JP4107913B2 - 浮体型コンテナターミナル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は浮体型コンテナターミナルに関し、コンテナ船に対してコンテナを荷役をする際における浮体構造物の強度を向上させ、撓み(変形)を所定内に収めることができるようにすると共に、コンテナの揚程を短くしてコンテナ荷役時間を短縮することができるように工夫したものである。更に本発明は、浮体構造物の上面の有効利用を図りつつ係留装置を配置することができるように工夫したものである。
【0002】
【従来の技術】
従来では、コンテナ船のコンテナを荷役するために、港湾にコンテナターミナルを設置していた。このコンテナターミナルでは、コンテナ船に対して荷役をするためにコンテナクレーンを岸壁に沿い設置し、また、コンテナを蔵置するために広大なスペース(コンテナヤード:コンテナ蔵置面)を必要としていた。
【0003】
このようにコンテナターミナルには広い敷地が必要であり、また、コンテナ船は喫水が深いので10〜15m程度の深い水深が必要である。そのため、通常その建設には大規模な埋立工事が伴う。水深の深い海域を埋め立てる場合は土木コストの高騰、埋立後の地盤沈下、さらには埋立に伴う環境破壊が問題となる。
【0004】
そこで、浮体型コンテナターミナルが構想され、各種の提案がされている。ここで、既に提案されている浮体型コンテナターミナルについて、図6を参照しつつ説明する。
【0005】
図6において、浮体構造物1は、水面2に浮かぶ大型の面状の構造物であり、その厚さは均一(例えば5m)となっている。浮体構造物1の岸壁1a側には、コンテナ船3が接岸される。そして、浮体構造物1の上面のうち岸壁1aに沿ってコンテナクレーン4が配置されている。また、浮体構造物1の上面のうちコンテナクレーン4が配置されている面を除く面には、トランスファークレーン5やヤード用トラクタ/トレーラ6が備えられている。
【0006】
コンテナ船3に積載しているコンテナCを陸揚するには、コンテナクレーン4のトロリ4aをコンテナ船3の上方に位置させ、トロリ4aからスプレッダ(吊り具)4bを巻き下げてコンテナCを把持する。スプレッダ4bがコンテナCを把持したら、スプレッダ4bを横行できる高さまで巻き上げて、コンテナCを把持したスプレッダ4bと共に、トロリ4aをブーム4c,ガーダ4dに沿い水平横行(図6では右側に水平移動)する。トロリ4aがガーダ4dの右端部分(浮体構造物1の上方)に位置したら、トロリ4aを停止して、スプレッダ4bを巻き下げて把持しているコンテナCをヤード用トラクタ/クレーン6等の上に積載する。コンテナCを離したスプレッダ4bは再び巻き上げられる。このような動作を繰り返すことにより、陸揚が行われる。
【0007】
陸揚されたコンテナCは、ヤード用トラクタ/クレーン6により搬送され、トランスファークレーン5によりコンテナ蔵置面1bに蔵置される。なお、コンテナ船3に対して船積を行うには、陸揚と逆の手順によりコンテナCの荷役を行う。
【0008】
また、風,波,潮流等の外力が作用する浮体構造物1の位置保持をするため、浮体構造物1には係留装置が備えられている。
【0009】
この係留装置としては、ドルフィンフェンダー式係留装置が広く採用されている。即ち、浮体構造物1の平面図である図7に示すように、浮体構造物1の複数箇所に形成した貫通穴1cにドルフィンフェンダー式係留装置50が配置されている。このドルフィンフェンダー式係留装置50は、ドルフィン51とフェンダー52を主要部材として構成されている。ドルフィン51は、海底に固定された杭により支持されておりその先端部分は海面上に突き出ている。フェンダー(防舷材)52は緩衝材として機能するものでありゴム材により構成されている。このフェンダー52は、ドルフィン51側または浮体構造物1側(貫通穴1cの穴壁面)に固定されている。なお、図7では、浮体構造物1の上面に備えられるコンテナクレーン4,トランスファークレーン5及びヤード用トラクタ/トレーラ6等は図示省略している。
【0010】
このようなドルフィンフェンダー式係留装置50を備えることにより、浮体構造物1が係留される。なお、浮体構造物1は潮位によって上下動するが、干潮時であっても満潮時であっても、フェンダー52を介してドルフィン51と貫通穴1cとの係合が保たれるように、ドルフィン51の高さが設定されている。しかも、ドルフィン51のメンテナンスがし易いように、満潮時であっても、ドルフィン51の頂部が、浮体構造物1の上面よりも上方に位置するように、ドルフィン51の高さ(長さ)が設定されている。
【0011】
また、図8に示すように、浮体構造物1の周囲に、複数のドルフィンフェンダー式係留装置50を配置することも行われている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図6に示す浮体型コンテナターミナルでは、コンテナクレーン4は1台当りの重量が1000トン程度あり極めて重いため、コンテナクレーン4を配置した部分において浮体構造物1が撓んで(変形して)しまう恐れがある。このような撓みが生じると、コンテナクレーン4が傾斜してしまい、コンテナクレーン4の傾斜を許容範囲内に収めることができなくなる恐れがある。また、コンテナクレーン4の荷役時もトロリ4aの移動に伴いクレーンの脚4e,4fの輪圧が変化し、コンテナクレーン4の傾斜も変化する。このトロリ4aの移動による傾斜変化はコンテナ船3との相対位置関係を崩すため荷役効率を悪くする。
また、台風等の暴風時に、波が浮体構造物1の表面やコンテナクレーン4の走行駆動部に直接吹付けたり流れこんだりするため、防錆処置や十分な排水処理設備を必要としていた。
【0013】
また、従来の岸壁型ターミナルと同様に、コンテナクレーン4のガーダ4dの位置から浮体構造物1の表面までの距離が長いため、コンテナCを荷役する際にコンテナCの揚程が長かった。このようにコンテナの揚程が長いため、荷役のために長い時間が必要であった。
【0014】
なお、コンテナクレーンの重量に起因する浮体構造物の撓みを防止するため、特開平11−301581号公報に記載されている「キャンバーを有する浮体式コンテナヤード」では、浮体構造物のうちコンテナクレーンが配置される部分に、上向きにカーブした初期撓みを付けておき、コンテナクレーンが配置されると、コンテナクレーンの重みによって発生する下向きにカーブした撓みと、初期撓みとが相殺して、浮体構造物が略水平になるようにしている。
しかし、この特開平11−301581号公報の技術では、コンテナクレーンの配置数を変更した場合には、初期撓み量とコンテナクレーン重量による撓み量とが一致せず、浮体構造物が撓んでしまいクレーンを水平に保持できない、また、荷役時におけるトロリの横行による撓み量の改善はできないという問題がある。
【0015】
更に図7に示すように、浮体構造物1の貫通穴1cにドルフィンフェンダー式係留装置50を備えた場合には、ドルフィン51が浮体構造物1の上面よりも上方に突き出ているため、係留装置50が備えられている部分およびその周辺部分では、ヤード用トラクタ/トレーラ等が走行することができず、浮体構造物1の上面の利用が制限されていた。
【0016】
また図8に示すように、浮体構造物1の周囲にドルフィンフェンダー式係留装置50を配置した場合には、係留装置50が浮体構造物1の周囲から出っ張っているため、コンテナ船3が接岸するのに邪魔になるという問題があった。
【0017】
また、図7及び図8におけるドルフィンフェンダー式係留装置50では、ゴム材でなるフェンダー52が直射日光に晒されるため、フェンダー52が劣化してくるという問題もあった。なお、フェンダー52を水没する位置に配置すれば、日光に晒されにくくなり劣化が生じ難くなるが、この場合には、フェンダー52のメンテナンスが難しくなるという新たな問題が発生してしまう。
【0018】
本発明は、上記従来技術に鑑み、
(1) コンテナクレーンの配置数やトロリ横行にかかわりなく浮体構造物の変形を所定内に収めることができ、
(2) かつ、台風等の暴風時でも、波が浮体構造物の表面上に流れこむことを防止すると共に、
(3) コンテナの揚程を短くして荷役のために要する時間を短縮することができ、
(4) 更に、係留装置を備えても、コンテナ船が接岸する際に邪魔にならず、しかも、浮体構造物の上面の有効利用を図ることができる、浮体型コンテナターミナルを提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の構成は、水面に浮かぶ浮体構造物と、この浮体構造物の上面のうち船が接岸する岸壁に沿う部分に配置されたコンテナクレーンとを有する浮体型コンテナターミナルにおいて、前記浮体構造物の深さは、コンテナクレーンが配置される部分の深さが、それ以外の部分の深さに対して大きく高い剛性を持ち、前記浮体構造物の上面のうち、コンテナクレーンが配置される面は、その他の面よりも上方に位置しており、
前記浮体構造物のうちコンテナクレーンが配置される部分の内部に係留装置を備え、しかも、コンテナクレーンが配置される部分の深さは、コンテナクレーンが配置される面が前記係留装置の上端よりも上方に位置するよう設定されていることを特徴とする。
【0021】
また本発明の構成は、前記係留装置は、ドルフィンフェンダー式係留装置であることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は本発明の実施の形態にかかる浮体型コンテナターミナル100を示す正面図(図2のA−A矢視図)であり、図2はこの浮体型コンテナターミナル100を示す平面図である。
【0023】
図1及び図2において、浮体構造物101は、水面102に浮かぶ大型の面状の構造物であり、例えば、縦方向長さ(図2において上下方向の長さ)が250〜300mで、横方向長さ(図2において左右方向の長さ)が2000mとなっている。勿論、浮体構造物101の寸法は、上述したものに限定されない。浮体構造物101の両側の岸壁101aには、コンテナ船103が接岸される。そして、浮体構造物101の上面のうち岸壁101aに沿って複数台のコンテナクレーン104が配置されている。
【0024】
浮体構造物101の深さは均一ではなく、コンテナクレーン104が配置される部分(浮体構造物101の上面のうちコンテナクレーン配置面101cが位置する部分)の深さは、それ以外の部分(浮体構造物101の上面のうちコンテナ蔵置面101bが位置する部分)の深さに対し大きく、かつ高い剛性を持たせた構造としている。具体的には、重量1000トン程度のコンテナクレーンを設置することを想定すると、浮体構造物101の深さは、コンテナクレーン配置面101cが位置する部分では約18mとなっており、コンテナ蔵置面101bが位置する部分では約8mとなっている。しかも、浮体構造物101の下面は平面となっており、コンテナクレーン配置面101cはコンテナ蔵置面101bよりも上方に位置している。
【0025】
このように、コンテナクレーン104が配置される部分において、浮体構造物101の深さが大きく、かつ、高い剛性を持たせた構造としているため、コンテナクレーン104の配置による設置荷重や荷役時の変動荷重に対して浮体構造物101の変形量を微小に抑えることができ、荷役に影響を及ぼさない。
また、コンテナクレーン配置面101cが、海面やコンテナ蔵置面101bよりも高い位置にあるため、台風等の暴風時でも、波が浮体構造物101の表面上に流れ込むのを防止でき、かつ、コンテナクレーン104の脚104eを短くすることができると共に、コンテナクレーン104の重量を軽減でき浮体構造物101への変動荷重量も軽減することができる。
【0026】
ここで、コンテナクレーン配置面101cにコンテナクレーン104を配置しても浮体構造物101に撓みが生じない程度に、コンテナクレーン配置面101cの剛性を高くしておくことにより、浮体構造物101に実際に発生する撓みは、コンテナクレーン荷役時の変動荷重量分に起因する僅かな撓みだけにすることができる。
【0027】
ここで荷役機器構成は一例として、岸壁に対して平行に走行するコンテナ船の荷役のためのコンテナクレーン104と、岸壁に対して近接してコンテナクレーン104の走行方向と同方向に走行可能に設けられたコンテナ搬送用の台車軌道レールと該レール上を走行する台車105と、該台車105を積載するとともにコンテナクレーン104の走行方向と直交する方向に横行するトラバーサ106と、岸壁に対して直角方向に走行するヤードクレーン(天井クレーン107)を複数列有するコンテナ蔵置面101bからなるとする。
【0028】
コンテナクレーン配置面101cには、台車105とトラバーサ106が配置されている。台車105は、コンテナクレーン104の移動方向と同方向に走行する。台車105には二つの軌道群が設けられ、その一つはコンテナクレーン104のスパン内に、もう一つはヤードクレーン走行範囲内に設けられている。トラバーサ106は、台車105の二つの軌道群の両端に設けられ、台車105を載置した状態でコンテナクレーン104の移動方向と直交する方向に横行し台車105の軌道群間の移載を行う。
【0029】
ヤードクレーンとして機能する天井クレーン107は、コンテナ蔵置面101bの全面を覆うと共に、コンテナクレーン配置面101cの一部である台車の軌道群(岸壁101aと反対側の部分)を覆う状態で配置されている。
【0030】
コンテナ船103に積載しているコンテナCを陸揚するには、コンテナクレーン104のトロリ104aをコンテナ船103の上方に位置させ、トロリ104aからスプレッダ(吊り具)104bを巻き下げてコンテナCを把持する。スプレッダ104bがコンテナCを把持したら、スプレッダ104bを横行できる高さまで巻き上げて、コンテナCを把持したスプレッダ104bと共に、トロリ104aをブーム104c,ガーダ104dに沿い横行する。トロリ104aがコンテナクレーン配置面101cの上方に位置したら、トロリ104aを停止して、スプレッダ104bを巻き下げて把持しているコンテナCを台車105上に積載する。コンテナCを離したスプレッダ104bは再び巻き上げられる。
【0031】
コンテナCが搭載された台車105は走行して、トラバーサ106の上に載る。トラバーサ106は、コンテナCが搭載された台車105を乗せたまま横行して、ヤード側のレールまで横行する。トラバーサ106がヤード側のレールに到達したら、コンテナCを搭載した台車105はトラバーサ106から下りて所定位置にまで走行する。
【0032】
天井クレーン107は、トラバーサ106から下りて所定位置にまで走行した台車105に積載したコンテナCを、把持して掴み上げ、コンテナ蔵置面101bの所定位置にまで搬送して蔵置する。
【0033】
このような動作を繰り返すことにより、陸揚が行われる。なお、コンテナ船103に対して船積を行うには、陸揚と逆の手順によりコンテナCの荷役を行う。
【0034】
このような浮体型コンテナターミナル100においては、コンテナクレーン配置面101cの位置がコンテナ蔵置面101bの位置に対して高い位置にあるため、コンテナクレーン104のガータ104dとコンテナクレーン配置面101cとの間の揚程が短くなっている。同様に天井クレーン107の揚程も短くなっている。このように揚程が短くなっているため、その分だけ、コンテナ船103と台車105間、及び天井クレーン107と台車105間においてコンテナCを搬送する距離が短くなる。この結果、コンテナCの荷役に要する時間を短縮することができる。また天井クレーン107の場合、揚程が短くなることによりコンテナを吊るロープの吊長さが大幅に短くなり、走行停止後の振れ止め時間も短縮することができる。
【0035】
また、コンテナクレーン104が配置される部分において、浮体構造物101の厚さが厚く、かつ剛性の高い構造となっているため、この部分における強度が高くなっている。この結果、重いコンテナクレーン104を配置しても、浮体構造物101の撓みを所定内に収めることができる。もちろん、コンテナクレーン104の配置数を変更した場合やトロリが横行する場合も同様に所定内の撓みに収めることができる。よって、コンテナクレーン104の傾斜は所定の範囲内となり、安全にコンテナクレーン104の運転ができる。また浮体構造物101の周辺部の深さを大きくしたので防波性が高くなり、波浪や飛沫の影響を軽減でき、この面からも安全性が高くなる。
【0036】
また、コンテナクレーン配置面101cが、コンテナ蔵置面101bよりも高い位置にあるため、コンテナクレーン104の脚104eを短くすることができ、コンテナクレーン104の重量を軽減することができる。このようにコンテナクレーン104の重量を軽減することができるため、この点からも、浮体構造物101の撓みを抑制することができる。
【0037】
なお、コンテナクレーン104が配置される部分において、コンテナクレーン配置面101cをコンテナ蔵置面101bよりも高い位置にするとともに、浮体構造物101の下面(水面側の面のうちコンテナクレーン配置面101cに対向する面)を下側に突出させるようにして、厚さを更に厚くするように構成してもよい。また浮体構造物101の両側にコンテナクレーン104を配置するターミナル形態のみならず片側に配置するターミナル形態でもよい。
【0038】
また本実施の形態においてはコンテナクレーン、ヤード用天井クレーン、台車、トラバーサを用いた荷役機器構成としたが、これはあくまで一実施例であり、他の荷役機器を用いても同様な効果が得られる。
【0039】
更に、本実施の形態にかかる浮体型コンテナターミナル100では、図1に概念的に示すように、浮体構造物101のうちコンテナクレーン104が配置される部分、即ち、浮体構造物101のうち深さが大きくなっている部分の内部に、ドルフィンフェンダー式係留装置150が備えられている。
【0040】
このドルフィンフェンダー式係留装置150の詳細構造は図3に示すようになっている。つまり、図3に示すように、浮体構造物101のうち深さが大きくなっている部分(浮体構造物101のうちコンテナクレーン配置面101cが位置する部分)の底面には、係留装置用穴101dが形成されており、この係留装置用穴101dは下面が開口するとともに上面が閉塞されている。この場合、コンテナクレーン配置面101cは、係留装置用穴101dの上面よりも上方に位置するように、浮体構造物101のうちコンテナクレーン配置面101cが位置する部分の深さが設定されている。
【0041】
ドルフィンフェンダー式係留装置150は、ドルフィン151とフェンダー152を主要部材として構成されている。ドルフィン151は、海底に固定された杭153により支持されており、先端部分は海面上に突き出た状態で係留装置用穴101d内に挿入されている。フェンダー152はゴム材により構成されており、ドルフィン151の周面または係留装置用穴101dの穴壁面に固定されている。しかも、フェンダー152の固定位置は、水に没しない空気中に設定されている。
【0042】
浮体構造物101は潮位が変動すると上下動するが、干潮時(浮体構造物101が下方位置に移動した時)でも満潮時(浮体構造物101が上方位置に移動した時)でも、ドルフィン151が係留装置用穴101dに挿入された状態が確保できると共に、フェンダー152が水に没することなく空中に位置するように、ドルフィンフェンダー式係留装置150の寸法が設定されている。しかも、干潮時(浮体構造物101が下方位置に移動した時)においても、ドルフィン151の頂部と係留装置用穴101dの上面との間に隙間ができるように、ドルフィンフェンダー式係留装置150及び係留装置用穴101dの寸法が設定されている。
【0043】
結局、浮体構造物101のうちコンテナクレーン104が配置される深さが大きくなっている部分(浮体構造物101のうちコンテナクレーン配置面101cが位置する深さが大きくなっている部分)の内部に、係留装置用穴101dを含むドルフィンフェンダー式係留装置150が備えられている。このように、浮体構造物101のうち深さが大きくなっている部分の内部に、ドルフィンフェンダー式係留装置150を備えているため、浮体構造物101の上面はフラットであり、ドルフィンが突き出ることはない。このため、ドルフィンフェンダー式係留装置150を備えていても、浮体構造物101の上面(コンテナクレーン配置面101c)における利用が制約されることなく、浮体構造物101の上面を有効利用することができる。
【0044】
また、フェンダー152は、水に没することなく空中に配置されるため、フェンダー152のメンテナンスを容易に行うことができる。更に、フェンダー152は、ゴム材により構成されているが、係留装置用内101d内に配置されているため、日光(紫外線)に晒されることがないため、劣化しにくくなる。
【0045】
図4は、複数のドルフィンフェンダー式係留装置150を配置する場合の配置状態の一例を示す。図4において、符号150A,150B,150cは、いずれもドルフィンフェンダー式係留装置である。ドルフィンフェンダー式係留装置150Aは、断面図である図5(a)に示すように、ドルフィン151の4面にそれぞれフェンダー152を配置した係留装置であり、ドルフィンフェンダー式係留装置150Bは、断面図である図5(b)に示すように、ドルフィン151の2面にそれぞれフェンダー152を配置した係留装置であり、ドルフィンフェンダー式係留装置150Cは、断面図である図5(c)に示すように、ドルフィン151の他の2面にそれぞれフェンダー152を配置した係留装置であり、フェンダー152の配置位置や配置数は異なるが、基本構成は、図3に示すドルフィンフェンダー式係留装置150と同様である。
【0046】
【発明の効果】
以上実施の形態と共に具体的に説明したように、本発明では、水面に浮かぶ浮体構造物と、この浮体構造物の上面のうち船が接岸する岸壁に沿う部分に配置されたコンテナクレーンとを有する浮体型コンテナターミナルにおいて、前記浮体構造物の深さは、コンテナクレーンが配置される部分の深さが、それ以外の部分の深さに対して大きくなっており、前記浮体構造物の上面のうち、コンテナクレーンが配置される面は、その他の面よりも上方に位置している構成とした。このためコンテナクレーンと天井クレーンの揚程を短くして、コンテナの揚程を短くすることができ、かつ天井クレーンの振れ止め時間も短くできコンテナの荷役時間を短縮することができる。また、コンテナクレーンが配置される面の深さを大きく、かつ高剛性となる構造としたため、重いコンテナクレーンを配置しても、浮体構造物がクレーンの傾斜の許容範囲以上に撓むことなく、また深さを大きくしたことにより波浪や飛沫を軽減できるため、安全にコンテナクレーンの運転をすることができる。
【0047】
また本発明の構成では、浮体構造物のうちコンテナクレーンが配置される部分の内部に係留装置(例えばドルフィン式係留装置)を備え、しかも、コンテナクレーンが配置される部分の深さは、コンテナクレーンが配置される面が前記係留装置の上端よりも上方に位置するよう設定している。このため、浮体構造物の上面に係留装置が突出することはなく、浮体構造物の上面の有効利用を確保しつつ、係留装置を備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる浮体型コンテナターミナルを示す正面図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかる浮体型コンテナターミナルを示す平面図である。
【図3】本発明の実施の形態にかかる浮体型コンテナターミナルに備えた係留装置を示す構成図である。
【図4】係留装置の配置状態を示す平面図である。
【図5】係留装置を示す断面図である。
【図6】先に提案されている浮体型コンテナターミナルを示す正面図である。
【図7】係留装置の従来の配置状態を示す平面図である。
【図8】係留装置の従来の配置状態を示す平面図である。
【符号の説明】
100 浮体型コンテナターミナル
101 浮体構造
101a 岸壁
101b コンテナ蔵置面
101c コンテナクレーン配置面
101d 係留装置用穴
102 水面
103 コンテナ船
104 コンテナクレーン
105 台車
106 トラバーサ
107 天井クレーン
150 ドルフィンフェンダー式係留装置
151 ドルフィン
152 フェンダー
153 杭
C コンテナ

Claims (2)

  1. 水面に浮かぶ浮体構造物と、この浮体構造物の上面のうち船が接岸する岸壁に沿う部分に配置されたコンテナクレーンとを有する浮体型コンテナターミナルにおいて、
    前記浮体構造物の深さは、コンテナクレーンが配置される部分の深さが、それ以外の部分の深さに対して大きくなっており、前記浮体構造物の上面のうち、コンテナクレーンが配置される面は、その他の面よりも上方に位置しており、
    前記浮体構造物のうちコンテナクレーンが配置される部分の内部に係留装置を備え、しかも、コンテナクレーンが配置される部分の深さは、コンテナクレーンが配置される面が前記係留装置の上端よりも上方に位置するよう設定されていることを特徴とする浮体型コンテナターミナル。
  2. 請求項の浮体型コンテナターミナルにおいて、前記係留装置は、ドルフィンフェンダー式係留装置であることを特徴とする浮体型コンテナターミナル。
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