JP4118469B2 - 浸炭材料製造装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浸炭材料製造装置に関し、一層詳細には、煤の発生やワークの酸化を抑制することができ、しかも、浸炭材料を低コストでかつ効率よく製造することが可能な浸炭材料製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
浸炭材料は、通常、以下のようにして製造されている。
【0003】
まず、軟鋼や低合金鋼からなるワークを密閉可能な反応容器内に保持した後、該密閉容器の下部からCOガスや炭化水素化合物ガス等の浸炭性ガスを供給し、該反応容器内に前記浸炭性ガスを充填する。そして、前記浸炭性ガスの供給を続行しながら反応容器の上部に設けられた排出口を開放し、前記浸炭性ガスを流通状態にする。
【0004】
次に、前記反応容器の内部に配置された加熱用コイルを備える高周波誘導加熱機構によって、前記浸炭性ガスの熱分解が起こる温度にまで前記ワークを加熱して昇温する。この加熱昇温により、該ワークの表面付近で前記浸炭性ガスの熱分解が起こるようになり、その結果、該ワークの表面に炭素が析出する。
【0005】
炭素が析出した後は浸炭性ガスの供給を停止して、前記ワークを前記温度で所定時間保持する。この温度保持により、炭素がワークの表面から内部へと拡散浸透する。すなわち、ワーク内部に炭素が拡散浸透された浸炭材料が製造されるに至る。
【0006】
この浸炭材料には、反応容器内から取り出した後に焼き入れが施されることが通例である。焼き入れにより浸炭材料の表面にマルテンサイトが生成するので、該表面の硬度が優れるようになるからである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記した従来技術に係る浸炭材料の製造方法においては、浸炭性ガスを流通した状態でワークの加熱昇温および該ワークの表面への炭素の析出を行っている。しかしながら、この場合、熱分解を起こして消失する浸炭性ガスの量は僅かであり、大部分は炭素の析出に関与することなく前記反応容器の外部へと排出される。すなわち、所望の量の炭素を析出するために大量の浸炭性ガスを使用しなければならないので、原材料コストの高騰を惹起しているという不具合がある。
【0008】
また、浸炭性ガスを流通せしめた状態で炭素の析出を行うと、例えば、反応容器の前記排出口等に煤が発生するという不具合がある。このため、拡散浸透されるべき量の炭素をワークの表面に析出させるのに長時間を要する。また、発生した煤が反応容器の排出口等を閉塞し、浸炭性ガスが流通することが困難になるので、装置のメンテナンスが必要となる。したがって、煩雑である。しかも、メンテナンスを行うことに伴って装置の稼働率が低下するので、浸炭材料の生産効率が低下する。
【0009】
また、反応容器内の浸炭性ガスへの置換は、上記したように、該反応容器内に浸炭性ガスを一旦充填し、次いで、浸炭性ガスの供給を続行しながら放出して流通状態とすることにより行っているが、この場合、反応容器内の空気が充分に除去されずに該反応容器内に残留する。このため、ワークの材質によっては該ワークの粒界に酸化物が生成し、その結果、浸炭材料の靱性が低下してしまうことがある。
【0010】
さらに、炭素の析出と浸炭材料に対する焼き入れとを別々の装置で行うようにしているので、浸炭材料の生産効率が低いという不具合がある。
【0011】
本発明は上記した種々の問題を解決するためになされたもので、炭素を高収率で生成させることができるとともに煤の発生やワークの酸化を抑制することができ、しかも、ワークへの炭素の析出から浸炭材料の焼き入れまでを連続して行うことができ、これにより、浸炭材料を低コストでかつ効率よく製造することが可能な浸炭材料製造装置を提供することを目的とする。
【0018】
上記の目的を達成するために、本発明に係る浸炭材料製造装置は、ワークを保持する保持部材と、
前記ワークを加熱する加熱機構と、
前記加熱機構の加熱部が配置された密閉可能な加熱室と、
前記加熱室の内部に設置されたガス供給管と、
前記加熱室内を排気する排気機構と、
前記ワークに液状冷媒を供給して該ワークを冷却する冷却機構と、
前記冷却機構の冷却部が配置された冷却室と、
前記ワークを加熱する際に前記加熱室と前記冷却室とを連通する一方、該ワークを冷却する際に前記加熱室と前記冷却室とを遮断するための開閉部と、
前記加熱室または前記冷却室のいずれか一方から他方へ前記保持部材を移動させる機構と
前記ワークを冷却して温度が上昇した前記液状冷媒を前記冷却室から回収して冷却するとともに、冷却された前記液状冷媒を前記ワークに再供給する液状冷媒循環供給機構と、
を備えることを特徴とする。
【0019】
この浸炭材料製造装置においては、ワーク表面への炭素の析出、該炭素の拡散浸透処理および浸炭材料への焼き入れを行うことができる。すなわち、ワークを取り外したり搬送したりすることなく浸炭材料を製造することができるので、該浸炭材料を効率よく生産することができる。
【0020】
この場合、加熱機構を誘導加熱機構とすることが好ましい。ワークのみを高温にすることができるからである。
【0021】
また、炭素を均一な厚みにして析出させるために、前記保持部材が回転可能であることが好ましい。この場合、ガス供給管をリング状とし、該ガス供給管のガス供給口を前記ワークの表面に指向して形成することにより、回転しているワークに対して効率的に浸炭性ガスを供給することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る浸炭材料の製造方法につきこれを実施する浸炭材料製造装置との関係で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0023】
本実施の形態に係る浸炭材料製造装置10の全体概略構成を、要部を断面にして図1および図2に示す。図1、図2に示されるように、この浸炭材料製造装置10においては、基台12上に排気機構14、架台16、冷却油循環供給機構18および載置台20が設置されており、かつ架台16上および載置台20上にチャンバ22および高周波誘導加熱機構24がそれぞれ載置固定されている。
【0024】
排気機構14は、メカニカルブースタ26と真空ポンプ28から構成されており、両者を付勢することによってチャンバ22内のガスを排気することができる。すなわち、チャンバ22は、後述するように筒状の加熱室30および冷却室32を有し、加熱室30とメカニカルブースタ26の吸気口とは、バルブ34aが介装されたダクト36aを介して接続されている。また、該メカニカルブースタ26の排出口は、バルブ34bが介装されたダクト36bを介して真空ポンプ28の吸気口に接続されている(図2参照)。すなわち、チャンバ22内のガスは、まずメカニカルブースタ26により排気され、次いで真空ポンプ28により真空度が高められる。排気されたガスは、真空ポンプ28の排出口に設置されたサイレンサ38を介して外部へと排出される。なお、真空ポンプ28のモータ(図示せず)は、駆動ベルト40により回転付勢される。
【0025】
架台16上に載置固定されたチャンバ22は、上記したように、筒状の加熱室30と該加熱室30の下部に連設された筒状の冷却室32とを有し、両者の間にはゲートバルブ42が介在されている。したがって、ゲートバルブ42のシャッタ44が開放または閉止されることにより、両者は連通または遮断される。図1においては、シャッタ44が開放され、該シャッタ44のロッド45(図2参照)が最大に後退している状態が示されている。なお、チャンバ22は、加熱室30の上端を閉塞部材46で閉塞することによって密閉可能である。
【0026】
このチャンバ22の中央には、シャフトカバー47に囲繞されたシャフト48が挿入されており、該シャフト48の先端には円盤形状のワークWが保持されている。後述するように、このワークWの表面に炭素が析出され、さらに、該炭素の拡散浸透処理が施される。
【0027】
ワークWが加熱昇温される場合、該ワークWは、高周波誘導加熱機構24の構成要素であり、加熱室30の内部に配置されたリング状の加熱用コイル50に囲繞される(図1参照)。この際、シャッタ44が開放され、シャフト48は冷却室32から加熱室30に亘ってチャンバ22内に位置する。また、該加熱用コイル50の上方および下方にはリング状のガス供給管52a、52bがそれぞれ配置されており、両者から炭化水素化合物ガスやCOガス等を含有する浸炭性ガスが供給される。
【0028】
高周波誘導加熱機構24は、前記加熱用コイル50の他、図示しない高周波交流電源に接続されて載置台20上に載置固定された変成器54と、該変成器54にリード部56を介して接続された同軸電極58とを備え、前記加熱用コイル50はこの同軸電極58に接続されている。すなわち、加熱用コイル50には、変成器54、リード部56および同軸電極58を介して高周波数の交流電流が通電される。その結果、後述するように、ワークWの内部に誘導電流が発生して該ワークWの温度が上昇する。
【0029】
ここで、図1の円内を拡大して図3に示し、この図3を参照してワークW、加熱用コイル50およびガス供給管52a、52bについて説明する。
【0030】
まず、ワークWは、アダプタ60を介してシャフト48の先端に保持されている。具体的には、シャフト48の先端には凹部48aが形成されており、また、ワークWの中心には貫通孔62が形成されている。そして、アダプタ60は、円盤部64と該円盤部64の中心に形成された貫通孔に嵌合された円柱部66とからなり、該円柱部66の尖鋭な下端部66aは前記凹部48aに嵌合され、先端部66bはワークWに形成された貫通孔62に嵌合されている。このような嵌合により、シャフト48の先端にワークWが堅牢に保持される。なお、ワークWの材質としては、軟鋼や低合金鋼が例示され、これらはいずれも導体である。
【0031】
加熱用コイル50は、上記したようにリング状であり、ワークWの外周部を囲繞する。そして、高周波数の交流電源が通電された際に、該ワークWの内部に誘導電流を誘起させることにより該ワークWを加熱昇温する。
【0032】
また、ガス供給管52a、52bは、図示しない送気管から分岐した分岐管68a、68bを介してガスボンベおよびマスフローコントローラからなるガス供給機構(図示せず)に接続されている。この場合、ガス供給管52a、52bには同一組成の浸炭性ガスが導入され、該浸炭性ガスは、ガス供給管52a、52bにそれぞれ形成されたガス供給口70a、70bから同一圧力で加熱室30内に供給される。
【0033】
ガス供給管52a、52bもまたリング状であり、加熱用コイル50から囲繞されたワークWの上方および下方にそれぞれ配置されている。そして、ガス供給口70a、70bは、ワークWの表面に確実にガスを到達させるために、ワークWに指向して形成されている。すなわち、図3から諒解されるように、ガス供給口70a、70bは、ガス供給管52a、52bのワークWに面する隅角部に形成されている。
【0034】
前記シャフト48の下端は、可動盤72および該可動盤72の下方に固定された凹字状のモータ用保持部材74にそれぞれ形成された貫通孔を貫通して回転用モータ76に軸支されている(図1参照)。すなわち、この回転用モータ76を付勢することにより、シャフト48を回転動作させることができる。なお、シャフトカバー47の下端は可動盤72により支持されており、また、該可動盤72は、チャンバ22とバー用保持部材77とを連結する複数本のバー78に貫通されている。
【0035】
この可動盤72は、昇降動作させることが可能である。具体的には、バー78の中の1本はボールねじ79からなり、該ボールねじ79の先端は回転動作が可能なようにチャンバ22に軸支されている。そして、ボールねじ79の下端は、バー用保持部材77に埋入された昇降用モータ80に軸支されており、該昇降用モータ80が付勢されることに伴ってボールねじ79が回転動作する。勿論、可動盤72において、ボールねじ79が貫通された貫通孔にはめねじが形成されており、したがって、該可動盤72は、ボールねじ79が右ねじであれば、該ボールねじ79が図1に示した矢印の方向に回転動作する際にはバー78(ボールねじ79を含む)に案内されて下降し、逆方向に回転動作する際には上昇する。
【0036】
可動盤72がこのように昇降動作することに伴い、シャフト48も昇降動作する。また、シャフトカバー47の下端は可動盤72により支持されているので、該シャフトカバー47も可動盤72とともに昇降動作する。したがって、シャフトカバー47によってシャフト48の昇降動作が阻止されることはない。
【0037】
シャフト48の上死点は、該シャフト48の先端部が加熱室30の上端から露出するように設定することが望ましい。シャフト48の先端にワークWを保持することが容易となるからである。
【0038】
ワークWを焼き入れする際には、シャフト48を下降させ、ワークWを冷却室32の内部に配置する。この際には、図4および図4の円内の拡大図である図5に示すように、ワークWは、冷却室32の内部に設置されたリング状の冷却油噴出管82に囲繞され、かつシャッタ44が閉じられる。図5に示されるように、噴出口84は冷却油噴出管82の内環状壁82aの表面に形成されており、したがって、冷却油がワークWの表面に指向して噴出され、その結果、ワークWに焼き入れが施される。
【0039】
ワークWの焼き入れに要する冷却油は、冷却油循環供給機構18によって循環供給される。すなわち、図1、図2および図4に示されるように、冷却油循環供給機構18は、収集管86a、86bを介して冷却室32に接続された回収槽88と、該回収槽88の内部を減圧するための真空ポンプ90と、冷却槽92と、回収槽88から冷却槽92を介して冷却室32に冷却油を供給する揚液ポンプ94とを備え、噴出口84から冷却室32内に噴出された油は冷却槽92内で冷却された後、揚液ポンプ94によって再び冷却室32内に噴出される。
【0040】
より具体的には、回収槽88の内部は、バルブ34cが介装されたダクト36cを介して該回収槽88に接続された真空ポンプ90により減圧されており、このため、冷却室32の底部に流下した冷却油は収集管86a、86bを介して回収槽88内に吸引収集される。収集された油は、揚液ポンプ94により冷却槽92を介して冷却油噴出管82に揚液され、噴出口84から再び噴出される。
【0041】
ここで、バルブ34d、揚液ポンプ94およびバルブ34eが介装された送液管96は、冷却槽92の内部では螺旋状に旋回している(図1および図4参照)。そして、該冷却槽92には図示しない冷却水用入口・出口が設けられており、該冷却槽92の内部には冷却水が流通される。すなわち、該冷却槽92の内部においては、送液管96が冷却水に囲繞され、ワークWに接触して高温となった冷却油が冷却される。冷却された冷却油は、再び冷却室32に供給される。
【0042】
次に、上記のように構成された浸炭材料製造装置10を使用して浸炭材料を製造する方法について説明する。
【0043】
本実施の形態に係る浸炭材料の製造方法のフローチャートを図6に示す。図6に示されるように、この製造方法は、ワークWを加熱昇温する昇温工程S1と、加熱昇温されたワークWに対して浸炭性ガスを供給し、この浸炭性ガスを熱分解させてワークWの表面に炭素を析出させる析出工程S2と、析出した炭素をワークWの表面から内部へと拡散浸透させる拡散浸透処理工程S3と、拡散浸透処理が施されたワークを焼き入れする焼き入れ工程S4とを備える。また、昇温工程S1の前に、チャンバ22内のガスを排気する排気工程SVが行われる。昇温工程S1を行う際、雰囲気に酸化性ガスが存在しないので、耐酸化性が低い材料からなるワークWを使用した場合であっても該ワークWが酸化することを回避することができる。
【0044】
まず、軟鋼や低合金鋼等からなるワークWに形成された貫通孔62に、アダプタ60の円柱部66の先端部66bを嵌合する。そして、該円柱部66の尖鋭な下端部66aをシャフト48に形成された凹部48aに嵌合する。勿論、アダプタ60の円柱部66の下端部66aを凹部48aに嵌合した後、該円柱部66の先端部66bにワークWの貫通孔62を嵌合するようにしてもよい。そして、昇降用モータ80を付勢することによりバー78の中の1本であるボールねじ79を回転動作させ、ワークWが加熱用コイル50に囲繞される位置まで可動盤72を下降させる(図1参照)。
【0045】
そして、加熱室30の上端を閉塞部材46で閉塞し、排気工程SVを行う。すなわち、真空ポンプ28とメカニカルブースタ26を付勢するとともにバルブ34a、34bを開け、チャンバ22内のガスを排気する。この際、チャンバ22内は、メカニカルブースタ26により急速に排気され、さらに、真空ポンプ28により真空度が高められる。この場合、ワークWが酸化しない程度に酸化性ガスが排出されればよく、具体的には、チャンバ22内の圧力を10-3〜10-1Torr程度とすれば充分である。
【0046】
次いで、昇温工程S1において、加熱用コイル50に通電することによりワークWを加熱昇温する。具体的には、高周波数の交流電流を高周波電源(図示せず)から変成器54に供給する。この交流電流は、変成器54により適切な電流値および電圧値に変換された後、リード部56および同軸電極58を介して加熱用コイル50に至る。これにより、該加熱用コイル50の周囲に磁場が発生する。
【0047】
ここで、加熱用コイル50に通電された交流電流は高周波数であるので、前記磁場の方向は高速度で変化する。磁場の方向がこのように変化することに伴い、導体であるワークWの内部に誘導電流が誘起され、その結果、該ワークWの温度が上昇する。ワークWは、浸炭性ガスを熱分解させて炭素を析出させることが可能であり、かつ、析出した炭素とワークWとが固溶体を形成することが可能な温度、例えば、1000℃まで加熱昇温される。
【0048】
次いで、回転用モータ76を付勢することによりシャフト48を回転動作させる。この状態で、析出工程S2を行う。すなわち、ガス供給管52a、52bを介して、ガス供給機構(図示せず)から加熱室30に浸炭性ガスを供給する。浸炭性ガスとしては、熱分解により炭素を生成するものであれば特に限定はされないが、プロパン、ブタン、アセチレン等の炭化水素化合物ガスやCOガス等の炭素化合物ガスを例示することができる。また、このような炭素化合物ガスにArやN2 等の不活性ガスまたはH2 等の還元性ガスが混合された混合ガスであってもよく、前記不活性ガスおよび前記還元性ガスがともに混合された混合ガスであってもよい。
【0049】
上記したように、ガス供給管52a、52bはリング状である。また、該ガス供給管52a、52bの隅角部に形成されたガス供給口70a、70bは、ワークWの表面に指向している(図3参照)。したがって、回転しているワークWの表面に、浸炭性ガスを効率よく到達させることができる。ワークWの表面に到達した浸炭性ガスは、該ワークWが高温であるため、熱分解を起こす。この熱分解により炭素が生成して、該炭素はワークWの表面に析出する。この炭素とワークWとは互いに固溶し、その結果、オーステナイトが生成する。
【0050】
このように、本実施の形態においては、ワークWの加熱昇温を誘導加熱により行っているので、ワークW以外が高温になることがない。したがって、ワークWの表面以外、例えば、加熱用コイル50の表面やダクト36aに炭素が析出することがない。このため、加熱用コイル50の加熱効率が低下することや、ダクト36aが閉塞してしまう等の不都合が回避される。
【0051】
しかも、この場合、浸炭性ガスは効率よくワークWの表面に到達するので、浸炭性ガス中の炭素化合物ガスはほとんど全てが熱分解を起こす。換言すれば、煤の発生を回避することができるとともに収率よく炭素を得ることができる。
【0052】
浸炭性ガスを導入してワークWの表面に炭素を析出させる際のチャンバ22内の圧力は、1Torr未満に設定する。1Torrを超えると煤が発生するようになる。また、熱分解することなく排出される浸炭性ガスの量が多くなるので、炭素の収率が低下する。すなわち、浸炭材料の製造コストが高騰する。
【0053】
所定時間が経過した後には、浸炭性ガスの供給を停止する。また、回転用モータ76を停止して、シャフト48およびワークWの回転も停止する。一方、加熱用コイル50への通電は続行してワークWの温度を保持し、拡散浸透処理工程S3を行う。
【0054】
すなわち、拡散浸透処理工程S3においては、ワークWは、析出工程S2時の温度に保持された状態で放置される。この際、析出してワークWに固溶された炭素は、ワークWの表面から内部へと拡散浸透する。この拡散浸透処理により、表面から内部に指向して炭素濃度が低下する浸炭材料が得られる。
【0055】
この拡散浸透処理工程S3は、排気機構14によるチャンバ22内の排気を続行しながら行うことが好ましい。酸化性ガスが滞留することがないので、ワークWの酸化が回避されるからである。この拡散浸透処理工程S3におけるチャンバ22内の圧力も、10-3〜10-1Torr程度で充分である。
【0056】
次いで、焼き入れ工程S4を行う。まず、加熱用コイル50への通電を停止する。そして、昇降用モータ80を付勢することによりボールねじ79を回転動作させ、ワークWが冷却油噴出管82に囲繞される位置まで可動盤72を下降させる(図4参照)。可動盤72の下降が終了した後には、ゲートバルブ42のシャッタ44を閉止し、加熱室30と冷却室32とを互いに遮断する。そして、回転用モータ76を付勢して、シャフト48およびワークWを再び回転動作させる。
【0057】
この状態で、冷却油循環供給機構18を付勢する。すなわち、真空ポンプ90および揚液ポンプ94を付勢するとともにバルブ34c〜34eを開ける。これにより、回収槽88内に貯留された冷却油が送液管96内を流通し、冷却槽92内で冷却水により冷却された後、冷却油噴出管82の内環状壁82aに形成された噴出口84から噴出される。この際、加熱室30と冷却室32とはゲートバルブ42(シャッタ44)により遮断されているので、加熱室30内に冷却油が噴出されることはない。
【0058】
噴出口84から噴出された冷却油は、ワークWに接触する。この際、冷却油はワークWと熱交換を行う。高温となった該冷却油は、収集管86a、86bを介して回収槽88に吸引収集されるが、上記したように冷却槽92内で冷却水により冷却され、冷却室32内に再び供給される。
【0059】
このような冷却油が接触することにより、ワークWが急冷されて焼き入れが施され、該ワークWの表面にマルテンサイトが生成する。その結果、表面が著しく高硬度な浸炭材料が得られるに至る。
【0060】
このように、本実施の形態に係る浸炭材料製造装置10によれば、炭素の析出およびワークWの焼き入れ(急冷)を連続的に行うことができるので、浸炭材料を効率よく製造することができる。
【0061】
また、析出工程S2を行う際におけるチャンバ22内の圧力を適切に設定することにより、炭素を収率よく析出させることができる。しかも、煤の発生が著しく抑制される。
【0062】
なお、上記した実施の形態においては、チャンバ22内にガスを供給することなく昇温工程S1および拡散浸透処理工程S3を行ったが、上記した不活性ガスや還元性ガスを導入するようにしてもよい。この場合、不活性ガスや還元性ガスを導入した際のチャンバ22内の圧力が10-3〜10-1Torrとなるようにガスの導入量を調整すればよい。
【0063】
また、この実施の形態では、排気工程SVを昇温工程S1の前に行ったが、耐酸化性が高い材料からなるワークWを使用する場合には、排気工程SVを昇温工程S1の後に行うようにしてもよい。
【0065】
【実施例】
S35C(JIS規格)からなる外径50mm、内径10mm、厚さ10mmの円盤状のワークWを、アダプタ60を介して浸炭材料製造装置10のシャフト48に保持した。そして、シャフト48を下降させることによりワークWを加熱用コイル50の内部に配置して加熱室30の上端を閉塞部材46で閉塞した後、排気機構14によりチャンバ22内を排気し、圧力を2×10-2Torrにした。さらに、加熱用コイル50に周波数10kHzの交流電流を通電し、ワークWを1000℃まで加熱昇温した。
【0066】
次に、シャフト48を回転動作させることによりワークWを回転させ、この状態でアセチレンを8×10-1Torrの圧力で2分間供給した。アセチレンが供給されている際、チャンバ22内の圧力は7×10-1Torrであった。
【0067】
次に、アセチレンの供給およびシャフト48の回転動作を停止させて、拡散浸透処理を行った。すなわち、ワークWの温度を1000℃に保持した状態で2分間放置した。この際のチャンバ22内の圧力は、2×10-1Torrとした。
【0068】
次に、シャフト48をさらに下降させ、ワークWを冷却油噴出管82の内部に配置した。そして、ゲートバルブ42のシャッタ44を閉止し、加熱室30と冷却室32とを互いに遮断した。さらに、シャフト48を再び回転動作させるとともに冷却油循環供給機構18を付勢し、回転しているワークWに対して冷却油を1分間噴射して該ワークWを急冷することにより該ワークWに焼き入れを施した。
【0069】
そして、バルブ34cを閉止し、冷却室32内の油を回収槽88に吸引収集した後、ゲートバルブ42のシャッタ44を開放し、ガス供給管52a、52bから不活性ガスをチャンバ22内に導入して該チャンバ22内を大気圧よりもやや高くして閉塞部材46を取り外した。さらに、シャフト48を上昇動作させて、ワークW(浸炭材料)を浸炭材料製造装置10から取り出した。なお、チャンバ22内には煤の発生は認められなかった。
【0070】
このようにして製造された浸炭材料における炭素濃度の深さ方向プロファイルを図7に示す。図7から、浸炭材料の表面から内部に指向して炭素が拡散浸透していることが明らかである。また、該浸炭材料の表面を観察した結果、該表面にはマルテンサイトが生成していることが確認された。
【0071】
さらに、図7と、この浸炭材料におけるビッカース硬度の深さ方向プロファイルを示す図8から、該浸炭材料の硬度は、炭素濃度の増減に対応して増減していることが分かる。すなわち、従来技術に係る製造方法および製造装置と同様に、表面の硬度が最も高く、内部になるにしたがって炭素濃度および硬度が低下する浸炭材料が得られたことが諒解される。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る浸炭材料の製造方法によれば、供給された浸炭性ガス中の炭素化合物ガスを効率よく熱分解させるので、ワーク表面に析出する炭素の収率が高い。このため、原材料コストを低減することができる。また、煤が発生しないので、浸炭材料製造装置のメンテナンスを行う必要がない。このため、該浸炭材料製造装置の稼働率が向上するので、浸炭材料を効率よく製造することができるという効果が達成される。さらに、ワークが酸化することが回避される。
【0073】
また、本発明に係る浸炭材料製造装置によれば、ワーク表面への炭素の析出、該炭素の拡散浸透処理および浸炭材料に対する焼き入れを、ワークを一度も取り出すことなく連続的に行うことができる。したがって、浸炭材料を効率よく製造することができるという効果が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る浸炭材料製造装置の要部縦断面全体構成説明図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1における円内の要部拡大図である。
【図4】シャフトが下降して冷却油噴出管に囲繞された状態を示す要部縦断面動作説明図である。
【図5】図4における円内の要部拡大図である。
【図6】本実施の形態に係る浸炭材料の製造方法のフローチャートである。
【図7】製造された浸炭材料における炭素濃度の深さ方向プロファイルを示すグラフである。
【図8】製造された浸炭材料におけるビッカース硬度の深さ方向プロファイルを示すグラフである。
【符号の説明】
10…浸炭材料製造装置 14…排気機構
18…冷却油循環供給機構 22…チャンバ
24…高周波誘導加熱機構 26…メカニカルブースタ
28、90…真空ポンプ 30…加熱室
32…冷却室 42…ゲートバルブ
44…シャッタ 46…閉塞部材
48…シャフト 50…加熱用コイル
52a、52b…ガス供給管 60…アダプタ
70a、70b…ガス供給口 72…可動盤
76…回転用モータ 78…バー
79…ボールねじ 80…昇降用モータ
82…冷却油噴出管 84…噴出口
86a、86b…収集管 88…回収槽
92…冷却槽 94…揚液ポンプ
W…ワーク

Claims (4)

  1. ワークを保持する保持部材と、
    前記ワークを加熱する加熱機構と、
    前記加熱機構の加熱部が配置された密閉可能な加熱室と、
    前記加熱室の内部に設置されたガス供給管と、
    前記加熱室内を排気する排気機構と、
    前記ワークに液状冷媒を供給して該ワークを冷却する冷却機構と、
    前記冷却機構の冷却部が配置された冷却室と、
    前記ワークを加熱する際に前記加熱室と前記冷却室とを連通する一方、該ワークを冷却する際に前記加熱室と前記冷却室とを遮断するための開閉部と、
    前記加熱室または前記冷却室のいずれか一方から他方へ前記保持部材を移動させる機構と、
    前記ワークを冷却して温度が上昇した前記液状冷媒を前記冷却室から回収して冷却するとともに、冷却された前記液状冷媒を前記ワークに再供給する液状冷媒循環供給機構と、
    を備えることを特徴とする浸炭材料製造装置。
  2. 請求項記載の浸炭材料製造装置において、
    前記加熱機構が誘導加熱機構であることを特徴とする浸炭材料製造装置。
  3. 請求項または記載の浸炭材料製造装置において、
    前記保持部材が回転可能であることを特徴とする浸炭材料製造装置。
  4. 請求項記載の浸炭材料製造装置において、
    前記ガス供給管がリング状をなし、
    該ガス供給管のガス供給口が前記ワークの表面に指向して形成されていることを特徴とする浸炭材料製造装置。
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