JP4108093B2 - 薄膜パターンの形成方法、磁気抵抗効果素子の製造方法および薄膜磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

薄膜パターンの形成方法、磁気抵抗効果素子の製造方法および薄膜磁気ヘッドの製造方法 Download PDF

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本発明は、薄膜パターンの形成方法、ならびにその方法を利用した磁気抵抗効果素子の製造方法および薄膜磁気ヘッドの製造方法に関する。
近年、各種マイクロデバイス分野において、微小なパターン幅を有する薄膜パターンの形成方法が広く利用されている。この薄膜パターンの一例としては、薄膜磁気ヘッドに搭載される磁気抵抗効果(MR;magneto-resistive effect)素子の主要部(MR膜パターン)などが挙げられる。このMR膜パターンとは、ピンニング層、ピンド層およびフリー層を含む積層構造を有するものである。
従来の薄膜パターンの形成方法としては、フォトリソグラフィ法を使用してフォトレジスト膜をパターニング(露光・現像)することによりフォトレジストパターンを形成したのち、そのフォトレジストパターンをマスクとして薄膜をエッチングする方法が主流である。このフォトリソグラフィ工程では、露光用の光源を搭載した露光装置を使用しており、その露光装置を使用してフォトレジスト膜を選択的に露光している。最近では、光源として水銀ランプのi線(波長λ=365nm)、KrFエキシマレーザ(波長λ=248nm)またはArFエキシマレーザ(波長λ=193nm)などの短波長光源が使用されることにより、解像限界が100nm未満に至っている。
この薄膜パターンの形成方法に関連する技術としては、既にいくつかの技術が提案されている。
具体的には、金属膜のリフトオフ性を向上させるために、アンダーカット部を有するレジストパターン(いわゆるアンダーカット型バイレイヤーレジストパターン)を使用する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特公平07−006058号公報
また、薄膜磁気ヘッドの製造工程において、十分な厚さおよび微小な幅の上部磁極(一定幅部分)を形成するために、フレームめっき法を使用して非磁性金属膜をパターン形成し、引き続き非磁性金属膜の側面に微小幅のめっき膜を選択的に成長させることにより上部磁極を形成したのち、非磁性金属膜のみを除去する技術が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2000−242910号公報
マイクロデバイスの加速度的な小型化に伴い、従来の薄膜パターンの形成方法では、今日におけるパターン幅の要望に答えることが困難になっている。すなわち、薄膜パターンのパターン幅が露光装置の解像限界に依存する方法は、そのパターン幅のより一層の狭小化を図る上で既に限界にある。このパターン幅の狭小化技術は、マイクロデバイスの性能向上(例えば、再生トラック幅の狭小化に伴う薄膜磁気ヘッドの再生性能向上)に不可欠である。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、露光装置の解像限界に依存せずに、微小なパターン幅を有する薄膜パターンを高精度に形成することが可能な薄膜パターンの形成方法を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、再生トラック幅を高精度に狭小化することが可能な磁気抵抗効果素子の製造方法および薄膜磁気ヘッドの製造方法を提供することにある。
本発明の薄膜パターンの形成方法は、薄膜を形成する第1の工程と、薄膜上に外縁に沿ってアンダーカット部を有するようにマスクパターンを形成する第2の工程と、マスクパターンを使用して薄膜を選択的にエッチングする第3の工程と、第1ないし第3の工程において形成された構造体の全体を覆うと共にマスクパターンのアンダーカット部にまで入り込むようにエッチング保護膜を形成する第4の工程と、マスクパターンをその上のエッチング保護膜と共に除去する第5の工程と、残存するエッチング保護膜をマスクとして薄膜を選択的にエッチングする第6の工程とを含むものである。
この薄膜パターンの形成方法では、アンダーカット部を有するマスクパターンを使用して薄膜が選択的にエッチングされることにより、薄膜パターンのうちの上面と一方の側面とが形成される。こののち、残存するエッチング保護膜をマスクとして薄膜が選択的にエッチングされることにより、薄膜パターンのうちの他方の側面が形成される。この場合には、2段階のエッチング工程を経て形成される2つの側面に基づいて薄膜パターンのパターン幅が規定され、そのパターン幅が露光装置の解像限界に依存しないため、所望の微小幅となるようにパターン幅が狭められる。しかも、上面の幅および2つの側面の傾斜角度に基づいて薄膜パターンのパターン幅が決定されるため、そのパターン幅が高精度に制御される。
この薄膜パターンの形成方法では、第4の工程において、エッチング保護膜が薄膜よりも遅いエッチングレートを有するようにするのが好ましい。また、第3の工程および第6の工程において、薄膜の表面の垂線に対して所定の角度をなす方向からイオンビームを照射しながらイオンミリングしてもよい。この場合には、マスクパターンがエッチング保護膜よりも大きな厚さを有するようにし、第3の工程よりも第6の工程においてイオンビームの照射角度を大きくするのが好ましい。また、残存するエッチング保護膜を除去する第7の工程を含み、第6の工程においてエッチングされた薄膜を所定のパターン形状となるようにエッチングする第8の工程を含むようにしてもよい。さらに、第5の工程と第6の工程との間に、エッチング保護膜と部分的に重なるように補助エッチング保護膜を形成する第9の工程を含み、第6の工程において、エッチング保護膜および補助エッチング保護膜の双方をマスクとして使用してもよい。
本発明の磁気抵抗効果素子の製造方法は、磁気抵抗効果膜を形成する第1の工程と、磁気抵抗効果膜上に外縁に沿ってアンダーカット部を有するようにマスクパターンを形成する第2の工程と、マスクパターンを使用して磁気抵抗効果膜を選択的にエッチングする第3の工程と、第1ないし第3の工程において形成された構造体の全体を覆うと共に磁気抵抗効果膜の周囲を埋設するように第1の機能膜を形成する第4の工程と、第1ないし第4の工程において形成された構造体の全体を覆うと共にマスクパターンのアンダーカット部にまで入り込むようにエッチング保護膜を形成する第5の工程と、マスクパターンをその上の第1の機能膜およびエッチング保護膜と共に除去する第6の工程と、残存するエッチング保護膜をマスクとして磁気抵抗効果膜を選択的にエッチングする第7の工程と、第1ないし第7の工程において形成された構造体の全体を覆うように第2の機能膜を形成する第8の工程と、磁気抵抗効果膜が露出するまで第2の機能膜およびエッチング保護膜を研磨する第9の工程と、研磨後の磁気抵抗効果膜ならびに第1および第2の機能膜を所定のパターン形状となるようにエッチングする第10の工程とを含むものである。
本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法は、磁気抵抗効果素子を備えた薄膜磁気ヘッドを製造する方法であり、上記した磁気抵抗効果素子の製造方法を使用して磁気抵抗効果素子を製造するものである。
これらの磁気抵抗効果素子の製造方法または薄膜磁気ヘッドの製造方法では、磁気抵抗効果膜のパターン幅が所望の微小幅となるように狭められると共に、そのパターン幅が高精度に制御される。
本発明の薄膜パターンの形成方法によれば、アンダーカット部を有するマスクパターンを使用して薄膜を選択的にエッチングし、引き続きマスクパターンのアンダーカット部まで入り込むようにエッチング保護膜を形成したのち、そのエッチング保護膜をマスクとして薄膜を選択的にエッチングするようにしたので、露光装置の解像限界に依存せずに、微小なパターン幅を有する薄膜パターンを高精度に形成することができる。
本発明の磁気抵抗効果素子の製造方法または薄膜磁気ヘッドの製造方法によれば、アンダーカット部を有するマスクパターンを使用して磁気抵抗効果膜を選択的にエッチングし、引き続きマスクパターンのアンダーカット部まで入り込むようにエッチング保護膜を形成したのち、そのエッチング保護膜をマスクとして磁気抵抗効果膜を選択的にエッチングするようにしたので、再生トラック幅を高精度に狭小化することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
まず、図1を参照して、本発明の一実施の形態に係る薄膜パターンの形成方法を使用して形成される薄膜パターンの構成について簡単に説明する。図1は薄膜パターン2の構成を表しており、(B)は平面構成を示し、(A)は(B)に示したA−A線に沿った断面構成を示している。
薄膜パターン2は、各種マイクロデバイスに利用されるものであり、微小なパターン幅を有している。この「マイクロデバイス」としては、例えば、薄膜磁気ヘッド、薄膜インダクタ、薄膜センサ、薄膜アクチュエータ、半導体デバイスまたはこれらを搭載した装置などが挙げられる。
この薄膜パターン2は、図1(A)に示したように、上面2A(幅W2A)、2つの側面2B,2Cおよび下面2D(幅W2D)を含むと共に、厚さT2を有している。なお、薄膜パターン2は、例えば、基体1の一面に設けられており、下面2Dにおいて基体1に隣接している。ここでは、例えば、2つの側面2B,2Cが基体1の表面の垂線Pに対して傾斜し、幅W2Dが幅2WAよりも大きくなっていることにより、薄膜パターン2が台形型の断面形状を有している。側面2Bと垂線Pとの間の角度は傾斜角度ωBであり、側面2Cと垂線Pとの間の角度は傾斜角度ωCである。上記した「薄膜パターン2のパターン幅」とは、ここでは幅W2Dである。この幅W2Dは、W2D=W2A+T2(tanωB+tanωC)で表される。
また、薄膜パターン2は、図1(B)に示したように、2つの端面2E,2Fを有している。ここでは、例えば、薄膜パターン2が一方向(Y軸方向)に延在する矩形型のパターン形状を有している
この薄膜パターン2の材質および上記した一連のパラメータ(幅W2A,W2D,厚さT2,傾斜角度ωB,ωC)は、利用用途に応じて任意に設定可能である。
なお、基体1は、薄膜パターン2を支持するものである。この基体1は、例えば、アルティック(Al2 3 ・TiC)基板またはシリコン(Si)基板などの各種基板であってもよいし、あるいは各種基板に下地膜(例えば酸化アルミニウム(Al2 3 ;いわゆるアルミナ))などの各種膜が設けられたものであってもよい。
次に、図1〜図9を参照して、図1に示した薄膜パターン2の形成方法について説明する。図2〜図9は薄膜パターン2の形成工程を説明するためのものであり、いずれも図1に対応する断面構成(A)および平面構成(B)を示している。
薄膜パターン2を形成する際には、まず、図2に示したように、基体1の一面を覆うように薄膜3(厚さT2)を形成する。
続いて、薄膜3上に、外縁に沿ってアンダーカット部4U(アンダーカット幅W4U)を有するようにマスクパターン4(厚さT4)を形成する。このマスクパターン4を形成する際には、例えば、相対的に狭い幅を有する下層レジストパターン41と相対的に広い幅を有する上層レジストパターン42とがこの順に積層された積層構造(いわゆるバイレイヤーレジストパターン構造)を有すると共に、エッチング用の開口4Kを有するようにする。
この種のマスクパターン4は、例えば、薄膜3を覆うように下層レジスト膜(例えばPMGI(ポリメチルグルタルイミド))と上層レジスト膜(例えばフォトレジスト)とをこの順に積層形成したのち、フォトリソグラフィ法を使用して両レジスト膜を一括してパターニング(露光・現像)することにより形成可能である。マスクパターン4にアンダーカット部4Uを設けるためには、下層レジスト膜であるPMGIの現像速度(アルカリ溶液に対する現像速度)が露光量に依存せずに一定であるという性質を利用する。この種のマスクパターン4を形成する際には、例えば、耐エッチング性を考慮して、厚さT4が十分に厚くなるようにする(例えばT4=150nm〜800nm)。
このマスクパターン4の形成工程では、現像時間に基づいてアンダーカット幅W4Uを制御可能である。具体的には、現像時間を短くするとアンダーカット幅W4Uが狭くなり、現像時間を長くするとアンダーカット幅W4Uが広くなる。
続いて、マスクパターン4を使用して薄膜3を選択的にエッチングする。この薄膜3をエッチングする際には、例えば、垂線Pに対して所定の角度(照射角度θB)をなす方向からイオンビームを照射しながらイオンミリングする。この場合には、例えば、薄膜3の底近傍においてエッチング残り(いわゆる裾引き)が生じないようにするために、オーバーミリングするのが好ましい。
このエッチング処理により、薄膜3のうちの開口4Kに対応する部分が選択的に除去されるため、図3に示したように、アンダーカット部4Uに露出する上面2A(幅W2A)と垂線Pに対して傾斜角度ωBだけ傾斜する側面2Bとを有するようにプレ薄膜パターン5が形成される。このプレ薄膜パターン5は、薄膜パターン2を形成するための前準備膜である。
このプレ薄膜パターン5の形成工程では、アンダーカット幅W4Uに基づいて上面2Aの幅W2Aを制御可能であると共に、照射角度θBに基づいて傾斜角度ωBを制御可能である。具体的には、幅W2Aは、アンダーカット幅W4Uにほぼ等しくなる。また、照射角度θBを小さくすると傾斜角度ωBが小さくなり、照射角度θBを大きくすると傾斜角度ωBが大きくなる。ただし、マスクパターン4の厚さT4が薄膜3の厚さT2よりも厚い場合には、傾斜角度ωBは照射角度θBよりも大きくなる傾向を示す。なお、傾斜角度θBは、マスクパターン4の厚さT4の増減によっても増減する。
プレ薄膜パターン5の形成条件に関して一例を挙げれば、薄膜3(タンタル(Ta))の厚さT2=50nm,マスクパターン4(PMGI/フォトレジスト)の厚さT4=250nm,照射角度θB=5°の場合には、傾斜角度ωB=25°となる。
続いて、図4に示したように、先工程において形成された構造体の全体を覆うと共にマスクパターン4のアンダーカット部4Uにまで入り込むようにエッチング保護膜6(厚さT6)を形成する。より具体的には、プレ薄膜パターン5の上面2Aおよび側面2Bと、マスクパターン4と、それらの周辺の基体1とを覆うようにエッチング保護膜6を形成する。このエッチング保護膜6は、後工程(図5参照)においてプレ薄膜パターン5をエッチングする際にマスクとして使用されるものである。このエッチング保護膜6の形成手法としては、例えば、マスクパターン4の陰となっている上面2Aを十分に覆うために、傾斜スパッタリング法(成膜角度>0°)を使用するのが好ましい。
この場合には、特に、エッチング保護膜6がプレ薄膜パターン5よりも遅いエッチングレートを有するようにする。一例を挙げれば、プレ薄膜パターン5の形成材料としてタンタル(エッチングレート=8.1nm/分)を使用した場合には、エッチング保護膜6の形成材料として(アルミナ;エッチングレート=3.0nm/分)を使用する。また、プレ薄膜パターン5の形成材料として金(Au;エッチングレート=34.9nm/分)または銅(Cu;エッチングレート=21.3nm/分)を使用した場合には、エッチング保護膜6の形成材料としてアルミナまたは酸化ケイ素(SiO2 ;8.2nm/分)を使用する。
続いて、マスクパターン4をその上のエッチング保護膜6と共に除去(いわゆるリフトオフ)することにより、図5に示したように、残存しているエッチング保護膜6の周辺にプレ薄膜パターン5を露出させる。このマスクパターン4を除去する際には、例えば、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)またはアセトンなどの有機溶剤を使用する。
続いて、エッチング保護膜6をマスクとしてプレ薄膜パターン5を選択的にエッチングする。このプレ薄膜パターン5をエッチングする際には、例えば、垂線Pに対して所定の角度(照射角度θC)をなす方向からイオンビームを照射しながらイオンミリングする。この場合には、例えば、薄膜3をエッチングした場合(図2参照)と同様に、オーバーミリングするのが好ましい。
このエッチング処理により、プレ薄膜パターン5のうちのエッチング保護膜6により覆われていない部分が選択的に除去されるため、図6に示したように、上記した上面2Aおよび側面2B(傾斜角度ωB)と垂線Pに対して傾斜角度ωCだけ傾斜する側面2Cと下面2D(幅W2D)とを有するように薄膜パターン7が形成される。この薄膜パターン7は、ここでは薄膜パターン2を形成するための前準備膜パターンである。
この薄膜パターン7の形成工程では、照射角度θCに基づいて傾斜角度ωCを制御可能である。具体的には、照射角度θCを小さくすると傾斜角度ωCが小さくなり、照射角度θCを大きくすると傾斜角度ωCが大きくなる。この傾斜角度ωCは、エッチング保護膜6の厚さT6が十分に薄い場合において、照射角度θCにほぼ等しくなる。
薄膜パターン7の形成条件に関して一例を挙げれば、薄膜3(タンタル)の厚さT2=50nm,エッチング保護膜6(アルミナ)の厚さT6=30nm,照射角度θC=23°の場合には、傾斜角度ωC=25°となる。上記した照射角度θBと傾斜角度ωBとの間の関係および照射角度θCと傾斜角度ωとの間の関係から、傾斜角度ωB,ωCを互いに等しくすることにより薄膜パターン7が左右対象の台形型の断面形状を有するようにするためには、照射角度θBよりも照射角度θCを大きくする必要がある。
続いて、薄膜パターン7を覆っているエッチング保護膜6を除去することにより、図7に示したように、薄膜パターン7を露出させる。このエッチング保護膜6を除去する際には、例えば、ウェットエッチングまたはドライエッチングなどを使用してエッチング保護膜6をエッチングする。この薄膜パターン7は、図7(B)に示したように、リング型のパターン形状を有している。
続いて、図8に示したように、薄膜パターン7を所望のパターン形状となるようにエッチングするために、その薄膜パターン7を選択的に覆うようにエッチングマスク8を形成する。このエッチングマスク8を形成する際には、例えば、薄膜パターン7のうちの薄膜パターン2に対応する部分(直線部分;図1参照)を覆うようにする。このエッチングマスク8は、例えば、薄膜パターン7を覆うようにフォトレジスト膜を形成したのち、フォトリソグラフィ法を使用してフォトレジスト膜をパターニングすることにより形成可能である。
続いて、エッチングマスク8を使用して薄膜パターン7を選択的にエッチングする。この薄膜パターン7をエッチングする際には、例えば、垂直方向(図6に示した垂線Pに平行な方向)からイオンビームを照射しながらイオンミリングすると共に、オーバーミリングする。
このエッチング処理により、薄膜パターン7のうちのエッチングマスク8により覆われていない部分が選択的に除去されるため、図9に示したように、薄膜パターン7の残存部分として、2つの端面2E,2Fを有するように薄膜パターン2が形成される。
最後に、薄膜パターン2を覆っているエッチングマスク8を除去する。このエッチングマスク8を除去する際には、例えば、マスクパターン4を除去した場合(図4および図5参照)と同様の有機溶剤を使用する。これにより、図1に示した薄膜パターン2が完成する。この薄膜パターン2の形成工程では、幅W2Aおよび傾斜角度ωB,ωCに基づいてパターン幅(幅W2D)を制御可能である。
本実施の形態に係る薄膜パターンの形成方法では、アンダーカット部4Uを有するマスクパターン4を使用して薄膜3を選択的にエッチングすることによりプレ薄膜パターン5(上面2A,側面2B)を形成し、引き続きプレ薄膜パターン5の上面2Aおよび側面2Bを覆うようにエッチング保護膜6を形成したのち、そのエッチング保護膜6をマスクとしてプレ薄膜パターン5を選択的にエッチングすることにより薄膜パターン7(側面2C)を形成している。この場合には、2段階のエッチング工程を経て形成される2つの側面2B,2Cに基づいて薄膜パターン7のパターン幅(幅W2D)が規定され、そのパターン幅が露光装置の解像限界に依存しないため、所望の微小幅となるようにパターン幅が狭められる。しかも、幅W2Aおよび傾斜角度ωB,ωCに基づいて幅W2Dが決定されるため、薄膜パターン7のパターン幅が高精度に制御される。したがって、露光装置の解像限界に依存せずに、微小なパターン幅を有する薄膜パターン2を高精度に形成することができる。
特に、本実施の形態では、幅W2A,W2D、厚さT2および傾斜角度ωB,ωCを調整することにより薄膜パターン7の断面形状を制御可能であるため、所望の立体構造となるように薄膜パターン2を形成することができる。
また、本実施の形態では、マスクパターン4の厚さT4がエッチング保護膜6の厚さT6よりも厚い場合に、照射角度θBよりも照射角度θCを大きくしたので、上記したように、傾斜角度ωB,ωCを互いに等しくすることが可能である。したがって、薄膜パターン2の断面形状の左右対称性を確保することができる。
なお、本実施の形態では、図1(B)に示したように、矩形型のパターン形状を有する薄膜パターン2を形成したが、必ずしもこれに限られるものではなく、その薄膜パターン2のパターン形状は自由に変更可能である。具体的には、図7に示したようにリング型の薄膜パターン7を形成したのち、図8に示したエッチングマスクの配設範囲を変更することにより、薄膜パターン2のパターン形状を変化させることが可能である。この場合においても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
一例を挙げれば、図1(B)に対応する図10および図11に示したように、薄膜パターン7のうちのL字型部分を覆うようにエッチングマスク8を形成すれば(図10参照)、L字型のパターン形状を有する薄膜パターン2を形成可能である(図11参照)。なお、図10および図11に示した薄膜パターン2の形成方法に関する上記以外の手順は、図1、図8および図9を参照して説明した場合と同様である。
また、本実施の形態では、図1(B)に示したように、全体に渡って微小なパターン幅(幅W2D)を有するように薄膜パターン2を形成したが、必ずしもこれに限られるものではなく、その微小なパターン幅を有する狭幅部分と共に他の広幅部分を併せて含むように薄膜パターン2を形成してもよい。具体的には、図5に示したようにエッチング保護膜6の周辺にプレ薄膜パターン5を露出させたのち、そのプレ薄膜パターン5をエッチングする前にエッチング保護膜6と部分的に重なるように他のエッチング保護膜を形成することにより、薄膜パターン2に広幅部分を含ませることが可能である。この場合においても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
一例を挙げれば、図1(B)に対応する図12〜図17に示した通りである。すなわち、まず、図12に示したように、エッチング保護膜6と部分的に重なるように補助エッチング保護膜9を形成する。続いて、エッチング保護膜6および補助エッチング保護膜9の双方をマスクとして使用してプレ薄膜パターン5を選択的にエッチングすることにより、図13に示したように、薄膜パターン7を形成する。続いて、図14および図15に示したように、補助エッチング保護膜9およびエッチング保護膜6を順に除去する。この薄膜パターン7は、微小なパターン幅(幅W2D)を有する狭幅部分71と、その幅W2Dよりも広い幅W2Zを有する広幅部分72とを含んでいる。続いて、図16に示したように、狭幅部分71の一部と広幅部分72とを覆うようにエッチングマスク10を形成する。最後に、エッチングマスク10を使用して薄膜パターン7を選択的にエッチングしたのち、そのエッチングマスク10を除去することにより、図17に示したように、狭幅部分71に対応するL字型の狭幅部分21(幅W2D)と広幅部分72に対応する略矩形型の広幅部分22(幅W2Z)とを含む薄膜パターン2が完成する。上記した補助エッチング保護膜9およびエッチングマスク10の形成手順および除去手順は、いずれもエッチングマスク8を形成および除去した場合(図1、図8および図9参照)と同様である。なお、図12〜図17に示した薄膜パターン2の形成方法に関する上記以外の手順は、図1および図6〜図9を参照して説明した場合と同様である。
また、本実施の形態では、図1および図7〜図9に示したように、リング型の薄膜パターン7を選択的にエッチングすることにより形成された矩形型の薄膜パターン2を最終形成物としたが、必ずしもこれに限られるものではなく、薄膜パターン7を最終形成物としてもよい。もちろん、薄膜パターン7を最終形成物とする場合には、薄膜パターン2を形成するために薄膜パターン7をエッチングする工程は不要となる。薄膜パターン2,7のいずれを最終形成物とするかは、利用用途等に応じて自由に選択可能である。この場合においても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
次に、本発明の薄膜パターンの形成方法の応用例について説明する。以下では、薄膜パターンの形成方法が応用されるマイクロデバイスを代表して、例えば、MR素子を搭載した薄膜磁気ヘッドの製造方法について説明する。
まず、図18〜図22を参照して、薄膜磁気ヘッドの製造方法を使用して製造される薄膜磁気ヘッドの構成について簡単に説明する。図18〜図20は薄膜磁気ヘッド100の構成を表しており、それぞれ分解斜視構成、図18に示した矢印XIX方向から見た平面構成、図19に示したXX−XX線に沿った矢視方向の断面構成を示している。また、図21および図22は薄膜磁気ヘッド100のうちのMR素子200の構成を拡大して表しており、それぞれ図19および図20に示したXXI−XXI線に沿った矢視方向の断面構成、ならびにMR膜パターン201の断面構成を示している。図22において、(B)は平面構成を示し、(A)は(B)に示したA−A線に沿った断面構成を示している。
薄膜磁気ヘッド100は、例えば、図18〜図20に示したように、セラミック(例えばアルティック)製のスライダ90の一面に設けられており、そのスライダ90と共にエアベアリング面90Mを構成している。この薄膜磁気ヘッド100は、例えば、再生機能を担う再生ヘッド部100Aと、記録機能を担う記録ヘッド部100Bとを含む複合型ヘッドである。
再生ヘッド部100Aは、例えば、スライダ90上に設けられており、絶縁層101と、下部シールド層102と、MR素子200およびシールド絶縁層103と、上部シールド層104とがこの順に積層された積層構造を有している。
絶縁層101は、再生ヘッド部100Aをスライダ90から電気的に分離するものであり、例えば、アルミナまたは酸化ケイ素などの絶縁性材料により構成されている。下部シールド層102および上部シールド層104は、MR素子200を周辺から磁気的に遮蔽するものであり、例えば、ニッケル鉄合金(NiFe(いわゆるパーマロイ(商品名))、鉄コバルトニッケル合金(FeCoNi)または鉄コバルト合金(FeCo)などの磁性材料により構成されている。MR素子200は、磁気抵抗効果を利用して磁気記録媒体(図示せず)の信号磁界を検出することにより、その磁気記録媒体に記録されている情報を磁気的に再生するものである。このMR素子200の詳細な構成については、後述する(図21および図22参照)。シールド絶縁層103は、MR素子200を周辺から電気的に分離するものであり、例えば、アルミナなどの絶縁性材料により構成されている。なお、図18では、シールド絶縁層103の図示を省略している。
記録ヘッド部100Bは、例えば、再生ヘッド部100A上に非磁性層105を介して設けられており、下部磁極106と、記録ギャップ層107と、絶縁層108,110,112により埋設された2段構成の薄膜コイル109,111と、上部磁極113とがこの順に積層された積層構造を有する長手記録ヘッドである。なお、非磁性層105は、再生ヘッド部100Aと記録ヘッド部100Bとの間を磁気的に分離するものであり、例えばアルミナなどの非磁性材料により構成されている。
下部磁極106は、上部磁極113と共に磁路を構成するものであり、例えば、パーマロイなどの高飽和磁束密度磁性材料により構成されている。記録ギャップ層107は、下部磁極106と上部磁極113との間に磁気的なギャップを設けるものであり、例えば、アルミナなどの絶縁性材料により構成されている。絶縁層108,110,112は、薄膜コイル109,111を周辺から電気的に分離するものであり、例えば、フォトレジストまたはアルミナなどの絶縁性材料により構成されている。薄膜コイル109,111は、磁束を発生させるものであり、例えば、銅などの高導電性材料により構成されたスパイラル状構造を有している。これらの薄膜コイル109,111の一端は互いに連結されており、他端には通電用のパッドが設けられている。上部磁極113は、薄膜コイル109,111において発生した磁束を利用して記録ギャップ層107近傍に記録用の磁界を発生させるものであり、例えば、パーマロイまたは窒化鉄(FeN)などの高飽和磁束密度磁性材料により構成されている。この上部磁極113は、記録ギャップ層107に設けられたバックギャップ107Gを通じて下部磁極106と磁気的に連結されている。なお、上部磁極113上には、さらに、記録ヘッド部100Bを周辺から電気的に分離するためのオーバーコート層(図示せず)が設けられている。
再生ヘッド部100AのうちのMR素子200は、例えば、図21に示したように、リード層としての機能を兼ねる下部シールド層102と上部シールド層104との間に配置されており、シールド絶縁層103により周囲を囲まれている。このMR素子200は、下部シールド層102上に設けられたMR膜パターン201と、そのMR膜パターン201の再生トラック幅方向(X軸方向)における両側の空間に積層された下部ギャップ膜パターン202R,202Lおよび磁気バイアス膜パターン203R,203Lと、MR膜パターン201、下部ギャップ膜パターン202R,202Lおよび磁気バイアス膜パターン203,203Lを覆うように設けられた上部ギャップ膜204とを備えている。
MR膜パターン201は、例えば、図21および図22に示したように、下部シールド層102に近い側から順に、シード層2011と、ピンニング層2012と、ピンド層2013と、トンネル絶縁層2014と、フリー層2015と、保護層2016とが積層された積層構造を有している。この種のMR膜パターン201を備えたMR素子200は、いわゆるトンネル磁気抵抗効果(TMR;tunneling magneto-resistive effect)素子である。なお、ピンニング層2012からフリー層2015に至る積層順は、上記した順序と反転していてもよい。
シード層2011は、その上に形成される層(ここではピンニング層2012等)の磁気特性を安定化するものであり、例えば、ニッケルクロム合金(NiCr)などの金属材料により構成されている。ピンニング層2012は、ピンド層2013の磁化方向を固定するものであり、例えば、イリジウムマンガン合金(IrMn)などの反強磁性材料により構成されている。ピンド層2013は、ピンニング層2012と交換結合されることにより磁化方向が固定されたものであり、コバルト鉄合金(CoFe)などの強磁性材料を含んで構成されている。このピンド層2013は、例えば、単層構造であってもよいし、あるいは非磁性層を挟んで2つの強磁性層が積層された積層構造(いわゆるシンセティックピンド層)であってもよい。トンネル絶縁層2014は、ピンド層2013とフリー層2015との間において電子をトンネリングさせるものであり、例えば、アルミナなどの絶縁性材料により構成されている。フリー層2015は、外部磁界に応じて磁化方向が回転可能なものであり、例えば、コバルト鉄合金などの強磁性材料を含んで構成されている。このフリー層2015は、例えば、単層構造であってもよいし、あるいは非磁性層を挟んで2つの強磁性層が積層された積層構造(いわゆるシンセティックフリー層)であってもよい。保護層2016は、MR膜パターン201のうちの主要部(主にピンニング層2012からフリー層2015に至る積層部分)を保護するものであり、例えば、タンタルなどの非磁性材料により構成されている。
下部ギャップ膜パターン202R,202Lは、MR膜パターン201を周辺から磁気的に分離するものである。この下部ギャップ膜パターン202R,202Lは、例えば、アルミナまたは酸化ケイ素などの非磁性絶縁性材料により構成されており、約15nmの厚さを有している。特に、下部ギャップ膜パターン202R,202Lは、MR膜パターン201の側面および下部シールド層102の表面を覆うように設けられている。
磁気バイアス膜パターン203R,203Lは、MR膜パターン201に磁気バイアスを供給するものである。この磁気バイアス膜パターン203R,203Lは、例えば、バッファ層と、バイアス層と、非磁性金属層とが積層された積層構造を有しており、全体として約35nmの厚さを有している。バッファ層は、例えば、クロム、チタン、モリブデン(Mo)、タングステン(W)またはこれらの合金(例えばクロムチタン合金(CrTi))などにより構成されており、約5nmの厚さを有している。バイアス層は、実質的に磁気バイアスを供給するものであり、例えば、コバルト白金合金(CoPt)、コバルトクロム白金合金(CoCrPt)またはサマリウムコバルト合金(SmCo)などの強磁性材料により構成されており、約25nmの厚さを有している。なお、バイアス層は、例えば、上記した強磁性材料層の単層構造または積層構造であってもよいし、あるいは強磁性材料層および非磁性材料層が交互に積層された積層構造であってもよい。非磁性金属層は、バイアス層を保護するものであり、例えば、クロム、チタン、タングステン、ルテニウム(Ru)またはロジウム(Rh)などの非磁性金属材料により構成されており、約5nmの厚さを有している。
上部ギャップ膜204は、MR膜パターン201を上部シールド層104から磁気的に分離するものであり、例えば、クロム、チタン、タングステン、銅、タンタルまたはルテニウムなどの非磁性金属材料により構成されている。
この薄膜磁気ヘッド100では、再生ヘッド部100AのうちのMR素子200により再生処理が実行される。すなわち、情報の再生時には、磁気バイアス膜パターン203R,203LからMR膜パターン201に磁気バイアスが供給された状態において、下部シールド層102および上部シールド層104を通じてMR膜パターン201にセンス電流が流れる。この場合には、磁気記録媒体の信号磁界を検出することによりフリー層2015の磁化方向が回転すると、MR膜パターン201中を流れる伝導電子は、ピンド層2013の磁化方向とフリー層2015の磁化方向との間の相対角度に応じた抵抗を受ける。このMR膜パターン201の抵抗は信号磁界の大きさに応じて変化するため(磁気抵抗効果)、その抵抗変化が電圧変化として検出されることにより、磁気記録媒体に記録されている情報が磁気的に再生される。
次に、図18〜図31を参照して、図18〜図22に示した薄膜磁気ヘッド100の製造方法について説明する。図23〜図31はMR素子200の製造工程を説明するものであり、いずれも図21に対応する断面構成(A)および平面構成(B)を示している。以下では、まず、図18〜図22を参照して薄膜磁気ヘッド100全体の製造工程について簡単に説明したのち、図21〜図31を参照してMR素子200の製造工程について詳細に説明する。なお、薄膜磁気ヘッド100を構成する一連の構成要素の材質に関しては既に説明したので、その説明を省略する。また、MR素子200の製造工程を説明する際には、上記した薄膜パターンの形成方法を説明するために使用した一連の図面(図1〜図9)および符号(P,θB,θC,ωB,ωC)を適宜引用する。
薄膜磁気ヘッド100は、例えば、スパッタリング法、電解めっき法または化学蒸着(CVD;chemical vapor deposition )法に代表される成膜技術、フォトリソグラフィ法に代表されるパターニング技術、イオンミリングまたは反応性イオンエッチング(RIE;reactive ion etching)に代表されるエッチング技術、ならびに化学機械研磨(CMP;chemical mechanical polishing )法に代表される研磨技術などを使用して一連の構成要素を積層形成することにより製造可能である。すなわち、スライダ90を準備したのち、まず、スライダ90の一面に、絶縁層101と、下部シールド層102と、MR素子200およびシールド絶縁層103と、上部シールド層14とをこの順に積層形成することにより、再生ヘッド部100Aを形成する。続いて、再生ヘッド部100A(上部シールド層104)上に非磁性層105を形成したのち、その非磁性層15上に、下部磁極106と、記録ギャップ層107と、絶縁層108,110,112により埋設された薄膜コイル109,111と、上部磁極113とをこの順に積層形成することにより、記録ヘッド部100Bを形成する。最後に、記録ヘッド部100Bを覆うようにオーバーコート層(図示せず)を形成したのち、再生ヘッド部100Aおよび記録ヘッド部100Bを含む積層構造をスライダ90と共に一括研磨してエアベアリング面90Mを形成することにより、薄膜磁気ヘッド100が完成する。
MR素子200を製造する際には、まず、図23に示したように、下部シールド層102の一面を覆うように、薄膜3(図2参照)に対応するMR膜114(厚さT114)を形成する。このMR膜114を形成する際には、例えば、図22に示したように、スパッタリング法を使用して、下部シールド層102上に、シード層2011と、ピンニング層2012と、ピンド層2013と、トンネル絶縁層2014と、フリー層2015と、保護層2016とをこの順に積層形成する。
続いて、MR膜114上に、外縁に沿って設けられたアンダーカット部115U(アンダーカット幅W115U)および開口115Kを有するように、マスクパターン4(図2参照)に対応するマスクパターン115(厚さT115)を形成する。このマスクパターン115を形成する際には、例えば、下層レジストパターン1151(例えばPMGI)および上層レジストパターン1152(例えばフォトレジスト)を含むようにする。
続いて、マスクパターン115を使用してMR膜114を選択的にエッチングする。このMR膜114をエッチングする際には、例えば、垂線Pに対して照射角度θBをなす方向からイオンビームを照射しながらイオンミリングすると共に、MR膜114に裾引きが生じないようにオーバーミリングする。このエッチング処理により、図24に示したように、アンダーカット部115Uに露出する上面201A(幅W201A)と垂線Pに対して傾斜角度ωBだけ傾斜する側面201Bとを有するように、プレ薄膜パターン5(図3参照)に対応するプレMR膜パターン116が形成される。このプレMR膜パターン116を形成する際にMR膜114がエッチングされた箇所には、開口116Kが設けられる。
続いて、図25に示したように、先工程において形成された構造体の全体を覆うと共にプレMR膜パターン116の周囲(開口116K)を埋設するように下部ギャップ膜117(例えば厚さ=15nm)および磁気バイアス膜118(例えば厚さT118=35nm)をこの順に積層形成する。これらの下部ギャップ膜117および磁気バイアス膜118は、それぞれ後工程において下部ギャップ膜パターン202Rおよび磁気バイアス膜パターン203Rとなるものである。この下部ギャップ膜117を形成する際には、例えばスパッタリング法(成膜角度=0°)を使用して、プレMR膜パターン116の側面201Bおよびその周辺の下部シールド層102を覆い、上面201Aを覆わないようにする。また、磁気バイアス膜118を形成する際には、下部ギャップ膜117を形成した場合と同様のスパッタリング法(成膜角度=0°)を使用して、下部ギャップ膜117により囲まれた空間を埋設すると共に、上面201Aを覆わないようにする。
続いて、先工程において形成された構造体の全体を覆うと共にマスクパターン115のアンダーカット部115Uにまで入り込むように、エッチング保護膜6(図4参照)に対応するエッチング保護膜119(例えば厚さT119=30nm)を形成する。具体的には、プレMR膜パターン116の上面201Aと、マスクパターン115と、それらの周辺領域とを覆うようにエッチング保護膜119を形成する。このエッチング保護膜119を形成する際には、プレMR膜パターン116よりも遅いエッチングレートを有する形成材料(例えばアルミナ)を使用すると共に、例えば傾斜スパッタリング法(例えば成膜角度=10°)を使用して上面201Aを十分に覆うようにする。こののち、図26に示したように、マスクパターン115をその上の下部ギャップ膜117、磁気バイアス膜118およびエッチング保護膜119と共に除去(リフトオフ)する。
続いて、エッチング保護膜119をマスクとしてプレMR膜パターン116を選択的にエッチングする。このプレMR膜パターン116をエッチングする際には、例えば、垂線Pに対して照射角度θCをなす方向からイオンビームを照射しながらイオンミリングすると共に、プレMR膜パターン116に裾引きが生じないようにオーバーミリングする。このエッチング処理により、図27に示したように、上記した上面201Aおよび側面201B(傾斜角度ωB)と垂線Pに対して傾斜角度ωCだけ傾斜する側面201Cとを有するように、薄膜パターン7(図6参照)に対応するプレMR膜パターン120が形成される。
続いて、図28に示したように、例えばスパッタリング法(成膜角度=0°)を使用して、エッチング保護膜119、プレMR膜パターン120およびそれらの周辺の下部シールド層102を覆うように、下部ギャップ膜121(例えば厚さ=15nm)および磁気バイアス膜122(厚さT122)を積層形成する。これらの下部ギャップ膜121および磁気バイアス膜122は、それぞれ後工程において下部ギャップ膜パターン202Lおよび磁気バイアス膜パターン203Lとなるものである。この磁気バイアス膜122を形成する際には、例えば、厚さT122が磁気バイアス膜118の厚さT118よりも大きくなるようにする。
続いて、例えばCMP法を使用して、プレMR膜パターン120が露出するまで磁気バイアス膜122、下部ギャップ膜121およびエッチング保護膜119を研磨する。この研磨工程では、例えば、研磨材粒子として、アルミナ、コロイダルシリカ、酸化セリウム、酸化ケイ素、シリコンカーバイド、酸化ジルコニウム、ダイヤモンドまたは酸化鉄などを使用する。この研磨処理により、図29に示したように、プレMR膜パターン120の上面201Aを含む面内において磁気バイアス膜122および下部ギャップ膜121が平坦化されるため、そのプレMR膜パターン120の周囲に下部ギャップ膜117,121および磁気バイアス膜118,122が埋設される。
続いて、プレMR膜パターン120、下部ギャップ膜117,121および磁気バイアス膜118,122を選択的にエッチングすることにより、図30に示したように、薄膜パターン2(図1参照)に対応するMR膜パターン201を形成する。このMR膜パターン201が形成される際には、下部ギャップ膜117,121の残存部分として下部ギャップ膜パターン202R,202Lが形成されると共に、磁気バイアス膜118,122の残存部分として磁気バイアス膜パターン203R,203Lが形成される。このエッチング工程の詳細は、上記実施の形態において薄膜パターン7をエッチングした場合(図8および図9参照)と同様であるので、その説明を省略する。確認まで説明しておくと、このエッチング工程では、図29に示した領域Sにエッチングマスクを設けるようにする。
続いて、図31に示したように、MR膜パターン201、下部ギャップ膜パターン202R,202L、磁気バイアス膜パターン203R,203Lおよびその周辺の下部シールド層102を覆うように、シールド絶縁層103を形成する。
続いて、例えばCMP法を使用して、MR膜パターン201、下部ギャップ膜パターン202R,202Lおよび磁気バイアス膜パターン203R,203Lが露出するまでシールド絶縁層103を研磨する。この研磨処理により、図21に示したように、MR膜パターン201、下部ギャップ膜パターン202R,202Lおよび磁気バイアス膜パターン203R,203Lの周囲にシールド絶縁層103が埋設される。
最後に、例えばスパッタリング法(成膜角度=0°)を使用して、MR膜パターン201、下部ギャップ膜パターン202R,202L、磁気バイアス膜パターン203R,203Lを覆うように上部ギャップ膜204を形成する。この上部ギャップ膜204を形成する際には、例えば、シールド絶縁層103の一部まで覆うようにする。これにより、MR素子200が完成する。
この薄膜磁気ヘッドの製造方法では、上記した薄膜パターンの形成方法を利用してMR素子200を製造しているので、MR膜パターン201のパターン幅が所望の微小幅となるように狭められると共に、そのパターン幅が高精度に制御される。したがって、再生トラック幅を高精度に狭小化することができる。この薄膜磁気ヘッドの製造方法に関する上記以外の手順、作用および効果は、上記した薄膜パターンの形成方法と同様である。
なお、上記した薄膜磁気ヘッドの製造方法では、図21および図22に示したように、MR素子200をTMR素子としたが、必ずしもこれに限られるものではなく、MR素子200をいわゆる膜面直交電流型巨大磁気抵抗効果(CPP−GMR;current perpendicular to the plane-giant magneto-resistive effect )素子または膜面平行電流型巨大磁気抵抗効果(CIP−GMR;current in the plane-giant magneto-resistive effect )素子としてもよい。これらの場合においても、上記した薄膜磁気ヘッドの製造方法と同様の効果を得ることができる。
CPP−GMR素子としてのMR素子200は、図22に対応する図32に示したように、MR膜パターン201がトンネル絶縁層2014に代えてスペーサ層2017を備える点を除き、TMR素子としてのMR素子200と同様の構造を有している。このスペーサ層2017は、ピンド層2013とフリー層2015との間を離間させるものであり、例えば、ルテニウムなどの非磁性材料により構成されている。
また、CIP−GMR素子としてのMR素子200は、例えば、図21に対応する図33に示したように、下部ギャップ膜パターン202R,202Lに代えて磁気バイアス膜パターン205R,205Lを備え、磁気バイアス膜パターン203R,203Lに代えてリード膜パターン206R,206Lを備えている。また、下部シールド層102とMR膜パターン201との間に下部ギャップ膜207を備え、MR膜パターン201と上部シールド層104との間に上部ギャップ膜208を備えている。このMR素子200の上記以外の構成は、図21および図22に示した場合と同様である。磁気バイアス膜パターン205R,205Lは、磁気バイアス膜パターン203R,203Lと同様の機能および材質を有している。リード膜パターン206R,206Lは、MR膜パターン201に電流を流すためのものであり、例えば、金などの導電性材料により構成されている。下部ギャップ膜207および上部ギャップ膜208は、MR膜パターン201を下部シールド層102および上部シールド層104から磁気的かつ電気的に分離するものであり、例えば、アルミナなどの非磁性絶縁性材料により構成されている。
また、上記した薄膜磁気ヘッドの製造方法では、薄膜磁気ヘッド100のうちの記録ヘッド部100Bを長手記録ヘッドとしたが、必ずしもこれに限られるものではなく、記録ヘッド部100Bを垂直記録ヘッドとしてもよい。この場合においても、上記した薄膜磁気ヘッドの製造方法と同様の効果を得ることができる。
次に、本発明に関する実施例について説明する。
以下の手順を経ることにより、本発明の薄膜パターンの形成方法を使用して薄膜パターンを形成した。なお、以下の説明では、上記実施の形態において説明した幅、厚さおよび角度に関する一連の符号を随時引用している。
まず、基体として、下地膜(アルミナ;厚さ=1μm)が設けられたアルティック基板を準備したのち、その基体の一面に、スパッタリング法を使用して薄膜(タンタル;厚さT2=50nm)を形成した。続いて、薄膜上に、下層レジストパターン(PMGI)および上層レジストパターン(AZエレクトロニックマテリアルズ株式会社製フォトレジストAZ5105P)をこの順に積層形成することにより、アンダーカット部(アンダーカット幅W4U)およびエッチング用の開口を有するようにマスクパターン(厚さT4)を形成した。このマスクパターンを形成する際には、薄膜上に下層レジスト膜および上層レジスト膜をこの順に形成したのち、フォトリソグラフィ法を使用して両レジスト膜を一括してパターニング(露光・現像)した。この場合には、露光装置としてKrFエキシマレーザステッパ(露光エネルギー=30mJ,フォーカス=0μm)を使用したと共に、現像液としてテトラメチルアンモニウム2.38%水溶液を使用した。
続いて、マスクパターンを使用して薄膜を選択的にエッチング(イオンミリング;照射角度θB)することにより、プレ薄膜パターン(傾斜角度ωB)を形成した。この場合には、エッチング時間に換算して10%(5nm厚の薄膜のエッチング時間に相当)だけオーバーミリングした。続いて、全体を覆うように、傾斜イオンビームスパッタリング法(傾斜角度=10°)を使用してエッチング保護膜(アルミナ;厚さT6=30nm厚)を形成した。続いて、アセトンを使用して洗浄することにより、マスクパターンをその上のエッチング保護膜と共に除去(いわゆるリフトオフ)した。
続いて、エッチング保護膜をマスクとしてプレ薄膜パターンを選択的にエッチング(イオンミリング;照射角度θC)することにより、リング型の薄膜パターン(幅W2A,W2D,傾斜角度ωC)を形成した。この場合には、薄膜をエッチングした場合と同様に、エッチング時間に換算して10%だけオーバーミリングした。続いて、アルカリ水溶液によるウェットエッチングを使用して、薄膜パターンを覆っているエッチング保護膜を選択的にエッチングすることにより、そのエッチング保護膜を除去した。こののち、薄膜パターンをテトラメチルアンモニウム2.38%水溶液に浸漬(浸漬時間=2分間)させたのち、純水でリンス(リンス時間=1分間)した。
続いて、リング型の薄膜パターンを選択的に覆うようにエッチングマスクを形成したのち、そのエッチングマスクを使用して薄膜パターンを選択的にエッチング(イオンミリング)することにより、矩形型の薄膜パターンを形成した。最後に、アセトンを使用して洗浄することにより、薄膜パターンを覆っているマスクパターンを除去した。
この薄膜パターンの形成条件と薄膜パターンの立体構造との間の関係を調べたところ、以下の一連の結果が得られた。
まず、マスクパターンの形成時における現像時間とアンダーカット幅との間の関係を調べたところ、図34に示した結果が得られた。図34はマスクパターンのアンダーカット幅の現像時間依存性を表しており、横軸は現像時間T(秒)を示し、縦軸はアンダーカット幅W4U(nm)を示している。この関係を調べる際には、マスクパターンの厚さT4=250nm(下層レジストパターンの厚さ=50nm,上層レジストパターンの厚さ=200nm)としたと共に、現像時間Tを6段階(T=15秒,20秒,25秒,30秒,35秒,40秒)に変化させた。
図34に示した結果から判るように、アンダーカット幅W4Uは現像時間Tが長くなるにしたがって広くなり、アンダーカット幅W4Uと現像時間Tとの間にはほぼ比例関係が成立した。上記実施の形態において図3を参照して説明したように、薄膜パターンの幅W2Aは、アンダーカット幅W4Uにほぼ等しくなる。このことから、本発明の薄膜パターンの形成方法では、マスクパターンの形成時における現像時間Tを調整することにより、薄膜パターンの幅W2Aを制御可能であることが確認された。
続いて、プレ薄膜パターンの形成時におけるイオンビームの照射角度と側面の傾斜角度との間の関係を調べたところ、図35に示した結果が得られた。図35はプレ薄膜パターンの傾斜角度の照射角度依存性を表しており、横軸は照射角度θB(°)を示し、縦軸は傾斜角度ωB(°)を示している。この関係を調べる際には、アンダーカット幅W4U=30nmとし、照射角度θBを4段階(θB=0°,5°,10°,20°)に変化させたと共に、マスクパターンの厚さT4を4段階(T4=150nm,250nm,500nm,800nm)に変化させた。なお、いずれの厚さT4においても、下層レジストパターンの厚さ=50nmとした。図35中に示した●,○,■,□は、それぞれT4=150nm,250nm,500nm,800nmの場合の関係を示している。
図35に示した結果から判るように、厚さT4をいずれの値に設定した場合においても、傾斜角度ωBは照射角度θBが大きくなるにしたがって大きくなり、傾斜角度ωBと照射角度θBとの間にはほぼ比例関係が成立した。また、傾斜角度ωBは、厚さT4が大きくなるほど大きくなった。このことから、本発明の薄膜パターンの形成方法では、プレ薄膜パターンの形成時におけるイオンビームの照射角度θBを調整することにより、薄膜パターンの傾斜角度ωBを制御可能であることが確認された。また、マスクパターンの厚さT4を調整することによっても、傾斜角度ωBを制御可能であることが確認された。
最後に、薄膜パターンの形成時におけるイオンビームの照射角度と側面の傾斜角度との間の関係を調べたところ、図36に示した結果が得られた。図36は薄膜パターンの傾斜角度の照射角度依存性を表しており、横軸は照射角度θC(°)を示し、縦軸は傾斜角度ωC(°)を示している。この関係を調べる際には、エッチング保護膜の厚さT6=30nmとしたと共に、照射角度θCを6段階(θC=0°,10°,20°,30°,45°,60°)に変化させた。
図36に示した結果から判るように、傾斜角度ωCは照射角度θCが大きくなるにしたがって大きくなり、傾斜角度ωCと照射角度θCとの間にはほぼ比例関係が成立した。このことから、本発明の薄膜パターンの形成方法では、薄膜パターンの形成時におけるイオンビームの照射角度θCを調整することにより、傾斜角度ωCを制御可能であることが確認された。
以上、実施の形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態および実施例に限定されず、種々の変形が可能である。
具体的には、上記実施の形態では、図1に示したように、薄膜3のエッチング工程(図2参照)およびプレ薄膜パターン5の形成工程(図5参照)において照射角度θB,θC>0とすることにより、薄膜パターン2の側面2B,2Cが垂線Pに対して傾斜するようにしたが、必ずしもこれに限られるものではない。すなわち、照射角度θB,θC=0とすることにより、側面2B,2Cが垂線Pに対して傾斜しない(薄膜パターン2が矩形型の断面形状を有する)ようにしてもよい。この場合においても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、上記実施の形態では、図1〜図9に示したように、薄膜パターン2を形成するために、開口4Kを有するマスクパターン4を使用したが、必ずしもこれに限られるものではなく、開口4Kを有しないマスクパターン(孤立パターン)を使用してもよい。この場合においても、図2〜図9を参照して説明した手順と同様の手順を経ることにより、図1に示した立体構造を有する薄膜パターン2を形成することができる。この場合には、側面2Bが形成されたのちに側面2Cが形成される上記実施の形態とは異なり、側面2Cが形成されたのちに側面2Bが形成される。
本発明に係る薄膜パターンの形成方法は、薄膜磁気ヘッド(磁気抵抗効果素子)などのマイクロデバイスの製造方法に適用することが可能である。
本発明の一実施の形態に係る薄膜パターンの形成方法を使用して形成される薄膜パターンの構成を表す断面図および平面図である。 本発明の一実施の形態に係る薄膜パターンの形成方法における一工程を説明するための断面図および平面図である。 図2に続く工程を説明するための断面図および平面図である。 図3に続く工程を説明するための断面図および平面図である。 図4に続く工程を説明するための断面図および平面図である。 図5に続く工程を説明するための断面図および平面図である。 図6に続く工程を説明するための断面図および平面図である。 図7に続く工程を説明するための断面図および平面図である。 図8に続く工程を説明するための断面図および平面図である。 本発明の一実施の形態に係る薄膜パターンの形成方法に関する変形例における一工程を説明するための平面図である。 図10に続く工程を説明するための平面図である。 本発明の一実施の形態に係る薄膜パターンの形成方法に関する他の変形例における一工程を説明するための平面図である。 図12に続く工程を説明するための平面図である。 図13に続く工程を説明するための平面図である。 図14に続く工程を説明するための平面図である。 図15に続く工程を説明するための平面図である。 図16に続く工程を説明するための平面図である。 本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法を使用して製造される薄膜磁気ヘッドの分解斜視構成を表す斜視図である。 図18に示した矢印XIX方向から見た薄膜磁気ヘッドの平面構成を表す平面図である。 図19に示したXX−XX線に沿った矢視方向における薄膜磁気ヘッドの断面構成を表す断面図である。 図19および図20に示したXXI−XXI線に沿った矢視方向におけるMR素子の断面構成を拡大して表す断面図である。 図21に示したMR素子のうちのMR膜パターンの断面構成を拡大して表す断面図である。 MR素子の製造方法における一工程を説明するための断面図および平面図である。 図23に続く工程を説明するための断面図および平面図である。 図24に続く工程を説明するための断面図および平面図である。 図25に続く工程を説明するための断面図および平面図である。 図26に続く工程を説明するための断面図および平面図である。 図27に続く工程を説明するための断面図および平面図である。 図28に続く工程を説明するための断面図および平面図である。 図29に続く工程を説明するための断面図および平面図である。 図30に続く工程を説明するための断面図および平面図である。 本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法に関する変形例を説明するための断面図である。 本発明の薄膜磁気ヘッドの製造方法に関する他の変形例を説明するための断面図である。 マスクパターンのアンダーカット幅の現像時間依存性を表す図である。 プレ薄膜パターンの傾斜角度の照射角度依存性を表す図である。 薄膜パターンの傾斜角度の照射角度依存性を表す図である。
符号の説明
1…基体、2,7…薄膜パターン、2A,201A…上面、2B,2C,201B,201C…側面、2D…下面、2E,2F…端面、3…薄膜、4,115…マスクパターン、4K,115K,116K…開口、4U,115U…アンダーカット部、5…プレ薄膜パターン、6,119…エッチング保護膜、8,10…エッチングマスク、9…補助エッチング保護膜、21,71…狭幅部分、22,72…広幅部分、41,1151…下層レジストパターン、42,1152…上層レジストパターン、90…スライダ、90M…エアベリング面、100…薄膜磁気ヘッド、100A…再生ヘッド部、100B…記録ヘッド部、101,108,110,112…絶縁層、102…下部シールド層、103…シールド絶縁層、104…上部シールド層、105…非磁性層、106…下部磁極、107…記録ギャップ層、107G…バックギャップ、109,111…薄膜コイル、113…上部磁極、114…MR膜、116,120…プレMR膜パターン、117,121…下部ギャップ膜、118,122…磁気バイアス膜、200…MR素子、201…MR膜パターン、202R,202L…下部ギャップ膜パターン、203R,203L,205R,205L…磁気バイアス膜パターン、204…上部ギャップ膜、206R,206L…リード膜パターン、207…下部ギャップ膜、208…上部ギャップ膜、2011…シード層、2012…ピンニング層、2013…ピンド層、2014…トンネル絶縁層、2015…フリー層、2016…保護層、2017…スペーサ層、P…垂線、T2,T4,T6,T114,T115,T118,T119…厚さ、W2A,W2D,W2Z,W201A…幅、W4U,W115U…アンダーカット幅、θB,θC…照射角度、ωB,ωC…傾斜角度。

Claims (9)

  1. 薄膜を形成する第1の工程と、
    前記薄膜上に、外縁に沿ってアンダーカット部を有するようにマスクパターンを形成する第2の工程と、
    前記マスクパターンを使用して前記薄膜を選択的にエッチングする第3の工程と、
    前記第1ないし第3の工程において形成された構造体の全体を覆うと共に前記マスクパターンのアンダーカット部にまで入り込むようにエッチング保護膜を形成する第4の工程と、
    前記マスクパターンをその上のエッチング保護膜と共に除去する第5の工程と、
    残存するエッチング保護膜をマスクとして前記薄膜を選択的にエッチングする第6の工程と
    を含むことを特徴とする薄膜パターンの形成方法。
  2. 前記第4の工程において、前記エッチング保護膜が前記薄膜よりも遅いエッチングレートを有するようにする
    ことを特徴とする請求項1記載の薄膜パターンの形成方法。
  3. 前記第3の工程および前記第6の工程において、前記薄膜の表面の垂線に対して傾いた方向からイオンビームを照射しながらイオンミリングする
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の薄膜パターンの形成方法。
  4. 前記マスクパターンが前記エッチング保護膜よりも大きな厚さを有するようにし、
    前記第3の工程よりも前記第6の工程においてイオンビームの照射角度を大きくする
    ことを特徴とする請求項3記載の薄膜パターンの形成方法。
  5. さらに、残存するエッチング保護膜を除去する第7の工程を含む
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の薄膜パターンの形成方法。
  6. さらに、前記第6の工程においてエッチングされた前記薄膜を所定のパターン形状となるようにエッチングする第8の工程を含む
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の薄膜パターンの形成方法。
  7. さらに、前記第5の工程と前記第6の工程との間に、前記エッチング保護膜と部分的に重なるように補助エッチング保護膜を形成する第9の工程を含み、
    前記第6の工程において、前記エッチング保護膜および前記補助エッチング保護膜の双方をマスクとして使用する
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の薄膜パターンの形成方法。
  8. 磁気抵抗効果膜を形成する第1の工程と、
    前記磁気抵抗効果膜上に、外縁に沿ってアンダーカット部を有するようにマスクパターンを形成する第2の工程と、
    前記マスクパターンを使用して前記磁気抵抗効果膜を選択的にエッチングする第3の工程と、
    前記第1ないし第3の工程において形成された構造体の全体を覆うと共に前記磁気抵抗効果膜の周囲を埋設するように第1の機能膜を形成する第4の工程と、
    前記第1ないし第4の工程において形成された構造体の全体を覆うと共に前記マスクパターンのアンダーカット部にまで入り込むようにエッチング保護膜を形成する第5の工程と、
    前記マスクパターンをその上の第1の機能膜およびエッチング保護膜と共に除去する第6の工程と、
    残存するエッチング保護膜をマスクとして前記磁気抵抗効果膜を選択的にエッチングする第7の工程と、
    前記第1ないし第7の工程において形成された構造体の全体を覆うように第2の機能膜を形成する第8の工程と、
    前記磁気抵抗効果膜が露出するまで前記第2の機能膜および前記エッチング保護膜を研磨する第9の工程と、
    研磨後の前記磁気抵抗効果膜ならびに前記第1および第2の機能膜を所定のパターン形状となるようにエッチングする第10の工程と
    を含むことを特徴とする磁気抵抗効果素子の製造方法。
  9. 磁気抵抗効果素子を備えた薄膜磁気ヘッドの製造方法であって、
    請求項8に記載した磁気抵抗効果素子の製造方法を使用して、前記磁気抵抗効果素子を製造する
    ことを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方法。
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