JP4109841B2 - 半導体集積回路装置および半導体機器システム - Google Patents

半導体集積回路装置および半導体機器システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体集積回路装置及び半導体機器システムに係わり、特に同期型の半導体集積回路装置及び半導体機器システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、シンクロナスDRAM(SDRAM)、ダブルデータレートシンクロナスDRAM(DDR SDRAM)、ラムバスDRAM(RDRAM)などのように、データの入出力を、外部クロックに同期して行う同期型半導体メモリが多数使用されている。
【0003】
そのうち、DDR SDRAMなどはアドレスピン、データ外部ピンなどの外部ピンのH/Lの論理値判定に、外部基準電位VREFを使用している。
【0004】
図6はそのような同期型半導体メモリが組み込まれた半導体機器システムを概略的に示す図、図7は図6中の破線枠A内の拡大図である。
【0005】
図6に示すように、配線基板101には、外部配線とし、外部信号(本例では外部入力信号DIN、及び外部出力信号DOUT)が伝播される外部信号線(DQ)、外部入力信号DINの論理値判定に使用する外部基準電位VREFが印加される外部基準電位線(VREF)、外部入力制御クロックCLOCK1が伝播される外部入力制御クロック線(CLOCK1)、並びに外部出力制御クロックCLOCK2が伝播される外部出力制御クロック線(CLOCK2)がそれぞれ配置されている。配線基板101には、同期型半導体メモリ102が電気的に接続される。
【0006】
同期型半導体メモリ102には外部ピン103が設けられており、配線基板101上に配置された配線はそれぞれ外部ピン103に接続される。これら外部ピン103はそれぞれ、パッド104を介して同期型半導体メモリ102内に配置された内部配線に電気的に接続される。図6及び図7に示す例では、外部配線に接続される内部配線として、外部基準電位線(VREF)に電気的に接続される内部基準電位線(Vref)、外部入力制御クロック線(CLOCK1)に電気的に接続される内部入力制御クロック線(clock1)、外部出力制御クロック線(CLOCK2)に電気的に接続される内部出力制御クロック線(clock2)を有する。
【0007】
次に、その動作を説明する。
【0008】
<信号入力時>
信号入力は、外部入力制御クロックCLOCK1に同期した内部入力制御クロックclock1の上昇エッジ、下降エッジ、もしくは両エッジに同期して行われる。
【0009】
具体的には、入力回路105は、外部入力信号DINを、パッド104を介して内部入力信号Dinとして受ける。そして、この内部入力信号Dinを、内部基準電位Vrefに応じて論理値判定する。
【0010】
この論理値判定は、入力回路102の入力レシーバ(IN.R.)106で行われる。入力レシーバ106は、例えば内部入力信号Dinの電位を、内部基準電位Vrefの電位と比較する。そして、内部入力信号Dinの電位が、内部基準電位Vrefより低い場合には論理値“L”と判断し、反対に低い場合には論理値“H”と判断する。
【0011】
入力レシーバ106は、入力レシーバ制御回路(IN.C.)107により制御される。入力レシーバ制御回路107は、外部入力制御クロックCLOCK1に同期した内部入力制御クロックclock1に基づき、この内部入力制御クロックclock1に同期した入力制御信号を生成する。入力レシーバ106は、内部入力信号Dinを入力制御信号に応答して取り込み、取り込んだ内部入力信号Dinを同期型半導体メモリ102の内部に出力する。
【0012】
<信号出力時>
信号出力もまた、信号入力と同様に、外部出力制御クロックCLOCK2に同期した内部出力制御クロックclock2の上昇エッジ、下降エッジ、もしくは両エッジに同期して行われる。
【0013】
具体的には、出力回路108は、出力ドライバ(OUT.D.)109と、出力ドライバ制御回路(OUT.C.)110とから構成される。同期型半導体メモリの102の内部から出力された内部出力信号Doutは、出力ドライバ109に入力される。
【0014】
出力ドライバ109は、出力ドライバ制御回路(OUT.C.)110により制御される。出力レシーバ制御回路110は、外部出力制御クロックCLOCK2に同期した内部出力制御クロックclock2に基づき、この内部出力制御クロックclock2に同期した出力制御信号を生成する。出力ドライバ109は、内部出力信号Doutを、出力制御信号に同期して出力し、パッド104、及び外部ピン103を介して外部信号線DQを駆動する。これにより、外部信号線DQには、外部出力信号DOUTが伝播される。
【0015】
このような同期型半導体メモリ102の内部でノイズが発生し、このノイズの影響を、内部入力制御クロックclock1、内部出力制御クロックclock2、及び内部基準電位Vrefが受けた、とする。この場合、下記のような状況が想定される。
【0016】
<内部入力制御クロックclock1がノイズの影響を受けたとき>
図8A及び図8Bに示すように、内部入力制御クロックclock1がノイズの影響を受けると、例えばその位相が外部入力制御クロックCLOCK1からずれる。このため、入力回路105の信号取り込みタイミングが、外部入力制御クロックCLOCK1のエッジからずれてしまう。この結果、入力回路105のセットアップ時間tS、及びそのホールド時間tHが変化する。セットアップ時間tS、及びホールド時間tHが変化すると、入力回路105が信号を取り込むことが困難になる。
【0017】
<内部出力制御クロックclock2がノイズの影響を受けたとき>
図9A及び図9Bに示すように、内部出力制御クロックclock2がノイズの影響を受けると、上記クロックclock1と同様に、例えばその位相が外部出力制御クロックCLOCK2からずれる。このため、出力回路108の信号出力タイミングが、外部出力制御クロックCLOCK2のエッジからずれてしまう。この結果、外部信号線DQに伝播される外部出力信号DOUTのタイミングが、外部出力制御クロックCLOCK2のエッジからずれ、出力時間tQが変化する。出力時間tQが変化すると、例えば図示せぬメモリコントローラが、外部出力信号DOUTを取り込むことが困難になる。
【0018】
<内部基準電位Vrefがノイズを受けたとき>
図10A及び図10Bに示すように、内部基準電位Vrefがノイズの影響を受けると、その電位が変動する。内部基準電位Vrefが変動すると、入力信号の“L”レベルまでの電位差、又はその“H”レベルまでの電位差がそれぞれ、小さくなってしまう。内部基準電位Vrefのレベルは、“L”レベルと、“H”レベルとの中間レベルに設定される。このため、内部基準電位Vrefと“L”レベル、又は“H”レベルとの電位差が小さくなると、入力レシーバ106の論理値判定が困難になる。
【0019】
現在、これらの事情には、セットアップ時間tS、ホールド時間tH、出力時間tQそれぞれにタイミングマージン(以下tSマージン、tHマージン、tQマージン)を確保し、内部基準電位Vrefに対しては、電圧マージン(以下VrefLマージン、VrefHマージン)を確保することで、対処している。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、今後、さらに進展する同期型半導体メモリの高速データ伝送や大量データ伝送を考えると、外部入力制御クロックCLOCK1、内部出力制御クロックCLOCK2の周波数は、さらに高まる可能性が強い。このため、tSマージン、tHマージン、及びtQマージンの確保が難しくなってくる。
【0021】
また、同期型半導体メモリの高集積化や大規模容量化の要求を考えると、電源電圧は、さらに低下される可能性があり、その場合には、VrefLマージン、VrefHマージンの確保も困難になってしまう。
【0022】
この発明は、上記の事情に鑑み為されたもので、その目的は、外部ピンの信号入出力タイミングマージン、及び外部ピンの電圧マージンの少なくともいずれかが悪化し難い半導体集積回路装置及び半導体機器システムを提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明に係る半導体集積回路装置では、パッドを有し、このパッドの一方側に、外部からの外部入力信号を、前記パッドを介して受ける入力回路と、前記入力回路に入力制御クロックを供給する入力制御クロック線と、前記入力回路に前記入力信号の論理値判定に使用する基準電位を供給する基準電位線と、前記パッドを内部からの内部出力信号に応じて駆動する出力回路のうち、少なくとも最終段のトランジスタを除く第1の回路部分と、前記出力回路に、出力制御クロックを供給する出力制御クロック線と、前記入力回路と第1の回路部分とに電源を供給する電源線とを配置する。そして、前記パッドの他方側に、前記出力回路のうち、少なくとも最終段のトランジスタを含む第2の回路部分と、前記最終段のトランジスタに、電源を供給する出力電源線とを配置したことを特徴とする。
【0024】
また、上記目的を達成するために、この発明に係る半導体機器システムでは、外部信号が伝播される外部信号線、前記外部信号の論理値判定に使用する外部基準電位が印加される外部基準電位線、外部入力制御クロックが伝播される外部入力制御クロック線、並びに外部出力制御クロックが伝播される外部出力制御クロック線を有する配線基板と、パッドを有し、このパッドの一方側に、前記外部基準電位線に電気的に接続される内部基準電位線、前記外部入力制御クロック線に電気的に接続される内部入力制御クロック線、外部出力制御クロック線に電気的に接続される内部出力制御クロック線、並びに前記外部信号を、前記パッドを介して受け、この外部信号を前記内部基準電位線の電位に応じて論理値判定するとともに、前記内部入力制御クロック線を伝播する内部制御クロックに同期して内部に取り込む入力回路、この入力回路に電源を供給する電源線を配置し、前記パッドの他方側に、前記内部出力制御クロック線を伝播する内部出力制御クロックに同期して、前記外部信号線を、前記パッドを介して駆動する出力ドライバ、並びにこの出力ドライバに電源を供給する出力電源線を配置した半導体集積回路装置とを具備することを特徴としている。
【0025】
本願発明者らは、半導体集積回路装置の内部で発生するノイズの一因に、出力回路に電源を供給する内部出力電源線のノイズがあることをつきとめた。出力回路、特にその出力ドライバは、外部信号線を駆動するために、大きな電流駆動能力を持つ。このため、内部出力電源線には、例えば入力回路等に電源を供給する電源線に比べ、より大量の電流が流れ込む。しかも、内部出力電源線は、外部信号線を駆動するための電源であるにも係わらず、半導体集積回路装置内部に形成されるため、半導体機器システムとして考えた場合、その配線容量は、大変に小さい。従って、ノイズが発生しやすい。この内部出力電源線に発生したノイズは、半導体集積回路装置の内部で、内部入力制御クロック線、内部基準電位線、及び内部出力制御クロック線に、カップリングにより伝わってしまう。
【0026】
そこで、上記半導体集積回路装置及び半導体機器システムのように、出力回路のうち、少なくとも最終段のトランジスタを含む第2の回路部分と、最終段のトランジスタに、電源を供給する出力電源線とを、パッドの他方側に配置する。
【0027】
この構成により、内部入力制御クロック線、内部基準電位線、及び内部出力制御クロック線がそれぞれ、出力電源線から遠ざけられ、これら内部入力制御クロック線、内部基準電位線、及び内部出力制御クロック線に、出力電源線からカップリングにより伝わるノイズを軽減することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。この説明に際し、全図にわたり、共通する部分には共通する参照符号を付す。
【0029】
図1は、この発明の一実施形態に係る半導体集積回路装置及び半導体機器システムを概略的に示す図、図2は図1中の破線枠A内の拡大図である。
【0030】
図1に示すように、配線基板1には、外部配線とし、外部信号(本例では外部入力信号DIN、及び外部出力信号DOUT)が伝播される外部信号線(DQ)、外部入力信号DINの論理値判定に使用する外部基準電位VREFが印加される外部基準電位線(VREF)、外部入力制御クロックCLOCK1が伝播される外部入力制御クロック線(CLOCK1)、並びに外部出力制御クロックCLOCK2が伝播される外部出力制御クロック線(CLOCK2)がそれぞれ配置されている。配線基板1には、この発明に係る半導体集積回路装置、本例では、同期型半導体メモリ2が電気的に接続される。同期型半導体メモリ2の好ましい例としては、SDRAM、DDR DRAM、RDRAMなどの同期型DRAMが挙げられる。また、同期型DRAMに限らず、同期型であればSRAMでも良いし、不揮発性半導体メモリであっても良い。
【0031】
同期型半導体メモリ2には外部ピン3が設けられており、配線基板1上に配置された配線はそれぞれ外部ピン3に接続される。これら外部ピン3はそれぞれ、パッド4を介して同期型半導体メモリ2内に配置された内部配線に電気的に接続される。本例では、外部配線に接続される内部配線として、外部基準電位線(VREF)に電気的に接続される内部基準電位線(Vref)、外部入力制御クロック線(CLOCK1)に電気的に接続される内部入力制御クロック線(clock1)、外部出力制御クロック線(CLOCK2)に電気的に接続される内部出力制御クロック線(clock2)を有する。
【0032】
パッド4の一方側には、外部入力信号DINを、パッド4を介して受ける入力回路5と、出力回路8のうち、出力ドライバ9を制御する出力ドライバ制御回路10とが配置されている。さらに外部配線に接続される内部配線、及び内部電源線のうち、パッド4に近い方から順に、内部出力制御クロック線(clock2)、パッド4と入力レシーバ6とを接続する内部信号線(in、図2参照、なお、図1では省略)、内部基準電位線(Vref)、内部入力制御クロック線(clock1)、入力回路8、及び出力ドライバ制御回路10に電源を供給する電源線(低電位電源VSSのみ図示、高電位電源VCCは省略)が配置されている。
【0033】
また、パッド4の他方側には、出力ドライバ9と、内部電源線のうち、出力ドライバ9に電源を供給する出力電源線(VSSQ)が配置されている。
【0034】
次に、その動作を説明する。
【0035】
<信号入力時>
信号入力は、外部入力制御クロックCLOCK1に同期した内部入力制御クロックclock1の上昇エッジ、下降エッジ、もしくは両エッジに同期して行われる。
【0036】
具体的には、入力回路5は、外部入力信号DINを、パッド4を介して内部入力信号Dinとして受ける。そして、この内部入力信号Dinを、内部基準電位Vrefに応じて論理値判定する。
【0037】
この論理値判定は、入力回路2の入力レシーバ(IN.R.)6で行われる。入力レシーバ6は、例えば内部入力信号Dinの電位を、内部基準電位Vrefの電位と比較する。そして、入力レシーバ6が正論理であるとき、内部入力信号Dinの電位が、内部基準電位Vrefより低い場合には論理値“L”と判断し、低い場合には論理値“H”と判断する。入力レシーバ6が負論理であるときには反対に、内部入力信号Dinの電位が、内部基準電位Vrefより低い場合には論理値“H”と判断し、低い場合には論理値“L”と判断する。
【0038】
入力レシーバ6は、入力レシーバ制御回路(IN.C.)7により制御される。入力レシーバ制御回路7は、外部入力制御クロックCLOCK1に同期した内部入力制御クロックclock1に基づき、この内部入力制御クロックclock1に同期した入力制御信号を生成する。入力レシーバ6は、内部入力信号Dinを入力制御信号に応答して取り込み、取り込んだ内部入力信号Dinを同期型半導体メモリ2の内部に出力する。取り込んだ内部入力信号Dinが入力データであった場合には、例えばセンスアンプやメモリセルアレイを含むメモリコア部に向かって出力される。また、アドレス信号であった場合には、例えばアドレスデコーダ等に向かって出力され、コマンド信号であった場合には、コマンドレジスタ等に向かって出力される。
【0039】
<信号出力時>
信号出力もまた、信号入力と同様に、外部出力制御クロックCLOCK2に同期した内部出力制御クロックclock2の上昇エッジ、下降エッジ、もしくは両エッジに同期して行われる。
【0040】
具体的には、出力回路8は、出力ドライバ(OUT.D.)9と、出力ドライバ制御回路(OUT.C.)10とから構成される。同期型半導体メモリの2の内部から出力された内部出力信号Doutは、出力ドライバ9に入力される。
【0041】
出力ドライバ9は、出力ドライバ制御回路(OUT.C.)10により制御される。出力レシーバ制御回路10は、外部出力制御クロックCLOCK2に同期した内部出力制御クロックclock2に基づき、この内部出力制御クロックclock2に同期した出力制御信号を生成する。出力ドライバ9は、内部出力信号Doutを、出力制御信号に同期して出力し、パッド4、及び外部ピン3を介して外部信号線(DQ)を駆動する。これにより、外部信号線(DQ)には、外部出力信号DOUTが伝播される。
【0042】
このような第1実施形態に係る半導体機器システムによれば、出力回路8のうち、少なくとも最終段のトランジスタを含む出力ドライバ9と、最終段のトランジスタに電源を供給する出力電源線VSSQとを、パッド4の他方側に配置するにしたことで、内部入力制御クロック線(clock1)、内部基準電位線(Vref)、及び内部出力制御クロック線(clock2)をそれぞれ、出力電源線VSSQから遠ざけることができる。
【0043】
このため、図3Aに示すように、図3Bに示す従来の同期型半導体メモリに比べて、出力電源線VSSQと内部基準電位線(Vref)との配線間カップリング容量C1、内部入力制御クロック線(clock1)との配線間カップリング容量C2、内部出力制御クロック線(clock2)との配線間カップリング容量C3をそれぞれ小さくできる。よって、これら内部入力制御クロック線(clock1)、内部基準電位線(Vref)及び内部出力制御クロック線(clock2)に、出力電源線VSSQからカップリングにより伝わるノイズを軽減することができる。
【0044】
このようにノイズを軽減できる結果、図8Bに示した外部入力制御クロックCLOCK1と内部入力制御クロックclock1との位相のずれ、図9Bに示した外部出力制御クロックCLOCK2と内部出力制御クロックclock2との位相のずれ、及び図10Bに示した内部基準電位Vrefの変動等をそれぞれ、抑制することができる。よって、セットアップ時間tS、ホールド時間tH及び出力時間tQのタイミングマージン(tSマージン、tHマージン、tQマージン)の悪化、並びに内部基準電位Vrefの電圧マージン(VrefLマージン、VrefHマージン)の悪化をそれぞれ抑制することができる。
【0045】
さらに本例では、図3Aに示すように、図3Bに示す従来に比べて、出力電源線VSSQと内部入力信号Dinが伝播される内部信号線(in)との配線間カップリング容量C4も小さくできる。このため、内部入力信号Dinが、出力電源線VSSQの影響を受け難くなり、内部入力信号Dinの変動等を抑制できる。内部入力信号Dinの変動は、tSマージン、tHマージン、tQマージン、VrefLマージン及びVrefHマージンの悪化させる要因になり得る。
【0046】
本例では、このような要因も排除できるので、tSマージン、tHマージン、tQマージン、VrefLマージン及びVrefHマージンの悪化を抑制する効果が高い。
【0047】
次に、この発明の一実施形態に係る半導体集積回路装置の一レイアウト例を説明する。
【0048】
図4は、この発明の一実施形態に係る半導体集積回路装置の一レイアウト例を示すレイアウト図である。
【0049】
図4に示すように、一レイアウト例は、図2に示したレイアウトを、同期型半導体メモリの、例えば周辺回路領域で必要な数だけ繰り返すことである。周辺回路領域は、チップのセンター部分に区画されることが一般的であり、図4に示すレイアウトは、例えばチップのセンター部分に配置される。しかし、図4に示すレイアウトは、チップのセンター部分に限られて配置されるものではなく、チップの縁に沿って配置されても良い。
【0050】
次に、この発明の一実施形態に係る半導体集積回路装置を用いた一システム例を説明する。
【0051】
図5は、この発明の一実施形態に係る半導体集積回路装置を用いた一システム例を示す図である。この一システム例は、DRAMシステムの例である。
【0052】
図5に示すように、配線基板1上には、外部入力/外部出力データ信号DIN、DOUTが伝播される外部データ信号線(DQ線)、コマンド信号やアドレス信号が伝播される外部制御信号線(RQ線)、外部データ信号DQを伝播する信号の論理値判定に使用する外部基準電位VREFが印加される外部基準電位線(VREF線)、外部入力制御クロックCLOCK1が伝播される外部入力制御クロック線(CLOCK1線)、並びに外部出力制御クロックCLOCK2が伝播される外部出力制御クロック線(CLOCK2線)がそれぞれ配置されている。
【0053】
これらの外部配線のうち、DQ線、RQ線の端部は、終端抵抗を介して終端電位VTERMに終端されている。また、CLOCK1(外部入力制御クロック)線の端部は、同じく終端抵抗を介して終端電位VTERMに終端されている。また、CLOCK1線は、配線基板1上で折り返し、CLOCK2(外部出力制御クロック)線となっている。CLOCK2線の端部には、クロック源11に接続されている。VREF線の端部は、例えば抵抗分割により外部基準電位VREFが印加されている。
【0054】
配線基板1上には、1個のメモリコントローラ12、及びn個の同期型DRAM2-1〜2-nが配置されている。これらメモリコントローラ12、及びn個の同期型DRAM2-1〜2-nはそれぞれ、この発明に係る半導体集積回路装置が用いられ、特に同期型DRAM2-1〜2-nには、図1及び図2に示したような同期型半導体メモリが用いられている。
【0055】
次に、その動作を説明する。
【0056】
<データ書き込み>
図5に示すように、メモリコントローラ12は、例えば同期型DRAM2-1〜2-nのいずれかを選択し、選択したDRAM内のアドレス、およびデータ書き込みを命令するコマンドを、配線基板1上のRQ線に、外部入力制御クロックCLOCK1に同期させて出力する。
【0057】
メモリコントローラ12からの命令により、DRAM2-nが選択された、とする。メモリコントローラ12は、選択されたDRAM2-nに対する入力データDINを、配線基板1上のDQ線に、アドレス及びコマンドと同様に外部入力制御クロックCLOCK1に同期させて出力する。
【0058】
DQ線に出力されたデータDINは、選択されたDRAM2-nの外部ピン及びパッドを介して、DRAM2-nの入力回路に入力される。この後、DRAM2-n内では、上記<信号入力時>の項目で説明したような動作が行われる。これにより、入力データDINが、DRAM2-nの選択されたアドレスの部分に書き込まれる。
【0059】
<データ読み出し>
図5に示すように、メモリコントローラ12は、上記アドレス、およびデータ読み出しを命令するコマンドを、配線基板1上のRQ線に、外部出力制御クロックCLOCK1に同期させて出力する。ここでは、DRAM2-nが選択された、とする。
【0060】
選択されたDRAM2-nは、メモリコントローラ12の命令に応答し、そのメモリコア部から内部出力データを出力する。内部出力データは、DRAM2-nの出力ドライバに入力される。この後、DRAM2-n内では、上記<信号出力時>の項目で説明したような動作が行われる。そして、外部DRAM2-nの出力ドライバは、内部出力データの論理値に応じ、パッドの電位を、内部出力制御クロックclock2に同期して終端電位VTERMより低い電位、又は終端電位VTERMより高い電位とする。これにより、出力データが、配線基板1上のDQ線に出力される。
【0061】
DQ線に出力された出力データDOUTは、メモリコントローラ12の外部ピンに入力され、メモリコントローラ12は、例えば入力されたデータDOUTを、内部出力制御クロックclock2に同期して、その内部に取り込む。
【0062】
この発明に係る半導体集積回路装置は、このようなDRAMメモリシステムに、好適に用いることができる。
【0063】
以上、この発明を一実施形態により説明したが、この発明は、この一実施形態それぞれに限定されるものではなく、その実施に際しては、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。
【0064】
さらに、上記一実施形態には種々の段階の発明が含まれており、一実施形態において開示した複数の構成要件の適宜な組み合わせにより、種々の段階の発明を抽出することも可能である。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、入出力タイミングマージン及び電圧マージンの少なくともいずれかが悪化し難い半導体集積回路装置及び半導体機器システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の一実施形態に係る半導体機器システムを概略的に示す図。
【図2】図2は図1中の破線枠A内の拡大図。
【図3】図3はこの発明の一実施形態に係る半導体集積回路装置の内部配線間カップリング容量と従来の半導体集積回路装置の内部配線間カップリング容量との比較図。
【図4】図4はこの発明の一実施形態に係る半導体集積回路装置の一レイアウト例を示すレイアウト図。
【図5】図5はこの発明の一実施形態に係る半導体集積回路装置を用いた一システム例を示す図。
【図6】図6は従来の半導体機器システムを示す図。
【図7】図7は図6中の破線枠A内の拡大図。
【図8】図8は信号入力時の信号波形図。
【図9】図9は信号出力時の信号波形図。
【図10】図10は論理値判定を示す電圧波形図。
【符号の説明】
1…配線基板、
2…同期型半導体メモリ、
3…外部ピン、
4…パッド、
5…入力回路、
6…入力レシーバ、
7…入力レシーバ制御回路、
8…出力回路、
9…出力ドライバ、
10…出力ドライバ制御回路、
11…クロック源、
12…メモリコントローラ。

Claims (6)

  1. パッドを有し、このパッドの一方側に、
    外部からの外部入力信号を、前記パッドを介して受ける入力回路と、
    前記入力回路に入力制御クロックを供給する入力制御クロック線と、
    前記入力回路に前記入力信号の論理値判定に使用する基準電位を供給する基準電位線と、
    前記パッドを内部からの内部出力信号に応じて駆動する出力回路のうち、少なくとも最終段のトランジスタを除く第1の回路部分と、
    前記出力回路に、出力制御クロックを供給する出力制御クロック線と
    前記入力回路と前記第1の回路部分とに電源を供給する電源線と
    を配置し、
    前記パッドの他方側に、
    前記出力回路のうち、少なくとも最終段のトランジスタを含む第2の回路部分と、
    前記最終段のトランジスタに、電源を供給する出力電源線とを配置したことを特徴とする半導体集積回路装置。
  2. 前記少なくとも最終段のトランジスタを含む第2の回路部分は、前記パッドを駆動する出力ドライバであり、
    前記少なくとも最終段のトランジスタを除く第1の回路部分は、前記出力ドライバを制御する出力ドライバ制御部であることを特徴とする請求項1に記載の半導体集積回路装置。
  3. 前記出力ドライバは、前記パッドと前記出力電源線との間に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の半導体集積回路装置。
  4. 前記パッドは、終端電位に終端された外部信号線に接続され、
    前記出力回路は、前記出力信号の論理値に応じて前記パッドの電位を前記終端電位より低い電位、又は前記終端電位より高い電位とすることを特徴とする請求項1乃至請求項3いずれか一項に記載の半導体集積回路装置。
  5. 外部信号が伝播される外部信号線、前記外部信号の論理値判定に使用する外部基準電位が印加される外部基準電位線、外部入力制御クロックが伝播される外部入力制御クロック線、並びに外部出力制御クロックが伝播される外部出力制御クロック線を有する配線基板と、
    パッドを有し、このパッドの一方側に、
    前記外部基準電位線に電気的に接続される内部基準電位線、前記外部入力制御クロック線に電気的に接続される内部入力制御クロック線、外部出力制御クロック線に電気的に接続される内部出力制御クロック線、並びに前記外部信号を、前記パッドを介して受け、この外部信号を前記内部基準電位線の電位に応じて論理値判定するとともに、前記内部入力制御クロック線を伝播する内部制御クロックに同期して内部に取り込む入力回路、この入力回路に電源を供給する電源線を配置し、
    前記パッドの他方側に、
    前記内部出力制御クロック線を伝播する内部出力制御クロックに同期して、前記外部信号線を、前記パッドを介して駆動する出力ドライバ、並びにこの出力ドライバに電源を供給する出力電源線を配置した半導体集積回路装置と
    を具備することを特徴とする半導体機器システム。
  6. 前記半導体集積回路装置は、半導体メモリであることを特徴とする請求項5に記載の半導体機器システム。
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