JP4108119B2 - 改良型化学気相堆積チャンバ - Google Patents
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Description
本発明は、半導体チップ(die)の製造に用いられる基板上に、有用な材料層を堆積するための方法及び装置に関するものである。より詳細には、本発明は、例えば化学気相堆積によって基板を処理する際に用いられる改良型の装置及び方法に関する。
化学気相堆積は、通常”CVD”と呼ばれ、半導体基板上に薄い材料層を堆積するために用いられる。CVDプロセスをもって基板を処理するために、真空チャンバが設けられてサセプタが基板を受容するように形成されている。従来の典型的なCVDチャンバでは、ロボットブレード(robot blade)によって基板がチャンバ内に配置され、また、チャンバから取り出される。チャンバには、基板がチャンバの中へ配置されるとき又はチャンバからまさに取り出されようとするとき、基板を配置する中間基板位置決め組立アセンブリ(intermediate substrate positioning assembly)が含まれる。基板をサセプタに配置させるためには、サセプタは基板位置決め組立アセンブリの中央を通って、基板を持ち上げる。それから、サセプタ及び基板は250〜650℃の温度に加熱される。いったん基板がサセプタに配置されて適切な温度に加熱されると、基板上部にあるガスマニホールドを通って先行ガス(precursor gas)が真空チャンバへ供給される。先行ガスは加熱された基板表面と反応して薄い材料層を堆積する。当該ガスが反応して材料層を形成すると、揮発性の副産物ガスが生成されて、これらのガスはチャンバ排気システムを通って真空チャンバの外部へ送り出される。
基板処理の主な目的は各基板からできるだけ多くの有効なチップを得ることである。多くの因子がCVDチャンバ内での基板の処理に影響を及ぼし、また、処理された各基板から形成されるチップの最終歩留まりに影響を及ぼす。これらの因子は、基板上に堆積される材料堆積層の均一性や厚さと、基板に付着して1つ以上のチップを汚染させる汚染物とに影響を及ぼす処理変数を含んでいる。これら両者の因子は、各基板から得られるチップの歩留まりを最大にするために、CVDや他のプロセスで制御されなければならない。
材料堆積層の均一性に影響を及ぼす1つのCVD処理変数は、堆積チャンバ内における反応処理ガス及び未反応処理ガス成分の相対濃度である。チャンバの排気システムには、基板の上方においてその周囲に近接して配置された環状排気チャネルが含まれ、反応した処理ガスがそこを通って排気される。しかしながら、ギャップが環状排気チャネル内に存在し、そこでは基板をチャンバの内外に移動させるためのスリットバルブがチャンバの壁面を貫通している。反応したガス状生成物をチャンバから排気するのは、このギャップの近傍においては余り十分でなく、斯くして、反応生成物はチャンバ内で不均一になる。これは基板上に不均一な材料堆積層を作り出す一因となっているが、その理由としては反応したガス状生成物がチャンバから不均一に排気されるために、チャンバ内のガスの総体積中の反応ガスの相対濃度が基板表面の周りで異なるからである。
材料堆積層の均一性及び厚さに影響を及ぼす上述の因子の他に、CVD処理チャンバには、基板上に受容される場合にはチップの歩留まりを低下させる粒子汚染物の要因源が含まれる。CVDプロセスにおける粒子汚染物の1つの主要な要因源は、処理中にチャンバ表面に堆積した堆積材料である。基板がCVDチャンバ内で処理されるときには、材料層は例えば後述するランプカバーのようにガスと接触しているチャンバ内部の全表面に、区別をつけることなく堆積する。もし、このようなチャンバ表面が、その後に接触や摩擦を受けたり、或いは、材料層がチャンバ表面に緩く付いてチャンバ震盪や振動を受けたりする場合には、材料堆積層の粒子がチャンバ内で自由になって、基板を汚染させる。また、材料堆積層は基板の縁部及び下面と堅固に付着しないのが典型的であり、そのような基板の位置に形成された層は、はがれ落ち粒子状汚染物質になることが知られている。
チャンバ内の粒子発生を制御する1つの方法は、シャドーリングを用いて基板の縁部や下面に堆積層が生じるのを減らすことである。シャドーリングはマスキング部材であって、サセプタの上に受容され、基板の上部外周縁領域と接触し、堆積ガスが基板との接触領域に接近するのを制限している。しかしながら、シャドーリングには、基板の不均一処理の一因となるいくつかの限界がある。揮発性の堆積ガスは依然としてシャドーリングのリップ部の下に移動し、後にははがれ落ちるかもしれない材料層を基板の縁部及び下面に堆積する傾向がある。さらには、シャドーリングの基板との係合が、粒子を作り出す傾向にある。最後に、シャドーリングは基板の外部に熱を取り出すヒートシンクであり、このため、基板及びシャドーリングの間の接触領域近傍の基板の温度を減じ、これがシャドーリング近傍の基板の領域上において、材料堆積層の厚さに影響を及ぼす。
シャドーリングに代わる一つが、1992年1月22日に公開された欧州特許出願No.EPO467 627 A3に開示されている。その出願発明においては、シュラウドが基板の周囲に形成されている。シュラウドには、基板をおおっているが、基板とは接触していないリップが含まれている。ガスが基板の下面に供給されると、このガスの一部が基板とサセプタとの間では外方に向かって流れ、基板とシュラウドとの間に形成されたギャップに流入する。シュラウドには、基板縁部をマスクするよう、不活性ガスを保持できる環状チャネルが作り出されるけれども、EPO467 623 A3に示された構造にはいくつかの欠点がある。第一に、シュラウドがサセプタに受容されているときには、サセプタと位置合わせを行っているが、基板をシュラウドと位置合わせする手段は開示されていない。基板とサセプタとの間の大きな位置ずれは、結果としてシュラウドと基板との間の位置ずれとなり、基板とシュラウドとの間に結果として生じる環状のギャップが、基板の周囲を不均一に取り囲むだろう。このため、基板縁部の種々の場所において、異なったマスキングガス流量となる。第二に、基板の外径から内側にマスキングガスを導入することにより、チャンバ圧力及び処理ガス流量が綿密に制御されていない場合には、基板が処理中にサセプタから離れて浮き上がる。最後に、前記欧州特許出願において、開示されたシュラウドは基板の上面をマスクし、その上への堆積を防止していることが言及されているが、これによって基板の有効領域が減じられる。
基板を汚染する粒子のまた別の要因源は、ひびが入ったり、曲がったり或いは大きな位置ずれが生じたりした基板がチャンバ内に存在している場合に生じる。もし、ひびが入ったり、曲がったり或いはかなり位置ずれが生じたりした基板を扱う場合は、基板がチャンバ内で移動しているとき、かなりの量の粒子汚染物が生じているかもしれない。さらに、多数の基板断片がチャンバ内で遊離している場合には、それらはチャンバコンポーネントに重大な損傷を与える。最終的に、ひびが入ったり、曲がったり或いはかなり位置ずれが生じたりした基板がチャンバ内で処理される場合には、サセプタの上面及び通路が腐食性の反応ガスに晒されることとなる。
発明の概要
本発明は、ブランケット(blanket)、選択的に堆積されるタングステン、タングステンシリサイド、窒化チタン及びその他の堆積材料を高い均一性及び制御能力をもって堆積させるCVD処理装置として有用である。本発明には多数の実施態様が含まれ、独立して又は組合わさって用いられて、処理変数の制御を改善させたり、及び/又は、処理中における基板の汚染の発生を減じたりすることが可能となる。本発明の実施態様はCVDチャンバに関して論じられるけれども、本発明の実施態様は他の基板処理及び処理環境に適用できる。
本発明の第1の実施態様において、かかる装置には、基板が処理中に配置される基板支持部材を有するチャンバが含まれている。基板支持部材上では基板が、基板を基板支持部材の上に配置してチャンバのスリットバルブを介して基板の出し入れを行う位置決め手段をもって配置される。位置決め手段は基板支持部材の動きと一部は連動して、また一部は独立して基板を配置させる。
本発明の第2の実施態様において、チャンバの基板縁部保護システムは、基板が支持部材上に受容されているときに基板の周縁部に環状に広がっているマニホールドを含んでいる。マニホールドは基板の周縁部にガスを分配する。また、位置決め部材が設けられてかかるチャネルを基板縁部と位置合わせするようにしてもよい。基板はシャドーリングの下面に接触しないので、粒子の発生は減じられ、材料堆積層の均一性が増し、したがって基板の使用できる領域が増す。
処理中にはかかる受容プレート(receiving plate)に対して基板を固定するため、受容プレートの上面に凹部(depressions)が設けられ、真空源に対して開口されている。本発明の別の実施態様には、凹部を真空にする真空配管に圧力センサが配設されて、基板上にはひびが入ったり、曲がったり或いはかなり位置ずれしたりした基板の存在に応じて、真空配管内の圧力変化を監視する。
本発明の他の実施態様には、パージガスがチャンバの下側を通って循環して、チャンバの機械構成部品を腐食の悪影響から守り且つチャンバ内面に堆積物が形成するのを減じるようにしている。本発明のまた別の実施態様では、チャンバには、基板周縁にあるチャンバの周囲に延在し且つ排気チャネル内のギャップを埋める拡張ポンピングプレート(extended pumping plate)が含まれ、反応した揮発性ガスをチャンバから均一に排気するようにしている。
本発明のその他の実施態様には、基板縁部保護システムがチャンバ内に設けられ、処理中には基板の縁部に材料層が堆積するのを制限するようにしている。この基板縁部保護システムには、基板支持部材に受容され且つ基板上面の上方において基板縁部に接近して延在しているリングが含まれている。位置決め部材が設けられて、基板及びリングの位置合わせをして基板及びリングの間の接触を最小にし、また、基板の縁部及びリングに近接した領域の間においてギャップを最小にしている。
【図面の簡単な説明】
本発明の上記及び上記以外の特徴や利点が、添付される図面と一緒に考察されるときに、以下の記述から明らかとなるようになり、
図1は、基板がその基板支持部材上に受容されているのを示す本発明にかかる処理チャンバの部分断面図である。
図2は、処理中に基板を内部に受容するのに配置された本発明にかかる処理チャンバの断面図である。
図3は、基板を処理するために内部に配置された、基板縁部保護システムの他の実施形態を含む処理チャンバの別の断面図である。
図4は、図2のチャンバに配設されたヒータプレートの上面図である。
図5は、上部に基板を有する図4のヒータプレートの別の上面図である。
図6は、図5の6−6線におけるヒータプレート及び基板縁部保護システムの部分断面図である。
図7は、他の基板保護システムの詳細を示す図3のヒータプレートの部分断面図である。
実施形態の説明
序論
本発明にかかる処理チャンバ10には特徴及び実施形態が多数含まれており、これらの特徴及び実施形態は個々に或いは同時に用いられて基板処理チャンバの構体や作用を改善するようにすることができる。図1を参照すると、かかる特徴の幾つかが協働作用や相互作用しているのが示されており、内部加熱される基板支持部材すなわちヒータプレート18、パージガスチャネル220が形成された基板縁部保護システム30、ヒータプレート18の上面に複数の位置決めピン224が形成された基板位置決め部材、及び改良型チャンバ排気システム300を含んでいる。
ヒータプレート18は、処理中にチャンバ10内の上方で基板24を受容するために、また、チャンバ10内の下方で基板24を配置してチャンバ10から基板24を取り出すために作動可能である。基板24をヒータプレート18上に配置させるために、複数の支持ピン25が設けられている。基板24がロボットブレードによってチャンバ10内に配置されるときには、これら支持ピン25がヒータプレート18本体を貫通し、ヒータプレート18から延びて基板24を受容することができる。ヒータプレート18は、支持ピン25に対して下方に移動して、処理のためにヒータプレート18上に基板24を配置させるようにし、また、支持ピン25に対して上方に移動して、ロボットブレードによりチャンバ10から基板24を取り出すために基板24をヒータプレート18上方に配置させるようにすることができる。説明を容易にするために、ヒータプレート18の中へ入り込んでいる支持ピン25が図1に示されている。一方、基板24がヒータプレート18上に受容されているとき、支持ピン25及び基板24が静止状態になってヒータプレート18が実際には上方に移動していることが理解されるだろう。
基板の下面及び縁部に堆積層が発生するのを減じるために、ヒータプレート18には縁部保護システム30が含まれており、好ましくは、基板24がヒータプレート18上に受容されるときに、基板24の縁部に隣接して配置された一体式の環状のパージガスチャネル220が形成されている。ひとたび基板24がヒータプレート18に配置されて処理が始まると、パージガス流が連続的に基板24の縁部27の周りのチャネルに供給されて、基板24の縁部27の望ましくない部分に、又は縁部にかなり隣接した基板24の下面に堆積がほとんど或いは全く生じないようにしている。
パージガスチャネル220を十分に利用するために、ヒータプレート18上に基板の位置を決めることが重要となるが、その理由としては何らかの著しい位置ずれが生じると、チャネル220を実質的にふさぐ位置に基板24縁部の一部が配置されてしまうからである。それゆえ、ヒータプレート18には、その周囲に沿ってチャネル220の上方に設けられたテーパ形状した複数のガイドピン224を含む基板位置決め部材32が含まれており、基板24がプレート18上に導かれるようにしている。偏心及び/又は位置ずれした基板24は、ヒータプレート18の上へ受容されるときには1つ以上のガイドピン224と係合する。ヒータプレート18上方の支持ピン25に支持された基板24にヒータプレート18が接近するとき、ガイドピン224と接触する基板24縁部27部分では、ヒータプレート18の中央に向かって基板24が力を受けるであろう。これにより、パージガスチャネル220に対して適切な位置に基板24の全周が整列して、基板24の縁部27全て(縁部27がピン224と接触する非常に小さい領域を除く)にわたってパージガスの通路が確保されるようになる。
処理中には、基板24は昇温して維持されるのが基本的である。この温度に設定して維持するために、本発明にかかるヒータプレート18は抵抗加熱素子を含んでいる。ヒータプレート18は、チャンバにヒータプレート18よりも低い温度で入れるのが基本的である基板24を加熱する。基板が処理温度に加熱されるとき、基板縁部27は1つ以上のガイドピン224から負荷を受け、また、著しい熱膨張がその後に生じる場合には基板縁部27が欠けることもある。この問題に取り組むためには、チャンバの圧力が、ヒータプレート18上面26に設けられて処理中にヒータプレート18に基板を押さえ付けることができる複数の真空溝(vacuum grooves)77、78内で維持される。或いは、ガスが内部に導入されて、ヒータプレート上面26と基板24との摩擦的な固着(frictional adhesion)を減じ、斯くして、基板24が熱膨張するときにはガイドピン224から離れて基板24が膨張するのを許容するようにしてもよい。
チャンバ10内部で反応したガス状生成物の排気の均一性を増すために、チャンバの排気マニホールド23が、一定間隔をもって配置された一連のアパーチャ29を含むポンピングプレート308を受容している。アパーチャ29はマニホールド23の全周囲に一定の間隔を置いて均等に配置されており、プレート308は、チャンバ壁内のスリットバルブの存在により作り出されるマニホールド23内のギャップを埋めて、反応したガス状生成物をチャンバから取り出すときの均一性を増すようにしている。
本明細書に述べる本発明の上記特徴及び他の特徴が、チャンバ内で基板の処理を向上させるために個々に或いは同時に用いられ得る。
処理チャンバ
図2及び図3を参照すると、本発明にかかるチャンバ10の多数の改良点及び特徴がCVD処理装置に示されている。図2及び図3には、チャンバ10が部分断面図で示されて、チャンバ10の改良点及び特徴の相互作用や相互接続が示されている。図2においては、チャンバ10はヒータプレート18が引き込み位置(retracted position)の状態で示されて、ヒータプレート18の上面から延びている支持ピン25の頭部の上に基板24が配置されたり、又は頭部から取り出されたりすることができる。図3には、かかる装置がヒータプレート18が拡張位置(extended position)の状態で示されており、支持ピン25がヒータプレート18内に入り込み、基板24が処理中にはヒータプレート18上に配置されるようにしている。チャンバ10の特徴及び改良点は図2又は図3に示されているけれども、かかる特徴の説明では、その特徴及び改良点の詳細を示すのに必要な他の図面が含まれる場合もある。
図2及び図3のCVD処理チャンバには、外壁12、カバー14及びベース16を有するチャンバ10が含まれて、基板を受容する鉛直移動可能なヒータプレート18が配置された真空排気可能なエンクロージャ(enclosure)13が形成されているのが基本的である。処理中に基板を配置するよう、ヒータプレート18はエンクロージャ13内部で移動可能である。ヒータプレート18には、不可欠な部品として基板縁部保護システム30が含まれるのが好適である。
ヒータプレート及びステムアセンブリ
ヒータプレート18はエンクロージャ13内においてステム20によって鉛直方向に移動可能であり、このステム20はヒータプレート18下面に接続され且つエンクロージャ13のベース16を貫通して外部に延びており、駆動システム22と接続されている。好適には、ステム20は直円柱状の管状アルミニウム部材であって、その上端部40はヒータプレート18の下面と支持接触(supporting contact)した状態で配設されて、また、下端部42はカバープレート43で終端している。ステム下端部42は、ステム20の駆動システム22と接続をなすキャップ形状のスリーブ96内で受容されている。チャンバ外部からヒータプレート18の内部までの接続手段を提供するために、カバープレート43及びスリーブ96には整列された複数のアパーチャがあり、これらのアパーチャを通してヒータプレート接続手段が保持されている。ステム20はヒータプレート18をエンクロージャ13内部に機械的に配置させ、さらには複数のヒータプレート接続手段が延びる外周通路(ambient passageway)を形成している。
ヒータプレート18は上面26に受容された基板に熱を供給するために形成されているが、その間はステムピン20に沿ったそこからの熱移動を最小限度にしている。ヒータプレート18は、ステム20の上端部40に溶接された中実なアルミニウム部材が好ましい。好適には、抵抗加熱素子を設けることによりヒータプレートが加熱されて、ヒータプレート18の上面26を250℃から650℃までの間の高温処理温度で維持するのに十分な熱を供給するようにしている。加熱素子は管状部材であって、ヒータプレート18に形成された溝の内部に環状に延在して、また、溝及び加熱素子を覆う整合チャネル(conforming channel)により密閉されるのが好適である。或いは、その素子はプレート状に鋳造されたものでもよく、又は他の方法で、ヒータプレート内部の密閉された環境に設けてもよい。加熱素子の周囲の領域は真空に維持されていないのが好ましい。加熱素子に電力を供給するため、その素子はカバープレート43内のブレード型コネクタ64で終端している下方に突出した管状部分を含むのが好ましい。対応ブレードコネクタ(mating blade connector)62がスリーブ96に配置され、カバープレート43内のコネクタ64と結合して、コネクタ64に電力を供給するようにしている。
ヒータプレート・熱電対接続部
図2を参照すると、ヒータプレート18には温度をモニタする熱電対56が設けられている。ヒータプレート18には、上方に延び且つヒータプレート上面26の内部に接近して終端している穴50が含まれている。この穴50は熱電対56の端部を受容するための案内となっており、さらにはヒータプレート18内部にパージガス及び真空源を受容するためのアパーチャとなっている。かかる穴は、ヒータプレート上面26に貫通孔をあけ、プラグ51及びコネクタハウジング53をその穴の中に延在させることにより形成されるのが好ましい。穴51の上面はヒータプレート18上面からわずかに窪んでいたり、或いは連続的なヒータプレート上面26となるために研磨されたり又は配置されたりしてもよい。コネクタハウジング53及びプラグ51は、別個の素子又は一体の素子として形成されてもよい。熱電対56は中実ロッドとして配置され、カバープレート43及びスリーブ96内の一対の整列されたアパーチャを貫通して延びて、穴50内部でヒータプレート18及び/又はコネクタハウジング53の一体物(solid mass)と接触して終端している。中実ロッドの下端部は、スリーブ96の外部に着脱可能に取り付けられたブラケット59を含み、ヒータプレートの穴50の所定の位置に熱電対56を保持するようにしている。好ましくは、ブラケットが複数のねじによってスリーブ96の外部に保持されるが、しかし、例えばクランプ又はバネクリップのような他の取り付け手段がねじに取って代わってもよい。熱電対56は増幅器及びフィルタに結合されて温度表示や過熱防止に用いられる。空気が穴50に存在していることを確実にするために、中実ロッドはカバープレート43及びスリーブ96内で整列されたアパーチャよりも直径がわずかに小さくてもよい。それゆえ、大気が熱電対56の周りの整列されたアパーチャを通り、斯くして、ヒータプレート18の穴50内部にある熱電対56の周りに存在し、ヒータプレート18の大部分と熱電対56との間の熱移動を増して熱電対の正確さ及び応答速度を増加させるようにすることができる。
パージ及び真空源
図3を参照すると、基板縁部保護システム30に保護用ガスを供給するパージガス供給源が示されている。パージガス配管52が、ヒータプレート18内のカバープレート43からコネクタハウジング53まで、ステム20を貫通して延びている。コネクタハウジング53には、ヒータプレート18内でパージガス及び真空孔となって効果を表す複数の孔が含まれている。パージガス孔70はヒータプレート18の内部において、コネクタハウジング53内の対応する孔の内部に延びて、コネクタハウジング53からヒータプレート18の上面26までパージガスを供給するようにしている。好適な基板縁部保護システムでは、図6に示されるようなヒータプレート18の上面を通ってチャネル220の中へ延びた複数のパージガスアパーチャ234に対して開口されたマニホールド218に、孔70はパージガスを供給するようにしている。
つぎに図3及び図4を参照すると、加熱配管18の真空源が示されている。真空配管48はステム20を貫通して、ステムの末端下部42上のカバープレート43からステムの上端部40まで通っており、しかも、ヒータプレート18内のコネクタハウジング53を介して、ヒータプレート18の上面26にある複数の各真空溝77、78の中に延在している複数の真空ポート76と接続されている。真空ポート76を提供するために、十字の孔(cross bore)75が上面26直下のヒータプレート18内へ穿設され、これら十字の孔75は全てコネクタハウジング53内の対応する孔の中まで整列している。真空配管48はコネクタハウジング53内の対応する孔で終端し、斯くして真空源が真空配管48及び溝77、78を介して連通される。
カバープレート43及びスリーブ96には、ステム20内のパージガス配管52及び真空配管48の中にパージガス及び真空源を提供するために整列されたアパーチャと、さらに、熱電対56及び加熱素子接続部材が延びるアパーチャとが含まれている。真空及びパージガス源は、スリーブ96内の所定のアパーチャ内部のねじ継手に接続されているベローズ配管を介してスリーブ96に提供されるのが好ましい。スリーブ96及びカバープレート43の接続点で真空及びパージガスの漏洩を防ぐために、真空及びパージガス源が維持される整列されたアパーチャの接続点の廻りには、環状の溝が設けられている。好適には、溝がスリーブ96の上端部からアパーチャ出口の廻りに配置されており、O−リングシールが溝に配置されて、カバープレート43とスリーブ96との間のあらゆるギャップを整列されたアパーチャでシールするようにしている。ガス及び真空アパーチャをシールするためにO−リングを使用することは、加熱素子を電源と接続するためのブレード型コネクタ64の使用及び熱電対として剛性ロッドの使用に関連して、スリーブ96をステム20から比較的簡単に取り外すことを許容する。
ヒータプレート位置決めアセンブリ
チャンバエンクロージャの内部の多数の場所にヒータプレートを配置させるためのヒータプレート位置決めアセンブリ34には、駆動システム22と相互接続されたステム20が含まれている。ステム20はヒータプレート18の下面に接続されて、ベース16の外方に延びて駆動システム22と接続している。駆動システム22にはモータ及び減速装置アセンブリが含まれており、エンクロージャ13の下方に垂下して取り付けられ且つ適合カップリング・送りねじアセンブリ(a conformable coupling and lead screw lead screw assembly)86には駆動ベルト84でもって接続されている。トランスファハウジング(transfer housing)88は送りねじアセンブリ86上に受容されており、直線スライド90によって上方及び下方に導かれ、且つ回転しないように保持されている。トランスファハウジング88はステム20の周囲に延在し、スリーブ96側部を介して末端下部42に取り付けられており、ステム20及びヒータプレート18の移動や支持を行うようにしている。モータが送りねじアセンブリ86を動かして、ステム20及びヒータプレート18を移動させるようにしている。シールリング126がステム20内の溝に設けられ、スリーブ96の中にあるステム20の下端部42の外表面をシールするようにしている。
ヒータプレート18は、CVD処理に用いられる高温状態でその外縁部に沿ってたわんだり又はたるんだりすることがある。CVD処理する高温状態で機械的な変形の恐れを低減するために、サポートスリーブ81が設けられてヒータプレート18を半径方向に支持している。スリーブ81には好ましくはアルミニウムから形成される下部管状部分83が含まれて、ステム20上の突出部85に受容されている。突出部85は、例えば、ステム末端下部42の近傍のステム20から半径方向に突き出たスナップリングをステム20内の溝に設けることによって、或いは、ステム20上に環状のボスを機械加工することによって形成されてもよい。スプリング87は、上向きバイアススリーブ81の下部管状部分83のベースを受容する突出部85上に受容されている。スリーブ81の上端部は外向きのサポートフランジ89で終端しており、その上には高温状態でたわみに大きな耐性があるセラミックのリングであることが好ましいサポートリング91が受容されている。フランジ89には、内部環状アライメントボス93と上方に延びたリップ95とが含まれている。ボス93はリング91の中央アパーチャの内部に延在して、リング91をボス93に接して整列させるようにしている。リップ部95上にはサポートリング91が支持され、サポートリング91及びスリーブ81の間の接触面積を最小にしている。さらに、複数のアパーチャがサポートリング91の下面に沿ってリップ95を介して拡がっており、スリーブ81の内部にトラップされたガスを外部に排出させるのを許容している。サポートリング91はスプリング87上方へのバイアスによってヒータプレート18の下部リング21を押さえ、且つ接触して維持される。セラミックは上に述べた高温処理温度で強度を失わず、したがって、リング91はゆがむことなくヒータプレート18を支持する。
ステム20を保護し且つ真空を維持するために、シュラウド94がステム20の周囲においてチャンバベース16の下面から下方に延び、スリーブ96下端部で終端している。アパーチャ100の下方に延在しているシュラウド94とステム20の外部表面とによって、それらの間に環状部分(annulus)127が形成されている。環状部分127はアパーチャ100を介してエンクロージャ13の内部と連通し、したがって、エンクロージャ13と同じ真空圧力で維持される。シュラウド94には、ステム20の外周面を取り囲む領域を大気と分離して封止するための一対のベローズ98、99とトランスファリング102とが含まれている。各ベローズ98、99はサポートリング106a〜dで終端している。各サポートリング106a〜dは、外方に突出した支持部分112を含むほぼ直円筒の(right circular)部材である。サポートリング106a〜c上において、シールリングは支持部分112を突出した状態で配設され、環状部分127をサポートリング106a〜cにおいて封止するようにしている。環状部分127の下端部は、スリーブ96とトランスファハウジング88とが相互接続されることによって封止されている。ステム末端下部42に配設されているシールリング126によって、スリーブ96に接してステム20のベースが封止されており、このため、大気と分離して環状部分127を封止するのが完全になる。
基板がチャンバ10内で処理されるときには、揮発性の反応ガスがエンクロージャ13の底部、それからアパーチャ100を通って下方に移動し、そしてベローズ98、99、トランスファーリング102及びサポートリング106a〜dと接触するようになる。基板処理中にヒータプレート18を加熱する電気抵抗加熱素子によって発生した熱は、ステム20を介して伝導してベローズ98、99、サポートリング106a〜d、駆動システム22及びトランスファリング102を加熱する。ステム20によって放射及び伝導された熱により、反応性ガスがあることも関連して、サポートリング106a〜d、トランスファリング102及びベローズ98、99にとって腐食性の環境が作り出される。
チャンバコンポーネント保護システム
ヒータプレート18内部の加熱素子によってステム20が加熱されるのを減じるために、ステム20は単一の材料、好ましくは5086又は5083アルミニウムのようなアルミニウム合金から作成され、また、ヒータプレート18は純アルミニウム、好ましくは1100アルミニウム又は99%のAl及び0.05%以下のMgを有する他のアルミニウム材料から作成される。1100アルミニウム材料はCVD環境で使用可能であり、陽極処理がなされる必要はない。好ましくは、ステム20のアルミニウム材料がヒータプレート18より小さい熱伝導率を有し、したがって、純アルミニウムのステム程効率的にはヒータプレート18から熱を伝導しないことになる。さらに、減じられた断面積形状で好ましくは長さ4インチ(101.6mm)の熱抑制部分(heat choke portion)44が、ヒータプレート18近傍のステム20上に設けられており、それによって十分な温度勾配がヒータプレート18とステム20の末端下部との間に形成されてもよく、また、バイトン(登録商標)材のような低コストのフロロエラストマー(flouroelastomer)材がシール126に使用されてもよい。
熱抑制部分44を通過してステム20の下方に移動する熱により、場合によって上昇するエンクロージャ13下方のコンポーネントの温度を減じるために、また、修理(servicing)が必要となるときにアセンブリ全体の温度を急速に減じるために、スリーブ96の内部に設けられた冷却通路に水が供給されてもよい。或いは、ウォータジャケットがスリーブ96の周囲、又はトランスファケース88及びトランスファリング102の周囲に配置されて、基板24の処理中及び処理後にこれらコンポーネントを冷却するのを助けるようにしてもよい。さらに、冷却ファンがコンポーネントの全面を通風させるために使用されて、そこからの熱移動を増加させてもよい。
ステム20及びシュラウド94の周りの環状部分127内へ反応ガスが移入するのを制限するために、さらに、スリーブ96にはスリーブ96と下部サポートリング106dとの境界に形成されたパージガスマニホールド97が含まれ、その内部へ例えばアルゴンのようなパージガスの供給がなされるようにしてもよい。パージガスはマニホールド97の外方に向かい、そしてマニホールド97の周りに配置された好ましくは8個から12個の複数の孔から、さらに環状部分127を通って上方に流れて、反応ガスがアパーチャ100を通って環状部分127内部へ進入するのを阻むようにガスバリアを保持するようにしている。マニホールド97を通るパージガスの流れは、環状部分127の上方に層状のプラグ流れ(plug flow)を維持できる流量で維持されるのが好ましい。これらの条件を保つことによって、反応ガスのアパーチャ100の下方への拡散は実質的に排除されるであろう。さらに、処理中には、パージガスはアパーチャ100の上方及びヒータプレート18の外縁部の周囲を通過して、反応ガスがヒータプレート18の側面の周りにおいて下方へ通過するのを最小にしている。このため、チャンバの構成部品の内部表面に到達する反応ガスの総量は減じられ、これら表面上に生じる可能性のある望ましくない材料堆積物の総量が減るようになる。
基板位置決めアセンブリ
ステム20はエンクロージャ13のベース16内のアパーチャ100を通って上下に移動して、基板24を受容するヒータプレート18を動かし、また処理後には、基板24がロボットブレードによってエンクロージャ13から取り出し可能な位置にヒータプレート18を移動させるようにしている。ヒータプレート18の上方の位置において基板24が選択的に支持されるよう、基板位置決めアセンブリ140にはヒータプレート18に対して移動する複数の支持ピン25が含まれて、エンクロージャ13に配置されたり又はエンクロージャ13から取り出されたりする基板24が所定の位置で支持されるようにしている。支持ピン25は、ヒータプレート18を貫通して鉛直方向に配設された穴130のスリーブ内に受容されている。各ピン25には円柱状シャフト132が含まれており、シャフト132の外部拡張部分として形成された下部球状部分134と上部の欠落した円錐状の頭部136とで終端している。穴130には、拡大した頭部136を受容するように形成された上方皿部(an upper countersunk portion)138が含まれて、ピン25がヒータプレート18の内へ十分に受容されるときに、頭部136がヒータプレート18の表面の上方に延びていないようにしている。
ところで図2及び図3を参照すると、ヒータプレート18がエンクロージャ13の内部で動くときには、支持ピン25がヒータプレート18と部分的には連動して、また部分的には独立して動く。指示ピン25はロボットブレードが基板24をエンクロージャ13から取り出すのを許容するために、ヒータプレート18から延びていなければならないが、処理中にはヒータプレート18の上面26に基板24を配置させるため、ヒータプレート18の内部へ沈むことをも要する。かかる位置決めを行うために、基板位置決めアセンブリ140が設けられており、エンクロージャ13内の上方に通常バイアスされるが、ステム20によってエンクロージャ13内の下方にヒータプレート18が動くときには下方に動くこともできる。
基板位置決めアセンブリ140には、支持ピン25の下部球状部分134と係合するように配置された環状のピンサポート142と、チャンバ内部のヒータプレート18の位置によって支持ピン25と選択的に係合するようにピンサポート142を配置させる駆動部材144とが含まれている。ピンサポート142には、好ましくはセラミックから形成され、ヒータプレート18の下面に拡がって支持ピン25の下部球状部分134と係合する上部ピンサポートリング146と、アパーチャ100を通ってピンサポートリング146から下方に延びているスリーブ部分150とが含まれている。トランスファリング102はステム20の周囲に環状に配設され且つスライド90に固定されて、回転を防止するようにしている。
スリーブ部分150には、下部円筒部分149と、ピンサポート146の受容及び支持をして外向きに延びているラジアルサポート151とが含まれている。ラジアルサポート151には、環状のピンサポート146の内径と整列する環状のアライメント壁153を有するほぼ平坦な上面と、ピンサポートリング146の下面を支持する上向き支持の複数のサポートリブ155とが含まれている。チャンバ10の操作中には、ガスが円筒形部分149の内部に沿ってトラップされる状態になり、このため、チャンバコンポーネント部品が損害を受ける可能性がある。かかるガスを取り除くために、複数のギャップ157がサポートリブ155に隣接して形成され、また、複数の孔159が下部円筒形部分149を貫通して形成されている。孔159及びギャップ157によって、スリーブ150の内部から外部へのガスの自由な流れが許容される。
ピン駆動部材144がエンクロージャ13の下面に配置され、ヒータプレート18に対するスリーブ部分150の動きを制御しており、それゆえ、ピン駆動部材144には、トランスファリング102及びスリーブ部分150に上向きの偏倚を与えるトランスファリング102に接続されて、ピンサポートリング146を上向きに偏倚させてヒータプレート18を貫通した支持ピン25を上方に押して動かすスリーブ部分150と、ヒータプレート18がエンクロージャ13内で下方に予め選択された距離を動いた後において、取り付けられたスリーブ部分150及びピンサポートリング146が下方に移動するよう、スリーブ150と選択的に係合可能なステム20上のスナップリングないしは突出部84とが含まれている。ばねアセンブリ156には、スロット160を有するハウジング158が含まれて、アパーチャ100に近接したエンクロージャ13の下面に取り付けられている。ばね付きのつめ(spring-loaded finger)154がスロット160を貫通して延びている。つめ154はトランスファリング102に固定して接続されており、したがって、それに取り付けられたスリーブ150が上方に偏倚される。ハウジング158の上端部はつめ154が上方に移動するのを制限している。さらに、トランスファーリング102が、内向きフランジ173で終端して下方に延びる管状部分を含むサポートリング106cに固定して接続されている。ステム20が下方に移動するときにおいて、ステム20上でスリーブ81を支持する突出部85はフランジ173にも係合可能である。
ヒータプレート18が処理中にエンクロージャ13の中で十分に上方へ延在したとき、つめ154はハウジング158の上端部に逆らって十分に動作しており、ピンサポートリング146は、支持ピン25の下部球状部分134が離れて配置されるようにヒータプレート18の下方に配設される。処理が完了したときには、ステム20が下方に移動して、ヒータプレート18をエンクロージャ13内の下方に動かすようにしている。この動きが継続しているとき、ピンの下部球状部分134はピンサポートリング146と係合する。かかる位置では、つめ154はハウジング158の頂部に逆らって偏倚されており、また、それに結合されたつめ154及びピンサポートリング146は静止した状態にある。したがって、いったん下部球状部分134がピンサポートリング146に係合すると、支持ピン25は静止した状態になり、ヒータプレート18は下方に移動し続けているけれども、チャンバ内部の静止した位置で基板24を支持する。ヒータプレート18が予め選択された分量を移動した後には、ステム20上の突出部85がフランジ173と係合しており、これによって、ステム20がスリーブ150に対して固定してヒータプレート18及びピンサポートリング146が一体になって下方に移動するようになる。いったん突出部85がフランジ173と係合すると、支持ピン25がヒータプレート18に対して静止した状態になり、両機素がエンクロージャ13内の下方に移動する。いったん支持ピン25上に取り付けられたヒータプレート18及び基板24が適切な位置にあれば、ロボットブレードがスリットバルブ11を通って入り込み、基板24を取り出して、新しい基板24を支持ピン25上に配置する。それから、ステム20が移動してスリーブ150及びヒータプレート18を上方に動かす。つめ154がハウジング158の頂部と係合するときに、スリーブ150は静止し、一方、ステム20が上方に動き続けると、突出部85はフランジ173を離れて移動して、したがって、ヒータプレート18の一連の動きは支持ピン25をその内部に沈めて、処理のために基板24を配置するようにしている。支持ピン25をヒータプレート18と一部は連動して、一部は独立して動かすことにより、支持ピンの全長が最小になり、また、処理中にヒータプレート18及びサポートリング91の下側に露出されたピンシャフト132の長さは、基板24がロボットブレードによって操作されて支持ピン25からの着脱するときに配置されるヒータプレート18からの距離と等しい。斯くして、支持ピン25の最小表面積が処理中には露出し、それゆえ、支持ピンに生じる堆積物は最小となるだろう。
真空把持システム
図2及び図4を参照すると、本発明にかかる真空把持機構が示されている。ヒータプレート18の上面26は、複数のラジアル溝77と交差する同心の複数の溝78を含んでいる。好ましくは1つのラジアル溝77当たり3個の真空ポート76が配設されて、各ラジアル溝77のベース及びヒータプレート18内に配設された環状の真空マニホールド75の間を連通している。真空配管48はマニホールド75と連通して真空状態にしている。
真空ポート76及び溝77、78は基板24の下で低圧環境を提供して、ヒータプレート上部26と接して基板24を押さえている。処理中には、エンクロージャ13が約80Torrで維持され得る。処理中にヒータプレート上面26に基板を密着させるためには、真空配管48を介して、ゆえにポート76を通って溝77、78まで、1.5Torrから60Torrまでの真空が排気してなされている。溝77、78及びエンクロージャ13の間にある20Torrから78Torrまでの圧力差によって、基板24がヒータプレート上面26に密着して、ヒータプレート18から基板24への熱移動を増加させるようにしている。処理後には、溝77、78には、エンクロージャ13に付与されたものよりも低い圧力が維持されて、基板24をヒータプレート上面26に固定して密着させてもよい。かかる場合には、基板がヒータプレート18から無理に取り出されるときに、支持ピン25により基板が割れる可能性がある。溝77、78に生じる圧力とエンクロージャ13に生じる圧力とを等しくするために、バイパス配管が真空配管48の導入口及びチャンバスリットバルブ11の間に設けられていてもよい。ヒータプレートが動いて基板24をチャンバ10から取り出すときには、バイパス配管が開放されて溝77、78及びエンクロージャ13の間を連通させるようにしている。さらに、ヒータプレート上面26には、その外周の近傍に配置された単一或いは複数の溝が設けられてもよく、これらの溝は真空源に接続されていない。これらの溝により、基板24及びヒータプレートの間の接触面積が減じられ、基板縁部27への熱移動、斯くして基板縁部27に堆積された膜の厚さを減らす。
基板の連続処理中には、チャンバコンポーネントに関して、基板24がかなりミスアライメントする可能性があること、ヒータプレート上面26に対して基板24が傾く可能性があることが見出されている。さらに、基板24は割れたり、たわんだりする可能性もある。各場合において、基板24の連続式処理により、処理ガスがヒータプレート18の保全に影響を及ぼすかもしれないヒータプレート18の内部領域に触れたままにされ、粒子を作り出したり又は基板の割れた部分をチャンバ内部で遊離させる可能性がある。かかる場合には、チャンバの損傷が生じる前に直ちに処理をやめて基板24を取り除くのが望ましい。基板24がミスアライメントしたり、割れたり又はたわんだりした状態において、ヒータプレート18の溝77、78における真空圧力を維持する真空ポンプの入口の真空圧力が、適切に配置された平坦で完全な基板がヒータプレート18上にあるときに与えられるものから変化することが見出されている。圧力検出器49が真空ポンプの吸い込み口の真空配管に配置されており、割れたり、たわんだり又はミスアライメントした基板を真空圧力が表示するときには、チャンバの運転を停止させる中断用コントローラに信号が伝送されるようになっている。基板24がヒータプレート18上に適切に受容され、エンクロージャが約80Torrに維持されているときには、真空ポンプ吸い込み口、ゆえに検出器49の圧力が1Torrから2Torrになるであろう。実質的にミスアライメントであったり、割れていたり又は実質的にたわんでいたりした基板が上面26に受容される場合には、検出器49の圧力は5Torr以下に達するだろう。割れた基板の場合、圧力は10Torrからチャンバの圧力までの範囲に及ぶだろう。
基板縁部保護システム
さて図5及び図6を参照すると、基板縁部保護システムの好適な実施形態が示されている。基板がヒータプレート30の上面26に配置されるときに、基板縁部保護システム30が基板の周囲を通るガスを提供して、基板のかかる領域の上における材料堆積を防止している。基板24には周囲に延在している周縁部27があり、上側テーパ面17、下側テーパ面19、及びほぼ平坦な中間環状部分21を含んでいる。基板24の縁部27や下面の遊離堆積物の除去により引き起こされる基板24の欠損が生じるのを制限し、しかし同時に基板24から作り出される多くの有用なチップ(die)を最大にするために、堆積層が基板の縁部27まで平らに堆積されるべきであるが、基板の下面、下側テーパ面19、又は平坦部分21には見出されるべきではなく、そのようなところではそれが他の材料と接触して除去されるようにすることができる。本発明にかかる基板端部保護システム30には、この要件が述べられている。
図6を参照すると、ヒータプレート18の上面26が、一体式パージガスチャネル220を設けるように形成されており、基板24の全周縁にパージガスを比較的コンスタントに供給するようにしている。パージガスチャネル220を設けるために、ヒータプレート上面26は、平坦な環状起立部となって上面26より上に0.002インチ(0.0508mm)〜0.005インチ(0.127mm)の位置に配設される上方に突出したガイド受容部分222で終端している。パージガスチャネル220は、上面26及びガイド受容部分222の内周縁部のベースの境界において内部に延びた溝として形成され、上面26から約135°の角度で配設されている。複数のパージガスの孔234は、パージガスチャネルの内部終端とパージガスマニホールド218との間に配設され、また、ヒータプレート18の周りに周方向に等間隔に配置されて、マニホールド218からチャネル220の中にパージガスを供給するようにしている。孔234の数は、基板縁部27及びチャネル220の底部の間の所期の距離に依存する。孔234の入口点からチャネル220内へ向かって基板縁部27まで至る距離が0.06インチ(1.524mm)である場合、孔の数は約240個である。孔234の開口部からウェハ縁部27までの距離が増加するにつれて、パージガスのコンスタントな流れを基板縁部27に供給するのに必要な孔の数は減少する。孔234の開口部から基板縁部27までの距離が2倍になった場合、孔234の数はおおよそ半減する。
再び図5及び図6を参照すると、処理中に基板縁部27がチャンネル220に隣接して正確に配置されるために、好適な基板アライメント部材32には、チャンネル220に近接してガイド受容部分222上に配設された複数のセラミック製のガイドピン224が含まれている。各ピン224には鉛直方向から約12度でテーパを付けた前部(front portion)226が含まれている。前部226にはテーパ側部228とほぼ平坦な拡張中央部分230とが含まれており、中央部分230がテーパ側部228よりさらにヒータプレート上面26の内方に延在するようになっている。中央部分230は、ガイド受容部分222の内方に且つパージガスチャネル220の上方に延在している。さらに、各ピン224には後方に延在する据え付け用タブ(mounting tab)が含まれ、ボルトを受容する一対の孔を含んでガイド受容部分222にピン224が固定されるようにしている。
基板24がヒータプレート18の中央に正確に位置合わせされるときに、ガイドピン224の拡張中央部分230が基板の平坦な中間環状部分21から約1000分の5(0.127mm)〜1000分の7インチ(0.1778mm)のところに配設されるよう、ガイドピン224がヒータプレート18に配置されている。したがって、基板24が正確に位置合わせされている場合には、全てのピン224と接触することなく上面26と接触するようになるであろう。しかしながら、大部分の基板にはわずかな量だけ心ずれがあって、ロボットブレードが必ずしも正確に基板24を上面26の中心に位置合わせしない。かかる場合には、基板24の下側テーパ面19及び平坦な中間環状部分21がガイドピン224の拡張中央部分230と少なくとも1つ係合し、ガイドピン224が上面26の所定位置に基板24を整列させて、縁部27がパージガスチャネル220を実質的に塞ぐことがないようにしている。基板24をガイドピン224でもって配置させることによって、位置合わせ機構と接する基板24の唯一の部分は、ガイドピンの中央部分230と接触する縁部27のうちの僅小な部分である。中央部分230がパージガスチャネル220から半径方向内側に延在しているので、基板縁部27はチャンネル220とはわずかな距離だけ離れて配置されることとなり、中央部分230と接触する基板24の接触領域の各側に対する基板24の領域は、パージガスの連続的な供給を受けるであろう。好適な実施形態ではパージガスが基板縁部に供給されているけれども、詳細には、本発明がマスキングガスとしてパージガスだけでなく反応ガスを使用するのを意図している。必要ならば、H2のような反応性の種を反応ガスに加えることによって、基板縁部の堆積が選択的に増加してもよい。
はじめに基板24がヒータプレート18に受容されるとき、温度はヒータプレート18の温度よりもかなり低くくてもよい。いったん基板24がヒータプレート18と接触するようになると、熱が基板に移動して処理温度までその温度を上げる。この温度の増加によって基板の熱膨張が生じ、その縁部27がアライメントピン224を押圧することがある。さらに、溝77、78に形成された真空によって、基板24がヒータプレート18の上面26に密着して、基板24の縁部27がピン224に対して圧縮性の負荷を受けるようになる。この負荷の結果として、基板24がアライメントピン224と接触するところで、割れたり、或いは欠けたりする可能性がある。基板縁部27における欠損又は割れが生じるのを最小にするため、基板24が加熱される一定期間にはチャンバコントローラが真空溝77、78内ではチャンバ圧力を維持して、それから、基板24を一定温度にした後には溝77、78を介して真空引きするようにプログラムされている。基板24より下方ではチャンバ圧力が存在することによって、基板24がアライメントピン224と接触する部位から離れて膨張するのが許容され、したがって、局所的な圧縮応力が減り、また基板縁部27での圧縮による割れ又は欠損の発生率が減る。さらに、基板24が上面26に受容されているときにはパージガスが真空溝77、78を通して逆流させ(backflush)、ガイドピン224が基板24を所定位置に案内する際に基板24を位置決めしたり及び支持ピン25に対する基板24の摩擦的な固着(frictional adhesion)を減じたりするのを助けるようにしてもよく、又は、基板24が熱膨張するときにはガスを溝77、78を通して逆流させ、ヒータプレート上面26に受容されているときに基板24をピン224から離れる方向に膨張するのを可能とするようにしてもよい。
他の基板保護システム
さて図3及び主として図7を参照すると、本発明にかかる基板縁部保護システム30の他の実施形態が示されている。基板縁部保護システム30の他の実施形態には、好ましくはアルミナ又はAlNから製造されるリング190が含まれており、エンクロージャ13内のヒータプレート18の上方においてリングガイド192に取り付けられて、ヒータプレート18との選択的な係合がなされるようにしている(図3)。ヒータプレート18がエンクロージャ13内では上方に動くとき、それがリングガイド192を通ってリング190を受容するようにしている。ヒータプレート18には、リング190を受容するその外周縁の周りにリング棚部194が含まれている。リング190には環状体部分196が含まれて、本体196の薄肉延長部として形成されて半径方向内向きに突出しているシールド部分198と、リングガイド192に受容されるように外縁から延びる突出支援リップ(projectin support lip)200とを有している。シールド部分198がヒータプレート18に受容されるときには基板の上部に覆いかぶさっているが、接触していない。
ヒータプレート18のリング棚部194には、ヒータプレート18の上面26の下方で外縁部に沿って半径方向外向きに延びる環状の平坦部分202を含む外側環状凹部が形成されており、内部には周方向の溝184を複数有している。当該溝184によって、リング体196及びヒータプレート18の間の接触面積が減じられ、それゆえに、リング190がヒータプレート18上に受容されているとき、又は環状の凹部194及びリング190がヒータプレート18或いはリング190の温度変化から膨張したり、接触したりするときにおいて、出現する粒子の発生率が減じられる。平坦部202は、開口したパージガスチャネル206におけるヒータプレート18の上面26との境界部分で終端している。パージガスチャネル206はヒータプレート18の周方向に配設されており、本体196の内側縁部、シールド部分198の下面、基板の外縁部27、及びヒータ上面26と環状の凹部194との間に延在する環状凹部201の内縁部と結合して、パージガスチャンバ210が形成されている。パージガスの複数の孔212は、パージガスチャンバ210内へ延び、且つ、ヒータプレート18内部でステム20を通って延びるパージガス配管52によって提供される孔70に接続されて、基板24の周縁を囲んだパージガスチャンバ内へアルゴンのようなパージガスを供給するようにしている。
ヒータプレート18がエンクロージャ13内上方に移動してパージリング190を受容するとき、ヒータプレート18及びリング190の間のミスアライメントが存在する可能性がある。このミスアライメントは、もし注意されないままとすると、シールド部分198下方のリング190の内縁部を棚部194の縁部201と係合させ、汚染性の粒子を発生させるおそれがある。この問題に取り組むため、複数のガイドバンパ203が縁部201に設けられており、大きなミスアライメントがリング190及びヒータプレート18の間に存在しているときに、リング190をヒータ18に係合させるための特定の場所を提供するよう、当該バンパは縁部201から外向きに延びている。各バンパ203には、縁部201の壁に受容される植込みボルト部205と、バンパの一部をなしてリング190と係合する一般的に球状の頭部207とが含まれている。頭部207及びリング190は同一の材料、例えばアルミナをベースとする材料から製造されるのが好ましい。さらに、バンパの球状頭部207はリング190の縁部がバンパ203と点接触するのを考慮しており、このため、接触が生じる場合には潜在的に汚染性の粒子を作り出す可能性のあるバンパ203及びリング190の接触面積が減じられる。
リング190が基板24に受容されることによって、さらにミスアライメントが起こる可能性がある。このミスアライメントに対処するために、他の基板アライメント部材32は、周囲を取り囲んだシールド部分198下方のリング190の縁部に設けられた複数のウェブ(web)290(1つのみ図示)を含み、基板24の外縁部と係合するようにしている。ウェブ290はリング190の底部から上部まで面取りされており、斯くして、ヒータプレート18がリング190を介して基板24を押し上げるときに、ウェブ290は基板24の外縁部と係合するようになる。基板24及びリングが十分に位置ずれしている場合に、ウェブはリング190に対して基板24を動かし、基板24をリング190内部の中央に置くようにしている。一方、パージガスが真空溝77、78を通って上方に通過してもよく、或いはチャンバの圧力がその内部で維持されて、基板24及びヒータプレート上面26の間の摩擦抵抗を減らして基板24のアライメントを容易にしてもよい。
基板24の上部とリップ192の下面とのギャップは1000分の1インチ(0.0254mm)から最大1000分の15インチ(0.381mm)までのオーダーである。さらに、ウェブ290に接近したリング190の側面から基板の縁部までの距離は、大体1000分の2インチ(0.0508mm)から1000分の5インチ(0.127mm)まででよい。アルゴン又は他のパージガスが孔212を通って供給されて、パージガスチャンバ210内の圧力をエンクロージャ13内の周囲圧力を上回って維持するようにしており、したがって、パージガスの比較的コンスタントな流れが処理中に基板の上縁部を通って維持されて、反応ガスを基板24の縁部27に接するようにするのを制限するようにしてもよい。ウェブ290は基板24及びリング190の位置決めをして、リング190の内面及び基板24の縁部27の間の公称ギャップを、ウェブ290が基板と接触するところを除いて、リング190の内周全体にわたって42mils(1.0668mm)から45mils(1.143mm)までに維持するようにしている。これによって、孔212から吹き出して、基板24と覆いかぶさっているシールド部分198との間のギャップを通るパージガスの十分に連続的で均衡のとれた流れが確保される。かかる周囲における流れの領域が整合していることが重要であって、その理由としては、基板24、ヒータプレート18及びリング190の位置ずれにより引き起こされるパージガスの流れのかなり著しい局所的な抑制が、シールド部分198及び基板24の間のギャップを通る不均衡な流れに帰着して、基板24縁部の周りに不均一な堆積層を作り出すからである。パージリング190は基板縁部の偏差を最小にするために形成されているが、基板24の上縁部においてリング190によってマスキングすることは、無反応のパージガスと組み合わせて、マスクされた部分に達する反応ガスの量を制限し、したがって、堆積層は基板24のマスクされていない部分に堆積されるものよりもさらに薄くなり得る。H2のような反応ガスをアルゴンのような不活性ガスと一緒に導入することにより、基板24のマスクされた部分の近傍の基板24上において堆積物が増加し、このため、結果としてマスクされた部分に近接又は接近した層は、基板24の他の部分に堆積された層と実質的に同一となることが見出されている。H2はパージガス配管の中に導入されて孔212を通って導かれるようにして、基板24のマスクされた部分の接近した堆積層が増加するようにしてもよい。
チャンバ排気システム
今一度、図2及び図3を参照すると、本発明にかかる改良型排気システム300が示されている。チャンバ10の上部12には、チャンバ40の排気ポートに導く従来技術のマニホールド23が含まれている。排気ポートを通る吸い込みは排気されるチャンバガスをエンクロージャの外に引いて、エンクロージャ13内の適切な処理環境を維持するようにしている。マニホールド23は上部14の実質的に周囲に延在しているが、壁16をスリットバルブ11が貫通するところにギャップが残っている。このギャップにより、エンクロージャ11の至る所において不均衡な排気が、したがって、不均一なチャンバ処理ガスが作り出される。本発明によれば、ポンピングプレート308が、複数のアパーチャ29が等間隔に配置された状態で、マニホールド23の上に取り付けられている。かかるアパーチャ29は約30度ずつ離れて配置され、アパーチャ29はギャップに接近したマニホールド23の各端部に配置されている。ポンピングプレート308内で等間隔に配置されたアパーチャにより、用いられるチャンバ処理材料の均一な排気が作り出され、基板24に均一な堆積層を作り出すようになる。
結論
本発明にかかる上述の実施形態は、基板上により均一な材料堆積層を製造し、また同時に処理中には粒子の発生率を減じるCVDチャンバを提供している。処理中に基板に接触するシャドーリングを省き、そしてその代わりに、処理中には基板縁部の周りにパージガスという一様なさやを作り出すことによって、基板から作成されるチップの全体の歩留まりは、基板縁部の局所的な温度変化を減じることによって、またシャドーリングにより作り出される基板のマスクされた縁部を省くことによって増加する。さらに、エンクロージャ13から反応した生成物の均一な排気を生じさせることによって、堆積物の均一性は増加する。
さらに、改良型CVDチャンバの構成によって、粒子の発生が減少するようになる。ヒータプレート18上面26での基板24の摩擦は減じられるが、基板24が受容されるときに基板24及びヒータプレート18の摩擦固着を減らすこと、シャドーリング及び基板24の間の接触を省くこと、及びチャンバコンポーネントに被られる堆積物の量を減らすことによる。
本発明に関して特定の材料が述べられた使用されたけれども、当業者ならば本発明のコンポーネントの材料及び配置は本発明の範囲から逸脱することなく変えてもよいことを認識するであろう。さらに、本発明はCVDチャンバの使用について記載されているけれども、本明細書のコンポーネントはプラズマによる堆積や他のプロセスでの使用に関して同等に適用される。
Claims (3)
- 基板処理チャンバ(10)の中で基板(24)を支持するための装置であって、
基板受容面及び反対面(21)を有する第1のプレート(18)と、
前記チャンバ(10)の中で基板(24)の処理中に前記第1のプレートの前記反対面に接した状態で受容され、高温状態でたわみに対し大きな耐性がある第2のプレート(91)と、
前記第1のプレートの前記反対面に接続され前記第2のプレートにより囲まれたステム(20)と、
管状部分を備え、前記ステム(20)の周囲に配設され、前記ステム(20)に接続可能な第1の端部及び前記第2のプレート(91)に接続された第2の端部を有するサポートスリーブ(81)と、
前記ステム(20)と前記サポートスリーブ(81)の間に配設され、上記ステム(20)から半径方向に突き出た突出部(85)上に受容され、前記サポートスリーブに対し平行に伸びたスプリングであって、前記サポートスリーブ(81)の第1端部と前記突出部(85)とを接続する、前記スプリングと、
を含む、前記装置。 - 前記第2のプレート(91)はセラミック製である、請求項1に記載の装置。
- 前記サポートスリーブ(81)はアルミニウム製である、請求項2に記載の装置。
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