JP4108334B2 - 架橋ビスインデニル化合物及び4族メタロセンの合成方法 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、オレフィン重合用触媒として有用な4族メタロセンの合成中間体となる架橋ビスインデニル化合物の合成方法および前記4族メタロセンの合成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
これまで、重合触媒として有用なメタロセンの配位子として、シクロペンタジエンやインデン、フルオレン等を炭素、ケイ素、ゲルマニウムなどの種々の元素により架橋した様々な化合物が合成されており、これらの配位子を誘導化した様々な錯体が比較検討されて、重合反応における錯体の置換基効果について多く報告されている。
その中でアイソタクティックポリプロピレンの生成に有効なC2対称インデニル錯体において、インデニル基の2位に置換基を配置することで、置換基の立体障害によりモノマーへの連鎖移動反応が抑制され、生成ポリマーの分子量が増加し、立体規則性も向上する事が報告されている[Angew. Chem. Int. Ed. Engl., 31, 10, 1347−1350 (1992)]。
これらの知見を基に、ケイ素架橋錯体に関してインデニル基の2位に置換基を配置した種々の錯体が考案されており、アイソタクチックポリプロピレン製造用重合触媒として優れた性能を有していることが報告されている [Organometallics, 13, 954−963 (1994), Organometallics, 13, 964−970 (1994)]。しかしながら、イソプロピリデン架橋錯体は、ケイ素架橋錯体と同様の有効性が予想されたにもかかわらず、これまで合成されていない。
【0003】
2位に置換基のないC2対称イソプロピリデン架橋インデニル錯体の配位子化合物の合成方法は公知であり、アセトンとインデン化合物を反応させ、フルベン化合物を合成後、インデン化合物のアニオンと反応させ合成する方法(反応式(1))や、フルベン化合物を単離することなく、1,2−ジメトキシエタンやN、N−ジメチルホルムアミド等の溶媒中、インデン化合物と、水酸化カリウムやナトリウムエトキシド等の塩基と、アセトンとにより単一容器で目的の配位子を得ることができる方法が報告されており、いずれの方法も好収率で目的の化合物を得ることができる(反応式(2))[Makromol. Chem, Macromol. Symp. 48/49, 253-295, (1991), J. Chem. Research(S), 162, (1992), Synthesis, 469, (1997), EP0722949A2]。
【0004】
【化4】
【0005】
【化5】
【0006】
これらの方法を用いて合成されるイソプロピリデン架橋ビスインデン化合物の例として、イソプロピリデンビス(3-メチル-1-インデン)、イソプロピリデンビス(3-イソプロピル-1-インデン)、イソプロピリデンビス(3-tert-ブチル-1-インデン)[Synthesis, 469-474, (1997)]、イソプロピリデンビス(4,7-ジメチル-1-インデン)[Organometallics, 18, 3781-3791, (1999)]、イソプロピリデンビス[1-(ベンゾ[e]インデン)](特開平11-130808)等が挙げられる。
【0007】
しかし、これらの方法はフルベン化合物を中間体としており、2位に置換基のあるインデン化合物を出発原料として実施した場合、従来の合成法である反応式(1)及び反応式(2)の方法ではフルベン化合物を生成しないためイソプロピリデン架橋化合物を合成することが出来なかった。類似化合物の合成法として、2位にメチル基のあるインデンをジメチルホルムアミド中ナトリウムエトキシドによりホルムアルデヒドと縮合するとメチレン架橋ビスインデニル化合物を単一容器で得られることが報告されている。しかし、この報告内で同様の方法では2位に置換基のあるイソプロピリデン架橋ビスインデイニル化合物は合成出来ないと言及されている[Russian Chemical Bulletin., 49, 5, 942-945 (2000)]。
【0008】
なお、この報告[Russian Chemical Bulletin., 49, 5, 942-945 (2000)]ではイソプロピリデンビスインデンをジハロゲン化してイソプロピリデンビス(2−ブロモインデン)を合成した例が記載されている。この反応は3位に置換基を有するインデンの単なる臭素化例であり、アルキル基への誘導化を意図したものではないため、イソプロピリデンビスインデン化合物をハロゲン化し、更にアルキル基へ誘導化する方法については考察すらされていない。また、特開平10−195260及び特開2001−11089に、2位に置換基を有するイソプロピリデン架橋インデニル化合物を配位子とする錯体を含み得る一般式が記載されているが、これらの実施例においてはメチレン架橋及びシリレン架橋インデニル錯体しか合成されていない。従って、イソプロピリデン架橋インデニル化合物を実際に合成した例はこれまで報告されておらず、その合成方法についても全く示されていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上記のとおり合成不可能であった2位に置換基のあるイソプロピリデン架橋化合物の合成を可能とし、且つこの配位子をもつメタロセンを合成する方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記課題を解決すべく、新規化合物である2位に置換基を有するイソプロピリデン架橋ビスインデニル化合物の合成法を鋭意検討を進めた結果、架橋反応後に2位に置換基を導入する方法を見出し、本反応を完成させるに至った。
【0011】
即ち本発明は、一般式(III):
【化6】
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10は各々独立して互いに同じでも異なっていてもよい水素原子または炭素原子数1〜15の炭化水素基または炭素原子数6〜15の芳香族炭化水素基を表し、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10のうち隣接したR同士は脂肪族環又は芳香族環を形成していてもよく、R11及びR12は各々独立して互いに同じでも異なっていてもよい炭素原子数1〜10の炭化水素基、炭素原子数6〜15の芳香族炭化水素基または酸素原子若しくは硫黄原子を含む炭素原子数4〜15の芳香族複素環基であってもよく、式中の1〜6の番号は炭素原子の位置を表し、式中の破線は、位置1と位置2の炭素原子間又は位置2と位置3の炭素原子間のいずれか一方が、及び位置4と位置5の炭素原子間又は位置5と位置6の炭素原子間のいずれか一方が夫々二重結合であることを示す)で表される架橋ビスインデニル化合物の合成方法であって、
一般式(I):
【化7】
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10、並びに式中の破線はいずれも一般式(III)で定義したものと同義である)で表される化合物をハロゲン化し、一般式(II):
【化8】
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及びR10、並びに式中の破線はいずれも一般式(III)で定義したものと同義であり、X1及びX2は各々独立して互いに同じでも異なっていてもよい塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表す)で表される化合物を合成する工程、および
ニッケル化合物又はパラジウム化合物の存在下、一般式(II)で表される化合物と有機金属化合物との反応により、一般式(III)で表される化合物を合成する工程
を含む、前記架橋ビスインデニル化合物の合成方法に関する。
【0012】
さらに本発明は、一般式(II)で表される化合物を合成する工程が、一般式(I)で表される化合物を(1)ハロヒドリン化反応後、酸による脱水反応を行なう方法、(2)ジハロゲン化した後、塩基による脱ハロゲン化水素を行なう方法、又は(3)ハロエーテル化反応後、脱アルコール反応を行なう方法のいずれかの合成方法による工程であることを特徴とする、前記の架橋ビスインデニル化合物の合成方法に関する。
【0013】
また本発明は、一般式(III)で表される化合物を合成する工程における有機金属化合物が、グリニャール試薬、有機ホウ素化合物、有機亜鉛化合物、有機錫化合物及び有機アルミニウム化合物からなる群より選択されることを特徴とする、前記の架橋ビスインデニル化合物の合成方法に関する。
【0014】
前記R1〜R12として利用可能な炭素原子数1〜15の炭化水素基としては、特に限定されないが、好ましくは炭素原子数1〜6のアルキル基、さらに好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert-ブチル基が挙げられる。また、前記R1〜R12として利用可能な炭素原子数6〜15の芳香族炭化水素基としては、特に限定されないが、好ましくはフェニル基、トルイル基、ナフチル基である。さらにR11及びR12に利用可能な、酸素原子若しくは硫黄原子を含む炭素原子数が4〜15の芳香族複素環基としては、特に限定されないが、好ましくはフリル基、メチルフリル基、ベンゾフリル基、チエニル基が挙げられる。
また、前記R1〜R10において隣接したR同士で形成する環として、特に限定はされないが、好ましくはベンゾ基、ナフト基、テトラヒドロベンゾ基である。
【0015】
また、一般式(II)で表される化合物を合成する工程に用いることができる方法は、一般式(I)で表される化合物を(1)ハロヒドリン化反応後、酸による脱水反応を行なう方法、(2)ジハロゲン化した後、塩基による脱ハロゲン化水素を行なう方法、及び(3)ハロエーテル化反応後、脱アルコール反応を行なう方法などが挙げられるが、特に(1)ハロヒドリン化反応後、酸による脱水反応を行なう方法が好ましい。
【0016】
さらに本発明は、前記の合成方法により得た一般式(III)で表される化合物と4族遷移金属化合物とを反応させることを特徴とする、4族メタロセンの合成方法に関する。
より詳細には、一般式(III)で表される化合物を有機溶剤中アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の水素化物、有機アルカリ金属、又は有機アルカリ土類金属により脱プロトン化した後、各々が独立して同じでも異なっていてもよい4つの脱離基を有する4族遷移金属とを反応させ、2位に置換基を有する4族メタロセンを合成する方法にも関する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
上述の通り、2位に置換基のないイソプロピリデン架橋化合物の合成方法は、フルベン化合物を合成後にインデン化合物とアルカリ金属またはアルカリ土類金属などから調製したアニオンと反応させる方法、又はインデン化合物とアセトンとを水酸化カリウム等の塩基存在下反応させる方法で高収率で得られる事が報告されている。しかしこれらの合成方法を2位に置換基のある化合物に対して行っても反応は進行せず、それ故2位に置換基のあるイソプロピリデン架橋配位子は得られていなかった。
【化9】
【0018】
それに対し、本発明は高収率で得ることの出来る一般式(I)で表される化合物を出発原料として、一般式(II)で表される化合物を経由する反応により、一般式(III)で表される化合物を合成することを可能とする方法である。本法で得られた化合物は、更に各々独立して同じでも異なっていてもよい4つの脱離基を有する4族遷移金属化合物(例えば四塩化ジルコニウム、N-メチルアニリドジルコニウムトリクロリド、ビス(N-メチルアニリド)ジルコニウムジクロリド、テトラキス(ジメチルアミド)ジルコニウムが挙げられるがその限りではない)と反応させることで4族メタロセン錯体の合成が可能となる。
【0019】
一般式(III)で表される化合物のうち、2位に置換基を有する化合物の例として、イソプロピリデンビス(2-メチルインデン)、イソプロピリデンビス(2-エチルインデン)、イソプロピリデンビス(2-プロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-イソプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-ブチルインデン)、イソプロピリデンビス(2-イソブチルインデン)、イソプロピリデンビス(2-ペンチルインデン)、イソプロピリデンビス(2-フェニルインデン)、イソプロピリデンビス(2-フリルインデン)及びイソプロピリデンビス(2-チエニルインデン)などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0020】
一般式(III)で表される化合物のうち、2位と3位に置換基を有し3位の置換基が炭化水素基である化合物の例として、イソプロピリデンビス(2,3-メチルインデン)、イソプロピリデンビス(2-エチル-3-メチルインデン)、イソプロピリデンビス(3-メチル-2-プロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-イソプロピル-3-メチルインデン)、イソプロピリデンビス(2-ブチル-3-メチルインデン)、イソプロピリデンビス(2-イソブチル-3-メチルインデン)、イソプロピリデンビス(3-メチル-2-ペンチルインデン)、イソプロピリデンビス(3-メチル-2-フェニルインデン)、イソプロピリデンビス(2-フリル-3-メチルインデン)、イソプロピリデンビス(3-メチル-2-チエニルインデン)、イソプロピリデンビス(3-エチル-2-メチルインデン)、イソプロピリデンビス(2,3-ジエチルインデン)、イソプロピリデンビス(3-エチル-2-プロピルインデン)、イソプロピリデンビス(3-エチル-2-イソプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-ブチル-3-エチルインデン)、イソプロピリデンビス(3-エチル-2-イソブチルインデン)、イソプロピリデンビス(3-エチル-2-ペンチルインデン)、イソプロピリデンビス(3-エチル-2-フェニルインデン)、イソプロピリデンビス(3-エチル-2-フリルインデン)、
【0021】
イソプロピリデンビス(3-エチル-2-チエニルインデン)、イソプロピリデンビス(2-メチル-3-プロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-エチル-3-プロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2,3-ジプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-イソプロピル-3-プロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-ブチル-3-プロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-イソブチル-3-プロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-ペンチル-3-プロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-フェニル-3-プロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-フリル-3-プロピルインデン)、イソプロピリデンビス(3-プロピル-2-チエニルインデン)、イソプロピリデンビス(2-メチル-3-イソプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-エチル-3-イソプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-ジプロピル-3-イソプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2,3-ジイソプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-ブチル-3-イソプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-イソブチル-3-イソプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-ペンチル-3-イソプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-フェニル-3-イソプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-フリル-3-イソプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(3-イソプロピル-2-チエニルインデン)、イソプロピリデンビス(3-ブチル-2-メチルインデン)、イソプロピリデンビス(3-ブチル-2-エチルインデン)、イソプロピリデンビス(3-ブチル-2-プロピルインデン)、イソプロピリデンビス(3-ブチル2-イソプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2,3-ジブチルインデン)、イソプロピリデンビス(3-ブチル-2-イソブチルインデン)、イソプロピリデンビス(3-ブチル-2-ペンチルインデン)、
【0022】
イソプロピリデンビス(3-ブチル2-フェニルインデン)、イソプロピリデンビス(3-ブチル-2-フリルインデン)、イソプロピリデンビス(3-ブチル-2-チエニルインデン)、イソプロピリデンビス(2-メチル-3-ペンチルインデン)、イソプロピリデンビス(2-エチル-3-ペンチルインデン)、イソプロピリデンビス(3-ペンチル-2-プロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-イソプロピル-3-ペンチルインデン)、イソプロピリデンビス(2-ブチル-3-ペンチルインデン)、イソプロピリデンビス(2-イソブチル-3-ペンチルインデン)、イソプロピリデンビス(2,3-ジペンチルインデン)、イソプロピリデンビス(3-ペンチル-2-フェニルインデン)、イソプロピリデンビス(2-フリル-3-ペンチルインデン)、イソプロピリデンビス(3-ペンチル-2-チエニルインデン)、イソプロピリデンビス(2-メチル-3-ヘキシルインデン)、イソプロピリデンビス(2-エチル-3-ヘキシルインデン)、イソプロピリデンビス(3-ヘキシル-2-プロピルインデン)、イソプロピリデンビス(3-ヘキシル-2-イソプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-ブチル-3-ヘキシルインデン)、イソプロピリデンビス(3-ヘキシル-2-イソブチルインデン)、イソプロピリデンビス(3-ヘキシル-2-ペンチルインデン)、イソプロピリデンビス(3-ヘキシル2-フェニルインデン)、イソプロピリデンビス(3-ヘキシル-2-フリルインデン)及びイソプロピリデンビス(3-ヘキシル-2-チエニルインデン)などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0023】
一般式(III)で表される化合物のうち、2位と4位に置換基を有し4位の置換基が炭化水素基である化合物の例として、イソプロピリデンビス(2,4-ジメチルインデン)、イソプロピリデンビス(2-エチル-4-メチルインデン)、イソプロピリデンビス(4-メチル-2-プロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-イソプロピル-4-メチルインデン)、イソプロピリデンビス(2-ブチル-4-メチルインデン)、イソプロピリデンビス(2-イソブチル-4-メチルインデン)、イソプロピリデンビス(4-メチル-2-ペンチルインデン)、イソプロピリデンビス(4-メチル-2-フェニルインデン)、イソプロピリデンビス(2-フリル-4-メチルインデン)、イソプロピリデンビス(4-メチル-2-チエニルインデン)、イソプロピリデンビス(4-エチル-2-メチルインデン)、イソプロピリデンビス(2,4-ジエチルインデン)、イソプロピリデンビス(4-エチル-2-プロピルインデン)、イソプロピリデンビス(4-エチル-2-イソプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-ブチル-4-エチルインデン)、イソプロピリデンビス(4-エチル-2-イソブチルインデン)、イソプロピリデンビス(4-エチル-2-ペンチルインデン)、イソプロピリデンビス(4-エチル-2-フェニルインデン)、イソプロピリデンビス(4-エチル-2-フリルインデン)、イソプロピリデンビス(4-エチル-2-チエニルインデン)、イソプロピリデンビス(2-メチル-4-プロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-エチル-4-プロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2,4-ジプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-イソプロピル-4-プロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-ブチル-4-プロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-イソブチル-4-プロピルインデン)、
【0024】
イソプロピリデンビス(2-ペンチル-4-プロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-フェニル-4-プロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-フリル-4-プロピルインデン)、イソプロピリデンビス(4-プロピル-2-チエニルインデン)、イソプロピリデンビス(2-メチル-4-イソプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-エチル-4-イソプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-プロピル-4-イソプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2,4-ジイソプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-ブチル-4-イソプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-イソブチル-4-イソプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-ペンチル-4-イソプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-フェニル-4-イソプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-フリル-4-イソプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(4-イソプロピル-2-チエニルインデン)、イソプロピリデンビス(4-ブチル-2-メチルインデン)、イソプロピリデンビス(4-ブチル-2-エチルインデン)、イソプロピリデンビス(4-ブチル-2-プロピルインデン)、イソプロピリデンビス(4-ブチル2-イソプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2,4-ジブチルインデン)、イソプロピリデンビス(4-ブチル-2-イソブチルインデン)、イソプロピリデンビス(4-ブチル-2-ペンチルインデン)、
【0025】
イソプロピリデンビス(4-ブチル2-フェニルインデン)、イソプロピリデンビス(4-ブチル-2-フリルインデン)、イソプロピリデンビス(4-ブチル-2-チエニルインデン)、イソプロピリデンビス(2-メチル-4-ペンチルインデン)、イソプロピリデンビス(2-エチル-4-ペンチルインデン)、イソプロピリデンビス(4-ペンチル-2-プロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-イソプロピル-4-ペンチルインデン)、イソプロピリデンビス(2-ブチル-4-ペンチルインデン)、イソプロピリデンビス(2-イソブチル-4-ペンチルインデン)、イソプロピリデンビス(2,4-ジペンチルインデン)、イソプロピリデンビス(4-ペンチル-2-フェニルインデン)、イソプロピリデンビス(2-フリル-4-ペンチルインデン)、イソプロピリデンビス(4-ペンチル-2-チエニルインデン)、イソプロピリデンビス(2-メチル-4-ヘキシルインデン)、イソプロピリデンビス(2-エチル-4-ヘキシルインデン)、イソプロピリデンビス(4-ヘキシル-2-プロピルインデン)、イソプロピリデンビス(4-ヘキシル-2-イソプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-ブチル-4-ヘキシルインデン)、イソプロピリデンビス(3-ヘキシル-4-イソブチルインデン)、イソプロピリデンビス(4-ヘキシル-2-ペンチルインデン)、イソプロピリデンビス(4-ヘキシル-2-フェニルインデン)、イソプロピリデンビス(4-ヘキシル-2-フリルインデン)及びイソプロピリデンビス(4-ヘキシル-2-チエニルインデン)などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0026】
一般式(III)で表される化合物のうち、2位、4位、7位に置換基を有し4位と7位の置換基が炭化水素基である化合物の例として、イソプロピリデンビス(2,4,7-トリメチルインデン)、イソプロピリデンビス(2-エチル-4,7-ジメチルインデン)、イソプロピリデンビス(4,7-ジメチル-2-プロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-イソプロピル-4,7-ジメチルインデン)、イソプロピリデンビス(2-ブチル-4,7-ジメチルインデン)、イソプロピリデンビス(2-イソブチル-4,7-ジメチルインデン)、イソプロピリデンビス(4,7-ジメチル-2-ペンチルインデン)、イソプロピリデンビス(4,7-ジメチル-2-フェニルインデン)、イソプロピリデンビス(4,7-ジメチル-2-フリルインデン)、イソプロピリデンビス(4,7-ジメチル-2-チエニルインデン)、イソプロピリデンビス(2-メチル-4,7-ジエチルインデン)、イソプロピリデンビス(2,4,7-トリエチルインデン)、イソプロピリデンビス(4,7-ジエチル-2-プロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-イソプロピル-4,7-ジエチルインデン)、イソプロピリデンビス(2-ブチル-4,7-ジエチルインデン)、イソプロピリデンビス(2-イソブチル-4,7-ジエチルインデン)、イソプロピリデンビス(4,7-ジエチル-2-ペンチルインデン)、イソプロピリデンビス(4,7-ジエチル-2-フェニルインデン)、イソプロピリデンビス(4,7-ジエチル-2-フリルインデン)、イソプロピリデンビス(4,7-ジエチル-2-チエニルインデン)、イソプロピリデンビス(2-メチル-4,7-ジプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-エチル-4,7-ジプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2,4,7-トリプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-イソプロピル-4,7-ジプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-ブチル-4,7-ジプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-イソブチル-4,7-ジプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(4,7-ジプロピル-2-ペンチルインデン)、イソプロピリデンビス(4,7-ジプロピル-2-フェニルインデン)、イソプロピリデンビス(4,7-ジプロピル-2-フリルインデン)、イソプロピリデンビス(4,7-ジプロピル-2-チエニルインデン)、イソプロピリデンビス(2-メチル-4,7-ジイソプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-エチル-4,7-ジイソプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-プロピル4,7-ジイソプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2,4,7-トリイソプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-ブチル-4,7-ジイソプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(2-イソブチル-4,7-ジイソプロピルインデン)、イソプロピリデンビス(4,7-ジイソプロピル-2-ペンチルインデン)、イソプロピリデンビス(4,7-ジイソプロピル-2-フェニルインデン)、イソプロピリデンビス(4,7-ジイソプロピル-2-フリルインデン)及びイソプロピリデンビス(4,7-ジイソプロピル-2-チエニルインデン)などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0027】
一般式(III)で表される化合物のうち、2位に置換基を有し隣接するR同士で環を形成する化合物の例として、イソプロピリデンビス(2-メチルベンゾ[e]インデン)、イソプロピリデンビス(2-エチルベンゾ[e]インデン)、イソプロピリデンビス(2-プロピルベンゾ[e]インデン)、イソプロピリデンビス(2-イソプロピルベンゾ[e]インデン)、イソプロピリデンビス(2-ブチルベンゾ[e]インデン)、イソプロピリデンビス(2-イソブチルベンゾ[e]インデン)、イソプロピリデンビス(2-ペンチルベンゾ[e]インデン)、イソプロピリデンビス(2-フェニルベンゾ[e]インデン)、イソプロピリデンビス(2-フリルベンゾ[e]インデン)、イソプロピリデンビス(2-チエニルベンゾ[e]インデン)、イソプロピリデンビス(2-メチルベンゾ[f]インデン)、イソプロピリデンビス(2-エチルベンゾ[f]インデン)、イソプロピリデンビス(2-プロピルベンゾ[f]インデン)、イソプロピリデンビス(2-イソプロピルベンゾ[f]インデン)、イソプロピリデンビス(2-ブチルベンゾ[f]インデン)、イソプロピリデンビス(2-イソブチルベンゾ[f]インデン)、イソプロピリデンビス(2-ペンチルベンゾ[f]インデン)、イソプロピリデンビス(2-フェニルベンゾ[f]インデン)、イソプロピリデンビス(2-フリルベンゾ[f]インデン)、イソプロピリデンビス(2-チエニルベンゾ[f]インデン)、イソプロピリデンビス(2-メチルシクロペンタ[c]フェナンスレン)、イソプロピリデンビス(2-エチルシクロペンタ[c]フェナンスレン)、イソプロピリデンビス(2-プロピルシクロペンタ[c]フェナンスレン)、イソプロピリデンビス(2-イソプロピルシクロペンタ[c]フェナンスレン)、イソプロピリデンビス(2-ブチルシクロペンタ[c]フェナンスレン)、イソプロピリデンビス(2-イソブチルシクロペンタ[c]フェナンスレン)、イソプロピリデンビス(2-ペンチルシクロペンタ[c]フェナンスレン)、イソプロピリデンビス(2-フェニルシクロペンタ[c]フェナンスレン)、イソプロピリデンビス(2-フリルシクロペンタ[c]フェナンスレン)及びイソプロピリデンビス(2-チエニルシクロペンタ[c]フェナンスレン)などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0028】
一般式(III)で表される化合物のうち、2位と4位に置換基を有し4位の置換基が芳香族炭化水素基である化合物の例として、イソプロピリデンビス(2-メチル-4-フェニルインデン)、イソプロピリデンビス(2-エチル-4-フェニルインデン)、イソプロピリデンビス(2-プロピル-4-フェニルインデン)、イソプロピリデンビス(2-イソプロピル-4-フェニルインデン)、イソプロピリデンビス(2-ブチル-4-フェニルインデン)、イソプロピリデンビス(2-イソブチル-4-フェニルインデン)、イソプロピリデンビス(2-ペンチル-4-フェニルインデン)、イソプロピリデンビス(2,4-ジフェニルインデン)、イソプロピリデンビス(2-フリル-4-フェニルインデン)、イソプロピリデンビス(2-チエニル-4-フェニルインデン)、イソプロピリデンビス(2-メチル-4-ナフチルインデン)、イソプロピリデンビス(2-エチル-4-ナフチルインデン)、イソプロピリデンビス(2-プロピル-4-ナフチルインデン)、イソプロピリデンビス(2-イソプロピル-4-ナフチルインデン)、イソプロピリデンビス(2-ブチル-4-ナフチルインデン)、イソプロピリデンビス(2-イソブチル-4-ナフチルインデン)、イソプロピリデンビス(2-ペンチル-4-ナフチルインデン)及びイソプロピリデンビス(2-フェニル-4-ナフチルインデン)などが挙げられるが、この限りではない。
【0029】
一般式(I)で表される化合物から一般式(II)で表される化合物の合成反応においては、インデンの2位に対してハロゲン化を行なう。ハロゲン化を行なう方法として、(1)次亜塩素酸、次亜臭素酸、次亜ヨウ素酸等を用いハロヒドリン化後、酸による脱水を行なう方法、(2)ハロゲン化試剤として、塩素、臭素、ヨウ素を用いジハロゲン化の後、塩基により脱ハロゲン化水素を行なう方法、(3)アルコール又はカルボン酸中、次亜塩素酸、次亜臭素酸、次亜ヨウ素酸等を用いてハロエーテル化又はハロエステル化後、酸による脱アルコール又は脱カルボン酸を行なう方法が挙げられるが、好ましくは(1)次亜塩素酸、次亜臭素酸、次亜ヨウ素酸等を用いハロヒドリン化後、酸による脱水を行なう方法が用いられる。しかしハロゲン化の具体的な方法、反応試剤はこれに限定されるものではない。ハロゲン化反応の具体的な反応の一例として、N-ブロモコハク酸イミド(以下NBS)と水の反応により次亜臭素酸を系中で発生させ、これを用いて一般式(I)で表される化合物をブロモヒドリン化し、その後脱水反応を行なう方法が挙げられる。ブロモヒドリン化反応における好適な条件として、反応溶媒はジメチルスルホキシド又はジオキサンであり、一般式(I)で表される化合物が完溶していることが望ましく、反応温度は−20℃〜120℃、好ましくは0℃〜80℃、さらに好ましくは15℃〜35℃である。ブロモヒドリン化合物の脱水反応における適切な条件として、反応溶媒はトルエン又はテトラヒドロフランであり、脱水剤としてp-トルエンスルホン酸をブロモヒドリン化合物に対して0.01mol%〜100mol%、好ましくは0.1mol%〜20mol%用い、反応温度-70℃〜200℃、好ましくは0℃〜150℃で反応を行ない、一般式(II)で表される化合物を合成することができる。尚、一般式(I)で表される化合物の位置1と位置2の炭素原子間及び位置4と位置5の炭素原子間で二重結合を形成している場合は、特に脱水剤を使用せずともブロヒドリン化合物は直ちに脱水反応を起こし、脱水剤を使用することなく単一容器で一般式(II)で表される化合物を合成することが可能である。
【0030】
次段階である一般式(II)で表される化合物から一般式(III)で表される化合物の合成反応では、ニッケル化合物またはパラジウム化合物存在下、グリニャール試薬、有機ホウ素化合物、有機亜鉛化合物、有機錫化合物、有機アルミニウム化合物などの有機金属化合物、好ましくはグリニャール試薬、有機ホウ素化合物の有機金属化合物と一般式(II)で表される化合物とを反応させ、一般式(III)で表される化合物を合成する。
【0031】
ニッケル化合物の具体例としてテトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル、ビス(シクロオクタジエニル)ニッケル、ジクロロ[1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ニッケル、塩化ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル、及びビス(アセチルアセトナト)ニッケル等が挙げられ、好ましくはテトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル及びジクロロ[1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ニッケルが用いられる。
【0032】
パラジウム化合物の具体例としてテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、塩化[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム、酢酸パラジウム、及び塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムが挙げられ、好ましくはテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム及び塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムが用いられるがこの限りではない。ニッケル化合物又はパラジウム化合物の使用量は、一般式(II)で表される化合物に対して0.01mol%〜100mol%、好ましくは0.05mol%〜20mol%である。
【0033】
グリニャール試薬の具体例として、メチルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウムクロリド、プロピルマグネシウムクロリド、イソプロピルマグネシウムクロリド、ブチルマグネシウムクロリド、sec-ブチルマグネシウムクロリド、tert-ブチルマグネシウムクロリド、フェニルマグネシウムクロリド、ベンジルマグネシウムクロリド、メチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウムブロミド、プロピルマグネシウムブロミド、イソプロピルマグネシウムブロミド、ブチルマグネシウムブロミド、sec-ブチルマグネシウムブロミド、tert-ブチルマグネシウムブロミド、フェニルマグネシウムブロミド、ベンジルマグネシウムブロミド、メチルマグネシウムヨージド、エチルマグネシウムヨージド、プロピルマグネシウムヨージド、イソプロピルマグネシウムヨージド、ブチルマグネシウムヨージド、sec-ブチルマグネシウムヨージド、tert-ブチルマグネシウムヨージド、フェニルマグネシウムヨージド、及びベンジルマグネシウムヨージド等が挙げられる。
【0034】
有機ホウ素化合物の具体例としてフェニルホウ酸、ジメチルフェニルホウ酸、メトキシフェニルホウ酸、エトキシフェニルホウ酸、トルイルホウ酸、フリルホウ酸、チエニルホウ酸、ナフチルホウ酸、及び2,3-ベンゾフリルホウ酸が挙げられ、有機亜鉛化合物の具体例としてトルイルジンクブロミド、及びトルイルジンクヨージドが挙げられ、その他アリール錫化合物、トリアルキルアルミニウム化合物等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
【0035】
一般式(II)で表される化合物から一般式(III)で表される化合物を合成する具体例として、グリニャール試薬又は有機亜鉛化合物を用いる場合、一般式(II)で表される化合物、グリニャール試薬又は有機亜鉛化合物、及びニッケル化合物又はパラジウム化合物とを有機溶剤中混合することにより一般式(III)で表される化合物を得ることができる。反応溶媒はテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等を非制限的例示として挙げることのできるエーテル系溶剤全般である。本反応は0℃〜150℃の温度範囲で実施が可能であるが、限定的なものではなく任意の温度範囲において実施することができる。
【0036】
有機ホウ素化合物を用いる場合、一般式(II)で表される化合物、有機ホウ素化合物、ニッケル化合物若しくはパラジウム化合物及び炭酸ナトリウム若しくはトリエチルアミン等の塩基性化合物の存在下有機溶剤中混合することにより一般式(III)で表される化合物を得ることができる。反応溶媒はテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、N,N-ジメチルホルムアミド等の種々の極性溶媒、芳香族系炭化水素を用いることが可能である。本反応は0℃〜150℃の温度範囲で実施が可能であるが、限定的なものではなく任意の温度範囲において実施することができる。
【0037】
一般式(III)で表される化合物を配位子として用いるメタロセンの合成方法は、配位子を有機溶剤中、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水素化物、又は有機アルカリ金属により脱プロトン化した化合物と、それぞれが独立して同じでも異なっていてもよい4つの脱離基を有する4族遷移金属化合物と反応する方法により2位に置換基を有するイソプロピリデン架橋メタロセン化合物の合成が可能となる。4族遷移金属化合物の例として四塩化ジルコニウム、N-メチルアニリドジルコニウムトリクロリド、ビス(N-メチルアニリド)ジルコニウムジクロリド、シルコニウムの代わりにチタン又はハフニウムを用いた化合物、及び塩素の代わりに臭素又はヨウ素を用いた化合物等があげられるがその限りではない。反応溶媒は、脂肪族系炭化水素、芳香族性炭化水素、エーテル系溶媒、ハロゲン系溶媒及びこれらの混合系溶媒を用いることができる。反応温度は−78℃〜150℃の温度範囲で実施が可能であるが、限定的なものではなく任意の温度範囲において実施することができる。
【0038】
【実施例】
次に、本発明の実施例を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
尚、本実施例において、反応は必要に応じアルゴンガス又は窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下にて行ない、溶剤は脱水したものを用いた。
【0039】
実施例1 イソプロピリデンビス(2−メチル−1−インデン)の合成
▲1▼イソプロピリデンビス(2−ブロモ−1−インデン)の合成
500mlナスフラスコ中にイソプロピリデンビス(1−インデン)(10.0g(36.8mmol))、ジメチルスルホキシド(250ml)、水(3.6ml)を仕込み、水冷した。そこにN-ブロモコハク酸イミド(27.2g(154mmol))を数度に分けて加え、20分撹拌した。反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に投入、酢酸エチル(1L)により抽出した。酢酸エチル層を水洗後、硫酸ナトリウムにより乾燥、塩濾過後、溶媒を留去した。得られた赤橙色固体にイソプロピルアルコール(800ml)を加え、加熱還流し、完全に固体を溶解後、室温で放置した。析出した結晶を回収し、イソプロピリデンビス(2−ブロモ−1−インデン)を12.9g(収率82%)得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3/TMS)δ (ppm) 7.06-7.42 (m, C6環, 8H), 3.63 (s, CH2, 4H), 2.05 (s, CH3, 6H)
【0040】
▲2▼パラジウム触媒を用いたイソプロピリデンビス(2−メチル−1−インデン)の合成
アルゴンガス雰囲気下2L四つ口フラスコにイソプロピリデンビス(2−ブロモ−1−インデン)(22.6g(55.5mmol))、テトラヒドロフラン(750ml)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.68g(0.59mmol))を仕込、氷冷した。そこにメチルマグネシウムブロミド(0.93mol/Lテトラヒドロフラン溶液 126.9ml(118.0mmol))を加え、70℃で6時間加熱撹拌した。室温まで放冷後、希塩酸氷水に反応液を投入、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗後、硫酸マグネシウムで乾燥、塩除去、溶媒を留去した。得られた黄土色固体にイソプロピルアルコール(540ml)を加え、80℃で加熱し、固体を溶解した。その後室温で放置し、析出した結晶を回収して、イソプロピリデンビス(2−メチル−1−インデン)を12.0g(収率77%)得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3/TMS)δ (ppm) 6.98-7.35 (m, C6環, 8H), 3.30 (s, CH2, 4H), 2.21 (s, CH3, 6H), 1.88 (s, CH3, 6H)
【0041】
▲3▼ニッケル触媒を用いたイソプロピリデンビス(2−メチル−1−インデン)の合成
アルゴンガス雰囲気下20mLシュレンク管にイソプロピリデンビス(2−ブロモ−1−インデン)(0.33g(0.767mmol))、ジエチルエーテル(10ml)、 ジクロロ[1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ニッケル(10mg(0.019mmol))を仕込、氷冷した。そこにメチルマグネシウムブロミド(0.95mol/Lテトラヒドロフラン溶液 1.8ml(1.73mmol))を加え、70℃で15時間加熱撹拌した。室温まで放冷後、希塩酸氷水に反応液を投入、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗後、硫酸マグネシウムで乾燥、塩除去、溶媒を留去した。得られた黄土色固体をヘキサン溶媒を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、イソプロピリデンビス(2−メチル−1−インデン)を0.08g(収率35%)得た。
【0042】
実施例2 パラジウム触媒を用いたイソプロピリデンビス(2−フェニル−1−インデン)の合成
アルゴン雰囲気下10mlシュレンク管にイソプロピリデンビス(2−ブロモ−1−インデン)(2.00g(4.65mmol))、テロラヒドロフラン(50ml) 、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.054g(0.0465mmol))を仕込み、氷冷した。そこにフェニルマグネシウムブロミド(1.00mol/L 10.46ml(10.46mmol))を滴下し、75℃で12時間加熱撹拌した。室温まで放冷後、希塩酸氷水に反応液を投入、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗後、硫酸マグネシウムで乾燥、塩除去、溶媒を留去した。得られた黄土色固体にイソプロピルアルコール(80ml)を加え、80℃で加熱し、固体を溶解した。その後室温で放置し、析出した結晶を回収して、イソプロピリデンビス(2−フェニル−1−インデン)を0.92g(収率47%)得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3/TMS) δ (ppm) 7.05-7.56 (m, C6環及びフェニル, 18H), 3.45-3.49 (m, CH2、 4H), 1.48 (s, CH3, 6H)
【0043】
実施例3 イソプロピリデンビス(2−メチル−1−ベンゾ[e]インデン)の合成
▲1▼イソプロピリデンビス(2−ブロモ−1−ベンゾ[e]インデン)の合成
200mlナスフラスコ中にイソプロピリデンビス(1−ベンゾ[e]インデン)(2.00g(5.38mmol))、ジメチルスルホキシド(37ml)、水(0.54ml)を仕込み、水冷した。そこにN-ブロモコハク酸イミド(15.2g(85.40mmol))を数度に分けて加え、20分撹拌した。反応溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に投入、酢酸エチル(100ml)により抽出した。酢酸エチル層を水洗後、硫酸ナトリウムにより乾燥、塩濾過後、溶媒を留去した。得られた赤橙色固体にイソプロピリアルコール(150ml)を加え、加熱還流し、完全に固体を溶解後、室温で放置した。析出した結晶を回収し、イソプロピリデンビス(2−ブロモ−1−ベンゾ[e]インデン)を1.20g(収率42%)得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3/TMS) δ(ppm) 7.25-7.82 (m, C6環, 12H), 4.01 (s、CH2, 4H), 2.15 (s, CH3, 6H)
【0044】
▲2▼パラジウム触媒を用いたイソプロピリデンビス(2−メチル−1−ベンゾ[e]インデン)の合成
アルゴンガス雰囲気100mlシュレンク管にイソプロピリデンビス(2−ブロモ−1−ベンゾ[e]インデン)(1.47g(2.77mmol))、テトラヒドロフラン(50ml)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.36g(0.31mmol))を仕込、氷冷した。そこにメチルマグネシウムブロミド(0.93mol/Lテトラヒドロフラン溶液 6.7ml(6.23mmol))を加え、70℃で11時間加熱撹拌した。室温まで放冷後、希塩酸氷水に反応液を投入、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗後、硫酸マグネシウムで乾燥、塩除去、溶媒を留去した。得られた黄土色固体にイソプロピルアルコール(250ml)を加え、80℃で加熱した。その後室温で放置し、析出した結晶を回収して、イソプロピリデンビス(2−メチル−1−ベンゾ[e]インデン)を0.44g(収率40%)得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3/TMS) δ (ppm) 7.28-7.86 (m, C6環, 12H), 3.66 (s, CH2, 4H), 2.37 (s, CH3, 6H), 2.10 (s, CH3, 6H)
【0045】
実施例4 パラジウム触媒を用いたイソプロピリデンビス[2−(5−メチル−2−フリル)−1−インデン]の合成
アルゴン雰囲気下100mlシュレンク管にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.27g(0.232mmol))を仕込み、そこに炭酸ナトリウム(1.97g(18.6mmol))の水溶液(14ml)、イソプロピリデンビス(2−ブロモ−1−インデン)(2.00g(4.65mmol))のジメトキシエタン(20ml)溶液、ジメトキシ(5−メチル−2−フリル)ボラン(1.46g(11.63mmol))のジメトキシエタン(10ml)溶液を加え、95℃で9時間加熱撹拌を行った。反応液を水に投入し、酢酸エチル(150ml)で抽出した。有機層を水洗後、硫酸ナトリウムにより乾燥した。塩ろ過、溶媒を留去し、得られた黒色粘ちょう物をヘキサン洗浄後、ヘキサン溶媒にてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、イソプロピリデンビス[2−(5−メチル−2−フリル)−1−インデン]を0.40g(収率20%)で得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3/TMS) δ (ppm) 7.72-7.74 (d, C6環, 2H), 7.05-7.35 (m, C6環, 6H), 6.05 (d, フリル, 2H), 5.82 (d, フリル, 2H), 3.43 (s, CH2, 4H), 2.00 (s, CH3, 6H), 1.85 (s, CH3, 6H)
【0046】
実施例5 イソプロピリデンビス(2−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリドの合成
アルゴン雰囲気下500mlシュレンク管にイソプロピリデンビス(2−メチル−1−インデン)(10.0g(33.3mmol))、テトラヒドロフラン(250ml)を仕込、氷冷した。そこに、n-BuLiヘキサン溶液(1.56mol/L 44.9ml(70mmol))を加え、室温で一時間半撹拌した。溶媒を留去し、黒色の粘ちょう物をヘキサンで洗浄、減圧乾燥した。トルエン(250ml)を加え、氷冷し、そこに四塩化ジルコニウム(7.77g、(33.3mmol))を加え、室温で撹拌した。溶媒を濃縮し、塩化メチレン(300ml)で抽出、セライト濾過した。濾液を濃縮し、析出した結晶を濾取した。イソプロピリデンビス(2−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリドを1.2g(収率8%)得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3/TMS) δ(ppm) 8.0 (d, C6環, 2H), 7.41 (d, C6環, 2H), 7.25-7.29 (m, C6環, 2H), 6.97-7.01 (m, C6環, 2H), 6.62 (s, C5環, 2H), 2.60 (s, CH3, 6H), 2.44 (s, CH3, 6H)
Claims (4)
- 一般式(III):
一般式(I):
ニッケル化合物又はパラジウム化合物の存在下、一般式(II)で表される化合物と有機金属化合物との反応により、一般式(III)で表される化合物を合成する工程
を含む、前記架橋ビスインデニル化合物の合成方法。 - 一般式(II)で表される化合物を合成する工程が、一般式(I)で表される化合物を(1)ハロヒドリン化反応後、酸による脱水反応を行なう方法、(2)ジハロゲン化した後、塩基による脱ハロゲン化水素を行なう方法、又は(3)ハロエーテル化反応後、脱アルコール反応を行なう方法のいずれかの合成方法による工程であることを特徴とする、請求項1に記載の架橋ビスインデニル化合物の合成方法。
- 一般式(III)で表される化合物を合成する工程における有機金属化合物が、グリニャール試薬、有機ホウ素化合物、有機亜鉛化合物、有機錫化合物及び有機アルミニウム化合物からなる群より選択されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の架橋ビスインデニル化合物の合成方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の合成方法により、一般式(III)で表される架橋ビスインデニル化合物を合成し、これにさらに4族遷移金属化合物を反応させて4族メタロセンを合成することを特徴とする、4族メタロセンの合成方法。
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