JP4121835B2 - 光ピックアップ装置 - Google Patents
光ピックアップ装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4121835B2 JP4121835B2 JP2002333664A JP2002333664A JP4121835B2 JP 4121835 B2 JP4121835 B2 JP 4121835B2 JP 2002333664 A JP2002333664 A JP 2002333664A JP 2002333664 A JP2002333664 A JP 2002333664A JP 4121835 B2 JP4121835 B2 JP 4121835B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plane
- light beam
- deformable mirror
- reflected
- objective lens
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Optical Head (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、収差補正素子を有する光記録/再生用の光ピックアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
多層の情報記録層を有する記録媒体用の光ピックアップ装置では、光ビームが集光される情報記録層の切り換えに伴って、光ビームが集光される情報記録層に対するカバー層の厚さが変わることにより発生する球面収差を補正する必要がある。
【0003】
また、単層の記録媒体用の光ピックアップ装置であっても、高記録密度化のために短い波長の光と開口数の大きい対物レンズとを用いる次世代の光ピックアップ装置では、フォーカス調整の際に球面収差の補正が必要である。例えば、500nm以下の波長の光を発する光源と、0.7以上の開口数を持つ対物レンズとを有する光ピックアップ装置では、球面収差の補正は必須である。
【0004】
特許第2502884号公報は、多層の情報記録層を有する記録媒体に対応するために収差補正機能を有する光ピックアップ装置を開示している。この光ピックアップ装置は、楕円形の断面の発散光ビームを射出するレーザーダイオードと、レーザーダイオードからの発散光ビームを平行光ビームに変えるレンズと、楕円形の光ビームを円形の光ビームに変える円形化プリズム等のサーキュラライザと、波面変換する多重データ面収差補償器と、光ビームを光記録媒体の複数の記録面のひとつに収束する合焦レンズとを有している。
【0005】
サーキュラライザは、合焦レンズのNAをフルに利用し、レーザーダイオードから射出される光ビームの利用効率を向上させるために、光ビームの断面を円形に変える。
【0006】
収差補償器は、例えば、偏光ビームスプリッターと四分の一波長板と電気制御式の変形可能ミラーとで構成される。偏光ビームスプリッターに入射した光ビームは、その後、四分の一波長板を通り、変形可能ミラーに入射し、変形可能ミラーは、光ビームが収束される記録面上で発生する球面収差を打ち消すように波面変換する。変形可能ミラーで反射された光ビームは、再び四分の一波長板を通り、偏光ビームスプリッターにより合焦レンズに方向付けされる。
【0007】
【特許文献1】
特許第2502884号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述した光ピックアップは、サーキュラライザである円形化プリズムや、収差補償器を構成する偏光ビームスプリッターと四分の一波長板と電気制御式の変形可能ミラーとを含んでいるため、部品点数が多い。
【0009】
本発明の目的は、光ビームの断面を円形に整形する機能と収差を補正する機能とを有しながらも部品点数の少ない光ピックアップ装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の光ピックアップ装置は、断面が楕円形の発散光ビームを射出する半導体レーザーと、半導体レーザーからの発散光ビームを平行光ビームに変えるコリメーターと、光ディスク上で生じる球面収差を補正するように光ビームを反射する可変形状ミラーと、光ビームを光ディスクに収束する対物レンズと、コリメーターからの平行光ビームをその楕円形の断面を略円形の断面に整形して可変形状ミラーに方向付けるとともに、可変形状ミラーで反射された光ビームを対物レンズに方向付けるビーム整形部と、光ディスクに向かう光ビームと光ディスクから戻る光ビームとを分離するビーム分離素子と、ビーム分離素子で分離された光ディスクから戻る光ビームを検出する光検出器とを有している。
【0011】
ビーム整形部は、コリメーターからの断面が楕円形の光ビームを屈折して断面が略円形の光ビームに変える平面を有するビーム整形プリズムと、コリメーターからの光ビームが入射するビーム整形プリズムの平面に設けられた偏光膜と、ビーム整形プリズムと可変形状ミラーの間に配置された1/4波長板とを含んでおり、偏光膜はP偏光を透過しS偏光を反射し、半導体レーザーは偏光膜に対してP偏光のビームを射出する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【0015】
第一実施形態
本実施形態の光ピックアップ装置の概略的な構成を図1に示す。
【0016】
図1に示されるように、本実施形態の光ピックアップ装置100は、断面が楕円形の発散光ビームを射出する半導体レーザー102と、半導体レーザー102からの発散光ビームを平行光ビームに変えるコリメートレンズ104と、光ディスク上で生じる球面収差を補正するように光ビームを反射する可変形状ミラー106と、光ビームを光ディスク110に収束する対物レンズ108と、コリメートレンズ104からの平行光ビームをその楕円形の断面を略円形の断面に整形して可変形状ミラー106に方向付けるとともに、可変形状ミラー106で反射された光ビームを対物レンズに方向付けるビーム整形部120と、光ディスク110に向かう光ビームと光ディスク110から戻る光ビームとを分離するビームスプリッター114と、ビームスプリッター114で分離された光ディスク110から戻る光ビームを検出する光検出器(フォトディテクタ)118とを有している。
【0017】
例えば、これらの光学要素は、対物レンズ108を除いて、筐体130に収容されている。
【0018】
ビーム整形部120は、コリメートレンズ104からの断面が楕円形の光ビームを屈折して断面が略円形の光ビームに変える平面122aを有するビーム整形プリズム122と、コリメートレンズ104からの光ビームが入射するビーム整形プリズム122の平面122aに設けられた偏光膜124と、ビーム整形プリズム122と可変形状ミラー106の間に配置された1/4波長板126とを有している。偏光膜124はP偏光を透過しS偏光を反射する。半導体レーザー102は偏光膜124に対してP偏光のビームを射出する。
【0019】
ビーム整形プリズム122は、より詳しくは、光ビームが通過する三つの平面、第一平面122aと第二平面122bと第三平面122cとを有している。第一平面122aは、コリメートレンズ104からの光ビームが入射する平面であり、この第一平面122aには偏光膜124が設けられている。第二平面122bは、可変形状ミラー106に向き合っており、この第二平面122bには、1/4波長板126が固定されている。第三平面122cは、対物レンズ108に向き合っている。
【0020】
ビーム整形プリズム122の第一平面122aはコリメートレンズ104の光軸に対して所定の角度(0°より大きく、90°より小さい)を成している。本明細書において、コリメートレンズは回転対称な形状を有しており、コリメートレンズの光軸とは、その回転対称な形状に対する中心軸に一致する直線を言う。従って、第一平面122aは、これに入射するコリメートレンズ104からの光ビームを屈折する。
【0021】
第二平面122bは、第一平面122aで屈折されたこの光ビームの軸に直交している。本明細書において、光ビームの軸とは、光ビームの主光線の軌跡あるいは軌道を言う。さらに、第二平面122bは可変形状ミラー106の光軸に直交している。本明細書において、可変形状ミラーの光軸とは、その反射面が平面であるときに、その平面に立てた法線に平行な直線を言う。
【0022】
後に詳しく述べるように、可変形状ミラー106で反射された光ビームは、ビーム整形プリズム122の第二平面122bを透過し、第一平面122aに設けられた偏光膜124で反射され、第三平面122cに向かう。第三平面122cは、偏光膜124で反射された光ビームの軸に直交している。さらに、第三平面122cは対物レンズ108の光軸に直交するように配置されている。本明細書において、対物レンズは回転対称な形状を有しており、対物レンズの光軸とは、その回転対称な形状に対する回転軸に一致する直線を言う。
【0023】
半導体レーザー102からは、楕円形の断面を有し、偏光膜124に対してP偏光の発散光ビームが射出される。半導体レーザー102から射出された発散光ビームは、ビームスプリッター114を透過し、コリメートレンズ104で平行光ビームに変えられる。
【0024】
平行光ビームは、P偏光であるため偏光膜124を透過して、ビーム整形プリズム122の第一平面122aに入射する。第一平面122aに入射する光ビームは、楕円形の断面を有しており、第一平面122aで屈折されることにより、略円形の断面を有する光ビームに変えられる。
【0025】
第一平面122aで屈折された光ビームは、第二平面122bを透過した後、1/4波長板126を透過して円偏光となり、可変形状ミラー106で反射される。可変形状ミラー106で反射された光ビームは、1/4波長板126を透過してS偏光となり、第二平面122bを透過してビーム整形プリズム122に再入射する。再入射した光ビームは、S偏光であるため、第一平面122aに設けられた偏光膜124で反射される。偏光膜124で反射された光ビームは、第三平面122cを透過し、対物レンズ108に向かう。
【0026】
ビーム整形プリズム122からの光ビームは、略円形の断面を有し、対物レンズ108によって、複数の記録層を有する光ディスク110の所定の記録層に収束される。光ディスク110の記録層に収束された光ビームは、記録層に記録されている情報に応じた変調を受けて反射される。
【0027】
光ディスク110から戻る光ビームは、往路を逆行し、往路と同様に透過と反射と屈折の作用を受けてビームスプリッター114に達し、ビームスプリッター114によってその一部が反射されて往路から分離される。言い換えれば、光ディスク110からの光ビームはビームスプリッター114によって光ディスク110に向かう光ビームの光路から分離される。
【0028】
往路から分離された光ビームはフォトディテクタ118で検出される。フォトディテクタ118は、記録層の情報に応じた変調を受けた光ビームの光強度を反映した電気信号を出力し、電気信号は情報の再生その他に利用される。
【0029】
可変形状ミラー106は、光ディスク110の異なる記録層で対物レンズ108の集光スポットに発生する球面収差をキャンセルするように、その反射面を変形する。これにより光ビームは、所望の記録層に対して、球面収差が十分に小さく補正されて収束される。なお、可変形状ミラー106は、球面収差をキャンセルするとともに、異なる記録層への切換時に焦点位置を変化させるように、その反射面を変形してもよい。
【0030】
ビーム整形プリズム122は、入射する光ビームの断面の楕円形の短軸方向の寸法を屈折作用によりβ倍することにより、断面が楕円形の光ビームを断面が略円形の光ビームに変える。断面が略円形の光ビームは、対物レンズ108の略瞳全体を照明する。その結果、対物レンズ108の実効的な開口数は大きく、光ビームは十分に小さいスポットに絞られる。
【0031】
ビーム整形プリズム122の第一平面122aに対するコリメートレンズ104からの光ビームの入射角は、整形する楕円光ビームの断面形状に応じて決まる。より詳しくは、光ビームの入射角は、光ビームの断面を楕円形から略円形に整形するために必要な倍率βと、ビーム整形プリズム122の材料の屈折率nとに依存して決まる。
【0032】
図1に示されるように、ビーム整形プリズム122の第一平面122aにおける光ビームの入射角と屈折角をそれぞれθ1とθ2とする。第一平面122aに対する光ビームの入射角θ1は、βとnをパラメーターとして、次式により決まる。
【0033】
【数1】
【0034】
例えば、n=1.5、β=2の場合、θ1=66.716度となる。また、スネルの法則より、θ2=37.761度となる。
【0035】
変形時の可変形状ミラー106からの反射光ビームは、完全な平行光ビームではないため、ビーム整形プリズム122に再入射する際に、斜め入射による収差の発生がなるべく抑えられことが望ましい。
【0036】
このため、前述したように、ビーム整形プリズム122の第二平面122bは、第一平面122aで屈折された光ビームの軸に直交しており、可変形状ミラー106の光軸はビーム整形プリズム122の第二平面122bに直交している。
【0037】
これにより、第一平面122aで屈折された光ビームは、第二平面122bに垂直に入射するので、第二平面122bを透過する際に、その方向の変更を受けない。また、第二平面122bを透過した光ビームは、非変形時の可変形状ミラー106の反射面に対して垂直に入射するため、可変形状ミラー106で反射された光ビームは、ビーム整形プリズム122の第二平面122bに対して最小の入射角で入射する。
【0038】
同様のことは対物レンズ108に対しても言える。つまり、光ディスク110から対物レンズ108を通りビーム整形プリズム122に再入射する光ビームについても、斜め入射による収差の発生がなるべく抑えられことが望ましい。
【0039】
このため、ビーム整形プリズム122の第三平面122cは、前述したように、偏光膜124で反射された光ビームの軸に直交しており、対物レンズ108の光軸はビーム整形プリズム122の第三平面122cに直交している。
【0040】
これにより、偏光膜124で反射された光ビームは、第三平面122cに対して最小の入射角で入射するので、第三平面122cを透過する際に、その方向の変更を殆ど受けない。また、第三平面122cを透過した光ビームは、対物レンズ108に対して、対物レンズ108の光軸にほぼ平行に入射するため、光ディスク110で反射され対物レンズ108を透過した光ビームは、ビーム整形プリズム122の第三平面122cに対して最小の入射角で入射する。
【0041】
その結果、光ビーム中の成分が、光学的境界面に斜めに入射することにより発生する不所望な収差が最小に抑えられている。
【0042】
本実施形態の光ピックアップ装置100では、ビーム整形部120は、コリメートレンズ104からの光ビームの断面を楕円形から略円形に整形することに加えて、光ビームを可変形状ミラーを経由させて対物レンズに導く働きをしているため、光ピックアップ装置の部品点数の低減に貢献している。少ない部品は、組立て調整を容易にするとともに、小型化にも寄与する。
【0043】
本実施形態の光ピックアップ装置100は様々に変形されてもよい。例えば、偏光膜124を半透膜に置き換えて、1/4波長板126を取り去ってもよい。この場合、半透膜による反射ロスで光ビームの利用率が低下するが、部品点数を更に減らすことができる。
【0044】
第二実施形態
本実施形態の光ピックアップ装置の概略的な構成を図2に示す。
【0045】
図2に示されるように、本実施形態の光ピックアップ装置200は、断面が楕円の発散光ビームを射出する半導体レーザー202と、半導体レーザー202からの発散光ビームを平行光ビームに変えるコリメートレンズ204と、光ディスク上で生じる球面収差を補正するように光ビームを反射する可変形状ミラー206と、光ビームを光ディスク210に収束する対物レンズ208と、コリメートレンズ204からの平行光ビームをその楕円の断面を略円形の断面に整形して可変形状ミラー206に方向付けるとともに、可変形状ミラー206で反射された光ビームを対物レンズ208に方向付けるビーム整形部220と、光ディスク210に向かう光ビームと光ディスク210から戻る光ビームとを分離するビームスプリッター214と、ビームスプリッター214で分離された光ディスク210から戻る光ビームを検出する光検出器(フォトディテクタ)218とを有している。
【0046】
例えば、可変形状ミラー206は筐体234に収容され、対物レンズ208を除く他の光学要素は筐体232に収容されている。
【0047】
ビーム整形部220は、コリメートレンズ204からの断面が楕円形の光ビームを屈折して断面が略円形の光ビームに変える平面222aを有するビーム整形プリズム222と、ビーム整形プリズム222の平面222aに設けられた偏光膜224と、ビーム整形プリズム222と可変形状ミラー206の間に配置された1/4波長板226とを有している。偏光膜224はP偏光を透過しS偏光を反射する。半導体レーザー202は偏光膜224に対してP偏光のビームを射出する。
【0048】
ビーム整形プリズム222は、より詳しくは、光ビームが通過する三つの平面、第一平面222aと第二平面222bと第三平面222cとを有している。本明細書において、光ビームが通過する平面とは、そこに入射する光ビームを透過する面(屈折の有無を問わない)と、そこに入射する光ビームを反射する面とを言う。
【0049】
第一平面222aは、コリメートレンズ204からの光ビームが入射する平面であり、この第一平面222aには偏光膜224が設けられている。第三平面222cは、可変形状ミラー206と対物レンズ208に向き合っており、第三平面222cのうち、可変形状ミラー206に向き合っている部分には1/4波長板226が固定されている。第二平面222bは、光ビームを第一平面222aと第三平面222cの間で行き来させるために光ビームを反射する平面である。第一平面222aと第二平面222bは90度の角度を成している。
【0050】
より詳しくは、第一平面222aは、コリメートレンズ204の光軸に対して所定の角度(0度より大きく、90度より小さい)を成している。従って、第一平面222aは、これに入射するコリメートレンズ204からの光ビームを屈折する。
【0051】
第三平面222cは、第一平面222aで屈折され第二平面222bで反射された光ビームの軸に直交している。さらに、第三平面222cは、可変形状ミラー206の光軸に直交しているとともに、対物レンズ208の光軸にも直交している。従って、可変形状ミラー206の光軸AMと対物レンズ208の光軸AOは互いに平行である。
【0052】
後に詳しく述べるように、可変形状ミラー206で反射された光ビームは、ビーム整形プリズム222の第三平面222cを透過し、第二平面222bで反射され、第一平面222aに設けられた偏光膜224で反射され、再び第三平面222cに向かう。第三平面222cは、偏光膜224で反射された光ビームの軸に対しても直交している。
【0053】
半導体レーザー202からは、楕円形の断面を有し、偏光膜224に対してP偏光の発散光ビームが射出される。半導体レーザー202から射出された発散光ビームは、ビームスプリッター214を透過し、コリメートレンズ204で平行光ビームに変えられる。
【0054】
平行光ビームは、P偏光であるため偏光膜224を透過して、ビーム整形プリズム222の第一平面222aに入射する。第一平面222aに入射する光ビームは、楕円形の断面を有しており、第一平面222aで屈折されることにより、略円形の断面を有する光ビームに変えられる。
【0055】
第一平面222aで屈折され光ビームは、第二平面222bで反射され、第三平面222cを透過した後、1/4波長板226を透過して円偏光となり、可変形状ミラー206に向かう。
【0056】
可変形状ミラー206は、対物レンズ208によって光ディスク210の特定の記録層に収束される光ビームのスポットにおける球面収差を最小に抑えるように、その反射面を変形する。つまり、可変形状ミラー206は、この後に対物レンズ208によって収束される光ビームのスポットでの球面収差が最小になるように、これに入射する光ビームを波面変換して反射する。
【0057】
可変形状ミラー206で反射された光ビームは、1/4波長板226を透過してS偏光となり、第三平面222cを透過して、ビーム整形プリズム222に再入射する。再入射した光ビームは、S偏光であるため、第二平面222bで反射された後に、第一平面222aに設けられた偏光膜224で反射される。つまり、光ビームはビーム整形プリズム222の内部で二回反射される。偏光膜224で反射された光ビームは、第三平面222cを透過し、対物レンズ208に向かう。
【0058】
ビーム整形プリズム222からの光ビームは、対物レンズ208によって、複数の記録層を有する光ディスク210の所定の記録層に収束される。光ディスク210の記録層に収束された光ビームは、記録層に記録されている情報に応じた変調を受けて反射される。
【0059】
光ディスク210から戻る光ビームは、往路を逆行し、往路と同様に透過と反射と屈折の作用を受けてビームスプリッター214に達し、ビームスプリッター214によってその一部が反射されて往路から分離される。言い換えれば、光ディスク210からの光ビームはビームスプリッター214によって光ディスク210に向かう光ビームの光路から分離される。
【0060】
往路から分離された光ビームはフォトディテクタ218で検出される。フォトディテクタ218は、記録層の情報に応じた変調を受けた光ビームの光強度を反映した電気信号を出力し、電気信号は情報の再生その他に利用される。
【0061】
ビーム整形プリズム222は、入射する光ビームの断面の楕円形の短軸方向の寸法を拡大することにより、断面が楕円形の光ビームを断面が略円形の光ビームに変える。断面が略円形の光ビームは、対物レンズ208の略瞳全体を照明する。その結果、対物レンズ208の実効的な開口数は大きく、光ビームは十分に小さいスポットに絞られる。
【0062】
図2に示されるように、ビーム整形プリズム222の第一平面222aにおけるコリメートレンズ204からの光ビームの入射角と屈折角をそれぞれθ1とθ2とする。第一平面222aと第三平面222cの間を行き来する光ビームの第二平面222bにおける入射角と反射角は等しく、この角度をθ3とする。また、第一平面222aに設けられた偏光膜224を経由して可変形状ミラー206と対物レンズ208の間を行き来するS偏光のビームの第一平面222aにおける入射角と屈折角はθ2に等しい。
【0063】
ビーム整形プリズム222の第一平面222aに対するコリメートレンズ204からの光ビームの入射角θ1は、第一実施形態と同様、光ビームの断面を楕円形から略円形に整形するために短軸方向の寸法を拡大する倍率βと、ビーム整形プリズム222の材料の屈折率nとに依存して決まる。すなわち、入射角θ1は(1)式に従って決まる。
【0064】
可変形状ミラー206で反射された光ビームは、ビーム整形プリズム222に入射して、第二平面222bと第一平面222aで反射される。第二平面222bで反射された光ビームはその進行方向が180−2×θ3度変化する。同様に、第一平面222aで反射された光ビームはその進行方向が180−2×θ2度変化する。結局、可変形状ミラー206で反射された光ビームは、ビーム整形プリズム222の内部においてその進行方向を合計で360−2×(θ3+θ2)度だけ変えて対物レンズ208に向かう。
【0065】
前述したように、可変形状ミラー206の光軸と対物レンズ208の光軸は互いに平行である。従って、可変形状ミラー206で反射されビーム整形プリズム222を経由して対物レンズ208に向かう光ビームの進行方向の変化は180度に等しい。すなわち、360−2×(θ3+θ2)=180が成り立つ。従って、θ2とθ3は、θ2+θ3=90を満足している。
【0066】
また、簡単な幾何学的考察から分かるように、第一平面222aと第二平面222bの成す角はθ2+θ3に等しい。結局、ビーム整形プリズム222は第一平面222aと第二平面222bの成す角が90度である。
【0067】
本実施形態の光ピックアップ装置200では、第一実施形態と同様に、ビーム整形部220が、コリメートレンズ204からの光ビームの断面を楕円形から略円形に整形するとともに、光ビームを可変形状ミラーを経由させて対物レンズに導くため、部品点数が少なくて済む。
【0068】
これに加えて、可変形状ミラー206の光軸と対物レンズ208の光軸は共にビーム整形プリズム222の第三平面222cに直交している。このため、ビーム整形プリズム222に対する可変形状ミラー206の光軸と対物レンズ208の光軸の角度調整が容易に行なえる。これにより、光ピックアップ装置200の組み立てと調整を容易に行なえる。
【0069】
さらに、可変形状ミラー206と対物レンズ208を除く他の光学要素を収容した収容した筐体232は対物レンズ208の光軸に直交する面を有しており、筐体232のその面に直に、可変形状ミラー206を収容した筐体234が取り付けれられる。つまり、筐体234を取り付けるために、筐体232を斜めに加工する必要がない。従って、筐体232を容易に作製できるとともに、筐体232に対する筐体234の取り付けも容易に行なえる。
【0070】
第三実施形態
本実施形態の光ピックアップ装置の概略的な構成を図3に示す。
【0071】
図3に示されるように、本実施形態の光ピックアップ装置300は、断面が楕円の発散光ビームを射出する半導体レーザー302と、半導体レーザー302からの発散光ビームを平行光ビームに変えるコリメートレンズ304と、光ディスク上で生じる球面収差を補正するように光ビームを反射する可変形状ミラー306と、光ビームを光ディスク310に収束する対物レンズ308と、コリメートレンズ304からの平行光ビームをその楕円の断面を略円形の断面に整形して可変形状ミラー306に方向付けるとともに、可変形状ミラー306で反射された光ビームを対物レンズ308に方向付けるビーム整形部320と、光ディスク310に向かう光ビームと光ディスク310から戻る光ビームとを分離するビームスプリッター314と、ビームスプリッター314で分離された光ディスク310から戻る光ビームを検出する光検出器(フォトディテクタ)318とを有している。
【0072】
例えば、可変形状ミラー306は筐体334に収容され、対物レンズ308を除く他の光学要素は筐体332に収容されている。
【0073】
ビーム整形部320は、コリメートレンズ304からの断面が楕円形の光ビームを屈折して断面が略円形の光ビームに変える平面322aを有するビーム整形プリズム322と、ビーム整形プリズム322の平面322aに設けられた偏光膜324と、ビーム整形プリズム322と可変形状ミラー306の間に配置された1/4波長板326とを有している。偏光膜324は、P偏光を透過し、基本的にS偏光を反射するが、特別に、小さい入射角をもって入射するS偏光は透過する。半導体レーザー302は偏光膜324に対してP偏光のビームを射出する。
【0074】
ビーム整形プリズム322は、より詳しくは、光ビームが通過する四つの平面、第一平面322aと第二平面322bと第三平面322cと第四平面322dとを有している。
【0075】
第一平面322aは、コリメートレンズ304からの光ビームが入射する平面であるとともに、光ビームを対物レンズ308に方向付ける平面でもある。この第一平面322aには偏光膜324が設けられている。第三平面322cは、可変形状ミラー306に向き合っており、この第三平面322cには1/4波長板326が固定されている。第二平面322bは、光ビームを第一平面322aと第三平面322cの間で行き来させるために光ビームを反射する平面である。第四平面322dは、第一平面322aからの光ビームを再び第一平面322aに戻すために光ビームを反射する平面である。
【0076】
より詳しくは、第一平面322aは、コリメートレンズ304の光軸に対して所定の角度(0度より大きく、90度より小さい)を成している。従って、第一平面322aは、これに入射するコリメートレンズ304からの光ビームを屈折する。第一平面322aは、また、対物レンズ308の光軸に対して所定の角度(0度より大きく、90度より小さい)を成している。
【0077】
第三平面322cは、第一平面322aで屈折され第二平面322bで反射された光ビームの軸に直交している。さらに、第三平面322cは、可変形状ミラー306の光軸に直交している。
【0078】
後に詳しく述べるように、可変形状ミラー306で反射された光ビームは、第三平面322cを透過し、第二平面322bで反射され、第一平面322aに設けられた偏光膜324で反射され、第四平面322dで反射され、再び第一平面322aに向かう。
【0079】
半導体レーザー302は、楕円形の断面を有する発散光ビームが射出される。半導体レーザー302から射出された発散光ビームは、ビームスプリッター314を透過し、コリメートレンズ304で平行光ビームに変えられる。
【0080】
半導体レーザー302から射出される光ビームは偏光膜324に対してP偏光であるため、平行光ビームは偏光膜324を透過して、ビーム整形プリズム322の第一平面322aに入射する。第一平面322aに入射する光ビームは、楕円形の断面を有しており、第一平面322aで屈折されることにより、略円形の断面を有する光ビームに変えられる。
【0081】
第一平面322aで屈折され光ビームは、第二平面322bで反射され、第三平面322cを透過し、さらに1/4波長板326を透過して、可変形状ミラー306に向かう。
【0082】
可変形状ミラー306は、対物レンズ308によって光ディスク310の特定の記録層に収束される光ビームのスポットにおける球面収差を最小に抑えるように、その反射面を変形する。つまり、可変形状ミラー306は、この後に対物レンズ308によって収束される光ビームのスポットでの球面収差が最小になるように、これに入射する光ビームを波面変換して反射する。
【0083】
可変形状ミラー306で反射された光ビームは、1/4波長板326を透過し、第三平面322cを透過してビーム整形プリズム322に再入射し、第二平面322bで反射された後、第一平面322aに向かう。
【0084】
可変形状ミラー306を経由した後に第一平面322aに入射する光ビームは、1/4波長板326を二回透過しているため、偏光膜324に対してS偏光になっており、従って、第一平面322aに設けられた偏光膜324で反射される。偏光膜324で反射された光ビームは、第四平面322cで反射され、第一平面322aでわずかに屈折され、対物レンズ308に向かう。
【0085】
光ビームは、ビーム整形プリズム322の中から第一平面322aを透過して対物レンズ308に向かう際に、わずかではあるが屈折されるため、その断面が楕円形に縮小される。可変形状ミラー306は、この変形を考慮して、縮小される文を見込んで、ビーム整形を行なうように波面変換するとより好適である。しかし、偏光膜324への入射角が十分に小さく選ばれており、屈折はわずかであり、屈折の際の収差の発生も小さいので、可変形状ミラー306の反射面を円形としてもよい。
【0086】
ビーム整形プリズム322からの光ビームは、対物レンズ308によって、複数の記録層を有する光ディスク310の所定の記録層に収束される。光ディスク310の記録層に収束された光ビームは、記録層に記録されている情報に応じた変調を受けて反射される。
【0087】
光ディスク310から戻る光ビームは、往路を逆行し、往路と同様に透過と反射と屈折の作用を受けてビームスプリッター314に達し、ビームスプリッター314によってその一部が反射されて往路から分離される。言い換えれば、光ディスク310からの光ビームはビームスプリッター314によって光ディスク310に向かう光ビームの光路から分離される。
【0088】
往路から分離された光ビームはフォトディテクタ318で検出される。フォトディテクタ318は、記録層の情報に応じた変調を受けた光ビームの光強度を反映した電気信号を出力し、電気信号は情報の再生その他に利用される。
【0089】
ビーム整形プリズム322は、入射する光ビームの断面の楕円形の短軸方向の寸法を拡大することにより、断面が楕円形の光ビームを断面が略円形の光ビームに変える。断面が略円形の光ビームは、対物レンズ308の略瞳全体を照明する。その結果、対物レンズ308の実効的な開口数は大きく、光ビームは十分に小さいスポットに絞られる。
【0090】
図3に示されるように、コリメートレンズ304からの光ビームの第一平面322aにおける入射角と屈折角をそれぞれθ1とθ2とする。第二平面322bにおける光ビームの入射角と反射角は等しく、これをθ3とする。同様に、第四平面322dにおける光ビームの入射角と反射角は等しく、これをθ4とする。さらに、第四平面322dからの光ビームの第一平面322aにおける入射角と屈折角をそれぞれθ5とθ6とする。なお、第一平面322aに設けられた偏光膜324を経由して可変形状ミラー306と対物レンズ308の間を行き来するS偏光のビームの第一平面322aにおける入射角と屈折角はθ2に等しい。
【0091】
ビーム整形プリズム322の第一平面322aに対するコリメートレンズ304からの光ビームの入射角θ1は、第一実施形態と同様、光ビームの断面を楕円形から略円形に整形するために短軸方向の寸法を拡大する倍率βと、ビーム整形プリズム322の材料の屈折率nとに依存して決まる。すなわち、入射角θ1は(1)式に従って決まる。
【0092】
本実施形態の光ピックアップ装置300においては、可変形状ミラー306の光軸AMと対物レンズ308の光軸AOは互いに平行である。さらに、可変形状ミラー306の光軸AMと対物レンズ308の光軸AOは共に半導体レーザー302の光軸ALに直交している。
【0093】
このため、ビーム整形プリズム322は、第一平面322aと第二平面322bの成す角が(θ1+θ2)/2+45度であり、第一平面322aと第四平面322dの成す角が(θ2+θ5)/2度であり、θ1+θ6=90度である。
【0094】
この条件は、以下のようにして求められる。
【0095】
コリメートレンズ304からビーム整形プリズム322の第一平面322aに入射した光ビームは、第一平面322aで屈折されることにより、その進行方向はθ1−θ2だけ変化する。その後、第二平面322bに入射した光ビームは、第二平面322bで反射されることにより、その進行方向は180度−2×θ3だけ変化する。
【0096】
結局、コリメートレンズ304からビーム整形プリズム322に入射した光ビームは、ビーム整形プリズム322の内部においてその進行方向を合計でθ1−θ2+180−2×θ3度だけ変えて可変形状ミラー306に向かう。
【0097】
半導体レーザー302の光軸ALと可変形状ミラー306の光軸AMは直交しているため、θ1−θ2+180−2×θ3=90である。第一平面322aと第二平面322bの成す角をαとする。α=θ2+θ3である。先の式中のθ3にθ3=α−θ2を代入すると、α=(θ1+θ2)/2+45が得られる。
【0098】
従って、半導体レーザー302の光軸ALと可変形状ミラー306の光軸AMが直交するために、ビーム整形プリズム322は、第一平面322aと第二平面322bの成す角αがα=(θ1+θ2)/2+45を満足している。
【0099】
前述したように、θ1は、ビーム整形プリズム322の屈折率nとビーム整形の倍率βとから一意的に決まる。さらに、θ2はスネルの法則によりθ1から一意的に決まる。従って、αも一意的に決まる。例えば、n=1.5、β=2に対して、θ1=66.716度、θ2=37.761度、α=97.239度と決まる。
【0100】
第一平面322aと第四平面322dの成す角をγとする。第四平面322dで反射された光ビームが第一平面322aで屈折される際の進行方向の変化を考えると、言い換えれば、γを頂角とし、第四平面322dで反射され第一平面322aに向かう光ビームの光路を底辺とする三角形を考えると、γ=θ4+θ5である。
【0101】
同様に、第一平面322aで反射された光ビームが第四平面322dで反射される際の進行方向の変化を考えると、言い換えれば、γを頂角とし、第一平面322aで反射され第四平面322dに向かう光ビームの光路を底辺とする三角形を考えると、γ=θ2−θ4である。先の式を用いてθ4を消去すると、γ=(θ2+θ5)/2となる。
【0102】
また、半導体レーザー302の光軸ALと対物レンズ308の光軸AOとビーム整形プリズム322の第一面322aとで囲まれる三角形を考えると、半導体レーザー302の光軸ALと対物レンズ308の光軸AOとの成す角はθ1+θ6である。
【0103】
半導体レーザー302の光軸ALと対物レンズ308の光軸AOとが直交しているため、θ1+θ6=90であり、さらに、ビーム整形プリズム322は、第一平面322aと第四平面322dの成す角γがγ=(θ2+θ5)/2を満足している。
【0104】
θ6はθ1から一意的に決まり、θ5はスネルの法則によりθ6から一意的に決まる。
【0105】
結局、可変形状ミラー306の光軸AMと対物レンズ308の光軸AOとが共に半導体レーザー302の光軸ALに直交する条件は、第一平面322aと第二平面322bの成す角αがα=(θ1+θ2)/2+45、第一平面322aと第四平面322dの成す角γがγ=(θ2+θ5)/2、θ1+θ6=90を満足していることである。
【0106】
前述したように、θ1は、ビーム整形プリズム322の屈折率nとビーム整形の倍率βとから一意的に決まる。さらに、θ2はスネルの法則によりθ1から一意的に決まる。従って、αも一意的に決まる。また、θ6はθ1から一意的に決まり、θ5はスネルの法則によりθ6から一意的に決まる。従って、γも一意的に決まる。
【0107】
例えば、n=1.5、β=2に対して、θ1=66.716度、θ2=37.761度、α=97.239度と決まり、また、θ6=23.284度、θ5=15.279度、γ=26.520度と決まる。
【0108】
本実施形態の光ピックアップ装置300では、第一実施形態と同様に、ビーム整形部320が、コリメートレンズ304からの光ビームの断面を楕円形から略円形に整形するとともに、光ビームを可変形状ミラーを経由させて対物レンズに導くため、部品点数が少なくて済む。
【0109】
これに加えて、可変形状ミラー306の光軸AMと対物レンズ308の光軸AOとが共に半導体レーザー302の光軸ALに直交している。このため、ビーム整形プリズム322に対する可変形状ミラー306の光軸と対物レンズ308の光軸の角度調整が容易に行なえる。これにより、光ピックアップ装置300の組み立てと調整を容易に行なえる。
【0110】
さらに、可変形状ミラー306と対物レンズ308を除く他の光学要素を収容した収容した筐体332の面に、その面を部分的に斜めに加工する必要なく、可変形状ミラー306を収容した筐体334が取り付けれられる。従って、筐体332を容易に作製できるとともに、筐体332に対する筐体334の取り付けも容易に行なえる。
【0111】
さらに、筐体332は例えば略直方体形状であり、その中に収容されている光学要素は略直方体の面に整列して配置されるため、筐体332の作製や筐体332に対する各光学要素の取り付けを容易に行なえる。
【0112】
これまで、図面を参照しながら本発明の実施の形態を述べたが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において様々な変形や変更が施されてもよい。
【0113】
上述した実施形態では、複数の記録層を有する多層ディスクの場合について述べたが、単層の高密度光ディスクのカバー層の厚み誤差による球面収差を低減させる場合についても本発明が有効であることはいうまでもない。
【0114】
【発明の効果】
本発明によれば、光ビームの断面を円形に整形する機能と収差を補正する機能とを有しながらも部品点数の少ない光ピックアップ装置が提供される。本発明の光ピックアップ装置は、ビーム整形部がコリメートレンズからの光ビームの断面を楕円形から略円形に整形すると共に光ビームを可変形状ミラーを経由させて対物レンズに導くため、部品点数が少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態の光ピックアップ装置の構成を概略的に示している。
【図2】本発明の第二実施形態の光ピックアップ装置の構成を概略的に示している。
【図3】本発明の第三実施形態の光ピックアップ装置の構成を概略的に示している。
【符号の説明】
100 光ピックアップ装置
102 半導体レーザー
104 コリメートレンズ
106 可変形状ミラー
108 対物レンズ
114 ビームスプリッター
118 光検出器
120 ビーム整形部
122 ビーム整形プリズム
124 偏光膜
126 1/4波長板
Claims (5)
- 光ピックアップ装置であり、
断面が楕円形の発散光ビームを射出する半導体レーザーと、
半導体レーザーからの発散光ビームを平行光ビームに変えるコリメーターと、
光ディスク上で生じる球面収差を補正するように光ビームを反射する可変形状ミラーと、
光ビームを光ディスクに収束する対物レンズと、
コリメーターからの平行光ビームをその楕円形の断面を略円形の断面に整形して可変形状ミラーに方向付けるとともに、可変形状ミラーで反射された光ビームを対物レンズに方向付けるビーム整形部と、
光ディスクに向かう光ビームと光ディスクから戻る光ビームとを分離するビーム分離素子と、
ビーム分離素子で分離された光ディスクから戻る光ビームを検出する光検出器とを有しており、
前記ビーム整形部は、コリメーターからの断面が楕円形の光ビームを屈折して断面が略円形の光ビームに変える平面を有するビーム整形プリズムと、コリメーターからの光ビームが入射するビーム整形プリズムの平面に設けられた偏光膜と、ビーム整形プリズムと可変形状ミラーの間に配置された1/4波長板とを含んでおり、偏光膜はP偏光を透過しS偏光を反射し、半導体レーザーは偏光膜に対してP偏光のビームを射出する、光ピックアップ装置。 - 請求項1において、対物レンズに方向付けられた光ビームの光軸と可変形状ミラーの光軸は互いに平行である、光ピックアップ装置。
- 請求項2において、ビーム整形プリズムは、光ビームが通過する第一平面と第二平面と第三平面とを有しており、第一平面はコリメーターからの平行光ビームが入射する平面であり、第三平面は対物レンズに方向付けられた光ビームの光軸と可変形状ミラーの光軸とに直交しており、第一平面と第二平面の成す角は90度であり、これにより、コリメーターからの光ビームは、第一平面で屈折され、第二平面で反射され、第三平面を透過して、可変形状ミラーに向かい、可変形状ミラーで反射された光ビームは、第三平面を透過し、第二平面で反射され、第一平面に設けられた偏光膜で反射され、第三平面を透過して、対物レンズに向かう、光ピックアップ装置。
- 請求項1において、対物レンズに方向付けられた光ビームの光軸と可変形状ミラーの光軸は互いに平行であり、更に対物レンズに方向付けられた光ビームの光軸と可変形状ミラーの光軸は共にコリメータからの光ビームの光軸に直交している、光ピックアップ装置。
- 請求項4において、ビーム整形プリズムは、光ビームが通過する第一平面と第二平面と第三平面と第四平面とを有しており、第一平面はコリメーターからの平行光ビームが入射する面であり、第三平面は可変形状ミラーの光軸に直交しており、第一平面に対するコリメーターからの光ビームの入射角と屈折角をそれぞれθ1とθ2、第四平面から第一平面に向かう光ビームの第一平面における入射角と屈折角をそれぞれθ5とθ6とするとき、第一平面と第二平面の成す角は(θ1+θ2)/2+45度、第一平面と第四平面の成す角は(θ2+θ5)/2度であり、更にθ1+θ6=90度であり、偏光膜は基本的にS偏光を反射するが、小さい入射角をもって入射するS偏光は透過し、これにより、コリメーターからの光ビームは、第一平面で屈折され、第二平面で反射され、第三平面を透過して、可変形状ミラーに向かい、可変形状ミラーで反射された光ビームは、第三平面を透過し、第二平面で反射され、第一平面に設けられた偏光膜で反射され、第四平面で反射され、第一平面で屈折されて、対物レンズに向かう、光ピックアップ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002333664A JP4121835B2 (ja) | 2002-11-18 | 2002-11-18 | 光ピックアップ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002333664A JP4121835B2 (ja) | 2002-11-18 | 2002-11-18 | 光ピックアップ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004171629A JP2004171629A (ja) | 2004-06-17 |
JP4121835B2 true JP4121835B2 (ja) | 2008-07-23 |
Family
ID=32698316
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002333664A Expired - Fee Related JP4121835B2 (ja) | 2002-11-18 | 2002-11-18 | 光ピックアップ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4121835B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1841122A (zh) * | 2005-03-31 | 2006-10-04 | 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 | 光学系统及使用所述光学系统的光学记录/再现装置 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60171647A (ja) * | 1984-02-16 | 1985-09-05 | Fujitsu Ltd | 光学ヘツド |
US5202875A (en) * | 1991-06-04 | 1993-04-13 | International Business Machines Corporation | Multiple data surface optical data storage system |
JPH09152505A (ja) * | 1995-11-30 | 1997-06-10 | Sharp Corp | 変形可能ミラー及びその製造方法及び光学装置並びに記録再生装置 |
JP2000099978A (ja) * | 1998-09-21 | 2000-04-07 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 光ピックアップ |
JP4621964B2 (ja) * | 2001-04-06 | 2011-02-02 | コニカミノルタホールディングス株式会社 | 光ピックアップ装置、記録・再生装置及び光ピックアップ装置における球面収差変動の補正方法 |
-
2002
- 2002-11-18 JP JP2002333664A patent/JP4121835B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004171629A (ja) | 2004-06-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6343058B1 (en) | Optical pickup device applicable to two kinds of recording media with minimized deterioration of a beam spot | |
US6938890B2 (en) | Objective lens for high-density optical focusing and an optical disk in an optical pickup | |
US7417937B2 (en) | Optical pickup apparatus | |
JP4155166B2 (ja) | 光ピックアップ装置 | |
JPH10334500A (ja) | 光ヘッドおよび光ディスク装置 | |
JPS60124035A (ja) | 光ヘッド装置 | |
US7230905B2 (en) | Optical pickup using two-wavelength light source module and method for correcting position difference | |
JPH1139705A (ja) | 光ピックアップ装置 | |
US6730896B1 (en) | Optical pickup device | |
JP4121835B2 (ja) | 光ピックアップ装置 | |
JPS6322370B2 (ja) | ||
JP2000311375A (ja) | プリズム及び光ピックアップ装置 | |
US6707615B2 (en) | Optical pickup apparatus restricting aberration and optical disc apparatus using the same | |
JPS62129944A (ja) | 光学ヘツド | |
JP4161439B2 (ja) | 光ヘッド | |
US8179770B2 (en) | Optical pickup apparatus | |
JP3521893B2 (ja) | 光ピックアップ装置 | |
JP2005116045A (ja) | 光ヘッドおよび光情報記録再生装置 | |
JP2004171682A (ja) | 光学情報記録再生装置 | |
JPH10154346A (ja) | 光ヘッド装置 | |
JPH08329518A (ja) | 光ピックアップ | |
KR100259372B1 (ko) | 광픽업 장치 | |
JPH04209335A (ja) | 発光部材 | |
JP2002040323A (ja) | 光ピックアップ装置 | |
JP3980677B2 (ja) | 光ピックアップ装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050829 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20071129 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071204 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071226 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080422 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080430 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110509 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110509 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |