JP2009118094A - 静電型トランスデューサ、および超音波スピーカ - Google Patents

静電型トランスデューサ、および超音波スピーカ Download PDF

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新一 宮▲崎▼
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Abstract

【課題】高い周波数帯域において高効率に振動膜を振動させることができる、静電型トランスデューサを提供する。
【解決手段】貫通孔を有する電極と、前記電極の片面側に配置された振動電極層を有する振動膜と、前記電極と前記振動膜の間に位置し振動膜を支持する振動膜支持部と、を備え、前記貫通孔近傍において前記振動膜支持部は、前記電極の表面に仮想的に描かれ密接配置された複数の多角形の頂点部に位置し、前記電極と前記振動膜の間に電圧を印加して、前記電極と前記振動膜との間に静電力を発生させるように構成されたこと、を特徴とする静電型トランスデューサ。
【選択図】図1

Description

本発明は、高い周波数帯域で放射する音波の音圧レベルを高めることができる、静電型トランスデューサ、および超音波スピーカに関する。
従来技術の静電型トランスデューサとして、図15に示す静電型トランスデューサがある(例えば、特許文献1を参照)。この構成では、一枚の振動膜101の両端のみを端部102により固定する構造であるため、振動膜101の振動径が比較的に大きくなり、結果として振動膜の固有振動周波数が低くなる。そのため、例えば20kHz以上の超音波帯域などの高い周波数帯域で振動をさせようとしたときには不利となる。
そこで、図16に示す超音波トランスデューサが開示されている(例えば、特許文献2を参照)。この超音波トランスデューサでは、電極110と振動膜111の間に振動膜111を挟持する振動膜挟持部112を絶縁材料等で形成し、振動径の小さな振動部(エリア)を複数形成する。これにより、振動径の小さな振動部の単位で固有振動周波数を高くして超音波帯域などの高い周波数帯域で効率よく振動させることができる。しかし、この構成では振動膜挟持部112で狭持された振動膜111の領域は振動できなくなり、結果として振動面積が減り、音圧がその分だけ減少する。
特開昭54−21716号公報 特開2006−270157号公報
上述したように、従来の静電型トランスデューサでは、電極と振動膜の間に振動膜を挟持する振動膜挟持部を絶縁材料で形成し、振動径の小さな振動部(エリア)を複数形成している。しかし、この構成では振動膜挟持部で狭持された振動膜の領域は振動できなくなり、振動面積が減り、音圧がその分だけ減少するという問題があった。
本発明は、斯かる実情に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、高い周波数帯域において高効率で振動膜を振動させることができ、高い周波数帯域で放射する音波の音圧レベルを高めることができる、静電型トランスデューサ、およびそれを備えた超音波スピーカを提供することにある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の静電型トランスデューサは、貫通孔を有する電極と、前記電極の片面側に配置された振動電極層を有する振動膜と、前記電極と前記振動膜の間に位置し振動膜を支持する振動膜支持部と、を備え、前記貫通孔近傍において前記振動膜支持部は、前記電極の表面に仮想的に描かれ密接配置された複数の多角形の頂点部に位置し、前記電極と前記振動膜との間に電圧を印加して、前記電極と前記振動膜との間に静電力を発生させるように構成されたこと、を特徴とする。
上記構成からなる本発明の静電型トランスデューサでは、振動膜の一方の面側に電極が配置され、振動膜が一方の面側から静電力を受けて振動するプル型の静電型トランスデューサにおいて、振動膜と電極との間に位置する振動膜支持部(絶縁層)を仮想的な多角形の集合体の頂点位置に配置する。このような構成により、振動膜支持部に支持された振動膜の部分が殆ど振動しないため、振動膜を複数の振動する部分(振動部)に分割することになる。このように、振動径の小さな振動部(エリア)を複数形成することで、振動径の小さな振動部の単位で固有振動周波数を高くし、超音波帯域などの高い周波数帯域で効率よく振動膜を振動させる。また、多角形の頂点部に振動膜支持部があるようにして、従来よりも振動膜支持部の面積を小さくし、振動領域を増大させる。
これにより、プル型の静電型トランスデューサにおいて、高い周波数帯域において高効率で振動膜を振動させることができる。このため、高い周波数帯域で放射する音波の音圧レベルを高めることができる。
また、本発明の静電型トランスデューサは、前記仮想的な多角形が正多角形であり、該正多角形の頂点部に前記振動膜支持部が配置されること、を特徴とする。
上記構成からなる本発明の静電型トランスデューサでは、プル型の静電型トランスデューサの電極において、仮想的な正多角形の頂点部に振動膜支持部を配置する。
これにより、振動径の小さな振動部(エリア)でほぼ均等に揃った状態で振動させることができる。このため、高効率かつ高音圧出力のプル型の静電型トランスデューサが実現できる。
また、本発明の静電型トランスデューサは、前記振動電極層に直流バイアス電源が印加され、前記振動電極層と前記電極との間には超音波周波数帯のキャリア波を可聴周波数帯の信号波で変調した変調波が印加され、前記静電型トランスデューサが超音波を放射する静電型超音波トランスデューサであること、を特徴とする。
上記構成からなる本発明の静電型トランスデューサでは、本発明によるプル型の静電型トランスデューサを静電型超音波トランスデューサとして使用し、超音波周波数帯のキャリア波を可聴周波数帯の信号波で変調した変調波で駆動する。
これにより、プル型の静電型超音波トランスデューサにおいて、高効率で振動膜を振動させることができる。このため、放射する超音波の音圧レベルを高めることができる。
また、本発明の静電型トランスデューサは、貫通孔を有する第1の電極と、貫通孔を有する第2の電極と、前記第1の電極の前記貫通孔と前記第2の電極の前記貫通孔とが対をなすように配置され、かつ前記第1の電極と前記第2の電極とからなる一対の電極に挟まれるとともに振動電極層を有する振動膜と、前記第1の電極と前記振動膜との間、および前記第2の電極と前記振動膜との間に位置し前記振動膜を支持する振動膜支持部と、を備え、前記貫通孔近傍において前記振動膜挟持部は、前記第1の電極と前記第2の電極の表面に仮想的に描かれ密接配置された複数の多角形の頂点部に位置し、前記第1の電極と前記第2の電極と前記振動膜の間に電圧を印加して、前記第1の電極と前記振動膜との間、および前記第2の電極と前記振動膜との間に静電力を発生させるように構成されたこと、を特徴とする。
上記構成からなる本発明の静電型トランスデューサでは、振動膜が第1の電極と第2の電極の両方から静電力を受けて振動するプッシュプル型の静電型トランスデューサにおいて、振動膜と第1の電極との間、および振動膜と第2の電極との間に位置する振動膜支持部(絶縁層)を仮想的な多角形の集合体の頂点位置に配置する。このような構成により、振動膜支持部に支持された振動膜の部分が殆ど振動しないため、振動膜を複数の振動する部分(振動部)に分割することになる。このように、振動径の小さな振動部(エリア)を複数形成することで、振動径の小さな振動部の単位で固有振動周波数を高くし、超音波帯域などの高い周波数帯域で効率よく振動膜を振動させる。また、多角形の頂点部に振動膜支持部があるようにして、従来よりも振動膜支持部の面積を小さくし、振動領域を増大させる。
これにより、プッシュプル型の静電型トランスデューサにおいて、高い周波数帯域において高効率で振動膜を振動させることができる。このため、高い周波数帯域で放射する音波の音圧レベルを高めることができる。
また、本発明の静電型トランスデューサは、前記仮想的な多角形が正多角形であり、該正多角形の頂点部に前記振動膜支持部が配置されること、を特徴とする。
上記構成からなる本発明の静電型トランスデューサでは、プッシュプル型の静電型トランスデューサの電極において、仮想的な正多角形の頂点部に振動膜支持部を配置する。
これにより、振動径の小さな振動部(エリア)でほぼ均等に揃った状態で振動させることができる。このため、高効率かつ高音圧出力のプル型の静電型トランスデューサが実現できる。
また、本発明の静電型トランスデューサは、前記振動電極層に直流バイアス電源が印加され、前記振動電極層と前記第1の電極との間、および前記振動電極層と前記第2の電極との間には超音波周波数帯のキャリア波を可聴周波数帯の信号波で変調した変調波が印加され、前記静電型トランスデューサが超音波を放射する静電型超音波トランスデューサであること、を特徴とする。
上記構成からなる本発明の静電型トランスデューサでは、本発明によるプッシュプル型の静電型トランスデューサを静電型超音波トランスデューサとして使用し、超音波周波数帯のキャリア波を可聴周波数帯の信号波で変調した変調波で駆動する。
これにより、プッシュプル型の静電型超音波トランスデューサにおいて、高効率で振動膜を振動させることができる。このため、放射する超音波の音圧レベルを高めることができる。
また、本発明の超音波スピーカは、可聴周波数帯の信号波を生成する信号源から出力される信号波により超音波周波数帯のキャリア波を変調し、該変調波により静電型トランスデューサを駆動することにより可聴周波数帯の信号音を再生する超音波スピーカであって、前記静電型トランスデューサは、貫通孔を有する電極と、前記電極の片面側に配置された振動電極層を有する振動膜と、前記電極と前記振動膜の間に位置し振動膜を支持する振動膜支持部と、を備え、前記貫通孔近傍において前記振動膜支持部は、前記電極の表面に仮想的に描かれ密接配置された複数の多角形の頂点部に位置し、前記電極と前記振動膜の間に電圧を印加して、前記電極と前記振動膜との間に静電力を発生させるように構成されたこと、を特徴とする。
上記構成からなる本発明の超音波スピーカでは、可聴周波数帯の信号波により超音波周波数帯のキャリア波(搬送波)を変調し、該変調波により静電型トランスデューサを駆動する超音波スピーカにおいて、本発明のプル型の静電型トランスデューサを使用する。このプル型の静電型トランスデューサにおいては、振動膜と電極との間に位置する振動膜支持部(絶縁層)が仮想的な多角形の集合体の頂点位置に配置される。このような振動膜支持部の配置により、振動膜支持部に支持された振動膜の部分が殆ど振動しないため、振動膜を複数の振動する部分(振動部)に分割することになる。このように、振動径の小さな振動部(エリア)を複数形成することで、振動径の小さな振動部の単位で固有振動周波数を高くし、超音波帯域などの高い周波数帯域で効率よく振動膜を振動させる。また、多角形の頂点部に振動膜支持部があるようにして、従来よりも振動膜支持部の面積を小さくし、振動領域を増大させる。
これにより、プル型の静電型トランスデューサを使用した超音波スピーカにおいて、高効率で振動膜を振動させることができるので、高い音圧が得られる。このため、パラメトリックアレイ効果を得るのに十分な音圧レベルの音響信号を発生することができる超音波スピーカを実現できる。
また、本発明の超音波スピーカは、可聴周波数帯の信号波を生成する信号源から出力される信号波により超音波周波数帯のキャリア波を変調し、該変調波により静電型トランスデューサを駆動することにより可聴周波数帯の信号音を再生する超音波スピーカであって、前記静電型トランスデューサは、貫通孔を有する第1の電極と、貫通孔を有する第2の電極と、前記第1の電極の前記貫通孔と前記第2の電極の前記貫通孔とが対をなすように配置され、かつ前記第1の電極と前記第2の電極とからなる一対の電極に挟まれるとともに振動電極層を有する振動膜と、前記第1の電極と前記振動膜との間、および前記第2の電極と前記振動膜との間に位置し前記振動膜を支持する振動膜支持部と、を備え、前記貫通孔近傍において前記振動膜挟持部は、前記第1の電極と前記第2の電極の表面に仮想的に描かれ密接配置された複数の多角形の頂点部に位置し、前記第1の電極と前記第2の電極と前記振動膜の間に電圧を印加して、前記第1の電極と前記振動膜との間、および前記第2の電極と前記振動膜との間に静電力を発生させるように構成されたこと、を特徴とする。
上記構成からなる本発明の超音波スピーカでは、可聴周波数帯の信号波により超音波周波数帯のキャリア波(搬送波)を変調し、該変調波により静電型トランスデューサを駆動する超音波スピーカにおいて、本発明のプッシュプル型の静電型トランスデューサを使用する。この静電型トランスデューサにおいては、振動膜と電極との間に位置する振動膜支持部(絶縁層)が仮想的な多角形の集合体の頂点位置に配置される。このような振動膜支持部の配置により、振動膜支持部に支持された振動膜の部分が殆ど振動しないため、振動膜を複数の振動する部分(振動部)に分割することになる。このように、振動径の小さな振動部(エリア)を複数形成することで、振動径の小さな振動部の単位で固有振動周波数を高くし、超音波帯域などの高い周波数帯域で効率よく振動膜を振動させる。また、多角形の頂点部に振動膜支持部があるようにして、従来よりも振動膜支持部の面積を小さくし、振動領域を増大させる。
これにより、プッシュプル型の静電型トランスデューサを使用した超音波スピーカにおいて、高効率で振動膜を振動させることができるので、高い音圧が得られる。このため、パラメトリックアレイ効果を得るのに十分な音圧レベルの音響信号を発生することができる超音波スピーカを実現できる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係わる静電型トランスデューサの電極の構成を示す図である。なお、図1は、説明のために電極の一部を示したものである。
図1に示すように、電極11は、金属(例えば、アルミ合金、ステンレスなど)の導電材料に複数の貫通孔12を配列して構成される。図1に示す例では、4つの貫通孔12のみを示しているが、実際にはより多数の貫通孔が配列されている。また、図1に示す例では、貫通孔12を、(各貫通孔12の中心位置を頂点とする)菱形状に配列した例を示している。
図2は、電極上の振動膜支持部の例を示す図である。図2に示すように、電極11上に、貫通孔12を中心部に位置するようにして、太線Aで示す仮想的な多角形(ここでは正六角形)を密接配置して描く。そして、仮想的な正六角形の頂点部にスポット状の振動膜支持部13を配置する。なお、振動膜支持部13は、エポキシ絶縁層(例えば、レジスト膜)が塗布されて形成される。
また、図3は、振動膜の構成を示す図である。振動膜31は、振動電極層である振動電極層31Aを誘電体膜(絶縁層)31Bで挟んで形成される。この振動電極層31Aは、例えば、スパッタ蒸着によるアルミニウム薄膜などで形成される。
図4は、本発明の第1の実施の形態に係わる静電型トランスデューサの構成を示す図であり、スポット状のエポキシ絶縁層(振動膜支持部13)を通過する断面図である。図4に示すように、静電型トランスデューサ1は、電極11の片面側に振動膜31が配置され、電極11と振動膜31との間には、振動膜支持部(エポキシ絶縁層)13が位置する。
図5は、本発明の静電型トランスデューサ1における電圧の印加方法を説明するための図である。図5に示すように、可変電圧の直流バイアス電源32により、振動膜31の振動電極層31Aに直流バイアス電圧が印加される。この直流バイアス電圧に重畳して、振動膜31の振動電極層31Aと電極11との間には交流信号源33からの交流信号(交流駆動電圧)が印加される。ただし、電圧の印加方法としては、これに限らず、振動膜31に交流信号(交流駆動電圧)を印加し、電極11に直流バイアス電圧を印加するなど、変更が可能である。
このように、第1の実施の形態における静電型トランスデューサは、振動膜31が一方の方向から静電吸引力を受け、静電吸引力と弾性復元力とで振動することからプル型の静電型トランスデューサと呼ばれる。
なお、交流信号源33から出力される交流信号は、可聴周波数帯の信号であってもよく、また超音波周波数帯のキャリア波を可聴周波数帯の信号波で変調した変調波の信号であってもよい。静電型トランスデューサ1に印加される信号が超音波周波数帯の信号である場合は、静電型トランスデューサ1は超音波周波数帯の音波を放射するため、静電型超音波トランスデューサとも呼ばれる。
図6は、第1の実施の形態の静電型トランスデューサの振動状態を説明するための図である。図6(A)は、振動膜31が電極11に吸引された状態を示し、図6(B)は、振動膜31が電極11に吸引されていない状態を示している。
図5に示した電圧の印加方法により、図6(A)に示すように振動膜31が静電力で電極11側に吸引される。そして、交流信号の電圧の変化により静電力が変化(強弱)し、振動膜31の弾性復元力と静電力とのつり合いにより振動膜31が振動する。そして、振動膜31に振動により発生した音波が電極11の貫通孔12を通過する。
このとき、振動膜31は電極11側に引き付けられるため、振動膜支持部13に振動膜31が張り付く。よって、この部分では振動膜31が振動膜支持部13により支持されて振動膜31が殆ど振動しないため、振動膜31が複数の振動する部分(振動部)に分割されることになる。結果、振動径の小さな振動部(エリア)を複数形成することで、振動径の小さな振動部の単位で固有振動周波数を高くして超音波帯域などの高い周波数帯域で効率よく振動させることができる。
さらに、電極の表面に仮想的に描かれ密接配置された複数の多角形の頂点部に振動膜支持部13があるため、従来よりも振動膜支持部13の面積が小さくなり、振動領域が増大する。また、密接配置された複数の正多角形の頂点部に振動膜支持部13があるため、振動径の小さな振動部(エリア)でほぼ均等に揃った状態で振動させることができる。このため、高効率かつ高音圧出力のプル型の静電型トランスデューサが実現できる。
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態では、振動膜の一方の面側に静電力吸引力が作用するプル型の静電型トランスデューサの例について説明した。本発明の第2の実施の形態では、振動膜の両方の面に静電力吸引力が作用するプッシュプル型の静電型トランスデューサの例について説明する。
図7は、本発明の第2の実施の形態に係わる静電型トランスデューサの構成を示す図であり、スポット状のエポキシ絶縁層(振動膜支持部13)を通過する断面図である。
図7に示す静電型トランスデューサ1Aは、振動膜31を挟み込むように、第1の電極11と第2の電極11Aが配置される。このとき、振動膜支持部(エポキシ絶縁層)13、13Aがそれぞれ向かい合うように配置される。これにより、振動膜31が振動膜支持部13、13Aであるエポキシ絶縁層に支持される。また、第1の電極11の貫通孔12と、第2の電極11Aの貫通孔12Aとが対をなす位置に配置される。
図8は、本発明の第2の実施の形態に係わる静電型トランスデューサへの電圧の印加方法を示す図である。図8において、可変電圧の直流バイアス電源32は、振動膜31の振動電極層31Aに直流バイアス電圧を印加するための電源である。交流信号源33A、33Bは、振動膜31を振動させるための交流信号(交流駆動信号)を出力する。交流信号源33Aは、第1の電極11に印加される交流信号を出力し、交流信号源33Bは、第2の電極11Aに印加される交流信号を出力する。
なお、交流信号源33A、33Bから出力される交流信号は、可聴周波数帯の信号であってもよく、また超音波周波数帯のキャリア波を可聴周波数帯の信号波で変調した変調波の信号であってもよい。静電型トランスデューサに印加される信号が超音波周波数帯の信号である場合は、静電型トランスデューサは超音波周波数帯の音波を放射するため、静電型超音波トランスデューサとも呼ばれる。
上記の構成により、第1の電極11と第2の電極11Aとには、振幅が等しく、位相が互いに反転した交流信号が印加される。また、振動電極層31Aに直流バイアス電源32により直流バイアス電圧が印加される。
このように、振動電極層31Aに直流バイアス電圧を印加し、第1の電極11と第2の電極11Aとに、互いに位相が反転した交流信号を印加することによって、振動膜31には静電吸引力及び静電反発力が同方向に同時に作用する。交流信号の極性が反転する毎に、上記静電吸引力及び静電反発力の作用する方向が変化するために振動膜31がプッシュプル駆動される。この結果、振動膜31で発生した音波は第1の電極11と第2の電極11Aに設けられた貫通孔12、12Aを通じて外部へ放出される。
なお、図9は、図8に示す静電型トランスデューサにおける振動膜の振動状態を示す図である。図9(A)は、振動膜31が第2の電極11Aから静電力吸引力を受ける共に、第1の電極から静電力反発力を受け、電極11A側に吸引された状態を示している。また、図9(B)は、振動膜31が第1の電極11から静電力吸引力を受ける共に、第2の電極から静電力反発力を受け、電極11側に吸引された状態を示している。
このように、図8に示す静電型トランスデューサは、振動膜31が上下の電極11、11Aの両方から静電力を受けて振動することから、プッシュプル型の静電型トランスデューサと呼ばれている。このプッシュプル型の静電型トランスデューサの長所は、出力波形の歪が小さい点である(正負対称に静電力が作用するため)。
上述したように、図8に示すプッシュプル型の静電型トランスデューサでは、第1の電極11と振動膜31、および第2の電極11Aと振動膜31の間に交互に静電力(反発)と静電力(吸引)が作用して、振動膜31が振動する。
このとき、振動膜31は、振動膜支持部13に支持された部分の振動膜が殆ど振動しないため、振動膜31は複数の振動する部分(振動部)に分割されることになる。結果、振動径の小さな振動部(エリア)を複数形成することで、振動径の小さな振動部の単位で固有振動周波数を高くして超音波帯域などの高い周波数帯域で効率よく振動させることができる。
さらに、電極の表面に仮想的に描かれ密接配置された複数の多角形の頂点部に振動膜支持部13、13Aがあるため、従来よりも振動膜支持部の面積が小さくなるため、振動領域が増大する。また、密接配置された複数の正多角形の頂点部に振動膜支持部13、13Aがあるため、振動径の小さな振動部(エリア)でほぼ均等に揃った状態で振動させることができる。これにより、高効率かつ高音圧出力の静電型トランスデューサが実現できる。
なお、電極の構造としては、図10に示す電極11Bに示す構成に変更が可能である。図12に示す静電型トランスデューサ1Bでは、電極11Bを、樹脂(例えば、アクリル、スーパーエンプラなど)21で構成する。そして、樹脂21にドリル加工や樹脂の射出成型により貫通孔23を形成し、樹脂21の表面に導電ペースト22を塗布する。これにより、静電型トランスデューサの軽量化を図ることができる。
[第3の実施の形態]
以上説明した第1の実施の形態、および第2の実施の形態の電極においては、仮想的な多角形の中心部に1つの貫通孔を設けた例について説明したが、貫通孔は丸穴形状に限らず、また、その数も任意に選ぶことができる。
図11は、貫通孔12を複数の貫通孔のグループで構成した例である。図11は、エポキシ絶縁層側から電極を見た図であり、振動膜支持部13を仮想的な線で結んで形成される多角形(例として正六角形)の一つを示している。なお、網掛け部が貫通孔である。
図11(A)は、1つの正六角形中に6つの貫通孔12を配置した例であり、電極部(振動膜に対し静電力を作用させる面)14を、振動膜の振動部分の中央部に配置した例である。また、図11(B)は、電極部14が十字形状になるように、貫通孔12を配置した例である。
図11に示す例では、電極部14が振動膜の振動部分の中央部に配置されるため、より効率的に振動膜に静電力を作用させることができる。
図12は、振動膜支持部の他の配置例を示す図である。図12は、振動膜支持部(エポキシ絶縁層)側から電極を見た図であり、振動膜支持部を仮想的な線で結んで形成される多角形の一つを示している。なお、網掛け部は貫通孔である。
図12(A)は、多角形を四角形とした例を示し、図12(B)は、多角形を正三角形とした例を示している。このように、仮想的に描いた多角形は正六角形に限らず、四角形や正三角形などでも構わない。
以上説明したように、貫通孔の個数と形状、および振動膜支持部を配置する多角形の形状は、所望のものを適宜選択することができる。これにより、静電型トランスデューサに要求される仕様に応じて、貫通孔の個数と形状、および振動膜支持部を配置する多角形の種類を選択して、静電型トランスデューサを設計(製作)することができる。
[第6の実施の形態]
次に、本発明の第6の実施形態に係る音響反射板を備える静電型トランスデューサについて説明する。図13は、音響反射板を備える静電型トランスデューサの構成を示す図である。
図13に示す音響反射板を備える静電型トランスデューサの構成は、音響反射板51、52を静電型トランスデューサの背面に設置したことを除き、第2の実施の形態で示した静電型トランスデューサ1A(図7を参照)の構成と同一である。なお、図13では、静電型トランスデューサの一部のみを示している。
この、音響反射板51、52を備える静電型トランスデューサは、可聴周波数帯の信号により超音波周波数帯のキャリア波を変調した変調信号により駆動される場合に、特に、著しい効果を発揮するものである。このため、以下の説明では、静電型トランスデューサを静電型超音波トランスデューサとして使用するものとして説明する。
図16において、音響反射板51、52は、静電型トランスデューサの電極11の貫通孔12から放射された超音波が全て同じ長さの経路で静電型トランスデューサの前面に放射されるように配置されている。
すなわち、音響反射板は、静電型トランスデューサの背面の中心位置Mに一端が位置し、該中心位置Mを基準として静電型トランスデューサの背面の両側に対して45°の角度で配置され他端が静電型トランスデューサの端部X1、X2と一致する長さの一対の第1の反射板51、51を有している。また、一対の第1の反射板51、51の前記端部と直角の角度をなして各々前記第1の反射板の外側方向に接続され前記第1の反射板長と同等の長さを有する一対の第2の反射板52、52を有している。
上記構成において、静電型トランスデューサの背面の中心位置Mの両側に対して45°の角度で第1の反射板51、51を配置し、その端が静電型トランスデューサの端と一致する点までの長さが必要となる。この第1の反射板51、51により静電型トランスデューサ背面から放出された超音波は水平方向へ反射される。
次に第1の反射板51、51と直角の角度を持って接続された第2の反射板52、52を各々第1の反射板51、51の外側へ接続することで超音波は静電型トランスデューサの前面へ放出される。この第2の反射板長も第1の反射板長と同等であることが必要である。ここで重要なことは静電型トランスデューサ背面から放射された超音波が全て同じ長さの経路を持つことである。経路長が同じであることは背面から放出される超音波の位相が全てそろっていることを意味しているからである。
また、図13のように音波を幾何学的に扱うことができるのは、放出する音波が超音波であるため、極めて強い指向性を持つからである。またもう一点言及しておく必要があるのは、静電型トランスデューサ前面から放出された超音波と背面から反射されて前面へ放出された超音波の時間差である。
トランスデューサの中心位置Mからaの距離だけ離れた地点から放出された超音波は、トランスデューサを円形と仮定しその半径をrとすると、トランスデューサ前面まで到達する距離はおおよそ2r、すなわちトランスデューサの直径に等しい。勿論、距離aは次式を満たしていなければならない。
0≦a≦r …… (1)
今、トランスデューサの直径を約10cmとし、音速を340m/secとすると、前面から放出される超音波と背面から放出された超音波が反射して前面に到達するまでの時間差は約0.29msecであり、人間が知覚できない時間差であるので問題はない。すなわち、トランスデューサの前面および背面から放出される超音波を有効利用できる。
[第7実施の形態]
次に、本発明の第7の実施の形態に係わる超音波スピーカについて説明する。図14は、本発明の静電型トランスデューサを使用した超音波スピーカの構成を示す図である。
本実施形態に係る超音波スピーカは、上述した本発明の静電型トランスデューサ(第1の実施の形態乃至第6の実施の形態に係わる静電型トランスデューサ)を、超音波周波数帯の音波を発生する静電型超音波トランスデューサとして使用している。
この静電型超音波トランスデューサは、超音波帯域などの高い周波数帯域で効率よく振動させることができ、また、従来よりも振動領域を増大させた、高効率かつ高音圧出力の静電型トランスデューサである。
図14において、超音波スピーカは、可聴波周波数帯の信号波を生成する可聴周波数波発振源61と、超音波周波数帯のキャリア波(搬送波)を生成し、出力するキャリア波発振源62と、変調器63と、パワーアンプ64と、静電型超音波トランスデューサ65とを有している。
変調器63は、キャリア波発振源62から出力されるキャリア波を可聴周波数波発振源61から出力される可聴波周波数帯の信号波により変調し、パワーアンプ64を介して静電型超音波トランスデューサ65に供給する。
上記構成において、可聴周波数波発振源61より出力される信号波によってキャリア波発振源62から出力される超音波周波数帯のキャリア波を変調器63により変調する。そして、パワーアンプ64で増幅した変調信号により静電型超音波トランスデューサ65を駆動する。この結果、上記変調信号が静電型超音波トランスデューサ65により有限振幅レベルの音波に変換され、この音波は媒質中(空気中)に放射されて媒質(空気)の非線形効果によって元の可聴周波数帯の信号音が自己再生される。
すなわち、音波は空気を媒体として伝播する粗密波であるので、変調された超音波が伝播する過程で、空気の密な部分と疎な部分な顕著に表れ、密な部分は音速が速く、疎な部分は音速が遅くなるので変調波自身に歪が生じる。その結果キャリア波と波形分離され、可聴波周波数帯の信号波(信号音)が再生される。
超音波は空中では減衰が激しく、その周波数の二乗に比例して減衰する。したがって、キャリア周波数(超音波)が低いと減衰も少なくビーム状に遠くまで音の届く超音波スピーカを提供することができる。
逆にキャリア周波数が高いと減衰が激しいのでパラメトリックアレイ効果が十分に起きず、音が広がる超音波スピーカを提供することができる。これらは同じ超音波スピーカでも用途に応じて使い分けることが可能なため大変有効な機能である。
また、ペットとして人間と生活をともにすることの多い犬は40kHzまで、猫は100kHzまでの音を聴くことが可能であるため、それ以上のキャリア周波数を用いれば、ペットに及ぼす影響もなくなるという利点も有する。いずれにせよ色々な周波数で利用できるということは多くのメリットをもたらす。
このように、本発明の超音波スピーカにおいては、本発明の静電型トランスデューサを使用しており、高い周波数帯域(超音波帯域)において効率的に振動膜を振動させることができる。このため、音響信号を十分な音圧レベルを持って再生することができる。特に、超音波スピーカにおいては、音響信号を十分な音圧レベルと広帯域特性を持ってスクリーン等の音波反射面近傍に形成される仮想音源から発せられるように再生できる。このため、その再生範囲の制御も容易に行えるようになる。
以上説明したように、本発明の静電型トランスデューサにおいては、振動膜支持部に支持された振動膜の部分が殆ど振動しないため、振動膜は複数の振動する部分(振動部)に分割されることになる。結果、振動径の小さな振動部(エリア)を複数形成することで、振動径の小さな振動部の単位で固有振動周波数を高くして、超音波帯域などの高い周波数帯域で効率よく振動膜を振動させることができる。
さらに、電極の表面に仮想的に描かれ密接配置された複数の多角形の頂点部に振動膜支持部があるため、従来よりも振動膜支持部の面積が小さくなるため、振動領域が増大する。また、密接配置された複数の多角形の頂点部に振動膜支持部があるため、振動径の小さな振動部(エリア)でほぼ均等に揃った状態で振動させることができる。これにより、高効率かつ高音圧出力の静電型トランスデューサおよびそれを備えたスピーカを実現することができる。
なお、本発明の静電型トランスデューサはスピーカ以外に距離センサーなどのセンサーにも利用できる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の静電型トランスデューサ、超音波スピーカは、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明の第1の実施の形態に係る静電型トランスデューサの電極の構成図。 電極上の振動膜支持部の例を示す図。 振動膜の構成を示す図。 第1の実施の形態に係わる静電型トランスデューサの構成図。 図4に示す静電型トランスデューサへの電圧印加方法を示す図。 第1の実施の形態に係わる静電型トランスデューサの振動状態の説明図。 本発明の第2の実施の形態に係る静電型トランスデューサの構成図。 図7に示す静電型トランスデューサへの電圧印加方法を示す図。 第2の実施の形態に係わる静電型トランスデューサの振動状態の説明図。 静電型トランスデューサの電極の他の構成を示す図。 貫通孔の他の構成例を示す図。 振動膜支持部の他の配置例を示す図。 音響反射板を備える静電型トランスデューサの構成を示す図。 本発明の超音波スピーカの構成を示す図。 従来の静電型超音波トランスデューサの構成例を示す図。 従来の静電型超音波トランスデューサの他の構成例を示す図。
符号の説明
1、1A、1B・・・静電型トランスデューサ、11・・・第1の電極、11A・・・第2の電極、11B・・・・電極、12、12A・・・貫通孔、13、13A・・・振動膜支持部、14・・・電極部、
21・・・樹脂、22・・・導電ペースト、23・・・貫通孔、31・・・振動膜、31A・・・振動電極層、31B・・・誘電体膜、32・・・直流バイアス電源、33・・・交流信号源、51、52・・・音響反射板、61・・・可聴周波数波発振源、62・・・キャリア波発振源、63・・・変調器、64・・・パワーアンプ、65・・・静電型超音波トランスデューサ

Claims (8)

  1. 貫通孔を有する電極と、
    前記電極の片面側に配置された振動電極層を有する振動膜と、
    前記電極と前記振動膜の間に位置し振動膜を支持する振動膜支持部と、
    を備え、
    前記貫通孔近傍において前記振動膜支持部は、前記電極の表面に仮想的に描かれ密接配置された複数の多角形の頂点部に位置し、
    前記電極と前記振動膜との間に電圧を印加して、前記電極と前記振動膜との間に静電力を発生させるように構成されたこと、
    を特徴とする静電型トランスデューサ。
  2. 前記仮想的な多角形が正多角形であり、該多角形の頂点部に前記振動膜支持部が配置されること、
    を特徴とする請求項1に記載の静電型トランスデューサ。
  3. 前記振動電極層に直流バイアス電源が印加され、
    前記振動電極層と前記電極との間には超音波周波数帯のキャリア波を可聴周波数帯の信号波で変調した変調波が印加され、
    前記静電型トランスデューサが超音波を放射する静電型超音波トランスデューサであること、
    を特徴とする請求項請求項1または請求項2に記載の静電型トランスデューサ。
  4. 貫通孔を有する第1の電極と、
    貫通孔を有する第2の電極と、
    前記第1の電極の前記貫通孔と前記第2の電極の前記貫通孔とが対をなすように配置され、かつ前記第1の電極と前記第2の電極とからなる一対の電極に挟まれるとともに振動電極層を有する振動膜と、
    前記第1の電極と前記振動膜との間、および前記第2の電極と前記振動膜との間に位置し前記振動膜を支持する振動膜支持部と、
    を備え、
    前記貫通孔近傍において前記振動膜挟持部は、前記第1の電極と前記第2の電極の表面に仮想的に描かれ密接配置された複数の多角形の頂点部に位置し、
    前記第1の電極と前記第2の電極と前記振動膜の間に電圧を印加して、前記第1の電極と前記振動膜との間、および前記第2の電極と前記振動膜との間に静電力を発生させるように構成されたこと、
    を特徴とする静電型トランスデューサ。
  5. 前記仮想的な多角形が正多角形であり、該正多角形の頂点部に前記振動膜支持部が配置されること、
    を特徴とする請求項4に記載の静電型トランスデューサ。
  6. 前記振動電極層に直流バイアス電源が印加され、
    前記振動電極層と前記第1の電極との間、および前記振動電極層と前記第2の電極との間には超音波周波数帯のキャリア波を可聴周波数帯の信号波で変調した変調波が印加され、
    前記静電型トランスデューサが超音波を放射する静電型超音波トランスデューサであること、
    を特徴とする請求項4または請求項5の静電型トランスデューサ。
  7. 可聴周波数帯の信号波を生成する信号源から出力される信号波により超音波周波数帯のキャリア波を変調し、該変調波により静電型トランスデューサを駆動することにより可聴周波数帯の信号音を再生する超音波スピーカであって、
    前記静電型トランスデューサは、
    貫通孔を有する電極と、
    前記電極の片面側に配置された振動電極層を有する振動膜と、
    前記電極と前記振動膜の間に位置し振動膜を支持する振動膜支持部と、
    を備え、
    前記貫通孔近傍において前記振動膜支持部は、前記電極の表面に仮想的に描かれ密接配置された複数の多角形の頂点部に位置し、
    前記電極と前記振動膜の間に電圧を印加して、前記電極と前記振動膜との間に静電力を発生させるように構成されたこと、
    を特徴とする超音波スピーカ。
  8. 可聴周波数帯の信号波を生成する信号源から出力される信号波により超音波周波数帯のキャリア波を変調し、該変調波により静電型トランスデューサを駆動することにより可聴周波数帯の信号音を再生する超音波スピーカであって、
    前記静電型トランスデューサは、
    貫通孔を有する第1の電極と、
    貫通孔を有する第2の電極と、
    前記第1の電極の前記貫通孔と前記第2の電極の前記貫通孔とが対をなすように配置され、かつ前記第1の電極と前記第2の電極とからなる一対の電極に挟まれるとともに振動電極層を有する振動膜と、
    前記第1の電極と前記振動膜との間、および前記第2の電極と前記振動膜との間に位置し前記振動膜を支持する振動膜支持部と、
    を備え、
    前記貫通孔近傍において前記振動膜挟持部は、前記第1の電極と前記第2の電極の表面に仮想的に描かれ密接配置された複数の多角形の頂点部に位置し、
    前記第1の電極と前記第2の電極と前記振動膜の間に電圧を印加して、前記第1の電極と前記振動膜との間、および前記第2の電極と前記振動膜との間に静電力を発生させるように構成されたこと、
    を特徴とする超音波スピーカ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2012127943A1 (ja) * 2011-03-23 2012-09-27 オリンパス株式会社 超音波照射装置
WO2013121489A1 (ja) * 2012-02-16 2013-08-22 Necカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 電気音響変換器及び電子機器

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