JP4104992B2 - ガスタービン発電システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はガスタービンに流体を加えて出力を増強するようにしたガスタービン発電システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、発電機を駆動するガスタービンは、定格最大出力で運用するようにすれば、燃費が高くなり経済的であるが、この場合、発電所にトリップ事故が発生して供給電力が低下し、系統周波数が低下したとしても定格最大出力にて運転されているために、出力に余裕はなくこれ以上の出力増加は不可能である。
【0003】
このように、ガスタービンを定格最大出力にて運転した場合、ガスタービン自体では系統安定性の面については何らサポートをすることができない。そのため実際には、あらかじめ一部の発電機に部分負荷運転を行わせることにより出力の裕度を持たせ、系統周波数が低下した際は部分負荷運用中のガスタービン発電機の出力を増強し、不足分を補うように運用していた。しかし、この方法では部分負荷運転をするガスタービンは発電効率が悪く、コスト面でのロスが多い。
【0004】
このために、通常運用においては定格最大出力で運転しながらも、系統周波数が低下した際には機器に損傷や過大な寿命消費を与えることのない、緊急避難的な出力増加手段が求められていた。
【0005】
一方、燃焼器に水を投入してガスタービンの出力を増強する技術は特許文献1で知られており、また、ガスタービン圧縮機の入口から水滴を噴霧することにより、ガスタービン出力を増加することも特許文献2で知られている。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−9308号、段落(0007)
【特許文献2】
特開2002−201958号、段落(0002)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術は、いずれも系統周波数の変動時ガスタービンの出力を増強させて系統安定化を図ることを課題とする発明ではなく、当然のことながら系統周波数の安定時および変動時にどのようにガスタービンを運転制御するのかについて考慮されていない。
本発明の目的は、系統周波数が低下した場合、ガスタービンの出力増強を行い、系統安定化を図ることのできるガスタービン発電システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に係るガスタービン発電システムの発明は、空気圧縮機、燃焼器、ガスタービン本体からなるガスタービンと、このガスタービンにより駆動される発電機とからなるガスタービン発電システムにおいて、前記ガスタービンの回転数に基づいて電力系統の周波数を求める周波数変換手段と、前記ガスタービンへ冷却媒体を投入する冷却媒体供給手段と、前記周波数変換手段の出力周波数と設定値とを比較して出力周波数が設定値よりも低下したとき、予め定められた時間分だけ前記冷却媒体供給手段に対して冷却媒体を投入する指令を出力する演算手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
また、請求項5に係るガスタービン発電システムの発明は、空気圧縮機、燃焼器、ガスタービン本体からなるガスタービンと、このガスタービンにより駆動される発電機とからなるガスタービン発電システムにおいて、前記ガスタービンの回転数に基づいて電力系統の周波数を求める周波数変換手段と、前記空気圧縮機の圧縮空気の一部を前記ガスタービン本体の高温部冷却用に供給し、遮断可能に構成された高温部冷却用系統と、前記周波数変換手段の出力周波数が設定値よりも低下したとき、前記高温部冷却用系統を遮断する指令を出力する演算手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、各図を通じて共通する部分には同一符号をつけて説明を省略する。
【0011】
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係るガスタービン発電システムの構成図である。図1において、1は大気から吸入した空気を圧縮して高温高圧の圧縮空気にして吐出する空気圧縮機、2はこの空気圧縮機1から吐出された圧縮空気により燃料を燃焼させる燃焼器である。3はこの燃焼器2から受け入れた燃焼ガスの断熱膨張により回転トルクを発生させ、回転軸4を介して前記空気圧縮機1と発電機5とを駆動するガスタービン本体である。なお、説明の便宜上、空気圧縮機1、燃焼器2およびガスタービン本体3をガスタービン6と称する。
【0012】
7は前記回転軸4に設けられ、ガスタービン回転数を計測する回転数検出器であり、8はこの回転数検出器7で計測したガスタービン回転数を入力し回転数から系統周波数Nを演算によって求める(推定する)周波数変換器である。9はこの周波数変換器8から出力された系統周波数Nとあらかじめ設定されている系統周波数低設定値Nsetとを比較し、系統周波数Nが系統周波数低設定値Nsetよりも低い周波数の場合(N<Nset)のみ、動作して弁開放指令Rを出力する演算手段としての比較演算部である。
【0013】
前記系統周波数低設定値Nsetは、ガスタービン6の平常運転時の回転速度から求めた周波数(定格周波数)Nsに対し、どのくらいの周波数まで低下したら動作させるべきか、運用上決めればよい値であり、例えば,定格値の95%程度の値に設定されている。
【0014】
10は空気圧縮機1入口から冷却媒体としての例えば水を供給するための冷却媒体供給手段である冷却媒体供給系統であり、11冷却媒体供給源、12はこの冷却媒体供給系統10の配管中に設けられた遮断弁であり、ガスタービン6の平常運転時すなわち前記演算手段9が動作していないときは、全閉状態の位置(これを便宜上平常位置という)に維持され、水は空気圧縮機1に投入されない。しかし、前記演算手段9が動作し冷却媒体を投入する指令、すなわち弁開放指令Rを受けたときは、全開状態の位置(これを便宜上出力増強位置という)に切り替え、水を空気圧縮機1入口に投入する。
【0015】
以上のように構成したガスタービン発電システムにおいて、ガスタービンと連係している電力系統の周波数が安定している状態では、ガスタービン6は定格回転数を維持して運転しており、周波数変換器8から出力された系統周波数Nは定格周波数Nsに等しい。このとき、系統周波数Nは系統周波数低設定値Nsetよりも大きいので、演算手段9からは弁開放指令Rは生じない。したがって、電力系統の周波数が安定している状態では、遮断弁12は平常位置に維持され、空気圧縮機1には冷却媒体は供給されず、空気圧縮機1に吸入された空気は水で冷却されずに圧縮され、燃焼器2に供給される。
【0016】
ところが、電力系統に故障が発生して系統周波数が低下すると、電力系統と連系しているガスタービン6の回転数も低下する。そしてガスタービン6の回転数に基づく周波数変換器8の出力である系統周波数Nが系統周波数低設定値Nsetよりも低下する(N<Nset)と、演算手段9は動作して弁開放指令Rを出力する。
【0017】
この弁開放指令Rは遮断弁12を全閉状態位置(平常位置)から全開状態位置(出力増強位置)に切り替え制御し、冷却媒体供給系統10を連通させ冷却媒体供給源11から前記空気圧縮機1入口に水を投入する。
【0018】
この結果、空気圧縮機1に供給される空気の温度が下がり、ガスタービンは出力を増強し、発電機5の発電電力を増やし、電力系統周波数を回復させる。
このようにして、系統周波数の急減時、空気圧縮機に水を供給することによって、ガスタービンの出力を増強し系統周波数の安定化を図ることができる。
【0019】
また、水の投入位置を空気圧縮機入口としているので、低い供給圧力にて水を投入することが可能となり、特別な加圧設備を持つことなく、ガスタービン出力を増強し、系統周波数安定化を図ることが可能となる。
【0020】
なお、以上の説明ではガスタービンに水を投入する位置を空気圧縮機入口としたが、空気圧縮機出口でもよいし、あるいは燃焼器内であってもよい。空気圧縮機出口に水を投入すれば、燃焼器内に水が通過することとなり、空気圧縮機入口に水を投入する場合に比べ、より低NOx化を図ることができ、環境負荷を低減させながら、ガスタービン出力を増強し、系統周波数安定化を図ることが可能となる。
【0021】
また、水の投入する位置を燃焼器内とした場合、直接火炎に水を吹き付けるため、空気圧縮機出口に水を投入する場合と比較してさらに的確に低NOx化を図ることができ、環境負荷を低減させながら、系統周波数安定化を図ることが可能となる。
【0022】
(第2の実施の形態)
図2は本発明の第2の実施の形態に係るガスタービン発電システムの構成図である。本実施の形態と第1の実施の形態(図1)との主な相違点は、冷却媒体供給系統10を新たに設けることなく、既設の空気圧縮機水洗水供給設備13を冷却媒体供給系統として兼用させるように構成したことにある。その他の構成については図1と同じなので説明を省略する。
【0023】
図2において、電力系統に故障が発生し、系統周波数の低下にともなってガスタービン6の回転数が低下し、周波数変換器8から出力される系統周波数Nが系統周波数低設定値Nsetよりも低下する(N<Nset)と、演算手段9は弁開放指令Rを生ずる。
【0024】
弁開放指令Rにより、空気圧縮機水洗水供給設備13のポンプ14が作動し、遮断弁12を通して空気圧縮機水洗用噴射ノズル15から水が空気圧縮機1内に噴射する。
【0025】
この結果、空気圧縮機1に供給される空気の温度が下がるので、ガスタービンの出力は増強し、発電機5の発電電力を増やし、電力系統周波数を回復させ、電力系統を安定化させる。
【0026】
(第3の実施の形態)
図3は本発明の第3の実施の形態に係るガスタービン発電システムの構成図である。本実施の形態の特徴とするところは、蒸気タービンを設けてコンバインドサイクル発電プラントを構成し、かつボイラ給水ポンプ25からボイラ22に至るボイラ給水管19の途中に前記冷却媒体供給系統10を接続するようにしたものであり、その他の構成については図1と同じなので説明を省略する。
図3において、16は高中圧蒸気タービン、17は低圧蒸気タービンそして18は復水器である。
【0027】
本実施の形態の場合も、前述の実施の形態同様電力系統に故障が発生し、系統周波数の低下にともなってガスタービン6の回転数が低下し、周波数変換器8の出力周波数Nが系統周波数低設定値Nsetよりも低下する(N<Nset)と、演算手段9は弁開放指令Rを生ずる。
【0028】
この弁開放指令Rにより遮断弁12を開き、ボイラ給水器19から分岐した水を空気圧縮機1内に噴射する。この結果、空気圧縮機1に供給される空気の温度が下がり、ガスタービン6の出力を増強させる。
【0029】
本実施の形態は、第1の実施の形態(図1)のように、新たに冷却媒体供給源11を設置することなく、空気圧縮機1に水を噴射し、空気圧縮機1に供給される空気の温度を下げてガスタービンの出力を増強させることができる。この結果、発電機5は発電電力を増やして電力系統周波数を回復させ、電力系統の安定化を図ることができる。
【0030】
(第4の実施の形態)
図4は本発明の第4の実施の形態に係るガスタービン制御システムの構成図である。本実施の形態の特徴とするところは蒸気タービンを設けたコンバインドサイクル発電プラントを構成し、かつボイラからの蒸気を前記冷却媒体供給系統10を接続するようにしたものであり、その他の構成については図1、図3と同じなので説明を省略する。
【0031】
電力系統に故障が発生し、系統周波数低下にともなってガスタービン6の回転数が低下し、周波数変換器8の出力周波数Nが系統周波数低設定値Nsetよりも低下する(N<Nset)と、演算手段9は弁開放指令Rを生じる。
この弁開放指令Rにより遮断弁12を開き、ボイラ22からの蒸気を空気圧縮機1の吐出空気内、あるいは燃焼器2内に噴射する。これによりガスタービン6の出力を増強させる。
【0032】
本実施の形態は、第1の実施の形態(図1)のように、新たに冷却媒体供給源11を設置することなく、ガスタービンの出力を増強させることが出来る。この結果、発電機5は発電電力を増やして電力系統周波数を回復させ、電力系統の安定化を図ることができる。
【0033】
(第5の実施の形態)
図5は本発明の第5の実施の形態に係るガスタービン制御システムの構成図である。本実施の形態と前記第1の実施の形態(図1)との相違点は、演算手段9からタイマーを通して遮断弁12に弁開放指令Rを与えるように構成したことにある。
【0034】
図5において、演算手段9から出力される弁開放指令Rをワンショットタイマー20およびオフディレータイマー21を通すことにより、ワンショットタイマー20およびオフディレータイマー21で設定した所定の時間だけ遮断弁12に弁開放指令Rを与えるように構成する。遮断弁12はこの所定の時間だけ、ボイラ22の蒸気を空気圧縮機1入口から投入する。その他の構成については図1と同じなので説明を省略する。
【0035】
本実施の形態の場合も既に説明した実施の形態と同様、電力系統に故障が発生し、系統周波数の低下にともなってガスタービン6の回転数が低下し、周波数変換器8の出力周波数Nが系統周波数低設定値Nsetよりも低下する(N<Nset)と、演算手段9は弁開放指令Rを生ずる。この弁開放指令Rはワンショットタイマー20およびオフディレータイマー21で定めた所定時間例えば10秒間だけ遮断弁12を開にする。遮断弁12を開とすることで、ボイラ22で生成された蒸気がガスタービン6の空気圧縮機1の入口から噴射される。
【0036】
これにより、ガスタービンの出力が増強するのであるが、蒸気が空気圧縮機1の入口から噴射される時間は系統周波数が復帰すると推定される時間分だけである。ガスタービンの出力増強により発電機の発電電力が増加し、系統周波数が回復するのに必要な時間を経過後に蒸気の噴射は止められ、ガスタービンの出力増強は停止される。このように、ガスタービンには系統周波数の安定化に必要な時間だけ蒸気が供給されるので、必要以上に蒸気を消費することがなく、効率よく周波数回復を図ることができる。
【0037】
なお、以上の説明ではガスタービンに蒸気を投入する位置を空気圧縮機の入口としたが、空気圧縮機の出口としてもよいし、燃焼器内としてもよい。
また、コンバインドサイクル発電システムにあっては、ガスタービン冷却媒体としての蒸気は、排熱回収ボイラの排気を用いるようにしてもよい。
【0038】
(第6の実施の形態)
図6は本発明の第5の実施の形態に係るガスタービン制御システムの構成図である。本実施の形態は既に説明した実施の形態のように、水や蒸気をガスタービンに投入してガスタービンの出力を増強するのではなく、空気圧縮機1で昇圧された空気の一部を燃焼用に使用せずにタービン2の高温部品の冷却を行うように常時をバイパスさせ、系統周波数が低下した場合のみ、バイパスに流していた圧縮空気を燃焼用に振り向け、燃焼空気量を増やすように構成したものである。
【0039】
図6において、9´は前記演算手段9に代えて新たに設けた演算手段であり、常時動作して弁開放指令Rを出力するように機能するとともに、系統周波数Nがガスタービン出力増強運転許可周波数Nset1よりも低下すると復帰して弁開放指令Rを止め、出力周波数Nが回復してガスタービン出力増強運転除外周波数Nset2(Nset2>Nset1)よりも高くなると、再び動作して弁開放指令Rを生ずるように機能する。
【0040】
23は空気圧縮機1の吐出口とガスタービン本体3間を接続し高温部冷却用の空気を流す高温部冷却冷却系統であるバイパス系統であり、その中間部に冷却空気遮断弁24を設けている。
【0041】
本実施の形態では、電力系統の周波数が平常状態ではバイパス系統23に設けた冷却空気遮断弁24を常時開いて、空気圧縮機1による圧縮空気の一部をガスタービン本体3の高温部の冷却用に使用するように構成している。しかし、電力系統に故障が発生し、系統周波数の低下にともなってガスタービン6の回転数が低下し、周波数変換器8の出力周波数Nが系統周波数低設定値Nset1よりも低下した(N<Nset1)場合、演算手段9´から常時出力されていた弁開放指令Rを止め、冷却空気遮断弁24を閉じる。
【0042】
これにより、平常時空気圧縮機1からバイパス系統23を通って、ガスタービン本体3に流入していた圧縮空気は遮断され、その分がそっくり燃焼機2内に燃焼用空気として振り向けられる。これによりガスタービン本体3の出力が増強され、発電機5の発電電力は増加する。
【0043】
そして電力系統の周波数Nがガスタービン出力増強運転除外周波数Nset2に相当する周波数まで回復すると、演算手段9´は再び弁開放指令Rを出力し、冷却空気遮断弁24を全開状態にし、圧縮空気の一部を燃焼用以外の冷却用に使用するため、ガスタービン本体3の出力増強は停止する。
【0044】
以上述べたように、本実施の形態によれば、系統周波数が低下したときのみ、燃焼空気を増やしてガスタービンの出力増強を図るようにしたので、より安定した周波数回復を図ることができる。
【0045】
なお、第6の実施の形態を除く実施の形態において、周波数変換器8によって系統周波数が復帰したことを検出して遮断弁12を全開位置から閉鎖位置すなわち出力増強位置から平常位置に戻すように構成してもよい。
【0046】
【発明の効果】
以上述べたように、第1の発明によれば、系統周波数が低下した場合に、ガスタービンへ冷却媒体を投入することにより、ガスタービンへの損傷や大きな寿命消費を与えることなく、ガスタービン出力を増強させることが可能となり、より系統周波数安定化を図ることが可能となる。
【0047】
また第2の発明によれば、系統周波数が低下した場合に、系統周波数が回復すると推定される所定時間だけ、ガスタービンへ冷却媒体を投入することにより、効率よく系統周波数安定化を図ることが可能となる。
【0048】
さらに、第3の発明によれば、空気圧縮機の圧縮空気の一部を常時ガスタービン本体の高温部冷却用に振り向けておき、系統周波数の低下時は冷却用に振り向けていた圧縮空気を燃焼用に回すようにしたので、特殊な流体媒体供給設備を所有することなく、系統安定化を図るシステムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るガスタービン発電システムの構成図。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係るガスタービン発電システムの構成図。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係るガスタービン発電システムの構成図。
【図4】本発明の第4の実施の形態に係るガスタービン発電システムの構成図。
【図5】本発明の第5の実施の形態に係るガスタービン発電システムの構成図。
【図6】本発明の第6の実施の形態に係るガスタービン発電システムの構成図。
【符号の説明】
1…空気圧縮機、2…燃焼器、3…ガスタービン本体、4…回転軸、5…発電機、6…ガスタービン、7…回転数検出器、8…周波数変換器、9、9´…演算手段、10…冷却媒体供給系統、11…冷却媒体供給源、12…流体遮断弁、13…空気圧縮機水洗用水供給設備、14…ポンプ、15…空気圧縮機水洗用噴射ノズル、16…高圧中圧タービン、17…低圧タービン、18…復水器、19…ボイラ給水管、20…ワンショットタイマー、21…オフディレータイマー、22…ボイラ、23…バイパス系統、24…空気遮断弁、25…ボイラ給水ポンプ。
Claims (6)
- 空気圧縮機、燃焼器、ガスタービン本体からなるガスタービンと、このガスタービンにより駆動される発電機とからなるガスタービン発電システムにおいて、
前記ガスタービンの回転数に基づいて電力系統の周波数を求める周波数変換手段と、
前記ガスタービンへ冷却媒体を投入する冷却媒体供給手段と、
前記周波数変換手段の出力周波数と設定値とを比較して出力周波数が設定値よりも低下したとき、予め定められた時間分だけ前記冷却媒体供給手段に対して冷却媒体を投入する指令を出力する演算手段と、
を備えたことを特徴とするガスタービン発電システム。 - 前記冷却媒体供給手段は水を供給することを特徴とする請求項1記載のガスタービン発電システム。
- 空気圧縮機水洗水供給設備及び空気圧縮機水洗用水噴射ノズルを前記冷却媒体供給手段として兼用し、空気圧縮機水洗用水噴射ノズルから水を投入することを特徴とする請求項2記載のガスタービン発電システム。
- 前記冷却媒体供給手段は蒸気発生装置からの蒸気を供給することを特徴とする請求項1記載のガスタービン発電システム。
- 空気圧縮機、燃焼器、ガスタービン本体からなるガスタービンと、このガスタービンにより駆動される発電機とからなるガスタービン発電システムにおいて、
前記ガスタービンの回転数に基づいて電力系統の周波数を求める周波数変換手段と、
前記空気圧縮機の圧縮空気の一部を前記ガスタービン本体の高温部冷却用に供給し、遮断可能に構成された高温部冷却用系統と、
前記周波数変換手段の出力周波数が設定値よりも低下したとき、前記高温部冷却用系統を遮断する指令を出力する演算手段と、
を備えたことを特徴とするガスタービン発電システム。 - 前記演算手段から出力された指令を入力し、あらかじめ定められた時間分だけ、前記高温部冷却用系統を遮断させるタイマーを備えたことを特徴とする請求項5記載のガスタービン発電システム。
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