JP4114615B2 - 信号注入抽出装置 - Google Patents

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本発明は、導体に非接触で電気信号(信号電流)の注入/抽出を行う信号注入抽出装置に関するものである。特に、電力供給用の電流といった信号電流以外の電流が導体に流れている場合であっても、信号電流をより確実に導体に注入/導体から抽出することができ、通信性能の低下を低減することができる信号注入抽出装置に関する。
従来、導体に非接触で電気信号の注入/抽出を行う信号注入抽出装置が用いられている。このような信号注入抽出装置として、例えば、特許文献1に示すようなフェライトコアと巻線とを用いたものがある。図2は、従来の信号注入抽出装置の構成を模式的に示す説明図である。以下、図において同一符号は同一物を示す。図2に示す信号注入抽出装置100は、導体300の外周を囲むように配置されるリング状のフェライトコア101と、コア101の外周に巻き付けられる二つの巻線、信号注入抽出巻線102、キャンセル巻線103とを具える。信号注入抽出巻線102は、別途信号電流の送信装置や信号電流の受信装置、或いは送受信装置(いずれも図示せず)が取り付けられて、高周波数の信号電流を導体300に注入/導体300に伝送される信号電流を抽出するものである。キャンセル巻線103は、導体300に流れる低周波数(通常、50Hz又は60Hz)の商用電流によりコア101に生じる磁界を打ち消すためのキャンセル電流を流すものである。
例えば、導体300に商用電流が流れているときに導体300に商用周波数よりも高周波数の信号電流を注入する場合、商用電流によりフェライトコア101に磁界Aが発生し印加される。この磁界Aによりキャンセル巻線103には、商用周波数と同等の周波数の誘導電流が磁界Aを打ち消す方向に流れるため、商用電流により生じた磁界Aによって、フェライトコア101が飽和磁化されることがない。従って、高周波数の信号電流を信号注入抽出巻線102に流すと、磁界Aが打ち消されている状態であることで信号電流によりフェライトコア101に磁界Bが発生し印加され、この磁界Bとコア101の透磁率とに応じて導体300に高周波数の信号電流が流れる。即ち、導体300に高周波数の電気信号が注入される。
一方、導体300に商用電流と共に高周波数の信号電流が流れているときに信号電流を抽出する場合、フェライトコア101には、商用電流による磁界Aと、信号電流による磁界Bとが発生し、印加される。しかし、キャンセル巻線103に流れる誘導電流によって磁界Aが打ち消されるため、フェライトコア101は、商用電流により飽和磁化されることがない。また、巻線103のインダクタンスと表皮効果による巻線103の電気抵抗の実効的な増加とにより、キャンセル巻線103において磁界Bを打ち消す方向の誘導電流の発生が抑制される。従って、磁界Bとコア101の透磁率とに応じて信号注入抽出巻線102に高周波数の信号電流が流れる。即ち、導体300から高周波数の電気信号が抽出される。
このように上記信号注入抽出装置は、導体に流れる商用電流によらず、高周波数の信号電流を安定したレベルで注入/抽出することができる。
また、特許文献1には、キャンセル巻線を短絡したリング状とせず、巻線に特定周波数の電流を流すための電流回路を巻線の両端に接続した信号注入抽出装置が開示されている。この装置は、キャンセル巻線に特定周波数の電流I1を積極的に流して、導体に流れる電流I1と同じ周波数の電流I2による磁界を打ち消し、電流I2によりフェライトコアが飽和磁化されるのを抑制するものである。
特開2001-319815号公報
しかし、上記従来の信号注入抽出装置では、キャンセル巻線に、高周波数の信号電流により印加された磁界Aを打ち消す方向の誘導電流が発生して、通信性能を低下させる恐れがある。図2に示す信号注入抽出装置では、キャンセル巻線103のインダクタンスと表皮効果とにより磁界Aを打ち消す方向の誘導電流の発生を抑制する構成であるため、インダクタンスや表皮効果によっては、同誘導電流の発生を十分に抑制できない恐れがある。従って、信号電流による磁界を打ち消さず、商用電流による磁界を打ち消して、信号電流をより確実に注入/抽出することが可能な装置が望まれている。
そこで、本発明の主目的は、導体に信号電流と異なる周波数の電流が流れていても、信号電流の注入/抽出をより確実に行うことができる信号注入抽出装置を提供することにある。
本発明は、信号電流と異なる周波数の電流を増幅する増幅回路を具えて、増幅させた電流により、信号電流と異なる周波数の電流による磁界を打ち消すことで上記目的を達成する。
即ち、本発明信号注入抽出装置は、第一周波数の電流が流れる導体の外周に配置される強磁性体と、前記強磁性体に配置されて、前記第一周波数と異なる第二周波数の信号電流を前記導体に注入/前記導体から第二周波数の信号電流を抽出する第一巻線と、前記強磁性体に配置されて、前記第一周波数の電流が流れる第二巻線と、前記第二巻線に接続される増幅回路とを具える。そして、前記増幅回路は、第一周波数の電流を通過させ、第二周波数の信号電流を遮断させるフィルタ部と、前記フィルタ部に直列に配置される増幅部と、前記フィルタ部及び増幅部に並列に配置されるインピーダンス素子とを具えることを特徴とする。以下、本発明を詳しく説明する。
第一周波数と第二周波数とは異なるものとする。特に、第二周波数は、信号電流として使用されるため、第一周波数と比較して高い周波数とすることが好ましい。即ち、第一周波数を低周波数、第二周波数を高周波数とすることが好ましい。特に、第一周波数としては、商用周波数が挙げられる。具体的には、例えば、50Hz又は60Hzが挙げられる。従って、導体に流れる第一周波数の電流として、商用電流が挙げられる。一方、第二周波数は、通信特性に優れる高周波数とすることが好ましい。具体的には、例えば、導体が電力供給用電線の導体であり、この電線に電気信号を伝送して通信を行う電力線搬送通信を行う場合、第二周波数としては、1.7MHz以上50MHz以下、特に、1.7MHz以上30MHz以下とすることが挙げられる。
導体の外周に配置する強磁性体は、高い透磁率を有し、高い周波数の領域でも低損失の特性を有するフェライトコアが好ましい。フェライトコアは、導体の外周に配置し易いようにリング状であることが好ましく、一体構造でもよいが、半割れ片などの分割片を組み合わせてリング状とする構成とすると、より配置し易くて好ましい。なお、リング状とは、中心部に孔を有する環状であればよく、円形に限らない。
第一巻線及び第二巻線は、電流を流すことが可能な導体部を有するものであればよく、例えば、一般的に用いられている被覆付電線、エナメル線、裸線、銅板などを利用してもよい。断面積、巻数、長さなどは、第一周波数、第二周波数の電流の大きさや、導体の大きさなどに応じて適宜選択するとよい。
そして、本発明の最も特徴とするところは、第二巻線に接続される増幅回路を具える点にある。この増幅回路は、第一周波数の電流により強磁性体に印加される第一磁界を打ち消し、第二周波数の信号電流により強磁性体に印加される第二磁界を打ち消しにくい(或いは、打ち消さない)ように、第一磁界を打ち消す方向に流れる第一周波数の電流を特に増幅させるものである。このような機能を果たすべく、フィルタ部と増幅部とを直列に、インピーダンス素子をこれらに並列に具える。なお、本発明において増幅とは、電流値などの値を増加することのみを意味するものでなく、増幅回路の入力を1対1に通過させることができる、いわゆるバッファとしての機能なども含むものでもよく、広く増幅回路の機能を利用することをいうものとする。
フィルタ部は、第二巻線に接続されて、第二周波数の信号電流を遮断し、第一周波数の電流を通過させるものである。このようなフィルタ部として、例えば、第一周波数が低周波数であり、第二周波数が高周波数である場合、低周波数の電流を通過させるローパスフィルタや、特定の周波数帯域の電流を遮断するバンドエリミネーションフィルタなどが挙げられる。ローパスフィルタとしては、例えば、抵抗とコンデンサとを組み合わせたRCフィルタなどが挙げられる。RCフィルタとする場合、フィルタ部を通過する第一周波数の電流値がフィルタ部に並列に具えるインピーダンス素子を通過する第一周波数の電流値と比較して十分に小さくなるようにR(抵抗値)を十分に大きくすることが好ましい。
インピーダンス素子は、第二周波数の信号電流に対して大きなインピーダンスとなるもの、即ち、第一周波数の電流に対しては小さなインピーダンスとなるものである。このような素子を具えることで、第一周波数の電流を増幅回路に流し易くし、第二周波数の信号電流を増幅回路に流れにくくする。インピーダンス素子として、例えば、抵抗やインダクタ、抵抗とインダクタとを組み合わせたものが挙げられる。
増幅部は、上記インピーダンス素子を通過した第一周波数の電流を増幅率に応じて増幅するものであり、入力側(フィルタ部側)に入力抵抗、出力側に出力抵抗及び増幅度を大きくするための電源などを具えるものが挙げられる。一般の演算増幅器を利用してもよい。フィルタ部と増幅部とは、強磁性体側からみて、フィルタ部、増幅部の順で配置する。
上記構成により、第二巻線を流れる第一周波数の電流に対して、上記フィルタ部の両端に生じる出力電圧は、入力電圧がほぼそのまま現れるため、インピーダンス素子を通過した第一周波数の電流を増幅部にて増幅させることができる。即ち、増幅回路に入力された第一周波数の電流はそのまま増幅部に流れ込み、増幅部を通過して第二巻線に流れる。一方、第二周波数の電流に対しては、インピーダンス素子により増幅回路を流れにくくすると共に、フィルタ部により遮断する。この構成により、フィルタ部の両端に生じる出力電圧が入力電圧と比較して非常に小さくなり、インピーダンス素子を通過した第二周波数の電流は、増幅部にてほとんど増幅されない。
上記構成を具える本発明は、増幅回路により、導体に印加される第一周波数の電流による磁界を効率よく打ち消す反面、第二周波数の電流による磁界をほとんど打ち消さない、或いは全く打ち消さない。そのため、本発明は、第一周波数の電流が流れる導体に対して、第二周波数の信号電流をより確実に注入/抽出することができ、通信性能の劣化を低減することができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1(A)は、本発明信号注入抽出装置を模式的に示す概略構成図、(B)は、同装置のフィルタ部の回路図、(C)は、同装置の増幅回路図である。本発明信号注入抽出装置1は、導体300に非接触で電気信号の注入/抽出を行うものであり、導体300の外周に配置される強磁性体2と、強磁性体2に配置される信号注入抽出巻線(第一巻線)3及びキャンセル巻線(第二巻線)4と、キャンセル巻線4に接続される増幅回路5とを具える。本例では、第一周波数を商用周波数(通常、50Hz又は60Hz)とし、第二周波数を1.7MHzとし、商用周波数の電流を商用電流、1.7MHzの電流を単に信号電流と呼ぶ。以下、詳しく説明する。
(強磁性体)
本例において、強磁性体2は、半割れの円弧片を組み合わせてリング状となるフェライトコアを用いた。
(信号注入抽出巻線)
信号注入抽出巻線3は、導体300に流れる信号電流を抽出し、別途取り付けられる信号送信装置(図示せず)からの信号電流を導体300に注入するものである。本例では、一般的に用いられている被覆付電線を用い、二ターン巻きとした。この巻線3による信号電流の抽出は、以下のように行う。導体300に流れる信号電流により強磁性体2に磁界が生じて印加され、この磁界と強磁性体2の透磁率とに応じて、巻線3に高周波数(1.7MHz)の電流(誘導電流)が流れる。即ち、電気信号が抽出される。一方、この巻線3による信号電流の注入は、以下のように行う。巻線3に別途取り付けられた信号送信装置(図示せず)からの信号電流を巻線3に流すことで、強磁性体2に磁界が生じて印加される。この磁界と強磁性体2の透磁率とに応じて、導体300に高周波数(1.7MHz)電流(誘導電流)が流れる。即ち、電気信号が注入される。
(キャンセル巻線)
導体300に信号電流と異なる周波数の電流(第一周波数の電流;本例では、商用電流)が流れている場合、商用電流により強磁性体2に磁界が生じて印加される。この磁界により強磁性体2が飽和磁化を起こすと、信号電流を注入/抽出することが困難になる、或いはできなくなる。そこで、強磁性体2が導体300に流れる商用電流により飽和磁化することを抑制するために、商用電流により生じる磁界を打ち消す方向にキャンセル電流を流す。このキャンセル電流を流す部材として、本発明では、キャンセル巻線4を具える。本例では、一般的に用いられている被覆付電線を用い、一ターン巻きとした。
(増幅回路)
<全体構成>
そして、本発明は、上記キャンセル電流が導体に印加される商用電流による磁界(第一磁界)を特に打ち消し、導体に印加される信号電流による磁界(第二磁界)を打ち消さないように、キャンセル巻線4に流れる商用周波数の電流を増幅して、第一磁界をより確実に打ち消すための増幅回路5をキャンセル巻線4に接続させている。増幅回路5は、フィルタ部6と、フィルタ部6に直列に配置される増幅部7と、フィルタ部6及び増幅部7に並列に配置されるインピーダンス素子8とを具える。
<フィルタ部>
フィルタ部6は、導体300に流れる商用電流にて生じる第一磁界による誘導電流(商用周波数の電流)を通過させ、導体300に流れる信号電流にて生じる第二磁界による誘導電流(1.7MHz以上の電流)を遮断するものである。本例では、低周波数の電流を通過させ、高周波数の電流を遮断可能なローパスフィルタとした。具体的には、抵抗R1とコンデンサCとを具えるものとした。この構成により、図1(B)に示すように入力電圧をVi、コンデンサCの両端に現れる電圧をVA、コンデンサCの容量CA、角周波数をω、抵抗R1の抵抗値をRとすると、入力電圧Viの増幅度VA/Viは、以下のように表される。
Figure 0004114615
従って、例えば、R=1kΩ、CA=0.1μF、商用周波数を50Hzとすると、商用周波数に対して増幅度は、V1A/Vi≒1.0となる。従って、V1A≒Viとなり、商用周波数の電流がフィルタ部6を流れた場合、コンデンサCの両端の電圧V1Aは、入力電圧Viがほぼそのままの大きさで表れる。一方、信号周波数を1.7MHzとすると、この周波数に対して増幅度は、V2A/Vi≒0.0009となる。従って、V2A≒0となり、1.7MHzの電流がフィルタ部6を流れた場合、コンデンサCの両端の電圧V2Aは、ほとんど生じない。即ち、周波数が低い電流では、フィルタ部6(コンデンサC)の両端に電圧が生じ、周波数が高い電流では、フィルタ部6(コンデンサC)の両端に電圧がほとんど生じない。
<増幅部>
増幅部7は、導体300に流れる商用電流にて生じる第一磁界による誘導電流(商用周波数の電流)を増幅するものであり、強磁性体2側からみてフィルタ部6、増幅部7と並ぶように、フィルタ部6と直列に具える。本例において増幅部7は、入力側(フィルタ部6側)に入力抵抗R2、出力側に出力抵抗R3及び増幅度を大きくするための電源7aを具える構成とした。この構成により、入力抵抗R2に生じた電圧をVA、電源7aの増幅率をA、増幅部7の両端に現れる電圧(出力電圧)をVoとすると、出力電圧Voは、Vo=-A*VAと表される。即ち、入力抵抗R2に生じた電圧(VA)に応じて出力電圧Voは変化する。例えば、上記と同様にR=1kΩ、CA=0.1μF、商用周波数を50Hzとすると、V1A≒Viより、商用周波数の電流による出力電圧V1o=(-A)*V1A=(-A)*Viとなる。一方、信号周波数を1.7MHzとすると、V2A≒0より、1.7MHzの電流による出力電圧V2o=0となる。
<インピーダンス素子>
インピーダンス素子8は、上記フィルタ部6及び増幅部7と並列に具える。本例においてインピーダンス素子8は、抵抗としたが、インダクタや、抵抗とインダクタとを組み合わせたものとしてもよい。即ち、インピーダンス素子8は、導体300に流れる信号電流にて生じる第二磁界による誘導電流(1.7MHz以上の電流)に対して大きな抵抗となり、導体300に流れる商用電流にて生じる第一磁界による誘導電流(商用周波数の電流)に対して、低抵抗となるものが好ましい。
上記構成を具える増幅回路に商用周波数の電流I1、1.7MHzの電流I2が通過する際の挙動について説明する。まず、導体300に流れる商用電流にて印加される第一磁界による誘導電流(電流I1)がキャンセル巻線4に流れると、この電流I1は、フィルタ部6の抵抗R1により、インピーダンス素子8側に流れる電流I1aと、フィルタ部6側に流れる電流I1bとに分かれる。このとき、入力電圧をVi、出力電圧をVo、インピーダンス素子8のインピーダンスをZ、増幅部7の増幅度をAとし、上記V1o=(-A)*Viを用いると、電流I1aは、以下のように表される。また、入力インピーダンスZ1iは、以下のように表される。なお、本例では、I1a≫I1bとなるような抵抗値Rを有する抵抗R1を用いている。
Figure 0004114615
上記の式から、商用周波数の電流I1に対して、入力インピーダンスZ1iが小さくなっており、電流I1は、増幅回路に流れ易い。また、電流I1の大部分(電流I1a)がインピーダンス素子8を通過する。そして、インピーダンス素子8を通過した電流I1aは、上記のように増幅部7の増幅機能によりキャンセル巻線4に流れる。即ち、電流I1は増幅回路によりほぼそのままキャンセル巻線4に流れることになる。この電流I1aにより、導体300に流れる商用電流による磁界を打ち消すことができる。
一方、導体300に流れる信号電流にて生じる第二磁界による1.7MHzの電流(電流I2)がキャンセル巻線4に流れた場合、上記電流I1と同様にインピーダンス素子8側に流れる電流I2aとフィルタ部6側に流れる電流I2bとに分かれる。このとき、電流I2aは、上記V2o=0を用いて以下のように表される。また、入力インピーダンスZ2i=Zとなる。
Figure 0004114615
上記のように高周波数の電流I2に対しては、入力インピーダンスZ2iが大きいことから、電流I2は、増幅回路5に流れにくいものとなっている。即ち、電流I2は、増幅回路によりキャンセル巻線4にほとんど流れないことになる。従って、電流I2は、導体300に流れる1.7MHzの電流による磁界をほとんど打ち消すことがない、或いは全くない。
このように本発明は、導体に流れる信号周波数以外の電流による磁界を増幅回路にて打ち消すと共に、信号電流による磁界を増幅回路にて打ち消すことを抑制することができる。従って、本発明は、より確実に信号電流の注入/抽出を行うことができ、通信特性の劣化を効果的に抑制することができる。
本発明は、導体に信号電流と異なる周波数の電流が流れている場合、例えば、電力線搬送通信を行う場合などにおいて、導体に信号電流の注入/抽出を行うのに最適である。
本発明信号注入抽出装置の概略を示す説明図であり、(A)は、全体構成図、(B)は、同装置のフィルタ部の回路図、(C)は、同装置の増幅回路図である。 従来の信号注入装置の構成を模式的に示す説明図である。
符号の説明
1 信号注入抽出装置 2 強磁性体 3 信号注入抽出巻線 4 キャンセル巻線
5 増幅回路 6 フィルタ部 7 増幅部 7a 電源 8 インピーダンス素子
100 信号注入抽出装置 101 フェライトコア 102 信号注入抽出巻線
103 キャンセル巻線 104 電流発生回路 300 導体

Claims (3)

  1. 第一周波数の電流が流れる導体の外周に配置される強磁性体と、
    前記強磁性体に配置されて、前記第一周波数と異なる第二周波数の信号電流を前記導体に注入/前記導体から第二周波数の信号電流を抽出する第一巻線と、
    前記強磁性体に配置されて、前記第一周波数の電流が流れる第二巻線と、
    前記第二巻線に接続される増幅回路とを具え、
    前記増幅回路は、
    第一周波数の電流を通過させ、第二周波数の信号電流を遮断させるフィルタ部と、
    前記フィルタ部に直列に配置される増幅部と、
    前記フィルタ部及び増幅部に並列に配置されるインピーダンス素子とを具えることを特徴とする信号注入抽出装置。
  2. 第一周波数の電流は、商用電流であり、第二周波数は、商用周波数よりも高い周波数であることを特徴とする請求項1に記載の信号注入抽出装置。
  3. 第二周波数は、1.7MHz〜50MHzであることを特徴とする請求項1に記載の信号注入抽出装置。
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