JP4116034B2 - 通信管理方法、中央制御局、通信局、通信管理プログラム、通信管理プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents
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Description
例えば、無線LANのための標準規格であるIEEE802.11無線通信方式(ANSI/IEEE Std 802.11,1999 Editionに準拠する方式)においては、DCF(Distributed Coordination Function)と呼ばれるCSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)ベースの衝突回避方式が定義されている。
しかしこのような従来のネットワークでは全ての送信局に対して平等に送信権が与えられるため、ネットワークに流れるトラフィックの総量が増加すると1つのストリームあたりの帯域が減少するため、各データの伝送遅延時間に制限があるような動画や音声などのリアルタイムのストリームデータを流す際に問題となる。すなわち、このようなストリームデータはネットワークが混み合ってくると正常に伝送されないことになる。
そこで各ストリームデータを正常に伝送させるために、種々の帯域確保の仕組みが考案されている。図5に示すように、帯域確保を行うための一手法として、ネットワーク上の中央制御局102が送信局(通信局)100の受信局(通信局)101へのデータ送信に必要な帯域の一部の管理を行う手法がある。このような手法において各送信局はこれからネットワークに流そうとするストリームデータのトラフィック特性に関する情報を中央制御局に通知し、中央制御局がこのストリームの伝送の可否判定を行い、受け入れ可能と判定した場合には中央制御局から各送信局に対して送信権の付与が行われる。
上述のIEEE802.11無線通信方式の場合には、TGEと呼ばれるサブグループにおいて、無線ネットワーク上で帯域管理を行うための、HCF(Hybrid Coordination Function)と呼ばれる中央制御局の機能が議論されている。TGEが2002年9月会議において策定したドラフト(IEEE Std 802.11e/D3.3,2002に準拠する方式)では、HC(Hybrid Coordinator)と呼ばれる中央制御局がネットワークに属する送信局のトラフィックの送信権の一部を管理する。HC以外の通信局はWSTA(Wireless Station)と呼ばれる。
各WSTAは、自局から送信しようとしているデータのトラフィック特性もしくはポーリング要求仕様に関する情報をHCに通知する。この情報はTraffic Specification(TSPEC)と呼ばれている。ただしデータのトラフィック特性に関する情報とは、例えばトラフィックの最小/平均/最大データレート、伝送遅延許容時間などであり、またポーリング要求仕様に関する情報とは、ポーリングして欲しい最小/最大時間間隔、というような情報である。現在Draft3.3に定義されている主なTSPEC情報のパラメータは以下の通りである。
すなわち、TS Info ACK Policyは、ACK(受信確認情報)が必要かどうか、および、望ましいACK形態を指定する。00:Normal ACK,10:No ACK,01:Alternate ACK,11:Group ACKとなっている。
Directionは、00:Up link,10:Down link,01:Direct link,11:reservedである。
Minimum Data Rateは、トラフィックの最低レート(bps単位)を示す。MAC/PHY Overheadは含まれない。0の場合は無指定である。
Mean Data Rateは、トラフィックの平均レート(bps単位)を示す。MAC/PHY Overheadは含まれない。0の場合は無指定である。
Peak Data Rateは、トラフィックの最大許容レート(bps単位)を示す。0の場合は無指定である。
Max Burst Sizeは、Peak Data Rateで到着する、トラフィックの最大データバースト(octet単位)を示す。これは可変レートトラフィックあるいはバーストトラフィック用のパラメータである。0の場合はバーストが無いことを示す。
Nominal MSDU Sizeは、通常のMSDUのサイズ(octet単位)を表す。ただしMSDUサイズとは上位層からMAC層に対してデータ送受信を行う際のデータのサイズのことで、パケットからMAC層、物理層のヘッダー部分を除いた長さに等しい。MSDU Size=0の場合は無指定である。
Inactivity Intervalは、MSDUのトラフィックが流れていなかった場合に中央制御局により接続が遮断されるまでの最大時間(μs単位)を表す。0が指定された場合には、Inactivityにより接続が遮断されない。
Delay Boundは、トラフィックのMSDU転送に許容された最大時間(μs単位)を示す。0の場合は無指定である。
Min PHY Rateは、トラフィックの最小物理レート(bps単位)を示す。0の場合は無指定である。
Minimum Service Intervalは、トラフィックに対して送信権が付与される間隔の最小値を示す。Direction fieldがUplink/Sidelinkの場合にはHCからポーリングが行われるため、このパラメータは連続したQoS CF−POLL(後述)の開始時刻の最小間隔(μs単位)を表すことになる。これはパワーセーブを行いたい通信局が設定するパラメータである。
Maximum Service Intervalは、トラフィックに対して送信権が付与される間隔の最大値を示す。Direction fieldがUplink/Sidelinkの場合にはHCからポーリングが行われるため、このパラメータは連続したQoS CF−POLL(後述)の開始時刻の最大間隔(μs単位)を表すことになる。
Surplus Bandwidth Allowance Factorは、トラフィックのMSDU転送に必要な上記のレートに対して過剰に必要となる時間割り当て(帯域割り当て)を示す。本フィールドはMSDUの転送に必要な帯域に対して、再送、MAC/PHY overheadを含む空間伝送時の帯域の比を表す。
このTSPEC情報を各WSTAから受信したHCは、各WSTAからの要求が満たされるように各送信局に対する送信権の付与順序と付与時間に関する計算を行い(スケジューリング)、このスケジュールの結果に基づいて各WSTAに対する送信権の付与を行う。
HCから各局に付与される送信権付与時間はTXOP(Transmission Opportunity)と呼ばれる。HCは送信権を与えようとするWSTAに向けてQoS CF−POLLと呼ばれるパケットを送信することで各送信局に対するTXOPの付与を行う。QoS CF−POLLパケットには、TXOP LIMITと呼ばれる、送信権が付与される制限時間に関する情報が含まれており、QoS CF−POLLの宛先となっているWSTAは、この制限時間内でのデータの送信が許される。
通信局の上位層が通信局のMAC層に対して送信を依頼するデータの単位はMSDU(MAC Service Data Unit)と呼ばれている。実際にメディア上で上記MSDUの伝送が行われる際には、パケットという形で伝送が行われるが、これは通常は1つのMSDUに対してMAC層および物理層のプロトコルヘッダーが付加されたものとなる。
なお現在のドラフトでは、送信局が受信局に対してデータの送信を行う際に、受信局側から受信確認情報を得るための方法としてNormal ACKと呼ばれる手法と、Group ACKと呼ばれる手法の2種類が定義されている。図6(a)はNormal ACKを用いた手法であり、図6(b)はGroup ACKを用いた手法を用いた手法である。図6に示すように、Normal ACKを用いた手法では送信局がパケット110を送信するたびに受信局側からそのパケットに対する受信確認情報(ACK)111を返送してもらう。一方Group ACKを用いた手法では、送信局が受信局に対して複数のパケット110をバースト的に送信し、その後送信局がGroup Ack Requestと呼ばれるパケット112を送信した場合、それが受信局に受信されると、受信局は、それまでに送信局から受信したパケットに関する受信確認情報を含むGroup Ackと呼ばれるパケット113を送信局に対して返信する処理を行う。
バースト伝送により伝送されるパケット数は固定数である必要は無いが、典型的なシーケンスとして図6に示すように固定数(図6ではN個)のパケットがバースト伝送により周期的に伝送されるパターンを考える。この場合の数Nをバースト長と呼ぶ。
Group Ackの手法を用いると複数のパケットの受信確認情報を一度に送信局に通知することができるためNormal ACKの手法を用いる場合と比較して帯域効率が良くなっている。またバースト長Nを長く設定すればするほど帯域効率が良くなる。しかし、逆にバースト長Nを長く設定すればするほど受信確認情報を返信する頻度が少なくなるため、同一のパケットを一定時間内に再送できる回数は減少することになる。
例えば物理層にIEEE 802.11aを使用した場合、Normal ACKを用いて1パケットを伝送するために必要な時間の計算方法を以下に示す。すなわち、パケットの種類がQoSDataパケットの場合、パラメータは
MSDUサイズ:L(bit)
物理レート:RPHY
の2つである。IEEE 802.11aの物理層で用いられているOFDM変調方式の1シンボルにより伝送されるビット数NDBPSの値は、図7に示すように物理レートRPHYより一意に決定されるので、L(bit)のMSDUを伝送するのに必要なOFDMシンボル数NSYMは
NSYM=ceiling{(310+L)/NDBPS}
となり、パケット送信時間TQoSDataは
TQoSData=20+4×NSYM(μs)
で与えられる。
上記QoSDataパケットを受信した際に受信局が返送するACKパケットについては、上記QoSDataパケットの物理レートRPHYよりACKパケットの物理レートRPHY(ACK)が一意に決定され、RPHY(ACK)よりNDBPSの値が決定され(図7参照)、ACKパケットを伝送するのに必要なOFDMシンボル数NSYMは
NSYM=ceiling(134/NDBPS)
で計算できるため、パケット送信時間TACKは
TACK=20+4×NSYM(μs)
で与えられる。
以上の計算よりQoSDataパケットとACKパケットの交換にかかる標準時間TNormal(L,RPHY)は
Tnormal(L,RPHY)=TQoSData+SIFS+TACK+SIFS(μs)
で与えられる。ただしSIFSはパケット間のギャップ時間を表し、IEEE 802.11aの物理層を使用する場合の具体的な値は16(μs)で与えられる。
同様にGroup ACKを用いて1パケットを伝送するために必要な平均時間の計算方法を以下に示す。
QoSDataパケットを送信するのに必要な時間TQoSDataについては上記のNormal ACKの場合と同じ計算式で与えられる。
Group ACK Requestパケットを送信するのに必要な時間については、上記QoSDataパケットの物理レートRPHYよりGroup ACK Requestパケットの物理レートRPHY(GAR)が一意に決定されるので、図7からRPHY(GAR)に対応するNDBPSの値が求められ、
NSYM=ceiling(214/NDBPS)
TGAR=20+4×NSYM(μs)
によりパケット送信時間TGARの値が決定する。
一方Group ACKパケットを送信するのに必要な時間についても、上記QoSDataパケットの物理レートRPHYよりGroup ACKパケットの物理レートRPHY(GA)が一意に決定されるので、図7からRPHY(GA)に対応するNDBPSの値が求められ、
NSYM=ceiling(1238/NDBPS)
TGA=20+4×NSYM(μs)
によりパケット送信時間TGAの値が決定する。
以上からN個のQoSDataパケットとGroup ACK Request/Group ACKパケットの交換にかかる標準時間Tgroup(N)(L,RPHY)は、
Tgroup(N)(L,RPHY)
=N・TQoSData+SIFS+TGAR+SIFS+TGA+SIFS(μs)
であり、バースト長NのGroup ACKシーケンスを用いてパケット伝送を行う際の1パケットあたりの平均送信時間の標準値Tgroup(L,RPHY)は
Tgroup(L,RPHY)=Tgroup(N)/N(μs)
となる。
上記の計算において、Group ACKを用いてデータ伝送を行う際のパラメータはパケットのMSDUサイズ、パケットを送信する物理レート、およびバースト長Nで与えられるものとしている。
上記のようにGroup ACKを用いて伝送を行う場合にはバースト長Nにより帯域効率が変化するため、中央制御局がその局に割り与えるべきTXOPの時間率も変化する。しかしGroup Ack Request/Group Ackのパケットは通信局が任意の時間に出してよいと規定されているため、仕様上ではバースト長という概念は存在せず、それを中央制御局に伝達する仕組みも定義されていない。その代わりに制御局はSurplus Bandwidth AllowanceというTSPEC情報を中央制御局に伝達できるようになっている。これは、Normal ACKを使用した場合と比較して、実際に必要となるであろう帯域(もしくは平均送信時間)の比率に相当する情報である。Group ACKを用いてバースト長Nの伝送を行う通信局が中央制御局に対して伝送するSurplus Bandwidth Allowanceの計算方法は以下の通りである。すなわち、TSPECに設定すべきSurplus Bandwidth Allowance(Asurp)の値は
Asurp=Tgroup(L,RPHY)/Tnormal(L,RPHY)
である。
なお現在のドラフトでは明確に記述されていないが、Surplus Bandwidth Allowance(Asurp)の値の中には、パケット再送のために必要となる追加帯域(もしくは追加送信時間)を送信局側で計算し、それを考慮した値を申請するという規則になる可能性がある。パケットエラー率がPERで与えられる場合には一般に
1+PER+PER2+PER3+...=1/(1−PER)倍の帯域が必要となるので、再送帯域も考慮した場合のSurplus Bandwidth Allowance(Asurp’)の値は
Asurp’
=Tgroup(L,RPHY)/Tnormal(L,RPHY)/(1−PER)
で与えられる。ただし上式においてPERの値は通信局側で実際に過去の通信において計測されたパケットエラー率でも構わないし、固定値(典型値)を使用するようにしてもよい。
中央制御局から与えられたTXOPの時間内でNormal ACKもしくはGroup ACKを用いて実際に通信を行う場合のパケット交換シーケンスの一例を図8に示す。図8(a)はNormal ACKを用いた手法であり、図8(b)はGroup ACKを用いた手法を用いた手法である。Group ACKを用いて、N個のパケット、Group Ack Request、Group Ackの一連のシーケンスがメディア上で送出される周期の平均時間を平均バースト出力周期(Tburst)と呼ぶことにする。
従来技術としては、「Draft Supplement to STANDARD FOR Telecommunications and Information Exchange Between Systems − LAN/MAN Specific Requirements − Part 11:Wireless Medium Access Control(MAC)and Physical Layer(PHY)specifications:Medium Access Control(MAC)Enhancements for Quality of Service(QoS),IEEE Std 802.11e/D3.3,2002がある。
以上のようなネットワークシステムでは、送信局はストリームの特性だけを伝えて送信権の割り当てについては全てを中央制御局に「任せる」という仕組みになっているため、送信局が期待しているようなタイミングで送信局が期待しているような長さの送信時間を与えてもらえるという保証を得ることができない。
たとえば、送信局が固定レートのトラフィックを流すためにストリームの最小/平均/最大データレートに対応する特性パラメータに同じ値を設定して中央制御局に申請したとしても、中央制御局は送信局に対して周期的に送信権を付与してくれるとは限らない。より一般的には中央制御局は、より多くの送信局からの多種多様な要求を同時に受け入れるために、各々のストリームに対する送信権割り当てに着目した場合には、疎密のある送信権付与を行うことの方が普通である。
たとえば図9の130〜133はHCによるさまざまなスケジューリングの結果を表している。120がQoS CF−POLLパケット、121が送信局に対して付与されたTXOPを表している。このようにHCが送信局からの同一のTSPECの申請を受信したと仮定しても、いろいろなTXOPを発生する可能性がある。現在のドラフトでは、中央制御局がどのぐらいの時間で観測したときに要求したデータレートに対応する送信時間を提供してくれるかということについては規格範疇外であり、実装依存ということになっている。逆に言えば、現在のドラフトで定義されている手法ではHCのスケジューリングに対して大きな柔軟性が与えられている。
次に、中央制御局からの送信権の与え方に依存して通信路の信頼性が変化するということを示す。図10は図9の各ポーリングに対してある一定時間に割り当てられたTXOPに対して横縞を付けたものである。図10より、ポーリング133によりT1〜T2の時間内に割り当てられたTXOPの量はポーリング130〜132と比較して少ないことが判る。固定レートのストリームを流す場合を考えると、133のようにポーリングされた場合には、T1〜T2の時間の間で提供される局所的な送信権付与レートが平均的な送信権付与レートよりも小さくなっているため、時刻T2において送信バッファに未送信のMSDU(MAC Service Data Unit)が多く溜まることになる。仮に時刻T2に上位層から新しいMSDU140の送信要求が来た場合を考えると、MSDU140は送信バッファの最後尾に入れられるため、133のようにポーリングされた場合にはMSDU140が最初に送出されるまで長く待たされることになる。全てのパケットは同一の伝送遅延許容時間内に受信局側に伝達される必要があるが、T1〜T2やT2〜T3の時間が伝送遅延許容時間に等しいとすると、133のようにポーリングされた場合には、MSDU140に対する再送の機会が、130〜132のようにポーリングされた場合よりも明らかに減少していることが判る。
再送の機会が減少しているということは、パケット損失率(Packet Loss Rate、PLRと記載)が増加していることを意味している。ここでパケット損失率とは、送信局と受信局との間でパケットの再送を繰り返した結果として、制限時間(すなわち伝送遅延許容時間)内に受信局側に正常に伝達されなかったパケットの割合と定義される。
特に送信局が受信局に対して複数のパケットをバースト的に送信し、受信局が複数の受信パケットに対する受信確認情報をまとめて送信局に通知する仕組みを用いて通信を行う場合には、再送を行う頻度が少なくなっているため、上のパケット損失率はポーリングの差による影響をより深刻に受けることになる。受信確認情報を送信局に通知する頻度を上げればポーリングによるパケット損失率の差を小さくすることが可能であるが、受信確認情報の通知頻度を上げすぎると帯域効率が悪くなる。上記のようなバースト伝送の仕組みはもともと帯域効率を上げるために考案されたものであるため、帯域効率を保持したままの状態で、同時に所望のパケット損失率が達成できることが望ましい。しかし現在のドラフトでは、送信局がどの程度の頻度で受信局に対して受信確認情報の通知を要求すればよいかに関する指針が示されていない。
図15〜図18は、中央制御局からの色々な送信権の与え方の具体例を示している。ただしこの例で中央制御局は100TUの周期で送信権付与を行っているものとし、一周期時間あたりに30個のMSDUが等間隔で入力されるものとし、各MSDUの最大伝送許容時間は50TUで与えられると仮定している。(ただし、1TU=1024usとする。)同図のTXOP中における数字は、そのTXOPにおいて出力されるパケットの数を表している。(例1)〜(例4)の全てのTXOP割り当てではどれも100TUの時間のうちに36個のパケットが出力されるように送信権の付与を行っている。
ただし、より色々なパターンのTXOP割り当てについて考察するために、各TXOP割り当てには変数を持たせている。図15に示すTXOP割り当て(例1)は、x個のMSDUが連続して送出されるように、均一な送信権の付与を行っており、xが変数になる。
図16に示すTXOP割り当て(例2)は、100TUの間にt(TU)の時間だけ送信権付与が行われない時間があり、残りの時間でパケットの送出が均一に行われる。ただし3個のMSDUが連続して送出されるように送信権付与を行っており、tが変数になる。
図17に示すTXOP割り当て(例3)は、t(TU)の時間に3個のMSDUが連続して送出されるように均一な送信権付与が行われ、(100−t)(TU)の時間に6個のMSDUが連続して送出されるように均一な送信権付与が行われており、tが変数になる。
図18に示すTXOP割り当て(例4)は、t(TU)の時間に18個のMSDUが連続して送出されるように送信権付与が行われ、(100−t)(TU)の時間に3個のMSDUが連続して送出されるように均一な送信権付与が行われており、tが変数になる。
図19〜図22は、図15〜図18に示す上記の中央制御局からの具体的な送信権の与え方のそれぞれに対して、パケット損失率がどのように変化するかに関するシミュレーション結果を示している。ただし横軸には、各TXOP割り当ての変数を取っている。図には最大伝送遅延時間の値も併せて記してある。(最大伝送許容時間が50TUであると仮定しているので、最大伝送遅延時間が50TUを超えたパケットがパケット損失となる。)これらの図から、一定の時間に割り与えるTXOP割り当ての合計時間が同一であったとしても、色々な送信権の与え方に対して最大伝送遅延時間やパケット損失率が大きく変化することが判る。
各々のストリーム系アプリケーションには、通信路に対して許容可能なパケット損失率が存在する。アプリケーションによってはPLR=10−4で正常に動作するものもあれば、PLR=10−8を必要とするアプリケーションもある。しかし現在のドラフト仕様書では、送信局側から中央制御局に対して、送信局のアプリケーションが通信路に対して期待するパケット損失率に関する情報を伝達する方法が存在しない。そのため、無線通信路のようにエラーが頻発する通信路においては、送信局は何らかの方法で期待するパケット損失率を達成するために必要な情報を中央制御局に対して伝送する必要がある。
中央制御局による送信権の割り当てのタイミングが悪いことが原因で受信局において映像乱れが発生した場合でも、ユーザーは送信局あるいは受信局が故障していると感じてしまう。これは送信局あるいは受信局の製造業者にとって好ましくない事態である。現在のドラフトでは送信局から中央制御局に対して「ストリームの特性」以外に「ポーリングに対する要求仕様」についても要求できるようになっているものの、決して十分ではないとともに、各パラメータをどのように設定すべきかに関する指針が示されていない。
本発明は、上記の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、特に、パケットエラー率の比較的高い通信ネットワークにおいて、中央制御局のスケジューリングに対する柔軟性を残しつつ、送信局が通信路に対して要求する通信路品質を実現できる通信管理方法、中央制御局、通信局、通信管理プログラム、通信管理プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することにある。
式1: 0≦Tbound<Tdelay
式2: 0<C<1
式3: TXOPbound=C・Tbound
を満たすパラメータC、TXOPbound、Tboundを用いて、任意の時刻t0に対して、時間{t0,t0+t}の間に実際に付与される送信権付与時間の累積値が常にC・t−TXOPbound以上の値となるように送信権付与のスケジュールを行うことを特徴としている。
これはすなわち、任意の時刻t0を起点として中央制御局が通信局に割り当てる基準的な送信権付与時間の累積値がt0からの経過時間tに比例すると想定し(比例係数がCであるとする)、「実際の送信権割り当て」により割り当てられる送信権付与時間の任意の時刻t0からの累積値が、上記基準的な送信権付与時間の累積値と比較して、伝送遅延許容時間Tdelayの間に割り当てられる基準的な送信権付与時間の累積値に相当する量(すなわちC・Tdelay)よりも小さなある一定値(TXOPbound)よりも小さくならないように送信権割り当てを行うということである。
TXOPboundに対する視覚的定義を図1に示す。図1は、全ての中央制御局が満足すべき規則を示している。図1において累積の起点はt0で示されている。上記の「基準的な送信権割り当ての累積値」は図中では直線10で示されており、任意の観測時間Tに対してC・Tで与えられる。ここでCは、中央制御局から該送信局に対して割り与えられる平均送信権付与時間率を表すものとする。上記の基準的な送信権割り当ては、アプリケーションのデータレートに相当するスループットを提供するために必要な送信時間の他に、伝送エラーになったパケットの再送を行うために余計に必要となる送信時間を含むものであってもよい。なお、余計に必要となる送信時間に関しては、通信局側で実際にPERの計測を行って中央制御局に通知する、というように通信規約上で規定されているかもしれないし、あるいは中央制御局側で典型的なPERを想定して計算を行う、というように規定されているかもしれないが、そのどちらでも構わない。
また図1中で「実際の送信権割り当て」により割り当てられる送信権付与時間の同時刻からの累積値は折れ線11(折れ線B)で示されている。
図1において中央制御局は、「通信局の平均データレートなどから求められる基準的な送信権割り当て」により割り当てられる送信権付与時間の、ある時刻t0を起点とした累積値を表す直線10から、「実際の送信権割り当て」により割り当てられる送信権付与時間の同時刻t0からの累積値を表す折れ線11を差し引いた値が、「前記基準的な送信権割り当てにより伝送遅延許容時間に割り当てられる平均送信権付与時間の累積値」(C・Tdelay)よりも小さなある一定値(TXOPbound)で常に制限される、という規則に沿って送信権割り当てを行っている。
図1には、時刻t0からの経過時間tに対して送信権付与時間が(C・t−TXOPbound)で定義される直線Lを書き込んである。上記の構成により、折れ線Bが直線Lを下回れば、スケジュールが疎すぎることを表す。スケジュールが疎すぎると、ある時刻で上位層から入力されたMSDUに対して、そのMSDUの伝送遅延許容時間の間に中央制御局から付与される送信権付与時間合計がC・Tdelay−TXOPbound=C・(Tdelay−Tbound)よりも小さくなることを示しており、そのMSDUに対する再送の機会がそれだけ減少していることを意味している。
逆に折れ線Bが直線Lを下回ることがなければ、送信局の送信バッファに溜まるMSDUの数は、Tbound=TXOPbound/C時間に入力されるMSDU数でほぼ制限されることになる。言いかえると、任意の時刻で上位層から入力されたMSDUが最初に送信されるまでに送信バッファで待たされる時間はほぼTbound=TXOPbound/Cで制限されることを意味している。このため各MSDUは残りの(Tdelay−TXOPbound/C)で与えられる時間を再送用に確保できることになり、それゆえ、信頼性の高いデータ伝送を行うことができる。
なお、上記構成において、通信規約によっては「基準的な送信権割り当て」の比例定数Cに関する計算式が規定されず、中央制御局が適切な比例定数Cを自分で計算するような場合もあり得る。このような場合には、中央制御局の送信権付与に関する上記制約条件は「通信局における未送信MSDU数が、伝送遅延許容時間Tdelayよりも小さなある一定時間(Tbound)に入力されるMSDU数で常に制限されるように送信権割り当てを行う」というように表現されているかもしれない。あるいは、中央制御局の送信権付与に関する上記制約条件は「任意の時間{t0,t0+t}に対して、時間(t−Tbound)に入力されるMSDUを送信するために必要なTXOP時間が割り与えられなければならない」というように表現されているかもしれない。
図1には、上記の表現も示している。すなわち、図1は、任意の時刻における送信権付与時間の累積値に対する、基準値からの差に対する制限(TXOPbound)を主眼に描いた場合と、同じ制限を、送信権付与時間の累積値が任意の値を上回る時刻に対する、基準値からの差に対する制限(Tbound)という観点で描いた場合とを示している。
通信局の送信データに対する伝送遅延許容時間Tdelayの値については、あらかじめ中央制御局に設定しておいてもよいし、通信局がデータ伝送を開始する前に中央制御局に伝えるようにしてもよい。
パラメータC、TXOPbound、Tboundの値については、このうちの2つのパラメータの値が決定すれば式3により残りのパラメータの値も確定する。これらのパラメータの全てあるいは一部は中央制御局が任意の取り決めにて決めてもよいし、通信局がデータ伝送を開始する前に通信局から希望値を取得し、その値を参考にして決めてもよい。後者であれば、各通信局の希望に沿いやすい。また、通信規約で決めておいてもよい。なお、これらの全てあるいは一部のパラメータは固定値を用いても良い。
通信局からTSPECなどの情報により、通信局が送信の待ち時間として許容しうる最大値(Maximum Service Interval、Tmaxと記載)の値が中央制御局側で判る場合には、Tmaxそのものか、あるいはTmaxの関数値としてTboundもしくはTXOPboundの値を決定してもよい。
上記中央制御局は、TboundもしくはTXOPboundの具体的な値を、通信局側からの「Normal ACKを使用するか、Group ACKを使用するか、に関する情報」に応じて決めてもよい。
上記の制約条件を満足するスケジュールが発見できない場合、その伝送を全く拒絶してしまってもよいし、TboundもしくはTXOPboundを大きくしてもいいかを通信局に尋ね、通信局が承諾すれば、TboundもしくはTXOPboundを大きくして再度スケジュールを試みるようにしてもよい。
上記構成は、IEEE Std 802.11e/D3.3 2002に準拠する通信方法を用いるようにしてもよい。
送信形態としては、ノーマル伝送(受信側からの受信確認情報としては、Normal ACKを使用する)でもよいし、バースト伝送(受信側からの受信確認情報としては、Group ACKを使用する)でもよい。
これにより、中央制御局のスケジューリングの柔軟性を残しつつ、通信局に対して割り当てる送信権付与時間の満たすべき最低条件を該通信局に対して的確に示すことができる。このことは、通信局が特にバースト伝送の仕組みを用いて通信を行う際に、通信局が所望のパケット損失率を達成するための最大バースト長の計算を行うことを可能にする。それゆえ、通信局が所望のパケット損失率を達成することを可能にする。
また、本発明に係る通信管理方法は、中央制御局が、データ送信を行う通信局からデータ受信を行う通信局へのデータ送信タイミングを規定することによって各時刻に1つの通信局にのみ送信権としてデータ送信を許可するスケジューリングを行う通信管理方法において、基準的な送信権割り当てにより上記中央制御局から上記データ送信を行う通信局に対して割り当てられる平均送信権付与時間率をCとし、通信局が送信しようとする伝送データの最大遅延許容時間をTdelayとし、
式4: 0≦T1bound<Tdelay,0≦T2bound
式5: 0<C<1
式6: TXOP1bound=C・T1bound,
TXOP2bound=C・T2bound
を満たすパラメータC、TXOP1bound、TXOP2bound、T1bound、T2boundを用いて、
任意の時刻t0に対して、時間{t0,t0+t}の間に実際に付与される送信権付与時間の累積値が常にC・t−TXOP1bound以上の値となり、かつ、C・t+TXOP2bound以下の値となるように送信権付与のスケジュールを行うことを特徴としている。
上記の構成においては、{C、TXOP1bound、T1bound}による制限はこれまでと同じで、さらに{C、TXOP2bound、T2bound}による制限が加わっている。前者が疎なスケジュールに対する制限となっているのに対して後者は密なスケジュールに対する制限となっている。実際にある通信局に対するスケジュールが非常に密であってもその通信局の伝送に支障を来すことはないが、特定通信局に対する送信権付与時間に対する上限を設けることで他の通信局が参加するための余裕をより多く空けておくことができる。
また、本発明に係る通信管理方法は、上記の構成に加えて、上記中央制御局の管理下でデータパケットを送信する通信局は、該データパケットのトラフィック特性に関する情報を事前に上記中央制御局に予約するものとし、上記中央制御局が、上記の基準的な送信権割り当てを決定する際に、各通信局からのトラフィック特性情報を用いることを特徴としている。
上記の構成により、通信局の要望に応じてスケジュールを組むことができる。
また、本発明に係る通信管理方法は、上記の構成に加えて、上記中央制御局が、上記TXOPboundもしくはTboundの具体的な値として固定値を用いることを特徴としている。
上記の構成により、簡単な構成でスケジュールを組むことができる。
また、本発明に係る通信管理方法は、上記の構成に加えて、上記中央制御局は、TXOPboundもしくはTboundの具体的な値を通信局側からの情報に基づいて決定することを特徴としている。
各々のストリーム系アプリケーションごとに、通信路に対して許容可能なパケット損失率が異なる。小さいパケット損失率を要求するストリームに対してはTXOPbound(もしくはTbound)の値は小さく抑えられることが望ましく、パケット損失率が多少大きくても構わないストリームについてはTXOPbound(もしくはTbound)の値は大きくなっても構わない。もちろんTXOPbound(もしくはTbound)の値が大きい方がスケジューリングに対する柔軟性を大きく取ることが可能である。
上記の構成により、通信局側から通信路の品質に関する要求仕様の情報が入手可能である場合にはTXOPbound(もしくはTbound)の値をストリームごとに設定することにより、各ストリームが通信路に対して要求する通信路品質を満たしながら、スケジューリングの柔軟性を最大にすることが可能である。
これにより、上記の構成による効果に加えて、通信局の要望に応じてスケジュールを組むことができる。
また、本発明に係る通信管理方法は、上記の構成に加えて、上記中央制御局は、TXOPboundもしくはTboundの具体的な値を、通信局側からの「ポーリングして欲しい時間間隔の最大値」Tmaxの関数として決定することを特徴としている。
現在のTSPECには「ポーリングして欲しい時間間隔の最大値」を表すMaximum Service Interval(Tmax)というパラメータが存在する。したがって、たとえば中央制御局が、Maximum Service Interval時間に付与する平均送信権割り当て時間、すなわちC・TmaxをもってTXOPboundの値とすることは合理的であると考えられる。また、TXOPboundをちょうどC・Tmaxとする以外にも、Tmaxを参酌してTXOPboundを決めることができる。同様に、TboundをちょうどTmaxとする以外にも、Tmaxを参酌してTboundを決めることができる。
上記の構成により、通信局が中央制御局に対してTXOPboundもしくはTboundの具体的な値を決定するための情報をTSPECパラメータの数を増やすことなく通知することができる。
また、本発明に係る通信管理方法は、上記の構成に加えて、上記中央制御局は、TXOPboundもしくはTboundの具体的な値を、通信局側が通信を行おうとする複数のストリームの「ポーリングして欲しい時間間隔の最大値」Tmaxの中で、最小の値を持つものの関数として決定することを特徴としている。
通信局が複数のストリームを有している場合に、各ストリームはそれぞれ「ポーリングして欲しい時間間隔の最大値」に対する要求を有していると考えられるが、その中で最小の値を持つものの関数としてTXOPbound(もしくはTbound)の値を決定することは理にかなっている。
また上記の構成により、通信局が中央制御局に対してTXOPboundもしくはTboundの具体的な値を決定するための情報をTSPECパラメータの数を増やすことなく通知することができる。
また、本発明に係る通信管理方法は、上記の構成に加えて、上記中央制御局は、TXOPboundもしくはTboundの具体的な値を、「通信局が送信しようとする伝送データの最大遅延許容時間」Tdelayの関数として決定することを特徴としている。
現在のTSPECには「最大遅延許容時間」を表すDelay Bound(Tdelay)というパラメータが存在する。したがって、たとえば中央制御局が、Delay Bound時間の半分や1/4などに相当する時間に付与する平均送信権割り当て時間、すなわちC・(Tdelay/2)やC・(Tdelay/4)をもってTXOPboundの値とすることは合理的であると考えられる。
また上記の構成により、通信局が中央制御局に対してTXOPboundもしくはTboundの具体的な値を決定するための情報をTSPECパラメータの数を増やすことなく通知することができる。
また、本発明に係る通信管理方法は、上記の構成に加えて、上記中央制御局は、TXOPboundもしくはTboundの具体的な値を、通信局側が通信を行おうとする複数のストリームの「最大遅延許容時間」Tdelayの中で、最小の値を持つものの関数として決定することを特徴としている。
通信局が複数のストリームを有している場合に、各ストリームはそれぞれ「最大遅延許容時間」に対する要求を有していると考えられるが、その中で最小の値を持つものの関数としてTXOPbound(もしくはTbound)の値を決定することは理にかなっている。
また上記の構成により、通信局が中央制御局に対してTXOPboundもしくはTboundの具体的な値を決定するための情報をTSPECパラメータの数を増やすことなく通知することができる。
また、本発明に係る通信管理方法は、上記の構成に加えて、送信形態がバースト伝送であることを特徴としている。
上で述べたように通信局がバースト伝送(Group ACK)を使用して通信を行う場合には受信確認情報が返送される頻度が減るため、各パケットの再送回数を確保するための手段として、本発明に係る中央制御局から通信局への送信権付与に関する制約条件がより重要なものとなる。
これにより、本発明に係る中央制御局から通信局への送信権付与に関する制約条件の恩恵をより深く享受することができる。
また、本発明に係る通信管理方法は、上記の構成に加えて、上記中央制御局が、TXOPboundもしくはTboundの具体的な値を、通信局側からの「Normal ACKを使用するか、Group ACKを使用するか、に関する情報」に依存して決定することを特徴としている。
前に述べた通りGroup ACKを使用する場合には受信確認情報が返送される頻度が減るため、同一のパケットがある回数だけ再送されるための時間はNormal ACKを使用する場合よりも長くなる。逆に言えば、通信局がNormal ACKを使用して通信を行う場合にはTboundの値は伝送遅延許容時間Tdelayに近い値が選ばれても残りの(Tdelay−Tbound)の時間で十分に必要な再送回数が確保できる可能性が高い。しかし通信局がGroup ACKを使用して通信を行う場合にはTboundの値を小さく取って(Tdelay−Tbound)の時間を大きくしてやらなければ、その時間の間に十分に必要な再送回数が確保できない可能性が高い。以上の理由により中央制御局は、通信局がNormal ACKを使用して伝送を行うか、Group ACKを使用して伝送を行うか、の情報に依存して、TXOPboundもしくはTboundの具体的な値を決定することが望ましい。
上記の構成により、通信局のACK伝送形態に適したTXOPboundもしくはTboundの値を決定することができる。
また、本発明に係る通信管理方法は、上記中央制御局が、上記の計算に基づいて新規ストリームの受け入れ可否判定を行うことを特徴としている。
すなわち、中央制御局が既に幾つかのストリームのポーリングを行っている状態において、通信局側から新規ストリームに対するポーリング要求を受信した場合には、それら全てのストリームの各々に対して上記の計算に基づいた送信権割り当てが可能と判定される場合には新規ストリームのポーリング要求を受け入れ、送信権割り当てが不可能と判定される場合には新規ストリームのポーリング要求を拒絶する。
上記の構成により、新規ストリームに対する受け入れ判定を適切に行うことができる。
また、本発明に係る通信管理方法は、上記の通信管理方法を規定した通信ネットワークにおいて、中央制御局が通信局への送信権付与に関して上記規定を満足していないと通信局側で判断される場合に、「中央制御局の送信権付与が最低条件を満たしていない」、もしくは、「中央制御局が原因でストリームデータの転送に支障を来たしている」という旨を通信局がユーザーに通知することを特徴としている。
ここで考えている通信形態では、中央制御局・送信局・受信局の3者が相互に関係しているため、受信局において映像乱れが頻繁に発生した場合に、どの局が故障しているのかをユーザーが的確に判断することは困難である。また実際に中央制御局による送信権の割り当てのタイミングが悪いことが原因で受信局において映像乱れが発生した場合でも、ユーザーは直感的に送信局あるいは受信局が故障していると感じてしまう。
上記の構成により、映像乱れが頻発するような状況において、映像乱れが頻発している原因が送信局や受信局にあるのではなく中央制御局にあるということをユーザーに的確に示すことができる。
また、本発明に係る通信管理方法は、上記の構成に加えて、上記通信局は、通信路のパケットエラー率PERとパケット損失率PLRとから所望の最大送信回数nを
n=ceiling{log(PLR)/log(PER)}
として導出し、(伝送遅延許容時間−TXOPbound/C)で与えられる時間を上記の最大送信回数nで除することで得られる時間Tburstmax以下のある時間を平均バースト出力周期(Tburst)と定義し、Tburstの間に出力する必要のあるパケット数をバースト的に送信し、受信局が複数の受信パケットに対する受信確認情報をまとめて通信局に通知する仕組みを用いて通信を行うことを特徴としている。
Tburstの最大値(Tburstmax)に対する視覚的導出過程を図2に示す。図2は、通信局がバースト伝送を行う際のバースト長決定方法を示している。
本実施形態では、中央制御局のポーリングにより与えられる送信時間のばらつきにより発生するMSDU送信までの待ち時間がTbound=TXOPbound/Cで制限されることが通信規約あるいは通信上の推奨などで規定される。このような場合に、送信局がパケットをバースト的に送信し、複数のパケットに対する受信確認情報を受信局からまとめて返送してもらう仕組みを用いて通信を行う場合には、送信局が受信局に対して受信確認情報の返送要求を行う頻度に関する指針を与えることができる。そして、図2に示したTburstmaxの算出式により、任意の位相で入力されたMSDUに対してほぼn回の最大送信回数を確保することができることになるため、所望のパケット損失率がほぼ達成されることになる。
したがって、上記の構成により、パケットをバースト的に送信する場合において所望のパケット損失率をほぼ達成するためのバースト長の最大値を見積もることができる。
また、本発明に係る通信管理方法は、上記の構成に加えて、上記通信局は、通信路のパケットエラー率PERとパケット損失率PLRとから所望の最大送信回数nを
n=ceiling{log(PLR)/log(PER)}
として導出し、(伝送遅延許容時間−Tbound)で与えられる時間を上記の最大送信回数nで除することで得られる時間Tburstmax以下のある時間を平均バースト出力周期(Tburst)と定義し、Tburstの間に出力する必要のあるパケット数をバースト的に送信し、受信局が複数の受信パケットに対する受信確認情報をまとめて通信局に通知する仕組みを用いて通信を行うことを特徴としている。
この場合のTburstの最大値(Tburstmax)に対する視覚的導出過程も図2に示されている。
したがって、上記の構成により、パケットをバースト的に送信する場合において所望のパケット損失率をほぼ達成するためのバースト長の最大値を見積もることができる。
また、本発明に係る通信管理方法は、中央制御局が、データ送信を行う通信局からデータ受信を行う通信局へのデータ送信タイミングを規定することによって各時刻に1つの通信局にのみ送信権としてデータ送信を許可するスケジューリングを行う通信管理方法において、上記通信局は、通信路のパケットエラー率PERとパケット損失率PLRとから所望の最大送信回数nを
n=ceiling{log(PLR)/log(PER)}
として導出し、伝送遅延許容時間Tdelayの値を上記の最大送信回数nで除することで得られる時間以下の時間を、「ポーリングして欲しい時間間隔の最大値」Tmaxとして中央制御局に通知することを特徴としている。
ネットワークの通信プロトコル規約上TXOPboundもしくはTboundの値がいくらになるか判らない場合などは上記の式で近似的な性能を期待せざるを得ない。
上記の構成により、任意の位相で伝送遅延許容時間を考えた場合に、その時間内に必ずn回のポーリングが含まれることになる。各ポーリングにより与えられる送信時間のばらつきが大きくない場合には、任意の位相で入力されたMSDUに対してほぼn回の最大送信回数が確保されることになるので、所望のパケット損失率がほぼ達成されることが期待できる。
したがって、上記の構成により、通信規約上TXOPboundもしくはTboundの値がいくらになるか判らない場合でも所望のパケット損失率をほぼ達成することができる。
上記通信局は、PERの具体的な値として、自局が実際に過去の通信において計測された値を使用するように構成してもよいし、固定値(典型値)を使用するように構成してもよい。
また、本発明に係る通信管理方法は、上記の構成に加えて、上記のポーリングして欲しい時間間隔の最大値の間に出力する必要のあるパケット数を算出し、それらのパケットをバースト的に送信し、受信局が複数の受信パケットに対する受信確認情報をまとめて通信局に通知する仕組みを用いて通信を行うことを特徴としている。
上で述べたように、各ポーリングにより与えられる送信時間のばらつきが大きくない場合には、任意の位相で入力されたMSDUに対してほぼn回の最大送信回数が確保されることになる。本構成は、パケットをバースト的に送信し、受信局が複数の受信パケットに対する受信確認情報をまとめて通信局に通知する仕組みを用いて通信を行う場合に、通信局が受信局に対して受信確認情報の返送要求を行う頻度に関する指針を与えるものである。
したがって、上記の構成により、通信規約上TXOPboundもしくはTboundの値がいくらになるか判らない場合にパケットをバースト的に送信する場合でも所望のパケット損失率をほぼ達成することができる。
また、本発明に係る通信管理方法は、上記の構成に加えて、上記通信局が、パケットエラー率PERの具体的な値として、通信局側で実際にPERの計測を行って通知された値を使用することを特徴としている。
したがって、上記の構成により、より実態に沿った形で必要な再送回数の見積もりを行うことができる。
また、本発明に係る通信管理方法は、上記の構成に加えて、上記通信局が、パケットエラー率PERの具体的な値として、固定値を使用することを特徴としている。
したがって、上記の構成により、簡単な構成で実装することができる。
また、本発明に係る通信管理方法は、上記の構成に加えて、特に無線ネットワーク上で本手法を用いることを特徴としている。
また、本発明に係る通信管理方法は、上記の構成に加えて、特に電灯線(パワーライン)ネットワーク上で本手法を用いることを特徴としている。
また、本発明に係る通信管理方法は、上記の構成に加えて、IEEE Std 802.11e/D3.3 2002に準拠する通信方法を用いることを特徴としている。
上記の構成により、本発明に係る通信管理方法をIEEE Std 802.11e/D3.3 2002に適用させることができる。
また、本発明に係る中央制御局は、上記の通信管理方法により通信を管理することを特徴としている。
また、本発明に係る通信局は、上記の通信管理方法により通信を行うことを特徴としている。
また、本発明に係る通信管理プログラムは、コンピュータに上記の通信管理方法における手順を実行させることを特徴としている。
また、本発明に係る通信管理プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記の通信管理プログラムを格納したことを特徴としている。
本発明のさらに他の目的、特徴、および優れた点は、以下に示す記載によって十分わかるであろう。また、本発明の利益は、添付図面を参照した次の説明で明白になるであろう。
図2は、本発明の一実施形態に係るネットワークシステムにおいて、送信局がバースト伝送を行う際のバースト長決定方法を示す図面である。
図3は、本発明の一実施形態に係るネットワークシステムにおいて、全ての中央制御局が満足すべき規則を示す図面である。
図4は、本発明の一実施形態に係るネットワークシステムにおいて、送信局がバースト伝送を行う際のバースト長決定方法を示す図面である。
図5は、中央制御局を介した帯域確保の仕組みを示す図面である。
図6(a)および図6(b)は、受信確認情報の通知に関する仕組みを示す図面である。
図7は、物理レートとNDBPSとの関係を示す図面である。
図8(a)および図8(b)は、TXOP内でのパケット送出方法を示す図面である。
図9は、中央管理局による送信権割り当ての例を示す図面である。
図10は、中央管理局による送信権割り当ての例を示す図面である。
図11は、中央制御局が周期的な送信権割り当てを行う場合の例を示す図面である。
図12は、中央制御局が周期的な送信権割り当てを行う場合の例を示す図面である。
図13は、中央制御局が周期的な送信権割り当てを行う場合の例を示す図面である。
図14は、中央制御局が付加的な送信権割り当てを行う場合の例を示す図面である。
図15は、中央管理局による具体的な送信権割り当ての例(例1)を示す図面である。
図16は、中央管理局による具体的な送信権割り当ての例(例2)を示す図面である。
図17は、中央管理局による具体的な送信権割り当ての例(例3)を示す図面である。
図18は、中央管理局による具体的な送信権割り当ての例(例4)を示す図面である。
図19は、中央管理局による具体的な送信権割り当ての例(例1)により達成される性能を示す図面である。
図20は、中央管理局による具体的な送信権割り当ての例(例2)により達成される性能を示す図面である。
図21は、中央管理局による具体的な送信権割り当ての例(例3)により達成される性能を示す図面である。
図22は、中央管理局による具体的な送信権割り当ての例(例4)により達成される性能を示す図面である。
図23は、中央管理局による具体的な送信権割り当ての例(例1〜4)に対して、Tboundと最大伝送遅延時間との関係を示す図面である。
図24は、中央管理局による具体的な送信権割り当ての例(例1〜4)に対して、Tboundとパケット損失率との関係を示す図面である。
図5ないし図8を用いてすでに述べた説明は本実施形態にも当てはまり、その説明はここでは省略する。
IEEE Std 802.11e/D3.3に対して本発明を応用した例を示す。たとえば、IEEE Std 802.11e/D3.3に対して、本発明のポイントである以下の2つのことが定義もしくは推奨として取り入れられた場合の例を示す。
ポイント1.
中央制御局HCからデータ送信を行う通信局に対して割り当てられる「基準的な送信権割り当て率C」の値を、TSPEC情報より以下のように計算する。ただし本計算においてPER(パケットエラー率)の値は典型値(IEEE 802.11aの物理層においては10%)を使用するものとする。
すなわち、TSPECパラメータとして、Mean Data Rate(Rmean)、Minimum PHY Rate(RPHY_MIN)、Nominal MSDU Size(Bnom)、Surplus Bandwidth Allowance(Asurp)を用いる。
Normal ACKを想定した場合に1パケット送信に必要な時間は
Tnormal(Bnom,RPHY_MIN)
であるが、Surplus Bandwidth Allowanceの値を考慮した場合には、1パケット送信に必要な平均時間は
Asurp・Tnormal(Bnom,RPHY_MIN)
である。
パケット再送により余分に必要となる帯域を考慮した場合に実際に1パケット送信に必要な平均時間は、
Tavg=Asurp・Tnormal(Bnom,RPHY_MIN)/(1−PER)
であり、仮に全ての時間が割り当てられたとすると達成可能なデータレートは
R1=Bnom/Tavg
となるため、このストリームに対する平均送信権割り当て時間率を
C=Rmean/R1
と規定する。
ポイント2.
中央制御局HCは、上記の「基準的な送信権割り当て率」により計算される送信権付与時間のある時刻を起点とした累積値から、「実際の送信権割り当て」により割り当てられる送信権付与時間の同時刻からの累積値を差し引いた値がC・Tmaxで常に制限されるように送信権割り当てを行う。ここで、Tmaxは、後述の通りMaximum Service Intervalである。
以上の2つのポイントに基づき、ある通信局が、以下のような要求を持つMPEG2−TS動画(映像)アプリケーションを伝送するために中央制御局に対してポーリングを要求する場合を考える。すなわち、
アプリケーションのデータレート(固定):R(Appli)
アプリケーションの最大許容遅延時間:Tdelay(Appli)
アプリケーションのジッタ限界:Tjitter(Appli)
アプリケーションに適した送信物理レート:RPHY(Appli)
トラフィックを検出できなかった際に中央制御局が通信路を遮断してよい最小観測時間:Tinact(Appli)
パケット損失率:PLR
である。
ただし、本通信局では、帯域効率を上げるためにGroup ACKを使用して通信を行うものと仮定する。また帯域効率を上げるために1パケット中には必ずMPEG2−TS(188バイト)が10個含まれるように伝送を行うものとする。
この場合に通信局が中央制御局に対して設定するTSPECの計算例を以下に示す。すなわち、TSPECパラメータとして、
Mean Data Rate(Rmean)、
Min Data Rate(Rmin)、
Peak Data Rate(Rmax)、
Maximum Burst Size(Bburst)、
Inactivity Interval(Tinact)、
Minimum PHY Rate(RPHY_MIN)、
Delay Bound(Tdelay)、
Nominal MSDU Size(Bnom)、
Maximum MSDU Size(Bmax)、
Minimum Service Interval(Tmin)、
Maximum Service Interval(Tmax)、
Surplus Bandwidth Allowance(Asurp)
を用いる。
この計算例の内容について以下に述べる。
Min/Mean/Peak Data Rate、Inactivity Interval、Minimum PHY Rateについては、そのままアプリケーションの情報を設定するだけでよい。すなわち、
Rmean=Rmin=Rmax=R(Appli)、
Tinact=Tinact(Appli)、
RPHY_MIN=RPHY(Appli)
とする。
またアプリケーションのレートが固定レートなので、可変レートトラフィック用のパラメータMax Burst Sizeは無指定(0)とする。またパワーセーブ用のパラメータMinimum Service Intervalも無指定(0)とする。
MAC層に対する伝送遅延許容時間(Delay Bound)の値は、アプリケーションからの最大伝送遅延時間に関する要求値Tdelay(Appli)とアプリケーションからのジッタ限界に関する要求値Tjitter(Appli)のどちらの値よりも小さい値となるように設定する。すなわち、
Tdelay≦min{Tdelay(Appli)、Tjitter(Appli)}
とする。
Nominal MSDU Sizeの値については、1パケットに含まれるペイロードのビットサイズ(Bpayloadと表記する)が188×10×8ビット固定であるため、このBpayloadの値に対してLLC層、上位層のオーバーヘッドを追加した値となる。すなわち、
Bnom=Bpayload+(LLC層/上位層のオーバーヘッド)
とする。
問題になるTSPECは残りのMaximum Service Interval(Tmaxと表記)とSurplus Bandwidth Allowance(Asurpと表記)の2つである。
まずTmaxのほうであるが、基本的に通信局は、Tdelayよりも小さいどのような値を選んでもよい。一例として、1つのパケットに対して望まれる最大送信回数をnとするとき、中央制御局に対するTmaxの初期要求値として
Tmax=Tdelay/n
程度の値を要求することは適切であると考えられる。
ポイント2より、Tmaxの値を小さく設定すればHCはムラの少ないポーリングを行ってくれることを期待することができる。しかしTmaxの値が小さいストリームほどHCにとってはスケジューリングが困難であるため、小さいTmaxの値はHCから受け入れ拒否される可能性が大きい。最終的なTmaxの値は、通信局とHCとの間の交渉により決定されることになる。
Tmaxの値が決定すれば平均バースト出力周期Tburstの最大値を導くことができる。まずポイント2よりTXOPbound=C・Tmaxの関係があると考えられるため、TXOPbound/C=Tmaxであり、図2において所望のパケット損失率を達成するために必要な平均バースト出力周期Tburstの最大値Tburstmaxの値は
Tburstmax=(Tdelay−Tmax)/n
となり、また、nは、
n=ceiling{log(PLR)/log(PER)}
と計算される。ここでceiling(x)はxを超えない最大の整数を表す。ただし、上記の計算において、PERの値は実際に過去の通信において計測された値を使用しても構わないし、典型的な値(802.11aの物理層ではPER=0.1が典型的な値)を使用しても構わない。上記の計算により通信局は、平均バースト出力周期Tburstとして、Tburstmax以下の任意の値を選べば、バースト転送のしくみを使いながら、所望の通信品質を達成できるということが判る。最も帯域効率を良くしたい場合はTburst=Tburstmaxとすればよい。
平均バースト出力周期Tburstが決まれば、バースト長Nを以下のように決めることができる。まずTburst時間に上位層から入力されるMPEG2−TSのビット数は
Rmean×Tburst
で与えられる。したがってTburst時間に出力されるべき平均パケット数は
Rmean×Tburst/Bnom
で与えられる。ただしBnomはNominal MSDU Sizeを表している。しかし上記の値は再送により余分に送出されなければならないパケット数を考慮に入れていない。再送帯域も考慮すると、Tburst時間に出力されるべき平均パケット数Navgは
Navg=Rmean×Tburst/Bnom/(1−PER)
と見積もることができる。
したがって実際にはGroup ACKを使用して
N=floor{Navg}
で与えられる数のパケットをバースト伝送すればよいことが判る。ここでfloor(x)はxを下回らない最小の整数を表す。
以上でバースト長Nが決まれば、前述の計算、すなわち、Group ACKを用いて1パケットを伝送するために必要な平均時間の計算が可能になるため、Surplus Bandwidth Allowance(Asurp)の値を決定することができる。
一方、中央制御局側では、上述のようにして「基準的な送信権割り当て率C」の値の計算を行い、時間Tの間に割り当てるTXOP時間の合計が平均的にはC・Tとなるように送信権を付与し、送信権付与時間のある時刻からの累積値の、理想値からの差(Diffとする)が、C・Tmaxで常に制限される(この条件を通信制御条件と称する)ように送信権割り当てを行えばよい。
一般に中央制御局による送信権割り当ては周期的である場合が多い。中央制御局が周期的な送信権割り当てを行う場合の具体的な例を図11に示す。この例において、中央制御局が送信権割り当てを行う周期をTperiodとし、ある通信局に対する基準的な送信権割り当て率がCで与えられているものとする。このとき中央制御局は、この通信局に対して平均的には一周期時間Tperiodの間にC・Tperiodの送信権を与えることになる。
そこで中央制御局はC・Tperiodの送信権を複数のTXOPに分割してTperiod内に配置を行い、その配置が上記の通信制御条件を満足するかどうかの検査を行う。通信制御条件は送信権付与時間の任意の時刻からの累積値の、基準値からの不足分が、TXOPboundで常に制限されることを要求しているが、これは以下に示すような方法で容易に確認することができる。
すなわち、中央制御局がC・Tperiodの送信権を図11に示すようなTXOP配置に分割した場合には、図に示すように、ある任意の時刻t0を選択して、「基準的な送信権割り当てにより割り当てられる時刻t0からの平均送信権付与時間の累積値」を表す直線10、および、「実際の送信権割り当てにより割り当てられる送信権付与時間の同時刻t0からの累積値」を表す折れ線11を引き、折れ線11と直線10の差の最大値と最小値を求め、その両者の差がTXOPbound以下であるかどうかで上記の通信制御条件が満たされているかどうかを判定することが可能である。ただし折れ線11と直線10の差は、折れ線11の値から直線10の値を差し引くものとする。したがって差の最大値は0以上の値となり、差の最小値は0以下の値となる。
図11の例では時刻t1において折れ線11と直線10の差が最大(Diffmax)となり、時刻t2において差が最小(Diffmin)となる。よって、Diffmax−Diffmin≦TXOPboundが成立する場合には上記の通信制御条件が満たされており、成立しない場合には通信制御条件が満たされない、と判定することが可能である。なぜなら累積の起点を時刻t1に取った場合に、送信権付与時間の累積値の理想値からの不足分が最大値Diffmax−Diffminを取ることが図より明らかであるからである。時刻t1を起点に取った場合の累積グラフを図12に示す。
なお上記の文章から明らかなように、Diffmax−Diffminの値は、折れ線11に下接する傾きCの直線12と折れ線11に上接する傾きCの直線13とのグラフ上でのY軸方向の差と考えることも可能である。
なお、2周期に渡る送信権割り当ての累積グラフを図13に示す。中央制御局が周期的な送信権付与を行う場合に通信制御条件が満たされているかどうかの判定が、その一周期分の情報から判定できることは図13から明らかである。
次に、一時的に通信状況が悪化したときに中央制御局が割り当て得る送信権付与時間のパターンについて考察する。現在のドラフトでは、通信局側で未送信状態で残っているMSDUの数がQoS Nullと呼ばれるパケットなどを介して中央制御局側に適宜報告されることになっている。そして、通信状況が一時的に悪化するなどの原因により、通信局側で未送信MSDUの数が増加したことを中央制御局が検出できた場合には、中央制御局はその通信局に対して通常よりも多い送信権を付与することがあり得る。中央制御局がある通信局に対して周期的な送信権割り当てを行っている際に、一時的に通常よりも多い送信権を付与する場合の具体例を図14に示す。中央制御局が通常よりも多い送信権を一時的に付与している場合にも通信制御条件は常に満足されていることが図より確認できる。
一般的に中央制御局が通信制御条件を満足する送信権割り当てを行っているときに、その送信権割り当てに対して、さらに付加的にどのように送信権割り当てを追加しても通信制御条件は常に満たされる。これは、付加的な送信権割り当てが行われる前の、もとの送信権割り当てが、「任意の時刻t0に対して、時間{t0,t0+t}の間に実際に付与される送信権付与時間の累積値が常にC・t−TXOPbound以上の値となるように」送信権付与を行っていることを考えれば、その規則を満たす送信権割り当てに対して、さらに付加的な送信権割り当てが行われた後も、同じ規則が常に保たれることは明らかである。
図23、図24はそれぞれ、中央制御局が図15〜図18に従って色々なTXOP割り当て(例1)〜(例4)を行った場合に、各TXOP割り当てによるTboundの値が実際にいくらになるかの計算を行い、そのTboundの値と最大伝送遅延時間およびパケット損失率の関係がどのようになるかを示したものである。これらの図から、中央制御局がどのように送信権割り当てを行ったとしてもTboundの値が制限されていれば最大伝送遅延時間やパケット損失率などの性能としてはほぼ同一の品質が保たれていることが確認できる。
なお前述の実施例においては、TXOPbound(Tbound)の値が中央制御局と通信局との間のネゴシエーションで決定される例を示したが、中央制御局がTSPECパラメータの値を見てTXOPbound(Tbound)の値を決定する、という通信規定になっていることも考えられる。具体的には中央制御局はTXOPbound(Tbound)の値を、「ポーリングして欲しい時間間隔の最大値」を表すTSPECパラメータTmaxの関数として決定する、もしくは「通信局が送信しようとする伝送データの最大遅延許容時間」を表すTSPECパラメータTdelayの関数として決定する、ということが考えられる。通信局が複数のストリームを有している場合には、各ストリームが持つ複数のTSPECパラメータ中で最小のTmaxの関数として決定する、もしくは最小のTdelayの関数として決定する、ということが考えられる。
上記差Diffを小さく抑えるための最も簡単な実装方法は、単純にTXOPを均等に割り振るだけでよい。十分に均等にTXOPを割り振っても上記差DiffをC・Tmax以下に抑えられない場合には、中央制御局は、そのストリームの受け入れを拒否するか、C・Tmaxをもう少し大きな値に変更するように(すなわち、CおよびTmaxの少なくとも一方をもう少し大きな値に変更するように、)通信局に対して交渉するべきである。
しかし上記のように均等にTXOPを割り振る実装では、2本目、3本目のストリームの受け入れが困難になる。中央制御局がより多くのストリームを同時に受け入れるようにしたい場合には、各局が要求する全ての上記通信制御条件を満たすようなTXOP割り当てパターンを中央制御局が発見できなければならない。しかしこの問題は一般にNP困難とされる問題に属するので、基本的には全ての上記通信制御条件を満足するTXOP割り当てパターンを総当たり方式で検査するしかない。この検査は中央制御局が通信局からTSPECを受信した段階で行われるべきであり、解が見つからない場合、中央制御局はそのストリームの受け入れを拒否するか、C・Tmaxをもう少し大きな値に変更するように通信局に対して交渉するべきである。
以上に示したように、送信権付与時間の実際値と基準値との差が、係数Cと最大許容遅延時間との積より小さい一定値TXOPboundで常に制限されるように送信権付与時間を設定する。つまり、送信権付与時間の、各時刻における累積値の実際値に、一定の下限(TXOPbound)を設ける。これにより、送信局が通信路に対して要求する通信路品質を実現できる。すなわち、特にパケットエラー率の比較的高い通信ネットワークにおいて、中央制御局のスケジューリングに対する柔軟性を残しつつ、中央制御局が送信局に対する送信時間割り当てを決定する際に考慮しなければならない条件、あるいは、送信局がバースト転送を行うためのバースト長決定に対する指針を与えることで、送信局が通信路に対して要求する通信路品質を実現することが可能になる。
なお、上記例ではポイント1としてCの値の導出に
Tavg=Asurp・Tnormal(Bnom,RPHY_MIN)/(1−PER)
R1=Bnom/Tavg
C=Rmean/R1
という通信規定の例を考えた。Asurpの代わりにAsurp’を用いる場合には
Tavg’=Asurp’・Tnormal(Bnom,RPHY_MIN)
R1’=Bnom/Tavg’
C’=Rmean/R1’
という通信規定を考えることになるが、この場合でも全く同様に本発明を応用することが可能である。
なお、上記例では送信権付与時間の、各時刻における累積値の実際値に下限(TXOPbound)を設けるものであったが、下限と上限の両方を設けることもできる。すなわち、
式4: 0≦T1bound<Tdelay,0≦T2bound
式5: 0<C<1
式6: TXOP1bound=C・T1bound,
TXOP2bound=C・T2bound
を満たすC、TXOP1bound、T1bound、TXOP2bound、T2boundを用いて、任意の時刻t0に対して、時間{t0,t0+t}の間に実際に付与される送信権付与時間の累積値が常に下限値C・t−TXOP1bound以上の値となり、かつ、上限値C・t+TXOP2bound以下の値となるように送信権付与のスケジュールを行えばよい。上限値、下限値はそれぞれ、図3、図4の直線M、直線Lで表される。
以上説明した通信管理方法は、この通信管理処理を機能させるためのプログラムで実現される。このプログラムはコンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納されている。
ここで上記記録媒体は、中央制御局の本体と分離可能に構成される記録媒体であって、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系のように、外部記憶装置としてプログラム読み取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することで読み取り可能な記録媒体であってもよいし、あるいは、マスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
また、本発明においてはインターネットを含む通信ネットワークと接続可能なシステム構成であることから、通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する媒体であってもよい。なお、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用プログラムは予め中央制御局内に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであってもよい。
尚、発明を実施するための最良の形態の項においてなした具体的な実施態様または実施例は、あくまでも、本発明の技術内容を明らかにするものであって、そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではなく、本発明の精神と次に記載する特許請求の範囲内で、いろいろと変更して実施することができるものである。
Claims (34)
- 中央制御局が、データ送信を行う通信局からデータ受信を行う通信局へのデータ送信タイミングを規定することによって各時刻に1つの通信局にのみ送信権としてデータ送信を許可するスケジューリングを行う通信管理方法において、
基準的な送信権割り当てにより上記中央制御局から上記データ送信を行う通信局に対して割り当てられる平均送信権付与時間率をCとし、通信局が送信しようとする伝送データの最大遅延許容時間をTdelayとするとき、
式1: 0≦Tbound<Tdelay
式2: 0<C<1
式3: TXOPbound=C・Tbound
を満たすパラメータC、TXOPbound、Tboundを用いて、
任意の時刻t0に対して、時間{t0,t0+t}の間に実際に付与される送信権付与時間の累積値が常にC・t−TXOPbound以上の値となるようにスケジュールを行うことを特徴とする通信管理方法。 - 中央制御局が、データ送信を行う通信局からデータ受信を行う通信局へのデータ送信タイミングを規定することによって各時刻に1つの通信局にのみ送信権としてデータ送信を許可するスケジューリングを行う通信管理方法において、
基準的な送信権割り当てにより上記中央制御局から上記データ送信を行う通信局に対して割り当てられる平均送信権付与時間率をCとし、通信局が送信しようとする伝送データの最大遅延許容時間をTdelayとするとき、
式1: 0≦Tbound<Tdelay
式2: 0<C<1
を満たすパラメータC、Tboundを用いて、
任意の時刻t1、t2(t1<t2)に対して、時間{t1,t2}の間に実際に付与される送信権付与時間の累積値が常にC・{(t2−Tbound)−t1}以上の値となるようにスケジュールを行うことを特徴とする通信管理方法。 - 中央制御局が、データ送信を行う通信局からデータ受信を行う通信局へのデータ送信タイミングを規定することによって各時刻に1つの通信局にのみ送信権としてデータ送信を許可するスケジューリングを行う通信管理方法において、
通信局が送信しようとする伝送データの最大遅延許容時間をTdelayとするとき、
式1: 0≦Tbound<Tdelay
を満たすパラメータTboundを用いて、
任意の時刻t1、t2(t1<t2)に対して、時間{t1,t2}の間に実際に付与される送信権付与時間の累積値が
データのトラフィック特性もしくはポーリング要求仕様に関する情報に基づいて
時間(t1、t2−Tbound)の間に到着する全てのMSDUを送信するために必要な時間以上の値となるようにスケジュールを行うことを特徴とする通信管理方法。 - 中央制御局が、データ送信を行う通信局からデータ受信を行う通信局へのデータ送信タイミングを規定することによって各時刻に1つの通信局にのみ送信権としてデータ送信を許可するスケジューリングを行う通信管理方法において、
送信権が付与される間隔の最大値として、通信局が送信しようとする伝送データの最大遅延許容時間よりも小さな値を用い、
任意の時刻t1、t2(t1<t2)に対して、時間{t1,t2}の間に実際に付与される送信権付与時間の累積値が
トラフィックの平均レートで時間(t1、t2−Tbound)の間に到着する通常のMSDUのサイズの全てのMSDUを送信するために必要な時間以上の値となるようにスケジュールを行うことを特徴とする通信管理方法。 - 中央制御局が、データ送信を行う通信局からデータ受信を行う通信局へのデータ送信タイミングを規定することによって各時刻に1つの通信局にのみ送信権としてデータ送信を許可するスケジューリングを行う通信管理方法において、
基準的な送信権割り当てにより上記中央制御局から上記データ送信を行う通信局に対して割り当てられる平均送信権付与時間率をCとし、通信局が送信しようとする伝送データの最大遅延許容時間をTdelayとするとき、
式4: 0≦T1bound<Tdelay, 0≦T2bound
式5: 0<C<1
式6: TXOP1bound=C・T1bound,
TXOP2bound=C・T2bound
を満たすパラメータC、TXOP1bound、T1bound、TXOP2bound、T2boundを用いて、任意の時刻t0に対して、時間{t0,t0+t}の間に実際に付与される送信権付与時間の累積値が常にC・t−TXOP1bound以上の値となり、かつ、C・t+TXOP2bound以下の値となるように送信権付与のスケジュールを行うことを特徴とする通信管理方法。 - 上記中央制御局の管理下でデータパケットを送信する通信局は、該データパケットのトラフィック特性に関する情報を事前に上記中央制御局に予約するものとし、上記中央制御局が、上記の基準的な送信権割り当てを決定する際に、各通信局からのトラフィック特性情報を用いることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の通信管理方法。
- 上記中央制御局が、上記TXOPboundもしくはTboundの具体的な値として固定値を用いることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかにに記載の通信管理方法。
- 上記中央制御局は、TXOPboundもしくはTboundの具体的な値を通信局側からの情報に基づいて決定することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の通信管理方法。
- 上記中央制御局は、TXOPboundもしくはTboundの具体的な値を、通信局側からの「ポーリングして欲しい時間間隔の最大値」Tmaxの関数として決定することを特徴とする請求項8に記載の通信管理方法。
- 上記中央制御局は、Tboundの具体的な値を、特にTmaxとして決定することを特徴とする請求項9に記載の通信管理方法。
- 上記中央制御局は、TXOP bound もしくはTboundの具体的な値を、通信局側が通信を行おうとする複数のストリームの「ポーリングして欲しい時間間隔の最大値」T max の中で、最小の値を持つものの関数として決定することを特徴とする請求項8に記載の通信管理方法。
- 上記中央制御局は、TXOPboundもしくはTboundの具体的な値を、「通信局が送信しようとする伝送データの最大遅延許容時間」T delay の関数として決定することを特徴とする請求項8に記載の通信管理方法。
- 上記中央制御局は、TXOPboundもしくはTboundの具体的な値を、通信局側が通信を行おうとする複数のストリームの「通信局が送信しようとする伝送データの最大遅延許容時間」T delay の中で、最小の値を持つものの関数として決定することを特徴とする請求項8に記載の通信管理方法。
- 送信形態がバースト伝送であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の通信管理方法。
- 上記中央制御局が、TXOP bound もしくはT bound の具体的な値を、通信局側からの「Normal ACKを使用するか、Group ACKを使用するか、に関する情報」に依存して決定することを特徴とする請求項8に記載の通信管理方法。
- 上記中央制御局が、請求項1ないし5のいずれかに記載の計算に基づいて新規ストリームの受け入れ可否判定を行うことを特徴とする通信管理方法。
- 請求項1ないし5のいずれかに記載の通信管理方法を規定した通信ネットワークにおいて、中央制御局が通信局への送信権付与に関して上記規定を満足していないと通信局側で判断される場合に、「中央制御局の送信権付与が最低条件を満たしていない」、もしくは、「中央制御局が原因でストリームデータの転送に支障を来たしている」 という旨をユーザーに通知することを特徴とする通信局。
- 上記中央制御局が請求項1ないし5のいずれかに記載の通信管理方法を取る場合に、上記通信局は、通信路のパケットエラー率PERとパケット損失率PLRとから所望の最大送信回数nを
n= ceiling { log (PLR)/ log (PER)}
として導出し、(伝送遅延許容時間−TXOP bound /C)で与えられる時間を上記の最大送信回数nで除することで得られる時間T burstmax 以下のある時間を平均バースト出力周期(T burst )と定義し、T burst の間に出力する必要のあるパケット数をバースト的に送信し、受信局が複数の受信パケットに対する受信確認情報をまとめて通信局に通知する仕組みを用いて通信を行うことを特徴とする通信管理方法。 - 上記中央制御局が請求項1ないし5のいずれかに記載の通信管理方法を取る場合に、上記通信局は、通信路のパケットエラー率PERとパケット損失率PLRとから所望の最大送信回数nを
n=ceiling{log(PLR)/log(PER)}
として導出し、(伝送遅延許容時間−T bound )で与えられる時間を上記の最大送信回数nで除することで得られる時間Tburstmax以下のある時間を平均バースト出力周期(Tburst)と定義し、Tburstの間に出力する必要のあるパケット数をバースト的に送信し、受信局が複数の受信パケットに対する受信確認情報をまとめて通信局に通知する仕組みを用いて通信を行うことを特徴とする通信管理方法。 - 中央制御局が、データ送信を行う通信局からデータ受信を行う通信局へのデータ送信タイミングを規定することによって各時刻に1つの通信局にのみ送信権としてデータ送信を許可するスケジューリングを行う通信管理方法において、
上記通信局は、通信路のパケットエラー率PERとパケット損失率PLRとから所望の最大送信回数nを
n= ceiling { log (PLR)/ log (PER)}
として導出し、伝送遅延許容時間T delay の値を上記の最大送信回数nで除することで得られる時間以下の時間を、「ポーリングして欲しい時間間隔の最大値」T max として中央制御局に通知することを特徴とする通信管理方法。 - 上記通信局は、上記のポーリングして欲しい時間間隔の最大値の間に出力する必要のあるパケット数を算出し、それらのパケットをバースト的に送信し、受信局が複数の受信パケットに対する受信確認情報をまとめて通信局に通知する仕組みを用いて通信を行うことを特徴とする請求項20に記載の通信管理方法。
- 上記通信局が、パケットエラー率PERの具体的な値として、通信局側で実際にPERの計測を行って通知された値を使用することを特徴とする請求項18に記載の通信管理方法。
- 上記通信局が、パケットエラー率PERの具体的な値として、通信局側で実際にPERの計測を行って通知された値を使用することを特徴とする請求項19に記載の通信管理方法。
- 上記通信局が、パケットエラー率PERの具体的な値として、通信局側で実際にPERの計測を行って通知された値を使用することを特徴とする請求項20に記載の通信管理方法。
- 上記通信局が、パケットエラー率PERの具体的な値として、固定値を使用することを特徴とする請求項18に記載の通信管理方法。
- 上記通信局が、パケットエラー率PERの具体的な値として、固定値を使用することを特徴とする請求項19に記載の通信管理方法。
- 上記通信局が、パケットエラー率PERの具体的な値として、固定値を使用することを特徴とする請求項20に記載の通信管理方法。
- 特に無線ネットワーク上で本手法を用いることを特徴とする請求項1ないし5または20のいずれかに記載の通信管理方法。
- 特に電灯線(パワーライン)ネットワーク上で本手法を用いることを特徴とする請求項1ないし5または20のいずれかに記載の通信管理方法。
- IEEE Std 802.11e/D3.3 2002に準拠する通信方法を用いることを特徴とする請求項1ないし5または20のいずれかに記載の通信管理方法。
- 請求項1ないし5または20のいずれかに記載の通信管理方法により通信を管理することを特徴とする中央制御局。
- 請求項1ないし5または20のいずれかに記載の通信管理方法により通信を行うことを特徴とする通信局。
- コンピュータに請求項1ないし5または20のいずれかに記載の通信管理方法における手順を実行させることを特徴とする通信管理プログラム。
- 請求項33に記載の通信管理プログラムを格納したことを特徴とする通信管理プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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