JP4120477B2 - Ofdm通信システムのためのsinr測定方法及び測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルチキャリアデータ伝送のための直交周波数分割多重方式(OFDM)を使用したワイヤレス通信システムに関する。より詳細に述べれば、本発明は、OFDM通信システム内のサブチャンネルの信号対干渉プラス雑音電力比(SINR)測定に関する。
【0002】
【従来の技術】
(セルラネットワークシステム適応のためのチャンネル品質測定)
セルラネットワークシステム適応方法は、動作環境の変化に起因してネットワークの自己最適化が要求される場合に使用される。適応方法の本質的かつ重要な特性は、所望のシステムパフォーマンス目標を最適化するための、時間的に変化する自己調整動作である。適応方法は、セルラネットワークシステム内において、ネットワーク能力の増加、ネットワークデータレートの増加、およびネットワークのカバーする範囲と信頼性の向上のために広く使用されている。
【0003】
動的チャンネル割り当て(DCA)および伝送電力コントロール(TPC)は、一般に使用されているセルラネットワーク適応方法であり、ワイヤレス通信端末がその動作環境に適応することを可能にする。DCAおよびTPCは、次のステップを実行する。すなわち、(1)すべての使用可能なチャンネルを、チャンネル品質に関してランク付けする。(2)使用可能な最適チャンネルを選択し、それに接続する。そして、(3)選択されたチャンネル内において、サービスに望ましいリンク品質のために必要な最小電力を用いて動作する。DCAは、使用可能な最良チャンネルのランク付けおよび選択のために使用され、TPCは、選択されたチャンネル内における適応電力調整のために使用される。DCAおよびTPCは協働して適応的にリンク品質および信頼性を改善し、ネットワークのカバーする範囲を増加し、ネットワークデータレートの増加を促進し、かつ他の動作中のネットワーク端末に対する干渉を最小にする。全世界的に、ワイヤレスのパーソナル、ローカルおよび都市レベルのエリアネットワークのための通信標準グループは、DCAおよびTPCを、それぞれの物理(PHY)レイヤおよびメディアアクセスコントロール(MAC)レイヤに組み込んでいる。
【0004】
適応チャンネルの符号化および変調(ACM)は、一般に使用されているもう1つのセルラネットワーク適応方法であり、それにおいては、ネットワークデータレートを増加するために、変化する環境に対してチャンネルの符号化および信号変調が適応される。良好なチャンネル品質測度を伴うセルラネットワーク端末は、適応的に高い符号レートおよび高次の信号変調を割り当てられることが可能であり、それに対して不充分なチャンネル品質測度を伴う端末には、低い符号レートおよび低次の変調が割り当てられる。高次の変調は、伝送端末のデータレートを増加する。しかしながら、より干渉の影響を受けやすく、特に伝送端末の信号電力が弱い場合にはそれが著しい。低次の変調は、データレートという意味において効率的ではないが、ネットワーク干渉に対してはより耐性がある。
【0005】
正確かつ堅牢なチャンネル品質測定は、上記のセルラネットワーク適応方法ならびにここには述べていないそのほかの方法を実行する上で必須である。各チャンネル品質測定における誤差ならびにそれらの獲得における遅延は、ネットワーク端末が伝送用に誤ったチャンネルを選択し、誤ったチャンネルの符号化と変調を招き、そして、高すぎる電力による伝送、ネットワークリソースの浪費、あるいは低すぎる電力による伝送のいずれかを生じて、フレームエラーレートを増す原因になる。従来技術の中に提案されている一般的なチャンネル品質測定としては、受信信号強度指標(RSSI)ワード、信号対干渉プラス雑音電力比(SINR)測定、非符号化ビットエラーレート(BER)測定およびフレームエラーレート(FER)測定が挙げられる。
【0006】
RSSIワードは、受信機の復調をロックすることなく受信機のアナログ前端部において計算することが可能である。RSSIワードは、受信信号の電力が低い場合であっても、低干渉チャンネルに関して妥当に信頼性のあるチャンネル品質測定を提供することができる。しかしながら、高干渉チャンネルについてのRSSIワードは、不正確かつ信頼性の低いものとなる。
【0007】
RSSIワードとは対照的に、SINR測定は、受信機の復調のロックを必要とするが、受信信号および干渉プラス雑音電力の両方の意味においてチャンネル品質測定を提供する。それに加えて、ディジタル信号処理演算を介して計算されるSINR測定は、アナログ領域において導出されるRSSIワードより高い精度および分解能を有することができる。SINR測定は、信号の伝播距離および干渉に起因して信号品質が急峻に変化することのあるセル境界近傍のチャンネル品質測定基準として、非符号化BER測定、FER測定、あるいはRSSIワードよりも適している。
【0008】
非符号化BERは、チャンネル復号器に対する入力において観察されるBERとして定義される。BER測度を導出するために使用される非符号化ビットエラーの数は、既知の送信されるフレームのプリアンブルからのビットと、受信されたフレームのプリアンブルからのビットを比較することによって直ちに計算され得る。また非符号化BER測定は、受信機の復調のロックを必要とし、復調後の信号の品質に関する情報も提供する。非符号化BER測定は、ビット平均方法によって計算される。平均に起因して、非符号化BER測定は、非常に正確でないこともあり、特に極めて長い平均化ウインドウが必要となる低いBERにおいてそれが顕著になる。さらに、平均を行うために、非符号化BER測定は、急峻に変化するチャンネルまたは干渉条件に対して充分に迅速な調整をなし得ない。つまり、非符号化BER測定は、ACM、TPC、およびハンドオフプロトコルの目的に対しては、通常は遅すぎるということになる。
【0009】
非符号化BER測定およびRSSIワードは、より良好なチャンネル品質の測定のために併せて使用されることもある。たとえば、高い非符号化BER測定および高い信号レベルのRSSIワードは、チャンネル干渉を示唆し、低い非符号化BER測定および低い信号レベルのRSSIワードは、低い電力を伴う注目受信信号を示唆し、低い非符号化BER測定および高い信号レベルのRSSIワードは、高い電力を伴う注目受信信号を示唆する。非符号化BER測定が高く、低い信号レベルのRSSIワードが受信された場合には、チャンネル品質における低下が、弱い注目信号もしくは弱い干渉信号が受信されている結果であると推測することができる。この最後の状況は、TPC方法に関する問題を提起する。TPC方法においては、通常、弱い信号の受信によって電力の増加がもたらされる。受信した弱い信号が干渉信号であった場合には、電力の増加によってより多くのネットワーク干渉がもたらされることになる。
【0010】
FER測定もまた、ビット平均方法によって獲得される。通常、FER測定は、巡回冗長検査復号器が出力したフレームエラーインジケータビットを平均することによって計算される。FER測定は、受信されたデータ搬送信号を復調し、復号した後にそれらを使用して計算されることから、チャンネル品質のもっとも良好な指標を提供する。しかしながら、FER測定が平均方法によって獲得されることから、非符号化BER測定と同じ欠点を有する。
【0011】
(マルチキャリアデータ伝送のためのOFDM)
直交周波数分割多重方式(OFDM)は、いくつかのワイヤレスネットワークの物理レイヤに関して標準化されているマルチキャリアデータ伝送のためのテクニックである。OFDMテクニックの主な原理は、割り当てられたチャンネルをN(2のべき乗)個の直交サブチャンネルに分割することである。各サブチャンネルは、等しい帯域幅を有し、サブキャリア信号の固有周波数上に中心が置かれる。サブキャリア信号は直交しており、これはN個のサブキャリアの任意の2つの内積がゼロに等しくなることを意味する。直交するサブキャリア信号の離散的な周波数は、等間隔、かつ最小に離隔され、その結果、サブキャリア信号のデータ変調が最適帯域幅効率を促進する。これに対して、マルチキャリアデータ伝送のための周波数分割多重方式(FDM)は、非直交サブキャリア信号を使用することから、サブキャリア信号周波数スペクトルを分離するために、割り当てられるチャンネル帯域幅の多くの部分が無駄になる。
【0012】
図1は、OFDM通信システムの単純なトップ‐レベルの概念モデルを示しており、これについて以下に説明する。これらについては、非特許文献1、非特許文献2、もしくは非特許文献3により詳細な説明が述べられており、それが参照によりこれに援用される。
【0013】
ここで、伝送されるOFDM記号のシーケンス内における記号数を整数n≧1で表し、OFDMサブチャンネルの数を正の整数N(2のべき乗)で表す。N個のベクトルSNは、次の数式15によって示される。
【0014】
【数15】
SN={0,1,...,N−1}
このN個のベクトルSNは、N個のOFDMサブチャンネルすべてのインデクスを含むものとする。
【0015】
図1を参照すると、データソース6が周波数ドメインのスカラー値の与えられた信号のサンプルをバッファ8に対して出力する。データソース6によって生成された各サンプルは、信号型においては複素値の与えられたサンプルである。各サンプルには、異なるチャンネル符号化を有すること、異なる信号型からなること、あるいは異なる振幅を有することが許される。
【0016】
バッファ8は、データソース6からのスカラー値の与えられた信号を、N個の連続するサンプルを収集することによってベクトル値の信号に変換する。バッファ8によって生成されたn番目の複素値の与えられたベクトルは、次の数式16のような長さNの周波数ドメインのベクトルになる。
【0017】
【数16】
U[n]={Us[n],s∈SN}
U[n]内のN個のエレメントは、伝送されるべき周波数ドメインのサブチャンネル信号サンプルである。
【0018】
ブロック10は、N個の直交サブキャリア信号を用いてU[n]を変調する。ブロック10は、逆離散フーリエ変換(IDFT)マトリクスもしくは等価的な逆高速フーリエ変換(IFFT)マトリクスと、ベクトルU[n]を使用してマトリクス‐ベクトル乗算による変調を実行する。IFFTマトリクスの行は、周波数において等しく間隔が設けられたサブキャリア信号を含む。IFFT演算は、周波数ドメインのベクトルU[n]を時間ドメインの長さNのOFDM記号u[n]に変換する。OFDM記号u[n]は以下の数式17によって示される。
【0019】
【数17】
u[n]={us[n],s∈SN}
OFDM記号u[n]内のエレメントは、伝送されるべき時間ドメインのサブチャンネル信号サンプルである。直交サブキャリア変調を実行するために使用されるIFFTマトリクスのプロパティによって、各時間ドメインのサブチャンネル信号は、等しく間隔が設けられた、異なる周波数を持つことになる。サブチャンネル信号が直交サブキャリア変調によって生成されることから、伝送されるN個のサブチャンネル信号は、チャンネルの伝達関数によって異なった改ざんを受けることになる。
【0020】
時間ドメインのOFDM記号u[n]は、平坦フェージングチャンネルプラス雑音および干渉ブロック12に入力される。ブロック12の出力におけるチャンネルおよび干渉プラス雑音により改ざんされた長さNの時間ドメインのOFDM記号v[n]は、以下の数式18によって示される。
【0021】
【数18】
v[n]={vs[n],s∈SN}
なお、v[n]内のs番目に受信される時間ドメインのサブチャンネル信号サンプルは、以下の数式19に示すようになる。
【0022】
【数19】
vs[n]=hs[n]us[n]+es[n]
ここで、hs[n]は、未知の時間的に変動する、複素値が与えられたチャンネルプロセスのサンプルを、us[n]は、u[n]からの未知のチャンネル入力サンプルを、es[n]は、干渉プラス雑音(IPN)をモデリングする複素値が与えられた信号の未知のサンプルをそれぞれ表している。
【0023】
ブロック14は、ブロック10の逆演算を実行する。より具体的に述べれば、受信された時間ドメインの長さNのOFDM記号v[n]が与えられると、ブロック14は、高速フーリエ変換(FFT)マトリクスおよび受信した時間ドメインのOFDM記号v[n]を使用するマトリクス‐ベクトル乗算によって直交サブキャリア復調を実行する。このFFTマトリクスの行は、ブロック10のIFFTマトリクスの共役複素値を含んでいる。このFFT演算は、数式20に示すように、時間ドメインのOFDM記号v[n]を長さNの周波数ドメインのベクトルV[n]に逆変換する。
【0024】
【数20】
V[n]={Vs[n],s∈SN}
周波数ドメインのベクトルV[n]内のエレメントは、チャンネルおよび干渉プラス雑音の改ざんを受けた周波数ドメインのサブチャンネル信号サンプルである。
【0025】
ブロック16は、バッファ8の逆演算を行う。ブロック16は、周波数ドメインのベクトルV[n]をスカラー値の与えられた信号にアンバッファし、V0[n]から開始してVN−1[n]で終了する周波数ドメインのベクトルV[n]内のエレメントを連続的に出力する。周波数ドメインのサンプルは、データソース6の逆動作を行うデータシンク18に連続的に入力される。
【0026】
【非特許文献1】
L.ハンゾ(L. Hanzo),W.ウェブ(W. Webb),T.ケラー(T. Keller)著,「シングルおよびマルチキャリア直交振幅変調(Single‐ and Multi‐Carrier QuadratureAmplitude Modulation)」,(米国),ウィリー/IEEEプレス(Wiley/IEEE Press),1999年
【0027】
【非特許文献2】
R.バン・ニー(R, van Nee)およびR.プラサド(R. Prasad)著,「ワイヤレスマルチメディア通信のためのOFDM(OFDM for Wireless Multimedia Communications)」,(米国),ノーウッド,MA: アーテック・ハウス(Norwood, MA: Artech House),2000年
【0028】
【非特許文献3】
T.ケラー(T. Keller)およびL.ハンゾ(L. Hanzo)著,「適応マルチキャリア変調:ワイヤレス通信における時間‐周波数プロセッシングのための好適なフレームワーク(Adaptive Multicarrier Modulation: A Convenient Framework for Time‐Frequency Processing in Wireless Communications)」,(米国),IEEE会報第88巻,第5号,2000年5月,pp.611‐640
【0029】
【発明が解決しようとする課題】
以上述べたように、各サブチャンネル信号は、固有のサブキャリア信号によって変調され、その結果、チャンネル伝達関数によって異なる改ざんを受ける。この特性を、ネットワーク能力の増加、ネットワークデータレートの増加、およびネットワークのカバー範囲および信頼性を向上するために、個別もしくはグループのサブチャンネル信号を適応的に割り当てるか調整することによってセルラネットワーク適応方法に利用することが可能である。実際に、OFDMベースのセルラネットワークシステム内における適応については、個別もしくはグループのサブチャンネル信号に関するチャンネル品質の測度が高い恩恵をもたらす。本発明の実施態様は、個別もしくはグループのOFDMサブチャンネル信号に関するSINR測定を提供するものである。
【0030】
【発明の要約】
これまで概説してきたように、直交周波数分割多重方式(OFDM)は、固定帯域幅の使用可能な通信チャンネルをN(2のべき乗)個の直交サブチャンネルに分割するマルチキャリアデータ伝送に関するテクニックである。たとえば図2は、割り当てられた単位帯域幅のチャンネルをN=16の直交サブチャンネルに分割する態様を示しており、それぞれのサブチャンネルの帯域幅は1/Nである。ここで注意すべきことは、実際のOFDMシステムの履行においては、通常、64〜4096のサブチャンネルが使用されることである。N個のサブチャンネルがN個のサブチャンネル信号の伝送に使用され、そのそれぞれが異なるチャンネル符号、信号型、および振幅を有することが許される。個別のサブチャンネル信号もしくはサブチャンネル信号のグループは、セルラネットワーク内における多くの目的に使用することができる。たとえば、個別のサブチャンネル信号もしくはサブチャンネル信号のグループを、OFDM通信システム内の異なるユーザまたは論理チャンネルに割り当てることができる。
【0031】
デジタルテレビジョン放送システム、ワイヤレス都市エリアネットワーク(WMAN)もしくはワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)に用いられているような代表的なOFDM通信システムにおいては、データが、フレームとして知られる時間ドメインのOFDM記号のグループとして伝送される。図3は、単純な例のOFDMフレーム500を示しており、このフレームは、時間ドメインのOFDMプリアンブル記号504および時間ドメインのOFDMデータ記号502から構成されている。より複雑なフレームは、OFDMデータパケットと呼ばれる多数の時間ドメインのOFDMデータ記号から構成されることになる。それに加えて、1を超える数のプリアンブル記号が使用されることもある。用途に応じて、デジタルテレビジョン放送におけるように連続的にフレームを伝送することも可能であり、またWMANもしくはWLANの履行におけるように時間的にランダムに伝送することも可能である。
【0032】
代表的なOFDM通信システムにおいて伝送される各フレームは、フレームプリアンブルを含んでいる。OFDM受信機は、このプリアンブルを、周波数同期、タイミング同期、あるいはチャンネル品質測定に使用することができる。前述したように時間ドメインにおける方法(RSSI、SINR、BER、FER)は、個別もしくはグループのOFDMサブチャンネル信号のチャンネル品質測定に関して最適ではなく、また複雑である。さらに、干渉プラス雑音(IPN)信号は突然に現れ、非定常性が高いことから、時間ドメインにおけるサブチャンネル信号に関して正確かつ安定したチャンネル品質測定を得ることが困難である。OFDMベースの通信システムは、直交サブキャリア変調および復調のためFFTモジュールを必要とする。FFTモジュールは、さらに周波数ドメインにおけるチャンネル品質測定にも使用され得る。今必要とされているものは、OFDM通信システム内における個別もしくはグループのサブチャンネル信号に関する正確かつ安定したチャンネル品質測定を提供する周波数ドメインにおける方法である。
【0033】
本発明の実施態様には、OFDM通信システムのための高速フーリエ変換(FFT)ベースのSINR測定方法が開示されている。受信されたOFDMサブチャンネル信号に関するSINR測定は、非パラメトリック信号処理方法の新規な適用によって周波数ドメインにおいて演算される。この開示の方法を用いれば、個別のサブチャンネルもしくはサブチャンネルのグループに関連付けされた受信信号に関して、フレームごとを基準としてSINR測度の演算が可能になる。
【0034】
本発明を要約するために、いくつかの定義を最初に示す。正の実数TSは、ベースバンドの情報信号サンプリング周期を表すものとする。整数n≧1は、伝送されるOFDMフレームの順番におけるOFDMフレーム番号を表し、正の整数N(2のべき乗)は、サブチャンネルの数を表すものとする。またN‐ベクトルSN={0,1,...,N−1}は、N個のOFDMサブチャンネルすべてのインデクスを含むものとする。
【0035】
図4は、本発明の一実施態様に従ったOFDM通信システムの別の単純なトップレベルの概念モデルを示している。図4は図1と類似であるが、図4におけるデータソースは、OFDM通信システム内のすべての端末に既知となっているフレームプリアンブルソース4となっている。フレームプリアンブルソース4は、既知の周波数ドメインのスカラー値の与えられた信号を、毎秒1/TSのサンプリングレートでバッファ8に出力する。
【0036】
図4を参照すると、数式21によって示される周波数ドメインのベクトルX[n]がバッファ8から出力され、数式22によって示される時間ドメインのOFDMフレームプリアンブル記号x[n]が直交サブキャリアMOD10から出力され、数式23によって示される時間ドメインのOFDM記号y[n]がブロック12から出力されているが、これらは、図1を用いて説明したのとまったく同じ態様に従って生成される。
【0037】
【数21】
X[n]={Xs[n],s∈SN}
【0038】
【数22】
x[n]={xs[n],s∈SN}
【0039】
【数23】
y[n]={ys[n],s∈SN}
既知のフレームプリアンブルx[n]およびチャンネル改ざん後のフレームプリアンブルy[n]が与えられると、実施態様のSINR測定装置63は、まず数式24〜数式26に示される電力スペクトル密度(PSD)ベクトルSxx、Syy、及びSxyを計算する。
【0040】
【数24】
Sxx[n]={Sxx[n,s],s∈SN}
【0041】
【数25】
Syy[n]={Syy[n,s],s∈SN}
【0042】
【数26】
Sxy[n]={Sxy[n,s],s∈SN}
具体的には、Sxx[n]におけるFFT演算によるPSD測度Sxx[n,s]は、数式27に示すように、時間ドメインのサブチャンネル信号サンプル、すなわちx[n]内のxs[n]に割り当てられた合計伝送信号電力の割合の大きさを与える。
【0043】
【数27】
【0044】
係数wjは、スペクトルウインドウ値(たとえばハニング、ハミング等)である。
【0045】
Syy[n]におけるFFT演算によるPSD測度Syy[n,s]は、数式28に示すように、時間ドメインのサブチャンネル信号サンプル、すなわちy[n]内のys[n]に割り当てられた合計伝送信号電力の割合の大きさを与える。
【0046】
【数28】
【0047】
また、Sxy[n]におけるFFT演算によるPSD測度Sxy[n,s]は、数式29に示すように、積xs[n]ys[n]に関連付けされる合計受信信号電力の大きさを与える。
【0048】
【数29】
【0049】
なお、上付のアスタリスクは、複素共役であることを示す。
【0050】
PSDベクトルSxx[n]およびSxy[n]が与えられると、実施態様のSINR測定装置63は、数式30に示されるPSDベクトルSSIG[n]を演算する。
【0051】
【数30】
SSIG[n]={SSIG[n,s],s∈SN}
ここで、SSIG[n,s]は以下の数式31によって示され、時間ドメインのサブチャンネル信号サンプル、すなわちx[n]内のxs[n]に割り当てられた合計受信信号電力の割合の大きさを与える。
【0052】
【数式31】
【0053】
PSDベクトルSSIG[n]およびSyy[n]が与えられると、実施態様のSINR測定装置63は、数式32に示されるPSDベクトルSIPN[n]を演算する。
【0054】
【数32】
SIPN[n]={SIPN[n,s],s∈SN}
ここで、SIPN[n,s]は、以下の数式33によって示され、未知のIPNサブチャンネル信号サンプルes[n]に割り当てられた合計受信信号電力の割合の大きさを与える。
【0055】
【数33】
SIPN[n,s]=Syy[n,s]−SSIG[n,s]
n番目に伝送されたOFDMフレームについて、整数0≦r≦Nに関するサブチャンネルベクトルSNのサブチャンネルグルーピングまたは部分集合G[n]は、以下の数式34によって表される。
【0056】
【数34】
G[n]={G0[n],G1[n],...Gr−1[n]}
サブチャンネルグルーピングG[n]は、SNの互いに素のサブセットである、r個の明確なサブチャンネルグループG0[n],G1[n],...Gr−1[n]を含む。i番目のサブチャンネルグループGi[n]は、Ni個のサブチャンネルからなる。以下の数式35は、所定のサブチャンネルグルーピングに関して真にならなければならない。
【0057】
【数35】
N0+N1+・・・+Nr−1=N
図5は、n番目に伝送されるフレームに関する一例としてのOFDMシステムのサブチャンネルグルーピングG[n]を示しており、それにおいてはN=r=4、G[n]={G0[n],G1[n],G2[n],G3[n]}であり、かつG0[n]={0,5,10,14}、G1[n]={1,7,9,12}、G2[n]={2,4,11,13}、G3[n]={3,6,8,15}である。サブチャンネルグループは、サイズにおいてフレームごとに異なることが許される。図6は、(n+1)番目に伝送されるフレームに関する一例としてのOFDMシステムのサブチャンネルグルーピングG[n+1]を示しており、それにおいてはN=r=4、G0[n+1]={0,5}、G1[n+1]={1,7,9,10,12,14}、G2[n+1]={2,3,4,11,13}、G3[n+1]={6,8,15}である。
【0058】
サブチャンネルグルーピングG[n]およびPSDベクトルSSIG[n]が与えられると、実施態様のSINR測定装置63は、数式36に示される信号電力ベクトルPSIG[G[n]]を演算する。
【0059】
【数36】
【0060】
ここで、PSIG[Gi[n]]は、以下の数式37によって表され、G[n]内のサブチャンネルグループGi[n]に関する平均受信信号電力である。
【0061】
【数37】
【0062】
なお、PSIG[Gi[n]]が、サブチャンネルグループGi[n]に関連付けされるNi個の受信信号のPSD測度を合計することによって演算されることに注意する必要がある。
【0063】
PSIG[G[n]]が与えられると、実施態様のSINR測定装置63は、数式38に示されるフレーム平均信号電力ベクトルPAVG _ SIG[G[n]]を演算する。
【0064】
【数38】
【0065】
ここで、PAVG _ SIG[Gi[n]]は、以下の数式39によって表され、G[n]内のサブチャンネルグループGi[n]に関する、指数関数的にスムージングされた平均受信信号電力の測度を示す。
【0066】
【数39】
【0067】
また実数値0<β≦1は、スムージングパラメータである。
【0068】
サブチャンネルグルーピングG[n]およびベクトルSIPN[n]が与えられると、実施態様のSINR測定装置63は、数式40に示されるIPN電力ベクトルPIPN[G[n]]を演算する。
【0069】
【数40】
【0070】
ここで、PIPN[Gi[n]]は、以下の数式41によって表され、G[n]内のサブチャンネルグループGiに関連付けされる平均IPN電力の推定を示す。
【0071】
【数41】
【0072】
なお、PIPN[Gi[n]]が、サブチャンネルグループGi[n]に関連付けされるNi個のIPNのPSD測度を合計することによって演算されることに注意する必要がある。
【0073】
PIPN[G[n]]が与えられると、実施態様のSINR測定装置63は、数式42に示されるフレーム平均IPN電力ベクトルPAVG _ IPN[G[n]]を演算する。
【0074】
【数42】
【0075】
ここで、PAVG _ IPN[G[n]]は、以下の数式43によって表され、G[n]内のサブチャンネルグループGi[n]に関連付けされる、指数関数的にスムージングされた平均IPN電力の測度を示す。
【0076】
【数43】
【0077】
また実数0<α≦1は、スムージングパラメータである。
【0078】
最後に、PAVG _ IPN[n]およびPAVG _ IPN[n]が与えられると、SINR測定装置63は、数式44に示される受信SINRベクトルρ[G[n]]を演算する。
【0079】
【数44】
【0080】
ここで、ρ[Gi[n]]は、以下の数式45によって表され、G[n]内のサブチャンネルグループGi[n]に関するSINRの量子化された測度を示す。
【0081】
【数45】
【0082】
Qは、一様もしくは非一様の量子化関数である。このように、n番目に受信されたOFDMプリアンブル記号について、本発明の実施態様は、特定のサブチャンネルグルーピングG[n]に関する量子化されたSINR測度のセットρ[G[n]]を提供する。
【0083】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施態様を説明する。ただし、別の実施態様を使用し、あるいは好ましい実施態様の範囲から逸脱することなく図面に構造的な変更を加えることは可能である。
【0084】
(OFDM通信システム)
OFDMは、マルチキャリアデータ伝送テクニックであり、すでにいくつかのワイヤレスネットワーク物理レイヤ用に標準化されている。OFDM記号は、まずスカラー値が与えられた周波数ドメインの情報信号をベクトル値が与えられた情報信号に変換することによって生成される。続いてベクトル値が与えられた周波数ドメインの信号のサンプルが、直交サブキャリア信号のセットによって変調される。直交サブキャリア信号による変調は、マトリクス‐ベクトル積として実行される。使用されるマトリクスは、逆離散フーリエ変換(IDFT)マトリクスもしくは等価の逆高速フーリエ変換(IFFT)マトリクスである。IFFTマトリクスの行は、直交サブキャリア信号を含んでおり、それらは、周波数において等しく間隔が設けられている。IFFTの結果としてもたらされるベクトルは、時間ドメインのOFDM記号である。伝送された時間ドメインOFDM記号内のサンプルは、時間の経過により、スカラー値が与えられた時間ドメインのサブチャンネル信号として解釈され、処理されることができる。IFFTマトリクスの行が等間隔の周波数を有する直交サブキャリア信号を含むことから、各サブチャンネル信号は、異なる周波数を有することになる。通信チャンネルは、伝送されるサブチャンネル信号に、それぞれのサブキャリア周波数ならびにそのチャンネルの伝達関数に基づいて、異なったひずみ/改ざんを与える。そのほかの信号ソースからの干渉もまた、伝送の間にサブキャリア信号にひずみを与える。
【0085】
個別またはグループのサブチャンネル信号のSINR測定は、OFDM通信システム内に広く使用されている多くのセルラ適応方法にとって極めて有益なものとなり得る。たとえば、受信サブチャンネル信号のSINR測定に応じて異なる適応符号化および変調スキームを各サブチャンネル信号に適用することができる。個別のサブチャンネル信号のSINR測定に応じて、各サブチャンネル信号に対して適応電力コントロールが適用されることも可能である。チャンネルおよび/または干渉によって重大な影響を受けていないサブチャンネル上においてのみ伝送を行うことにより多様な適応伝送が履行され得る。個別またはグループのサブチャンネル信号のSINR測定に応じて、異なるユーザに異なるセットのサブチャンネル信号を割り当てることによって、マルチユーザアクセスを履行することもできる。同じアプローチを用いて論理的チャネル割り当てを履行することもできる。
【0086】
本発明の実施態様は、OFDMサブチャンネル信号に関して高速フーリエ変換(FFT)ベースのSINR測定方法を実行する。サブチャンネル信号に関するSINR測度は、安定した正確な非パラメトリック信号処理方法の新規な適用によって周波数ドメイン内において演算される。開示の方法を用いれば、SINR測度の演算を、特定のサブチャンネル信号またはサブチャンネル信号のグループに関してフレームごとをベースとして行うことができる。開示されている方法は、特定のサブチャンネル信号またはサブチャンネル信号のグループに関するSINR測定を、随時セルラネットワーク適応方法によって必要とされるときに、チャンネル品質更新のために提供することを可能にする。このSINR測定方法は、任意のOFDMベースのPHYレイヤに、現行のハードウエアテクノロジによって、あるいはプログラマブルディジタル信号プロセッサ内のソフトウエアとして組み込むことが可能である。
【0087】
図7は、本発明の一実施態様に従ったOFDM通信システムの機能構造の一例を示している。ここで本発明の記述が、例示ならびに説明のみを目的として、統合化ならびに相互接続がなされた機能モジュールに整理されていることを理解する必要がある。機能モジュールという観点からの発明の記述は、本発明の実施態様の実際のハードウエアもしくはソフトウエア実装における柔軟性を可能にするが、実際の実装において制限するものと理解されるべきではない。本発明の実施態様は、従来の無線通信技術によって履行することが可能であり、それにはプロセッサ/メモリ、ミキサ、アンテナ、増幅器、フィルタ、ダイプレクサ、変調器、復調器、タイミングソース等々、当業者によって周知のものが含まれる。
【0088】
図7のすべての信号は、離散時間ベースバンド信号である。スカラー値の与えられた信号は細線矢印として表されており、ベクトルもしくはフレーム値の与えられた信号は太線矢印として表されている。ここで論じている発明の機能において、まず、正の実数TSは、情報ソースのサンプリング時間間隔を表すものとし、整数n≧1は、伝送されるOFDMフレームのシーケンスにおけるOFDMフレーム番号を表すものとする。正の整数N(2のべき乗)は、サブチャンネルの数を表すものとする。またN‐ベクトルSN={0,1,...,N−1}は、N個のすべてのOFDMサブチャンネルのインデクスを含むものとする。
【0089】
図7を参照すると、データソース31が、毎秒1/TSビットの比率でバイナリデータビットを生成する。信号型パラメータMを2のべき乗の正の数(例:2,4,8,...,256,等)とする。log2M個のデータビットが収集され、Mの値が与えられた直交振幅変調器(M‐QAM)33によって、指定の信号型内のポイントに配置される。この信号型内の各複素値が与えられたポイントは、振幅および位相を表す。ここで注意が必要であるが、M‐QAM変調器33を適応型とすると、本発明の実施態様が、測定されたサブチャンネル信号SINR値に従った適応変調を可能にする。より詳細に述べれば、サブチャンネル信号に関する測定SINRが不充分なサブチャンネル品質を示しているときには、Mに関するより低い値をそのサブチャンネル信号用に指定することができる。それに対し、より高い品質のサブチャンネルについては、より高いM値を指定すればよい。より高次の信号型ほど1信号型ポイント当たりの伝送データビットが多いことから(例えば、256‐QAMは、1信号型ポイント当たりlog2256=8ビットの伝送を行う)、M値が大きいほどデータスループットが高くなる。つまり、たとえば仮に、OFDM通信ネットワーク内の移動局(MS)が基地局(BS)に近づいているとすると、より高いチャンネル品質がもたらされ、MS内のOFDMモデムがBSに近づくに従って、より高次の型を使用することができる。
【0090】
パイロットソース37は、擬似ランダムバイナリ位相シフトキー(BPSK)信号を、毎秒1/MMUXTS個のBPSK記号とするレートで生成し、それにおいてMMUX≧2は、正の整数である。M‐QAM変調器33によって生成されたM‐QAMデータ信号およびパイロットソース37によって生成されたBPSKパイロット信号は、MUX35によって時間多重化される。具体的には、MUX35がMMUXTS秒ごとにM‐QAMデータ信号にBPSKパイロット記号を挿入する。従って、BPSKパイロット記号は、M‐QAMデータ信号内に散在させられる。OFDMシステムの受信機は、散在されたBPSKパイロット記号を使用してタイミングならびに位相の変動を追跡し、受信機の調整を行うことができる。MUX35の出力において結果として得られる多重化された信号は、複素値が与えられた周波数ドメインの信号である。
【0091】
図8は、図7の直交サブキャリア変調器(MOD)39の詳細を示している。図8を参照すると、バッファ39aが、図7のMUX35から出力されたN個の連続するサンプルを収集して、長さNの周波数ドメインのデータベクトルを構成する。バッファ39aによって生成されるn番目の出力は、長さNのデータベクトルU[n]={Us[n],s∈SN}である。データベクトルU[n]内のN個のエレメントは、n番目のフレームに関して伝送されることになる周波数ドメインのサブチャンネル信号サンプルである。
【0092】
図9は、Nが15に、MMUXが2にそれぞれセットされている場合に、バッファ39aによる出力が可能な一例によるベクトルシーケンスのセグメントを表している。図10は、Nが15に、MMUXが16にそれぞれセットされている場合に、バッファ39aの出力に現れることが可能な別の例によるベクトルシーケンスのセグメントを表している。図9および図10において、各列は長さ16の周波数ドメインのデータベクトルU[n]を含み、各行は、周波数ドメインのサブチャンネル信号サンプルUs[n],s∈S16のセグメントを含む。各四角形700は、BPSKパイロット信号のサンプルを表し、各黒丸702は、M‐QAMデータ信号のサンプルを表す。
【0093】
図8に戻るが、直交サブキャリアMOD39のブロック39bは、逆離散フーリエ変換(IDFT)マトリクスもしくは等価的に高速フーリエ変換(IFFT)マトリクスと、ベクトルU[n]を使用するマトリクス‐ベクトル乗算によって直交サブキャリア変調を実行する。図11は、一例としてのIDFTマトリクス(N=16)の行を構成する直交サブキャリア信号を示している。IDFTマトリクスの行は、周波数が等間隔に離隔された16個のサブキャリア信号を含む。サブキャリア信号の実数成分および虚数成分がともに示されている。
【0094】
直交サブキャリア変調は、周波数ドメインのベクトルU[n]を時間ドメインの長さNのOFDM記号u[n]={us[n],s∈SN}に変換する。n番目の時間ドメインのOFDM記号を含むサブチャンネル信号のサンプルは、以下の数式46によって示される。
【0095】
【数46】
【0096】
ここで、Esはエネルギを表し、U(jmodN)[n]はBPSKパイロット信号またはM‐QAMデータ信号の周波数ドメインのサンプルを表し、かつwNは以下の数式47によって示される。
【0097】
【数47】
【0098】
なお、i=(−1)1/2である。直交サブキャリア変調の履行に使用されるIDFTもしくはIFFTマトリクスのプロパティによって、各時間ドメインのデータサンプル、すなわちu[n]内のus[n]は、異なるサブキャリア周波数を有することになる。詳細に述べれば、s番目のサブチャンネルxs[n]は、fs=s/NTsの周波数を有することになる。
【0099】
ここで注意が必要であるが、n番目のOFDM記号u[n]が直交サブキャリアMOD39から送出された後には、周波数ドメインのベクトルU[n+1]を用いてバッファ39aが再び満たされ、サブキャリアブロック39bによりOFDM記号u[n+1]への変換が再び実行されなければならない。
【0100】
次に単純な例を用いて、図8のブロック39bの動作を例示する。ここで、バッファ39aが図7のMUX35から出力されたN=4の連続するサンプルをバッファし、その結果、バッファが、長さ4の周波数ドメインのベクトルU[n]={Us[n],s∈S4}を含むものと仮定する。U[n]が与えられると、ブロック39bはマトリクス‐ベクトル乗算u[n]=AU[n]を実行する。その場合、マトリクスAは、以下の数式48に示すように、逆DFTマトリクスとなる。
【0101】
【数48】
【0102】
各ajkは以下の数式49によって示すことができる。
【0103】
【数49】
【0104】
ここで、wNは、上述した数式47と同様に、以下の数式50によって表される。
【0105】
【数50】
【0106】
このwNは、数式51に示す関係から、単位元のN乗根である。
【0107】
【数51】
【0108】
ブロック39bは、時間ドメインのOFDMデータ記号u[n]={us[n],s∈S4}を出力する。それにおいて、以下の数式52に示す関係を有する。
【0109】
【数52】
【0110】
各uk[n],s∈S4は、fs=s/NTsヘルツのサブキャリア周波数を有する時間ドメインのサブチャンネル信号のサンプルである。数式53に示すマトリクスは、伝送されるOFDM記号シーケンスの先頭の4つの時間ドメインのOFDM記号u[1]、u[2]、u[3]、およびu[4]に関連付けされたサブチャンネル信号のサンプルを表す。
【0111】
【数53】
【0112】
各列は、時間ドメインのOFDM記号を含む。各行は、周波数fs=s/4Tsヘルツ,s∈S4を有する時間ドメインのサブチャンネル信号(SCS)の4つのサンプルを含む。
【0113】
図7に戻るが、直交サブキャリアMOD39から出力された長さNの時間ドメインのOFDM記号u[n]のそれぞれに対して、保護間隔挿入ブロック41が周期的な接頭部および周期的な接尾部を添付する。周期的な接頭部および接尾部は、OFDM記号間干渉を緩和させる補助となる。たとえば、ここでN/2より小さい正の偶整数NGを考える。各周期的な接頭部は、時間ドメインのOFDM記号u[n]の、最後のNG/2個のサブチャンネル信号サンプルを使用して構成される。各周期的な接尾部は、時間ドメインのOFDM記号u[n]の、最初のNG/2個のサブチャンネル信号サンプルを使用して構成される。保護間隔の長さ(周期的な接頭部と周期的な接尾部の和)は、チャンネルの時間遅延の幅より大きいか、それに等しい。
【0114】
図12(a)は、本発明の一実施態様に従って周期的に拡張された時間ドメインのOFDM記号300の構造を示しており、帯域幅B=(N+NG)/NTSヘルツを有する。ここで注意することは、周期性に起因して同一性u−s[n]=uN−s[n]が保持されることであり、その結果、図12(a)の周期的に拡張された時間ドメインのOFDM記号300に示されているサブチャンネル信号サンプルが、u−N’/2[n]からuN’/2[n](ただしN’はNGを表す)の範囲にわたる形で記述することができる。この従属的な周期性を明確にする助けとするために、図12(b)の、周期的に拡張された時間ドメインのOFDM記号302にそれを示した。
【0115】
再度図7を参照するが、かさ上げコサインウインドウブロック43が、保護間隔挿入ブロック41から出力されたそれぞれの周期的に拡張された時間ドメインのOFDM記号u[n]をスペクトル的に整形する。そのウインドウ操作は、伝送される時間ドメインのOFDM記号が、割り当てられたチャンネル帯域幅内に収まることを保証する。このウインドウ操作によって、周期的に拡張された時間ドメインのOFDM記号の周期的な接頭部および接尾部だけがひずみを受ける。時間ドメインのOFDM記号のデータ部分は影響されない。
【0116】
フレームプリアンブルソース47は、OFDM通信システム内のすべての送信機ならびに受信機によって既知の実数、もしくは複素数の値が与えられたプリアンブル信号を生成する。通常、既知のプリアンブル信号は、相関のないホワイトノイズに類似した統計的特性を有する。周期的に拡張され、かつスペクトル的に整形された時間ドメインのOFDMプリアンブル記号を生成するために、プリアンブル信号が、まず直交サブキャリアMOD49によって変調され、続いて保護間隔挿入ブロック51によって周期的に拡張され、その後、かさ上げコサインウインドウブロック53によってスペクトル的に整形される。時間ドメインのOFDMプリアンブル記号を生成する手順ならびにパラメータは、前述した時間ドメインのOFDMデータ記号u[n]の生成と同一である。
【0117】
時間ドメインの長さNのOFDMデータ記号u[n]と、時間ドメインのOFDMプリアンブル記号とを区別するために、n番目の時間ドメインのOFDMプリアンブル記号を次の数式54のように表す。
【0118】
【数54】
x[n]={xs[n],s∈SN}
n番目の時間ドメインのOFDMプリアンブル記号を備えるサブチャンネル信号のサンプルは、次の数式55によって示される。
【0119】
【数55】
【0120】
ここで、Esはエネルギを表し、X(j mod N)[n]はブロック47によって生成された既知のプリアンブル信号の周波数ドメインのサンプルを表し、かつwNは以下の数式56によって示される。
【0121】
【数56】
【0122】
なお、i=(−1)1/2である。直交サブキャリア変調の履行に使用されるIDFTもしくはIFFTマトリクスの特性によって、各時間ドメインのプリアンブルサンプル、つまりx[n]内のxs[n]は、異なるサブキャリア周波数を有することになる。詳細に述べれば、s番目のサブチャンネルxs[n]は、fs=s/NTsの周波数を有する。ここで注意を要するが、OFDMプリアンブルおよびデータ記号が同一の態様で生成され、したがってこれら2つの記号の伝送の間、チャンネル特性が同一であれば、同一の態様でチャンネルによる改ざんを受ける。
【0123】
フレーマ45は、まず、特定の数の連続する、周期的に拡張されかつスペクトル的に整形された時間ドメインのOFDMデータ記号u[n]を連結することによってOFDMパケットを構成する。続いてフレーマ45は、構成済みのOFDMパケットに時間ドメインのOFDMプリアンブル記号x[n]を添付し、OFDMフレームを構成する。ここで本発明が、1を超える数の時間ドメインのOFDMプリアンブル記号がプリアンブルを構成するために使用されることを許容している点に注意が必要である。フレーマ45は、その後、時間ドメインのOFDMプリアンブル記号の最左翼サンプルから開始して連続的に、1/TSのレートにおいて構成済みフレームのサンプルを出力する。
【0124】
図3は、本発明の説明に使用する一例としてのOFDMフレームを示している。この例のOFDMフレーム500は、周期的に拡張され、かつスペクトル的に整形された時間ドメインのOFDMプリアンブル記号504、および周期的に拡張され、かつスペクトル的に整形された時間ドメインのOFDMデータ記号502からなる。ここで強調しておかなければならないが、プリアンブル504は、OFDM通信システム内のすべてのOFDM受信機に既知である。プリアンブルは、一般に基準信号として使用されて、OFDM受信機内における検出および評価を補助する。たとえば、OFDM受信機は、チャンネル評価、自動利得コントロール、搬送波の同期、および記号タイミングの同期に既知のプリアンブルを使用することができる。本発明の実施態様においては、この既知のプリアンブルをOFDMサブチャンネル信号のSINR測定に使用する。
【0125】
再度図7を参照すると、フレーマ45によって連続的に出力された各フレームサンプルが、時間的に変動するマルチパスチャンネルブロック55によって改ざんを受ける。ブロック55に関連付けされる、信号パスの減衰ならびに利得、信号パスの伝播遅延、ドプラ周波数拡散、ライシアンKファクタ等のチャンネルパラメータは、1フレーム時間間隔にわたって一定であると仮定する。つまり、本発明が最適に動作するためには、フレームレートに比較してチャンネルパラメータの変化が緩やかでなければならない。
【0126】
ブロック57および59は、ブロック55からのチャンネル改ざん後のフレーム出力サンプルに、干渉プラス雑音(IPN)信号からのサンプルを追加する。未知の時間的に変動するIPN信号は、同一チャンネルにおいて同時に伝送を行っている別の送信機に起因する。IPN信号は、開示の方法がFFT演算に基づく非パラメトリック信号処理を使用していることから、任意の時間的に変化する連続確率分布を持つ。この場合においても、本発明が最適に動作するためには、フレームレートに比較してIPN信号の時間的な変化が緩やかでなければならない。
【0127】
次に、図7のOFDM通信システムの受信動作について説明する。その前にまず、OFDM受信機内において時間ならびに周波数に関する3つの同期タスクが実行されなければならないことを述べる必要がある。
【0128】
第1に、受信OFDMフレームからOFDM記号を適正に復調するためには、OFDM受信機が、受信OFDMフレーム内の各OFDM記号の開始の正確なタイミングを決定しなければならない。正しいOFDM記号タイミングが既知にならなければ、受信機が、信頼性を持って保護間隔(周期的な接頭部および接尾部)を除去することができなくなり、復調前に個別のOFDMプリアンブルとデータ記号を正確に分離することが不可能になる。正しいOFDM記号タイミングが得られない場合には、受信OFDM信号から復調されたデータのシーケンスが通常、不正確となり、伝送されたデータが正確に回復されない。
【0129】
2番目の同期タスクは、キャリア周波数オフセットの決定ならびにそれに関する修正である。理想的には、受信キャリア周波数が、伝送キャリア周波数と正確に整合する必要がある。この条件が満たされない場合には、不整合により、受信OFDM信号内におけるゼロではないキャリア周波数オフセットを招く。OFDM信号は、その種のキャリア周波数オフセットの影響を非常に受けやすく、結果としてOFDMサブキャリア信号間の直交性の喪失、サブキャリア間干渉、および受信機における回復後のデータのBERの著しい増加がもたらされる。
【0130】
3番目の同期タスクは、サンプリングレートオフセットを排除するために、OFDM送信機のサンプリングレートとOFDM受信機のサンプリングレートを同期させることである。これら2つのサンプリングレートの間におけるあらゆる不整合は、受信OFDMフレーム内において1つのOFDM記号から別の記号への信号型の位相回転をもたらす。サンプリング周波数オフセットの未修整は、BERの増加を招く可能性もある。
【0131】
上記3つの時間ならびに周波数に関する同期タスクは、すべて、当業者によってよく理解されているものであり、本発明の実施態様において履行されることは当然である。しかしながら図7には、本発明の説明を平易にする目的から、時間ならびに周波数同期ブロックが示されていない。
【0132】
時間ならびに周波数同期を前提として、図7の分離フレーマ61は、各受信OFDMフレームからOFDMプリアンブル記号およびOFDMデータ記号を抽出する(図3参照)。続いて周期的に拡張されたOFDMプリアンブル記号が保護間隔除去ブロック62に渡され、それが長さNGの保護間隔(周期的な接頭部および接尾部)を抽出し、除去する。結果として得られる受信された時間ドメインのOFDMプリアンブル記号は、SINR測定装置63に入力される。ここで注意することは、開示の方法にOFDMデータ記号が必要とされていないことである。ブロック67〜77、すなわちOFDMデータ記号の処理を行うブロックは、参考および本発明の実施態様の範囲を拡張するためにのみ示されている。
【0133】
SINR測定装置63に対する入力の、改ざんを受けた長さNの時間ドメインのOFDMプリアンブル記号は、次の数式57によって表せる。
【0134】
【数57】
y[n]={ys[n],s∈SN}
ここで、y[n]内のs番目のサンプルは、次の数式58によって表せる。
【0135】
【数58】
ys[n]=hs[n]xs[n]+vs[n]
これにおいて、sはSN内のサブチャンネル番号を示し、hs[n]はチャンネルブロック55に関連付けされた未知の時間的に変動するチャンネルプロセスの複素値が与えられたサンプルを示し、xs[n]はx[n]からの既知のプリアンブル入力サンプルを示し、vs[n]はブロック57によって生成されたIPNプロセスの未知のサンプルを示している。チャンネルプロセスおよびIPN信号の時間的に変動する確率分布は、任意の連続分布となることができる。ここでは、ブロック51による保護間隔の挿入に起因して、OFDM記号間干渉が存在せず、チャンネルが平坦フェージングチャンネルとしてモデル化されることに注意する必要がある。
【0136】
(SINR測定方法)
図3は、一例としてのOFDMフレーム500を示しており、周期的に拡張され、かつスペクトル的に整形された単一の時間ドメインのOFDMプリアンブル記号504、および周期的に拡張され、かつスペクトル的に整形された単一の時間ドメインのOFDMデータ記号502からなる。n番目のフレームについて、OFDMプリアンブル記号をx[n]と示し、OFDMデータ記号をu[n]と示す。本発明の説明を簡明にするために、x[n]およびu[n]のみからなるフレームを使用する。しかしながら、フレームが既知のプリアンブルを有する限り、あるいはフレーム内におけるいずれかの位置に生じるそのほかの既知の記号のセグメントを有する限り、任意のフレーム構造に対して本発明の使用が可能であることを述べておかなければならない。開示の簡明化のために、ここではこの既知の記号のセグメントをプリアンブルと呼んでいるが、そのセグメントは、フレームの中央もしくは最後に現れてもよい。
【0137】
n番目のOFDMフレームについて、整数0≦r≦Nに関するサブチャンネルベクトルSNのサブチャンネルグルーピングまたは部分集合G[n]は、以下の数式59によって表せる。
【0138】
【数59】
G[n]={G0[n],G1[n],...,Gr−1[n]}
サブチャンネルグルーピングG[n]は、SNの互いに素のサブセットである、r個の明確なサブチャンネルグループG0[n],G1[n],...,Gr−1[n]を含む。i番目のサブチャンネルグループGi[n]は、Ni個のサブチャンネルからなる。以下の数式60は、所定のサブチャンネルグルーピングに関して真にならなければならない。
【0139】
【数60】
N0+N1+・・・+Nr−1=N
可能性のあるSNのサブチャンネルグルーピングの総数は、多項式の係数によって次の数式61によって与えられる。
【0140】
【数61】
【0141】
図5は、n番目に伝送されるフレームに関する一例としてのOFDMシステムのサブチャンネルグルーピングG[n]を示しており、それにおいてN=r=4、G[n]={G0[n],G1[n],G2[n],G3[n]}であり、かつG0[n]={0,5,10,14}、G1[n]={1,7,9,12}、G2[n]={2,4,11,13}、G3[n]={3,6,8,15}である。サブチャンネルグループは、サイズにおいてフレームごとに異なることが許される。図6は、(n+1)番目に伝送されるフレームに関する一例としてのOFDMシステムのサブチャンネルグルーピングG[n+1]を示しており、それにおいてはN=r=4、かつG0[n+1]={0,5}、G1[n+1]={1,7,9,10,12,14}、G2[n+1]={2,3,4,11,13}、G3[n+1]={6,8,15}である。
【0142】
伝送されるフレームのそれぞれに関して、サブチャンネルベクトルSNの順序を入れ替え、続いて結果として得られた順列の集合をサブチャンネルグループGi[n]に集合分割することによって、サブチャンネルグループG[n]を構成することができる。たとえば、S16の順列{0,5,1,7,9,10,12,14,2,3,4,11,13,6,8,15}を分割して、上記のG0[n+1]、G1[n+1]、G2[n+1]、およびG3[n+1]を生成することができる。つまりサブチャンネルグルーピングG[n]は、集合SNの順列およびそれに続く結果として得られた順列の集合分割によって形成される。順列のマップは、インターリーバを使用して容易に実行することができる。
【0143】
図13(a)は、図7のフレームプリアンブルソース47の出力において観察することができる伝送されたOFDMプリアンブルx[n]の電力スペクトル密度(PSD)402の単純な例を示している。図13(a)においては、PSD測度402が、G0[n]={0,1,2,3}、G1[n]={4,5,6,7}、G2[n]={8,9,10,11}、G3[n]={12,13,14,15}のように定義されるサブチャンネルグループ404、406、408、および410に分割されている。伝送される時間ドメインのサブチャンネル信号が異なる周波数を有することから、それらは図7のチャンネルブロック55およびIPNブロック57によって異なる改ざんを受ける。したがって、受信されたOFDMプリアンブルy[n]のPSDが、図13(b)の802のように現れることもある。チャンネルブロック55およびIPNブロック57に起因して、各受信サブチャンネルグループ(804、806、808、810)のPSDが異なる改ざんを受けることに注目されたい。本発明の実施態様は、任意の指定サブチャンネルグルーピングG[n]に関連付けされるサブチャンネル信号に関する個別のSINR測定を可能にする。
【0144】
図14は、図7のSINR測定装置63を詳細に示している。SINR測定装置63は、図14のブロック13から動作パラメータを受け取る。具体的に述べれば、n番目のフレームについて、前述したようなサブチャンネルグルーピングG[n]およびサブチャンネルの総数Nがブロック13から出力される。サブチャンネルグルーピングG[n]は、ブロック9および19に、サブチャンネルグループのSINR値の演算が行われる順序で入力される。パラメータNは、ブロック1に入力され、このブロックは、このパラメータを使用して、電力スペクトル密度ベクトルSSIG[n]およびSIPN[n]を演算するため、それ自体の構成を行う。さらにブロック13は、必要に応じてRESET(リセット)ビットを出力してブロック11および21のリセットも行う。これらのサブチャンネルグルーピングパラメータは、フレームごとを基準とするSINR測定装置63の動作をコントロールするが、それについて、以下においてより詳細に説明する。
【0145】
まず、ブロック13からNが与えられ、伝送された時間ドメインのプリアンブルx[n]、および受信された時間ドメインのプリアンブルy[n]が与えられると、図14のブロック1が、数式62〜数式64に示す電力密度(PSD)ベクトルSxx[n]、Syy[n]およびSxy[n]の演算を行う。
【0146】
【数62】
Sxx[n]={Sxx[n,s],s∈SN}
【0147】
【数63】
Syy[n]={Syy[n,s],s∈SN}
【0148】
【数64】
Sxy[n]={Sxy[n,s],s∈SN}
図15は、Sxx[n]、Syy[n]、およびSxy[n]の演算のための好ましい方法のフローチャートを示している。このPSD測度の演算に関する好ましい方法は、FFTベースの方法であり、それは、P.D.Welch著,「電力スペクトルの評価のための高速フーリエ変換の使用:短い、修正ピリオドグラムに関する時間平均に基づく方法」,IEEE会報,オーディオ電気音響学,第AU−15巻1967年6月.pp.70‐73に紹介されている。
【0149】
図15のフローチャートを参照し、PSDベクトルを演算するステップについて説明する。ステップ308において、図7の直交サブキャリアMOD49によって生成された既知の長さNの時間ドメインのOFDMプリアンブル記号x[n]が、長さNLの、NK個のオーバーラップするベクトルに分割される。NK個のオーバーラップするベクトルは、NP<NLとする個数のサンプルのオーバーラップを有する。たとえば、NL=4、NP=2、かつx[n]={1,2,3,4,5,6,7,8}とすれば、x1[n]={1,2,3,4}、x2[n]={3,4,5,6}、x3[n]={5,6,7,8}が、ステップ308において生成されるNK=3個のオーバーラップするベクトルとなる。ここで、それぞれのオーバーラップするベクトルの末尾NP個のサンプルが、続くオーバーラップするベクトルの先頭に繰り返されていることに注意されたい。ステップ308においてオーバーラップするベクトルへの分割を実行するためには、等式NK=(N−NP)/(NL−NP)および不等式NL≦NならびにNP<NLが真にならなければならない。選択されたオーバーラップするベクトルの数は、PSD測定の分解能と分散の間における所望のバランスに影響を及ぼす。好ましい実施態様は、上記のベクトルx1[n]、x2[n]、およびx3[n]に見られるように50%のオーバーラップを使用する。
【0150】
ステップ310においては、ステップ308において生成されたNK個のオーバーラップするベクトルのそれぞれにスペクトルウインドウが適用される。このスペクトルウインドウの目的は、PSD測度の偏りと分散の間のトレードオフのコントロールを補助することにある。選択されるスペクトルウインドウは、任意の所望のタイプとすることができる。しかしながら、好ましい実施態様は、ハミング(かさ上げコサイン)ウインドウを使用する。ステップ308における分割によって生成されたベクトル間のオーバーラップは冗長な信号サンプルをもたらすが、この効果は、ステップ310における非矩形のハミングウインドウの使用によって低減される。詳細に述べれば、ハミングウインドウは、セグメントベクトルの最後のサンプル(つまり、オーバーラップしているサンプル)に与えられる重要性を低減する。
【0151】
ステップ312においては、長さNの高速フーリエ変換演算が、ステップ310において生成されたNK個の長さNLのウインドウ処理済み各ベクトルに対して適用される。ウインドウ処理済みベクトルの長さがNL≦Nであることから、ウインドウ処理済みベクトルは、それらの長さをNに等しくするために、ゼロを付け足す必要が生じることもある。
【0152】
ステップ314においては、ステップ312からの各FFTベクトルの大きさの平方(つまりピリオドグラム)の演算が行われる。NK個のFFTベクトルの大きさの平方は、続いて平均されてベクトルSxx[n]が生成される。Sxx[n]内の各PSD測度Sxx[n,s]は、時間ドメインのサブチャンネル信号サンプル、すなわちx[n]内のxs[n]に割り当てられた合計伝送信号電力の割合の大きさを与える。NK個のFFTベクトルの平均化は、各PSD測度の分散を抑える。しかしながら、短いセグメントのベクトルとハミングウインドウの組み合わせ使用は、PSD測度の分解能を低下させる結果となる。このように、分散の低減と分解能の間にはトレードオフが存在する。これらのパラメータは、改善されたPSD測度を得る方法において最適化される。
【0153】
ステップ300、302、304、および306においては、ステップ308、310、312、および314とまったく同じ演算が実行されるが、入力として、x[n]に代えて図7のブロック62から出力される、受信された時間ドメインのOFDMプリアンブル記号y[n]が使用される。ステップ306において生成される出力は、ベクトルSyy[n]である。Syy[n]内の各PSD測度Syy[n,s]は、時間ドメインのサブチャンネル信号サンプル、すなわちy[n]内のys[n]に割り当てられた合計受信信号電力の大きさを与える。
【0154】
ステップ316においては、ステップ304において生成されたNK個の長さNのFFTベクトルおよびステップ312において生成されたNK個の長さNのFFTベクトルの複素共役がともに乗じられた後に平均されて、ベクトルSxy[n]を生成する。Sxy[n]の各Sxy[n,s]は、積xs[n]ys[n]に関連付けされる合計受信信号電力の割合の大きさを与える。
【0155】
ステップ318においては、受信信号のPSDベクトルSSIG[n]={SSIG[n,s],s∈SN}が演算される。それにおいて、SSIG[n,s]は、数式65によって表され、積hs[n]xs[n]に割り当てられた合計受信信号電力の割合の評価となる。
【0156】
【数65】
【0157】
ステップ320においては、受信された干渉プラス雑音のPSDベクトルSIPN[n]={SIPN[n,s],s∈SN}が演算される。それにおいて、数式66に示されるSIPN[n,s]は、未知のIPNサブチャンネル信号サンプルvs[n]に割り当てられた合計受信信号電力の割合を定量化する。
【0158】
【数66】
SIPN[n,s]=Syy[n,s]−SSIG[n,s]
先に進む前に、ここで、x[n]が既知のOFDMプリアンブル記号であることから、ステップ308、310、312、および314の演算を「オフライン」で行って演算時間を短縮できることを述べておく必要がある。演算された値をランダムアクセスメモリ(RAM)内に記憶しておき、必要時にRAMから迅速に読み出すことができる。つまり、受信フレームごとに必要となる演算は、ステップ300、302、304、306、316、318、および320だけとなる。
【0159】
図14に戻ると、ブロック9は、ブロック13からサブチャンネルグルーピングG[n]が、ブロック1から受信信号のPSDベクトルSSIG[n]がそれぞれ与えられると、受信平均信号電力ベクトルPSIG[G[n]]={PSIG[Gi[n]],i=0,...,r−1}を演算する。それにおいて、PSIG[Gi[n]]は数式67によって表される。
【0160】
【数67】
【0161】
また、n番目のフレームに関する合計の受信信号電力は、数式68によって表すことができる。
【0162】
【数68】
【0163】
従って、PSIG[Gi[n]]が、G[n]内のサブチャンネルグループGi[n]に関する平均受信信号電力になる。対数演算は、受信信号電力測度PSIG[Gi[n]]の分散を小さくする。
【0164】
ブロック11および17は、PSIG[G[n]]が与えられると、フレーム平均受信信号電力ベクトルPAVG _ SIG[G[n]]={PAVG _ SIG[Gi[n]],i=0,...,r−1}を演算する。それにおいて、数式69によって表せられるPAVG _ SIG[Gi[n]]は、指数関数的にスムージングされた、G[n]内のサブチャンネルグループGi[n]に関連付けされる平均受信信号電力の測度である。
【0165】
【数69】
【0166】
実数値0<β≦1は、スムージングパラメータである。PAVG _ SIG[Gi[n]]に関する反復は、PAVG _ SIG[Gi[1]]=PSIG[Gi[1]]をセットすることによって初期化される。初期化は、ブロック13からRESET(リセット)コマンドが受け取られるごとに行われる。
【0167】
ブロック19は、ブロック13からサブチャンネルグルーピングG[n]が与えられ、ブロック1から受信IPNのPSDベクトルSIPN[n]が与えられると、平均IPN電力ベクトルPIPN[G[n]]={PIPN[Gi[n]],i=0,...,r−1}を演算する。それにおいて、PIPN[Gi[n]]は数式70によって表される。
【0168】
【数70】
【0169】
n番目のフレームに関する合計の受信IPN電力は、以下の数式71によって表せる。
【0170】
【数71】
【0171】
従って、PIPN[Gi[n]]が、G[n]内のサブチャンネルグループGi[n]に関する平均受信IPN電力になる。対数演算は、受信IPN電力測度PIPN[Gi[n]]の分散を小さくする。
【0172】
ブロック21および23は、PIPN[G[n]]が与えられると、フレーム平均IPN電力ベクトルPAVG _ IPN[G[n]]={PAVG _ IPN[Gi[n]],i=0,...,r−1}を演算する。それにおいて、PAVG _ IPN[Gi[n]]は数式72によって表され、G[n]内のサブチャンネルグループGi[n]に関連付けされる、指数関数的にスムージングされた平均IPN電力の測度である。
【0173】
【数72】
【0174】
実数α(0<α≦1)は、スムージングパラメータである。PAVG _ IPN[Gi[n]]に関する反復は、PAVG _ IPN[Gi[1]]=PIPN[Gi[1]]をセットすることによって初期化される。初期化は、ブロック13からRESET(リセット)コマンドが受け取られるごとに行われる。
【0175】
最後に、ブロック25は、ブロック11および21からPAVG _ SIG[n]およびPAVG _ IPN[n]がそれぞれ与えられると、SINRベクトルρ[G[n]]={ρ[Gi[n]],i=0,...,r−1}を演算する。それにおいて、ρ[Gi[n]]は、以下の数式73によって表され、G[n]内のサブチャンネルグループGi[n]に関するSINRの量子化された測度を示す。
【0176】
【数73】
【0177】
Qは、任意の望ましい一様もしくは非一様の量子化関数を表す。このように、n番目の受信されたフレームについて、本発明の実施態様は、所定のサブチャンネルグルーピングG[n]に関連付けされるサブチャンネル信号に関する量子化されたSINR測度ベクトルρ[G[n]]を提供する。
【0178】
ここで理解される必要があるが、ブロック11、17、21、および23において実行される平均機能はオプションである。本発明の一実施態様においては、ブロック9の出力(PSIG[G[n]])およびブロック19の出力(PIPN[G[n]])が、ブロック25によってそのまま使用され、SINRベクトルρ[G[n]]={ρ[Gi[n]],i=0,...,r−1}が演算される。それにおいて、ρ[Gi[n]]は、以下の数式74によって示される。
【0179】
【数74】
ρ[Gi[n]]=Q(PSIG[Gi[n]]−PIPN[Gi[n]])
別の実施態様においては、ブロック11と17もしくはブロック21と23の一方が使用されて、ρ[G[n]]が演算されるが、そのそれぞれにおいては次の数式75に示すようになる。
【0180】
【数75】
【0181】
ここで理解されたいことは、高速フーリエ変換(FFT)ベースのSINR測定方法の基本概念は、たとえばFFTベースの信号処理を使用するシングルキャリア通信システム等の、FFT処理をサポートする任意の通信システムに適用できるということである。
【0182】
以上、添付図面との関連において本発明を十分に説明してきたが、各種の変更および修正が当業者に明らかとなるであろうことに注意を要する。その種の変更および修正は、付随する特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲内に含まれるものと理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ベースバンドOFDM通信システムのトップレベルの概念モデルを示したブロック図である。
【図2】割り当てられたチャンネル帯域幅の、直交OFDMサブチャンネルのセットへの分割またはサブチャンネル化を示した説明図である。
【図3】OFDM通信システム内において伝送されるOFDMフレームに関する一例の構造を示した説明図である。
【図4】本発明の一実施態様に従ったベースバンドOFDM通信システムのトップレベルの概念モデルを示したブロック図である。
【図5】OFDMフレームシーケンスにおいて、n番目に伝送されるフレームに関連付けされた一例のサブチャンネルグルーピングを示したブロック図である。
【図6】OFDMフレームシーケンスにおいて、(n+1)番目に伝送されるフレームに関連付けされた一例のサブチャンネルグルーピングを示したブロック図である。
【図7】本発明の一実施態様に従った一例のOFDM通信システムの機能ブロック図である。
【図8】本発明の一実施態様に従ったOFDMサブキャリア変調器のブロック図である。
【図9】図8のOFDMサブキャリア変調器内のバッファによって出力される周波数ドメインのベクトルシーケンスのセグメントを示した一例の時間‐周波数格子である。
【図10】図8のOFDMサブキャリア変調器内のバッファによって出力される周波数ドメインのベクトルシーケンスのセグメントを示した別の例の時間‐周波数格子である。
【図11】直交サブキャリア変調を実行するために使用される一例のサブキャリア信号のセットを示した説明図である。
【図12】(a)は周期的な接頭部および接尾部によって周期的に拡張された一例の時間ドメインのOFDM記号を示した説明図でり、(b)は異なるインデクスを伴う周期的な接頭部および接尾部によって拡張された(a)の例の時間ドメインのOFDM記号を示した説明図である。
【図13】(a)は一例としての伝送された周波数ドメインのベクトルの電力スペクトル密度を示した説明図であり、(b)は一例としての受信された周波数ドメインのベクトルの電力スペクトル密度を示した説明図である。
【図14】本発明の一実施態様に従ったOFDMサブチャンネル信号用のSINR測定装置の機能ブロック図である。
【図15】本発明の一実施態様に従った図14の機能ブロック図内の電力スペクトル密度演算を示したフローチャートである。
Claims (30)
- 直交周波数分割多重方式(OFDM)及びマルチキャリアデータ伝送のためのOFDMフレームを使用するとともに、各伝送OFDMフレームが複数の時間ドメインのOFDM記号から構成され、そのOFDM記号の1つは既知のOFDMプリアンブルである通信システムにおいて、マルチキャリアデータ伝送における選択されたOFDMサブチャンネル信号に関して信号対干渉プラス雑音電力比(SINR)を測定するための方法であって、
n番目のOFDMフレームにおいて受信されたOFDMプリアンブルy[n]から電力スペクトル密度(PSD)測度ベクトルSyy[n]を演算するステップと、
n番目のOFDMフレームにおいて伝送されたOFDMプリアンブルx[n]からPSD測度ベクトルSxx[n]を演算するステップと、
n番目のOFDMフレームに関してx[n]とy[n]間の交差PSD測度ベクトルSxy[n]を演算するステップと、
Sxx[n]とSxy[n]を用いて、n番目のOFDMフレームに関するPSD測度ベクトルSSIG[n]を演算するステップと、
Syy[n]とSSIG[n]を用いて、n番目のOFDMフレームに関するPSD測度ベクトルSIPN[n]を演算するステップと、
n番目のOFDMフレームに関するサブチャンネルグルーピングベクトルG[n]を特定するステップと、
SSIG[n]を用いて、サブチャンネルグルーピングベクトルG[n]に関する受信信号電力測度ベクトルPSIG[G[n]]を演算するステップと、
SIPN[n]を用いて、サブチャンネルグルーピングベクトルG[n]に関する受信IPN電力測度ベクトルPIPN[G[n]]を演算するステップと、
PSIG[G[n]]とPIPN[G[n]]とを用いて、サブチャンネルグルーピングベクトルG[n]に関する受信SINR測度ベクトルρ[G[n]]を演算するステップとを備えるSINR測定方法。 - 受信信号電力測度ベクトルPSIG[G[n]]は、サブチャンネルグルーピングベクトルG[n]に関してフレーム平均された受信信号電力測度ベクトルPAVG _ SIG[G[n]]として演算される請求項1に記載のSINR測定方法。
- 受信IPN電力測度ベクトルPIPN[G[n]]は、サブチャンネルグルーピングベクトルG[n]に関してフレーム平均された受信IPN電力測度ベクトルPAVG _ IPN[G[n]]として演算される請求項1に記載のSINR測定方法。
- 受信信号電力測度ベクトルPSIG[G[n]]は、サブチャンネルグルーピングベクトルG[n]に関してフレーム平均された受信信号電力測度ベクトルPAVG _ SIG[G[n]]として演算され、
受信IPN電力測度ベクトルPIPN[G[n]]は、サブチャンネルグルーピングベクトルG[n]に関してフレーム平均された受信IPN電力測度ベクトルPAVG _ IPN[G[n]]として演算される請求項1に記載のSINR測定方法。 - さらに、受信SINR測度ベクトルρ[G[n]]を量子化するステップを備える請求項1に記載のSINR測定方法。
- PSD測度ベクトルSyy[n]を演算するステップは、
OFDMプリアンブルy[n]をNK個の長さNLのオーバーラップするベクトルに分割するステップと、
NK個のオーバーラップベクトルの各々にスペクトルウインドウを適用するステップと、
NK個の第1のFFTベクトルを生成するために、N K 個の長さN L のオーバーラップベクトルの各々に対して長さNの高速フーリエ変換演算を実行するステップと、
NK個の第1のFFTベクトルの各々の平方の大きさを演算するとともに、Syy[n]を生成するために、その平方の大きさを平均化するステップとを備える請求項1に記載のSINR測定方法。 - PSD測度ベクトルSxx[n]を演算するステップは、
OFDMプリアンブルx[n]をNK個の長さNLのオーバーラップするベクトルに分割するステップと、
NK個のオーバーラップベクトルの各々にスペクトルウインドウを適用するステップと、
NK個の第2のFFTベクトルを生成するために、N K 個の長さN L のオーバーラップベクトルの各々に対して長さNの高速フーリエ変換演算を実行するステップと、
NK個の第2のFFTベクトルの各々の平方の大きさを演算するとともに、Sxx[n]を生成するために、その平方の大きさを平均化するステップとを備える請求項6に記載のSINR測定方法。 - 交差PSD測度ベクトルSxy[n]を演算するステップは、N K 個の第1のFFTベクトルの複素共役とN K 個の第2のFFTベクトルの複素共役がともに乗じられ、かつその乗算結果を平均することによりS xy [n]を生成する請求項7に記載のSINR測定方法。
- PSD測度ベクトルSIPN[n]は、SIPN[n]={SIPN[n、s],s∈SN}として演算され、そこにおいて、SIPN[n,s]が以下の数式2に示す関係を有する請求項9に記載のSINR測定方法。
【数2】
SIPN[n,s]=Syy[n,s]−SSIG[n,s] - 直交周波数分割多重方式(OFDM)及びマルチキャリアデータ伝送のためのOFDMフレームを使用するとともに、各伝送OFDMフレームが複数の時間ドメインのOFDM記号から構成され、そのOFDM記号の1つは既知のOFDMプリアンブルである通信システムにおいて、マルチキャリアデータ伝送における選択されたOFDMサブチャンネル信号の信号対干渉プラス雑音電力比(SINR)を測定するための装置であって、
n番目のOFDMフレームにおいて受信されたOFDMプリアンブルy[n]から電力スペクトル密度(PSD)測度ベクトルSyy[n]を演算し、
n番目のOFDMフレームにおいて伝送されたOFDMプリアンブルx[n]からPSD測度ベクトルSxx[n]を演算し、
n番目のOFDMフレームに関してx[n]とy[n]間の交差PSD測度ベクトルSxy[n]を演算し、
Sxx[n]とSxy[n]を用いて、n番目のOFDMフレームに関するPSD測度ベクトルSSIG[n]を演算し、
Syy[n]とSSIG[n]を用いて、n番目のOFDMフレームに関するPSD測度ベクトルSIPN[n]を演算し、
n番目のOFDMフレームに関するサブチャンネルグルーピングベクトルG[n]を特定し、
SSIG[n]を用いて、サブチャンネルグルーピングベクトルG[n]に関する受信信号電力測度ベクトルPSIG[G[n]]を演算し、
SIPN[n]を用いて、サブチャンネルグルーピングベクトルG[n]に関する受信IPN電力測度ベクトルPIPN[G[n]]を演算し、
PSIG[G[n]]とPIPN[G[n]]とを用いて、サブチャンネルグルーピングベクトルG[n]に関する受信SINR測度ベクトルρ[G[n]]を演算するようにプログラムされたプロセッサを備えるSINR測定装置。 - プロセッサはさらに、受信信号電力測度ベクトルPSIG[G[n]]を、サブチャンネルグルーピングベクトルG[n]に関してフレーム平均された受信信号電力測度ベクトルPAVG _ SIG[G[n]]として演算するようにプログラムされている請求項16に記載のSINR測定装置。
- プロセッサはさらに、受信IPN電力測度ベクトルPIPN[G[n]]を、サブチャンネルグルーピングベクトルG[n]に関してフレーム平均された受信IPN電力測度ベクトルPAVG _ IPN[G[n]]として演算するようにプログラムされている請求項16に記載のSINR測定装置。
- プロセッサはさらに、受信信号電力測度ベクトルPSIG[G[n]]を、サブチャンネルグルーピングベクトルG[n]に関してフレーム平均された受信信号電力測度ベクトルPAVG _ SIG[G[n]]として演算し、かつ受信IPN電力測度ベクトルPIPN[G[n]]を、サブチャンネルグルーピングベクトルG[n]に関してフレーム平均された受信IPN電力測度ベクトルPAVG _ IPN[G[n]]として演算するようにプログラムされている請求項16に記載のSINR測定装置。
- プロセッサはさらに、受信SINR測度ベクトルρ[G[n]]を量子化するようにプログラムされている請求項16に記載のSINR測定装置。
- プロセッサはさらに、
OFDMプリアンブルy[n]をNK個の長さNLのオーバーラップするベクトルに分割し、
NK個のオーバーラップベクトルの各々にスペクトルウインドウを適用し、
NK個の第1のFFTベクトルを生成するために、N K 個の長さN L のオーバーラップベクトルの各々に対して長さNの高速フーリエ変換演算を実行し、
NK個の第1のFFTベクトルの各々の平方の大きさを演算するとともに、Syy[n]を生成するために、その平方の大きさを平均化することによってPSD測度ベクトルSyy[n]を演算するようにプログラムされている請求項16に記載のSINR測定装置。 - プロセッサはさらに、
OFDMプリアンブルx[n]をNK個の長さNLのオーバーラップするベクトルに分割し、
NK個のオーバーラップベクトルの各々にスペクトルウインドウを適用し、
NK個の第2のFFTベクトルを生成するために、N K 個の長さN L のオーバーラップベクトルの各々に対して長さNの高速フーリエ変換演算を実行し、
NK個の第2のFFTベクトルの各々の平方の大きさを演算するとともに、Sxx[n]を生成するために、その平方の大きさを平均化することによってPSD測度ベクトルSxx[n]を演算するようにプログラムされている請求項21に記載のSINR測定装置。 - プロセッサはさらに、N K 個の第1のFFTベクトルの複素共役とN K 個の第2のFFTベクトルの複素共役がともに乗じられ、かつS xy [n]を生成するために、その乗算結果を平均することにより交差PSD測度ベクトルSxy[n]を演算するようにプログラムされている請求項22に記載のSINR測定装置。
- プロセッサはさらに、PSD測度ベクトルSIPN[n]を、SIPN[n]={SIPN[n、s],s∈SN}として演算するようにプログラムされており、そこにおいて、SIPN[n,s]が以下の数式9に示す関係を有する請求項24に記載のSINR測定装置。
【数9】
SIPN[n,s]=Syy[n,s]−SSIG[n,s]
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