JP4110560B2 - 画像処理方法及びその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理方法及びその装置に関し、特に、動きを伴う被写体の連写画像に適用できる画像処理方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディジタルカメラなどを用いて電子的に記録された画像データは、加工や編集が容易であり、パーソナルコンピュータなどを用いれば、レタッチやトリミングあるいは色合いの調整を簡単に行うことができるが、高度な編集、例えば、画像中の任意部分を切り出したり、その切り出し部分を他の画像に貼り付けたりするような編集操作は、もっぱらそれに応じた特殊な機能を備えた画像編集ソフトを使用しなければならない。
【0003】
ここで、一部のディジタルカメラにおいて、「連写撮影」と呼ばれるモードを備えたものがある。このモードで撮影すると、短い間隔で複数の画像を記録でき、動きを伴う被写体、例えば、ゴルフスイング、野球やボーリングの投球フォームなどを時系列的に記録してフォーム分析に役立つ画像を得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の連写撮影モードにあっては、撮影された複数の画像を、単に一つの画面上に並べている(図8参照)に過ぎず、全体の動き(フォームの流れなど)を視覚的に把握するという点で不十分であり、この点において、改善すべき課題があった。
【0005】
そこで本発明は、被写体の動きを視覚的に把握できる優れた表現力を具備した画像処理方法及びその装置の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明に係る画像処理方法は、動きを伴う被写体を撮影した連写画像のうち基準とする画像を除く他の画像について輪郭線の抽出を行う第1抽出工程と、前記第1抽出工程によって抽出された輪郭線のうち閉じた輪郭線に内包された他の輪郭線を排除する輪郭線排除工程と、前記他の画像について動き領域の抽出を行う第2抽出工程と、前記輪郭線排除工程によって輪郭線が排除された後の閉じた輪郭線の情報と前記第2抽出工程によって抽出された動き領域情報とに基づいて前記他の画像の動き部分を切り出す切り出し工程と、前記切り出し工程によって切り出された動き部分を前記基準とする画像の上に積層して合成画像を生成する合成画像生成工程と、を含むことを特徴とする。
請求項2記載の発明に係る画像処理方法は、請求項1記載の画像処理方法において、さらに、前記輪郭線排除工程によって輪郭線が排除された後の閉じた輪郭線の情報と前記第2抽出工程によって抽出された動き領域情報とに基づいて前記他の画像に用いるマスク画像を生成するマスク画像生成工程を含み、前記切り出し工程は、このマスク画像を用いて前記他の画像の動き部分を切り出すことを特徴とする。
請求項3記載の発明に係る画像処理方法は、動きを伴う被写体を撮影した連写画像のうち基準とする画像を除く他の画像について輪郭線の抽出を行う第1抽出工程と、前記他の画像について動き領域の抽出を行う第2抽出工程と、前記第1抽出工程によって抽出された輪郭線情報と前記第2抽出工程によって抽出された動き領域情報とに基づいて前記他の画像に用いるマスク画像を生成するマスク画像生成工程と、前記マスク画像生成工程によって生成されたマスク画像を用いて前記他の画像の動き部分を切り出す切り出し工程と、前記切り出し工程によって切り出された動き部分を前記基準とする画像の上に積層して合成画像を生成する合成画像生成工程と、を含むことを特徴とする。
請求項4記載の発明に係る画像処理装置は、動きを伴う被写体を撮影した連写画像のうち基準とする画像を除く他の画像について輪郭線の抽出を行う第1抽出手段と、前記第1抽出手段によって抽出された輪郭線のうち閉じた輪郭線に内包された他の輪郭線を排除する輪郭線排除手段と、前記他の画像について動き領域の抽出を行う第2抽出手段と、前記輪郭線排除手段によって輪郭線が排除された後の閉じた輪郭線の情報と前記第2抽出手段によって抽出された動き領域情報とに基づいて前記他の画像の動き部分を切り出す切り出し手段と、前記切り出し手段によって切り出された動き部分を前記基準とする画像の上に積層して合成画像を生成する合成画像生成手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項5記載の発明に係る画像処理装置は、請求項4記載の画像処理装置において、さらに、前記輪郭線排除手段によって輪郭線が排除された後の閉じた輪郭線の情報と前記第2抽出手段によって抽出された動き領域情報とに基づいて前記他の画像に用いるマスク画像を生成するマスク画像生成手段を備え、前記切り出し手段は、このマスク画像を用いて前記他の画像の動き部分を切り出すことを特徴とする。
請求項6記載の発明に係る画像処理装置は、動きを伴う被写体を撮影した連写画像のうち基準とする画像を除く他の画像について輪郭線の抽出を行う第1抽出手段と、前記他の画像について動き領域の抽出を行う第2抽出手段と、前記第1の抽出手段によって抽出された輪郭線情報と前記第2抽出手段によって抽出された動き領域情報とに基づいて前記他の画像に用いるマスク画像を生成するマスク画像生成手段と、前記マスク画像生成手段によって生成されたマスク画像を用いて前記他の画像の動き部分を切り出す切り出し手段と、前記切り出し手段によって切り出された動き部分を前記基準とする画像の上に積層して合成画像を生成する合成画像生成手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項7記載の発明に係る画像処理装置は、請求項4乃至6の何れかに記載の画像処理装置において、前記基準とする画像を除く他の画像の一部を抽出や画像合成の対象とすることを特徴とする。
請求項8記載の発明に係る記録媒体は、請求項4記載の第1抽出手段、輪郭線排除手段、第2抽出手段、切り出し手段及び合成画像生成手段を実現するためのプログラムを格納したことを特徴とする。
請求項9記載の発明に係る記録媒体は、請求項6記載の第1抽出手段、第2抽出手段、マスク画像生成手段、切り出し手段及び合成画像生成手段を実現するためのプログラムを格納したことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
1.実施の形態その1(アプリケーションソフトへの応用)
以下、本発明の実施の形態を、画像編集ソフトを例にして、図面を参照しながら説明する。
図1において、1は連写撮影モードで記録された複数の画像(以下、連写画像と言う)であり、ここでは、便宜的に野球の投球フォームを記録した4枚の画像1a〜1dで構成されているものとする。なお、これらの画像1a〜1dの記録装置については、特に限定しない。連写モードを備えたディジタルカメラはもちろんのこと、ディジタルビデオカメラであってもよい。ディジタルビデオカメラの場合、必要なシーンの画像をコマ落しで出力すれば、ディジタルカメラと同様な連写画像を得られる。
【0008】
2は、本実施の形態における「画像編集ソフト」であり、図では、便宜的に主要な部分を機能ブロックで表現している。なお、この画像編集ソフト2は、パーソナルコンピュータ上で動作するアプリケーションプログラムの一つである。
一般に、あらゆるアプリケーションプログラムは、オペレーティングシステム(各種ドライバソフトやDLL及びOCXなどの共有コンポーネントを含む)と、パーソナルコンピュータを構成する様々なハードウェア資源との有機的結合によって始めて所要の機能を発揮するものであり、この点において、本実施の形態における画像編集ソフト2も例外ではないが、オペレーティングシステムの働きやパーソナルコンピュータの基本的な動作については、当業者の常識範囲であるから、以下の説明においては、特に発明の理解に必要と思われる事項を除いて説明を省略することにする。
図1において、画像編集ソフト2の主要部分と、その機能の概要は以下のとおりである。
【0009】
<輪郭線抽出部3>
連写画像1の中で最初に記録された画像1aを除く他の画像1b〜1dの輪郭線を抽出する部分である。ここで、輪郭線とは画像のエッジ部分のことであり、人間の視覚上、輝度や色の変化が段差を持って大きく認識される部分のことである。輪郭線の抽出方法としては、例えば、濃淡画像(カラー又はモノクロ)の注目画素とその周辺画素の値(輝度や色の値)を比較して所定値以上の差がある場合に、その注目画素を輪郭線上の画素とみなす方法を利用できる。
【0010】
ところで、画像中の輪郭線は、上述のとおり「画像のエッジ部分」であり、例えば、人間の顔を例にすれば、顔の輪郭以外にも頭髪の生え際、眉毛、目、鼻又は口の輪郭などあらゆるエッジ部分が該当するが、本実施の形態においては、これらの輪郭線の全部を必要としない。すなわち、上記例示に従えば、顔の輪郭線だけが必要で、その輪郭線に内包された、頭髪の生え際、眉毛、目、鼻又は口の輪郭などは必要としない。その理由は、後の説明でも明らかになると思うが、上記輪郭線を入力画像の切り出しに用いるからであり、上記例示に従えば、入力画像から「顔」の部分だけを切り出すために使用されるからである。
したがって、輪郭線抽出部3は、上記の一の機能、すなわち、「連写画像1のうち最初に記録された画像1aを除く他の画像1b〜1dの輪郭線を抽出する」(図2の符号イ→符号ロ参照)ことに加えて、さらに、「閉じた輪郭線に内包された他の輪郭線を排除(除外)する」(図2の符号ロ→符号ハ参照)という二の機能も有している。
【0011】
<動き領域抽出部4>
連写画像1の動き領域を抽出する部分である。動き領域は、例えば、時間軸上に隣り合う二つの画像の同一画素を位置比較して所定値以上の位置ずれがある場合に、その画素を動き領域の画素として判定することができる。
【0012】
<輪郭線修正部5>
動き領域抽出部4で抽出された動き領域の情報は、この輪郭線修正部5において、上記輪郭線抽出部3で抽出された輪郭線の中から動きを伴う輪郭線だけを最終的に取り出すため、言い換えれば、背景画像の輪郭線を排除(除外)するために用いられる。
図3は、動き部分だけの輪郭線を用いて生成された画像切り出し用のマスク画像である。(a)は画像1bに対応するマスク画像、(b)は画像1cに対応するマスク画像、(c)は画像1dに対応するマスク画像であり、いずれも白抜き部分が画像の切り出し範囲である。
【0013】
<画像合成部6>
連写画像1から所要の合成画像7を生成する部分である。この合成画像7は、連写画像1の中で最初に記録された画像1aをベースにして、その上に他の画像1b〜1dの動き部分を順次に積み重ねた画像であり、要するに、全体の動き(図示の計では投球フォームの流れ)を視覚的に把握しやすいように加工した画像である。
【0014】
この合成画像7は、以下の手順▲1▼〜▲4▼により生成される。まず、▲1▼連写画像1の中で最初に記録された画像1aは、ベース画像としてそのまま画像合成部6に入力される。▲2▼他の画像1b〜1dについては、輪郭線抽出部3、動き領域抽出部4及び輪郭線修正部5で動き部分の輪郭線が抽出され、この輪郭線から切り出し用のマスク画像(図3参照)が生成される。そして、▲3▼マスク画像と元画像1b〜1dが画像合成部6に入力され、この画像合成部6で元画像1b〜1dの動き部分の画像が切り出されるとともに、これらの動き部分の画像が各画像の記録順にベース画像の上に積み重ねられる結果、図示の合成画像7が作られる。
【0015】
以上のとおり、本実施の形態の「画像編集ソフト」によれば、動きを伴う被写体の連写画像1を入力するだけで、その連写画像1を構成する1枚目の画像1aをベース画像として、その画像1aの上に2枚目から4枚目までの画像1b〜1dの動き部分の絵が積層合成されるので、例えば、当該連写画像1を野球の投球フォームとすれば、フォームの流れを1枚の合成画像7にまとめることができ、きわめて表現力に優れた画像の加工を特別な手順等を要することなく行うことができるという格別な効果が得られる。なお、上記実施の形態では、パーソナルコンピュータ上で動作するアプリケーションプログラムを例にしたが、これに限定されない。例えば、プリンタなどの画像印刷装置に内蔵されたファームウェアであってもよいし、あるいは、以下に説明するディジタルカメラやディジタルビデオカメラの内蔵プログラムであってもよい。
【0016】
2.実施の形態その2(ディジタルカメラへの応用)
図4は、本実施の形態におけるディジタルカメラの外観図である。ディジタルカメラ10は、特に限定しないが、本体部11と、この本体部11に回動可能に取り付けられたカメラ部12とに分かれており、カメラ部12の前面(図面の裏面側)には図示を略したレンズが装着されている。レンズの後ろには、これも図示を略したCCD(電荷結合素子)が取り付けられており、後述の撮影モードの際に、レンズから取り込まれた被写体の像を電気信号に変換して所定周期のフレーム画像を生成できるようになっている。
【0017】
一方、本体部11には、画像(本実施の形態では、特に連写画像とその合成画像)を確認するための平面表示装置、例えば、液晶ディスプレイ13が取り付けられているほか、シャッターキー14を始めとする各種の操作キー類が適宜の位置に取り付けられている。ちなみに、操作キーは、例えば、プラスキー15、マイナスキー16、デリートキー17、電源スイッチ18、モードキー19、ディスプレイキー20、ズームキー21、セルフタイマーキー22、ファンクションスイッチ23などであり、これら各キーのうち、特に後述のフローチャートの動作を理解するのに必要と思われるものを説明すれば以下のとおりである。
【0018】
(1)シャッターキー14:
通常の撮影や連写撮影などの撮影モードではその名前通りの役目を果たすが、撮影済みの画像を再生する再生モードでは選択された機能の「実行」キーの役割を果たす。
(2)プラスキー15:
シングル表示の場合は表示画像をプラス方向(最新画像の方向)に向かって選択するキー、マルチ画面(連写画像の表示画面含む)や各種設定画面の場合は画面上のカーソルを下や右方向へ移動させるキーである。
(3)マイナスキー16:
方向が逆向きである以外、プラスキーと同じ機能である。
(4)モードキー19:
撮影モードや再生モードにおいて、様々な機能を選択するキーであり、特に、本実施の形態では、連写画像の合成画像を表示したり、出力したりする機能を選択できるものである。
(5)ファンクションスイッチ23:
撮影モードと再生モードを切り替えるスライドスイッチである。上にスライドすると撮影モード、下にスライドすると再生モードになる。
【0019】
図5は、本実施の形態におけるディジタルカメラのブロック図である。30はレンズ、31はCCD、32は垂直ドライバ、33はタイミング発生器(TG:Timing Generator)、34はサンプルホールド回路、35はアナログディジタル変換器、36はカラープロセス回路、37はDMAコントローラ、38はDRAMインターフェース、39はDRAM、40はフラッシュメモリ、41はCPU、42はJPEG(Joint Photographic Coding Experts Group)回路、43はVRAM、44はVRAMコントローラ、45はディジタルビデオエンコーダ、46は液晶ディスプレイ(図4の符号13と同じもの)、47はバス、48はキー入力部、49はタッチパネルである。
【0020】
キー入力部48は、上述の様々な操作キーを備えるほか、液晶ディスプレイ46の前面に取り付けられたタッチパネル49からの座標情報を所定の信号形式に変換してCPU41に出力するタッチパネルインターフェース50を備えていてもよい。なお、タッチパネル49は図6に示すように、液晶ディスプレイ46の画面と同程度の大きさの透明パネル49aに多数の縦横配線49b、49cを敷設し、配線の各交差点に小さなスイッチ49dを形成したものであり、指やペン先で触れた位置のスイッチがオンになって、その位置の座標情報を生成するものである。
【0021】
記録モードにおいては、まず、レンズ30の後方に配置されたCCD31が垂直ドライバ32やタイミング発生器33からの信号で駆動され、レンズ30で集められた映像が一定周期毎に光電変換されて1画面分の画像信号が出力される。そして、この画像信号がサンプルホールド回路34でサンプリングされ、アナログディジタル変換器35でディジタル信号に変換された後、カラープロセス回路36でディジタルの輝度・色差マルチプレクス信号(YUV信号)が生成される。このYUV信号は、DMAコントローラ37及びDRAMインターフェイス38を介してDRAM39に転送され、DRAM39への転送完了後に、CPU41によって読み出され、VRAMコントローラ44及びディジタルビデオエンコーダ45を介して液晶ディスプレイ46に送られ表示される。
【0022】
この状態でカメラの向きを変えると、DRAM39に保存されているYUV信号が書き換えられ、同時に液晶ディスプレイ46に表示されている画像も変化するが、適宜の時点(所望の構図が得られた時点)で、シャッターキー14を押し下げると、DRAM39に保存されているYUV信号がその時点のYUV信号で固定され、かつ液晶ディスプレイ46に表示されている画像も同時点の画像に固定される。
そして、その時点でDRAM39に保存されているYUV信号は、DRAMインターフェイス38を介してJPEG回路42に送られ、Y、Cb、Crの各コンポーネント毎に8×8画素の基本ブロックと呼ばれる単位でJPEG符号化された後、フラッシュメモリ40に書き込まれ、1画面分のJPEG画像として記録される。
【0023】
以上の流れが、通常の撮影モードであるが、いわゆる連写撮影モードでは一回のシャッター操作で連続的に複数枚の画像を記録する。図8は、連写画像の一例であり、先の実施の形態と同様な野球の投球フォームの画像1a〜1dである。画像1a〜1dの撮影順は、左上の画像1a、右上の画像1b、左下の画像1c、右下の画像1dである。
【0024】
図7は、上記連写画像1a〜1dの合成画像を生成・表示するフローチャートであり、このフローチャートは、例えば、所望の連写画像を液晶ディスプレイ46に表示している状態で、モードキー19を操作することによって実行されるものである。
フローを開始すると、まず、連写画像を構成する最初(順番は撮影順)の画像1aを読み込み(S10)、この最初の画像1aをベース画像として作業メモリ上に一時記憶(S30)した後、次順の画像1bを読み込む(S10)。次に、この画像1bの輪郭抽出と動き領域抽出を行い(S40、S50)、これらの輪郭情報と動き情報に基づいて画像1bに対するマスク画像を生成する(S60)。さらに、残りの画像1c、1dについても、同様に輪郭抽出、動き領域抽出及びマスク画像生成を行い(S10、S40、S50、S60)、最後の画像1dの処理を終えると、マスク画像を用いて各画像1b〜1dの動き部分を切り出し、その切り出し画像を一時記憶しておいたベース画像(画像1a)の上に順次に積み重ねて合成画像を生成し(S80)、最後にその合成画像をフラッシュメモリ40に記録すると同時に液晶ディスプレイ46に表示(S90)して処理を終了する。
【0025】
図9は、液晶ディスプレイ46の表示例であり、図8の連写画像1a〜1dのうち撮影順1枚目の画像1aの上に、他の画像1b〜1dの動き部分が積層合成された様子が認められる。
したがって、本実施の形態のディジタルカメラ10によれば、例えば、野球の投球フォームを連写モードで撮影し、その場で上記のフローチャートを実行して図8の合成画像7を液晶ディスプレイ46に表示できるから、フォームの研究などに用いて極めて好都合な表現力に優れた加工画像の表示を行うことができるという格別な効果が得られる。
【0026】
なお、以上二つの実施の形態では、連写画像1を構成する複数の画像1a〜1dの全部を用いて合成画像7を生成したが、これに限らない。必要な画像だけを選択できるようにしてもよい。例えば、上記のディジタルカメラ10の場合であれば、タッチパネル49aを用いて画像を選択できるようにしてもよい。
【0027】
また、上記ディジタルカメラ10で撮影する際は、三脚等で固定することが望ましい。動き部分の検出を行っているからであり、手ぶれがあると動き検出に悪影響を与えるからである。しかしながら、いちいち三脚等をセットすることは面倒であるから、好ましくは、手ぶれ補正等の技術を応用すべきである。例えば、時間軸上で隣り合うフレーム画像の画素位置相関を行い、同一方向でしかも同程度の位置ずれがある画素については、手ぶれによる位置ずれと判断して動き部分の検出に用いないようにしてもよい。
【0028】
【発明の効果】
本発明によれば、動きを伴う被写体を撮影した連写画像のうち基準とする画像を除く他の画像について輪郭線の抽出と動き領域の抽出を行い、これらの輪郭線情報と動き領域情報とに基づいて前記他の画像の動き部分を切り出し、その切り出し部分を前記基準とする画像の上に積層して合成画像を生成するので、1枚の画像の上に各画像の動き部分を合成した表現力豊かな画像を生成でき、例えば、野球の投球フォームの研究などに用いて好適な画像処理方法又はその装置を実現できる。
請求項1又は4記載の発明によれば、さらに、前記抽出された輪郭線のうち閉じた輪郭線に内包された他の輪郭線を排除し、輪郭線が排除された後の閉じた輪郭線の情報と動き領域情報とに基づいて、前記他の画像の動き部分を切り出すので、切り出し部分に不要な部分を含ませないようにすることができる。
請求項7記載の発明によれば、前記基準とする画像を除く他の画像の一部を抽出や画像合成の対象とするので、所要の画像の間引きなどを適宜に行うことができ、合成画像のアレンジ性の向上を図ることができる。
請求項2、3、5、又は6記載の発明によれば、輪郭線情報と動き領域情報とに基づいて前記他の画像に用いるマスク画像を生成するので、動き部分の切り出しを確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態(その1)の構成図である。
【図2】実施の形態(その1)の輪郭線抽出及び余分な輪郭線排除の概念図である。
【図3】実施の形態(その1)のマスク画像の概念図である。
【図4】実施の形態(その2)の外観図である。
【図5】実施の形態(その2)のブロック図である。
【図6】実施の形態(その2)のタッチパネルの構成図である。
【図7】実施の形態(その2)のフローチャートである。
【図8】実施の形態(その2)の連写画像の表示状態図である。
【図9】実施の形態(その2)の合成画像の表示状態図である。
【符号の説明】
1 連写画像
1a 最初の画像
1b〜1d 他の画像
3 輪郭線抽出部(検出手段、抽出手段)
4 動き領域抽出部(検出手段、抽出手段)
6 画像合成部(生成手段、切り出し抽出手段、第1生成手段、第2生成手段)
7 合成画像
Claims (9)
- 動きを伴う被写体を撮影した連写画像のうち基準とする画像を除く他の画像について輪郭線の抽出を行う第1抽出工程と、
前記第1抽出工程によって抽出された輪郭線のうち閉じた輪郭線に内包された他の輪郭線を排除する輪郭線排除工程と、
前記他の画像について動き領域の抽出を行う第2抽出工程と、
前記輪郭線排除工程によって輪郭線が排除された後の閉じた輪郭線の情報と前記第2抽出工程によって抽出された動き領域情報とに基づいて前記他の画像の動き部分を切り出す切り出し工程と、
前記切り出し工程によって切り出された動き部分を前記基準とする画像の上に積層して合成画像を生成する合成画像生成工程と、
を含むことを特徴とする画像処理方法。 - さらに、前記輪郭線排除工程によって輪郭線が排除された後の閉じた輪郭線の情報と前記第2抽出工程によって抽出された動き領域情報とに基づいて前記他の画像に用いるマスク画像を生成するマスク画像生成工程を含み、
前記切り出し工程は、このマスク画像を用いて前記他の画像の動き部分を切り出すことを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。 - 動きを伴う被写体を撮影した連写画像のうち基準とする画像を除く他の画像について輪郭線の抽出を行う第1抽出工程と、
前記他の画像について動き領域の抽出を行う第2抽出工程と、
前記第1抽出工程によって抽出された輪郭線情報と前記第2抽出工程によって抽出された動き領域情報とに基づいて前記他の画像に用いるマスク画像を生成するマスク画像生成工程と、
前記マスク画像生成工程によって生成されたマスク画像を用いて前記他の画像の動き部分を切り出す切り出し工程と、
前記切り出し工程によって切り出された動き部分を前記基準とする画像の上に積層して合成画像を生成する合成画像生成工程と、
を含むことを特徴とする画像処理方法。 - 動きを伴う被写体を撮影した連写画像のうち基準とする画像を除く他の画像について輪郭線の抽出を行う第1抽出手段と、
前記第1抽出手段によって抽出された輪郭線のうち閉じた輪郭線に内包された他の輪郭線を排除する輪郭線排除手段と、
前記他の画像について動き領域の抽出を行う第2抽出手段と、
前記輪郭線排除手段によって輪郭線が排除された後の閉じた輪郭線の情報と前記第2抽出手段によって抽出された動き領域情報とに基づいて前記他の画像の動き部分を切り出す切り出し手段と、
前記切り出し手段によって切り出された動き部分を前記基準とする画像の上に積層して合成画像を生成する合成画像生成手段と、
を備えたことを特徴とする画像処理装置。 - さらに、前記輪郭線排除手段によって輪郭線が排除された後の閉じた輪郭線の情報と前記第2抽出手段によって抽出された動き領域情報とに基づいて前記他の画像に用いるマスク画像を生成するマスク画像生成手段を備え、
前記切り出し手段は、このマスク画像を用いて前記他の画像の動き部分を切り出すことを特徴とする請求項4記載の画像処理装置。 - 動きを伴う被写体を撮影した連写画像のうち基準とする画像を除く他の画像について輪郭線の抽出を行う第1抽出手段と、
前記他の画像について動き領域の抽出を行う第2抽出手段と、
前記第1の抽出手段によって抽出された輪郭線情報と前記第2抽出手段によって抽出された動き領域情報とに基づいて前記他の画像に用いるマスク画像を生成するマスク画像生成手段と、
前記マスク画像生成手段によって生成されたマスク画像を用いて前記他の画像の動き部分を切り出す切り出し手段と、
前記切り出し手段によって切り出された動き部分を前記基準とする画像の上に積層して合成画像を生成する合成画像生成手段と、
を備えたことを特徴とする画像処理装置。 - 前記基準とする画像を除く他の画像の一部を抽出や画像合成の対象とすることを特徴とする請求項4乃至6の何れかに記載の画像処理装置。
- 請求項4記載の第1抽出手段、輪郭線排除手段、第2抽出手段、切り出し手段及び合成画像生成手段を実現するためのプログラムを格納したことを特徴とする記録媒体。
- 請求項6記載の第1抽出手段、第2抽出手段、マスク画像生成手段、切り出し手段及び合成画像生成手段を実現するためのプログラムを格納したことを特徴とする記録媒体。
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