JP4104815B2 - 研削研磨装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、歯科用補綴物などの研削、研磨を行なうための研削研磨装置に関するものであり、歯科補綴物の製作に使用される広範囲の材料の研削研磨に適応できるものである。
【0002】
【従来の技術】
本発明の属する従来の技術を分類すると、研削研磨工程に従って各種研削研磨材を使用して手作業で処理を行なう方法、サンドブラスト法、及び遠心式砥粒噴射装置がある。
【0003】
また特に歯科補綴物の研削研磨方法として従来から行われている一般的な研磨方法は、サンドブラスト処理による黒皮の除去、ビトリファイド系砥石などによる粗研削、ゴムバインダー系の砥石による中研磨、仕上げ研磨などの各研磨工程を経て最終的にバフ研磨仕上げなどを行なう方法がある。これらの方法は研削研磨材を適宜使い分けることで確実に研磨仕上げを行なうことが出来るが反面次の様な欠点がある。
【0004】
歯科補綴物は複雑形態を有するものが多く、この様に歯科補綴物を最終的に完成させるためには研削、研磨工程の手順に従い、手作業で行われるために非常に時間と手間を要し、また作業環境の上で、非常に粉塵を伴う作業であり、作業環境汚染も多く、従来から技工作業工程において作業者の衛生面などに大きい問題を有している。
【0005】
研削、研磨の工程は、歯科分野に限らず、一般工業界においても作業効率の悪さ、作業環境の汚染、作業者の健康に与える影響など問題点が多くあるが、基本的には解決できていない点が多く、そのため省力化機器、及び作業環境が改善できる研削研磨機器が強く望まれている。
【0006】
サンドブラスト法による研削は霧吹きと同様の原理で、ノズル内部でエアーコンプレッサ等から供給される高圧エアーが噴出し、先端の噴射口の直前に設けられた砥粒吸引口付近にエアーの吹き出す流速により引圧を作り、砥粒を吸込み空気と共に最先端の噴射口から砥粒を外部に噴射する構造になっている。使用する砥粒の種類はアルミナや炭化珪素、ガラスなどの各種粒度調整された砥粒や研磨材が使用され、目的に応じて使い分けられ、中間研磨及び仕上研磨を各種ビトリファイド砥石及びゴム砥石などで行なう方法がある。
【0007】
これらの方法は研削研磨用機器としては不十分であり、構造的には砥粒の吸込みによる砥粒の噴射であり、砥粒がパイプ内に詰まり易く、砥粒の吸引供給が途切れ易いなどの欠点を持っている。また動力源としてエアーコンプレッサーが必要であり、エアーの消費量及び圧力条件などにより砥粒の流速が決定される。
【0008】
また公開特許公報:特開平8−323629「遠心式研掃材投射装置における研掃材投射領域の制御方法及びその制御装置」 があるが、これは研削砥粒の貯蔵槽と貯蔵槽から砥粒を搬送するフィダーと搬送された砥粒を羽根車から遠心力で噴射して研削を行なう方法であり、この様な方法は工業的には遠心ブラスト(フューガルブラスト)法として古くから使用されているが主目的は複雑形状の単体又は比較的小さい被処理物の多数個の表面を同時に清掃及び研削を行なうことを目的としているため、歯科補綴物の研削研磨工程の初期の表面処理工程に位置づけられるものである。
【0009】
さらに、特開平9−314468に開示されている「ワーク表面の研削方法及びその装置」及び特開平11−347945「ワーク表面の研削装置」の基本的構成は前述の遠心式研掃材投射装置と同様に研削砥粒の貯蔵槽と貯蔵槽から砥粒を搬送するフィダーと搬送された砥粒を羽根車から遠心力で噴射して研削を行なう方法で、装置の構成は構造的には前述のように従来から工業的に使用されているものである。
【0010】
この発明は遠心ブラスト法の構造を小型化すると共に、羽根車の周囲に巻き掛けた補助ベルトの一部を開口することで砥粒の噴射方向を制御している。特開平9−314468の最も大きい特徴は専用の研削砥粒として弾力性のある多孔質単体の周囲に研削粉を付着させて成る砥粒を使用する研削方法を特徴としている。
【0011】
また特開平9−314468に開示されているワーク表面の研削装置は、作業環境の改善に対して目的をほぼ達成している反面、研削研磨工程全般を満たしている装置ではなく、開示内容に示すように、主は研削研磨工程の中仕上げから仕上げ研磨の初期工程を担う装置であり、最終的にはゴム砥石及びバフ研磨仕上げが不可欠である。
【0012】
また砥粒の供給量は制御できるが噴射速度の制御ができないため被処理物表面が摩擦熱により発熱し、耐熱性のないプラスチックなどの研磨に不向きであり別途エアーなどの導入による冷却機構が必要である。さらに最大の特徴である当装置に使用する弾性多孔質体表面に研削砥粒を接着させて成る砥粒は、噴射速度の制御ができないため使用に伴い表面の砥粒が離脱し研削効果が低下すると共に、最復帰させるためには、別途付属装置により砥粒を接着する必要がある。
【0013】
また、構造的に稼動部の保守管理が多く必要であり、複雑である。たとえば、砥粒による羽根車が摩耗するための交換部品、大型であるため保守管理が複雑など総合的に見ると非常にコスト高となるために小規模の技工所での使用には不向きな点がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前述の実状に鑑み課題を解決するために研究の結果発明されたものであり、任意の研削研磨砥粒を使用して特に複雑な形状を有する表面の研削研磨仕上げを短時間で行なう事が出来ると共に、被処理物の材質により投射速度の調整が可能であり、ホッパーから砥粒を供給する搬送フィダーなど劣化部品を少なくし、部品点数を削減し、故障要因を軽減すると共に小型化し、密閉容器内で外部からの操作で研磨作業を行なうことが出来る研削研磨装置を提供することを目的とする。
その結果、研削研磨装置の小型化が可能となり、作業が省力化できると共に、良好な作業環境を維持することができる。
【0015】
【問題を解決する為の手段】
上記問題解決する為に以下に本発明の研削研磨投射装置の全体構造について述べる。
本発明は作業室及び機械室を有し、機械室から作業室に開口している砥粒投射口を介して砥粒を投射させる研削研磨装置において、機械室内に駆動可能な砥粒搬送部を有する搬送ベルトを配置し、砥粒を砥粒搬送部に供給する砥粒供給口を設け、砥粒供給口から砥粒搬送部へ供給された砥粒を、砥粒を砥粒搬送部に保持させる為の砥粒保持機構を有し、さらに砥粒が砥粒搬送部から投射される砥粒解離部を有し、砥粒解離部の駆動方向に砥粒が投射されることを特徴とする研削研磨装置である。
【0016】
研削研磨装置の砥粒の投射手段として、駆動している搬送ベルト上に設けた砥粒搬送部に砥粒を供給し、搬送ベルトにより砥粒は加速され、砥粒解離部で投射される。砥粒保持機構は砥粒搬送部に砥粒供給を行うとき、駆動する搬送ベルト上に砥粒がスムーズに保持され飛散することを防止するばかりでなく、砥粒解離部で砥粒の解離を行わせるためなどに重要な役目を果たす。
【0017】
本発明の1形態として、作業室を上方に機械室を下方に設け機械室から作業室に開口している砥粒投射口を介して砥粒を投射させる研削研磨装置であり、作業室の床面にホッパーを有し、ホッパーが投射した砥粒の回収及び砥粒の供給機能を有するように砥粒供給口に向かって傾斜し、投射した砥粒が砥粒供給口から搬送ベルト上に供給され再投射が行なえることを特徴とする研削研磨砥粒の投射装置である。
【0018】
砥粒の回収兼供給ホッパーの砥粒供給口は作業室に開口して成る砥粒投射口より下方の位置で作業室から機械室に開口して成り、機械室に配置された下部に位置するプーリ上付近の搬送ベルト上に配置し、ホッパーの一部は砥粒投射口から砥粒供給口に向かって下方に傾斜している。
【0019】
更に、作業室の室壁には密閉容器内部の被処理物を外部より操作する為の固定治具を有するマジックハンド又は作業用のグローブボックスの少なくとも一つを配置しているとよい。ホッパー7に機械的振動を付与することができることを特徴とするものはさらによい。
作業室の室壁に、被処理物の出し入れをする密閉可能な小扉と砥粒投射口が透視できる任意の位置に覗き窓を備えているとよい。
【0020】
本発明は搬送ベルトの回転により砥粒を加速して作業室に開口して成る砥粒投射口に砥粒を搬送し投射し、被研削研磨物を処理し、飛散した砥粒は再度傾斜を利用してホッパーに回収され、再び作業室から機械室に開口しているホッパーの砥粒供給口から搬送ベルト上に連続的に供給されることを特徴とする研削研磨砥粒の投射装置である。
【0021】
本発明の別の1形態として、作業室を上方に機械室を下方に設け機械室から作業室に開口している砥粒投射口を介して砥粒を投射させる研削研磨装置であり、機械室内に駆動可能な砥粒搬送部を有する搬送ベルトを配置し、砥粒を砥粒搬送部に供給する砥粒供給口を設け、砥粒が砥粒供給口から砥粒搬送部へ供給され、砥粒搬送部から投射される砥粒解離部を有し、砥粒を砥粒搬送部に保持させる為の砥粒搬送部と摺動できるベルト状またはプーリ状の砥粒保持機構を有し、砥粒が砥粒解離部の駆動方向に投射されることを特徴とする研削研磨装置である。更に、砥粒保持機構は搬送ベルトに圧接されていることが好ましい。
砥粒保持機構は摺動していることにより、砥粒を砥粒搬送部に保持させる能力がまし、更に、圧接していることでベルトの安定駆動が可能となる。
【0022】
砥粒投射機構の代表的な主構造は▲1▼動力源に接続された動力伝達用の主プーリと他方の補助プーリ、▲2▼砥粒搬送部を有する搬送ベルト及び▲3▼砥粒を誘導する砥粒保持機構の3点で構成され、両プーリ間に搬送ベルトを巻き掛け、搬送ベルトの張力は任意に調整できる。
【0023】
砥粒保持機構は、搬送ベルトに近接して搬送ベルトを囲むように上部及び/または両側に設けられ、砥粒投射口に砥粒を誘導する。好ましくは、搬送ベルトに接し、搬送ベルトの駆動にあわせて駆動できる機構を有するものがよい。更に、主プーリ側を上方位置にし、他方の補助プーリを下方の位置になるように傾斜を付けて密閉可能な筐体内に設置するとよい。
【0024】
砥粒の砥粒投射口は、主プーリに巻き掛けている搬送ベルトの駆動方向で砥粒解離部の延長上に固定又は可変可能に設けることができえる。
【0025】
本発明の別の具体的な形態として、動力源に接続された主プーリ8と他方の補助プーリ9間に砥粒の搬送部を有する搬送ベルト10を巻き掛け、搬送ベルトの両側及び/または搬送ベルト上を囲む様に回転方向へ砥粒を誘導する固定式砥粒保持機構12を設け、動力伝達プーリ8に巻き掛けている搬送ベルトの水平面の延長方向に、固定又は可変式の砥粒投射口13を配置し、砥粒投射口13より低い位置に砥粒供給口5を有するホッパー4を配置した構造から成り、上記搬送ベルトを回転させて補助プーリ9の上部付近の搬送ベルト上にホッパー4から連続的に供給される研磨砥粒を搬送ベルト10の回転力により上部方向へ搬送する時、砥粒に加速力を付与して砥粒投射口13から砥粒を投射し被処理物の表面を研削、研磨する研削研磨装置である。
【0026】
次に本発明の装置による研削研磨過程を図1により説明する。砥粒投射装置のホッパー4に予め使用する砥粒を供給しておく。前述の搬送ベルト10を回転させ、搬送ベルト10上に配置されているホッパー4の砥粒供給口5のスリット6を、ソレノイドを介して任意に開口し予め供給しておいた砥粒を搬送ベルト10上に供給する。
【0027】
連続的に供給される研磨砥粒を搬送ベルト10の砥粒搬送部及び砥粒保持部で保持され、回転力により砥粒投射口へ搬送される時、砥粒に加速力が付与され運動エネルギーを得て上部砥粒投射口13から砥粒が投射され、マジックハンド17またはグローブボックス16を介して外部から操作している被処理物の表面に噴射砥粒を滑走させ研削、研磨する。
【0028】
被処理物を研削、研磨処理に寄与した砥粒はホッパーの壁面7で捕集され、ホッパー壁の傾斜の最下点位置に順次砥粒が集約され、搬送ベルト上に配備されているホッパーの砥粒供給口5から繰り返し搬送ベルト上に砥粒が供給される。
【0029】
次に本発明の装置による砥粒の研削研磨の作用について研削を一例として説明する。一般に研削に使用されるビトリファイド系やゴム系の軸付砥石は回転動力を与え被処理物に圧接することにより砥石に固定されている砥粒により研削される。この時同じ砥石で比較すると研削力は周速と圧接する力で決定される。
【0030】
一方本発明の投射による研削は遊離砥粒を使用し、搬送力により被処理物に対して回転砥石の周速及び圧接力に匹敵するスピードと圧力を持った運動エネルギーを付与して砥粒を投射し、被処理物表面で砥粒を滑走させることにより、遊離砥粒の持つ運動エネルギーを摩擦力に変換し、運動エネルギーを消耗することにより研削、研磨作用としての効果を得ることが出来る。
砥粒の運動エネルギーは搬送スピードの調整により任意に選択できる。又砥粒の投射量は砥粒供給口の開口量の調整により任意に調節が可能である。
【0031】
【発明実施の形態】
以下に本発明の好ましい実施の形態を概略図に示して説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。図1は本投射装置の内部構造の概略を示す。
【0032】
機械室3は上部作業室2との区分になる床面の下部に位置することが好ましく、この床面は上述のように投射した砥粒の集約及び供給を行なうホッパー7としての機能を持たせることができる。機械室には作業室に開口して成る砥粒投射口を有する投射装置の機構部を配置し、最下部には砥粒回収用引出し19などを配置して使用済みまたは供給漏れの砥粒回収の手段を設けることもできる。
【0033】
作業室2は投射された砥粒で被処理物の研削研磨を行なう作業空間であり、室壁の、前部の任意の位置に室内を見透せる覗き窓14を設けることが好ましい。さらに、室壁の任意の部位には内部の被処理物を固定し、外部から操作できるマジックハンド17又はグローブボックス16を設けることが好ましい。グローブボックス16のゴム製グローブを使用して被処理物を手で固定し処理を行なっても良いが好ましくはマジックハンドを使用し外部から操作する方法が良い。さらに室壁の任意の部位に被処理物を出し入れするための密閉可能な扉を設置すると良い。また必要に応じて集塵機などへの接続口を設けることもできる。これは、筐体内部の清掃などに使用する外部に開口できるものであってもよい。
【0034】
機械室及び/または作業室は密閉型筐体とすることが、好ましい。
密閉型筐体1とは下部の機械室には上部の作業室に開口して成る投射機構を有し、上部には研削研磨を行なう作業室を設け、室外に対して微粉塵などの飛散がないように配慮した一体の密閉型筐体1である。上部に作業室と下部に機械室を設ける場合には区分され、上部作業室との区分になる床面は、上述のように投射した砥粒の集約及び供給を行なうホッパー7としての機能を持たせることができる。
上述の通り本発明の投射装置は砥粒の搬送機構と投射機構とを一体化でき、且つ密閉装置内で外部から効率的に研削研磨作業ができるように構成することができる。
作業室内には、照明用ランプ15を有することが好ましい。
【0035】
ホッパー7は、本発明の投射装置の機械構造部となる砥粒の投射装置と上部作業室を区分する仕切り板及び投射された砥粒回収の役目を担うものである。作業室の床面は傾斜を有し(一例、ロート型とし)、傾斜の上部付近の位置には下部機械室より開口してなる砥粒の砥粒投射口13を有し、下部には作業室から機械室に開口して成る砥粒供給口を有し、機械室に配置された下部に位置するプーリ上付近の搬送ベルト上に配置している。また好ましくは投射されホッパー壁7に飛散した砥粒が砥粒供給口5にスムーズに集まることを補助するために、ホッパーの任意の位置にバイブレーター18などの機械的な振動源を設置しても良い。また、この微振動は、動力源の振動を利用することができる。
【0036】
砥粒供給口5は砥粒を砥粒搬送部へ供給できればよく、ノズル状であることは好ましい。砥粒供給口は作業室から機械室に開口して成り、異物などの落下を防止するネット20が設けてあることは好ましい。又砥粒供給口5の壁面の一部には開閉可能なスリットを入れ砥粒の回収時に外部から操作して砥粒の回収口11を開くことができる。搬送ベルトの下方側に位置する補助プーリ9に巻き掛けた搬送ベルト上の位置がホッパーの最下点になるように砥粒供給口を配置し、上部砥粒投射口13から投射した砥粒をホッパー壁面で捕集し、傾斜の最下点位置の砥粒供給口に順次砥粒を集約し、外部からの指令によりソレノイドを介して砥粒供給スリット6を開き、砥粒供給口5から搬送ベルト10上に砥粒を供給させる機能を持つと共に砥粒の供給量を調整することができる。
【0037】
砥粒投射口13は砥粒供給口から供給された砥粒が砥粒搬送部に保持され、砥粒投射口付近に搬送され、砥粒保持機構から砥粒が分離する分離点である砥粒解離部を通る搬送ベルトの接線方向に配置され、機械室から作業室に開口して成る。搬送時に付与された加速力により砥粒が解離し、投射される固定式又は可動式の砥粒投射口である。好ましくは、投射された砥粒の加速力を損なわないような形状がよく、好ましくは固定式がよい。
【0038】
砥粒解離部とは、砥粒搬送部に保持している砥粒を砥粒搬送部から解離する部分を指す。具体的には砥粒保持機構にて搬送ベルト上の砥粒搬送部に保持された砥粒が、砥粒保持機構の端部を通過し、さらに、搬送ベルトが屈曲する部分を指す。
【0039】
搬送ベルト10は供給される研削、研磨砥粒を搬送する砥粒搬送部を有し、搬送時に、砥粒に加速力を付与し、砥粒を砥粒投射口13から投射する。搬送ベルトの形状は、連続した輪形状を有し、長さは任意の機械設備の大きさに合わせた形状がよい。また、ベルトが固すぎる場合は、動力源への負荷が大きくなることからベルトに簡単な切り込みや凹みを設けることができる。搬送ベルトの最も好ましい形状は動力を効率良く伝達出来るタイミングベルト様形状である
搬送ベルトには砥粒搬送部から砥粒が飛散しないように、両側または片側に飛散防止壁34を設けることができる。
【0040】
飛散防止壁34とは、砥粒搬送部に保持されている砥粒が両側または上方に飛散しないように設けた突起部のことである。この飛散防止壁はベルトそのものに設けることもできるが、好ましくは砥粒搬送部に設け、搬送ベルトに完全に固定されていない飛散防止壁がよい。また飛散防止壁は、砥粒が砥粒保持機構を通過する間のみ作用すればよく、砥粒保持部の形状に合った物や、その形状に沿って適宜変形する性質の物が良い。
【0041】
砥粒搬送部は搬送ベルト10の表面に一体化して配置され、砥粒を投射するためのスピードを得ることが出来れば良いが、略断面が図6に示すように四角形又は三角形の溝または半球より浅い凹型を有することが好ましい。さらに好ましくは7図に示すように搬送ベルトの幅径に対して略平行又は回転方向に対してV字形で、長径方向に略断面が三角形又は四角形に方形切り欠き形状が良い。更に好ましい形状は図8に示すように凸部の回転方向に対向している面が湾曲し、搬送ベルトの幅径の中央部付近に砥粒が集積する形状で、回転方向に対してV字形のひだが連続している事が好ましい。最も好ましい形状は図9に示すように搬送部の両端にベルトの回転に自在に対応できる飛散防止壁を有する形状が好ましい。
【0042】
砥粒搬送部や飛散防止壁34は、回転部の搬送ベルトに設置すると動力源に対する負荷が大きくなるため、搬送ベルトへの接着面積はできるだけ少ない方がよい。
【0043】
砥粒保持機構12は搬送ベルト上に供給された砥粒を砥粒搬送部に保持し、砥粒投射口付近まで搬送する保持兼誘導用ガイドの役目を担う。砥粒保持機構はプーリに巻き掛けたベルト式保持機構30又は板状形状をした固定式砥粒保持機構12及び固定式砥粒保持機構の直前に供給された砥粒を誘導する砥粒誘導プーリー32を配置した砥粒誘導プーリー付き保持機構でも良い。好ましくは砥粒供給口付近から砥粒投射口付近まで搬送ベルトにほぼ摺着し搬送ベルトと同じスピードで移動できるベルト式保持機構が良い。また更にプーリ状の砥粒保持機構である砥粒保持プーリー33を設け、搬送ベルトに摺着し同じスピードで移動できる砥粒保持プーリー33が良い。
砥粒保持機構の具体的例として、図3にプーリに巻き掛けたベルト式保持機構30、図2に板状形状をした固定式砥粒保持機構12、図4に固定式砥粒保持機構の直前に供給された砥粒を誘導する砥粒誘導プーリー32を配置した砥粒誘導プーリー付き保持機構、図5にプーリ状の砥粒保持機構を示す。
プーリ状の砥粒保持機構は駆動プーリとして活用することもできる。更に、駆動を効率良く伝えるために、搬送ベルトとプーリ状の砥粒保持機構との間で、ラックとピニオンの関係にすることも好ましい。
砥粒保持機構の1種として砥粒漏防止機構11を、砥粒供給口から反搬送方向にも設置することは有効であり、砥粒供給口から漏れる量を更に軽減することができる。具体的な設置例を図1に示す。
【0044】
搬送ベルトの駆動方向は、砥粒搬送部に供給された、砥粒に研削するための加速力を与えられればよく、好ましくは回動する物がよい。駆動方法としては、プーリ間に巻き掛けられ、少なくとも1方の主プーリ8を動力源として駆動させることにより回動するのがよい。さらに、砥粒保持機構を駆動するプーリを動力源として使用しても良い。
【0045】
主プーリ8とは動力源に接続されているプーリであり、補助プーリ9は主プーリ8からベルトを介して伝達される動力により巻き掛けたベルトを駆動するプーリである。プーリの種類は平プーリ、タイミングベルト用のプーリ、または特殊搬送用ベルトを使用する場合は歯車上のものでも良いが、好ましくは動力を確実に伝達するためにタイミングベルト式のプーリが良い。主プーリ8及び補助プーリ9の両者を個々の動力源に接続しても良いが動力源が一個の場合はベルトの搬送面を牽引する方向に動力源を設置する方が好ましい。
【0046】
動力源は砥粒の搬送スピード即ち砥粒の投射スピードを得るものであり、搬送ベルトを回転させ砥粒の投射スピードがえられると良いが、直流電流又は交流電流モーターを使用することが好ましい。モーターの回転数は2650RPMが好ましく、さらに好ましくは3200RPM以上の回転数を持つモーターであり、トルクは0.4 N.m以上であり、さらに好ましくは0.5 Nm以上が良い。又回転数が任意に可変できるものが良いが砥粒を砥粒搬送部から離脱し、研削・研磨に供する運動エネルギーを付与するためには20/sec以上が必要であり、最大30/secのスピードが好ましい。
砥粒の搬送スピードは上述の性能を有するモーターを使用し、設計時にプーリ8及び9の直径を適宜選択することにより任意のスピードがを得ることができる。
【0047】
砥粒とは研削研磨砥粒のことを指し、アルミナ、カーボランダム、ガラスビーズ、硬質樹脂粉、クルミなどの殻の粉砕品、コルク粉末などの単一品、又はこれらの研削研磨砥粒の一種以上をエラストマー系バインダーと混練し、複合化した後、粒度調整を行なって作製した研削、研磨用砥粒などを目的に応じて使用することができるが、研削を目的とした場合の砥粒は♯180以下、モース硬度7以上方が好ましく、研磨を目的とする場合は粒度が♯600以上の砥粒の方が好ましい。
【0048】
研削効果及び研磨効果は、砥粒の硬さより砥粒の粒度及び投射力による効果が大きい。被処理物が樹脂系素材の場合は、光沢研磨は砥粒硬度が低いガラスビーズ、クルミ殻粉などが良い結果が得られる。また砥粒の硬度が高い場合においても搬送力を遅くすることにより表面光沢を得ることが出来る。研削作業及び研磨作業など目的が明らかに異なる場合は上述の通り砥粒の種類、粒度の選択及び搬送力の調整などにより顕著な差が得られる。
【0049】
【実施例】
「本発明の砥粒投射装置」として、図1の装置を下記構成要件で試作し、試験を行った。
〔機構部の概略〕
動力:モーターの回転数は2650RPM、トルクは0.4 Nm
研削時の運動エネルギー:20/sec、
研磨時の運動エネルギー:15/sec、
砥粒搬送部:ベルトの幅径に対して平行なひだを有する搬送ベルト(図6−▲2▼)
〔試料及び試験条件〕
試験片:40mm×40mmのステンレス、真鍮、アクリル樹脂の各試験片
砥粒:試作複合砥粒(アクリル系合成ゴム+WA1000番を混練→1mmΦに造粒)を使用した。
基準面の調整: #240の研磨紙による研磨面
砥粒の供給量及び研磨時間:100g/secで30秒間
研磨面積:30mmΦ
比較例1として試作した遠心式投射方式、を「従来製品(A):特開平11−347945の図1及び図6」を同一の砥粒を用いて前記条件で研磨を行った。比較例2として「従来の手研磨方法」で、基準面(#240)→シリコンポイント(#320)→シリコンポイント(#600)の手順に従い常術の方法で研磨を行った。遠心投射方式の従来品は投射力が大きいために、真鍮、アクリル樹脂などの軟質材料には傷を付けやすく特にRmaxが大きくなり目視で確認できる引掻き傷が多い。
本発明の砥粒投射装置による研磨方法によれば、砥粒の種類、及び投射、速度を調整することにより従来の手研磨に使用するカーボランダムポイントの研削から仕上げ研磨に使用するシリコンポイントとほぼ同程度の仕上げ効果が得られたのみでなく、大きな面積を1度に研削研磨でき時間短縮に大きく寄与した。
Figure 0004104815
【0050】
【発明の効果】
本発明の砥粒投射装置は搬送機構と投射機構を一体化し、構造の簡略及び小型化を行なった。さらに密閉型筺体中の作業室内で作業を外部から操作することが可能であり、作業環境の汚染を防ぎ、作業者の安全と衛生的な作業環境が確保できると共に、且つ速やかに、軟質材料から硬質材料までの研削研磨に幅広く使用出来るような構造とし、研削研磨作業の効率化を図ると共に研磨後の処理物の表面は光沢を呈し、従来の手研磨による仕上げと同等の効果を短時間で得ることができた。
【0051】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の砥粒投射装置の内部構造を示す概略図
【図2】板状形状をした固定式砥粒保持機構を採用した砥粒保持機構の概略図
【図3】ベルト式保持機構を採用した砥粒保持機構の概略図
【図4】砥粒誘導プーリーと固定式砥粒保持機構を採用した砥粒保持機構の概略図
【図5】プーリ状の砥粒保持機構を採用した砥粒保持機構の概略図
【図6】浅い凹型を有する砥粒搬送ベルトの平面図及び断面図
【図7】方形切り欠き形状を有する砥粒搬送ベルトの平面図及び断面図
【図8】砥粒が集積する形状を有する砥粒搬送ベルトの平面図及び断面図
【図9】飛散防止壁を有する砥粒搬送ベルトの平面図及び断面図
【符号の説明】
1 密閉型筐体 14 覗き窓
2 作業室 15 照明用ランプ
3 機械室 16 グローブボックス
4 ホッパー 17 マジックハンド
5 砥粒供給口 18 バイブレーター
6 砥粒供給スリット 19 砥粒回収用引出し
7 ホッパー壁 20 ネット
8 主プーリ 30 砥粒保持機構(ベルト式)
9 補助プーリ 31 砥粒保持機構用プーリ
10 搬送ベルト 32 砥粒誘導プーリー
11 砥粒漏防止機構 33 砥粒保持プーリー
12 固定式砥粒保持機構 34 飛散防止壁
13 砥粒投射口

Claims (3)

  1. 作業室及び機械室を有し、機械室から作業室に開口している砥粒投射口を介して砥粒を投射させる研削研磨装置において、機械室内に駆動可能な砥粒搬送部を有する搬送ベルトを配置し、砥粒を砥粒搬送部に供給する砥粒供給口を設け、砥粒供給口から砥粒搬送部へ供給された砥粒を、砥粒搬送部に保持させる為の砥粒保持機構を有し、さらに砥粒が砥粒搬送部から投射される砥粒解離部を有し、砥粒解離部の駆動方向に砥粒が投射されることを特徴とする研削研磨装置。
  2. 作業室の床面にホッパーを有し、ホッパーが投射した砥粒の回収及び砥粒の供給機能を有するように砥粒供給口に向かって傾斜し、投射した砥粒が砥粒供給口から搬送ベルト上に供給され再投射が行なえることを特徴とする請求項1記載の研削研磨装置。
  3. ホッパーに機械的振動を付与することにより、投射した砥粒の回収及び砥粒の供給機能を有することを特徴とした請求項1又は請求項2に記載の研削研磨装置。
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