JP4103792B2 - 内燃機関 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料を直接燃焼室に噴射する筒内噴射式の火花点火内燃機関に関するものである。
燃料を吸気ポートではなく、燃焼室に直接噴射する筒内噴射式の火花点火内燃機関が従来から知られている。この筒内噴射式の火花点火内燃機関では、吸気弁の開閉時に、空気が吸気ポートから燃焼室に吸入してピストンで圧縮され、この高圧空気に対して燃料噴射弁から燃料が直接噴射される。すると、燃焼室にて、高圧空気と霧状の燃料とが混合し、この混合気が点火プラグに導かれて着火して爆発し、排気弁の開閉時に、排気ガスが吸気ポートから排出される。
このような内燃機関としては、下記特許文献1に記載されたものがある。この特許文献1に記載されたものは、シリンダヘッドとシリンダブロックとピストンにより燃焼室が構成され、このシリンダヘッドにて、燃焼室の上方に点火プラグが取付けられると共に、シリンダ外周縁部に燃料噴射弁が傾斜した状態で取付けられている。そして、燃料噴射弁の噴孔の指向線を点火ギャップから若干オフセットすると共に、点火ギャップから噴孔との間に湾曲面を有する突出部を形成している。従って、燃料噴射弁の噴孔から噴射された噴霧は、突出部の湾曲面に沿うような流れとなり、この湾曲面により偏向作用を受けて点火ギャップに多くの燃料が到達し、噴射燃料の成層化されて適正に点火、燃焼することができる。
特開平7−019054号公報
ところが、上述した従来の内燃機関にあっては、燃料噴射弁から噴射された燃料は、所定の噴射角度をもっと拡散し、その一部が突出部に接触し、その湾曲面に沿うように流れて点火ギャップに到達する。即ち、燃料噴霧が燃焼室の壁面や点火プラグに直接付着するよう構成となっている。このように燃料噴霧が燃焼室の壁面に付着してしまうと、空燃比変動の要因となったり、付着燃料の蒸発により未燃ガスがそのまま排出されたりして、機関の運転特性の悪化や排ガス特性の悪化を招いてしまう。また、燃料噴霧が点火プラグに付着すると、この点火プラグがくすぶって適正な点火を行うことができず、高精度な点火時期制御が困難となってしまう。
本発明は、このような問題を解決するためのものであって、点火プラグや燃焼室壁面への燃料付着を防止して適正な混合気を点火プラグに導くことで、機関の運転特性や排ガス特性の向上を図った内燃機関を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の内燃機関は、吸気ポート及び排気ポートが形成された燃焼室の上部略中央に下方に向けて燃料を噴射する燃料噴射弁が設けられると共に、該燃料噴射弁の近傍に点火プラグが設けられた内燃機関において、前記燃料噴射弁の周囲に下方へ曲面形状をなして突出する突出部が設けられ、前記燃料噴射弁から噴射される燃料の噴射速度に応じて、前記突出部の曲面形状と、前記突出部と前記燃料噴射弁から噴射される噴霧領域との距離が設定されることを特徴とするものである。
本発明の内燃機関によれば、燃焼室の上部略中央に燃料噴射弁及び点火プラグを設け、この燃料噴射弁の周囲に下方へ曲面形状をなして突出する突出部を設け、燃料噴射弁から噴射される燃料の噴射速度に応じて、突出部の曲面形状と、突出部と燃料噴射弁から噴射される噴霧領域との距離を設定したので、燃料噴射弁から燃焼室に向けて噴射される燃料は、コアンダ効果によりその一部が突出部の曲面により巻き上げられて微粒化し、十分に霧化して空気と適正に混合した混合気が点火プラグに導かれることとなり、点火プラグや燃焼室壁面への燃料付着を抑制することで、適正な点火状態を確保することができ、機関の運転特性や排ガス特性を向上することができる。
以下に、本発明にかかる内燃機関の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の実施例1に係る内燃機関を表すエンジンの要部断面図、図2は、図1のII−II断面図、図3は、図2のIII−III断面図である。
実施例1の内燃機関において、図1乃至図3に示すように、内燃機関としてのエンジンは、筒内噴射式の火花点火エンジンである。このエンジンにて、シリンダブロック11上にシリンダヘッド12が締結されており、このシリンダブロック11に形成された複数のシリンダボア13にピストン14がそれぞれ上下移動自在に嵌合している。そして、シリンダブロック11の下部にクランクシャフトが回転自在に支持されており、各ピストン14はコネクティングロッド15を介してこのクランクシャフトにそれぞれ連結されている。以下の説明では、一つの気筒についてのみ説明する。
燃焼室16は、シリンダブロック11とシリンダヘッド12とピストン14により構成されており、燃焼室16の上部(シリンダヘッド13の下面)は中央部が高くなるように傾斜したペントルーフ形状をなしている。そして、この燃焼室16の上部、つまり、シリンダヘッド12の下面にそれぞれ2つの吸気ポート17及び排気ポート18が対向して形成されており、この吸気ポート17及び排気ポート18に対して吸気バルブ19及び排気バルブ20の下端部が位置している。従って、この吸気バルブ19及び排気バルブ20が所定のタイミングで上下移動することで、吸気ポート17及び排気ポート18を開閉し、吸気ポート17と燃焼室16、燃焼室16と排気ポート18とをそれぞれ連通することができる。なお、吸気ポート17にはインテークマニホールドを介して吸気管が連結される一方、排気ポート18にはエギゾーストマニホールドを介して排気管が連結されている。
また、燃焼室16の上部略中央には、この燃焼室16に直接燃料を噴射する燃料噴射弁21が装着されている。この燃料噴射弁21は4つのポート17,18の間で、且つ、吸気ポート17側に接近して設けられ、先端部(下端部)がシリンダヘッド12の下面から所定量下方に突出して取付けられており、燃焼室16に位置する噴射口21aから下方に向けて燃料を噴射することができる。この場合、燃料噴射弁21からの燃料噴霧が燃焼室16の壁面へ直接付着しないように、燃料の噴射角度θfは、燃焼室16の上面の傾斜角度θbより若干小さい角度に設定されている。なお、燃料噴射弁21にはデリバリパイプを介して燃料噴射ポンプ及び燃料タンクが連結されている。
そして、燃焼室16の上部略中央には、燃料噴射弁21の近傍に隣接して点火プラグ22が装着されている。この点火プラグ22は4つのポート17,18の間で、且つ、排気ポート18側に接近して設けられ、先端部(下端部)がシリンダヘッド12の下面から所定量下方に突出して取付けられており、燃焼室16を流動する混合気に着火することができる。この場合、燃料噴射弁21からの燃料噴霧が点火プラグ22の着火部(電極部)23aへ直接付着しないように、この点火プラグ22の着火部22aは燃料の噴霧領域Aよりも上方に位置するように設定されている。
また、本実施例では、燃料噴射弁21の周囲にシリンダヘッド12の下面から下方へ曲面形状をなして突出する突出部23が設けられている。この突出部23は、燃料噴射弁21に対して点火プラグ22及び排気ポート18側にのみこの燃料噴射弁21の外周部に沿った三日月形状(円弧形状)をなして設けられており、吸気ポート17側には設けられていない。そして、この突出部23は、湾曲した下面が燃料噴射弁21の噴射口21aより下方に位置すると共に、この湾曲した下面が燃料噴射弁21から噴射された燃料の噴霧領域Aよりも所定距離上方に位置するようにその形状が設定されており、長手方向に沿って同じ高さとなっている。即ち、突出部23は、燃料噴射弁21から噴射される燃料の噴射速度V(あるいは噴射角度θf)に応じて、曲面形状(曲率半径)Rと、噴霧領域Aとの距離Lが設定されており、燃料の噴射速度Vの増加に応じて曲面形状Rや距離Lが小さくなるように設定される。
そして、電子制御ユニットは、燃料噴射弁21の燃料噴射タイミング及び点火時期などを制御可能となっており、検出した吸入空気量、スロットル開度(またはアクセル開度)、エンジン回転数などのエンジン運転状態に基づいて燃料噴射量、噴射時期、点火時期などを決定している。本実施例のエンジンは、燃焼室16に直接燃料を噴射する筒内噴射式エンジンであるため、エンジン回転数とスロットル開度とに基づいて燃料噴射モードを決定している。例えば、エンジンの高負荷領域では、主に吸気行程中に燃料を噴射して理論空燃比で均質燃焼を行い、エンジンの中低負荷領域では、主に圧縮行程中に燃料を噴射してリーンな空燃比で成層燃焼を行う切換制御を実施可能としている。
従って、特に、エンジンの中低負荷領域での運転状態では、吸気バルブ19が駆動して吸気ポート17が所定時間開放されると、空気が吸気ポート17を通して燃焼室16に吸入され、ピストン14の上昇時にこの空気が圧縮され、この高圧空気に対して燃料噴射弁21から燃料が噴射される。このとき、燃料噴射弁21の噴射口21aから燃焼室16の下方に向けて燃料が噴射されるが、燃料噴射弁21の周囲に突出部23が設けられているため、コアンダ効果により、燃料噴霧の一部がこの突出部23の湾曲面に沿って上方に流動し、且つ、微粒子が更に上方に巻き上げられ、点火プラグ22の着火部22aに接近する。
即ち、燃料噴射弁21から所定の噴射領域Aに燃料が噴射されると、突出部23が形成された燃料の噴射領域A1では、コアンダ効果により、燃料噴霧がこの突出部23の湾曲面に沿って上方に流動すると共に、このときに、比較的軽量である燃料噴霧の微粒子だけが更に上方に巻き上げられて点火プラグ22の着火部22aに誘導される。そのため、点火プラグ22の着火部22aの近傍では、燃料蒸気と空気とが適正に混合された状態となり、この適正な混合気に対して点火プラグ23がスパークすることで、混合気に確実に着火して良好な成層燃焼を実現することができる。
一方、燃料噴射弁21の周囲に突出部23が設けられていない燃料の噴射領域A2では、コアンダ効果が発揮されず、燃料噴霧は燃料噴射弁21からの噴射角度のまま下方に流動する。そのため、この燃料噴霧は燃焼室16にて、吸入された空気と混合され、火炎伝播により着火して良好な成層燃焼を実現することができる。その後、排気バルブ20が駆動して排気ポート18が所定時間開放されると、適正に燃焼された排ガスが燃焼室16から排気ポート18を通して排気通路に排出される。
このように実施例1の内燃機関にあっては、吸気ポート17及び排気ポート18が形成された燃焼室16の上部略中央に、下方に向けて燃料を噴射する燃料噴射弁21と、燃料噴霧に着火する点火プラグ22とを設け、燃料噴射弁21の周囲に下方へ曲面形状をなして突出する突出部23を設けている。
従って、燃料噴射弁21から下方に噴射された燃料噴霧は、コアンダ効果により周囲の突出部23の湾曲面に沿って上方に流動すると共に、微粒子だけが更に上方に巻き上げられて点火プラグ22に誘導される。そのため、点火プラグ22の近傍では、燃料蒸気と空気とが適正に混合された最適な混合気となり、この点火プラグ23により確実に着火して良好な成層燃焼を実現することができる。その結果、点火プラグ22や燃焼室壁面への燃料付着を抑制することで、点火プラグのくすぶりによる点火不良を防止し、空燃比を安定させて燃費を向上することができると共に、未燃のガソリンの排出量が減少して排気浄化効率を向上することができる。
また、実施例1にあっては、突出部23の湾曲した下面が燃料噴射弁21から噴射される燃料の噴霧領域Aよりも上方に位置するようにしている。従って、燃料噴射弁21からの燃料噴霧がコアンダ効果により上方に流動しても、燃料噴霧の微粒子は巻き上げられて点火プラグ22に誘導されるが、粗粒子は突出部23の湾曲面に接触することはなく下方に流動することとなり、点火プラグ22や燃焼室壁面への燃料付着を確実に抑制することができる。
そして、この場合、突出部23は、燃料の噴射速度Vに応じてその曲面形状Rと噴霧領域Aとの距離Lが設定されており、エンジン形態に応じてこの突出部23の形状を最適なものに設定することで、コアンダ効果を効果的に利用して良好な着火性を確保することができる。
更に、実施例1にあっては、突出部23を、燃料噴射弁21に対して点火プラグ22及び排気ポート18側にのみ設けており、吸気ポート17側には設けていない。従って、燃料噴射弁21から噴射された燃料噴霧は、点火プラグ22及び排気ポート18側でコアンダ効果により上方に流動され、適正な混合気を点火プラグ22に誘導することができる一方、吸気ポート17側ではそのまま下方に流動することとなり、吸気行程での燃料噴射時に、燃料噴霧が下降した吸気バルブ19に干渉して付着することはなく、空燃比変動や未燃ガスの排出を抑制することができる。
図4は、本発明の実施例2に係る内燃機関としてのエンジンの要部断面図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例2の内燃機関において、図4に示すように、燃焼室16は、上部(シリンダヘッド13の下面)にそれぞれ2つの吸気ポート17及び排気ポート18が形成されており、燃料噴射弁21は、4つのポート17,18の間で、且つ、一組の吸気ポート17及び排気ポート18側に接近して設けられており、燃焼室16に位置する噴射口21aから下方に向けて燃料を噴射することができる。また、点火プラグ22は、4つのポート17,18の間で、且つ、もう一組の吸気ポート17及び排気ポート18側に接近して設けられており、燃焼室16を流動する混合気に着火することができる。
そして、燃料噴射弁21の周囲にシリンダヘッド12の下面から下方へ曲面形状をなして突出する突出部31が設けられている。この突出部31は、燃料噴射弁21に対して点火プラグ22及び一つの排気ポート18側にのみこの燃料噴射弁21の外周部に沿った三日月形状をなして設けられており、吸気ポート17及びもう一つの排気ポート18側には設けられていない。
従って、吸気バルブ19が駆動して吸気ポート17が所定時間開放されると、空気が吸気ポート17を通して燃焼室16に吸入されると共に、燃料噴射弁21から燃料が噴射される。このとき、燃料噴射弁21から所定の噴射領域Aに燃料が噴射されると、突出部31が形成された燃料の噴射領域A1では、コアンダ効果により燃料噴霧が突出部31の湾曲面に沿って上方に流動すると共に、燃料噴霧の微粒子だけが更に上方に巻き上げられて点火プラグ22に誘導される。そのため、点火プラグ22の近傍では、燃料蒸気と空気とが適正に混合された状態となり、点火プラグ22は混合気に確実に着火して良好な成層燃焼を実現することができる。一方、燃料噴射弁21の周囲に突出部31が設けられていない燃料の噴射領域A2では、燃料噴霧は燃料噴射弁21からの噴射角度のまま下方に流動する。そのため、この燃料噴霧は燃焼室16で吸入空気と混合され、火炎伝播により着火して良好な均質燃焼を実現することができる。
このように実施例2の内燃機関にあっては、吸気ポート17及び排気ポート18が形成された燃焼室16の上部略中央に、燃料噴射弁21と点火プラグ22とを並設された吸気ポート17または排気ポート18の並設方向に沿って設け、燃料噴射弁21の周囲における点火プラグ22及び排気ポート18側にのみ、下方へ曲面形状をなして突出する突出部31を設けている。
従って、燃料噴射弁21から下方に噴射された燃料噴霧は、コアンダ効果により突出部31の湾曲面に沿って上方に流動すると共に、微粒子だけが更に上方に巻き上げられて点火プラグ22に誘導される。そのため、点火プラグ22の近傍では、燃料蒸気と空気とが適正に混合された最適な混合気となり、確実に着火して良好な成層燃焼を実現することができる。その結果、点火プラグ22や燃焼室壁面への燃料付着を抑制することで、点火プラグのくすぶりによる点火不良を防止し、空燃比を安定させて燃費を向上することができると共に、未燃のガソリンの排出量が減少して排気浄化効率を向上することができる。
また、実施例2にあっては、燃料噴射弁21と点火プラグ22とを並設された吸気ポート17(排気ポート18)の並設方向に沿って設け、両者の間に突出部31を設けている。従って、燃料噴射弁21及び点火プラグ22の配設位置に応じて突出部31を適正な位置に形成することで、燃料噴霧と空気との混合状態を適正に制御し、点火プラグ22や燃焼室壁面への燃料付着を確実に抑制することができる。
図5−1は、本発明の実施例3に係る内燃機関としてのエンジンの燃焼室であって、燃料噴射弁の上昇状態を表す断面図、図5−2は、エンジンの燃焼室であって、燃料噴射弁の下降状態を表す断面図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例3の内燃機関において、図5−1に示すように、燃焼室16は、上部(シリンダヘッド13の下面)に吸気ポート17及び排気ポート18が形成されており、この吸気ポート17と排気ポート18の間に燃料噴射弁21が設けられており、この燃料噴射弁に隣接して点火プラグ22が設けられている。そして、燃料噴射弁21の周囲にシリンダヘッド12の下面から下方へ曲面形状をなして突出する突出部42が設けられている。
そして、この燃料噴射弁21は、エンジンの運転状態に応じて昇降可能であり、突出部42に対する燃料噴射弁21の突出量を変更可能としている。即ち、シリンダヘッド12の下部には支持孔41が上下方向に沿って形成されており、この支持孔41には燃料噴射弁21がその長手方向に沿って移動自在に支持されている。そして、この燃料噴射弁21はシリンダヘッド12の上部に装着された昇降機構(例えば、エアシリンダ、電磁アクチュエータ、電気モータなど)により、図5−1に表す上昇位置と、図5−2に表す下降位置とに移動可能となっている。この場合、圧縮行程噴射時には、燃料噴射弁21は上昇位置にあって噴射口21aが突出部42より上方に位置し、吸気行程噴射時には、燃料噴射弁21は下降位置にあって噴射口21aが突出部42より下方に位置している。
従って、エンジンの中低負荷領域では、圧縮行程中に燃料を噴射してリーンな空燃比で成層燃焼を行っている。図5−1に示すように、吸気行程で空気が吸気ポート17を通して燃焼室16に吸入され、圧縮行程でピストン14が上昇して空気が圧縮されると、燃料噴射弁21からこの圧縮空気に対して燃料が噴射される。このとき、燃料噴射弁21は上昇位置にあるので、燃料噴射弁21から噴射された燃料噴霧はコアンダ効果により突出部42の湾曲面に沿って上方に流動すると共に、微粒子だけが更に上方に巻き上げられて点火プラグ22に誘導される。そのため、点火プラグ22の近傍では、燃料蒸気と空気とが適正に混合された状態となり、点火プラグ22は混合気に確実に着火して良好な成層燃焼を実現することができる。
一方、エンジンの高負荷領域では、吸気行程中に燃料を噴射して理論空燃比で均質燃焼を行っている。図5−2に示すように、吸気行程で空気が吸気ポート17を通して燃焼室16に吸入されると同時に、燃料噴射弁21から燃料が噴射される。このとき、燃料噴射弁21は下降位置にあるので、燃料噴射弁21から噴射された燃料噴霧は突出部42の影響を受けずに下方に流動して拡散れる。そのため、燃焼室16では、この燃料噴霧は燃焼室16で吸入空気と適正に混合され、火炎伝播により着火して良好な均質燃焼を実現することができる。
即ち、エンジンの中低負荷領域では、圧縮行程噴射条件でも高負荷・高回転ほど噴射時期が進角するために、燃料噴射開始時の雰囲気圧力が低くなり、燃焼室16での燃料噴霧の広がりが少なくなる。そのため、燃料噴射弁21を上昇位置に移動し、コアンダ効果を用いて燃料の微粒子を点火プラグ22に誘導し、点火プラグ22による着火性を向上させる。一方、エンジンの高負荷領域では、コアンダ効果を用いて燃料を拡散させると吸気バルブ19に付着しやすくなり、空気と燃料との混合が不十分となってスモークが発生する。そのため、燃料噴射弁21を下降位置に移動し、コアンダ効果を抑制して燃料噴霧の噴射角度を小さくし、燃焼効率を向上させる。
このように実施例3の内燃機関にあっては、燃焼室16の上部略中央に設けられた燃料噴射弁21の周囲に、下方へ曲面形状をなして突出する突出部42を設けると共に、燃料噴射弁21を上下方向に沿って移動自在とし、突出部42に対する燃焼室16への突出量を変更可能としている。
従って、エンジンの中低負荷領域では、燃料噴射弁21を上昇位置に移動し、コアンダ効果を用いて燃料噴霧を点火プラグ22に誘導し、点火プラグ22による着火性を向上させることで、空燃比を安定させて燃費を向上することができると共に、未燃のガソリンの排出量が減少して排気浄化効率を向上することができる。一方、エンジンの高負荷領域では、燃料噴射弁21を下降位置に移動し、コアンダ効果を抑制して燃料噴霧の噴射角度を小さくすることで、吸気バルブ19への燃料付着を抑制してスモークの発生を抑制し、燃焼効率を向上させることができる。
なお、この実施例3では、燃料噴射弁21を上昇位置と下降位置とに移動自在に支持することで、突出部42に対する突出量を2箇所に変更可能としたが、燃料噴射弁21を複数の位置で停止可能としてエンジンの運転状態に応じてコアンダ効果度合いを地要請するようにしてもよい。また、燃料噴射弁21をシリンダヘッド12の下面に移動自在に支持することで、突出部42に対する突出量を変更可能としたが、突出部42を上下方向に沿って移動自在としてもよい。
また、上述した各実施例では、突出部23,31,41を、燃料噴射弁21に対して点火プラグ22及び排気ポート18側にのみ、この燃料噴射弁21の外周部に沿った三日月形状としたが、エンジンの形態により全周に設けてもよく、三日月形状に限らず直線形状でもよい。また、この突出部23,31,41の高さはその長手方向に均一としたが、点火プラグ22と対向する位置を所定高さとしてその両側を徐々に低くしていき、シリンダヘッド12の下面と滑らかに連続するようにしてもよい。更に、突出部23,31,41の曲面形状も、一つの曲率半径を用いた構成したが、複数の曲率半径(曲面部)を用いたり、直線部(平面部)を用いて構成してもよい。
また、上述した各実施例では、1つの気筒に2つの吸気バルブ19(吸気ポート17)及び2つの排気バルブ20(排気ポート18)を有する多弁エンジンとしたが、1つの気筒に1つの吸気バルブ19(吸気ポート17)及び1つの排気バルブ20(排気ポート18)を有するエンジンとしてもよく、更に、吸気バルブ19と排気バルブ20の数の異なるエンジンでもよく、この場合であっても、吸気ポート17と排気ポート18との間に燃料噴射弁21と点火プラグ22を設け、燃料噴射弁21の周囲に突出部23,31,41を設ければよい。
以上のように、本発明にかかる内燃機関は、燃料噴射弁の周囲に曲面形状をなす突出部を設けることでコアンダ効果により燃料噴霧を微粒化して点火プラグによる着火性を向上させるものであり、筒内噴射式の内燃機関に有用である。
本発明の実施例1に係る内燃機関を表すエンジンの要部断面図である。 図1のII−II断面図である。 図2のIII−III断面図である。 本発明の実施例2に係る内燃機関としてのエンジンの要部断面図である。 本発明の実施例3に係る内燃機関としてのエンジンの燃焼室であって、燃料噴射弁の上昇状態を表す断面図である。 実施例3のエンジンの燃焼室であって、燃料噴射弁の下降状態を表す断面図である。
符号の説明
16 燃焼室
17 吸気ポート
18 排気ポート
19 吸気バルブ
20 排気バルブ
21 燃料噴射弁
21a 燃料口
22 点火プラグ
22a 着火部
23,31,42 突出部

Claims (1)

  1. 吸気ポート及び排気ポートが形成された燃焼室の上部略中央に下方に向けて燃料を噴射する燃料噴射弁が設けられると共に、該燃料噴射弁の近傍に点火プラグが設けられた内燃機関において、前記燃料噴射弁の周囲に下方へ曲面形状をなして突出する突出部が設けられ
    前記燃料噴射弁から噴射される燃料の噴射速度に応じて、前記突出部の曲面形状と、前記突出部と前記燃料噴射弁から噴射される噴霧領域との距離が設定されることを特徴とする内燃機関。
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