JP4103014B2 - 線香立 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、蚊取線香等の殺虫線香を立てて置けるようにした線香立、特に屋外において殺虫線香を安定した状態で立てて置けるようにした線香立に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
蚊取線香等の殺虫線香は、渦巻き状にしたものが一般的に知られているが、筒状にした殺虫線香も従来から存在する。この筒状殺虫線香の線香立は、例えば図14に示したように、略四角形状とした金属薄板を台座10とし、この台座10に線香支持片11の外形を、その線香支持片11の下辺11aを残して切り抜いたものが存在する。そして、前記線香立に筒状殺虫線香12を立てるには、線香支持片11の下辺11aを折り曲げてこの線香支持片11を立設させ、図15に示したように、線香支持片11に筒状殺虫線香12を差し込んでいた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したような線香立は、屋外で使用するには不都合な場合があった。すなわち、屋外では線香立の設置場所が傾斜していたり凹凸であったりするため、安定した状態で立てて置くことができないという課題を有していた。
【0004】
さらに、上記したような線香立を屋外で使用する場合には、風によって吹き倒されたりすることがあるという課題を有していた。
【0005】
そこで、この発明は、上記従来の課題を解決するためになされたものであり、設置場所が傾斜していたり凹凸であったりしても、安定した状態で立てて置くことができると共に、風によっても吹き倒されたりすることのない線香立を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そのため、この発明の線香立は、弾性復帰する線材1を略中央で折り曲げ、その折り曲げ頂部を第一線香支持部2とし、前記線材1の両片1a、1a間を開閉自在とし、前記第一線香支持部2と線材1の開放端3との間に、第一線香支持部2と直角となる方向に第二線香支持部4を有した線香立であって、前記線材1の開放端3に結合部材5を取り付けた状態では、線材1の両片1a、1a間が閉じた状態を維持できるようにして、これら両片1a、1a間が開かずコンパクトなものとし、前記結合部材5を線材1の開放端3から取り外すか、第二線香支持部4近辺にずらした状態では、線材1の両片1a、1a間が閉じた状態にして、これら両片1a、1aを設置面に突き刺して使用できるようにしたり、線材1の両片1a、1a間が開いた状態に弾性復帰するようにして、これら両片1a、1aと前記第一線香支持部2を線香立の設置面として使用できるようにしたものとしている。
【0007】
さらに、この発明の線香立は、前記線材1の両片1a、1aと前記第一線香支持部2を線香立の設置面として使用する場合、これら両片1a、1aの少なくても第二線香支持部4近辺、および第一線香支持部2の少なくても第二線香支持部4の近辺が、線香立の設置面から少し浮き上がるようにしている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の線香立を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0009】
図1〜3はこの発明の線香立の第一実施形態を示しており、図4〜7はこの発明の線香立の第二実施形態を示しており、図8〜10はこの発明の線香立の第三実施形態を示しており、図11〜13はこの発明の線香立の第四実施形態を示している。各図において、この発明の線香立は、一本の線材1を略中央で折り曲げ、その折り曲げ頂部を第一線香支持部2とし、線材1の両片1a、1a間を開閉自在としたものとしている。そして、前記第一線香支持部2と線材1の開放端3との間に、第一線香支持部2と略直角となる方向に第二線香支持部4を有したものとしている。さらに、第二〜四実施形態に示すこの発明の線香立は、前記線材1の開放端3に、結合部材5を取り付けたものとしている。また、第三実施形態に示すこの発明の線香立は、線材1と第一線香支持部2とを一直線状にしないで少し角度をもたせたものとすることにより、前記線材1の両片1a、1aを開いて線香立の設置面とした場合、これら両片1a、1aの第二線香支持部4近辺、および第一線香支持部2の第二線香支持部4の近辺が、線香立の設置面から0.5〜5.0mm、好ましくは0.7〜2.5mm浮き上がるようにしたものとしている。さらにまた、第四実施形態に示すこの発明の線香立は、線材1と第一線香支持部2とは一直線状にしているが、第一線香支持部2の先端部を下方向に曲げることにより、前記線材1の両片1a、1aを開いて線香立の設置面とした場合、これら両片1a、1aの第二線香支持部4近辺、および第一線香支持部2の第二線香支持部4の近辺が、第三実施形態に示す線香立と同様に浮き上がるようにしたものとしている。なお、第三、四実施形態に示したものでは、前記両片1a、1aおよび第一線香支持部2の大部分が線香立の設置面から浮き上がるようにすることもでき、前記したように線香立の設置面とした場合、両片1a、1aの外端および第一線香支持部2の外端の三点で線香立を支持することができるものとなり、殺虫線香をより安定した状態で立てて置けるようになる。
【0010】
前記線材1は、金属線や合成樹脂線等からなり、弾性復帰するものとしており、線材1の開放端3から結合部材5を取り外した場合に、線材1の両片1a、1a間が開いた状態に弾性復帰するので、使用勝手が良くな。すなわち、結合部材5を線材1の開放端3から第二線香支持部4近辺にずらした状態では線材1の両片1a、1a間が開いているものとし、線材1の開放端3に結合部材5を取り付けた状態では線材1の両片1a、1a間が閉じた状態を維持できるようにしている。さらに、線材1の端部は、安全のため折り返す等して丸めておくのが好ましい。なお、前記線材1の両片1a、1a間を約60度前後から約90度前後に開けば、線香立を安定した状態で立てて置くことができる。
【0011】
前記第一線香支持部2及び第二線香支持部4は、筒状殺虫線香の筒内に差し込んだり、筒状殺虫線香の筒を挟み込んだりして、この筒状殺虫線香を支持することができるようにしたものであれば、特に形状、大きさ等は限定されない。
【0012】
前記結合部材5は、線材1の開放端3を結合させておけるものであれば、特に形状、材質、大きさ等は限定されないが、第一実施形態に示したような筒状チューブとすれば、着脱が便利なものとなり好ましく、第二〜四実施形態に示したようなSフックとすれば、線材1の開放端3から第二線香支持部4近辺にずらし易くなり好ましい。
【0013】
以上のように構成したこの発明の線香立は、包装時や収納時には、線材1の開放端3に結合部材5を取り付けたものとしておけば、線材1の両片1a、1a間が開かずコンパクトなものとなり、運搬時や携帯時に便利なものとなる。
【0014】
そして、この発明の線香立は、設置場所が平らな場合には、図2、5、6、9、10、12、13に示したように、線材1の両片1a、1a間を開いて、これら両片1a、1aと第一線香支持部2を線香立の設置面とし、第二線香支持部4に筒状殺虫線香6を支持して使用することができる。この場合、第一、二実施形態に示した線香立では、第二線香支持部4に筒状殺虫線香6を支持したときに、筒状殺虫線香6の重量が一点に集中するため、両片1a、1aの一部が反り返り不安定になることがある。これに対し、第三、四実施形態に示した線香立では、前記両片1a、1aの第二線香支持部4近辺、および第一線香支持部2の第二線香支持部4の近辺が、線香立の設置面から少し浮き上がるようにしているので、両片1a、1aの一部が反り返ることなく、第二線香支持部4に筒状殺虫線香6をバランス良く支持することができる。さらに、線香立の設置面に一寸した障害物がある場合にも、第三、四実施形態に示した線香立では、その障害物を避けることができ安定する。
【0015】
また、設置場所が傾斜していたり凹凸であったりした場合や、風が強い日などには、図3、7に示したように、線材1の両片1a、1a間を閉じ、地面等に突き刺し、第一線香支持部2に筒状殺虫線香6を支持して使用することができる。この場合、この発明の線香立は、地面等に穴を掘って、線材1の両片1a、1aをその穴に挿入して起立するようにしてもよい。なお、このような使用は、第一、二実施形態に示した線香立のみについて説明したが、第三、四実施形態に示した線香立でも、同様の使用ができるのは言うまでもない。
【0016】
【発明の効果】
この発明の線香立は、以上に述べたように構成されており、設置場所が傾斜していたり凹凸であったりしても、安定した状態で立てて置くことができるものとなり、また風によっても吹き倒されたりすることのないものとなった。
【0017】
さらに、この発明の線香立は、線材を折り曲げて構成しているので、第一線香支持部や第二線香支持部で手指を傷つけることがなく安全なものとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の線香立の第一実施形態を示す斜視図である。
【図2】 図1に示したこの発明の線香立の使用状態を示す斜視図である。
【図3】 図1に示したこの発明の線香立の使用状態を示す斜視図である。
【図4】 この発明の線香立の第二実施形態を示す斜視図である。
【図5】 図4に示したこの発明の線香立の使用状態を示す斜視図である。
【図6】 図4に示したこの発明の線香立の使用状態を示す側面図である。
【図7】 図4に示したこの発明の線香立の使用状態を示す斜視図である。
【図8】 この発明の線香立の第三実施形態を示す斜視図である。
【図9】 図8に示したこの発明の線香立の使用状態を示す斜視図である。
【図10】 図8に示したこの発明の線香立の使用状態を示す側面図である。
【図11】 この発明の線香立の第四実施形態を示す斜視図である。
【図12】 図11に示したこの発明の線香立の使用状態を示す斜視図である。
【図13】 図11に示したこの発明の線香立の使用状態を示す側面図である。
【図14】 従来の線香立を示す斜視図である。
【図15】 従来の線香立の使用状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 線材
1a 両片
2 第一線香支持部
3 開放端
4 第二線香支持部
5 結合部材

Claims (2)

  1. 弾性復帰する線材(1)を略中央で折り曲げ、その折り曲げ頂部を第一線香支持部(2)とし、前記線材(1)の両片(1a、1a)間を開閉自在とし、前記第一線香支持部(2)と線材(1)の開放端(3)との間に、第一線香支持部(2)と直角となる方向に第二線香支持部(4)を有した線香立であって、前記線材(1)の開放端(3)に結合部材(5)を取り付けた状態では、線材(1)の両片(1a、1a)間が閉じた状態を維持できるようにして、これら両片(1a、1a)間が開かずコンパクトなものとし、前記結合部材(5)を線材(1)の開放端(3)から取り外すか、第二線香支持部(4)近辺にずらした状態では、線材(1)の両片(1a、1a)間が閉じた状態にして、これら両片(1a、1a)を設置面に突き刺して使用できるようにしたり、線材(1)の両片(1a、1a)間が開いた状態に弾性復帰するようにして、これら両片(1a、1a)と前記第一線香支持部(2)を線香立の設置面として使用できるようにしたことを特徴とする線香立。
  2. 前記線材(1)の両片(1a、1a)と前記第一線香支持部(2)を線香立の設置面として使用する場合、これら両片(1a、1a)の少なくても第二線香支持部(4)近辺、および第一線香支持部(2)の少なくても第二線香支持部(4)の近辺が、線香立の設置面から少し浮き上がるようにしたことを特徴とする請求項1記載の線香立。
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