JP4106696B2 - 遠心分離ラテックス濃縮法 - Google Patents

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Description

本発明は、ゴムの木(ヘベアブラジリエンシス)から採取されたフィールドラテックス(ゴム樹液)の遠心分離方式による濃縮化方法に関するものである。
フィールドラテックスは、それに蟻酸や酢酸等の凝固剤を添加してゴム粒子を凝固させ、漿液を除去した凝固ゴムの状態、又は、ゴム粒子が水中に分散した天然ゴム・ラテックス(以下、単にラテックスと言う。)の状態で商取引され、ゴム製品の原料として使用される。
フィールドラテックスに占めるゴム粒子の量は、概して40重量%以下である。従って、フィールドラテックスの商取引の過程では、60重量%以上を占める多量の水分を移動することになる。そこで、フィールドラテックスの物流コストを低減するため、それに占めるゴム粒子の量が60重量%以上になるように、フィールドラテックスは濃縮される。そのように濃縮されたフィールドラテックスは、濃縮ラテックスと称される。
フィールドラテックスは加熱蒸発方式と遠心分離方式の何れかによって濃縮される。その何れの方式においても、ラテックスのPHを9以上にし、揮発性脂肪酸の生成によるラテックスの凝集と腐敗を防止し、ゴム粒子が分散して機械的に安定な状態にラテックスを維持するために、フィールドラテックスにはアンモニアとアルカリ金属の何れかの水溶性アルカリが添加される。
加熱蒸発方式では、水酸化ナトリウムや水酸化カリ等の非揮発性アルカリ金属が、水溶性アルカリとして使用される。アンモニアは加熱蒸発方式の濃縮化工程において加熱によって揮発してしまう。このため、アンモニアは、加熱を必須とする加熱蒸発方式によるフィールドラテックスの濃縮化には使用されず、加熱を必要としない遠心分離方式による濃縮化に、水溶性アルカリとして使用される。一方、水酸化ナトリウムや水酸化カリ等の非揮発性アルカリ金属は、加熱を必要としない遠心分離方式には使用されていない。
ゴム粒子が水中に分散した機械的安定性を維持するために、フィールドラテックスには界面活性剤が添加される。フィールドラテックスには、金属成分も含まれている。
遠心分離方式による濃縮化工程においては、一種の金属キレート剤である第2リン酸アンモニウム((NH42 HPO4 )(以下、DAHPと言う。)がフィールドラテックスに添加され、金属成分(マグネシウムイオン)はDAHPと金属キレートを形成して沈澱して除去される。
フィールドラテックスには蛋白質が含まれている。蛋白質には、漿液に溶解している漿液溶解蛋白質と、ゴム粒子に吸着しているゴム粒子吸着蛋白質とがある。漿液溶解蛋白質は、遠心分離方式による濃縮化工程において、漿液と共に遠心分離して除去される。しかし、ゴム粒子吸着蛋白質は、濃縮化工程において除去されることなく、濃縮ラテックスに残ることになる。
この残存する蛋白質は、アレルギーを惹起する危険物質であり、ラテックスのゴム粒子に成るゴム製品、特に、医療用ゴム製品では問題になる。濃縮ラテックスからゴム粒子吸着蛋白質を除去する脱蛋白処理には、プロテアーゼ等の蛋白分解質酵素が使用される(例えば、特許文献1、2、3、4参照)。
特許第3294903号公報(特開平6−329702) 特許第3568155号公報(特開2001−122906) 特許第3593368号公報(特開平8−143606) 特開2004−197052
特許文献1では、濃縮ラテックスに酵素による脱蛋白処理を施すと共に、不飽和結合を有する有機化合物とのグラフト共重合処理を施すこととしている。
特許文献2では、濃縮ラテックスに酵素による脱蛋白処理を施すと共に、珪弗化ソーダと亜鉛華を添加して濃縮ラテックスの機械的安定性を高めている。
特許文献3では、濃縮ラテックスに酵素による脱蛋白処理を施すと共に、炭酸塩、炭酸水素塩、チオ硫酸塩、ホウ酸塩、有機酸塩、アミン塩の何れかの塩類を添加して洗浄し、濃縮ラテックスに含まれる蛋白質の含有量を一層少なくしている。
特許文献4では、濃縮ラテックスに酵素による脱蛋白処理を施すと共に、アルカリ金属を添加してケン化処理し、遠心分離法によって再度濃縮化している。
酵素による脱蛋白処理においては、ゴム粒子の含有量が10重量%になるように濃縮ラテックスが稀釈され、ラテックスのPHが低下する。
そのPHの低下に伴って生じるゴム粒子の凝固を抑えるために、界面活性剤がラテックスに添加される。
前記特許文献2の段落[0035](実施例1〜11)や前記特許文献3の段落[0026]〜[0027](実施例1〜12)に記載されているように、酵素による脱蛋白処理においては、ゴム粒子の含有量が10重量%になる程度にラテックスを稀釈している。このため、酵素による脱蛋白処理においては、多量の水を必要とし、脱蛋白処理後の廃水処理が問題になる。
特に、遠心分離方式による濃縮ラテックスには揮発性のアンモニアが含まれている。このため、脱蛋白処理過程ではアンモニア臭が発生する。そのアンモニア臭は、環境を破壊し汚染するので、公害問題を惹起する。
フィールドラテックスには、安定剤の機能を発揮し、ゴム粒子の分散状態を維持する機能を有する有機成分が含まれている。酵素による脱蛋白処理においては、その有機成分も酵素によって分解される。従って、酵素による脱蛋白処理においては界面活性剤の多量添加が必要となる。しかし、界面活性剤の含有量の多いラテックスは、塗膜を形成し難い。従って、酵素により脱蛋白処理されたラテックスは、ゴム製品の製造工程において取り扱い難いものとなる。
そこで、本発明は、アンモニア臭のない濃縮ラテックスを遠心分離方式によって得ることを第1の目的とする。
本発明の第2の目的は、ラテックスの脱蛋白処理と遠心分離方式によるラテックスの濃縮化を同時に行い、脱蛋白処理に伴う希釈水や界面活性剤の使用量を少なくし、ラテックスの脱蛋白処理と濃縮化に伴う廃水処理の問題を解消することにある。
本発明は、フィールドラテックスに、その採取直後3時間以内に、水酸化カリ(以下、KOHと言う。)を添加し、その後のフィールドラテックスのPHを12以上に維持し、遠心分離方式によってゴム粒子の含有量を60重量%以上に濃縮化し、その濃縮化後のラテックスの含有するKOHの濃度を0.2〜1.0重量%に維持してPHを12以上することを第1の特徴とする。
本発明の第2の特徴は、上記第1の特徴に加え、DAHPと脂肪酸塩系アニオン界面活性剤に加え、エチレンジアミンテトラ酢酸(C10142 Na28 ・2H2 O)(以下、EDTAと言う。)とポリエチレングリコール(以下、PEGと言う。)の少なくとも一方をフィールドラテックスに添加し、遠心分離方式によって濃縮化することにある。
本発明の第3の特徴は、上記第2の特徴に加え、DAHPと脂肪酸塩系アニオン界面活性剤とEDTAとPEGをフィールドラテックスに添加し、遠心分離方式によってラテックスを濃縮化する工程を2回以上繰り返す点にある。
本発明によると、KOHが採取直後3時間以内にフィールドラテックスに添加されるので、フィールドラテックスの採取直後から揮発性脂肪酸の生成によるゴム粒子の凝集と腐敗が抑制され、機械的安定性のよい濃縮ラテックスが遠心分離方式によって得られる。
そのKOHは、従来遠心分離方式による濃縮ラテックスに使用されていたアンモニアと異なり、非揮発性の水溶性アルカリである。このため、本発明によるフィールドラテックスの濃縮化工程においては、臭気を発生しない。従って、本発明によると、環境汚染の問題を惹起することなく、ISOラテックス規格に合格する脱蛋白ラテックスの濃縮化が可能となる。
本発明において、KOHに加えてDAHPと脂肪酸塩系アニオン界面活性剤と共にフィールドラテックスに添加するEDTAは、DAHPと同様に一種の金属キレート剤である。このため、EDTAは、フィールドラテックス中の金属成分(銅、マグネシウム、カルシウム等の二価の金属イオン)と金属キレートを形成する。EDTAには、金属キレート剤としての機能だけではなく、蛋白質除去機能も見られる。EDTAと共にフィールドラテックスに添加するPEGには、ファンデル・ワールスのような結合作用が認められる。PEGは、その結合作用によって蛋白質に反応し、蛋白質を除去する機能を有する。
従って、本発明によると、プロテアーゼ等の蛋白分解質酵素を使用せずに、フィールドラテックスの脱蛋白処理が可能になる。又、PEGは、ラテックスの流動性を良くする機能をも具備する。
脱蛋白処理剤として機能するEDTAとPEGは、遠心分離方式による濃縮化工程において、KOHとDAHPと脂肪酸塩系アニオン界面活性剤と共にフィールドラテックスに添加される。このため本発明によると、濃縮化と同時に、フィールドラテックスが脱蛋白処理される。
本発明では、脱蛋白処理に酵素を必要としないので、ゴム粒子の含有量が10重量%になる程度にラテックスを稀釈する必要がない。
従って、本発明によると、脱蛋白処理過程でラテックスのPHが低下することがなく、PHの低下に伴ってゴム粒子が凝集する危険もなく、ラテックスに界面活性剤を多量に添加する必要もなくなる。
従って、本発明によると、界面活性剤の含有量が少なく、塗膜を形成し易く、塗膜に成るゴム製品の製造工程において取り扱い易いラテックスが得られる。
そして、本発明によると、ラテックスの脱蛋白処理と濃縮化に使用する水の使用量が低減し、その廃水処理のための負担も低減し、ラテックスのコストが低減する。
又、本発明によると、濃縮化工程と脱蛋白処理工程が、別々にではなく一工程で同時に行われるので、この点でもラテックスのコストが低減する。
脂肪酸塩系アニオン界面活性剤には、ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リシノール酸、リノール酸、リノレン酸、アラキン酸、アラキドン酸、ベヘン酸、セトレイン酸、エルカ酸、ブラシジン酸等が使用される。
好ましい脂肪酸塩系アニオン界面活性剤は、分子量の少ないラウリル酸である。
KOHを、フィールドラテックスに、その採取直後3時間以内に添加するのは、前記の通り、フィールドラテックスでの揮発性脂肪酸の生成を抑制し、揮発性脂肪酸によるラテックスの凝集と腐敗が抑制し、ラテックスの機械的安定性を維持するためである。
そのためには、フィールドラテックスを採取するためにゴムの木に取り付けられる採取用容器に予めKOHを注入しておくとよい。その添加されるKOHの濃度は、0.9重量%以上にする。
フィールドラテックスに添加されるDAHPの濃度は、フィールドラテックスに含まれるマグネシウムの含有量に応じて設定される。
DAHPは、マグネシウム12.1gramに対しDAHP66gramの割合でラテックスに添加するとよい。
フィールドラテックスに添加されるラウリル酸の濃度は概して0.14P.H.R.(ゴム固形分100重量部に対してラウリル酸0.14重量部の意味。以下、同じ。)にする。
フィールドラテックスに添加されるEDTAの濃度は、フィールドラテックスに含まれる銅の含有量に応じて設定される。
EDTAは、銅63.56gramに対しEDTA372.24gramの割合でフィールドラテックスに添加するとよい。
しかし、EDTAは、脱蛋白処理剤としても使用される。
そのように、脱蛋白処理剤と金属キレート剤を兼ねてフィールドラテックスに添加されるEDTAの濃度は、500ppm以上にする。
しかし、EDTAの濃度は、500ppmであっても充分である。
PEGは、可溶性蛋白質の除去に有効に作用する。
このため、PEGは、2段階に分けてフィールドラテックスを添加するとよい。
即ち、DAHPとラウリル酸とEDTAとPEGをフィールドラテックスに添加し、遠心分離方式によってラテックスを濃縮化する工程を2回以上繰り返すとよい。
実験結果によると、フィールドラテックスの含有する5000〜6000μgram/gramゴムであった可溶性蛋白質の濃度は、分子量4000のPEGを添加することによって、50μgram/gram未満に激減した。
その添加されるPEGの濃度は、450〜500ppmが最適である。
KOHとDAHPとラウリル酸、および、それらに加えて、EDTAとPEGの添加されたフィールドラテックスは、それらの添加物とフィールドラテックスの成分を反応させるため、又、その反応による生成物を沈下させるために、遠心分離方式によって濃縮化する前に数時間静置する。
その静置時間は、概して18時間以上に設定するとよい。
濃縮ラテックスの規格については、次の表1に示す通り、ISO規格に規定されている。
Figure 0004106696
乾燥ラテックス固形分(TSC)を61.50%以上にするためには、遠心分離装置に投入する原料ラテックスの投入量と、遠心分離装置から取り出される濃縮ラテックスの取出量を、遠心分離装置の投入弁と取出弁を加減操作する。
乾燥ゴム固形分(DRC)を60%以上にするためには、一旦取り出した濃縮ラテックスに洗浄水を加えて稀釈し、再度遠心分離装置に通して不純分を除去する。
濃縮ラテックスの比重については、一旦取り出した濃縮ラテックスに洗浄水を加えて稀釈し、又は、一旦取り出した濃縮ラテックスを繰り返し遠心分離装置に通すことによって、濃縮ラテックスの比重を0.945にすることが出来る。
本発明によると、ISO規格を満たし、アンモニア臭のない濃縮ラテックスが得られる。
[実施例 1] 次の手順でフィールドラテックスから濃縮ラテックスを製造する。
[手順1] ヘベアブラジリエンス木から採取したフィールドラテックスをポリエチレン樹脂製のタンクに入れ、その採取後3時間以内に、KOHの濃度が0.9重量%になるまでフィールドラテックスに水酸化カリを添加する。
[手順2] フィールドラテックスにDAHPを添加し、フィールドラテックスのDAHPの含有量を0.14P.H.R.にする。
[手順3] フィールドラテックスにラウリル酸を添加し、フィールドラテックスのラウリル酸の含有量を0.14P.H.R.にする。
[手順4] フィールドラテックスにKOHを添加し、フィールドラテックスのPHを12以上にする。
[手順5] DAHPとラウリル酸とKOHを添加したフィールドラテックスを1時間攪拌する。
[手順6] フィールドラテックスにPEGを添加し、フィールドラテックスのPEGの含有量を0.14P.H.R.にする。
[手順7] フィールドラテックスにEDTAを添加し、フィールドラテックスのEDTAの含有量を0.14P.H.R.にする。
[手順8] フィールドラテックスの固形分濃度が24重量%になるまで、KOH水でフィールドラテックスを希釈する。
[手順9] フィールドラテックスをポリエチレン樹脂製のタンクに入れたまま24時間静置する。
[手順10] フィールドラテックスを遠心分離機に通し、漿液を除去し、固形分濃度65重量%のラテックス・クリームを取り出す。
[手順11] KOH水を添加してラテックス・クリームのPHを12以上にし、ラテックス・クリームの固形分濃度(TSC)を61.5重量%に調整し、ラウリル酸の含有量を0.0004P.H.R.に調整する。
このようにして得られた濃縮ラテックスの特性値は、[表2]に示す通りである。
[実施例 2] 次の手順でフィールドラテックスから濃縮ラテックスを製造する。
[手順1] ヘベアブラジリエンス木から採取したフィールドラテックスをポリエチレン樹脂製のタンクに入れ、その採取後3時間以内に、KOHの濃度が0.9重量%になるまでフィールドラテックスに水酸化カリを添加する。
[手順2] フィールドラテックスにDAHPを添加し、フィールドラテックスのDAHPの含有量を0.14P.H.R.にする。
[手順3] フィールドラテックスにラウリル酸を添加し、フィールドラテックスのラウリル酸の含有量を0.14P.H.R.にする。
[手順4] フィールドラテックスにKOHを添加し、フィールドラテックスのPHを12以上にする。
[手順5] DAHPとラウリル酸とKOHを添加したフィールドラテックスを1時間攪拌する。
[手順6] フィールドラテックスにPEGを添加し、フィールドラテックスのPEGの含有量を0.14P.H.R.にする。
[手順7] フィールドラテックスの固形分濃度が24重量%になるまで、KOH水でフィールドラテックスを希釈する。
[手順8] フィールドラテックスをポリエチレン樹脂製のタンクに入れたまま24時間静置する。
[手順9] フィールドラテックスを遠心分離機に通し、漿液を除去し、固形分濃度65重量%のラテックス・クリームを取り出す。
[手順10] KOH水を添加してラテックス・クリームのPHを12以上にし、ラウリル酸の含有量を0.067P.H.R.に調整する。
[手順11] 上記の手順1〜10に従って一度処理された一段階遠心分離処理済ラテックスにDAHPを添加し、一段階遠心分離処理済ラテックスのDAHPの含有量を0.03P.H.R.にする。
[手順12] 一段階遠心分離処理済ラテックスにラウリル酸を添加し、一段階遠心分離処理済ラテックスのラウリル酸の含有量を0.28P.H.R.にする。
[手順13] 一段階遠心分離処理済ラテックスにKOHを添加し、一段階遠心分離処理済ラテックスのPHを12以上にする。
[手順14] 一段階遠心分離処理済ラテックスにPEGを添加し、一段階遠心分離処理済ラテックスのPEGの含有料を0.14P.H.R.にする。
[手順15] 一段階遠心分離処理済ラテックスの固形分濃度が24重量%になるまで、KOH水で一段階遠心分離処理済ラテックスを希釈する。
[手順16] DAHPとラウリル酸とKOHとPEGを添加した一段階遠心分離処理済ラテックスを1時間攪拌する。
[手順17] ポリエチレン樹脂製のタンクに入れたまま一段階遠心分離処理済ラテックスを24時間静置する。
[手順18] 一段階遠心分離処理済ラテックスを遠心分離機に通し、漿液を除去し、固形分濃度65重量%のラテックス・クリームを取り出す。
[手順19] KOH水を添加してラテックス・クリームのPHを12以上にし、ラテックス・クリームの固形分濃度(TSC)を61.0重量%に調整し、ラウリル酸の含有量を0.067P.H.R.に調整する。
このようにして得られた二段階遠心分離処理済ラテックスの特性値は、[表2]に示す通りである。
[実施例 3] 次の手順でフィールドラテックスから濃縮ラテックスを製造する。
[手順1] ヘベアブラジリエンス木から採取したフィールドラテックスをポリエチレン樹脂製のタンクに入れ、その採取後3時間以内に、KOHの濃度が0.9重量%になるまでフィールドラテックスに水酸化カリを添加する。
[手順2] フィールドラテックスにDAHPを添加し、フィールドラテックスのDAHPの含有量を0.14P.H.R.にする。
[手順3] フィールドラテックスにラウリル酸を添加し、フィールドラテックスのラウリル酸の含有量を0.14P.H.R.にする。
[手順4] フィールドラテックスにKOHを添加し、フィールドラテックスのPHを12以上にする。
[手順5] DAHPとラウリル酸とKOHを添加したフィールドラテックスを1時間攪拌する。
[手順6] フィールドラテックスにEDTAを添加し、フィールドラテックスのEDTAの含有量を0.14P.H.R.にする。
[手順7] フィールドラテックスの固形分濃度が24重量%になるまで、KOH水でフィールドラテックスを希釈する。
[手順8] フィールドラテックスをポリエチレン樹脂製のタンクに入れたまま24時間静置する。
[手順9] フィールドラテックスを遠心分離機に通し、漿液を除去し、固形分濃度65重量%のラテックス・クリームを取り出す。
[手順10] KOH水を添加してラテックス・クリームのPHを12以上にし、ラウリル酸の含有量を0.067P.H.R.に調整する。
[手順11] 上記の手順1〜10に従って一度処理された一段階遠心分離処理済ラテックスにDAHPを添加し、一段階遠心分離処理済ラテックスのDAHPの含有量を0.03P.H.R.にする。
[手順12] 一段階遠心分離処理済ラテックスにラウリル酸を添加し、一段階遠心分離処理済ラテックスのラウリル酸の含有量を0.28P.H.R.にする。
[手順13] 一段階遠心分離処理済ラテックスにKOHを添加し、一段階遠心分離処理済ラテックスのPHを12以上にする。
[手順14] 一段階遠心分離処理済ラテックスにEDTAを添加し、一段階遠心分離処理済ラテックスのEDTAの含有量を0.11P.H.R.にする。
[手順15] 一段階遠心分離処理済ラテックスの固形分濃度が26重量%になるまで、KOH水で一段階遠心分離処理済ラテックスを希釈する。
[手順16] DAHPとラウリル酸とKOHとEDTAを添加した一段階遠心分離処理済ラテックスを1時間攪拌する。
[手順17] ポリエチレン樹脂製のタンクに入れたまま一段階遠心分離処理済ラテックスを24時間静置する。
[手順18] 一段階遠心分離処理済ラテックスを遠心分離機に通し、漿液を除去し、固形分濃度65重量%のラテックス・クリームを取り出す。
[手順19] KOH水を添加してラテックス・クリームのPHを12以上にし、ラテックス・クリームの固形分濃度(TSC)を61.0重量%に調整し、ラウリル酸の含有量を0.067P.H.R.に調整する。
このようにして得られた二段階遠心分離処理済ラテックスの特性値は、[表2]に示す通りである。
[実施例 4] 次の手順でフィールドラテックスから濃縮ラテックスを製造する。
[手順1] ヘベアブラジリエンス木から採取したフィールドラテックスをポリエチレン樹脂製のタンクに入れ、その採取後3時間以内に、KOHの濃度が0.9重量%になるまでフィールドラテックスに水酸化カリを添加する。
[手順2] フィールドラテックスにDAHPを添加し、フィールドラテックスのDAHPの含有量を0.14P.H.R.にする。
[手順3] フィールドラテックスにラウリル酸を添加し、フィールドラテックスのラウリル酸の含有量を0.14P.H.R.にする。
[手順4] フィールドラテックスにKOHを添加し、フィールドラテックスのPHを12以上にする。
[手順5] DAHPとラウリル酸とKOHを添加したフィールドラテックスを1時間攪拌する。
[手順6] フィールドラテックスにPEGを添加し、フィールドラテックスのPEGの含有量を0.14P.H.R.にする。
[手順7] フィールドラテックスにEDTAを添加し、フィールドラテックスのEDTAの含有量を0.14P.H.R.にする。
[手順8] フィールドラテックスの固形分濃度が24重量%になるまで、KOH水でフィールドラテックスを希釈する。
[手順9] フィールドラテックスをポリエチレン樹脂製のタンクに入れたまま24時間静置する。
[手順10] フィールドラテックスを遠心分離機に通し、漿液を除去し、固形分濃度65重量%のラテックス・クリームを取り出す。
[手順11] KOH水を添加してラテックス・クリームのPHを12以上にし、ラウリル酸の含有量を0.067P.H.R.に調整する。
[手順12] 上記の手順1〜11に従って一度処理された一段階遠心分離処理済ラテックスにDAHPを添加し、一段階遠心分離処理済ラテックスのDAHPの含有量を0.03P.H.R.にする。
[手順13] 一段階遠心分離処理済ラテックスにラウリル酸を添加し、一段階遠心分離処理済ラテックスのラウリル酸の含有量を0.28P.H.R.にする。
[手順14] 一段階遠心分離処理済ラテックスにKOHを添加し、一段階遠心分離処理済ラテックスのPHを12以上にする。
[手順15] 一段階遠心分離処理済ラテックスにPEGを添加し、一段階遠心分離処理済ラテックスのPEGの含有量を0.11P.H.R.にする。
[手順16] 一段階遠心分離処理済ラテックスにPEGを添加し、一段階遠心分離処理済ラテックスのPEGの含有量を0.14P.H.R.にする。
[手順17] 一段階遠心分離処理済ラテックスの固形分濃度が26重量%になるまで、KOH水で一段階遠心分離処理済ラテックスを希釈する。
[手順18] DAHPとラウリル酸とKOHとPEGとEDTAを添加した一段階遠心分離処理済ラテックスを1時間攪拌する。
[手順19] ポリエチレン樹脂製のタンクに入れたまま一段階遠心分離処理済ラテックスを24時間静置する。
[手順20] 一段階遠心分離処理済ラテックスを遠心分離機に通し、漿液を除去し、固形分濃度65重量%のラテックス・クリームを取り出す。
[手順21] KOH水を添加してラテックス・クリームのPHを12以上にし、ラテックス・クリームの固形分濃度(TSC)を60.5重量%に調整し、ラウリル酸の含有量を0.067P.H.R.に調整する。
このようにして得られた二段階遠心分離処理済ラテックスの特性値は、[表2]に示す通りである。
[比較例] 次の手順でフィールドラテックスから濃縮ラテックスを製造する。
[手順1] ヘベアブラジリエンス木から採取したフィールドラテックスをポリエチレン樹脂製のタンクに入れ、その採取後3時間以内に、NH3 の濃度が0.3重量%、TMTDの濃度が0.015重量%、ZnOの濃度が0.015重量%になるまでフィールドラテックスにNH3 とTMTDとZnOを添加する。
[手順2] フィールドラテックスにDAHPを添加し、フィールドラテックスのDAHPの含有量を0.14P.H.R.にする。
[手順3] フィールドラテックスにラウリル酸を添加し、フィールドラテックスのラウリル酸の含有量を0.14P.H.R.にする。
[手順4] フィールドラテックスにNH3 を添加し、フィールドラテックスのPHを12以上にする。
[手順5] DAHPとラウリル酸とNH3 を添加したフィールドラテックスを1時間攪拌する。
[手順6] フィールドラテックスの固形分濃度が24重量%になるまで、NH3 水でフィールドラテックスを希釈する。
[手順7] フィールドラテックスをポリエチレン樹脂製のタンクに入れたまま24時間静置する。
[手順8] フィールドラテックスを遠心分離機に通し、漿液を除去し、固形分濃度65重量%のラテックス・クリームを取り出す。
[手順9] NH3 水を添加してラテックス・クリームのPHを12以上にし、ラテックス・クリームの固形分濃度(TSC)を61.5重量%に調整し、NH3 の含有量を0.3重量%に、TMTDの含有量を0.015重量%に、ZnOの含有量を0.015重量%に、ラウリル酸の含有量を0.067P.H.R.に、それぞれ調整する。
このようにして得られた濃縮ラテックスの特性値は、[表2]に示す通りである。
Figure 0004106696

Claims (7)

  1. フィールドラテックスに、その採取直後3時間以内に、水酸化カリを添加し、その後のフィールドラテックスのPHを12以上に維持し、第2リン酸アンモニウムと脂肪酸塩系アニオン界面活性剤と共に、エチレンジアミンテトラ酢酸とポリエチレングリコールとの少なくとも一方をフィールドラテックスに添加し、遠心分離方式によってゴム粒子の含有量を60重量%以上に濃縮化し、その濃縮化後のラテックスの含有する水酸化カリの濃度を0.2〜1.0重量%に維持する遠心分離ラテックス濃縮法。
  2. 脂肪酸塩系アニオン界面活性剤がラウリル酸である前掲請求項1に記載の遠心分離ラテックス濃縮法。
  3. エチレンジアミンテトラ酢酸とポリエチレングリコールとの少なくとも一方をフィールドラテックスに添加し、遠心分離方式によってラテックスを濃縮化する工程を2回以上繰り返す前掲請求項1と請求項2の何れかに記載の遠心分離ラテックス濃縮法。
  4. フィールドラテックスに、その採取直後3時間以内に、水酸化カリを添加し、その後のフィールドラテックスのPHを12以上に維持し、第2リン酸アンモニウムと脂肪酸塩系アニオン界面活性剤と共に、エチレンジアミンテトラ酢酸とポリエチレングリコールをフィールドラテックスに添加し、遠心分離方式によってゴム粒子の含有量を60重量%以上に濃縮化し、その濃縮化後のラテックスの含有する水酸化カリの濃度を0.2〜1.0重量%に維持する遠心分離ラテックス濃縮法。
  5. 脂肪酸塩系アニオン界面活性剤がラウリル酸である前掲請求項4に記載の遠心分離ラテックス濃縮法。
  6. 第2リン酸アンモニウムと脂肪酸塩系アニオン界面活性剤とエチレンジアミンテトラ酢酸とポリエチレングリコールをフィールドラテックスに添加し、遠心分離方式によってラテックスを濃縮化する工程を2回以上繰り返す前掲請求項5と6の何れかに記載の遠心分離ラテックス濃縮法。
  7. 濃縮化後のラテックスの含有する水酸化カリの濃度を0.2〜0.3重量%に維持する前掲請求項1、2、3、4、5、6の何れかに記載の遠心分離ラテックス濃縮法。
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