JP4115116B2 - 熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロエレクトロメカニカルシステムアクチュエータに関し、より詳細には、ジュール加熱によって活動化される熱式マイクロエレクトロメカニカルシステムアクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】
マイクロエレクトロメカニカルシステム(microelectromechanical system/MEMS)アクチュエータは、従来の半導体(たとえば、CMOS)製造プロセスによって半導体基板上に形成される非常に小型の構成要素の制御を実現する。MEMSシステムおよびMEMSアクチュエータは、マイクロマシンによるシステムオンチップ(micromachined systems−on−a−chip)と称されることがある。
【0003】
従来のMEMSアクチュエータの1つは、静電アクチュエータまたは櫛形ドライブである。一般にこのようなアクチュエータは2つの櫛形構造を有し、それぞれが基板に平行な面内に整列した複数の櫛歯を有している。2つの櫛形構造の歯は交互に入り込んでおり、櫛形構造に印加された電位差が両者間に静電気のやりとりを確立し、それによって互いに近づけたり離したりして櫛形構造を動かす。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
静電アクチュエータは、必要な電流が少なく、その結果作動エネルギーが小さくなること、および比較的周波数応答が高いという利点を有する反面、高い駆動電圧(たとえば、数十または数百ボルト)と大面積が要求されること、および出力される力が小さいという問題がある。
【0005】
例えば、マイクロ構造の配備に使用される櫛形ドライブ(静電)アクチュエータは、一般に、配備されるデバイスの面積の数倍を占有し、更に、その動作に必要な高電圧(たとえば、数十または数百ボルト)は、従来のロジック系および低電圧系電子回路とは適合せず、それらと一体化できないという問題がある。
【0006】
一方、擬似バイモルフ(pseudo−bimorph)熱アクチュエータは、静電アクチュエータの代替である。これらのアクチュエータは、サイズの異なる2本のポリシリコンアームの異なる熱膨張を利用して、基板に対して平行に弧を描いてたわむ擬似バイモルフを発生する。このような熱アクチュエータは、櫛形ドライブアクチュエータよりもはるかに高い単位体積あたりの力(100〜400倍)を発生し、非常に低い電圧で動作できる。このようなアクチュエータは、アクチュエータの平面内での掃拭運動または円弧運動に制限される。
【0007】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、従来の熱アクチュエータに匹敵する力で面外運動を実現でき、標準的な集積回路(たとえばCMOS)と適合する電圧および電流で動作することが可能で、面積が非常に小さく、比較的大きい力を有する熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータであって、第1および第2のアンカーが固定された平坦な基板と、前記第1および第2のアンカーにそれぞれ結合された第1および第2の端縁をそれぞれが有する、1つまたは複数の引き延ばされた熱バックルビーム部と、該熱バックルビーム部の湾曲運動によりアクチュエータが活動化されると、前記熱バックルビームの傾倒によって前記基板から離れる旋回枠体と、前記第1および第2のアンカーを介して、前記熱バックルビーム部に電流を導き、熱バックルビーム部の熱膨張、および前記基板から離れるそれらの運動を伝え、前記アクチュエータを活動化させる電気結合部とを備え、前記旋回枠体は、前記熱バックルビーム部の各々に固定された枠体基部と、1端で前記枠体基部に結合され、前記アクチュエータが活動化させると面上へ旋回する自由端を含む少なくとも1つの旋回アームとを備えることを特徴とする。
【0010】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータにおいて、前記旋回枠体内に、その自由端が接合された2つの旋回アームを備え、アクチュエータが活動化されると前記2つの旋回アームが一緒に旋回することを特徴とする。
【0011】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータにおいて、前記枠体基部が、前記熱バックルビームの各々にその中間部分とアンカーの1つとの間で固定されたことを特徴とする。
【0013】
また、請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータにおいて、前記旋回アームが光反射器を支持することを特徴とする。
【0014】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータにおいて、前記熱バックルビーム部の各々は、前記基板に対して平行な幅と前記基板に対して垂直な厚みを有しており、前記熱バックルビーム部の各々の幅がその厚みよりも大きい幅広のアスペクト比を有することを特徴とする。
【0015】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータにおいて、前記熱バックルビーム部の各々の下に基板から延びる離隔パッドを備えることを特徴とする。
【0016】
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータにおいて、前記離隔パッドが、前記熱バックルビーム部の何れの下にも延びる単一構造として形成されることを特徴とする。
【0017】
また、請求項8に記載の発明は、請求項1に記載の熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータにおいて、前記1つまたは複数の熱バックルビーム部のそれぞれが中間部分を有し、かつ、前記面外バックルバイアス部が前記熱バックルビーム部の各々の前記中間部分の下に基板から延びる前記離隔パッドを備えることを特徴とする。
【0018】
また、請求項9に記載の発明は、請求項1に記載の熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータにおいて、前記熱バックルビーム部の各々の各端部付近に形成される窪みを有することを特徴とする。
【0019】
また、請求項10に記載の発明は、熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータであって、第1および第2のアンカーが固定された平坦な基板と、前記第1および第2のアンカーにそれぞれ結合された第1および第2の端縁をそれぞれが有する、1つまたは複数の引き延ばされた熱バックルビーム部と、前記熱バックルビーム部の各々に固定された枠体基部と、その1端で前記枠体基部に結合され、前記熱バックルビーム部の湾曲運動によりアクチュエータが活動化されると面上へ旋回する自由端を有する少なくとも1つの旋回アームとを備える旋回枠体と、前記第1および第2のアンカーを介して、前記熱バックルビーム部に電流を導き、前記熱バックルビーム部の熱膨張、および前記基板から離れるそれらの運動を伝え、前記アクチュエータを活動化させる電気結合部とを備えることを特徴とする。
【0020】
また、請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータにおいて、前記旋回枠体内に、その自由端が接合された2つの旋回アームを備え、前記アクチュエータが活動化されると前記2つの旋回アームが一緒に旋回することを特徴とする。
【0021】
また、請求項12に記載の発明は、請求項10に記載の熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータにおいて、前記1つまたは複数の熱バックルビーム部のそれぞれが中間部分を有し、前記枠体基部が、前記熱バックルビーム部の各々にその中間部分と前記アンカーの1つとの間で固定されていることを特徴とする。
【0022】
また、請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータにおいて、前記枠体基部が、前記熱バックルビーム部の各々にその中間部分と前記アンカーの1つとの間の中間で固定されていることを特徴とする。
【0023】
また、請求項14に記載の発明は、請求項10に記載の熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータにおいて、前記熱バックルビーム部の各々の幅がその厚みよりも大きい幅広のアスペクト比を有することを特徴とする。
【0024】
また、請求項15に記載の発明は、請求項10に記載の熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータにおいて、前記熱バックルビーム部の各々の下に基板から延びる離隔パッドを備え、該熱バックルビーム部の湾曲運動により前記アクチュエータが活動化されると前記熱バックルビーム部を傾倒させて前記旋回枠体を前記基板から離すことを特徴とする。
【0025】
また、請求項16に記載の発明は、請求項15に記載の熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータにおいて、前記離隔パッドが、前記熱バックルビーム部の何れの下にも延びる単一構造として形成されることを特徴とする。
【0026】
また、請求項17に記載の発明は、請求項10に記載の熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータにおいて、前記熱バックルビーム部の各々の各端部付近に形成される窪みを有し、該熱バックルビーム部の湾曲運動により前記アクチュエータが活動化されると前記熱バックルビーム部を傾倒させて前記旋回枠体を前記基板から離すことを特徴とする。
【0027】
また、請求項18に記載の発明は、熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータであって、第1および第2のアンカーが固定された平坦な基板と、前記第1および第2のアンカーにそれぞれ結合された第1および第2の端縁をそれぞれが有する、複数の実質的に同一な引き延ばされた熱バックルビーム部と、該熱バックルビーム部の湾曲運動によりアクチュエータが活動化されると面上へ移動する前記熱バックルビーム部の間の結合部と、前記アンカーを介して、前記熱バックルビーム部に電流を導き、前記熱バックルビーム部の熱膨張、および前記基板から離れるそれらの運動を伝え、前記アクチュエータを活動化させる電気結合部とを備え、前記結合部が、前記熱バックルビーム部の各々に固定された枠体基部と、自由端を有し、1端で前記枠体基部に結合され、前記アクチュエータが活動化させると面上へ旋回する少なくとも1つの旋回アームとを具備する旋回枠体を備えることを特徴とする。
【0031】
本発明は、半導体材料(たとえばシリコン)の平坦な基板上に形成された面外熱式バックルビームマイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータを含む。このアクチュエータは、基板に固定された第1および第2のアンカーと、アンカーの間に固定された複数の引き延ばされた熱バックルビームとを含む。バックルビームは、ポリシリコンなどの半導体材料で形成される。一実施態様では、バックルビームが、各バックルビームに固定された枠体基部を含む旋回枠体と、1端で枠体基部に結合され、アクチュエータが活動化されると面外へ旋回する自由端を含む少なくとも1つの旋回アームとによって結合されている。電流源は、アンカーを介し、熱バックルビームを介して電流を導き、バックルビームの熱膨張を、したがって基板の面外への(つまり基板から離れる)それらの湾曲運動(buckling motion)を伝える。一部の実施態様は、活動化されるとバックルビームを傾倒させて基板から離す作用を奏する面外バックルバイアス(buckle bias)を含むことができる。
【0032】
本発明の他の目的および効果は、添付した図面を参照しながら説明したその好ましい実施形態の記載から明らかであろう。
【0033】
【発明の実施の形態】
本発明を理解する一助とするため、図1〜15を参照しながら、MUMPsプロセスを使用してマイクロメカニカルデバイスを製作する一般手順を説明する。
【0034】
MUMPsプロセスは、エッチングされて所望の物理構造を生み出す3層の共形(conformal)ポリシリコンを提供する。POLY0と表記された第1層は支持用ウェハに結合され、それぞれPOLY1およびPOLY2の第2層および第3層は、層が分離されてプロセス中に除去される犠牲層を使用することによって下にある構造から分離できるメカニカル層である。
【0035】
図1〜15は、ノースカロライナ州リサーチトライアングルパーク、コーンウォリスロード3021のMEMS Technology Applications Centerより提供されたマイクロモータを構築するための一般プロセスを示す。
【0036】
MUMPsプロセスは、100mmのn型シリコンウェハ10で始まる。ウェハ表面には、POCl3をドーパント源として使用して、標準的な拡散炉中で燐が高濃度にドープされる。これは、後からウェハ上に載置される静電性デバイスからのシリコンへの電荷のフィードスルー(feed−through)を減少させる。次いで、応力の低い600nmの低圧化学気相堆積(LPCVD)窒化珪素層12が、電気絶縁層としてシリコン上に堆積され、シリコンウェハと窒化珪素層が基板を形成する。
【0037】
次いで、500nmのLPCVDポリシリコン膜であるPOLY0層14が基板上に堆積される。次いで、POLY0層14は、POLY0層をフォトレジスト16で被覆すること、マスク(図示せず)を用いてフォトレジストを露光すること、および露光したフォトレジストを現像して、後からPOLY0層にパターンを転写するための所望のエッチマスクを作成することを含むフォトリソグラフィによってパターン付けされる(図2)。フォトレジストをパターン付けした後で、POLY0層14が反応性イオンエッチング(RIE)システムでエッチングされる(図3)。
【0038】
図4を参照すると、2.0μmのPSG(phosphosilicate glass)犠牲層18がLPCVDによってPOLY0層14上に堆積され、窒化物層12のうち一部が露出している。本明細書中で第1酸化物(FirstOxide)と称されるこのPSG層は、プロセスの終わりに除去されて、ポリシリコンの第1機械層POLY1(下記)を下にある構造、すなわちPOLY0および窒化珪素層から開放する。この犠牲層はディンプル(DIMPLES)マスクを用いてリソグラフィでパターン付けされ、深さ750nmでRIEによって第1酸化物層に窪み20を形成する(図5)。次いでウェハは、第3マスク層ANCHOR1を用いてパターン付けされ、第1酸化物層からPOLY0層へ延びるアンカー穴(anchor hole)22を設けるためにエッチングされる(図6)。ANCHOR1穴は、次のステップでPOLY1層24によって充填される。
【0039】
ANCHOR1のエッチング後、ポリシリコン(POLY1)の第1構造層24が厚さ2.0μmで堆積される。次いで薄い200nmのPSG層26がPOLY1層24の上に堆積され、ウェハをアニールして(図7)PSG層から燐をPOLY1層にドープする。アニールはまた、POLY1層の応力を減少させる。POLY1およびPSGマスク層24、26はリソグラフィでパターン付けされ、POLY1層の構造を形成する。POLY1層をエッチングした後(図8)、フォトレジストが剥離され、残りの酸化物マスクがRIEによって除去される。
【0040】
POLY1層24がエッチングされた後、第2PSG層(以下第2酸化物(Second Oxide))28が堆積される(図9)。第2酸化物は、異なる目的を有する2枚の異なるエッチマスクを使用してパターン付けされる。
【0041】
第1に、POLY1_POLY2_VIA(バイア)エッチング(30に示す)により、第2酸化物内にPOLY1層24に至るエッチング穴を設ける。このエッチングは、POLY1層と後続のPOLY2層の間の機械接続および電気接続を提供する。POLY1_POLY2_VIA層はリソグラフィでパターン付けされ、RIEによってエッチングされる(図10)。
【0042】
第2に、ANCHOR2エッチング(32に示す)は、第1および第2酸化物層18、28、ならびにPOLY1層24を1回のステップでエッチングするために行われる(図11)。ANCHOR2エッチングでは、第2酸化物層が、POLY1_POLY2_VIAエッチングと同じ方法でリソグラフィでパターン付けされ、RIEによってエッチングされる。図11は、POLY1_POLY2_VIAエッチングとANCHOR2エッチングとが終了した後のウェハ断面を示す。
【0043】
次いで、第2構造層POLY2(34)が厚さ1.5μmで堆積され、それに続いて200nmのPSGが堆積される。次いでウェハは、POLY2層にドープし、膜の残留応力を減少させるためにアニールされる。次いで、POLY2層が7番目のマスクを用いてリソグラフィでパターン付けされ、PSG層およびPOLY2層がRIEによってエッチングされる。次いで、フォトレジストが剥離され、マスク酸化物が除去される(図13)。
【0044】
MUMPsプロセスで最後に堆積される層は、プローブ用、ボンディング用、電気経路決め用および高反射率鏡面の表面を提供する0.5μmの金属層36である。ウェハは8番目のマスクを用いてリソグラフィでパターン付けされ、リフトオフ技法を使用して金属が堆積され、かつパターン付けされる。最後の未剥離の例示的な構造を図14に示す。
【0045】
最後に、ウェハは既知の方法を使用して犠牲層の剥離および試験を受ける。図15は、犠牲酸化物が剥離された後のデバイスを示す。
【0046】
好ましい実施形態では、本発明のデバイスが上述のステップによるMUMPsプロセスによって製作される。ただし、本発明のデバイスは図1〜15の一般プロセスに示された特定のマスクを使用せず、本発明の構造に特有のマスクを使用する。また、MUMPsプロセスについて上述したステップは、MEMS Technology Applications Centerによる指令によって変わることがある。この製作プロセスは本発明の一部ではなく、本発明を作成するために使用できるいくつかのプロセスの1つにすぎない。
【0047】
図16は、本発明によるマイクロエレクトリカルメカニカル面外熱バックルビームアクチュエータ50の側面線図である。アクチュエータ50は、基板(たとえば、図示しないが基板10または窒化物層12)に固定された1対の構造アンカー52および54、および、その基部端縁60および62でそれぞれアンカー52および54に固定された1つまたは複数の熱バックルビーム56(複数示す)を含む。バックルビーム56は実質的に同じであり、実質的に基板と平行に、かつ基板から間隔をあけて延び、アンカー52および54のところを除いて基板から解放される。
【0048】
旋回枠体64は、一実施態様ではバックルビームの中点(破線70で示す)と、アンカー52および54のうち1つ(たとえば、アンカー54)との間に位置決めされる結合点68でバックルビーム56に固定される枠体基部66を含む。旋回枠体64は、1端で枠体基部66に結合され、アクチュエータ50が活動化されると面外へ旋回する自由端74に延びる少なくとも1つの旋回アーム72(2本示す)をさらに含む。旋回枠体64は、枠体基部66が結合点68に固定されているところを除いて解放され、自由に移動する。図17は、弛緩状態にあるアクチュエータ50の側面線図であり、バックルビーム56に対して概ね平行な、またはそれと共面の旋回枠体64を示す。
【0049】
構造アンカー52および54とバックルビーム56は、電気的に半導体性を有し、正の熱膨張係数を有する。たとえば、バックルビーム56はシリコンで形成される。アクチュエータ50は、導電性結合部82および84ならびに構造アンカー52および54をそれぞれ介し、バックルビーム56を介して電流源80から電流が通過したときに活動化される。印加された電流によってバックルビーム56のオーミック加熱またはジュール加熱が誘発され、シリコンの正の温度膨張係数のため、バックルビームが長手方向に延びる。アンカー52および54がバックルビーム56の基部端縁60および62を制約しているため、延びるバックルビーム56がついに湾曲して基板から離れる。一実施態様では、バックルビーム56が、幅(基板に対して平行)が厚み(基板に対して垂直)より大きい幅広のアスペクト比を有し、基板と平行に湾曲しない偏向または傾倒が得られるように形成される。たとえば、バックルビーム56は幅3μm、厚み2μmの3:2という幅広のアスペクト比と、長さ194μmを有する。図18は、活動化状態にあるアクチュエータ50の側面線図であり、バックルビーム56の面外湾曲を示す。
【0050】
アクチュエータ50の活動化状態でバックルビーム56が湾曲して基板から離れると、旋回枠体64の自由端74が旋回して基板から離れる。旋回枠体64は枠体基部66を軸に回転するが、枠体基部66もまたバックルビーム56によって持ち上げられて基板から離れる。その結果、自由端74が移動して、基板から外側へ離れる旋回力または回転力を働かせる。活動化電流が停止すると、バックルビーム56が冷えて収縮し、これによって旋回枠体64の自由端74がその最初の位置に戻る。このような旋回枠体64の回転たわみは、マイクロ光デバイス(micro−optical devices)に使用されるものなどの他のマイクロメカニカル構造の面外配備を提供することを含む様々な用途で使用できる。たとえば、図16〜18に示す実施態様では、鏡86が自由端74に固定されて旋回枠体64と共に旋回し、アクチュエータ50が弛緩状態にあるのか、それとも活動化状態にあるのかによって選択的に光を偏向させる。
【0051】
バックルビーム56の幅広のアスペクト比は、概して基板と平行に湾曲するのを妨げる。偏向または傾倒がなければ、基板と垂直のバックルビーム56の湾曲(たとえば図18)が任意に起こって基板から離れることも基板に向かうこともでき、前者はアクチュエータ50の動作にとって必要である。それに応じて、図19および20は、基板に向かうのではなく、基板から湾曲して離れるようなバックルビーム56の偏向または傾倒が得られる偏向構造を示す図である。
【0052】
図19は、基板10(たとえば窒化物層12)に固定され、かつそこから延びる離隔パッド90の上に延びた弛緩状態の例示的なバックルビーム56を示す拡大側面図である。旋回枠体は、見やすくするために示さない。図20は、活動化状態にある例示的なバックルビーム56を示す拡大側面図である。たとえば、離隔パッド90は厚み0.5μmのP0層で形成することができ、またバックルビーム56は異なる(解放された)層で形成できる。離隔パッド90は、製作の共形の性質によりバックルビーム56それぞれに小さな(たとえば0.5μm)隆起またはたわみ94を押し出す。また、窪み92がバックルビーム56の各端部付近に形成される。窪み92は、図のようにバックルビーム56の底面からの突出部または窪みとして、またはその上面内の凹部として、あるいはその両方として形成できる。たとえば、MUMPsの実施態様では、窪み92は2μmのポリ1層内の0.5μmの凹部として形成でき、基板に接触しない。
【0053】
離隔パッド90および窪み92は、バックルビーム56が湾曲して基板から離れることを可能にし、バックルビーム56と基板(たとえば窒化物層12)の間の静止摩擦を減少させる。典型的なアクチュエータ50内の複数のバックルビーム56では、各バックルビーム56ごとに別々の離隔パッド90を形成できること、または離隔パッド90をすべてのバックルビーム56の下に延びる単一の連続パッドとして形成できることが理解されよう。離隔パッド90と窪み92は、個別にまたは一緒に、単独で、またはバックルビーム56の幅広のアスペクト比と共に使用して、それらが基板から離れるように湾曲するような偏向または傾倒をもたらすことができる。
【0054】
初期の実験では、アクチュエータ50が、基板に対して少なくとも約15度で旋回枠体64の旋回またはたわみを実現できることが立証された。一実施態様では、枠体基部66を、バックルビームの中点とアンカー52および54のうち一方との中間にある結合点68に固定すると、旋回枠体64の最大の旋回またはたわみが得られる。このような結合点68は、ビーム56が湾曲したときにその屈曲点に対応し、したがって旋回枠体64の最大のたわみをもたらす。
【0055】
一般に本発明は、正の温度膨張係数を有し、オーミック加熱用の電流を運ぶことができる解放可能な層を少なくとも1つ含むどのような製作プロセスにも適合可能である。さらに、アクチュエータとその関連導体が電流と熱を処理でき、ビームが急速に熱を失うことができる限り、バックルビーム56の数には理論的に制限がない。一実施態様では、加熱温度を800℃未満に維持し、不可逆性の損傷を引き起こすことがある自己アニールを防止した。
【0056】
バックルビーム56ならびにアンカー52および54は、アンカー52および54を解放しないで、解放可能なMUMPsポリシリコン層の一方または両方から製作できる。このようなMUMPs実施態様では、アクチュエータ50が、可能な厚み1.5、2.0、または3.5μmを有することができる。ポリシリコンの抵抗率により、アクチュエータは標準的な集積回路(たとえばCMOS)と適合する電圧および電流で動作することが可能である。加えて、本発明によるアクチュエータは面積が非常に小さく、比較的大きい力を有する。
【0057】
一部の動作モードでは、鏡86と旋回枠体64が枠体基部66を軸に振動する振り子を形成し、アクチュエータ50を共振発振器として動作させることを可能にする。一実施態様では、このような共振モードが14kHzで発生し、弛緩状態に対して約25度の鏡86のピークたわみをもたらす。このモードでは、バックルビーム56が近定常状態の湾曲配置を帯びているように見え、鏡86および旋回枠体64の静たわみを伝える。これに対してこの実施態様の非共振モードでは、アクチュエータ50が約2KHzの半増幅応答、および約5度のたわみを有する。
【0058】
図21は、方形(たとえば正方形)の鏡120の隣接する辺に整列して互いに直角に位置決めされた複数(たとえば2つ)のアクチュエータ102A、102Bを有するマイクロエレクトリカルメカニカル面外バックルビームアクチュエータアセンブリ100の例示的な実施態様の平面線図である。アクチュエータ102A、102Bは、アクチュエータ102A、102Bが旋回枠体64とは異なる旋回枠体106A、106Bを含むことを除いて、それぞれ上述のアクチュエータ50に類似である。同様に、鏡104は鏡86に類似であるが、旋回枠体106A、106Bへの載置および結合が異なる。次の説明はアクチュエータ102Aを対象とするが、同じ参照番号で示される類似の構成要素を有するアクチュエータ102Bにも同様に適用される。
【0059】
アクチュエータ102Aは、基板(たとえば、図示しないが基板10または窒化物層12)に固定された1対の構造アンカー52Aおよび54Aと、その基部端縁でアンカー52および54に固定された複数の熱バックルビーム56Aとを含む。旋回枠体110Aは、バックルビーム56Aに固定された枠体基部112Aと、1端で枠体基部112Aに固定され、アクチュエータ102Aが活動化された際に面外へ旋回する自由端116Aに延びる1つの旋回アーム114Aとを含む。自由端116Aは鏡120の1つの隅に取り付けられ、鏡120は、腱122によって鏡アンカー124にリンクされている。
【0060】
アクチュエータ102Aは、導電性結合部126Aおよび128A、ならびに構造アンカー52Aおよび54Aをそれぞれ介し、バックルビーム56Aを介して電流源124Aから電流が通過したときに活動化される。印加された電流によってバックルビーム56Aのオーミック加熱またはジュール加熱が誘発され、前述のように、シリコンの正の温度膨張係数のため、バックルビームが長手方向に延びる。
【0061】
アクチュエータ102Aおよび102Bは、それぞれ軸130Aおよび130Bを軸に鏡120を傾斜させるように機能する。それぞれの電流源124Aおよび124Bを有するアクチュエータ102Aおよび102Bは、傾斜軸130Aおよび130Bを軸に鏡120を任意に傾斜させるため、別々に動作できる。整合された動作によって、アクチュエータアセンブリ100および鏡120は、バーコードまたはベクタイメージスキャナ内のスキャン制御鏡として、あるいは画像形成のラスタスキャンパターンを提供するために使用することができる。
【0062】
好ましい実施形態の説明のうち一部は、上述したMUMPs製作プロセスのステップを参照している。しかし前述のように、MUMPsは広範なMEMSデバイス設計に対応する一般的な製作プロセスである。したがって、本発明のため特に設計される製作プロセスは、おそらく異なるステップと、追加のステップと、異なる寸法および厚みと、異なる材料とを含むことになる。このような特定の製作プロセスはフォトリソグラフィプロセスの当業者の知識内にあり、本発明の一部ではない。
【0063】
本発明の技術的構成が適用でき得る多数の可能な実施形態に鑑みて、詳しい実施形態は例示のためにすぎず、本発明の技術的範囲を限定すると解釈されるべきではないことを理解されたい。また、本発明者は、特許請求の範囲およびその均等物の範囲に入り得るような実施形態すべてを本発明の技術的範囲に包含されるものとして主張する。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータによれば、従来の熱アクチュエータに匹敵する力で面外運動を実現でき、標準的な集積回路(たとえばCMOS)と適合する電圧および電流で動作することが可能で、更に、その面積を非常に小さくすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】マイクロエレクトリカルメカニカルデバイスを製作するための従来技術で周知の一般的なマルチユーザMEMSプロセス(multi−user MEMS process)の断面図である。斜交線は、描かれた従来技術の構造およびプロセスの見やすさを改善するため省略されている。
【図2】マイクロエレクトリカルメカニカルデバイスを製作するための当技術分野で周知の一般的なマルチユーザMEMSプロセス(multi−user MEMSprocess)の断面図である。斜交線は、描かれた従来技術の構造およびプロセスの見やすさを改善するため省略されている。
【図3】マイクロエレクトリカルメカニカルデバイスを製作するための当技術分野で周知の一般的なマルチユーザMEMSプロセス(multi−user MEMSprocess)の断面図である。斜交線は、描かれた従来技術の構造およびプロセスの見やすさを改善するため省略されている。
【図4】マイクロエレクトリカルメカニカルデバイスを製作するための当技術分野で周知の一般的なマルチユーザMEMSプロセス(multi−user MEMSprocess)の断面図である。斜交線は、描かれた従来技術の構造およびプロセスの見やすさを改善するため省略されている。
【図5】マイクロエレクトリカルメカニカルデバイスを製作するための当技術分野で周知の一般的なマルチユーザMEMSプロセス(multi−user MEMSprocess)の断面図である。斜交線は、描かれた従来技術の構造およびプロセスの見やすさを改善するため省略されている。
【図6】マイクロエレクトリカルメカニカルデバイスを製作するための当技術分野で周知の一般的なマルチユーザMEMSプロセス(multi−user MEMSprocess)の断面図である。斜交線は、描かれた従来技術の構造およびプロセスの見やすさを改善するため省略されている。
【図7】マイクロエレクトリカルメカニカルデバイスを製作するための当技術分野で周知の一般的なマルチユーザMEMSプロセス(multi−user MEMSprocess)の断面図である。斜交線は、描かれた従来技術の構造およびプロセスの見やすさを改善するため省略されている。
【図8】マイクロエレクトリカルメカニカルデバイスを製作するための当技術分野で周知の一般的なマルチユーザMEMSプロセス(multi−user MEMSprocess)の断面図である。斜交線は、描かれた従来技術の構造およびプロセスの見やすさを改善するため省略されている。
【図9】マイクロエレクトリカルメカニカルデバイスを製作するための当技術分野で周知の一般的なマルチユーザMEMSプロセス(multi−user MEMSprocess)の断面図である。斜交線は、描かれた従来技術の構造およびプロセスの見やすさを改善するため省略されている。
【図10】マイクロエレクトリカルメカニカルデバイスを製作するための当技術分野で周知の一般的なマルチユーザMEMSプロセス(multi−user MEMSprocess)の断面図である。斜交線は、描かれた従来技術の構造およびプロセスの見やすさを改善するため省略されている。
【図11】マイクロエレクトリカルメカニカルデバイスを製作するための当技術分野で周知の一般的なマルチユーザMEMSプロセス(multi−user MEMSprocess)の断面図である。斜交線は、描かれた従来技術の構造およびプロセスの見やすさを改善するため省略されている。
【図12】マイクロエレクトリカルメカニカルデバイスを製作するための当技術分野で周知の一般的なマルチユーザMEMSプロセス(multi−user MEMSprocess)の断面図である。斜交線は、描かれた従来技術の構造およびプロセスの見やすさを改善するため省略されている。
【図13】マイクロエレクトリカルメカニカルデバイスを製作するための当技術分野で周知の一般的なマルチユーザMEMSプロセス(multi−user MEMSprocess)の断面図である。斜交線は、描かれた従来技術の構造およびプロセスの見やすさを改善するため省略されている。
【図14】マイクロエレクトリカルメカニカルデバイスを製作するための当技術分野で周知の一般的なマルチユーザMEMSプロセス(multi−user MEMSprocess)の断面図である。斜交線は、描かれた従来技術の構造およびプロセスの見やすさを改善するため省略されている。
【図15】マイクロエレクトリカルメカニカルデバイスを製作するための当技術分野で周知の一般的なマルチユーザMEMSプロセス(multi−user MEMSprocess)の断面図である。斜交線は、描かれた従来技術の構造およびプロセスの見やすさを改善するため省略されている。
【図16】本発明によるマイクロエレクトリカルメカニカル面外熱バックルビームアクチュエータの平面線図である。
【図17】弛緩状態にある図16のアクチュエータの側面線図である。
【図18】活動化状態にある図16のアクチュエータの側面線図である。
【図19】バックルビームが湾曲して基板から離れるように偏向または傾倒を実現する偏向構造を有する、弛緩状態にあるバックルビームを示す拡大側面図である。
【図20】バックルビームが湾曲して基板から離れるように偏向または傾倒を実現する偏向構造を有する、活動化状態にあるバックルビームを示す拡大側面図である。
【図21】複数のアクチュエータを有するマイクロエレクトリカルメカニカル面外バックルビームアクチュエータの例示的な実施態様の平面線図である。
【符号の説明】
10 基板
12 窒化物層
14 POLY0層
16 フォトレジスト
18 犠牲層
20 窪み
22 アンカー穴
24 POLY1層
26 PSG層
28 第2PSG層
30 POLY1_POLY2_VIAエッチング
32 ANCHOR2エッチング
34 POLY2層
36 金属層
50 アクチュエータ
52、52A、54、54A アンカー
56、56A バックルビーム
60、62 基部端縁
70 バックルビームの中点
72 旋回アーム
74 自由端
80 電流源
82、84 導電性結合部
86 鏡
100 アクチュエータアセンブリ
102A、102B アクチュエータ
104 鏡
106A、106B、110A 旋回枠体
112A 枠体基部
114A 旋回アーム
116A 自由端
120 鏡
122 腱
124 鏡アンカー
124A、124B 電流源
126A、128A 導電性結合部
130A、130B 傾斜軸
Claims (18)
- 第1および第2のアンカーが固定された平坦な基板と、
前記第1および第2のアンカーにそれぞれ結合された第1および第2の端縁をそれぞれが有する、1つまたは複数の引き延ばされた熱バックルビーム部と、
該熱バックルビーム部の湾曲運動によりアクチュエータが活動化されると、前記熱バックルビームの傾倒によって前記基板から離れる旋回枠体と、
前記第1および第2のアンカーを介して、前記熱バックルビーム部に電流を導き、熱バックルビーム部の熱膨張、および前記基板から離れるそれらの運動を伝え、前記アクチュエータを活動化させる電気結合部とを備え、
前記旋回枠体は、前記熱バックルビーム部の各々に固定された枠体基部と、1端で前記枠体基部に結合され、前記アクチュエータが活動化させると面上へ旋回する自由端を含む少なくとも1つの旋回アームとを備えることを特徴とする熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータ。 - 前記旋回枠体内に、その自由端が接合された2つの旋回アームを備え、アクチュエータが活動化されると前記2つの旋回アームが一緒に旋回することを特徴とする請求項1に記載の熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータ。
- 前記枠体基部が、前記熱バックルビームの各々にその中間部分とアンカーの1つとの間で固定されたことを特徴とする請求項1に記載の熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータ。
- 前記旋回アームが光反射器を支持することを特徴とする請求項3に記載の熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータ。
- 前記熱バックルビーム部の各々は、前記基板に対して平行な幅と前記基板に対して垂直な厚みを有しており、前記熱バックルビーム部の各々の幅がその厚みよりも大きい幅広のアスペクト比を有することを特徴とする請求項1に記載の熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータ。
- 前記熱バックルビーム部の各々の下に基板から延びる離隔パッドを備えることを特徴とする請求項1に記載の熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータ。
- 前記離隔パッドが、前記熱バックルビーム部の何れの下にも延びる単一構造として形成されることを特徴とする請求項6に記載の熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータ。
- 前記1つまたは複数の熱バックルビーム部のそれぞれが中間部分を有し、かつ、前記面外バックルバイアス部が前記熱バックルビーム部の各々の前記中間部分の下に基板から延びる前記離隔パッドを備えることを特徴とする請求項1に記載の熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータ。
- 前記熱バックルビーム部の各々の各端部付近に形成される窪みを有することを特徴とする請求項1に記載の熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータ。
- 第1および第2のアンカーが固定された平坦な基板と、
前記第1および第2のアンカーにそれぞれ結合された第1および第2の端縁をそれぞれが有する、1つまたは複数の引き延ばされた熱バックルビーム部と、
前記熱バックルビーム部の各々に固定された枠体基部と、その1端で前記枠体基部に結合され、前記熱バックルビーム部の湾曲運動によりアクチュエータが活動化されると面上へ旋回する自由端を有する少なくとも1つの旋回アームとを備える旋回枠体と、
前記第1および第2のアンカーを介して、前記熱バックルビーム部に電流を導き、前記熱バックルビーム部の熱膨張、および前記基板から離れるそれらの運動を伝え、前記アクチュエータを活動化させる電気結合部とを備えることを特徴とする熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータ。 - 前記旋回枠体内に、その自由端が接合された2つの旋回アームを備え、前記アクチュエータが活動化されると前記2つの旋回アームが一緒に旋回することを特徴とする請求項10に記載の熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータ。
- 前記1つまたは複数の熱バックルビーム部のそれぞれが中間部分を有し、前記枠体基部が、前記熱バックルビーム部の各々にその中間部分と前記アンカーの1つとの間で固定されていることを特徴とする請求項10に記載の熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータ。
- 前記枠体基部が、前記熱バックルビーム部の各々にその中間部分と前記アンカーの1つとの間の中間で固定されていることを特徴とする請求項12に記載の熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータ。
- 前記熱バックルビーム部の各々の幅がその厚みよりも大きい幅広のアスペクト比を有することを特徴とする請求項10に記載の熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータ。
- 前記熱バックルビーム部の各々の下に基板から延びる離隔パッドを備え、該熱バックルビーム部の湾曲運動により前記アクチュエータが活動化されると前記熱バックルビーム部を傾倒させて前記旋回枠体を前記基板から離すことを特徴とする請求項10に記載の熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータ。
- 前記離隔パッドが、前記熱バックルビーム部の何れの下にも延びる単一構造として形成されることを特徴とする請求項15に記載の熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータ。
- 前記熱バックルビーム部の各々の各端部付近に形成される窪みを有し、該熱バックルビーム部の湾曲運動により前記アクチュエータが活動化されると前記熱バックルビーム部を傾倒させて前記旋回枠体を前記基板から離すことを特徴とする請求項10に記載の熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータ。
- 第1および第2のアンカーが固定された平坦な基板と、
前記第1および第2のアンカーにそれぞれ結合された第1および第2の端縁をそれぞれが有する、複数の実質的に同一な引き延ばされた熱バックルビーム部と、
該熱バックルビーム部の湾曲運動によりアクチュエータが活動化されると面上へ移動する前記熱バックルビーム部の間の結合部と、
前記アンカーを介して、前記熱バックルビーム部に電流を導き、前記熱バックルビーム部の熱膨張、および前記基板から離れるそれらの運動を伝え、前記アクチュエータを活動化させる電気結合部とを備え、
前記結合部が、前記熱バックルビーム部の各々に固定された枠体基部と、自由端を有し、1端で前記枠体基部に結合され、前記アクチュエータが活動化させると面上へ旋回する少なくとも1つの旋回アームとを具備する旋回枠体を備えることを特徴とする熱マイクロエレクトリカルメカニカルアクチュエータ。
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