部分概略図。
【図4】 (A)乃至(E)は本発明の結束方法の各工程におけるコイル内の線材の分布を摸式的に示す概略図。
【図5】 (A)及び(B)は従来の結束方法の各工程を示す概略図、(C)及び(D)は結束された後のコイルを示す概略図。
【符号の説明】
1,8………コイル
2……………線材
6……………バンド(金属帯板)
6a…………バンドの端部(供給側の端部)
10…………結束装置
16…………振動体(振動手段)
18…………振動板(振動手段)
24,26…圧縮板
25,27…隙間
30…………結束部
32,33…ローラ(送給手段)
34…………クランプ(固定手段)
35…………カッタ(切断手段)
36,38…ガイド

Claims (5)

  1. 円筒形を呈する線材コイルをその径方向に沿って振動しつつその軸方向に沿って圧縮する工程と、
    次に、上記軸方向に沿った圧縮を解除し且つ上記線材コイルをその径方向に沿って振動する工程と、
    その後で上記線材コイルをその径方向に沿って振動しつつその軸方向に沿って圧縮する工程と、
    最後に、圧縮された状態の係る線材コイルをその軸方向に沿って複数の位置において金属帯板で結束する工程と、を含む、
    ことを特徴とする線材コイルの結束方法。
  2. 円筒形を呈する線材コイルをその径方向に沿って振動しつつその軸方向に沿って圧縮する工程と、
    上記軸方向に沿った圧縮を解除し且つ上記線材コイルをその径方向に沿って振動する工程と、を交互に複数回繰り返した後
    最後に、圧縮された状態の係る線材コイルをその軸方向に沿って複数の位置において金属帯板で結束する工程を行う
    ことを特徴とする線材コイルの結束方法。
  3. 前記線材コイルをその軸方向を略水平向きにした状態で、前記各工程を行う、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の線材コイルの結束方法。
  4. 前記線材コイルに与える振動は、振幅が3mm以上で且つ振動回数が1分間に30回以上である、
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の線材コイルの結束方法。
  5. 請求項1乃至に記載の結束方法を行うための線材コイルの結束装置であって、
    円筒形を呈する線材コイルをその径方向に沿って振動する振動手段と、該線材コイルをその軸方向に沿って圧縮する一対の圧縮板と、係る各圧縮板に対称に設けた隙間内を通って圧縮された線材コイルの内外周面に平行で且つ線材コイルの軸方向に沿って移動する互いに対称な複数対の略U字形のガイドと、
    各対のガイドの何れかに付設され且つ長尺な金属帯板を送給する手段と、一対のガイド内を一周した金属帯板の両端部を固定する手段と、金属帯板における供給側の端部を切断する手段とを有する結束部と、を含む、
    ことを特徴とする線材コイルの結束装置。
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