JP4105169B2 - 周波数シンセサイザ、それを用いた無線通信システム及び周波数シンセサイザの制御方法 - Google Patents

周波数シンセサイザ、それを用いた無線通信システム及び周波数シンセサイザの制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、移動無線機等で使用される周波数シンセサイザであって、特に、複数の周波数帯で発振可能な電圧制御発振器(VCO)を含む周波数シンセサイザに関する。
一般に携帯電話機のような無線通信システムにおいて、受信信号や送信信号と合成される所定の周波数の発振信号を発生する局部発振器として周波数シンセサイザが用いられている。
従来の携帯電話機において、例えば880〜915MHz帯のGSM(Global System for Mobile Communication)と1710〜1785MHz帯のDCS(Digital Cellular System)のような2つの周波数帯の信号を扱えるデュアルバンド方式の携帯電話機がある。さらに、そのようなデュアルバンド方式の携帯電話機において、PLL回路の出力周波数を切り換えることにより、一つのPLL回路で2つの周波数帯に対応することができるものがある。
近年、GSMやDCSの他に例えば1850〜1915MHz帯のPCS(Personal Communication System)の信号を扱えるトリプルバンド方式の携帯電話機に対する要望が強まっており、今後さらに多くの周波数帯への対応が要望されると予想される。
複数の周波数帯に対応できる携帯電話機に使用される送受信信号の変復調を行なう高周波用半導体集積回路(以下「高周波LSI」という。)に対しては、携帯電話機等の小型化やコストの低減という観点から、ダイレクトコンバージョン方式が有効である。ダイレクトコンバージョン方式は、複数の周波数帯に対応することが比較的容易ではあるが、電圧制御発振器(以下「VCO」という。)の発振可能な周波数範囲が広くなるという問題がある。すなわち、一つのVCOで全ての周波数に対応しようとすると、VCOの制御電圧の感度(1Vあたりの発振周波数の変化幅:単位[Hz/V])が高くなり外来ノイズや電源電圧変動に弱くなり、C/N(Carrier/Noise)特性が劣化するという不具合がある。
一方、VCOは一般にモジュール部品で構成されるため、携帯電話機等の小型化を阻害する要因の一つとなっており、VCOのIC化の要請が高まってきている。しかしながらVCOをIC化する場合、VCOを構成する素子の製造ばらつきで発振周波数が大きく変化してしまい、所望の周波数で位相ロックできないという問題がある。
この問題を解決するためにVCOの並列共振回路に複数の固定容量を並列接続し、IC製造時にレーザー等でトリミングして発振周波数を設定するという方法があるが、ICを個別に調整することになり製造コストを増大させるという問題がある。また、VCO制御感度を高くする方法もあるが、先述したように制御感度を高くすると、外来ノイズや電源電圧変動に弱くなりC/N特性が劣化するという別の問題を招いてしまう。
VCOを含む発振回路に関連する先行技術として、例えば特許文献1、特許文献2が知られている。
特開2003−152535号公報 特開2001−339301号公報
VCOの並列共振回路において、複数のキャパシタまたはインダクタの切換手段を設けることで、共振周波数の細かな切り換えが可能となり、複数の周波数帯(バンド)が利用可能になるという構成が知られている。周波数バンドが単一のVCOでは、図2Aに示すように、周波数fLから周波数fHの広い範囲で発振させるためにVCOの制御感度が高くなってしまう。一方、VCOを複数(N個)の周波数バンドを有する構成にすることで、図2Bに示すように、共振周波数を細かく切り換えられるため、VCOの制御感度を低くすることができ、C/N特性を向上させることができる。
このような複数の周波数バンドVCOを用いた周波数シンセサイザでは、所望の発振周波数を得るため、どの周波数バンドで位相ロックさせることができるかを決定しなくてはならない。
特許文献1または特許文献2では、VCOのIC化においてIC製造時の個別調整によるコスト増を避けるために、外部のPLL制御回路から与えられた分周比設定に基づいて、周波数バンドを自動的に選択している。
特許文献1の周波数シンセサイザの特徴は以下の通りである。まず、複数の周波数バンドを有するVCOについて、周波数調査手段で各バンドの発振周波数をあらかじめ調査し、その結果を記憶装置に記憶する。そしてバンド選択回路において、記憶した値を所望周波数と比較してバンドを選択する。しかし、この方法では、発振周波数を記憶した後でICの温度変化や電源電圧変動等の動作環境の変化が起こると、記憶動作時と実際の動作時とで、VCOの発振周波数が変化する。このため、記憶動作時に記憶したデータをそのまま使用すると、動作時において必ずしも最適なバンドが得られないという問題がある。このような動作環境の変化による発振周波数の変化を予想して、それぞれのバンドの周波数カバー範囲を広くすること、すなわちVCOの制御感度を高くすることが考えられるが、VCOの制御感度を高くすると、先述したように外来ノイズや電源電圧変動に弱くなりC/N特性が劣化するという問題を招く。
一方、特許文献2の周波数シンセサイザは、位相ロックさせるたびにVCOの発振周波数を類推し、最適なバンドをその都度、選択することを特徴とする。このため製造ばらつきだけでなく、温度や供給電圧といった変化にも常に対応できる。
具体的には、外部PLL制御回路から分周比設定が与えられた後、VCOの発振周波数を類推するため基準信号frefと比較信号fdivの時間差を検出する。さらに、基準信号frefと比較信号fdivとの時間差が所定値以内になるまで、すなわち、VCOの発振周波数と所望周波数との差が所定値以内になるまで、バンド切替えと発振周波数の類推を繰り返す。しかし、この方法では、最終的に位相ロックさせるバンドを決定するために、時間差検出動作一回あたりに要する時間に時間差検出動作の回数を乗算した時間だけ、ロックアップタイムが長くなるという問題がある。
バンドの決定に必要な時間を短縮するために一回あたりの発振周波数の類推に要する時間を短くしたとしても、精度が低下するので、所望周波数との差が所定以内になるまでにVCOのバンドを切り換える回数が多くなり、それほどバンドの決定に必要な時間は短縮できない。また、精度の低下により最悪の場合、位相ロックができなくなってしまう。
さらに、VCOの製造バラツキも、発振周波数や各バンドの相対関係が変化するので発振周波数類推の精度低下の要因となる。さらにVCOの制御感度を低くするためにバンド数を増やすと、発振周波数類推の精度に起因するバンド切替えの回数が増加し、バンド決定に必要な時間が増加し、ロックアップタイムが増加する。
これらの理由によりバンド決定に必要な時間が無視できない時間となったとき、ロックアップタイムの仕様を満たすためにループフィルタの定数を変更すると、C/Nが劣化することは周知の事実である。
以上のように、従来のVCOバンド自動選択回路では良好なC/N特性をもつ周波数シンセサイザを得ることが困難である。
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであり、その目的は、複数の周波数バンドを持つVCOを用いて良好なC/N特性が得られ、かつ低コストの周波数シンセサイザを提供することにある。
本発明に係る周波数シンセサイザは、複数の周波数帯で発振可能であり、制御電圧端子に印加される電圧に応じた周波数の信号を発振出力する電圧制御発振器と、電圧制御発振器の周波数を分周した信号を出力する比較分周器と、基準信号の周波数を分周する基準分周器と、比較分周器の出力信号と基準分周器の出力信号との位相を比較し、その位相差を出力する位相比較器と、位相比較器の出力信号を電圧に変換するチャージポンプと、チャージポンプの出力電圧を平滑して電圧制御発振器の制御電圧端子に印加するループフィルタと、発振動作時に電圧制御発振器の周波数帯を設定するバンド制御回路とを備える。
バンド制御回路は、電圧制御発振器の所定数の周波数帯の各々について発振周波数を測定する周波数調査手段と、周波数調査手段によって測定された各周波数帯の発振周波数を記憶する記憶手段と、PLL制御回路から与えられる周波数に基づき、記憶手段に発振周波数が記憶された各発振周波数帯の中から、1つの周波数帯を選択する初期バンド選択手段と、初期バンド選択手段により選択された1つの周波数帯における電圧制御発振器の発振周波数を測定し、該測定した発振周波数に基づき、発振動作に使用する1つの周波数帯を決定し、その決定した周波数帯を前記電圧制御発振器に設定する周波数調整手段とを備える。
本発明に係る周波数シンセサイザは無線通信システムに組み込むことができる。
本発明に係る方法は、複数の周波数帯を有する電圧制御発振器を備えた周波数シンセサイザの制御方法である。その制御方法は、電圧制御発振器に所定電圧を印加した状態で、所定数の周波数帯の各々について電圧制御発振器の発振周波数を測定し、測定した各周波数帯の発振周波数を記憶し、PLL制御回路から与えられる周波数に基づき、発振周波数が記憶されている各発振周波数帯の中から、1つの周波数帯を選択し、電圧制御発振器に所定電圧を印加した状態で、選択された1つの周波数帯における電圧制御発振器の発振周波数を測定し、測定した発振周波数と、発振周波数と基準周波数の誤差とに基づいて、発振動作に使用する1つの周波数帯を決定し、その決定した周波数帯を電圧制御発振器に設定する。
本発明によれば、電圧制御発振器(VCO)を構成する素子の製造ばらつきによる発振周波数の変動があり、さらにICの温度や電源電圧といった環境変化が集積回路の動作中に起こったとしても、VCOの実際の発振周波数に応じて周波数バンドを決定するため、所望の周波数で位相ロックすることができる。かつVCOをIC化できるため小型低コスト化を図ることができる。そして、VCOの共振周波数を細かく切り換えられるため、VCOの制御感度を低くすることができ、またあらかじめ発振周波数を測定して記憶してあるのでVCO発振周波数を精度良く類推できることから、少ない時間でバンドを決定することができ、ロックアップタイムを短縮でき、その結果、良好なC/N特性を得ることができる。
また、この周波数シンセサイザを無線通信システムに備えることにより、小型化かつ安価で通信品質の良い無線通信システムを得ることができる。
以下、添付の図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。
1.周波数シンセサイザの全体構成
図1は本発明における周波数シンセサイザのブロック図である。
周波数シンセサイザは、制御電圧端子を有し、その制御電圧端子に印加される電圧に応じた周波数の信号を出力するVCO(電圧制御発振器)1と、VCO1の出力信号fvcoを分周するプリスケーラ2と、プリスケーラ2の出力信号をカウントするカウンタ3と、水晶発振子を使用した精度の高い周波数で発振する基準発振回路(以下「TCXO」という。)4と、TCXO4の出力信号foscを分周する基準分周器5と、カウンタ3の出力信号fdivと基準分周器5の出力信号frefの位相を比較して位相差を出力する位相比較器6と、位相比較器6の出力信号を電圧または電流に変換するチャージポンプ7と、チャージポンプ7の出力を平滑化するループフィルタ8とを備える。
VCO1は複数の周波数帯(バンド)を有し、発振周波数を細かく切り換えることを可能とする。すなわち、VCO1は図2Bに示すように発振周波数の低い順から、バンド1、バンド2、…、バンドNというようにN個のバンドを有する。プリスケーラ2とカウンタ3は、パルススワロウ型の可変分周器20を構成する。位相比較器6、チャージポンプ7、ループフィルタ8、VCO1、及びプリスケーラ2とカウンタ3は閉ループを構成し、これは一般的なPLL回路の構成と同様である。
周波数シンセサイザはさらに、VCO1の周波数帯を制御するバンド制御部50を備える。バンド制御部50は、VCO1の各バンドの固定電圧V1での発振周波数を測定する周波数調査部10と、周波数調査部10による測定結果を記憶する記憶回路11と、周波数調整するときの初期バンドを決定する初期バンド選択回路12と、実際に利用するバンド群を決定する周波数調整部13とを含む。
記憶回路11は、各バンドの発振周波数の情報として、実際には分周比設定の情報を記憶する。これは、「分周比設定」と「発振周波数」とは比例関係にあることから、分周比設定が決定されれば一義的に発振周波数が決まるからである。なお、本実施形態の説明においては、「分周比設定」と「発振周波数」の用語を同義に用いることがある。
初期バンド選択回路12は、記憶回路11に記憶されているVCO1の発振周波数と、PLL制御回路14から提供される分周比設定1とから初期バンドを決定する。周波数調整手段13は、初期バンド選択回路12により決定されたバンド群の中から、位相ロックする際に実際に使用する一つのバンドを決定する。周波数調査部10からのVCO制御信号1または周波数調整部13からのVCO制御信号2によって、VCO1のバンドを切り替えることができる。
また、周波数シンセサイザは2つのスイッチ9、18を有する。
スイッチ9は、周波数調査部10からのSW制御信号1または周波数調整部13からのSW制御信号2によって、切替えられる。スイッチ9は、チャージポンプ7の出力または所定のバイアス電圧V1をループフィルタ8に接続する。なお、スイッチ9は、ループフィルタ8の出力または所定のバイアス電圧V1をVCO1に供給するように設けられてもよい。なお、本実施形態では、所定のバイアス電圧V1は図2Bに示す下限の電圧VLに等しい電圧に設定している。スイッチ9は、周波数シンセサイザが通常の発振動作を行うときは、ループフィルタ8側に切替えられ、VCO1の周波数バンドの発振周波数の調査、初期バンドの選択、最適バンドの設定が行われるときは、電圧源V1側に切替えられる。
スイッチ18はカウンタ3に設定される分周比を切り替えるものであり、周波数調査部10からの分周比設定2またはPLL制御回路14からの分周比設定1をカウンタ3に供給する。スイッチ18は周波数調査部10からのSW制御信号3によって切替えられる。
2.周波数シンセサイザの動作
2.1 動作概要
本実施形態の周波数シンセサイザは、バンド制御部50以外は、一般的な周波数シンセサイザと同様の構成を有し、同様の発振動作を行う。バンド制御部50は発振動作を開始前に、VCO1において使用する周波数バンドとして、複数の周波数バンドの中から最も好適な1つの周波数バンドを決定する。バンド制御部50の動作概要を以下に示す。
(ステップ1)VCOの各バンドの発振周波数の調査(測定)、記憶
周波数シンセサイザが組み込まれた機器の電源が投入されると、最初に、バンド制御部50は、VCO1の各バンドの発振周波数(分周比)を調査し、その結果を記憶する。より具体的には、VCO1に固定電圧V1を印加し、VCO1のいくつかの所定のバンドについて、発振周波数(分周比)を測定し、測定結果を記憶回路11に記憶する。
その後、PLL制御回路14から発振周波数(分周比)を受信し、記憶しておいた各バンドの発振周波数(分周比)を参照して、動作させるべき1つのバンドを決定し、VCO1をその決定したバンドで発振動作させる。より具体的には以下の2つの動作を行う。
(ステップ2)初期バンドの選択
PLL制御回路14からの分周比設定値を、各バンドに対して記憶した分周比設定の値のそれぞれと比較し、PLL制御回路14からの分周比設定に近い値の分周比を持つ1つのバンドを「初期バンド」として選択する。
(ステップ3)最適バンドの設定
その後、VCO1の周波数バンドを、選択した初期バンドに設定し、VCO1に固定電圧V1を印加し、初期バンド上での発振周波数を測定する。測定した発振周波数と基準周波数との誤差を検出し、その誤差に基づいて、実際に発振動作に使用する最適なバンドを選択する。そして、選択したバンドでVCO1を発振動作させる。
以下、バンド制御回路50の動作の詳細を上記の各ステップ毎に説明する。
2.2 VCOの各バンドの発振周波数の調査(測定)、記憶
本処理は、主としてバンド制御回路50内の周波数調査部10により実現される。図3は本実施形態における周波数調査部10のブロック図であり、図4は周波数調査部10の動作フローチャートである。
図3において、周波数調査部10は、カウンタ101、102、Dフリップフロップ103、分周比切替回路104、判定回数カウンタ106、リセット生成部105、VCO制御回路107、SW制御回路108及び記憶データ生成回路109を有する。
カウンタ101は基準分周器5の出力信号frefをカウントし、カウンタ102はカウンタ3の出力信号fdivをカウントする。カウンタ101とカウンタ102は同じ数だけカウントする。カウンタ101およびカウンタ102それぞれの出力は、リセット時はLレベル(以下「L」という。)であるが、カウント終了と同時にHレベル(以下「H」という。)になる。
判定回数カウンタ106は、カウンタ101の出力信号CNTrefによって分周比判定動作の終了の検出を行うとともに、終了の検出回数をカウントし、その結果を判定回数信号として出力する。判定回数信号は図4のフローチャート内の変数jに相当する。
分周比切替回路104はこの判定回数信号によって分周比の増減量ΔMnを決定する(増減量ΔMnの詳細は後述する。)。
VCO制御回路107は、判定回数カウンタ106の出力を判定基準値と比較し、判定回数が判定基準値に達したときに、1つのバンドの周波数調査が終了したと判断し、次のバンドの周波数を調査するために、VCO1のバンドの切替えのための制御信号(VCO制御信号1)を生成する。
記憶データ生成回路109は、判定回数が判定基準値に達したときに1つのバンドの周波数調査が終了したことを検出し、そのときの分周比設定2とVCO制御信号1とから、記憶させるデータを生成して、記憶回路11に記憶させる。
SW制御回路108は、周波数の調査中であることを検出し、スイッチ9及びスイッチ18を切り替えるためのSW制御信号1およびSW制御信号3を生成する。
リセット生成部105はリセット信号1を生成する。リセット信号1は分周比比較動作の開始時にカウンタ3、101、102と、プリスケーラ2とをリセットし、基準分周器5の出力信号frefに同期してリセットを解除することで比較動作の精度を向上させる。
一般にVCOの発振周波数を正確に知るためには、VCOの1秒間のクロック数をカウンタで計数するか、または、VCOのクロック数を所定期間計数して1秒間の周波数に換算することが必要である。しかし、このためには比較的複雑な演算が必要となる。本実施形態では、各バンドについて、基準信号frefの周波数frが比較信号fdivの周波数fdと等しくなるときの分周比を検出し、記録しておき、この記録した分周比を、外部から供給される分周比設定と比較し、VCO1で動作させるバンドを決定する。この方法によれば、どのバンドで動作させるべきか容易に演算することができる。なお、求める分周比M、基準信号frefの周波数fr、VCO出力fvcoの間には以下の関係が成り立つ。
fvco=fr×M
以下、図4を参照し、周波数調査部10の動作を説明する。
まず、スイッチ9が切替えられ、所定電圧V1がループフィルタ8に接続される(S11)。VCO1の制御端子に固定電圧V1を印加し、VCO1が一定周波数で安定して発振するまで待つ(S12)。
調査対象のバンドを指定する変数iを1に設定する(S13)。調査対象バンドをバンドiに設定する(S14)。判定回数を示す変数jを1に設定する(S15)。
この状態で、分周比切替回路104において所定の分周比M'1を設定する(S16)。
そして、カウンタ101とカウンタ102のリセットを同時に解除し、基準周波数信号frefと比較周波数信号fdivそれぞれのカウントを開始させ、周波数の測定を行う(S17)。カウンタ101およびカウンタ102それぞれの出力は、リセット時は「L」であるが、カウント終了と同時に「H」になる。Dフリップフロップ103には、信号CNTrefをCK入力に、信号CNTdivをD入力にそれぞれ接続する。カウンタ101のカウントが終了すると、信号CNTrefが「L」から「H」に変化するので、Dフリップフロップ103から、CNTdivの値が信号Judgeとして出力される。これにより、一回分の測定が終了する。
続いて、信号Judgeに基づいて周波数の判定を行う(S17)。信号Judgeが「L」であるとき、カウンタ101のカウント終了時にカウンタ102が未だカウント中であることを意味する。すなわちカウンタ3の出力信号fdivの周波数fdが、基準分周器5からの基準信号frefの周波数frより低く(fd<fr)、また、このときはfvco=fd×M'1が成り立つことから、M<M'1であると判定できる。同様に信号Judgeが「H」のとき、M>M'1であると判定できる。
上記からわかるように信号CNTrefが「L」から「H」に変わることは、一回の分周比測定動作及び判定動作の終了を意味する。信号CNTrefによって一回の分周比判定動作の終了が検出されると、分周比切替回路104はその結果の信号Judgeに応じて分周比を増減させる(S18)。
一回の分周比判定動作が終了すると、リセット生成部105がカウンタ101とカウンタ102をリセットし、次の分周比判定動作を開始する。
分周比の増減量について説明する。一回目の増減量ΔM1はあらかじめ決めた正の値を設定する。2回目以降、n回目の増減量ΔMnは、n−1回目に増減させた値ΔMn-1よりも小さい正の値とする。分周比の増減について具体例をあげて説明する。
まず、一回目の分周比判定動作における分周比がM'1であり、判定の結果(S17)、信号Judgeが「H」であったとする。このとき、求める分周比MはM'1<Mであるので、2回目の分周比判定動作では分周比を増加させる(S18)。2回目の分周比判定動作では、分周比M'2=M'1+ΔM1として行う(S16)。2回目の判定の結果(S17)、信号Judgeが「L」であったならば、求める分周比MはM<M'2である。一回目の分周比判定結果と合わせて、M'1<M<M'2であることがわかる。これにより、分周比MがΔM1の精度で求められる。
3回目の判定は、2回目の分周比判定結果において信号Judgeが「L」であったことから、分周比M'3=M'3−ΔM2として行う。ここで0<ΔM2<ΔM1である。
3回目の判定の結果、信号Judgeが「L」であったならば求める分周比Mは、M<M'3であり、一回目、2回目の分周比判定結果と合わせて、M'1<M<M'3(<M'2)であることがわかる。3回目の分周比判定で、MはΔM2の精度で求められ、2回目よりも良い精度で分周比Mが求められていることがわかる。
以上のようにして必要な精度が得られるまで、すなわち、増減量ΔMnが所定値以下になるまで、分周比判定を繰り返す(S19、S20)。これにより、求める分周比Miが得られる。なお、n回目の増減量ΔMnはn−1回目に増減させた値ΔMn-1の1/2にすると、効率良く求めることができる。
また、基準分周器5の出力frefとカウンタ3の出力fdivの周波数を比較して分周比の判定を行っているので、プリスケーラ2とカウンタ3で構成されるパルススワロウ分周器20が、一般的に知られているフラクショナルN方式の周波数シンセサイザで用いられている分周器のように瞬時的には出力信号の分周比が変化するようなものであっても、正しく分周比の判定を行うことができる。このことは、先述のn回目の増減量ΔMnが分数であっても問題はなく、すなわち求める分周比Mを精度良く求めることができる。
また、リセットを有するプリスケーラ2とカウンタ3を用いれば、分周比判定動作の開始時にこれらのリセット信号を信号frefに同期させて解除することで、信号frefと信号fdivの位相をそろえることができるので、さらに求める分周比Mを精度良く求めることができる。
このようにしてVCO1の所定バンドの各々について同様の調査を行い、得られた各バンドの分周比Miの値を記憶回路11に記録していく(S21、S22、S23)。なお、分周比Miの値の調査、記録は、一部の所定バンドのみについて行えば十分であり、必ずしもVCO1の全てのバンドについて調査する必要はない。この理由については後述する。記録すべきバンドの周波数を全て記録したならば分周比判定動作を終了し、アイドルモードへと移行する。
また、上記の説明では、カウンタ101のカウント終了時に、カウンタ102の状態から出力信号fdivの周波数fdと、基準分周器5からの基準信号frefの周波数frの大小関係を判断しているが、カウンタ102のカウント終了時のカウンタ101の状態に基づいてそれらの周波数の大小関係を判断することもできる。このためには、Dフリップフロップ103において、D入力に信号CNTrefを、CK入力に信号CNTdivをそれぞれ接続する。
以上のようにして、周波数シンセサイザは電源投入時等に、まず、VCO1の所定バンドについて所定電圧V1での発振周波数(分周比)を調査し、記録する。その後、外部のPLL制御回路14から分周比設定にしたがい、周波数シンセサイザ本来の発振動作を開始する前に、記憶した各バンドの発振周波数(分周比)を用いて、実際に使用するVCO1の最適なバンドを設定する。以下、このVCO1の最適バンドの設定動作について説明する。
2.3 初期バンドの選択
最適バンドを求めるために、まず、記憶回路11に記憶した各バンドの分周比設定(周波数)を用いて、1つのバンドを初期バンドとして選択する。
本実施形態の周波数シンセサイザでは、VCO1は、製造時の素子ばらつきと、温度や電源電圧といった環境変化が起こっても所定の周波数範囲(周波数fHからfLまで)において位相ロック可能であり、かつ、温度や電源電圧といった環境変化に対して発振周波数の変動が、隣接するA個のバンド以内に収まるように設計されているとする。これは、VCO1がN個のバンドを有する場合、ある環境下においてバンドXが選択され、発振周波数fで発振していたならば、環境が変化してもバンド(X−A)、バンド(X−A+1)・・・バンドX・・・バンド(X+A−1)、バンド(X+A)のいずれかのバンドにおいて周波数fで発振可能であることを意味する。ここで、1≦X−A,X+A≦Nかつ2A+1<Nである。この場合、初期バンド(バンドX)は、バンドA+1からバンドN−Aの中から選べば良い。
なお、初期バンド(バンドXとする)が決定されると、周波数調整部13により、初期バンド(バンドX)の前後の(2A+1)個のバンド(バンド(X−A)、バンド(X−A+1)、…、バンドX、…、バンド(X+A−1)、バンド(X+A))の中から、PLL制御回路14で指示された所望周波数(分周比)で位相ロックするためのバンドが選択される。
初期バンドの選択は主として初期バンド選択回路12により実行される。図5に初期バンド選択回路12の構成を示す。
初期バンド選択回路12は、PLL制御回路14からカウンタ3に設定される分周比設定と記憶回路11に記憶されている分周比とを比較するコンパレータCMP(A+1)、…と、隣接する2つのコンパレータ間の出力の排他的論理和を演算するEORゲートEOG(A+1)、…とから構成される。ここで、初期バンド選択回路12による結果を短時間で得るためには、図5に示すように、記憶したVCO1の周波数バンドに応じた数のコンパレータ(CMP(A+1)〜CMP(N−A))と、(N−2A−1)個のEORゲート(EOG(A+1)〜EOG(N−A−1))とを設けてやればよい。このような回路構成によれば、比較結果が「L」から「H」になる境界のEORゲートの出力のみハイレベルになるので、そのEORゲートの出力に対応したバンドを初期バンドとして選択する。もし、EORゲートEOG(A+1)、…の出力が全て「L」ならば初期バンドはバンド(A+1)を選択し、すべて「H」ならばバンド(N−A)を選択すれば良い。なお、処理時間に余裕があるならば、コンパレータとその判定結果を保持するラッチ回路と、EORゲートとをそれぞれ1つずつ設けて、それらを時分割で動作させるように構成しても良い。このように、初期バンド選択回路12は、PLL制御回路14からの分周比設定に近い分周比を持つバンドを初期バンドとして選択する。
なお、前述のように、初期バンド(バンドX)はバンドA+1からバンドN−Aの中から選べば良いことから、VCO1の発振周波数も、これらのバンドに対するものだけ調査し、記憶しておけば良いことがわかる。もし、所望の周波数が、記録した周波数の中で最も周波数の低いバンド(A+1)よりもさらに低い周波数であったなら、初期バンドはバンド(A+1)とすれば良い。これは初期バンドが(A+1)であれば周波数調整部13はバンド1からバンド(2A+1)の範囲でバンド選択を行うからである。同様に、所望の周波数が記録しているなかで最も周波数の高いバンド(A+1)よりさらに高い周波数であったなら、初期バンドはバンド(N−A)とすれば良い。よって周波数調査部10および記憶回路11はバンド(A+1からバンド(N−A)まで調査して記録すればよいことがわかる。さらに、発振周波数の調査を最も周波数の低いバンド1から昇順に行ったとき、あるバンドの発振周波数がfHより高くなったなら、このバンドより高い周波数のバンドを調査する必要がない。なぜなら、これより周波数の高いバンドが初期バンドとなることがあり得ないからである。同様な理由から、発振周波数の調査を周波数の最も高いバンドNから降順に行ったとき、あるバンドの発振周波数がfLより低くなったときは、それ以上周波数調査する必要はない。
2.4 最適バンドの設定
初期バンドの選択後、周波数調整部13により、発振動作に実際に使用する最適バンドが決定され、VCO1に設定される。周波数調整部13は、初期バンド(バンドX)及びその前後に隣接する(2A+1)個のバンドの中から、所望の周波数で位相ロック可能な1つのバンドを選択する。
図6は周波数調整部13のブロック図である。周波数調整部13は、カウンタ601、602、時間差検出部603、時間差判定部604、VCO制御回路605、SW制御回路606を有する。
まず、PLL制御回路14から新たに分周比設定1が設定されると、初期バンド選択回路12から初期バンドの情報がVCO制御回路605に入力される。VCO制御回路605は、初期バンドとして選択されたバンドでVCO1を発振させる。このとき、SW制御回路606は所定電圧V1がVCO1に供給されるようにスイッチ9を切り替え、VCO1を一定周波数で発振させる。
その後、発振周波数の調整動作を行う。カウンタ601、602は時間差判定部604により同時にリセットが解除され、それぞれ信号frefおよび信号fdivを一定数(N)だけカウントする。カウンタ601、602はそれぞれカウント終了時に信号CNTref2、CNTdiv2を時間差検出部603に出力する。
所望周波数(分周比設定1により定まる)をf、その分周比をMlock、VCO1の発振周波数をfv、カウンタ601のリセット解除からカウント終了までの経過時間をCNTref2、カウンタ602のリセット解除からカウント終了までの経過時間をCNTdiv2とすると、次の関係が成り立つ。
CNTref2 = N×Mlock×f
CNTdiv2 = N×Mlock×fv
よって、時間差検出部603で経過時間CNTref2と経過時間CNTdiv2の時間差を検出することで、所望周波数fとVCO1の発振周波数の差を知ることができる。なお、カウンタ3およびプリスケーラ2を信号frefに同期してリセット解除することでより正確に信号fと信号fvの周波数差を検出することができる。時間差検出部603はCNTref2、CNTdiv2を検出し、それぞれの信号の時間差をプリスケーラ2の出力信号fckで計数する。なお、ここでは、時間差をプリスケーラ2の出力信号fckを用いて計数したが、その代わりに、TCXO4の出力信号foscを用いてもよい。
VCO制御回路605は、時間差検出結果と、記憶回路11に記憶されているVCO1の発振周波数データとに基づいて、所望周波数fでロック可能な最適バンドを予測し、その予測したバンドにVCO1の動作バンドを切り替える。最適バンドの予測はA=2のときであれば例として以下のように行う。
まず、時間差検出結果と、記憶回路11に記憶されているVCO1の発振周波数データとから、初期バンド(バンドX)におけるVCO1の実際の発振周波数を類推する。類推した初期バンドの発振周波数が所望周波数fよりも高く、かつ、その周波数差が1バンド以内ならば、1段階下のバンド(バンドX−1)を最適バンドと推測する。類推した初期バンドの発振周波数が所望周波数fよりも低く、かつ、その周波数差が1バンド以内ならば、そのバンドXを最適バンドと推測する。類推した初期バンドの発振周波数が所望周波数fよりも低く、かつ、その周波数差が1バンド以上2バンド以内ならば、1段階上のバンド(バンドX+1)を最適バンドとして推測する。類推した初期バンドの発振周波数が所望周波数fよりも低く、かつ、周波数差が2バンド以上なら2段階上のバンド(バンドX+2)を最適バンドと推測する。
以上の動作を1回の周波数調整動作とする。
時間差判定部604は、時間差検出結果と、時間差の検出精度やバンドの予測精度をもとに所望周波数fが現在のVCO1のバンドでロック可能か否かを判断する。ロック不可能と判断したときは再びリセット信号2を出力する。そして、切り替え後の新たなVCO1のバンドで再び周波数調整動作を行い、ロック可能と判断されるまで繰り返す。
以上のようにして最適バンドを決定し、VCO1においてその決定した最適バンドを設定し、発振動作させる。
本実施形態では、VCO1の各バンドの発振周波数を測定し、記憶した後、発振動作の開始直前に、再度、VCO1の発振周波数を測定することで、最終的に使用する最適バンドを求めている。これにより、VCO1の各バンドの測定した発振周波数を記憶してから発振動作の開始までに動作環境が変化した場合であっても、その変化による影響を受けることなく、精度よく最適バンドを求めることができる。
周波数調整動作はPLL制御回路14から所望周波数の分周比設定が送信された後に行われるので、周波数調整が動作している時間がロックアップタイムに加算されることになる。従来の周波数調整回路ではロック可能なバンドを予測する精度が低いため周波数調整動作の回数が多くなってしまい、その結果、ロックアップタイムが長くなってしまう。これに対し、本発明においては、以下の2つの工夫によりロック可能なバンドの予測精度を高めることができ、ロックアップタイムを短くできる。
第1に、前述したように、初期バンドであるバンドXで周波数調整動作を行うことである。これにより、VCO1は初期バンドのバンドXとその隣り合うA個のバンドの合計2A+1個のバンドで発振するように設計されているので、ロック可能なバンドは2A+1個までと予測することが可能となる。
第2に、各バンドの発振周波数を記憶していることである。記憶したバンドXの発振周波数と、時間差検出結果から推測される現在のバンドXの発振周波数とがわかれば、記憶した他のバンド(例えば、バンドX+1)の発振周波数から、他のバンドの現在の発振周波数を精度良く予測することができる。
このように本発明によって短時間で周波数調整動作を終えることができ、ロックアップタイムを短縮することができる。これにより、前述した理由によりC/N特性が良好な周波数シンセサイザを得ることができる。
3.無線通信システムへの応用
本実施形態の周波数シンセサイザを無線通信システムに適用した場合の例を図7に示す。本実施形態の周波数シンセサイザにより、小型化かつ安価で通信品質の良い無線通信システムを実現することができる。図7に示す例は、アンテナ901、ローノイズアンプ902、ミキサ903、904、90°位相変化器、周波数シンセサイザ800、ベースバンド回路お905を備える一般的なダイレクトコンバージョン方式の受信システムに対する概略構成を示した図である。周波数シンセサイザ800として、上述した周波数シンセサイザを用いている。なお、本実施形態の周波数シンセサイザは、ダイレクトコンバージョン方式以外の方式の無線通信システムや、その他、周波数シンセサイザを用いる電子機器に対しても適用できることは言うまでもない。
本発明は、複数の発振周波数帯を有するVCOを備えた周波数シンセサイザに有用であり、また、周波数シンセサイザを備えた種々の電子機器、例えば、無線通信システムに有用である。
本発明の実施形態の周波数シンセサイザのブロック図 単一の発振周波数帯を有するVCOにおける、制御電圧と発振周波数の関係を示す図 複数の発振周波数帯を有するVCOにおける、制御電圧と発振周波数の関係を示す図 周波数調査部のブロック図 周波数調査部の動作フローチャート 初期バンド選択回路のブロック図 周波数調整部のブロック図 本実施形態の周波数シンセサイザを用いた無線通信システムのブロック図
符号の説明
1 電圧制御発振器(VCO)
2 プリスケーラ
3 カウンタ
4 TCXO
5 基準分周器
6 位相比較器
7 チャージポンプ
8 ループフィルタ
9、18 スイッチ
10 周波数調査部
11 記憶回路
12 初期バンド選択回路
13 周波数調整部
14 PLL制御回路
20 パルススワロウ分周器

Claims (8)

  1. 複数の周波数帯で発振可能であり、制御電圧端子に印加される電圧に応じた周波数の信号を発振出力する電圧制御発振器と、
    前記電圧制御発振器の周波数を分周した信号を出力する比較分周器と、
    基準信号の周波数を分周する基準分周器と、
    前記比較分周器の出力信号と前記基準分周器の出力信号との位相を比較し、その位相差を出力する位相比較器と、
    前記位相比較器の出力信号を電圧に変換するチャージポンプと、
    前記チャージポンプの出力電圧を平滑して前記電圧制御発振器の制御電圧端子に印加するループフィルタと、
    発振動作時に前記電圧制御発振器の周波数帯を設定するバンド制御回路とを備え、
    前記バンド制御回路は、
    前記電圧制御発振器の所定数の周波数帯の各々について発振周波数を測定する周波数調査手段と、
    該周波数調査手段によって測定された各周波数帯の発振周波数を記憶する記憶手段と、
    PLL制御回路から与えられる周波数に基づき、前記記憶手段に発振周波数が記憶された各発振周波数帯の中から、1つの周波数帯を選択する初期バンド選択手段と、
    前記初期バンド選択手段により選択された1つの周波数帯における電圧制御発振器の発振周波数を測定し、該測定した発振周波数に基づき、発振動作に使用する1つの周波数帯を決定し、その決定した周波数帯を前記電圧制御発振器に設定する周波数調整手段と
    を備えたことを特徴とする周波数シンセサイザ。
  2. 前記周波数調査手段は、前記基準分周器の出力信号を所定数だけカウントする第1のカウンタと、前記比較分周器の出力信号を所定数だけカウントする第2のカウンタとを有し、前記第1カウンタのカウント終了を検出し、その時の第2カウンタの状態と前記比較分周器の分周比とに基づいて、前記電圧制御発振器の発振周波数を測定する、ことを特徴とする、請求項1に記載の周波数シンセサイザ。
  3. 前記周波数調査手段は、前記基準分周器の出力信号を所定数だけカウントする第1のカウンタと、前記比較分周器の出力信号を所定数だけカウントする第2のカウンタとを有し、前記第2カウンタのカウント終了を検出し、その時の第1カウンタの状態と前記比較分周器の分周比とに基づき、前記電圧制御発振器の発振周波数を測定することを特徴とする、請求項1に記載の周波数シンセサイザ。
  4. 前記初期バンド選択手段は、前記PLL制御回路から与えられる周波数を、前記記憶手段に記憶した各発振周波数と比較し、前記1つの周波数帯を指定するための信号を生成する比較器を備えたことを特徴とする請求項1記載の周波数シンセサイザ。
  5. 前記周波数調整手段は、前記電圧制御発振器に固定電圧を印加して前記初期バンド選択手段により選択された周波数帯で発振動作させ、その際得られる発振周波数と、該発振周波数と基準周波数の誤差とに基づいて、発振動作に使用する1つの周波数帯を決定する、ことを特徴とする請求項1記載の周波数シンセサイザ。
  6. 前記周波数調整手段は、前記基準分周器の出力信号と前記比較分周器の出力信号の周波数差と、前記記憶手段に記憶されているその周波数帯の発振周波数とに基づいて、他の周波数帯の発振周波数を予測する、ことを特徴とする請求項1に記載の周波数シンセサイザ。
  7. 請求項1記載の周波数シンセサイザを備えた無線通信システム。
  8. 複数の周波数帯を有する電圧制御発振器を備えた周波数シンセサイザの制御方法であって、
    前記電圧制御発振器に所定電圧を印加した状態で、所定数の周波数帯の各々について、前記電圧制御発振器の発振周波数を測定し、
    測定した各周波数帯の発振周波数を記憶し、
    PLL制御回路から与えられる周波数に基づき、発振周波数が記憶されている各発振周波数帯の中から、1つの周波数帯を選択し、
    前記電圧制御発振器に所定電圧を印加した状態で、前記選択された1つの周波数帯における電圧制御発振器の発振周波数を測定し、該測定した発振周波数と、該発振周波数と基準周波数の誤差とに基づいて、発振動作に使用する1つの周波数帯を決定し、
    その決定した周波数帯を前記電圧制御発振器に設定する
    ことを特徴とする周波数シンセサイザの制御方法。
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