JP4110789B2 - 起動回路 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はスイッチング電源の起動を行う際に、スイッチング電源制御用半導体集積回路(IC)に最初に電力を供給する起動回路とそれを用いた電子機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、スイッチング電源装置は、図9(a)のブロック図に示す様に直流電源31からの入力電力を電圧変換して出力するスイッチング電源103と、その回路を直流電源31の投入時に安定して起動させる起動回路から構成されており、起動回路は電流供給回路100、基準電圧発生素子101、第1のスイッチ回路102、電圧安定回路106、整流平滑回路107、OFF回路110、コンパレータ111、基準電源112のブロックで構成される。
【0003】
すなわち、具体的には図9(b)に示すようなフルブリッジ型のスイッチング電源装置の場合、スイッチング電源103は、まず4個のスイッチング素子4,5,35,36を第1のドライバー2と第2のドライバー3で駆動する。そのドライバーにはスイッチング制御部1からPWM制御が入力される。上記4個のスイッチング素子4,5,35,36は直流電源31からトランス9に電力を供給し電圧変換後、第1の整流ダイオード10と第2の整流ダイオード11、コンデンサ12により直流電圧を得る。その直流電圧は端子13から出力として外部の負荷に電力を供給すると共にエラーアンプ7に接続し、エラーアンプ7で基準電圧8と比較し、その比較電圧(エラー出力)をフォトカプラ6によりスイッチング制御部1に入力しPWM信号を変化させ制御を行う。以上の制御により安定した直流電圧出力を端子13から供給される。
【0004】
次に、起動回路は、最初にスイッチング制御部1が起動を開始する電圧VCC(S)以上の電圧を供給する起動開始電圧発生回路が形成されている。すなわち直流電源31(図10のVin波形)が投入されると、電流供給回路100(抵抗32とツェナーダイオード30)を介して基準電圧発生回路101(ツェナーダイオード29と抵抗56)に電流が流れ、その基準電圧発生回路101の電圧(図10のVZ)が徐々に上昇する。図10の横軸は時間軸であり、縦軸は電圧である。前記電圧VZを入力とする第1のスイッチ回路102(スイッチ素子42と抵抗33)のスイッチ開始電圧分の電圧降下と、逆流防止用のダイオード27を通して、スイッチング電源103内の電圧スイッチング制御部1にVCC電圧を供給する。
【0005】
図10の点線A点でVCC電圧がスイッチング制御部1が起動を開始する電圧VCC(S)以上になるとスイッチング制御部1が動作し、トランス9のバイアス巻き線9Bに電圧が発生する。その発生電圧を整流平滑回路107(ダイオード55とコンデンサ15)で整流平滑された電圧(図10のV2)が得られる。その電圧V2は電圧安定回路106(ツェナーダイオード16と抵抗14、トランジスタ13、コンデンサ17)により安定したバイアス電源を供給しダイオード18から電圧VCCを供給しようとする。
【0006】
しかし、上記で説明した様に電圧VCCは第1のスイッチ回路102から供給される電圧の方が高いので、この回路を止める必要がある。そこで、上記電圧V2が基準電源112(ツェナーダイオード22)より高くなるとコンパレータ111(トランジスタ21をオンさせ、その出力を抵抗23と抵抗24で分圧)の出力でOFF回路110(スイッチ素子26)を導通させ、基準電圧発生回路101の両端電圧を短絡する(図10で電圧VZが“0V”のB点)。
【0007】
以上の動作はあまり速く行うとオン・オフを繰り返す発振状態が生じる為、OFF回路110に遅延機能が必要で、これをコンデンサ25にてスイッチ素子26を遅れてスイッチさせることにより実現している(図10のA点から電圧VZが“0V”になるB点までの時間)。その後、VCC電圧は徐々に下がり、電圧安定回路106(ツェナーダイオード16の電圧)で決まる電圧(約11V)で安定する。
【0008】
この結果、直流電源31(定格48V、最大で75V)から電圧VCC(約11V)を供給した場合の電流供給回路100と第1のスイッチ回路102による電力ロスを数分の一に低減できる。
【0009】
しかし、上記でも説明した様に、直流電源31からスイッチ素子42を経て供給される電圧を停止させる為に、OFF回路110(スイッチ素子26)を動作させ、基準電圧発生回路101(ツェナーダイオード29)の両端電圧を短絡する。この動作をあまり速く行うとオン・オフを繰り返す発振状態が生じる為、OFF回路110のコンデンサ25に充電するのに要する時間を利用して、スイッチ素子26を遅れてスイッチさせる必要がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような従来の起動回路は、直流電源31からスイッチ素子28を経て供給される電圧を停止させる為に、スイッチ素子26を導通させ、ツェナーダイオード29の両端電圧を短絡する。この動作をあまり速く行うとオン・オフを繰り返す発振状態が生じる為、コンデンサ25に充電するのに要する時間を利用して、スイッチ素子26を遅れてスイッチさせる回路が必要であり、電気部品が多く必要であった。また、スイッチ素子28の入力電圧が0Vとなり出力電圧が高い為、素子の破壊防止と電流の漏れを減らす逆流防止素子用ダイオード27が必要であった。
【0011】
そこで、本発明は、より少ない部品で省エネルギーができる安定した起動回路を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有するものである。
【0013】
本発明の請求項1に記載の発明は、直流電源と、この直流電源から電流供給回路を介して接続された基準電圧発生素子と、この基準電圧発生素子と前記電流供給回路との間にその入力側が接続され、その出力側がスイッチング電源を制御するスイッチング制御部を起動させるための起動回路に接続された第1のスイッチ回路と、前記スイッチング電源の出力の一部を整流平滑するための整流平滑回路と、前記整流平滑回路で整流平滑された信号を第1の逆流防止素子を介して前記第1のスイッチ回路の出力側に接続する電圧安定回路と、前記電圧安定回路の入力と出力との電位差を検出して一定以上の電位差があると前記基準電圧発生素子の電圧を低下させる電位差制御回路とを有し、前記電位差制御回路は第1のトランジスタを備え、前記電圧安定回路の入力側に抵抗を介してベースを、出力側にエミッタを、前記基準電圧発生素子にコレクタをそれぞれ接続し、前記第1のトランジスタの導通時の前記基準電圧発生素子の電圧は前記エミッタの電圧と同等とした起動回路であり、基準電圧発生回路のツェナーダイオードの両端電圧を短絡することなく、前記電圧安定回路の出力電圧以上の一定電圧まで低下させる制御を行うことにより前記第1のスイッチ回路の保護ができ、逆流防止素子を不要とし、従来のオン・オフを繰り返す発振状態が生じる事も無く、コンデンサに充電するのに要する時間も必要がないので安定した、かつ部品点数も少なく信頼性と省エネルギーに貢献できるものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面によって説明する。なお、説明にあたっては従来技術と同一部分には同一番号を付すとともに、その説明を省略する。
【0015】
(実施の形態1)
図1(a)は本発明の実施の形態1のスイッチング電源装置のブロック図を示し、図1(b)は同スイッチング電源装置の具体的な回路図を示している。また図2はその動作波形を示す。
【0016】
図1(a)において、本実施の形態の起動回路は、直流電源31から電流供給回路100を介して基準電圧発生回路101に電流を供給し、基準電圧発生回路101に電圧VZが発生する。前記電圧VZを入力すると第1のスイッチ回路102の出力をスイッチング電源103内のスイッチング制御部1に電圧VCCを供給する。
【0017】
そして、電圧VCCがスイッチング制御部1の起動開始する電圧VCC(S)以上になるとスイッチング制御部1が動作し、スイッチング電源103の発生電圧の一部を整流平滑回路107で整流平滑し、その出力電圧V2は電圧安定回路106により安定したバイアス電源として供給し、第1の逆流防止用ダイオード18から電圧VCCを供給する。
【0018】
ここで、消費電力を削減する為には、直流電源31から第1のスイッチ回路102を介して供給される電圧を止める必要がある。そこで、電圧安定回路106の入力と出力との電位差を検出して一定以上の電位差があると前記基準電圧発生素子101の電圧を低下させる電位差制御回路105を設けた構成である。
【0019】
具体的な動作を図1(b)の回路図と図2の動作波形を用いて説明する。
【0020】
図1(b)において、直流電源31からその電圧Vin(図2のVin)を徐々に増加させ電流供給回路100の抵抗32とツェナーダイオード30を介して基準電圧発生回路101のツェナーダイオード29と並列の抵抗56に電流を供給することにより、基準電圧発生回路101に電圧VZが発生する(図2のVZ)。前記電圧VZを入力とする第1のスイッチ回路102のスイッチ素子(FET)42は直流電源31から抵抗33を介して電流を供給されその出力をスイッチング電源103内のスイッチング制御部1に電圧VCCとして供給する(図2のVCC)。
【0021】
ここで、電圧VZと電圧VCCの差はスイッチ素子(FET)42がスイッチする為に必要なゲート−ソース間電圧Vgsに相当する。又、上記ツェナーダイオード29と並列の抵抗56は、直流電源31の電圧が上昇する時、ツェナーダイオード29の電圧VZが速くツェナー電圧(VZ)にならない様に抵抗56で電流を分流する為のものである。
【0022】
そして、電圧VCCがスイッチング制御部1の起動を開始する電圧VCC(S)以上になるとスイッチング制御部1が動作し(図2の点線A)、ドライバー2とドライバー3にパルスが入力され、その出力はスイッチング素子4、スイッチング素子5、スイッチング素子35、スイッチング素子36を駆動するのに必要なパルスに変換する。その結果、トランス9に電力が供給され、出力巻線9Sからダイオード10、ダイオード11とコンデンサ12で整流平滑され、出力端子13から電力が出力される。その出力端子13の電圧をエラーアンプ7で基準電圧8と比較し、フォトカプラ6を介してスイッチング制御部1で電圧制御する。
【0023】
また、トランス9の巻線9Bで発生した電圧を整流平滑回路107で整流平滑し、その出力電圧V2(図2のV2)は電圧安定回路106によりツェナーダイオード16の電圧をトランジスタ13のベースに接続してそのエミッタから安定した電圧を取り出し、第1の逆流防止用ダイオード18から電圧VCCを供給する。
【0024】
ここで、消費電力を削減する為に、電圧安定回路106の入力と出力との電位差を検出する電位差制御回路105は電圧安定回路106の入力(出力電圧V2)とトランジスタ13のエミッタ出力(電圧VC2とする)を抵抗38(抵抗値R38)と抵抗39(抵抗値R39)で分圧し、トランジスタ37のベースに入力する。
【0025】
さらに、トランジスタ37のベース・エミッタ間電圧をVbeとすると
(V2−VC2)×(R39/(R38+R39))>Vbe
の時、トランジスタ37は導通する。すると、前記基準電圧発生回路101の電圧VZは、ほぼトランジスタ13のエミッタ出力(電圧VC2)まで低下する(図2のB点)。
【0026】
その結果、スイッチ素子(FET)42のゲートとソース間電圧は0.7V(第1の逆流防止用ダイオード18の順方向電圧)がスイッチする為に必要なゲート−ソース間電圧Vgsより小さいので、スイッチ素子(FET)42はオフする。
【0027】
よって、基準電圧発生回路101のツェナーダイオード29の両端電圧を短絡することなく、一定電圧(VCC電圧)まで低下させる制御を行うことにより、スイッチ素子(FET)42のゲート電圧がソース電圧より低下することが無いのでスイッチ素子(FET)42の破壊保護を兼ねた逆流防止用ダイオードを不要とし、従来のオン・オフを繰り返す発振状態が生じる事も無く、コンデンサ25に充電するのに要する時間も必要がないので安定した、かつ部品点数も少なく信頼性にも貢献する。
【0028】
(実施の形態2)
図3(a)は本発明の実施の形態2におけるスイッチング電源装置のブロック図を示し、(b)は同スイッチング電源装置の具体的な回路図を示している。
【0029】
本実施の形態の特徴(実施の形態1との差異)は、特に図3(a)において、第1のスイッチ回路102のスイッチング素子としてトランジスタ42aを用い、スイッチング電源103の間に第2の逆流防止用ダイオード27を設けた構成であり、基本動作は上述した実施の形態1と同様である。
【0030】
ここでは、特に消費電力を削減する為の電位差制御回路105の出力制御と第1のスイッチ回路102のスイッチング素子としてトランジスタ42aを用い、スイッチング電源103の間に第2の逆流防止用ダイオード27を設けた時の動作について説明する。
【0031】
スイッチング電源103が起動して動作を開始すると起動回路の消費電力を削減する為に、電圧安定回路106の入力と出力とに電位差を発生して、電位差制御回路105のトランジスタ37は導通し、基準電圧発生回路101の電圧VZは、ほぼトランジスタ13のエミッタ出力電圧VC2まで低下する。
【0032】
その結果、トランジスタ42aのベースとエミッタ間電圧はほぼ0Vになり、トランジスタ42aはオフする。すなわち、第1の逆流防止用ダイオード18と第2の逆流防止用ダイオード27がお互い逆方向に接続されているのでお互いの順方向電圧0.7Vは相殺される為である。
【0033】
よって、基準電圧発生回路101のツェナーダイオード29の両端電圧を短絡することなく、一定電圧(VCC電圧)まで低下させる制御を行うことにより、スイッチ素子(FET)より安価なトランジスタ42aの使用が可能となり、従来のオン・オフを繰り返す発振状態が生じる事も無く、コンデンサ25に充電するのに要する時間も必要がないので安定した、かつ部品点数も少なく信頼性にも貢献できる。
【0034】
(実施の形態3)
図4(a)は本発明の実施の形態3におけるスイッチング電源装置の具体的な回路図であり、(b)はその動作波形を示す。
【0035】
本実施の形態の特徴(実施の形態1との差異)は、特に図4(a)において、電流供給回路100aと基準電圧発生素子101aの間に抵抗50を設けた構成であり、基本動作は上述した実施の形態1と同様である。
【0036】
本実施の形態は、図4(a)において、直流電源31から電流供給回路100aの抵抗32を介して抵抗50を接続して基準電圧発生回路101aのツェナーダイオード29aに電流を供給し、基準電圧発生回路101aのツェナーダイオード29aと抵抗50に発生する電圧VZaを第1のスイッチ回路102aに入力するように構成されている。また、本実施の形態では第1のスイッチ回路102aをダーリントントランジスタ42bで構成したもので、この出力を電力変換回路103内の電圧スイッチング制御部1にVCC電圧を供給する。
【0037】
動作は図4(b)において、直流電源31からその電圧Vin(図4(b)のVin)を徐々に増加させ電流供給回路100aの抵抗32から抵抗50を介して基準電圧発生回路101aのツェナーダイオード29aに電流を供給するとツェナーダイオード29aの両端電圧がまずツェナー電圧に達する(実施の形態1、2のツェナーダイオード29のツェナー電圧より低いものを使用する)。更に、直流電源31からその電圧Vinが上昇すると抵抗50に流れる電流が増加し、その抵抗50の両端電圧も比例して上昇する。ツェナーダイオード29aのツェナー電圧と抵抗50の両端電圧を加算した電圧VZaも比例して上昇する(図4(b)のVZa)。
【0038】
その電圧VZaは第1のスイッチ回路102aに入力されダーリントントランジスタ42bの出力電圧VCCaがスイッチング制御IC1の起動を開始する電圧VCC(S)以上になるとスイッチング制御IC1が動作する(図4(b)のA点)。その後の動作は、実施の形態2と同様である。
【0039】
ここで、ツェナーダイオード29aのツェナー電圧をVZ29a、抵抗50の抵抗値をR50、流れる電流をIとすると、スイッチング制御IC1の起動を開始する電圧VCC(S)は、
VCC(S)=R50×I+VZ29a
となり、スイッチング制御部1の起動を開始する電圧VCC(S)が容易に正確に設定可能となる。
【0040】
又、実施の形態2における電流供給回路100のツェナーダイオード30が不要であり、基準電圧発生回路101aのツェナーダイオード29aにも抵抗56が不要である。
【0041】
ただし、直流電源31が電圧Vin=75Vの上限で、かつ電位差制御回路105が動作しなかった場合、電圧VZaも上昇するので、スイッチング制御IC1が破壊しない抵抗32と抵抗50の抵抗比を選ぶのは設計上、必要になる。
【0042】
(実施の形態4)
図5(a)は本発明の実施の形態4のスイッチング電源装置のブロック図を示し、図5(b)は同スイッチング電源装置の具体的な回路図を示している。また図6はその動作波形を示す。
【0043】
図5(a)において、本実施の形態の起動回路は、直流電源31から定電流供給回路100bを介して電圧安定回路106の入力に接続し、電圧安定回路106の出力をスイッチング電源103を制御する回路に入力し、起動したスイッチング電源103の出力の一部を整流した回路107の出力と前記電圧安定回路106の出力との電位差を検出し、その電位差が一定以上あると前記定電流供給回路100bの出力電流を停止させる電位差制御回路105を設けた構成である。
【0044】
具体的な動作を図5(b)の回路図と図6の動作波形を用いて説明する。
【0045】
図5(b)において、定電流供給回路100bはトランジスタ46のベースとコレクタを短絡しトランジスタ47のベースに接続したカレントミラー回路の出力であるトランジスタ47のコレクタに電源から抵抗48を接続すると共にダイオード49のアノードを接続し、そのダイオード49のカソード側にトランジスタ57のベースとトランジスタ51のコレクタを接続し、前記カレントミラーの電流供給側トランジスタ46のコレクタとベースにトランジスタ57のコレクタを接続し、トランジスタ57のエミッタとのトランジスタ51のベースと抵抗52の一端を接続し、抵抗52の他端をトランジスタ51のエミッタと接続している。
【0046】
その動作は、直流電源31から定電流供給回路100b内の抵抗48とダイオード49を介してトランジスタ57のベースにベース電流を供給する。すると、トランジスタ57のコレクタからエミッタには電流増幅された電流Iが流れる。この電流Iはトランジスタ46、トランジスタ47のカレントミラー回路によりトランジスタ47のコレクタにも、ほぼ電流Iが流れる。この電流はダイオード49を介してトランジスタ51のコレクタ電流となると共に再度トランジスタ57のベース電流となるのでトランジスタ57に流れる電流Iは増加する。
【0047】
ここで抵抗52の抵抗値をR52、トランジスタ51のベース・エミッタ間電圧をVbeとすると、
Vbe=I×R52
であり、Vbeは一定であるからR52が決まれば電流Iも一義的に決まる。又トランジスタ51にも、ほぼ電流Iが流れるので、この定電流供給回路100bの定電流出力には、電流Iの2倍の電流2Iが流れる。
【0048】
上記電流2Iは整流平滑回路107のコンデンサ15を充電するので、図6のV2波形は直線的に上昇する。同時に、定電流供給回路100bのダイオード49のアノード電圧VDも平行して上がる。また、整流平滑回路107の出力電圧V2が電圧安定回路106に入力され、ツェナーダイオード16のツェナー電圧以上になるまでトランジスタ13は導通(飽和状態)し、コンデンサ19を充電するのでその端子電圧VCCも電圧V2と同様に上昇する。
【0049】
そして、電圧VCCがスイッチング電源103のスイッチング制御部1の起動電圧に達するとスイッチング電源がトランス9に電力を送り出力電圧が端子13に電圧VOを発生する(図6のA点)。同時に、スイッチング電源103の出力の一部を整流した回路107にも出力電圧が発生し、電圧V2が上昇する。
【0050】
すると、電圧V2と前記電圧安定回路106の出力とに一定以上の電位差を生ずるので、電位差制御回路105のトランジスタ37は導通し、定電流供給回路100bのダイオード49のアノード電圧VDも電圧VCCに近づき、ダイオード49からの電流がトランジスタ57のベースに供給されず、定電流供給回路100bからの電流供給は停止する(図6のVDはA点で低下し、電圧VCCとほぼ同じになる)。
【0051】
ここで、ダイオード49はトランジスタ51からの逆流を防ぐ機能を持ち、以上の動作により、基準電圧発生素子101と第1のスイッチング素子102が必要でなく安価で信頼性と省エネルギーに貢献できるものである。
【0052】
(実施の形態5)
図7は本発明の実施の形態5におけるスイッチング電源装置のブロック図を示す。
【0053】
本実施の形態の特徴(実施の形態1との差異)は、特に図7において、直流電源31と定電流供給回路100bとの間に電圧レベルシフト回路45(ツェナーダイオード45)を設けた構成であり、基本動作は上述した実施の形態4と同様である。
【0054】
ここで、実施の形態4の図5(b)において、直流電源31からその電圧Vinを徐々に増加させていくと定電流供給回路100bはその構成素子であるダイオード49とトランジスタ51、トランジスタ57の動作開始電圧(約0.7v×3=2.1v)で定電流動作を始める。すると、スイッチング制御部1の起動を開始する電圧VCC(S)に達する直流電源31の電圧Vinは
Vin=Vcc(s)+2.1vとなる。
【0055】
通常、電源装置はスイッチング制御IC1の起動を開始する電圧VCC(S)に達する直流電源31の電圧Vinは定格入力電圧の70%程度とし、電源装置が停止する電圧はその半分程度でヒステリシスを持たせ、動作の安定を図る。そこで、直流電源31の上限電圧Vinが高い場合、その機能として図5(b)において、ダイオード49と直列にツェナーダイオードを加える。
【0056】
そこで、本実施の形態の特徴とする動作は、上記と同じ機能を直流電源31と定電流供給回路100bとの間に電圧レベルシフト回路45(ツェナーダイオード45)を設けたものであり、スイッチング制御IC1の起動を開始する電圧VCC(S)に達する直流電源31の電圧Vinをツェナーダイオード45のツェナー電圧により設定可能とし電源装置の動作の安定を図る。
【0057】
さらなる効果として、ツェナーダイオード45のツェナー電圧により、定電流供給回路のトランジスタの耐電圧の低い素子が使用可能となり、安価かつ信頼性と省エネルギーに貢献できるものである。
【0058】
(実施の形態6)
図8(a)は本発明の実施の形態6におけるスイッチング電源装置の具体的な回路図を示し、(b)はその動作波形を示す。
【0059】
図8(a)において、本実施の形態の起動回路は、直流電源31から電流供給回路100a(抵抗32)を介して電圧発生素子50(例では抵抗50)と基準電圧発生素子101a(ツェナーダイオード29)を接続し、ツェナーダイオード29に第2のスイッチ回路としてスイッチ素子(FET43)の入力を接続し、抵抗50に第1のスイッチ回路102(FET42)を接続し、FET42の出力にFET43の電流供給端子を接続し、FET42の出力でスイッチング電源103aを制御するスイッチング制御部1aを起動し、スイッチング電源103aの出力の一部を整流107し、電圧安定回路106と第1の逆流防止用ダイオード18を介して、第2の逆流防止用ダイオード27とFET43の出力に接続する。第2の逆流防止用ダイオード27の出力はFET42の出力に接続し、前記電圧安定回路106の入出力の電位差を検出するものとして一定以上の電位差があると前記基準電圧発生素子101aの電圧を低下させる電位差制御回路105を有し、2種類の電圧を供給する起動回路で構成されている。
【0060】
上記構成は、基本回路構成である実施の形態3の図4(a)に示した回路にスイッチ素子42と逆流防止素子27を追加したものである。
【0061】
すなわち、スイッチング制御部(IC)1aの起動を開始する電圧VCH(S)が他のICに供給する電圧VCCより高い場合、2種類の起動電圧が必要になる。
【0062】
そこで、図8(a)においてスイッチング制御部1aの起動を開始する電圧VCH(S)は抵抗50の高い電圧端からFET42の入力に接続し、その出力から電圧VCHを取り出し、抵抗40の低い電圧端からFET43の入力を接続しその出力から電圧VCCを供給する(図8(b)のVCC)。電圧VCHは直流電源31の電圧Vinが上昇すると共に上昇するが、電圧VCCはツェナーダイオード29の電圧VZが一定になるため、同じく一定電圧を保つ。
【0063】
電圧VCHがスイッチング制御部1aの起動を開始する電圧に達すると(図8(b)のA点)スイッチング電源103aが動作し出力の一部を整流した回路107にも出力電圧が発生し、電圧V2が上昇する。
【0064】
すると、電圧V2と前記電圧安定回路106の出力とに一定以上の電位差を生じるので、電位差制御回路105のトランジスタ37は導通し、抵抗32と抵抗50の交点電位は低下し、FET42とFET43からの電流は供給されない。
【0065】
ここで、起動した後のスイッチング制御IC1aの電圧VCHは起動開始電圧よりも低い設定になっているので電圧VCCから第2の逆流防止用ダイオード27を介して供給する。
【0066】
なお、以上の実施の形態で説明した起動回路は電源装置などに用い、その電源装置は、パーソナルコンピュータ等に用いられるマイクロプロセッサやメモリー及びその周辺回路に低電圧、大電流を供給するスイッチング電源としての応用が可能である。
【0067】
【発明の効果】
以上のように本発明は、直流電源から電流供給回路を介して基準電圧発生素子と第1のスイッチ回路の入力を接続し、その出力でスイッチング電源を起動し、前記スイッチング電源の出力の一部を整流平滑し、電圧安定回路と逆流防止素子を介して、第1のスイッチ回路の出力に接続し、前記電圧安定回路の入出力の電位差を検出し、前記基準電圧発生素子の電圧を低下させ、その電圧は前記電圧安定回路の出力電圧以上とすることで、より少ない部品で省エネルギーができる安定した起動回路を提出でき、この起動回路を電源装置などに用いると、その電源装置を組み込んだ電子機器も省エネルギーで安定かつ信頼性にも貢献でき産業的価値の大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)本発明の実施の形態1におけるスイッチング電源装置のブロック図
(b)同スイッチング電源装置の具体的な回路図
【図2】 同スイッチング電源装置の起動動作を示す波形図
【図3】 (a)本発明の実施の形態2におけるスイッチング電源装置のブロック図
(b)同スイッチング電源装置の具体的な回路図
【図4】 (a)本発明の実施の形態3におけるスイッチング電源装置の具体的な回路図
(b)同スイッチング電源装置の起動動作を示す波形図
【図5】 (a)本発明の実施の形態4におけるスイッチング電源装置のブロック図
(b)同スイッチング電源装置の具体的な回路図
【図6】 同スイッチング電源装置の起動動作を示す波形図
【図7】 本発明の実施の形態5におけるスイッチング電源装置のブロック図
【図8】 (a)本発明の実施の形態6におけるスイッチング電源装置の具体的な回路図
(b)同スイッチング電源装置の起動動作を示す波形図
【図9】 (a)従来のスイッチング電源装置のブロック図
(b)同スイッチング電源装置の具体的な回路図
【図10】 同スイッチング電源装置の起動動作を示す波形図
【符号の説明】
1 スイッチング制御部
2,3 第1、第2のドライバー
4,5,35,36 スイッチング素子
6 フォトカプラ
7 エラーアンプ
8 基準電圧
9 トランス
10,11,55 整流ダイオード
12,15,17,19,25 コンデンサ
13,21,37,42b トランジスタ
14,20,23,24 抵抗
16,22,29,29a,30 ツェナーダイオード
18,27,49 ダイオード
26,42,43 スイッチ素子(FET)
31 直流電源
32,33,38,39,40,48,52,56 抵抗
45 電圧レベルシフト回路
46,47,51,57 トランジスタ
50 電圧発生素子(抵抗)
100 電流供給回路
100a,100b 定電流供給回路
101,101a 基準電圧発生素子
102 第1、第2のスイッチ回路
103 スイッチング電源
105 電位差制御回路
106 電圧安定回路
107 整流平滑回路
110 OFF回路
111 コンパレータ
112 基準電源

Claims (1)

  1. 直流電源と、この直流電源から電流供給回路を介して接続された基準電圧発生素子と、この基準電圧発生素子と前記電流供給回路との間にその入力側が接続され、その出力側がスイッチング電源を制御するスイッチング制御部を起動させるための起動回路に接続された第1のスイッチ素子と、前記スイッチング電源の出力の一部を整流平滑するための整流平滑回路と、前記整流平滑回路で整流平滑された信号を第1の逆流防止素子を介して前記第1のスイッチ回路の出力側に接続する電圧安定回路と、前記電圧安定回路の入力と出力との電位差を検出して一定以上の電位差があると前記基準電圧発生素子の電圧を低下させる電位差制御回路とを有し、前記電位差制御回路は第1のトランジスタを備え、前記電圧安定回路の入力側に抵抗を介してベースを、出力側にエミッタを、前記基準電圧発生素子にコレクタをそれぞれ接続し、前記第1のトランジスタの導通時の前記基準電圧発生素子の電圧は前記エミッタの電圧と同等とした起動回路。
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