JP4113012B2 - 染毛剤組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、施術により毛髪を損傷せず、毛髪の色、色持ち、ツヤ、感触、まとまり性の良好な染毛剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
直接染料を染色成分とする染毛剤は、染毛機構が主に吸着によるものであるため、酸化反応によって染色する酸化染毛剤に比べ、毛髪を損傷しないという利点を有する。その一方で、このような染毛剤は、酸化染毛剤に比べると、染め上がりの色調に深みがない、堅牢性が低いなどの問題も有している。
【0003】
そこで、これらの問題に対処するため、例えば、アミノ変性シリコーンオイル等のシリコーン誘導体の添加により、毛髪の染め上がりの色と感触を改善すること(特許文献1参照)、シリコーン誘導体の添加により毛髪の感触を良好にすること(特許文献2参照)、高重合シリコーンの添加により、毛髪の感触を良好にすること(特許文献3及び4参照)が試みられている。
【0004】
しかし、染毛処理においては、処理後に水及びシャンプーで処理剤をすすぎ落とす工程を経るため、これら添加剤の大半が洗い流されてしまう結果、毛髪上への残留量が少なく、添加による効果が十分満足できるものではなかった。
【0005】
【特許文献1】
特開平4-74113号公報
【特許文献2】
特開平5-105615号公報
【特許文献3】
特開平6-345628号公報
【特許文献4】
特開平6-271433号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、施術により毛髪を損傷せず、毛髪の色、色持ち、ツヤ、感触、まとまり性の良好な、直接染料を染色成分とする染毛剤組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、直接染料を染色成分とする染毛剤において、アミノ変性シリコーン、高重合シリコーン及びカチオン性ポリマーを併用することにより、上記課題を解決できることを見出した。
【0008】
本発明は、アミノ変性シリコーン、数平均重合度1000以上の高重合シリコーン類、カチオン性ポリマー及び直接染料を含有する染毛剤組成物を提供するものである。
【0009】
アミノ変性シリコーン、数平均重合度1000以上の高重合シリコーン、カチオン性ポリマー及び直接染料を同時に用いることによって、これらの物質の毛髪への残留性を著しく高めることが可能となる。更に、鮮明で均一な染色を得ることもできる。また、毛髪に対して、剤の濯ぎ時及びシャンプー時には柔らかさ、滑らかさ、指通りの良さ及び剤の濯ぎ易さを、タオルドライ時には柔らかさ及び滑らかさを、乾燥時には色の深み、ツヤ、柔らかさ、滑らかさ、ボリューム感(ボディ)、まとまり易さ及び保湿性を与える効果を有し、並びにこれらの効果の持続性に優れたものになる。
【0010】
【発明の実施の形態】
〔アミノ変性シリコーン〕
アミノ変性シリコーンとしては、アミノ基又はアンモニウム基を有していればよく、末端水酸基の全て又は一部がメチル基等で封鎖されたアミノ変性シリコーンオイル、末端が封鎖されていないアモジメチコーンのどちらでもよい。例えば、好ましいアミノ変性シリコーンとしては、以下の一般式(1)で表されるものが挙げられる。
【0011】
【化1】
【0012】
〔式中、R0は水酸基、水素原子又はRを示し、Rは置換又は非置換の炭素数1〜20の一価炭化水素基を示し、AはR、基−R′−(NHCH2CH2)nNH2、基OR又は水酸基を示し、R′は炭素数1〜8の二価炭化水素基を示し、nは0〜3の数を示し、p及びqはその和が数平均で10以上1000未満、好ましくは30以上1000未満、更に好ましくは40以上800未満となる数を示す。アミノ当量は200g/mol〜3万g/mol、好ましくは400g/mol〜1万g/mol、更に好ましくは600g/mol〜5000g/molである。〕
【0013】
アミノ変性シリコーンの好適な市販品の具体例としては、SF8451C(東レ・ダウコーニング・シリコーン社,粘度600mm2/s,アミノ当量1700g/mol)、SF8452C(東レ・ダウコーニング・シリコーン社,粘度700mm2/s,アミノ当量6400g/mol)、SF8457C(東レ・ダウコーニング・シリコーン社,粘度1200mm2/s,アミノ当量1800g/mol)、KF8003(GE東芝シリコーン社,粘度1850mm2/s,アミノ当量2000g/mol)、KF867(GE東芝シリコーン社,粘度1300mm2/s,アミノ当量1700g/mol)等のアミノ変性シリコーンオイルや、SM8704C(東レ・ダウコーニング・シリコーン社,アミノ当量1800g/mol)等のアモジメチコーンエマルションが挙げられる。また、アミノ変性シリコーンオイルは、エマルションの形で配合してもよい。アミノ変性シリコーンのエマルションは、機械的乳化(アミノ変性シリコーンと水との高剪断機械混合)、化学的乳化(アミノ変性シリコーンを水及び乳化剤で乳化)、若しくはこれらの組み合わせによって、又は乳化重合によっても調製することができる。
【0014】
アミノ変性シリコーンの含有量は、全組成物中の0.01〜30重量%が好ましく、更には0.05〜20重量%、特に0.1〜10重量%が好ましい。
【0015】
〔高重合シリコーン〕
数平均重合度1000以上の高重合シリコーン類としては、ジメチルポリシロキサン(INCI名:ジメチコーン)、メチルフェニルポリシロキサン、ヒドロキシ末端基を有するジメチルポリシロキサン(INCI名:ジメチコノール)、WO96/31188に記載されているわずかに架橋されたシリコーンガム等が挙げられる。
【0016】
高重合シリコーンの数平均重合度は、1000以上であり、1500以上が好ましく、特に2000以上20000未満が好ましい。この重合度範囲であれば、一部を置換したシリコーン、すなわちフッ素変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン等を用いることもできる。高重合シリコーンの含有量は、全組成物中の0.01〜30重量%が好ましく、更には0.05〜20重量%、特に0.1〜10重量%が好ましい。
【0017】
数平均重合度が1000以上である高重合シリコーンの市販品の具体例としては、SH200-1,000,000cs(東レ・ダウコーニング・シリコーン社)、TSF451-100MA(GE東芝シリコーン社)、BY11-026(東レ・ダウコーニング・シリコーン社;高重合シリコーンの低粘度シリコーンによる希釈溶液)、KF9008(信越シリコーン社;高重合シリコーンの環状シリコーンによる希釈溶液)、BY22-050A(東レ・ダウコーニング・シリコーン社;高重合シリコーンのカチオンエマルション)、BY22-060(東レ・ダウコーニング・シリコーン社;高重合シリコーンを低粘度シリコーンで希釈した溶液のカチオンエマルション)、BY22-020(東レ・ダウコーニング・シリコーン社;高重合シリコーンを流動パラフィンで希釈した溶液のカチオンエマルション)、KM904(信越シリコーン社;高重合シリコーンを低粘度シリコーンで希釈した溶液のカチオンエマルション)等が挙げられる。
【0018】
また、アミノ変性シリコーン、高重合シリコーン類以外のシリコーン類(例えば重合度1000未満のジメチルポリシロキサン、環状ポリシロキサン、フェニルポリシロキサン、アミノ変性シリコーンを除く変性シリコーン)を含有させることもできる。
【0019】
アミノ変性シリコーン、高重合シリコーン類及びその他のシリコーン類の総含有量は、十分な効果とベタツキの抑制の点から、全組成物中の0.02〜40重量%が好ましく、更には0.1〜20重量%、特に0.2〜15重量%が好ましい。また、各シリコーン類の含有比率は、次式で表される換算アミノ当量が、500〜10万g/molとなる範囲が好ましく、更には1000〜8万g/mol、特に2000〜5万g/molとなる範囲が好ましい。
【0020】
換算アミノ当量(g/mol)=〔組成物1g中の全シリコーン類の総重量(g/g)〕/〔組成物1g中のアミノ変性シリコーンのアミノ基、イミノ基及びアンモニウム基の総モル数(mol/g)〕。
【0021】
ここで、「組成物1g中の全シリコーン類の総重量(g/g)」、並びに「組成物1g中のアミノ変性シリコーンのアミノ基、イミノ基及びアンモニウム基の総モル数(mol/g)」は、染毛剤組成物からシリコーン類を分画し、全シリコーン類の総重量(g)、並びにアミノ変性シリコーンのアミノ基、イミノ基及びアンモニウム基の総モル数(mol)を定量し、これらを組成物1g当たりの量に換算することにより求めることができる。そして前記の換算アミノ当量算出式を用いて、換算アミノ当量(g/mol)を算出すればよい。
【0022】
〔カチオン性ポリマー〕
カチオン性ポリマーとは、カチオン基又はカチオン基にイオン化され得る基を有するポリマーをいう。すなわち、カチオン性ポリマーとしては、ポリマー鎖の側鎖にアミノ基又はアンモニウム基を含むか、又はジアリル4級アンモニウム塩を構成単位として含む水溶液のもの、例えばカチオン化セルロース誘導体、カチオン性澱粉、カチオン化グアーガム誘導体、ジアリル4級アンモニウム塩の重合体又は共重合体、4級化ポリビニルピロリドン誘導体等が挙げられる。これらのうち、前述の効果及び剤の安定性の点から、ジアリル4級アンモニウム塩を構成単位として含むポリマー、4級化ポリビニルピロリドン誘導体、カチオン化セルロース誘導体が好ましく、ジアリル4級アンモニウム塩の重合体又は共重合体、カチオン化セルロース誘導体がより好ましく、ジアリル4級アンモニウム塩の重合体又は共重合体が最も好ましい。
【0023】
ジアリル4級アンモニウム塩の重合体の骨格としては、次の一般式(2)又は(3)で示されるものが好ましい。
【0024】
【化2】
【0025】
〔式中、R1及びR2は同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、アリール基(フェニル基等)、ヒドロキシアルキル基、アミドアルキル基、シアノアルキル基、アルコキシアルキル基又はカルボアルコキシアルキル基を示し、R3及びR4は同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基又はフェニル基を示し、X-は陰イオン(塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸アニオン、スルホン酸アニオン、メチル硫酸アニオン、リン酸アニオン、硝酸アニオン等)を示す。〕
【0026】
ジアリル4級アンモニウム塩と共重合体を構成するモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸又はこれらの塩、アクリルアミドが挙げられ、特にアクリル酸、メタクリル酸又はこれらの塩が好ましい。
【0027】
ジアリル4級アンモニウム塩の重合体又は共重合体の具体例としては、塩化ジメチルジアリルアンモニウム重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム/アクリル酸共重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム/アクリルアミド共重合体等が挙げられる。市販品としては、マーコート100、同280、同295、同550(以上、カルゴン社)等が挙げられ、なかでもマーコート280、同295が好ましい。
【0028】
4級化ポリビニルピロリドン誘導体としては、次の一般式(4)で表されるものが好ましい。
【0029】
【化3】
【0030】
〔式中、R5は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基、R6、R7及びR8は同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アミドアルキル基、シアノアルキル基、アルコキシアルキル基又はカルボアルコキシアルキル基を示し、Yは酸素原子又はイミノ基を示し、rは1〜10の整数を示し、sとtはその和が20〜8000となる数を示し、X-は前記と同じ意味を示す。〕
【0031】
本発明で用いられる4級化ポリビニルピロリドン誘導体の分子量としては1万〜200万、特に5万〜150万が好ましい。市販品としては、ガフコート734、同755、同755N(以上、アイエスピー・ジャパン社)等が挙げられる。
【0032】
カチオン化セルロース誘導体としては、例えば次の一般式(5)で表されるものが好ましい。
【0033】
【化4】
【0034】
〔式中、Aはアンヒドログルコース単位の残基を示し、fは50〜2万の整数を示し、R9は、それぞれ次の一般式(6)で表される置換基を示す。〕
【0035】
【化5】
【0036】
〔式中、R10及びR11は炭素数2又は3のアルキレン基を示し、gは0〜10の整数を示し、hは0〜3の整数を示し、iは0〜10の整数を示し、R12は炭素数1〜3のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基を、R13、R14及びR15は同一でも異なってもよく、炭素数10までのアルキル基、アリール基又はアラルキル基を示し、また式中の窒素原子を含む複素環を形成してもよい。X-は前記と同じ意味を示す。〕
【0037】
カチオン化セルロース誘導体のカチオン置換度、すなわちアンヒドログルコース単位当りのhの平均値は、0.01〜1、特に0.02〜0.5が好ましい。また、g+iの合計は平均1〜3である。カチオン置換度は、0.01未満では十分でなく、また1を超えてもかまわないが反応収率の点より1以下が好ましい。ここで用いるカチオン化セルロース誘導体の分子量は10万〜300万が好ましい。市販品としては、レオガードG、同GP(以上、ライオン社)、ポリマーJR-125、同JR-400、同JR-30M、同LR-400、同LR-30M(以上、ユニオンカーバイド社)等が挙げられる。その他のカチオン化セルロース誘導体としてはヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリドが挙げられ、市販品としてはセルコートH-100、同L-200(以上、ナショナルスターチアンドケミカル社)等が挙げられる。
【0038】
カチオン化グアーガム誘導体としては、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロライドが好ましい。市販品としては、ジャガーC-13S、同C-17(以上、ローディア社)、ラボールガムCG-M、同CG-M7、同CG-M8M(以上、大日本製薬社)等が挙げられる。
【0039】
これらカチオン性ポリマーは、2種以上を併用してもよく、またその含有量は、全組成物中の0.001〜20重量%が好ましく、更には0.01〜10重量%、特に0.05〜5重量%が好ましい。
【0040】
〔直接染料〕
直接染料としては、酸性染料、ニトロ染料、分散染料、塩基性染料等が挙げられる。
【0041】
酸性染料としては、青色1号、紫色401号、黒色401号、だいだい色205号、赤色227号、赤色106号、黄色203号、アシッドオレンジ3等が挙げられ、ニトロ染料としては、2-ニトロ-p-フェニレンジアミン、2-アミノ-6-クロロ-4-ニトロフェノール、3-ニトロ-p-ヒドロキシエチルアミノフェノール、4-ニトロ-o-フェニレンジアミン、4-アミノ-3-ニトロフェノール、4-ヒドロキシプロピルアミノ-3-ニトロフェノール、HCブルーNo.2、HCオレンジNo.1、HCレッドNo.1、HCイエローNo.2、HCイエローNo.4、HCイエローNo.5、HCレッドNo.3、N,N-ビス-(2-ヒドロキシエチル)-2-ニトロ-p-フェニレンジアミン等が挙げられ、分散染料としては、ディスパーズバイオレット1、ディスパーズブルー1、ディスパーズブラック9等が挙げられ、塩基性染料としては、ベーシックブルー99、ベーシックブラウン16、ベーシックブラウン17、ベーシックレッド76、ベーシックレッド51、ベーシックイエロー57、ベーシックイエロー87、ベーシックオレンジ31等が挙げられる。
【0042】
直接染料は、2種以上を併用してもよく、またその含有量は、全組成中に0.001〜10重量%、更に0.01〜5重量%、特に0.05〜3重量%が好ましい。
【0043】
〔浸透促進剤〕
本発明の染毛剤組成物には、侵透促進剤として有機溶剤を含有させることが好ましい。このような溶剤としては、例えばエタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール等の炭素数1〜6のアルキル基を有する1価アルコール;プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘキサントリオール、ヘプタンジオール、ヘプタントリオール、オクタンジオール、オクタントリオール、イソプレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等の総炭素数3〜8の2価以上のアルコール又はそのエーテル;N-メチル-2-ピロリドン、N-エチル-2-ピロリドン、N-プロピル-2-ピロリドン、N-ブチル-2-ピロリドン、N-シクロヘキシル-2-ピロリドン等の常温で液体のN-アルキルピロリドン;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の低級アルキレンカーボネート;ベンジルアルコール、2-ベンジルオキシエタノール、シンナミルアルコール、p-アニシルアルコール、p-メチルベンジルアルコール、フェノキシエタノール、フェノキシイソプロパノール、2-ベンジルエタノール、β-フェニルエチルアルコール等の芳香族アルコール;γ-ブチロラクトン、γ-ペンタノラクトン、δ-ペンタノラクトン、γ-ヘキサノラクトン、δ-ヘキサノラクトン、γ-ヘプタノラクトン、δ-ヘプタノラクトン、γ-オクタン酸ラクトン、α-メチル-γ-ブチロラクトン等のラクトン類などが挙げられ、なかでも芳香族アルコール、低級アルキレンカーボネート、N-アルキルピロリドン、ラクトン類、特にベンジルアルコール、2-ベンジルオキシエタノール、プロピレンカーボネート、γ-ヘキサノラクトンが好ましい。これら有機溶剤は2種以上を併用してもよく、その含有量は、本発明の染毛剤組成物中に0.1〜60重量%が好ましい。
【0044】
〔pH〕
本発明の染毛剤組成物のpH(25℃)は、直接染料として酸性染料を用いる場合にはpH1.5〜5、特にpH2.5〜4が好ましく、直接染料として塩基性染料を用いる場合には、pH5〜14、特にpH8〜10が好ましい。ここで、pHは、希釈せずにそのまま組成物原液について測定した値である。
【0045】
上記pHの調整に用いられる酸としては、クエン酸、リンゴ酸、酢酸、乳酸、シュウ酸、酒石酸、グリコール酸、レブリン酸、マロン酸、コハク酸又はその塩等の有機酸又はその塩;リン酸、塩酸等の無機酸が使用され、これらのうちクエン酸、乳酸、グリコール酸、レブリン酸が好ましい。またアルカリ剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカリ剤;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アミノプロパノール等の有機アルカリ剤;アンモニア;塩化アンモニウム;炭酸アンモニウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸グアニジン等の炭酸塩;アルギニン等の塩基性アミノ酸が挙げられ、なかでもアルカリ金属水酸化物、アンモニア、モノエタノールアミンが好ましい。
【0046】
〔増粘剤〕
本発明の染毛剤組成物は、増粘剤を用いて毛髪に塗布しやすい粘度、例えば500〜10万mPa・sとすることもできる。増粘剤としては、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、アラビアガム、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、キャロブガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸アミド、ローカストビーンガム、グアーガム、タマリントガム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、キサンタンガム、ヒドロキシプロピルキサンタンガム、ウェランガム、ジェランガム、アクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体の1,9-デカジエンによる部分架橋物、ポリエチレングリコール、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ベントナイト等が挙げられる。
【0047】
〔その他任意成分〕
本発明の染毛剤組成物には、前記成分のほか、通常の化粧品等に用いられる成分、例えば界面活性剤、高級アルコール、低級アルコール、ポリオール、油性成分、顔料、キレート剤、香料、防腐剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、殺菌剤、噴射剤等を適宜配合でき、通常の方法に従って製造することができる。
【0048】
〔剤型〕
本発明の染毛剤組成物の形態は、例えば、透明液状、乳液状、クリーム状、ゲル状、ペースト状、エアゾール、エアゾールフォーム状等の毛髪を染色するのに適した剤形とすることができる。
【0049】
〔処理法〕
本発明の染毛剤組成物を用いて毛髪を染色するには、本発明の染毛剤組成物を毛髪に塗布し、所望の色調が毛髪上に発現するに十分な時間(1〜60分、特に5〜40分)放置し、次いで毛髪をすすぎ、場合によってはシャンプーで洗浄し再度すすいだ後、その毛髪を乾燥させればよい。また、本発明の染毛剤組成物を毛髪に塗布するのみで、すすぎを要しない方法もある。
【0050】
【実施例】
実施例1
常法に従い、表1に示す液状染毛剤組成物及び表2に示すクリーム状染毛剤組成物を調製した。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】
*1:マーコート280(40重量%溶液,カルゴン社)
*2:マーコート100(40重量%溶液,カルゴン社)
*3:マーコート550(8.5重量%溶液,カルゴン社)
*4:ガフコート734(ISPジャパン社)
*5:ポリマーJR-125(ユニオンカーバイド社)
*6:ラボールガムGC-M7(大日本製薬社)
*7〜14:混合してから配合した。
【0054】
換算アミノ当量の算出方法の例として、染毛剤組成物N、O及びPについての算出例を表3に示す。
【0055】
【表3】
【0056】
【発明の効果】
本発明の染毛剤組成物は、施術により毛髪を損傷せず、毛髪の色、色持ち、ツヤ、感触、まとまり性が良好である。
Claims (4)
- アミノ変性シリコーン、数平均重合度1000以上の高重合シリコーン類、カチオン性ポリマー及び直接染料を含有し、次式
換算アミノ当量(g/mol)=〔全組成物1g中の全シリコーン類の総重量(g/g)〕/〔全組成物1g中のアミノ変性シリコーンのアミノ基、イミノ基及びアンモニウム基の総モル数(mol/g)〕
で表される換算アミノ当量が1000 〜5万g/molである染毛剤組成物。 - 更に、芳香族アルコール、低級アルキレンカーボネート、N-アルキルピロリドン及びラクトン類から選ばれる有機溶剤を含有する請求項1記載の染毛剤組成物。
- 直接染料として酸性染料を用いる場合はpH1.5〜5、直接染料として塩基性染料を用いる場合はpH5〜14である請求項1又は2記載の染毛剤組成物。
- 有機酸又はその塩、無機酸、無機アルカリ剤、有機アルカリ剤、アンモニア、塩化アンモニウム、炭酸塩及び塩基性アミノ酸から選ばれるpH調整剤を用いてpHを調整したものである請求項3記載の染毛剤組成物。
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