JP4107957B2 - Cement admixture and method for producing the same - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セメント混和剤及びその製造方法に関する。より詳しくは、高い減水性能を発揮することができるうえに、取り扱いやすいセメント組成物を提供することができるセメント混和剤及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリカルボン酸系共重合体を含むセメント混和剤は、セメントペースト、モルタル、コンクリート等のセメント組成物等に広く用いられており、セメント組成物から土木・建築構造物等を構築するために欠かすことのできないものとなっている。このようなセメント混和剤は減水剤等として用いられ、セメント組成物の流動性を高めてセメント組成物を減水させることにより、硬化物の強度や耐久性等を向上させる作用を有することになる。このような減水剤は、従来のナフタレン系等の減水剤に比べて高い減水性能を発揮するため、高性能AE減水剤として多くの実績がある。
【0003】
ところで、セメント混和剤においては、このようなセメント組成物に対する減水性能に加えて、セメント組成物を取り扱う現場において作業性しやすくなるように、その粘性を良好にすることができるものが求められている。すなわち減水剤として用いられるセメント混和剤は、セメント組成物の粘性を低下させることによる減水性能を発揮することになるが、セメント組成物の粘性を低下させる性能を発揮すると共に、それを取り扱う現場において作業しやすくなるような粘性とすることができるものが土木・建築構造物等の製造現場において求められている。セメント混和剤がこのような性能を発揮すると、土木・建築構造物等を構築における作業効率等が改善されることとなる。
【0004】
化合物Aとして特定のポリアミン系単量体と、化合物Bとして特定の不飽和カルボン酸系単量体と、化合物Cとして特定のポリアルキレングリコール系単量体とを、化合物A:化合物B:化合物C=10〜40質量%:10〜40質量%:50〜80質量%の割合で共重合させた水溶性両性型共重合体を主成分とするセメント分散剤に関し、超高強度コンクリートのための分散剤として用いることができ、現場作業性に優れることが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
しかしながら、この公報における全ての実施例においては、化合物A、化合物B及び化合物Cを共重合して水溶性両性型共重合体を得ているが、高強度コンクリートを調製した場合、その粘性が高く、スコップワークが悪くて、ワーカビリティーに問題があった。従って、各種のセメント組成物等に好適に適用することができるうえに、それを取り扱う現場において作業しやすくなるような粘性とすることができるようにする工夫の余地があった。
【0006】
また特定の単量体の1種以上(A)と特定の単量体の1種以上(B)とを、(A)/(B)=0.02〜4の範囲で互いにモル比を異ならせて得られた共重合体3種以上の共重合体混合物を含有するコンクリート混和剤に関し、(A)/(B)のモル比が異なる5種類のコンクリート混和剤の等量混合物が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。このようなコンクリート混和剤の等量混合物においては、混合物としてのエチレンオキサイド平均付加モル数が約23である。しかしながら、減水性、スランプ保持性、モルタル等の状態等に関して、これらの特性がより優れたものを提供するための工夫の余地があった。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−191356号公報(第1頁)
【特許文献2】
特開2001−180998号公報(第2、6−11頁)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、セメント組成物等の減水性を向上してその硬化物の強度や耐久性を優れたものとし、しかもそれを取り扱う現場において作業しやすくなるような粘性とすることができるセメント混和剤及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、減水性や作業性に優れたセメント混和剤を検討するうち、ポリカルボン酸系重合体がセメント組成物等に対して減水性能を発揮することができることにまず着目し、3種以上のポリカルボン酸系重合体を含み、3種以上のポリカルボン酸系重合体全体として平均付加モル数が20モル以下のアルキレンオキサイド鎖を有するものを用いたり、ポリカルボン酸系重合体と共に、アミド結合に由来しない窒素原子を有する化合物を用いたりすると、セメント組成物等の粘性を改善するのに有効であることを見いだした。そして(1)2種以上のポリカルボン酸系重合体とアミド結合に由来しない窒素原子を有する化合物とを組み合わせたり、(2)窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体を含んでなる2種以上のポリカルボン酸系重合体とアミド結合に由来しない窒素原子を有する化合物とを組み合わせたり、(3)窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体と共に、該ポリカルボン酸系重合体以外のポリカルボン酸系重合体を含んでなるポリカルボン酸系重合体とアミド結合に由来しない窒素原子を有する化合物とを組み合わせたり、(4)窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体と共に、該ポリカルボン酸系重合体以外のポリカルボン酸系重合体を2種以上含んでなるポリカルボン酸系重合体、すなわち3種以上のポリカルボン酸系重合体とアミド結合に由来しない窒素原子を有する化合物とを組み合わせたり、(5)アミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体以外のポリカルボン酸系重合体を2種以上と、アミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体とを含んでなるポリカルボン酸系重合体、すなわち3種以上のポリカルボン酸系重合体を組み合わせたりすると、上記課題をみごとに解決することができることに想到した。また、セメント混和剤の製造方法において、2種以上のポリカルボン酸系重合体とアミド結合に由来しない窒素原子を有する化合物とを混合する工程を含んでなる方法によっても、本発明の作用効果を発揮することを見いだし、本発明に到達したものである。
【0010】
すなわち本発明は、3種以上のポリカルボン酸系重合体を含んでなるセメント混和剤であって、上記3種以上のポリカルボン酸系重合体は、平均付加モル数が20モル以下のアルキレンオキサイド鎖を有するものであるセメント混和剤である。
本発明はまた、2種以上のポリカルボン酸系重合体とアミド結合に由来しない窒素原子を有する化合物とを含んでなるセメント混和剤でもある。
本発明は更に、アミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体以外のポリカルボン酸系重合体を2種以上と、アミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体とを含んでなるセメント混和剤でもある。
以下に、本発明を詳述する。
【0011】
本発明のセメント混和剤は、3種以上のポリカルボン酸系重合体を含んでなる。上記3種以上のポリカルボン酸系重合体は、3種以上の重合体の混合物であり、該混合物を形成する各重合体を別々に製造し、混合することにより得られるものが好ましいが、例えば、一つの反応容器で行う一連の重合反応において、重合体を構成する単量体成分の組成等が変化するようにすることにより得られる混合物であってもよい。
また各ポリカルボン酸系重合体の異なる点としては、重合体を形成する単量体のモル比、単量体の種類、平均付加モル数、平均分子量等が挙げられるが、例えば、重合体を形成する単量体のモル比については、3種以上のポリカルボン酸系重合体において該モル比が各々異なるものであってもよく、また、3種以上のポリカルボン酸系重合体において該モル比が同じであり、他の点が異なるものであってもよい。
【0012】
上記3種以上のポリカルボン酸系重合体は、平均付加モル数が20モル以下のアルキレンオキサイド鎖を有するものである。このような3種以上のポリカルボン酸系重合体においては、少なくとも1種がアルキレンオキサイド鎖を有するものであればよいが、3種以上がアルキレンオキサイド鎖を有するものであることが好ましい。また、3種以上のポリカルボン酸系重合体が、全体としてアルキレンオキサイド鎖の平均付加モル数が20モル以下となる限り、すなわちセメント混和剤に含まれるすべてのポリカルボン酸系重合体に対するアルキレンオキサイド鎖の平均付加モル数が20モル以下となる限り、いずれかのポリカルボン酸系重合体におけるアルキレンオキサイド鎖の平均付加モル数が20モル以上であってもよい。このように、3種以上のポリカルボン酸系重合体におけるアルキレンオキサイド鎖の平均付加モル数を特定することにより、セメント混和剤を用いたセメント組成物等の減水性、スランプ保持性、状態等の特性が優れたものとなる。なお、セメント組成物の状態を評価することにより、粘性等に起因する作業のしやすさや取り扱いやすさを評価することができ、本発明のセメント混和剤を用いたセメント組成物等においては、その状態が良好なものとなり、それを取り扱う現場において作業しやすいものとなる。
上記平均付加モル数とは、アルキレンオキサイド鎖を有する単量体単位1モルあたりのアルキレンオキサイドの付加モル数の平均値を意味する。
【0013】
本発明の好ましい形態としては、3種以上のポリカルボン酸系重合体におけるアルキレンオキサイド鎖の平均付加モル数が18モル以下となる形態である。また、4モル以上であることが好ましい。より好ましくは、17モル以下であり、また、5モル以上であり、更に好ましくは、16モル以下であり、また、6モル以上である。
またアルキレンオキサイド鎖としては、エチレンオキサイド鎖が主体であることが好ましい。更に、3種以上のポリカルボン酸系重合体は、少なくとも1種がアミド結合に由来しない窒素原子を有する化合物であることが好ましい。これらの形態により、セメント組成物等の減水性等をより向上することが可能となる。
【0014】
上記ポリカルボン酸系重合体としては、下記一般式(1);
【0015】
【化1】

Figure 0004107957
【0016】
(式中、R及びRは、同一若しくは異なって、水素原子又はメチル基を表す。Rは、水素原子、メチル基又は−X−(CO)−O−(RO)を表す。Rは、同一若しくは異なって、炭素数2〜18のアルキレン基又はベンゼンエチレン基を表す。Rは、水素原子又は炭素数1〜30の炭化水素基を表す。rは、0又は1である。sは、ROで表されるオキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜300の数である。Xは、炭素数1〜5の二価のアルキレン基を表すか、又は、Xに結合している炭素原子と−(CO)−とが直接結合していることを表す。)で表される単量体(A)と、下記一般式(2);
【0017】
【化2】
Figure 0004107957
【0018】
(式中、R、R及びRは、同一若しくは異なって、水素原子、メチル基又はCOOMと無水物を形成していてもよい−(CHCOOMを表す。Mは、同一若しくは異なって、水素原子、金属原子、アンモニウム基又は有機アミン基を表す。)で表される単量体(B)とを含有する単量体成分を重合して得られるものであることが好ましい。
【0019】
上記一般式(1)におけるRは、炭素数が30を超えると、ポリカルボン酸系重合体の疎水性が強くなりすぎるために、良好な分散性を得ることができないことになる。Rの好ましい形態としては、分散性の点から、炭素数1〜20の炭化水素基又は水素原子である。より好ましくは、炭素数10以下、更に好ましくは、炭素数3以下、特に好ましくは、炭素数2以下の炭化水素基である。炭化水素基の中でも、飽和アルキル基、不飽和アルキル基が好ましい。これらのアルキル基は、直鎖状であっても分岐状であってもよい。また、優れた材料分離防止性能の発現や、セメント組成物中に連行される空気量を適度なものとするためには、炭素数5以上の炭化水素基とすることが好ましく、また、炭素数20以下の炭化水素基とすることが好ましい。より好ましくは、炭素数5〜10の炭化水素基である。炭化水素基の中でも、飽和アルキル基、不飽和アルキル基が好ましい。これらのアルキル基は、直鎖状であっても分岐状であってもよい。
上記ROで表されるオキシアルキレン基の平均付加モル数であるsとしては、1〜300であるが、4以上であることが好ましく、また、250以下であることが好ましい。より好ましくは、5以上であり、また、200以下である。更に好ましくは、6以上であり、また、150以下である。
上記Xとしては、Xに結合している炭素原子と−(CO)−とが直接結合していることを表すことが好ましく、また、rは1であることが好ましい。
【0020】
上記一般式(2)のMにおける金属原子としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属原子等の一価の金属原子;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属原子等の二価の金属原子;アルミニウム、鉄等の三価の金属原子が好適である。また、有機アミン基としては、エタノールアミン基、ジエタノールアミン基、トリエタノールアミン基等のアルカノールアミン基や、トリエチルアミン基が好適である。更に、アンモニウム基であってもよい。
【0021】
上記3種以上のポリカルボン酸系重合体を形成する単量体(A)と単量体(B)とのモル比(A/B)としては、0.015以上であり、また、7.5以下であることが好ましい。これにより、セメント混和剤を用いたセメント組成物等の減水性、スランプ保持性、状態等の特性が優れたものとなるという本発明の作用効果が充分に発揮されることとなる。より好ましくは、0.02以上であり、また、6.0以下であり、更に好ましくは、0.03以上であり、また、5.0以下である。本発明においては、すべてのポリカルボン酸系重合体におけるモル比が異なっている形態であってもよく、モル比が異なっているものと異なっていないものとがある形態であってもよく、また、すべてのポリカルボン酸系重合体におけるモル比が同じである形態であってもよい。
なお、上記モル比(A/B)は、セメント混和剤に含まれるすべてのポリカルボン酸系重合体に対するモル比(A/B)の平均値を意味するものである。
【0022】
本発明のセメント混和剤はまた、(1)2種以上のポリカルボン酸系重合体とアミド結合に由来しない窒素原子を有する化合物とを含んでなる形態(これらを組み合わせた形態)、(2)上記ポリカルボン酸系重合体が、窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体を含んでなる形態(窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体を含んでなる2種以上のポリカルボン酸系重合体とアミド結合に由来しない窒素原子を有する化合物とを組み合わせた形態)、(3)更に、上記ポリカルボン酸系重合体が、窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体以外のポリカルボン酸系重合体を含んでなる形態(窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体と共に、該ポリカルボン酸系重合体以外のポリカルボン酸系重合体を含んでなるポリカルボン酸系重合体とアミド結合に由来しない窒素原子を有する化合物とを組み合わせた形態)、(4)上記窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体以外のポリカルボン酸系重合体が、2種以上のものである形態(窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体と共に、該ポリカルボン酸系重合体以外のポリカルボン酸系重合体を2種以上含んでなるポリカルボン酸系重合体、すなわち3種以上のポリカルボン酸系重合体とアミド結合に由来しない窒素原子を有する化合物とを組み合わせた形態)、(5)アミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体以外のポリカルボン酸系重合体を2種以上と、アミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体とを含んでなる形態(これらを組み合わせた形態)の5つの形態がある。なお、アミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体とは、アミド結合に由来しない窒素原子を有する化合物のうち重合性不飽和二重結合を有するものである。
【0023】
これらの形態において、上記(1)〜(4)においては、アミド結合に由来しない窒素原子を有する化合物は1種又は2種以上を用いてもよく、上記(2)〜(4)においては、窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体は1種又は2種以上を用いてもよく、上記(5)においては、アミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体は1種又は2種以上を用いてもよい。なお、2種以上のポリカルボン酸系重合体とは、例えば、平均分子量が異なるポリカルボン酸系重合体や、後述するようにポリアルキレンオキシド付加物である場合には、該アルキレンオキシドの付加モル数が異なるポリカルボン酸系重合体、ポリアルキレンオキシド単位とカルボン酸単位の組成の異なる重合体等の重合体としての特性が異なるポリカルボン酸系重合体が2種以上であることを意味し、本発明においては、アルキレンオキシドの付加モル数が異なるポリカルボン酸系重合体を用いることが好ましい。ポリアルキレンオキシド単位とカルボン酸単位の組成が異なるとは、カルボン酸系単位の質量差として、重合体の固形分当たりカルボン酸ナトリウムの換算で2質量%以上異なることをいう。好ましい形態を更に記載すると、2種以上のポリカルボン酸とは、重量平均分子量が5000〜60000の範囲内にあり、更に好ましくは6000〜30000の範囲内である。また、重量平均分子量の差が10000以内であることが好ましい。より好ましくは5000以内、更に好ましくは2000以内であることが好ましい、また、ポリアルキレングリコール平均付加モル数の差は3以上離れていることが好ましく、更に好ましくは5以上離れていることが好ましい。また、カルボン酸系単位の質量差としては、重合体の固形分当たりカルボン酸ナトリウムの換算で15質量%以内であることが好ましい、より好ましくは10質量%以内、更に好ましくは5質量%以内である。
【0024】
なお、本発明においては、3種以上のポリカルボン酸系重合体を含み、3種以上のポリカルボン酸系重合体全体として平均付加モル数が20モル以下のアルキレンオキサイド鎖を有する形態と、ポリカルボン酸系重合体と共に、アミド結合に由来しない窒素原子を有する化合物を用いる形態である上記(1)〜(5)の形態とを組み合わせることが可能であり、本発明の作用効果を充分に発揮するためには、これらを組み合わせた形態とすることが好ましい。
【0025】
以下の説明においては、本発明におけるこれらの構成要素をポリカルボン酸系重合体(A)、窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体(B)、アミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体(C)、アミド結合に由来しない窒素原子を有する化合物(D)ともいう。
【0026】
本発明では、上記(1)の形態においては、セメント混和剤が、アミド結合に由来しない窒素原子を有する化合物(D)をセメント混和剤の固形分100質量%に対して1質量%以上含んでなることが好ましい。上記アミド結合に由来しない窒素原子を有する化合物(D)の使用量は、より好ましくは、3質量%以上であり、また、80質量%以下であり、更に好ましくは、5質量%以上であり、また、60質量%以下であり、特に好ましくは、10質量%以上であり、また、50質量%以下であり、最も好ましくは、15質量%以上であり、また、40質量%以下である。上記(2)〜(4)の形態又は上記(5)の形態においては、セメント混和剤が、窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体(B)又はアミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体(C)をセメント混和剤中の固形分100質量%に対して1質量%以上含んでなることが好ましい。上記窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体(B)又はアミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体(C)の使用量は、より好ましくは、5質量%以上であり、また、80質量%以下であり、更に好ましくは、10質量%以上であり、また、70質量%以下であり、特に好ましくは、15質量%以上であり、また、60質量%以下であり、最も好ましくは、20質量%以上である。
【0027】
また上記(1)の形態においては、ポリカルボン酸系重合体(A)をセメント混和剤中の固形分100質量%に対して5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上含んでなることが好ましく、上記(2)〜(4)の形態又は上記(5)の形態の形態においては、セメント混和剤が、アミド結合に由来しない窒素原子を有する化合物(D)又はアミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体(C)以外のポリカルボン酸系重合体をセメント混和剤の固形分100質量%に対して5質量%以上含んでなることが好ましい。
なお、本発明のセメント混和剤においては、セメント混和剤中のポリカルボン酸系重合体(A)、窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体(B)及びそれ以外のポリカルボン酸系重合体、アミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体(C)及びそれ以外のポリカルボン酸系重合体、並びに、アミド結合に由来しない窒素原子を有する化合物(D)の固形分合計を100質量%とし、上記の使用量に調整することが好ましい。
【0028】
本発明におけるセメント混和剤の固形分測定方法としては、以下の方法が好適である。
(固形分測定方法)
1.アルミ皿を精秤する。
2.1で精秤したアルミ皿に固形分測定物を精秤する。
3.窒素雰囲気下130℃に調温した乾燥機に2で精秤した固形分測定物を1時間入れる。
4.1時間後、乾燥機から取り出し、室温のデシケーター内で15分間放冷する。
5.15分後デシケーターから取り出し、アルミ皿+測定物を精秤する。
6.5で得られた質量から1で得られたアルミ皿の質量を差し引き、2で得られた固定分の質量を除することで固形分を測定する。
【0029】
本発明における窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体(B)、アミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体(C)及びアミド結合に由来しない窒素原子を有する化合物(D)のセメント混和剤の固形分に対する固形分割合の測定方法としては、以下の方法が好適である。
1.固形分を20質量%に調整したセメント混和剤水溶液に20質量%のパラトルエンスルホン酸水溶液を加えてpH2.0に調整する。
2.1で調整した混合物を85℃に調温して1時間静置する。
3.混合物が2層に分離していることを確認して、上澄みと沈殿とに分離する。
4.上澄みを濃縮し、液体クロマトグラフィーによりパラトルエンスルホン酸量を定量し、パラトルエンスルホン酸量を差し引き化合物(D)の質量を得る。得られた化合物(D)の質量を1で用いたセメント混和剤の質量で除すことで化合物(D)の固形分割合を測定する。
5.3で得られた沈殿に等量の水を加え、85℃に調温して1時間静置する。
6.混合物が2層に分離していることを確認して、上澄みと沈殿とに分離する。
7.上澄みを濃縮し、液体クロマトグラフィーによりパラトルエンスルホン酸量を定量し、パラトルエンスルホン酸量を差し引き重合体(B)及び重合体(C)の質量を得る。
得られた重合体(B)及び重合体(C)の質量を1で用いたセメント混和剤の質量で除すことで重合体(B)及び重合体(C)の固形分割合を測定する。
【0030】
本発明のセメント混和剤を製造する方法としては、上記(1)〜(4)の形態のセメント混和剤であれば、2種以上のポリカルボン酸系重合体とアミド結合に由来しない窒素原子を有する化合物とを含んでなるセメント混和剤を製造する方法であって、上記セメント混和剤の製造方法は、2種以上のポリカルボン酸系重合体とアミド結合に由来しない窒素原子を有する化合物とを混合する工程を含んでなるセメント混和剤の製造方法が好適である。
このようなセメント混和剤の製造方法においては、2種以上のポリカルボン酸系重合体(A)において、窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体(B)及び/又はそれ以外のポリカルボン酸系重合体と、アミド結合に由来しない窒素原子を有する化合物(D)とをそれぞれ調製し、混合することにより製造することとなる。
【0031】
本発明のセメント混和剤を製造する方法としてはまた、上記(5)の形態のセメント混和剤であれば、アミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体以外のポリカルボン酸系重合体を2種以上と、アミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体とを含んでなるセメント混和剤を製造する方法であって、上記セメント混和剤の製造方法は、アミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体以外のポリカルボン酸系重合体を2種以上と、アミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体とを混合する工程を含んでなるセメント混和剤の製造方法が好適である。
このようなセメント混和剤の製造方法においては、アミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体(C)以外のポリカルボン酸系重合体を2種以上と、アミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体(C)の1種又は2種以上とをそれぞれ調製し、混合することにより製造することとなる。
【0032】
本発明の上記形態においては、窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体(B)は、アミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体(C)であることが好ましい。
以下では、本発明におけるポリカルボン酸系重合体(A)、アミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体(C)及びアミド結合に由来しない窒素原子を有する化合物(D)について説明する。
【0033】
上記アミド結合に由来しない窒素原子を有する化合物(D)としては、アミド結合がもつ窒素原子以外の窒素原子を必須として構成される化合物であればよく、ポリビニルピロリドン(D−1)、ポリアルキレンオキシドの両末端にエチレンイミンを付加してなる化合物(D−2)、ポリアルキレンオキシドのエチレンイミングラフト物(D−3)、アミンアルキレンオキシド付加物(D−4)、ポリアルキレンイミン(D−5)及びポリアルキレンイミンアルキレンオキシド付加物(D−6)からなる群より選択される少なくとも一種の化合物を用いることが好適である。これらの中でも、ポリアルキレンイミンアルキレンオキシド付加物(D−6)を必須とすることが好ましい。これらはそれぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なお、化合物(D)は、重合性不飽和二重結合を有していてもよく、有していなくてもよい。また、これらを併用してもよい。
【0034】
上記ポリビニルピロリドン(D−1)としては、下記一般式(3)で表される繰り返し単位を含有する共重合体であることが好適である。
【0035】
【化3】
Figure 0004107957
【0036】
上記一般式(3)において、Rは、水素原子又はメチル基を表し、nは、2〜4の整数を表す。このような一般式(3)で表される繰り返し単位を与える単量体としては、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニル−5−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピペリドン、N−ビニル−6−メチル−2−ピペリドン、N−ビニル−ε−カプロラクタム、N−ビニル−7−メチル−ε−カプロラクタム等が好適であり、これらの中でも、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニル−5−メチル−2−ピロリドンが好ましい。
【0037】
上記ポリアルキレンオキシドの両末端にエチレンイミンを付加してなる化合物(D−2)としては、炭素数2〜18のアルキレンオキシドの1種又は2種以上の重合体、好ましくはエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドであるが、エチレンオキシドが主体を占める重合体が好ましく、このような重合体の両末端の水酸基に炭素数2〜8のアルキレンイミンの1種又は2種以上を重合して得られる化合物、好ましくはエチレンイミンが主体を占める重合体が好ましい。
【0038】
上記ポリアルキレンオキシドのエチレンイミングラフト物(D−3)としては、炭素数2〜18のアルキレンオキシドの1種又は2種以上の重合体、好ましくはエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドであるが、エチレンオキシドが主体を占める重合体が好ましく、このような重合体のメチレン水素に炭素数2〜8のアルキレンイミンの1種又は2種以上をグラフト重合して得られる化合物、好ましくはエチレンイミンが主体を占める重合体が好ましい。
【0039】
上記アミンアルキレンオキシド付加物(D−4)としては、アミン残基にオキシアルキレン基が結合した構造を有する化合物であればよい。中でも、アミン残基がアルキルアミン残基であるアルキルアミンアルキレンオキシド付加物が好ましい。
上記アミン残基とは、アミンの窒素原子上の水素原子(活性水素原子)を除いた構造を有する基を意味するが、アミンとの反応により形成される基に特に限定されるものではない。
【0040】
上記アミンアルキレンオキシド付加物(D−4)の好ましい形態としては、アミン残基が炭素、水素、窒素の3つの元素から構成される化合物である。アミンアルキレンオキシド付加物(D−4)のうち、重合性不飽和二重結合を有するものとしては、後述するアミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体(c)におけるアミンアルキレンオキシド付加物単量体が好適である。重合性不飽和二重結合を有さないものとしては、アミンにアルキレンオキシドを付加させて得られる化合物が好適である。
【0041】
上記アミンとしては、メチルアミン、エチルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、プロピルアミン、ブチルアミン、2−エチルブチルアミン、オクチルアミン、ジメチルアミン、ジプロピルアミン、ジメチルエタノールアミン、ジブチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、シクロブチルアミン、シクロヘキシルアミン、ラウリルアミン等のアルキルアミン;アリルアミン等のアルキレンアミン;アニリン、ジフェニルアミン等の芳香族アミン;アンモニア、尿素、チオ尿素等の窒素化合物等が好適である。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、本発明においては、アルキルアミンが好ましく、ラウリルアミン等のC〜C18のアルキルアミンがより好ましい。このような化合物によりアミンアルキレンオキシド付加物のアミン残基が形成されることになる。
【0042】
上記アルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、イソブチレンオキシド、1−ブテンオキシド、2−ブテンオキシド等のアルキレンオキシドが好適であり、1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドが好ましい。更にエチレンオキシドを主成分として含むものがより好ましい。
【0043】
上記アミンにアルキレンオキシドを付加させる方法としては、アルキレンオキサイドをアミンに公知の方法で重合することにより行うことができ、酸触媒又はアルカリ触媒を用いる方法が好適である。酸触媒としては、三フッ化ホウ素等のルイス酸触媒である金属及び半金属のハロゲン化合物;塩化水素、臭化水素、硫酸等の鉱酸が好適であり、アルカリ触媒としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウムが好適である。
【0044】
上記アミンアルキレンオキシド付加物(D−4)では、オキシアルキレン基が1つにより形成される基又はオキシアルキレン基が2つ以上付加して形成される基(ポリアルキレングリコール鎖)を有することになる。オキシアルキレン基が2つ以上付加して形成される基では、1種又は2種以上のオキシアルキレン基により形成されることになり、2種以上のオキシアルキレン基により形成される場合には、2種以上のオキシアルキレン基がランダム付加、ブロック付加、交互付加等のいずれの付加形態であってもよい。なお、上記オキシアルキレン基により形成される基が1分子内に複数存在する場合には、これらは、同一であってもよく、異なっていてもよい。
また、アミン残基に結合していないオキシアルキレン基の末端は、例えば、水素原子、1価金属原子、2価金属原子、アンモニウム基、有機アミン基、炭素数1〜30の炭化水素基、オキソ炭化水素基、アミド炭化水素基、カルボキシル炭化水素基、炭素数0〜30のスルホニル(炭化水素)基等のいずれかに結合した構造を有することになり、1分子内に2つ以上のオキシアルキレン基を有する場合には、該末端構造が同一であってもよく異なっていてもよい。このような末端構造の中でも、汎用性の点から、水素原子又は炭素数1〜30の炭化水素基、好ましくは水素原子、炭素数1〜10の炭素水素基の中でもアルキル基、アルキレン基に結合した構造であることが好ましい。
【0045】
上記オキシアルキレン基により形成される基は、オキシエチレン基を主体とするものであることが好ましい。この場合、「主体」とは、オキシエチレン基が単量体中に2種以上存在するときに、全オキシアルキレン基の存在数において、大半を占めるものであることを意味する。
【0046】
上記オキシアルキレン基において、上記「大半を占める」ことを全オキシアルキレン基100モル%中のオキシエチレン基のモル%で表すとき、50〜100モル%が好ましい。50モル%未満であると、オキシアルキレン基から形成される基の親水性が低下するおそれがある。より好ましくは、60モル%以上であり、更に好ましくは、70モル%以上、特に好ましくは、80モル%以上、最も好ましくは、90モル%以上である。
【0047】
上記アミンアルキレンオキシド付加物(D−4)では更に、オキシアルキレン基の平均付加モル数としては、0を超えて、300以下とすることが好ましい。より好ましくは、0.5以上であり、更に好ましくは、1以上、特に好ましくは、3以上、最も好ましくは、5以上である。また、より好ましくは、270以下であり、更に好ましくは、250以下、特に好ましくは、220以下、最も好ましくは、200以下である。アミンアルキレンオキシド付加物(D−4)におけるオキシアルキレン基の平均付加モル数がこのような範囲を外れると、セメント組成物等の流動性を優れたものとする作用効果が充分に発揮されないおそれがある。なお、上記平均付加モル数とは、アミンアルキレンオキシド付加物(D−4)が有するオキシアルキレン基により形成される基1モル中において付加している当該オキシアルキレン基のモル数の平均値、又は、アミンアルキレンオキシド付加物(D−4)を形成することになるアミンの窒素原子上の水素原子(活性水素原子)1モルに対して付加している当該オキシアルキレン基のモル数の平均値を意味する。
【0048】
上記アミンアルキレンオキシド付加物(D−4)の重量平均分子量としては、300以上であることが好ましく、また、50000以下であることが好ましい。より好ましくは、400以上、更に好ましくは、500以上である。また、より好ましくは、30000以下、更に好ましくは、10000以下、より更に好ましくは、5000以下である。
【0049】
上記ポリアルキレンイミン(D−5)のうち重合性不飽和二重結合を有さないものとしては、エチレンイミン、プロピレンイミン、1,2−ブチレンイミン、2,3−ブチレンイミン、1,1−ジメチルエチレンイミン等の炭素数2〜8アルキレンイミンの1種又は2種以上を常法により重合して得られる、これらのアルキレンイミンの単独重合体や共重合体、好ましくは、エチレンイミンが主体を占めるポリアルキレンイミン重合体が好ましい。これらのアルキレンイミンの単独重合体や共重合体においては、ポリアルキレンイミン鎖が形成されることになるが、該ポリアルキレンイミン鎖は、直鎖状の構造、分枝状の構造、三次元状に架橋された構造のいずれであってもよい。更に、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等であってもよい。このようなポリアルキレンイミンでは、通常、構造中に第3級アミノ基の他、活性水素原子をもつ第1級アミノ基や第2級アミノ基(イミノ基)を有することになる。また、ポリアルキレンイミンの重量平均分子量としては、100〜100000が好ましく、より好ましくは300〜50000、更に好ましくは600〜10000である。
【0050】
上記ポリアルキレンイミン(D−5)のうち重合性不飽和二重結合を有するものとしては、重合性不飽和基を有するポリアルキレンイミンであれば特に限定されず、例えば、上述した重合性不飽和二重結合を有さないポリアルキレンイミンに、該ポリアルキレンイミンが有するアミノ基やイミノ基と反応する官能基をもつ不飽和化合物を反応させて得ることができる。
【0051】
上記不飽和化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸等の不飽和カルボン酸;(メタ)アクリル酸無水物、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸無水物;(メタ)アクリル酸クロライド等の不飽和カルボン酸ハロゲン化物;炭素数1〜30の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、炭素数1〜30のマレイン酸モノエステル、炭素数1〜30のマレイン酸ジエステル等の不飽和カルボン酸エステル;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アリルグリシジルエーテル等のエポキシ化合物等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0052】
上記ポリアルキレンイミンアルキレンオキシド付加物(D−6)としては、オキシアルキレン基を有するポリアルキレンイミンであればよいが、重合性不飽和二重結合を有さないものとしては、上述したような重合性不飽和二重結合を有さないポリアルキレンイミンが有するアミノ基やイミノ基の窒素原子にアルキレンオキシドを付加して得られるものが好適である。
【0053】
上記ポリアルキレンイミンアルキレンオキシド付加物(D−6)のうち重合性不飽和二重結合を有するものとしては、上述した重合性不飽和二重結合を有さないポリアルキレンイミンアルキレンオキシド付加物が有する水酸基やアミノ基、イミノ基と反応する官能基をもつ不飽和化合物を反応させて得られるものであることが好適である。なお、アルキレンオキシドが付加するアミノ基やイミノ基の窒素原子は、活性水素原子をもつものである。
【0054】
上記重合性不飽和二重結合を有さないポリアルキレンイミンアルキレンオキシド付加物に不飽和基を導入する方法としては、例えば、重合性不飽和二重結合を有さないポリアルキレンイミンアルキレンオキシド付加物が有する水酸基を(メタ)アクリル酸や(メタ)アクリル酸アルキルエステル等の不飽和化合物でエステル交換して不飽和基を導入する方法、重合性不飽和二重結合を有さないポリアルキレンイミンアルキレンオキシド付加物が有するアミノ基を(メタ)アクリル酸や(メタ)アクリル酸アルキルエステル等の不飽和化合物でアミド化して不飽和基を導入する方法、重合性不飽和二重結合を有さないポリアルキレンイミンアルキレンオキシド付加物が有する水酸基を(メタ)アクリル酸グリシジルや(メタ)アリルグリシジルエーテル等のエポキシ化合物を反応させて不飽和基を導入する方法等が好適である。
【0055】
上記ポリアルキレンイミンに付加させるアルキレンオキシドとしては、上述したアルキレンオキシドに加えて、トリメチルエチレンオキシド、テトラメチレンオキシド、テトラメチルエチレンオキシド、ブタジエンモノオキシド、オクチレンオキシド等の炭素数2〜8のアルキレンオキシドの他、ジペンタンエチレンオキシド、ジヘキサンエチレンオキシド等の脂肪族エポキシド;トリメチレンオキシド、テトラメチレンオキシド、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、オクチレンオキシド等の脂環エポキシド;スチレンオキシド、1,1−ジフェニルエチレンオキシド等の芳香族エポキシド等が好適である。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0056】
上記ポリアルキレンイミンアルキレンオキシド付加物(D−6)のうち重合性不飽和二重結合を有するものを得る反応式の一例として、開始剤とエチレンイミンによりポリエチレンイミンを合成した後、ポリエチレンイミンが有する活性水素原子をもつ窒素原子にエチレンオキシドを付加してポリエチレンイミンエチレンオキシド付加物とし、次いで、メタクリル酸によりエステル交換反応を行う反応式を下記に示す。また、ポリエチレンイミンを合成した後、ポリエチレンイミンが有する活性水素原子をもつ窒素原子にエチレンオキシドを付加してポリエチレンイミンエチレンオキシド付加物とし、次いで、メタクリル酸グリシジルを反応させる方法もある。
【0057】
【化4】
Figure 0004107957
【0058】
上記反応式中、Rは、開始剤を表し、EOは、エチレンオキシドを表し、−(EO)q−Hは、ポリエチレンイミンにおいて活性水素原子をもつ窒素原子にエチレンオキシドq個が付加していることを表し、MAAは、メタクリル酸を表す。なお、化学式中の「・・・」の記号は、重合鎖が同様に続いていくことを表している。
【0059】
上記ポリアルキレンイミン(D−5)及びポリアルキレンイミンアルキレンオキシド付加物(D−6)では、ポリアルキレンイミン鎖を有するが、このようなポリアルキレンイミン鎖は、エチレンイミンを主体として形成されるものであることが好ましい。この場合、「主体」とは、ポリアルキレンイミン鎖が2種以上のアルキレンイミンにより形成されるときに、全アルキレンイミンのモル数において、大半を占めるものであることを意味する。本発明においては、ポリアルキレンイミン鎖を形成するアルキレンイミンにおいて、大半を占めるものがエチレンイミンであることにより、ポリカルボン酸系共重合体の親水性が向上して作用効果が充分に発揮されるので、上記作用効果が充分に発揮される程度に、ポリアルキレンイミン鎖を形成するアルキレンイミンとしてエチレンイミンを用いることをもって、上記にいう「大半を占める」こととなるので、上記「主体」となりうることとなる。
【0060】
上記ポリアルキレンイミン鎖を形成するアルキレンイミンにおいて、上記「大半を占める」ことを全アルキレンイミン100モル%中のエチレンイミンのモル%で表すとき、例えば、50〜100モル%が好ましい。50モル%未満であると、ポリアルキレンイミン鎖の親水性が低下するおそれがある。より好ましくは、60〜100モル%であり、更に好ましくは、70〜100モル%であり、特に好ましくは、80〜100モル%であり、最も好ましくは、90〜100モル%である。
【0061】
上記ポリアルキレンイミン(D−5)及びポリアルキレンイミンアルキレンオキシド付加物(D−6)ではまた、ポリアルキレンイミン鎖1つあたりのアルキレンイミンの平均重合数としては、例えば、2〜300であることが好ましい。2未満であると、ポリアルキレンイミン(D−5)及びポリアルキレンイミンアルキレンオキシド付加物(D−6)の機能が充分に発揮されないおそれがあり、300を超えると、ポリアルキレンイミン(D−5)及びポリアルキレンイミンアルキレンオキシド付加物(D−6)の重合性が低下するおそれがある。より好ましくは、2〜200であり、更に好ましくは、2〜100、より更に好ましくは、2〜75であり、特に好ましくは、3〜75であり、最も好ましくは、3〜50である。この場合、ジエチレントリアミンの平均重合数は2、トリエチレンテトラミンの平均重合数は3となる。
【0062】
上記ポリアルキレンイミンアルキレンオキシド付加物(D−6)では、オキシアルキレン基が1つにより形成される基又はオキシアルキレン基が2つ以上付加して形成される基を有することになる。オキシアルキレン基が2つ以上付加して形成される基では、1種又は2種以上のオキシアルキレン基により形成されることになり、2種以上のオキシアルキレン基により形成される場合には、2種以上のオキシアルキレン基がランダム付加、ブロック付加、交互付加等のいずれの付加形態であってもよい。なお、上記オキシアルキレン基により形成される基が1分子内に複数存在する場合には、これらは、同一であってもよく、異なっていてもよい。
上記オキシアルキレン基により形成される基は、オキシエチレン基を主体とするものであることが好ましい。この場合における「主体」、及び、ポリアルキレンイミンアルキレンオキシド付加物(D−6)におけるオキシアルキレン基の平均付加モル数については、アミンアルキレンオキシド付加物(D−4)で述べた場合と同様である。
【0063】
上記ポリアルキレンイミン(D−5)及びポリアルキレンイミンアルキレンオキシド付加物(D−6)の重量平均分子量としては、600〜50000であることが好ましい。より好ましくは、1000〜30000、更に好ましくは、1500〜20000、より更に好ましくは、2000〜10000である。
【0064】
上記ポリカルボン酸系重合体(A)としては、ポリアルキレングリコール系不飽和単量体(a)及び不飽和カルボン酸系単量体(b)を必須とする単量体成分を共重合してなるものが好適である。より好ましくは、ポリアルキレングリコール系不飽和単量体(a)1〜99質量%及び不飽和カルボン酸系単量体(b)99〜1質量%を含む単量体成分を共重合してなるものであり、更に好ましくは、ポリアルキレングリコール系不飽和単量体(a)40〜97質量%及び不飽和カルボン酸系単量体(b)60〜3質量%を含む単量体成分を共重合してなるものである。
【0065】
上記アミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体(C)としては、ポリアルキレングリコール系不飽和単量体(a)、不飽和カルボン酸系単量体(b)及びアミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体(c)を必須とする単量体成分を共重合してなるものが好適である。好ましい形態としては、ポリアルキレングリコール系不飽和単量体(a)98〜40質量%、不飽和カルボン酸系単量体(b)1〜50質量%及びアミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体(c)1〜50質量%を必須とする単量体成分を共重合してなるものである。
以下、ポリアルキレングリコール系不飽和単量体(a)、不飽和カルボン酸系単量体(b)及びアミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体(c)を、それぞれ単量体(a)、単量体(b)及び単量体(c)ともいう。
【0066】
上記ポリカルボン酸系重合体(A)及びアミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体(C)において、これらのポリカルボン酸系重合体を形成することになる上記単量体はそれぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの単量体の質量割合が上記範囲を外れると、各単量体により形成される繰り返し単位が有する機能を有効に発揮させることができなくなり、本発明の作用効果を充分に発現することができなくなるおそれがある。なお、上記ポリカルボン酸系重合体(A)を形成する単量体成分において、単量体(a)及び(b)の質量割合は、単量体(a)及び(b)の質量の合計を100質量%とした場合の質量%であり、上記アミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体(C)を形成する単量体成分において、単量体(a)、(b)及び(c)の質量割合は、単量体(a)、(b)及び(c)の質量の合計を100質量%とした場合の質量%である。また、本発明では、後述するように、上記単量体以外のその他の単量体を用いることもできるが、その他の単量体を用いる場合には、単量体(a)、(b)及び(c)の合計が単量体成分中において主成分となるようにすることが好ましい。
【0067】
上記ポリアルキレングリコール系不飽和単量体(a)としては、重合性不飽和共重合体とポリアルキレングリコール鎖とを有するものであればよく、ポリアルキレングリコールエステル系単量体や不飽和アルコールポリアルキレングリコール付加物が好適である。上記ポリアルキレングリコールエステル系単量体としては、不飽和基とポリアルキレングリコール鎖とがエステル結合を介して結合された構造を有する単量体であればよく、不飽和カルボン酸ポリアルキレングリコールエステル系化合物が好適であり、中でも、(アルコキシ)ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステルが好適である。
【0068】
上記不飽和アルコールポリアルキレングリコール付加物としては、不飽和基を有するアルコールにポリアルキレングリコール鎖が付加した構造を有する化合物であればよく、ビニルアルコールアルキレンオキシド付加物、(メタ)アリルアルコールアルキレンオキシド付加物、3−ブテン−1−オールアルキレンオキシド付加物、イソプレンアルコール(3−メチル−3−ブテン−1−オール)アルキレンオキシド付加物、3−メチル−2−ブテン−1−オールアルキレンオキシド付加物、2−メチル−3−ブテン−2−オールアルキレンオキシド付加物、2−メチル−2−ブテン−1−オールアルキレンオキシド付加物、2−メチル−3−ブテン−1−オールアルキレンオキシド付加物が好適である。また、このような不飽和アルコールポリアルキレングリコール付加物としては、下記一般式(4)で表される化合物であることが好ましい。
【0069】
【化5】
Figure 0004107957
【0070】
上記一般式(4)中、R、R及びRは、同一若しくは異なって、水素原子又はメチル基を表す。Rは、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表す。Raは、同一又は異なって、炭素数2〜18のアルキレン基を表す。mは、RaOで表されるオキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜300の数である。Xは、炭素数1〜5の二価のアルキレン基を表すか、又は、RC=CR−で表される基がビニル基の場合、Xに結合している炭素原子、酸素原子同士が直接結合していることを表す。
【0071】
上記一般式(4)における−(RaO)−で表されるオキシアルキレン基が同一の不飽和アルコールポリアルキレングリコール付加物に2種以上存在する場合には、−(RaO)−で表されるオキシアルキレン基がランダム付加、ブロック付加、交互付加等のいずれの付加形態であってもよい。
【0072】
上記−(RaO)−で表されるオキシアルキレン基は、炭素数2〜18のアルキレンオキシド付加物であるが、このようなアルキレンオキシド付加物の構造は、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、イソブチレンオキシド、1−ブテンオキシド、2−ブテンオキシド等のアルキレンオキシドの1種又は2種以上により形成される構造である。このようなアルキレンオキシド付加物の中でも、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド付加物であることが好ましい。更にエチレンオキシドが主体であるものが更に好ましい。
【0073】
上記RaOで表されるオキシアルキレン基の平均付加モル数であるmは、1〜300の数である。mが300を超えると、単量体の重合性が低下することになる。mの好ましい範囲としては、2以上であり、また、−(RaO)m−の中で、オキシアルキレン基の平均付加モル数としては、2以上であることが好ましい。mが2未満であったり、オキシアルキレン基の平均付加モル数が2未満であったりすると、セメント粒子等を分散させるために充分な親水性、立体障害が得られないおそれがあるため、優れた流動性を得ることができないおそれがある。優れた流動性を得るには、mの範囲としては、3以上が好ましく、また、280以下が好ましい。より好ましくは、5以上、更に好ましくは、10以上、特に好ましくは、20以上である。また、より好ましくは、250以下、特に好ましくは、150以下である。また、オキシアルキレン基の平均付加モル数としては、好ましくは、3以上が好ましく、また、280以下が好ましい。より好ましくは、10以上であり、更に好ましくは、20以上である。また、より好ましくは、250以下であり、更に好ましくは、200以下であり、特に好ましくは150以下である。なお、平均付加モル数とは、単量体1モル中において付加している当該有機基のモル数の平均値を意味する。粘性の低いコンクリートを得るためには、mの範囲としては3以上が好ましく、また、100以下が好ましい。より好ましくは4以上であり、また、50以下である。より好ましくは4以上であり、また、30以下である。特に好ましくは5以上であり、また、25以下である。なお、該単量体として、オキシアルキレン基の平均付加モル数mの異なる2種類以上の単量体を組み合わせて用いることができる。好適な組み合わせとして、例えば、mの差が10以下の組み合わせ(好ましくは5以下)、mの差が10以上(好ましくはmの差が20以上)の2種類の単量体(a)の組み合わせ、あるいは各々の平均付加モル数mの差が10以上(好ましくはmの差が20以上)の3種類以上の単量体(a)の組み合わせ等が挙げられる。更に、組み合わせるmの範囲としては、平均付加モル数mが40〜300の範囲の単量体(a)と、1〜40の範囲の単量体(a)との組み合わせ(但しmの差は10以上、好ましくは20以上)、平均付加モル数mが20〜300の範囲の単量体(a)と、1〜20の範囲の単量体(a)との組み合わせ(但しmの差は10以上、好ましくは20以上)等が可能である。
【0074】
上記Rは、炭素数が20を超えると、ポリカルボン酸系重合体の疎水性が強くなりすぎるために、良好な分散性を得ることができなくなるおそれがある。Rの好ましい形態としては、分散性の点から、炭素数1〜20の炭化水素基又は水素原子である。より好ましくは、炭素数10以下、更に好ましくは、炭素数3以下、特に好ましくは、炭素数2以下の炭化水素基である。炭化水素基の中でも、飽和アルキル基、不飽和アルキル基が好ましい。これらのアルキル基は、直鎖状であっても分岐状であってもよい。また、優れた材料分離防止性能の発現や、セメント組成物中に連行される空気量を適度なものとするためには、炭素数5以上の炭化水素基とすることが好ましく、また、炭素数20以下の炭化水素基とすることが好ましい。より好ましくは、炭素数5〜10の炭化水素基である。炭化水素基の中でも、飽和アルキル基、不飽和アルキル基が好ましい。これらのアルキル基は、直鎖状であっても分岐状であってもよい。
【0075】
上記不飽和アルコールポリアルキレングリコール付加物としては、上述した物であればよいが、ポリエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル、ポリエチレングリコールモノ(2−メチル−2−プロペニル)エーテル、ポリエチレングリコールモノ(2−ブテニル)エーテル、ポリエチレングリコールモノ(3−メチル−3−ブテニル)エーテル、ポリエチレングリコールモノ(3−メチル−2−ブテニル)エーテル、ポリエチレングリコールモノ(2−メチル−3−ブテニル)エーテル、ポリエチレングリコールモノ(2−メチル−2−ブテニル)エーテル、ポリエチレングリコールモノ(1,1−ジメチル−2−プロペニル)エーテル、ポリエチレンポリプロピレングリコールモノ(3−メチル−3−ブテニル)エーテル、メトキシポリエチレングリコールモノ(3−メチル−3−ブテニル)エーテル、エトキシポリエチレングリコールモノ(3−メチル−3−ブテニル)エーテル、1−プロポキシポリエチレングリコールモノ(3−メチル−3−ブテニル)エーテル、シクロヘキシルオキシポリエチレングリコールモノ(3−メチル−3−ブテニル)エーテル、1−オクチルオキシポリエチレングリコールモノ(3−メチル−3−ブテニル)エーテル、ノニルアルコキシポリエチレングリコールモノ(3−メチル3−ブテニル)エーテル、ラウリルアルコキシポリエチレングリコールモノ(3−メチル−3−ブテニル)エーテル、ステアリルアルコキシポリエチレングリコールモノ(3−メチル−3−ブテニル)エーテル、フェノキシポリエチレングリコールモノ(3−メチル−3−ブテニル)エーテル、ナフトキシポリエチレングリコールモノ(3−メチル−3−ブテニル)エーテル、メトキシポリエチレングリコールモノアリルエーテル、エトキシポリエチレングリコールモノアリルエーテル、フェノキシポリエチレングリコールモノアリルエーテル、メトキシポリエチレングリコールモノ(2−メチル−2−プロペニル)エーテル、エトキシポリエチレングリコールモノ(2−メチル−2−プロペニル)エーテル、フェノキシポリエチレングリコールモノ(2−メチル−2−プロペニル)エーテルが好適である。
【0076】
上記(アルコキシ)ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステルとしては、下記一般式(5)で表される化合物であることが好ましい。
【0077】
【化6】
Figure 0004107957
【0078】
上記一般式(5)中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。Raは、同一又は異なって、炭素数2〜18のアルキレン基を表す。Rは、水素原子又は炭素数1〜30の炭化水素基を表す。pは、RaOで表されるオキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、2〜300の数である。
上記一般式(5)における−(RaO)−で表されるオキシアルキレン基、RaOで表されるオキシアルキレン基の平均付加モル数であるpとしては、一般式(4)と同様である。また、(メタ)アクリル酸とのエステル結合部分にエチレンオキシド部分が付加していることが(メタ)アクリル酸とのエステル化の生産性の向上の点から好ましい。
【0079】
上記RaOで表されるオキシアルキレン基の平均付加モル数であるpは、2〜300の数である。pが300を超えると、単量体の重合性が低下することになる。pの好ましい範囲としては、2以上であり、また、−(RaO)p−の中で、オキシアルキレン基の平均付加モル数としては、2以上であることが好ましい。pが2未満であったり、オキシアルキレン基の平均付加モル数が2未満であったりすると、セメント粒子等を分散させるために充分な親水性、立体障害が得られないおそれがあるため、優れた流動性を得ることができないおそれがある。優れた流動性を得るには、pの範囲としては、3以上が好ましく、また、280以下が好ましい。より好ましくは5以上、更に好ましくは10以上、特に好ましくは20以上である。また、より好ましくは250以下、更に好ましくは200以下、特に好ましくは150以下である。また、オキシアルキレン基の平均付加モル数としては、5以上が好ましく、また、250以下が好ましい。より好ましくは10以上、更に好ましくは20以上である。また、より好ましくは200以下、更に好ましくは150以下である。粘性の低いコンクリートを得るためには、pの範囲としては3以上が好ましく、また、100以下が好ましい。より好ましくは4以上であり、また、50以下である。より好ましくは4以上であり、また、30以下である。特に好ましくは5以上であり、また、25以下である。なお、平均付加モル数とは、単量体1モル中において付加している当該有機基のモル数の平均値を意味する。なお、該単量体として、オキシアルキレン基の平均付加モル数pの異なる2種類以上の単量体を組み合わせて用いることができる。好適な組み合わせとして、例えば、pの差が10以下(好ましくは5以下)、pの差が10以上(好ましくはpの差が20以上)の2種類の単量体(a)の組み合わせ、あるいは各々の平均付加モル数pの差が10以上(好ましくはpの差が20以上)の3種類以上の単量体(a)の組み合わせ等が挙げられる。更に、組み合わせるpの範囲としては、平均付加モル数pが40〜300の範囲の単量体(a)と、2〜40の範囲の単量体(a)との組み合わせ(但しpの差は10以上、好ましくは20以上)、平均付加モル数pが20〜300の範囲の単量体(a)と、2〜20の範囲の単量体(a)との組み合わせ(但しpの差は10以上、好ましくは20以上)等が可能である。
【0080】
上記Rは、炭素数が30を超えると、ポリカルボン酸系重合体の疎水性が強くなりすぎるために、良好な分散性を得ることができないことになる。Rの好ましい形態としては、分散性の点から、炭素数1〜20の炭化水素基又は水素原子である。より好ましくは、炭素数10以下、更に好ましくは、炭素数3以下、特に好ましくは、炭素数2以下の炭化水素基である。炭化水素基の中でも、飽和アルキル基、不飽和アルキル基が好ましい。これらのアルキル基は、直鎖状であっても分岐状であってもよい。また、優れた材料分離防止性能の発現や、セメント組成物中に連行される空気量を適度なものとするためには、炭素数5以上の炭化水素基とすることが好ましく、また、炭素数20以下の炭化水素基とすることが好ましい。より好ましくは、炭素数5〜10の炭化水素基である。炭化水素基の中でも、飽和アルキル基、不飽和アルキル基が好ましい。これらのアルキル基は、直鎖状であっても分岐状であってもよい。
【0081】
上記(アルコキシ)ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステルとしては、上述したものであればよいが、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、ノニルアルコール、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール等の炭素数1〜30の脂肪族アルコール類、シクロヘキサノール等の炭素数3〜30の脂環族アルコール類、(メタ)アリルアルコール、3−ブテン−1−オール、3−メチル−3−ブテン−1−オール等の炭素数3〜30の不飽和アルコール類のいずれかに、炭素数2〜18のアルキレンオキシド基を1〜300モル付加したアルコキシポリアルキレングリコール類、特にエチレンオキシドが主体であるアルコキシポリアルキレングリコール類と、(メタ)アクリル酸とのエステル化物が好適である。
【0082】
上記エステル化物としては、以下に示す(アルコキシ)ポリエチレングリコール(ポリ)(炭素数2〜4のアルキレングリコール)(メタ)アクリル酸エステル類等が好適である。
メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、メトキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、メトキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、エトキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、エトキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、プロポキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、プロポキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、プロポキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、プロポキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート。
【0083】
ブトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ブトキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ブトキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ブトキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ペントキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ペントキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ペントキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ペントキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ヘキソキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヘキソキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ヘキソキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ヘキソキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート。
【0084】
ヘプトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヘプトキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ヘプトキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ヘプトキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、オクトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクトキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、オクトキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、オクトキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ノナノキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ノナノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ノナノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ノナノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート。
【0085】
デカノキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、デカナノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、デカノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、デカノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ウンデカノキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ウンデカナノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ウンデカノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ウンデカノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ドデカノキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ドデカナノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ドデカノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ドデカノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート。
【0086】
トリデカノキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリデカナノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、トリデカノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、トリデカノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、テトラデカノキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラデカナノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、テトラデカノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、テトラデカノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ペンタデカノキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ペンタデカナノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ペンタデカノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ペンタデカノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート。
【0087】
ヘキサデカノキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヘキサデカナノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ヘキサデカノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ヘキサデカノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ヘプタデカノキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヘプタデカナノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ヘプタデカノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ヘプタデカノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、オクタデカノキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクタデカナノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、オクタデカノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、オクタデカノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート。
【0088】
ノナデカノキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ノナデカナノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ノナデカノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、ノナデカノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、シクロペントキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、シクロペントキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、シクロペントキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、シクロペントキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、シクロヘキソキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、シクロヘキソキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、シクロヘキソキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、シクロヘキソキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート。
【0089】
上記(アルコキシ)ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステルとしては、上記一般式(5)で表される化合物の他にも、フェノキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、フェノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、フェノキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、(メタ)アリルオキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アリルオキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、(メタ)アリルオキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレート、(メタ)アリルオキシ{ポリエチレングリコール(ポリ)プロピレングリコール(ポリ)ブチレングリコール}モノ(メタ)アクリレートが好適である。
【0090】
上記ポリアルキレングリコールエステル系単量体としては、(アルコキシ)ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステルの他にも、(アルコキシ)ポリアルキレングリコールモノマレイン酸エステル、(アルコキシ)ポリアルキレングリコールジマレイン酸エステルが好適である。このような単量体としては、以下のもの等が好適である。
【0091】
炭素数1〜22個のアルコールや炭素数1〜22のアミンに炭素数2〜4のオキシアルキレンを1〜300モル付加させたアルキルポリアルキレングリコールと上記不飽和ジカルボン酸系単量体とのハーフエステル、ジエステル;上記不飽和ジカルボン酸系単量体と炭素数2〜4のグリコールの平均付加モル数2〜300のポリアルキレングリコールとのハーフエステル、ジエステル;トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコール(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等の(ポリ)アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート類;トリエチレングリコールジマレート、ポリエチレングリコールジマレート等の(ポリ)アルキレングリコールジマレート類。
【0092】
本発明における不飽和カルボン酸系単量体(b)としては、重合性不飽和基とカルボアニオンを形成しうる基とを有する単量体であればよいが、不飽和モノカルボン酸系単量体や不飽和ジカルボン酸系単量体等が好適である。
上記不飽和モノカルボン酸系単量体としては、分子内に不飽和基とカルボアニオンを形成しうる基とを1つずつ有する単量体であればよく、好ましい形態としては、下記一般式(6)で表される化合物である。
【0093】
【化7】
Figure 0004107957
【0094】
上記一般式(6)中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。Mは、水素原子、金属原子、アンモニウム基又は有機アミン基を表す。
上記一般式(6)のMにおける金属原子としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属原子等の一価の金属原子;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属原子等の二価の金属原子;アルミニウム、鉄等の三価の金属原子が好適である。また、有機アミン基としては、エタノールアミン基、ジエタノールアミン基、トリエタノールアミン基等のアルカノールアミン基や、トリエチルアミン基が好適である。更に、アンモニウム基であってもよい。このような不飽和モノカルボン酸系単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等;これらの一価金属塩、二価金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩が好適である。これらの中でも、セメント分散性能の向上の面から、メタクリル酸;その一価金属塩、二価金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩を用いることが好ましく、不飽和カルボン酸系単量体(b)として好適である。
【0095】
上記不飽和ジカルボン酸系単量体としては、分子内に不飽和基を1つとカルボアニオンを形成しうる基を2つとを有する単量体であればよいが、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、フマル酸等や、それらの一価金属塩、二価金属塩、アンモニウム塩及び有機アミン塩等、又は、それらの無水物が好適である。
上記不飽和カルボン酸系単量体(b)としては、これらの他にも、不飽和ジカルボン酸系単量体と炭素数1〜22個のアルコールとのハーフエステル、不飽和ジカルボン酸類と炭素数1〜22のアミンとのハーフアミド、不飽和ジカルボン酸系単量体と炭素数2〜4のグリコールとのハーフエステル、マレアミン酸と炭素数2〜4のグリコールとのハーフアミドが好適である。
【0096】
上記アミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体(c)は、上述したアミド結合に由来しない窒素原子を有する化合物(D)のうち重合性不飽和二重結合を有するものであり、中でも、アミン残基にオキシアルキレン基が結合した構造を有する不飽和単量体であるアミンアルキレンオキシド付加物単量体が好ましく、アミン残基がアルキルアミン残基であるアルキルアミンアルキレンオキシド付加物単量体がより好ましい。
上記アミンアルキレンオキシド付加物単量体を製造する方法としては、例えば、上述したアミンにアルキレンオキシドを付加した化合物(重合性不飽和二重結合を有さないアミンアルキレンオキシド付加物)に重合性不飽和基を導入する方法が好適である。
【0097】
上記アミンにアルキレンオキシドを付加した化合物に不飽和基を導入する方法としては、アミンにアルキレンオキシドを付加した化合物が有する水酸基を(メタ)アクリル酸や(メタ)アクリル酸メチル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル等の不飽和化合物でエステル化又はエステル交換することにより不飽和基を導入する方法、アミンにアルキレンオキシドを付加した化合物が有する水酸基を(メタ)アクリル酸グリシジルや(メタ)アリルグリシジルエーテル等の炭素数4〜10のエポキシ化合物を反応させることにより不飽和基を導入する方法、(メタ)アクリル酸クロライド等の炭素数3〜10のアルケニル酸ハライド、(メタ)アリルクロライド等の炭素数3〜10のハロゲン化アルケニル化合物でエーテル化することにより不飽和基を導入する方法等が好適である。不飽和基を導入するための不飽和化合物としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸等の不飽和カルボン酸;(メタ)アクリル酸無水物、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸無水物;(メタ)アクリル酸クロライド等の不飽和カルボン酸ハロゲン化物;炭素数1〜30の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、炭素数1〜30のマレイン酸モノエステル、炭素数1〜30のマレイン酸ジエステル等の不飽和カルボン酸エステル;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アリルグリシジルエーテル等のエポキシ化合物が好適である。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。特に、アルケニル化合物系の不飽和基としては、炭素数4以上の不飽和基が好ましく、より好ましくは、炭素数5以上の不飽和基である。また、アリル基よりも、メタリル基、イソプレニル基(3−メチル−3−ブテニル基)がより好ましい。更に(メタ)アクリロイル基も好ましい。
【0098】
上記アミンアルキレンオキシド付加物単量体では、オキシアルキレン基が1つにより形成される基又はオキシアルキレン基が2つ以上付加して形成される基(ポリアルキレングリコール鎖)を有することになる。オキシアルキレン基やその好ましい形態としては、上述した重合性不飽和二重結合を有さないアミンアルキレンオキシド付加物におけるのと同様である。
【0099】
上記アミンアルキレンオキシド付加物単量体におけるオキシアルキレン基の平均付加モル数としては、0を超えて、300以下とすることが好ましい。オキシアルキレン基の平均付加モル数が300を超えると、単量体の重合性が低下するおそれがある。より好ましくは、0.5以上であり、更に好ましくは、1以上、特に好ましくは、3以上、最も好ましくは、5以上である。また、より好ましくは、270以下であり、更に好ましくは、250以下、特に好ましくは、220以下、最も好ましくは、200以下である。アミンアルキレンオキシド付加物単量体におけるオキシアルキレン基の平均付加モル数がこのような範囲を外れると、セメント組成物等の流動性を優れたものとするポリカルボン酸系共重合体(C)の作用効果が充分に発揮されないおそれがある。なお、上記平均付加モル数とは、アミンアルキレンオキシド付加物単量体が有するオキシアルキレン基により形成される基1モル中において付加している当該オキシアルキレン基のモル数の平均値、又は、アミンアルキレンオキシド付加物単量体を形成することになるアミンの窒素原子上の水素原子(活性水素原子)1モルに対して付加している当該オキシアルキレン基のモル数の平均値を意味する。
【0100】
上記アミンアルキレンオキシド付加物単量体の重量平均分子量としては、上述した重合性不飽和二重結合を有さないアミンアルキレンオキシド付加物と同様である。
【0101】
上記ポリカルボン酸系重合体、すなわちポリカルボン酸系重合体(A)やアミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体(C)を形成する単量体成分は、更に、必要に応じて、上記単量体(a)、(b)及び(c)以外のその他の単量体(d)を含んでもよい。その他の単量体(d)としては、以下のものが好適である。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0102】
スチレン、ブロモスチレン、クロロスチレン、メチルスチレン等のスチレン類;1,3−ブタジエン、イソプレン、イソブチレン等のジエン類;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル等の(メタ)アクリル酸エステル類;ヘキセン、ヘプテン、デセン等のα−オレフィン類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル類;酢酸ビニル等のビニルエステル類;酢酸アリル等のアリルエステル類。
【0103】
上記不飽和ジカルボン酸系単量体と炭素数1〜22個のアルコールとのジエステル、上記不飽和ジカルボン酸類と炭素数1〜22のアミンとのジアミド、上記不飽和ジカルボン酸系単量体と炭素数2〜4のグリコールとのジエステル。
【0104】
ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート等の二官能(メタ)アクリレート類;ビニルスルホネート、(メタ)アリルスルホネート、2−(メタ)アクリロキシエチルスルホネート、3−(メタ)アクリロキシプロピルスルホネート、3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルスルホネート、3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルスルホフェニルエーテル、3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシスルホベンゾエート、4−(メタ)アクリロキシブチルスルホネート、(メタ)アクリルアミドメチルスルホン酸、(メタ)アクリルアミドエチルスルホン酸、2−メチルプロパンスルホン酸(メタ)アクリルアミド、スチレンスルホン酸等の不飽和スルホン酸類、並びに、それらの一価金属塩、二価金属塩、アンモニウム塩及び有機アミン塩。
【0105】
(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアルキルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド等の不飽和アミド類;アリルアルコール等のアリル類;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の不飽和アミノ化合物類;メトキシポリエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールモノビニルエーテル、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アリルエーテル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アリルエーテル等のビニルエーテル又はアリルエーテル類。
【0106】
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチルエチル(メタ)アクリレート、メトキシプロピル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート化合物類。
【0107】
次に、本発明におけるポリカルボン酸系重合体の製造方法における単量体成分の共重合方法を以下に説明する。
上記共重合方法としては、例えば、単量体成分と重合開始剤とを用いて、溶液重合や塊状重合等の公知の重合方法により行うことができる。重合開始剤としては、公知のものを使用することができ、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩;過酸化水素;アゾビス−2メチルプロピオンアミジン塩酸塩、アゾイソブチロニトリル等のアゾ化合物;ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、クメンハイドロパーオキシド等のパーオキシドが好適である。また、促進剤として、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、モール塩、ピロ重亜硫酸ナトリウム、ホルムアルデヒドナトリウムスルホキシレート、アスコルビン酸等の還元剤;エチレンジアミン、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、グリシン等のアミン化合物を併用することもできる。これらの重合開始剤や促進剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0108】
上記共重合方法においては、連鎖移動剤も必要に応じて使用することができる。このような連鎖移動剤としては、公知のものを1種又は2種以上使用できるが、疎水性連鎖移動剤を用いることもできる。
【0109】
上記共重合方法では、単量体成分がオキシアルキレン基を有する単量体、すなわちポリアルキレングリコール系不飽和単量体(a)の1種又は2種以上を含む場合、疎水性連鎖移動剤を用いることもできる。
【0110】
上記疎水性連鎖移動剤とは、炭素数3以上の炭化水素基をもつチオール化合物又は25℃の水に対する溶解度が10%以下の化合物が好適であり、上述した連鎖移動剤や、ブタンチオール、オクタンチオール、デカンチオール、ドデカンチオール、ヘキサデカンチオール、オクタデカンチオール、シクロヘキシルメルカプタン、チオフェノール、チオグリコール酸オクチル、2−メルカプトプロピオン酸オクチル、3−メルカプトプロピオン酸オクチル、メルカプトプロピオン酸2−エチルヘキシルエステル、オクタン酸2−メルカプトエチルエステル、1,8−ジメルカプト−3,6−ジオキサオクタン、デカントリチオール、ドデシルメルカプタン等のチオール系連鎖移動剤;四塩化炭素、四臭化炭素、塩化メチレン、ブロモホルム、ブロモトリクロロエタン等のハロゲン化物;α−メチルスチレンダイマー、α−テルピネン、γ−テルピネン、ジペンテン、ターピノーレン等の不飽和炭化水素化合物が好適である。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、炭素数3以上の炭化水素基を有するチオール系連鎖移動剤を含むことが好ましい。
【0111】
上記疎水性連鎖移動剤は、必要に応じて親水性連鎖移動剤1種又は2種と併用してもよい。このような親水性連鎖移動剤としては、公知のものを使用することができ、メルカプトエタノール、チオグリセロール、チオグリコール酸、メルカプトプロピオン酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、チオリンゴ酸、2−メルカプトエタンスルホン酸等のチオール系連鎖移動剤;2−アミノプロパン−1−オール等の1級アルコール;イソプロパノール等の2級アルコール;亜リン酸、次亜リン酸及びその塩(次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム等)や亜硫酸、亜硫酸水素、亜二チオン酸、メタ重亜硫酸及びその塩(亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜二チオン酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸水素カリウム、亜二チオン酸カリウム、メタ重亜硫酸カリウム等)の低級酸化物及びその塩が好適である。
【0112】
上記連鎖移動剤の反応容器への添加方法としては、滴下、分割投入等の連続投入方法を適用することができる。また、連鎖移動剤を単独で反応容器へ導入してもよく、単量体成分を構成するオキシアルキレン基を有する単量体、溶媒等とあらかじめ混同しておいてもよい。
【0113】
上記共重合方法は、回分式でも連続式でも行うことができる。また、共重合の際、必要に応じて使用される溶媒としては、公知のものを使用でき、水;メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、n−ヘプタン等の芳香族又は脂肪族炭化水素類;酢酸エチル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類が好適である。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、単量体成分及び得られるポリカルボン酸系重合体の溶解性の点から、水及び炭素数1〜4の低級アルコールからなる群より選択される1種又は2種以上の溶媒を用いることが好ましい。
【0114】
上記共重合方法において、単量体成分や重合開始剤等の反応容器への添加方法としては、反応容器に単量体成分の全てを仕込み、重合開始剤を反応容器内に添加することによって共重合を行う方法;反応容器に単量体成分の一部を仕込み、重合開始剤と残りの単量体成分を反応容器内に添加することによって共重合を行う方法、反応容器に重合溶媒を仕込み、単量体と重合開始剤の全量を添加する方法等が好適である。このような方法の中でも、得られる重合体の分子量分布を狭く(シャープに)することができ、セメント組成物等の流動性を高める作用であるセメント分散性を向上することができることから、重合開始剤と単量体を反応容器に逐次滴下する方法で共重合を行うことが好ましい。また、単量体成分の共重合性が向上して得られる重合体の保存安定性がより向上することから、共重合中の反応容器内の水の濃度を50%以下に維持して共重合反応を行うことが好ましい。より好ましくは、40%以下であり、更に好ましくは、30%以下である。
【0115】
上記共重合方法において、共重合温度等の共重合条件としては、用いられる共重合方法、溶媒、重合開始剤、連鎖移動剤により適宜定められるが、共重合温度としては、通常0℃以上であることが好ましく、また、150℃以下であることが好ましい。より好ましくは、40℃以上であり、更に好ましくは、50℃以上であり、特に好ましくは、60℃以上である。また、より好ましくは、120℃以下であり、更に好ましくは、100℃以下であり、特に好ましくは、85℃以下である。
上記共重合方法により得られる重合体は、そのままでもセメント添加剤の主成分として用いられるが、必要に応じて、更にアルカリ性物質で中和して用いてもよい。アルカリ性物質としては、一価金属及び二価金属の水酸化物、塩化物及び炭酸塩等の無機塩;アンモニア;有機アミンを用いることが好ましい。
【0116】
上記共重合方法では、上記不飽和カルボン酸系単量体(b)の中和率を0〜60mol%として単量体成分の共重合を行うことが好ましい。不飽和カルボン酸系単量体(b)の中和率は、不飽和カルボン酸系単量体(b)の全モル数を100mol%としたときに、塩を形成している不飽和カルボン酸系単量体(b)のmol%で表されることになる。不飽和カルボン酸系単量体(b)の中和率が60mol%を超えると、共重合工程における重合率が上がらず、得られる重合体の分子量が低下したり、製造効率が低下したりするおそれがある。より好ましくは、50mol%以下であり、更に好ましくは、40mol%以下、更に好ましくは、30mol%以下であり、特に好ましくは、20mol%以下であり、最も好ましくは、10mol%以下である。
【0117】
上記不飽和カルボン酸系単量体(b)の中和率を0〜60mol%として共重合を行う方法としては、全て酸型である不飽和カルボン酸系単量体(b)、すなわち全ての不飽和カルボン酸系単量体(b)において上記一般式(6)におけるMが水素原子であるものを中和せずに共重合に付することにより行う方法や、不飽和カルボン酸系単量体(b)をアルカリ性物質を用いてナトリウム塩やアンモニウム塩等の塩の形態に中和するときに中和率を0〜60mol%としたものを共重合に付することにより行う方法が好適である。
【0118】
本発明におけるポリカルボン酸系重合体(A)やアミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体(C)は、上述したように単量体成分を共重合してなるが、ポリカルボン酸重合体の好ましい分子量範囲としてはゲルパーミーエーションクロマトグラフィー(以下『GPC』という)によるポリエチレングリコール換算の重量平均分子量(Mw)が3000〜500000、より好ましくは4000〜300000、更に好ましくは5000〜100000である。また、ポリカルボン酸重合体を2種以上用いる場合、それぞれのポリカルボン酸共重合体の分子量は50000以下が好ましい。より好ましくは30000以下である。更に好ましくは25000以下である。また、それぞれのポリカルボン酸共重合体のポリアルキレングリコール平均付加モル数は100モル以下であることが好ましい、より好ましくは50モル以下、更に好ましくは30モル以下が好ましい。また、ポリアルキレングリコール平均付加モル数の差としては3以上離れていることが好ましく、より好ましくは4以上、更に好ましくは5以上離れていることが好ましい。好ましい形態の一例としては、それぞれの重合体の分子量が25000〜60000の範囲にあり、ポリアルキレングリコール平均付加モル数が10以下と10以上の組み合わせ、例えば、6モルと10モル等の組み合わせが好ましい。なお、本明細書中、重合体の重量平均分子量は、下記GPC測定条件により測定される値である。
【0119】
GPC分子量測定条件
使用カラム:東ソー社製TSKguardcolumn SWXL+TSKge1 G4000SWXL+G3000SWXL+G2000SWXL
溶離液:水10999g、アセトニトリル6001gの混合溶媒に酢酸ナトリウム三水和物115.6gを溶かし、更に酢酸でpH6.0に調整した溶離液溶液を用いる。
打込み量:0.5%溶離液溶液100μL
溶離液流速:0.8mL/min
カラム温度:40℃
標準物質:ポリエチレングリコール、ピークトップ分子量(Mp)272500、219300、85000、46000、24000、12600、4250、7100、1470。
検量線次数:三次式
検出器:日本Waters社製 410 示差屈折検出器
解析ソフト:日本Waters社製 MILLENNIUM Ver.3.21
【0120】
本発明のセメント混和剤を製造する方法としてはまた、上述したポリアルキレングリコール系不飽和単量体(a)、不飽和カルボン酸系単量体(b)及びアミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体(c)を必須とする単量体成分を共重合することにより行うことができ、上記(1)〜(5)の形態のセメント混和剤を得ることができる。共重合の方法としては、上述した方法が好適であり、上記(1)〜(5)の形態となるように、単量体成分中の単量体の種類や量、共重合の条件等を適宜設定することになる。
【0121】
本発明のセメント混和剤は、上記(1)〜(5)の形態における必須成分を含有するものである。このようなセメント混和剤は、セメント組成物等に混和することができる剤、すなわちセメント添加剤等を含んでなる剤を意味する。上記必須成分を主成分として含むセメント混和剤は、本発明の好ましい形態の一つである。本発明における必須成分は、セメント添加剤の主成分として好適なものであり、それにより本発明のセメント混和剤を構成することもできる。このようなセメント添加剤について以下に説明する。
【0122】
上記セメント添加剤は、セメントペースト、モルタル、コンクリート等のセメント組成物に加えて用いることができる。また、超高強度コンクリートにも用いることができる。
上記セメント組成物としては、セメント、水、細骨材、粗骨材等を含む通常用いられるものが好適である。また、フライアッシュ、高炉スラグ、シリカヒューム、石灰石等の微粉体を添加したものであってもよい。
なお、超高強度コンクリートとは、セメント組成物の分野で一般的にそのように称されているもの、すなわち従来のコンクリートに比べて水/セメント比を小さくしてもその硬化物が従来と同等又はより高い強度となるようなコンクリートを意味し、例えば、水/セメント比が25質量%以下、更に20質量%以下、特に18質量%以下、特に14質量%以下、特に12質量%程度であっても通常の使用に支障をきたすことのない作業性を有するコンクリートとなり、その硬化物が60N/mm2以上、更に80N/mm2以上、より更に100N/mm2以上、特に120N/mm2以上、特に160N/mm2以上、特に200N/mm2以上の圧縮強度を示すことになるものである。
【0123】
上記セメントとしては、普通、早強、超早強、中庸熱、白色等のポルトランドセメント;アルミナセメント、フライアッシュセメント、高炉セメント、シリカセメント等の混合ポルトランドセメントが好適である。上記セメントのコンクリート1m3当たりの配合量及び単位水量としては、例えば、高耐久性・高強度のコンクリートを製造するためには、単位水量100〜185kg/m3、水/セメント比=10〜70%とすることが好ましい。より好ましくは、単位水量120〜175kg/m3、水/セメント比=20〜65%である。
【0124】
上記セメント添加剤のセメント組成物への添加量としては、本発明の上記(1)〜(5)の形態における必須成分が、セメント質量の全量100質量%に対して、0.01質量%以上となるようにすることが好ましく、また、10質量%以下となるようにすることが好ましい。0.01質量%未満であると、性能的に不充分となるおそれがあり、10質量%を超えると、経済性が劣ることとなる。より好ましくは、0.05質量%以上であり、また、8質量%以下であり、更に好ましくは、0.1質量%以上であり、また、5質量%以下である。
なお、上記質量%は、固形分換算の値である。
【0125】
上記セメント添加剤は、通常用いられるセメント分散剤と併用することができる。上記セメント分散剤としては、以下のものが好適である。
リグニンスルホン酸塩;ポリオール誘導体;ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物;メラミンスルホン酸ホルマリン縮合物;ポリスチレンスルホン酸塩;特開平1−113419号公報に記載の如くアミノアリールスルホン酸−フェノール−ホルムアルデヒド縮合物等のアミノスルホン酸系;特開平7−267705号公報に記載の如く(a)成分として、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル系化合物と(メタ)アクリル酸系化合物との共重合体及び/又はその塩と、(b)成分として、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アリルエーテル系化合物と無水マレイン酸との共重合体及び/若しくはその加水分解物、並びに/又は、その塩と、(c)成分として、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アリルエーテル系化合物と、ポリアルキレングリコール系化合物のマレイン酸エステルとの共重合体及び/又はその塩とを含むセメント分散剤;特許第2508113号明細書に記載の如くA成分として、(メタ)アクリル酸のポリアルキレングリコールエステルと(メタ)アクリル酸(塩)との共重合体、B成分として、特定のポリエチレングリコールポリプロピレングリコール系化合物、C成分として、特定の界面活性剤からなるコンクリート混和剤;特開昭62−216950号公報に記載の如く(メタ)アクリル酸のポリエチレン(プロピレン)グリコールエステル若しくはポリエチレン(プロピレン)グリコールモノ(メタ)アリルエーテル、(メタ)アリルスルホン酸(塩)、並びに、(メタ)アクリル酸(塩)からなる共重合体。
【0126】
特開平1−226757号公報に記載の如く(メタ)アクリル酸のポリエチレン(プロピレン)グリコールエステル、(メタ)アリルスルホン酸(塩)、及び、(メタ)アクリル酸(塩)からなる共重合体;特公平5−36377号公報に記載の如く(メタ)アクリル酸のポリエチレン(プロピレン)グリコールエステル、(メタ)アリルスルホン酸(塩)若しくはp−(メタ)アリルオキシベンゼンスルホン酸(塩)、並びに、(メタ)アクリル酸(塩)からなる共重合体;特開平4−149056号公報に記載の如くポリエチレングリコールモノ(メタ)アリルエーテルとマレイン酸(塩)との共重合体;特開平5−170501号公報に記載の如く(メタ)アクリル酸のポリエチレングリコールエステル、(メタ)アリルスルホン酸(塩)、(メタ)アクリル酸(塩)、アルカンジオールモノ(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、及び、分子中にアミド基を有するα,β−不飽和単量体からなる共重合体;特開平6−191918号公報に記載の如くポリエチレングリコールモノ(メタ)アリルエーテル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸(塩)、並びに、(メタ)アリルスルホン酸(塩)若しくはp−(メタ)アリルオキシベンゼンスルホン酸(塩)からなる共重合体;特開平5−43288号公報に記載の如くアルコキシポリアルキレングリコールモノアリルエーテルと無水マレイン酸との共重合体、若しくは、その加水分解物、又は、その塩;特公昭58−38380号公報に記載の如くポリエチレングリコールモノアリルエーテル、マレイン酸、及び、これらの単量体と共重合可能な単量体からなる共重合体、若しくは、その塩、又は、そのエステル。
【0127】
特公昭59−18338号公報に記載の如くポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体、(メタ)アクリル酸系単量体、及び、これらの単量体と共重合可能な単量体からなる共重合体;特開昭62−119147号公報に記載の如くスルホン酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル及び必要によりこれと共重合可能な単量体からなる共重合体、又は、その塩;特開平6−271347号公報に記載の如くアルコキシポリアルキレングリコールモノアリルエーテルと無水マレイン酸との共重合体と、末端にアルケニル基を有するポリオキシアルキレン誘導体とのエステル化反応物;特開平6−298555号公報に記載の如くアルコキシポリアルキレングリコールモノアリルエーテルと無水マレイン酸との共重合体と、末端に水酸基を有するポリオキシアルキレン誘導体とのエステル化反応物;特開昭62−68806号公報に記載の如く3−メチル−3ブテン−1−オール等の特定の不飽和アルコールにエチレンオキシド等を付加したアルケニルエーテル系単量体、不飽和カルボン酸系単量体、及び、これらの単量体と共重合可能な単量体からなる共重合体、又は、その塩等のポリカルボン酸(塩)。これらセメント分散剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0128】
上記セメント分散剤を併用する場合には、使用するセメント分散剤の種類、配合及び試験条件等の違いにより一義的に決められないが、上記セメント添加剤と上記セメント分散剤との配合質量の割合は、5〜95:95〜5であることが好ましい。より好ましくは、10〜90:90〜10である。
また、上記セメント添加剤は、他のセメント添加剤と組み合わせて用いることもできる。上記他のセメント添加剤としては、以下に示すような他の公知のセメント添加剤(材)等が挙げられる。
【0129】
(1)水溶性高分子物質:ポリアクリル酸(ナトリウム)、ポリメタクリル酸(ナトリウム)、ポリマレイン酸(ナトリウム)、アクリル酸・マレイン酸共重合物のナトリウム塩等の不飽和カルボン酸重合物;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリオキシエチレンあるいはポリオキシプロピレンのポリマー又はそれらのコポリマー;メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の非イオン性セルロースエーテル類;酵母グルカンやキサンタンガム、β−1,3グルカン類(直鎖状、分岐鎖状の何れでも良く、一例を挙げれば、カードラン、パラミロン、バキマン、スクレログルカン、ラミナラン等)等の微生物醗酵によって製造される多糖類;ポリアクリルアミド;ポリビニルアルコール;デンプン;デンプンリン酸エステル;アルギン酸ナトリウム;ゼラチン;分子内にアミノ基を有するアクリル酸のコポリマー及びその四級化合物等。
【0130】
(2)高分子エマルジョン:(メタ)アクリル酸アルキル等の各種ビニル単量体の共重合物等。
(3)遅延剤:グルコン酸、グルコヘプトン酸、アラボン酸、リンゴ酸又はクエン酸、及び、これらの、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、トリエタノールアミン等の無機塩又は有機塩等のオキシカルボン酸並びにその塩;グルコース、フラクトース、ガラクトース、サッカロース、キシロース、アピオース、リボース、異性化糖等の単糖類や、二糖、三糖等のオリゴ糖、又はデキストリン等のオリゴ糖、又はデキストラン等の多糖類、これらを含む糖蜜類等の糖類;ソルビトール等の糖アルコール;珪弗化マグネシウム;リン酸並びにその塩又はホウ酸エステル類;アミノカルボン酸とその塩;アルカリ可溶タンパク質;フミン酸;タンニン酸;フェノール;グリセリン等の多価アルコール;アミノトリ(メチレンホスホン酸)、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)及びこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等のホスホン酸及びその誘導体等。
【0131】
(4)早強剤・促進剤:塩化カルシウム、亜硝酸カルシウム、硝酸カルシウム、臭化カルシウム、ヨウ化カルシウム等の可溶性カルシウム塩;塩化鉄、塩化マグネシウム等の塩化物;硫酸塩;水酸化カリウム;水酸化ナトリウム;炭酸塩;チオ硫酸塩;ギ酸及びギ酸カルシウム等のギ酸塩;アルカノールアミン;アルミナセメント;カルシウムアルミネートシリケート等。
(5)鉱油系消泡剤:燈油、流動パラフィン等。
(6)油脂系消泡剤:動植物油、ごま油、ひまし油、これらのアルキレンオキシド付加物等。
(7)脂肪酸系消泡剤:オレイン酸、ステアリン酸、これらのアルキレンオキシド付加物等。
(8)脂肪酸エステル系消泡剤:グリセリンモノリシノレート、アルケニルコハク酸誘導体、ソルビトールモノラウレート、ソルビトールトリオレエート、天然ワックス等。
【0132】
(9)オキシアルキレン系消泡剤:(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレン付加物等のポリオキシアルキレン類;ジエチレングリコールヘプチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシプロピレンブチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン2−エチルヘキシルエーテル、炭素数12〜14の高級アルコールへのオキシエチレンオキシプロピレン付加物等の(ポリ)オキシアルキルエーテル類;ポリオキシプロピレンフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等の(ポリ)オキシアルキレン(アルキル)アリールエーテル類;2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール、3−メチル−1−ブチン−3−オール等のアセチレンアルコールにアルキレンオキシドを付加重合させたアセチレンエーテル類;ジエチレングリコールオレイン酸エステル、ジエチレングリコールラウリル酸エステル、エチレングリコールジステアリン酸エステル等の(ポリ)オキシアルキレン脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタントリオレイン酸エステル等の(ポリ)オキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル類;ポリオキシプロピレンメチルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンドデシルフェノールエーテル硫酸ナトリウム等の(ポリ)オキシアルキレンアルキル(アリール)エーテル硫酸エステル塩類;(ポリ)オキシエチレンステアリルリン酸エステル等の(ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸エステル類;ポリオキシエチレンラウリルアミン等の(ポリ)オキシアルキレンアルキルアミン類;ポリオキシアルキレンアミド等。
【0133】
(10)アルコール系消泡剤:オクチルアルコール、ヘキサデシルアルコール、アセチレンアルコール、グリコール類等。
(11)アミド系消泡剤:アクリレートポリアミン等。
(12)リン酸エステル系消泡剤:リン酸トリブチル、ナトリウムオクチルホスフェート等。
(13)金属石鹸系消泡剤:アルミニウムステアレート、カルシウムオレエート等。
(14)シリコーン系消泡剤:ジメチルシリコーン油、シリコーンペースト、シリコーンエマルジョン、有機変性ポリシロキサン(ジメチルポリシロキサン等のポリオルガノシロキサン)、フルオロシリコーン油等。
【0134】
(15)AE剤:樹脂石鹸、飽和あるいは不飽和脂肪酸、ヒドロキシステアリン酸ナトリウム、ラウリルサルフェート、ABS(アルキルベンゼンスルホン酸)、LAS(直鎖アルキルベンゼンスルホン酸)、アルカンスルホネート、ポリオキシエチレンアルキル(フェニル)エーテル、ポリオキシエチレンアルキル(フェニル)エーテル硫酸エステル又はその塩、ポリオキシエチレンアルキル(フェニル)エーテルリン酸エステル又はその塩、蛋白質材料、アルケニルスルホコハク酸、α−オレフィンスルホネート等。
【0135】
(16)その他界面活性剤:オクタデシルアルコールやステアリルアルコール等の分子内に6〜30個の炭素原子を有する脂肪族1価アルコール、アビエチルアルコール等の分子内に6〜30個の炭素原子を有する脂環式1価アルコール、ドデシルメルカプタン等の分子内に6〜30個の炭素原子を有する1価メルカプタン、ノニルフェノール等の分子内に6〜30個の炭素原子を有するアルキルフェノール、ドデシルアミン等の分子内に6〜30個の炭素原子を有するアミン、ラウリン酸やステアリン酸等の分子内に6〜30個の炭素原子を有するカルボン酸に、エチレンオキシド、プロピレンオキシド等のアルキレンオキシドを10モル以上付加させたポリアルキレンオキシド誘導体類;アルキル基又はアルコキシル基を置換基として有しても良い、スルホン基を有する2個のフェニル基がエーテル結合した、アルキルジフェニルエーテルスルホン酸塩類;各種アニオン性界面活性剤;アルキルアミンアセテート、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド等の各種カチオン性界面活性剤;各種ノニオン性界面活性剤;各種両性界面活性剤等。
【0136】
(17)防水剤:脂肪酸(塩)、脂肪酸エステル、油脂、シリコン、パラフィン、アスファルト、ワックス等。
(18)防錆剤:亜硝酸塩、リン酸塩、酸化亜鉛等。
(19)ひび割れ低減剤:ポリオキシアルキルエーテル類;2−メチル−2,4−ペンタンジオール等のアルカンジオール類等。
(20)膨張材:エトリンガイト系、石炭系等。
【0137】
その他の公知のセメント添加剤(材)としては、セメント湿潤剤、増粘剤、分離低減剤、凝集剤、乾燥収縮低減剤、強度増進剤、セルフレベリング剤、防錆剤、着色剤、防カビ剤、高炉スラグ、フライアッシュ、シンダーアッシュ、クリンカーアッシュ、ハスクアッシュ、シリカヒューム、シリカ粉末、石膏等を挙げることができる。これら公知のセメント添加剤(材)は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0138】
上記セメント添加剤は、上述した公知のセメント分散剤やセメント添加剤(材)の他に、セメント組成物の分散性、抑泡制等を向上させるものと併用させてもよい。
上記セメント添加剤や上記セメント分散剤をセメント組成物に加える方法としては、これらのセメント添加剤やセメント分散剤を混合してセメント混和剤とし、セメント組成物への混入を容易として行うことが好ましい。
【0139】
本発明のセメント混和剤は、各種のセメント組成物等に好適に適用することができるうえに、それを取り扱う現場において作業しやすくなるような粘性とすることができるものであることから、本発明のセメント混和剤を用いることにより、セメント組成物の減水性が向上してその硬化物の強度や耐久性が優れたものなり、しかもセメント組成物を取り扱う現場において作業しやすくなるような粘性となることから、土木・建築構造物等を構築における作業効率等が改善されることとなる。
【0140】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。尚、特に断りのない限り、「%」は、「質量%」を意味するものとする。
【0141】
製造例1
温度計、攪拌機、滴下装置、窒素導入管及び還流冷却装置を備えたガラス製反応装置に水661.5gを仕込み、攪拌下に反応装置内を窒素置換し、窒素雰囲気下で70℃まで加熱した。メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(エチレンオキシドの平均付加モル数10)711.2g、メタクリル酸188.8g、水225g及び連鎖移動剤として3−メルカプトプロピオン酸12.0gを混合したモノマー水溶液を4時間、並びに5.2%過硫酸アンモニウム水溶液200gを5時間かけて反応容器に滴下し、5.2%過硫酸アンモニウム水溶液滴下終了後、更に1時間引き続いて70℃に温度を維持し、重合反応を完結させ、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0まで中和して重量平均分子量17000重合体水溶液1を得た。
【0142】
製造例2
温度計、攪拌機、滴下装置、窒素導入管及び還流冷却装置を備えたガラス製反応装置に水597.4gを仕込み、攪拌下に反応装置内を窒素置換し、窒素雰囲気下で75℃まで加熱した。メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(エチレンオキシドの平均付加モル数6)633.1g、メタクリル酸167.2g、3−メルカプトプロピオン酸9.2g、水165.5gを混合したモノマー水溶液を5時間、並びに11.1%過硫酸アンモニウム水溶液84.0gを6時間かけて反応容器に滴下し、11.1%過硫酸アンモニウム水溶液滴下終了後、更に1時間引き続いて75℃に温度を維持し、重合反応を完結させ、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0まで中和して、重量平均分子量15000の重合体水溶液2を得た。
【0143】
製造例3
温度計、攪拌機、滴下装置、空気導入管及び還流冷却装置を備えたガラス製反応装置にポリエチレンイミンエチレンオキシド付加物(Mw600のポリエチレンイミンの活性水素にエチレンオキシド平均付加モル数3モル付加した化合物)600g、メトキノン0.123g、酢酸18.45gを仕込み30分間90〜95℃を維持した。その後90〜95℃を維持したまま、グリシジルメタクリレート47.35gを60分かけて反応容器に滴下した。その後90〜95℃を1時間維持し、その後65℃に降温して水990.4g、メタクリル酸78.6gを投入してpHを7.0に調整してポリエチレンイミンエチレンオキシド付加物単量体1を合成した。
【0144】
製造例4
温度計、攪拌機、滴下装置、窒素導入管及び還流冷却装置を備えたガラス製反応装置に水1100g仕込み、攪拌下に反応装置内を窒素置換し、窒素雰囲気下で70℃まで加熱した。メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(エチレンオキシドの平均付加モル数4)1286.3g、メタクリル酸192.2g、水192.9g及び連鎖移動剤として3−メルカプトプロピオン酸65.6gを混合したモノマー水溶液、及び製造例3で合成したポリエチレンイミンエチレンオキシド付加物単量体1の1013gをそれぞれ4時間、14.8%過硫酸アンモニウム水溶液352gを5時間かけて反応容器に滴下し、14.8%過硫酸アンモニウム水溶液滴下終了後、更に1時間引き続いて70℃に温度を維持し、重合反応を完結させ、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0まで中和して、重量平均分子量9000の重合体水溶液3を得た。
【0145】
比較製造例1
温度計、攪拌機、滴下装置、窒素導入管及び還流冷却装置を備えたガラス製反応装置に水333.7gを仕込み、攪拌下に反応装置内を窒素置換し、窒素雰囲気下で80℃まで加熱した。メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(エチレンオキシドの平均付加モル数25)375.3g、メタクリル酸74.7g、水112.5g及び連鎖移動剤として3−メルカプトプロピオン酸3.8gを混合したモノマー水溶液を4時間、並びに5.2%過硫酸アンモニウム水溶液100gを5時間かけて反応容器に滴下し、5.2%過硫酸アンモニウム水溶液滴下終了後、更に1時間引き続いて80℃に温度を維持し、重合反応を完結させ、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0まで中和して重量平均分子量22000の比較重合体水溶液1を得た。
【0146】
比較製造例2
温度計、攪拌機、滴下装置、窒素導入管及び還流冷却装置を備えたガラス製反応装置に水334.7gを仕込み、攪拌下に反応装置内を窒素置換し、窒素雰囲気下で80℃まで加熱した。メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(エチレンオキシドの平均付加モル数25)404.0g、メタクリル酸46.0g、水112.5g及び連鎖移動剤として3−メルカプトプロピオン酸2.8gを混合したモノマー水溶液を4時間、並びに5.2%過硫酸アンモニウム水溶液100gを5時間かけて反応容器に滴下し、5.2%過硫酸アンモニウム水溶液滴下終了後、更に1時間引き続いて80℃に温度を維持し、重合反応を完結させ、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0まで中和して重量平均分子量20000比較重合体水溶液2を得た。
【0147】
実施例1及び比較例1〜3
コンクリート試験条件
コンクリート配合
単位量 水:170kg/m、セメント(太平洋セメント社製:普通ポルトランドセメント):486kg/m、粗骨材(青梅産破石):909.8kg/m、細骨材(大井川系川砂):730.2kg/m
W/C=35%、s/a=44.1%
【0148】
また、セメント固形分100重量部に対する添加剤1〜5の添加量は表1に示した通りとした。
上記条件下に、50L強制練りミキサーにセメント、細骨材、粗骨材を投入して10秒間空練を行い、次いで、添加剤を配合した水を加えて更に60秒間混練を行いコンクリートを製造した。得られたコンクリートのスランプフロー値、空気量の測定は日本工業規格(JIS A 1101、1128、6204)に準拠して行った。結果を表2に示す。
【0149】
【表1】
Figure 0004107957
【0150】
表1中の記載は、以下のとおりである。
*1)とは、ポリエチレンイミンポリエチレンオキシド付加物(Mw600のポリエチレンイミンの活性水素にエチレンオキシド平均付加モル数3モル付加した化合物)である。
*2)添加剤5:MA404とは、エヌエムビー社製の消泡剤である。
*3)添加剤5:MA303Aとは、エヌエムビー社製の気泡剤である。
【0151】
【表2】
Figure 0004107957
【0152】
表2中の記載は、以下のとおりである。
*4)添加剤:シーカメント1100NT(日本シーカ社製) 添加量0.348質量%/C、MA303A 0.0014質量%
また、表2中のコンクリートの状態としては、以下のように評価した。
○:コンクリートに粘り感がなく良好
△:若干の粘り感あり
×:粘性が強い
××:粘性が強く、こわばり感あり
【0153】
ポリマーAの製造例
温度計、攪拌機、滴下装置、窒素導入管及び還流冷却管を備えたガラス製反応装置に、水331.4部を仕込み、攪拌下に反応装置内を窒素置換し、窒素雰囲気下で80℃まで昇温した。メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(エチレンオキシドの平均付加モル数12)355.6部、メタクリル酸94.4部、メルカプトプロピオン酸6.1部及び水112.5部を混合したモノマー水溶液、並びに、5.2%過硫酸アンモニウム水溶液80部をそれぞれ4時間で滴下した。滴下終了後、更に5.2%過硫酸アンモニウム水溶液20部を1時間で滴下した。その後、1時間引き続いて80℃を維持し、重合反応を完結させた。降温後、水酸化ナトリウム水溶液で中和し、重量平均分子量16000のポリカルボン酸系ポリマーAを得た。
【0154】
モノマー組成比を以下に示すように変更し、各ポリマーの重量平均分子量になるようにメルカプトプロピオン酸量を調整のうえ、製造例1と同様に合成を行った。
Figure 0004107957
【0155】
「PGM12」とは、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(エチレンオキシドの平均付加モル数12)であり、「PGM6」とは、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(エチレンオキシドの平均付加モル数6)であり、「PGM4」とは、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(エチレンオキシドの平均付加モル数4)である。
【0156】
実施例2〜4及び比較例4〜9
コンクリート試験
ポリマーA、B、C、D、Eの5種類のポリマーを、表3及び表4に示すように各々混合し、コンクリート試験を行った。
【0157】
【表3】
Figure 0004107957
【0158】
【表4】
Figure 0004107957
【0159】
コンクリート試験条件
単位量(Kg/m): W172 C382 S892 G948
使用材料
W:水 上記ポリマー混合物を所定の割合で含んだ水道水
C:セメント 普通ポルトランドセメント
S:細骨材 小笠山産山砂(比重2.62 租粒率2.75)
G:粗骨材 青梅産硬質砂岩砕石(比重2.66)
【0160】
試験方法
50Lの強制練りミキサーに30Lのコンクリート材料を投入し、60秒間練り混ぜた。その後、練り舟に排出し、所定の回数練り返しを行った後、スランプ及び空気量の測定を日本工業規格(JIS A1101、1128、6204)の方法に従って行った。結果を表5に示す。
【0161】
【表5】
Figure 0004107957
【0162】
以下に表5における評価方法について説明する。
(減水性)
◎:添加量が非常に少ない、○:添加量が少ない、△:普通、×:添加量が多い、××:添加量が非常に多い
(保持性)
◎:スランプ値の変化が非常に小さい、○:スランプ値の変化が小さい、△:普通、×:スランプ値の変化が大きい、××:スランプ値の変化が非常に大きい
(状態(モルタルの状態))
◎:状態が非常に良い、○:状態が良い、△:普通、×:状態が悪い、××:状態が非常に悪い
【0163】
【発明の効果】
本発明のセメント混和剤は、上述の構成よりなるので、セメントペースト、モルタル、コンクリート等のセメント組成物等の減水性を向上してその硬化物の強度や耐久性を優れたものとし、しかもそれを取り扱う現場において作業しやすくなるような粘性とすることができることから、基本性能に優れた土木・建築構造物等の構築において作業効率等を改善することができるものである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a cement admixture and a method for producing the same. More specifically, the present invention relates to a cement admixture that can exhibit a high water reduction performance and that can provide an easy-to-handle cement composition and a method for producing the same.
[0002]
[Prior art]
Cement admixtures containing polycarboxylic acid copolymers are widely used in cement compositions such as cement paste, mortar, and concrete, and are indispensable for building civil engineering and building structures from cement compositions. It is not possible to. Such a cement admixture is used as a water reducing agent or the like, and has an effect of improving the strength, durability, and the like of the cured product by increasing the fluidity of the cement composition to reduce the cement composition. Such a water reducing agent has a high performance as a high-performance AE water reducing agent because it exhibits higher water reducing performance than conventional water reducing agents such as naphthalene.
[0003]
By the way, in addition to the water reducing performance for such a cement composition, a cement admixture is required that can improve its viscosity so as to facilitate workability in the field where the cement composition is handled. Yes. In other words, the cement admixture used as a water reducing agent will exhibit water reducing performance by lowering the viscosity of the cement composition, but will exhibit the performance of lowering the viscosity of the cement composition and at the site where it is handled. What can be made viscous so that it is easy to work is demanded in the field of manufacturing civil engineering and building structures. When the cement admixture exhibits such performance, work efficiency and the like in construction of civil engineering and building structures will be improved.
[0004]
A specific polyamine monomer as compound A, a specific unsaturated carboxylic acid monomer as compound B, and a specific polyalkylene glycol monomer as compound C, compound A: compound B: compound C = 10-40% by mass: 10-40% by mass: 50 to 80% by mass of a cement dispersant mainly composed of a water-soluble amphoteric copolymer, dispersion for ultra-high-strength concrete It is disclosed that it can be used as an agent and has excellent on-site workability (for example, see Patent Document 1).
[0005]
However, in all examples in this publication, compound A, compound B and compound C are copolymerized to obtain a water-soluble amphoteric copolymer, but when high-strength concrete is prepared, its viscosity is high. There was a problem in workability due to poor scoop work. Therefore, there is room for improvement that can be suitably applied to various cement compositions and the like, and can be made to have a viscosity that makes it easy to work in the field where it is handled.
[0006]
Further, the molar ratio of one or more of the specific monomers (A) and one or more of the specific monomers (B) is different within a range of (A) / (B) = 0.02-4. With regard to a concrete admixture containing a copolymer mixture of three or more types of copolymers obtained in this manner, an equivalent mixture of five types of concrete admixtures having different (A) / (B) molar ratios is disclosed. (For example, refer to Patent Document 2). In an equivalent mixture of such concrete admixtures, the average added mole number of ethylene oxide as the mixture is about 23. However, there has been room for improvement in order to provide a superior water-reducing property, slump retention property, mortar state, and the like.
[0007]
[Patent Document 1]
JP 2000-191356 A (first page)
[Patent Document 2]
JP 2001-180998 A (page 2, 6-11)
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above-mentioned present situation, and improves water-reducing properties of cement compositions and the like so that the cured product has excellent strength and durability, and is easy to work in the field where it is handled. It is an object of the present invention to provide a cement admixture that can have such a viscosity and a method for producing the same.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The inventors first focused on the fact that, while studying cement admixtures excellent in water reduction and workability, the polycarboxylic acid polymer can exhibit water reduction performance with respect to cement compositions and the like. Including three or more kinds of polycarboxylic acid-based polymers, those having an alkylene oxide chain with an average addition mole number of 20 mol or less as a whole, or together with the polycarboxylic acid-based polymers It has been found that the use of a compound having a nitrogen atom not derived from an amide bond is effective in improving the viscosity of a cement composition or the like. And (1) a combination of two or more polycarboxylic acid polymers and a compound having a nitrogen atom not derived from an amide bond, or (2) a polycarboxylic acid system obtained by copolymerizing a monomer having a nitrogen atom. A combination of two or more kinds of polycarboxylic acid polymers comprising a polymer and a compound having a nitrogen atom not derived from an amide bond, or (3) a polycarboxylic acid obtained by copolymerizing a monomer having a nitrogen atom A combination of an acid polymer and a polycarboxylic acid polymer containing a polycarboxylic acid polymer other than the polycarboxylic acid polymer and a compound having a nitrogen atom not derived from an amide bond, (4) Polycarbons comprising a polycarboxylic acid polymer obtained by copolymerizing a monomer having a nitrogen atom and two or more polycarboxylic acid polymers other than the polycarboxylic acid polymer An acid polymer, that is, a combination of three or more polycarboxylic acid polymers and a compound having a nitrogen atom not derived from an amide bond, or (5) a monomer having a nitrogen atom not derived from an amide bond Two or more polycarboxylic acid polymers other than the polycarboxylic acid polymer obtained by polymerization and a polycarboxylic acid polymer obtained by copolymerizing a monomer having a nitrogen atom not derived from an amide bond It has been conceived that the above-mentioned problems can be solved brilliantly by combining polycarboxylic acid-based polymers comprising three or more polycarboxylic acid-based polymers. In addition, in the method for producing a cement admixture, the effect of the present invention can also be achieved by a method comprising a step of mixing two or more polycarboxylic acid polymers and a compound having a nitrogen atom not derived from an amide bond. It has been found that this has been achieved, and the present invention has been achieved.
[0010]
That is, the present invention is a cement admixture comprising three or more types of polycarboxylic acid-based polymers, wherein the three or more types of polycarboxylic acid-based polymers are alkylene oxides having an average addition mole number of 20 mol or less. A cement admixture that has chains.
The present invention is also a cement admixture comprising two or more kinds of polycarboxylic acid polymers and a compound having a nitrogen atom not derived from an amide bond.
The present invention further includes two or more polycarboxylic acid polymers other than polycarboxylic acid polymers obtained by copolymerizing monomers having nitrogen atoms not derived from amide bonds, and nitrogen atoms not derived from amide bonds. It is also a cement admixture comprising a polycarboxylic acid polymer obtained by copolymerizing a monomer containing
The present invention is described in detail below.
[0011]
The cement admixture of the present invention comprises three or more polycarboxylic acid polymers. The three or more kinds of polycarboxylic acid-based polymers are a mixture of three or more kinds of polymers, and those obtained by separately producing and mixing the respective polymers forming the mixture are preferable. Further, it may be a mixture obtained by changing the composition of the monomer components constituting the polymer in a series of polymerization reactions performed in one reaction vessel.
Further, the different points of each polycarboxylic acid-based polymer include the molar ratio of monomers forming the polymer, the type of monomer, the average number of added moles, the average molecular weight, etc. Regarding the molar ratio of the monomer to be formed, the molar ratio may be different in each of the three or more types of polycarboxylic acid polymers, and the molar ratio of the monomers in the three or more types of polycarboxylic acid polymers. The ratio may be the same and other points may be different.
[0012]
The three or more polycarboxylic acid polymers have an alkylene oxide chain having an average addition mole number of 20 moles or less. In such 3 or more types of polycarboxylic acid-type polymers, at least 1 type should just have an alkylene oxide chain, However, It is preferable that 3 or more types have an alkylene oxide chain. In addition, as long as the total number of added moles of the alkylene oxide chain of the three or more polycarboxylic acid polymers is 20 moles or less, that is, alkylene oxides for all polycarboxylic acid polymers contained in the cement admixture. As long as the average added mole number of the chain is 20 moles or less, the average added mole number of the alkylene oxide chain in any of the polycarboxylic acid polymers may be 20 moles or more. Thus, by specifying the average number of added moles of alkylene oxide chains in three or more types of polycarboxylic acid-based polymers, water-reducing properties such as cement compositions using cement admixtures, slump retention, conditions, etc. Excellent characteristics. In addition, by evaluating the state of the cement composition, it is possible to evaluate the ease of work and ease of handling due to viscosity and the like, in the cement composition using the cement admixture of the present invention, the It will be in good condition and will be easy to work at the site where it is handled.
The average added mole number means an average value of the added mole number of alkylene oxide per mole of monomer unit having an alkylene oxide chain.
[0013]
A preferred form of the present invention is a form in which the average number of added moles of alkylene oxide chains in three or more kinds of polycarboxylic acid polymers is 18 moles or less. Moreover, it is preferable that it is 4 mol or more. More preferably, it is 17 mol or less, and is 5 mol or more, More preferably, it is 16 mol or less, and is 6 mol or more.
As the alkylene oxide chain, an ethylene oxide chain is preferred. Furthermore, it is preferable that the three or more types of polycarboxylic acid-based polymers are compounds having at least one nitrogen atom that is not derived from an amide bond. By these forms, it becomes possible to further improve the water reduction of the cement composition and the like.
[0014]
Examples of the polycarboxylic acid-based polymer include the following general formula (1);
[0015]
[Chemical 1]
Figure 0004107957
[0016]
(Wherein RcAnd RdAre the same or different and each represents a hydrogen atom or a methyl group. ReIs a hydrogen atom, a methyl group or -X- (CO)r-O- (RfO)sRgRepresents. RfAre the same or different and each represents an alkylene group having 2 to 18 carbon atoms or a benzeneethylene group. RgRepresents a hydrogen atom or a hydrocarbon group having 1 to 30 carbon atoms. r is 0 or 1. s is RfThe average added mole number of the oxyalkylene group represented by O is represented by 1 to 300. X represents a divalent alkylene group having 1 to 5 carbon atoms, or a carbon atom bonded to X and-(CO)r-Represents a direct bond. And a monomer (A) represented by the following general formula (2);
[0017]
[Chemical 2]
Figure 0004107957
[0018]
(Wherein Rh, RiAnd RjAre the same or different and are a hydrogen atom, a methyl group or COOM.1May form an anhydride with-(CH2)tCOOM1Represents. M1Are the same or different and each represents a hydrogen atom, a metal atom, an ammonium group or an organic amine group. It is preferable that it is a thing obtained by superposing | polymerizing the monomer component containing the monomer (B) represented by this.
[0019]
R in the general formula (1)gIf the number of carbon atoms exceeds 30, the polycarboxylic acid polymer is too hydrophobic, so that good dispersibility cannot be obtained. RgAs a preferable form, from a dispersibility point, it is a C1-C20 hydrocarbon group or a hydrogen atom. More preferably, it is a hydrocarbon group having 10 or less carbon atoms, more preferably 3 or less carbon atoms, and particularly preferably 2 or less carbon atoms. Of the hydrocarbon groups, a saturated alkyl group and an unsaturated alkyl group are preferable. These alkyl groups may be linear or branched. In addition, in order to achieve excellent material separation prevention performance and an appropriate amount of air entrained in the cement composition, it is preferably a hydrocarbon group having 5 or more carbon atoms, A hydrocarbon group of 20 or less is preferable. More preferably, it is a C5-C10 hydrocarbon group. Of the hydrocarbon groups, a saturated alkyl group and an unsaturated alkyl group are preferable. These alkyl groups may be linear or branched.
R abovefAs s which is the average addition mole number of the oxyalkylene group represented by O, it is 1 to 300, but it is preferably 4 or more, and preferably 250 or less. More preferably, it is 5 or more and 200 or less. More preferably, it is 6 or more and 150 or less.
X is a carbon atom bonded to X and-(CO).rIt is preferable to represent that-is directly bonded, and r is preferably 1.
[0020]
M in the above general formula (2)1As the metal atom, a monovalent metal atom such as an alkali metal atom such as lithium, sodium or potassium; a divalent metal atom such as an alkaline earth metal atom such as calcium or magnesium; a trivalent metal such as aluminum or iron; Metal atoms are preferred. Moreover, as an organic amine group, alkanolamine groups, such as an ethanolamine group, a diethanolamine group, and a triethanolamine group, and a triethylamine group are suitable. Further, it may be an ammonium group.
[0021]
The molar ratio (A / B) between the monomer (A) and the monomer (B) forming the three or more polycarboxylic acid polymers is 0.015 or more, and 5 or less is preferable. As a result, the effect of the present invention that the properties such as the water reducing property, slump retention property, and state of the cement composition using the cement admixture are excellent is fully exhibited. More preferably, it is 0.02 or more, and is 6.0 or less, More preferably, it is 0.03 or more, and is 5.0 or less. In the present invention, all the polycarboxylic acid polymers may have different molar ratios, may have different molar ratios, and may not have different forms. The molar ratio in all the polycarboxylic acid polymers may be the same.
In addition, the said molar ratio (A / B) means the average value of molar ratio (A / B) with respect to all the polycarboxylic acid type polymers contained in a cement admixture.
[0022]
The cement admixture of the present invention also comprises (1) a form comprising two or more kinds of polycarboxylic acid polymers and a compound having a nitrogen atom not derived from an amide bond (a combination of these), (2) The polycarboxylic acid polymer is a polycarboxylic acid polymer obtained by copolymerizing a monomer having a nitrogen atom (polycarboxylic acid formed by copolymerizing a monomer having a nitrogen atom) A combination of two or more polycarboxylic acid polymers comprising a polymer and a compound having a nitrogen atom not derived from an amide bond), (3) and the polycarboxylic acid polymer is nitrogen. A form comprising a polycarboxylic acid polymer other than a polycarboxylic acid polymer obtained by copolymerizing a monomer having an atom (polycarboxylic acid heavy polymer obtained by copolymerizing a monomer having a nitrogen atom) Along with coalescence, A combination of a polycarboxylic acid polymer comprising a polycarboxylic acid polymer other than the polycarboxylic acid polymer and a compound having a nitrogen atom not derived from an amide bond), (4) having the nitrogen atom Forms in which the polycarboxylic acid polymer other than the polycarboxylic acid polymer obtained by copolymerizing monomers is two or more types (polycarboxylic acid formed by copolymerizing monomers having nitrogen atoms) A polycarboxylic acid polymer comprising two or more polycarboxylic acid polymers other than the polycarboxylic acid polymer together with the carboxylic polymer, that is, derived from an amide bond with three or more polycarboxylic acid polymers And (5) polycarboxylic acids other than polycarboxylic acid polymers obtained by copolymerizing monomers having nitrogen atoms not derived from amide bonds There are five forms of a form (a combination of these) comprising two or more polymers and a polycarboxylic acid polymer obtained by copolymerizing a monomer having a nitrogen atom not derived from an amide bond. is there. The monomer having a nitrogen atom not derived from an amide bond is a compound having a polymerizable unsaturated double bond among compounds having a nitrogen atom not derived from an amide bond.
[0023]
In these forms, in the above (1) to (4), one or more compounds having a nitrogen atom not derived from an amide bond may be used. In the above (2) to (4), The polycarboxylic acid polymer obtained by copolymerizing a monomer having a nitrogen atom may be used alone or in combination of two or more. In the above (5), a single amount having a nitrogen atom not derived from an amide bond The polycarboxylic acid polymer obtained by copolymerizing the body may be used alone or in combination of two or more. The two or more types of polycarboxylic acid-based polymers are, for example, polycarboxylic acid-based polymers having different average molecular weights, or polyalkylene oxide adducts as will be described later. This means that there are two or more polycarboxylic acid polymers having different properties as polymers such as polycarboxylic acid polymers having different numbers, polymers having different compositions of polyalkylene oxide units and carboxylic acid units, and the like. In the present invention, it is preferable to use polycarboxylic acid polymers having different numbers of added moles of alkylene oxide. The difference in composition between the polyalkylene oxide unit and the carboxylic acid unit means that the difference in mass between the carboxylic acid units is 2 mass% or more in terms of sodium carboxylate per solid content of the polymer. To further describe the preferred form, the two or more polycarboxylic acids have a weight average molecular weight in the range of 5000 to 60000, more preferably in the range of 6000 to 30000. The difference in weight average molecular weight is preferably within 10,000. More preferably, it is within 5000, more preferably within 2000, and the difference in average number of added polyalkylene glycols is preferably 3 or more, more preferably 5 or more. The mass difference between the carboxylic acid units is preferably within 15% by mass, more preferably within 10% by mass, and even more preferably within 5% by mass in terms of sodium carboxylate per solid content of the polymer. is there.
[0024]
In addition, in this invention, the form which has 3 or more types of polycarboxylic acid-type polymers, and has an alkylene oxide chain | strand whose average addition mole number as a whole is 3 or more types of polycarboxylic acid-type polymers is 20 mol or less, It is possible to combine the above-described forms (1) to (5), which is a form using a compound having a nitrogen atom not derived from an amide bond, together with a carboxylic acid polymer, and sufficiently exhibit the effects of the present invention. In order to achieve this, it is preferable to use a combination of these.
[0025]
In the following description, these constituent elements in the present invention are combined with a polycarboxylic acid polymer (A), a polycarboxylic acid polymer (B) obtained by copolymerizing a monomer having a nitrogen atom, and an amide bond. It is also referred to as a polycarboxylic acid polymer (C) obtained by copolymerizing a monomer having a nitrogen atom that is not derived, or a compound (D) having a nitrogen atom that is not derived from an amide bond.
[0026]
In the present invention, in the form (1), the cement admixture contains 1% by mass or more of the compound (D) having a nitrogen atom not derived from an amide bond with respect to 100% by mass of the solid content of the cement admixture. It is preferable to become. The amount of the compound having a nitrogen atom not derived from the amide bond (D) is more preferably 3% by mass or more, 80% by mass or less, and further preferably 5% by mass or more. Further, it is 60% by mass or less, particularly preferably 10% by mass or more, 50% by mass or less, most preferably 15% by mass or more, and 40% by mass or less. In the forms (2) to (4) or the form (5) above, the cement admixture is a polycarboxylic acid polymer (B) or amide bond formed by copolymerizing a monomer having a nitrogen atom. It is preferable to contain 1% by mass or more of the polycarboxylic acid polymer (C) obtained by copolymerizing a monomer having a nitrogen atom that is not derived from the solid content of 100% by mass in the cement admixture. A polycarboxylic acid polymer (B) obtained by copolymerizing the monomer having a nitrogen atom or a polycarboxylic acid polymer (C) obtained by copolymerizing a monomer having a nitrogen atom not derived from an amide bond. ) Is more preferably 5% by mass or more, 80% by mass or less, further preferably 10% by mass or more, and 70% by mass or less, and particularly preferably, It is 15% by mass or more, 60% by mass or less, and most preferably 20% by mass or more.
[0027]
In the form (1), the polycarboxylic acid polymer (A) is 5% by mass or more, more preferably 10% by mass or more, and still more preferably 15% with respect to 100% by mass of the solid content in the cement admixture. It is preferable to comprise at least mass%, and in the forms (2) to (4) or the form (5), the cement admixture has a nitrogen atom not derived from an amide bond (D) Alternatively, a polycarboxylic acid polymer other than the polycarboxylic acid polymer (C) obtained by copolymerizing a monomer having a nitrogen atom not derived from an amide bond is 5% with respect to 100% by mass of the solid content of the cement admixture. It is preferable that it contains more than mass%.
In the cement admixture of the present invention, the polycarboxylic acid polymer (A) in the cement admixture, the polycarboxylic acid polymer (B) obtained by copolymerizing a monomer having a nitrogen atom, and the same Other polycarboxylic acid polymers, polycarboxylic acid polymers (C) obtained by copolymerizing monomers having nitrogen atoms not derived from amide bonds, other polycarboxylic acid polymers, and amides It is preferable that the total solid content of the compound (D) having a nitrogen atom not derived from bonding is 100% by mass and adjusted to the above-mentioned use amount.
[0028]
As the method for measuring the solid content of the cement admixture in the present invention, the following method is suitable.
(Solid content measurement method)
1. Weigh the aluminum dish.
The solid content to be measured is precisely weighed on the aluminum dish precisely weighed in 2.1.
3. A solid content measurement product precisely weighed in 2 is placed in a dryer adjusted to 130 ° C. in a nitrogen atmosphere for 1 hour.
4. After 1 hour, remove from the dryer and allow to cool in a desiccator at room temperature for 15 minutes.
5. After 15 minutes, remove from the desiccator and accurately weigh the aluminum dish + measured object.
The mass of the aluminum dish obtained in 1 is subtracted from the mass obtained in 6.5, and the solid content is measured by dividing the mass of the fixed part obtained in 2.
[0029]
A polycarboxylic acid polymer (B) obtained by copolymerizing a monomer having a nitrogen atom in the present invention, a polycarboxylic acid polymer obtained by copolymerizing a monomer having a nitrogen atom not derived from an amide bond As a method for measuring the solid content ratio of the cement admixture of the compound (D) having a nitrogen atom not derived from (C) and an amide bond, the following method is suitable.
1. A 20% by mass para-toluenesulfonic acid aqueous solution is added to a cement admixture aqueous solution whose solid content is adjusted to 20% by mass to adjust to pH 2.0.
The mixture prepared in 2.1 is adjusted to 85 ° C. and allowed to stand for 1 hour.
3. After confirming that the mixture is separated into two layers, the mixture is separated into a supernatant and a precipitate.
4). The supernatant is concentrated, the amount of paratoluenesulfonic acid is quantified by liquid chromatography, and the amount of compound (D) is obtained by subtracting the amount of paratoluenesulfonic acid. The solid content ratio of the compound (D) is measured by dividing the mass of the obtained compound (D) by the mass of the cement admixture used in 1.
An equal amount of water is added to the precipitate obtained in 5.3, the temperature is adjusted to 85 ° C., and the mixture is allowed to stand for 1 hour.
6). After confirming that the mixture is separated into two layers, the mixture is separated into a supernatant and a precipitate.
7. The supernatant is concentrated, the amount of paratoluenesulfonic acid is quantified by liquid chromatography, and the mass of the polymer (B) and polymer (C) is obtained by subtracting the amount of paratoluenesulfonic acid.
The mass ratio of the polymer (B) and the polymer (C) is measured by dividing the mass of the obtained polymer (B) and the polymer (C) by the mass of the cement admixture used in 1.
[0030]
As a method for producing the cement admixture of the present invention, two or more polycarboxylic acid polymers and a nitrogen atom not derived from an amide bond are used as long as the cement admixture is in the form of (1) to (4) above. A method for producing a cement admixture comprising a compound having a compound comprising a compound having a nitrogen atom not derived from an amide bond and two or more polycarboxylic acid polymers. A method for producing a cement admixture comprising a mixing step is preferred.
In such a method for producing a cement admixture, a polycarboxylic acid polymer (B) obtained by copolymerizing a monomer having a nitrogen atom in two or more kinds of polycarboxylic acid polymers (A) and / Or other polycarboxylic acid polymer and a compound (D) having a nitrogen atom not derived from an amide bond are prepared and mixed.
[0031]
As a method for producing the cement admixture of the present invention, a polycarboxylic acid system obtained by copolymerizing a monomer having a nitrogen atom that is not derived from an amide bond is used in the form of the cement admixture of the above (5). A cement admixture comprising two or more polycarboxylic acid polymers other than polymers and a polycarboxylic acid polymer obtained by copolymerizing a monomer having a nitrogen atom not derived from an amide bond is produced. The method for producing the cement admixture includes two types of polycarboxylic acid polymers other than polycarboxylic acid polymers obtained by copolymerizing monomers having nitrogen atoms not derived from amide bonds. A method for producing a cement admixture comprising the step of mixing the above and a polycarboxylic acid polymer obtained by copolymerizing a monomer having a nitrogen atom not derived from an amide bond is suitable.
In such a method for producing a cement admixture, two types of polycarboxylic acid polymers other than the polycarboxylic acid polymer (C) obtained by copolymerizing a monomer having a nitrogen atom not derived from an amide bond are used. Producing and mixing each of the above and one or more polycarboxylic acid polymers (C) obtained by copolymerizing monomers having nitrogen atoms not derived from amide bonds It becomes.
[0032]
In the said form of this invention, the polycarboxylic acid type polymer (B) formed by copolymerizing the monomer which has a nitrogen atom copolymerizes the monomer which has a nitrogen atom which does not originate in an amide bond. A polycarboxylic acid polymer (C) is preferred.
Hereinafter, the polycarboxylic acid polymer (A) in the present invention, the polycarboxylic acid polymer (C) obtained by copolymerizing a monomer having a nitrogen atom not derived from an amide bond, and the nitrogen not derived from an amide bond The compound (D) having an atom will be described.
[0033]
The compound having a nitrogen atom not derived from the amide bond (D) may be any compound that is essentially composed of a nitrogen atom other than the nitrogen atom possessed by the amide bond, such as polyvinylpyrrolidone (D-1), polyalkylene oxide. Compound (D-2) obtained by adding ethyleneimine to both ends of the above, an ethyleneimine graft product of polyalkylene oxide (D-3), an aminealkylene oxide adduct (D-4), a polyalkyleneimine (D-5) And at least one compound selected from the group consisting of polyalkyleneimine alkylene oxide adducts (D-6). Among these, it is preferable to make the polyalkyleneimine alkylene oxide adduct (D-6) essential. These may be used alone or in combination of two or more. In addition, the compound (D) may or may not have a polymerizable unsaturated double bond. These may be used in combination.
[0034]
The polyvinyl pyrrolidone (D-1) is preferably a copolymer containing a repeating unit represented by the following general formula (3).
[0035]
[Chemical Formula 3]
Figure 0004107957
[0036]
In the general formula (3), R1Represents a hydrogen atom or a methyl group, and n represents an integer of 2 to 4. Examples of the monomer that gives the repeating unit represented by the general formula (3) include N-vinyl-2-pyrrolidone, N-vinyl-5-methyl-2-pyrrolidone, N-vinyl-2-piperidone, N-vinyl-6-methyl-2-piperidone, N-vinyl-ε-caprolactam, N-vinyl-7-methyl-ε-caprolactam and the like are preferable. Among these, N-vinyl-2-pyrrolidone, N -Vinyl-5-methyl-2-pyrrolidone is preferred.
[0037]
As the compound (D-2) obtained by adding ethyleneimine to both ends of the polyalkylene oxide, one or more polymers of alkylene oxide having 2 to 18 carbon atoms, preferably ethylene oxide, propylene oxide, Although it is butylene oxide, a polymer mainly composed of ethylene oxide is preferred, and a compound obtained by polymerizing one or more of alkyleneimines having 2 to 8 carbon atoms on the hydroxyl groups at both ends of such a polymer, A polymer mainly composed of ethyleneimine is preferred.
[0038]
The ethyleneimine graft product (D-3) of the polyalkylene oxide is one or two or more polymers of alkylene oxide having 2 to 18 carbon atoms, preferably ethylene oxide, propylene oxide, butylene oxide. Is preferred, and a compound obtained by graft polymerization of one or more alkylene imines having 2 to 8 carbon atoms to methylene hydrogen of such a polymer, preferably ethylene imine is predominant. Polymers are preferred.
[0039]
The amine alkylene oxide adduct (D-4) may be a compound having a structure in which an oxyalkylene group is bonded to an amine residue. Among these, an alkylamine alkylene oxide adduct in which the amine residue is an alkylamine residue is preferable.
The amine residue means a group having a structure excluding a hydrogen atom (active hydrogen atom) on a nitrogen atom of the amine, but is not particularly limited to a group formed by reaction with an amine.
[0040]
A preferred form of the amine alkylene oxide adduct (D-4) is a compound in which the amine residue is composed of three elements of carbon, hydrogen and nitrogen. Among the amine alkylene oxide adducts (D-4), those having a polymerizable unsaturated double bond include amine alkylene oxide adducts in the monomer (c) having a nitrogen atom not derived from an amide bond described later. A mer is preferred. As a compound having no polymerizable unsaturated double bond, a compound obtained by adding an alkylene oxide to an amine is suitable.
[0041]
Examples of the amine include methylamine, ethylamine, ethylenediamine, diethylenetriamine, triethylenetetramine, propylamine, butylamine, 2-ethylbutylamine, octylamine, dimethylamine, dipropylamine, dimethylethanolamine, dibutylamine, trimethylamine, triethylamine, cyclohexane Preferred are alkylamines such as butylamine, cyclohexylamine and laurylamine; alkyleneamines such as allylamine; aromatic amines such as aniline and diphenylamine; nitrogen compounds such as ammonia, urea and thiourea. These may be used alone or in combination of two or more. Among these, in the present invention, alkylamine is preferable, and C such as laurylamine is preferable.8~ C18The alkylamine is more preferable. Such a compound forms an amine residue of an amine alkylene oxide adduct.
[0042]
As said alkylene oxide, alkylene oxides, such as ethylene oxide, propylene oxide, butylene oxide, isobutylene oxide, 1-butene oxide, 2-butene oxide, are suitable, and 1 type (s) or 2 or more types can be used. Among these, ethylene oxide, propylene oxide, and butylene oxide are preferable. Furthermore, what contains ethylene oxide as a main component is more preferable.
[0043]
As a method for adding an alkylene oxide to the amine, it can be carried out by polymerizing an alkylene oxide to an amine by a known method, and a method using an acid catalyst or an alkali catalyst is preferable. As the acid catalyst, metal and metalloid halogen compounds that are Lewis acid catalysts such as boron trifluoride; mineral acids such as hydrogen chloride, hydrogen bromide, and sulfuric acid are suitable. As the alkali catalyst, potassium hydroxide, Sodium hydroxide and sodium hydride are preferred.
[0044]
The amine alkylene oxide adduct (D-4) has a group formed by one oxyalkylene group or a group formed by adding two or more oxyalkylene groups (polyalkylene glycol chain). . In the group formed by adding two or more oxyalkylene groups, it is formed by one or more oxyalkylene groups, and when formed by two or more oxyalkylene groups, 2 Two or more kinds of oxyalkylene groups may be added in any form such as random addition, block addition, and alternate addition. In addition, when two or more groups formed with the said oxyalkylene group exist in one molecule, these may be the same and may differ.
In addition, the terminal of the oxyalkylene group not bonded to the amine residue is, for example, a hydrogen atom, a monovalent metal atom, a divalent metal atom, an ammonium group, an organic amine group, a hydrocarbon group having 1 to 30 carbon atoms, oxo It has a structure bonded to any one of a hydrocarbon group, an amide hydrocarbon group, a carboxyl hydrocarbon group, a sulfonyl (hydrocarbon) group having 0 to 30 carbon atoms, and two or more oxyalkylenes in one molecule. When it has a group, the terminal structures may be the same or different. Among such terminal structures, from the viewpoint of versatility, it is bonded to a hydrogen atom or a hydrocarbon group having 1 to 30 carbon atoms, preferably a hydrogen atom or a carbon hydrogen group having 1 to 10 carbon atoms, to an alkyl group or an alkylene group. It is preferable that it is the structure.
[0045]
The group formed by the oxyalkylene group is preferably mainly composed of an oxyethylene group. In this case, “mainly” means that when two or more oxyethylene groups are present in the monomer, the majority of the total number of oxyalkylene groups is present.
[0046]
In the above oxyalkylene group, when the “occupying the majority” is expressed in terms of mol% of oxyethylene groups in 100 mol% of all oxyalkylene groups, 50 to 100 mol% is preferable. If it is less than 50 mol%, the hydrophilicity of the group formed from the oxyalkylene group may be lowered. More preferably, it is 60 mol% or more, still more preferably 70 mol% or more, particularly preferably 80 mol% or more, and most preferably 90 mol% or more.
[0047]
In the amine alkylene oxide adduct (D-4), the average addition mole number of the oxyalkylene group is preferably more than 0 and 300 or less. More preferably, it is 0.5 or more, more preferably 1, or more, particularly preferably 3, or more, and most preferably 5 or more. Further, it is more preferably 270 or less, further preferably 250 or less, particularly preferably 220 or less, and most preferably 200 or less. If the average addition mole number of the oxyalkylene group in the amine alkylene oxide adduct (D-4) is out of such a range, there is a possibility that the effect of improving the fluidity of the cement composition or the like may not be sufficiently exhibited. is there. The average added mole number is the average value of the number of moles of the oxyalkylene group added in 1 mole of the group formed by the oxyalkylene group of the amine alkylene oxide adduct (D-4), or The average value of the number of moles of the oxyalkylene group added to 1 mole of hydrogen atom (active hydrogen atom) on the nitrogen atom of the amine that will form the amine alkylene oxide adduct (D-4) means.
[0048]
As a weight average molecular weight of the said amine alkylene oxide adduct (D-4), it is preferable that it is 300 or more, and it is preferable that it is 50000 or less. More preferably, it is 400 or more, More preferably, it is 500 or more. Moreover, More preferably, it is 30000 or less, More preferably, it is 10,000 or less, More preferably, it is 5000 or less.
[0049]
Examples of the polyalkyleneimine (D-5) having no polymerizable unsaturated double bond include ethyleneimine, propyleneimine, 1,2-butyleneimine, 2,3-butyleneimine, 1,1- Homopolymers and copolymers of these alkyleneimines obtained by polymerizing one or more of C2-C8 alkyleneimines such as dimethylethyleneimine by a conventional method, preferably mainly ethyleneimine Occupying polyalkyleneimine polymers are preferred. In these alkyleneimine homopolymers and copolymers, a polyalkyleneimine chain is formed. The polyalkyleneimine chain has a linear structure, a branched structure, a three-dimensional structure, and the like. Any of the cross-linked structures may be used. Furthermore, ethylenediamine, diethylenetriamine, triethylenetetramine, tetraethylenepentamine and the like may be used. Such a polyalkyleneimine usually has a primary amino group having an active hydrogen atom or a secondary amino group (imino group) in addition to a tertiary amino group in the structure. Moreover, as a weight average molecular weight of polyalkyleneimine, 100-100000 are preferable, More preferably, it is 300-50000, More preferably, it is 600-10000.
[0050]
The polyalkyleneimine (D-5) having a polymerizable unsaturated double bond is not particularly limited as long as it has a polymerizable unsaturated group, and examples thereof include the above-described polymerizable unsaturated groups. The polyalkyleneimine having no double bond can be obtained by reacting an unsaturated compound having a functional group that reacts with the amino group or imino group of the polyalkyleneimine.
[0051]
Examples of the unsaturated compound include unsaturated carboxylic acids such as (meth) acrylic acid, maleic acid, fumaric acid and citraconic acid; unsaturated carboxylic acid anhydrides such as (meth) acrylic anhydride and maleic anhydride; Unsaturated carboxylic acid halides such as (meth) acrylic acid chloride; (meth) acrylic acid alkyl ester having 1 to 30 carbon atoms, maleic acid monoester having 1 to 30 carbon atoms, maleic acid diester having 1 to 30 carbon atoms, etc. An unsaturated carboxylic acid ester; epoxy compounds such as glycidyl (meth) acrylate and (meth) allyl glycidyl ether; These may be used alone or in combination of two or more.
[0052]
As the polyalkyleneimine alkylene oxide adduct (D-6), any polyalkyleneimine having an oxyalkylene group may be used. Those obtained by adding an alkylene oxide to the nitrogen atom of the amino group or imino group possessed by the polyalkyleneimine having no polymerizable unsaturated double bond are preferred.
[0053]
Among the polyalkyleneimine alkylene oxide adducts (D-6), those having a polymerizable unsaturated double bond include the above-mentioned polyalkyleneimine alkylene oxide adducts having no polymerizable unsaturated double bond. It is preferable to be obtained by reacting an unsaturated compound having a functional group that reacts with a hydroxyl group, an amino group, or an imino group. The nitrogen atom of the amino group or imino group to which alkylene oxide is added has an active hydrogen atom.
[0054]
Examples of the method for introducing an unsaturated group into the polyalkyleneimine alkylene oxide adduct having no polymerizable unsaturated double bond include, for example, a polyalkyleneimine alkylene oxide adduct having no polymerizable unsaturated double bond. Of introducing an unsaturated group by transesterifying the hydroxyl group possessed by an unsaturated compound such as (meth) acrylic acid or (meth) acrylic acid alkyl ester, polyalkyleneimine alkylene having no polymerizable unsaturated double bond A method of introducing an unsaturated group by amidating an amino group of an oxide adduct with an unsaturated compound such as (meth) acrylic acid or (meth) acrylic acid alkyl ester, and a polymer having no polymerizable unsaturated double bond Alkyleneimine alkylene oxide adduct has a hydroxyl group with glycidyl (meth) acrylate or (meth) allyl glycidyl A method in which an epoxy compound is reacted to introduce an unsaturated group such as ether is preferred.
[0055]
Examples of the alkylene oxide to be added to the polyalkyleneimine include alkylene oxides having 2 to 8 carbon atoms such as trimethylethylene oxide, tetramethylene oxide, tetramethylethylene oxide, butadiene monooxide, and octylene oxide in addition to the above-described alkylene oxide. Aliphatic epoxides such as dipentane ethylene oxide and dihexane ethylene oxide; alicyclic epoxides such as trimethylene oxide, tetramethylene oxide, tetrahydrofuran, tetrahydropyran and octylene oxide; aromatic epoxides such as styrene oxide and 1,1-diphenylethylene oxide Etc. are suitable. These may be used alone or in combination of two or more.
[0056]
As an example of the reaction formula for obtaining the polyalkyleneimine alkylene oxide adduct (D-6) having a polymerizable unsaturated double bond, polyethyleneimine has after synthesizing polyethyleneimine with an initiator and ethyleneimine A reaction formula in which ethylene oxide is added to a nitrogen atom having an active hydrogen atom to form a polyethyleneimine ethylene oxide adduct and then a transesterification reaction with methacrylic acid is shown below. There is also a method in which polyethyleneimine is synthesized and then ethylene oxide is added to a nitrogen atom having an active hydrogen atom of polyethyleneimine to form a polyethyleneimine ethylene oxide adduct, and then glycidyl methacrylate is reacted.
[0057]
[Formula 4]
Figure 0004107957
[0058]
In the above reaction formula, RbRepresents an initiator, EO represents ethylene oxide,-(EO) q-H represents that ethylene oxide q is added to a nitrogen atom having an active hydrogen atom in polyethyleneimine, and MAA represents methacrylic acid. Represents an acid. The symbol “...” In the chemical formula represents that the polymer chain continues in the same manner.
[0059]
The polyalkyleneimine (D-5) and the polyalkyleneimine alkylene oxide adduct (D-6) have a polyalkyleneimine chain. Such a polyalkyleneimine chain is formed mainly of ethyleneimine. It is preferable that In this case, “mainly” means that when the polyalkyleneimine chain is formed of two or more kinds of alkyleneimines, it occupies most of the total number of moles of alkyleneimines. In the present invention, the alkyleneimine that forms the polyalkyleneimine chain is mostly ethyleneimine, so that the hydrophilicity of the polycarboxylic acid copolymer is improved and the effects are sufficiently exerted. Therefore, by using ethyleneimine as an alkyleneimine that forms a polyalkyleneimine chain to such an extent that the above-described effects are sufficiently exerted, it can be said to be the “main body” because it “occupies most” as described above. It will be.
[0060]
In the alkyleneimine that forms the polyalkyleneimine chain, when the “dominance” is expressed in terms of mol% of ethyleneimine in 100 mol% of all alkyleneimines, for example, 50 to 100 mol% is preferable. If it is less than 50 mol%, the hydrophilicity of the polyalkyleneimine chain may be lowered. More preferably, it is 60-100 mol%, More preferably, it is 70-100 mol%, Especially preferably, it is 80-100 mol%, Most preferably, it is 90-100 mol%.
[0061]
In the polyalkyleneimine (D-5) and polyalkyleneimine alkylene oxide adduct (D-6), the average polymerization number of alkyleneimine per polyalkyleneimine chain is, for example, 2 to 300. Is preferred. If it is less than 2, the functions of the polyalkyleneimine (D-5) and the polyalkyleneimine alkylene oxide adduct (D-6) may not be sufficiently exhibited. If it exceeds 300, the polyalkyleneimine (D-5) ) And the polyalkyleneimine alkylene oxide adduct (D-6) may be deteriorated. More preferably, it is 2-200, More preferably, it is 2-100, More preferably, it is 2-75, Especially preferably, it is 3-75, Most preferably, it is 3-50. In this case, the average polymerization number of diethylenetriamine is 2, and the average polymerization number of triethylenetetramine is 3.
[0062]
The polyalkyleneimine alkylene oxide adduct (D-6) has a group formed by one oxyalkylene group or a group formed by adding two or more oxyalkylene groups. In the group formed by adding two or more oxyalkylene groups, it is formed by one or more oxyalkylene groups, and when formed by two or more oxyalkylene groups, 2 Two or more kinds of oxyalkylene groups may be added in any form such as random addition, block addition, and alternate addition. In addition, when two or more groups formed with the said oxyalkylene group exist in one molecule, these may be the same and may differ.
The group formed by the oxyalkylene group is preferably mainly composed of an oxyethylene group. In this case, the “main component” and the average addition mole number of the oxyalkylene group in the polyalkyleneimine alkylene oxide adduct (D-6) are the same as those described for the amine alkylene oxide adduct (D-4). is there.
[0063]
The weight average molecular weight of the polyalkyleneimine (D-5) and the polyalkyleneimine alkylene oxide adduct (D-6) is preferably 600 to 50,000. More preferably, it is 1000-30000, More preferably, it is 1500-20000, More preferably, it is 2000-10000.
[0064]
The polycarboxylic acid polymer (A) is obtained by copolymerizing a monomer component essentially comprising a polyalkylene glycol unsaturated monomer (a) and an unsaturated carboxylic acid monomer (b). Is preferred. More preferably, it is obtained by copolymerizing a monomer component containing 1 to 99% by mass of a polyalkylene glycol unsaturated monomer (a) and 99 to 1% by mass of an unsaturated carboxylic acid monomer (b). More preferably, a monomer component containing 40 to 97% by mass of the polyalkylene glycol unsaturated monomer (a) and 60 to 3% by mass of the unsaturated carboxylic acid monomer (b) is used. Polymerized.
[0065]
Examples of the polycarboxylic acid polymer (C) obtained by copolymerizing a monomer having a nitrogen atom not derived from the amide bond include a polyalkylene glycol unsaturated monomer (a) and an unsaturated carboxylic acid monomer. A copolymer obtained by copolymerizing the monomer component essentially comprising the monomer (c) having a nitrogen atom not derived from the monomer (b) and the amide bond is preferred. As preferable forms, polyalkylene glycol unsaturated monomer (a) 98 to 40% by mass, unsaturated carboxylic acid monomer (b) 1 to 50% by mass, and a single atom having a nitrogen atom not derived from an amide bond. The monomer (c) is obtained by copolymerizing a monomer component essentially comprising 1 to 50% by mass.
Hereinafter, a polyalkylene glycol unsaturated monomer (a), an unsaturated carboxylic acid monomer (b), and a monomer (c) having a nitrogen atom not derived from an amide bond, ), Monomer (b) and monomer (c).
[0066]
In the polycarboxylic acid polymer (C) formed by copolymerizing the polycarboxylic acid polymer (A) and a monomer having a nitrogen atom not derived from an amide bond, these polycarboxylic acid polymers are formed. The monomers to be used may be used alone or in combination of two or more. If the mass ratio of these monomers is out of the above range, the function of the repeating unit formed by each monomer cannot be exhibited effectively, and the effects of the present invention can be fully expressed. There is a risk that it will not be possible. In the monomer component forming the polycarboxylic acid polymer (A), the mass ratio of the monomers (a) and (b) is the sum of the masses of the monomers (a) and (b). Is 100% by mass, and the abovePolycarboxylic acid polymer (C) obtained by copolymerizing a monomer having a nitrogen atom not derived from an amide bondIn the monomer component that forms, the mass ratio of the monomers (a), (b), and (c) is 100% by mass of the total mass of the monomers (a), (b), and (c). % By mass. In the present invention, as described later, other monomers other than the above-mentioned monomers can be used. However, when other monomers are used, the monomers (a) and (b) And the sum of (c) is preferably the main component in the monomer component.
[0067]
The polyalkylene glycol unsaturated monomer (a) may be any one having a polymerizable unsaturated copolymer and a polyalkylene glycol chain. Alkylene glycol adducts are preferred. The polyalkylene glycol ester monomer may be any monomer having a structure in which an unsaturated group and a polyalkylene glycol chain are bonded via an ester bond. An unsaturated carboxylic acid polyalkylene glycol ester monomer may be used. Compounds are preferred, among which (alkoxy) polyalkylene glycol mono (meth) acrylates are preferred.
[0068]
The unsaturated alcohol polyalkylene glycol adduct may be a compound having a structure in which a polyalkylene glycol chain is added to an alcohol having an unsaturated group, such as a vinyl alcohol alkylene oxide adduct or a (meth) allyl alcohol alkylene oxide addition. 3-buten-1-ol alkylene oxide adduct, isoprene alcohol (3-methyl-3-buten-1-ol) alkylene oxide adduct, 3-methyl-2-buten-1-ol alkylene oxide adduct, 2-methyl-3-buten-2-ol alkylene oxide adduct, 2-methyl-2-buten-1-ol alkylene oxide adduct, 2-methyl-3-buten-1-ol alkylene oxide adduct are preferred. is there. Such an unsaturated alcohol polyalkylene glycol adduct is preferably a compound represented by the following general formula (4).
[0069]
[Chemical formula 5]
Figure 0004107957
[0070]
In the general formula (4), R2, R3And R4Are the same or different and each represents a hydrogen atom or a methyl group. R5Represents a hydrogen atom or a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms. RaAre the same or different and each represents an alkylene group having 2 to 18 carbon atoms. m is RaThe average added mole number of the oxyalkylene group represented by O is represented by 1 to 300. X represents a divalent alkylene group having 1 to 5 carbon atoms, or R2R4C = CR3When the group represented by-is a vinyl group, the carbon atom and oxygen atom bonded to X are directly bonded to each other.
[0071]
-(R in the above general formula (4)aWhen two or more oxyalkylene groups represented by O)-are present in the same unsaturated alcohol polyalkylene glycol adduct,-(RaAny addition form such as random addition, block addition, and alternate addition may be used for the oxyalkylene group represented by O)-.
[0072]
-(RaThe oxyalkylene group represented by O)-is an alkylene oxide adduct having 2 to 18 carbon atoms, and the structure of such an alkylene oxide adduct is ethylene oxide, propylene oxide, butylene oxide, isobutylene oxide, 1- It is a structure formed by one or more of alkylene oxides such as butene oxide and 2-butene oxide. Among such alkylene oxide adducts, ethylene oxide, propylene oxide, and butylene oxide adducts are preferable. Further, those mainly composed of ethylene oxide are more preferable.
[0073]
R aboveaM which is the average added mole number of the oxyalkylene group represented by O is a number of 1 to 300. When m exceeds 300, the polymerizability of the monomer is lowered. A preferable range of m is 2 or more, and-(RaIn O) m-, the average number of added moles of the oxyalkylene group is preferably 2 or more. If m is less than 2 or the average added mole number of the oxyalkylene group is less than 2, there is a possibility that sufficient hydrophilicity and steric hindrance to disperse the cement particles may not be obtained. There is a possibility that fluidity cannot be obtained. In order to obtain excellent fluidity, the range of m is preferably 3 or more, and more preferably 280 or less. More preferably, it is 5 or more, more preferably 10 or more, and particularly preferably 20 or more. More preferably, it is 250 or less, and particularly preferably 150 or less. Moreover, as an average addition mole number of an oxyalkylene group, Preferably it is 3 or more, and 280 or less is preferable. More preferably, it is 10 or more, More preferably, it is 20 or more. More preferably, it is 250 or less, More preferably, it is 200 or less, Most preferably, it is 150 or less. The average added mole number means an average value of the number of moles of the organic group added in one mole of the monomer. In order to obtain concrete with low viscosity, the range of m is preferably 3 or more, and preferably 100 or less. More preferably, it is 4 or more and 50 or less. More preferably, it is 4 or more and 30 or less. Particularly preferably, it is 5 or more and 25 or less. In addition, as this monomer, it can use combining 2 or more types of monomers from which the average addition mole number m of an oxyalkylene group differs. As a suitable combination, for example, a combination of two types of monomers (a) having a difference in m of 10 or less (preferably 5 or less) and a difference in m of 10 or more (preferably a difference in m of 20 or more). Or a combination of three or more types of monomers (a) having a difference in average added mole number m of 10 or more (preferably a difference of m of 20 or more). Further, the range of m to be combined is a combination of a monomer (a) having an average added mole number m in the range of 40 to 300 and a monomer (a) in the range of 1 to 40 (provided that the difference in m is 10 or more, preferably 20 or more, a combination of a monomer (a) having an average added mole number m in the range of 20 to 300 and a monomer (a) in the range of 1 to 20 (provided that the difference in m is 10 or more, preferably 20 or more).
[0074]
R above5If the number of carbon atoms exceeds 20, the hydrophobicity of the polycarboxylic acid polymer becomes so strong that there is a possibility that good dispersibility cannot be obtained. R5As a preferable form, from a dispersibility point, it is a C1-C20 hydrocarbon group or a hydrogen atom. More preferably, it is a hydrocarbon group having 10 or less carbon atoms, more preferably 3 or less carbon atoms, and particularly preferably 2 or less carbon atoms. Of the hydrocarbon groups, a saturated alkyl group and an unsaturated alkyl group are preferable. These alkyl groups may be linear or branched. In addition, in order to achieve excellent material separation prevention performance and an appropriate amount of air entrained in the cement composition, it is preferably a hydrocarbon group having 5 or more carbon atoms, A hydrocarbon group of 20 or less is preferable. More preferably, it is a C5-C10 hydrocarbon group. Of the hydrocarbon groups, a saturated alkyl group and an unsaturated alkyl group are preferable. These alkyl groups may be linear or branched.
[0075]
The unsaturated alcohol polyalkylene glycol adduct may be any of those mentioned above, but polyethylene glycol monovinyl ether, polyethylene glycol monoallyl ether, polyethylene glycol mono (2-methyl-2-propenyl) ether, polyethylene glycol mono ( 2-butenyl) ether, polyethylene glycol mono (3-methyl-3-butenyl) ether, polyethylene glycol mono (3-methyl-2-butenyl) ether, polyethylene glycol mono (2-methyl-3-butenyl) ether, polyethylene glycol Mono (2-methyl-2-butenyl) ether, polyethylene glycol mono (1,1-dimethyl-2-propenyl) ether, polyethylene polypropylene glycol mono (3-methyl) -3-butenyl) ether, methoxy polyethylene glycol mono (3-methyl-3-butenyl) ether, ethoxy polyethylene glycol mono (3-methyl-3-butenyl) ether, 1-propoxy polyethylene glycol mono (3-methyl-3- Butenyl) ether, cyclohexyloxypolyethylene glycol mono (3-methyl-3-butenyl) ether, 1-octyloxypolyethylene glycol mono (3-methyl-3-butenyl) ether, nonylalkoxypolyethylene glycol mono (3-methyl-3-butenyl) ) Ether, lauryl alkoxy polyethylene glycol mono (3-methyl-3-butenyl) ether, stearyl alkoxy polyethylene glycol mono (3-methyl-3-butenyl) ether, pheno Si polyethylene glycol mono (3-methyl-3-butenyl) ether, naphthoxy polyethylene glycol mono (3-methyl-3-butenyl) ether, methoxy polyethylene glycol monoallyl ether, ethoxy polyethylene glycol monoallyl ether, phenoxy polyethylene glycol monoallyl Ether, methoxy polyethylene glycol mono (2-methyl-2-propenyl) ether, ethoxy polyethylene glycol mono (2-methyl-2-propenyl) ether, phenoxy polyethylene glycol mono (2-methyl-2-propenyl) ether are preferred. .
[0076]
The (alkoxy) polyalkylene glycol mono (meth) acrylic acid ester is preferably a compound represented by the following general formula (5).
[0077]
[Chemical 6]
Figure 0004107957
[0078]
In the general formula (5), R6Represents a hydrogen atom or a methyl group. RaAre the same or different and each represents an alkylene group having 2 to 18 carbon atoms. R7Represents a hydrogen atom or a hydrocarbon group having 1 to 30 carbon atoms. p is RaThe average added mole number of the oxyalkylene group represented by O is 2 to 300.
-(R in the above general formula (5)aOxyalkylene group represented by O)-, RaP, which is the average number of added moles of the oxyalkylene group represented by O, is the same as in the general formula (4). Moreover, it is preferable from the point of the improvement of the productivity of esterification with (meth) acrylic acid that the ethylene oxide part has added to the ester bond part with (meth) acrylic acid.
[0079]
R aboveaP which is the average addition mole number of the oxyalkylene group represented by O is a number of 2 to 300. When p exceeds 300, the polymerizability of the monomer is lowered. A preferable range of p is 2 or more, and-(RaIn O) p-, the average number of added moles of the oxyalkylene group is preferably 2 or more. When p is less than 2 or the average added mole number of the oxyalkylene group is less than 2, there is a possibility that sufficient hydrophilicity and steric hindrance to disperse the cement particles may not be obtained. There is a possibility that fluidity cannot be obtained. In order to obtain excellent fluidity, the range of p is preferably 3 or more, and more preferably 280 or less. More preferably, it is 5 or more, More preferably, it is 10 or more, Most preferably, it is 20 or more. Further, it is more preferably 250 or less, further preferably 200 or less, and particularly preferably 150 or less. Moreover, as an average addition mole number of an oxyalkylene group, 5 or more are preferable and 250 or less are preferable. More preferably, it is 10 or more, More preferably, it is 20 or more. Further, it is more preferably 200 or less, and still more preferably 150 or less. In order to obtain low-viscosity concrete, the range of p is preferably 3 or more, and preferably 100 or less. More preferably, it is 4 or more and 50 or less. More preferably, it is 4 or more and 30 or less. Particularly preferably, it is 5 or more and 25 or less. The average added mole number means an average value of the number of moles of the organic group added in one mole of the monomer. As the monomer, two or more monomers having different average addition mole numbers p of oxyalkylene groups can be used in combination. As a suitable combination, for example, a combination of two types of monomers (a) having a difference of p of 10 or less (preferably 5 or less), a difference of p of 10 or more (preferably a difference of p of 20 or more), or Examples thereof include combinations of three or more types of monomers (a) having a difference in the average added mole number p of 10 or more (preferably a difference of p of 20 or more). Further, the range of p to be combined is a combination of a monomer (a) having an average added mole number p in the range of 40 to 300 and a monomer (a) in the range of 2 to 40 (provided that the difference in p is 10 or more, preferably 20 or more), a combination of a monomer (a) having an average addition mole number p in the range of 20 to 300 and a monomer (a) in the range of 2 to 20 (provided that the difference in p is 10 or more, preferably 20 or more).
[0080]
R above7If the number of carbon atoms exceeds 30, the polycarboxylic acid polymer is too hydrophobic, so that good dispersibility cannot be obtained. R7As a preferable form, from a dispersibility point, it is a C1-C20 hydrocarbon group or a hydrogen atom. More preferably, it is a hydrocarbon group having 10 or less carbon atoms, more preferably 3 or less carbon atoms, and particularly preferably 2 or less carbon atoms. Of the hydrocarbon groups, a saturated alkyl group and an unsaturated alkyl group are preferable. These alkyl groups may be linear or branched. In addition, in order to achieve excellent material separation prevention performance and an appropriate amount of air entrained in the cement composition, it is preferably a hydrocarbon group having 5 or more carbon atoms, A hydrocarbon group of 20 or less is preferable. More preferably, it is a C5-C10 hydrocarbon group. Of the hydrocarbon groups, a saturated alkyl group and an unsaturated alkyl group are preferable. These alkyl groups may be linear or branched.
[0081]
The above (alkoxy) polyalkylene glycol mono (meth) acrylic acid ester may be any of those described above, but methanol, ethanol, 1-propanol, 2-propanol, 1-butanol, 2-butanol, 1-pentanol. , 2-pentanol, 3-pentanol, 1-hexanol, 2-hexanol, 3-hexanol, octanol, 2-ethyl-1-hexanol, nonyl alcohol, lauryl alcohol, cetyl alcohol, stearyl alcohol, etc. 30 aliphatic alcohols, C3-C30 alicyclic alcohols such as cyclohexanol, (meth) allyl alcohol, 3-buten-1-ol, 3-methyl-3-buten-1-ol, etc. Charcoal in any of unsaturated alcohols having 3 to 30 carbon atoms Alkoxy polyalkylene glycols the number 2 to 18 alkylene oxide groups and 1 to 300 mols, and alkoxy polyalkylene glycols are particularly ethylene oxide mainly is suitable ester of (meth) acrylic acid.
[0082]
As the esterified product, the following (alkoxy) polyethylene glycol (poly) (C2-C4 alkylene glycol) (meth) acrylic acid esters and the like are preferable.
Methoxy polyethylene glycol mono (meth) acrylate, methoxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol} mono (meth) acrylate, methoxy {polyethylene glycol (poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate, methoxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol (Poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate, ethoxypolyethyleneglycol mono (meth) acrylate, ethoxy {polyethyleneglycol (poly) propyleneglycol} mono (meth) acrylate, ethoxy {polyethyleneglycol (poly) butyleneglycol} mono (meta ) Acrylate, ethoxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol (poly) butylene glycol} mono (Meth) acrylate, propoxy polyethylene glycol mono (meth) acrylate, propoxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol} mono (meth) acrylate, propoxy {polyethylene glycol (poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate, propoxy {polyethylene glycol ( Poly) propylene glycol (poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate.
[0083]
Butoxy polyethylene glycol mono (meth) acrylate, butoxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol} mono (meth) acrylate, butoxy {polyethylene glycol (poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate, butoxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol (Poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate, pentoxypolyethylene glycol mono (meth) acrylate, pentoxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol} mono (meth) acrylate, pentoxy {polyethylene glycol (poly) butylene glycol} mono ( Meth) acrylate, pentoxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol (poly) butylene glycol } Mono (meth) acrylate, hexoxypolyethylene glycol mono (meth) acrylate, hexoxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol} mono (meth) acrylate, hexoxy {polyethylene glycol (poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate, hexoxy {Polyethylene glycol (poly) propylene glycol (poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate.
[0084]
Heptoxy polyethylene glycol mono (meth) acrylate, heptoxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol} mono (meth) acrylate, heptoxy {polyethylene glycol (poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate, heptoxy {polyethylene glycol (poly) propylene Glycol (poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate, octoxypolyethylene glycol mono (meth) acrylate, octoxy {polyethyleneglycol (poly) propyleneglycol} mono (meth) acrylate, octoxy {polyethyleneglycol (poly) butyleneglycol} mono (Meth) acrylate, octoxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol (poly) butylene Recall} mono (meth) acrylate, nonanoxy polyethylene glycol mono (meth) acrylate, nonanoxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol} mono (meth) acrylate, nonanoxy {polyethylene glycol (poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate, Nonanoxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol (poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate.
[0085]
Decanoxy polyethylene glycol mono (meth) acrylate, decananoxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol} mono (meth) acrylate, decanoxy {polyethylene glycol (poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate, decanoxy {polyethylene glycol (poly) Propylene glycol (poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate, undecanoxy polyethylene glycol mono (meth) acrylate, undecananoxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol} mono (meth) acrylate, undecanoxy {polyethylene glycol (poly) butylene glycol } Mono (meth) acrylate, undecanoxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol (Poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate, dodecanoxy polyethylene glycol mono (meth) acrylate, dodecananoxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol} mono (meth) acrylate, dodecanoxy {polyethylene glycol (poly) butylene glycol} Mono (meth) acrylate, dodecanoxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol (poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate.
[0086]
Tridecanoxy polyethylene glycol mono (meth) acrylate, tridecananoxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol} mono (meth) acrylate, tridecanoxy {polyethylene glycol (poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate, tridecanoxy {polyethylene glycol (poly) Propylene glycol (poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate, tetradecanoxy polyethylene glycol mono (meth) acrylate, tetradecananoxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol} mono (meth) acrylate, tetradecanoxy {polyethylene glycol ( Poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate, tetradecanoxy {polyethylene glycol Poly) propylene glycol (poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate, pentadecanoxy polyethylene glycol mono (meth) acrylate, pentadecananoxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol} mono (meth) acrylate, pentadecanoxy {polyethylene Glycol (poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate, pentadecanoxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol (poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate.
[0087]
Hexadecanoxy polyethylene glycol mono (meth) acrylate, hexadecananoxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol} mono (meth) acrylate, hexadecanoxy {polyethylene glycol (poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate, hexadecanoxy {polyethylene Glycol (poly) propylene glycol (poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate, heptadecanoxy polyethylene glycol mono (meth) acrylate, heptadecanoxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol} mono (meth) acrylate, heptadecanoxy {Polyethylene glycol (poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate, heptadecanoxy {polyethylene group Cole (poly) propylene glycol (poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate, octadecanoxy polyethylene glycol mono (meth) acrylate, octadecananoxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol} mono (meth) acrylate, octadecanoxy {Polyethylene glycol (poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate, octadecanoxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol (poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate.
[0088]
Nonadecanoxy polyethylene glycol mono (meth) acrylate, nonadecanoxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol} mono (meth) acrylate, nonadecanoxy {polyethylene glycol (poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate, nonadecanoxy {polyethylene glycol (poly) ) Propylene glycol (poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate, cyclopentoxypolyethylene glycol mono (meth) acrylate, cyclopentoxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol} mono (meth) acrylate, cyclopentoxy {polyethylene glycol (Poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate, cyclopentoxy {polyethylene glycol ( B) propylene glycol (poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate, cyclohexoxypolyethylene glycol mono (meth) acrylate, cyclohexoxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol} mono (meth) acrylate, cyclohexoxy {polyethylene glycol (poly) ) Butylene glycol} mono (meth) acrylate, cyclohexoxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol (poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate.
[0089]
Examples of the (alkoxy) polyalkylene glycol mono (meth) acrylic acid ester include phenoxy polyethylene glycol mono (meth) acrylate, phenoxy {polyethylene glycol (poly) propylene, in addition to the compound represented by the general formula (5). Glycol} mono (meth) acrylate, phenoxy {polyethylene glycol (poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate, phenoxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol (poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate, (meth) allyloxy Polyethylene glycol mono (meth) acrylate, (meth) allyloxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol} mono (meth) acrylate, (meth) allyloxy { Triethylene glycol (poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate, (meth) allyloxy {polyethylene glycol (poly) propylene glycol (poly) butylene glycol} mono (meth) acrylate are preferred.
[0090]
Examples of the polyalkylene glycol ester-based monomer include (alkoxy) polyalkylene glycol mono (meth) acrylic acid ester, (alkoxy) polyalkylene glycol monomaleic acid ester, and (alkoxy) polyalkylene glycol dimaleic acid. Esters are preferred. As such a monomer, the following are suitable.
[0091]
Half of an alkyl polyalkylene glycol obtained by adding 1 to 300 moles of oxyalkylene having 2 to 4 carbon atoms to an alcohol having 1 to 22 carbon atoms or an amine having 1 to 22 carbon atoms and the above unsaturated dicarboxylic acid monomer Esters, diesters; half esters and diesters of the above unsaturated dicarboxylic acid monomers and polyalkylene glycols having an average addition mole number of 2 to 300 carbon atoms of glycols having 2 to 4 carbon atoms; triethylene glycol di (meth) acrylates, ( (Poly) ethylene glycol di (meth) acrylate, polypropylene glycol di (meth) acrylate, (poly) ethylene glycol (poly) propylene glycol di (meth) acrylate and other (poly) alkylene glycol di (meth) acrylates; triethylene glycol Zimarate, polyethylene (Poly) alkylene glycol dimaleate such as glycol dimaleate.
[0092]
The unsaturated carboxylic acid monomer (b) in the present invention may be any monomer having a polymerizable unsaturated group and a group capable of forming a carbanion. And unsaturated dicarboxylic acid monomers are preferred.
The unsaturated monocarboxylic acid-based monomer may be any monomer having one unsaturated group and one group capable of forming a carbanion in the molecule. Preferred forms include the following general formula ( It is a compound represented by 6).
[0093]
[Chemical 7]
Figure 0004107957
[0094]
In the general formula (6), R8Represents a hydrogen atom or a methyl group. M represents a hydrogen atom, a metal atom, an ammonium group or an organic amine group.
As a metal atom in M of the general formula (6), a monovalent metal atom such as an alkali metal atom such as lithium, sodium or potassium; a divalent metal atom such as an alkaline earth metal atom such as calcium or magnesium; Trivalent metal atoms such as aluminum and iron are preferred. Moreover, as an organic amine group, alkanolamine groups, such as an ethanolamine group, a diethanolamine group, and a triethanolamine group, and a triethylamine group are suitable. Further, it may be an ammonium group. As such an unsaturated monocarboxylic acid monomer, acrylic acid, methacrylic acid, crotonic acid and the like; monovalent metal salts, divalent metal salts, ammonium salts, and organic amine salts thereof are suitable. Among these, methacrylic acid; its monovalent metal salt, divalent metal salt, ammonium salt, and organic amine salt are preferably used from the viewpoint of improving cement dispersion performance, and the unsaturated carboxylic acid monomer (b) It is suitable as.
[0095]
The unsaturated dicarboxylic acid monomer may be any monomer having one unsaturated group and two groups capable of forming a carbanion in the molecule, but maleic acid, itaconic acid, citraconic acid , Fumaric acid and the like, monovalent metal salts, divalent metal salts, ammonium salts and organic amine salts thereof, or anhydrides thereof are suitable.
In addition to these, the unsaturated carboxylic acid monomer (b) is a half ester of an unsaturated dicarboxylic acid monomer and an alcohol having 1 to 22 carbon atoms, an unsaturated dicarboxylic acid and a carbon number. Preference is given to half amides with 1 to 22 amines, half esters of unsaturated dicarboxylic acid monomers and glycols having 2 to 4 carbon atoms, and half amides of maleamic acid and glycols having 2 to 4 carbon atoms.
[0096]
The monomer (c) having a nitrogen atom not derived from the amide bond is one having a polymerizable unsaturated double bond among the compounds (D) having a nitrogen atom not derived from the amide bond, An amine alkylene oxide adduct monomer that is an unsaturated monomer having a structure in which an oxyalkylene group is bonded to an amine residue is preferred, and an alkylamine alkylene oxide adduct monomer in which the amine residue is an alkylamine residue. Is more preferable.
Examples of the method for producing the above-mentioned amine alkylene oxide adduct monomer include, for example, polymerization with a compound obtained by adding alkylene oxide to the above-described amine (an amine alkylene oxide adduct having no polymerizable unsaturated double bond). A method of introducing a saturated group is preferred.
[0097]
As a method for introducing an unsaturated group into a compound obtained by adding an alkylene oxide to an amine, the hydroxyl group of the compound obtained by adding an alkylene oxide to an amine may be a (meth) acrylic acid such as (meth) acrylic acid or methyl (meth) acrylate. A method of introducing an unsaturated group by esterification or transesterification with an unsaturated compound such as an acid alkyl ester, a glycidyl (meth) acrylate or a (meth) allyl glycidyl ether having a hydroxyl group possessed by adding an alkylene oxide to an amine A method of introducing an unsaturated group by reacting an epoxy compound having 4 to 10 carbon atoms such as, an alkenyl acid halide having 3 to 10 carbon atoms such as (meth) acrylic acid chloride, and a carbon number such as (meth) allyl chloride By etherification with 3-10 halogenated alkenyl compounds. And a method of introducing an unsaturated group are preferred. As unsaturated compounds for introducing unsaturated groups, unsaturated carboxylic acids such as (meth) acrylic acid, maleic acid, fumaric acid and citraconic acid; unsaturated compounds such as (meth) acrylic anhydride and maleic anhydride Carboxylic anhydride; unsaturated carboxylic acid halide such as (meth) acrylic acid chloride; (meth) acrylic acid alkyl ester having 1 to 30 carbon atoms, maleic acid monoester having 1 to 30 carbon atoms, 1 to 30 carbon atoms Suitable are unsaturated carboxylic acid esters such as maleic acid diesters; and epoxy compounds such as glycidyl (meth) acrylate and (meth) allyl glycidyl ether. These may be used alone or in combination of two or more. In particular, the alkenyl compound-based unsaturated group is preferably an unsaturated group having 4 or more carbon atoms, more preferably an unsaturated group having 5 or more carbon atoms. Moreover, a methallyl group and an isoprenyl group (3-methyl-3-butenyl group) are more preferable than an allyl group. Furthermore, a (meth) acryloyl group is also preferable.
[0098]
The amine alkylene oxide adduct monomer has a group formed by one oxyalkylene group or a group formed by adding two or more oxyalkylene groups (polyalkylene glycol chain). The oxyalkylene group and preferred forms thereof are the same as in the above-described amine alkylene oxide adduct having no polymerizable unsaturated double bond.
[0099]
The average addition mole number of the oxyalkylene group in the amine alkylene oxide adduct monomer is preferably more than 0 and 300 or less. When the average added mole number of the oxyalkylene group exceeds 300, the polymerizability of the monomer may be lowered. More preferably, it is 0.5 or more, more preferably 1, or more, particularly preferably 3, or more, and most preferably 5 or more. Further, it is more preferably 270 or less, further preferably 250 or less, particularly preferably 220 or less, and most preferably 200 or less. When the average addition mole number of the oxyalkylene group in the amine alkylene oxide adduct monomer is out of such a range, the polycarboxylic acid copolymer (C) having excellent fluidity such as a cement composition is obtained. There is a possibility that the effect is not sufficiently exhibited. The average added mole number is the average value of the number of moles of the oxyalkylene group added in one mole of the group formed by the oxyalkylene group of the amine alkylene oxide adduct monomer, or amine It means the average value of the number of moles of the oxyalkylene group added to 1 mole of hydrogen atom (active hydrogen atom) on the nitrogen atom of the amine that will form the alkylene oxide adduct monomer.
[0100]
The weight average molecular weight of the amine alkylene oxide adduct monomer is the same as that of the amine alkylene oxide adduct having no polymerizable unsaturated double bond.
[0101]
The above-mentioned polycarboxylic acid polymer, that is, a polycarboxylic acid polymer (C) or a polycarboxylic acid polymer (C) formed by copolymerizing a monomer having a nitrogen atom not derived from an amide bond The monomer component may further contain another monomer (d) other than the monomers (a), (b), and (c) as necessary. As the other monomer (d), the following are suitable. These may be used alone or in combination of two or more.
[0102]
Styrenes such as styrene, bromostyrene, chlorostyrene, and methylstyrene; dienes such as 1,3-butadiene, isoprene, and isobutylene; methyl (meth) acrylate, ethyl (meth) acrylate, butyl (meth) acrylate, (Meth) acrylic acid esters such as pentyl (meth) acrylate, hexyl (meth) acrylate, decyl (meth) acrylate, lauryl (meth) acrylate; α-olefins such as hexene, heptene, decene; methyl Alkyl vinyl ethers such as vinyl ether, ethyl vinyl ether and butyl vinyl ether; vinyl esters such as vinyl acetate; allyl esters such as allyl acetate.
[0103]
Diesters of unsaturated dicarboxylic acid monomers and alcohols having 1 to 22 carbon atoms, diamides of unsaturated dicarboxylic acids and amines having 1 to 22 carbon atoms, unsaturated dicarboxylic acid monomers and carbon Diesters with glycols of 2-4.
[0104]
Bifunctional (meth) acrylates such as hexanediol di (meth) acrylate, trimethylolpropane tri (meth) acrylate, trimethylolpropane di (meth) acrylate; vinyl sulfonate, (meth) allyl sulfonate, 2- (meth) acrylate Roxyethyl sulfonate, 3- (meth) acryloxypropyl sulfonate, 3- (meth) acryloxy-2-hydroxypropyl sulfonate, 3- (meth) acryloxy-2-hydroxypropylsulfophenyl ether, 3- (meth) acryloxy-2 -Hydroxypropyloxysulfobenzoate, 4- (meth) acryloxybutylsulfonate, (meth) acrylamidomethylsulfonic acid, (meth) acrylamidoethylsulfonic acid, 2-methylpropanesulfonic acid ( Data) acrylamide, unsaturated sulfonic acids such as styrenesulfonic acid, and their monovalent metal salts, divalent metal salts, ammonium salts and organic amine salts.
[0105]
Unsaturated amides such as (meth) acrylamide, (meth) acrylic alkylamide, N-methylol (meth) acrylamide, N, N-dimethyl (meth) acrylamide; allyls such as allyl alcohol; dimethylaminoethyl (meth) acrylate Unsaturated amino compounds such as methoxypolyethylene glycol monovinyl ether, polyethylene glycol monovinyl ether, methoxypolyethylene glycol mono (meth) allyl ether, and vinyl ethers or allyl ethers such as polyethylene glycol mono (meth) allyl ether.
[0106]
(Meth) acrylate compounds such as hydroxyethyl (meth) acrylate, hydroxypropyl (meth) acrylate, methoxyethyl (meth) acrylate, ethoxyethyl (meth) acrylate, butoxyethylethyl (meth) acrylate, methoxypropyl (meth) acrylate, etc. .
[0107]
Next, a method for copolymerizing monomer components in the method for producing a polycarboxylic acid polymer in the present invention will be described below.
As said copolymerization method, it can carry out by well-known polymerization methods, such as solution polymerization and block polymerization, for example using a monomer component and a polymerization initiator. As the polymerization initiator, known ones can be used. Persulfates such as ammonium persulfate, sodium persulfate and potassium persulfate; hydrogen peroxide; azobis-2-methylpropionamidine hydrochloride, azoisobutyronitrile Suitable are azo compounds such as benzoyl peroxide, lauroyl peroxide, cumene hydroperoxide and the like. In addition, as a promoter, reducing agents such as sodium bisulfite, sodium sulfite, Mole salt, sodium pyrobisulfite, formaldehyde sodium sulfoxylate, ascorbic acid; and amine compounds such as ethylenediamine, sodium ethylenediaminetetraacetate, glycine, etc. You can also. These polymerization initiators and accelerators may be used alone or in combination of two or more.
[0108]
In the copolymerization method, a chain transfer agent can also be used as necessary. As such a chain transfer agent, one or more known chain transfer agents can be used, but a hydrophobic chain transfer agent can also be used.
[0109]
In the above copolymerization method, when the monomer component contains one or more of a monomer having an oxyalkylene group, that is, a polyalkylene glycol unsaturated monomer (a), a hydrophobic chain transfer agent is used. It can also be used.
[0110]
The hydrophobic chain transfer agent is preferably a thiol compound having a hydrocarbon group having 3 or more carbon atoms or a compound having a solubility in water of 25 ° C. of 10% or less. The chain transfer agent, butanethiol, octane described above Thiol, decanethiol, dodecanethiol, hexadecanethiol, octadecanethiol, cyclohexyl mercaptan, thiophenol, octyl thioglycolate, octyl 2-mercaptopropionate, octyl 3-mercaptopropionate, 2-ethylhexyl ester mercaptopropionate, octanoic acid 2 -Thiol chain transfer agents such as mercaptoethyl ester, 1,8-dimercapto-3,6-dioxaoctane, decanetrithiol, dodecyl mercaptan; carbon tetrachloride, carbon tetrabromide, methylene chloride, bromoform, Halides mode trichloroethane; alpha-methylstyrene dimer, alpha-terpinene, .gamma.-terpinene, dipentene, unsaturated hydrocarbon compounds such as terpinolene are preferable. These may be used alone or in combination of two or more. Among these, it is preferable to include a thiol chain transfer agent having a hydrocarbon group having 3 or more carbon atoms.
[0111]
The hydrophobic chain transfer agent may be used in combination with one or two hydrophilic chain transfer agents as necessary. As such a hydrophilic chain transfer agent, known ones can be used, such as mercaptoethanol, thioglycerol, thioglycolic acid, mercaptopropionic acid, 2-mercaptopropionic acid, 3-mercaptopropionic acid, thiomalic acid, Thiol chain transfer agents such as 2-mercaptoethanesulfonic acid; primary alcohols such as 2-aminopropan-1-ol; secondary alcohols such as isopropanol; phosphorous acid, hypophosphorous acid and salts thereof (hypophosphorous acid) Sodium sulfate, potassium hypophosphite, etc.), sulfurous acid, hydrogen sulfite, dithionite, metabisulfite and its salts (sodium sulfite, sodium bisulfite, sodium dithionite, sodium metabisulfite, potassium sulfite, sulfurous acid) Potassium hydrogen, potassium dithionite, potassium metabisulfite, etc. Lower oxides and salts thereof are preferred.
[0112]
As a method for adding the chain transfer agent to the reaction vessel, a continuous charging method such as dropping or divided charging can be applied. In addition, the chain transfer agent may be introduced alone into the reaction vessel, or may be previously confused with a monomer having an oxyalkylene group constituting the monomer component, a solvent, or the like.
[0113]
The copolymerization method can be carried out either batchwise or continuously. In the copolymerization, a known solvent can be used as necessary. Water: alcohols such as methyl alcohol, ethyl alcohol, isopropyl alcohol; benzene, toluene, xylene, cyclohexane, n- Aromatic or aliphatic hydrocarbons such as heptane; esters such as ethyl acetate; ketones such as acetone and methyl ethyl ketone are preferred. These may be used alone or in combination of two or more. Among these, from the solubility point of the monomer component and the resulting polycarboxylic acid polymer, one or more solvents selected from the group consisting of water and lower alcohols having 1 to 4 carbon atoms are used. It is preferable to use it.
[0114]
In the above copolymerization method, the monomer component, the polymerization initiator, and the like are added to the reaction vessel by charging all of the monomer components into the reaction vessel and adding the polymerization initiator into the reaction vessel. Polymerization method: Charge a part of the monomer components into the reaction vessel, add the polymerization initiator and the remaining monomer components into the reaction vessel, and carry out the copolymerization. Charge the reaction vessel with the polymerization solvent. A method of adding the whole amount of the monomer and the polymerization initiator is preferable. Among these methods, the molecular weight distribution of the obtained polymer can be narrowed (sharpened), and the cement dispersibility, which is an effect of improving the fluidity of the cement composition and the like, can be improved. It is preferable to perform copolymerization by a method in which an agent and a monomer are successively dropped into a reaction vessel. In addition, since the storage stability of the polymer obtained by improving the copolymerization of the monomer component is further improved, the concentration of water in the reaction vessel during the copolymerization is maintained at 50% or less for the copolymerization. It is preferable to carry out the reaction. More preferably, it is 40% or less, More preferably, it is 30% or less.
[0115]
In the above copolymerization method, the copolymerization conditions such as the copolymerization temperature are appropriately determined depending on the copolymerization method used, the solvent, the polymerization initiator, and the chain transfer agent, but the copolymerization temperature is usually 0 ° C. or higher. It is preferable that it is 150 degrees C or less. More preferably, it is 40 degreeC or more, More preferably, it is 50 degreeC or more, Most preferably, it is 60 degreeC or more. More preferably, it is 120 degrees C or less, More preferably, it is 100 degrees C or less, Most preferably, it is 85 degrees C or less.
The polymer obtained by the above copolymerization method is used as it is as a main component of the cement additive, but may be further neutralized with an alkaline substance if necessary. As the alkaline substance, it is preferable to use inorganic salts such as hydroxides, chlorides and carbonates of monovalent metals and divalent metals; ammonia; organic amines.
[0116]
In the said copolymerization method, it is preferable to copolymerize a monomer component by making the neutralization rate of the said unsaturated carboxylic acid-type monomer (b) 0-60 mol%. The neutralization rate of the unsaturated carboxylic acid monomer (b) is the unsaturated carboxylic acid forming a salt when the total number of moles of the unsaturated carboxylic acid monomer (b) is 100 mol%. It is represented by mol% of the system monomer (b). When the neutralization rate of the unsaturated carboxylic acid monomer (b) exceeds 60 mol%, the polymerization rate in the copolymerization step does not increase, and the molecular weight of the resulting polymer decreases or the production efficiency decreases. There is a fear. More preferably, it is 50 mol% or less, More preferably, it is 40 mol% or less, More preferably, it is 30 mol% or less, Especially preferably, it is 20 mol% or less, Most preferably, it is 10 mol% or less.
[0117]
As a method for carrying out the copolymerization at a neutralization rate of 0 to 60 mol% of the unsaturated carboxylic acid monomer (b), the unsaturated carboxylic acid monomer (b), which is all acid type, that is, all In the unsaturated carboxylic acid monomer (b), a method in which M in the general formula (6) is a hydrogen atom is subjected to copolymerization without neutralization, or unsaturated carboxylic acid monomer A method is preferred in which the body (b) is neutralized into a salt form such as a sodium salt or an ammonium salt using an alkaline substance and subjected to copolymerization with a neutralization rate of 0 to 60 mol%. is there.
[0118]
The polycarboxylic acid polymer (A) and the polycarboxylic acid polymer (C) obtained by copolymerizing a monomer having a nitrogen atom not derived from an amide bond in the present invention are monomer components as described above. As a preferable molecular weight range of the polycarboxylic acid polymer, a weight average molecular weight (Mw) in terms of polyethylene glycol by gel permeation chromatography (hereinafter referred to as “GPC”) is 3000 to 500,000, more preferably It is 4000-300000, More preferably, it is 5000-100000. Moreover, when using 2 or more types of polycarboxylic acid polymers, the molecular weight of each polycarboxylic acid copolymer has preferable 50000 or less. More preferably, it is 30000 or less. More preferably, it is 25000 or less. Moreover, it is preferable that the polyalkylene glycol average addition mole number of each polycarboxylic acid copolymer is 100 mol or less, More preferably, it is 50 mol or less, More preferably, it is 30 mol or less. Further, the difference in the average number of added polyalkylene glycols is preferably 3 or more, more preferably 4 or more, still more preferably 5 or more. As an example of a preferable form, the molecular weight of each polymer is in the range of 25000 to 60000, and the polyalkylene glycol average addition mole number is 10 or less and a combination of 10 or more, for example, a combination such as 6 mol and 10 mol is preferable. . In addition, in this specification, the weight average molecular weight of a polymer is a value measured by the following GPC measurement conditions.
[0119]
GPC molecular weight measurement conditions
Column used: TSK guard column SWXL + TSKge1 G4000SWXL + G3000SWXL + G2000SWXL manufactured by Tosoh Corporation
Eluent: An eluent solution prepared by dissolving 115.6 g of sodium acetate trihydrate in a mixed solvent of 10999 g of water and 6001 g of acetonitrile and adjusting the pH to 6.0 with acetic acid is used.
Implanted amount: 0.5% eluent solution 100 μL
Eluent flow rate: 0.8 mL / min
Column temperature: 40 ° C
Standard material: polyethylene glycol, peak top molecular weight (Mp) 272500, 219300, 85000, 46000, 24000, 12600, 4250, 7100, 1470.
Calibration curve order: cubic equation
Detector: 410 Water refraction detector made by Japan Waters
Analysis software: MILRENNIUM Ver. 3.21
[0120]
The method for producing the cement admixture of the present invention also includes the above-mentioned polyalkylene glycol unsaturated monomer (a), unsaturated carboxylic acid monomer (b) and a nitrogen atom not derived from an amide bond. This can be carried out by copolymerizing the monomer component essentially comprising the monomer (c), and the cement admixture in the above-mentioned forms (1) to (5) can be obtained. As the copolymerization method, the above-described method is suitable, and the type and amount of the monomer in the monomer component, the copolymerization conditions, etc. are set so as to be in the forms of (1) to (5) above. It will be set appropriately.
[0121]
The cement admixture of the present invention contains essential components in the above-mentioned forms (1) to (5). Such a cement admixture means an agent that can be mixed with a cement composition or the like, that is, an agent comprising a cement additive or the like. A cement admixture containing the essential component as a main component is one of the preferred embodiments of the present invention. The essential component in the present invention is suitable as a main component of the cement additive, and can thereby constitute the cement admixture of the present invention. Such cement additives are described below.
[0122]
The cement additive can be used in addition to a cement composition such as cement paste, mortar, and concrete. It can also be used for ultra high strength concrete.
As the cement composition, those usually used including cement, water, fine aggregate, coarse aggregate and the like are suitable. Moreover, what added fine powders, such as a fly ash, blast furnace slag, a silica fume, and a limestone, may be used.
Ultra-high-strength concrete is generally called as such in the field of cement composition, that is, the cured product is equivalent to the conventional one even if the water / cement ratio is smaller than that of conventional concrete. Or concrete having a higher strength, for example, the water / cement ratio is 25% by mass or less, further 20% by mass or less, particularly 18% by mass or less, particularly 14% by mass or less, especially about 12% by mass. However, it becomes a concrete having workability that does not hinder normal use, and its cured product is 60 N / mm.2Above, further 80N / mm2100 N / mm or more2Above, especially 120N / mm2Above, especially 160N / mm2Above, especially 200N / mm2The above compressive strength is shown.
[0123]
As the cement, portland cement such as normal, early strength, super early strength, moderate heat, white, etc .; mixed portland cement such as alumina cement, fly ash cement, blast furnace cement, silica cement and the like are suitable. Cement concrete 1mThreeFor example, in order to produce high durability and high strength concrete, the unit water amount is 100 to 185 kg / m.ThreeThe water / cement ratio is preferably 10 to 70%. More preferably, the unit water amount is 120 to 175 kg / m.ThreeWater / cement ratio = 20-65%.
[0124]
As the addition amount of the cement additive to the cement composition, the essential components in the embodiments (1) to (5) of the present invention are 0.01% by mass or more with respect to 100% by mass of the total cement mass. In addition, it is preferable to be 10% by mass or less. If it is less than 0.01% by mass, the performance may be insufficient, and if it exceeds 10% by mass, the economical efficiency will be inferior. More preferably, it is 0.05 mass% or more, and is 8 mass% or less, More preferably, it is 0.1 mass% or more, and is 5 mass% or less.
In addition, the said mass% is a value of solid content conversion.
[0125]
The cement additive can be used in combination with a commonly used cement dispersant. As the cement dispersant, the following are suitable.
Lignin sulfonate; polyol derivative; naphthalene sulfonic acid formalin condensate; melamine sulfonic acid formalin condensate; polystyrene sulfonate; aminoaryl sulfonic acid-phenol-formaldehyde condensate as described in JP-A-1-113419 Aminosulfonic acid type; as described in JP-A-7-267705, as a component (a), a copolymer of a polyalkylene glycol mono (meth) acrylic acid ester compound and a (meth) acrylic acid compound and / or A salt thereof, and as a component (b), a copolymer of a polyalkylene glycol mono (meth) allyl ether compound and maleic anhydride and / or a hydrolyzate thereof, and / or a salt thereof, and a component (c) As polyalkylene glycol mono (meth) allylamine A cement dispersant containing a copolymer of a polyalkylene glycol and a maleic ester of a polyalkylene glycol compound and / or a salt thereof; (meth) acrylic acid as component A as described in Japanese Patent No. 2508113 A copolymer of a polyalkylene glycol ester of (meth) acrylic acid (salt), a specific polyethylene glycol polypropylene glycol compound as the B component, and a concrete admixture comprising a specific surfactant as the C component; (Meth) acrylic acid polyethylene (propylene) glycol ester or polyethylene (propylene) glycol mono (meth) allyl ether, (meth) allyl sulfonic acid (salt), and (meth) as described in JP-A-62-216950 A copolymer comprising acrylic acid (salt).
[0126]
A copolymer comprising polyethylene (propylene) glycol ester of (meth) acrylic acid, (meth) allylsulfonic acid (salt), and (meth) acrylic acid (salt) as described in JP-A-1-226757; As described in JP-B-5-36377, (meth) acrylic acid polyethylene (propylene) glycol ester, (meth) allylsulfonic acid (salt) or p- (meth) allyloxybenzenesulfonic acid (salt), and Copolymer comprising (meth) acrylic acid (salt); copolymer of polyethylene glycol mono (meth) allyl ether and maleic acid (salt) as described in JP-A-4-149056; JP-A-5-170501 (Meth) acrylic acid polyethylene glycol ester, (meth) allylsulfonic acid ( ), (Meth) acrylic acid (salt), alkanediol mono (meth) acrylate, polyalkylene glycol mono (meth) acrylate, and α, β-unsaturated monomer having an amide group in the molecule Polymerization: as described in JP-A-6-191918, polyethylene glycol mono (meth) allyl ether, polyethylene glycol mono (meth) acrylate, (meth) acrylic acid alkyl ester, (meth) acrylic acid (salt), and ( Copolymer comprising meth) allylsulfonic acid (salt) or p- (meth) allyloxybenzenesulfonic acid (salt); alkoxypolyalkylene glycol monoallyl ether and maleic anhydride as described in JP-A-5-43288 Copolymer or its hydrolyzate or its salt; Polyethylene glycol monoallyl ether as described in 58-38380 JP, maleic acid, and copolymers composed of these monomers copolymerizable with monomer, or a salt thereof, or an ester thereof.
[0127]
As described in JP-B-59-18338, polyalkylene glycol mono (meth) acrylic acid ester monomer, (meth) acrylic acid monomer, and a monomer copolymerizable with these monomers A copolymer comprising a polymer; a copolymer comprising a (meth) acrylic acid ester having a sulfonic acid group and a monomer copolymerizable therewith as described in JP-A-62-1119147, or Salt thereof; as described in JP-A-6-271347, an esterification reaction product of a copolymer of an alkoxy polyalkylene glycol monoallyl ether and maleic anhydride and a polyoxyalkylene derivative having an alkenyl group at the terminal; Copolymer of alkoxypolyalkylene glycol monoallyl ether and maleic anhydride as described in Kaihei 6-298555 , Esterification reaction product with a polyoxyalkylene derivative having a hydroxyl group at the terminal; as described in JP-A-62-68806, ethylene oxide or the like is added to a specific unsaturated alcohol such as 3-methyl-3-buten-1-ol. Added alkenyl ether monomers, unsaturated carboxylic acid monomers, copolymers composed of monomers copolymerizable with these monomers, or polycarboxylic acids (salts) such as salts thereof ). These cement dispersants may be used alone or in combination of two or more.
[0128]
When the cement dispersant is used in combination, it is not uniquely determined depending on the type of cement dispersant to be used, blending, test conditions, etc., but the proportion of the blending mass of the cement additive and the cement dispersant Is preferably 5 to 95:95 to 5. More preferably, it is 10-90: 90-10.
Moreover, the said cement additive can also be used in combination with another cement additive. Examples of the other cement additives include other known cement additives (materials) as shown below.
[0129]
(1) Water-soluble polymer substances: polyacrylic acid (sodium), polymethacrylic acid (sodium), polymaleic acid (sodium), unsaturated carboxylic acid polymer such as sodium salt of acrylic acid / maleic acid copolymer; polyethylene Polyoxyethylene or polyoxypropylene polymers such as glycol and polypropylene glycol or copolymers thereof; Nonionic cellulose ethers such as methylcellulose, ethylcellulose, hydroxymethylcellulose, hydroxyethylcellulose, carboxymethylcellulose, carboxyethylcellulose, hydroxypropylcellulose; yeast glucan Or xanthan gum, β-1,3 glucan (which may be linear or branched, for example, curdlan, paramylon, bakiman, Polysaccharides produced by microbial fermentation such as cleroglucan, laminaran, etc .; polyacrylamide; polyvinyl alcohol; starch; starch phosphate ester; sodium alginate; gelatin; copolymer of acrylic acid having an amino group in its molecule and its quaternary Compounds and the like.
[0130]
(2) Polymer emulsion: Copolymers of various vinyl monomers such as alkyl (meth) acrylate.
(3) retarder: oxycarboxylic such as gluconic acid, glucoheptonic acid, arabonic acid, malic acid or citric acid, and inorganic salts or organic salts thereof such as sodium, potassium, calcium, magnesium, ammonium, triethanolamine, etc. Acids and salts thereof; monosaccharides such as glucose, fructose, galactose, saccharose, xylose, apiose, ribose and isomerized sugar; oligosaccharides such as disaccharides and trisaccharides; oligosaccharides such as dextrin; Sugars, sugars such as molasses containing them; sugar alcohols such as sorbitol; magnesium silicate; phosphoric acid and its salts or boric acid esters; aminocarboxylic acids and their salts; alkali-soluble proteins; humic acids; Phenol; polyhydric alcohol such as glycerine; aminotri ( Tylene phosphonic acid), 1-hydroxyethylidene-1,1-diphosphonic acid, ethylenediaminetetra (methylenephosphonic acid), diethylenetriaminepenta (methylenephosphonic acid) and their alkali metal salts, alkaline earth metal salts and other phosphonic acids and their derivatives etc.
[0131]
(4) Early strengthening agent / accelerator: soluble calcium salts such as calcium chloride, calcium nitrite, calcium nitrate, calcium bromide and calcium iodide; chlorides such as iron chloride and magnesium chloride; sulfates; potassium hydroxide; Sodium hydroxide; carbonate; thiosulfate; formate such as formic acid and calcium formate; alkanolamine; alumina cement; calcium aluminate silicate.
(5) Mineral oil-based antifoaming agent: cocoon oil, liquid paraffin, etc.
(6) Fat and oil-based antifoaming agents: animal and vegetable oils, sesame oil, castor oil, and alkylene oxide adducts thereof.
(7) Fatty acid-based antifoaming agent: oleic acid, stearic acid, and these alkylene oxide adducts.
(8) Fatty acid ester antifoaming agent: glycerin monoricinoleate, alkenyl succinic acid derivative, sorbitol monolaurate, sorbitol trioleate, natural wax and the like.
[0132]
(9) Oxyalkylene antifoaming agents: polyoxyalkylenes such as (poly) oxyethylene (poly) oxypropylene adducts; diethylene glycol heptyl ether, polyoxyethylene oleyl ether, polyoxypropylene butyl ether, polyoxyethylene polyoxypropylene (Poly) oxyalkyl ethers such as 2-ethylhexyl ether and oxyethyleneoxypropylene adducts to higher alcohols having 12 to 14 carbon atoms; (poly) oxyalkylenes such as polyoxypropylene phenyl ether and polyoxyethylene nonylphenyl ether (Alkyl) aryl ethers; 2,4,7,9-tetramethyl-5-decyne-4,7-diol, 2,5-dimethyl-3-hexyne-2,5-diol, 3-methyl-1- Spotted Acetylene ethers obtained by addition polymerization of alkylene oxide to acetylene alcohol such as -3-ol; (poly) oxyalkylene fatty acid esters such as diethylene glycol oleate, diethylene glycol laurate, ethylene glycol distearate; polyoxyethylene sorbitan (Poly) oxyalkylene sorbitan fatty acid esters such as monolaurate and polyoxyethylene sorbitan trioleate; (poly) oxyalkylene alkyl (aryl) such as sodium polyoxypropylene methyl ether sulfate and sodium polyoxyethylene dodecylphenol ether sulfate ) Ether sulfate esters; (Poly) oxy such as (poly) oxyethylene stearyl phosphate Ruki alkylene alkyl phosphate esters; polyoxyethylene such as polyoxyethylene lauryl amine (poly) oxyalkylene alkyl amines; polyoxyalkylene amide.
[0133]
(10) Alcohol-based antifoaming agent: octyl alcohol, hexadecyl alcohol, acetylene alcohol, glycols and the like.
(11) Amide antifoaming agent: acrylate polyamine and the like.
(12) Phosphate ester antifoaming agent: tributyl phosphate, sodium octyl phosphate, etc.
(13) Metal soap type antifoaming agent: aluminum stearate, calcium oleate, etc.
(14) Silicone antifoaming agent: dimethyl silicone oil, silicone paste, silicone emulsion, organically modified polysiloxane (polyorganosiloxane such as dimethylpolysiloxane), fluorosilicone oil and the like.
[0134]
(15) AE agent: resin soap, saturated or unsaturated fatty acid, sodium hydroxystearate, lauryl sulfate, ABS (alkyl benzene sulfonic acid), LAS (linear alkyl benzene sulfonic acid), alkane sulfonate, polyoxyethylene alkyl (phenyl) ether , Polyoxyethylene alkyl (phenyl) ether sulfate or a salt thereof, polyoxyethylene alkyl (phenyl) ether phosphate or a salt thereof, protein material, alkenyl sulfosuccinic acid, α-olefin sulfonate, and the like.
[0135]
(16) Other surfactants: aliphatic monohydric alcohols having 6 to 30 carbon atoms in the molecule such as octadecyl alcohol and stearyl alcohol, and those having 6 to 30 carbon atoms in the molecule such as abiethyl alcohol Intramolecular such as alicyclic monohydric alcohol, dodecyl mercaptan, etc. Intramolecular such as monovalent mercaptan having 6-30 carbon atoms in the molecule, such as nonylphenol, alkylphenol having 6-30 carbon atoms in the molecule, dodecylamine, etc. 10 mol or more of an alkylene oxide such as ethylene oxide or propylene oxide was added to a carboxylic acid having 6 to 30 carbon atoms in the molecule such as an amine having 6 to 30 carbon atoms, lauric acid or stearic acid. Polyalkylene oxide derivatives; having an alkyl group or alkoxyl group as a substituent Alkyl diphenyl ether sulfonates in which two phenyl groups having a sulfone group are ether-bonded; various anionic surfactants; various cationic surfactants such as alkylamine acetate and alkyltrimethylammonium chloride; various nonions Surfactants; various amphoteric surfactants.
[0136]
(17) Waterproofing agent: fatty acid (salt), fatty acid ester, oil and fat, silicon, paraffin, asphalt, wax and the like.
(18) Rust inhibitor: nitrite, phosphate, zinc oxide and the like.
(19) Crack reducing agent: polyoxyalkyl ethers; alkanediols such as 2-methyl-2,4-pentanediol.
(20) Expansion material: Ettlingite, coal, etc.
[0137]
Other known cement additives (materials) include cement wetting agents, thickeners, separation reducing agents, flocculants, drying shrinkage reducing agents, strength enhancers, self-leveling agents, rust preventives, colorants, and antifungal agents. Agents, blast furnace slag, fly ash, cinder ash, clinker ash, husk ash, silica fume, silica powder, gypsum and the like. These known cement additives (materials) may be used alone or in combination of two or more.
[0138]
The above-mentioned cement additive may be used in combination with the above-described known cement dispersant and cement additive (material), in addition to those that improve the dispersibility of the cement composition, foam suppression, and the like.
As a method for adding the cement additive or the cement dispersant to the cement composition, it is preferable to mix these cement additives or the cement dispersant to make a cement admixture and to easily mix the cement additive or cement dispersant into the cement composition. .
[0139]
The cement admixture of the present invention can be suitably applied to various cement compositions and the like, and can be made to have a viscosity that makes it easy to work in the field where it is handled. By using this cement admixture, the water reduction of the cement composition is improved, the strength and durability of the cured product are improved, and the viscosity becomes easy to work in the field where the cement composition is handled. Therefore, work efficiency and the like in constructing civil engineering and building structures will be improved.
[0140]
【Example】
The present invention will be described in more detail with reference to the following examples. However, the present invention is not limited to these examples. Note that “%” means “mass%” unless otherwise specified.
[0141]
Production Example 1
661.5 g of water was charged into a glass reactor equipped with a thermometer, a stirrer, a dripping device, a nitrogen introducing tube and a reflux cooling device, and the inside of the reactor was purged with nitrogen under stirring and heated to 70 ° C. in a nitrogen atmosphere. . 71.2 g of methoxypolyethylene glycol monomethacrylate (average number of moles of ethylene oxide added 10), 188.8 g of methacrylic acid, 225 g of water and 12.0 g of 3-mercaptopropionic acid as a chain transfer agent were mixed for 4 hours, and 5 200 g of a 2% aqueous solution of ammonium persulfate was dropped into the reaction vessel over 5 hours, and after completion of the dropwise addition of the 5.2% aqueous solution of ammonium persulfate, the temperature was maintained at 70 ° C. for another 1 hour to complete the polymerization reaction. The aqueous solution was neutralized to pH 7.0 with an aqueous sodium hydroxide solution to obtain an aqueous polymer solution 1 having a weight average molecular weight of 17,000.
[0142]
Production Example 2
A glass reactor equipped with a thermometer, a stirrer, a dropping device, a nitrogen introduction tube and a reflux cooling device was charged with 597.4 g of water, and the inside of the reactor was purged with nitrogen under stirring and heated to 75 ° C. in a nitrogen atmosphere. . A monomer aqueous solution in which 633.1 g of methoxypolyethyleneglycol monomethacrylate (average number of moles of ethylene oxide added 6), 637.2 g of methacrylic acid, 9.2 g of 3-mercaptopropionic acid and 165.5 g of water was mixed for 5 hours, and 11.1 84.0 g of aqueous ammonium persulfate solution was dropped into the reaction vessel over 6 hours. After completion of the dropwise addition of 11.1% aqueous ammonium persulfate solution, the temperature was maintained at 75 ° C. for another 1 hour to complete the polymerization reaction. The solution was neutralized with an aqueous sodium hydroxide solution to pH 7.0 to obtain an aqueous polymer solution 2 having a weight average molecular weight of 15000.
[0143]
Production Example 3
600 g of a polyethyleneimine ethylene oxide adduct (a compound obtained by adding 3 mol of ethylene oxide average addition mole to active hydrogen of polyethyleneimine of Mw 600) in a glass reactor equipped with a thermometer, a stirrer, a dropping device, an air introduction tube and a reflux cooling device, Methoquinone 0.123 g and acetic acid 18.45 g were charged and maintained at 90 to 95 ° C. for 30 minutes. Thereafter, 47.35 g of glycidyl methacrylate was dropped into the reaction vessel over 60 minutes while maintaining 90 to 95 ° C. Thereafter, the temperature is maintained at 90 to 95 ° C. for 1 hour, and then the temperature is lowered to 65 ° C., 990.4 g of water and 78.6 g of methacrylic acid are added to adjust the pH to 7.0, and the polyethyleneimine ethylene oxide adduct monomer 1 Was synthesized.
[0144]
Production Example 4
A glass reactor equipped with a thermometer, a stirrer, a dripping device, a nitrogen introduction tube and a reflux cooling device was charged with 1100 g of water, and the inside of the reactor was purged with nitrogen under stirring, and heated to 70 ° C. in a nitrogen atmosphere. Monomer aqueous solution in which 1286.3 g of methoxypolyethylene glycol monomethacrylate (average added mole number of ethylene oxide 4), 192.2 g of methacrylic acid, 192.9 g of water and 65.6 g of 3-mercaptopropionic acid as a chain transfer agent were mixed, and production example 1013 g of the polyethyleneimine ethylene oxide adduct monomer 1 synthesized in 3 was dropped into the reaction vessel over 4 hours and 352 g of 14.8% ammonium persulfate aqueous solution over 5 hours, respectively, and after completion of dropwise addition of 14.8% ammonium persulfate aqueous solution, Further, the temperature was maintained at 70 ° C. for 1 hour to complete the polymerization reaction, and neutralized to pH 7.0 with a 30% aqueous sodium hydroxide solution to obtain a polymer aqueous solution 3 having a weight average molecular weight of 9000.
[0145]
Comparative production example 1
A glass reactor equipped with a thermometer, a stirrer, a dropping device, a nitrogen introduction tube and a reflux cooling device was charged with 333.7 g of water, and the inside of the reactor was purged with nitrogen under stirring and heated to 80 ° C. under a nitrogen atmosphere. . Methanol polyethylene glycol monomethacrylate (average addition mole number of ethylene oxide 25) 375.3 g, methacrylic acid 74.7 g, water 112.5 g and 3-mercaptopropionic acid 3.8 g as a chain transfer agent was mixed for 4 hours, In addition, 100 g of a 5.2% aqueous solution of ammonium persulfate was dropped into the reaction vessel over 5 hours, and after completion of the dropwise addition of the 5.2% aqueous solution of ammonium persulfate, the temperature was continuously maintained at 80 ° C. for 1 hour to complete the polymerization reaction. A comparative polymer aqueous solution 1 having a weight average molecular weight of 22,000 was obtained by neutralizing with 30% aqueous sodium hydroxide solution to pH 7.0.
[0146]
Comparative production example 2
A glass reactor equipped with a thermometer, a stirrer, a dripping device, a nitrogen introducing tube and a reflux cooling device was charged with 334.7 g of water, and the inside of the reactor was purged with nitrogen under stirring, and heated to 80 ° C. in a nitrogen atmosphere. . Methoxy polyethylene glycol monomethacrylate (average addition mole number of ethylene oxide 25) 404.0 g, methacrylic acid 46.0 g, water 112.5 g and 3-mercaptopropionic acid 2.8 g as a chain transfer agent was mixed for 4 hours, In addition, 100 g of a 5.2% aqueous solution of ammonium persulfate was dropped into the reaction vessel over 5 hours, and after completion of the dropwise addition of the 5.2% aqueous solution of ammonium persulfate, the temperature was continuously maintained at 80 ° C. for 1 hour to complete the polymerization reaction. A 30% aqueous sodium hydroxide solution was neutralized to pH 7.0 to obtain a comparative polymer aqueous solution 2 having a weight average molecular weight of 20000.
[0147]
Example 1 and Comparative Examples 1-3
Concrete test conditions
Concrete mix
Unit amount Water: 170kg / m3Cement (manufactured by Taiheiyo Cement: ordinary Portland cement): 486 kg / m3, Coarse aggregate (Ome fossil): 909.8kg / m3Fine aggregate (Oigawa river sand): 730.2kg / m3
W / C = 35%, s / a = 44.1%
[0148]
Moreover, the addition amount of the additives 1-5 with respect to 100 weight part of cement solids was as shown in Table 1.
Under the above conditions, cement, fine aggregate, and coarse aggregate are put into a 50 L forced-kneading mixer and kneaded for 10 seconds, then water containing the additive is added and kneaded for another 60 seconds to produce concrete. did. The slump flow value of the obtained concrete and the amount of air were measured according to Japanese Industrial Standards (JIS A 1101, 1128, 6204). The results are shown in Table 2.
[0149]
[Table 1]
Figure 0004107957
[0150]
The descriptions in Table 1 are as follows.
* 1) is a polyethyleneimine polyethylene oxide adduct (a compound obtained by adding 3 moles of an average added mole number of ethylene oxide to active hydrogen of polyethyleneimine of Mw 600).
* 2) Additive 5: MA404 is a defoamer manufactured by NM.
* 3) Additive 5: MA303A is a foaming agent manufactured by NMB.
[0151]
[Table 2]
Figure 0004107957
[0152]
The descriptions in Table 2 are as follows.
* 4) Additive: SECIMENT 1100NT (manufactured by Nippon Sika Co., Ltd.) Addition amount 0.348% by mass / C, MA303A 0.0014% by mass
Moreover, as a concrete state in Table 2, it evaluated as follows.
○: The concrete has no stickiness and is good
Δ: Some stickiness
×: Strong viscosity
XX: Strong viscosity and tightness
[0153]
Production example of polymer A
A glass reactor equipped with a thermometer, stirrer, dropping device, nitrogen inlet tube and reflux condenser was charged with 331.4 parts of water, the inside of the reactor was purged with nitrogen under stirring, and the temperature was increased to 80 ° C. under a nitrogen atmosphere. The temperature rose. A monomer aqueous solution obtained by mixing 355.6 parts of methoxypolyethylene glycol monomethacrylate (average addition mole number of ethylene oxide 12), 94.4 parts of methacrylic acid, 6.1 parts of mercaptopropionic acid and 112.5 parts of water, and 5.2 A 80% aqueous solution of ammonium persulfate was added dropwise over 4 hours. After completion of dropping, 20 parts of a 5.2% ammonium persulfate aqueous solution was further added dropwise over 1 hour. Thereafter, the polymerization reaction was completed by maintaining 80 ° C. for 1 hour. After the temperature was lowered, the solution was neutralized with an aqueous sodium hydroxide solution to obtain a polycarboxylic acid polymer A having a weight average molecular weight of 16000.
[0154]
The monomer composition ratio was changed as shown below, and the amount of mercaptopropionic acid was adjusted so as to be the weight average molecular weight of each polymer, and then synthesis was performed in the same manner as in Production Example 1.
Figure 0004107957
[0155]
“PGM12” is methoxypolyethylene glycol monomethacrylate (average addition mole number of ethylene oxide 12), “PGM6” is methoxypolyethyleneglycol monomethacrylate (average addition mole number 6 of ethylene oxide), “PGM4” Is methoxypolyethylene glycol monomethacrylate (average added mole number of ethylene oxide 4).
[0156]
Examples 2 to 4 and Comparative Examples 4 to 9
Concrete test
Five types of polymers A, B, C, D, and E were mixed as shown in Tables 3 and 4, and concrete tests were conducted.
[0157]
[Table 3]
Figure 0004107957
[0158]
[Table 4]
Figure 0004107957
[0159]
Concrete test conditions
Unit amount (Kg / m3): W172 C382 S892 G948
Materials used
W: Water Tap water containing the above polymer mixture in a predetermined ratio
C: Cement Normal Portland cement
S: Fine aggregate Ogasayama mountain sand (specific gravity 2.62 grain ratio 2.75)
G: Coarse aggregate Ome hard sandstone crushed stone (specific gravity 2.66)
[0160]
Test method
30 L of concrete material was put into a 50 L forced kneading mixer and kneaded for 60 seconds. Then, after discharging to a kneading boat and carrying out a predetermined number of times, slump and air amount were measured according to the method of Japanese Industrial Standard (JIS A1101, 1128, 6204). The results are shown in Table 5.
[0161]
[Table 5]
Figure 0004107957
[0162]
The evaluation method in Table 5 will be described below.
(Water reduction)
◎: Addition amount is very small, ○: Addition amount is small, △: Normal, ×: Addition amount is large, XX: Addition amount is very large
(Retention)
◎: Change in slump value is very small, ○: Small change in slump value, △: Normal, X: Large change in slump value, XX: Very large change in slump value
(State (Mortar state))
◎: Very good state, ○: Good state, △: Normal, ×: Bad state, XX: Very bad state
[0163]
【The invention's effect】
Since the cement admixture of the present invention has the above-described configuration, the water-reducing property of cement composition such as cement paste, mortar, concrete, etc. is improved, and the strength and durability of the cured product are improved. Therefore, it is possible to improve work efficiency and the like in construction of civil engineering and building structures having excellent basic performance.

Claims (8)

3種以上のポリカルボン酸系重合体を含んでなるセメント混和剤であって、
該3種以上のポリカルボン酸系重合体は、3種以上の重合体の混合物であり、該混合物を形成する各重合体を別々に製造し、混合することにより得られるものであり、
該3種以上のポリカルボン酸系重合体は、平均付加モル数が20モル以下のアルキレンオキサイド鎖を有するものであり、
該ポリカルボン酸系重合体は、下記一般式(1);
Figure 0004107957
(式中、R 及びR は、同一若しくは異なって、水素原子又はメチル基を表す。R は、水素原子、メチル基又は−X−(CO) −O−(R O) を表す。R は、同一若しくは異なって、炭素数2〜18のアルキレン基又はベンゼンエチレン基を表す。R は、水素原子又は炭素数1〜30の炭化水素基を表す。rは、0又は1である。sは、R Oで表されるオキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、1〜300の数である。Xは、炭素数1〜5の二価のアルキレン基を表すか、又は、Xに結合している炭素原子と−(CO) −とが直接結合していることを表す。)で表される単量体と、下記一般式(2);
Figure 0004107957
(式中、R 、R 及びR は、同一若しくは異なって、水素原子、メチル基又はCOOM と無水物を形成していてもよい−(CH COOM を表す。M は、同一若しくは異なって、水素原子、金属原子、アンモニウム基又は有機アミン基を表す。)で表される単量体とを含有する単量体成分を重合して得られるものである
ことを特徴とするセメント混和剤。
A cement admixture comprising three or more polycarboxylic acid polymers,
The three or more kinds of polycarboxylic acid-based polymers are a mixture of three or more kinds of polymers, and are obtained by separately producing and mixing the respective polymers forming the mixture,
The three or more polycarboxylic acid-based polymer state, and are not average addition mole number having 20 moles of alkylene oxide chain,
The polycarboxylic acid-based polymer has the following general formula (1):
Figure 0004107957
(Wherein, R c and R d are the same or different, is .R e represents a hydrogen atom or a methyl group, a hydrogen atom, a methyl group or -X- (CO) r -O- (R f O) s .R f representing the R g are the same or different, .R g representing an alkylene group or a benzene-ethylene group having 2 to 18 carbon atoms, .r representing a hydrogen atom or a hydrocarbon group having 1 to 30 carbon atoms , 0 or 1. s represents the average number of added moles of the oxyalkylene group represented by R f O and is a number from 1 to 300. X is a divalent alkylene group having 1 to 5 carbon atoms. Or a carbon atom bonded to X and-(CO) r- is directly bonded) and a monomer represented by the following general formula (2);
Figure 0004107957
(In the formula, R h , R i and R j are the same or different and each represents a hydrogen atom, a methyl group or COOM 1 and may form an anhydride-(CH 2 ) t COOM 1 , M 1. Are the same or different and represent a hydrogen atom, a metal atom, an ammonium group, or an organic amine group. > Cement admixture characterized by that.
前記セメント混和剤は、更に、アミド結合に由来しない窒素原子を有する化合物を含んでなる
ことを特徴とする請求項1に記載のセメント混和剤。
The cement admixture according to claim 1, wherein the cement admixture further comprises a compound having a nitrogen atom not derived from an amide bond.
前記ポリカルボン酸系重合体は、窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体を含んでなる
ことを特徴とする請求項1又は2記載のセメント混和剤。
The cement admixture according to claim 1 or 2, wherein the polycarboxylic acid polymer comprises a polycarboxylic acid polymer obtained by copolymerizing a monomer having a nitrogen atom.
更に、前記ポリカルボン酸系重合体は、窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体以外のポリカルボン酸系重合体を含んでなる
ことを特徴とする請求項3記載のセメント混和剤。
The polycarboxylic acid polymer further comprises a polycarboxylic acid polymer other than the polycarboxylic acid polymer obtained by copolymerizing a monomer having a nitrogen atom. The cement admixture described.
前記窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体以外のポリカルボン酸系重合体は、2種以上のものである
ことを特徴とする請求項4記載のセメント混和剤。
5. The cement admixture according to claim 4, wherein the polycarboxylic acid polymer other than the polycarboxylic acid polymer obtained by copolymerizing the monomer having a nitrogen atom is two or more kinds. .
前記3種以上のポリカルボン酸系重合体は、アミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体以外のポリカルボン酸系重合体を2種以上と、アミド結合に由来しない窒素原子を有する単量体を共重合してなるポリカルボン酸系重合体とを含んでなる
ことを特徴とする請求項1に記載のセメント混和剤。
The three or more types of polycarboxylic acid-based polymers include two or more polycarboxylic acid-based polymers other than the polycarboxylic acid-based polymer obtained by copolymerizing a monomer having a nitrogen atom not derived from an amide bond. The cement admixture according to claim 1, comprising a polycarboxylic acid polymer obtained by copolymerizing a monomer having a nitrogen atom not derived from an amide bond.
前記アルキレンオキサイド鎖の平均付加モル数は、18モル以下である
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のセメント混和剤。
The cement admixture according to any one of claims 1 to 6, wherein an average added mole number of the alkylene oxide chain is 18 moles or less.
前記アミド結合に由来しない窒素原子を有する化合物は、ポリアルキレンイミンアルキレンオキシド付加物を必須とするものである
ことを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のセメント混和剤。
The cement admixture according to any one of claims 2 to 5, wherein the compound having a nitrogen atom not derived from an amide bond essentially comprises a polyalkyleneimine alkylene oxide adduct.
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