JP4106155B2 - ボーディングブリッジの衝突防止装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、航空機のドアに装着されるボーディングブリッジの相互間の衝突を防止するボーディングブリッジの衝突防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
航空機用の乗降装置として、タラップの他、ボーディングブリッジがよく用いられている。ボーディングブリッジは、空港のターミナルビルに設置された伸縮及び回動自在なトンネル状通路であり、乗降時には、ボーディングブリッジの先端のキャブが航空機のドアに装着され、乗客はその内部通路を通って航空機の乗り降りを行う。
【0003】
ところで、1機の航空機に対してボーディングブリッジが2基または3基以上用いられる場合には、その取り付けまたは取り外しの際に、ボーディングブリッジ同士が衝突するおそれがある。そこで、従来より、ボーディングブリッジの衝突を防止する種々の衝突防止装置が提案されてきた。
【0004】
例えば、特開昭58−188795号公報には、ボーディングブリッジの旋回角度が所定値以上になると、その旋回を停止させて衝突を防止する装置が開示されている。しかし、旋回角に基づくだけでは、実際には衝突のおそれがないにもかかわらず旋回を停止させてしまうなど、衝突の可能性を確実に把握することは困難であった。
【0005】
そこで、特開平1−168599号公報には、ボーディングブリッジの旋回角、長さ、キャブの回動角などをそれぞれ検出し、それら検出値を予め空港のレイアウトや航空機の型式等に基づいて設定した所定値と比較し、その大小に基づいて衝突を防止するようにした装置が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、検出値との比較の対象となるボーディングブリッジの旋回角、長さ、キャブの回動角などの所定値は、事前にターミナルビルのレイアウトや航空機の形状・寸法等に応じて設定されているので、従来の衝突防止装置は、それらの設定後に導入された新型航空機に対しては、そのままでは適用不可能なものであった。そのため、従来の衝突防止装置は、新型航空機の導入に伴って各所定値を再設定する必要があり、汎用性の低いものであった。
【0007】
また、ボーディングブリッジの位置関係によっては、衝突のおそれがないにもかかわらず衝突回避動作が実行されることもあり、精密な衝突防止制御が困難であった。
【0008】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、汎用性が高くかつ精密な制御が可能なボーディングブリッジの衝突防止装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、ボーディングブリッジの相互間の距離を適宜演算し、当該距離に基づいて衝突防止動作を行うこととした。
【0010】
具体的には、本発明は、少なくとも2基のボーディングブリッジを航空機のドアに取り付ける際または航空機のドアから取り外す際に、該ボーディングブリッジ同士の衝突を防止するボーディングブリッジの衝突防止装置であって、少なくとも一方のボーディングブリッジの所定の角部と他方のボーディングブリッジの所定の側部との間の距離を演算し、該距離が所定値以下になるとボーディングブリッジの衝突防止動作を実行することとしたものである。
【0011】
上記事項により、ボーディングブリッジの取り付けまたは取り外しの際、少なくとも一方のボーディングブリッジの所定の角部と他方のボーディングブリッジの所定の側部との間の距離が演算され、当該距離が所定値以下になると衝突防止動作が実行される。そのため、空港のレイアウトや航空機の型式等にかかわらず、両ボーディングブリッジ間の実際の距離に基づいて衝突防止動作が行われることになり、汎用性が高くかつ精度の高い衝突防止制御が実現される。特に、ボーディングブリッジの衝突は、一方のボーディングブリッジの角部と他方のボーディングブリッジの側部との間で最も起こりやすいと考えられるため、上記事項によれば、衝突防止制御が効果的に実行されることになる。
【0012】
本発明は、少なくとも2基のボーディングブリッジを航空機のドアに取り付ける際または航空機のドアから取り外す際に、該ボーディングブリッジ同士の衝突を防止するボーディングブリッジの衝突防止装置であって、少なくとも一方のボーディングブリッジの所定の角部と他方のボーディングブリッジの所定の角部との間の距離を演算し、該距離が所定値以下になるとボーディングブリッジの衝突防止動作を実行することとしたものである。
【0013】
上記事項により、ボーディングブリッジの取り付けまたは取り外しの際、少なくとも一方のボーディングブリッジの所定の角部と他方のボーディングブリッジの所定の角部との間の距離が演算され、当該距離が所定値以下になると衝突防止動作が実行される。そのため、空港のレイアウトや航空機の型式等にかかわらず、両ボーディングブリッジ間の実際の距離に基づいて衝突防止動作が行われることになり、汎用性が高くかつ精度の高い衝突防止制御が実現される。
【0014】
本発明は、上記発明において、一方のボーディングブリッジの所定の角部と他方のボーディングブリッジの所定の側部との間の距離を演算し、該距離が所定値以下になるとボーディングブリッジの衝突防止動作を実行することとしたものである。
【0015】
上記事項により、衝突防止制御が効果的に実行される。
【0016】
本発明は、上記発明において、ボーディングブリッジは、ターミナルビルに接続された回動自在なロータンダと、航空機のドアに取り付けられる回動自在なキャブと、該ロータンダと該キャブとをつなぐ通路を区画形成する伸縮自在なトンネル部とを備え、上記ロータンダの旋回角を検出する旋回角検出手段と、上記トンネル部の長さを検出するトンネル長さ検出手段と、上記キャブの回動角を検出するキャブ回動角検出手段と、上記各検出手段の検出値に基づき、一方のボーディングブリッジの所定の角部と他方のボーディングブリッジの所定の側部との間の距離、または一方のボーディングブリッジの所定の角部と他方のボーディングブリッジの所定の角部との間の距離を演算する演算部と、上記距離が所定値以下になると衝突防止動作を実行する実行部とを備えていることとしたものである。
【0017】
上記事項により、上記各検出手段の検出値に基づいて、一方のボーディングブリッジの所定の角部と他方のボーディングブリッジの所定の側部との間の距離、または一方のボーディングブリッジの所定の角部と他方のボーディングブリッジの所定の角部との間の距離、あるいはその双方の距離が演算される。そして、当該距離が所定値以下になると、実行部により衝突防止動作が実行される。従って、ボーディングブリッジ間の距離を直接的に測定する測定器がなくても、高精度な衝突防止制御が実現される。
【0018】
なお、一方のボーディングブリッジの所定の角部と他方のボーディングブリッジの所定の側部との間の距離として、例えば、一方のボーディングブリッジのキャブの角部と他方のボーディングブリッジのトンネル部側面との間の距離、または一方のボーディングブリッジのキャブにおける他方のボーディングブリッジ側への最突出部と該他方のボーディングブリッジのトンネル部側面との間の距離を演算するようにしてもよい。また、一方のボーディングブリッジの所定の角部と他方のボーディングブリッジの所定の角部との間の距離として、一方のボーディングブリッジのキャブの角部と他方のボーディングブリッジのキャブの角部との間の距離、一方のボーディングブリッジのキャブの角部と他方のボーディングブリッジのトンネル部の角部との間の距離等を演算するようにしてもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
本実施形態に係る衝突防止装置は、図1に示すように、空港のターミナルビル3に設けられた第1ボーディングブリッジ(以下、第1ブリッジともいう)1と第2ボーディングブリッジ(以下、第2ブリッジともいう)2との衝突を防止するものである。
【0021】
第1及び第2ボーディングブリッジ1,2のロータンダ(基部円形室)4,5は、それぞれターミナルビル3の搭乗口6,7に接続されている。第1及び第2ボーディングブリッジ1,2の先端には、旅客機(図示せず)のドアに装着されるキャブ(先端円形室)8,9がそれぞれ形成されている。キャブ8,9は、円筒形状のキャブ本体8a,9aと、キャブ本体8a,9aと旅客機のドアとをつなぐ略直方体形状の連絡部8b,9bとから構成されている。第1ボーディングブリッジ1のロータンダ4とキャブ8との間には、伸縮自在なトンネル部10が設けられている。同様に、第2ボーディングブリッジ2のロータンダ5とキャブ9との間にも、伸縮自在なトンネル部11が設けられている。これらトンネル部10,11は、ターミナルビル3と旅客機とをつなぐトンネル状の連絡通路を形成している。各ボーディングブリッジ1,2には走行車輪が設けられており、旅客機との取り付けまたは取り外しの際に0.4m/s以下の低速度で走行するように構成されている。
【0022】
図2に示すように、衝突防止装置は、各ボーディングブリッジ1,2のロータンダ4,5の旋回角を検出する旋回角検出部21と、トンネル部10,11の長さを検出するトンネル長さ検出部22と、キャブ8,9の回動角を検出するキャブ回動角検出部23と、演算部24と、警報部25と、強制停止部26とを備えている。なお、警報部25及び強制停止部26は、衝突防止動作を実行する実行部27を形成している。演算部24は、詳細は後述するように、各検出部21,22,23からの検出値を受け、両ボーディングブリッジ1,2間の所定の点と線、及び点と点との間の距離を演算する部分である。警報部25は、演算部24の演算結果を受け、各距離が第1所定値(例えば、2m)以下のときに警報を発する部分である。強制停止部26は、上記各距離が第1所定値よりも小さな第2所定値(例えば、1m)以下のときに、両ボーディングブリッジ1,2の走行移動を強制的に停止させる部分である。
【0023】
旋回角検出部21やキャブ回動角検出部23としては、角度センサ等の周知の検出手段を用いることができる。トンネル長さ検出部22としては、例えば光学式の検出装置や磁気テープを用いた検出装置等を好適に用いることができる。
【0024】
−衝突防止制御−
次に、本衝突防止装置の衝突防止制御について説明する。本衝突防止制御は、両ボーディングブリッジ1,2間の最小距離となる可能性のある所定の点と線との間の距離、及び点と点との間の距離を演算し、それらの距離に基づいて衝突防止動作を実行するものである。
【0025】
以下の説明では、表1及び表2に示す記号を用いることとする。なお、表1の各記号は、両ボーディングブリッジ1,2の位置に関わらず常に一定の値をとる定数を示し、表2の各記号は、両ボーディングブリッジ1,2の位置に応じて変化する変数(パラメータ)を示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
図3に示すように、第1及び第2ボーディングブリッジ1,2に対し、仮想点A、A’、B、C、D、E、F、G、H及びIを設定する。具体的には、第1ボーディングブリッジ1のキャブ8の連絡部8b先端側における第2ボーディングブリッジ2と反対側の角部を点Aとし、第2ボーディングブリッジ2側の角部を点A’とする。第2ボーディングブリッジ2のキャブ9の連絡部9b先端側における第1ボーディングブリッジ1側の角部を点Bとし、点Bよりもキャブ本体9a側の角部を点Cとする。第1ボーディングブリッジ1のキャブ本体8aの中心点を点Fとし、第2ボーディングブリッジ2のキャブ本体9aの中心点を点Eとする。第1ボーディングブリッジ1のキャブ本体8aにおけるキャブ本体9aに最も接近した点を点Gとし、第2ボーディングブリッジ2のキャブ本体9aにおけるキャブ本体8aに最も接近した点を点Iとする。第1ボーディングブリッジ1のトンネル部10の先端側における第2ボーディングブリッジ2側の角部を点Dとし、第2ボーディングブリッジ2のキャブ本体9aにおける点Dに最も接近した点を点Hとする。
【0029】
そして、両ボーディングブリッジ1,2間の最小距離となる可能性のある点と線との間の距離及び点と点との間の距離として、以下のT1〜T8を演算する。すなわち、
T1:点Dと第2ボーディングブリッジ2のトンネル部11の側面との間の距 離
T2:点A’と点Cとの間の距離
T3:点A’と点Bとの間の距離
T4:点Aと点Cとの間の距離
T5:点Aと点Bとの間の距離
T6:点A’と第2ボーディングブリッジ2のトンネル部11の側面との間の 距離
T7:点Dと点Hとの間の距離
T8:点Gと点Iとの間の距離
を演算する。なお、T1及びT6は点と線との間の距離であり、本発明で言うところの「一方のボーディングブリッジの所定の角部と他方のボーディングブリッジの所定の側部との間の距離」に対応する。T2〜T5、T7及びT8は点と点との間の距離であり、本発明で言うところの「一方のボーディングブリッジの所定の角部と他方のボーディングブリッジの所定の角部との間の距離」に対応する。
【0030】
次に、図4、5及び6を参照しながら、各距離T1〜T8の具体的な演算方法について説明する。すなわち、
距離T1は、
線分O1=a1+L1×tan((π/2)−α+θ)
x1=O1×cos(α−θ)−L1÷cos((π/2)−α+θ)
x2=(O1×sin(α−θ)−Y)÷tanβ−X+L2÷sinβ
を用い、
T1=|(x2−x1)×sinβ| ------ (1)
によって算出する。
【0031】
距離T2は、
x3=a1×cos(α−θ)+L3×cos(α−θ−ε+(π/2)+γ)
y3=a1×sin(α−θ)+L3×sin(α−θ−ε+(π/2)+γ)
x4=a2×cosβ−X+L5×cos((π/2)−β+η−δ)
y4=Y+a2×sinβ−L5×sin((π/2)−β+η−δ)
を用い、
T2=((x4−x3)2+(y4−y3)2)0.5 ------ (2)
によって算出する。
【0032】
距離T3は、
x5=a2×cosβ−X+L4×cos((π/2)−β−δ+ζ)
y5=a2×sinβ−X+L4×sin((π/2)−β−δ+ζ)
を用い、
T3=((x5−x2)2+(y5−y2)2)0.5 ------ (3)
によって算出する。
【0033】
距離T4は、
x6=a1×cos(α−θ)+L3×cos((π/2)−γ−α+θ+ε)
y6=a1×sin(α−θ)−L3×cos((π/2)−γ−α+θ+ε)
を用い、
T4=((x4−x6)2+(y4−y6)2)0.5 ------ (4)
によって算出する。
【0034】
距離T5は、
T5=((x5−x6)2+(y5−y6)2)0.5 ------ (5)
によって算出する。
【0035】
距離T6は、
x7=(L3×sin(α−θ+γ+ε−(π/2))+a1×sin(α−θ)−Y)÷tanβ+L2÷sinβ−X
を用い、
T6=|(x3−x7)×sinβ| ------ (6)
によって算出する。
【0036】
距離T7は、
x8=a2×cosβ−X
y8=Y+a2×sinβ
y1=O1×sin(α−θ)
を用い、
T7=((x8−x1)2+(y8−y1)2)0.5−R1 ------ (7)
によって算出する。
【0037】
距離T8は、
x9=a1×cos(α−θ)
y9=a1×sin(α−θ)
を用い、
T8=((x8−x9)2+(y8−y9)2)0.5−R1−R2 ------(8)
によって算出する。
【0038】
その後、図7に示すように、ステップST1〜ST8において、これらの距離T1〜T8が予め設定しておいた第1所定値S1〜S8よりも大きいか否か(言い換えると、第1所定値以下か否か)を判定し、距離T1〜T8がそれぞれS1〜S8よりも大きい場合には、衝突のおそれはないと判断して両ボーディングブリッジ1,2の走行移動を継続する。
【0039】
なお、図8及び図9に示すように、両ボーディングブリッジ1,2の中心線同士のなす角(=β−α+θ)がπ/2よりも大きい場合には、距離T1またはT6が所定値以下であっても、衝突のおそれはない。そこで、ステップST1,ST6の判定結果がYESの場合には、それぞれステップST21,ST22において両ボーディングブリッジ1,2の中心線同士のなす角が所定角度λ(π/2以下の値であって、例えば70゜)よりも大きいか否かを判定し、当該角度が所定角度λよりも大きいときには衝突のおそれがないと判断して、それぞれステップST2,ST7に戻る。
【0040】
これに対し、ステップST21,ST22、ST2〜ST5、ST7またはST8のいずれかにおいて判定結果がNoの場合には、ステップST11〜ST18に進む。ステップST11〜ST18においては、距離T1〜T8がそれぞれ第2所定値U1〜U8よりも大きいか否か(言い換えると、第2所定値以下か否か)を判定する。なお、第2所定値U1〜U8は、それぞれ第1所定値S1〜S8よりも小さい値である。その結果、距離T1〜T8がそれぞれ第2所定値U1〜U8よりも大きい場合には、両ボーディングブリッジ1,2はある程度接近してはいるものの衝突のおそれは小さいと判断し、ステップ30に進んで、両ボーディングブリッジ1,2の走行速度を減少させつつ警報を発する。
【0041】
一方、ステップST11〜ST18のいずれかにおいて、判定結果がNOの場合には、両ボーディングブリッジ1,2の衝突のおそれが高いと判断し、ステップST40に進んで、両ボーディングブリッジ1,2の接近方向への移動を強制的に停止させる。
【0042】
なお、上記ステップST1〜ST8の順序は任意であり、また、それに応じてST11〜ST18の順序も任意である。また、第1所定値S1〜S8及び第2所定値U1〜U8は任意の値に設定することができ、いったん設定した後にユーザ等が変更することも可能である。
【0043】
以上のように、本衝突防止装置によれば、両ボーディングブリッジ1,2における衝突の可能性のある点と線との間の距離T1,T6、及び点と点との間の距離T2〜T5,T7,T8を演算し、これらの距離が所定値以下のときには警報を発し、または走行を停止させることとしているので、航空機の型式等に影響されることなく、高精度な衝突防止制御を実行することが可能となる。従って、本衝突防止装置は、新型の航空機に対しても適用することができる等、汎用性に優れている。
【0044】
また、各距離T1〜T8を演算によって求めることとしているため、各距離を測定するための特別の測定器(例えば、光学式、レーダー式の距離センサ等)が不要であり、装置の低コスト化を図ることができる。
【0045】
−変形例−
なお、上記実施形態では、衝突の可能性のある点と線との間の距離及び点と点との間の距離のすべてT1〜T8に基づいて衝突防止制御を行っていたが、ターミナルビルのレイアウトやボーディングブリッジの設置状況等に応じて、距離T1〜T8の一部のみを用いた制御を行ってもよいことは勿論である。また、通常、キャブの先端側の衝突は、ボーディングブリッジの走行を操作する操作者の目視に基づいて回避することが容易であるため、操作者の死角となるキャブ本体同士の衝突やキャブ本体とトンネル部との衝突を防止するためだけに、距離T1〜T8の一部に基づいた衝突防止制御を行うようにしてもよい。これにより、装置及び制御の簡易化を図ることができる。
【0046】
衝突防止動作として、所定の距離T1〜T8のいずれか一つが所定値以下になると、警報を発することなくボーディングブリッジ1,2の走行を直ちに停止させるようにしてもよいことは勿論である。
【0047】
ボーディングブリッジは、2基に限定されるものではなく、3基以上であってもよい。
【0048】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、少なくとも一方のボーディングブリッジの所定の角部と他方のボーディングブリッジの所定の側部との間の距離、または一方のボーディングブリッジの所定の角部と他方のボーディングブリッジの所定の角部との間の距離を演算し、当該距離が所定値以下になると衝突防止動作を実行することとしたので、空港のレイアウトや航空機の型式等にかかわりなく、両ボーディングブリッジ間の実際の距離に基づいて、衝突の可能性を直接的に検知することができる。従って、汎用性が高くかつ精度の高い衝突防止制御を実行することが可能となる。
【0049】
ボーディングブリッジのロータンダの旋回角を検出する旋回角検出手段と、トンネル部の長さを検出するトンネル長さ検出手段と、キャブの回動角を検出するキャブ回動角検出手段と、これら各検出手段の検出値に基づき、一方のボーディングブリッジの所定の角部と他方のボーディングブリッジの側部との間の距離、または一方のボーディングブリッジの所定の角部と他方のボーディングブリッジの所定の角部との間の距離を演算する演算部と、上記距離が所定値以下になると衝突防止動作を実行する実行部とを備えることにより、ボーディングブリッジ間の距離を測定する特別のセンサを用いなくても、精度の高い衝突防止制御を実行することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ボーディングブリッジの平面図である。
【図2】 衝突防止装置の構成を示すブロック図である。
【図3】 ボーディングブリッジの平面図である。
【図4】 ボーディングブリッジの平面図である。
【図5】 ボーディングブリッジの平面図である。
【図6】 (a)は第1ボーディングブリッジのキャブの部分平面図であり、(b)は第2ボーディングブリッジのキャブの部分平面図である。
【図7】 衝突防止制御のフローチャートである。
【図8】 ボーディングブリッジの平面図である。
【図9】 第1及び第2ボーディングブリッジの中心線の位置関係を説明するための図である。
【符号の説明】
1,2 ボーディングブリッジ
3 ターミナルビル
4,5 ロータンダ
6,7 搭乗口
8,9 キャブ
8a,9a キャブ本体
8b,9b 連絡部
10,11 トンネル部
21 旋回角検出部
22 トンネル長さ検出部
23 キャブ回動角検出部
24 演算部
25 警報部
26 強制停止部
27 実行部
Claims (1)
- 少なくとも2基のボーディングブリッジを航空機のドアに取り付ける際または航空機のドアから取り外す際に、該ボーディングブリッジ同士の衝突を防止するボーディングブリッジの衝突防止装置であって、
ボーディングブリッジは、ターミナルビルに接続された回動自在なロータンダと、航空機のドアに取り付けられる回動自在なキャブと、該ロータンダと該キャブとをつなぐ通路を区画形成する伸縮自在なトンネル部とを備え、
上記ロータンダの旋回角を検出する旋回角検出手段と、
上記トンネル部の長さを検出するトンネル長さ検出手段と、
上記キャブの回動角を検出するキャブ回動角検出手段と、
一方のボーディングブリッジの所定の角部と他方のボーディングブリッジの所定の側部との間の距離、及び/または、一方のボーディングブリッジの所定の角部と他方のボーディングブリッジの所定の角部との間の距離を複数箇所について、それぞれのロータンダの回動中心を基準にして上記各検出手段の検出値に基づいて演算する演算部と、
演算した複数箇所の上記距離のうち何れかの距離が所定値以下になると衝突防止動作を実行する実行部と
を備えているボーディングブリッジの衝突防止装置。
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