JP4116958B2 - 油分濃度測定方法および油分濃度測定装置 - Google Patents

油分濃度測定方法および油分濃度測定装置 Download PDF

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本発明は、油分濃度測定方法および油分濃度測定装置に関するものであり、より詳細には自然水や、工場、下水処理場などからの排水に含まれる油分の濃度を測定する油分濃度測定方法および油分濃度測定装置に関する。
前記自然水や排水などの液体中に含まれる油分(HC成分)を測定する方法として、日本工業規格JIS K0102に規定される工場排水試験方法があり、その24.2には、ヘキサン(n−ヘキサン)抽出物質の測定方法(重量法)が規定されている。
図6は前記重量法による濃度の測定方法を説明する図であり、図6(A)は油分抽出溶媒を用いた油分の抽出方法を説明する図、図6(B)は油分抽出液の中から油分を取出す方法を示す図、図6(C)は油分の重量を測定する方法説明する図である。
図6(A)に示すように、試料91に含まれる油分を測定する場合には、試料91に対してn−ヘキサンなどの有機溶媒からなる油分抽出溶媒92を混合して、分液ロート93内で攪拌した後に、攪拌させた試料91と有機溶媒92に数滴の塩酸94を滴下し、分液ロート93によって水95を分液して廃棄する。
次いで、図6(B)に示すように、油分が溶け込んでいる油分抽出液96を分液ロート93から取出し、図6(C)に示すように、前記油分抽出液96から油分抽出溶媒92を揮発させることにより揮発残留物97を得た後に、この揮発残留物97の重量を天秤98などを用いて測定する。
すなわち、従来より試料91に含まれる油分を測定する場合には、油分抽出溶媒92を用いて油分を抽出した後に、この油分抽出液96に溶け込んだ油分よりも低い沸点を有する油分抽出溶媒92を揮発させることにより目的とする油分を取出した後にその重さを計測していた。しかしながら、この油分濃度の測定方法は非常に煩雑で多大の手間がかかることは避けられなかった。
また、最終的な測定が操作者の手作業によって行われるので、検出限界があるだけではなく、測定結果の再現性が悪くならざるを得なかった。とりわけ、試料91に含まれる油分の量が微量であればあるほど、前記方法による定量は難しくなっていた。
特許文献1は、試料91中の油分の抽出をn−ヘキサンのような油分抽出溶媒92の代わりにトリクロロフルオロエタン(フロンS−316)などの指定フロンでないフロン系溶媒の液体を用いて抽出する方法を示している。つまり、油分をフロン系溶媒によって抽出することにより、このフロン系溶媒を揮発させることなく、油分抽出液に対して直接的に赤外線を照射することにより、油分抽出液を透過した赤外光の赤外吸収の中から油分(HC成分)の吸収帯域(波数2900cm-1付近)における赤外吸収の大きさを測定して、油分濃度測定を行う方法である
前記フロン系溶媒を用いて油分濃度測定を行う手法では、油分抽出溶媒92の揮発を行う必要がないだけでなく、天秤のような手作業による測定を行う必要がないので、油分濃度の測定にかかる手間を軽減できるだけでなく、微量油分であっても測定できる。
なお、フロン系溶媒には油分の吸収帯域における赤外吸収がないので、このフロン系溶媒内に油分を含ませた状態で測定を行っても、測定値に悪影響を与えることがない。また、油分抽出溶媒として用いるフロン系溶媒は精製して再利用することができるので、フロン系溶媒の使用が地球環境に悪影響を与えることもない。
特開平7−270310号公報 特開平11−352122号公報
ところが、S−316のようなフロン系溶媒の油分抽出溶媒は、オゾン層破壊係数が大きいフロンガスの製造段階において生じる副産物であり、フロンガスの使用が全面的に禁止される方向にある。つまり、今後フロンガスの製造が全面的に廃止されることにより、新たなフロン系溶媒を供給できなくなることが予想される。特許文献2はフロン系溶媒を用いることなく油分濃度を測定する一つの方法を示している。
本発明は上述の事柄を考慮に入れてなされたものであって、その目的は、フロン系溶媒を用いることなく、液体中の油分濃度を簡便に測定することができると共に、極く微量の油分であってもその濃度を精度良く測定することができる油分濃度測定方法および油分濃度測定装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の油分濃度測定方法は、表面側にボート状の凹部が形成されている板状の基材の裏面側に、表面が平坦なほぼ板状のATR結晶をその表面が前記凹部の底面に位置するように固定してATR結晶の表面に測定対象部を形成するとともに、前記凹部の内周辺部にフッ素樹脂によるコーティングを施して油分に対する濡れ性を悪くし、この状態で油分抽出溶媒を用いて油分が抽出された油分抽出液を、前記凹部に流し込んで該油分抽出液に溶け込んでいる油分抽出液を前記ATR結晶の表面において揮発させ、この揮発に伴い少量となる油分抽出液を前記測定対象部に集めて該測定対象部上のみに揮発残留物を形成し、その揮発残留物に含まれる油分量を赤外線全反射吸収法によって測定することを特徴としている(請求項1)。
上記油分濃度測定方法を実施するための具体的な手段としての油分濃度測定装置は、表面側にボート状の凹部が形成され、この凹部の内周辺部にフッ素樹脂によるコーティングを施して油分に対する濡れ性を悪くしている板状の基材及び該基材の裏面側にその平坦な表面が前記凹部の底面に位置するように固定して測定対象部が形成されたほぼ板状のATR結晶からなり、油分抽出溶媒を用いて油分を抽出した油分抽出液を前記凹部に流し込んで該油分抽出液中に溶け込んでいる油分抽出溶媒を前記ATR結晶の表面で揮発させることにより測定対象部上のみに揮発残留物が形成されるように構成されたATR容器と、前記揮発残留物に含まれる油分量を赤外線全反射吸収法によって測定する測定部とを有することを特徴としている。(請求項
前記油分濃度測定装置において、前記測定部が、赤外線を出射する光源と、この光源から出射される赤外線をインターフェログラムにする干渉計と、この干渉計を制御しながらATR結晶を透過したインターフェログラムを検出する検出器とを備えているものでもよい(請求項)。
請求項1に記載の発明では、油分抽出液の油分抽出溶媒を揮発させることにより、ATR(Attenuated Total Reflection) 結晶の表面に油分抽出液に含まれる油分が揮発残留物として付着するので、このATR結晶を用いて赤外線全反射吸収法によって揮発残留物に含まれる油分量を精度良く測定することができる。つまり、油分抽出溶媒として油分の赤外線吸収帯域における赤外吸収のあるn−ヘキサンを用いても、この油分抽出溶媒を揮発させることにより、その影響を無くすことができると共に、ATR結晶を用いた赤外線全反射吸収法によって高精度の定量分析を行うことができ、その再現性も良くなる。
特に、前記ATR結晶の表面部に測定対象部を形成し、油分抽出液を流し込む凹部の内周辺部にフッ素樹脂によるコーティングを施して油分に対する濡れ性を悪くしているので、ATR結晶の表面の小さい面積の測定対象部にだけ揮発残留物を付着形成することが可能となるので、それだけ測定感度が向上して、より微量の油分を精度よく定量分析することができる。また、揮発残留物を形成する面積を確定でき、測定感度を均一に保つことができるので、精度と再現性がさらに優れた定量分析を行うことができる。
請求項に記載の第2発明では、ATR容器内に油分抽出液を注ぎ込むだけで、小さな面積の測定対象部上に揮発残留物を形成できるので、測定部が正確な油分の定量分析を行うことができるので、油分の測定を極めて容易かつ精度よく行うことができ、再現性も向上できる
図1〜図3は、本発明の第1実施例に係る油分濃度測定装置1の構成を説明するための図である。図1において、2はATR結晶、3はこのATR結晶2を底面とするように形成されたATR容器、4はATR結晶2の一端側2aに対して所定の角度で赤外線IRを入射させてATR結晶2内を全反射吸収した後に他端側2bから出射する赤外線を用いてATR結晶2の表面側の測定対象部2cに付着する揮発残留物5(詳細は後述する)の成分の量を測定する測定部である。
前記ATR結晶2は例えばセレン化亜鉛(ZnSe)からなるほぼ板状の結晶であり、その両端部2a,2bに光の入射部と出射部が形成されている。ATR結晶2の形状は、その内部を赤外線IRが例えば45°の角度で多重反射するように、断面形状は等脚台形である。また、ATR結晶2内で多重反射する赤外線IRは、図1における拡大部分Aに示すように、揮発残留物5を形成した側に例えば2μm程度の深さdで潜り込むようにして反射する。つまり、ATR結晶2に付着する揮発残留物5によって赤外線IRの吸収が生じるように構成されている。
前記ATR結晶2をセレン化亜鉛によって形成した場合には、潜り込み深さdを深くすることができるが、本発明は、ATR結晶2の材料をセレン化亜鉛に限定するものではない。つまり、ATR結晶2は、例えばゲルマニウム(Ge)、工業用ダイヤモンドなどによって構成されていてもよい。
前記ATR容器3は、図2,3に示すように、例えばステンレスなどの金属からなる板状の基材3AとATR結晶2とからなり、基材3Aの表面側にはボート状の凹部3aが形成されている。また、ATR結晶2は、基材3Aの裏面側に接着されることにより、ATR結晶2の上面が凹部3aの底面3bに位置するように固定される。また、凹部3aの底面3bに配置されたATR結晶2の表面には、例えば3×40mmの大きさの測定対象部2cが形成されており、この凹部3aの形状は凹部3a内に流し込まれる油分抽出液が底面3bの測定対象部2cに集められるようにテーパ面とされている。
基材3Aに対するATR結晶2の取付け面2dには金メッキが形成されることにより、この金メッキによって赤外線IRを潜り込ませることなく反射できるように構成されている。そして、ATR結晶2は金メッキを施した部分を介して接着剤によって基材3Aに取り付けられる。
さらに、凹部3aのテーパ面とされた内周面(ATR結晶2の周辺部)には、例えばフッ素樹脂によるコーティングが施されている。つまり、凹部3aにフッ素樹脂コーティングが施されてATR結晶2の周辺部における油分に対する濡れ性が悪くなるように構成されていることにより、ATR結晶2の中心部における油分に対する濡れ性が比較的によくなるように構成されている。この構成によって油分抽出液の全量が測定対象部2cに集めながら、これに含まれる油分抽出溶媒を揮発させることができる。なお、ATR容器3には、これを幾らか加熱することにより前記油分抽出溶媒12の揮発を行ってATR結晶2の測定対象部2cに揮発残留物5を形成するためのヒータが取り付けられていることが望ましい。
測定部4は、図1に示すように、赤外線IRを出射する光源6と、ATR結晶2に赤外線IRをガイドする反射鏡7a,7bなどの光学系7と、バックグランドの影響をキャンセルする交流信号を生成するためのチョッパ8と、HC成分の赤外吸収帯域(波数2900cm-1)近辺の光だけを通すように構成されたバンドパスフィルタ9と、検出器10とからなる。つまり、測定部4は、非分散型の測定装置の一部を構成するものである。
図4は上述した油分濃度測定装置1を用いて、液体中の油分濃度を測定する方法を説明する図であって、図4(A)は試料から油分を抽出する方法を説明する図、図4(B)は油分抽出液を用いて油分濃度を測定する方法を説明する図である。
図4(A)において、11は自然水や排水など油分を含む液体の試料、12はこの試料11に対して混合攪拌するn−ヘキサンなどの油分抽出溶媒、13は試料11と油分抽出溶媒12を混合するための分液ロート、14は攪拌させた試料11と有機溶媒12に滴下される数滴の塩酸、15は分液ロート13によって分液されて廃棄される水、16は試料11中の油分を油分抽出溶媒12を用いて抽出した油分抽出液である。
すなわち、図4(A)に示すように、油分を含む自然水や排水などの油分を含む試料11に含まれる油分を測定する場合には、分液ロート13によって所定量(例えば1L)の試料11を所定量(例えば40mL)の油分抽出溶媒12と混合攪拌させて塩酸14を滴下することにより、油分抽出溶媒12を用いて試料11中の油分を抽出する。なお、試料が電子部品などの小片物や乾燥した土壌などの水分を含まない固形物であれば、これをそのまま油分抽出溶媒12に投入して油分抽出液16を生成し、固形物だけを濾過するのが好ましい。
次いで、前記油分抽出液16を図1〜3に示す油分濃度測定装置1のATR容器3の凹部3aに流し込んで、油分抽出液16に溶け込んだ油分抽出溶媒12を揮発させる。なお、図4(B)には理解しやすいように分液ロート13を用いて油分抽出液16を凹部3a内に注ぎ込むように示しているが、油分抽出液16の注入量は計量して行うようにしてもよい。つまり、油分抽出液16は例えば一旦油分濃度測定装置1内の容器内に注ぎ込まれた後に所定量ずつ自動的に凹部3aに注入されるように構成してもよい。また、図4(A)に示す油分の抽出過程も油分濃度測定装置1内において自動制御によって行うようにしてもよい。
なお、前記ATR容器3にヒータが取り付けられている場合には、油分抽出溶媒12の揮発を早めて測定にかかる時間を短縮することができる。しかしながら、油分抽出溶媒12の揮発を促進する手段としてはヒータによる加熱に限られるものではなく、ドライヤを用いてもよい。何れにしても、上述した油分濃度測定装置1を用いた測定では、油分抽出溶媒12を揮発させているので、油分抽出溶媒12の赤外吸収が油分濃度測定に悪影響を与えることがない。
また、上述の実施例においては、前記凹部3a内のATR結晶2の表面中心部3bに油分に対する濡れ性の良い測定対象部2cを形成し、周辺部3cに油分に対する濡れ性を悪くするためのフッ素樹脂コーティングが施されている。したがって、油分抽出溶媒12の揮発を行うときには、油分抽出溶媒12の揮発に伴って少量になる油分抽出液16がフッ素樹脂コーティングによって弾かれて、ATR結晶2の表面中央部に位置する測定対象部2cに集められるので、測定対象部2cの部分のみに揮発残留物5が形成される。つまり、形成された揮発残留物5には凹部3a内に流し込まれた油分抽出液16の全量に含まれる油分が集結されており、かつ、この揮発残留物5は均等に幾らかの厚みhを形成する。(図4(B)参照)
上述の実施例の場合、図1における拡大部分Aに示すように、揮発残留物5の厚みhはATR結晶2の潜り込み深さdに比べて薄くなるように油分抽出液16の量を調整するのが好ましい。これによって、揮発残留物5に含まれる油分の量がATR結晶2を通った赤外線IRの全反射吸収によって測定することができる。そして、前記油分濃度測定装置1においては、油分濃度の薄い場合における油分濃度測定を行うものであるので、油分抽出液16に含まれる油分の量は極めて少ないが、検出器10がATR結晶2を透過した赤外線IRの強度を測定することにより、赤外線IRの全反射吸収によって揮発残留物5に含まれる極微量の油分を極めて精度良く、また再現性良く定量分析することができる。
なお、油分濃度測定装置1が、油分抽出液16を極少量ずつ凹部3a内に流し込むことができるように構成された適宜構成の油分抽出液流入機構(図示していない)を有する場合には、形成された揮発残留物5の厚みhがATR結晶2の潜り込み深さdと同程度になるまで油分抽出液16を流し込んで、その揮発残留物5の分析を行うことにより、投入した油分抽出液16の量と赤外線IRの全反射吸収の両方から油分の濃度を測定することもできる。
図5は本発明の請求項3に対応する第2実施例に係る油分濃度測定装置の構成を示す図である。図5において、図1〜4と同じ符号を付した部材は同一または同等の部材であるから、その詳細な説明を省略する。
図5において、20はフーリエ変換を用いて各波長における赤外線IRの全反射吸収を用いて油分の濃度を測定する油分濃度測定装置、21はこの油分濃度測定装置20の測定部である。この測定部21は、光源6からの赤外線IRをインターフェログラムIR’(以下、単に赤外線IR’という)にする干渉計22と、この干渉計22を制御しながらATR結晶2を透過した赤外線IR’を検出する検出器とを備えている。
この第2実施例で示す請求項3の発明においては、揮発残留物5によって吸収された赤外線IR’の周波数解析をすることができるので、揮発残留物5のより詳細な分析を行うことができる。つまり、試料11(図4参照)に含まれる油分による赤外線吸収の大きさのみならず、他の成分による赤外吸収の大きさも分析することができるので、試料11に含まれる油分の種類まで分析することができる。
本発明の第1実施例に係る油分濃度測定装置を示す図である。 前記油分濃度測定装置の要部を拡大して示す斜視図である。 前記油分濃度測定装置の要部の断面図である。 前記油分濃度測定装置を用いた油分濃度測定方法を説明する図である。 本発明の第2実施例に係る油分濃度測定装置を示す図である。 従来の油分濃度測定方法を説明する図である。
符号の説明
1 油分濃度測定装置
2 ATR結晶
2c 測定対象部
3 ATR容器
3c 周辺部
4 測定部
5 揮発残留物
11 液体
12 油分抽出溶媒
16 油分抽出液
20 油分濃度測定装置
21 測定部

Claims (3)

  1. 表面側にボート状の凹部が形成されている板状の基材の裏面側に、表面が平坦なほぼ板状のATR結晶をその表面が前記凹部の底面に位置するように固定してATR結晶の表面に測定対象部を形成するとともに、前記凹部の内周辺部にフッ素樹脂によるコーティングを施して油分に対する濡れ性を悪くし、この状態で油分抽出溶媒を用いて油分が抽出された油分抽出液を、前記凹部に流し込んで該油分抽出液に溶け込んでいる油分抽出液を前記ATR結晶の表面において揮発させ、この揮発に伴い少量となる油分抽出液を前記測定対象部に集めて該測定対象部上のみに揮発残留物を形成し、その揮発残留物に含まれる油分量を赤外線全反射吸収法によって測定することを特徴とする油分濃度測定方法。
  2. 表面側にボート状の凹部が形成され、この凹部の内周辺部にフッ素樹脂によるコーティングを施して油分に対する濡れ性を悪くしている板状の基材及び該基材の裏面側にその平坦な表面が前記凹部の底面に位置するように固定して測定対象部が形成されたほぼ板状のATR結晶からなり、油分抽出溶媒を用いて油分を抽出した油分抽出液を前記凹部に流し込んで該油分抽出液中に溶け込んでいる油分抽出溶媒を前記ATR結晶の表面で揮発させることにより測定対象部上のみに揮発残留物が形成されるように構成されたATR容器と、前記揮発残留物に含まれる油分量を赤外線全反射吸収法によって測定する測定部とを有することを特徴とする油分濃度測定装置。
  3. 前記測定部が、赤外線を出射する光源と、この光源から出射される赤外線をインターフェログラムにする干渉計と、この干渉計を制御しながらATR結晶を透過したインターフェログラムを検出する検出器とを備えている請求項に記載の油分濃度測定装置。
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