JP4121399B2 - 照明装置及びそれを用いた液晶表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置の表示領域を照明する照明装置と、それを用いた液晶表示装置に関する。特に、動画表示時の動画ぼけや尾引き現象を改善する照明装置及びそれを用いた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
〔第1の従来技術〕
従来の代表的表示装置であるCRT(Cathod Ray Tube)の代替手段として、近年、TFT(Thin Film Transistor;薄膜トランジスタ)等をスイッチング素子として各画素に備えたアクティブマトリクス型の液晶表示装置(以下、TFT−LCDと略記する)が主流になってきている。
【0003】
TFT−LCDは原理的に、各画素に書き込まれた階調データが1フレーム期間中(垂直同期信号Vsyncの周期に等しい)保持される。このようなホールド型の表示方式では、動画を表示させた際に、素早い画像変化に追従できずに画像のぼけや尾引きの現象が視認される画質劣化を生じることがある。
【0004】
この問題を解決するため、垂直同期信号Vsyncに同期させて、各画素の階調データの表示期間を1フレーム期間内の一定期間に制限する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、当該方法を実現するために、TFT−LCDの画像表示領域を照明するバックライトユニット等の照明装置の照明領域を当該画像表示領域内で複数に分割し、各分割領域の照明を順次点滅させるようにして各分割領域の表示期間(照明期間)を1フレーム期間内の一定期間に制限する方法が提案されている(例えば、特許文献2乃至特許文献5参照)。
【0005】
〔第2の従来技術〕
より具体的には、従来のTFT−LCD用のバックライトユニットの光源には冷陰極管(CCFL)が利用されており、この冷陰極管を常時点灯させながらLCDの表示領域を照明している。冷陰極管が常時点灯状態で動画表示をさせると、例えば16.7msのフレーム期間(周期)で階調データを書き換えて動画を表示させようとした場合、液晶分子の電界強度変化に対する応答時間は数十msあるため、液晶分子の応答完了前に次の階調データが書き込まれてしまうことになり、このため動画表示に「ぼけ」が生じたように見える不具合が生じる。
【0006】
また、TFT−LCDにおいては、あるフレームで書き込まれた階調データは次フレームで階調データの書き換えがされるまで保持されるため、追従視と呼ばれる人間工学的観点に基づく表示ぼけも視認されるため動画のぼけの程度が大きくなってしまうという問題がある。
【0007】
上記問題については非特許文献1や非特許文献2に詳しく説明されている。非特許文献2には、バックライトユニットの冷陰極管を点滅させることで動画ぼけを改善する検討が開示されている。
【0008】
ところが、バックライトユニットの冷陰極管を単純に点滅させるだけでは、前フレームの残像が残りこれが画像内の移動体のゴーストとして視認されるようになる。特に線分を移動したような場合には、線分が2重、3重に見える尾引き現象として視認され、著しく表示品質を低下させる原因になっている。
【0009】
そこで、このゴースト対策として、バックライトユニットを複数分割して階調データの書き込みに同期させて各分割領域の光源を点滅させるスキャンバックライト方式が提案されている。これを実現するため、蛍光管等の光源をゲートバスライン(走査線)にほぼ平行に複数並べ、複数の分割領域毎に光源を順次点滅させる直下型バックライトユニットが提案されている。
【0010】
図74は、従来の動画表示対応のTFT−LCDに用いられる直下型バックライトユニットを冷陰極管の管軸方向に直交する面で切断した断面と、当該バックライトユニットからの照明光の輝度分布とを示している。図74において、TFT−LCD1008のゲートバスライン(不図示)は紙面に垂直方向に延伸している。また、1フレームの表示開始ラインは図左側の「上(トップ)」側にあり、最終表示ラインは図右側の「下(ボトム)」側にある。バックライトユニット1000は、図の「上」から「下」に向かって4分割されている。各分割領域は、断面U字型のランプリフレクタ(反射板)1002で隔離され、ランプリフレクタ内にはゲートバスラインの延伸方向に管軸が延びる冷陰極管1004がそれぞれ配置されている。バックライトユニット1000の光射出口は、透過型拡散板1006を介してTFT−LCD1008の表示領域裏面に配置されている。
【0011】
〔第3の従来技術〕
近年、TFT−LCD1008の大画面化及び高輝度化が進んでいるが、バックライトユニット1000においても発光管本数を増やして発光輝度の向上を図る必要が生じている。
【0012】
また、CRTに対してTFT−LCD1008は1フレームの間、光を出力し続けることが原因で、動画表示において画像のぼけが起こり、インパルス発光のCRTより画質性能が劣る(非特許文献3)。これを対策するため、特許文献1においてLCDのインパルス化の方法が提案され、特許文献2や特許文献6ではバックライトユニット1000を1フレーム単位でduty(点滅)駆動させ、特許文献7では画像データと黒書き込みを交互に行うことによりインパルス化を実現する技術が提示されている。しかし、単にduty駆動したり黒書き込みしたりすると光出力時間が減って表示の輝度が低下するため、同時にバックライトユニット1000の出力を上げておく必要が生じた。
【0013】
〔第4の従来技術〕
また、スキャン型または点滅型の面照明装置および液晶表示装置では、光源として冷陰極管やLEDが用いられているが、動画像の品質向上(輪郭のボケ低減)のために、周波数60Hzで点灯と消灯とを繰り返すduty駆動を行っている。
【0014】
〔第5の従来技術〕
図75は、従来の動画表示対応のTFT−LCDに用いられる直下型バックライトユニットを表示領域側から見た構成を示している。図75に示すように、バックライトユニット1000は、図の上方から下方に向かって4分割されている。各分割領域1010〜1013は、断面U字型のランプリフレクタ(反射板)1002(図75では図示せず)で隔離されている。ランプリフレクタ1002内には、TFT−LCD1008(図75では図示せず)のゲートバスラインの延伸方向に管軸が延びる冷陰極管1004がそれぞれ配置されている。バックライトユニット1000の光射出口は、透過型拡散板1006を介してTFT−LCD1008の表示領域裏面に配置されている。スキャン型の照明装置としては、この直下型が主流である。
【0015】
図76は、他のスキャン型の照明装置として、サイドライト型バックライトユニットの構成を示している。図76に示すように、バックライトユニット1000の各分割領域1010〜1013は、互いに光学的に分離されて面内に並べられた導光板1020をそれぞれ有している。各導光板1020〜1023の両側端面には、LED1022等の点状光源がそれぞれ1つずつ配置されている。
【0016】
【特許文献1】
特開平9−325715号公報
【特許文献2】
特開平11−202285号公報
【特許文献3】
特開平11−202286号公報
【特許文献4】
特開2000−321551号公報
【特許文献5】
特開2001−125066号公報
【特許文献6】
特開平5−303078号公報
【特許文献7】
特開2001−184034号公報
【0017】
【非特許文献1】
テレビジョン画像情報工学ハンドブック オーム社 P70〜71
【非特許文献2】
ASIA Display/IDW’01 P1779−1780,1781−1782
【非特許文献3】
栗田泰市郎、「ホールド型ディスプレイの表示方式と動画表示における画質」、第一回LCDフォーラム予稿
【非特許文献4】
J.Hirakata et.al.:”High Quality TFT−LCD System for Moving Picture”,SID 2002 Digest,p.1284−1287(2002)
【非特許文献5】
D.Sasaki et.al.:”Motion Picture Simulation for Designing High−Picture−Quality Hold−Type Displays”,SID 2002 Digest,p.926−929(2002)
【非特許文献6】
K.Sekiya et.al.:”Eye−Trace Integration Effect on The Perception of Moving Pictures and A New Possibility forReducing Blur on Hold−Type Displays”,SID 2002 Digest,p.930−933(2002)
【非特許文献7】
H.Ohtsuki et.al.:”18.1−inch XGA TFT−LCD with Wide Color Reproduction using High Power LED−Backlighting”,SID 2002 Digest,p.1154−1157(2002)
【非特許文献8】
Gerald Harbers、外2名、”LED Backlightingfor LCD−HDTV、[online]、インターネット<URL:http://www.lumileds.com/pdfs/techpaperspres/IDMC_Paper.pdf>
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
〔第1の従来技術の課題〕
ところが、第1の従来技術の場合、照明光源を単純に点滅させるのでは表示輝度の低下が著しく、低輝度で画質の低いLCDとなってしまうという問題が生じる。例えば、表示領域を5つの分割領域に分割して1フレーム内を順次20%ずつ照明するようにした場合には、1フレーム期間では100%照明時の1/5の低輝度となってしまう。一方、各分割領域での点灯時間を長くすると輝度は上昇するものの動きぼけ等の画質劣化が顕著になってしまうという問題が生じる。
【0019】
〔第2の従来技術の課題〕
ところが、第2の従来技術の図74を用いて説明した直下型バックライトユニット1000は、冷陰極管1004がTFT−LCD1000の裏面に近接配置されるため、図74上段に示すように輝度むらを生じ易いという欠点を有している。図74上段の横軸はTFT−LCD1008の表示領域裏面での位置を表し、縦軸は輝度を表している。直下型バックライトユニット1000は、図74上段の輝度分布曲線に示すように、冷陰極管1004直上と、隣接する冷陰極管1004同士の境界とで輝度差が生じ易く、これにより輝度むらが生じ易いという欠点を有している。この輝度差を見え難くする方法として、透過型拡散板1006とTFT−LCD1008との隙間を広げて照明光を拡散して混合したり、透過型拡散板1006の拡散度を上げ、冷陰極管1004直上に出射される光をより拡散して均一にしたりする方法が採られてきた。しかし、前者では装置厚みが増大し、後者では拡散光が冷陰極管に再度入射して吸収されて光量が低下してしまうという問題を有している。
【0020】
〔第3の従来技術の課題〕
上記第3の従来技術のように、バックライトユニット1000の冷陰極管1004の発光輝度を上げて高輝度化を行うと電力増やコスト増になるという問題が生じる。しかも画面の平均輝度が低い画像が表示される場合でも、冷陰極管1004の発光輝度は高いままなので、TFT−LCD1008の温度が上昇してしまう。この温度上昇を抑えるための冷却構造も改造が必要で、場合によってはTFT−LCD1008の装置体積が増加してしまうという問題が生じる。
【0021】
〔第4の従来技術の課題〕
冷陰極管やLEDは発光させるために流す電流や供給電力に制限があるため、duty駆動では輝度が高くできないという問題が生じている。すなわち、供給する電流を増加させるには、冷陰極管の安定器が大型化してしまう。このため、安定器は重く、厚く、さらに値段が高くなってしまう。またさらに、電流増加に伴い駆動電圧が高くなり、冷陰極管の電光変換効率が低下すると共に寿命が短くなってしまうという問題を有している。また例えばノートパソコン等の携帯型電子機器の表示装置では供給電力について厳しい制限が課せられている。LEDなど固体発光型の光源においても、電流増加により電光変換効率が低下すると共に寿命が短くなるという問題が生じる。
【0022】
〔第5の従来技術の課題〕
第5の従来技術の図75を用いて説明した直下型バックライトユニット1000は、冷陰極管1004がTFT−LCD1008の裏面に近接して配置されるため、輝度分布が不均一になり易く、表示上の輝度むらが生じ易いという欠点を有している。
【0023】
また、第4の従来技術の図76を用いて説明したサイドライト型バックライトユニット1000は、発光量が比較的大きく長さの長い冷陰極管1004等の光源を用いることができないため、輝度が低いという問題を有している。
【0024】
本発明の目的は、表示輝度低下を抑制しつつ動画表示における動きぼけや尾引きを減少させることができる照明装置及びそれを用いた液晶表示装置を提供することにある。
また、本発明の目的は、消費電力を抑制でき、装置を小型軽量且つ長寿命にできる照明装置及びそれを用いた液晶表示装置を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、アクティブマトリクス型の液晶表示装置の表示領域を照明する照明装置であって、発光輝度を変化させることができる少なくとも1つの光源と、前記光源からの光を射出する少なくとも1つの発光領域と、前記発光領域を所定の最大輝度で発光させる最大点灯状態と、前記最大輝度より低い所定の中間輝度で発光させる中間点灯状態とを切り替える光源制御系とを有することを特徴とする照明装置によって達成される。
【0026】
【発明の実施の形態】
〔第1の実施の形態〕
本発明の第1の実施の形態による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置について図1乃至図3を用いて説明する。まず、本実施の形態による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置の概略の構成を図1を用いて説明する。図1は表示装置の例としてTFT−LCD1をパネル表示面側から見た模式的状態を示している。LCDパネル2は、TFT4が形成されたアレイ基板(不図示)とコモン電極Ceが形成された対向基板(不図示)との2枚のガラス基板間に液晶lcが封入されている。図示のLCDパネル2内には、1画素の等価回路が示されている。アレイ基板上には例えば図面左右方向に延びるゲートバスライン6が上下方向に平行に複数形成されている。図示しない絶縁膜を介して図面上下方向に延びるデータバスライン8が左右方向に平行に複数形成されている。このように縦横に形成されたゲートバスライン6とデータバスライン8とで画定されたマトリクス状の複数の領域のそれぞれが画素領域となる。各画素領域には画素電極10が形成されている。
【0027】
各画素領域のゲートバスライン6とデータバスライン8との交差点近傍にはTFT4が形成され、TFT4のゲート電極Gはゲートバスライン6に、ドレイン電極Dはデータバスライン8にそれぞれ接続されている。また、ソース電極Sは画素電極10に接続されている。ゲートバスライン6はゲートドライバ12により駆動され、データバスライン6はデータドライバ14により駆動される。データドライバ14から各データバスライン8に対して階調電圧(階調データ)が出力され、いずれかのゲートバスライン6にゲート信号(ゲートパルス)が出力されると、当該ゲートバスライン6にゲート電極Gが接続された一連のTFT4がオン状態になる。それらのTFT4のソース電極Sに接続された画素電極10に階調電圧が印加され、対向基板側に形成されたコモン電極Ceとの間で液晶lcが駆動される。また、各画素には画素電極10及びコモン電極Ceと液晶lcとで液晶容量Clcが形成されるが、当該液晶容量Clcに並列に蓄積容量Csも形成されている。
【0028】
TFT−LCD1は、PC(パーソナル・コンピュータ)等のシステム側から出力されたクロックCLK及びデータイネーブル信号Enab、並びに階調データData等が入力する制御回路16を備えている。
【0029】
ゲートドライバ12は例えばシフトレジスタを備えており、制御回路16内のゲートドライバ制御部18からラッチパルス信号LPを受取って、表示開始ラインから順次ゲートパルスを出力して線順次駆動をするようになっている。
【0030】
また、制御回路16は表示データ変換回路20を有している。表示データ変換回路20は、例えば、表示すべき階調データDataとそれ以前の階調データDataとを比較して、所定の閾値を越えてデータ値が変化していると、表示すべき階調データDataに所定の重み付け処理等を施してデータドライバ14に階調データDataを出力する機能を有している。
【0031】
さらに、制御回路16はLCDパネル2の画像表示領域を照明する照明装置24を制御する光源制御部22を有している。本実施形態の照明装置24は一例として、直下型バックライトユニットを用いている。本例の直下型バックライトユニットは、複数(本例では4つ)に分割された発光領域25〜28を有し、LCDパネル2を表示領域裏面から照明できるように配置されている。1フレーム中のゲートバスライン数をLとすると、第1の発光領域25は、表示開始ラインである第1番目のゲートバスライン6から第L/4番目のゲートバスライン6までを照明範囲としている。同様に、第2の発光領域26は、第L/4+1番目のゲートバスライン6から第2L/4番目のゲートバスライン6までを照明範囲とし、第3の発光領域27は、第2L/4+1番目のゲートバスライン6から第3L/4番目のゲートバスライン6までを照明範囲とし、第4の発光領域28は、第3L/4+1番目のゲートバスライン6から第L番目のゲートバスライン6までを照明範囲としている。
【0032】
各発光領域25〜28はLCDパネル2裏面側がゲートバスライン6の延伸方向にほぼ平行な光射出用開口が形成され、それ以外は反射板等で囲まれた構造になっている。各発光領域25〜28の反射板で囲まれた領域内には、供給される電流を制御することにより発光輝度を変えることができる例えば棒形状の冷陰極管30〜33がそれぞれ管軸方向をゲートバスライン6の延伸方向にほぼ平行にして配置されている。各冷陰極管30〜33にはそれぞれ光源電源回路35〜38から所定の駆動電流が流されるようになっている。光源電源回路35〜38は、制御回路16の光源制御部22からの電流制御信号に基づき、少なくとも3段階の発光状態を各冷陰極管30〜33のそれぞれに与えることができるようになっている。ここで、第1段階の発光状態は消灯状態S1であり、第2段階の発光状態は最大点灯輝度が得られる最大点灯状態S2であり、第3の発光状態は第2段階の発光状態のほぼ半分の輝度が得られる中間点灯状態S3である。なお、最大点灯輝度とは冷陰極管30〜33の仕様として射出可能な最高輝度を必ずしも意味するのではなく、光源電源回路35〜38により調整された輝度範囲内での最高輝度も含まれる。少なくとも光源制御部22及び光源電源回路35〜38を含んで光源制御系が構成されている。
【0033】
制御回路16の光源制御部22は、ゲートドライバ制御部18からゲートドライバ12に出力されるラッチパルス信号LPに同期して、各光源電源回路35〜38に対して発光制御信号を出力するようになっている。各光源電源回路35〜38は、入力された発光制御信号に基づき、冷陰極管30〜33の発光状態を第1乃至第3のいずれかの発光状態S1〜S3に切り替えて、LCDパネル2を表示領域裏面から照明する。
【0034】
図2は、ラッチパルス信号LPの入力に同期してゲートドライバ12から各ゲートバスライン6に出力されるゲートパルスGPの出力タイミングと各発光領域25〜28の発光輝度B(25)〜B(28)を示している。横方向は時間を表している。ここで、上述のように表示領域にL本のゲートバスライン6があるものとし、表示開始ラインから順にライン番号GL(1)、GL(2)、・・・、GL(L−1)、GL(L)を付す。
【0035】
光源制御部22は、表示開始ラインであるゲートバスラインGL(1)にゲートパルスGP(1)を出力させるためのラッチパルスLPに同期して、光源電源回路35に対し冷陰極管30に流す電流を制御する発光制御信号を出力する。これにより光源電源回路35から冷陰極管30に流す電流が制御されて、発光領域25の発光輝度B(25)は、最大点灯輝度のほぼ1/2の中間点灯状態S3になる。その後、ゲートバスラインGL(3L/4+1)にゲートパルスGP(3L/4+1)を出力するラッチパルスLPが出力されるまで、発光領域25の発光輝度B(25)は中間点灯状態S3に維持される。
【0036】
光源制御部22は、ゲートバスラインGL(3L/4+1)にゲートパルスGP(3L/4+1)を出力するラッチパルスLPが出力されるとそれに同期して光源電源回路35に所定の発光制御信号を出力する。これにより、光源電源回路35から冷陰極管30に流す電流が制御されて、発光領域25の発光輝度B(25)は、最大点灯輝度が得られる最大点灯状態S2になる。その後、1フレーム期間fが完了して次のフレーム期間fが開始されてゲートバスラインGL(1)にゲートパルスGP(1)を出力するラッチパルスLPが出力されるまで、発光領域25の発光輝度B(25)は最大点灯状態S2に維持される。次フレーム期間fが開始する度に上記動作は繰り返される。
【0037】
この照明動作により、発光領域25の発光輝度B(25)は、1フレーム期間fの終了前1/4フレーム期間だけ最大点灯状態S2となり、1フレーム(表示領域)の先頭から1/4フレーム分を最大輝度で照明する。それ以外の1フレーム期間fの開始から3/4フレーム時点までは、発光領域25の発光輝度B(25)は中間点灯状態S3を維持して1フレームの先頭から1/4フレーム分を中間輝度で照明する。
【0038】
次に、発光領域26に着目すると、光源制御部22は、表示開始ラインから1/4フレーム分移動したゲートバスラインGL(L/4+1)にゲートパルスGP(L/4+1)を出力させるためのラッチパルスLPに同期して、光源電源回路36に対し冷陰極管31に流す電流を制御する発光制御信号を出力する。これにより光源電源回路36から冷陰極管31に流す電流が制御されて、発光領域26の発光輝度B(26)は、最大点灯輝度のほぼ1/2の中間点灯状態S3になる。その後、ゲートバスラインGL(1)にゲートパルスGP(1)を出力するラッチパルスLPが出力されるまで、発光領域26の発光輝度B(26)は中間点灯状態S3に維持される。
【0039】
光源制御部22は、ゲートバスラインGL(1)にゲートパルスGP(1)を出力するラッチパルスLPが出力されるとそれに同期して光源電源回路36に所定の発光制御信号を出力する。これにより、光源電源回路36から冷陰極管31に流す電流が制御されて、発光領域26の発光輝度B(26)は、最大点灯輝度が得られる最大点灯状態S2になる。その後、ゲートバスラインGL(L/4+1)にゲートパルスGP(L/4+1)を出力するラッチパルスLPが出力されるまで、発光領域26の発光輝度B(26)は最大点灯状態S2に維持される。上記動作はフレーム期間fの周期で繰り返される。
【0040】
この照明動作により、発光領域26の発光輝度B(26)は、1フレーム期間fの先頭1/4フレーム期間だけ最大点灯状態S2となり、当該期間中だけ1フレームの先頭1/4から1/2までの領域の1/4フレーム分を最大輝度で照明する。それ以外の期間では、発光領域26の発光輝度B(26)は中間点灯状態S3を維持して1フレームの先頭1/4から1/2までの領域の1/4フレーム分を中間輝度で照明する。
【0041】
次に、発光領域27に着目すると、光源制御部22は、表示開始ラインから1/2フレーム分移動したゲートバスラインGL(2L/4+1)にゲートパルスGP(2L/4+1)を出力させるためのラッチパルスLPに同期して、光源電源回路37に対し冷陰極管32に流す電流を制御する発光制御信号を出力する。これにより光源電源回路37から冷陰極管32に流す電流が制御されて、発光領域27の発光輝度B(27)は、最大点灯輝度のほぼ1/2の中間点灯状態S3になる。その後、ゲートバスラインGL(L/4+1)にゲートパルスGP(L/4+1)を出力するラッチパルスLPが出力されるまで、発光領域27の発光輝度B(27)は中間点灯状態S3に維持される。
【0042】
光源制御部22は、ゲートバスラインGL(L/4+1)にゲートパルスGP(L/4+1)を出力するラッチパルスLPが出力されるとそれに同期して光源電源回路37に所定の発光制御信号を出力する。これにより、光源電源回路37から冷陰極管32に流す電流が制御されて、発光領域27の発光輝度B(27)は、最大点灯輝度が得られる最大点灯状態S2になる。その後、ゲートバスラインGL(2L/4+1)にゲートパルスGP(2L/4+1)を出力するラッチパルスLPが出力されるまで、発光領域27の発光輝度B(27)は最大点灯状態S2に維持される。上記動作はフレーム期間fの周期で繰り返される。
【0043】
この照明動作により、発光領域27の発光輝度B(27)は、1フレーム期間fの先頭から1/4乃至1/2までの1/4フレーム期間だけ最大点灯状態S2となり、当該期間中だけ1フレームの1/2から3/4までの領域の1/4フレーム分を最大輝度で照明する。それ以外の期間では、発光領域27の発光輝度B(27)は中間点灯状態S3を維持して1フレームの先頭1/2から3/4までの領域の1/4フレーム分を中間輝度で照明する。
【0044】
同様にして発光領域28では、光源制御部22は、表示開始ラインから3/4フレーム分移動したゲートバスラインGL(3L/4+1)にゲートパルスGP(3L/4+1)を出力させるためのラッチパルスLPに同期して、光源電源回路38に対し冷陰極管33に流す電流を制御する発光制御信号を出力する。これにより光源電源回路38から冷陰極管33に流す電流が制御されて、発光領域28の発光輝度B(28)は、最大点灯輝度のほぼ1/2の中間点灯状態S3になる。その後、ゲートバスラインGL(2L/4+1)にゲートパルスGP(2L/4+1)を出力するラッチパルスLPが出力されるまで、発光領域28の発光輝度B(28)は中間点灯状態S3に維持される。
【0045】
光源制御部22は、ゲートバスラインGL(2L/4+1)にゲートパルスGP(2L/4+1)を出力するラッチパルスLPが出力されるとそれに同期して光源電源回路38に所定の発光制御信号を出力する。これにより、光源電源回路38から冷陰極管33に流す電流が制御されて、発光領域28の発光輝度B(28)は、最大点灯輝度が得られる最大点灯状態S2になる。その後、ゲートバスラインGL(3L/4+1)にゲートパルスGP(3L/4+1)を出力するラッチパルスLPが出力されるまで、発光領域28の発光輝度B(28)は最大点灯状態S2に維持される。上記動作はフレーム期間fの周期で繰り返される。
【0046】
この照明動作により、発光領域28の発光輝度B(28)は、1フレーム期間fの1/2乃至3/4までの1/4フレーム期間だけ最大点灯状態S2となり、当該期間中だけ1フレームの最下段1/4の領域を最大輝度で照明する。それ以外の期間では、発光領域28の発光輝度B(28)は中間点灯状態S3を維持して1フレームの最下段の1/4フレーム分を中間輝度で照明する。
【0047】
以上説明した点灯動作により、図2に示すように、表示領域全体が中間輝度で照明され、且つ、表示領域をゲートバスライン6に平行な帯状で縦一列に4分割された領域の発光輝度が時系列で順次最大になる照明が得られる。
【0048】
本実施の形態によれば、常時最大点灯輝度で駆動する従来のホールド型の照明装置の輝度に対して5/8倍(=1/4A+3/4×1/2A A:最大点灯輝度)の輝度で、輝度低下を十分抑制して動画対応の表示を実現できる。また、従来の動画対応のスキャン型照明装置は従来のホールド型照明装置に対して1/4倍の輝度となるので、本実施の形態による照明装置によれば、従来のスキャン型照明装置の2.5倍の高輝度での表示を実現できる。
【0049】
本実施の形態では、1フレーム期間f(例えば、16.7ms)に対して1/4周期だけ最大点灯輝度で照明する動作例を示したが、最大点灯輝度での照明期間を長くすることも可能であり、それにより一層の高輝度化を図ることができる。また、本実施の形態では、中間点灯状態S3での中間輝度を最大点灯輝度のほぼ1/2に設定して説明したが、それ以外の中間輝度レベルにすることももちろん可能である。
【0050】
図3は、最大点灯輝度での照明期間及び中間輝度レベルを変化させて、図1に示したTFT−LCD1の表示領域に動画表示をさせたときの表示品質を複数の観察者による主観的評価としてグラフ化したものである。
【0051】
図3において、横軸は最大点灯状態S2の1フレーム期間fに対する割合(%)を表しており、縦軸は、1〜5段階の評価点による評価を示している。評価点1は、動画表示における動画ぼけや尾引き等が「非常に邪魔になる」場合を示し、評価点2はそれらが「邪魔になる」場合を示している。評価点3は、動画ぼけ等が「気になるが我慢できる」場合であり、評価点4は「差はわかるが我慢できる」場合であり、評価点5は「静止画と同等の優れた画質」の場合である。
【0052】
図中、丸印を結んだ直線(A)は、中間点灯状態S3の輝度レベルが最大点灯状態S2の輝度レベルと同じ場合を示している。従って、最大点灯状態S2の1フレーム期間fに対する割合(以下、「最大点灯状態S2の割合」と略称する)如何に関わらず、1フレーム期間fの全域で最大輝度レベルで照明される。つまり、ホールド型駆動と同等の表示であり、従って動画ぼけや尾引きが非常に邪魔になる画像品質であって、評価点は1となる。
【0053】
図中、×印を結んだ折れ線(B)は、中間点灯状態S3の輝度レベルが最大点灯状態S2の輝度レベルのほぼ1/2の場合を示している。この場合には、最大点灯状態S2の割合が10%〜30%程度までは、動画ぼけや尾引きが視認され難く優れた画像品質が得られるので評価点は4となっている。また、最大点灯状態S2の割合が30%を超えると徐々に評価は下がるものの50%程度までは評価点3が得られている。
【0054】
図中、三角印を結んだ折れ線(C)は、中間点灯状態S3の輝度レベルが最大点灯状態S2の輝度レベルの30%の場合を示している。この場合には、最大点灯状態S2の割合が10%〜30%程度までは、動画ぼけや尾引きが視認され難い優れた画像品質が得られるため評価点は5近くになっている。また、最大点灯状態S2の割合が30%を超えると徐々に評価は下がるものの50%程度までは評価点3が得られている。
【0055】
図中、四角印を結んだ折れ線(D)は、中間点灯状態S3の輝度レベルが0(ゼロ)で、最大点灯状態S2以外は消灯状態S1となる場合を示している。これは従来のスキャン型LCDの照明方法と同一である。この場合には、最大点灯状態S2の割合が10%〜30%程度までは、動画ぼけや尾引きが視認され難い優れた画像品質が得られるため評価点はさらに5近くになる。また、最大点灯状態S2の割合が30%を超えると徐々に評価は下がるものの50%程度までは評価点3以上が得られている。
【0056】
図3から、中間点灯状態S3を最大点灯状態S2の輝度レベルの30%程度にしても、折れ線(D)に示す従来のスキャン型LCDに対して遜色のない表示品質が得られることがわかる。さらに、中間点灯状態S3が最大点灯状態S2の輝度レベルの50%程度までであれば許容範囲と見ることができる。
【0057】
また、最大点灯状態S2での照明時間は、1フレーム期間fの30%以下であれば動画ぼけや尾引きがほとんど生じることがなく、さらに、50%までは許容範囲と見ることができる。
【0058】
なお、本実施の形態では、画素電極10への階調データDataの書き込み後f/2乃至3f/4経過した時点で当該画素が最大輝度で照明されるようにしている。これは、液晶lc中の液晶分子の電界強度変化に対する応答時間を考慮したものであり、高速応答可能な液晶材料を用いれば、例えば、階調データDataの書き込み後f/4乃至f/2経過した時点で当該画素を最大輝度で照明するようにすることも可能である。
【0059】
以上説明したように、本実施の形態による照明装置24は、ゲートパルスGPの出力制御信号(ラッチパルスLP)に同期して、最大点灯状態S2と中間点灯状態S3とを切り替える点に特徴を有している。
【0060】
また、本実施の形態による照明装置24では、ゲートバスライン6にゲートパルスGPが出力され、当該ゲートバスライン6に接続されているTFT4がオン状態になって画素電極10に階調データDataが書き込まれ、これにより液晶lcの液晶分子が所望の傾斜角まで傾斜動作をしている最中は中間点灯状態S3に維持し、概ね液晶分子の傾斜応答が完了する頃に最大点灯状態S2にするように制御している。こうすることにより、最大点灯状態S2が短時間であるほど動きぼけ等の画質劣化を改善できるが、状態S2以外を消灯状態S1に維持しているため表示画面が低輝度になってしまう従来のスキャン型LCDの有する課題を解決できる。本照明装置24では、最大点灯状態S2が短時間でも、中間点灯状態S3により所定の中間輝度レベルで照明が継続されるため、輝度低下を少なくすることが可能である。
【0061】
本照明装置24を用いて動きぼけ等の画質劣化が抑えられるのは、その照明方法が、人間の目が変化を強調して感じるという人間工学的特徴を巧みに利用していることによる。すなわち、中間点灯状態S3から最大点灯状態S2に変化した瞬間の映像を人間の目が感じ、網膜に焼き付ける。この映像認識動作が1フレーム毎に行われて動きぼけや尾引きの視認を防止する。一方、人間は網膜への入射光の積分値を輝度として感じるため、中間点灯状態S3での光量と最大点灯状態S2での光量の平均がTFT−LCD1の表示領域の輝度となる。
【0062】
本実施の形態を適用することにより、高輝度で、動きぼけのない液晶表示装置を簡単で薄い構造として実現でき、表示品質の改善や、装置の低コスト化あるいは小型化に貢献することができる。
【0063】
上記実施の形態では、1フレームを4分割したスキャン型照明装置で説明したが、1フレームをN分割(Nは1以上の整数)した何れの場合についても上記実施形態の構成及び方法を適用可能である。例えばN=1の場合は、LCDパネル2の表示領域の全画素に階調データDataを書き込む最中は中間点灯状態S3にて全体を照明し、最終ラインの画素書き込み後で所定の液晶応答時間経過後に最大点灯状態S2で全体を照明するようにする。最大点灯状態S2は、例えば垂直ブランキング期間に実現する。こうすれば、1つの冷陰極管(光源)を用い、輝度低下を抑えつつ動画ぼけや尾引きを低減させたTFT−LCDを実現できる。
【0064】
また、上記実施の形態では、直下型バックライトユニットを例にとって説明したが、これに限らず、導光板の端部に光源を配置したサイドライト型バックライトユニットに本実施形態の構成と方法を適用してももちろんよい。
【0065】
なお、本実施の形態に用いた照明装置24における照明駆動方法は、例えば、自発光型の平面表示装置であるEL(エレクトロルミネッセンス)表示装置(有機EL素子や無機EL素子を用いるもの)の駆動方法に適用してももちろんよい。
【0066】
〔第2の実施の形態〕
本発明の第2の実施の形態による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置について図4乃至図8を用いて説明する。まず、本実施の形態による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置の概略の構成について図4及び図5を用いて説明する。図4は、本実施の形態による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置の概略の構成を示している。図4に示すTFT−LCD1は、図1を用いて説明した第1の実施の形態のTFT−LCD1と同一であり、同一の作用機能を奏する構成要素には図1と同一の符号を付してその説明は省略する。図5(a)は、図4のA−A線で切断した断面であって、本実施形態の動画表示対応のTFT−LCD1に用いられる照明装置(サイドライト型バックライトユニット)40を冷陰極管の管軸方向に直交する面で切断した断面を示している。図5(b)は、照明装置40からの照明光のTFT−LCD1の表示領域裏面側での輝度分布を示している。
【0067】
本実施形態の照明装置40は、内部導光した光を外部に射出する構造を有する導光板の端部に沿って冷陰極管が配置されたサイドライト型バックライトユニットである。本例のサイドライト型バックライトユニットは、複数(本例では4つ)に分割された発光領域41〜43を有し、LCDパネル2を表示領域裏面から照明できるように配置されている。
【0068】
1フレーム中のゲートバスライン数をLとすると、第1の発光領域41は、表示開始ラインである第1番目のゲートバスライン6から第L/4番目のゲートバスライン6までを照明範囲としている。同様に、第2の発光領域42は、第L/4+1番目のゲートバスライン6から第2L/4番目のゲートバスライン6までを照明範囲とし、第3の発光領域43は、第2L/4+1番目のゲートバスライン6から第3L/4番目のゲートバスライン6までを照明範囲とし、第4の発光領域44は、第3L/4+1番目のゲートバスライン6から第L番目のゲートバスライン6までを照明範囲としている。
【0069】
図5(a)に示すように、TFT−LCD1裏面に対面する側のほぼ同一面内に2枚の導光板51、52が配置されている。導光板51は、第1及び第2の発光領域41、42に配置され、導光板52は、第3及び第4の発光領域43、44に配置されている。導光板51の導光板52と対面する端部と対向する端部には冷陰極管46が配置され、導光板52の導光板51と対面する端部と対向する端部には冷陰極管47が配置されている。
【0070】
また、第1の発光領域41であって導光板51のTFT−LCD1側と反対側の面に隣接して導光板50が配置されている。導光板50の一端部には冷陰極管45が配置されている。第4の発光領域44であって導光板52のTFT−LCD1側と反対側の面に隣接して導光板53が配置されている。導光板53の一端部には冷陰極管48が配置されている。冷陰極管45〜48は例えば直線棒状に形成されている。また、冷陰極管45〜48は供給される電流を制御することにより発光輝度を変えることができるようになっている。
【0071】
各冷陰極管45〜48にはそれぞれ光源電源回路35〜38から所定の駆動電流が流されるようになっている。光源電源回路35〜38は、制御回路16の光源制御部22からの電流制御信号に基づき、少なくとも3段階の発光状態を各冷陰極管45〜48のそれぞれに与えることができるようになっている。ここで、第1段階の発光状態は消灯状態S1であり、第2段階の発光状態は最大点灯輝度が得られる最大点灯状態S2であり、第3の発光状態は第2段階の発光状態のほぼ半分の輝度が得られる中間点灯状態S3である。ここで、最大点灯輝度とは冷陰極管45〜48の仕様として射出可能な最高輝度を必ずしも意味するのではなく、光源電源回路35〜38により調整された輝度範囲内での最高輝度も含まれる。
【0072】
以上説明した本実施の形態による照明装置40は、導光板(導光部材)50とその端部に配置された冷陰極管45とを備えて一面より光を射出する光源ユニット(50,45)と、導光板51とその端部に配置された冷陰極管46とを備えた光源ユニット(51,46)とを積層した構造になっている。また、照明装置40は、導光板53とその端部に配置された冷陰極管48とを備えて一面より光を射出する光源ユニット(53,48)と、導光板52とその端部に配置された冷陰極管47とを備えた光源ユニット(52,47)とを積層した構造になっている。さらに照明装置40は、光源ユニット(51,46)と、光源ユニット(52,47)とを同一平面上に配置した構造になっている。また、光源ユニット(50,45)と、光源ユニット(53,48)とを同一平面上に配置した構造になっている。
【0073】
各発光領域41〜44はLCDパネル2裏面側に光射出用開口が形成され、それ以外は拡散反射板55で囲まれた構造になっている。TFT−LCD1裏面と照明装置40の光射出用開口との間には拡散シート60等が配置されている。第1の発光領域41の導光板50裏面と、第2の発光領域42の導光板51裏面、及び第3の発光領域43の導光板52裏面と、第4の発光領域44の導光板53裏面にはそれぞれ光取り出し構造56〜59として、例えば光散乱パターンが印刷されている。第1の発光領域41の導光板51裏面と、第4の発光領域44の導光板52裏面には光取り出し構造は形成されていない。
【0074】
この光取り出し構造56、57の配置により、冷陰極管45からの光の大部分は光取り出し構造56により散乱しながら導光板50内を導光し、さらに導光板51の第1の発光領域41部分を透過して第1の発光領域41から射出する。このとき一部の光は導光板51を導光して光取り出し構造57により散乱させられて第2の発光領域42から射出する。さらに一部の光は導光板51から導光板52、導光板53に導光して光取り出し構造58、59により散乱させられて、第3及び第4の発光領域43、44から射出する。つまり、冷陰極管45からの大部分の光は第1の発光領域41の照明に用いられ、残りが第2乃至第4の発光領域42〜44の照明に用いられる。
【0075】
同様にして、冷陰極管46からの光の大部分は導光板51内を導光し光取り出し構造57により散乱しながら第2の発光領域42から射出する。このとき一部の光は導光板50、52、53に導光して光取り出し構造56、58、59により散乱させられて、第1の発光領域41、第3及び第4の発光領域43、44から射出する。つまり、冷陰極管46からの大部分の光は第2の発光領域42の照明に用いられ、残りが第1の発光領域41、第3及び第4の発光領域43、44の照明に用いられる。
【0076】
一方、光取り出し構造58、59の配置により、冷陰極管48からの光の大部分は光取り出し構造59により散乱しながら導光板53内を導光し、さらに導光板52の第4の発光領域44部分を透過して第4の発光領域44から射出する。このとき一部の光は導光板52を導光して光取り出し構造58により散乱させられて第3の発光領域43から射出する。さらに一部の光は導光板52から導光板51、導光板50に導光して光取り出し構造57、56により散乱させられて、第2及び第1の発光領域42、41から射出する。つまり、冷陰極管48からの大部分の光は第4の発光領域44の照明に用いられ、残りが第1乃至第3の発光領域41〜43の照明に用いられる。
【0077】
同様にして、冷陰極管47からの光の大部分は導光板52内を導光し光取り出し構造58により散乱しながら第3の発光領域43から射出する。このとき一部の光は導光板50、51、53に導光して光取り出し構造56、57、59により散乱させられて、第1の発光領域41及び第2の発光領域43、第4の発光領域44から射出する。つまり、冷陰極管47からの大部分の光は第3の発光領域43の照明に用いられ、残りが第1及び第2の発光領域41、42、及び第4の発光領域44の照明に用いられる。
【0078】
図4に示す制御回路16の光源制御部22は、ゲートドライバ制御部18からゲートドライバ12に出力されるラッチパルス信号LPに同期して、各光源電源回路35〜38に対して発光制御信号を出力するようになっている。各光源電源回路35〜38は、入力された発光制御信号に基づき、冷陰極管41〜44の発光状態を第1乃至第3のいずれかの発光状態S1〜S3に切り替えて、LCDパネル2を表示領域裏面から照明する。
【0079】
このような構成において、第1の実施の形態の図2に示したのと同様の照明駆動が行われる。本実施形態において、図2の発光輝度B(25)〜B(28)を発光輝度B(41)〜B(44)と読み替えるものとする。
【0080】
光源制御部22は、表示開始ラインであるゲートバスラインGL(1)にゲートパルスGP(1)を出力させるためのラッチパルスLPに同期して、光源電源回路35に対し冷陰極管45に流す電流を制御する発光制御信号を出力する。これにより光源電源回路35から冷陰極管45に流す電流が制御されて、発光領域41の発光輝度B(41)は、最大点灯輝度のほぼ1/2の中間点灯状態S3になる。その後、ゲートバスラインGL(3L/4+1)にゲートパルスGP(3L/4+1)を出力するラッチパルスLPが出力されるまで、発光領域41の発光輝度B(41)は中間点灯状態S3に維持される。
【0081】
光源制御部22は、ゲートバスラインGL(3L/4+1)にゲートパルスGP(3L/4+1)を出力するラッチパルスLPが出力されるとそれに同期して光源電源回路35に所定の発光制御信号を出力する。これにより、光源電源回路35から冷陰極管45に流す電流が制御されて、発光領域41の発光輝度B(41)は、最大点灯輝度が得られる最大点灯状態S2になる。その後、1フレーム期間fが完了して次のフレーム期間fが開始されてゲートバスラインGL(1)にゲートパルスGP(1)を出力するラッチパルスLPが出力されるまで、発光領域41の発光輝度B(41)は最大点灯状態S2に維持される。次フレーム期間fが開始する度に上記動作は繰り返される。
【0082】
この照明動作により、発光領域41の発光輝度B(41)は、1フレーム期間fの終了前1/4フレーム期間だけ最大点灯状態S2となり、1フレーム(表示領域)の先頭から1/4フレーム分を最大輝度で照明する。それ以外の1フレーム期間fの開始から3/4フレーム時点までは、発光領域41の発光輝度B(41)は中間点灯状態S3を維持して1フレームの先頭から1/4フレーム分を中間輝度で照明する。
【0083】
第1の実施の形態で説明したのと同様にして、発光領域42、43、44での発光動作を行うことにより、図2に示すように、表示領域全体が中間輝度で照明され、且つ、表示領域をゲートバスライン6に平行な帯状で縦一列に4分割された領域の発光輝度が時系列で順次最大になる照明が得られる。本説明では、最大点灯状態S2と中間点灯状態S3とを切り替える例で説明したが、最大点灯状態S2と消灯状態S1とを切り替えることでも同様の効果が得られる。
【0084】
また、本実施形態では、2枚の導光板を積層し、これを平面的に2組配置した構造で説明したが、積層枚数を増やしても、同様の効果が得られる。また、図5に示す構成において、バックライトのくぼみ部(発光領域42、43の裏面)に光源電源回路35〜38等を配置したり、冷陰極管45、48を配置したりすれば装置の薄型化や小型化が実現できる。
【0085】
このように、本実施の形態による照明装置40はサイドライト型であるにも係らず、一の発光領域を主として照明する光源ユニットが隣接する他の発光領域に光の一部を供給し、一方、当該他の発光領域を主として照明する光源ユニットが隣接する当該一の発光領域に光の一部を供給して相互補完し合うことができるため、図5(b)に示すように、均一な輝度分布αが実現できる。また、導光部材毎に端面に光源を配置し、この光源の点灯、消灯、あるいは、点灯、減光を個別に制御することで、動画表示に適した液晶表示装置の照明装置が薄型で実現できる。
【0086】
次に、本実施の形態による照明装置40及びそれを用いたTFT−LCD1の変形例を図6を用いて説明する。図6に示す構成は、照明装置40の構成が一部異なる点を除いて図5に示す構成と同一である。図6に示す照明装置40は、積層された光源ユニットのTFT−LCD1側導光板51、52と、拡散シート60との間に光混合領域62を設けた点に特徴を有している。
【0087】
光混合領域62は、アクリルやポリカーボネート等からなる透明板、当該透明板にファイバなど屈折率の異なる微小材料を混合した拡散板、あるいは空気層からなる。0.5mm〜10mmの空間の空気層であれば、図6(b)の破線で示す空気層がない場合の輝度分布α(図5(b)の輝度分布αと同一である)に対し、発光領域の境界部の輝度ばらつきが緩和されて輝度変化が視認されない実線で示す輝度分布βが得られる。
【0088】
本実施例によれば、発光領域境界の微小な輝度変化が相互に混合され、境界部で視認されていた横筋状の輝度むらを緩和あるいは消失できる。
【0089】
なお、図5及び図6に示す照明装置40では、導光板50〜53の光取り出し構造56〜59を全て導光板50〜53下側に配置したが、第1及び第4の発光領域41、44の光取り出し構造56、59を導光板50、53上面にそれぞれ配置することで、光取り出し構造56〜59を一平面内に配設して一層の輝度均一化を図ることができる。
【0090】
次に、本実施の形態の照明装置の他の変形例について図7を用いて説明する。図7に示す構成は、照明装置40の構成が一部異なる点を除いて図5に示す構成と同一である。図7(a)に示す照明装置40は、導光板51、52間の隙間に、図7(b)又は(c)に示すような正反射、あるいは拡散反射する両面反射部材64を配置した点に特徴を有している。図5及び図6に示した照明装置40の第2及び第3の発光領域42、43の境界部では、一部の光が導光板端面での表面反射により光源側に反射し、再度導光して残りが端面より射出して他方の照明領域に入射する。このため、発光が混合されてしまい動画性能を低下させる可能性がある。そこで、導光板51、52間の隙間に両面反射板64を配置する。これにより発光の混合を防止して動画性能を向上させることができる。
【0091】
図7(b)は、導光板51、52の対向端面が導光板51、52の光射出面にほぼ直交して平行に対面し、その間隙に両面正反射板、あるいは両面正反射シートからなる両面反射部材64を配置した構成を示している。
【0092】
図7(c)は、導光板51、52の対向端面に裏面側に開くΛ形状の隙間を設け、その間隙に両面正反射板、あるいは両面正反射シートからなる両面反射部材64を配置した構成を示している。図7(b)に示す両面反射部材64は有限の厚さを持つため、導光板51、52の光射出側(TFT−LCD1側)から見ると隙間が影として視認され輝度むらになる。これに対し、図7(c)に示す構成にすることで、両面反射部材64が上面から見えなくなり、輝度むらの改善に効果を奏する。なお、Λ形状頂点部近傍で導光板同士が接触するように構成しても、動画性能に対して十分優れた効果を奏することができる。
【0093】
Λ形状の両面反射部材64の頂角θは、導光体屈折率がnとすると、θ≦180°−4×sin-1(1/n)・・・(式1)を満たすようにすることが好ましい。Λ形状の頂角が上記式のθより大きい場合、導光板内を導光し、端面で反射した光のうち一部は導光板より上面に出射する。このため、液晶パネル面上に線上の明るいむらが発生する場合がある。したがって、上記式1を満たす頂角θを採用することで端面反射光は全て導光するため、この輝度むらを防止することが可能になる。
【0094】
式1について図8を用いて説明する。図8(a)は図7(c)の拡大図であり図8(b)は導光板52側の端面での光の進路を示している。図8(b)において、導光板52の射出光は、導光板52下面の光取り出し構造58の印刷散乱パターンで散乱された光線により構成されているのに対し、端面Aからの入射光線が導光板52から発光領域へ射出されると、端面Aからの光線が届く範囲のみが高輝度となり輝度むらになる。
【0095】
頂角θは、端面Aからの入射光線が導光板52射出面から射出しない条件で決まる。ここで、端面Aに入射する光線の入射角をa、端面Aから導光板52内に入射した光線の屈折角をb、端面Aから入射した光線の導光板52の発光領域開口面への入射角をc、導光板52の屈折率をnとする。導光板52のΛ形状部端面Aからの入射光は、スネルの法則により屈折される。
【0096】
(1)sin(a)=n×sin(b)
(2)n×sin(c)=sin(d)
また、屈折角b、入射角cは次の式で表される。
(3)90°=b+c+θ/2
ここで、d≧90°であれば、端面Aから導光板52に入射した光は導光板52から射出しない。
(4)また、どの方向からも入射する可能性があるため、aは±90°となる。
(1)は、b=sin-1(1/n)と変形でき、
(2)は、c=sin-1(1/n)と変形できる。
これらを(3)に導入すると
θ=180°−4×sin-1(1/n)
(4)の条件から、
θ≦180°−4×sin-1(1/n)
例えば、通常の導光板材料であるPMMAの場合は、n=1.48であり、したがって、θ=9.97°となる。
【0097】
次に、本実施の形態の照明装置のさらに他の変形例について図9を用いて説明する。図9に示す構成は、照明装置40の構成が一部異なる点を除いて図5に示す構成と同一である。図9(a)は、本変形例に係る照明装置及びそれを用いた液晶表示装置の概略の構成を示している。図9(a)に示すTFT−LCD1は、図4を用いて説明した本実施の形態のTFT−LCD1と同一であり、同一の作用機能を奏する構成要素には図4と同一の符号を付してその説明は省略する。図9(b)は、図9(a)のA−A線で切断した断面であって、本実施形態の動画表示対応のTFT−LCD1に用いられる照明装置(サイドライト型バックライトユニット)40を冷陰極管の管軸方向に直交する面で切断した断面を示している。図9(c)は、照明装置40からの照明光のTFT−LCD1の表示領域裏面側での輝度分布を示している。
【0098】
図9に示す構成は、照明装置40の構成が一部異なる点を除いて図4に示す構成と同一である。図9(a)に示す照明装置40は、光源電源回路35〜38にそれぞれ輝度調整用ボリューム70〜73を設け、各発光領域41〜44からの出射光量を微調して均一にできるようにした点に特徴を有している。
【0099】
本来、冷陰極管毎に出射光量は異なる。このため、第1乃至第4の発光領域41〜44毎に輝度が異なる問題が生じる場合がある。この問題の対策として冷陰極管を1本毎に輝度評価し、同一輝度の冷陰極管を組み合わせて使用することが考えられるが製造コスト高になってしまうという課題がある。これに対し本構成にすれば安価に輝度ばらつきを低下させて表示面輝度を均一にすることができるようになる。
【0100】
以上説明したように、本実施の形態によれば、均一な輝度分布が得られる動画表示に適した液晶表示装置を小型で薄型に製造することができる。
【0101】
〔第3の実施の形態〕
本発明の第3の実施の形態による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置について図10乃至図29、及び第1の実施の形態を示す図1を参照しつつ説明する。本実施の形態は、上記第3の従来の技術の有する問題を解決するためになされたもので、照明装置の冷陰極管の点灯期間を短くしても冷陰極管の発光輝度を上げる必要がなく高品位な動画画像を得ることが可能な表示装置を実現する。
【0102】
バックライトユニットの1フレーム期間中の点灯時間の比率(duty比)を変えて、さらに、階調データに加工を加えて液晶透過率の調整を行った場合に、元の画像と画質差を感じるかどうかの主観評価を行った。同一のduty比であっても画像データによって元画像と画質差を感じるものと感じないものがあることが分かった。この主観評価結果の例を図10に示す。図10(a)は、duty比80%における主観評価結果を示し、図10(b)は、duty比60%における主観評価結果を示す。図10の横軸は1フレームに表示される0〜63の64階調の全階調データの平均値を表している。縦軸は画像データの加工で輝度飽和した画素数の表示画素全体数に対する割合(%)を表している。液晶透過率の調整によって輝度飽和する高輝度画素の数を調べると、画像の内容によって異なっており、全表示画素数に対する輝度飽和する画素数の割合をduty比80%、duty比60%の場合のいずれにおいても、輝度飽和する画素割合が表示全体の2%以下であれば、画像の全階調データの平均値(画像の平均輝度)に無関係に元画像との画質差を感じないことが分かった。個別図示は省略したが、輝度飽和する画素が全体の2%以下であれば、どのような画像であっても、duty比を下げても元の画像と画質差を感じないことが分かった。
【0103】
以上より、画像の中で高輝度な画素から順に一定割合の画素を最大表示輝度とし、これを除いた残りの画素の各輝度を、バックライトユニットの光源のduty比を下げると共に液晶透過率を上げることによって再現することにより、duty比を下げても動画表示品質を元の画像と同等にすることが可能となる。
【0104】
本実施の形態による液晶表示装置は、第1及び第2の実施の形態で示した図1や図4に示す構成と同様の構成を有している。図1及び図4と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。TFT−LCD1は、マトリクス状に2次元配列された赤(R)、緑(G)、青(B)の各サブピクセルの光透過率を階調データに基づいて変調するLCDパネル2を有している。LCDパネル2の表示領域裏面には光を照射する照明装置24(又は照明装置40、以下、照明装置24で説明する)が設けられている。照明装置24は、光源(冷陰極管30〜33)と共にそれらを駆動する光源電源回路35〜38とを備えている。
【0105】
本実施形態の制御回路16にはTFT−LCD1を駆動する種々の回路のほか、外部から入力された階調データDataを解析する表示データ変換回路20が設けられている。図11は表示データ変換回路20の概略の動作手順を示している。図11に示すように、表示データ変換回路20は、制御回路16に入力された1フレーム分の画素(R,G,Bのサブピクセルの組み合わせ)の階調データDataを記憶して(ステップS1)、各画素に対応するそれぞれの階調データ(R,G,B)から明度Y=r×R+g×G+b×B(r,g,bは実数、数値0を含む)を求め(ステップS2)、画像の明度Yのヒストグラムを作成する(ステップS3)。次いで、1フレーム内の画像表示に係る画素数Mを算出し(ステップS4)、画素数Mと所定の輝度飽和割合pとの積である一定数t=M×pを計算し(ステップS5)、画像の明度Yのヒストグラムと一定数tとから閾値明度Yαを決定する(ステップS6)。次いで、閾値明度Yαに基づいて複数のデータバスライン8へ加工した階調データを出力すると共に(ステップS7)、光源電源回路35〜38を制御する光源制御部22に所定のduty比データを出力する(ステップS8)。光源制御部22は、当該duty比データに基づいて光源電源回路35〜38を制御して冷陰極管30〜33を所定のduty比で点灯させる。
【0106】
例えば、表示データ変換回路20は、光透過率の取り得る最大値(階調データDataの取り得る最大値)と、照明装置24の照明量(duty比)との積が閾値明度Yαに等しくなるようにduty比を決定し、閾値明度Yα以上の明度Yの画素の階調データは光透過率が上記最大値になるように加工し、それ以外の画素では、加工された階調データと上記決定されたduty比との積が当該画素の元の階調データの明度Yに等しくなるように加工する。
【0107】
図12は、表示データ変換回路20における明度Yの計算とヒストグラム作成の手順を示すフローチャートである。表示データ変換回路20は、不図示の記憶装置(メモリ)に格納された1フレーム分の階調データD(R,G,B)を1つずつ順次読み込んで(ステップS10、S11)、例えば、定数(r,g,b)=(0.2126,0.7152,0.0722)として、読み込んだ階調データ(R,G,B)に対して明度Y=r×R+g×G+b×Bを計算する(ステップS12)。次に、変数sに63をセットして(ステップS13)、Yとsの値を比較する(ステップS14)。Y≠sであればステップS15に移行して、s値を1減じてから再度ステップS14でY値とs値との比較を行い、Y=sになるまでステップS14、S15を繰り返す。Y=sになったらステップS16に移行して、1フレーム中に明度Y=sの出現した個数を示す頻度L(s)に1を加算してステップS10に戻る。例えばステップS11で階調データ(R,G,B)=(58,30,25)と読み込まれたら、ステップS12で明度Y=35と算出され、1フレーム中に明度Y=35の出現した個数を示す頻度L(35)の値に1が加算される(ステップS16)。ステップS10からステップS16までを1フレーム分の階調データ数だけ繰り返すことにより、1フレーム中の明度Y=0〜63の頻度L(0)〜L(63)のそれぞれの値が求められて明度YのヒストグラムLが算出される。
【0108】
図13は、画像が1フレーム(画面)内の一部だけにある場合、画像の占める画素数Mを計算する手順を示すフローチャートである。2次元配列の画素をm行n列とし、i行j列の階調データ(R,G,B)の明度Yが0(すなわち、ノーマリブラックモードで黒表示)であれば画素(x(i),y(i))におけるx(i)=y(j)=0とし、それ以外はx(i)=y(j)=1とする。1フレームの全画素について明度Yと値0との比較を行なって各画素の座標(x(i),y(i))にx(i)=y(j)=0又はx(i)=y(j)=1を代入する。画像はほとんど四角形なので、上下左右の列と行で全て黒(黒表示となる画素はx(i)=y(j)=0となる)になるものを背景とみなし、それ以外を画像として選びMとする。つまり、x(i)=1の個数とy(i)=1の個数を計数して両者の積をとることによりMが求められる。例えば、表示用画素がフレームほぼ中央にある場合には、フレーム全体でxm行yn列の画素のうち、全ての映像信号が0のx1〜xb行及びxc〜xm行と、y1〜yf列及びyg〜yn列を除く範囲の画素数Mが求められる。
【0109】
具体的には、全i,jにおいてx(i)=y(j)=0の状態から、図13のステップS20において、変数i=1、j=1にセットし、変数j=1と列値n+1とを比較する(ステップS21)。j=1<n+1であれば、データ読み込みが最終列nまでされていないので、ステップS22に移行して第1行第1列の画素(1,1)の明度Yを読み込む。次いで、読み込んだ明度Yと値0(ゼロ)とを比較して(ステップS23)、Y>0であれば、画素(1,1)に黒以外の階調データが存在するため、ステップS24に移行してx(1)に値1をセットし、y(1)に値1をセットしてステップS25に移行する。Y=0の場合には、ステップS24を実行せずにステップS25に移行する。この場合には、x(1)=y(1)=0のままである。
【0110】
次いで、ステップS25において、変数i=1と行値mとを比較する。i=1<mであれば、データ読み込みが最終行mまでされていないので、iの値を1増加させてから(ステップS26)、再度ステップS21に戻り、次の画素(2,1)の明度Yを読み込んで当該明度Yと値0とを比較し(ステップS23)、Y>0であれば、(x(2),y(1))でx(2)=1、y(1)=1にセットする(ステップS24)。この動作をi=mになるまで繰り返すことにより、j=1列のm個の画素の処理が終了する。
【0111】
次いで、ステップS25からステップS27に移行して、i値を初期値0にセットし、変数jの値を1増加してから再びステップS21に戻り、第1行第2列の画素(1,2)の明度Yを読み込む。次いで、読み込んだ明度Yと値0(ゼロ)とを比較して(ステップS23)、Y>0であれば、画素(1,2)に黒以外の階調データが存在するため、ステップS24に移行して(x(1),y(2))のx(1)に値1をセットし、y(2)に値1をセットしてステップS25に移行する。Y=0の場合には、ステップS24を実行せずにステップS25に移行する。この場合には、x(1)=y(2)=0のままである。
【0112】
次いで、ステップS25において、変数i=1と行値mとを比較する。i=1<mであれば、データ読み込みが最終行mまでされていないので、iの値を1増加させてから(ステップS26)、再度ステップS21に戻り、次の画素(2,2)の明度Yを読み込んで当該明度Yと値0とを比較し(ステップS23)、Y>0であれば、x(2)=1、y(2)=1にセットする(ステップS24)。この動作をi=mになるまで繰り返すことにより、j=2列のm個の画素の処理が終了する。以上の動作を繰り返してステップS21で変数j=n+1となったら、「判定」ルーチンに移行する。
【0113】
「判定」ルーチンでは、ステップS28で、i=0、j=0にセットしてから、ステップS29でiの値を1だけ増加して、変数xにx(i)の値を加算する(ステップS30)。この処理をi=m(行)になるまで繰り返し(ステップS31)、i=mになったらステップS32に移行する。ステップS31までの処理で、行方向での画像表示に用いられている画素の存在個数xが把握される。
次に、ステップS32で、jの値を1だけ増加して、変数yにy(j)の値を加算する(ステップS33)。この処理をj=n(列)になるまで繰り返し(ステップS34)、j=nになったらステップS35に移行する。ステップS34までの処理で、列方向での画像表示に用いられている画素の存在個数yが把握される。
【0114】
次に、ステップS35において、行方向の画像表示用画素数xと列方向の画像表示用画素数yとの積を求めて、1フレームの画像表示用画素数Mが求められる。
【0115】
図14は、閾値明度Yαを算出する手順を示すフローチャートである。本手順は、画像表示用画素数Mと所定数pに基づき、最高明度から順にt=Mp個だけ下位の明度Yを閾値明度Yαとするようになっている。所定数pは画像加工により輝度飽和する割合を表し、図10に示した主観評価結果より、p=0.02(=2%)以下が好ましい。所定数pを2%として、画像表示用画素数M=80000とすると、一定数t=Mp=80000×2(%)=1600となる。明度Yを大きなものから順に1600個選ぶために、ステップS1でi=63にセットし、頻度Lの初期値にL=L(63)をセットする(ステップS41)。
【0116】
ステップS42において、t=1600とL=L(63)を比較して、頻度L(63)の方が大きければステップS45に移行して閾値明度Yα=63とする。t=1600≧L=L(63)であれば、ステップS43にてi=63から1を減じてi=62として、ステップS44にてL=L(63)+L(62)を計算する。再びステップS42に戻って、t=1600と計算されたLとを比較して、頻度Lの方が大きければステップS45に移行して閾値明度Yα=62とする。t=1600≧Lであれば、L=L(63)+L(62)+L(61)…を繰り返して、Yαを決める。本ルーチンではL(63)+L(62)+L(61)のように明度Lを順次加算しているが、例えば、1600−L(63)が0以上か否か、1600−L(63)−L(62)が0以上か否かを順次判断するようにしてももちろんよい。
【0117】
図14に示す手順により閾値明度Yαが求められたら、次に、照明の制御値を決める。例えば64階調表示であってγ(ガンマ)補正等が施されて階調と輝度の特性が決められているものとする。図15は、光源のduty比の選択に用いるduty比選択用ルックアップテーブルを示している。図15に示すテーブルは、図14に示す手順で求められた閾値明度Yαの値に対応してduty比(%)が決められている。
【0118】
duty比は計算で求めてもよいが、計算式が複雑な場合は図15に示すようなテーブルを用意する方が簡便である。このduty比選択用ルックアップテーブルは表示データ変換回路20内の不図示のメモリに格納されている。表示データ変換回路20は閾値明度Yαに基づき当該テーブルから所定のduty比データを選択して光源制御部22に出力するようになっている。光源制御部22は入力されたduty比データに基づき光源電源回路35〜38を制御して冷陰極管30〜33を所定のduty比で駆動させる。
【0119】
図16は、閾値明度Yαに対応させて、加工した階調データを複数のデータバスライン8に出力する際の制御値を決めるための信号制御値選択用ルックアップテーブルを示している。テーブルにおいて最上行は閾値明度Yαを左から右に降順に表示しており、最左列は元の階調を降順に示している。例えば、表示輝度が閾値明度Yα=60で360cd、最大の閾値明度Yα=63で400cdの場合、明度Y=63〜60は液晶層での光透過率が100%となるように元の階調データを加工する。また、明度Y≦59では、液晶層の光透過率が元の光透過率の400/360=10/9倍となるように元の階調データを加工する。つまり、明度Yα以下の明度Yiの表示出力輝度Iiが、それぞれ(I÷Iα)倍されるような光透過率に変換される。この制御値を図16のようにテーブルにしてメモリに格納しておけば随時の演算処理を省略できる。
また、duty比は、最大表示出力輝度I(=最大光透過率×最大照明量)に対する、閾値明度Yαの出力表示輝度Iαの割合に応じて発光部が点灯することで決まる。
【0120】
以上の図11乃至図16に示す構成及び手順を組み合わせることにより、1フレーム分の階調データ(画像データ)をメモリに読み込みながら、明度Yの算出、ヒストグラムLの生成を行い、全ての階調データを読み込んだ後に画像表示用画素数Mを算出し、p=2%として一定値t=Mpを計算し、閾値明度Yαを求めることができる。図15に示すテーブルによりduty比を選択して光源制御部22へ出力し、これに同期させて図16に示すテーブルにより加工した階調データを各データバスライン8へ出力する。
【0121】
図17はduty駆動の例を示している。横方向は時間を表し、縦方向は光源30〜33の点灯(On)と非点灯(Off)を示している。図左から右に、duty比100%(全フレーム点灯)、duty比50%(フレーム後半50%点灯)、duty比20%(フレーム最後から手前20%点灯)を示している。
【0122】
具体的実施例として、以上のような回路をFPGAに構成し、17型ワイドの表示領域で、サイドライト型バックライト(ディスプレイ上下に蛍光管配置)、あるいは直下型8灯バックライトを用い、輝度200〜800nitの表示輝度の表示装置を作製した。市販のDVDにより動画を再生させ、本実施例の表示装置と、従来の通常の表示装置とを並べて動画像の比較を行ったところ、本実施例による表示装置でも従来の表示と遜色のない画像が得られることを確認した。また、従来の表示装置のバックライト点灯のduty比を100%としたときに、本実施例の表示装置でのduty比の平均は50%であり、バックライトの省電力に効果を発揮することが分かった。
【0123】
また、p(>2%)の値をさらに大きくしていと、閾値明度Yαを超える明度Yの画素が離散していれば画質への影響は小さいが、当該画素が集合していると画質劣化と判断される場合がある。また、特に画面の中央部に画素が集合している場合には、pが同一でも画質劣化と判断される場合があるので、画素の集合/離散状態をデータとして抽出して画質劣化防止に利用するようにしてももちろんよい。この場合には、M個の画素を数分割したそれぞれの区画の要素数をM1〜Msとし、このM1〜Msそれぞれの要素において上記手順を用いるようにすればよい。
【0124】
なお、制御回路16にフレームメモリ等がなくても、画像データはそのまま表示データとして流しながら1フレーム(1/60sec)遅れで本実施の形態に基づく動作を適用しても、市販DVD等による動画では、映像が変に見えたり暗く見えたりする支障は生じなかった。
【0125】
また、明度Yが0〜255(256階調)のときに、閾値明度Yα=0〜255に対して照明制御値や信号制御値をルックアップテーブルにするべきところを、0〜64に簡易化して、閾値明度Yα=0のときに0、閾値明度Yα=1〜4のときに1、閾値明度Yα=5〜8のときに2、・・・、閾値明度Yα=253〜255のときに64として各制御値を変換して表示をして前出動画を観察したが、概ね良好であった。
【0126】
図18乃至図27は、具体例を示している。図18はサイドライト型バックライトユニットをLCDパネルに配置した例を示している。表示領域Pの上下に冷陰極管A、Bが配置されている。図19は図18に示す冷陰極管A、Bをduty駆動する例を示している。横方向は時間を表し、縦方向は冷陰極管A、Bの点灯(On)と非点灯(Off)を示している。図左から右に、最初のフレームでは冷陰極管A、B共にduty比は80%であるが、冷陰極管Aはフレーム後半80%で点灯させ、冷陰極管Bはフレーム前半80%で点灯させている。次のフレームでは、冷陰極管A、B共にduty比は40%であるが、冷陰極管Aはフレーム後半40%で点灯させ、冷陰極管Bはフレーム前方40%で点灯させている。
【0127】
図20は、冷陰極管A〜Fがパネル表示面の裏面に配置されたスキャン型バックライトユニットを示している。図21は、冷陰極管A〜Fをduty駆動する例を示している。横方向は時間を表し、縦方向は冷陰極管A〜Fの点灯(On)と非点灯(Off)を示している。図左から右に、冷陰極管A〜F共にduty比は80%から次に40%になっている。このとき、冷陰極管A〜Fの点灯開始時点(又は消灯時点)を順次所定時間だけずらすようにしてスキャン状態を形成している。
【0128】
図22はサイドライト型バックライトユニットをLCDパネルに配置した例を示している。表示領域Pの上側中央から左右に冷陰極管A、Bが配置され、表示領域Pの下側中央から左右に冷陰極管C、Dが配置されている。表示領域Pの中央から左側には画像P1が表示され右側には画像P2が表示されている。図23は図22に示す冷陰極管A〜Dをduty駆動する例を示している。
【0129】
図24は直下型バックライトユニットをLCDパネルに配置した例を示している。表示領域Pの中央から左に冷陰極管A、C、E、Gが配置され、表示領域Pの中央から右に冷陰極管B、D、F、Hが配置されている。表示領域Pの中央から左側には画像P1が表示され右側には画像P2が表示されている。図25は図24に示す冷陰極管A〜Hをduty駆動する例を示している。
【0130】
図26は直下型バックライトユニットをLCDパネルに配置した例を示している。表示領域Pの中央から左2/3にLEDのA〜C、H〜J、K〜M、P〜Rがマトリクス状に配置され、表示領域Pの中央から右1/3にLEDのD、E、I、J、N、O、S、Tがマトリクス状に配置されている。表示領域Pの中央から左2/3には画像P1が表示され右1/3には画像P2が表示されている。図27は図26に示すLEDのA〜Tをduty駆動する例を示している。
【0131】
上記の具体例に示す表示装置の任意の表示領域において、バックライトの発光時間が短くなるほど、液晶表示装置に特有の動画像のぼけを改善することができる。
【0132】
以上の実施例では、バックライトのduty比の平均が50%であったが、全体的に明るい画像になればduty比は100%に近づく。duty比が100%に近づけば、動画像のぼけ改善効果は小さくなる。そこで、第1および代2の実施の形態で説明したような、1フレーム内で全点灯と中間点灯の2種類の点灯状態を設け、中間点灯時の表示輝度である中間輝度が全点灯時の表示輝度である全点灯輝度の50%となるように設定した。
【0133】
例えば、1フレームを上から順に4つの領域に分け、それぞれの領域でduty駆動を行う図1に示すスキャン型バックライトを備えた表示装置において、図28に示すように、duty比80%であって、1フレーム期間の初めの20%は消灯し、残りの期間の80%を全点灯するものとする。この場合、1フレーム期間の初めの20%(第1領域)の時点T2と25%の時点T3との間の期間は画素に階調データDataが書き込み期間T1の途中(図中Vで示す)であるにも拘らずバックライトは時点T2で消灯状態S1から最大点灯状態S2に変化している。また、次の階調データDataが書き込まれる前の高透過率のときには消灯してしまう。1フレーム期間で4領域で合わせて20%の領域が階調データを書きこむときに点灯状態で、次の階調データ書き込み直前に消灯状態であるために残りの80%の領域よりも光量が低く感じられ、表示品質が落ちる。
【0134】
図29は、上記従来の問題を解決するためのduty駆動方法を示している。図29に示すように、1フレーム期間の初めの40%でバックライトを中間点灯状態S3にする(1フレーム期間の初めの25%の時間T1で画素に階調データDataが書き込まれる)。次いで、残りの60%でバックライトを最大点灯状態S2にする。こうすると、目視で感じる表示輝度は変化なく、液晶がほぼ応答完了の時点で全点灯で照明されるため所望の映像が目に焼き付けられる。従って、表示全域に渡って画像の動画ぼけがなく良好な表示品質が得られる。
【0135】
以上説明したように本実施の形態によれば、動画像の中で高輝度な画素の順に一定割合の画素を最大表示輝度とし、これを除いた残りの画素の各輝度を、バックライトのduty比を下げ液晶透過率を上げることによって再現するようにしている。これにより、バックライトのduty比を下げても動画表示品質を元の画像と同等にすることが可能で、且つバックライトの省電力が可能になる。また、スキャン型バックライトや点滅型バックライトとの組み合わせにより、動画像の表示品質を保ちながら画像ぼけを改善したより高品質な液晶表示装置を実現できる。なお、本実施の形態は液晶表示装置に適用したが、EL(エレクトロルミネッセンス)素子の発光制御に用いることも可能である。
【0136】
〔第4の実施の形態〕
本発明の第4の実施の形態による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置について図30乃至図51を用いて説明する。duty駆動は、階調データDataの書き込みタイミングに同期させて、面発光する照明装置の光源の輝度を直接変調させるが、その変調度は従来非常に高く、例えば輝度比20以上にする必要があると考えられていた。ところが、第1の実施の形態で説明したように、光源を完全に点灯又は消灯するduty駆動でなくても動画の表示品質は劣化しない。本発明者達は輝度比2以上であれば十分な表示が得られることを見出した。この知見に従って以下に説明する新規なduty駆動を行なうことにより、動画の表示品質を損なうことなく、表示を高輝度化でき、冷陰極管の発光効率(電力比)を高くでき、また低電力化できる。さらに、光源寿命を長くできると共に電源を小型、軽量、薄型にできる。
【0137】
(実施例4−1)
図30は、本実施形態の実施例1に係るバックライト構造を示している。本実施例では第1の実施の形態による図1で示したTFT−LCD1を用いており、図30は照明装置24を第1乃至第4の発光領域の光射出開口側から見た状態を示している。光射出開口側には、第2の実施の形態で説明した拡散シート60等も配置されている。バックライトは直下型で各発光領域25〜28は隣り合う領域の光が混じり合うよう不完全に4分割されている。それ以外は図1に示した照明装置24と同一である。図31は実施例1に係るバックライトの駆動波形を示す。図31は図2と実質的に同一であるが、ゲートドライバ12から各ゲートバスライン6に出力されるゲートパルスGPの出力タイミングを示す点では同じだが、図2では発光輝度B(25)〜B(28)を示しているのに対し、各発光領域25〜28の冷陰極管各30〜33に流す電流C(30)〜C(33)を示している点が異なっている。
【0138】
図31に示すように、各冷陰極管30〜33に流す電流は、所定画素に階調データが書き込まれて十分に液晶が反応して透過率が高くなってから最大点灯状態S2で照明するようにduty駆動される。各冷陰極管30〜33の電流状態(または電力状態)は、最大光量で照明するときに最大電流(または最大電力)となっているが、それ以外のときにも電流は流されて(または電力は投入されて)中間点灯状態S3が維持されている。このduty駆動では、表示データの書き込みサイクルと同じサイクルで上記電流状態(または電力状態)が繰り返される。このように、本実施例では、最大電流(または最大電力)でないときにも、電流は流されて(または電力は投入されて)いるのが特徴である。
【0139】
duty駆動において動画表示の動画ぼけや尾引き現象を人間が感じるか否かは最大照射状態S2での照明光量の最大値とその時間幅に大きく依っている。所定周波数で繰り返される最大点灯状態S2の間で最大値から概ね半分以下の中間点灯状態S3としても動画表示の品質は変わらない。
【0140】
そのため、本実施形態によれば、電力増加を抑制しつつ高輝度化が図れるので、冷陰極管の安定器を大型化させる必要がなく、安定器を軽く薄くして低コストで製造できるようになる。またさらに、従来のような電流増加に伴う駆動電圧の上昇も抑えられるので冷陰極管の電光変換効率の低下を抑えて管寿命を長くすることができる。このように、所定時間だけ最大点灯状態S2で照明し、それ以外の時間は消灯していた従来方式と比べると、本実施形態によれば動画表示品質は同等で、高輝度化、低電力化、装置の軽量化・薄型化・小型化、長寿命化が可能である。
【0141】
(実施例4−2)
図32は、本実施形態の実施例2に係るバックライト構造を示している。本実施例では上記実施例1と同様のTFT−LCD1を用いており、図32は実施例の図30と同方向から見たから見た状態を示している。バックライトは直下型で各発光領域25〜28は隣り合う領域の光が混じり合うよう不完全に4分割されている。各発光領域25〜28にはそれぞれ2本の冷陰極管(30a、30b)、(31a、31b)、(32a、32b)、(33a、33b)が配置されている。
【0142】
図33は実施例2に係るバックライトの駆動波形を示す。図33の各波形は実施例1の図31と実質的に同一であるが、本実施例では、各発光領域25〜28のそれぞれを2本の冷陰極管の組で照明するため、図33に示す各電流波形を2本の冷陰極管の組合せで実現できるという利点を有している。
【0143】
より具体的に、図34乃至図36を用いて説明する。図34乃至図36は、図33と同様のタイミングチャートを示している。図34に示す場合は、各発光領域の冷陰極管30a、31a、32a、33aには、それぞれ所定サイクルで最大点灯状態S2となり、それ以外で消灯状態S1となるような電流を供給して照明駆動を行う。各発光領域の冷陰極管30b、31b、32b、33bには、組となる各冷陰極管30a、31a、32a、33aの最大点灯状態S2で消灯状態S1となり、それ以外で中間点灯状態S2となるような電流を供給して照明駆動を行う。これにより、図33に示した照明駆動電流波形で得られる輝度と同等の輝度で照明することができる。
【0144】
図35に示す場合は、各発光領域の冷陰極管30a、31a、32a、33aには、それぞれ所定サイクルで最大点灯状態S2より低い中間点灯状態S2’となる低電流で駆動させ、それ以外では図33に示した中間点灯状態S3より暗い中間点灯状態S3−1となる低電流で駆動する。各発光領域の冷陰極管30b、31b、32b、33bには、組となる各冷陰極管30a、31a、32a、33aの中間点灯状態S2’で総和が最大点灯状態S2となるよう差分の中間点灯状態S3−3となる低電流で駆動させ、各冷陰極管30a、31a、32a、33aの中間点灯状態S3−1で総和が中間点灯状態S3となる差分の中間点灯状態S3−2となる低電流で駆動させる。これにより、図33に示した照明駆動電流波形で得られる輝度と同等の輝度で照明することができる。
【0145】
図36に示す場合は、各発光領域の冷陰極管30a、31a、32a、33aには、それぞれ所定サイクルで最大点灯状態S2より低い中間点灯状態S2’’となる低電流で駆動させ、それ以外では消灯状態S1となるように電流供給を断つ。各発光領域の冷陰極管30b、31b、32b、33bには、組となる各冷陰極管30a、31a、32a、33aの中間点灯状態S2’’で総和が最大点灯状態S2となるよう差分の中間点灯状態S3となる低電流で連続的に駆動させるこれにより、図33に示した照明駆動電流波形で得られる輝度と同等の輝度で照明することができる。
【0146】
このように、各発光領域25〜8の冷陰極管の組に流す電流を制御することにより図33に示す照明状態を得ることができる。本実施例に示すduty駆動をすることにより、電力増加を抑制しつつ高輝度化が図れるので、冷陰極管の安定器を大型化させる必要がなく、安定器を軽く薄くして低コストで製造できるようになる。またさらに、従来のような電流増加に伴う駆動電圧の上昇も抑えられるので冷陰極管の電光変換効率の低下を抑えて管寿命を長くすることができる。このように、本実施形態によれば動画表示品質は同等で、高輝度化、低電力化、装置の軽量化・薄型化・小型化、長寿命化が可能である。
【0147】
(実施例4−3)
図37及び図38を用いて実施例3について説明する。図37は、実施例1の図31と同様にバックライトの駆動波形を示す。本実施例のバックライト構造は実施例1の図30に示すものと同一である。図37に示す場合は、各発光領域の冷陰極管30、31、32、33に対し、それぞれ所定サイクルで最大点灯状態S2となる電流で駆動させ、それ以外では中間点灯状態S3となる低電流(最大点灯状態S2の電流値の50%)で駆動すると共に、最大点灯状態S2から中間点灯状態S3に移行する際に、所定時間だけ消灯状態S1となるように電流の供給を停止する期間を設けている。
【0148】
図38に示す場合は、各発光領域の冷陰極管30、31、32、33に対し、それぞれ所定サイクルで最大点灯状態S2となる電流で駆動させ、それ以外では中間点灯状態S3となる低電流(最大点灯状態S2の電流値の50%)で駆動すると共に、最大点灯状態S2から中間点灯状態S3に移行する際に、所定時間だけ消灯状態S1より明るく中間点灯状態S3より暗い中間点灯状態S4となる低電流(最大点灯状態S2の電流値の20%)を供給する期間を設けている。
【0149】
これら図37及び図38に示すように、最大電流値(または最大電力、または最大光量値)の状態の直後に、瞬間的に、大きく電流値(または電力、または光量値)を減じることで、瞬間的に画像が視認されて直後に消滅するようにして人間が感じるインパルス効果を大きくできる。
【0150】
図39は、最大点灯状態S2での電流値(相対値)を10として、図38における中間点灯状態S3、S4を変化させて、TFT−LCD1の表示領域に動画表示をさせたときの表示品質を複数の観察者による主観的評価としてグラフ化したものである。
【0151】
図39において、横軸は最大点灯状態S2の1フレーム期間fに対する割合(%)を表しており、縦軸は、1〜5段階の評価点による評価を示している。評価点1は、動画表示における動画ぼけや尾引き等が「非常に邪魔になる」場合を示し、評価点2はそれらが「邪魔になる」場合を示している。評価点3は、動画ぼけ等が「気になるが我慢できる」場合であり、評価点4は「差はわかるが我慢できる」場合であり、評価点5は「静止画と同等の優れた画質」の場合である。
【0152】
図中、丸印を結んだ直線(A)は、(最大点灯状態S2の電流値、中間点灯状態S4の電流値、中間点灯状態S3の電流値)=(10,10,10)の場合を示している。この場合は、最大点灯状態S2の1フレーム期間fに対する割合(以下、「最大点灯状態S2の割合」と略称する)如何に関わらず、1フレーム期間fの全域で最大輝度レベルで照明される。つまり、ホールド型駆動と同等の表示であり、従って動画ぼけや尾引きが非常に邪魔になる画像品質であって、評価点は1となる。
【0153】
図中、×印を結んだ折れ線(B)は、(最大点灯状態S2の電流値、中間点灯状態S4の電流値、中間点灯状態S3の電流値)=(10,5,5)の場合を示している。この場合には、最大点灯状態S2の割合が10%〜30%程度までは、動画ぼけや尾引きが視認され難く優れた画像品質が得られるので評価点は4となっている。また、最大点灯状態S2の割合が30%を超えると徐々に評価は下がるものの50%程度までは評価点3が得られている。
【0154】
折れ線(C)は、(最大点灯状態S2の電流値、中間点灯状態S4の電流値、中間点灯状態S3の電流値)=(10,2,5)の場合を示している。この場合には、最大点灯状態S2の割合が10%〜30%程度までは、動画ぼけや尾引きが視認され難い優れた画像品質が得られるため評価点は5近くになっている。また、最大点灯状態S2の割合が30%を超えると徐々に評価は下がるものの50%程度までは評価点3が得られている。
【0155】
図中、黒丸印を結んだ折れ線(D)は、(最大点灯状態S2の電流値、中間点灯状態S4の電流値、中間点灯状態S3の電流値)=(10,0,5)となる場合を示している。この場合には、最大点灯状態S2の割合が10%〜30%程度までは、動画ぼけや尾引きが視認され難い優れた画像品質が得られるため評価点は5近くになる。また、最大点灯状態S2の割合が30%を超えると徐々に評価は下がるものの50%程度までは評価点3以上が得られている。
【0156】
図中、四角印を結んだ折れ線(E)は、(最大点灯状態S2の電流値、中間点灯状態S4の電流値、中間点灯状態S3の電流値)=(10,0,0)となる場合を示している。これは従来のスキャン型LCDの照明方法と同一である。この場合には、最大点灯状態S2の割合が10%〜30%程度までは、動画ぼけや尾引きが視認され難い優れた画像品質が得られるため評価点はさらに5近くになる。また、最大点灯状態S2の割合が30%を超えると徐々に評価は下がるものの50%程度までは評価点3以上が得られている。
【0157】
図39から、中間点灯状態S3を最大点灯状態S2の輝度レベルの30%程度の輝度レベルにしても、折れ線(E)に示す従来のスキャン型LCDに対して遜色のない表示品質が得られることがわかる。さらに、中間点灯状態S3を最大点灯状態S2の輝度レベルの50%程度の輝度レベルまでは許容範囲と見ることができる。
【0158】
また、最大点灯状態S2での照明時間は、1フレーム期間fの30%以下であれば動画ぼけや尾引きがほとんど生じることがなく、さらに、50%までは許容範囲と見ることができる。
【0159】
図40は冷陰極管の特性を示しており、横軸は冷陰極管に流す電流を表し、縦軸はduty比を表している。図中2本の太い実線は投入電力の等高線を示し、一方は電力1.0の場合であり、他方は電力0.6の場合を示している。それ以外の9本の細い実線は輝度20から輝度100までを10刻みで振ったときの輝度の等高線を示している。図40から、冷陰極管に流す電流値が大きくなると冷陰極管の電光変換効率が低下し、寿命が短くなる傾向が顕著であることが分かる。また、冷陰極管を駆動する安定器は、流す電流値が大きくなるとトランス等を大きくする必要が生じるため安定器は重く、厚く、高価になってしまう。
【0160】
本実施形態によれば、図40に示したような冷陰極管の電光変換効率や管寿命の問題を解決できる。図41及び図42は本実施形態の照明装置及びそのduty駆動方法を用いた効果を示している。図41及び図42に示す横軸は時間を表し、縦軸は光量を表している。
【0161】
図41(a)は従来のduty駆動を示しており、電力が1.0(任意単位:以下、a.u.と略記する)であって、冷陰極管に32mAの電流をduty比33%で流したときの光量を示し、これにより(時間平均)輝度1.0(a.u.)が得られている状態を示している。一方、図41(b)は、本実施の形態によるduty駆動を示しており、電力が1.0(a.u.)であって、冷陰極管に最大点灯状態S2で13mAの電流をduty比33%で流し、残余の67%の間を5.2mAの電流を冷陰極管に供給して中間点灯状態S3としたときの光量を示している。これにより、輝度1.4(a.u.)が得られている。
【0162】
このように、本実施の形態によれば、電力一定において、従来比で輝度が1.4倍で電光変換効率も約1.4倍になる。本実施形態によれば、大電流値は従来の2/5の13mAで済む。これにより、例えば、電力同等で従来の表示輝度300カンデラの表示装置を、動画質を損なうことなく輝度420カンデラにできる。さらに、安定器は軽薄短小で低コストでできることになる。
【0163】
図42(a)は図41(a)と同一である。一方、図42(b)は、本実施の形態によるduty駆動を示しており、電力が1.0(a.u.)であって、冷陰極管に最大点灯状態S2で従来と同様の32mAの電流をduty比33%で流し、残余の67%の間を7mAの電流を冷陰極管に供給して中間点灯状態S3としたときの光量を示している。これによれば、従来方式の1.5倍の電力を投入でき、表示輝度を2倍にできる。すなわち、同じ安定器を用いて、従来方式で表示輝度300カンデラの表示装置を、本実施形態では、動画質を損なうことなく、輝度600カンデラにできる。しかも、電光変換効率も1.33倍に向上できる。
【0164】
(実施例4−4)
図43を用いて実施例4について説明する。図43(a)は本実施例のバックライトユニット75の簡略断面を示している。図左側が図1に示すLCDパネル2の表示領域上側で図右側が表示領域下側に対応している。例えば12本の冷陰極管76a〜76lが4本毎に組になって、管軸がゲートバスライン6にほぼ平行に連設されている。冷陰極管76a〜76lは薄皿状筐体内に収納されており、筐体内壁には拡散反射板77が配置されている。冷陰極管76a〜76lからの光は光射出用開口に設けられた拡散板78を介して図43(a)には不図示のLCDパネル2に射出されるようになっている。この構造は、ホールド型LCDのバックライトユニットとしてみた場合には通常の構成である。スキャン駆動をしないため、各照明領域間に間仕切りは存在しない。
【0165】
このような構成のバックライトユニット75において、光源をduty駆動すると周辺領域にも光があふれ、間仕切りがなくても十分に動画ぼけを抑制する効果が発揮されるが、さらに、本実施の形態のduty駆動をすると、さらに高輝度化、省電力、長寿命化等の効果がある。図43(b)は、図43(a)に示す構成のバックライトユニット75に対して、冷陰極管76a〜76lを33%のduty比で常時いずれか隣接4本が点灯するスキャン駆動をさせたときのある瞬間におけるフレーム位置と輝度との関係を示している。図左側が図1に示すLCDパネル2の表示領域上側で図右側が表示領域下側に対応している。冷陰極管内のG(緑)蛍光体の残光時間(8ms)により曲線のX位置がなだらかになって尾引き現象が生じているが、十分に動画に対応できる画質が得られている。
【0166】
バックライトユニット75に対して、図37又は図38に示すduty駆動を行った結果を図44に示す。図44の横軸及び縦軸は図43(b)と同様である。図44に示す曲線のX位置は、図43(b)のそれより急峻になっており尾引き現象をより効果的に抑制していることが分かる。
【0167】
より具体的には、図43、44に示す通常の直下型バックライトにおいて、本実施形態のduty駆動を用い、従来のような電流供給状態を単純に二値(オン/オフ)とせず、少光量の状態で平坦性を持つようにしている。また、図43(b)、図44の輝度分布(照明光量分布)は、他の冷陰極管からの照明光量、蛍光体の残光特性(液晶表示装置とバックライトの駆動サイクル、60サイクル、1フレーム期間16.7msecに対して、G蛍光体の残光時間は約8msecと無視できない長さである)を加味して滑らかに時間変化する電流変調として、実験的に調整して実現している。図37又は図38に示すduty駆動方法を採用し、大電流で駆動した直後に蛍光体の残光を打ち消すために電流を大きく低下させた後に滑らかに電流を増加させるようにしている。
【0168】
本実施例によれば、従来の通常の直下型バックライト構造をそのまま使って動画質の劣化のないスキャン駆動ができるうえ、多数の管の光量を混合できるので、冷陰極管に比較的大きな色ばらつきや輝度ばらつきが存在してもそれらを均一にして視認できないようにできる。さらに、劣化による色ばらつきや輝度ばらつきについても同様に視認できなくさせることができるので、表示装置の寿命を長くすることができる。
【0169】
比較例として図45及び図46に従来の直下型バックライト構造及びduty駆動を示す。図45(a)に示すバックライト74は、各冷陰極管76a〜76lのそれぞれの間に間仕切り77が配置されている。そして、duty駆動の際には、図45(b)に示すように冷陰極管76a〜76lに対して順次電流を供給して1本ずつ個別に点灯/消灯させている。バックライトユニット74に対して、従来のduty駆動を行なった結果を図46に示す。図46の横軸及び縦軸は図43(b)と同様である。図46から、動画ぼけや尾引き現象が生じていないことが分かるが、全フレーム位置で一部(図において位置114〜140辺り)だけが点灯しており他の位置では消灯しているため、所望の輝度が得られていないことが分かる。
【0170】
(実施例4−5)
図47は実施例5によるバックライトユニット75’を示している。本バックライトユニット75’は、図43(a)に示したバックライトユニット75あるいは、従来の各発光領域間に不完全な間仕切りが形成されたバックライトユニットと、光射出用開口の拡散板78上にサイドライト型バックライトユニットを配置した例を示している。サイドライト型バックライトユニットはプリズム導光板80の両端部に常時点灯で均一照明用の冷陰極管79が配置されている。本構成によっても、実施例3と同様の効果を得ることができる。
【0171】
(実施例4−6)
図48は実施例6によるバックライトユニット130を示している。本実施例によるバックライトユニット130は、積層して配置された2枚の導光板100、100’を有している。導光板100、100’は、4つの発光領域B1、B2、A1、A2を有している。図中下方の導光板100の一側端面には、冷陰極管102aが配置されている。また、導光板100の他側端面には、冷陰極管102bが配置されている。導光板100は、冷陰極管102a、102bからの光を導光する導光領域を有している。発光領域B1の導光板100は、冷陰極管102a側の厚さが薄く、冷陰極管102b側の厚さが厚くなるように対向面114が光射出面112に対して傾斜し、くさび形状に形成されている。また発光領域A1の導光板100は、冷陰極管102a側の厚さが厚く、冷陰極管102a側の厚さが薄くなるように対向面114が光射出面112に対して傾斜し、くさび形状に形成されている。発光領域A1、B1の対向面114には、光散乱要素である散乱層116が形成されている。導光板100は、冷陰極管102a、102bからの光を導光する導光領域を有している。
【0172】
導光板100の液晶表示パネル2側に積層して配置された導光板100’の一側端面には、冷陰極管102a’が配置されている。また、導光板100’の他側端面には、冷陰極管102b’が配置されている。導光板100’は、冷陰極管102a’、102b’からの光を導光する導光領域を有している。発光領域B2の導光板100’は、冷陰極管102a’側の厚さが薄く、冷陰極管102b’側の厚さが厚くなるように対向面114が光射出面112に対して傾斜し、くさび形状に形成されている。また発光領域A2の導光板100’は、冷陰極管102a’側の厚さが厚く、冷陰極管102b’側の厚さが薄くなるように対向面114が光射出面112に対して傾斜し、くさび形状に形成されている。領域A2、B2の対向面116には、光散乱要素である散乱層116が形成されている。
【0173】
導光板100の発光領域B1では、冷陰極管102b側から導光する光は、対向面114で反射する際に散乱層116により散乱されるとともに、導光板100のくさび形状によって、光射出面112に対する入射角が対向面114で反射する度に小さくなっていく。このため、冷陰極管102b側から導光する光の多くは、発光領域B1では導光が維持されず、導光板100の外に射出する。一方、冷陰極管102a側から発光領域B1に導光した光は、対向面114で反射する際に、散乱層116により散乱されるものの、光は導光板100のくさび形状によって反射する度に集光され、光射出面112に対する入射角が大きくなる。このため、冷陰極管102a側から発光領域B1に導光した光は、発光領域B1では導光が維持され、導光板100の外に余り射出しない。すなわち、導光板100の発光領域B1では、(冷陰極管102b側からの採光量/冷陰極管102b側からの導光量)>(冷陰極管102a側からの採光量/冷陰極管102a側からの導光量)の関係になっている。
【0174】
導光板100の発光領域A1では、冷陰極管102a側から導光する光は、対向面114で反射する際に散乱層116により散乱されるとともに、導光板100のくさび形状によって、光射出面112に対する入射角が対向面114で反射する度に小さくなっていく。このため、冷陰極管102a側から導光する光の多くは、発光領域A1では導光が維持されず、導光板100の外に射出する。一方、冷陰極管102b側から発光領域A1に導光した光は、対向面114で反射する際に、散乱層116により散乱されるものの、光は導光板100のくさび形状によって反射する度に集光され、光射出面112に対する入射角が大きくなる。このため、冷陰極管102b側から発光領域A1に導光した光は、発光領域A1では導光が維持され、導光板100の外に余り射出しない。すなわち、導光板100の発光領域A1では、(冷陰極管102a側からの採光量/冷陰極管102a側からの導光量)>(冷陰極管102b側からの採光量/冷陰極管102b側からの導光量)の関係になっている。
【0175】
導光板100’の発光領域B2では、冷陰極管102b’側から導光する光は、対向面114で反射する際に散乱層116により散乱されるとともに、導光板100のくさび形状によって、光射出面112に対する入射角が対向面114で反射する度に小さくなっていく。このため、冷陰極管102b’側から導光する光の多くは、発光領域B2では導光が維持されず、導光板100の外に射出する。一方、冷陰極管102a’側から発光領域B2に導光した光は、対向面114で反射する際に、散乱層116により散乱されるものの、光は導光板100のくさび形状によって反射する度に集光され、光射出面112に対する入射角が大きくなる。このため、冷陰極管102a’側から発光領域B2に導光した光は、発光領域B2では導光が維持され、導光板100の外に余り射出しない。すなわち、導光板100’の発光領域B2では、(冷陰極管102b’側からの採光量/冷陰極管102b’側からの導光量)>(冷陰極管102a’側からの採光量/冷陰極管102a’側からの導光量)の関係になっている。
【0176】
導光板100’の発光領域A2では、冷陰極管102a’側から導光する光は、対向面114で反射する際に散乱層116により散乱されるとともに、導光板100のくさび形状によって、光射出面112に対する入射角が対向面114で反射する度に小さくなっていく。このため、冷陰極管102a’側から導光する光の多くは、発光領域A2では導光が維持されず、導光板100の外に射出する。一方、冷陰極管102b’側から発光領域A2に導光した光は、対向面114で反射する際に、散乱層116により散乱されるものの、光は導光板100のくさび形状によって反射する度に集光され、光射出面112に対する入射角が大きくなる。このため、冷陰極管102b’側から発光領域A2に導光した光は、発光領域A2では導光が維持され、導光板100の外に余り射出しない。すなわち、導光板100’の発光領域B2では、(冷陰極管102a’側からの採光量/冷陰極管102a’側からの導光量)>(冷陰極管102b’側からの採光量/冷陰極管102b’側からの導光量)の関係になっている。
【0177】
導光板100の発光領域B2、A2は、冷陰極管102a側からの光と冷陰極管102b側からの光との双方をほとんど採り出さない非採光領域になっている。また、導光板100’の発光領域B1、A1は、冷陰極管102a’側からの光と冷陰極管102b’側からの光との双方をほとんど採り出さない非採光領域になっている。
【0178】
このように、導光板100の発光領域A1では冷陰極管102a側から導光する光がより多く採り出され、発光領域B1では冷陰極管102b側から導光する光がより多く採り出される。導光板100’の発光領域A2では冷陰極管102a’側から導光する光がより多く採り出され、発光領域B2では冷陰極管102b’側から導光する光がより多く採り出される。また導光板100、100’は、積層して配置したときに、全ての発光領域B1、A1、B2、A2でほぼ均一に光が取り出されるようになっている。
【0179】
以上説明したバックライトユニット上に、さらにサイドライト型バックライトユニットが配置されている。サイドライト型バックライトユニットはプリズム導光板80の両端部に常時点灯で均一照明用の冷陰極管79が配置されている。本構成によっても、実施例3と同様の効果を得ることができる。
【0180】
(実施例4−7)
図49は、本実施形態の実施例7に係るバックライト構造を示している。本実施例も第1の実施の形態による図1で示したTFT−LCD1を用いており、図49はサイドライト型バックライトユニット82を第1乃至第4の発光領域25〜28の光射出開口側から見た状態を示している。サイドライト型バックライトユニット82は導光板83の両側に各発光領域25〜28のそれぞれにLED(発光ダイオード)(84a、84b)、(85a、85b)、(86a、86b)、(87a、87b)が配置されている。各発光領域25〜28は隣り合う領域の光が混じり合うよう不完全に4分割されている。それ以外は図1に示した照明装置24と同一である。図49に示す構造のバックライトユニットに対して本実施の形態によるduty駆動を適用しても上記実施例と同等の効果を得ることができる。
【0181】
図50はLEDの発光効率の電流依存性を示している。横軸はLEDに供給される電流を表し、縦軸は発光効率(a.u.)を表している。図51はLEDの発光量の電流依存性を示している。横軸はLEDに供給する電流を表し、縦軸は発光量(a.u.)を表している。両図において、菱形印を結んだ曲線はGa四元系(赤色用)のLEDの特性を表し、黒丸印を結んだ曲線はGaN系1(青色用)のLEDの特性を表し、白丸印を結んだ曲線はGaN系2(緑色用)のLEDの特性を表している。
【0182】
図50及び図51に示すように、緑(G)発光、青(B)発光のGaN系LEDは、冷陰極管と同様に電流増加で電光変換効率が低下することが分かる。この他、電流、duty比、電力、電光変換効率、発光量、寿命に関して、LEDは冷陰極管を同様な特性を持つ。従って、上記の実施形態で冷陰極管を例にとって説明した事項は、ほとんどがLEDについても適用可能である。さらに、他の放電管や固体発光素子もほぼ同様の特性の傾向を有するので上記実施の形態はほとんど全ての光源に適用可能である。
【0183】
以上説明したように本実施の形態によれば、高輝度、高電光変換効率、低コスト、軽薄短小、長寿命の、色・輝度の均一性に優れ、また、動画質に優れた表示装置を実現できる。
【0184】
〔第5の実施の形態〕
本発明の第5の実施の形態による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置について図52乃至図68を用いて説明する。まず、本実施の形態による照明装置の基本構成について図52乃至図56を用いて説明する。図52は、本実施の形態による照明装置の基本構成を示している。図52に示すように、本基本構成による照明装置は、略板状で例えばアクリル製の導光板100を有している。導光板100の図の上方の側端面には、線状光源の例えば冷陰極管102bが管軸方向を導光板100の長辺方向にほぼ平行にして配置されている。また、導光板100の図の下方の側端面には、冷陰極管102aが例えば管軸方向を導光板100の長辺方向にほぼ平行にして配置されている。導光板100は、光を射出する光射出面112と、光射出面112に対向する対向面114とを有している。また、導光板100は、冷陰極管102a、102bの管軸方向にほぼ平行に分割された4つの発光領域A1、B1、A2、B2を有している。導光板100の発光領域A1、B1、A2、B2は一体的に形成されており、各発光領域A1、B1、A2、B2の境界には切れ目が形成されていない。
【0185】
発光領域A1、A2は、主として冷陰極管102a側(又は冷陰極管102b側)から導光される光を導光板110の外部に採り出す採光要素を有している。発光領域B1、B2は、主として冷陰極管102b側(又は冷陰極管102a側)から導光される光を導光板110の外部に採り出す採光要素を有している。一方の冷陰極管102a(又は102b)側から導光される光を選択的に採光する発光領域A1、A2(又はB1、B2)は、他方の冷陰極管102b(又は102a)側から導光される光を選択的に採光する発光領域B1、B2(又はA1、A2)と交互に配列している。これにより、同一の冷陰極管102a、102b側から導光される光を選択的に採光する発光領域A1、A2(B1、B2)が、互いに隣接しないようになっている。
【0186】
本基本構成による照明装置は、線状光源を用いたサイドライト型である。このため、輝度むらのない良好な表示品質が得られる。また、本基本構成による照明装置では、導光板100の長辺方向に平行に発光領域を分割しても、冷陰極管102a、102bの管軸方向を導光板100の長辺方向にほぼ平行に配置できる。このため、発光量が比較的大きく長さの長い線状光源を用いることができ、高い輝度が得られる。
【0187】
図53は、本基本構成による照明装置の採光要素の第1の原理を説明する図である。図53に示すように、導光板100の一側端面(図53では左側端面)には、冷陰極管102aが例えば管軸方向を導光板100の長辺方向にほぼ平行にして配置されている。また、導光板100の他側端面(図53では右側端面)には、冷陰極管102bが管軸方向を導光板100の長辺方向にほぼ平行にして配置されている。冷陰極管102a、102bの周囲には、ランプリフレクタ110が配置されている。導光板100は、光を射出する光射出面112と、光射出面112に対向する対向面114とを有している。対向面114表面には、光を散乱反射させる光散乱要素として散乱層116が形成されている。散乱層116は、例えばビーズ等が混入された樹脂からなり、所定の面積階調で形成される。また、導光板100は、冷陰極管102a、102bの管軸方向にほぼ平行に分割された2つの発光領域A、Bを有している。冷陰極管102a側には発光領域Bが配置され、冷陰極管102b側には発光領域Aが配置されている。導光板100の発光領域A、Bは一体的に形成されており、各発光領域A、Bの境界には切れ目が形成されていない。導光板100は、冷陰極管102a、102bからの光を導光する導光領域を有している。
【0188】
発光領域Aの導光板100は、冷陰極管102bの配置された側端部側の厚さが薄く、中央部側の厚さが厚いくさび形状に形成されている。発光領域Bの導光板100は、冷陰極管102aの配置された側端部側の厚さが薄く、中央部側の厚さが厚いくさび形状に形成されている。導光板100のくさび形状は、光散乱要素とともに採光要素として機能する。
【0189】
発光領域Bでは、冷陰極管102a側から導光板100内を導光する光は、対向面114で反射する際に、散乱層116により散乱される。ところが、光は導光板100のくさび形状によって反射する度に集光され、光射出面112に対する入射角が大きくなる。このため、冷陰極管102a側から導光する光は、発光領域Bでは光線L1のように導光が維持され、導光板100の外に余り射出しない。一方、冷陰極管102b側から導光する光は、対向面114で反射する際に散乱層116により散乱されるとともに、導光板100のくさび形状によって、光射出面112に対する入射角が対向面114で反射する度に小さくなっていく。このため、冷陰極管102b側から導光する光は、発光領域Bでは導光が維持されず、光線L4のように導光板100の外に射出する。すなわち、発光領域Bでは、(冷陰極管102b側からの採光量/冷陰極管102b側からの導光量)>(冷陰極管102a側からの採光量/冷陰極管102a側からの導光量)の関係になっている。
【0190】
発光領域Aでは、冷陰極管102b側から導光板100内を導光する光は、対向面114で反射する際に、散乱層116により散乱される。ところが、光は導光板100のくさび形状によって反射する度に集光され、光射出面112に対する入射角が大きくなる。このため、冷陰極管102b側から導光する光は、発光領域Aでは光線L3のように導光が維持され、導光板100の外に余り射出しない。一方、冷陰極管102a側から導光する光は、対向面114で反射する際に散乱層116により散乱されるとともに、導光板100のくさび形状によって、光射出面112に対する入射角が対向面114で反射する度に小さくなっていく。このため、冷陰極管102a側から導光する光は、発光領域Aでは導光が維持されず、光線L2のように導光板100の外に射出する。すなわち、発光領域Aでは、(冷陰極管102a側からの採光量/冷陰極管102a側からの導光量)>(冷陰極管102b側からの採光量/冷陰極管102b側からの導光量)の関係になっている。
【0191】
このように、導光板100の発光領域Aでは冷陰極管102a側から導光する光がより多く採り出され、発光領域Bでは冷陰極管102b側から導光する光がより多く採り出される。なお、散乱層116の空気側の界面は、凹凸に形成するよりも平坦に形成する方がよい(いわゆるバルク型の散乱構造)。これにより、冷陰極管102a側(冷陰極管102b側)からの光が発光領域B(発光領域A)の散乱層116の界面から空気層側に射出してしまう割合を大幅に低減できる。
【0192】
図54は、本基本構成による照明装置の採光要素の第2の原理を説明する図である。図54に示すように、導光板100は、冷陰極管102a、102bの管軸方向にほぼ平行に分割された2つの発光領域A、Bを有している。冷陰極管102a側には発光領域Bが配置され、冷陰極管102b側には発光領域Aが配置されている。導光板100の発光領域A、Bは一体的に形成されており、各発光領域A、Bの境界には切れ目が形成されていない。導光板100の対向面114は、プリズム形状に形成されている。プリズム形状は、光を採り出す採光要素として機能する。
【0193】
発光領域Bの対向面114は、冷陰極管102a側からの光がプリズム面118に入射せず、光線L1のようにそのまま発光領域Aに導光するプリズム形状になっている。プリズム面118は、光射出面112に対して例えば40°〜45°の傾斜角で形成されている。一方、冷陰極管102b側からの光は、ある確率でプリズム面118に入射する。プリズム面118に入射した光は、全反射条件が崩れて反射又は屈折により光線L4のように導光板100の外に射出する。
【0194】
発光領域Aの対向面114は、冷陰極管102b側からの光がプリズム面119に入射せず、光線L3のようにそのまま発光領域Bに導光するプリズム形状になっている。プリズム面119は、光射出面112に対して例えば40°〜45°の傾斜角で形成されている。一方、冷陰極管102a側からの光は、ある確率でプリズム面119に入射する。プリズム面119に入射した光は、全反射条件が崩れて反射又は屈折により光線L2のように導光板100の外に射出する。
【0195】
このように、導光板100の発光領域Aでは冷陰極管102a側から導光する光がより多く採り出され、発光領域Bでは冷陰極管102b側から導光する光がより多く採り出される。
【0196】
図55は、本基本構成による照明装置の採光要素の第3の原理を説明する図である。図55に示すように、導光板100の対向面114表面には、光を散乱反射させる光散乱要素として散乱層116が形成されている。また、導光板100は、冷陰極管102a、102bの管軸方向にほぼ平行に分割された2つの発光領域A、Bを有している。冷陰極管102a側には発光領域Aが配置され、冷陰極管102b側には発光領域Bが配置されている。
【0197】
発光領域Aの導光板100は、冷陰極管102aの配置された側端部側の厚さが厚く、中央部側の厚さが薄いくさび形状に形成されている。同様に、発光領域Bの導光板100は、冷陰極管102bの配置された側端部側の厚さが厚く、中央部側の厚さが薄いくさび形状に形成されている。導光板100の発光領域A、Bは一体的に形成されており、各発光領域A、Bの境界には切れ目が形成されていない。また発光領域A、Bは完全には分離されていない。導光板100のくさび形状は、光散乱要素とともに採光要素として機能する。
【0198】
発光領域Aでは、冷陰極管102a側から導光する光は、対向面114で反射する際に散乱層116により散乱されるとともに、導光板100のくさび形状によって、光射出面112に対する入射角が対向面114で反射する度に小さくなっていく。このため、冷陰極管102a側から導光する光の多くは、発光領域Aでは導光が維持されず、導光板100の外に射出する。一方、冷陰極管102a側から発光領域Bに導光した光は、対向面114で反射する際に、散乱層116により散乱されるものの、光は導光板100のくさび形状によって反射する度に集光され、光射出面112に対する入射角が大きくなる。このため、冷陰極管102a側から発光領域Bに導光した光は、発光領域Bでは導光が維持され、導光板100の外に余り射出しない。
【0199】
発光領域Bでは、冷陰極管102b側から導光する光は、対向面114で反射する際に散乱層116により散乱されるとともに、導光板100のくさび形状によって、光射出面112に対する入射角が対向面114で反射する度に小さくなっていく。このため、冷陰極管102b側から導光する光の多くは、発光領域Bでは導光が維持されず、導光板100の外に射出する。一方、冷陰極管102b側から発光領域Aに導光した光は、対向面114で反射する際に、散乱層116により散乱されるものの、光は導光板100のくさび形状によって反射する度に集光され、光射出面112に対する入射角が大きくなる。このため、冷陰極管102b側から発光領域Aに導光した光は、発光領域Aでは導光が維持され、導光板100の外に余り射出しない。
【0200】
このように、導光板100の発光領域Aでは冷陰極管102a側から導光する光がより多く採り出され、発光領域Bでは冷陰極管102b側から導光する光がより多く採り出される。
【0201】
図56は、本基本構成による照明装置の採光要素の第4の原理を説明する図である。図56に示すように、導光板100は、冷陰極管102a、102bの管軸方向にほぼ平行に分割された2つの発光領域A、Bを有している。冷陰極管102a側には発光領域Aが配置され、冷陰極管102b側には発光領域Bが配置されている。導光板100の対向面114は、プリズム形状に形成されている。プリズム形状は、光を採り出す採光要素として機能する。導光板100の発光領域A、Bは一体的に形成されており、各発光領域A、Bの境界には切れ目が形成されていない。
【0202】
発光領域Aの対向面114は、冷陰極管102a側からの光がある確率でプリズム面119に入射し、冷陰極管102b側からの光がプリズム面119に入射しないプリズム形状になっている。プリズム面119は、光射出面112に対して例えば40°〜45°の傾斜角で形成されている。プリズム面119に入射した光は、全反射条件が崩れて反射又は屈折により導光板100の外に射出する。
【0203】
発光領域Bの対向面114は、冷陰極管102b側からの光がある確率でプリズム面118に入射し、冷陰極管102a側からの光がプリズム面118に入射しないプリズム形状になっている。プリズム面118は、光射出面112に対して例えば40°〜45°の傾斜角で形成されている。プリズム面118に入射した光は、全反射条件が崩れて反射又は屈折により導光板100の外に射出する。
【0204】
このように、導光板100の発光領域Aでは冷陰極管102a側から導光する光がより多く採り出され、発光領域Bでは冷陰極管102b側から導光する光がより多く採り出される。
【0205】
以下、本実施の形態による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置について実施例5−1乃至5−6を用いて具体的に説明する。
【0206】
(実施例5−1)
次に、本実施の形態の実施例5−1による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置について図57乃至図61を用いて説明する。図57は、本実施例による液晶表示装置の概略構成を示すブロック図である。図57に示すように、液晶表示装置は、バックライトユニット130と、制御回路16、ゲートドライバ12及びデータドライバ14からなる駆動回路とを有している。バックライトユニット130は、光源制御部(光源駆動回路)132を有している。光源制御部132は、制御回路16に接続されている。制御回路16には、PC等のシステム側から出力されたクロックCLK、データイネーブル信号Enab及び階調データData等が入力する。また制御回路16は、1フレーム分の画像信号を記憶するフレームメモリ(図示せず)を有している。制御回路16には、ゲートドライバ12とデータドライバ14とが接続されている。ゲートドライバ12は例えばシフトレジスタを備えており、制御回路16内のゲートドライバ制御部からラッチパルス信号LPを受け取って、表示開始ラインから順次ゲートパルスを出力して線順次駆動をするようになっている。
【0207】
液晶表示装置は、N本のゲートバスライン6−1〜6−N(図57では4本のみ示している)を表示領域134内に有している。各ゲートバスライン6−1〜6−Nは、ゲートドライバ12に接続されている。表示領域134は、ゲートバスライン6に平行に延びる4つの領域B1、A1、B2、A2に分割されている。領域B1、A1、B2、A2は、バックライトユニット130の対応する発光領域B1、A1、B2、A2によりそれぞれ照明される。領域B1には、ゲートバスライン6−1〜6−(N/4)が配置されている。領域A1には、ゲートバスライン6−(N/4+1)〜6−(N/2)が配置されている。領域B2には、ゲートバスライン6−(N/2+1)〜6−(3×N/4)が配置されている。領域A2には、ゲートバスライン6−(3×N/4+1)〜6−Nが配置されている。
【0208】
図58は、本実施例による液晶表示装置の断面構成を示している。図59は、本実施例による照明装置のバックライトユニット130の断面構成を示している。図58及び図59に示すように、液晶表示装置は、透過型のLCDパネル2とバックライトユニット130とを有している。バックライトユニット130は、略板状の導光板100を有している。
【0209】
導光板100の一側端面(図58及び図59では左側端面)には、線状光源の冷陰極管102aが例えば管軸方向を導光板100の長辺方向にほぼ平行にして配置されている。また、導光板100の他側端面(図58及び図59では右側端面)には、冷陰極管102bが例えば管軸方向を導光板100の長辺方向にほぼ平行にして配置されている。冷陰極管102a、102bの周囲には、ランプリフレクタ110が配置されている。導光板100は、光を射出する光射出面112と、光射出面112に対向する対向面114とを有している。対向面114には、光散乱要素となる散乱層116が形成されている。また、導光板100は、冷陰極管102a、102bの管軸方向にほぼ平行に分割された4つの発光領域B1、A1、B2、A2を有している。冷陰極管102a側には発光領域B1が配置され、発光領域B1に隣接して発光領域A1が配置されている。発光領域A1に隣接して発光領域B2が配置され、冷陰極管102b側には発光領域A2が配置されている。導光板100の発光領域B1、A1、B2、A2は一体的に形成されており、各発光領域B1、A1、B2、A2の境界には切れ目が形成されていない。
【0210】
発光領域B1、B2の対向面114は、冷陰極管102a側からの光がプリズム面118に入射せず、そのまま冷陰極管102b側に導光するプリズム形状になっている。プリズム面118は、光射出面112に対して例えば40°〜45°の傾斜角で形成されている。一方、冷陰極管102b側からの光は、ある確率でプリズム面118に入射する。プリズム面118に入射した光は、全反射条件が崩れて反射又は屈折により導光板100の外に射出する。
【0211】
発光領域A1、A2の対向面114は、冷陰極管102b側からの光がプリズム面119に入射せず、そのまま冷陰極管102b側に導光するプリズム形状になっている。プリズム面119は、光射出面112に対して例えば40°〜45°の傾斜角で形成されている。一方、冷陰極管102a側からの光は、ある確率でプリズム面119に入射する。プリズム面119に入射した光は、全反射条件が崩れて反射又は屈折により導光板100の外に射出する。
【0212】
このように、導光板100の発光領域A1、A2では冷陰極管102a側から導光する光がより多く採り出され、発光領域B1、B2では冷陰極管102b側から導光する光がより多く採り出される。また導光板100は、全ての発光領域B1、A1、B2、A2でほぼ均一に光が取り出されるようになっている。
【0213】
LCDパネル2と導光板100との間には、配光特性を向上させる複数の配光シートからなる配光シート群136が配置されている。また、導光板100の対向面114側には、光を散乱させて反射させる反射散乱シート138が配置されている。
【0214】
図60は、本実施例による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置の駆動方法を示している。横軸方向は時間を表し、縦軸方向は階調データの書き込み状態((書き込み/非書き込み)と照明装置の点滅状態(ON/OFF)とを表している。波形aは領域B1での階調データの書き込み状態を示し、波形bは領域A1での階調データの書き込み状態を示している。波形cは領域B2での階調データの書き込み状態を示し、波形dは領域A2での階調データの書き込み状態を示している。また、波形eは冷陰極管102aの点滅状態を示し、波形fは冷陰極管102bの点滅状態を示している。図60に示すように、光源制御部132は、ラッチパルス信号LPに同期して冷陰極管102a、102bをフレーム周波数(例えば60Hz)に等しい点滅周波数で所定の時間だけ発光させている。また光源制御部132は、冷陰極管102aの発光輝度を最大にするタイミングと、冷陰極管102bの発光輝度を最大にするタイミングとを約8.4msec(1/2周期分)だけ異ならせている。
【0215】
領域B1、B2の画素には、ほぼ同一のタイミングで階調データが書き込まれている。本実施例による液晶表示装置はマルチスキャン型であり、ゲートドライバ12は、ゲートバスライン6−1、6−(N/2+1)、6−2、6−(N/2+2)、・・・の順にゲートパルスGPを出力する。すなわち、領域B1、B2のゲートバスライン6が交互に走査されるようになっている。また、ゲートバスライン6−1にゲートパルスGPが出力された1/2周期後にゲートバスライン6−(N/4+1)にゲートパルスGPが出力され、その後ゲートバスライン6−(3×N/4+1)、6−(N/4+2)、12−(3×N/4+2)、・・・の順に走査される。
【0216】
領域B1、B2の画素に階調データが書き込まれてから所定時間経過後に、発光領域B1、B2を発光させる冷陰極管102bが点灯する。また、冷陰極管102bが消灯した後に、領域B1、B2の画素に階調データが書き込まれる。同様に、領域A1、A2の画素に階調データが書き込まれてから所定時間経過後に、発光領域A1、A2を発光させる冷陰極管102aが点灯する。また、冷陰極管102aが消灯した後に、領域A1、A2の画素に階調データが書き込まれる。このように、階調データが書き込まれている領域側の冷陰極管は消灯するようになっている。液晶表示装置では、画素に階調データを書き込んでから液晶分子が所定の傾斜角度で傾くまでに数msec〜数十msecの時間がかかるため、階調データが書き込まれてから冷陰極管が点灯するまでの時間をできるだけ確保した方が良好な動画の表示品質が得られる。このため、本実施例では冷陰極管102a(102b)を消灯させた直後に領域A1、A2(B1、B2)の階調データの書き込み(書換え)を開始し、領域A1、A2(B1、B2)の階調データの書き込みが終了してから冷陰極管102a(102b)を点灯させるまでの時間を液晶分子の応答時間として確保している。
【0217】
本実施例では冷陰極管102a、102bの点灯時間を互いに同一にしているが、冷陰極管102a、102bの点灯時間を互いに異ならせてもよい。また、本実施例では冷陰極管102a、102bを所定の周波数で点灯/消灯させているが、冷陰極管102a、102bの発光輝度を所定の周波数で変動させるようにしてもよい。
【0218】
本実施例による照明装置は、線状光源である冷陰極管102a、102bを用いたサイドライト型である。このため、輝度むらのない良好な表示品質が得られる。また、本実施例による照明装置では、導光板100の長辺方向に平行に発光領域を分割しても、冷陰極管102a、102bが管軸方向を導光板100の長辺方向にほぼ平行にして配置できる。このため、発光量が比較的大きく長さの長い線状光源を用いることができる。したがって、輝度の高いスキャン型照明装置が実現でき、動画を表示する際にも輪郭ぼけのない良好な表示品質が得られる。
【0219】
図61は、本実施例による液晶表示装置の構成の変形例を示すブロック図である。図61に示すように、本変形例では、領域B1、A1のゲートバスライン6−1〜6−(N/2)を駆動するゲートドライバ12と、領域B2、A2のゲートバスライン6−(N/2+1)〜6−Nを駆動するゲートドライバ12’とが互いに独立して設けられている。両ゲートドライバ12、12’は、制御回路84に接続されている。ゲートドライバ12が制御回路16から入力するラッチパルスLPに同期してゲートバスライン6−1にゲートパルスGPを出力するのと同時に、ゲートドライバ12’はゲートバスライン6−(N/2+1)にゲートパルスGPを出力する。このようにして、本変形例では、ゲートドライバ12がゲートバスライン6−1、6−2、・・・、6−(N/2)の順に走査するのと同時に、ゲートドライバ12’がゲートバスライン6−(N/2+1)、6−(N/2+2)、・・・、6−Nの順に走査できるようになっている。本変形例によっても、上記実施例と同様の効果が得られる。
【0220】
(実施例5−2)
まず、本実施の形態の実施例5−2による照明装置について図62を用いて説明する。図62は、本実施例による照明装置の断面構成を示している。図62に示すように、導光板100は、冷陰極管102a、102bの管軸方向にほぼ平行に分割された4つの発光領域B1、A1、B2、A2を有している。冷陰極管102a側には発光領域B1が配置され、発光領域B1に隣接して発光領域A1が配置されている。発光領域A1に隣接して発光領域B2が配置され、冷陰極管102b側には発光領域A2が配置されている。導光板100の発光領域B1、A1、B2、A2は一体的に形成されており、各発光領域B1、A1、B2、A2の境界には切れ目が形成されていない。
【0221】
導光板100は、対向面114が光射出面112に対して所定の傾斜角で傾斜し、領域毎に異なるくさび形状に形成されている。発光領域A1、A2の導光板100は、冷陰極管102aの配置された側端部側の厚さが厚く、冷陰極管102bの配置された側端部側の厚さが薄いくさび形状に形成されている。発光領域B1、B2の導光板100は、冷陰極管102aの配置された側端部側の厚さが薄く、冷陰極管102bの配置された側端部側の厚さが厚いくさび形状に形成されている。例えば領域A1、B2の対向面114の傾斜角は、領域B1、A2の対向面114の傾斜角に比較して小さくなっている。導光板100のくさび形状は、光散乱要素とともに採光要素として機能する。
【0222】
発光領域B1、B2では、冷陰極管102a側から導光板100内を導光する光は、対向面114で反射する際に、散乱層116により散乱される。ところが、光は導光板100のくさび形状によって反射する度に集光され、光射出面112に対する入射角が大きくなる。このため、冷陰極管102a側から導光する光は、発光領域B1、B2では導光が維持され、導光板100の外に余り射出しない。一方、冷陰極管102b側から導光する光は、対向面114で反射する際に散乱層116により散乱されるとともに、導光板100のくさび形状によって、光射出面112に対する入射角が対向面114で反射する度に小さくなっていく。このため、冷陰極管102b側から導光する光の一部は、発光領域B1、B2では導光が維持されず、導光板100の外に射出する。
【0223】
発光領域A1、A2では、冷陰極管102b側から導光板100内を導光する光は、対向面114で反射する際に、散乱層116により散乱される。ところが、光は導光板100のくさび形状によって反射する度に集光され、光射出面112に対する入射角が大きくなる。このため、冷陰極管102b側から導光する光は、発光領域A1、A2では導光が維持され、導光板100の外に余り射出しない。一方、冷陰極管102a側から導光する光は、対向面114で反射する際に散乱層116により散乱されるとともに、導光板100のくさび形状によって、光射出面112に対する入射角が対向面114で反射する度に小さくなっていく。このため、冷陰極管102a側から導光する光の一部は、発光領域A1、A2では導光が維持されず、導光板100の外に射出する。
【0224】
このように、導光板100の発光領域A1、A2では冷陰極管102a側から導光する光がより多く採り出され、発光領域B1、B2では冷陰極管102b側から導光する光がより多く採り出される。また導光板100は、全ての発光領域B1、A1、B2、A2でほぼ均一に光が取り出されるようになっている。本実施例によれば、実施例5−1と同様の効果が得られる。
【0225】
(実施例5−3)
次に、本実施の形態の実施例5−3による照明装置について図63を用いて説明する。図63は、本実施例による照明装置の断面構成を示している。図63に示すように、導光板100は、冷陰極管102a、102bの管軸方向にほぼ平行に分割された4つの発光領域A1、B1、A2、B2を有している。冷陰極管102a側には発光領域A1が配置され、発光領域A1に隣接して発光領域B1が配置されている。発光領域B1に隣接して発光領域A2が配置され、冷陰極管102b側には発光領域B2が配置されている。導光板100の発光領域A1、B1、A2、B2は一体的に形成されており、各発光領域A1、B1、A2、B2の境界には切れ目が形成されていない。
【0226】
導光板100は、対向面114が光射出面112に対して所定の傾斜角で傾斜し、領域毎に異なるくさび形状に形成されている。発光領域A1、A2の導光板100は、冷陰極管102aの配置された側端部側の厚さが厚く、冷陰極管102bの配置された側端部側の厚さが薄いくさび形状に形成されている。発光領域B1、B2の導光板100は、冷陰極管102aの配置された側端部側の厚さが薄く、冷陰極管102bの配置された側端部側の厚さが厚いくさび形状に形成されている。例えば領域A2、B1の対向面114の傾斜角は、領域A1、B2の対向面114の傾斜角に比較して小さくなっている。導光板100のくさび形状は、光散乱要素とともに採光要素として機能する。
【0227】
発光領域B1、B2では、冷陰極管102a側から導光板100内を導光する光は、対向面114で反射する際に、散乱層116により散乱される。ところが、光は導光板100のくさび形状によって反射する度に集光され、光射出面112に対する入射角が大きくなる。このため、冷陰極管102a側から導光する光は、発光領域B1、B2では導光が維持され、導光板100の外に余り射出しない。一方、冷陰極管102b側から導光する光は、対向面114で反射する際に散乱層116により散乱されるとともに、導光板100のくさび形状によって、光射出面112に対する入射角が対向面114で反射する度に小さくなっていく。このため、冷陰極管102b側から導光する光の一部は、発光領域B1、B2では導光が維持されず、導光板100の外に射出する。
【0228】
発光領域A1、A2では、冷陰極管102b側から導光板100内を導光する光は、対向面114で反射する際に、散乱層116により散乱される。ところが、光は導光板100のくさび形状によって反射する度に集光され、光射出面112に対する入射角が大きくなる。このため、冷陰極管102b側から導光する光は、発光領域A1、A2では導光が維持され、導光板100の外に余り射出しない。一方、冷陰極管102a側から導光する光は、対向面114で反射する際に散乱層116により散乱されるとともに、導光板100のくさび形状によって、光射出面112に対する入射角が対向面114で反射する度に小さくなっていく。このため、冷陰極管102a側から導光する光の一部は、発光領域A1、A2では導光が維持されず、導光板100の外に射出する。
【0229】
このように、導光板100の発光領域A1、A2では冷陰極管102a側から導光する光がより多く採り出され、発光領域B1、B2では冷陰極管102b側から導光する光がより多く採り出される。また導光板100は、全ての発光領域B1、A1、B2、A2でほぼ均一に光が取り出されるようになっている。
【0230】
本実施例によれば、実施例5−1と同様の効果が得られる。また、本実施例によるバックライトユニット130を用いた液晶表示装置では、冷陰極管102a、102bの輝度変調のタイミングを図60に示す実施例5−1の輝度変調のタイミングの逆にすることにより、輝度の高いスキャン型照明装置が実現でき、動画を表示する際にも輪郭ぼけのない良好な表示品質が得られる。
【0231】
(実施例5−4)
次に、本実施の形態の実施例5−4による照明装置について図64を用いて説明する。図64は、本実施例による照明装置の断面構成を示している。図64に示すように、導光板100は、冷陰極管102a、102bの管軸方向にほぼ平行に分割された4つの発光領域A1、B1、A2、B2を有している。冷陰極管102a側には発光領域A1が配置され、発光領域A1に隣接して発光領域B1が配置されている。発光領域B1に隣接して発光領域A2が配置され、冷陰極管102b側には発光領域B2が配置されている。導光板100の発光領域A1、B1、A2、B2は一体的に形成されており、各発光領域A1、B1、A2、B2の境界には切れ目が形成されていない。導光板100の対向面114は、プリズム形状に形成されている。プリズム形状は、光を採り出す採光要素として機能する。
【0232】
発光領域B1、B2の対向面114は、冷陰極管102a側からの光がプリズム面118に入射せず、そのまま冷陰極管102b側に導光するプリズム形状になっている。プリズム面118は、光射出面112に対して例えば40°〜45°の傾斜角で形成されている。一方、冷陰極管102b側からの光は、ある確率でプリズム面118に入射する。プリズム面118に入射した光は、全反射条件が崩れて反射又は屈折により導光板100の外に射出する。
【0233】
発光領域A1、A2の対向面114は、冷陰極管102b側からの光がプリズム面119に入射せず、そのまま冷陰極管102b側に導光するプリズム形状になっている。プリズム面119は、光射出面112に対して例えば40°〜45°の傾斜角で形成されている。一方、冷陰極管102a側からの光は、ある確率でプリズム面119に入射する。プリズム面119に入射した光は、全反射条件が崩れて反射又は屈折により導光板100の外に射出する。
【0234】
このように、導光板100の発光領域A1、A2では冷陰極管102a側から導光する光がより多く採り出され、発光領域B1、B2では冷陰極管102b側から導光する光がより多く採り出される。また導光板100は、全ての発光領域B1、A1、B2、A2でほぼ均一に光が取り出されるようになっている。本実施例によれば、実施例5−1と同様の効果が得られる。
【0235】
(実施例5−5)
次に、本実施の形態の実施例5−5による液晶表示装置について図65を用いて説明する。図65は、本実施例による液晶表示装置の断面構成を示している。図65に示すように、本実施例による液晶表示装置は、フロントライト方式であり、反射型のLCDパネル2と、フロントライトユニット131とを有している。フロントライトユニット131の導光板100は、冷陰極管102a、102bの管軸方向にほぼ平行に分割された4つの発光領域B1、A1、B2、A2を有している。冷陰極管102a側には発光領域B1が配置され、発光領域B1に隣接して発光領域A1が配置されている。発光領域A1に隣接して発光領域B2が配置され、冷陰極管102b側には発光領域A2が配置されている。導光板100の発光領域B1、A1、B2、A2は一体的に形成されており、各発光領域B1、A1、B2、A2の境界には切れ目が形成されていない。導光板100の対向面114は、プリズム形状に形成されている。プリズム形状は、光を採り出す採光要素として機能する。
【0236】
フロントライト方式では、採光要素として散乱層116等を用いるのは賢明でない。これは、散乱層116による散乱光はLCDパネル2に対して垂直方向に射出しないため、低コントラストで低輝度の原因になるためである。また、観察者側にも光が直接射出するため、迷光や低コントラストの原因になり、表示品質を低下させるためである。したがって、本実施例では採光要素をプリズム形状としている。また、導光板100と偏光板141とを貼り合わせ、さらにLCDパネル2と貼り合わせることにより、界面反射を低減して表示品質をさらに向上できる。
【0237】
(実施例5−6)
次に、本実施の形態の実施例5−6による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置について図66乃至図68を用いて説明する。図66は、本実施例による液晶表示装置の断面構成を示している。図67は、本実施例による照明装置の断面構成を示している。図66及び図67に示すように、本実施例によるバックライトユニット130は、積層して配置された2枚の導光板100、100’を有している。導光板100、100’は、4つの発光領域B1、B2、A1、A2を有している。図中下方の導光板100の一側端面(図66及び図67では左側端面)には、冷陰極管102aが配置されている。また、導光板100の他側端面(図66及び図67では右側端面)には、冷陰極管102bが配置されている。導光板100は、冷陰極管102a、102bからの光を導光する導光領域を有している。発光領域B1の導光板100は、冷陰極管102a側の厚さが薄く、冷陰極管102b側の厚さが厚くなるように対向面114が光射出面112に対して傾斜し、くさび形状に形成されている。また発光領域A1の導光板100は、冷陰極管102a側の厚さが厚く、冷陰極管102a側の厚さが薄くなるように対向面114が光射出面112に対して傾斜し、くさび形状に形成されている。発光領域A1、B1の対向面114には、光散乱要素である散乱層116が形成されている。導光板100は、冷陰極管102a、102bからの光を導光する導光領域を有している。
【0238】
導光板100の液晶表示パネル2側に積層して配置された導光板100’の一側端面(図66及び図67では左側端面)には、冷陰極管102a’が配置されている。また、導光板100’の他側端面(図66及び図67では右側端面)には、冷陰極管102b’が配置されている。導光板100’は、冷陰極管102a’、102b’からの光を導光する導光領域を有している。発光領域B2の導光板100’は、冷陰極管102a’側の厚さが薄く、冷陰極管102b’側の厚さが厚くなるように対向面114が光射出面112に対して傾斜し、くさび形状に形成されている。また発光領域A2の導光板100’は、冷陰極管102a’側の厚さが厚く、冷陰極管102b’側の厚さが薄くなるように対向面114が光射出面112に対して傾斜し、くさび形状に形成されている。領域A2、B2の対向面116には、光散乱要素である散乱層116が形成されている。
【0239】
導光板100の発光領域B1では、冷陰極管102b側から導光する光は、対向面114で反射する際に散乱層116により散乱されるとともに、導光板100のくさび形状によって、光射出面112に対する入射角が対向面114で反射する度に小さくなっていく。このため、冷陰極管102b側から導光する光の多くは、発光領域B1では導光が維持されず、導光板100の外に射出する。一方、冷陰極管102a側から発光領域B1に導光した光は、対向面114で反射する際に、散乱層116により散乱されるものの、光は導光板100のくさび形状によって反射する度に集光され、光射出面112に対する入射角が大きくなる。このため、冷陰極管102a側から発光領域B1に導光した光は、発光領域B1では導光が維持され、導光板100の外に余り射出しない。すなわち、導光板100の発光領域B1では、(冷陰極管102b側からの採光量/冷陰極管102b側からの導光量)>(冷陰極管102a側からの採光量/冷陰極管102a側からの導光量)の関係になっている。
【0240】
導光板100の発光領域A1では、冷陰極管102a側から導光する光は、対向面114で反射する際に散乱層116により散乱されるとともに、導光板100のくさび形状によって、光射出面112に対する入射角が対向面114で反射する度に小さくなっていく。このため、冷陰極管102a側から導光する光の多くは、発光領域A1では導光が維持されず、導光板100の外に射出する。一方、冷陰極管102b側から発光領域A1に導光した光は、対向面114で反射する際に、散乱層116により散乱されるものの、光は導光板100のくさび形状によって反射する度に集光され、光射出面112に対する入射角が大きくなる。このため、冷陰極管102b側から発光領域A1に導光した光は、発光領域A1では導光が維持され、導光板100の外に余り射出しない。すなわち、導光板100の発光領域A1では、(冷陰極管102a側からの採光量/冷陰極管102a側からの導光量)>(冷陰極管102b側からの採光量/冷陰極管102b側からの導光量)の関係になっている。
【0241】
導光板100’の発光領域B2では、冷陰極管102b’側から導光する光は、対向面114で反射する際に散乱層116により散乱されるとともに、導光板100のくさび形状によって、光射出面112に対する入射角が対向面114で反射する度に小さくなっていく。このため、冷陰極管102b’側から導光する光の多くは、発光領域B2では導光が維持されず、導光板100の外に射出する。一方、冷陰極管102a’側から発光領域B2に導光した光は、対向面114で反射する際に、散乱層116により散乱されるものの、光は導光板100のくさび形状によって反射する度に集光され、光射出面112に対する入射角が大きくなる。このため、冷陰極管102a’側から発光領域B2に導光した光は、発光領域B2では導光が維持され、導光板100の外に余り射出しない。すなわち、導光板100’の発光領域B2では、(冷陰極管102b’側からの採光量/冷陰極管102b’側からの導光量)>(冷陰極管102a’側からの採光量/冷陰極管102a’側からの導光量)の関係になっている。
【0242】
導光板100’の発光領域A2では、冷陰極管102a’側から導光する光は、対向面114で反射する際に散乱層116により散乱されるとともに、導光板100のくさび形状によって、光射出面112に対する入射角が対向面114で反射する度に小さくなっていく。このため、冷陰極管102a’側から導光する光の多くは、発光領域A2では導光が維持されず、導光板100の外に射出する。一方、冷陰極管102b’側から発光領域A2に導光した光は、対向面114で反射する際に、散乱層116により散乱されるものの、光は導光板100のくさび形状によって反射する度に集光され、光射出面112に対する入射角が大きくなる。このため、冷陰極管102b’側から発光領域A2に導光した光は、発光領域A2では導光が維持され、導光板100の外に余り射出しない。すなわち、導光板100’の発光領域B2では、(冷陰極管102a’側からの採光量/冷陰極管102a’側からの導光量)>(冷陰極管102b’側からの採光量/冷陰極管102b’側からの導光量)の関係になっている。
【0243】
導光板100の発光領域B2、A2は、冷陰極管102a側からの光と冷陰極管102b側からの光との双方をほとんど採り出さない非採光領域になっている。また、導光板100’の発光領域B1、A1は、冷陰極管102a’側からの光と冷陰極管102b’側からの光との双方をほとんど採り出さない非採光領域になっている。
【0244】
このように、導光板100の発光領域A1では冷陰極管102a側から導光する光がより多く採り出され、発光領域B1では冷陰極管102b側から導光する光がより多く採り出される。導光板100’の発光領域A2では冷陰極管102a’側から導光する光がより多く採り出され、発光領域B2では冷陰極管102b’側から導光する光がより多く採り出される。また導光板100、100’は、積層して配置したときに、全ての発光領域B1、A1、B2、A2でほぼ均一に光が取り出されるようになっている。
【0245】
図68は、本実施例による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置の駆動方法を示している。横軸方向は時間を表し、縦軸方向は階調データの書き込み状態((書き込み/非書き込み)とバックライトユニット130の点滅状態(ON/OFF)とを表している。波形aは発光領域B1での階調データの書き込み状態を示し、波形bは領域B2での階調データの書き込み状態を示している。波形cは領域A1での階調データの書き込み状態を示し、波形dは領域A2での階調データの書き込み状態を示している。また、波形eは冷陰極管102bの点滅状態を示し、波形fは冷陰極管102b’の点滅状態を示している。波形gは冷陰極管102aの点滅状態を示し、波形hは冷陰極管102a’の点滅状態を示している。
【0246】
図68に示すように、光源制御部132(図66では図示せず)は、ラッチパルス信号LPに同期して冷陰極管102a、102b、102a’、102b’をフレーム周波数(例えば60Hz)に等しい点滅周波数で所定の時間だけ発光させている。また光源制御部132は、冷陰極管102bの発光輝度を最大にするタイミングと、冷陰極管102b’の発光輝度を最大にするタイミングとを約4.2msec(1/4周期分)だけ異ならせている。同様に、冷陰極管102b’の発光輝度を最大にするタイミングと、冷陰極管102aの発光輝度を最大にするタイミングとは約4.2msecだけ異なり、冷陰極管102aの発光輝度を最大にするタイミングと、冷陰極管102a’の発光輝度を最大にするタイミングとは約4.2msecだけ異なっている。また、冷陰極管102a’の発光輝度を最大にするタイミングと、冷陰極管102bの発光輝度を最大にするタイミングとは約4.2msecだけ異なっている。
【0247】
領域B1の画素に階調データが書き込まれてから所定時間経過後に、発光領域B1を発光させる冷陰極管102bが点灯する。また、冷陰極管102bが消灯した後に、領域B1の画素に階調データが書き込まれる。領域B2の画素に階調データが書き込まれてから所定時間経過後に、発光領域B2を発光させる冷陰極管102b’が点灯する。また、冷陰極管102b’が消灯した後に、領域B2の画素に階調データが書き込まれる。同様に、領域A1の画素に階調データが書き込まれてから所定時間経過後に、発光領域A1を発光させる冷陰極管102aが点灯する。また、冷陰極管102aが消灯した後に、領域A1の画素に階調データが書き込まれる。領域A2の画素に階調データが書き込まれてから所定時間経過後に、発光領域A2を発光させる冷陰極管102a’が点灯する。また、冷陰極管102a’が消灯した後に、領域A2の画素に階調データが書き込まれる。
【0248】
このように、階調データが書き込まれている領域を照明する冷陰極管は消灯するようになっている。液晶表示装置では、画素に階調データを書き込んでから液晶分子が所定の傾斜角度で傾くまでに数msec〜数十msecの時間がかかるため、ある領域の階調データが書き込まれてから当該領域を照明する冷陰極管が点灯するまでの時間をできるだけ確保した方が良好な動画の表示品質が得られる。このため、本実施例では冷陰極管102aを消灯させた直後に階調データの書き込みを開始している。
【0249】
本実施例によれば、実施例5−1と同様の効果が得られる。また、本実施の形態では、実施例5−1と異なりマルチスキャン型の液晶表示装置が必要ないため、駆動回路を複雑化させることなくスキャン型の照明装置及び液晶表示装置を実現できる。なお、本実施例では導光板100、100’が4つに分割された発光領域A1、A2、B1、B2を有しているが、この分割数は任意である。
【0250】
本実施の形態によれば、構成が容易で小型かつ薄型、軽量であり、輝度及び色の均一なスキャン型の照明装置及び液晶表示装置を実現できる。また、本実施の形態によれば、輪郭ぼけがなく動画質に優れた液晶表示装置を実現できる。
【0251】
〔第6の実施の形態〕
本発明の第6の実施の形態による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置について図69乃至図73を用いて説明する。本実施の形態は、液晶表示装置又はそれに用いられる照明装置に貼付される偏光板に特徴を有し、液晶表示装置のパネル面あるいは照明装置の導光板に偏光板を貼合する場合の製造方法に特徴を有している。
【0252】
一般に透過型液晶表示装置は、液晶パネル裏面から入射した光の透過率を液晶層で変調してパネル表面に射出するようになっており、照明装置として液晶パネル裏面側にバックライトユニットが配置されている。一方、モバイル用途に用いられる反射型液晶表示装置では、外光を液晶パネル表面から入射して液晶層内を通過させ、反射電極で反射させて液晶層で変調してパネル表面に射出するようになっている。
【0253】
一般に反射型液晶表示装置は、外光が少ないときの補助用の照明光源として液晶パネル表面側にフロントライトユニット(例えば、第5の実施の形態の実施例5−5(図65)参照)が配置されている。フロントライトユニットは、液晶パネル表面側に配置された透明板状の導光板と、導光板の少なくとも一側面側に配置された光源とを有している。導光板の表面側(外光入射側)には例えば1mm以下の小ピッチで階段状にプリズムが形成されており、導光板側面の光源から入射した光が面内方向に反射や屈折して伝播しながら、液晶パネル面の全面にほぼ垂直光を出射するようになっている。導光板は、透過率が高く、成型が容易で、軽量であることが必要なことからバックライトユニット用の導光板と同じアクリル材が多用される。
【0254】
導光板の液晶パネル表面側の光射出面と液晶パネル表面との間には偏光板が配置されている。この偏光板を導光板の液晶パネル表面側の光射出面に貼付すると、導光板から液晶パネル表面へ比較的大きな入射角度で入射する不要な光を吸収して、画質の低下(黒浮き等)を抑制して高いコントラストの表示を得ることができる。
【0255】
フロントライトユニットは主に小型の液晶表示装置で使われるため、導光板には軽量化及び小型化が要求される。このため、導光板は厚さ1mm前後の極めて薄い板で形成され変形し易い構造となっている。これに対し、導光板に貼付した偏光板は高温下で0.3〜0.5%の熱収縮が生じてしまう。このため、高温下で偏光板が熱収縮すると導光板が変形してしまうという問題が生じている。例えば、夏の日に車中に放置するなどして、液晶表示装置が1日高温下に置かれた場合、偏光板が収縮して導光板を曲げてしまい、室温に戻しても収縮はそのまま維持されるため、導光板の変形は残存したままになる。フロントライトユニットの導光板の外光入射側には、導光板の表面プリズムを汚さないように、保護カバーが設けられているが、導光板が曲がってこの保護カバーと当たると、両者がこすれて導光板に傷がついて、輝度むらなど表示品質に悪影響を及ぼす。これを回避するために導光板と保護カバーとの距離を予め離すと、約5mmの間隔が必要となり、これは装置の厚さを大きくしてしまうことになる。また、導光板自体が変形すると、導光板の中央が山となる膨らみになり、丸形状のモアレ縞が生じて表示品質が低下してしまう。
【0256】
この問題を解決するために本実施の形態では、偏光板の熱収縮は不可逆的であって、且つ熱収縮は0.3〜0.5%で飽和することを見出し、偏光板を予め熱処理して不可逆な収縮をさせてから使うようにした。熱処理は、所定の温度環境中に偏光板を一定時間放置することにより行う。このとき熱処理温度を100℃以上にすると、偏光板自体の劣化が生じて急激に偏光度が低下してしまい表示のコントラストが下がってしまうので注意を要する。また、熱処理温度が40℃以下になると、偏光板の熱収縮の進行が遅くなるため熱処理に長時間を要することになるので現実の製造工程では注意が必要である。
【0257】
このような熱処理温度の範囲を勘案しつつ、偏光板に適度な熱処理を施すことにより、液晶表示装置が高温下に放置された場合でも導光板の変形量を小さくすることができ、導光板と保護カバーの距離を小さくして装置容積を小さくすることができる。また、導光板の変形を小さくできるのでモアレ縞による表示品質の低下も軽度にできる。さらに、環境温度が室温に戻れば導光板の変形がもとに戻るので、表示品質も損なわずに済む。
【0258】
以下、具体的実施例を用いて説明する。図69は、本実施の形態による照明装置の製造方法を示している。図69に示すように、まず、偏光板熱処理工程91において偏光板を恒温槽内で所定の温度にて加熱処理する。その後室温に戻してから導光板への貼付工程92に移り、貼付機で導光板表面に偏光板を貼り付ける。次いで、オートクレーブ処理を施す(オートクレーブ処理工程93)。次に、ランプアッセンブリの取付工程94にて、導光板に光源等を取り付けてフロントライトが完成する。
【0259】
次に、上記の偏光板熱処理工程91を好適に実施するための条件等について詳細に説明する。まず、熱処理温度と熱処理時間により、偏光板の吸収軸の透過率が50%となる波長の変化(以下、カット波長移動量という)と収縮率変化とを調べた(図70参照)。偏光板は、製造メーカの推奨する使用上限温度が70℃前後のものが多く、それ以上の温度に晒すと偏光板の劣化が早まることが知られている。この偏光板の劣化は偏光度の劣化であり、吸収軸のカット波長を測定してそのずれを調べることにより、劣化の度合いが分かる(図71参照)。
【0260】
図70は、本実施の形態による照明装置において、偏光板の熱処理における熱処理時間に対する偏光板吸収軸のカット波長変化を示している。横軸は熱処理時間(hr)を表し、縦軸はカット波長移動量(nm)を表している。図中、短ピッチの破線は偏光板に対する熱処理温度が50℃のデータを表している。同様に、一点鎖線は熱処理温度が60℃のデータを表し、細い実線は熱処理温度が70℃のデータを表し、長ピッチの破線は熱処理温度が100℃のデータを表している。また、太い実線は17型液晶表示装置に使用した偏光板のカット波長移動量を示しており、熱処理しない偏光板を導光板に貼付した比較用のデータであり、図中「17型装置内」と示している。
【0261】
図70に示すように、太い実線で示す「17型装置内」のカット波長移動量は、熱処理500hrで−6nm、1000hrで−11nmであった。これに比べて、50℃以上の温度で熱処理をした偏光板は、熱処理温度が高くなるほど同一の熱処理時間でのカット波長移動量が増えて劣化が早くなる。ここで、70℃以下の熱処理温度で、熱処理時間が50hrまでであれば、カット波長移動量は−11nm以下であり、比較の「17型装置内」のデータでは最大1000hr分の劣化に相当することがわかる。この1000hrは17型液晶表示装置の寿命時間の3%で、偏光板熱処理における劣化の量として許容範囲とした。
【0262】
図71は、本実施の形態による照明装置において、偏光板を70℃で熱処理した場合の偏光板の吸収軸方向の透過特性を示している。横軸は波長(nm)を表し、縦軸は透過率(%)を表している。図中、実線は熱処理時間が200時間における透過特性を示し、破線は熱処理時間が0時間(すなわち、熱処理せず)における透過特性を示している。熱処理をしない場合に比較して偏光板の吸収軸のカット波長は約810nmから約785nmに低下している。
【0263】
図72は、本実施の形態による照明装置において、偏光板の熱処理時間に対する収縮率の変化を示している。横軸は熱処理時間(hr)を表し、縦軸は収縮率を表している。図中の実線は熱処理温度が70℃の場合を示し、破線は熱処理温度が60℃の場合を示している。偏光板の収縮率は、熱処理前後で、偏光板の縦横の辺の長さを測り、元の長さに対する変化分の平均を算出した。熱処理温度が高いほど偏光板収縮が早くなるので、本例では60℃と70℃の熱処理温度に付いて示している。熱処理時間が100hr以上では、両者の熱収縮率は同一になるが、熱収縮の速度は熱処理温度が70℃の方が早く、40〜50hrの処理で偏光板の収縮がほぼ飽和する。図70に示した偏光板吸収軸のカット波長移動量についても50hr以内の熱処理時間が好ましいことが上記の通り明らかなので、熱処理温度が70℃で熱処理が適当であることが分かる。また、図72から、熱処理温度を70℃とするなら、ほぼ熱収縮が飽和する40hrの熱処理時間が望ましい。
【0264】
そこで、熱処理温度が70℃、熱処理時間が40hrで熱処理した偏光板を導光板に貼り、熱衝撃試験機にかけて導光板の変形量を測定した。具体的には、偏光板が貼付された導光板の端辺に光源を取り付けたフロントライトユニットを液晶パネルの上に四辺を固定して、温度60℃で25分及び温度−20℃で35分の熱衝撃試験にかけた。導光板の変形量は、導光板の中央部の最も隆起した部分と、導光板の縁との距離を測定して変形量とした。
【0265】
図73は、本実施の形態による照明装置において、熱衝撃試験時間と導光板変形量との関係を示している。横軸は熱衝撃試験時間(hr)を表し、縦軸は導光板の変形量(mm)を表している。図中、実線は熱処理を施した偏光板を表し、破線は熱処理をしていない偏光板を表している。
【0266】
従来の熱処理しない偏光板(破線)は熱衝撃試験時間が600hrで4.6mmの変形量であったが、熱処理した偏光板(実線)は衝撃試験時間が600hrで1.0mmの変形量であり、従来の39%に変形を抑えることができた。
【0267】
以上のように、本実施の形態によれば、偏光板に適度な熱処理を施して予め不可逆な熱収縮をさせてから導光板に貼付してフロントライトユニットを製造する。特に、熱収縮の量αを0<α≦0.3%の範囲にすることが好ましい。こうすることにより、液晶表示装置が高温下に放置された場合でも導光板の変形量を大幅に抑えることができる。従って、導光板と保護カバーの距離も1〜2mm短縮させることができ装置容積を小さくすることができる。また、導光板の変形量が小さいのでモアレ縞も軽度になるし、環境温度が室温に戻れば変形がとれて元の形状に戻るので表示品質も損なわずに済む。
【0268】
なお、本実施の形態では偏光板をフロントライトユニットの導光板の液晶パネル表面側の光射出面に貼付する場合を例にとって説明したが、これ以外にも、導光板の外光入射面側に導光板を貼付した場合や、液晶パネル面に貼付した場合、あるいは、バックライトユニットの導光板に貼付した場合にも本実施の形態を適用して所期の効果を得ることができる。
【0269】
また、偏光板の構成について具体的に示すと、例えばポリビニルアルコール(PVA)を延伸してヨウ素で染色した偏光フィルム単体や、当該偏光フィルムの両側に保護膜として例えばトリアセチルセルロース(TAC)フィルムを貼付した構造の偏光板、あるいは、さらに線膨張係数等が異なる位相差フィルム等が積層された偏光板がある。本実施の形態はこれらの全ての偏光板に対して適用可能である。
【0270】
本発明は、上記実施の形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態ではアクティブマトリクス型の液晶表示装置を例に挙げたが、本発明はこれに限らず、単純マトリクス型の液晶表示装置にも適用できる。
【0271】
また、上記実施の形態では、発光領域が4領域に分割されている場合を主として説明したが、本発明はこれに限らず、任意の分割数で領域分割することが可能である。
【0272】
さらに、上記実施の形態では、TNモードの液晶表示装置を例に挙げたが、本発明はこれに限らず、MVAモードやIPSモード等の他の液晶表示装置にも適用できる。
【0273】
以上説明した第1の実施の形態による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置は、以下のようにまとめられる。
(付記1)
アクティブマトリクス型の液晶表示装置の表示領域を照明する照明装置であって、
発光輝度を変化させることができる少なくとも1つの光源と、
前記光源からの光を射出する少なくとも1つの発光領域と、
前記光源を所定の最大輝度で発光させる最大点灯状態と、前記最大輝度より低い所定の中間輝度で発光させる中間点灯状態とを切り替える光源電源回路と
を有することを特徴とする照明装置。
【0274】
(付記2)
付記1記載の照明装置において、
前記発光領域は、前記表示領域を照明する際に、前記液晶表示装置に形成されたゲートバスラインの延伸方向にほぼ平行に配置される光射出用開口を有していることを特徴とする照明装置。
【0275】
(付記3)
付記1又は2に記載の照明装置において、
前記光源電源回路は、前記液晶表示装置に形成された複数のゲートバスラインに順次出力されるゲートパルスのいずれかに同期して前記最大点灯状態と前記中間点灯状態とを切り替えることを特徴とする照明装置。
【0276】
(付記4)
付記1乃至3のいずれか1項に記載の照明装置において、
前記中間点灯状態は、前記最大点灯状態の輝度レベルの50%以下の輝度レベルに設定されていることを特徴とする照明装置。
【0277】
(付記5)
付記1乃至4のいずれか1項に記載の照明装置において、
前記最大点灯状態での照明時間は、1フレーム期間の50%以下の時間であることを特徴とする照明装置。
【0278】
以上説明した第2の実施の形態による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置は、以下のようにまとめられる。
(付記6)
付記1乃至5のいずれか1項に記載の照明装置において、
第1の導光板とその端部に配置された第1の光源とを備え、第1の発光領域を主として照明し、隣接する第2の発光領域に光の一部を供給する第1の光源ユニットと、
前記第1の光源ユニットに積層され、第2の導光板とその端部に配置された第2の光源とを備え、前記第2の発光領域を主として照明し、隣接する前記第1の発光領域に光の一部を供給する第2の光源ユニットと
を有することを特徴とする照明装置。
【0279】
(付記7)
付記6記載の照明装置において、
前記第1の導光板は、前記第1及び第2の発光領域に配置され、
前記第2の導光板は、前記第1の発光領域だけに配置されていること
を特徴とする照明装置。
【0280】
(付記8)
付記7記載の照明装置において、
第3の導光板とその端部に配置された第3の光源とを備え、第3の発光領域を主として照明し、隣接する第4の発光領域に光の一部を供給する第3の光源ユニットと、
前記第3の光源ユニットに積層され、第4の導光板とその端部に配置された第4の光源とを備え、前記第4の発光領域を主として照明し、隣接する前記第3の発光領域に光の一部を供給する第4の光源ユニットと
をさらに有していることを特徴とする照明装置。
【0281】
(付記9)
付記8記載の照明装置において、
前記第3の導光板は、前記第3及び第4の発光領域に配置され、
前記第4の導光板は、前記第4の発光領域だけに配置されていること
を特徴とする照明装置。
【0282】
(付記10)
付記9記載の照明装置において、
前記第1の導光板と前記第4の導光板は同一平面上に配置され、
前記第2の導光板と前記第3の導光板は同一平面上に配置されていること
を特徴とする照明装置。
【0283】
(付記11)
付記10記載の照明装置において、
前記第1乃至第4の照明領域上に配置された透過型拡散板と、
前記第1乃至第4の照明領域と前記透過型拡散板との間に配置された光混合領域と
をさらに有することを特徴とする照明装置。
【0284】
(付記12)
付記11記載の照明装置において、
前記光混合領域は、厚さ0.5mm〜10mmの空間又は透明部材であること
を特徴とする照明装置。
【0285】
(付記13)
付記10乃至12のいずれか1項に記載の照明装置において、
前記第2の導光板と前記第3の導光板との対向端部間に、正反射又は拡散反射する両面反射板が配置されていることを特徴とする照明装置。
【0286】
(付記14)
付記13記載の照明装置において、
前記第2の導光板と前記第3の導光板との対向端部間は裏面側に開くΛ形状に形成されていることを特徴とする照明装置。
【0287】
(付記15)
付記14記載の照明装置において、
前記Λ形状の頂角θは、導光体の屈折率をnとすると、
θ≦180°−4×sin-1(1/n)
を満たすことを特徴とする照明装置。
【0288】
(付記16)
付記1乃至15のいずれか1項に記載の照明装置において、
前記光源電源回路は、前記発光領域からの射出光の輝度を調整する輝度調整用ボリュームを有していること
を特徴とする照明装置。
【0289】
(付記17)
アクティブマトリクス型の液晶表示装置において、
付記1乃至16のいずれか1項に記載された照明装置を有すること
を特徴とする液晶表示装置。
【0290】
以上説明した第3の実施の形態による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置は、以下のようにまとめられる。
(付記18)
マトリクス状に配列された複数の画素の光透過率を各階調データに基づいて変調するLCDパネルと、
1フレーム期間中の点灯時間の比率(duty比)を変化させて前記各画素に光を照射する照明装置と、
前記各階調データからそれぞれの明度及び明度ヒストグラムを算出し、予め決めた輝度飽和させる画素割合に基づいて前記明度ヒストグラムから閾値明度を決定し、前記閾値明度に基づいて、前記各階調データを加工して前記LCDパネルに出力すると共に前記duty比を変化させるduty比データを前記照明装置に出力する表示データ変換部と
を有することを特徴とする液晶表示装置。
【0291】
(付記19)
付記18記載の液晶表示装置において、
前記表示データ変換部は、
前記輝度飽和させる画素割合に基づき、前記明度ヒストグラムから明度の大きい順に計数して前記閾値明度を決定すること
を特徴とする液晶表示装置。
【0292】
(付記20)
付記19記載の液晶表示装置において、
前記表示データ変換部は、
前記1フレーム内のN個の画素のうち画像が表示されるM(M≦N)個の画素を判定し、前記M個の画素数と前記輝度飽和させる画素割合との積に基づき前記閾値明度を決定すること
を特徴とする液晶表示装置。
【0293】
(付記21)
付記18乃至20のいずれか1項に記載の液晶表示装置において、
前記表示データ変換部は、
前記階調データの取り得る最大値と前記duty比との積が前記閾値明度に等しくなるように前記duty比を決定し、前記閾値明度以上の明度の画素の階調データは前記最大値になるように加工し、それ以外の画素では、加工された階調データと前記決定されたduty比との積が当該画素の元の階調データの明度に等しくなるように加工すること
を特徴とする液晶表示装置。
【0294】
以上説明した第4の実施の形態による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置は、以下のようにまとめられる。
(付記22)
付記1乃至5のいずれか1項に記載の照明装置において、
前記発光領域内に複数の前記光源を備え、
前記光源制御系は、前記複数の光源に流す電流をそれぞれ制御して、前記発光領域を所定の最大輝度で発光させる最大点灯状態と、前記最大輝度より低い所定の中間輝度で発光させる中間点灯状態とを切り替えること
を特徴とする照明装置。
【0295】
(付記23)
付記22記載の照明装置において、
前記光源制御系は、
前記複数の光源のうち少なくとも1つに対して、所定周期で前記最大点灯状態になり、それ以外で消灯状態になるように電流を流し、
残りの前記光源に対して、前記最大点灯状態時には消灯状態になり、それ以外で前記中間点灯状態になるように電流を流すこと
を特徴とする照明装置。
【0296】
(付記24)
付記22記載の照明装置において、
前記光源制御系は、
前記複数の光源のうち少なくとも1つに対して、所定周期で前記最大点灯状態より低い第1の中間点灯状態になり、それ以外で前記第1の中間点灯状態よりさらに低い第2の中間点灯状態になるように電流を流し、
残りの前記光源に対して、前記第1の中間点灯状態時に前記照明領域が前記最大点灯状態となるように第3の中間点灯状態にして、前記第2の中間点灯状態時に前記照明領域が前記中間点灯状態となるように第4の中間点灯状態にするように電流を流すこと
を特徴とする照明装置。
【0297】
(付記25)
付記22記載の照明装置において、
前記光源制御系は、
前記複数の光源のうち少なくとも1つに対して、常時前記中間点灯状態となるように電流を流し、
残りの前記光源に対して、前記照明領域が所定周期で前記最大点灯状態になり、それ以外で消灯状態になるように電流を流すこと
を特徴とする照明装置。
【0298】
(付記26)
付記22乃至25のいずれか1項に記載の照明装置において、
前記光源制御系は、
前記最大点灯状態とその後の前記中間点灯状態との間に消灯状態ができるように電流を制御すること
を特徴とする照明装置。
【0299】
(付記27)
付記22乃至25のいずれか1項に記載の照明装置において、
前記光源制御系は、
前記最大点灯状態とその後の前記中間点灯状態との間に、前記中間点灯状態より低い点灯状態ができるように電流を制御すること
を特徴とする照明装置。
【0300】
(付記28)
アクティブマトリクス型の液晶表示装置において、
付記22乃至27のいずれか1項に記載された照明装置を有すること
を特徴とする液晶表示装置。
【0301】
以上説明した第5の実施の形態による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置は、以下のようにまとめられる。
(付記29)
第1及び第2の線状光源と、
前記第1の線状光源側から導光する光を主に外部に採り出す第1の採光要素を備えた第1の発光領域と、前記第2の線状光源側から導光する光を主に外部に採り出す第2の採光要素を備えた第2の発光領域とを備えた導光板と、
前記第1及び第2の線状光源を所定の点滅周波数でかつ互いに異なるタイミングで互いにほぼ同一の点灯時間だけ点灯させ、又は前記第1及び第2の線状光源を所定の点滅周波数で互いに異なる点灯時間だけ点灯させる光源駆動回路と
を有することを特徴とする照明装置。
【0302】
(付記30)
付記29記載の照明装置において、
前記第1及び第2の採光要素は、前記導光板表面に形成されたプリズム形状を含むこと
を特徴とする照明装置。
【0303】
(付記31)
付記29又は30に記載の照明装置において、
前記第1及び第2の採光要素は、前記導光板表面に形成された光散乱要素を含むこと
を特徴とする照明装置。
【0304】
(付記32)
付記29乃至31のいずれか1項に記載の照明装置において、
前記第1及び第2の採光要素は、前記導光板のくさび形状を含むこと
を特徴とする照明装置。
【0305】
(付記33)
付記29乃至32のいずれか1項に記載の照明装置において、
前記導光板は、前記第1及び第2の発光領域をそれぞれ複数有し、
前記第1及び第2の発光領域は、交互に配列していること
を特徴とする照明装置。
【0306】
(付記34)
付記29乃至33のいずれか1項に記載の照明装置において、
前記第1の線状光源は、前記第2の発光領域に近接して配置され、
前記第2の線状光源は、前記第1の発光領域に近接して配置されていること
を特徴とする照明装置。
【0307】
(付記35)
付記29乃至33のいずれか1項に記載の照明装置において、
前記第1の線状光源は、前記第1の発光領域に近接して配置され、
前記第2の線状光源は、前記第2の発光領域に近接して配置されていること
を特徴とする照明装置。
【0308】
(付記36)
付記29乃至35のいずれか1項に記載の照明装置において、
前記第1の線状光源側からの光を前記第1の発光領域に導光する第1の導光領域と、前記第2の線状光源側からの光を前記第2の発光領域に導光する第2の導光領域とをさらに有し、
前記第1及び第2の導光領域は、1枚の前記導光板に備えられていること
を特徴とする照明装置。
【0309】
(付記37)
付記29乃至35のいずれか1項に記載の照明装置において、
前記第1の線状光源側からの光を前記第1の発光領域に導光する第1の導光領域と、前記第2の線状光源側からの光を前記第2の発光領域に導光する第2の導光領域とをさらに有し、
前記第1及び第2の導光領域は、積層して配置された複数枚の前記導光板にそれぞれ備えられていること
を特徴とする照明装置。
【0310】
(付記38)
一対の基板と前記一対の基板間に封止された液晶とを備えた液晶表示パネルと、前記液晶表示パネルに所定の駆動信号を供給する駆動回路と、前記液晶表示パネルを照明する照明装置とを有する液晶表示装置において、
前記照明装置は、付記29乃至37のいずれか1項に記載の照明装置が用いられていること
を特徴とする液晶表示装置。
【0311】
(付記39)
付記38記載の液晶表示装置において、
前記点滅周波数は、前記液晶表示パネルのフレーム周波数に等しいこと
を特徴とする液晶表示装置。
【0312】
(付記40)
付記38又は39に記載の液晶表示装置において、
前記第1及び第2の発光領域は、前記表示領域の走査方向に配列していることを特徴とする液晶表示装置。
【0313】
(付記41)
付記38乃至40のいずれか1項に記載の液晶表示装置において、
前記駆動回路は、前記液晶表示パネルのマルチスキャンを行うこと
を特徴とする液晶表示装置。
【0314】
(付記42)
付記18乃至22のいずれか1項に記載の液晶表示装置において、
前記明度は、前記各画素の前記階調データ(R,G,B)から明度Y=r×R+g×G+b×B(r,g,bは実数、数値0を含む)として求められること
を特徴とする液晶表示装置。
【0315】
以上説明した第6の実施の形態による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置は、以下のようにまとめられる。
(付記43)
照明装置の導光板表面又は液晶表示装置の液晶パネル面に貼付される前に予め熱収縮されていることを特徴とする偏光板。
【0316】
(付記44)
付記43記載の偏光板において、
偏光フィルムの両面に保護フィルムが貼付されて構成され、少なくとも前記偏光フィルムが予め熱収縮されていること
を特徴とする偏光板。
【0317】
(付記45)
付記44記載の偏光板において、
さらに位相差フィルムを有していること
を特徴とする偏光板。
【0318】
(付記46)
付記43乃至付記45のいずれか1項に記載の偏光板において、
前記熱収縮の量αは、0<α≦0.3%であること
を特徴とする偏光板。
【0319】
(付記47)
偏光板が貼付された導光板を有する照明装置であって、
前記偏光板に付記43乃至46のいずれか1項に記載の偏光板が使用されていること
を特徴とする照明装置。
【0320】
(付記48)
付記47記載の照明装置において、
液晶パネルと組み合わされたときに、前記偏光板は、前記導光板の前記液晶パネル側の面に貼付されていること
を特徴とする照明装置。
【0321】
(付記49)
偏光板が貼付されたパネル面を有する液晶表示装置であって、
前記偏光板に付記43乃至46のいずれか1項に記載の偏光板が使用されていること
を特徴とする液晶表示装置。
【0322】
(付記50)
アクティブマトリクス型の液晶表示装置において、
付記47又は48に記載された照明装置を有すること
を特徴とする液晶表示装置。
【0323】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によれば、表示輝度低下を抑制しつつ動画表示における動きぼけや尾引きを減少させることができる照明装置及びそれを用いた液晶表示装置を実現できる。
また、本発明によれば、消費電力を抑制でき、装置を小型軽量且つ長寿命にできる照明装置及びそれを用いた液晶表示装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置の概略の構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置において、ラッチパルス信号LPの入力に同期してゲートドライバ12から各ゲートバスライン6に出力されるゲートパルスGPの出力タイミングと各発光領域25〜28の発光輝度B(25)〜B(28)を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置において、最大点灯輝度での照明期間及び中間輝度レベルを変化させて、図1に示したTFT−LCD1の表示領域に動画表示をさせたときの表示品質を複数の観察者による主観的評価として示した図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置の概略の構成を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態による照明装置の概略の構成を示す図である。図5(a)は、図4のA−A線で切断した断面であって、本実施形態の動画表示対応のTFT−LCD1に用いられる照明装置(サイドライト型バックライトユニット)40を冷陰極管の管軸方向に直交する面で切断した断面を示している。図5(b)は、照明装置40からの照明光のTFT−LCD1の表示領域裏面側での輝度分布を示している。
【図6】本発明の第2の実施の形態による照明装置40及びそれを用いたTFT−LCD1の変形例を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態による照明装置40の他の変形例を説明する図である。図7(a)に示す照明装置40は、導光板51、52間の隙間に両面反射部材64を配置した状態を示している。図7(b)は両面反射部材64を示す図である。図7(c)は他の両面反射部材64を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態における式1について説明する図である。図8(a)は図7(c)の拡大図であり、図8(b)は導光板52側の端面での光の進路を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置のさらに他の変形例を説明する図である。図9(a)は、本変形例に係る照明装置及びそれを用いた液晶表示装置の概略の構成を示す図である。図9(b)は、図9(a)のA−A線で切断した断面であって、本実施形態の動画表示対応のTFT−LCD1に用いられる照明装置(サイドライト型バックライトユニット)40を冷陰極管の管軸方向に直交する面で切断した断面を示す図である。図9(c)は、照明装置40からの照明光のTFT−LCD1の表示領域裏面側での輝度分布を示す図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態において、バックライトユニットの1フレーム期間中の点灯時間の比率(duty比)を変えて、さらに、階調データに加工を加えて液晶透過率の調整を行った場合に、元の画像と画質差を感じるかどうかの主観評価を示す図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置の表示データ変換回路20の概略の動作手順を示す図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置の表示データ変換回路20における明度Yの計算とヒストグラム作成の手順を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第3の実施の形態による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置において、画像が1フレーム(画面)内の一部だけにある場合、画像の占める画素数Mを計算する手順を示すフローチャートである。
【図14】本発明の第3の実施の形態による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置において、閾値明度Yαを算出する手順を示すフローチャートである。
【図15】本発明の第3の実施の形態による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置において、光源のduty比の選択に用いるduty比選択用ルックアップテーブルを示す図である。
【図16】本発明の第3の実施の形態による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置において、閾値明度Yαに対応させて、加工した階調データを複数のデータバスライン8に出力する際の制御値を決めるための信号制御値選択用ルックアップテーブルを示す図である。
【図17】本発明の第3の実施の形態による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置におけるduty駆動の例を示す図である。
【図18】本発明の第3の実施の形態による照明装置としてのサイドライト型バックライトユニットをLCDパネルに配置した例を示す図である。
【図19】本発明の第3の実施の形態による照明装置としてのサイドライト型バックライトユニットの冷陰極管A、Bをduty駆動する例を示す図である。
【図20】本発明の第3の実施の形態による照明装置として、冷陰極管A〜Fがパネル表示面の裏面に配置されたスキャン型バックライトユニットを示す図である。
【図21】本発明の第3の実施の形態による照明装置の冷陰極管A〜Fをduty駆動する例を示す図である。
【図22】本発明の第3の実施の形態による照明装置のサイドライト型バックライトユニットをLCDパネルに配置した例を示す図である。
【図23】本発明の第3の実施の形態による照明装置のサイドライト型バックライトユニットの冷陰極管A〜Dをduty駆動する例を示す図である。
【図24】本発明の第3の実施の形態による照明装置の直下型バックライトユニットをLCDパネルに配置した例を示す図である。
【図25】本発明の第3の実施の形態による照明装置の直下型バックライトユニットの冷陰極管A〜Hをduty駆動する例を示す図である。
【図26】本発明の第3の実施の形態による照明装置の直下型バックライトユニットをLCDパネルに配置した例を示す図である。
【図27】本発明の第3の実施の形態による照明装置の直下型バックライトユニットのLEDのA〜Tをduty駆動する例を示す図である。
【図28】図1に示すスキャン型バックライトを備えた表示装置において、duty比80%であって、1フレーム期間の初めの20%は消灯し、残りの期間の80%を全点灯する状態を示す図である。
【図29】本発明の第3の実施の形態による照明装置を用いて図28のバックライトの問題を解決するためのduty駆動方法を示す図である。
【図30】本発明の第4の実施の形態による実施例1に係るバックライト構造を示す図である。
【図31】本発明の第4の実施の形態による実施例1に係るバックライトの駆動波形を示す図である。
【図32】本発明の第4の実施の形態による実施例2に係るバックライト構造を示す図である。
【図33】本発明の第4の実施の形態による実施例2に係るバックライトの駆動波形を示す図である。
【図34】本発明の第4の実施の形態による実施例2に係るバックライトの具体的なタイミングチャートを示す図である。
【図35】本発明の第4の実施の形態による実施例2に係るバックライトの具体的なタイミングチャートを示す図である。
【図36】本発明の第4の実施の形態による実施例2に係るバックライトの具体的なタイミングチャートを示す図である。
【図37】本発明の第4の実施の形態による実施例3に係るバックライトの具体的なタイミングチャートを示す図である。
【図38】本発明の第4の実施の形態による実施例3に係るバックライトの具体的なタイミングチャートを示す図である。
【図39】本発明の第4の実施の形態による実施例3に係るバックライトにおいて、最大点灯状態S2での電流値(相対値)を10として、図38における中間点灯状態S3、S4を変化させて、TFT−LCD1の表示領域に動画表示をさせたときの表示品質を複数の観察者による主観的評価として示した図である。
【図40】冷陰極管の特性を示す図である。
【図41】本発明の第4の実施の形態による照明装置及びそのduty駆動方法を用いた効果を示す図である。
【図42】本発明の第4の実施の形態による照明装置及びそのduty駆動方法を用いた効果を示す図である。
【図43】本発明の第4の実施の形態による照明装置の実施例4について説明する図である。
【図44】本発明の第4の実施の形態による照明装置の実施例4のバックライトユニット75に対して、図37又は図38に示すduty駆動を行った結果を示す図である。
【図45】本発明の第4の実施の形態による照明装置の比較例として従来の直下型バックライト構造及びduty駆動を示す図である。
【図46】本発明の第4の実施の形態による照明装置の比較例として従来の直下型バックライトのduty駆動を示す図である。
【図47】本発明の第4の実施の形態による照明装置の実施例5によるバックライトユニット75’を示す図である。
【図48】本発明の第4の実施の形態による照明装置の実施例6によるバックライトユニット130を示す図である。
【図49】本発明の第4の実施の形態による照明装置の実施例7に係るバックライト構造を示す図である。
【図50】LEDの発光効率の電流依存性を示す図である。
【図51】LEDの発光量の電流依存性を示す図である。
【図52】本発明の第5の実施の形態による照明装置の基本構成を示す図である。
【図53】本発明の第5の実施の形態による照明装置の採光要素の第1の原理を説明する図である。
【図54】本発明の第5の実施の形態による照明装置の採光要素の第2の原理を説明する図である。
【図55】本発明の第5の実施の形態による照明装置の採光要素の第3の原理を説明する図である。
【図56】本発明の第5の実施の形態による照明装置の採光要素の第4の原理を説明する図である。
【図57】本発明の第5の実施の形態の実施例5−1による液晶表示装置の概略構成を示すブロック図である。
【図58】本発明の第5の実施の形態の実施例5−1による液晶表示装置の断面構成を示す図である。
【図59】本発明の第5の実施の形態の実施例5−1による照明装置のバックライトユニット130の断面構成を示す図である。
【図60】本発明の第5の実施の形態の実施例5−1による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置の駆動方法を示す図である。
【図61】本発明の第5の実施の形態の実施例5−1による液晶表示装置の構成の変形例を示すブロック図である。
【図62】本発明の第5の実施の形態の実施例5−2による照明装置の断面構成を示す図である。
【図63】本発明の第5の実施の形態の実施例5−3による照明装置の断面構成を示す図である。
【図64】本発明の第5の実施の形態の実施例5−4による照明装置の断面構成示す図である。
【図65】本発明の第5の実施の形態の実施例5−5による液晶表示装置の断面構成を示す図である。
【図66】本発明の第5の実施の形態の実施例5−6による液晶表示装置の断面構成を示す図である。
【図67】本発明の第5の実施の形態の実施例5−6による照明装置の断面構成を示す図である。
【図68】本発明の第5の実施の形態の実施例5−6による照明装置及びそれを用いた液晶表示装置の駆動方法を示す図である。
【図69】本発明の第6の実施の形態による照明装置の製造方法を示す図である。
【図70】本発明の第6の実施の形態による照明装置において、偏光板の熱処理における熱処理時間に対する偏光板吸収軸のカット波長変化を示す図である。
【図71】本発明の第6の実施の形態による照明装置において、偏光板を70℃で熱処理した場合の偏光板の吸収軸方向の透過特性を示す図である。
【図72】本発明の第6の実施の形態による照明装置において、偏光板の熱処理時間に対する収縮率を示す図である。
【図73】本発明の第6の実施の形態による照明装置において、熱衝撃試験時間と導光板変形量との関係を示す図である。
【図74】従来の動画表示対応のTFT−LCDに用いられる直下型バックライトユニットを冷陰極管の管軸方向に直交する面で切断した断面と、当該バックライトユニットからの照明光の輝度分布とを示す図である。
【図75】従来の動画表示対応のTFT−LCDに用いられる直下型バックライトユニットを表示領域側から見た構成を示す図である。
【図76】従来の他のスキャン型の照明装置として、サイドライト型バックライトユニットの構成を示す図である。
【符号の説明】
1、1008 TFT−LCD
2 LCDパネル
4 TFT
6 ゲートバスライン
8 データバスライン
10 画素電極
12 ゲートドライバ
14 データドライバ
16 制御回路
18 ゲートドライバ制御部
20 表示データ変換回路
22 光源制御部
24、40 照明装置
25〜28、41〜43 発光領域
30〜33、45〜48、1004 冷陰極管
35〜38 光源電源回路
50〜53 導光板
56〜59 光取り出し構造
60 拡散シート
62 光混合領域
64 両面反射部材
70〜73 輝度調整用ボリューム
91 偏光板熱処理工程
92 導光板への貼付工程
93 オートクレーブ処理工程
94 ランプアッセンブリの取付工程
100、1020 導光板
102a、102a’、102b、102b’、1004 冷陰極管
110、1002 ランプリフレクタ
112 光射出面
114 対向面
116 散乱層
118、119 プリズム面
130、1000 バックライトユニット
134 表示領域
132 光源制御部
136 配向シート群
138 反射散乱シート
140、141 偏光板
142 TFT基板
144 対向基板
1006 透過型拡散板
1010〜1013 分割領域
1002 ランプリフレクタ
1022 LED
Clc 液晶容量
Cs 蓄積容量
G ゲート電極
S ソース電極
D ドレイン電極

Claims (13)

  1. アクティブマトリクス型の液晶表示装置の表示領域を照明する照明装置であって、
    発光輝度を変化させることができる少なくとも1つの光源と、
    前記光源からの光を射出する少なくとも1つの発光領域と、
    前記発光領域を所定の最大輝度で発光させる最大点灯状態と、前記最大輝度より低い所定の中間輝度で発光させる中間点灯状態とを切り替える光源制御系と
    第1の導光板とその端部に配置された第1の光源とを備え、第1の発光領域を主として照明し、隣接する第2の発光領域に光の一部を供給する第1の光源ユニットと、
    前記第1の光源ユニットに積層され、第2の導光板とその端部に配置された第2の光源とを備え、前記第2の発光領域を主として照明し、隣接する前記第1の発光領域に光の一部を供給する第2の光源ユニットと
    を有することを特徴とする照明装置。
  2. 請求項1記載の照明装置において、
    前記発光領域は、前記液晶表示装置に形成されたゲートバスラインの延伸方向にほぼ平行に配置される光射出用開口を有していることを特徴とする照明装置。
  3. 請求項1又は2に記載の照明装置において、
    前記光源制御系は、前記液晶表示装置に形成された複数のゲートバスラインに順次出力されるゲートパルスのいずれかに同期して前記最大点灯状態と前記中間点灯状態とを切り替えることを特徴とする照明装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の照明装置において、
    前記中間点灯状態は、前記最大点灯状態の輝度レベルの50%以下の輝度レベルに設定されていることを特徴とする照明装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の照明装置において、
    前記最大点灯状態での照明時間は、1フレーム期間の50%以下の時間であることを特徴とする照明装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の照明装置において、
    前記第の導光板は、前記第1及び第2の発光領域に配置され、
    前記第の導光板は、前記第1の発光領域だけに配置されていること
    を特徴とする照明装置。
  7. 請求項記載の照明装置において、
    第3の導光板とその端部に配置された第3の光源とを備え、第3の発光領域を主として照明し、隣接する第4の発光領域に光の一部を供給する第3の光源ユニットと、
    前記第3の光源ユニットに積層され、第4の導光板とその端部に配置された第4の光源とを備え、前記第4の発光領域を主として照明し、隣接する前記第3の発光領域に光の一部を供給する第4の光源ユニットと
    をさらに有していることを特徴とする照明装置。
  8. アクティブマトリクス型の液晶表示装置の表示領域を照明する照明装置であって、
    発光輝度を変化させることができる少なくとも1つの光源と、
    前記光源からの光を射出する少なくとも1つの発光領域と、
    前記発光領域を所定の最大輝度で発光させる最大点灯状態と、前記最大輝度より低い所定の中間輝度で発光させる中間点灯状態とを切り替える光源制御系とを有し、
    前記発光領域内に複数の前記光源を備え、
    前記光源制御系は、前記複数の光源に流す電流をそれぞれ制御して、前記発光領域を所定の最大輝度で発光させる最大点灯状態と、前記最大輝度より低い所定の中間輝度で発光させる中間点灯状態とを切り替え、前記最大点灯状態とその後の前記中間点灯状態との間に消灯状態ができるように電流を制御すること
    を特徴とする照明装置。
  9. アクティブマトリクス型の液晶表示装置の表示領域を照明する照明装置であって、
    発光輝度を変化させることができる少なくとも1つの光源と、
    前記光源からの光を射出する少なくとも1つの発光領域と、
    前記発光領域を所定の最大輝度で発光させる最大点灯状態と、前記最大輝度より低い所定の中間輝度で発光させる中間点灯状態とを切り替える光源制御系とを有し、
    前記発光領域内に複数の前記光源を備え、
    前記光源制御系は、前記複数の光源に流す電流をそれぞれ制御して、前記発光領域を所定の最大輝度で発光させる最大点灯状態と、前記最大輝度より低い所定の中間輝度で発光させる中間点灯状態とを切り替え、前記最大点灯状態とその後の前記中間点灯状態との間に、前記中間点灯状態より低い点灯状態ができるように電流を制御すること
    を特徴とする照明装置。
  10. 請求項8又は9に記載の照明装置において、
    前記光源制御系は、
    前記複数の光源のうち少なくとも1つに対して、所定周期で前記最大点灯状態になり、それ以外で消灯状態になるように電流を流し、
    残りの前記光源に対して、前記最大点灯状態時には消灯状態になり、それ以外で前記中間点灯状態になるように電流を流すこと
    を特徴とする照明装置。
  11. 請求項8又は9に記載の照明装置において、
    前記光源制御系は、
    前記複数の光源のうち少なくとも1つに対して、所定周期で前記最大点灯状態より低い第1の中間点灯状態になり、それ以外で前記第1の中間点灯状態よりさらに低い第2の中間点灯状態になるように電流を流し、
    残りの前記光源に対して、前記第1の中間点灯状態時に前記照明領域が前記最大点灯状態となるように第3の中間点灯状態にして、前記第2の中間点灯状態時に前記照明領域が前記中間点灯状態となるように第4の中間点灯状態にするように電流を流すこと
    を特徴とする照明装置。
  12. 請求項8又は9に記載の照明装置において、
    前記光源制御系は、
    前記複数の光源のうち少なくとも1つに対して、常時前記中間点灯状態となるように電流を流し、
    残りの前記光源に対して、前記照明領域が所定周期で前記最大点灯状態になり、それ以外で消灯状態になるように電流を流すこと
    を特徴とする照明装置。
  13. アクティブマトリクス型の液晶表示装置において、
    請求項1乃至12のいずれか1項に記載された照明装置を有すること
    を特徴とする液晶表示装置。
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