JP4112093B2 - 光送受信モジュール - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信ネットワークにおける光送受信モジュールに関し、特に、光導波路を用いた光送受信モジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
情報化社会の進展に伴い、光ファイバネットワークが注目されているが、光モジュール部分の構成がレンズ等の組み合わせによるマイクロオプティックス構造であることにより高コストであることが難点となっている。
【0003】
その解決策として、光導波路を用いて同一基板上で送受信を実現する光集積化構造が検討されている。この光集積化構造の一例として、特開平4−263206号公報に開示された光回路がある。この概略構成を図18に示す。
【0004】
図18において、基板101上に光導波路102が形成され、光導波路102の一方の端面部は光パワー合分岐部107を介して、送信用光導波路102aと受信用光導波路102bとに分岐され、それぞれが発光素子104、光受光素子105に接続されている。また、光導波路102のもう一方の端面部は光ファイバ103に接続されている。また、送信用光導波路102aと受信用光導波路102b間に遮閉板108が設けられている。
【0005】
光ファイバ103より光導波路102に受信された信号光は、光合分岐部107で光導波路102aと102bとに分岐されて受光素子105に受信される。一方、発光素子104より送信された信号光は、光合分岐部107及び光導波路102を介して光ファイバ103に送信される。
【0006】
同時に送受信を行う場合、発光素子104より発せられた光信号のうち散乱光などの光導波路102aに閉じ込められない迷光が、受光素子105に直接結合されること等により、S/N比が悪化することがある。そのため、送信用光導波路102aと受信用光導波路102bとの間に遮閉板108が設けて、迷光によるSN比の悪化を防止している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来の光送受信モジュールは、送信用光源と光検出器が同一の基板上に形成されているために発生する、送信用光源や送信側の光導波路からの漏れ光が、受光素子及び受信側光導波路に入射することを防止するために、遮閉板等を設けているが、図18からも明らかなように、最も送信光の漏れ光の出力が強い発光素子付近は遮閉板等で覆われているものの、光合分岐部や端面部においては、光導波路のコア層及びバッファ層等を介して、漏れ光が受信器に結合する可能性がある。
【0008】
このような光分岐、結合器構造で同時に双方向通信を行った場合、コア層及びバッファ層が光学的に接続されているために、送信光側からでた光が受信光側にも到達することになり、混信がおこり、S/N比が低下するといった問題があっる。
【0009】
高品質な同時双方向光通信を行うにはビットエラーレートを10-8か10-9程度にする必要があり、そのためには受信光入力信号パワーに対し上記漏れ光によるノイズパワーは100分の1すなわち最低でも−20dB以下にする必要がある。さらに、受信光入力信号パワーは途中の光導波路や光ファイバでの伝搬損失、結合損失を考慮すると、送信光出力パワーに対し−10〜−30dB(10〜1000分の1)になっているので、受光素子に入る漏れ光の入力パワーは送信光出力パワーに対して、(−10〜−30)+(−20)dBすなわち−30〜−50dB(1000〜100000分の1)に押さえることが必要である。
【0010】
本発明の目的は、送信光の受信部への漏れ光の少ない、光導波路型光送受信モジュールを得ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成させるためになされたものであって、本発明の光送受信モジュールは、データ信号に基づく信号光を生成する発光素子と、バッファ層、コア層、オーバークラッド層から構成され、前記発光素子からの信号光を光ファイバに導く送信用光導波路と、信号光を受光して電気信号に変換する受光素子と、バッファ層、コア層、オーバークラッド層から構成され、光ファイバからの信号光を前記受光素子に導く受信用光導波路と、を同一基板上に有し、前記送信用光導波路および前記受信用光導波路のバッファ層、コア層、オーバークラッド層は光学的に完全に分離され、独立して設けられていることを特徴としている
【0012】
また、本発明の光送受信モジュールは、前記送信用光導波路および前記受信用光導波路の位置する基板上の領域に誘電体層を設けて、前記誘電体層上に前記送信用光導波路および前記受信用光導波路を形成し、かつ前記送信用光導波路部の誘電体層と前記受信用光導波路部の誘電体層とを光学的に完全に分離するようにしたことを特徴としている
【0013】
また、本発明の光送受信モジュールは、前記送信用光導波路および前記受信用光導波路、前記送信用光導波路および前記受信用光導波路の位置する基板上の領域を遮光用光吸収膜で覆うことを特徴としている
【0014】
また、本発明の光送受信モジュールは、前記基板上を遮光用光吸収膜で覆うことを特徴としている
【0015】
また、本発明の光送受信モジュールは、前記送信用光導波路および前記受信用光導波路のオーバークラッド層の厚みをT、コア層の間隔をL、バッファ層の間隔をLL、誘電体層の間隔をLLLとしたとき、2×T+100<LLL<LL≦Lを満たすこと特徴としている
【0016】
また、本発明の光送受信モジュールは、前記基板がフォトダイオードを内蔵した半導体基板であることを特徴としている
【0017】
また、本発明の光送受信モジュールは、前記光送受信モジュールに遮光用光吸収膜を設け、当該遮光用光吸収膜を光を遮断するとともに、前記半導体基板に内蔵するフォトダイオードの電気配線層として用いることを特徴としている
【0018】
【発明の実施の形態】
[実施例1]
図1は本発明の光送受信モジュールの実施例1の概略斜視図であり、図2はそのC−C’断面図である。
【0019】
シリコン基板1上にバッファ層8、送信用光導波路コア層2a、受信用光導波路コア層2bがフォトリソグラフィを用いたプレーナプロセスで形成されている。さらに、コア層2a,2bの上にオーバークラッド層9a,9bが形成されており、コア層2aとオーバークラッド層9aで送信用光導波路7aが構成されている。同様にコア層2bとオーバークラッド層9bで受信用光導波路7bが構成されている。
【0020】
送信用光導波路7aの1端面には発光素子である例えば半導体レーザ4が、受信用光導波路7bの1端面には受光素子であるフォトダイオード5が接続されている。上記送信用光導波路7a、受信用光導波路7bのもう一方の端面には光ファイバ3が接続されている。光ファイバ3はハードポリマクラッド石英光ファイバまたはプラスチック光ファイバを使用する。光導波路コアの材質はファイバコアとの接続性より厚膜化が可能なポリマ系の材料を使用する。
【0021】
さらに、送信光の散乱や、発光素子と導波路のNAの不一致等による、受信側への漏れ光の再結合を防止するため、バッファ層8及びオーバークラッド層9に溝10が形成されて光学的に送信側と受信側は分離されている。バッファ層8及びオーバークラッド層9は透明でかつプレーナプロセスに適合した石英系若しくはポリマ系の材料であればよいが、コア層の屈折率より低いことが必要である。
【0022】
図3は本発明の光送受信モジュールM、M’を光ファイバ3を介して接続してリンクを形成した図である。
【0023】
図1、2に示したように本発明の光送受信モジュールは送信側と受信側が光学的に完全に分離されているため、光送受信モジュールM及びM’で同一波長で同時に信号が発せられても、光送受信モジュールMから発せられた光信号はM自体の受光素子では受信されず、相手側の光送受信モジュールM’の受光素子に受信される。光送受信モジュールM’から発せられた光信号はM’自体の受光素子では受信されず、相手側の光送受信モジュールMの受光素子に受信され同時送受信が達成される。
【0024】
以上のように構成された本発明の光モジュールについて、損失及び反射戻り光によるSN比の性能評価を行った。
【0025】
上記図1および図2の実施例1において、Si基板1上にSiO2膜でできた厚み5μmのバッファ層8を介してコア層2が形成されている。コア層の材料は数百度の耐熱性がありかつ厚膜形成が可能でバッファ層のSiO2より屈折率の高いポリイミドやポリアミドイミド樹脂が良いが今回は中でも特に光透過性の良いフッ素化ポリイミドを用いた。また、コアの膜厚は40μm、受信側の導波路幅は400μm、送信側の導波路幅は50μm、導波路間隔は50μmとした。オーバークラッドは、コアより屈折率の高い材料であればよいが、今回は2μm厚のCVDのSiO2を用いた。
【0026】
図4に、比較例1としてコア層及びバッファ層を導波路で分岐・結合させたものを示す。各部の材料や膜厚は実施例1と同一とする。
【0027】
図5に比較例2を示す。比較例2が実施例1の構成と異なる点は実施例1がコア層及びバッファ層が送信側、受信側で光学的に完全に分離しているのに対し、比較例2ではコア層が送信側、受信側で光学的に完全に分離しているがバッファ層とオーバークラッドが光学的に分離していない。
【0028】
なお、発光素子には波長650nmの半導体レーザを用いて0dBm即ち1mWの光を出力した。また、受光素子にはPIN型のSi製フォトダイオードを、光ファイバには口径500μm長さ50mのPMMA製プラスチック光ファイバを用いた。
【0029】
上記実施例1、比較例1および2に示す構成を図6に示す実験モデルを設定して、▲1▼▲2▼▲3▼の位置での光量を測定し、損失、SN比を求めて比較検討した。図6に示す実験モデルは、▲1▼は半導体レーザ4の出射面位置であり、▲2▼は半導体レーザから出射した光が導波路2a、2b及び光ファイバ(反射を含む)を経てPD5の端面位置であり、▲3▼は半導体レーザ4から出射した光が導波路2a及び光ファイバを経て光ファイバ端面の位置であり、それぞれの位置でのパワーメータによる光量の測定を行ったものである。上記の測定結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
Figure 0004112093
【0031】
以上のようにコア層及びクラッド層は送信側、受信側で光学的に完全に分離した方が混信を防止することができ、素子の信頼性を向上することができる。
【0032】
[実施例2]
図7は本発明光送受信モジュールの実施例2の概略断面図である。
【0033】
実施例1で示した図2の断面図と比較して、図7はバッファ層8の下に例えばSiN等の誘電体が形成されている点が異なり、それ以外の構成は図2と同様である。このような構成で上記実施例1で行った方法と同様の方法でSN比の評価を行った。さらにその比較例として図8に示すように誘電体層がバッファ層下部の基板全面に光学的に分離していない状態に形成したものを作製し、同様の評価を行った。それらの結果を表2に示す。
【0034】
【表2】
Figure 0004112093
【0035】
上記結果から誘電体層11まで溝10を延長してそれぞれ誘電体層11a,11bとして光学的に分離しておくのが、同様の理由で望ましいことがわかる。
【0036】
また、図9は上記図7の誘電体層11の下部に更に誘電体層13が設けられた場合であるが、誘電体層13まで溝10を延長して分離してもよいが、誘電体層11と13との間にAl、Au等の遮光用光吸収膜12をはさみ、送信側と受信側を光学的に分離した構成とすることも可能である。
【0037】
[実施例3]
図10は本発明の光送受信モジュールの実施例3の概略斜視図であり、図11はそのC−C’断面図である。
【0038】
実施例3では、送信用光導波路と受信用光導波路の光入出射用端面15以外の表面に遮光用光吸収膜がコーティングされて、空間を伝搬する漏れ光を吸収して更にSN比の向上を図ることが可能となる。遮光用光吸収膜はAl,Au等の金属膜を蒸着、スパッタリング又はメッキで形成する。また、OD値の高い黒色樹脂をコーティングしてもよい。
【0039】
このような構成にすることで実施例1に比べSN比が約3〜5dB向上する。
【0040】
更に、図12に示すように、コア層2、オーバークラッド層9、バッファ層8で形成された光導波路の表面と下部を光学的に完全に分離する形で上記遮光用光吸収膜12、14で覆う構造にすれば、下層に光透過層が存在してもSN比を向上することが可能である。
【0041】
なお、上記送信用光導波路と受信用光導波路のオーバークラッド層の厚みをT、コアの間隔をL、バッファ層の間隔をLLとしたとき コア層はバッファ層上に存在する必要があるためLLは最低でもL以下の必要がある。
【0042】
また、最も良好な光学吸収膜であるAlを用いて、SN比を−50dBすなわち漏れ光による混信量を1/100000以下にするには、最低100nmの膜厚が必要である。AuやTi等の光学吸収膜を用いればさらに大きい膜厚が必要になる。
【0043】
よって、コア層間隔L、バッファ層間隔LLは、
(2×T+100) < LL ≦ L [nm]
となる。
【0044】
更に、バッファ層の下部に誘電体層がある場合、誘電体層の間隔をLLLとすると、誘電体層は溝10の作成方法を考慮したとき、バッファ層部の間隔LLより小さい方がよく、
(2×T+100) < LLL < LL [nm]
を満たすことが望ましい。
【0045】
すなわち、
(2×T+100) < LLL < LL ≦ L [nm]
であることが望ましい。
【0046】
[実施例4]
図13は本発明の光送受信モジュールの実施例4の概略斜視図であり、図14はそのC−C’断面図である。
【0047】
シリコン基板1にフォトダイオード5が作製されており、受信用光導波路2bとは、フォトダイオード5上のバッファ層を除去することにより光学的に結合されている。44はシリコン基板1上に作製されたフォトダイオードの電気配線層が埋め込まれている部分である。
【0048】
概略斜視図13でフォトダイオード5の位置が受信用光導波路2bよりはみ出た様子になっているが、これは位置関係を理解しやすくするためで、SN比向上のため現実には、図14の断面図に示すようにフォトダイオード5は受信用光導波路2b内に収まっていることが望ましい。
【0049】
このような構造にすることにより、発光素子のみを組み込むだけでよく、後はICと同様の完全なプレーナプロセスでの作製が可能となり、SN比の向上だけでなく大量生産が可能でコスト的にも大きなメリットがある。
【0050】
このような構造は、上記実施例1乃至3記載の光送受信モジュールに採用することができる。
【0051】
[実施例5]
図15は本発明の光送受信モジュールの実施例5の断面図であり、(a)は上記実施例4の図13のC−C’断面部分であり、(b)はD−D’断面部分に相当する。
【0052】
ここで、31がSi基板、35がフォトダイオード、36はフォトダイオード以外の拡散層の一例、33はバッファ層を兼ねた層間絶縁膜で材質は厚み1.5μmのSiO2である。38はフォトダイオードのパッシベーション層でオーバークラッドを兼ねており、32aは送信側光導波路42aのコア層、32bは受信用光導波路42bのコア層、34は反射防止膜で材質は厚み400nmのSiN、37はフォトダイオードの電気配線層、39はパッシベーション層で材質は厚み1μmのSiO2を使用している。パッシベーション層は特になくてもかまわない。
【0053】
上記実施例で用いたように、遮光用光吸収膜をAlやAl−Si等のAl主体の合金とすることにより、遮光性が他の金属を用いた場合に比べて向上する。
【0054】
ここで、C−C’断面における37は遮光用光吸収膜の機能を有し、主に外部の光を遮断するために使用している。また、D−D’断面における37はフォトダイオードの配線層として使用し、両者ともAl主体の合金で形成している。これらのAl主体の合金はそれぞれ機能は異なるが作製工程上、同時に形成することができる。このことで、配線層に使用されている500〜1000nmの厚膜層を遮光用光吸収膜として利用することが可能となりより良い遮光性を得ることができる。仮に遮光用光吸収膜がAuやCr等の金属であれば、AlやAl−Si等のAl主体の合金には劣るがほぼ近い遮光性が得られるが、半導体工程を汚染するので、配線層形成後、全く別の工程で遮光膜形成工程を導入する必要がある。
【0055】
すなわち、遮光用光吸収膜をAlやAl−Si等のAl主体の合金とすることにより、遮光性の向上と、ICやLSI等の作成工程と整合性を確保でき、半導体の製造ラインでの作成が可能となり、新たな設備投資を抑えて素子のコストダウンに役立つ。
【0056】
他の適応例について図16を用いて説明する。前述の図15の場合、層間絶縁膜33をバッファ層として用いているが、図16は、半導体のパッシベーション層をバッファ層として用いた場合の一例である。図15と同一物には同一の記号を付けている。
【0057】
38はバッファ層を兼ねたパッシベーション層で材質は厚み3μmのSiO2を使用している。また39はパッシベーション層でオーバークラッドを兼ねている。
【0058】
ここで、C−C’断面における37は遮光用光吸収膜の機能を有し、主にバッファ層下部の誘電体層との分離に使用している。また、D−D’断面における37はフォトダイオードの配線層として使用し、両者ともAl主体の合金で形成している。これらのAl主体の合金はそれぞれ機能は異なるが作製工程上、同時に形成することができる。40は上部の遮光用金属膜で、半導体工程の2層めの配線層や、半導体レーザのボンディングパッドを使用することが可能である。
【0059】
[実施例6]
図17は本発明の光送受信モジュールの実施例6の断面図であり、(a)は上記実施例4の図14のC−C’断面部分であり、(b)はD−D’断面部分に相当する。図15あるいは図16と同一物には同一の記号を付けている。
【0060】
一般に2つの光導波路間のバッファ層やオーバークラッドを分離する場合、コアの厚みが20μm程度以下でコア間の幅も20μm程度以下であれば問題ないが、コア厚が20μmを越えたり、コア厚とコア間の幅のアスペクト比が1を越えたりする場合、コアを形成してから、コア間のような狭い部分へのパターニングは次第に困難になってくるという問題がある。
【0061】
そこで、本実施例ではコア間に遮光用光吸収膜40を設けている。この点が上記実施例5の図16と異なる。この作製方法はコアのパターン32a,32bを形成する前に、バッファ層のみ溝を形成して分離しておき、その溝の上に2層メタルの配線等と同時に遮光用光吸収膜パターンを形成する。その後、コアのパターニングを行い、オーバークラッド39を形成し、その後最終的な遮光膜41を形成する。このようにすると、コアのパターニング後に、パターニングの困難なコア間においてパターンを形成する必要がなくなり、コアの厚い場合や、コア間のアスペクト比が高い場合も作製可能となる。
【0062】
したがって、オーバークラッド層39は幾何学的に分離されずとも、バッファ層の溝形状が転写され曲がりくねり、光の伝搬が無くなり光学的には分離されることになる。尚、この場合、オーバークラッド厚Tはバッファ層厚TTより小さい必要がある。
【0063】
【発明の効果】
本発明の光送受信モジュールによれば、データ信号に基づく信号光を生成する発光素子と、バッファ層、コア層、オーバークラッド層から構成され、前記発光素子からの信号光を光ファイバに導く送信用光導波路と、信号光を受光して電気信号に変換する受光素子と、バッファ層、コア層、オーバークラッド層から構成され、光ファイバからの信号光を前記受光素子に導く受信用光導波路と、を同一基板上に有し、前記送信用光導波路および前記受信用光導波路のバッファ層、コア層、オーバークラッド層は光学的に完全に分離され、独立して設けられているので、発光素子からの信号光や、送信用導波路の導波光からの漏れ光が受光素子や、受光用光導波路へ入射するのを低減することができ、SN比を向上することができる。
【0064】
また、本発明の光送受信モジュールによれば、前記送信用光導波路および前記受信用光導波路の位置する基板上の領域に誘電体層を設けて、前記誘電体層上に前記送信用光導波路および前記受信用光導波路を形成し、かつ前記送信用光導波路部の誘電体層と前記受信用光導波路部の誘電体層とを光学的に完全に分離するようにしたので、さらに発光素子からの信号光や、送信用導波路の導波光からの漏れ光が受光素子や、受光用光導波路へ入射するのを低減することができ、SN比を向上することができる。
【0065】
また、本発明の光送受信モジュールによれば、前記送信用光導波路および前記受信用光導波路、前記送信用光導波路および前記受信用光導波路の位置する基板上の領域を遮光用光吸収膜で覆うので、さらに発光素子からの信号光や、送信用導波路の導波光からの漏れ光が受光素子や、受光用光導波路へ入射するのを低減することができ、SN比を向上することができる。
【0066】
また、本発明の光送受信モジュールによれば、前記基板上を遮光用光吸収膜で覆うので、さらに発光素子からの信号光や、送信用導波路の導波光からの漏れ光が受光素子や、受光用光導波路へ入射するのを低減することができ、SN比を向上することができる。
【0067】
また、本発明の光送受信モジュールによれば、前記送信用光導波路および前記受信用光導波路のオーバークラッド層の厚みをT、コア層の間隔をL、バッファ層の間隔をLL、誘電体層の間隔をLLLとしたとき、2×T+100<LLL<LL≦Lを満たすので、プレーナプロセスでの作製が容易となる。
【0068】
また、本発明の光送受信モジュールによれば、前記基板がフォトダイオードを内蔵した半導体基板であるので、光検出出力のSN比を向上することができ、また、コストダウンが可能である。
【0069】
また、本発明の光送受信モジュールによれば、前記光送受信モジュールに遮光用光吸収膜を設け、当該遮光用光吸収膜を光を遮断するとともに、前記半導体基板に内蔵するフォトダイオードの電気配線層として用いるので、コストダウンが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の光送受信モジュールの概略斜視図である。
【図2】本発明の実施例1の光送受信モジュールの断面図である。
【図3】本発明の光送受信モジュールを用いたリンクの概略図である。
【図4】本発明の比較例1の概略斜視図である。
【図5】本発明の比較例2の断面図である。
【図6】本発明の光送受信モジュールの評価方法の概略図である。
【図7】本発明の実施例2の光送受信モジュールの断面図である。
【図8】本発明の比較例3の断面図である。
【図9】本発明の実施例2の光送受信モジュールの断面図である。
【図10】本発明の実施例3の光送受信モジュールの概略斜視図である。
【図11】本発明の実施例3の光送受信モジュールの断面図である。
【図12】本発明の実施例3の光送受信モジュールの断面図である。
【図13】本発明の実施例4の光送受信モジュールの概略斜視図である。
【図14】本発明の実施例4の光送受信モジュールの断面図である。
【図15】本発明の実施例5の光送受信モジュールの断面図である。
【図16】本発明の実施例5の光送受信モジュールの断面図である。
【図17】本発明の実施例6の光送受信モジュールの概略斜視図である。
【図18】従来の技術の光送受信モジュールの平面図である。
【符号の説明】
1,31 シリコン基板
2,2a,2b,32a,32b 光導波路コア層
3 光ファイバ
4 発光素子
5,35 受光素子(フォトダイオード)
6a 送信光
6b 受信光
7,7a,7b,42a,42b 光導波路
8,8a,8b バッファ層
9,9a,9b オーバークラッド
10,60,80 溝
11,13 誘電体層
12 遮光用光吸収膜
14 遮光用光吸収体
15 光導波路端面
33 層間絶縁膜
34 反射防止膜
36 フォトダイオード以外の拡散層
37 フォトダイオードの電気配線層
(C−C’断面においては遮光用光吸収膜)
38,39 パッシベーション層

Claims (7)

  1. データ信号に基づく信号光を生成する発光素子と、
    バッファ層、コア層、オーバークラッド層から構成され、前記発光素子からの信号光をマルチモードの光ファイバに導く送信用光導波路と、
    信号光を受光して電気信号に変換する受光素子と、
    バッファ層、コア層、オーバークラッド層から構成され、前記マルチモードの光ファイバからの信号光を前記受光素子に導く受信用光導波路とを同一基板上に有し、
    前記送信用光導波路および前記受信用光導波路は、コアがポリマ系の材料で形成されているとともに、バッファ層、コア層、オーバークラッド層が、それぞれ独立して設けられており、
    前記送信用光導波路および前記受信用光導波路、前記送信用光導波路および前記受信用光導波路の位置する基板上の領域が遮光用光吸収膜で覆われていることを特徴とする光送受信モジュール。
  2. 前記送信用光導波路および前記受信用光導波路の位置する基板上の領域に誘電体層を設けて、前記誘電体層上に前記送信用光導波路および前記受信用光導波路を形成し、かつ前記送信用光導波路部の誘電体層と前記受信用光導波路部の誘電体層とが、それぞれ独立して設けられていることを特徴とする請求項1記載の光送受信モジュール。
  3. 上記ポリマ系の材料が、前記送信用光導波路および受信用光導波路のバッファ層よりも屈折率の高いポリイミドまたはポリアミドイミド樹脂であることを特徴とする請求項1記載の光送受信モジュール。
  4. 前記基板上を遮光用光吸収膜で覆うことを特徴とする請求項記載の光送受信モジュール。
  5. 前記送信用光導波路および前記受信用光導波路のオーバークラッド層の厚みをT、コア層の間隔をL、バッファ層の間隔をLL、誘電体層の間隔をLLLとしたとき、2×T+100<LLL<LL≦Lを満たすことを特徴とする請求項4記載の光送受信モジュール。
  6. 前記基板がフォトダイオードを内蔵した半導体基板であることを特徴とする請求項1乃至5記載の光送受信モジュール。
  7. 前記光送受信モジュールに遮光用光吸収膜を設け、当該遮光用光吸収膜を、光を遮断するとともに、前記半導体基板に内蔵するフォトダイオードの電気配線層として用いることを特徴とする請求項6記載の光送受信モジュール。
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