JP4102180B2 - 高速粒子発生方法及び高速粒子発生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パルスレーザー光を高速粒子発生ターゲットに照射することにより高速粒子を発生させる高速粒子発生方法及び高速粒子発生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パルスレーザー光を高速粒子発生ターゲットに照射して高速粒子を発生させる高速粒子発生装置では、効率良く高速粒子を発生させるため、ターゲット面の微小なスポットにレーザー光を集光させる必要がある。しかし、高強度なレーザー光は、出力されるレーザー光自体がすでに歪んでいる場合が多く、また、伝搬中に生じる波面の乱れによりビーム径が拡がるほか、高強度なレーザー光による光学系の熱変形によっても波面が歪み、結果として集光点(集光する位置)におけるレーザー光のスポット径を小さくすることができない。
【0003】
従来、レーザー光を微小なスポットに集光して光強度を高めるために、レーザー光の波面を揃える波面補償制御が行われている。例えば、下記非特許文献1には、高強度レーザーの光路中にHe−Neレーザーを基準光源として設置し、この基準光源から発せられたレーザー光の波面を波面センサで計測し、それを基準波面として記憶しておき、次に、チタンサファイアレーザーからのレーザー光の波面がこの基準波面と一致するようにレーザー光の波面を補償する技術が記載されている。
【0004】
【非特許文献1】
Katsuaki Akaoka et al.,「Closed loop wavefront correction of Ti :sapphire Chirped Pulse Amplification laser beam」,SPIE,Vol.326 5,29‐30.January.1998,p.219‐225
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の波面補償方法では、集光位置(通常は光学系の焦点に集光する)におけるレーザー光のスポット径(光の広がり範囲の外径)を充分に小さくすることができず、充分な光強度を得ることができないため、高速粒子を効率良く発生させることができないという問題を有する。
【0006】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、パルスレーザー光を高速粒子発生ターゲット面の微小なスポットに集光させることにより、高速粒子を効率良く発生させることができる高速粒子発生方法及び高速粒子発生装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る高速粒子発生方法は、パルスレーザー光発生手段より発したパルスレーザー光を照射光学系により所定の集光ポイントに集光し、当該所定の集光ポイントにセットされた高速粒子発生ターゲットに照射することにより高速粒子を発生させる高速粒子発生方法において、(1)所定の集光ポイントから基準光を発し、基準光の波面を波面計測手段により計測し、この計測した波面を基準波面として記憶する第1ステップと、(2)パルスレーザー光発生手段により発せられて所定の集光ポイントを通過したパルスレーザー光の波面を波面計測手段により計測する第2ステップと、(3)パルスレーザー光発生手段より発したパルスレーザー光の波面を基準波面に基づいて補償する第3ステップとを備えることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る高速粒子発生方法によれば、高速粒子発生ターゲットがセットされるべき所定の集光ポイントから発せられた基準光の波面が計測されて基準波面として記憶される一方で、パルスレーザー光発生手段により発せられて上記の所定の集光ポイントを通過したパルスレーザー光の波面が計測される。そして、パルスレーザー光発生手段により発せられるパルスレーザー光の波面が基準波面に基づいて補償されるので、パルスレーザー光を上記の所定の集光ポイントにおいて微小なスポットに集光でき、結果として上記の所定の集光ポイントにセットされる高速粒子発生ターゲットに照射することができる。よって、高速粒子を効率良く発生させることが可能となる。
【0009】
本発明に係る高速粒子発生装置は、(1)パルスレーザー光が照射されてレーザープラズマが生成されることにより高速粒子を発生させる高速粒子発生ターゲットと、(2)パルスレーザー光を発生するパルスレーザー光発生手段と、(3)パルスレーザー光の波面を補償する波面補償手段と、(4)波面補償手段により波面が補償されたパルスレーザー光を所定の集光ポイントに集光して高速粒子発生ターゲットに照射する照射光学系とを備え、波面補償手段は、(5)パルスレーザー光を反射または屈折させる光学素子の光学作用部を変形可能に構成した可変形光学系と、(6)所定の集光ポイントから基準光を発する基準光源と、(7)基準光及び所定の集光ポイントを通過したパルスレーザー光それぞれの波面を計測する波面計測手段と、(8)波面計測手段により計測された基準光の波面を基準波面として記憶する記憶手段と、(9)波面計測手段により計測されたパルスレーザー光の波面と基準波面とに基づいて光学作用部を変形させることにより、パルスレーザー光の波面を補償する可変形光学系制御手段と、(10)基準光が基準光源から発せられる位置を所定の集光ポイントに、高速粒子発生ターゲットを所定の集光ポイントを含む平面上に、それぞれ移動させる移動手段とを有することを特徴とする。
【0010】
本発明に係る高速粒子発生装置によれば、基準光源により所定の集光ポイント(高速粒子発生ターゲットがセットされるべき位置)から発せられた基準光の波面が基準波面として記憶手段により記憶される。そして、パルスレーザー光発生手段から発せられて上記の集光ポイントを通過したパルスレーザー光の波面も計測されるので、このパルスレーザー光の波面と記憶手段に記憶されている基準波面とに基づいて光学素子の光学作用部を可変形制御することにより、パルスレーザー光の波面が補償される。従って、移動手段により所定の集光ポイントを含む平面上に高速粒子発生ターゲットを移動させることで、微小なスポットに集光させたパルスレーザー光を照射することができ、高速粒子を効率良く発生させることができる。
【0011】
本発明に係る高速粒子発生装置は、(1)パルスレーザー光が照射されてレーザープラズマが生成されることにより高速粒子を発生させる高速粒子発生ターゲットと、(2)パルスレーザー光を発生するパルスレーザー光発生手段と、(3)パルスレーザー光の波面を補償する波面補償手段と、(4)波面補償手段により波面が補償されたパルスレーザー光を所定の集光ポイントに集光して高速粒子発生ターゲットに照射する照射光学系とを備え、波面補償手段は、(5)パルスレーザー光を反射または屈折させる光学素子の光学作用部を変形可能に構成した可変形光学系と、(6)パルスレーザー光が通過することにより所定の集光ポイントから基準光を発するピンホールを有する基準光生成手段と、(7)基準光及び所定の集光ポイントを通過したパルスレーザー光それぞれの波面を計測する波面計測手段と、(8)波面計測手段により計測された基準光の波面を基準波面として記憶する記憶手段と、(9)波面計測手段により計測されたパルスレーザー光の波面と基準波面とに基づいて光学作用部を変形させることにより、パルスレーザー光の波面を補償する可変形光学系制御手段と、(10)基準光生成手段及び高速粒子発生ターゲットそれぞれを所定の集光ポイントを含む平面上に移動させる移動手段とを有することを特徴とする。
【0012】
本発明に係る高速粒子発生装置によれば、基準光生成手段により所定の集光ポイント(高速粒子発生ターゲットがセットされるべき位置)から発せられた基準光の波面が基準波面として記憶手段により記憶される。そして、パルスレーザー光発生手段から発せられて上記の集光ポイントを通過したパルスレーザー光の波面も計測されるので、このパルスレーザー光の波面と記憶手段に記憶されている基準波面とに基づいて光学素子の光学作用部を可変形制御することにより、パルスレーザー光の波面が補償される。従って、移動手段により所定の集光ポイントを含む平面上に高速粒子発生ターゲットを移動させることで、微小なスポットに集光させたパルスレーザー光を照射することができ、高速粒子を効率良く発生させることができる。
【0013】
また、本発明に係る高速粒子発生装置は、高速粒子発生ターゲットが膜状のターゲット部材の表面に構成され、ターゲット部材にはパルスレーザー光を通過させる開放部及びピンホールが形成され、開放部を通過したパルスレーザー光の波面が波面計測手段により計測されることが好適である。この場合、パルスレーザー光を通過させる開放部及びピンホールが高速粒子発生ターゲットと同一のターゲット部材に形成されているので、基準光及びパルスレーザー光それぞれの波面の計測並びにパルスレーザー光の波面の補償を高い位置精度で行うことが出来る。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0015】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る高速粒子発生装置1の全体構成を、図1を用いて説明する。
【0016】
図1に示す通り、高速粒子発生装置1は、高ピークパワーのパルスレーザー光L1を発生するパルスレーザー光発生部(パルスレーザー光発生手段)10と、パルスレーザー光L1の波面を補償する波面補償部(波面補償手段)20と、パルスレーザー光L1を集光して照射する照射光学系30と、パルスレーザー光L1が照射されて高速粒子を発生させるターゲット部40とを備えている。
【0017】
パルスレーザー光発生部10は、例えば、波長800nm、パルス幅130fs、最大エネルギー200mJを有する高ピークパワーのパルスレーザー光L1を出力するチタンサファイアレーザー等が好適に用いられる。また、パルスレーザー光発生部10は、図示しない再生増幅器とマルチパス増幅器とを備えている。
【0018】
波面補償部20は、このパルスレーザー光発生部10から出力されたパルスレーザー光L1の波面を補償して、照射光学系30に出力する。
【0019】
照射光学系30は、波面補償部20から入射したパルスレーザー光L1をパルス圧縮するグレーティング対301と、パルス圧縮されたパルスレーザー光L1を反射して軸はずし放物面鏡303に出力する反射鏡302と、反射鏡302により反射されて入射したパルスレーザー光L1を集光してターゲット部40に照射する軸はずし放物面鏡303とを備えている。
【0020】
ターゲット部40は、高エネルギーの電子やイオンなどの高速粒子や高エネルギーの放射性同位元素などを生成するものであり、高速粒子発生ターゲット400及び同位体生成部410を備えている。高速粒子発生ターゲット400は、パルスレーザー光L1が集光されて照射されることによりターゲット表面にレーザープラズマが生成され、このレーザープラズマから高エネルギー電子やイオンなどの高速粒子が生成される。なお、この高速粒子発生ターゲット400の詳細については後述する。
【0021】
同位体生成部410は、反応部411、材料供給部412及び生成物貯蔵部413を備えている。材料供給部412は、放射性同位体生成材料を反応部411に供給する。反応部411は、高速粒子発生ターゲット400から生成された高速粒子をさらに材料供給部412から供給された放射性同位体生成材料に衝突させて原子核反応を起し、種々の放射性同位体を得るものである。生成物貯蔵部413は、反応部411で得られた放射性同位体を回収して貯蔵するものである。
【0022】
なお、ターゲット部40は、移動機構250によりパルスレーザー光L1の光軸OA1と垂直な矢印A1方向及び矢印A2方向に往復直線移動することができる。
【0023】
パルスレーザー光L1の波面を補償する波面補償部20は、パルスレーザー光L1を反射させる形状可変鏡242の反射面244が変形可能に構成された可変形光学系240と、基準光L2を発生する基準光源部(基準光源)200と、基準光L2及びパルスレーザー光L1それぞれを平行光線束にするコリメータ部206aと、基準光L2及びパルスレーザー光L1それぞれの波面の計測を行う波面計測部(波面計測手段)210と、基準光L2の波面を記憶する記憶部(記憶手段)220と、基準光L2の波面とパルスレーザー光L1の波面とに基づいてパルスレーザー光L1の波面を補償する制御部(可変形光学系制御手段)230と、基準光源部200、コリメータ部206a及びターゲット部40を移動させる移動機構(移動手段)250とを備えている。
【0024】
基準光源部200は、基準光L2を出力するものであり、LD(レーザーダイオード)光源201、単一モードの光ファイバ202及び基準光出力部205aを備えている。LD光源201は、パルスレーザー光L1と略同一波長(780〜830nm)のレーザー光(基準光L2)を発生するものである。単一モードの光ファイバ202は、LD光源201から発せられた基準光L2を出射ポイントP2まで導光するものである。基準光出力部205aは、光ファイバ202によって導かれた基準光L2の出力ポイントP2を移動させるためのものであり、この基準光出力部205aは、移動機構250により矢印A1及びA2方向に往復直線移動することが可能になっている。
【0025】
コリメータ部206aは、コリメータレンズ211を備えている。コリメータレンズ211は、基準光L2及びパルスレーザー光L1それぞれを平行な光線束にするものである。なお、このコリメータ部206aは、移動機構250により矢印A1及びA2方向に往復直線移動することが可能になっている。
【0026】
波面計測部210は、基準光源部200から出力された基準光L2及びパルスレーザー光L1それぞれの波面を計測するものであり、結像レンズ212及び波面センサ213を備えている。結像レンズ212は、コリメータ部206aから入射した基準光L2及びパルスレーザー光L1それぞれを波面センサ213上で結像させるものである。また、波面センサ213は、基準光L2及びパルスレーザー光L1それぞれの波面を計測するものであり、例えば、シャックハートマン型センサ等が好適に用いられる。なお、この波面センサ213の詳細については後述する。
【0027】
なお、この波面計測部210は、移動機構250により基準光出力部205a及びコリメータ部206aそれぞれがパルスレーザー光L1の光路上に移動されて配置された状態で基準光L2の波面を計測し、コリメータ部206aのみがパルスレーザー光L1の光路上に配置された状態でパルスレーザー光L1の波面を計測する。
【0028】
記憶部220は、波面センサ213により計測された基準光L2の波面を基準波面として記憶するものであり、例えば、ハードディスクや光ディスク等が好適に用いられる。
【0029】
制御部230は、波面計測部210により計測されたパルスレーザー光L1の波面と記憶部220に記憶されている基準波面とに基づいて、パルスレーザー光L1の波面が基準波面と一致するように形状可変鏡242の反射面244の形状を変形することにより、パルスレーザー光L1の波面を補償するものであり、例えば、コンピュータ等が好適に用いられる。
【0030】
可変形光学系240は、パルスレーザー光L1を反射させる反射面244の形状が変形可能に構成された形状可変鏡242及び駆動部241を備えている。形状可変鏡242は、薄い反射面244の下部に2次元的に配列されたアクチュエータ243を備え、このアクチュエータ243が駆動部241により駆動されることにより反射面244の形状が変形される。また、駆動部241は、制御部230からの制御データに応じてアクチュエータ243を駆動する。形状可変鏡242には、例えば、バイモルフ型のデフォーマブルミラー等が好適に用いられる。
【0031】
移動機構250は、基準光出力部205a、コリメータ部206a及びターゲット部40それぞれを矢印A1及びA2方向に往復直線移動させるものである。
【0032】
なお、照射光学系30、高速粒子発生部40、光ファイバ202、基準光出力部205a、コリメータ部206a及び移動機構250は、ステンレス製などの真空チャンバー500内に収められている。真空チャンバー500には、ゲートバルブ510及び真空ポンプ520が接続されており、この真空ポンプ520により真空チャンバー500内が真空状態(約1×10-3Pa)に保持される。また、真空チャンバー500は、レーザー光を透過するため反射防止膜を施した石英製のビューポート530を有している。
【0033】
次に、図2を参照して、第1実施形態に係る高速粒子発生装置1の動作について説明するとともに、高速粒子発生方法についても説明する。
【0034】
ステップS100では、図3に示すように、基準光出力部205a及びコリメータ部206aそれぞれが、基準光L2の光軸OA2とパルスレーザー光L1の光軸OA1とが一致するように矢印A1方向に移動機構250により移動されて配置される。このとき、基準光L2の出射ポイントP2は、パルスレーザー光L1の集光ポイントP1と一致する位置に配置される。
【0035】
次に、パルスレーザー光L1と略同一波長の基準光L2がLD光源201により発せられ、光ファイバ202により出射ポイントP2へ導かれて出力される。この光ファイバ202から出力された基準光L2は、コリメータレンズ211により平行光束にされ、結像レンズ212により波面センサ上で結像されて波面センサ213によりその波面が計測される。
【0036】
ここで、波面センサ213について説明する。図4に示すように、例えば、シャックハルトマン法を利用した波面センサ213は、光学系の瞳位置にレンズアレイ601を置き、個々のレンズ602で像を結んでそれらをCCDカメラで取り込み、それぞれのスポットの位置変化から波面の傾きを測定する。ここで、焦点スポットの位置変化は、入射波面mの局所的な傾きに依存する。そこで、全てのスポット位置の測定をすることにより入射波面mの傾斜を測定することができる。
【0037】
図2に戻って全体処理の説明を続けると、波面センサ213で計測された基準光L2の波面は、基準波面として記憶部220により記憶される。なお、この基準波面の計測データは、基準光源部200、コリメータ部206a及び波面計測部210それぞれの位置関係が一定であれば変化しない。よって、基準光L2の波面の計測は、上記の位置関係が変化しなければ、高速粒子を発生させる度毎に実施する必要は無い。
【0038】
次に、ステップS110では、基準光出力部205aが移動機構250により矢印A2方向に移動されてパルスレーザー光L1の光路上から外される。一方、図5に示されるようにコリメータ部206aは、光路上に残される。さらに、パルスレーザー光L1の入射により波面センサ213が破損することを防止するために、必要に応じて、NDフィルタ(減衰フィルタ)215がパルスレーザー光L1の光路上に追加して配置される。
【0039】
次に、パルスレーザー光発生部10からパルスレーザー光L1が出力される。このパルスレーザー光L1は、形状可変鏡242により反射され、グレーティング対301によりパルス圧縮され、反射鏡302により反射されて軸はずし放物面鏡303に出力される。軸はずし放物面鏡303に入射したパルスレーザー光L1は、軸はずし放物面鏡303により集光ポイントP1で一度集光された後、NDフィルタ215によりエネルギーが減衰されて波面センサ213に入射される。そして、波面センサ213によりパルスレーザー光L1の波面が計測される。
【0040】
波面センサ213により計測されたパルスレーザー光L1の波面の計測データは、記憶部220を介して制御部230に出力される。そして、パルスレーザー光L1の波面と記憶部220に記憶されている基準波面とが一致するように制御部230により演算が行われて制御データが算出される。そして、この制御データに応じて形状可変鏡242に付設されているアクチュエータ243が駆動部241により駆動され、形状可変鏡242の反射面244の形状が変形される。ここで、形状可変鏡242には、電極数31個、アパーチャー径50mm、ストローク20μm(ピークバレル)のバイモルフ型のデフォーマブルミラーを用いた。
【0041】
以上により、パルスレーザー光L1の波面が基準光L2の波面(基準波面)と一致するように補償される。
【0042】
ステップS120では、移動機構250によりコリメータ部206a及びNDフィルタ215が矢印A2方向に移動されてパルスレーザー光L1の光路上から外される。そして、図6に示すように、ターゲット部40が移動機構250により矢印A2方向に移動され、パルスレーザー光L1の光路上に配置される。このとき、高速粒子発生ターゲット400は、集光ポイントP1を含む平面上に配置されるので、パルスレーザー光L1の集光ポイントP1が高速粒子発生ターゲット400面上に来る。
【0043】
次に、高ピークパワーのパルスレーザー光L1がパルスレーザー光発生部10により出力される。このパルスレーザー光L1は、形状可変鏡242に入射し、その波面が形状可変鏡242により補償されて出力される。形状可変鏡242から出力されたパルスレーザー光L1は、グレーティング対301によりパルス圧縮され、反射鏡302により反射されて軸はずし放物面鏡303に出力される。そして、軸はずし放物面鏡303により集光されて高速粒子発生ターゲット400に照射される。ここで、高強度レーザーL1の波面は、形状可変鏡242により集光ポイントP1において基準波面と一致するように補償されているので、高速粒子発生ターゲット400面上で微小なスポット(直径約10μm)に集光される。
【0044】
そして、集光されたパルスレーザー光L1が照射された高速粒子発生ターゲット400は、ターゲット表面にレーザープラズマが生成され、このレーザープラズマから高エネルギー電子やイオンなどの高速粒子が生成される。
【0045】
ここで、高速粒子の発生メカニズムについて説明する。高ピークパワーのパルスレーザー光L1が高速粒子発生ターゲット400に集光して照射されるとターゲット面上にレーザープラズマが生成される。パルスレーザー光L1は、このプラズマ中を伝搬する時にプラズマ波を形成し、このプラズマ波により電子が加速される。また、強いポンデラモーティブ力によりパルスレーザー光L1の伝搬方向及びその逆方向に電子が加速される。この時、高速粒子発生ターゲット400が十分に薄いと加速電子がターゲットから放出される。また、電子の高エネルギー成分により形成される静電場によってイオンが引き出され、高エネルギーイオンがビーム状にパルスレーザー光L1の伝搬方向及びその逆方向に放出される。
【0046】
全体処理の説明に戻ると、高速粒子発生ターゲット400から生成された高エネルギーイオンなどの高速粒子は反応部411に飛翔し、反応部411において材料供給部412から供給された放射性同位体生成材料に衝突して原子核反応を起す。その結果、種々の放射性同位体を得ることができる。また、反応部411で得られた放射性同位体は、生成物貯蔵部413により回収されて貯蔵される。
【0047】
以上のように、本実施形態に係る高速粒子発生方法によれば、基準光L2の出射ポイントP2、パルスレーザー光L1の集光ポイントP1及び高速粒子発生ターゲット400面の位置それぞれが一致するように移動手段250により移動される構成とすることにより、パルスレーザー光L1の波面が、基準光L2の波面(基準波面)に基づいて高速粒子発生ターゲット400面上の集光ポイントP1において基準波面と一致するように補償される。よって、パルスレーザー光L1が高速粒子発生ターゲット400面上の微小なスポット(約直径10μm)に集光され、高い集光強度(約1018W/cm2)を得ることができるので、高速粒子を効率良く発生させることが可能となる。
【0048】
(第2実施形態)
次に、図7を参照して、本発明に係る高速粒子発生装置の第2実施形態について説明する。なお、図7において第1実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号が付されている。
【0049】
本実施形態が第1実施形態と異なるのは、コリメータ部206b及びターゲット部40bの構造並びに波面計測部210及び反応部410の配置である。
【0050】
コリメータ部206bは、コリメータレンズ211に加えて反射鏡216を備えている点で、また、ターゲット部40bは、同位体生成部410を有しておらず、高速粒子発生ターゲット400のみを備える点で第1実施形態と異なっている。さらに、波面検出部210は、コリメータ部206bに対して基準光L2またはパルスレーザー光L1が反射鏡216により反射される方向(図面では右側)に配置され、反応部410は、集光ポイントP1を通過したパルスレーザー光L1が直進する方向(図面では下側)に固定されて配置されており、この点で第1実施形態と異なっている。
【0051】
高速粒子発生装置2によれば、基準光L2及びパルスレーザー光L1それぞれの波面を計測するときに、光路上に移動されて配置されたコリメータ部206bに入射した基準光L2及びパルスレーザー光L1それぞれは、反射鏡216により波面計測部210の方向へ反射される。そして、反射鏡216により反射された基準光L2及びパルスレーザー光L1それぞれは、波面計測部210に入射され、波面センサ213により波面が計測される。
【0052】
次に、高速粒子を発生させるときには、コリメータ部206bが移動機構250により矢印A2方向に移動され、代わりに、高速粒子発生ターゲット400のみを備えるターゲット部40bがパルスレーザー光L1の光路上へ移動されて配置される。そして、集光されたパルスレーザー光L1が高速粒子発生ターゲット400に照射されて、高速粒子が発生する。
【0053】
ここで、真空チャンバー500内に配置される反応部410は、真空時の極低圧と大気圧との圧力差に耐える構造であることが必要とされるために非常に重量の重いものとなる。従って、この反応部410を移動させるためには移動機構も大規模なものとなる。
【0054】
しかし、高速粒子発生装置2によれば、上記の構成とすることにより、反応部410を固定して配置することが可能となるので、移動機構250を簡易なものにすることが可能となる。
【0055】
(第3実施形態)
次に、図8及び図9を用いて、本発明に係る高速粒子発生装置の第3実施形態について説明する。
【0056】
本実施形態が第1実施形態と異なるのは、LD光源201の代わりにピンホール401及び開放部402を有する基準光生成部(基準光生成手段)203を用いた点である。
【0057】
基準光生成部203は、強度を充分に低下させたパルスレーザー光L1をピンホール401に入射することにより基準光L2を生成するものである。これは、レーザー光が微小なピンホール401を通過するときに回折で生じる理想的な球面波を基準波面として利用するものである。
【0058】
本実施形態に係る高速粒子発生装置3によれば、強度を充分に低下させたパルスレーザー光L1をピンホール401に入射することにより生成された基準光L2を用いて基準波面が計測される。次に、基準波面生成部203が移動機構250により矢印A2方向に移動され、開放部402がパルスレーザー光L1の光軸OA1上に配置され、パルスレーザー光L1の波面が計測される。
【0059】
高速粒子を発生させるときには、基準光源生成部203が移動機構250により矢印A2方向に移動され、代わりに、ターゲット部40がパルスレーザー光L1の光路上へ移動されて配置される。そして、集光されたパルスレーザー光L1が高速粒子発生ターゲット400に照射されて、高速粒子が発生する。
【0060】
このように、高速粒子発生装置3によれば、ピンホール401を有する基準光生成部203を用いることにより、簡易に基準光L2を得ることが可能となる。
【0061】
(第4実施形態)
次に、図10及び図11を用いて、本発明に係る高速粒子発生装置の第4実施形態について説明する。
【0062】
本実施形態が第3実施形態と異なるのは、ピンホール401及び開放部402を高速粒子発生ターゲット膜(ターゲット部材)403に形成した点並びにピンホール401及び開放部402の移動に往復平行移動式の移動機構250に代えて巻き取り式の移動機構250bを用いた点である。
【0063】
図11に示すように、高速粒子発生ターゲット膜403は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン等の含ハロゲン有機化合物を主成分とする帯状の多孔質膜が好適に用いられる。そして、この帯状の多孔質膜の中央部に長手方向に沿って、例えば、重水素化されたポリスチレン等の有機化合物が含浸され、ストライプ状の高速粒子発生ターゲット400が形成されている。さらに、高速粒子発生ターゲット膜403には、高速粒子発生ターゲット400と同一直線上にパルスレーザー光L1を通過させる開放部402及び基準波面を生成するためのピンホール401が形成されている。
【0064】
高速粒子発生ターゲット400は、ガイド部404により所定の平面上(この実施形態では光軸OA1と直交する平面)に保持される。一方、円柱形状をした移動機構250bは、図示しない駆動機構により矢印A4方向に回転されることにより高速粒子発生ターゲット膜403を巻き取る。これにより、高速粒子発生ターゲット400、ピンホール401及び開放部402は、矢印A3方向(高速粒子発生ターゲット400の長手方向)に移動される。
【0065】
高速粒子発生装置4によれば、移動機構250bによりピンホール401がパルスレーザー光L1の光軸OA1上に配置されて基準光L2の波面が計測され、移動機構250bにより開放部402がパルスレーザー光L1の光軸OA1上に配置されてパルスレーザー光L1の波面が計測される。そして、移動機構250bにより高速粒子発生ターゲット400がパルスレーザー光L1の光軸OA1上に配置されて高速粒子が生成される。
【0066】
高速粒子発生ターゲット400にパルスレーザー光L1が照射されたとき、その照射領域には穴が開き、同じ照射領域は再度使用することができない。しかし、移動機構250bにより高速粒子発生ターゲット400を巻き取り、高速粒子発生ターゲット400を矢印A3方向に移動させることにより、新しいターゲット面がセットされる。
【0067】
高速粒子発生装置4によれば、高速粒子発生ターゲット400面と同一平面上に形成されたピンホール401及び開放部402を用いてパルスレーザー光L1及び基準光L2それぞれの波面の計測並びにパルスレーザー光L1の波面の補償が行われるので、パルスレーザー光L1の波面の補償を高い位置精度で行うことが可能となる。
【0068】
(第5実施形態)
次に、図12を参照して、本発明に係る高速粒子発生装置の第5実施形態について説明する。
【0069】
本実施形態が上記の第2実施形態と異なるのは、LD光源201の代わりに、ストライプ状のターゲット領域400と同一直線上にピンホール401及び開放部402が形成された高速粒子発生ターゲット膜403を用いた点である。
【0070】
このような構成とすることにより、反応部410を固定して配置することができるので、移動機構250が不要となり、構成を簡易化することが可能となる。また、パルスレーザー光L1の波面の補償を高い位置精度で行うことが可能となる。
【0071】
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、効率良く高速粒子を発生させるためには、次のような方法も効果的である。すなわち、形状可変鏡242の反射面244の形状を変化させ、そのときのパルスレーザー光L1の波面を記憶するとともに、反応部410で得られる生成物の量を計測する。そして、より多くの生成物が得られる波面の条件を検索することにより、最適なパルスレーザー光L1の波面条件を取得する。そして、この最適な波面を基準波面として記憶し、パルスレーザー光L1の波面をこの基準波面と一致させるように波面補償を行う。これにより、効率良く高速粒子を発生させることができる。
【0072】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したとおり、本発明によれば、パルスレーザー光を高速粒子発生ターゲット面の微小なスポットに集光させることにより、高速粒子を効率良く発生させることができる高速粒子発生方法及び高速粒子発生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る高速粒子発生装置の全体構成を示す図である。
【図2】第1実施形態に係る高速粒子発生方法の全体処理を示す図である。
【図3】基準波面計測処理における配置を示す図である。
【図4】シャックハルトマン法の基本原理を示す図である。
【図5】パルスレーザー光の波面補償処理における配置を示す図である。
【図6】高速粒子発生処理における配置を示す図である。
【図7】第2実施形態に係る高速粒子発生装置の全体構成を示す図である。
【図8】第3実施形態に係る高速粒子発生装置の全体構成を示す図である。
【図9】第3実施形態に係る高速粒子発生装置に用いられる基準光生成部を示す図である。
【図10】第4実施形態に係る高速粒子発生装置の全体構成を示す図である。
【図11】第4実施形態に係る高速粒子発生装置に使用される高速粒子発生ターゲットを示す図である。
【図12】第5実施形態に係る高速粒子発生装置の全体構成を示す図である。
【符号の説明】
1,2,3,4,5…高速粒子発生装置、10…パルスレーザー光発生部、20…波面補償部、30…照射光学系、40,40b…ターゲット部、200…基準光源部、203…基準光生成部、210…波面計測部、213…波面センサ、220…記憶部、230…制御部、240…可変形光学系、242…形状可変鏡、250,250b…移動機構、400…高速粒子発生ターゲット、401…ピンホール、402…開放部、403…高速粒子発生ターゲット膜、P1…集光ポイント、L1…パルスレーザー光、L2…基準光。
Claims (4)
- パルスレーザー光発生手段より発したパルスレーザー光を照射光学系により所定の集光ポイントに集光し、当該所定の集光ポイントにセットされた高速粒子発生ターゲットに照射することにより高速粒子を発生させる高速粒子発生方法において、
前記所定の集光ポイントから基準光を発し、前記基準光の波面を波面計測手段により計測し、この計測した前記波面を基準波面として記憶する第1ステップと、
前記パルスレーザー光発生手段により発せられて前記所定の集光ポイントを通過した前記パルスレーザー光の波面を前記波面計測手段により計測する第2ステップと、
前記パルスレーザー光発生手段より発した前記パルスレーザー光の波面を前記基準波面に基づいて補償する第3ステップと、
を備える、
ことを特徴とする高速粒子発生方法。 - パルスレーザー光が照射されてレーザープラズマが生成されることにより高速粒子を発生させる高速粒子発生ターゲットと、
前記パルスレーザー光を発生するパルスレーザー光発生手段と、
前記パルスレーザー光の波面を補償する波面補償手段と、
前記波面補償手段により波面が補償された前記パルスレーザー光を所定の集光ポイントに集光して高速粒子発生ターゲットに照射する照射光学系と、
を備え、
前記波面補償手段は、
前記パルスレーザー光を反射または屈折させる光学素子の光学作用部を変形可能に構成した可変形光学系と、
前記所定の集光ポイントから基準光を発する基準光源と、
前記基準光及び前記所定の集光ポイントを通過した前記パルスレーザー光それぞれの波面を計測する波面計測手段と、
前記波面計測手段により計測された前記基準光の波面を基準波面として記憶する記憶手段と、
前記波面計測手段により計測された前記パルスレーザー光の波面と前記基準波面とに基づいて前記光学作用部を変形させることにより、前記パルスレーザー光の波面を補償する可変形光学系制御手段と、
前記基準光が前記基準光源から発せられる位置を前記所定の集光ポイントに、前記高速粒子発生ターゲットを前記所定の集光ポイントを含む平面上に、それぞれ移動させる移動手段と、
を有する、
ことを特徴とする高速粒子発生装置。 - パルスレーザー光が照射されてレーザープラズマが生成されることにより高速粒子を発生させる高速粒子発生ターゲットと、
前記パルスレーザー光を発生するパルスレーザー光発生手段と、
前記パルスレーザー光の波面を補償する波面補償手段と、
前記波面補償手段により波面が補償された前記パルスレーザー光を所定の集光ポイントに集光して高速粒子発生ターゲットに照射する照射光学系と、
を備え、
前記波面補償手段は、
前記パルスレーザー光を反射または屈折させる光学素子の光学作用部を変形可能に構成した可変形光学系と、
前記パルスレーザー光が通過することにより前記所定の集光ポイントから基準光を発するピンホールを有する基準光生成手段と、
前記基準光及び前記所定の集光ポイントを通過した前記パルスレーザー光それぞれの波面を計測する波面計測手段と、
前記波面計測手段により計測された前記基準光の波面を基準波面として記憶する記憶手段と、
前記波面計測手段により計測された前記パルスレーザー光の波面と前記基準波面とに基づいて前記光学作用部を変形させることにより、前記パルスレーザー光の波面を補償する可変形光学系制御手段と、
前記基準光生成手段及び前記高速粒子発生ターゲットそれぞれを前記所定の集光ポイントを含む平面上に移動させる移動手段と、
を有する、
ことを特徴とする高速粒子発生装置。 - 前記高速粒子発生ターゲットは膜状のターゲット部材の表面に構成され、
前記ターゲット部材には前記パルスレーザー光を通過させる開放部及び前記ピンホールが形成され、
前記開放部を通過した前記パルスレーザー光の波面が前記波面計測手段により計測される、
ことを特徴とする請求項3に記載の高速粒子発生装置。
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