JP4110471B2 - リモートセンシング電位検出型車両用電源装置 - Google Patents

リモートセンシング電位検出型車両用電源装置 Download PDF

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Description

本発明はリモートセンシング電位検出型車両用電源装置に関する。
PWM制御により出力電圧調整可能なスイッチング電源装置において、たとえば特許文献1に開示されるように、その出力端子から負荷までの配線電圧降下による負荷給電で電圧の低下を補償するため、負荷端子の電圧(以下、リモートセンシング電位ともいう)を出力調整用の負帰還パラメータとして用いるものが多用されている。
ただし、このようなリモートセンシング電位検出型車両用電源装置、特に振動や機械衝撃が大きい車載のリモートセンシング電位検出型車両用電源装置では、リモートセンシング電位をスイッチング電源へ伝送するリモートセンシング電位検出ラインが断線したり、端子接続が外れたり緩んだりする可能性があった。
このため、従来、図5、図7に示すように、負荷電位(リモートセンシング電位)とは別にスイッチング電源の出力端子電位(ローカル電位)を検出し、リモートセンシング電位が異常低下した場合には、ローカル電位を用いてスイッチング電源のフィードバック制御を行うという対策を実施していた。以下、この方式を二重入力方式ともいう。
更に説明すると、図5の回路は、検出切替判定回路によりリモートセンシング電位の異常な低下を検出した場合だけトランジスタ式マルチプレクサを切り替え、これにより電位差検出回路(アナログ減算回路)である誤差増幅AMPに入力する電圧をリモートセンシング電位からローカル電位に切り替える。図6にその各部電位変化を示す。
また、図7の回路は、リモートセンシング電位とローカル電位とをそれぞれダイオードを通じて誤差増幅AMPに入力する。リモートセンシング電位が異常低下した場合だけリモートセンシング電位側のダイオードはオフ状態となるので、ローカル電位が誤差増幅AMPに入力される。図8にその各部電位変化を示す。
特公平9−294371号公報
しかしながら、上記した図3に示すマルチプレクサ方式では、マルチプレクサのチャッタリング防止(スイッチング電源出力の周期変動防止)などの理由により検出切替判定回路を高速作動させることが困難であり、その結果、リモートセンシング電位が異常低下してから所定遅れ時間(判定遅延時間)経過した後で初めてローカル電位による制御が開始されることになるため、この遅れ時間の間、スイッチング電源は、異常に低下したリモートセンシング電位に基づいて制御されることになり、スイッチング電源の出力電圧が異常増加するという欠点があった。
また、上記した図7に示すダイオード選択方式では、ダイオードの順方向電圧降下のばらつきや温度変動により、出力電圧精度が低下するので、精度向上のため調整工程を要するという欠点があった。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、回路構成の複雑化を抑止し、出力電圧精度の低下を抑止しかつ調整要素の追加を抑制しつつリモートセンシング電位からローカル電位への無制御状態を生じない切替を可能とするリモートセンシング電位検出型車両用電源装置を提供することをその目的としている。
上記課題を解決する請求項1記載の本発明は、直流出力電圧を負荷に出力する出力端子と、前記直流出力電圧を制御するスイッチング素子とを有するスイッチング電源回路部と、読み込まれる前記出力端子の電位としてのローカル電位並びに前記負荷の電位としてのリモートセンシング電位のうち、前記リモートセンシング電位が正常である場合には前記リモートセンシング電位に基づいて決定したPWM制御信号により前記直流出力電圧を制御し、前記リモートセンシング電位が異常低下した場合には前記ローカル電位に基づいて決定したPWM制御信号により前記直流出力電圧を制御する電圧制御回路部とを備えるリモートセンシング電位検出型車両用電源装置において、
前記電圧制御回路部は、前記リモートセンシング電位と所定のリモートセンシング基準電位との差であるリモートセンシング電位差を検出するリモートセンシング電位差検出回路と、前記ローカル電位と所定のローカル基準電位との差であって前記リモートセンシング電位差より正常時に大きく設定されたローカル電位差を検出するローカル電位差検出回路と、前記両電位差のうち小さい方の電位差に対応して形成したPWM制御信号により前記スイッチング電源回路部の前記スイッチング素子をPWM制御するPWM制御回路と、前記ローカル基準電位を実質的に変更するローカル基準電位切替回路と備え、
前記ローカル基準電位切替回路は、前記リモートセンシング電位が異常(所定レベル以下)となったかどうかを判定する判定回路と、前記判定回路の出力電圧に基づいて、前記リモートセンシング電位が異常(所定レベル以下)となった場合に前記ローカル電位差検出部の前記ローカル基準電位を前記直流出力電圧が小さくなる向きに切り替え、前記リモートセンシング電位が所定レベルを超えて回復した場合に前記ローカル電位差検出部の前記ローカル基準電位を前記直流出力電圧が大きくなる向きに切り替える切替回路とを有することを特徴としている。
すなわち、この発明によれば、リモートセンシング電位とその基準電位との差(リモートセンシング電位差)と、ローカル電位とその基準電位との差(ローカル電位差)をダイオードを用いることなく互いに独立に検出し、ローカル電位差がリモートセンシング電位正常時より大きくなるように設定しておき、両電位差のうち小さい方の電位差によりPWM制御を行う。
このようにすれば、正常時にはリモートセンシング電位に基づいたPWM制御により好適な駆動電圧を負荷に給電することができるとともに、車両の振動などにより負荷への電源配線が断線したり、接続不良となったとしても、リモートセンシング電位差が非常に大きくなるので素早くローカル電位差に応じたPWM制御に切り替えることができる。また、上記した従来のマルチプレクサ方式に比較して、スイッチング切替を用いないので切替の時間遅れ特にチャッタリング防止のための高周波成分低減に起因する切替遅延による直流出力電圧の異常上昇を防止することができ、上記した従来のダイオード選択方式に比較して、リモートセンシング電位とローカル電位とを一つの電位差発生回路(アナログ減算回路)に入力するためにダイオードを採用する必要がないので、直流出力電圧の制御精度の向上を実現することができる。
更に、断線や接続不良が生じた場合、スイッチング電源回路部の出力電圧は、ローカル基準電位に相当するところまでしか上昇せず、その後、ローカル電位を低下させることができ、リモートセンシング電位すなわち負荷に印加する電圧が長期にわたって増大することがない。更に、リモートセンシング電位が正常レベルに回復した場合には、ローカル電位差検出部のローカル基準電位を元のレベルに変更するので、ローカル電位差を再びリモートセンシング電位差より大きくすることができるので、リモートセンシング電位基準のPWM制御に復帰することができる。
請求項2記載の構成によれば請求項1記載のリモートセンシング電位検出型車両用電源装置において更に、前記PWM制御回路が、前記リモートセンシング電位差をリモートセンシングPWM制御信号に変換するリモートセンシングPWM変換回路と、前記ローカル電位差をローカルPWM制御信号に変換するローカルPWM変換回路と、実質的に前記両PWM制御信号の論理積信号を形成して前記スイッチング電源回路部のスイッチング素子に出力する論理積信号出力回路とを有し、前記リモートセンシングPWM制御信号が、前記リモートセンシング電位が正常(所定レベル以上)である場合に前記ローカルPWM制御信号よりも小さいデユーテイ比をもち、前記リモートセンシング電位が異常(所定レベル未満)である場合に前記ローカルPWM制御信号よりも大きなデユーテイ比をもつことを特徴としている。
このようにすれば、小さい方の電位差に応じたPWM制御信号を簡単な論理積回路により構成することができるので、回路構成を簡素化することができる。
請求項3記載の構成は請求項2記載のリモートセンシング電位検出型車両用電源装置において更に、前記両電位差検出回路が、前記ローカル電位又は前記リモートセンシング電位がマイナス入力端に、前記基準電位がプラス入力端に入力されるアナログ減算回路からなり、前記両PWM変換回路が、前記ローカル電位差又は前記リモートセンシング電位差がプラス入力端に、三角波の電圧がマイナス入力端に入力されるコンパレータからなり、前記論理積信号出力回路が、前記両PWM制御信号の論理積信号を前記スイッチング素子制御用PWM制御信号として出力するアンドゲートを有することを特徴としている。これにより、回路構成を一層簡素化することができる。
請求項記載の発明は請求項記載のリモートセンシング電位検出型車両用電源装置において更に、前記ローカル基準電位切替回路は、前記判定回路に入力される前記リモートセンシング電位の高周波成分を、前記リモートセンシング電位差検出回路に入力される前記リモートセンシング電位の高周波成分よりも相対的に低減するローパスフィルタを有することを特徴としている。これにより、前記判定回路の誤動作による直流出力電圧の変動を抑止し、かつ、チャッタリングを抑止しつつ無制御状態の発生を防止しつつ、直流出力電圧の精度を向上することができる。
請求項記載の構成は請求項1乃至のいずれか記載のリモートセンシング電位検出型車両用電源装置において更に、前記スイッチング電源回路部は、前記スイッチング素子により構成されて前記スイッチング素子のスイッチングにより入力直流電力を交流電力に変換するインバータと、前記インバータが出力する前記交流電力の電圧を変換するトランスと、前記トランスの出力電力を整流して前記出力端子に直流出力する整流回路とを有することを特徴としている。
この発明の装置では上述したように無制御状態の発生を防止することができるので、無制御状態の発生により、トランス一次電流のデユーティが設定許容レベル以上(たとえば100%)となって前記トランスが磁気飽和することによって、前記スイッチング素子の電流が大幅に増大してしまい、スイッチング素子の劣化や破壊を招くという問題、更にはそれを防ぐためにトランスの大型化を図って最大磁束密度を増大させねばならないという問題を解決することができる。
以下、本発明の好適な実施形態を図1に示すスイッチング電源装置の回路図を参照して説明する。
(回路説明)
図1において、1はバッテリ、2はスイッチング電源回路部、3は負荷(バッテリでもよい)、4、5は出力電源線、6は電圧制御回路部、7はリモートセンシング線である。
スイッチング電源回路部2は、バッテリ1から印加される直流電圧を所定周波数の交流電圧に変換するスイッチング部21と、スイッチング部21の出力電圧を所定電圧に降圧する降圧トランス22と、降圧トランス22の2つの二次コイル電圧を単相全波整流し、平滑する整流・平滑部23とからなる。整流・平滑部23は、スイッチング電源回路部2の出力端子24、25に接続される出力電源線4,5を通じて負荷3に平滑された直流出力電圧を出力する。スイッチング部21は、周知のように4個のスイッチング素子により構成されたフルブリッジ型コンバータである。これらスイッチング素子はPWM制御される。
電圧制御回路部6は、スイッチング電源回路部2の出力端24の電位(ローカル電位)が入力されるローカル電位差検出回路61と、負荷3の電圧(リモートセンシング電位)がリモートセンシング線7を通じて入力されるリモートセンシング電位差検出回路62と、両電位差検出回路61,62の出力電圧を読み込んでスイッチング部21をPWM制御するPWM制御回路63と、リモートセンシング電位に基づいてローカル電位差検出回路61の基準電位(ローカル基準電位)を切り替えるローカル基準電位切替回路64からなる。電圧制御回路部6は、全体として、スイッチング電源回路部2の出力電圧をPWM制御により所定の目標電圧に収束させるフィードバック電圧制御回路である。なお、この実施例では、ローカル電位としてスイッチング電源回路部2の出力端子24の電圧を採用したが、それに限定されないことは当然である。
ローカル電位差検出回路61は、入力されるローカル電位を分圧する抵抗分圧回路611と、その分圧と基準電圧(ローカル基準電位)Vref1との差を求めるアナログ減算回路(誤差増幅回路ともいう)612とからなる。アナログ減算回路612はオペアンプ型差動電圧増幅回路であって、ローカル電位はアナログ減算回路612のマイナス入力端に、基準電圧(ローカル基準電位)Vref1はアナログ減算回路612のプラス入力端に入力される。
リモートセンシング電位差検出回路62は、入力されるリモートセンシング電位を分圧する抵抗分圧回路621と、その分圧と基準電圧(リモートセンシング基準電位)Vref2との差を求めるアナログ減算回路(誤差増幅回路ともいう)622とからなる。アナログ減算回路622はオペアンプ型差動電圧増幅回路であって、リモートセンシング電位はアナログ減算回路622のマイナス入力端に、基準電圧(リモートセンシング基準電位)Vref2はアナログ減算回路622のプラス入力端に入力される。
PWM制御回路63は、電位差検出回路61,62から出力されるローカル電位差とリモートセンシング電位差とのうち、小さい方の電位差に対応するPWM制御信号によりスイッチング電源回路部2のスイッチング部21をPWM制御する回路である。PWM制御回路63は、リモートセンシング電位差をリモートセンシングPWM制御信号に変換するPWMコンパレータ(リモートセンシングPWM変換回路)631と、ローカル電位差をローカルPWM制御信号に変換するPWMコンパレータ(ローカルPWM変換回路)632と、コンパレータ631,632のマイナス入力端にPWM制御信号形成用の三角波電圧を入力する三角波電圧発生回路633と、PWMコンパレータ631,632の出力電圧の論理積信号を出力するアンドゲート(論理積信号出力回路)634と、アンドゲート634の出力電圧を電力増幅するとともに必要なPWM制御電圧に変換するドライブ部635とからなる。
PWMコンパレータ631,632において、アナログ減算回路61が出力するローカル電位差又はアナログ減算回路62が出力するリモートセンシング電位差がプラス入力端に、三角波電圧がマイナス入力端に入力される。
ローカル基準電位切替回路64は、リモートセンシング電位が異常(所定レベル以下)となったかどうかを判定する判定回路641と、リモートセンシング電位が所定レベル以下となった場合にアナログ減算回路612のプラス入力端に入力されるローカル基準電圧Vref1をスイッチング電源回路部2の直流出力電圧が小さくなる向きに切り替え、リモートセンシング電位が所定レベルを超えて回復した場合にローカル基準電圧Vref1を前記直流出力電圧が大きくなる向きに切り替える切替回路642とを有している。
判定回路641は、リモートセンシング電位を抵抗分圧する抵抗分圧回路6411と、その分圧出力を所定の基準電圧と比較するコンパレータ6412と、抵抗分圧回路6411に付設されて抵抗分圧回路6411をローパスフィルタとするコンデンサ6413とを有している。このローパスフィルタは、入力されるリモートセンシング電位に含まれる高周波電圧を除去することにより頻繁な基準電圧(ローカル基準電位)Vref1の切替が生じないようにするものである。
切替回路642は、ローカル基準電圧Vref1として、図示しない定電圧回路から入力された二つの基準電圧Vref1’、Vref1”のうちの一つを選択してアナログ減算回路612のプラス入力端に出力するアナログマルチプレクサであり、コンパレータ6412の出力により切替がなされる。
以下、上記回路の動作を説明する。ただし、負荷3に最大電流が入力する場合における出力電源線4の電圧降下をΔVとする場合に、ローカル基準電圧Vref1はリモートセンシング基準電圧Vref2プラスΔVに相当する基準電圧より大きく設定されている点である。リモートセンシング線7が断線したり、接続不良となったりしてアナログ減算回路622に正常なリモートセンシング電位が入力しない場合を除いて、後述するように電圧制御回路部6はリモートセンシング電位を基準としてスイッチング部21をPWM制御することができる。
(正常時の動作説明)
アナログ減算回路612はローカル基準電圧Vref1とローカル電位VL(正確には分圧)との差を検出し、PWMコンパレータ632はこの電位差すなわちローカル電位差に対応するPWM制御信号P1を出力する。アナログ減算回路622はリモートセンシング基準電圧Vref2とリモートセンシング電位(正確には分圧)VRとの差を検出し、PWMコンパレータ631はこの電位差すなわちリモートセンシング電位差に対応するPWM制御信号P2を出力する。
上記したように、ローカル基準電圧Vref1が大きく設定されているために、アナログ減算回路612は常に大きな電位差を出力し、PWMコンパレータ632が出力するPWM制御信号P1は大きなデユーティ(ただし、1より小さいとする)をもつ。これに対して、リモートセンシング基準電圧Vref2はVref1に対し小さく設定されているために、アナログ減算回路622が出力するリモートセンシング電位差は小さくなり、PWMコンパレータ631が出力するPWM制御信号P2はこのリモートセンシング電位差に対応して相対的に小さいデユーティをもつ。その結果、アンドゲート634は、リモートセンシング電位VRがリモートセンシング基準電圧Vref2に相当する出力電圧に収束するようにスイッチング部21をPWM制御する。スイッチング電源回路部2の動作自体は周知であるので、説明を省略する。なお、この時のローカル基準電圧Vref1の値をリモートセンシング基準電圧Vref2と等しくし、抵抗分圧回路611、612の抵抗比を調整して上記と同様の回路動作を行うことができることは明白である。
(断線時の動作説明)
リモートセンシング線7の断線や接続不良が生じた場合を以下に説明する。
この場合には、アナログ減算回路622に入力されるリモートセンシング電位VRは大きく低下し、アナログ減算回路622は極端に大きなアナログ電圧(アナログ減算回路61の出力電圧より大きい)を出力する。その結果、PWMコンパレータ631が出力するPWM制御信号P2は、PWMコンパレータ632が出力するPWM制御信号P1より大きいデューティとなる。その結果、即座に、アンドゲート634はPWM制御信号P1に対応して、ローカル電位VLがローカル基準電圧Vref1に相当する出力電圧に収束するようにスイッチング部21をPWM制御する。
(ローカル基準電圧Vref1の低減動作)
リモートセンシング電位VRの大きな低下により、コンパレータ6412の出力はローレベルとなり、これにより切替回路642は、ローカル基準電圧Vref1を基準電圧Vref1’から更にそれよりも小さい基準電圧Vref1”に切り替える。これにより、アナログ減算回路612が出力するローカル電位差は小さくなり、スイッチング電源回路部2が出力する直流出力電圧は基準電圧Vref1”に相当する出力電圧まで低下する。ただし、コンデンサ6413の存在により、このローカル基準電圧Vref1の切替は、PWM制御信号P2からPWM制御信号P1への切替から少し遅れる。
(リモートセンシング電位回復時の動作)
リモートセンシング線7の接続修理その他の理由により、アナログ減算回路62に入力されるリモートセンシング電位VRが元の正常な状態に復帰した場合、コンパレータ6412の出力はハイレベルとなり、これにより切替回路642は、基準電圧Vref1”から更にそれよりも大きい基準電圧Vref1’にローカル基準電圧Vref1を切り替える。上述したようにこの切替は遅れるので、この切替が完了するまでの間はスイッチング部21がPWM制御信号P1、P2のどちらで制御されるかは、二つのアナログ減算回路612、622の基準電圧の大きさと出力電源線4に発生するΔVに依存する。しかし、ローカル基準電圧Vref1が基準電圧Vref1’に切り替えられた後は、スイッチング部21はリモートセンシング電位VRが基準電圧Vref2に相当する出力電圧に収束するように制御する。
(各部電位状態の説明)
図1の回路の各部電位状態を図2に示す。
(実施例効果)
この実施例においては、リモートセンシング電位差とローカル電位差という二つの電位差の大小関係を調べその小さい方に従ってPWM制御信号を形成し、これら二つの電位差は基準電圧Vrefの大きさにも依存するので、基準電圧Vref(この実施例においてはローカル基準電圧Vref1)の切替により、PWM制御信号のデユーティを基準電圧切替動作に問題を与えることなく好適値に変更することができる。
(変形態様1)
スイッチング電源回路部2としては、図1のフルブリッジ形式の回路の他、チョッパ形式の回路など公知の任意の回路形式を採用することができる。
(変形態様2)
上記実施例では、PWM制御回路63は、リモートセンシング電位差とローカル電位差とによりPWM制御信号P1、P2を出力する二つのPWMコンパレータ631,632を有していた。このPWM制御回路63を、リモートセンシング電位差とローカル電位差とを比較することにより電位差が小さい方を自動選択してそれに対応するPWM制御信号を形成し、それをスイッチング部21に出力する、回路としてもよい。
たとえば、リモートセンシング電位差とローカル電位差とをコンパレータで比較し、比較結果によりリモートセンシング電位差とローカル電位差とのうち小さい方をアナログマルチプレクサにより選択してPWMコンパレータに入力し、このPWMコンパレータの出力によりスイッチング部21をPWM制御してもよい(図3参照)。
(変形態様3)
また、これら二つの電位差信号を二つのクランプ回路を介してアナログ加算し、このアナログ加算信号をPWMコンパレータに入力してもよい(図4参照)。ただし、これら二つのクランプ回路のうち、電位差が大きい方のクランプ回路はクランプ動作を行って、大きい方の電位差を上記アナログ加算回路に出力しないようにしておく。
実施例の回路を示す回路図である。 図1の回路の各部電位状態を示すタイミングチャートである。 変形態様を示す回路図である。 変形態様を示す回路図である。 従来の回路例を示す回路図である。 図5の回路の各部電位状態を示すタイミングチャートである。 従来の回路例を示す回路図である。 図7の回路の各部電位状態を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1 バッテリ
2 スイッチング電源回路部
3 負荷(バッテリでもよい)
4 出力電源線
5 出力電源線
6 電圧制御回路部
7 リモートセンシング線
21 スイッチング部
22 降圧トランス
23 整流・平滑部
24 出力端子
25 出力端子
61 ローカル電位差検出回路
62 リモートセンシング電位差検出回路
63 PWM制御回路
64 ローカル基準電位切替回路
611 抵抗分圧回路
612 アナログ減算回路
621 抵抗分圧回路
622 アナログ減算回路
631 PWMコンパレータ
632 PWMコンパレータ
634 アンドゲート(論理積信号出力回路)
641 判定回路
642 切替回路
6413 コンデンサ

Claims (5)

  1. 直流出力電圧を負荷(バッテリを含んでもよい)に出力する出力端子と、前記直流出力電圧を制御するスイッチング素子とを有するスイッチング電源回路部と、読み込まれる前記出力端子の電位としてのローカル電位並びに前記負荷の電位としてのリモートセンシング電位のうち、前記リモートセンシング電位が正常である場合には前記リモートセンシング電位に基づいて決定したPWM制御信号により前記直流出力電圧を制御し、前記リモートセンシング電位が異常低下した場合には前記ローカル電位に基づいて決定したPWM制御信号により前記直流出力電圧を制御する電圧制御回路部とを備えるリモートセンシング電位検出型車両用電源装置において、
    前記電圧制御回路部は、
    前記リモートセンシング電位と所定のリモートセンシング基準電位との差であるリモートセンシング電位差を検出するリモートセンシング電位差検出回路と、
    前記ローカル電位と所定のローカル基準電位との差であって前記リモートセンシング電位差より正常時に大きく設定されたローカル電位差を検出するローカル電位差検出回路と、
    前記両電位差のうち小さい方の電位差に対応して形成したPWM制御信号により前記スイッチング電源回路部の前記スイッチング素子をPWM制御するPWM制御回路と
    前記ローカル基準電位を実質的に変更するローカル基準電位切替回路と、
    を有し、
    前記ローカル基準電位切替回路は、
    前記リモートセンシング電位が所定レベル以下となったかどうかを判定する判定回路と、
    前記判定回路の出力電圧に基づいて、前記リモートセンシング電位が所定レベル以下となった場合に前記ローカル電位差検出部の前記ローカル基準電位を前記直流出力電圧が小さくなる向きに切り替え、前記リモートセンシング電位が所定レベルを超えて回復した場合に前記ローカル電位差検出部の前記ローカル基準電位を前記直流出力電圧が大きくなる向きに切り替える切替回路と、
    を有することを特徴とするリモートセンシング電位検出型車両用電源装置。
  2. 請求項1記載のリモートセンシング電位検出型車両用電源装置において、
    前記PWM制御回路は、
    前記リモートセンシング電位差をリモートセンシングPWM制御信号に変換するリモートセンシングPWM変換回路と、
    前記ローカル電位差をローカルPWM制御信号に変換するローカルPWM変換回路と、
    実質的に前記両PWM制御信号の論理積信号を形成して前記スイッチング電源回路部のスイッチング素子に出力する論理積信号出力回路と、
    を有し、
    前記リモートセンシングPWM制御信号は、
    前記リモートセンシング電位が正常である場合に前記ローカルPWM制御信号よりも小さいデユーテイ比をもち、前記リモートセンシング電位が所定レベル未満である場合に前記ローカルPWM制御信号よりも大きいデユーテイ比をもつことを特徴とするリモートセンシング電位検出型車両用電源装置。
  3. 請求項2記載のリモートセンシング電位検出型車両用電源装置において、
    前記両電位差検出回路は、
    前記ローカル電位又は前記リモートセンシング電位がマイナス入力端に、前記基準電位がプラス入力端に入力されるアナログ減算回路からなり、
    前記両PWM変換回路は、
    前記ローカル電位差又は前記リモートセンシング電位差がプラス入力端に、同じ三角波の電圧がマイナス入力端に入力されるコンパレータからなり、
    前記論理積信号出力回路は、
    前記両PWM制御信号の論理積信号を前記スイッチング素子制御用PWM制御信号として出力するアンドゲートを有することを特徴とするリモートセンシング電位検出型車両用電源装置。
  4. 請求項記載のリモートセンシング電位検出型車両用電源装置において、
    前記ローカル基準電位切替回路は、
    前記判定回路に入力される前記リモートセンシング電位の高周波成分を、前記リモートセンシング電位差検出回路に入力される前記リモートセンシング電位の高周波成分よりも相対的に低減するローパスフィルタを有することを特徴とするリモートセンシング電位検出型車両用電源装置。
  5. 請求項1乃至のいずれか記載のリモートセンシング電位検出型車両用電源装置において、
    前記スイッチング電源回路部は、
    前記スイッチング素子により構成されて前記スイッチング素子のスイッチングにより入力直流電力を交流電力に変換するインバータと、
    前記インバータが出力する前記交流電力の電圧を変換するトランスと、
    前記トランスの出力電力を整流して前記出力端子に出力する整流回路と、
    を有するトランス型DC−DCコンバータからなることを特徴とするリモートセンシング電位検出型車両用電源装置。
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