JP4114971B2 - hnRNPB1蛋白特異的なモノクローナル抗体およびその製造法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明はhnRNP(heterogeneous ribonucleoprotein;核内不均一リボ核酸蛋白)B1に特異的に反応し得る抗hnRNP B1 蛋白モノクローナル抗体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
hnRNP蛋白はhnRNA(heterogeneous nuclear RNA = pre-messenger RNA)と結合する20数種類の蛋白の総称で、真核細胞の核内に豊富に存在する。その機能として pre−messenger RNA の代謝(スプライシング等)との関わりが考えられているが、必ずしも明らかになっていないのが現状である。このhnRNPのうちhnRNP A2 及び hnRNP B1 蛋白が、RNA以外にテロメアDNA反復配列に結合することが報告された(Cooke, H. J., Nucleic - Acids Res. 1992; 20: 6461 - 4)。テロメアは染色体末端に存在する構造で、正常細胞においては細胞が分裂するたびに短縮し、これが一定の長さ以下に短縮すると細胞は老化する。しかし、癌細胞においてはテロメラーゼ酵素活性があるためテロメアが短縮せず、細胞老化を免れる。また、最近、例えばRA:慢性関節リウマチ(rheumatoid arthritis)、MCTD:混合性結合組織病(mixed connective tissue diseases)、SLE:全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus)等の自己免疫疾患の患者血中で、自己抗体であるhnRNP A2及びhnRNP B1蛋白に対する抗体価が上昇すること(RA患者の35%、MCTD患者の38%、SLE患者の23%で上昇。)が報告された(Hassfeld W., Arthritis - Rheum. 1995; 38: 777 - 85)。しかし、従来hnRNP A2・hnRNP B1 蛋白に対する特異的な抗体は得られておらず、該蛋白の生理的機能および病理的な意義を明らかにする手段がなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
hnRNP B1 蛋白はhnRNP A2 蛋白と同一の遺伝子からスプライシングの違いによって生じるため、両蛋白はN末端の12アミノ酸以外のアミノ酸配列は同一である(Kozu T., Genomics. 1995; 25: 365 - 71)。また、そのRNA結合ドメインのアミノ酸配列やC末端の繰り返しアミノ酸配列には、他のhnRNP蛋白と相同性が認められる。このため、従来の蛋白本体を免疫源として用いる方法では、抗hnRNP B1 蛋白特異的抗体を得ることは困難で、hnRNP B1 蛋白のみを認識する抗体は存在しなかった。一方、hnRNP B1 蛋白はhnRNP A2 蛋白に比較して、テロメアDNA反復配列に対する結合性が高く、自己抗体である抗核抗体が出現する自己免疫疾患疾病との関係がより深いと考えられることから、抗hnRNP B1 蛋白抗体は医療面での利用が期待される。hnRNP B1“蛋白”本体や、キャリアー“蛋白”に結合させたペプチドでマウスを免疫する場合、蛋白中の様々な部位に対して抗体ができる。この為、得られる抗体の抗原決定基が曖昧で、他の蛋白とも交叉反応する可能性があり、臨床応用には問題がある。よって、最初から抗原決定基を特定できる方法で、hnRNP B1 蛋白特異的な抗体を作製することが必要である。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者はhnRNP B1 蛋白とhnRNP A2 蛋白とのN末端の12個のアミノ酸配列が異なることに注目し、これによってhnRNP B1 蛋白に特異的に反応するモノクローナル抗体を作製することを考えた。まず、hnRNPB1 蛋白N末端の16アミノ酸:1Met Glu Lys Thr Leu Glu Thr Val Pro Leu Glu Arg Lys Lys Arg 16Glu(下線がhnRNP B1 蛋白特異的アミノ酸配列)8個をリジン骨格に導入した多抗原性ペプチド(MAP;multiple antigenic peptide:一分子内に抗原となるアミノ酸配列を8個含むペプチド)を化学合成した。このMAPを直接用いてマウスを免疫し、その脾細胞とミエローマ細胞を融合した。得られたハイブリドーマ細胞を上記のhnRNP B1 蛋白N末端の16アミノ酸からなるポリペプチドを用いて、スクリーニング、クローニングした。その結果、hnRNP B1 蛋白に特異的に反応する抗hnRNP B1 モノクローナル抗体2B2を作成することに成功したものである。
【0005】
本発明は(1)hnRNP B1 蛋白を特異的に認識するモノクローナル抗体、(2)hnRNP B1 蛋白のN末端の特異的な12アミノ酸配列:Lys Thr Leu Glu Thr Val Pro Leu Glu Arg Lys Lys を含むペプチドを認識する(1)の抗体、(3)マウスモノクローナル抗体2B2である(2)記載の抗体、(4)(1)、(2)または(3)記載の抗体を産生するハイブリドーマ、(5)hnRNP B1 蛋白のN末端の特異的な12アミノ酸配列:Lys Thr Leu Glu Thr Val Pro Leu Glu Arg Lys Lys を含むペプチド、例えば多抗原性ペプチド(multiple antigenic peptid;MAP)で免疫した哺乳動物の脾細胞と同種のミエローマ細胞を融合させて得られる細胞をクローニングすることを特徴とする(4)のハイブリドーマの製造法、に関する。
【0006】
本発明で用いられるhnRNP B1 蛋白のN末端の特異的な12アミノ酸配列:Lys Thr Leu Glu Thr Val Pro Leu Glu Arg Lys Lys を含むペプチドとしては、hnRNP B1 蛋白N末端の16アミノ酸に限定されるものではない。上記12個のアミノ酸配列そのものの他、その前後にいくつかのアミノ酸配列を有するものが含まれるが、その抗原としての特異性を考慮すると、全部で18個弱のアミノ酸配列を有するものが好ましく、中でもhnRNP B1 蛋白N末端配列のペプチドを用いると良い。
特異的な12アミノ酸配列を含むペプチドのMAPリジン骨格への導入は、市販のMAP用樹脂に通常のペプチド合成機を用いて行えば良い。また、特異抗体のスクリーニング用のMAPリジン骨格を持たない同配列のペプチドも、通常のペプチド合成機を用いて合成すれば良い。
【0007】
上記のMAPを用いてモノクローナル抗体を得るためには、モルモット、ラット、マウス等の実験動物が使われるが、製造、操作の簡便性より、マウスを使うことが好ましい。免疫方法は、例えばマウスを免疫する場合、腹腔内、皮下、静脈内、筋肉内、皮内等のいずれのルートからでも可能であるが、主として腹腔内、皮下、静脈内に注入するのが好ましい。また、免疫間隔、免疫量等も可変度は高く、種々の方法が可能であるが、例えば2週間隔で約2〜6回免疫し、最終免疫後、約1〜5日、好ましくは約2〜4日後に摘出した脾臓細胞を用いる方法がよく用いられる。免疫量は1回にペプチド量として、マウス当り約0.1μg以上、好ましくは約10μg〜300μg用いることが望ましい。又、脾臓を摘出する前に、部分採血を行い、血中の抗体価の上昇を確認した上で、脾臓細胞を用いる融合実験を行うことが望ましい。
上記脾臓細胞とリンパ球様細胞との細胞融合は例えば摘出したマウスの脾臓細胞を、ヒポキサンチン−グアニン−ホスホリボシルトランスフェラーゼ欠損(HGPRT~)や、チミジンキナーゼ欠損(TK~)の様なマーカーを持った適切な同種または異種(好ましくは同種)のミエローマ(例、SP2、P3-X63-Ag・8UI)等の、リンパ球様細胞株との間で融合させる。例えばレーンの方法(Methods in Enzymology 121, 1980; 183 - 192)に準じて融合させることにより製造される。すなわち、たとえばミエローマ細胞と脾細胞とを約3:5の割合で、例えばダルベッコMEM培地とNTSC培地を9:1に混合した培地(以下HY培地と称する。)に懸濁させ、ポリエチレングリコール(PEG)、センダイウイルス等の融合剤が用いられる。PEGの重合度は、ふつう約1,000〜6,000、時間は約0.5〜30分、濃度は約10%〜80%等が用いられるが、好ましい条件の一例として、PEG 1,500を約35%で約4〜10分間処理することにより、効率よく融合させることが出来る。融合細胞は、ヒポキサンチン−アザセリン培地(HA培地)等を用いて、選択的且つ、効率的に増殖させることが出来る。
増殖して来た細胞の培養上清は、目的とする抗体産生があるか否かについてスクリーニングを行うことができるが、抗体価のスクリーニングは次の様に行うことが出来る。即ち、この場合には、免疫したペプチドに対する抗体産生の有無を、エンザイムイムノアッセイ(EIA)法またはラジオイムノアッセイ(RIA)法等の方法で調べることが出来るが、これらの方法についても種々の変法が可能である。
好ましい測定法の一例として、EIAを用いる一つの方法について述べる。96穴マイクロテストプレートに、免疫したペプチドを常法に従ってコートさせておき、これに測定したい培養上清や、マウスの血清を加え、一定時間、定温(約4〜40℃を示す。以下においても同様。)で反応させる。この後、反応物をよく洗った後、酵素で標識した例えば抗マウス免疫グロブリン抗体(酵素と抗体を常法に従いカプリングさせた後精製したもの)を加え、一定時間、定温で反応させる。反応物をよく洗った後、酵素基質を加え、一定時間、定温で反応させ、その後、生成発色物を吸光度または蛍光度等で測定する。選択培地で増殖を示し、免疫に用いたペプチドに対する抗体活性のみられたウエルの細胞は、限界稀釈法等によりクローニングを行うことが望ましい。クローン化された細胞の上清について同様にスクリーニングを行い抗体活性の高いウエルの細胞を増やすことにより、免疫したペプチドと反応性を示すモノクローナル抗体産生ハイブリドーマクローンが得られる。
このようにしてクローン化されたハイブリドーマを、液体培地中で増殖させることにより、培養液から該モノクローナル抗体を得ることができる。また、哺乳動物の腹腔内に接種し、細胞を増殖させ、腹水を採取することにより抗体を取得することが出来る。このためには、例えばマウスの場合、プリスタン(テトラメチルペンタデカン)やミネラルオイル等を前もって接種したBALB/c等のマウスに約1×104〜1×107個、好ましくは約5×105〜2×106個のハイブリドーマを腹腔内に接種し、約7〜20日後、好ましくは約10〜14日後に腹水液を採取する。腹水に蓄積した抗体は、例えば硫安分画、プロテインAアフィニティーカラムクロマトグラフィー等により、容易にモノクローナル抗体を純粋な免疫グロブリンとして単離することができる。
【0008】
【発明の効果】
本発明ではhnRNP B1 蛋白に特異的なアミノ酸配列で免疫を行うため、hnRNP A2 蛋白をはじめとする他のhnRNP蛋白とは交叉反応しない、hnRNP B1 蛋白特異的抗体が得られる。そして、本発明抗体により特異的かつ簡便にhnRNP B1 蛋白およびその生理活性を検出でき、医学生物学分野におけるhnRNP B1 蛋白の機能と病的意義の解析手段を提供することができる。さらに、hnRNP B1 蛋白が癌の不死化に関連するテロメアDNA反復配列と特異的に結合すること、hnRNP B1 蛋白がリウマチ性疾患で出現する異常な抗リボ核酸蛋白抗体(自己抗体)産生の一因であることから、癌やリウマチ性疾患の診断や治療に関る薬品、医療産業分野で本発明抗体を利用することが可能である。
【0009】
【実施例】
[hnRNP B1 蛋白特異的多抗原性ペプチドの合成]
リジンで作製される骨格に、hnRNP B1 蛋白に特異的な12アミノ酸配列を含む16アミノ酸(Met Glu Lys Thr Leu Glu Thr Val Pro Leu Glu Arg Lys Lys Arg Glu)からなるペプチド8個を、Fmoc法にて化学合成し導入した、(下図参照)脱塩、簡易精製したものをhnRNP B1 蛋白特異的多抗原性ペプチドとした。
【0010】
【化1】
【0011】
[モノクローナル抗体の作製]
(1)免疫:
上記のhnRNP B1 蛋白特異的多抗原性ペプチド100μgをフロイントの完全アジュバントとともにBALB/cマウス(♀8週令)腹腔に投与した。2週および4週間後にhnRNP B1 蛋白特異的多抗原性ペプチド100μgをフロイントの不完全アジュバントとともにマウスの腹腔内に投与した。
(2)細胞融合:
(1)で示した免疫マウスより、抗原最終投与後3日後に脾臓を摘出し、脾細胞を得た。レーン等の方法(Methods in Enzymology, 121, 1986, 183 - 192)に準じて、脾細胞とマウスミエローマ細胞SP2/oを細胞融合し、さらに、ヒポキサンチンとアザセリンを含む培地を用いて雑種細胞を選択的に増殖させた。
【0012】
[抗体産生細胞のスクリーニングとクローニング]
hnRNP B1 蛋白に特異的な12アミノ酸配列を含む16アミノ酸からなるペプチドを予め、ポリスチレン製96穴マイクロテストプレートに固定し、これに雑種細胞の培養細胞上清を反応させ、HRP標識マウスIgGヤギ抗体(ファルマシア)を用い酵素免疫測定(EIA)法にて、抗hnRNP B1 蛋白抗体産生細胞を一次スクリーニング、さらにHeLaの細胞のSDS蛋白標本を用いてウエスターンブロッティングを用い、二次スクリーニングした。続いてhnRNP B1 蛋白特異的な抗体産生陽性ウエルを選び、限界希釈法によりクローニングした。その結果、12種のハイブリドーマ細胞クローンが得られ、そのうちhnRNP B1 蛋白に対する特異が高いモノクローナル抗体を、多量に、長期間安定して産生し続ける1種のクローンが得られ、ハイブドーマ2B2と命名した。このHybridoma 2B2は平成9年1月31日からFERM P−16054号として工業技術院生命工学技術研究所に寄託されている。
[モノクローナル抗体の精製とイムノグロブリンクラス]
hnRNP B1 蛋白特異的なモノクローナル抗体を産生するマウスハイブドーマ2B2細胞を、予めプリスタン(テトラメチルペンタデカン)を腹腔内に投与しておいたBALB/cマウスの腹腔内に接種し、14日後復水を採取した。得られた復水はプロテインAカラムキット(Ampure PA Kit, アマーシャム)を用いて精製後、PBSで透析した。精製した2B2抗体のイムノグロブリンクラスは、マウスモノクローナル抗体サブクラス判定キット(IsoStrip, ベーリンガーマンハイム)を用いて決定した。その結果、抗hnRNP B1 蛋白モノクローナル抗体2B2は、IgG1、κであった。
【0013】
【参考例】
本発明抗体の特異性、反応性は極めて高く、ウエスターンブロッティング、免疫染色等で利用できる他、hnRNP B1 蛋白の機能であるプレ・メッセンジャーRNAおよびテロメアDNAとの結合能の解析に用いることができる。以下にその参考例を示す。
〔参考例1〕ウエスターンブロッティングによるhnRNP B1 蛋白の組織特異的な発現
ラットの主要な組織からSDS蛋白標本を作製し、ポリアクリルアミドゲル電気泳動後、ニトロセルロース膜に転写、抗hnRNP B1 モノクローナル抗体2B2と反応後、ECL(株アマーシャム)にて検出した。(図1)
図1の電気泳動図より分子量38kDのhnRNP B1 蛋白が各組織で発現されており、その発現量は一定でないことがわかる。
【0014】
〔参考例2〕免疫蛍光染色による核内hnRNP B1 蛋白の局在
培養HeLa細胞をパラホルムアルデヒドで固定後、抗hnRNP B1 モノクローナル抗体2B2を用いて免疫蛍光染色し、共焦点レーザー顕微鏡を用いて観察した。その結果を図2に示す。
図2よりhnRNP B1 蛋白は核小体を除く核質に顆粒状に局在することがわかる。
【0015】
〔参考例3〕抗hnRNP B1 蛋白抗体を用いた免疫沈降によるプレ・メッセンジャーRNA/抗hnRNP蛋白複合体の2次元電気泳動解析
蛋白を35Sでラベルした培養HeLa細胞の核質抽出標本を、抗hnRNP B1 モノクローナル抗体2B2を用いて免疫沈降し、1次元目を非平行等電位点電気泳動、2次元目をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動後、フルオログラフィーにて検出した(図3)。
尚、図3の電気泳動図より以下のことが判る。即ち、核内のhnRNP B1 蛋白の大部分は、プレ・メッセンジャーRNAと結合して存在する。また、hnRNP B1 蛋白が結合しているプレ・メッセンジャーRNAには同時に他のhnRNP 蛋白も結合して複合体を形成している。この為、この複合体のhnRNP B1 蛋白に2B2が反応するので抗hnRNP B1 抗体2B2によって免疫沈降すると、hnRNP B1 蛋白のみでなく、同様にプレ・メッセンジャーRNAに結合して複合体を形成している他のhnRNP 蛋白も同時に免疫沈降される。しかしながら、免疫沈降物の2次元電気泳動解析を行うと、それぞれの蛋白が、その等電点と分子量に応じて二次元的に展開され描出される。
〔参考例4〕抗hnRNP B1 蛋白抗体を用いたテロメアDNAのゲルシフトアッセイ
P32でラベルしたテロメア反復配列(TTAGGG)6とHeLa細胞の核質を抽出液、種々の濃度の抗hnRNP B1 モノクローナル抗体2B2およびコントロールIgGを反応させ、アガロースゲルで電気泳動した(図4)。
図4の電気泳動図よりHeLa細胞の核質抽出液には、テロメア反復配列に対する結合蛋白が含まれるため1段階シフトし、抗hnRNP B1 モノクローナル抗体2B2を加えるとさらにもう一段階シフト(スーパーシフト)する。これにより、hnRNP B1 蛋白がテロメア反復配列と結合することが証明される。これは本発明抗体が特異的に反応するhnRNP B1 蛋白が癌細胞(HeLa細胞)の核質内に存在し、テロメアDNA反復配列と特異的に反応することを示している。
【0016】
【配列表】
【0017】
【配列番号:1】
【0018】
【配列番号:2】
【図面の簡単な説明】
【図1】hnRNP B1 蛋白が組織特異的に発現されていることを示す電気泳動図である。
【図2】核内hnRNP B1 蛋白の局在を示す免疫蛍光染色図である。
【図3】抗hnRNP B1 蛋白抗体を用いた免疫沈降によるプレ・メッセンジャーRNA/抗hnRNP B1 蛋白複合体の2次元電気泳動解析図である。
【図4】抗hnRNP B1 蛋白抗体を用いたテロメアDNAのゲルシフトアッセイに関する電気泳動図である。
Claims (2)
- 受託番号がFERM P−16054号であるハイブリドーマ。
- 受託番号がFERM P−16054号であるハイブリドーマにより産生される、hnRNPB1蛋白のN末端の特異的な12アミノ酸配列:Lys Thr Leu Glu Thr Val Pro Leu Glu Arg Lys Lys を含むペプチドを特異的に認識し、その他のhnRNP蛋白質とは交差反応をしないhnRNPB1蛋白に特異的なモノクローナル抗体。
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1997
- 1997-04-14 JP JP09600297A patent/JP4114971B2/ja not_active Expired - Lifetime
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