JP4112316B2 - 波長管理モジュールおよび光共振器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体レーザ装置に内蔵させて用いるのに好適な波長管理モジュールおよび光共振器に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
波長分割多重方式(以下、WDM方式という)においては、複数の波長の信号光を使用するが、用いる信号光の波長間隔が高密度になると隣接波長の間隔が小さくなる。WDM方式における光源としては、一般的に半導体レーザ(以下、LDということもある。)が用いられるが、LD光源は経時変化や環境により出射光の中心波長の変動が発生し、これによって隣接波長とのクロストークが発生して混信が生じることがある。そこで、LD光源の発振波長を一定に保つために、例えば図4に示すような波長管理モジュールを使用した波長管理システムが用いられる。
【0003】
この図において、符号1はLD光源を備えた半導体レーザ装置(以下、LD装置ということもある。)、11は波長管理モジュールを示す。LD装置1はチップの温度またはLD光源に導入する電流値を制御することによってLD光源の発信波長が制御できるように構成されており、前者の場合はチップの温度を制御する手段(図示略)が設けられている。
LD装置1からの出射光は光カプラ2によって2つに分岐される。この光カプラ2により、例えば出射光の95%は信号光としてLN変調器3を介して伝送用の光ファイバに入射され、残りの5%はモニター用信号光として波長管理モジュール11へ入射される。
波長管理モジュール11では、まずコリメータ12でモニター用信号光を平行光としてハーフミラー13に入射させる。ハーフミラー13の透過光は光共振器(一般的にエタロンと呼ばれることもある。)14に入射され、光共振器14の透過光強度が第1の光ダイオード15で測定される。一方、ハーフミラー13の反射光は反射ミラー16を介して第2の光ダイオード17に導かれ、その光強度が測定される。
【0004】
光共振器14における光の透過率は波長依存性を有しており、例えば図5に示すような正弦波に近い波長−透過光強度特性を有する。したがって、光共振器14に入射されるモニター用信号光の波長が一定であれば、第1の光ダイオード15で測定される透過光強度は、理論的には一定であり、モニター用信号光の波長に変化が生じた場合には、第1の光ダイオード15で測定される透過光強度の変化として現れる。
【0005】
また、LD光源からの出射光は強度が経時的に変化する場合があり、この場合には信号光の波長が一定であっても、第1の光ダイオード15で測定される透過光強度が変化してしまう。これについては、ハーフミラー13の反射光強度を第2の光ダイオードで測定した値が、LD光源からの出射光強度の変化に応じて変化するので、演算装置5において、第1の光ダイオード15で測定される光強度の値と、第2の光ダイオードで17測定される光強度の値とを用いて、出射光強度の変化による透過光強度の変化量が相殺されるように演算処理することによって、出射光(信号光)の波長変化による透過光強度の変化量がわかる。
そして、演算装置5からは、この演算処理後の透過光強度の変化量に基づいた波長変動量の検知結果が出力されるので、制御装置6では、波長変動量の検知結果が略ゼロになるように、すなわち演算処理後の透過光強度の変化量が略ゼロになるように、LD装置1の温度コントローラ又はLD導入電流値を制御して出射光(信号光)の波長を変化させる。
【0006】
ところで、近年では、波長管理モジュールをLD装置1に内蔵させることが提案されており(例えば特許文献1参照)、波長管理モジュールの小型化が強く要求されるようになっている。
【特許文献1】
特開2002−171023号公報
【0007】
また、一方では、WDM方式における波長間隔の高密度化が進み、それに対応するために、図5に示される光共振器の波長−透過光強度特性における波長間隔Wが縮小される傾向にある。該波長間隔Wは光共振器におけるキャビティ長(反射面間の距離)に反比例するので、光共振器のキャビティ長を大きくすることによって、WDM方式における波長間隔の高密度化に対応することは可能である。しかしながら、そうすると光共振器のサイズが大きくなってしまうために、波長管理モジュールをLD装置1に内蔵させることが難しくなり、場合によっては、LD装置1を大きくしなければ波長管理モジュールを内蔵できないという問題があった。
【0008】
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、LD装置に内蔵させることができ、しかもWDM方式における波長間隔の高密度化にも対応できる波長管理モジュールおよび光共振器、ならびに該波長管理モジュールを内蔵した半導体レーザ装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の波長管理モジュールは、両端に対向配置された2つの反射面を有する光共振器と、該光共振器の前記反射面と異なる側面を通って該光共振器を通過する側面通過光を、該光共振器を通過する前または通過した後に分岐し、該分岐光を前記光共振器の一方の反射面に入射させる入射手段と、前記光共振器の他方の反射面から出射される透過光の強度変化を検知する第1の検知手段を備えてなることを特徴とする。
前記分岐光の強度変化を検知する第2の検知手段を備えていることが好ましい。
前記側面通過光が前記光共振器の側面を通過する際の光路が、該側面の法線方向に対して傾斜していることが好ましい。
前記光共振器の2つの反射面が、前記側面通過光が通過する側面の法線方向に対して傾斜していることが好ましい。
前記2つの反射面を互いに平行とすると、図5に例示される光共振器の波長−透過光強度特性における透過光強度の最大値と最小値との比を大きくするうえで好ましい。
一方、前記2つの反射面のいずれか一方が他方に対して傾斜している構成とすると、反射面への入射位置によってキャビティ長を調整できるという効果が得られる。
前記光共振器の2つの反射面と、2つの側面とが、略平行四辺形をなしていることが好ましい。
【0010】
また本発明は、半導体レーザ光源を備えた半導体レーザ装置であって、該装置内における、前記半導体レーザ光源から出射されたレーザ光の光路上に、本発明の波長管理モジュールが、該レーザ光が前記側面通過光として、前記光共振器の前記反射面と異なる側面を通って該光共振器を通過するように設けられていることを特徴とする半導体レーザ装置を提供する
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施形態について説明する。
図1および図2は本発明の波長管理モジュールの第1の実施形態を示したもので、図1は上方から見た平面図、図2は側面図である。図中符号30は波長管理モジュールを示す。また図中符号50は、波長管理モジュール30が内蔵されているLD装置59のLD光源を示しており、図1中の破線、および図2中の斜線部は光路を示している。
本実施形態の波長管理モジュール30は、基台31上に、光共振器20、第1のビームスプリッタ32、反射ミラー33、第2のビームスプリッタ34、第1の光ダイオード(第1の検知手段)35、および第2の光ダイオード(第2の検知手段)36が設けられて概略構成されている。本発明における入射手段は、第1のビームスプリッタ32、反射ミラー33、第2のビームスプリッタ34で構成されている。
【0012】
本実施形態における光共振器20は、エアギャップエタロンとも呼ばれるもので、全体は四角柱状で、両端に、内側面が反射面となっている2枚の透明な基板21a,21bが対向配置されている。該2枚の基板21a,21bは、空気層22を挟んで互いに平行に配されている。2枚の基板21a,21bの間には板状のスペーサ23が2枚対向配置されており、2枚の基板21a,21bと2枚のスペーサ23とで囲まれた部分は貫通孔24(空気層22)となっている。
光共振器20は、一方のスペーサ23から他方のスペーサ23に向かう方向(図中、Z方向)が基台31に対して垂直となるように、基台31上に固定されている。
以下、Z方向に垂直で、かつ光共振器の基板21a,21bに垂直な方向をY方向、Z方向に垂直で、かつ光共振器の基板21a,21bに平行な方向をX方向とする。
【0013】
具体的には、基板21a,21bは、石英ガラスなどの光透過性材料、好ましくは線膨張係数が小さいガラス等で構成され、内側面には、例えばSiOと、TiOまたはTaが積層された多層膜からなる反射層が設けられている。反射層の反射率は、一般的には40〜90%の範囲内で設定される。
また、基板21a,21bの外側面には、例えばSiOとTaが積層された多層膜からなる無反射層が設けられている。無反射層の反射率はできるだけ小さい方が好ましいが、通常0.3〜0.1%程度となっている。
スペーサ23は、例えばゼロデュア(Zerodur;商標)、ULE(商標)等の線膨張係数がゼロに近い材料で構成するのが好ましい。スペーサ23の線膨張係数が小さいほど、温度変化によるスペーサ23の寸法変動が小さく抑えられ、これによって、温度変化に伴う、光共振器20のキャビティ長の変動が小さく抑えられるので、温度特性を改善するうえで好ましい。
【0014】
光共振器20のX方向の側面は、図2に示すように、基板21a,21bのX方向の側面と、スペーサ23,23のX方向の側面と貫通孔24とからなっている。
そして、光共振器20のX方向の一方の側面に隣接して、第1のビームスプリッタ32が設けられている。第1のビームスプリッタ32は、X方向に平行で、かつ光共振器20の貫通孔24内を通る第1の光路51上に設けられており、該第1の光路51に沿って光共振器20を通過した側面通過光の一部を分岐して、Y方向に平行な第2の光路52を通る分岐光とするとともに、該側面通過光の他部を、第1の光路51に沿って半導体装置59から信号光として出射させるように構成されている。
本実施形態において、第1のビームスプリッタ32としては、これを通過する前と後とで、第1の光路51がY方向またはZ方向にずれないものが好ましく、例えばキューブハーフミラー等が好適に用いられる。
【0015】
光共振器20のY方向の両外側には、第2のビームスプリッタ34と第1の光ダイオード35が、光共振器20を挟んで設けられている。
そして、前記第2の光路52を通る分岐光が、反射ミラー33を介して第2のビームスプリッタ34に達し、その一部が、光共振器20の一方の基板21aに入射されるとともに、該分岐光の他部が第2の光ダイオード36の受光部36aに入射されるように構成されている。
光共振器20の一方の基板21aに入射された分岐光の一部は、光共振器20内で共振し、他方の基板21bから出射される透過光が、第1の光ダイオード35の受光部35aに入射されるように構成されている。
第2のビームスプリッタ34から、光共振器20の一方の基板21aに入射される際の入射角は、該一方の基板21aに対して略垂直とされる。好ましくは垂直であるが、両反射面の反射率が高くない場合(例えば60%以下)においては、光共振器20の透過光が第1の光ダイオード35の受光部35aに入射され、かつ透過特性が損なわれない範囲であれば、入射方向を反射面の法線方向に対して傾けることができる。
【0016】
図中符号53は、反射ミラー33で反射されて第2のビームスプリッタ34に至る第3の光路を示しており、本実施形態ではX方向に平行である。図中符号54は、第2のビームスプリッタ34から光共振器20を経て第1の光ダイオード35に至る第4の光路を示しており、本実施形態ではY方向に平行である。また、図中符号55は、第2のビームスプリッタ34から第2の光ダイオード36に至る第5の光路を示している。
第1〜第5の光路51,52,53,54,55は、基台31に平行な同一平面上に存在している。
【0017】
本実施形態においては、第2のビームスプリッタ34として、平行平板が用いられているので、第3の光路53と第5の光路55とが一直線状にならず、Y方向に若干のずれが生じている。第2のビームスプリッタ34においては、通過前後で、光路に多少のずれが生じても構わない。平行平板は小型化が容易である点で好ましい。
【0018】
本実施形態の波長管理モジュール30は、LD装置59に内蔵させて用いることができ、その場合には、LD光源50から出射されるレーザ光の光路が、第1の光路51、すなわち波長管理モジュール30における側面通過光の光路となるように位置決めされる。
【0019】
かかる構成の波長管理モジュール30を用いてLD光源の波長管理を行う方法は、基本的には従来と同様である。
すなわち、図示しない演算装置において、第1の光ダイオード35で測定される光強度の値と、第2の光ダイオード36で測定される光強度の値とを用いて、LD光源50から出射されるレーザ光の強度変化による透過光強度の変化量が相殺されるように演算処理することによって、レーザ光の波長変化による透過光強度の変化を検出する。
そして、演算装置からは、この演算処理後の透過光強度の変化に基づいた波長変動量の検知結果が出力されるので、図示しない制御装置で、波長変動量の検知結果が略ゼロになるように、LD光源50の温度コントローラ又はLD導入電流値を制御して出射光の波長を変化させる。
演算装置および制御装置はLD装置59の外部に設けることができる。
なお、第2の光ダイオード36を設けず、第2のビームスプリッタ34を反射ミラーに変更した構成とすることも可能である。この場合はLD光源50から出射されるレーザ光の強度変化をモニターできないので、波長管理の精度は低下するが、波長管理モジュールをより小型化することができる。
【0020】
本実施形態によれば、LD装置59内に波長管理モジュール30が内蔵された状態で、LD光源50からのレーザ光が光共振器20を通過して、LD装置59から出射されるので、LD装置59内において、レーザ光の光路を確保するためのスペースと、波長管理モジュール30を内蔵させるためのスペースとが一部重複する。
したがって、LD装置59内に波長管理モジュールを内蔵させるにあたって、新たに必要となるスペースが、レーザ光が光共振器を通過しない構成に比べて小さくなるので、波長管理モジュール内蔵における省スペース化を図ることができる。これにより、WDM方式における波長間隔の高密度化に対応して波長管理モジュールのサイズが大きくなっても、LD装置の大きさを変えずに、波長管理モジュールをLD装置に内蔵させることが可能となる。
また、本実施形態の波長管理モジュール30は、既存のLD装置において、LD光源から出射されるレーザ光の光路上に挿入しても、該レーザ光の光路にずれを生じさせないので、LD光源の前方、すなわちLD装置におけるレーザ光の出射部とLD光源との間に内蔵させることができる。勿論、LD光源の後方に内蔵させることも可能である。
【0021】
なお、本実施形態においては、レーザ光(側面通過光)が光共振器20を通過する光路(第1の光路51)が、光共振器20の貫通孔24を通るように構成したが、光共振器20を通過する際に反射面を通らなければよいのであって、光共振器20の側面のうち貫通孔24以外の部分を通過するように構成してもよい。具体的には、レーザ光(側面通過光)が基板21a,21b、スペーサ23のいずれかを通過するように構成してもよい。その場合には、レーザ光(側面通過光)が通過する基板21a,21b、またはスペーサ23のX方向の両側面上に、無反射層を形成することが好ましい。
また、本実施形態では、光共振器20としてエアギャップエタロンを用いたが、光共振器は適宜変更可能であり、例えば四角柱状の透明基材の両端面に反射層を設けてなる、ソリッドエタロンとも呼ばれる光共振器を用いることもできる。
【0022】
図3は本発明の波長管理モジュールの第2の実施形態を示した平面図である。図中符号40は波長管理モジュールを示す。図3中の破線は光路の方向を示している。
本実施形態の波長管理モジュール40は、基台41上に、光共振器47、第1のビームスプリッタ42、第2のビームスプリッタ43、反射ミラー44、第1の光ダイオード(第1の検知手段)45、および第2の光ダイオード(第2の検知手段)46が設けられて概略構成されている。本発明における入射手段は、第1のビームスプリッタ42、第2のビームスプリッタ43、および反射ミラー44で構成されている。
【0023】
本実施形態における光共振器47は、底面が平行四辺形の四角柱状の透明基材からなっている。両端面47a、47bは互いに平行であり、反射膜が蒸着されており反射面となっている。反射面の反射率は一般的に40〜90%の範囲内で設定される。光共振器47は、底面が基台41に密着して固定されている。
以下、基台41に対して垂直な方向をZ方向、Z方向に垂直で、かつ光共振器の端面47a,47bに垂直な方向をY方向、Z方向に垂直で、かつ光共振器の端面47a,47bに平行な方向をX方向とする。
光共振器47のX方向の両側面47c,47dは互いに平行であり、面上に無反射層が設けられている。これらの側面47c,47dはY方向に平行でなく、該側面47c,47dの法線方向がX方向に対して傾斜している。
【0024】
光共振器47のX方向の一方の側面47dに隣接して第1のビームスプリッタ42が、光共振器47の該一方の側面47dと該第1のビームスプリッタ42の入射面とが略ハ字状になるように設けられている。第1のビームスプリッタ42は、X方向に沿って光共振器47のX方向の側面47c、47dを通過した第1の光路61上に設けられており、該第1の光路61に沿って光共振器47を通過した側面通過光の一部を分岐して、Y方向に平行な第2の光路62を通る分岐光を形成するように構成されている。一方、側面透過光の他部は、第1の光路61に沿ってLD装置(図示略)から信号光として出射される。
本実施形態において、第1のビームスプリッタ42として、平行平板が用いられているので、この第1のビームスプリッタ42を通過する前後で第1の光路61が一直線状にならず、Y方向に若干のずれが生じる。
【0025】
ここで、本実施形態では、光共振器47のZ方向から見た外形が平行四辺形であり、反射面である両端面47a,47bがX方向に平行で、X方向の両側面47c,47dの法線方向がX方向に対して傾斜しているので、光共振器47をX方向に沿って通過する側面通過光の光路、すなわち第1の光路61が光共振器47の側面47c,47dに対して垂直とならない。このため、第1の光路61を通る側面通過光が、光共振器47の一方の側面47cに入射する際、および他方の側面47dから出射される際の屈折により、光路のずれが生じる。
そして、光共振器47における端面47a,47bと側面47c,47dとがなす角度は、第1の光路61を通る側面通過光が光共振器47を通過する際に生じる光路のずれと、該側面通過光が第1のビームスプリッタ42を通過する際に生じる光路のずれとが、逆向きで同じずれ幅となるように設定されている。
このように、第1のビームスプリッタ42で生じる光路のずれは、光共振器47を通過する際に生じる光路ずれによって補償される。
光共振器47の端面47a,47bに対する、側面47c,47dの法線方向の傾斜角度θは、光共振器47および第1のビームスプリッタ42をそれぞれ構成する材質の屈折率、光共振器47における側面47c,47d間の距離、および第1のビームスプリッタ42における入射面と出射面の間の距離によって最適値が決定される。例えば、光共振器47および第1のビームスプリッタ42の材質が石英ガラス、光共振器47における側面47c,47d間の距離が1.5mm、および第1のビームスプリッタ42における入射面と出射面の間の距離が0.3mmのとき、θは10degであることが好ましい。
【0026】
光共振器47のY方向の両外側には、反射ミラー44と第1の光ダイオード45が、光共振器47を挟んで設けられている。
そして、前記第2の光路62を通る分岐光が第2のビームスプリッタ43でさらに分岐され、その一部が反射ミラー44を介して、光共振器47の一方の端面47aに入射されるとともに、他部が第2の光ダイオード46の受光部46aに入射されるように構成されている。
光共振器47の一方の端面47aに入射された分岐光の一部は、光共振器47内で共振し、他方の端面47bから出射される透過光が、第1の光ダイオード45の受光部45aに入射されるように構成されている。
反射ミラー44から、光共振器47の一方の端面47aに入射される際の入射角は、該一方の端面47aに対して略垂直とされる。好ましくは垂直であるが、両反射面の反射率が高くない場合(例えば60%以下)においては、光共振器47の透過光が第1の光ダイオード45の受光部45aに入射され、かつ透過特性が損なわれない範囲であれば、入射方向を一方の端面47a(反射面)の法線方向に対して傾けることができる。
【0027】
図中符号63は、第2のビームスプリッタ43で反射されて反射ミラー44に至る第3の光路を示しており、本実施形態ではX方向に平行である。図中符号64は、反射ミラー44から光共振器47を経て第1の光ダイオード45に至る第4の光路を示しており、本実施形態ではY方向に平行である。また、図中符号65は、第2のビームスプリッタ43から第2の光ダイオード46に至る第5の光路を示している。
第1〜第5の光路61,62,63,64,65は、基台41に平行な同一平面上に存在している。
【0028】
本実施形態において、第2のビームスプリッタ43として、平行平板が用いられているので、この第2ビームスプリッタ43を通過する前後で光路が一直線状にならず、X方向に若干のずれが生じている。
第2のビームスプリッタ43においては、通過前後で、光路に多少のずれが生じても、第2の光ダイオード46の位置を調整することによって光路ずれの影響をなくすことができる。
【0029】
本実施形態の波長管理モジュール40は、LD装置に内蔵させて用いることができ、その場合には、LD光源(図示略)から出射されるレーザ光の光路が、第1の光路61となるように位置決めされる。
かかる構成の波長管理モジュール40を用いてLD光源の波長管理を行う方法は前記第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0030】
本実施形態においても、前記第1の実施形態と同様に、LD装置内において、レーザ光の光路を確保するためのスペースと、波長管理モジュール40を内蔵させるためのスペースとが一部重複するので、LD装置内に波長管理モジュールを内蔵させるにあたって、新たに必要となるスペースが小さくなる。これにより、WDM方式における波長間隔の高密度化に対応して波長管理モジュールのサイズが大きくなっても、LD装置の大きさを変えずに、波長管理モジュールをLD装置に内蔵させることが可能となる。
また、波長管理モジュール40を、LD光源から出射されるレーザ光の光路上に挿入しても、該光路にずれを生じさせないので、LD光源の前方にも後方にも内蔵させることができる。
【0031】
また本実施形態では、特に、第1の光路61を通るレーザ光(側面通過光)が光共振器47を通過する際に生じる光路のずれと、該レーザ光(側面通過光)が第1のビームスプリッタ42を通過する際に生じる光路のずれとが相殺されるように構成されているので、第1のビームスプリッタ42として光路ずれを生じるものを用いても、レーザ光(側面通過光)が波長管理モジュール40を通過する前と後とで、光路にずれが生じるのを防止することができる。したがって、第1のビームスプリッタ42を構成する光学素子の選択の幅が広くなる。
一方、光共振器47の反射面である両端面47a,47bは、X方向に平行であるので、X方向に平行な側面通過光を反射角45°で3回反射させることにより、該反射面に容易に略垂直に入射させることができる。
【0032】
なお、本実施形態においては、底面形状が平行四辺形である四角柱状の光共振器47を用いたが、これを他の光共振器に変更することも可能である。例えば底面形状が長方形または正方形の四角柱状の光共振器を、X方向の側面がY方向と非平行になるように設けてもよい。光共振器のX方向の側面とY方向とがなす角度を適切に設定することによって、側面通過光が該光共振器を通過する際に生じる光路ずれが、側面通過光が第1のビームスプリッタ42を通過する際に生じる光路ずれを補償するように構成することができる。ただし、この場合は、光共振器の反射面がX方向に平行とならないので、側面通過光の分岐光が該反射面に略垂直に入射されるように入射手段の構成を変更することが好ましい。
【0033】
また本実施形態において、エアギャップエタロンを用いることも可能であるが、側面通過光が光共振器の側面を通過する際に空気層を通る構成とすると、光共振器で光路ずれを生じさせることができないので、側面通過光が基板の側面またはスペーサの側面を通過するように構成する。そして、該基板の側面またはスペーサの側面に対して、側面通過光が斜めに入射するように構成することにより、側面通過光が第1のビームスプリッタ42を通過する際に生じる光路のずれを補償できる程度の、光路ずれを生じさせることが可能である。
小型化の点からはエアギャップエタロンよりもソリッドエタロンの方が好ましい。
【0034】
また、上記第1の実施形態および第2の実施形態の変形例として、光共振器の2つの反射面を非平行としてもよい。すなわち、上記実施形態では、2つの反射面が互いに平行であったが、いずれか一方の反射面が他方の反射面に対して傾斜している構成としてもよい。
かかる構成によれば、反射面への入射位置が異なると反射面間の距離(キャビティ長)が変わり、光共振器の透過特性が変わるので、個々の光共振器について、反射面への入射位置を調整することにより透過特性を微調整することが可能となる。したがって、製造上の精度の限界等により個々の光共振器に透過特性のばらつきがあっても、波長管理モジュールを組み立てる際に、光共振器の透過特性を微調整することができるので、光共振器の歩留まりが向上し、低コスト化を図ることができる。
【0035】
例えば、図1,2に示すような光共振器(エアギャップエタロン)20の場合には、スペーサ23のY方向に垂直な面の一方を他方に対して傾斜させ、スペーサ23のY方向における幅をX方向に沿って漸次変化させればよい。
また、図3に示すような光共振器(ソリッドエタロン)47の場合は、両端面47a,47bの一方を他方に対して傾斜させて、該光共振器47のY方向におけるは幅をX方向に沿って漸次変化させればよい。
このように光共振器の2つの反射面を非平行とする場合、光共振器としての機能を保持しつつ、入射位置の制御による透過特性の微調整を効果的に行えるようにするためには、2つの反射面がなす角度は0.02deg以下とすることが好ましく、0.007〜0.01degの範囲内がより好ましい。また反射面の反射率は40〜60%であることが好ましい。
【0036】
なお、上記の実施形態において、光共振器の2つの反射面を非平行とせずに、反射面への入射方向を制御することによって、光共振器の透過特性の微調整を行うことも可能である。
例えば、2つの反射面が互いに平行である光共振器20を、X−Y平面内で回転させて反射面への入射角度を変化させることによって、該光共振器内で共振する光の光路を変化させることができるので、これにより光共振器の透過特性を微調整することができる。
また、例えば第2の実施形態における反射ミラー44の角度を変えるなど、光共振器20へ光を入射させる光学系の構成を変化させることによっても、反射面への入射角度を変化させることができ、これによって該光共振器の透過特性を微調整することができる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、LD装置内に波長管理モジュールを内蔵させる際の省スペース化を図ることができるので、WDM方式における波長間隔の高密度化に伴って波長管理モジュールのサイズが大きくなっても、これに対応して波長管理モジュール内蔵型のLD装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る波長管理モジュールの第1の実施形態を示す平面図である。
【図2】 本発明に係る波長管理モジュールの第1の実施形態を示す側面図である。
【図3】 本発明に係る波長管理モジュールの第2の実施形態を示す平面図である。
【図4】 従来のLD装置の波長管理システムの例を示した概略構成図である。
【図5】 光共振器における透過率の波長依存性の例を示すグラフである。
【符号の説明】
20,47…光共振器、
30,40…波長管理モジュール、
32,42…第1のビームスプリッタ(入射手段)、
33,44…反射ミラー(入射手段)、
34,43…第2のビームスプリッタ(入射手段)、
35,45…第1の光ダイオード(第1の検知手段)、
36,46…第2の光ダイオード(第2の検知手段)、
51,61…第1の光路(側面通過光)。

Claims (8)

  1. 両端に対向配置された2つの反射面を有する光共振器と、
    該光共振器の前記反射面と異なる側面を通って該光共振器を通過する側面通過光を、該光共振器を通過する前または通過した後に分岐し、該分岐光を前記光共振器の一方の反射面に入射させる入射手段と、
    前記光共振器の他方の反射面から出射される透過光の強度変化を検知する第1の検知手段を備えてなることを特徴とする波長管理モジュール。
  2. 前記分岐光の強度変化を検知する第2の検知手段を備えてなることを特徴とする請求項1記載の波長管理モジュール。
  3. 前記側面通過光が前記光共振器の側面を通過する際の光路が、該側面の法線方向に対して傾斜していることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の波長管理モジュール。
  4. 前記光共振器の2つの反射面が、前記側面通過光が通過する側面の法線方向に対して傾斜していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の波長管理モジュール。
  5. 前記2つの反射面が互いに平行であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の波長管理モジュール。
  6. 前記2つの反射面のいずれか一方が他方に対して傾斜していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の波長管理モジュール。
  7. 前記光共振器の2つの反射面と、2つの側面とが、略平行四辺形をなしていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の波長管理モジュール。
  8. 半導体レーザ光源を備えた半導体レーザ装置であって、該装置内における、前記半導体レーザ光源から出射されたレーザ光の光路上に、請求項1〜5のいずれかに記載の波長管理モジュールが、該レーザ光が前記側面通過光として、前記光共振器の前記反射面と異なる側面を通って該光共振器を通過するように設けられていることを特徴とする半導体レーザ装置。
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