JP4103107B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カーカス層の巻き返し部の先端がベルト層の端部近傍に配置され、巻き返し部のコード角が領域毎に変化する空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、空気入りタイヤの主流となっているラジアルタイヤは、一対の環状のビード間を補強し、複数のコードがタイヤ半径方向(子午線方向)に配列するカーカス層と、トレッドの下方に位置するカーカス層をタガ効果で補強し、コードがタイヤ周方向に対し傾斜した複数のベルト層とを備えた構造が一般的である。そして、カーカス層はタイヤ半径方向の剛性は大きいが周方向の剛性が小さく、逆にベルト層はタイヤ周方向の剛性は大きいが半径方向の剛性が小さい。
【0003】
このため、カーカス層とベルト層との境界付近となるベルト端では局部的な応力集中が生じ易く、タイヤの耐久性を低下させていた。また、コーナリング走行において、スリップ限界に達すると急激に反力を失い、操縦不能状態に陥る場合があることが一般的に知られている。
【0004】
一方、ラジアルタイヤ以前から存在するバイアスタイヤでは、踏面部の剛性が不足して十分なコーナリング反力を持たないので運動能力が劣り、また走行中に屈曲が生じるタイヤサイドで、コードが交叉することによって層間で剪断歪が発生し、疲労破壊し易く、乗り心地も十分とは言えなかった。
【0005】
そこで、上記の如き両タイヤの欠点を補うべく、特開昭61−263805号公報には、トレッドの下方に位置するカーカス層のコードを子午線方向から大きく傾斜させると共に、タイヤサイドに位置するコードを半径方向に配列させたカーカス層を、傾斜したコードが交叉するように2層積層し、その外周面にコードをタイヤ周方向に配列した補強層を設けた空気入りタイヤが提案されている。また、このようなカーカス層を形成するためのプライの作製方法として、同軸上に複数個の円筒状ドラムをもった成型ドラムに、複数のコードが直線状に配列したプライを張りつけた後、円筒状ドラム間に所定の偏角を与えることによって、プライのコード角度を部分的に変える方法が開示されている。このようにして得られた円筒状のプライは、ビードの打ち込み後、チューブ状エアバッグが挿入され、内圧によりドーナツ状にシェーピングされた後、周方向補強層が貼り付けられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のタイヤは、上記製法で作製されるため、タイヤの部位ごとにコード角度を複雑に変化させたものが得られにくかった。このため、例えばビード付近のカーカス層とタイヤ最大幅付近のカーカス層とのコード角度が殆ど同じになり、タイヤ最大幅付近をラジアルに配列した場合には、ビード付近の剛性も不十分になり、ラジアルタイヤと同様の補強を行う必要があった。このようなビード付近の補強は、タイヤの重量増加や製造工程の複雑化につながっていた。
【0007】
一方、操縦安定性を向上させる目的で、カーカス層の巻き返し部の先端をベルト層の下に配置することにより、横剛性を高くして操縦安定性を向上させた空気入りタイヤ(スーパーハイターンアップタイヤとも称される)が知られている。また、特開2000−335207号公報には、当該空気入りタイヤのカーカス層の本体部と巻き返し部のうち、サイドウォール部に配されるコードのコード角を65〜85°とし、かつ両者のコードを交差させたものが提案されている。しかし、サイドウォール部を一律に傾斜させた空気入りタイヤでは、走行中に屈曲が生じるタイヤサイドで、コードが交叉することによって層間で剪断歪が発生して疲労破壊し易く、乗り心地も十分とは言えなかった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、タイヤの部位ごとにカーカス層のコード角を変化させることで、特に、乗り心地を良好に維持しながら、ビード付近及びショルダー付近の剛性を高めて、操縦安定性を向上させることができる空気入りタイヤを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、下記の如き本発明により達成できる。
【0010】
即ち、本発明の空気入りタイヤは、一対の環状のビードと、そのビードで両端が巻き返されたカーカス層と、そのカーカス層をトレッドの下方で補強するベルト層とを備え、前記カーカス層の巻き返し部の先端が前記ベルト層の端部近傍に配置されている空気入りタイヤにおいて、前記巻き返し部は、ビード側から先端側に向けて、タイヤ周方向とコードのなすコード角が20°以上85°未満の第1傾斜部と、コード角が85〜90°のラジアル部と、コード角が20°以上85°未満の第2傾斜部とを有すると共に、前記第1傾斜部とラジアル部との第1境界線がタイヤ断面高さの20〜40%の位置に配置され、前記ラジアル部と第2傾斜部との第2境界線がタイヤ断面高さの60〜80%の位置に配置されていることを特徴とする。
【0011】
上記において、前記巻き返し部の先端は、前記ベルト層の最大幅層の端辺よりタイヤ赤道線側であって、前記最大幅層と前記カーカス層との間に配置されていることが好ましい。
【0012】
[作用効果]
本発明の空気入りタイヤによると、タイヤ最大幅付近の領域にラジアル部を備えるため、乗り心地性を良好に維持することができ、また、その領域のビード側に第1傾斜部を備えるため、ビード付近での剛性を高めることができ、操縦安定性を向上させることができる。また、ラジアル部のトレッド側にも第2傾斜部を備えるため、ショルダー付近での剛性を高めることができる。その結果、特に、乗り心地を良好に維持しながら、ビード付近及びショルダー付近の剛性を高めて、操縦安定性を向上させられる空気入りタイヤを提供することができる。
【0013】
前記巻き返し部の先端は、前記ベルト層の最大幅層の端辺よりタイヤ赤道線側であって、前記最大幅層と前記カーカス層との間に配置されている場合、巻き返し部の先端が離反しにくくなり、タイヤの耐久性をより向上させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は本発明の空気入りタイヤの一例を示す部分断面図であり、図2(a)はそのカーカス層を模式的に示す側面図、図2(b)はカーカス層のコードの配置を模式的に示す説明図である。
【0015】
本発明の空気入りタイヤは、図1に示すように、一対の環状のビード1aと、そのビード1aで両端が巻き返されたカーカス層10と、そのカーカス層10をトレッド4の下方で補強するベルト層6とを備える。なお、空気入りタイヤは、赤道線CLで対称又は略対称な断面構造になっている。本実施形態ではカーカス層10が1層で構成され、カーカス層10のビード1a間の本体部11のコードがラジアルである例を示す。
【0016】
図2に示すように、カーカス層10のビード1a間の本体部11は、コード11aとタイヤ周方向PDとのなすコード角が85〜90°である。この点は通常のラジアルタイヤと同じであり、ベルト層6とあいまって、ラジアルタイヤの乗り心地性、耐久性、運動性能などを好適に発現することができる。カーカス層10を構成するコードとしては、レーヨン、ポリエステル、ポリアミド、芳香族ポリアミド等の有機繊維、又はスチール等が挙げられる。
【0017】
ベルト層6は、上層6bと下層6aとの2層構成のものが例示できるが、各層を構成するコードのタイヤ赤道線CLに対する角度は10〜35°が好ましい。また、上層6bの上面に更に周方向にコードを配置した繊維補強層を設けてもよい。ベルト層6を構成するコード材は、スチールや芳香族ポリアミド等の有機繊維など、従来よりベルト層6に用いられる材料がいずれも使用できる。
【0018】
本発明では、カーカス層10の巻き返し部12の先端PEがベルト層6の端部近傍に配置されている。本実施形態では、巻き返し部12の先端PEが、ベルト層6の最大幅層(図示した例では下層6a)の端辺よりタイヤ赤道線CL側であって、最大幅層とカーカス層10との間に配置されている例を示す。
【0019】
本発明において、カーカス層10の巻き返し部12は、図2に示すように、ビード側から先端側に向けて、第1傾斜部12A、ラジアル部12B、及び第2傾斜部12Cとを有する。第1傾斜部12Aは、タイヤ周方向PDとコード12aのなすコード角θ1 が20°以上85°未満であるが、45°以上85°未満が好ましい。ラジアル部12Bは、タイヤ周方向PDとコード12bのなすコード角θ2 が、85〜90°である。第2傾斜部12Cは、タイヤ周方向PDとコード12cのなすコード角θ3 が20°以上85°未満であるが、45°以上85°未満が好ましい。なお、第1傾斜部12A、ラジアル部12B、及び第2傾斜部12Cのコード12a〜12cは、上記のコード角の範囲内で一定でも角度変化してもよい。
【0020】
第1傾斜部12Aとラジアル部12Bとの第1境界線は、タイヤ断面高さHの20〜40%の位置に配置され、ラジアル部12Bと第2傾斜部12Cとの第2境界線がタイヤ断面高さHの60〜80%の位置に配置されている。
【0021】
本実施形態では、第1傾斜部12Aとビードフィラー1bに沿って配置された部分(高さH1の領域部分)とが一致する例を示す。ビードフィラー1bの高さH1は、横剛性の向上による操縦安定性の改善効果を高める上で、タイヤ断面高さHの20〜50%の高さであることが好ましい。ビードフィラー1bの硬度(加硫後)は、JISA硬度で80〜98°が好ましい。
【0022】
また、本実施形態では、図1に示すように、ビード周りにおいてカーカス層10の外側を補強するチェーハー21が設けられている。これらはゴムの硬度を高めたものや長繊維又は短繊維で補強されたものが使用できる。
【0023】
上記の点以外は、通常のラジアルタイヤと略同じ構造を有している。即ち、図1に示すように、カーカス層10の両端は、ビード1aで折り返され、カーカス層10の巻き返し部12と本体部11との間にはゴム硬度が高いビードフィラー1bが配置され、ビード部1が形成されている。また、通常のタイヤと同様にカーカス層10の外側にはサイドウォールゴム2a、内側にはインナーライナゴム3が配置され、ベルト層6の外側にはトレッドゴムからなるトレッド4等が配置され、トレッド4の外周面には所定のパターンが形成される。
【0024】
上記のゴム層等の原料ゴムとしては、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)等が挙げられる。これらのゴムはカーボンブラックやシリカ等の充填材で補強されると共に、加硫剤、加硫促進剤、可塑剤、老化防止剤等が適宜配合される。また、ビードワイヤーとしては鋼線等が使用され、ゴムとの接着性を高めるべく、通常、表面処理や接着処理等がなされている。
【0025】
本発明の空気入りタイヤは、カーカス層の巻き返し部のコード角度をタイヤ径方向より部分的に変えたカーカス用プライを使用すること以外は、通常の空気入りタイヤと同様の製造方法で製造できる。上記のカーカス用プライは円筒状に成型され、例えばビードの配設後、チューブ状エアバッグが挿入され、内圧によりドーナツ状にシェーピングされた後、ベルト層6が常法により形成される。
【0026】
上記のカーカス用プライは、例えば、ゴム被覆したコードを供給しながら、駆動する貼り付けローラによってコードの先端を、トレイに所望の経路にて貼り付ける装置を用いたり、また、特開平8−244135号公報に記載の製造方法において、カーカス用プライの両端(カーカス先端部)をコード角をラジアルにすることで作製することができる。
【0027】
前者の装置を用いたカーカス用プライの形成方法について、更に説明すると、次のようになる。即ち、図4に示すような装置を用いて、ローラ群43でコード材料40を引き取ることにより、コード材料40をボビン41から送りながら、被覆ゴムの押出機42の口金部42aを通過させて未加硫ゴムで被覆され、ゴム被覆したコードは、緩衝部44の緩衝ローラ44a間に送られて緩んだ状態となる。ゴム被覆したコードの先端は、駆動機構46の駆動部46bに設けられた貼り付けローラ46cによって、トレイ47に所望の経路にて貼り付けられ、貼り付け量に応じたコード長さが緩衝部44からガイドローラ45を経て引き取られる。貼り付け経路の制御は、トレイ47の長手方向(Y方向)の移動の位置制御と、駆動機構46の支持部46aを往復動(X方向)する駆動部46bの移動の位置制御とにより行うことができる。これにより、カーカス用プライ48をトレイ47上に作製することができる。貼り付けはコードを切断せずに行うのが簡便であり、その場合、軸心が平行で高さが同じ2本の貼り付けローラ46cが使用される。
【0028】
所望のタイヤ形状と各部位での所望のコード角度を得るためには、カーカス用プライを作製する際のコード角度を適切に調整するのが好ましい。バイアスタイヤでは、プライ状態でのコード角度とタイヤ成型後のコード角度との関係が、下記の周知の関係式(近似式)により算出できるが、本発明でも当該関係式が同様に適用でき、Adを変数として対応する部分のRを決定することで、Aを求めることができる。
【0029】
Rd cosA=R cosAd
ここで、Rdはドラム半径、Adはドラム上の周方向に対するコード角、Rはタイヤ成型後のコードの位置に対応する半径、Aはタイヤ成型後の周方向に対するコード角である。
【0030】
[他の実施形態]
以下、本発明の他の実施の形態について説明する。
【0031】
(1)前述の実施形態では、カーカス層の巻き返し部の第1傾斜部と第2傾斜部のコードが、タイヤ半径方向RDに対して同じ方向に傾斜した例を示したが、本発明では、図3に示すように、カーカス層10の巻き返し部12の第1傾斜部12Aと第2傾斜部12Cのコード12a,12cが、タイヤ半径方向RDに対して逆の方向に傾斜していてもよい。
【0032】
(2)前述の実施形態では、カーカス層の巻き返し部が一定のコード角である例を示したが、本発明では、カーカス層10の巻き返し部12のコード角が変化していてもよい。その場合、コード角が85°の位置が第1境界線及び第2境界線となる。このようにコード角が変化する場合のコード角は、コードの接線とタイヤ周方向PDとのなすコード角により決定される。
【0033】
(3)前述の実施形態では、ビードの周囲の外側部分もコードが傾斜している例を示したが、ビードの周囲の部分のコードは、ラジアルに配置されていてもよい。
【0034】
(4)前述の実施形態では、カーカス層が1層で構成され、カーカス層のビード間の本体部のコードがラジアル配置である例を示したが、本体部のコードは、部分的に傾斜していたり、全体的に傾斜していてもよい。但し、カーカス層の巻き返し部のラジアル部に隣接する部分は、コード角が85〜90°であることが好ましい。その他の部分は、第1傾斜部や第2傾斜部と同方向又は逆方向に傾斜していてもよい。その時のコード角は45 以上85°未満が好ましい。
【0035】
(5)前述の実施形態では、カーカス層が1層で構成される例を示したが、本発明では、カーカス層が2層構造でもよい。その場合、巻き返し部において外側に配置されるカーカス層は、内側に配置されるカーカス層より先端が低い位置であってもよい。また、巻き返し部においては、第1傾斜部や第2傾斜部のコードが、各々、同方向又は逆方向に傾斜していてもよい。また、複数のカーカス層は、全て同じコード角であってもよく、部分的に異なっていてもよい。
【0036】
(6)前述の実施形態では、巻き返し部の先端が、ベルト層の最大幅層の端辺よりタイヤ赤道線側であって、最大幅層とカーカス層との間に配置されている例を示したが、巻き返し部の先端は、ベルト層の端部近傍に配置されていればよい。
【0037】
【実施例】
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。なお、実施例等における物性の測定と性能評価は下記のようにして行った。
【0038】
(1)縦剛性
タイヤの空気圧を210KPa、荷重負荷を510Kgとした状態から、圧縮試験気により垂直方向の力を加えて、荷重負荷の+10%と−10%を負荷したときのタイヤの撓みを測定し、負荷量を撓み量で除して算出した。
【0039】
(2)横剛性
タイヤの空気圧を210KPa、荷重負荷を510Kgとした状態で、横方向の力を加えて、横方向の力−横たわみの関係を測定したグラフに基づき、荷重負荷(510Kg)の0.3倍に相当する横方向の力を、その力が作用した時の横たわみで除して算出した。
【0040】
(3)前後剛性
タイヤの空気圧を210KPa、荷重負荷を510Kgとした状態で、前後方向の力を加えて、前後方向の力−前後たわみの関係を測定したグラフに基づき、、荷重負荷(510Kg)の0.3倍に相当する前後方向の力を、その力が作用した時の前後たわみで除して算出した。
【0041】
(4)操縦安定性
実施例等で得られたサイズ215/45ZR17の空気入りタイヤを空気圧220kPaにてリム組み(リム:7.0J)して実車(2000ccクラスの国産FR車)に装着した。この実車により、ドライ時のテストコースにおいて、パネラーによる実車フィーリングテスト(直進、レーンチェンジ、ハンドリング走行安定性)を実施し、その結果を、従来品を100とする指数で評価した。この値が大きいほど、操縦性が優れている。
【0042】
(5)乗心地
操縦安定性と同じく実車により、ドライ時のテストコースにおいて、パネラーによる実車フィーリングテスト(良路走行性、不整路面走行性、ハーシュネス)を実施し、その結果を、従来品を100とする指数で評価した。この値が大きいほど、乗心地が優れている。
【0043】
実施例1
コードがポリエステル(1670dtex/2)で、打ち込み数9本/cmのカーカス用プライと、ビードフィラー形成部材(加硫後のJISA硬度94°、三角形断面の底辺8mm、高さ35mm)とを用いて、本体部がコード角90°、巻き返し部の第1傾斜部がコード角60°、ラジアル部がコード角90°、第2傾斜部がコード角60°になるようにビードで外側に巻き返したカーカス層を形成した。このとき、第1傾斜部とラジアル部の境界高さはタイヤ断面高さHの30%であり、第2傾斜部とラジアル部の境界高さはタイヤ断面高さHの70%であった。その他の部分は通常のラジアルタイヤと同様にして、図1に示すようなタイヤサイズ215/45ZR17の空気入りタイヤを試作した。
【0044】
実施例2
実施例1と同じカーカス用プライを用いて、巻き返し部の第1傾斜部がコード角75°、ラジアル部がコード角90°、第2傾斜部がコード角75°になるようにビードで外側に巻き返したカーカス層を形成し、他の部分は通常のラジアルタイヤと同様にして、タイヤサイズ215/45ZR17の空気入りタイヤを試作した。
【0045】
比較例1(従来品)
実施例1において、カーカス層の巻き返し部を全てコード角90°で形成し(コードが全ての位置でラジアル)、他の部分は通常のラジアルタイヤと同様にして、同じタイヤサイズの空気入りタイヤを試作した。
【0046】
比較例2
実施例1において、第1傾斜部とラジアル部の境界高さはタイヤ断面高さHの15%であり、第2傾斜部とラジアル部の境界高さはタイヤ断面高さHの85%であること以外は、実施例1と同様にして同じタイヤサイズの空気入りタイヤを試作した。
【0047】
比較例3
実施例1において、第1傾斜部とラジアル部の境界高さはタイヤ断面高さHの45%であり、第2傾斜部とラジアル部の境界高さはタイヤ断面高さHの55%であること以外は、実施例1と同様にして同じタイヤサイズの空気入りタイヤを試作した。
【0048】
以上の空気入りタイヤを用いて、前記評価を行った結果を表1に示す。
【0049】
【表1】
Figure 0004103107
表1の結果が示すように、本発明によると、ラジアルタイヤの乗心地を維持しながら、横剛性と前後剛性の向上により操縦安定性を改善することができる。これに対し、傾斜部の領域が小さすぎる比較例2では、操縦安定性の改善効果が小さく、また、傾斜部の領域が大きすぎる比較例3では、乗心地が悪くなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気入りタイヤの一例を示す部分断面図
【図2】図1の空気入りタイヤの要部を示す図であり、(a)はカーカス層を模式的に示す側面図、(b)はそのコードの配置を模式的に示す説明図
【図3】本発明の空気入りタイヤの他の例の要部を示す図であり、(a)はカーカス層を模式的に示す側面図、(b)はそのコードの配置を模式的に示す説明図
【図4】カーカス用プライの作製に用いられる装置の概略斜視図
【符号の説明】
1a ビード
1b ビードフィラー
10 カーカス層
11 カーカス層の本体部
12 カーカス層の巻き返し部
12A 第1傾斜部
12B ラジアル部
12C 第2傾斜部
12a 第1傾斜部のコード
12b ラジアル部のコード
12c 第2傾斜部のコード
PE 巻き返し部の先端
H タイヤ断面高さ
PD タイヤ周方向
RD タイヤ半径方向
θ1 〜θ3 コード角

Claims (2)

  1. 一対の環状のビードと、そのビードで両端が巻き返されたカーカス層と、そのカーカス層をトレッドの下方で補強するベルト層とを備え、前記カーカス層の巻き返し部の先端が前記ベルト層の端部近傍に配置されている空気入りタイヤにおいて、
    前記巻き返し部は、ビード側から先端側に向けて、タイヤ周方向とコードのなすコード角が20°以上85°未満の第1傾斜部と、コード角が85〜90°のラジアル部と、コード角が20°以上85°未満の第2傾斜部とを有すると共に、前記第1傾斜部とラジアル部との第1境界線がタイヤ断面高さの20〜40%の位置に配置され、前記ラジアル部と第2傾斜部との第2境界線がタイヤ断面高さの60〜80%の位置に配置されていることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記巻き返し部の先端は、前記ベルト層の最大幅層の端辺よりタイヤ赤道線側であって、前記最大幅層と前記カーカス層との間に配置されている請求項1記載の空気入りタイヤ。
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