JP4101649B2 - 位置情報を使用して基地局タイミングをダイナミックに較正するシステムおよび方法 - Google Patents

位置情報を使用して基地局タイミングをダイナミックに較正するシステムおよび方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この出願は2000年10月10日に出願された米国仮出願第60/239,318号に対して優先権を主張する。
【0002】
本発明は一般的にワイヤレス通信システムに関し、特に基地局タイミングをダイナミックに較正するシステムおよび方法に関する。
【0003】
【従来の技術】
適切なタイミングを較正して維持することは通信システムにおける重要な関心事である。これは特にコード分割多元接続(CDMA)スキームのもとで動作するワイヤレス通信では特に真実である。CDMAはデジタル無線周波数(RF)チャネル化技術であり、“デュアルモードワイドバンドスペクトル拡散セルラシステム用の移動局−基地局互換標準規格”と題し、1993年に公表された通信工業協会/電子工業協会暫定標準規格−95(TIA/EIA IS−95)で規定されている。CDMA通信システムの他の観点は、例えばTIA/EIA IS−97、TIA/EIA IS−98、cdmaOne、cdma2000、およびワイドバンドCDMA(WCDMA)標準規格のようなよく知られた標準規格に規定されている。
【0004】
CDMA技術を使用するワイヤレス通信システムは独特なコードを通信信号に割り当て、疑似ランダム雑音(PN)変調を適用して、これらの通信信号を共通のワイドバンドスペクトル拡散帯域幅に拡散する。特に、通信信号はPNシーケンスにより変調され、信号をワイドな帯域幅に拡散する。CDMAシステムは2つのショートPNコードシーケンス(すなわち“I”および“Q”)と1つのロングPNコードシーケンスを使用する。ショートPNコードが直角位相拡散のために使用され、セルまたはセクタに対する識別子として機能する独特なオフセットを持つ。WD110受信機において、受信されたスペクトル拡散信号は元のデータを復元するために逆拡散される。WD110受信機が正しいコードを持つ限り、WD110は同じ帯域幅に対して同時に送信された他の信号からその通信信号を検出して選択するのに成功することが可能である。エンコーディング/デコーディング、変調/復調、拡散/逆拡散プロセスは同期化および適切なシステム動作のために正確なタイミングに基づいている。
【0005】
図1(従来技術)はCDMAワイヤレス通信システム100の簡単化されたブロック図を示している。システム100は移動局すなわちワイヤレス通信装置(WD)110が基地局(BS)106を通してインターワーキング機能(IWF)108と通信できるようにする。IWF108はワイヤレスネットワークと、インターネットまたはイントラネットベースのアクセスを提供する、公衆電話交換ネットワーク(PSTN)やワイヤラインパケットデータネットワークとの間のゲートウェイとして機能する。WD110はワイヤレスインターフェースUmを通してリバースリンク送信パス上で、地理的なセルまたはセクタと関係するBS106と通信する。BS106はWD110からの通信信号を処理するように構成されている。
【0006】
フォワードリンク送信パス上で、BS106はワイヤレスインターフェースUmを通してWD110と通信する。フォワードリンク送信中、各BS106は情報伝送信号とともに、パイロット信号のような制御信号を送信することができる。パイロット信号はリバースリンク送信を処理するのに最適なBS106を識別するのに使用される。パイロット信号は時間およびコヒーレント位相基準も提供して、WD110が最初のシステム同期化を獲得して、フォワードリンク上でコヒーレントな復調を促進できるようにする。すべてのパイロット信号は、同じPN拡散コードであるが異なるコード位相オフセットを持つものにしたがい、WD110が異なるパイロット信号間を識別して、それにより発信BS106を識別できるようにする。
【0007】
先に着目したように、適切なCDMAシステム100動作は正確なタイミングを必要とする。例えば、IS−95およびIS−97標準規格にしたがうと、各BS106は時間ベース基準を使用することが要求され、この時間ベース基準から、パイロットPNコードシーケンスおよびフレームを含むすべての時間感応送信成分が導出される。各BS106時間ベース基準はCDMAシステム時間に同期されることが要求される。同期化されたBS106の利点には、例えば向上したハンドオフ速度および信頼性、強化された初期システム捕捉(すなわちセルサーチ)速度、増加したハンドセット(例えばWD110)スタンバイ時間、共通チャネルハンドオフ動作による向上した信頼性および電力経済性が含まれる。
【0008】
CDMAシステム時間はグローバルポジショニングシステム(GPS)時間ベースが使用されてもよく、これは世界協定時間(UTC)基準と同期化される。GPSおよびUTCは、1980年1月6日からのうるう年秒補正数をUTCに加える補償をするために、数秒までだけ異なっているかもしれない。BS106はCDMAシステム時間の±3μs内にパイロットPNコードシーケンスを放射することがさらに要求され、BS106により放射されるすべてのCDMAチャネルは相互に±1μs内であることが要求される。タイミング補正に対する変更レートは200ms毎に1/8PNチップ(101.725ns)を超えない。
【0009】
さらに、IS−95およびIS−98標準規格にしたがうと、各WD110は送信チップ、シンボル、フレームスロットおよびシステム時間に対するタイミングを導出するのに使用される時間ベース基準を使用することが要求される。安定状態条件の間では、各WD110は、WD110アンテナコネクタで測定される、復調に使用されている最も早く到着するマルチパス成分の時間の±1μs内にタイミング基準を持つことも要求される。さらに、WD110時間基準補正が必要とされる場合には、任意の200ms期間で1/4PNチップ(203.451ns)よりも早くなく、1秒毎に3/8PNチップ(305.18ns)よりも遅くないように補正される。
【0010】
これらの厳重なタイミング要求は、BS106タイミングとWD110タイミング間の相互依存性のために必要とされる。図2はシステム100内のさまざまなポイントにおけるタイミング関係を図示している。CDMAシステム時間の開始は1980年1月6日、00:00:00UTCであり、これはGPS時間の開始に対応し、GPS時間スタンプのゼロ(GPS TS−0)として示されている。先に着目したように、各BS106時間ベース基準はCDMAシステム時間に同期化されることから、GPSは絶対時間基準を提供し、各BS106送信にはGPS時間スタンプが含まれる。便宜のため、GPS TS−0は以後BS106とWD110との間のタイミング関係を表すために使用される。
【0011】
図2で示されているように、基準番号A1により表されている間隔は、CDMAシステム時間の開始前に、フォワードリンク送信中にBS106により送信されるパイロット信号により伝えられるPNコードシーケンスのトレーリング部分を表す。表記0(n)はPNコードシーケンスの部分を示し、これはn個の連続したゼロを含む。ロングPNコードシーケンスの初期状態は最上位ビット(MSB)で“1”を持ち、その後に41個の連続した“0”が続くように構成されている。同様に、IおよびQのショートPNコードシーケンスの両者に対する初期状態は、MSBにおいて“1”を持ち、その後に15個の連続した“0”が続くように構成されている。
【0012】
間隔A2はGPS TS−0においてBS106によりWD110へ送信されるパイロットPNコードシーケンスの始まり部分を表す。BS106は、正確に2秒間隔(すなわち偶数秒マーク)でパイロット信号を送信するために、GPSにより提供される絶対時間基準と同期化されることに留意すべきである。偶数秒マークはCDMAフレーム境界タイミングに対して25個の80ms期間に一般的に分割される。さらに、ページングチャネル、フォワードトラフィックチャネル、リバーストラフィックチャネル、およびアクセスチャネルに対して、80ms期間は4つの20msフレームに分割される。同期チャネルに対して、80ms期間は3つの約26.66msフレームに分割される。パイロットPNシーケンスは約26.66ms毎に反復し、約26.66msフレーム境界はパイロットPNシーケンスロールオーバーポイントと一致し、これらはBS106の送信セクタを識別するためにフォワードCDMAチャネルでオフセットされている。
【0013】
間隔B3は、WD110による、一方向フォワードリンク送信遅延(Δfl)後のパイロットPNコードシーケンスの受信を示している。フォワードリンク送信遅延Δflには、BS106とWD110との間の見通線(LOS)伝搬遅延(ΔLOS)に寄与しうる遅延とともに、フォワードリンク送信を処理することに関係するBS106とWD110の処理およびハードウェア遅延(それぞれΔbf、Δwf)も含まれる。
【0014】
間隔C3は、WD110がリバースリンク送信のタイミングを受信フォワードリンク送信のタイミングと整列させることを示している。これはWD110のよく知られたフォワードリンク処理およびハードウェア遅延Δwf、WD110のよく知られたリバースリンク処理およびハードウェア遅延Δwrを考慮に入れ、WD110のアンテナコネクタにおけるフォワードリンクタイミングに対応するようにリバースリンク送信のタイミングを進めることにより遅延を補償することで達成されてもよい。
【0015】
最後に、間隔D4は、BS106による、一方向リバースリンク送信遅延(Δrl)後の、WD110により伝えられるリバースリンク信号の受信を示している。リバースリンク送信遅延Δrlには、BS106とWD110との間の見通線(LOS)伝搬遅延(ΔLOS)に寄与しうる遅延とともに、リバースリンク送信を処理することに関係するBS106とWD110の処理およびハードウェア遅延(それぞれΔbr、Δwr)も含まれていてもよい。
【0016】
先に着目したように、フォワードおよびリバースリンクWD110ハードウェア/処理遅延Δwf、Δwrは一般的によく知られており、安定的である。このような遅延に確実に対処するために、このような目的に先立ってWD110が特に較正される。しかしながら、Δwf、Δwrと異なって、BS106フォワードおよびリバースリンクのハードウェア/処理遅延Δbf、Δbrは変化を受け、測定することが困難である。BS106はまったく同一に構成されるものではなく、トラフィック統計、都市密度、頻繁なRF同調、およびシステムリソースに基づいて、各BS106にはさまざまなシステム構成部品が備えられてもよく、そのそれぞれがそれ自体の遅延特性を持つ。これらの遅延が較正されて補償されない限り、選択された基準ポイントにおける信号が要求されたタイミングを持つことは確実にはならない。
【0017】
BS106構成部品による遅延が決定されて較正されるのには、かなりの労力と人的リソースが要求される。多くのケースでは、サービスがシャットダウンされ、非常に多くの技術者がこのような較正を適切に評価して遂行するのに割り当てられる。
【0018】
さらにBS106は、より良いサービスを提供して、故障した装置を補償するために、頻繁に変更され、アップグレードされている。各構成部品は先に着目したようにある遅延特性を表すことから、それが新しいケーブル、新しい構成部品あるいはアンテナの再配置にかかわらず、各変更はBS106遅延の再評価および較正を必要とする。
【0019】
明らかに、BS106遅延の決定および較正は時間および労働集約的であり、多くの経済的およびマンパワーリソースを必要とする。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、必要なものは、基地局タイミングをダイナミックに較正するシステムおよび方法である。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基地局タイミングをダイナミックに較正することができる新規なシステムおよび方法を提供することにより先に識別した必要性を取り扱う。
【0022】
ここで具体化され、広く説明されている本発明の原理と矛盾しないシステムおよび方法には、通信信号を送信、受信、および処理する基地局と、基地局と通信するワイヤレス通信装置が含まれる。ワイヤレス通信装置はその位置を決定し、基地局から送信される第1の信号の到着時間を検出し、ワイヤレス通信装置と基地局との間の見通線距離に対応する見通線遅延を計算するように構成されている。見通線距離は基地局位置情報とワイヤレス通信装置位置情報に基づいている。基地局は第1の信号により生じる遅延と、第1の信号に応答してワイヤレス通信装置から基地局に返信される第2の信号により生じる遅延とに対応する往復遅延を測定する。基地局はその後に見通線遅延、第1の信号の到着時間、および往復遅延に基づいて基地局タイミング較正誤差を決定し、基地局タイミングをダイナミックに較正して、基地局タイミング較正誤差を補償する。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下の詳細な説明は、本発明の実施形態を図示している添付図面に言及している。他の実施形態も可能であり、本発明の精神および範囲を逸脱することなく実施形態に対して改良を行ってもよい。したがって、以下の詳細な説明は本発明を制限することを意図していない。むしろ本発明の範囲は添付された特許請求の範囲により規定される。
【0024】
以下で説明される実施形態は、図面中に図示されているエンティティ中のソフトウェア、ファームウェアおよびハードウェアの多くの異なる実施形態で実現できることは当業者に明らかになるであろう。本発明を実現するために使用される、実際のソフトウェアコードあるいは特定化された制御ハードウェアは本発明を制限するものではない。したがって、実施形態の動作および動きは実際のソフトウェアコードまたは特定化されたハードウェア構成部品を特に参照することなく説明する。このような特定の参照を行わないことは可能である。その理由は、当業者はここの説明に基づいて本発明の実施形態を実現するためのソフトウェアおよび制御ハードウェアを設計できることが明らかに理解されるからである。
【0025】
さらに、提示されている実施形態に関係するプロセスは、例えば不揮発性メモリ、光ディスク、磁気テープ、あるいは磁気ディスクのような任意の記憶装置に記憶させてもよい。またさらに、プロセスはシステムが製造されたときにプログラミングされてもよく、あるいは後の日にコンピュータ読み取り可能な媒体にプログラミングされてもよい。このような媒体には記憶装置に関して先にリストアップした形態の任意のものが含まれていてもよく、そしてさらに例えば、読み取られ、復調/デコードされ、そしてコンピュータにより実行されることができる命令を伝えるために、変調された搬送波、さもなければ処理された搬送波を含んでいてもよい。
【0026】
図3は本発明の実施形態にしたがって構成され動作可能な、CDMA通信システム300の簡単化された機能ブロック図である。システム300はBS106とWD110を備え、GPS機能を使用してWD110の位置と正確な時刻を決定することができる。このような能力はよく知られている。例えば、1つのよく知られた技術にはGPS装備WD110が含まれ、このGPS装備WD110は、測定が行われる時間において既知の位置を有する複数のGPS衛星310A−310Bまでの距離を測定する。他の技術はGPS機能と複数のBS106の組み合わせを使用して、WD110の位置を三角測量する。WD110の位置を識別するさらに別の技術は例えば、米国特許出願第6,058,338号および第6,081,229号に開示されており、これらの出願は本願の譲受人に共通して所有され、参照によりここに組み込まれている。
【0027】
図3に示されているように、WD110はBS106にCDMA信号を送信し、BS106からCDMA信号を受信するアンテナサブシステム110Aを備えている。アンテナサブシステム110Aはアンテナコネクタ110Bに結合されており、これは基準ポイントとして機能しており、このポイントからWD110遅延が測定される。アンテナコネクタ110Bは無線周波数(RF)サブセクション110Cに結合されており、これは次に中間周波数(IF)サブセクション110Dに結合されている。図3に示されているように、受信パスに沿って、RFサブセクション110Cはアンテナサブシステム110Aから受信されたCDMA RF信号をダウンコンバートし、ダウンコンバートされた信号をIFサブセクション110Dに供給するように構成されている。逆に、送信パスに沿って、RFサブセクション110CはIFサブセクション110Dから受信されたIF信号をアップコンバートし、アップコンバートされた信号を送信用のアンテナサブシステム110Aに供給するように構成されている。
【0028】
IFサブセクション110Dはマイクロプロセッサ110Eに結合され、これは受信されたIF信号を処理して、ペイロード情報を抽出するとともに、IFサブセクション110Dに適した形態にペイロード情報をフォーマットする。マイクロプロセッサ110EはまたGPS受信機110Fに結合されている。このGPS受信機110Fは、先に着目したようにWD110の正確な位置を決定するためにGPS310A−310Cからの絶対タイミング情報を受信するように構成されている。サブセクション110C、110DおよびGPS受信機110Fには、例示目的のために省略されている、復調器、電力制御装置、フィルタ、デインターリーバ、デコーダ、時間/周波数ユニット、および他の従来の回路が含まれていてもよいことが理解されるであろう。
【0029】
フォワードリンク送信中、受信パスに沿った各構成部品により生じる総フォワードリンクWD110処理/ハードウェア遅延はΔwfとして示されている。同様に、リバースリンク送信中、送信パスに沿った各構成部品により生じる総リバースリンクWD110処理/ハードウェア遅延はΔwrとして示されている。WD110フォワードおよびリバースリンク遅延Δwf、Δwrは既知であり、一般的に補償される。先に着目したように、WD110は適切なWD110動作を確実にするために特に前もって較正される。WD110はユーザエンド装置であり、システムアップグレードによる改良は非常にわずかなことしか要求されないことから、遅延Δwf、Δwrは一般的に安定的である。
【0030】
BS106は、WD110にCDMA信号を送信し、WD110からCDMA信号を受信するアンテナサブシステム106Aを備えている。アンテナサブシステム106Aはアンテナコネクタ106Bに結合されており、これは基準ポイントとして機能する。この基準ポイントからBS106遅延が測定される。図3に示されているように、受信パスに沿って、RFサブセクション106Cは、アンテナサブシステム106Aから受信されたCDMA RF信号をダウンコンバートして、ダウンコンバートされた信号をIFサブセクション106Dに供給するように構成されている。逆に、送信パスに沿って、RFサブセクション106CはIFサブセクション106Dから受信されたIF信号をアップコンバートし、アップコンバートされた信号を送信用アンテナサブシステム106Aに供給するように構成されている。
【0031】
IFサブセクション106Dはマイクロプロセッサ106Eに結合され、これは受信されたIF信号を処理して、ペイロード情報を抽出するとともに、IFサブセクション106Dに適した形態にペイロード情報をフォーマットする。マイクロプロセッサ106EはまたGPS受信機106Fに結合されている。このGPS受信機106Fは、適切なCDMAシステム動作用にタイミングおよび周波数基準を発生させるためにGPS310A−310Cからの絶対タイミング情報を受信するように構成されている。サブセクション106C、106DおよびGPS受信機106Fには、例示目的のために省略されている、復調器、電力制御装置、フィルタ、デインターリーバ、デコーダ、時間/周波数ユニット、および他の従来の回路が含まれていてもよいことが理解されるであろう。さらに、BS106にはWD110の位置を決定するのを助けるために付加的な機能(すなわち、位置決定エンティティ(PDE)サーバメカニズム)が含まれていてもよい。
【0032】
フォワードリンク送信中、送信パスに沿った各構成部品により生じる総フォワードリンクBS106処理/ハードウェア遅延はΔbfとして示されている。同様に、リバースリンク送信中、受信パスに沿った各構成部品により生じる総リバースリンクBS106処理/ハードウェア遅延はΔbrとして示されている。
【0033】
図4はシステム300で受けるさまざまな遅延間の関係を図示している。先に着目したように、システム300はWD110の位置(すなわちxw、ywおよびzw座標)を決定することができる。BS106のアンテナ放射中心の位置(すなわちx、yおよびz座標)も知られている。したがって、図4に示されているように、WD110とBS106との間のLOS距離(dLOS)は式(1):
LOS=√((x−xw2+(y−yw2+(z−zw2
(1)
により決定される。
【0034】
したがって、dLOSにわたる信号伝搬により生じるLOS遅延ΔLOSは式(2):
ΔLOS=dLOS/c (2)
により決定される。
【0035】
ここでcは光速である(すなわち約3×108m/秒)。
【0036】
先に着目したように、フォワードリンク送信中、BS106はパイロット信号をWD110に送信し、これはタイミング基準を提供する。その自己の位置と正確な時刻を決定するその能力のために、WD110はΔLOS情報を決定することができる。さらに、図2に示されているように、WD110はよく知られているWD110フォワードリンクハードウェア/処理遅延Δwfを活用して、リバースリンク送信をフォワードリンク送信と整列させる。したがって、図4に示されているように、WD110により検出される一方向フォワードリンク送信遅延(Δfl)は、BS106とWD110との間のフォワードリンクで受ける総遅延を表し、式(3):
Δfl=Δwf+ΔLOS+Δbf (3)
により決定することができる。
【0037】
ここで、ΔwfはフォワードリンクWD110ハードウェア/処理遅延を表し、ΔLOSはLOS遅延を表し、Δbfは較正誤差によるBS106フォワードリンクハードウェア/処理遅延を表す。以下で説明するように、WD110はフォワードリンク送信遅延Δflを測定することができ、WD110フォワードリンクハードウェア/処理遅延ΔwfとΔLOSを知ることにより、式(3)を通して、BS106フォワードリンクハードウェア/処理遅延Δbfの値を決定することができる。
【0038】
図4に示されているように、一方向リバースリンク送信遅延(Δrl)はリバースリンク中にWD110とBS106との間で受ける総遅延を獲得し、これは式(4):
Δrl=Δwr+ΔLOS+Δbr (4)
により表されることに留意すべきである。
【0039】
ここで、ΔwrはリバースリンクWD110ハードウェア/処理遅延を表し、ΔLOSはLOS遅延を表し、ΔbrはBS106ハードウェア/処理遅延によるBS106リバースリンク較正誤差を表す。
【0040】
BS106はBS106からWD110に、そしてBS106に戻って通信される信号により受ける往復遅延(RTD)を測定することができる。特に、RTDはBS106からWD110に送信される信号に関係する遅延と、BS106から受信した信号に応答して、WD110からBS106に返信される信号に関係する遅延とを含む。RTDはBS106からWD110に送信される複数の信号と、BS106から受信した複数の信号に応答して、WD110からBS106に返信される複数の信号とに対応する複数の遅延を測定し、複数の遅延を平均して決定してもよい。図2に示されているように、WD110はそのリバースリンク送信の送信時間を受信したフォワードリンク送信の到着時間と整列させることに留意すべきである。
【0041】
図4に示されているように、RTDは一方向フォワードリンク遅延Δflと一方向リバースリンク遅延Δrlの合計により決定される。したがって、式(3)を式(4)と組み合わせると以下の式:
RTD=(Δwf+ΔLOS+Δbf)+(Δwr+ΔLOS+Δbr)−BTF
(5)
を生じる。
【0042】
ここでBTFはWD110ハードウェア/処理遅延ΔwfおよびΔwrを補償するように構成されたバックトゥザフューチャーカウンタを表している。
【0043】
バックトゥザフューチャーカウンタBTFにより、十分な遅延Δwf、Δwrが適切に補償される合理的な仮定を考慮に入れると、式(5)は
RTD=ΔLOS+Δbf+ΔLOS+Δbr
=2ΔLOS+(Δbf+Δbr) (6)
のように簡単になる。
【0044】
LOS遅延ΔLOSは既知量であるから、式(6)の両側から減算することができ、
RTD−2ΔLOS=Δbf+Δbr (7)
となる。
【0045】
したがって、式(7)は、測定されたRTDとΔLOSの2倍との間の差が、組み合わされたフォワードおよびリバースリンクBS106ハードウェア/処理遅延Δbf、ΔbrによるBS106較正誤差であることを表している。先に着目したように、フォワードリンク遅延Δflを測定し、式(3)を使用することにより、基地局フォワードリンク処理遅延Δbfを決定することができる。したがって、システム300の適切なタイミングを確実にするためには、フォワードおよびリバースリンクBS106較正誤差Δbf、Δbrを適切に決定し、BS106を較正してこのような遅延を補償することが必要である。従来、フォワードおよびリバースリンクBS106ハードウェア/処理遅延Δbf、Δbrは、システムリソースを犠牲にして、これらの遅延を物理的に測定することにより決定されている。しかしながら、先に着目したように、BS106フォワードリンクハードウェア/処理遅延Δbfは、フォワードリンク遅延Δflを測定し、WD110フォワードリンクハードウェア/処理遅延ΔwfおよびΔLOSに対する既知の値を計算に入れて、Δbfを解くために式(3)を使用することにより決定される。
【0046】
さらに、先に着目したように、BS106は約26.66msフレーム境界に対応するロールオーバーポイントでパイロット信号を送信するために、GPS衛星310A−310Dにより提供される絶対時間基準と同期化される。さらに、WD110により受信される信号は、信号が受信された時が識別されるように、GPS衛星310A−310Dにより提供される絶対時間基準で時間スタンプが付される。したがって、パイロット信号の到着時間(τarr)は既知である。さらに、パイロット信号はフォワードリンク送信中にBS106により開始されることから、パイロット信号到着時間τarrは、式(3)にしたがったフォワードリンク遅延の関数である。特に、
τarr=Δwf+ΔLOS+Δbf (8)
である。
【0047】
パイロット信号到着時間τarr、フォワードリンクWD110ハードウェア/処理遅延Δwf、およびLOS遅延ΔLOSはWD110において既知であるから、フォワードリンクBS106較正誤差Δbfは式(9):
Δbf=τarr−Δwf−ΔLOS (9)
により示されているように計算される。
【0048】
したがって、フォワードリンクBS106較正誤差Δbfは、パイロット信号到着時間τarrを検出し、それから既知のフォワードリンクWD110ハードウェア/処理遅延ΔwfおよびLOS遅延ΔLOSを減算することにより決定される。このようなことであるから、フォワードリンク較正中、BS106は、式(9)に基づいてフォワードリンクBS106較正誤差Δbfを最初に決定し、次にそれにしたがって送信信号の送信処理時間を調整することで誤差Δbfを補償することにより較正される。
【0049】
さらに、測定されたRTDは、上記観点より、フォワードリンクBS106較正誤差ΔbfとリバースリンクBS106較正誤差Δbrの両方の関数であることから、リバースリンク較正誤差Δbfも決定される。特に、式(9)により記述される計算されたフォワードリンクBS106較正誤差Δbfを含めるように式(7)を書き直すと、
RTD−2ΔLOS=(τarr−Δwf−ΔLOS)+Δbr (10)
となる。
【0050】
リバースリンクBS106較正誤差Δbrを解くと、
Δbr=RTD−2ΔLOS−(τarr−Δwf−ΔLOS
=RTD+Δwf−τarr−ΔLOS (11)
となる。
【0051】
したがって、リバースリンクBS106較正誤差Δbrは、測定されたRTDおよび既知のフォワードリンクWD110ハードウェア/処理遅延Δwfから、既知のパイロット信号到着時間τarrおよび既知のLOS遅延ΔLOSを減算することにより決定される。このようなことであるから、リバースリンク較正中、BS106はRTDおよびパイロット信号到着時間τarrの両方を測定し、その後に式(11)に基づいてリバースリンクBS106較正誤差Δbrを計算することにより較正される。
【0052】
図5は本発明の他の実施形態にしたがって構成され動作するプロセス350を図示するフローチャートである。プロセス350はWD110およびBS106の位置情報に基づいてBS106を較正するように構成されている。
【0053】
ブロックB355で示されているように、プロセス350はWD110の位置とともに正確な時刻を決定する。先に着目したように、WD110の位置はよく知られた手段、例えばGPS機能をWD110に装備することにより決定される。
【0054】
ブロックB360では、プロセス350はBS106とWD110との間の信号伝搬により生じるLOS遅延ΔLOSを決定する。式(1)および(2)において先に着目したように、LOS遅延ΔLOSはBS106アンテナ放射中心位置(すなわち、x、yおよびz座標)とWD110位置(すなわちxw、ywおよびzw座標)との間の距離ΔLOSの関数である。
【0055】
ブロックB365では、プロセス350はBS106により送信されるパイロット信号のWD110到着時間τarrを検出する。パイロット信号到着時間τarrは、GPS衛星310A−310Dにより提供される絶対時間基準情報を通してWD110により識別される。
【0056】
ブロックB370では、プロセス350はRTDを測定する。このRTDはBS106からWD110に送信される第1の信号により生じる遅延と、第1の信号に応答して、WD110からBS106に返信される第2の信号により生じる遅延とを含む。
【0057】
ブロックB375では、プロセス350はΔLOSとτarrに基づいてフォワードリンクBSタイミング較正誤差Δbfを決定する。特に、プロセス350は、式(9)にしたがってフォワードリンクBSタイミング較正誤差Δbfを決定する。したがって、ブロックB380では、プロセス350は、フォワードリンクBSタイミング較正誤差Δbfを補償するために、フォワードリンク送信の送信処理時間を調整することによりBS106を較正する。
【0058】
ブロックB385では、プロセス350はΔbf、ΔLOSおよびτarrに基づいて、リバースリンクBSタイミング較正誤差Δbrを決定する。特に、プロセス350は式(11)にしたがってリバースリンクBSタイミング較正誤差Δbrを決定する。したがって、ブロックB385では、プロセス350はリバースリンクBSタイミング較正誤差Δbrを補償するために、リバースリンク送信の受信処理時間を調整することによりBS106を較正する。
【0059】
好ましい実施形態の先の説明は、当業者が本発明を作りまたは使用できるように提供されている。これらの実施形態に対するさまざまな改良が可能であり、ここに提示されている一般的な原理は同様に他の実施形態に適用することができる。例えば、ある基地局は絶対時間基準に対するアクセスを持たない。このようなケースでは、フォワードリンク較正誤差による基地局遅延は、基地局内部クロックと外部絶対時間基準との間の差を表す付加的な時間オフセットを含む。フォワードリンク較正誤差と付加的な時間オフセットを単に組み合わせることにより、基地局タイミングは先に説明した実施形態にしたがってさらに較正することができる。
【0060】
さらに、本発明は、部分的にあるいは全体的に、有線回路として、特定用途向け集積回路に仕上げられる回路構成として、あるいは不揮発性記憶装置にロードされるファームウェアまたは機械読み取り可能なコードとしてデータ記憶媒体からまたはデータ記憶媒体にロードされるソフトウェアプログラムとして、実現さられる。このようなコードはマイクロプロセッサや他のデジタル信号処理ユニットのような論理素子のアレイにより実行可能な命令である。
【0061】
このようなことであるから、本発明は先に示されている実施形態に制限されることを意図しているものではなく、むしろここで任意の形態で開示されている原理および新規な特徴と矛盾しない最も広い範囲にしたがうべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、従来のCDMAワイヤレス通信システムを図示するブロック図である。
【図2】 図2は、基地局とワイヤレス通信装置との間のタイミング関係を示す時間ラインの図である。
【図3】 図3は、本発明にしたがって構成され動作する、基地局較正をすることができるCDMAワイヤレス通信システムを示す機能ブロック図である。
【図4】 図4は、基地局とワイヤレス通信装置との間の遅延関係を図示する機能ブロック図である。
【図5】 図5は、本発明の他の実施形態にしたがって構成され動作する、基地局を較正するプロセスを図示するフローチャートである。

Claims (27)

  1. ワイヤレス通信システム中の基地局のタイミングを較正する方法において、
    ワイヤレス通信装置の位置情報を決定することと
    前記ワイヤレス通信装置と前記基地局との間の見通線距離に対応する見通線遅延を計算することと
    前記基地局から前記ワイヤレス通信装置に送信される第1の信号の到着時間を検出することと
    前記第1の信号により生じる遅延と、前記第1の信号に応答して、前記ワイヤレス通信装置から前記基地局に返信される第2の信号により生じる遅延とに対応する往復遅延を測定することと
    前記見通線遅延と前記第1の信号の到着時間と前記往復遅延とフォワードリンクに対するワイヤレス通信装置処理遅延とに基づいて、基地局タイミング較正誤差を決定することと
    前記基地局タイミングを較正して前記基地局タイミング較正誤差を補償することを含み、
    前記見通線距離は、基地局位置情報と前記ワイヤレス通信装置位置情報とに基づいており、
    前記見通線遅延は、以下の関係:
    ΔLOS=(√((x−xw2+(y−yw2+(z−zw2))
    /c
    によって決定され、
    ここで、ΔLOSは見通線遅延を表し、
    、y、およびzは基地局位置情報を識別する座標情報を表し、
    w、ywおよびzwはワイヤレス通信装置位置情報を識別する座標情報を表し、
    cは光速を表している方法。
  2. 前記基地局タイミング較正誤差を決定することは、前記第1の信号の到着時間と前記見通線遅延とフォワードリンクに対するワイヤレス通信装置処理遅延とに基づいてフォワードリンク基地局タイミング較正誤差を決定することを含む請求項1記載の方法。
  3. 前記基地局タイミング較正誤差を決定することは、前記往復遅延と前記第1の信号の到着時間と前記見通線遅延と前記フォワードリンクに対するワイヤレス通信装置処理遅延とに基づいてリバースリンク基地局タイミング較正誤差を決定することを含む請求項2記載の方法。
  4. 前記フォワードリンク基地局タイミング較正誤差は、以下の関係:
    Δbf=τarr−Δwf−ΔLOS
    によって決定され、
    ここで、Δbfはフォワードリンク基地局タイミング較正誤差を表し、
    Δwfフォワードリンクに対するワイヤレス通信装置処理遅延を表し、
    τarrは第1の信号の到着時間を表し、
    ΔLOSは見通線遅延を表す請求項3記載の方法。
  5. 前記リバースリンク基地局タイミング較正誤差は、以下の関係:
    Δbr=RTD+Δwf−τarr−ΔLOS
    によって決定され、
    ここで、Δbrはリバースリンク基地局タイミング較正誤差を表し、
    RTDは往復遅延を表し、
    Δwfフォワードリンクに対するワイヤレス通信装置処理遅延を表し、
    τarrは第1の信号の到着時間を表し、
    ΔLOSは見通線遅延を表す請求項4記載の方法。
  6. 前記往復遅延を測定することは、
    前記基地局から前記ワイヤレス通信装置に送信される複数の第1の信号と、前記第1の信号に応答して、前記ワイヤレス通信装置から前記基地局に送信される複数の第2の信号とに対応する複数の遅延を測定することと
    前記複数の遅延を平均して前記往復遅延を決定することをさらに含む請求項5記載の方法。
  7. 前記基地局タイミングを較正して前記基地局タイミング較正誤差を補償することは、前記フォワードリンク基地局タイミング較正誤差と等価な量だけ、前記基地局から前記ワイヤレス通信装置に送信される信号に対する送信時間を調整することを含む請求項6記載の方法。
  8. 前記基地局タイミングを較正して前記基地局タイミング較正誤差を補償することは、前記リバースリンク基地局タイミング較正誤差と等価な量だけ、前記ワイヤレス通信装置から前記基地局に送信される信号に対する受信時間を調整することをさらに含む請求項7記載の方法。
  9. 前記ワイヤレス通信装置の位置情報を決定することは、前記ワイヤレス通信装置中でグローバルポジショニング衛星メカニズムを使用することを含み、前記グローバルポジショニング衛星メカニズムは、複数の関係する衛星からタイミングおよび周波数情報を受信し、前記タイミングおよび周波数情報に基づいてその位置を決定するように構成されている請求項8記載の方法。
  10. ワイヤレス通信システム中で基地局タイミングを較正するシステムにおいて、
    通信信号を送信し、受信し、処理する基地局と、
    前記基地局と通信し、その位置を決定し、前記基地局から送信される第1の信号の到着時間を検出し、前記ワイヤレス通信装置と前記基地局との間の見通線距離に対応する見通線遅延を計算するように構成され、前記見通線距離は基地局位置情報と前記ワイヤレス通信装置位置情報とに基づいているワイヤレス通信装置とを具備し、
    前記基地局は前記第1の信号により生じる遅延と、前記第1の信号に応答して前記ワイヤレス通信装置から前記基地局に返信される第2の信号により生じる遅延とに対応する往復遅延を測定し、
    前記基地局は前記見通線遅延と前記第1の信号の到着時間と前記往復遅延とフォワードリンクに対するワイヤレス通信装置処理遅延とに基づいて、基地局タイミング較正誤差を決定し、前記基地局タイミングを較正して前記基地局タイミング較正誤差を補償し、
    前記見通線遅延は、以下の関係:
    ΔLOS=(√((x−xw2+(y−yw2+(z−zw2))
    /c
    によって決定され、
    ここで、ΔLOSは見通線遅延を表し、
    、y、およびzは基地局位置情報を識別する座標情報を表し、
    w、ywおよびzwはワイヤレス通信装置位置情報を識別する座標情報を表し、
    cは光速を表しているシステム。
  11. 前記基地局タイミング較正誤差は、前記第1の信号の到着時間と前記見通線遅延とフォワードリンクに対するワイヤレス通信装置処理遅延とに基づくフォワードリンク基地局タイミング較正誤差を含む請求項10記載のシステム。
  12. 前記基地局タイミング較正誤差は、前記往復遅延と前記第1の信号の到着時間と前記見通線遅延と前記フォワードリンクに対するワイヤレス通信装置処理遅延とに基づくリバースリンク基地局タイミング較正誤差をさらに含む請求項11記載のシステム。
  13. 前記フォワードリンク基地局タイミング較正誤差は、以下の関係:
    Δbf=τarr−Δwf−ΔLOS
    によって決定され、
    ここで、Δbfはフォワードリンク基地局タイミング較正誤差を表し、
    Δwfフォワードリンクに対するワイヤレス通信装置処理遅延を表し、
    τarrは第1の信号の到着時間を表し、
    ΔLOSは見通線遅延を表す請求項12記載のシステム。
  14. 前記リバースリンク基地局タイミング較正誤差は、以下の関係:
    Δbr=RTD+Δwf−τarr−ΔLOS
    によって決定され、
    ここで、Δbrはリバースリンク基地局タイミング較正誤差を表し、
    RTDは往復遅延を表し、
    Δwfフォワードリンクに対するワイヤレス通信装置処理遅延を表し、
    τarrは第1の信号の到着時間を表し、
    ΔLOSは見通線遅延を表す請求項13記載のシステム。
  15. 前記往復遅延は、前記基地局から前記ワイヤレス通信装置に送信される複数の第1の信号と、前記第1の信号に応答して、前記ワイヤレス通信装置から前記基地局に送信される複数の第2の信号とに対応する複数の遅延の平均を含む請求項14記載のシステム。
  16. 前記基地局は、前記フォワードリンク基地局タイミング較正誤差と等価な量だけ、前記基地局から前記ワイヤレス通信装置に送信される信号に対する送信時間を調整することにより前記基地局タイミングを較正する請求項15記載のシステム。
  17. 前記基地局は、前記リバースリンク基地局タイミング較正誤差と等価な量だけ、前記ワイヤレス通信装置から前記基地局に送信される信号に対する受信時間を調整することにより前記基地局タイミングを較正する請求項16記載のシステム。
  18. 前記ワイヤレス通信装置は、グローバルポジショニング衛星メカニズムを使用することにより前記ワイヤレス通信装置位置情報を決定し、前記グローバルポジショニング衛星メカニズムは、複数の関係する衛星からタイミングおよび周波数情報を受信し、前記タイミングおよび周波数情報に基づいてその位置を決定するように構成されている請求項17記載のシステム。
  19. ワイヤレス通信システム中の基地局のタイミングを較正するための複数のプロセッサ実行可能な命令シーケンスでエンコードされた機械読み取り可能な媒体において、
    前記命令シーケンスは、
    ワイヤレス通信装置の位置情報を決定することと
    前記ワイヤレス通信装置と前記基地局との間の見通線距離に対応する見通線遅延を計算することと
    前記基地局から前記ワイヤレス通信装置に送信される第1の信号の到着時間を検出することと
    第1の信号により生じる遅延と、前記第1の信号に応答して、前記ワイヤレス通信装置から前記基地局に返信される第2の信号により生じる遅延とに対応する往復遅延を測定 ることと
    前記見通線遅延と前記第1の信号の到着時間と前記往復遅延とフォワードリンクに対するワイヤレス通信装置処理遅延とに基づいて、基地局タイミング較正誤差を決定することと
    前記基地局タイミングを較正して前記基地局タイミング較正誤差を補償することを含み、
    前記見通線距離は、基地局位置情報と前記ワイヤレス通信装置位置情報とに基づいており、
    前記見通線遅延は、以下の関係:
    ΔLOS=(√((x−xw2+(y−yw2+(z−zw2))
    /c
    によって決定され、
    ここで、ΔLOSは見通線遅延を表し、
    、y、およびzは基地局位置情報を識別する座標情報を表し、
    w、ywおよびzwはワイヤレス通信装置位置情報を識別する座標情報を表し、
    cは光速を表している機械読み取り可能な媒体。
  20. 前記基地局タイミング較正誤差を決定することは、前記第1の信号の到着時間と前記見通線遅延とフォワードリンクに対するワイヤレス通信装置処理遅延とに基づいてフォワードリンク基地局タイミング較正誤差を決定することを含む請求項19記載の機械読み取り可能な媒体。
  21. 前記基地局タイミング較正誤差を決定することは、前記往復遅延と前記第1の信号の到着時間と前記見通線遅延と前記フォワードリンクに対するワイヤレス通信装置処理遅延とに基づいてリバースリンク基地局タイミング較正誤差を決定することを含む請求項20記載の機械読み取り可能な媒体。
  22. 前記フォワードリンク基地局タイミング較正誤差は、以下の関係:
    Δbf=τarr−Δwf−ΔLOS
    によって決定され、
    ここで、Δbfはフォワードリンク基地局タイミング較正誤差を表し、
    Δwfフォワードリンクに対するワイヤレス通信装置処理遅延を表し、
    τarrは第1の信号の到着時間を表し、
    ΔLOSは見通線遅延を表す請求項21記載の機械読み取り可能な媒体。
  23. 前記リバースリンク基地局タイミング較正誤差は、以下の関係:
    Δbr=RTD+Δwf−τarr−ΔLOS
    によって決定され、
    ここで、Δbrはリバースリンク基地局タイミング較正誤差を表し、
    RTDは往復遅延を表し、
    Δwfフォワードリンクに対するワイヤレス通信装置処理遅延を表し、
    τarrは第1の信号の到着時間を表し、
    ΔLOSは見通線遅延を表す請求項22記載の機械読み取り可能な媒体。
  24. 前記往復遅延を測定することは、
    前記基地局から前記ワイヤレス通信装置に送信される複数の第1の信号と、前記第1の信号に応答して、前記ワイヤレス通信装置から前記基地局に送信される複数の第2の信号とに対応する複数の遅延を測定することと
    前記複数の遅延を平均して前記往復遅延を決定することをさらに含む請求項23記載の機械読み取り可能な媒体。
  25. 前記基地局タイミングを較正して前記基地局タイミング較正誤差を補償することは、前記フォワードリンク基地局タイミング較正誤差と等価な量だけ、前記基地局から前記ワイヤレス通信装置に送信される信号に対する送信時間を調整することを含む請求項24記載の機械読み取り可能な媒体。
  26. 前記基地局タイミングを較正して前記基地局タイミング較正誤差を補償することは、前記リバースリンク基地局タイミング較正誤差と等価な量だけ、前記ワイヤレス通信装置から前記基地局に送信される信号に対する受信時間を調整することをさらに含む請求項25記載の機械読み取り可能な媒体。
  27. 前記ワイヤレス通信装置の位置情報を決定することは、前記ワイヤレス通信装置中でグローバルポジショニング衛星メカニズムを使用することを含み、前記グローバルポジショニング衛星メカニズムは、複数の関係する衛星からタイミングおよび周波数情報を受信し、前記タイミングおよび周波数情報に基づいてその位置を決定するように構成されている請求項26記載の機械読み取り可能な媒体。
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