JP4110677B2 - 据え込み鍛造装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、円柱形等の柱状を呈するブランクの両端又はその付近に太径部を同時に成形する熱間または温間鍛造用の据え込み鍛造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ブランクの一端に丸い円盤を有する部品、例えば自動車のアクスルシャフトは、棒鋼のブランクの一端を熱間で据え込み鍛造することにより成形されている。
一方、例えば自動車のトラニオンソケットのように、ブランクの両端又はその付近において径方向に広がる太径部を有する部品を熱間鍛造する場合、従来は次のような方法で行われていた。即ち、図5(A)に示すように、据え込み鍛造装置70のダイス72における円柱形のキャビティ74内に、先ず、所定温度域に加熱された円柱形のブランク60を挿入する。図5(A)で上記キャビティ74内の右側の開口部寄りには、リング形に張出した拡径部76が形成されている。尚、ダイス72は、図示で前後(奥行き)方向に2分割可能な割り型構造とされている。
【0003】
次に、円柱形のポンチ78をキャビティ74内に図5(A)で左側に押込む。すると、図5(B)に示すように、ブランク60はその軸方向に沿って据え込まれ、その一部が流動化して上記拡径部76内に進入し、ブランク60の右端寄りに円盤形のフランジ(太径部)62を成形する。そして、ポンチ78を後退させた後で、ダイス72を分割して上記ブランク60を取り出す。
更に、図5(C)に示すように、上記フランジ62付きのブランク60を据え込み鍛造装置80にセットする。この装置80はダイス82、補助ダイス86、及びポンチ90を有する。先ず、上記ブランク60を左右反転し、分割可能なダイス82と補助ダイス86とに跨って、ブランク60を円柱形のキャビティ83,87内に挿入する。この際、上記フランジ62を補助ダイス86のリング部88内に位置させ且つ右側のダイス82との間で挟み付ける。ダイス82は、そのキャビティ83の右側にテーパ部85を介して大径部84を同軸にして有する。
【0004】
図5(C)に示すように、ポンチ90は円柱形の本体92の左端の先端面93に円錐形の凸部94を、その周囲にリング形のリブ96を有する。図5(C)の状態で、ポンチ90をダイス82の大径部84内に押し込む。その結果、図5(D)に示すように、ブランク60の右端寄り部分は、ダイス82のテーパ部85とポンチ90の凸部94を含む先端面93に押圧される。これにより、図5(D)に示すように、ブランク60の右端寄りにテーパ面67と円錐面68とを両側に有する傾斜フランジ(太径部)66が成形され、左端付近のフランジ62と右端の傾斜フランジ66との一対の太径部を有する成形体60aが得られる。
【0005】
【発明が解決すべき課題】
しかしながら、図5にて示した従来の据え込み鍛造方法では、2つの据え込み工程とこれらに用いる2つの鍛造装置70,80を必要とし、工数とコストを要する。しかも、途中でフランジ62付きのブランク60を鍛造装置70から取り出し反転した後、鍛造装置80に再セットするため、労力を要すると共に成形誤差を招き易い。更に、鍛造装置80にセットする前に、上記ブランク60を再加熱する場合も生じるため、エネルギーロスを生じる、という問題もあった。
本発明は、以上において説明した従来の技術における問題点を解決し、工程数と装置の数を低減し、且つブランクの両端又はその付近に太径部を形状・寸法の精度良く、容易且つ確実に成形し得る熱間または温間鍛造用の据え込み鍛造装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するため、ダイス内に所要形状のスライドダイスを摺動自在に配置して、ブランクの両端又はその付近に一対の太径部を同時に据え込み鍛造することに着想して成されたものである。
【0007】
即ち、本発明における熱間または温間鍛造用の据え込み鍛造装置(請求項1)は、柱状のブランクを中心軸と同心にして挿入するキャビティを有するダイスと、前記キャビティ内に摺動自在に配置され且つ上記ブランクを貫通させるスライドダイスと、上記キャビティ内に上記ブランクの軸方向に沿って押込まれ且つブランク及びスライドダイスの各後端面を押圧するポンチと、を備え、上記ダイスのキャビティ内の先端部には、太径部を形成する成形部を有し、上記スライドダイスは、その先端に上記ダイスの成形部との間でブランクに太径部を成形する成形端面を有し、且つその後端部に前記ポンチの先端部を受け入れる凹部を有し、上記ポンチは、側面にスライドダイスの後端面に当接可能なリング状のリブを有する、ことを特徴とする
【0008】
これによれば、ダイスとスライドダイスとの間、及びスライドダイスとポンチとの間で、柱状で且つ断面が略同一形状のブランクの両端又はその付近に円盤形を呈するフランジ等の一対の太径部を、1工程により確実に精度良く鍛造成形することができる。従って、従来に比べて1つの鍛造装置によってブランクの両端又はその付近に一対の太径部を同時に成形することができ、設備コストの低減は基より、上記鍛造方法を確実に行わしめて、生産性等の向上に寄与することもできる。
尚、スライドダイスの凹部は、円柱形の凹みの他に、テーパ面や湾曲面を含む凹みとしても良い。
また、前記スライドダイスの中間に成形用のリング溝を設けることにより、ブランクの中間にも太径部を更に形成し得る
【0009】
また、前記スライドダイスが、バネ等の弾性体を介して前記ダイスのキャビティ内に摺動自在に配置され、前記ポンチの押込みと同期して摺動すると共に、上記ポンチが後退した際に上記弾性体により当初の位置に復帰する、熱間または温間鍛造用の据え込み鍛造装置(請求項2)も含まれる。
【0010】
これによれば、スライドダイスはバネ圧等に抗してポンチの押込みと共にダイスのキャビティ内をその先端部寄りに同期して摺動することにより、ダイスとスライドダイスとの間で太径部を成形する。且つスライドダイス自体がその後端部の凹部内にポンチの先端部を受け入れて、両者の間でも太径部をブランクの後端又はその付近に確実に成形することが容易に行える。しかも、スライドダイスはポンチの後退に同期してバネ圧等により、当初の位置に自動的に復帰するので、次の鍛造作業を連続して容易に行うことができる。
尚、少なくとも両端に太径部を成形したブランクを取り出すため、スライドダイス及びダイスを割り型構造としておく。また、上記弾性体には、コイルバネや板バネ等の他、耐熱ゴムや、密閉された液体やガス等の流体も含まれる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下において本発明の実施に好適な形態を図面と共に説明する。
図1(A)は、本発明の据え込み鍛造装置1の断面を示す。鍛造装置1は、ダイス10、スライドダイス20、及びポンチ30を備える構成とされている。
図1(A)及び(B)に示すように、ダイス10は略円筒形の本体11の内部に円柱形で図示で水平なキャビティ12と、その左端の先端部に位置する小径部18と、これに隣接する大径の成形部16と、この成形部16に隣接する更に大径のリング溝14とを有する。係るキャビティ12内において、後(右)端の開口部から上記リング溝14までの間に、一対の凹溝13,13が対称に形成されている。
尚、上記小径部18は、追って挿入されるブランクの先端部を収容し、これに応じてその内径が予め設定されている。また、小径部18の中心部には、ノックアウトピン17が左右方向に貫通可能に配置されている。
【0012】
図1(A),(B)に示すように、ダイス10のキャビティ12内には、スライドダイス20が摺動自在に配置されている。スライドダイス20は、全体が略円筒体でその中心に追ってブランクを貫通させる丸い透孔22と、図示で左端の成形端面27と、その外側に位置するリング形の段部28を有し、透孔22の右(後)端にはテーパ面26を介して大径の凹部24を有する。この透孔22の内径はダイス10の小径部18の内径と略同一であり、先端の成形端面27の外径はダイス10の成形部16の内径と略同じに設定されている。
また、図1(A),(B)に示すように、スライドダイス20の外側には対称に一対の凸条23が突設されている。この凸条23はダイス10の凹溝13内に個別に嵌め込まれ、スライドダイス20をダイス10のキャビティ12内で摺動させる。更に、ダイス10におけるリング溝14の縦壁15とスライドダイス20の段部28の縦壁29との間には、複数のコイルバネ19,19が装着されている。
【0013】
図1(A)に示すように、ポンチ30は、円柱形の本体32と、先端面34に突設した円錐形の凸部36と、外側面に突設したリング状のリブ38とを有する。
図1(B)に示すように、スライドダイス20は、上記コイルバネ19,19によって、ダイス10のキャビティ12内で常に一定の場所に位置する。しかし、次述するようにポンチ30がキャビティ12内に進入し、且つその先端面(先端部)34と凸部36がスライドダイス20の凹部24内に進入すると、スライドダイス20は、ポンチ30のリブ38に押されて、バネ19,19を圧縮しつつ図示で左側に摺動する。尚、前記ダイス10とスライドダイス20は金型用鋼から、上記ポンチ30は工具鋼からなり、切削加工や放電加工等によって製作される。
【0014】
ここで、上記鍛造装置1を用いたブランクの据え込み鍛造方法を説明する。
先ず、図1(A)に示すように、予め所定温度域に加熱した構造用炭素鋼からなる円柱形のブランク2をスライドダイス20の透孔22内に貫通させ、且つその先端部をダイス10の小径部18内に挿入して、当該ブランク2をセットする。
この状態で、ポンチ30をダイス10のキャビティ12内に進入させ、且つその先端面(先端部)34をスライドダイス20の凹部24内に押込む。
すると、図2(A)に示すように、ポンチ30は、その円錐形の凸部36を含む先端面34がスライドダイス20の凹部24内に進入しつつ、外側のリブ38がスライドダイス20の後端面に当接し、且つこれを図示で左側に押圧する。
【0015】
また、図2(A)に示すように、スライドダイス20はバネ19,19を圧縮しつつ左側に移動し、その成形端面27はダイス10の成形部16内に進入し、且つブランク2も図示で左側に押圧される。
この結果、図2(A)に示すように、ブランク2の後端寄りには、スライドダイス20の凹部24内においてそのテーパ面26とポンチ30の先端面34及び凸部36とに挟まれた斜めの隙間が形成される。そして、ブランク2の後端寄りの部分は、ポンチ30の凸部36に押されることにより、上記テーパ面26と先端面34との隙間に張出して円錐状のフランジ(太径部・円錐形部分)8を形成する。
一方、ブランク2の先端寄りの部分は、ダイス10の成形部16とスライドダイス20の成形端面27との間に形成されるリング形の隙間内に一部が張り出して、当該ブランク2よりも大径で円盤形のフランジ(太径部)6を形成する。
【0016】
ポンチ30は、その先端面34が所定の位置まで進入した時点でその押し込みを停止し、図2(B)に示すように右側に後退させる。すると、バネ19はポンチ30の圧力から解放され、その弾性により元の長さに伸長する。この結果、図示のように、スライドダイス20も係るバネ19,19に押されてキャビティ12内を摺動し当初の位置に復帰する。また、ノックアウトピン17を図示のように右側に突出させ、ブランク2をダイス10の小径部18から離脱させる。
図2(B)に示す状態で、スライドダイス20とダイス10とをそれぞれ2分割する。その結果、図2(C)に示す成形体3が得られる。この成形体3は、ブランク2の先端部4の付近にリング形のフランジ6を、後端に傾斜面7と円錐形の凹み9とを両側に有する円錐形状のフランジ8をそれぞれ一体に有している。
【0017】
以上のように、据え込み鍛造装置1を用いて、所定温度域に加熱したブランク2を据え込み鍛造を行うと、ポンチ30の1回の押し込み動作のみにより、このポンチ30とダイス10及びスライドダイス20とによる前述した協動作用が行われる。この結果、ブランク2の両端に一対のフランジ(太径部)6,8を同時に精度良く鍛造成形することができる。従って、前記図5で説明した従来の方法に比べて少ない工程数と鍛造装置により、ブランクから一対のフランジ等の太径部を有する成形体3を容易且つ確実に得ることができる。しかも、工程間でのブランクの移送や反転、或いは再加熱や再セットの手間も省略できると共に、形成すべきフランジ等の一対の太径部を形状・寸法精度良く成形することができる。
【0018】
図3(A)及び(B)は、前記成形体3の次の鍛造工程を例示する。
図3(A)に示すように、成形体3は、そのブランク2を割り型のダイス40における透孔41内に挿入されると共に、円錐形状のフランジ8をダイス40のキャビティ42内に収容される。このキャビティ42は球面部43を透孔41寄りに有する。また、成形体3の先端部4とフランジ6は、ダイス40の左側に突出する。図3(A)で左側に位置する補助ダイス44は、上記先端部4及びフランジ6を収容可能な凹部45と段部46とを有する。図3(A)で右側に位置するポンチ47は、先端の半球面48とこれに隣接してリング形のリブ49とを有する。
【0019】
図3(A)において、補助ダイス44を右側に移動しダイス40の先端面に接触させた後、ポンチ47をキャビティ42内に押し込む。すると、図3(B)に示すように、成形体3の先端部4とフランジ6は、補助ダイス44の凹部45と段部46内に収容され、且つフランジ6は、両ダイス40,44間に挟持される。
一方、図3(B)に示すように、ポンチ47はダイス40のキャビティ42内に進入し、その半球面48が成形体3のフランジ8を左側に押圧する。この結果、フランジ8は、ダイス40の球面部43とポンチ47の半球面48及びリブ49に囲まれた空間内に流動変形し、図示のような半球面部8aに成形される。係る半球面部8aとフランジ6を有する成形体3aは、更に図示しない鍛造工程を経ることにより、例えば自動車のトラニオンソケットに成形することができる。
【0020】
また、図3(C)及び(D)は成形体3の別の鍛造工程を例示する。尚、図3(C)と(D)は、成形体3とダイス50,54やポンチ58の上半分を図示する。
図3(C)に示すように、成形体3は、そのブランク2を割り型のダイス50における透孔51内に挿入され、且つ円錐形状のフランジ8をダイス50のキャビティ52内に収容される。該キャビティ52は、垂直面53を透孔51寄りに有する。また、成形体3の先端部4とフランジ6は、ダイス50の左側に突出する。
図3(C)で左側に位置する補助ダイス54は、上記先端部4及びフランジ6を収容可能な凹部55と段部56を有する。図3(C)で右側には、ダイス50のキャビティ52内に進入する円柱形のポンチ58が位置している。
【0021】
図3(C)において、補助ダイス54を右側に移動しダイス50の先端面に接触させた後、ポンチ58をキャビティ52内に押し込む。すると、図3(D)に示すように、成形体3の先端部4とフランジ6は、補助ダイス54の凹部55と段部56内に収容され、且つフランジ6は、両ダイス50,54間に挟持される。
一方、図3(D)に示すように、ポンチ58は、ダイス50のキャビティ52内に進入し、その先端面59が成形体3のフランジ8を左側に押圧する。この結果、フランジ8は、ダイス50の垂直面53とポンチ58の先端面59に囲まれた空間内に流動変形し、図示のような円盤形のフランジ8bに成形され、一対のフランジ6,8bを有する成形体3bが得られる。
【0022】
図4(A)は、前記鍛造装置1の変形形態の据え込み鍛造装置1aを示す。この装置1aは、前記と同じダイス10と、スライドダイス20a及びポンチ30aを有する。図4(A)に示すように、スライドダイス20aは、その凹部24内の透孔22寄りに垂直面25を有する。また、ポンチ30aはその先端面34の中心付近にやや小さい円錐形の凸部35を有する。
図4(A)に示すように、予め所定温度域に加熱した円柱形のブランク2をダイス20のキャビティ12内で且つスライドダイス20aの透孔22を貫通してセットする。次に、ポンチ30aを左側に移動して、ダイス20のキャビティ12内に進入させ、且つ円錐部35を含む先端面34をスライドダイス20aの凹部24内に押し込む。
【0023】
その結果、図4(B)に示すように、ブランク2の後端寄りには、スライドダイス20の凹部24内においてその垂直面25とポンチ30の先端面34とに挟まれたリング形の隙間が形成される。これにより、ブランク2の後端寄りの部分はポンチ30の凸部35に押されて、上記垂直面25と先端面34との隙間に張出してフランジ(太径部)8cが形成される。一方、ブランク2の先端寄りには、前記同様のフランジ(太径部)6が形成される。従って、係る鍛造装置1aによれば、一対のフランジ6,8cを同時に据え込み鍛造で成形することができる。
【0024】
本発明は以上において説明した各形態に限定されるものではない。
例えば、本発明が適用されるブランクの当初の形状は、前記の円柱体に限らず、断面楕円形の柱形や、四角柱体、六角柱体、八角柱体等の正多角形の柱体や変形多角形の柱体も含まれる。これらに応じて、ダイスのキャビティやスライドダイスの透孔の断面形状、或いはポンチの先端面の形状も上記と相似形にされる。
また、ブランクの材質は、普通鋼や特殊鋼はもとより、種々のステンレス鋼、アルミニウム合金、或いはチタンやチタン合金も含まれ得る。
更に、スライドダイスにおける透孔の中間に成形用のリング溝を設けることにより、ブランクの中間にも太径部を更に形成することも可能である。
尚、本発明が適用される据え込み鍛造方法には、前述した熱間鍛造に限らず、いわゆる温間鍛造を適用することも可能である。
【0025】
【発明の効果】
以上において説明した本発明の据え込み鍛造装置によれば、ダイスとスライドダイスとの間、およびスライドダイスとポンチとの間で、柱状で且つ断面が略同一形状のブランクの両端またはその付近にフランジ等の一対の太径部を1つの工程において確実に精度良く鍛造成形することができる。即ち、1つの工程でブランクの両端又はその付近に太径部分を同時に形状・寸法の精度良く容易且つ確実に成形することができる。しかも、従来に比べ工数が半減でき、その間における反転や移送、或いは再加熱や再セット等の労力も省略できる。
従って、従来に比べ1つの鍛造装置によりブランクの両端又はその付近に一対の太径部を同時に成形することができ、設備コストを低減し、上記鍛造方法を確実に行わせて、生産性や歩留まりの向上に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の鍛造装置およびこれを用いた鍛造工程を示す概略断面図、(B)は(A)に示した鍛造装置のダイスとスライドダイスを示す断面を含む斜視図。
【図2】(A)及び(B)は図1(A)に続く鍛造工程を示す概略図、(C)は本発明の鍛造装置によりブランクから得られた成形体を示す斜視図。
【図3】(A),(B)及び(C),(D)は図2(C)の成形体を鍛造する工程を示す各概略図。
【図4】(A)及び(B)は図1(A)の鍛造装置の変形形態の据え込み鍛造装置と、これを用いた鍛造工程を示す概略図。
【図5】(A)乃至(D)は従来の技術による据え込み鍛造工程を示す概略図。
【符号の説明】
1,1a………据え込み鍛造装置
2………………ブランク
6,8c………フランジ(太径部)
8………………円錐形状のフランジ(円錐形部分、太径部)
10……………ダイス
12……………キャビティ
16……………成形部
19……………コイルバネ(弾性体)
20,20a…スライドダイス
24……………凹部
27……………成形端面
30,30a…ポンチ
34……………先端面(先端部)

Claims (2)

  1. 柱状のブランクを中心軸と同心にして挿入するキャビティを有するダイスと、
    上記キャビティ内に摺動自在に配置され且つ上記ブランクを貫通させるスライドダイスと、
    上記キャビティ内に上記ブランクの軸方向に沿って押込まれ且つブランク及びスライドダイスの各後端面を押圧するポンチと、を備え、
    上記ダイスのキャビティ内の先端部には、太径部を形成する成形部を有し、
    上記スライドダイスは、その先端に上記ダイスの成形部との間でブランクに太径部を成形する成形端面を有し、且つその後端部に前記ポンチの先端部を受け入れる凹部を有し、
    上記ポンチは、側面にスライドダイスの後端面に当接可能なリング状のリブを有する
    ことを特徴とする熱間または温間鍛造用の据え込み鍛造装置。
  2. 前記スライドダイスが、バネ等の弾性体を介して前記ダイスのキャビティ内に摺動自在に配置され、前記ポンチの押込みと同期して摺動すると共に、上記ポンチが後退した際に上記弾性体により当初の位置に復帰する、
    ことを特徴とする請求項記載の熱間または温間鍛造用の据え込み鍛造装置。
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