JP4104092B2 - アセタールの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はアセタールの製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明はカルボニル基を有する有機化合物と低級アルコールを反応させてアセタールを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アセタールは脱水剤や医薬品、農薬、染料その他の合成原料として広く利用されているほか、カルボニル基を有する医薬品、香料、その他の有機化合物を合成する過程でカルボニル基を保護する目的で用いられる最も一般的な保護基の一つである。
【0003】
従来、アセタールは、カルボニル基を有する有機化合物を出発物質として、いろいろな方法で製造されている。
例えば、触媒の存在下、カルボニル基を有する有機化合物とアルコール類を反応させてアセタールを製造することができる。具体的には、アセトアルデヒドからアセトアルデヒドジメチルアセタールを合成する場合、少量の無機酸あるいはトルエンスルホン酸などの存在下でアセトアルデヒドとメタノールを加熱する方法が知られている。反応物にケトンとアルコールを用いたアセタールの合成法としては、種々の触媒の存在下、ケトンとエチレングリコールを常圧で環流させて環状アセタールを得る方法がある(L.F.FieserおよびM.Fieser著、Reagents for Organic Synthesis、John Wiley and Sons, Inc.刊第376頁)。最近、陽イオンを3価のセレンに置き換えたモンモリロナイトの存在下、シクロヘキサノンとメタノールを常圧・室温で反応させてアセタールを合成する方法が報告されている( J. T. Tateiwa、H. Horiuchi および S. Uemura、J. Org. Chem.、1995、60巻、第4039頁)。
【0004】
また、アセタールは、カルボニル基を有する有機化合物とオルトギ酸メチルなどのようなアルコール源となる化合物を触媒の存在下反応させることによっても製造することができる。たとえば、アセトンからアセトンジメチルアセタールを合成する場合、種々の触媒の存在下、アセトンとオルトギ酸メチルを常圧・室温または加熱下で反応させる方法(E. Schwenk、G. Fleischer および B. Whitman、J. Am. Chem. Soc.、1938年、60巻、第1702頁)、あるいはトリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル触媒の存在下アセトンとメトキシトリメチルシランを常圧・低温で反応させる方法(公開昭56−131536号公報)などが知られている。
【0005】
上述の公知の方法は、通常、触媒が必要であり、触媒を除く工程を必要とするので、工程が複雑になるという問題を有する。
さらに、アルコール源としてオルトギ酸エステルやメトキシトリメチルシランを用いる方法は、これらが高価であり、水分で容易に分解するため、反応物に含まれる水分を厳密に除く必要があり、コスト高になり、工業的に大量生産する上で不利である。
【0006】
一方、超臨界状態の低級アルコールを用いる有機反応としては、例えば、有機カルボン酸のエステル化反応が知られている(ドイツ国特許1186845号明細書)。しかし、超臨界状態の低級アルコールを用いるアセタールの合成については知られていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
かかる状況において、本発明の目的は、カルボニル基を有する有機化合物と低級アルコールから、従来にない新しい方法で、アセタールを製造する方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、カルボニル基を有する有機化合物と低級アルコールを反応させてアセタールを製造する方法について鋭意研究を続け、本発明を完成するに至った。即ち本発明は、カルボニル基を有する有機化合物と低級アルコールからアセタールを製造する方法において、カルボニル基を有する有機化合物および/または低級アルコールが超臨界状態になる条件下で反応させるアセタールの製造方法に係るものである。
【0009】
また本発明は、カルボニル基を有する有機化合物と低級アルコールからアセタールを製造する方法において、不活性媒体の存在下で、かつカルボニル基を有する有機化合物、低級アルコールまたは不活性媒体の少なくとも一つが超臨界状態になる条件下で反応させるアセタールの製造方法に係るものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明で使用するカルボニル基を有する有機化合物は、一般式(1)に示されるものである。
【0011】
【化1】
(式中、R1,R2は互いに独立に、水素原子、官能基が置換していても良いヒドロカルビル基を示す。またR1,R2は一部で互いに結合し、環状構造となっていても良い。)
【0012】
上記(1)式で表わされるカルボニル基を有する有機化合物は、分子内に1つ以上のカルボニル基を有する有機化合物であればよく、カルボニル基の他に、反応に関与しない官能基を持っていても良い。
【0013】
また、カルボニル基を有する有機化合物の代表例としては、ケトン、アルデヒドなどがあげられる。
ケトンのなかでは、脂肪族ケトンが好ましい。アルデヒドの中では、脂肪族アルデヒドが好ましい。ケトンとしては例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどがあげられ、アセトン、シクロヘキサノンが好ましく、アセトンがより好ましく用いられる。アルデヒドとしては例えば、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒドがあげられ、アセトアルデヒドが好ましく使用される。
【0014】
またカルボニル基を有する有機化合物として、反応条件下でカルボニル基を生じる有機化合物を用いても良い。反応条件下でカルボニル基を生じる有機化合物としては、例えば、環状ヘミアセタールをあげることができる。具体的には、分子内環状ヘミアセタール構造を有するアルドースなどの糖類があげられる。
【0015】
本発明で使用する低級アルコールは、1価でも2価以上でも良い。本発明の一価の低級アルコールは一般式
【化2】
R3−OH (2)
(R3は炭素数1から10のヒドロカルビル基を示す。)
で示される低級アルコールである。
【0016】
R3としては、例えば、アルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基などがあげられる。
【0017】
R3がアルキル基である低級アルコールとしては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ヘプタノールなどが例示される。この中で、炭素数1から5のものが好ましく、具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、ペンタノールが好ましく、より好ましくはメタノール、エタノールであり、さらに好ましくは、メタノールである。
【0018】
R3がアラルキル基である低級アルコールとしてはベンジルアルコール、α−フェネチルアルコール、β−フェネチルアルコールが例示され、ベンジルアルコールが好ましい。
【0019】
R3がアルケニル基である低級アルコールとしては、アリルアルコール、1−メチルアリルアルコール、2−メチルアリルアルコール、3−ブテン−1−オ−ル、3−ブテン−2−オ−ルなどが例示され、アリルアルコールが好ましい。
【0020】
R3がアルキニル基である低級アルコールとしては、2−プロピン−1−オール、2−ブチン−1−オ−ル、3−ブチン−1-オ−ル、3−ブチン−2-オ−ルなどが例示される。
【0021】
また、2価の低級アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオールなどがあげられる。
【0022】
カルボニル基を有する有機化合物に対する低級アルコールのモル比は使用する化合物により適宜決定されるが、一般に2から500であり、2から100が好ましく使用できる。
【0023】
不活性媒体とは、カルボニルを有する有機化合物と低級アルコールを反応させる条件下において、カルボニルを有する有機化合物および低級アルコールと反応しない物質である。不活性媒体の例としては例えば、二酸化炭素、アルゴン、メタンがあげられ、二酸化炭素が好ましい。
【0024】
低級アルコールと不活性媒体の混合比に特に制限はないが、反応に用いるカルボニル基を有する有機化合物の低級アルコールへの溶解度などを考慮して決定される。例えば低級アルコールがメタノールと二酸化炭素の混合物の場合、メタノールと二酸化炭素の混合比は、10:90から90:10が好ましい。
【0025】
この明細書において使用するアセタールとは、アルデヒド、ケトンなどのカルボニル炭素の位置に2つのヒドロカルビロキシル基 RO- 、(Rは水素原子、官能基が置換していても良いヒドロカルビル基を示し、互いに異なっていても良い。また2つのヒドロカルビル基が一部で互いに結合し、環状構造となっていても良い。)が結合した化合物の一般名である。ケトンから誘導されたアセタールに対しては古くはケタールという名称が使われたが、ケタールもアセタールに含まれる。
【0026】
本発明においては、超臨界状態になる条件下で反応させることを第1の特徴とするが、ここに本発明でいう超臨界状態とは次の状態をいう。
物質には、固有の気体、液体、固体の三態があり、さらに、臨界温度を超えかつ、臨界圧力を超えると、圧力をかけても凝縮しない流体相がある。この状態を超臨界状態という。このような状態にある流体は液体や気体の通常の性質と異なる性質を示す。超臨界状態の流体の密度は液体に近く、粘度は気体に近く、熱伝導率と拡散係数は気体と液体の中間的性質を示す、“液体ではない溶媒”であり、低粘性、高拡散性のために物質移動が有利となり、また高伝熱性のために高い熱移動性を得ることができる。このような特殊な状態であるため、超臨界状態では、通常の反応条件では起こらない、あるいは起こりにくい反応を達成できる可能性がある。本発明は、このような超臨界状態の特性を利用することにより達成されたものである。
【0027】
次に本発明の反応について具体的に説明する。
反応温度の上限は限定的ではないが、カルボニル基を有する有機化合物が分解しないよう、350℃以下が好ましい。反応圧力の上限も限定的ではないが、反応装置の耐圧を増すために、コストがかかるので、25MPa以下であることが好ましい。
【0028】
本願の第一の発明では、カルボニル基を有する有機化合物および/または低級アルコールが超臨界状態になる条件下で反応させることが必要である。
「カルボニル基を有する有機化合物および/または低級アルコールが超臨界状態になる条件」とは、以下に示す、(a)−(c)の条件を含む。
(a)カルボニル基を有する有機化合物と低級アルコールの混合物が超臨界状態になる温度および圧力条件。
(b)低級アルコールが超臨界状態になる温度および圧力条件。
(c)カルボニル基を有する有機化合物が超臨界状態になる温度および圧力条件。
上記のうち(a)または(b)の条件で反応を行うことが好ましく、(a)の条件で反応を行うことがさらに好ましい。
【0029】
低級アルコールとしてメタノールを、カルボニル基を有する有機化合物としてアセトンを用いる場合について具体的に説明する。
メタノールは圧力が8.0MPaを越え、かつ温度が240℃を越えると超臨界状態となる。一方、アセトンは、圧力が4.7MPaを超え、かつ温度が235℃を超えると超臨界状態となる。この場合、アセタールの製造には、圧力が4.7MPa以上かつ、温度が235℃以上で反応を行うことが必要であり、圧力が8.0Mかつ温度が240℃以上で反応を行うことが好ましい。さらに、圧力が10MPa以上かつ温度が300℃以上で反応を行うことがより好ましい。
温度は、350℃以下であることが好ましい。温度がこれより高くなると、アセトンが分解し、収率が下がる。圧力は、25MPa以下であることが好ましい。圧力がこれより高くなると、反応装置の耐圧を増すために、コストがかかるので、好ましくない。
【0030】
本願の第二の発明においては、不活性媒体の存在下で、かつカルボニル基を有する有機化合物、低級アルコールまたは不活性媒体の少なくとも一つが超臨界状態になる条件下で反応させることが必要である。
「カルボニル基を有する有機化合物、低級アルコールまたは不活性媒体の少なくとも一つが超臨界状態になる条件」とは、以下に示す、(d)-(j)の条件を含む。
(d)カルボニル基を有する有機化合物、低級アルコール、および不活性媒体の混合物が超臨界状態になる温度および圧力条件。
(e)低級アルコールおよび/または不活性媒体が超臨界状態になる温度および圧力条件。
(f)カルボニル基を有する有機化合物および/または不活性媒体が超臨界状態になる温度および圧力条件。
(g)カルボニル基を有する有機化合物および/または低級アルコールが超臨界状態になる温度および圧力条件。
(h)低級アルコールが超臨界状態になる温度および圧力条件。
(i)不活性媒体が超臨界状態になる温度および圧力条件。
(j)カルボニル基を有する有機化合物が超臨界状態になる温度および圧力条件。(d)−(e)の「および/または」は既述の「カルボニル基を有する有機化合物および/または低級アルコールが超臨界状態になる条件」で用いたのと同じ意味で用いている。
上記のうち(d)または(e)の条件で反応を行うことが好ましく、(d)の条件で反応を行うことがさらに好ましい。
【0031】
低級アルコールとしてメタノールを、不活性媒体として二酸化炭素を、カルボニル基を有する有機化合物としてアセトンを用いる場合について具体的に説明する。二酸化炭素は圧力が7.4MPaを超え、かつ温度が31℃を超えると超臨界状態となる。この場合、アセタールの製造には、二酸化炭素の臨界温度を超えかつ、臨界圧力を超えた条件で反応を行うか、もしくは、反応圧力を二酸化炭素の臨界圧力より低く設定する場合には、アセトンの臨界温度を超えかつ、臨界圧力を超えた条件で反応を行うことが必要であるが、メタノールと二酸化炭素の混合物が超臨界状態となる温度、圧力で反応を行うのが好ましい。例えばメタノールと二酸化炭素のモル比が75:25の混合物の場合、文献(A. D. Leu、S. Y. K. ChungおよびD. B. Robinson著、J. Chem. Thermodynamics、1991年、23巻、979頁)によれば、当該混合物の臨界温度は204℃、および臨界圧力は12.75MPaである。低級アルコールと不活性媒体の混合物が超臨界状態になる温度、圧力でアセタールの製造を行う場合には、例示された混合物が超臨界状態となる条件、すなわち圧力が12.75MPaを超えかつ温度が204℃を超えた条件で行うことが好ましく、圧力が15MPaを超えかつ温度が250℃を超えた条件で行うことがより好ましい。
【0032】
本発明では反応をさらに促進させる目的で、必要に応じて、触媒を用いることができるが、触媒を用いる場合には、触媒を除く工程を必要とするなどにより、工程が複雑になるという問題を有する。
ここに触媒としては、一般にアセタール化を促進するものならば、何でも良く、例えば、パラトルエンスルホン酸のような可溶性の酸、イオン交換樹脂のような固体酸などがあげられる。
【0033】
反応は種々の反応態様で実施できる。たとえば、バッチ方式で行っても良いし、流通方式で行っても良い。
【0034】
【実施例】
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例における反応物および生成物の量は、ガスクロマトグラフィー質量分析装置(島津製作所製)を用いて検出した各物質の全イオン量をもとに、面積百分率法を用いて求めた。
【0035】
実施例1
アセトン0.129gとメタノール5.390gをオートクレ−ブ(SUS316製、内容積20ml、圧力計付)に仕込み、オ−トクレ−ブ内の空気をアルゴンガスで置換した後、サンドバスにて300℃まで昇温し反応を開始した。反応時の圧力は16.4MPaであった。1時間後オ−トクレ−ブを急冷し、室温に戻った後に反応液をオ−トクレ−ブから取り出した。上記の方法により定量したところ、アセトンの転化率は9モル%で、2,2−ジメトキシプロパンの選択率は100モル%であった。
【0036】
実施例2
アセトアルデヒド0.132gとメタノール6.303gをオートクレ−ブ(SUS316製、内容積20ml、圧力計付)に仕込み、オ−トクレ−ブ内の空気をアルゴンガスで置換した後、サンドバスにて300℃まで昇温し反応を開始した。反応時の圧力は14.2MPaであった。1時間後オ−トクレ−ブを急冷し、室温に戻った後に反応液をオ−トクレ−ブから取り出した。上記の方法により定量したところアセトアルデヒドの転化率は95モル%で、2,2−ジメトキシエタンの選択率は22モル%であった。
【0037】
実施例3
アセトン0.126gとエタノール9.675gをオートクレ−ブ(SUS316製、内容積20ml、圧力計付)に仕込み、オ−トクレ−ブ内の空気をアルゴンガスで置換した後、サンドバスにて350℃まで昇温し反応を開始した。反応時の圧力は23.2MPaであった。2時間後オ−トクレ−ブを急冷し、室温に戻った後に反応液をオ−トクレ−ブから取り出した。上記の方法により定量したところアセトンの転化率は81モル%で、2,2−ジエトキシプロパンの選択率は32モル%であった。
【0038】
実施例4
アセトン0.126gをオートクレ−ブ(SUS316製、内容積20ml、圧力計付)に仕込み、オ−トクレ−ブ内の空気をアルゴンガスで置換した後、室温においてオ−トクレ−ブ内の圧力が3.5MPaとなるよう二酸化炭素をオ−トクレ−ブに導入した。次にメタノール5.21g仕込んでサンドバスにて300℃まで昇温して反応を開始した。反応時の圧力は14.9MPa、メタノールと二酸化炭素のモル比は3:1であった。50分後オ−トクレ−ブを急冷し、室温に戻った後に反応液をオ−トクレ−ブから取り出した。上記の方法により定量したところ、アセトンの転化率は34モル%で、2,2−ジメトキシプロパンの選択率は3モル%であった。
【発明の効果】
本発明の方法によれば、カルボニル基を有する有機化合物と低級アルコールから、従来にない新しい方法で、アセタールを製造することができる。
Claims (9)
- カルボニル基を有する有機化合物と低級アルコールからアセタールを製造する方法において、カルボニル基を有する有機化合物および/または低級アルコールが超臨界状態になる条件下で反応させることを特徴とするアセタールの製造方法。
- カルボニル基を有する有機化合物と低級アルコールからアセタールを製造する方法において、不活性媒体の存在下で、かつカルボニル基を有する有機化合物、低級アルコールまたは不活性媒体の少なくとも一つが超臨界状態になる条件下で反応させることを特徴とするアセタールの製造方法。
- 低級アルコールおよび/または不活性媒体が超臨界状態になる条件下で反応させることを特徴とする請求項2に記載の製造方法。
- 不活性媒体が二酸化炭素であることを特徴とする請求項2または3に記載の製造方法。
- カルボニル基を有する有機化合物がケトンであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の製造方法。
- カルボニル基を有する有機化合物がアルデヒドであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の製造方法。
- カルボニル基を有する有機化合物がアセトンであることを特徴とする請求項5に記載の製造方法。
- 低級アルコールがメタノールであることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の製造方法。
- 低級アルコールがエタノールであることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の製造方法。
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