JP4115772B2 - 移動式炉心内計装システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、沸騰水型原子炉(以下BWRと称す)発電プラントにおける炉心軸方向の中性子束分布の測定を行う移動式炉心内計装システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、BWR発電プラントでは炉心部局所出力の監視を目的として局部出力領域モニタ(LPRM=Local Power Range Monitor)用検出器(以下LPRM検出器と称す)が炉心の複数箇所において、炉心軸方向に沿って4箇所設置されているが、燃料の燃焼度の計算を正確に行うためにはより詳細な軸方向の中性子束分布を得る必要がある。また、LPRM検出器は中性子照射により感度が変化するため定期的な校正が必要となる。
【0003】
このため可動検出器によりLPRM検出器集合体に設けられた複数の案内管を選択的に通って軸方向の中性子束を計測する移動中性子束計測器(以下TIP検出器と称す)が設置されている。このTIP検出器は炉外に設置されたケーブル付きの検出器を駆動装置で炉心内の案内管に挿入し、炉心頂部から引き抜く際に連続的な炉心軸方向の中性子束分布を測定してプロセス計算機に提供し、炉心内の出力分布計算、炉心性能計算に使用される。また、格納容器内に設けた索引装置によりTIP検出器を挿入する案内管を選択切替えてLPRM検出器集合体全位置での中性子束分布を測定することにより各LPRM検出器の感度補正を行う。
【0004】
このような移動式炉心内計装システムにおいては、非測定時はTIP検出器は炉外に引き抜かれており、測定時にはTIP検出器を炉内に設置されている選択された案内管に挿入し、TIP検出器を炉心内で炉心軸方向に沿って移動させながらTIP検出器の出力を測定する。
【0005】
従来の移動式炉心内計装システムの構成を図6に示す。図6において1は例えば110万キロワット出力の原子炉であり、この原子炉1の炉心内に複数本の案内管2が炉心軸方向に沿って延びるように平面的に分散配置されている。また、各案内管2には近接して上下4個で一組を成すLPRM検出器3−1〜3−4が設けられている。
【0006】
前記複数本の案内管2は例えば三つのグループ2a〜2cに分けられ、各グループ毎にn(n=1〜20)本の案内管2a−1〜2a−n、2b−1〜2b−n、2c−1〜2c−nが備えられている。そして、この三つのグループ2a〜2c毎に案内管を選択し、この選択された案内管をTIP検出器4a〜4cが走査するようになっている。
【0007】
各案内管2a〜2cの先端は炉頂に達し、後端は炉底から突出されて各グループ毎に各TIP検出器4a〜4cに対応する索引装置5a〜5cに接続されている。各索引装置5a〜5cは接続されている複数の案内管2a〜2cの内、各グループ毎にいずれか1つを選択し、開口させるものであって、索引装置として最大20本の案内管の開口を切替えられるようになっている。
【0008】
各TIP検出器4a〜4cにはそれぞれTIP検出器ケーブル6a〜6cが接続されており、TIP検出器ケーブル6a〜6cの他端はそれぞれ対応する索引装置5a〜5c、隔離弁7a〜7c、TIP検出器収納容器8a〜8cを介して駆動装置9a〜9cに接続されている。各隔離弁7a〜7cはそれぞれ索引装置5a〜5cと駆動装置9a〜9cとの途中に設けられており、原子炉1の内外を弁制御装置10により隔離する。駆動装置9a〜9cはそれぞれTIP検出器ケーブル6a〜6cを送出し、または巻き取りを行うことで対応するTIP検出器4a〜4cの走査に対する挿入引抜きの制御を行うものである。
【0009】
また11は中央制御室に設置されているTIP監視制御装置で、12a〜12cは、索引装置5a〜5cにおける開口切替え及び駆動装置9a〜9cにおけるTIP検出器ケーブル6a〜6cの送出し/巻き取りの駆動制御をそれぞれ行う駆動制御装置(DCU)である。13は各TIP検出器4a〜4cによって測定された中性子束データを取り込む中性子束モニタ(FPM)であり、さらに、シンクロ発信器14a〜14cを介して選択的に入力され位置データがあり、X−Yレコーダ15は、駆動制御装置12a〜12cからの位置データと中性子束モニタ13からの中性子束データとに基づいてX−Y面上に記録を行う。
【0010】
16は駆動制御装置12a〜12c及び中性子束モニタ13を制御するための統括コントローラ(TCU)である。また、統括コントローラ16はプロセス計算機17と信号ケーブルでつながれており、中性子束測定の自動化機能を実施することが可能である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の移動式炉心内計装システムであると、原子炉1内の案内管2a〜2cを選択する索引装置5a〜5cは、原子炉格納容器(PCV)18内に設置されているため、通常運転中に万一の故障が発生した場合にも保守対応が不可能な状態となっている。
【0012】
また、案内管2a〜2cの各グループに対して索引装置5a〜5cは一対一と成っており、この索引装置5a〜5cのいずれかに故障が発生した場合にはそのグループの案内管の選択が不可能と成り原子炉内の中性子束分布の測定が不可能となる。
一方、移動式炉心内計装システムは、プラント起動時及び通常運転時にLPRM検出器3−1〜3−4の感度補正のためにも使用する。
【0013】
このようなことから、索引装置5a〜5cに何らかの故障等の不具合が発生してTIP検出器4a〜4cの走査が不可能となった場合、原子炉内の中性子束分布の測定不能のみならずプラント停止などに追い込まれる可能性もある。
【0014】
また、TIP検出器4a〜4cの炉頂確認は、プラント停止とプラント運転時に操作員が現場の駆動装置を手動操作することによりTIP検出器4a〜4cを炉頂まで挿入して確認している。このことから、操作員の被爆低減が問題となっている。
【0015】
さらに、従来はTIP検出器4a〜4cを引き抜きながら検出器位置信号と検出器出力信号をXYレコーダ15に記録するとともにプロセス計算機17で読み込み、測定結果を保存し走査終了後に演算処理を実施していたため、それぞれの処理時間による誤差を考慮する必要があった。
【0016】
本発明は以上の問題点を解決し、プラント運転時に索引装置が故障してもてプラントを停止することなく、TIP検出器の正常な走査を可能とし、信頼性向上、プラント稼働率の向上を図り、測定誤差の少ない安全性をより向上させた移動式炉心内計装システムを得ることを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、原子炉内の炉心軸方向に沿って配置された複数本の案内管内にて移動中性子束計測器の走査を行い、原子炉中性子束分布を測定する移動式炉心内計装システムにおいて、前記移動中性子束計測器の案内管内への挿入、引抜の駆動制御を行う駆動制御装置内の駆動モータにトルク値を検出するトルクセンサを設置して、前記トルクセンサにより検出されたトルク値により前記移動中性子束計測器の原子炉内の炉心軸方向の位置を算出する手段と、案内管のゆがみ、へこみの情報を算出する手段を設けたことを特徴とする。
【0021】
請求項2に記載の発明は、移動中性子束計測器の案内管内の走査において、通常の駆動制御により中性子束を測定するモードと前記トルクセンサを使用することによる前記移動中性子束計測器の位置校正を実施するモードとを有することを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1に本発明の第1の実施の形態による移動式炉心内計装システムの構成を示す。図1において図6に示す従来の移動式炉心内計装システムと同一部分は同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。図1において、20a〜20cは本発明による案内管選択装置であり、従来と同様の索引装置5a〜5cを備えている。 21a〜21cは駆動装置9a〜9cに設けられた駆動モータ、22a〜22cは各々トルクセンサ23a〜23cとシンクロ発信器14a〜14cとを備えた検出器位置信号発生装置である。TIP監視制御装置11は駆動装置9a〜9cとの間で信号の入出力を行う入出力ポート24と、案内管選択装置20a〜20cと隔離弁7a〜7cとの間で信号の入出力を行う入出力ポート25を有している。またTIP監視制御装置11は演算装置(CPU)26を備え、演算装置26は演算回路、メモリ制御回路等を内蔵し、プログラム等の固定データを記憶するROM27と、第4図に示す案内管テーブル等のメモリエリアを形成するRAM28とを収納する記憶装置29を制御する。
【0023】
さらに、表示装置(CRT)30およびキーボード31を接続するインターフェース32が前記演算装置26に接続されている。演算装置26は、記憶装置29に記憶された情報をCRT30に表示処理をするとともに、出力分布計算、炉心性能計算および検出器感度補正等の演算を行う。
【0024】
このような構成の移動式炉心内計装システムにおいて、案内管選択装置20a〜20cが正常の場合(以下グループaについてのみ説明する)、TIP監視制御装置11がTIP走査指令を出力することにより、案内管選択装置20aが20本接続されている案内管2aの内の1本を選択して、検出器位置信号発生装置22aの出力信号を読み込んでTIP検出器4aの位置と隔離弁7aの状態を確認しながら駆動モータ21aを駆動してTIP検出器4aを選択された案内管2aに挿入する。TIP検出器4aが原子炉炉心の上端(炉頂)に到達した後、検出器位置信号発生装置22aの検出器位置信号の読み込み、TIP検出器4aの出力信号の読み込み、駆動モータ21aを駆動してTIP検出器4aを引き抜く操作を順次繰り返し、それぞれの信号の読み込み結果を操作の手順情報とともにTIP監視制御装置11に内蔵している記憶装置29に記憶させる。
【0025】
上記実施の形態による移動式炉心内計装システムの動作フローを図2に示す。説明の都合上1つのグループの動作について説明する。まずスタート後、案内管選択装置20aの正常状態を確認して(S1)、TIP検出器4aによる案内管選択装置20aの選択許可を得(S2)、TIP検出器4aの案内管選択装置20aの選択を実施して(S3)、図4に示す案内管テーブルより、20本接続されている案内管2aの内1本を選択して、TIP検出器4aの走査を順次実施する(S4)。
【0026】
案内管選択操作は案内管チャンネル番号の若い順に実施され、正常な走査終了により図4に示す案内管テーブル情報を書き替えていく(S5)。また走査終了していない場合には未走査として案内管テーブルに保存する(S6)。そして、異常終了の未走査案内管の有無を検出し(S7)、無ければ案内管選択を終了し(S8)、有れば未走査の案内管の選択、走査を行い(S9)案内管選択を終了する(S8)。そして、図4に示す案内管テーブル情報より選択チャンネルなしと判断された場合にTIP検出器4aの全走査を終了する。
【0027】
次に、案内管選択装置20a〜20cが3台設置され、その内の1台が故障した場合について説明する。例えば案内管選択装置20aが故障した場合について説明する。つまり、案内管選択装置20aの故障の場合は案内管選択装置20bにより、案内管選択装置20bが故障した場合は案内管選択装置20cにより、案内管選択装置20cが故障した場合は案内管選択装置20aにより故障したグループの案内管の走査を受け持つことになる。TIP監視制御装置11がTIP走査指令を出力すると、案内管選択装置20aは故障のため動作不能となることから、TIP検出器4aの走査は禁止される。案内管選択装置20aに接続されている案内管2aの走査は、案内管選択装置20bとTIP検出器4bにて実現する。まず最初に、TIP検出器4bは、図4における案内管テーブルにおいて、案内管選択装置20aの未走査チャンネルを案内管選択装置20bに伝達して案内管選択装置20bは索引装置5b及び案内管に設けた三方切替弁33b−1〜33b−20と33a―1〜33a−20を操作して案内管選択装置20aの該当案内管(つまり、未走査チャンネル)を決定する。これにより、TIP検出器4bは、索引装置5bから三方切替弁33b−1〜33b−20と33a―1〜33a−20を通過することにより、案内管選択装置20aの該当案内管を走査する。TIP検出器4bによる案内管選択装置20aに接続されている案内管2aの走査が終了すると案内管選択装置20bの走査に移行してTIP検出器4bにより案内管2bの走査が行われる。
そして、それぞれの信号の読み込み結果を操作の手順情報とともにTIP監視制御装置11に内蔵している記憶装置29に記憶する。
【0028】
上記の動作フローを図3に示す。まずスタート後、3台の案内管選択装置20a、20b、20cの正常状態を確認して(S10)、(S11)、(S12)、正常であればそれぞれTIP検出器4a、4b、4cによる案内管選択装置20a、20b、20cの選択許可を得(S13)、(S14)、(S15)、TIP検出器4a、4b、4cの走査を順次実施していく。
【0029】
ここで、案内管選択装置20aに故障が発見されると(S16)、TIP検出器4bは案内管選択装置20bによる案内管選択装置20aの選択許可(S17)後に案内管選択装置20bにより、図4に示す案内管テーブルより、案内管選択装置20aに接続されている20本の案内管2aのうち1本を選択して(S18)TIP検出器4bの走査を順次実施する。
【0030】
案内管選択操作は案内管チャンネル番号の若い順に実施され、正常な走査終了(S19)により図4に示す案内管テーブル情報を書き替えていく(S20)。また走査終了していない場合には未走査として案内管テーブルに保存する(S21)。そして、異常終了の未走査案内管の有無を検出し(S22)、有れば未走査の案内管の選択、走査を行い(S23)案内管選択を終了する。
【0031】
そして、図4に示す案内管テーブル情報より案内管選択装置20aの案内管の選択チャンネルなしと判断された場合に、TIP検出器4bは案内管選択装置20bに接続されている20本の案内管2bのうち1本を選択して(S24)、TIP検出器4bの走査を順次実施する。案内管選択操作は案内管チャンネル番号の若い順に実施され、走査終了(S25)により案内管テーブル情報を書き替えていく(S26)。
【0032】
また、走査終了していない場合には未走査として案内管テーブルに保存する(S27)。そして異常終了の未走査案内管の有無を検出し(S28)、無ければ案内管選択を終了し(S29)、有れば未走査の案内管の選択、走査を行い(S30)案内管選択を終了する(S29)。
【0033】
そして、図4に示す案内管テーブル情報より案内管選択装置20bの案内管3bの選択チャンネルなしと判断された場合にTIP検出器4bの全走査を終了する。
【0034】
このように本発明の実施の形態によれば、1つのグループの索引装置が故障した場合においても他のグループのTIP検出器の走査が可能となることにより、信頼性が向上、プラント稼働率も高くなる。
また、案内菅テーブルを参照することにより未走査部分の測定を自動的に算出できることから走査時間を短縮することができる。
【0035】
さらに、本発明によればTIP検出器の引抜きにより記憶装置29にデータを記憶するとともに、表示装置30に表示するため、TIP検出器4a〜4cの引抜きによる測定結果をただちに演算処理することにより、TIP走査に要する時間が短縮される。
【0036】
さらにまた、TIP検出器4a〜4cの駆動制御とTIP検出器出力の読み込みを同一装置で行うことにより、TIP検出器位置信号とTIP検出器出力信号のずれが生じなく、TIP検出器の読み込み精度を向上することが可能となる。
【0037】
図4は、本発明における案内管テーブルを示す図である。演算装置26は、案内管選択装置20a〜20cに対応するTIP検出器4a〜4cの走査対象である案内管について未走査であるか、走査済みまたは走査対象外であるかを示すフラグ情報(未走査=0、走査済みまたは走査対象外=1)を格納するものであり、フラグ情報はキーボード31を用いて自由に設定可能となっている。
【0038】
また、案内管テーブルの所要エリアに予め走査対象外フラグ=0をセットしておくことによりエリアに対応する案内管の走査は行われないので走査する必要がない案内管を除去して必要な案内管のみ走査することが可能で、柔軟性をもって測定を実施できる。
【0039】
さらに、案内管テーブルには、0chの選択を設けて案内管選択装置20a〜20cのチャンネルとTIP検出器4a〜4cのチャンネルについて選択情報を格納する。案内管選択装置20a〜20cのチャンネルとTIP検出器4a〜4cのチャンネルが同一の場合には選択情報として「1」を、あるチャンネルのTIP検出器4a〜4cがそのTIP検出器4a〜4cのチャンネルと異なる他チャンネルの案内管選択装置20a〜20cを走査する場合にはTIP検出器4a〜4cのチャンネルと同一のチャンネルの案内管選択装置20a〜20cには選択情報として「2」を、さらに、あるチャンネルのTIP検出器4a〜4cがそのTIP検出器4a〜4cのチャンネルと異なる他チャンネルの案内管選択装置20a〜20cを走査する場合には走査される案内管選択装置20a〜20cには選択情報として「0」を設定する。さらに、TIP検出器4a〜4cの走査において、正常終了の場合には当該チャンネルのフラグ情報として走査済み=1とともに走査情報として「a」を、また、異常終了の場合には当該チャンネルのフラグ情報として未走査=0とともに走査情報として「b」を格納する。そして、案内管選択装置20a〜20cの案内管テーブルの走査が終了すると、案内管テーブルから異常終了となったチャンネルを示すフラグ情報「b」のチャンネルを検索し選択することにより再走査を実施する。
【0040】
図5は、本発明の第2の実施の形態による位置補正の動作フローチャートを示している。図5に示す実施の形態をを図1を併せて参照して説明する。図1におけるキーボード31により走査モード選択としてTIP検出器4a〜4cを使用した中性子束測定モードか位置補正モードかのどちらかを選択する(S30)。
【0041】
中性子束測定モードを選択すると(S31)自動モードあるいは手動モードの選択となる。
自動モード(S32)では図4に示す案内管テーブルに基づき全チャンネルの走査を実施する(S33)。
【0042】
手動モード(S34)では任意に操作員が走査するチャンネルを選択して実施する(S35)モードである。このとき、演算装置26は測定または記録にエラーが発生したか否かの判断を行い、エラー発生の場合に未走査として終了とする。未走査情報は、図4に示す案内管テーブルに保存され、全走査終了後に、未走査情報として表示されて、本走査は手動モードにより再走査が実行される。これに対して、エラー無しの場合には図4に示す案内管テーブルに対応する未走査情報を走査済み情報に変換し、また、図4に示す案内管テーブルより順次走査する案内管を選択していく。
【0043】
次に位置補正モードを選択すると(S36)、位置補正するチャンネル数が1チャンネルか(S37)全チャンネルか(S38)を選択して駆動装置を動作してTIP検出器4a〜4cが走査する(S39)。これにより、トルクセンサによるトルク値の測定(S40)及びシンクロ発信器14a〜14cによる位置測定(S41)が行われる。TIP検出器4a〜4cは、停止とともにトルク値があるレベルを越えた場合(S42)には案内管2a〜2cの先端と判断されて自動的に引抜き(S43)に変更となる。測定されたトルク値によりトルク値レベルの診断が行われ(S44)、トルク値は走行距離とともに表示装置30に表示されるとともにへこみ、ゆがみの情報を提供する(S46)ことにより案内管2a〜2cの健全性の確認が自動的に実施できる。また、原子炉内の案内管に対する炉頂、炉低の位置を設定し(S46)終了(S47)する。ここで、トルク値の診断レベルは、キーボード31を用いて自由に設定可能となっている。
【0044】
このような実施の形態によれば、駆動制御装置9a〜9c内にトルクセンサ23a〜23cを設置することにより、トルク値とTIP検出器4a〜4cの移動距離との相関関係により、TIP検出器4a〜4cの原子炉内の炉心軸方向の位置を自動的に算出することが可能となる。これによりプラント停止時及び通常運転時のTIP検出器4a〜4cの位置校正が容易となり、測定時間が短縮されるとともに、現場作業がなくなることにより被爆低減に役立つ。
また、トルク値のレベルにより案内管のゆがみ、へこみ等の判断が可能となり保守性の向上となる。
【0045】
さらに、TIP監視制御装置11を設置することにより、原子炉中性子束分布算出機能を設け、原子炉中性子束分布のデータを記憶、表示させる機能を設けるとともに、炉心性能計算及び検出器感度補正が可能となり、機器数を減らし、信頼性が向上する。
【0046】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、プラント運転時に索引装置が故障してもてプラントを停止することなく、TIP検出器の正常な走査を可能とし、信頼性向上、プラント稼働率の向上を図り、測定誤差の少ない安全性をより向上させた移動式炉心内計装システムを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の移動式炉心内計装システムの第1の実施の形態を示すブロック図。
【図2】通常時の案内管選択のフローチャート。
【図3】案内管選択装置の選択のフローチャート。
【図4】案内管テーブルを示す説明図。
【図5】本発明の移動式炉心内計装システムの第2の実施の形態による測定モード選択のフローチャート。
【図6】従来の移動式炉心内計装システムの構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1…原子炉、2a〜2c…案内管、3−1〜3−4…LPRM検出器、4a〜4c…TIP検出器、5a〜5c…索引装置、9a〜9c…駆動装置、11…TIP監視制御装置、12a〜12c…駆動制御装置、13…中性子モニタ、14a〜14c…シンクロ発信器、20a〜20c…案内管選択装置、22a〜22c…検出器位置信号発生装置、23a〜23c…トルクセンサ、26…演算装置、29…記憶装置、30…表示装置、33、34…三方切替弁。
Claims (2)
- 原子炉内の炉心軸方向に沿って配置された複数本の案内管内にて移動中性子束計測器の走査を行い、原子炉中性子束分布を測定する移動式炉心内計装システムにおいて、前記移動中性子束計測器の案内管内への挿入、引抜の駆動制御を行う駆動制御装置内の駆動モータにトルク値を検出するトルクセンサを設置して、前記トルクセンサにより検出されたトルク値により前記移動中性子束計測器の原子炉内の炉心軸方向の位置を算出する手段と、案内管のゆがみ、へこみの情報を算出する手段を設けたことを特徴とする移動式炉心内計装システム。
- 移動中性子束計測器の案内管内の走査において、通常の駆動制御により中性子束を測定するモードと前記トルクセンサを使用することによる前記移動中性子束計測器の位置校正を実施するモードとを有することを特徴とする請求項1に記載の移動式炉心内計装システム。
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