JP4103875B2 - 超音波トランスデューサ、超音波スピーカ、音響システム、及び超音波トランスデューサの制御方法 - Google Patents

超音波トランスデューサ、超音波スピーカ、音響システム、及び超音波トランスデューサの制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、プッシュプル(push-pull)方式の静電型超音波トランスデューサを用い、その背面から放射される超音波を音波反射板により前方へ放射する事を可能した、超音波トランスデューサ、超音波スピーカ、音響システム、及び超音波トランスデューサの制御方法に関し、特に、設置面積に対して音圧を大幅に向上できる、超音波トランスデューサ、超音波スピーカ、音響システム、及び超音波トランスデューサの制御方法に関するものである。
近年、超音波に対する空気の非線形性を利用したパラメトリック効果を有するスピーカに関し、反射板により可聴音波を反射する反射板を組合せた出願が見られる(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示された発明では、中心部に開孔を有するパラボラ状の基板の凹面に超音波トランスデューサアレイを構成し、その基板の曲率半径の中心点附近に可聴音波の反射板を設けている。これにより、指向性の強い二次波(可聴音波)が反射板に反射して、パラボラ状基板の中心に開けられた孔を通って放射する構成とすることで、スピーカをコンパクト化するという課題を解決している。しかし、これは音波出力面が単一の超音波トランスデューサに関するものである。超音波トランスデューサの両面方向に音波が出力される構造を成すプッシュプル方式の静電型超音波トランスデューサでは、裏側に放射される音波をそのまま放射(漏れ)させるか、吸収材で減衰させるなどして廃棄する方法が主であり、裏側に放出される音波を有効に利用できていなかった。
図10は、プッシュプル方式の静電型超音波トランスデューサの駆動概念の説明図であり、プッシュプル方式の静電型超音波トランスデューサでは、振動膜31に対向して、一対の対向電極部32aと対向電極部32bとが設けられる。そして、振動膜31に、DCバイアス電源により+側のDCバイアスを与え、対向電極部32aと対向電極部32bの間に交流信号を印加する。
図10(a)は、交流信号がゼロ(0)の場合の、振動膜31の振幅状態を示す図であり、振動膜31は中立(対向電極部32aと対向電極部32bの真ん中)の位置にある。図10(b)は、対向電極部32aに交流信号の+電圧が印加され、対向電極部32bに交流信号の−電圧が印加された場合の、振動膜31の振幅状態を示す図であり、振動膜31の中央部は、対向電極部32bとの間の静電力(吸引力)と、対向電極部32aとの間の静電力(反発力)により、対向電極部32bの方向に引き寄せられる。
図10(c)は、対向電極部32aに交流信号の−電圧が印加され、対向電極部32bに交流信号の+電圧が印加された場合の、振動膜31の振幅状態を示す図であり、振動膜31の中央部は、対向電極部32aとの間の静電力(吸引力)と対向電極部32bとの間の静電力(反発力)により、対向電極部32aの方向に引き寄せられる。このようにして、振動膜31は交流信号に応じて振動して音波を発生し、振動膜31から発生した音波は、対向電極部32aと対向電極部32bの両面方向に放射される。
図11は、従来のプッシュプル方式の静電型超音波トランスデューサの使用例を示す図であり、両面方向に音波が出力される構造のプッシュプル型の静電型超音波トランスデューサ(以下、単に「超音波トランスデューサ」ともいう)を使用する場合は、図11(a)に示すように、固定電極32の両面側から出力される音波をそのまま放出(漏れ)させるか、図11(b)に示すように、一方の対向電極部32b側から出力される音波を吸収体70で減衰させるなどしており、超音波トランスデューサから出力される音波の全てを使いきる構成とはなっていない。
特許第2786531号公報
上述した、プッシュプル方式の静電型超音波トランスデューサから出力される音波の全てを使いきる構成とはなっていないという問題に対し、プッシュプル方式の静電型超音波トランスデューサの背面に音波反射板を設け、背面に放射される音波を反射させて前方に放射させる方法が提案されている。
図12は、従来の音波反射板を有するプッシュプル方式の静電型超音波トランスデューサの構成例を示す図であり、超音波トランスデューサ30の背面に音波反射板42を設けた例である。しかしながらこの構成においては、超音波トランスデューサの外径をR2とした場合、ここで必要とされる音波反射板の外径(R1)は超音波トランスデューサの外径R2の2倍またはそれ以上必要となり、面積で4倍以上必要とされる。ここで、R1=2・R2とした場合、超音波トランスデューサの音波放射面の面積は、「(1/4)・π・(R1)^2」であり、音波反射板の面積は、「π・(R2)^2」である。
このように、超音波スピーカの外径は音波反射板の外径で決まってしまい、その大きさに対して超音波が発生される領域は面積で1/4と非常に狭いために面積効率が悪い。また、この大きな設置スペースが、映像またはテレビ機器などへの組み込みを難しくする要因ともなっていた。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、その第1の目的は、プッシュプル方式の静電型超音波トランスデューサにおいて、その背面から放射される音波を反射板により前方へ放射する事を可能にすると共に、従来の音波反射板を使用した場合と比較して、超音波スピーカの設置面積に対して音圧を大幅に向上できる、超音波トランスデューサ、超音波スピーカ、音響システム、及び超音波トランスデューサの制御方法を提供することにある。
また、第2の目的として、四角形状の固定電極を使用したプッシュプル方式の静電型超音波トランスデューサについて、超音波トランスデューサの背面から放射される音波を、超音波トランスデューサの前面に放射することを可能にし、また、2つの超音波トランスデューサと音波反射板とを一体化したコンパクトな構成を可能にし、また、広範囲でフラットな音圧分布を実現する、超音波トランスデューサ、超音波スピーカ、及び音響システムを提供することにある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の超音波トランスデューサは、プッシュプル方式の静電型の超音波トランスデューサであって、円形状の固定電極の中央部に貫通穴を設けると共に、前記超音波トランスデューサの背面に音波反射板を設け、前記超音波トランスデューサの背面から放射される超音波を前記音波反射板により反射させ、前記貫通穴を通して超音波トランスデューサの前面に放射するように構成されたことを特徴とする。
このような構成であれば、超音波トランスデューサの背面から放射される音波を、音波反射板により超音波トランスデューサの中央部に集め、超音波トランスデューサの中央部に設けた貫通穴から前面に向かって放射する。
これにより、静電型超音波トランスデューサの背面から放射される音波を音波反射板により前方へ放射する事を可能にすると共に、従来の音波反射板を使用した場合と比較して、超音波が発生される領域の面積効率を高めることができる(超音波スピーカの設置面積に対する音圧比を高めることができる)。
また、本発明の超音波トランスデューサは、前記貫通穴の外径は、固定電極の外径の1/2またはそれ以上の長さであることを特徴とする。
このような構成であれば、固定電極を円形状とした場合に、固定電極の中央部に外径の1/2以上の貫通穴を設け、超音波トランスデューサの背面から放射される音波を、音波反射板により反射させ、この貫通穴を通して前面に放射する。
これにより、超音波トランスデューサの背面から放射される音波の全部(または大半)を超音波トランスデューサの前面に放射することができる。このため、超音波トランスデューサの出力音圧を高めることができる。
また、本発明の超音波トランスデューサは、前記音波反射板の位置を、前記超音波トランスデューサの音波放射方向に沿って前後に移動させる移動機構と、前記超音波トランスデューサを駆動する超音波搬送波信号の周波数に応じて、前記超音波トランスデューサ背面からの前記音波反射板の移動量を調整するように前記移動機構を駆動制御する移動機構制御手段とを備えることを特徴とする。
このような構成であれば、移動機構制御手段により、超音波トランスデューサと音波反射板の位置を調整し、超音波トランスデューサから前面に向けて直接放射される超音波(超音波搬送波信号)と、超音波トランスデューサの背面から放射され音波反射板で反射されて前面に放射される超音波(超音波搬送波信号)の位相差をなくすようにする。
これにより、超音波トランスデューサから前方に放射される超音波と、音波反射板の作用によって前方に放射される超音波との逆位相の波の重なりによる打ち消し合の発生を抑止し、超音波トランスデューサの出力音圧が低下することを抑止できる。
また、本発明の超音波トランスデューサは、前記移動機構制御手段は、前記超音波トランスデューサの前面から直接放射される超音波と、前記超音波トランスデュ−サ背面から放射され前記音波反射板で反射される超音波との搬送経路長の差が、前記超音波搬送波信号の波長をλとしたときに、n・λ+λ/2(nは整数)となるように、前記移動機構を介して前記音波反射板の移動量を調整することを特徴とする。
このような構成であれば、移動機構制御手段により、超音波トランスデューサから前面に向けて直接放射される超音波と、超音波トランスデューサの背面から放射され音波反射板で反射されて前面に放射される超音波の位相差が「n・λ+λ/2(nは整数)」となるように調整する。
これにより、超音波トランスデューサから前方に放射される超音波と、音波反射板の作用によって前方に放射される超音波との逆位相の波の重なりによる打ち消し合の発生を抑止し、超音波トランスデューサの出力音圧が低下することを抑止できる。
また、本発明の超音波トランスデューサは、前記音波反射板は、前記超音波トランスデューサの背面に配置され、超音波トランスデューサの背面から放射される音波を、超音波トランスデューサの音波放射面と平行な方向かつ超音波トランスデューサの中心方向に反射させる第1の反射面と、前記第1の反射面から放射された音波を、超音波トランスデューサの音波放射面の方向に反射させる第2の反射面とを備えることを特徴とする。
このような構成であれば、超音波トランスデューサの背面から放射される超音波を、第1の反射面により垂直に反射させ音波放射面と平行な方向に向かわせる。そして、さらの第2の反射面により垂直に反射させ、超音波トランスデューサの音波放射面の方向に向かわせる。
これにより、2つの反射面を用いた簡単な構成により、超音波トランスデューサの背面から放射される超音波を超音波トランスデューサの前面の方向に向かわせることができる。
また、本発明の超音波トランスデューサは、前記音波反射板は、底面部の直径が前記超音波トランスデューサの直径と同等以上であり、その高さが底面の直径の略1/2である中空円錐体の頂を中心軸に沿って中央底面近傍まで押し下げた中折れ形状であり、かつ底面部が開放された形状で構成され、前記音波反射板の開放された底面部が、前記超音波トランスデューサの背面に対向するように配置され、前記音波反射板の中折れにされていない部分の内面を第1の反射面とし、中折れされた部分の内面を第2の反射面として構成されたことを特徴とする。
このような構成により、音波反射板は、底面が開放された中空円錐体の頂を中心軸に沿って中央底面近傍まで押し下げた中折れ形状とする。
これにより、音波反射板を簡単な形状とし、かつ容易に製作できる。
また、本発明の超音波スピーカは、上記いずれかに記載のプッシュプル方式の静電型超音波トランスデューサを有することを特徴とする。
このような構成により、貫通穴を有する円形状の固定電極を使用した超音波トランスデューサと音波反射板により超音波スピーカを構成する。
これにより、超音波スピーカにおいて、プッシュプル方式の静電型超音波トランスデューサの背面から放射される音波を反射板により前方へ放射する事を可能にする。また、従来の音波反射板を使用した場合と比較して、超音波が発生される領域の面積効率を高めた(超音波スピーカの設置面積に対する出力音圧比を高めた)超音波スピーカを構成できる。
また、本発明の音響システムは、貫通穴を有する円形状の固定電極を使用した超音波トランスデューサと音波反射板とにより構成される超音波スピーカを備えたことを特徴とする。
このような構成により、貫通穴を有する円形の固定電極を使用した超音波トランスデューサと音波反射板により構成された超音波スピーカを、音響システムに使用する。
これにより、従来のものと比較して設置面積に対する出力音圧比を高めた超音波スピーカを音響システムに組み込むことができ、プロジェクタなどの映像機器や小型電子機器などに組み込む音源装置として有効となる。
また、本発明の超音波トランスデューサは、プッシュプル方式の静電型の超音波トランスデューサであって、四角形状の固定電極を有する超音波トランスデューサの2つが、その音波放射面が同一面上になるように所定の間隔を空けて平行に配置され、前記2つの超音波トランスデューサの背面に音波反射板が設けられ、前記各超音波トランスデューサの背面から放射される音波を前記音波反射板により反射させ、前記2つの超音波トランスデューサ間の空き空間を通して前面に放射するように構成されたことを特徴とする。
このような構成であれば、四角形状の固定電極を有する2つの超音波トランスデューサを、それらの間に音波通過用の空き空間を設けて配置し、また、2つの超音波トランスデューサおよびそれらの空き空間の背面に音波反射板を配置する。そして、各超音波トランスデューサの背面から放射される音波を、音波反射板により反射させ、2つの超音波トランスデューサの間の空き空間を通して、超音波トランスデューサの前面方向に向けて放射する。
これにより、四角形状の固定電極を使用した超音波トランスデューサについても、超音波トランスデューサの背面から放射される音波を、超音波トランスデューサの前面に放射し、超音波トランスデューサの背面から放射される音波を効果的に利用することが可能になる。また、2つの超音波トランスデューサと音波反射板を一体化できコンパクトな構成とすることができる。また、例えば、この超音波トランスデューサをテレビシステムなどに搭載した場合には、前面の比較的広い領域から音波を放射する事が可能となり、広範囲でフラットな音圧分布を実現する超音波スピーカが提供できる。
また、本発明の超音波トランスデューサは、前記音波反射板は、平板を一辺に平行に略90度の角度で三角波状に折り曲げ、同等の形状である第1乃至第4の4つの斜平面を持つように形成され、前記4つの斜平面の内の第1の斜平面により、一方の超音波トランスデューサの背面から放射される音波を、超音波トランスデューサの音波放射面と平行な方向かつ2つの超音波トランスデューサの空き空間の方向に反射させ、前記4つの斜平面の内の第2の斜平面により、前記第1の反射面から放射された音波を、超音波トランスデューサの音波放射面の方向に向かって反射させ、前記4つの斜平面の内の第4の斜平面により、他方の超音波トランスデューサの背面から放射される音波を、超音波トランスデューサの音波放射面と平行な方向かつ2つの超音波トランスデューサの空き空間の方向に反射させ、前記4つの斜平面の内の第3の斜平面により、前記第4の反射面から放射された音波を、超音波トランスデューサの音波放射面の方向に向かって反射させるように構成されたことを特徴とする。
このような構成であれば、音波反射板を90度の角度で三角波状に折り曲げて4つの斜平面を設け、第1と第2の斜面により、一方の超音波トランスデューサの背面から放射される音波を反射させ、超音波トランスデューサの前面方向に向けて放射する。また、第3と第4の斜面により、他方の超音波トランスデューサの背面から放射される音波を反射させ、超音波トランスデューサの前面方向に向けて放射する。
これにより、音波反射板が簡単な構成となり、容易に製作することができる。
また、本発明の超音波トランスデューサは、前記音波反射板の位置を、前記超音波トランスデューサの音波放射方向に沿って前後に移動させる移動機構と、前記超音波トランスデューサを駆動する超音波搬送波信号の周波数に応じて、前記超音波トランスデューサ背面からの前記音波反射板の移動量を調整するように前記移動機構を駆動制御する移動機構制御手段とを備えることを特徴とする。
このような構成であれば、移動機構制御手段により、超音波トランスデューサと音波反射板の位置を調整し、超音波トランスデューサから前面に向けて直接放射される超音波(超音波搬送波信号)と、超音波トランスデューサの背面から放射され音波反射板で反射されて前面に放射される超音波(超音波搬送波信号)の位相差をなくすようにする。
これにより、超音波トランスデューサから前方に放射される超音波と、音波反射板の作用によって前方に放射される超音波との逆位相の波の重なりによる打ち消し合の発生を抑止し、超音波トランスデューサの出力音圧が低下することを抑止できる。
また、本発明の超音波スピーカは、上記いずれかに記載の四角形状の固定電極を有するプッシュプル方式の静電型超音波トランスデューサで構成されることを特徴とする。
このような構成により、四角形状の固定電極を有する2つの超音波トランスデューサ(音波通過用の空間を空けて配置)と音波反射板とで超音波スピーカを構成する。
これにより、2つの超音波トランスデューサと音波反射板を一体化したコンパクトな構成の超音波スピーカを構成できる。また、例えば、この超音波スピーカをテレビシステムなどに搭載すると、前面の比較的広い領域から音波を放射する事が可能となり、広範囲でフラットな音圧分布を実現する超音波スピーカが提供できる。
また、本発明の音響システムは、上記四角形状の固定電極を有する超音波トランスデューサを使用した超音波スピーカを備えたことを特徴とする。
このような構成により、四角形状の固定電極を有する2つの超音波トランスデューサ(音波通過用の空間を空けて配置)と音波反射板とで構成された超音波スピーカを、音響システムに組み込む。
これにより、2つの超音波トランスデューサと音波反射板を一体したコンパクトな構成の超音波スピーカを音響システムとして組み込むことができる。また、例えば、テレビシステムなどにおいて、前面の比較的広い領域から音波を放射する事が可能となり、広範囲でフラットな音圧分布を実現する超音波スピーカを搭載した音響システムを提供できる。
また、本発明の超音波トランスデューサの制御方法は、プッシュプル方式の静電型の超音波トランスデューサの制御方法であって、円形状の固定電極の中央部に貫通穴を設ける手順と、前記超音波トランスデューサの背面に音波反射板を設ける手順と、前記超音波トランスデューサの背面から放射される超音波を前記音波反射板により反射させ、前記貫通穴を通して超音波トランスデューサの前面に放射させる手順と、前記音波反射板の位置を、前記超音波トランスデューサの音波放射方向に沿って前後に移動させる移動機構を設ける手順と、前記超音波トランスデューサを駆動する超音波搬送波信号の周波数に応じて、前記超音波トランスデューサ背面からの前記音波反射板の移動量を調整するように前記移動機構を駆動制御する移動機構制御手順とを含むことを特徴とする。
このような手順であれば、超音波トランスデューサの背面から放射される音波を、音波反射板により超音波トランスデューサの中央部に集め、超音波トランスデューサの中央部に設けた貫通穴から前面に向かって放射する。また、移動機構制御手順により、超音波トランスデューサと音波反射板の位置を調整し、超音波トランスデューサから前面に向けて直接放射される超音波(超音波搬送波信号)と、超音波トランスデューサの背面から放射され音波反射板で反射されて前面に放射される超音波(超音波搬送波信号)の位相差をなくすようにする。
これにより、静電型超音波トランスデューサの背面から放射される音波を反射板により前方へ放射する事を可能にすると共に、従来の音波反射板を使用した場合と比較して、超音波が発生される領域の面積効率を高めることができる(超音波スピーカの設置面積に対する音圧比を高めることができる)。また、超音波トランスデューサから前方に放射される音波と、音波反射板の作用によって前方に放射される音波との逆位相の波の重なりによる打ち消し合の発生を抑止し、超音波トランスデューサの出力音圧が低下することを抑止できる。
また、本発明の超音波トランスデューサの制御方法は、前記移動機構制御手順は、前記超音波トランスデューサの前面から直接放射される超音波と、前記超音波トランスデュ−サ背面から放射され前記音波反射板で反射される超音波との搬送経路長の差が、前記超音波搬送波信号の波長をλとしたときに、n・λ+λ/2(nは整数)となるように、前記移動機構を介して前記音波反射板の移動量を調整することを特徴とする。
このような手順であれば、移動機構制御手順により、超音波トランスデューサから前面に向けて直接放射される超音波(超音波搬送波信号)と、超音波トランスデューサの背面から放射され音波反射板で反射されて前面に放射される超音波(超音波搬送波信号)の位相差が「n・λ+λ/2(nは整数)」となるように調整する。
これにより、超音波トランスデューサから前方に放射される音波と、音波反射板の作用によって前方に放射される音波との逆位相の波の重なりによる打ち消し合の発生を抑止し、超音波トランスデューサの出力音圧が低下することを抑止できる。
[概要]
本発明を実施するための最良の形態として、第1の実施の形態と、第2の実施の形態について説明する。
第1の実施の形態として、プッシュプル方式の静電型超音波トランスデューサ(単に、「超音波トランスデューサ」ともいう)を構成する円形状の固定電極の中央に貫通穴を設ける例を示す(図1参照)。
この貫通穴の外径は、超音波トランスデューサを構成する固定電極の外径の1/2またはそれ以上とする。また、貫通穴を設けた超音波トランスデューサの背面に音波反射板を備える。この音波反射板は、超音波トランスデューサの背面から放射される音波を、超音波トランスデューサの中央部に集め、前記貫通穴を通して超音波トランスデューサの前面に放射する構造とする。
さらに、音波反射板に移動機構(スライド機構)を備え、搬送波の周波数に合わせて音波反射板の位置を、超音波トランスデューサに対して前後方向に移動可能とする。
また、本発明の第2の実施の形態として、四角形状の固定電極を有する超音波トランスデューサの2つを、間隔を空けて(空き空間を設けて)、それぞれの音波放射面が同一面上になるように平行に並べた構成例を示す(図8参照)。
そして、2つの超音波トランスデューサの背面に音波反射板を備える。この音波反射板は、各超音波トランスデューサの背面から放射される音波を、2つの超音波トランスデューサ間の中央部に集め、2つの超音波トランスデューサの間の空き空間を通して前面に放射する構造とする(図8参照)。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の超音波スピーカの第1の構成例を示す図である。
図1において、変調部13では、可聴周波数帯信号発信源11にて生成された可聴周波数帯の信号を入力信号とし、キャリア波信号源にて生成されたキャリア波信号(超音波搬送波信号)を可聴周波数信号にて変調するなどの信号処理を行う。プリアンプ14では変調信号の前段増幅を行い、パワーアンプ15で変調信号をさらに増幅させる。超音波トランスデューサ30では、パワーアンプ15により増幅された変調信号を音波(超音波)に変換し、空気中に放射する。放射された超音波は空気伝播中にパラメトリック効果が起こり、可聴周波数音波が自己復調され、可聴音として聞く事ができる。
ここで超音波トランスデューサ30は、導電材が絶縁体によってサンドイッチされた構造の振動膜31が、2枚の固定電極32(対向電極部32aと対向電極部32b)により挟持されたプッシュプル構造を成している。
振動膜には定電圧電源16よりバイアス電圧を印加し、2つの固定電極32(対向電極部32aと対向電極部32b)に対しては交互に極性が切り換わるように交流を印加することで、吸引作用および反発作用を同時に振動膜31に作用させ、振動させている。
振動膜31の振動により発生する音波には、図中の2種類の矢印点線a、bで示した様に、直接前方へ放射される音波aと背面に放射される音波bの2種類が存在するが、背面に放射される音波bに対しては、超音波トランスデューサ30の背面に音波反射板40を設け、この音波反射板40によって放射方向が変えられて、結果前方に放射させる事を可能としている。
このような構成の超音波トランスデューサ30および音波反射板40により、本発明の超音波スピーカ20は構成され、超音波トランスデューサ30の背面から放射される音波を有効に利用している。
図2は、超音波トランスデューサの固定電極の構成例を示す図である。図2に示すように、第1の実施の形態の超音波トランスデューサでは、外径R1の固定電極32には外径R2の貫通穴33が設けられ、結果ドーナツ形状を成している。ここで、貫通穴33の外径R2は固定電極の外径R1の1/2またはそれ以上に設定しており、R1=2×R2とした場合、音波放射面の面積は「(3/4)×π×(R1)^2」である。
図3は、第1の実施の形態における、超音波トランスデューサおよびその反射板の構成例の詳細を示す図である。
図3において、固定電極32は対向電極部32a、32bおよび貫通孔部34で構成されており、対向電極部32a、32bおよび貫通孔部34は同一あるいはほぼ同一の形状および位置に設けられている。振動膜31はこれらの対向電極部32a、32bに挟まれる構造で保持され、振動膜31の振動によって発生する音波は、貫通孔部34を通して空気中に放射される。
超音波トランスデューサ30の背面には、固定電極32の音波放射面に対して所望の角度θ(望ましくは45度)を成して、円錐を丁度中間の位置で折り返した形状(円錐の頂を中心軸に沿って押し下げ中折れにした形状)の音波反射板40が設けられている。(図面では2次元断面で示している)。
音波の進行方向は、この音波反射板40の外周側aにおいて、まずは音波放射面40に対し平行な方向に変えられ、その後もう一度音波反射板の内周側bにおいて反射されて、前方方向に変えられる。
ここで音波反射板40の大きさは超音波トランスデューサ30と同等の外径となるので、音波反射板の面積は、π(R1)^2である。つまり、音波反射板40の面積は従来と同じであっても、超音波トランスデューサの音波放射面の面積を従来の3倍とすることができるので、面積効率が大幅に改善できる事になる。
一方、従来と同等の音圧を得るには面積としては1/3で良い、すなわち外径を1/√3 に縮小することができるので、小型化に対しても非常に有効な構成と言える。
このような構成で音波を放射した場合、超音波トランスデューサ30の前面及び背面から放射される音波は互いに逆位相のため、前面から直接前方に放射される音波と、背面から放射され、音波反射板の作用によって前方に放射されてくる音波との境界付近の一部では、逆位相の波の重なりによる打ち消し合いが発生して、音圧が低下する可能性がある。
この場合、音圧が低下した領域とその周囲の影響のない領域での音圧分布差が顕著となるが、全域に渡ってフラットな音圧分布を実現するためには、図4に示すような対策を取れば良い。
図4は、音波反射板の移動機構を備えた超音波スピーカの例を示す図である。図4に示す例では、超音波トランスデューサ30に対して音波反射板40を音波放射面の前後方向に移動可能とする移動機構(スライド機構)50を音波反射板40の背面に備える。そして、キャリア波信号周波数(超音波搬送信号周波数)に合わせて、距離(移動量)D3を移動調整する。これにより、超音波トランスデューサから直接前方に放射される音波と、背面から放射され、音波反射板40の作用によって前方に放射されてくる音波との搬送長が搬送周波数の半波長分ずれるようにすれば良い。ここで用いる移動機構50としては、リニア駆動する電磁アクチュエータや電動式のパンタグラフ機構などが望ましい。
ここで、移動距離D3=0の場合、超音波トランスデューサの前面から放射される音波と、背面から放射されて音波反射板によって前方に放射されてくる音波の搬送長さには、既に図中一点鎖線で示したAB間距離分の差が生じている。なお、AおよびBの位置は、振動膜の位置に一致する。
固定電極の外径をR1、貫通穴の外径をR2、音波反射板と超音波トランスデューサの音波放射面(=固定電極表面)とが成す角度θが45度、固定電極の外周から音波放射位置までの距離をD1、超音波トランスデューサの音波放射面と振動膜のギャップをD3とした場合、AB間距離は音波放射位置(D1)に無関係に「R1−R2+2・D2」となる。(貫通穴の外周と音波反射板の内径の位置は一致するものとする)
よって、音波反射板を移動させた場合には、その移動量D3がこれに付加され、結果AB間距離は「R1−R2+2・D2+2・D3」となる。このAB間距離と搬送周波数の波長λを比較し、AB間距離が波長λに対し、「n・λ+λ/2(nは整数)」となるように移動量D3を調整すれば、超音波トランスデューサの前面および背面から放射される音波を同位相に合わせることができる。
図5に、移動機構の制御回路の例を示す。搬送波の周波数は変調処理の段階で決定されるため、その情報信号が変調部13から移動機構制御部17に送られ、移動機構制御部17では信号から周波数に応じた半波長量を算出する。移動機構制御部17には予め移動機構50を移動させない状態(D3=0)における、背面反射音波の搬送長さ(=AB間距離)を設定しておき、搬送周波数の情報信号に応じて算出される移動量に基づき移動機構50を駆動させる。なお、予め用いる搬送周波数が決まっている場合には、各搬送周波数に対する移動量を予めデータとして保存しておき、随時このデータを参照するようにしても良い。
このような構成により、前面および背面から放射される音波を同位相に合わせ込むことが可能となるため、境界付近での逆位相による音波の打ち消し合いが無くなり、より確実に高い音圧を保持した超音波スピーカが構成できる。
以上説明してきた超音波トランスデューサを使用した超音波スピーカは、プロジェクタなどの映像機器や小型電子機器などに組み込む音源装置(音響システム)として有効である。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の超音波スピーカの第2の実施の形態について説明する。
図1で示したように、第1の構成例で用いた超音波トランスデューサを構成する固定電極はドーナツ形状、つまり円形であるが、プッシュプル方式の静電型超音波トランスデューサで反射板を用いた構成においては、他の形状の固定電極を使用することもできる。
図6は、四角形状の固定電極の例を示す図であり、四角形状を成した固定電極32も有効である。図6においては、固定電極32に形成された対向電極部32a、32bを直線状の溝を有する構成としている。
また、図7は、丸形状の貫通孔部を有する固定電極の例を示す図であり、図7(a)および図7(b)に示すように、貫通孔部34は丸形状であっても良い。図7(a)は、丸形状の貫通孔部34が、縦横方向に一定間隔で規則的に配列された例であり、図7(b)は、貫通孔部34を、列ごとにずらして配置した例である。
また、図8は、四角形状の固定電極を用いた超音波トランスデューサの適用事例を示す図である。図6および図7に示す四角形状の固定電極32を用いた超音波トランスデューサと本発明における形態の音波反射板により構成された超音波スピーカの適用事例として、図8(a)に示すようなテレビシステムが挙げられる。
図8(a)に示すテレビシステム61には超音波トランスデューサ30a、30bが2台搭載される。そして、超音波トランスデューサ30a、30bのその背面には平板をジグザグ状(三角波状)に並べた形状で一体化された音波反射板41を配置する。超音波トランスデューサ30a、30bの音波放射面と音波反射板41が成す角度は、第1の構成例で示したように45度とする事が望ましい。超音波トランスデューサ30a、30bの背面から放射された音波は、音波反射板41により放射方向が変えられて音波反射板の中央部に集まり、結果2つのトランスデューサ30a、30bの中間領域から前方に向かって放射される。
このような構成とする事により、テレビシステム61の前面の比較的広い領域から音波を放射する事が可能となり、広範囲でフラットな音圧分布を実現する超音波スピーカが提供できる。
また、図9は、図8に示す超音波トランスデューサの制御回路の例を示す図である。図9に示す例は、音波反射板41に対し移動機構50aを備えたものである。なお、制御回路を構成する各機能部分11〜17は、図5に示すものと同様であり、その説明は省略する。
図9に示すような構成により、超音波トランスデューサ30a、30bの前面から放射される音波と、背面から放射されて音波反射板41によって前方に放射されてくる音波の位相の違いにより生じる境界付近での音圧の低下を防止する事ができる。さらには、2つの超音波トランスデューサ30a、30bに対して一つの移動機構50aを備えれば済むため、低コストに位相調節が可能な超音波スピーカを構成できる。
なお、図中では超音波トランスデューサ30a、30bを水平に配置しているが、テレビシステムの両サイドに垂直に配し(左右に各1台を配置)、ステレオ再生用に使用しても良い。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の超音波トランスデューサおよび超音波スピーカは、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明の超音波スピーカの第1の構成例を示す図。 超音波トランスデューサの固定電極の構成例を示す図。 超音波トランスデューサおよびその反射板の構成例の詳細を示す図。 音波反射板の移動機構を備えた超音波スピーカの例を示す図。 移動機構の制御回路の例を示す図。 四角形状の固定電極の例を示す図。 丸形状の貫通孔部を有する固定電極の例を示す図。 四角形状の固定電極を用いた超音波トランスデューサの適用事例図。 図8に示す超音波トランスデューサの制御回路の例を示す図。 プッシュプル式の静電型超音波トランスデューサの駆動概念の説明図。 従来のプッシュプル方式の超音波トランスデューサの使用例を示す図。 音波反射板とプッシュプル型のトランスデューサの構成例を示す図。
符号の説明
11…可聴周波数帯信号発信源、12…キャリア波信号源、13…変調部、14…プリアンプ、15…パワーアンプ、16…定電圧電源、17…移動機構制御部、20…超音波スピーカ、30、30a、30b…超音波トランスデューサ、31…振動膜、32…固定電極、32a、32b…対向電極部、33…貫通穴、34…貫通孔部、40、41…音波反射板、50、50a…移動機構、61…テレビシステム

Claims (15)

  1. プッシュプル方式の静電型の超音波トランスデューサであって、
    円形状の固定電極の中央部に貫通穴を設けると共に、
    前記超音波トランスデューサの背面に音波反射板を設け、
    前記超音波トランスデューサの背面から放射される超音波を前記音波反射板により反射させ、前記貫通穴を通して超音波トランスデューサの前面に放射するように構成されたこと
    を特徴とする超音波トランスデューサ。
  2. 前記貫通穴の外径は、固定電極の外径の1/2またはそれ以上の長さであること
    を特徴とする請求項1に記載の超音波トランスデューサ。
  3. 前記音波反射板の位置を、前記超音波トランスデューサの音波放射方向に沿って前後に移動させる移動機構と、
    前記超音波トランスデューサを駆動する超音波搬送波信号の周波数に応じて、前記超音波トランスデューサ背面からの前記音波反射板の移動量を調整するように前記移動機構を駆動制御する移動機構制御手段と
    を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の超音波トランスデューサ。
  4. 前記移動機構制御手段は、前記超音波トランスデューサの前面から直接放射される超音波と、前記超音波トランスデュ−サ背面から放射され前記音波反射板で反射される超音波との搬送経路長の差が、前記超音波搬送波信号の波長をλとしたときに、n・λ+λ/2(nは整数)となるように、前記移動機構を介して前記音波反射板の移動量を調整すること
    を特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の超音波トランスデューサ。
  5. 前記音波反射板は、前記超音波トランスデューサの背面に配置され、
    超音波トランスデューサの背面から放射される音波を、超音波トランスデューサの音波放射面と平行な方向かつ超音波トランスデューサの中心方向に反射させる第1の反射面と、
    前記第1の反射面から放射された音波を、超音波トランスデューサの音波放射面の方向に反射させる第2の反射面と
    を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の超音波トランスデューサ。
  6. 前記音波反射板は、底面部の直径が前記超音波トランスデューサの直径と同等以上であり、その高さが底面の直径の略1/2である中空円錐体の頂を中心軸に沿って中央底面近傍まで押し下げた中折れ形状であり、かつ底面部が開放された形状で構成され、
    前記音波反射板の開放された底面部が、前記超音波トランスデューサの背面に対向するように配置され、
    前記音波反射板の中折れにされていない部分の内面を第1の反射面とし、中折れされた部分の内面を第2の反射面として構成されたことを
    特徴とする請求項5記載に超音波トランスデューサ。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載のプッシュプル方式の静電型超音波トランスデューサを有すること
    を特徴とする超音波スピーカ。
  8. 請求項7に記載の超音波スピーカを備えたこと
    を特徴とする音響システム。
  9. プッシュプル方式の静電型の超音波トランスデューサであって、
    四角形状の固定電極を有する超音波トランスデューサの2つが、その音波放射面が同一面上になるように所定の間隔を空けて平行に配置され、
    前記2つの超音波トランスデューサの背面に音波反射板が設けられ、
    前記各超音波トランスデューサの背面から放射される音波を前記音波反射板により反射させ、前記2つの超音波トランスデューサ間の空き空間を通して前面に放射するように構成されたこと
    を特徴とする静電型超音波トランスデューサ。
  10. 前記音波反射板は、平板を一辺に平行に略90度の角度で三角波状に折り曲げ、同等の形状である第1乃至第4の4つの斜平面を持つように形成され、
    前記4つの斜平面の内の第1の斜平面により、一方の超音波トランスデューサの背面から放射される音波を、超音波トランスデューサの音波放射面と平行な方向かつ2つの超音波トランスデューサの空き空間の方向に反射させ、
    前記4つの斜平面の内の第2の斜平面により、前記第1の反射面から放射された音波を、超音波トランスデューサの音波放射面の方向に向かって反射させ、
    前記4つの斜平面の内の第4の斜平面により、他方の超音波トランスデューサの背面から放射される音波を、超音波トランスデューサの音波放射面と平行な方向かつ2つの超音波トランスデューサの空き空間の方向に反射させ、
    前記4つの斜平面の内の第3の斜平面により、前記第4の反射面から放射された音波を、超音波トランスデューサの音波放射面の方向に向かって反射させるように
    構成されたことを特徴とする請求項9に記載の超音波トランスデューサ。
  11. 前記音波反射板の位置を、前記超音波トランスデューサの音波放射方向に沿って前後に移動させる移動機構と、
    前記超音波トランスデューサを駆動する超音波搬送波信号の周波数に応じて、前記超音波トランスデューサ背面からの前記音波反射板の移動量を調整するように前記移動機構を駆動制御する移動機構制御手段と
    を備えることを特徴とする請求項9または請求項10に記載の超音波トランスデューサ。
  12. 請求項9から11のいずれかに記載のプッシュプル方式の静電型超音波トランスデューサを有すること
    を特徴とする超音波スピーカ。
  13. 請求項12に記載の超音波スピーカを備えたこと
    を特徴とする音響システム。
  14. プッシュプル方式の静電型の超音波トランスデューサの制御方法であって、
    円形状の固定電極の中央部に貫通穴を設ける手順と、
    前記超音波トランスデューサの背面に音波反射板を設ける手順と、
    前記超音波トランスデューサの背面から放射される超音波を前記音波反射板により反射させ、前記貫通穴を通して超音波トランスデューサの前面に放射させる手順と、
    前記音波反射板の位置を、前記超音波トランスデューサの音波放射方向に沿って前後に移動させる移動機構を設ける手順と、
    前記超音波トランスデューサを駆動する超音波搬送波信号の周波数に応じて、前記超音波トランスデューサ背面からの前記音波反射板の移動量を調整するように前記移動機構を駆動制御する移動機構制御手順と
    を含むことを特徴とする超音波トランスデューサの制御方法。
  15. 前記移動機構制御手順は、前記超音波トランスデューサの前面から直接放射される超音波と、前記超音波トランスデュ−サ背面から放射され前記音波反射板で反射される超音波との搬送経路長の差が、前記超音波搬送波信号の波長をλとしたときに、n・λ+λ/2(nは整数)となるように、前記移動機構を介して前記音波反射板の移動量を調整すること
    を特徴とする請求項14に記載の超音波トランスデューサの制御方法。

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