JP4100898B2 - 二酸化チタン酸化セリウムコンポジットの製造方法 - Google Patents

二酸化チタン酸化セリウムコンポジットの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は長短両波紫外線遮蔽能が高く且つ光触媒活性を有さない、無機系紫外線遮蔽剤に好適なニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットの製造方法に関する。また、本発明の製造方法により製造されたニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットは、化粧料等の組成物に含有させることができる。
【0002】
【従来技術】
紫外線(波長200〜400nm)は生体のみならず種々の物質に対しても好ましくない影響を与えることが近年広く知られるようになってきた。例えば、従来から、紫外線が塗装やプラスチックスを劣化させる事は良く知られており、紫外線から目的物を防御するために、ベンゾフェノン系化合物、桂皮酸系化合物、パラアミノ安息香酸系化合物等の有機系や微粒子二酸化チタンや微粒子酸化亜鉛などの無機系の紫外線遮蔽剤が用いられてきた。更に生体に対しては、最近、UVB領域(280〜320nm)が皮膚に炎症を起こしたり、シミや肌荒れの原因となり、UVA領域(320〜400nm)が肌のより深部の組織を変質させて皮膚のたるみやシワの原因となる等、波長によってその影響の度合いが異なる事なども詳細に知られるようになった。ごく最近の研究ではUVA領域でも近紫外領域(400nm付近)が光老化(日常の紫外線被爆による老化現象)に深く関与している事なども取り沙汰されており、紫外線防御に対する関心が一段と高くなった。この様な防御に於いてもやはり有機系や無機系の紫外線遮蔽剤が同様に使用されている。また一方、化学物質アレルギーに象徴されるような環境問題もクローズアップされるようになった。この様な中で、有機系紫外線遮蔽剤は安全性の証明が十分なされていない、他の物質と反応する、紫外線を吸収して別物質に変化する等の問題点が多く、無機系が注目を集めるようになった。この様な無機系紫外線遮蔽剤の代表的な物としては微粒子ニ酸化チタン、微粒子酸化亜鉛および微粒子酸化セリウム等があり、有機系に比して、高い安定性と安全性を有するが、個々に次のような長所短所も有している。即ち、微粒子ニ酸化チタンはUVB領域の遮蔽に優れているが、UVA領域を遮蔽しない、微粒子酸化亜鉛及び微粒子酸化セリウムはUVA、UVB領域を遮蔽するがUVB領域の遮蔽能が微粒子ニ酸化チタンより劣り、UVA領域の遮蔽能もそれほど強くなく、微粒子酸化亜鉛に比して微粒子酸化セリウムの方が更に劣る等である。一方、ニ酸化チタンや酸化亜鉛が紫外線に暴露された場合、紫外線のエネルギーを吸収して励起状態になる際、大量の自由電子と正孔を発生することは広く知られており、いわゆる光触媒として多種多様な分野において利用されている。しかしながら、塗料や化粧品分野等においてはこの自由電子や正孔に由来して発生する活性酸素やフリーラジカルが塗膜を破壊したり、製品中の配合成分を変質させる等深刻な問題を生じている。加えて、特に化粧品等の皮膚外用組成物においては活性酸素やフリーラジカルによる光毒性等様々な皮膚に対する悪影響が懸念される。
【0003】
ごく最近になって、前述の無機系紫外線遮蔽剤の欠点を改良しようとする動きが各産業分野で見られ、多くの提案がなされている。代表的提案として、紫外線遮蔽能を上げようとする提案には、更に微粒子化して、製品中での存在確率をあげる、種々の金属を組み合わせた複合酸化物によって、長短両波紫外線の遮蔽能力を上げる等がある。しかしながら、前者の提案はその紫外線遮蔽剤が本来持っている遮蔽能力を変化させるわけではなく、場合によっては、微粒子化したために粉体の表面活性を高めて、かえって分散性を悪くして、遮蔽効率を落としたりしまうこともあり十分な改善には至っていない。後者の提案は、単に複合化したのみでは、組み合わせた金属の性質を平均化しただけに止まる危険が高く、最悪の事態に至っては複合化前の長所すら失ってしまう等、この提案も又万全とは言えない。また、光触媒活性を抑える提案としては二酸化チタンや酸化亜鉛の表面をシリカ、アルミナ又は高分子物質等で被覆しする等がある。これらの提案はこれらの被覆によって光触媒活性を抑えることが出来たとしても、被覆された物質がもともと持っている紫外線遮蔽能力を変える事は出来ないばかりでなく、被覆する事によって、粒子をニ次粒子化させて分散性を悪くする結果、製品中の存在効率を下げてしまう恐れすらある。従って、長短両波長を遮蔽する能力を更に向上させ且つ光触媒活性作用を起こさない無機系紫外線遮蔽剤として有用な素材の登場が待たれていた。
【0004】
一方、酸化セリウムは酸化亜鉛に比して弱いながらも長短両波紫外線を遮蔽する能力を持ち且つ光触媒活性作用を持たない物質であること、更に微粒子ニ酸化チタンの表面を酸化セリウムで被覆した被覆粉体がUVB、UVA領域を遮蔽する効果があることは既に知られていたが、380〜410nmにおける1nm間隔の吸光度の累積値(累積吸光度)が20以上である事を特徴とする、ニ酸化チタンの表面を酸化セリウムで被覆してなるニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットは全く知られていなかったし、この様なニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットが長短両波紫外線を遮蔽する能力を更に向上させ且つ光触媒活性を有さない、紫外線遮蔽剤として極めて有用な素材である事は知られていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこの様な状況を踏まえてなされたものであり、長短両波紫外線を遮蔽する能力を更に向上させて、紫外線遮蔽剤として有用な素材を提供する事を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この様な状況に鑑みて、本発明者らは長短両波紫外線を遮蔽する能力に優れる素材を求めて、鋭意研究努力を重ねた結果、特定の製造方法により製造されたニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットの一形態が長短両波長紫外線を遮蔽する特性を有しており、この様なニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットを特徴づける物性が、380〜410nmの波長範囲における1nm間隔の波長の光の吸光度の累積値(累積吸光度)が20以上である事を見いだして発明を完成させた。更に、この様な形態の二酸化チタン酸化セリウムコンポジットにおいては光触媒作用ももとのニ酸化チタンに比して極めて低い副次的効果もあり、その意味でも前記ニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットが紫外線遮蔽剤として有用な素材であることを見出し発明を更に発展させた。即ち、本発明は以下に示す技術に関するものである
(1)ニ酸化チタンの一部を酸に溶解させる酸処理工程、前記酸処理工程で酸処理した酸処理ニ酸化チタンを酸化剤で処理する酸化処理工程、および前記酸化処理工程で処理されたニ酸化チタンと酸化剤を含有する液にセリウム化合物を投入し、さらに前記液の液性をPH7以上に保って熟成させ、酸化チタン表面に酸化セリウムを析出沈着させる被覆工程を含むことを特徴とする、ニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットの製造方法。
)ニ酸化チタンの酸処理工程において、酸が硫酸である()のニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットの製造方法。
)酸化処理工程において酸化剤が過酸化水素である()又は()に記載の二酸化チタン酸化セリウムコンポジットの製造方法。
)被覆工程においてセリウム化合物のセリウムが3価であることを特徴とする()〜()のいずれか1項に記載のニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットの製造方法
下、本発明について更に詳細に説明を加える。なお、本願明細書において、本発明のニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットとあるのは、上記本発明の製造方法により製造されたニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットのことであり、本発明の組成物とあるのは、上記本発明の製造方法により製造されたニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットを含有する組成物のことである。
【0007】
【発明の実施の形態】
(1)本発明のニ酸化チタン酸化セリウムコンポジット
本発明のニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットは380〜410nmの波長範囲における1nm間隔の波長の光の吸光度の累積値(累積吸光度)が20以上である物性を有する事を特徴とする。この特徴を以下に詳述する。金属酸化物等の無機系紫外線遮蔽剤の遮蔽効果は固体の紫外線吸収能によるもの又は/及び紫外線散乱能によるもの等諸説有るが、紫外線遮蔽効果を有する物質が紫外線を吸収する物質であることも事実である。固体の紫外線吸収能は、固体がもはや光を透過しないほどの厚さのサンプルを用いて、拡散反射を集光できる分光光度計で各波長ごとの反射率(R)を測定し、その−LOG(R)(吸光度)で示すことができ、この値が高いほど紫外線を吸収すると評価できる。従って、固体の紫外線遮蔽能を予測評価する一つの方法としては固体の吸光度を求めて比較する方法が提案でき、固体が励起化するエネルギーに相当する波長以下を吸収するので、どの波長以下を吸収するかという意味での波長の吸収端および/又は波長領域でどの程度吸収されているかと言う意味での波長領域内での各波長の吸光度の累積値もしくは平均値を用いて比較評価する事が出来る。この様な評価法によって従来の固体紫外線遮蔽剤を評価した場合、微粒子ニ酸化チタン(結晶型:ルチル)、微粒子酸化亜鉛(600℃焼成品)、及び微粒子酸化セリウム(第一酸化セリウム)の夫々の吸収端は340nm、380nmおよび360nm付近にあり、ここから吸光度が急激に低下するので、いずれも380nm〜410nmの累積吸光度は10付近と極めて低い。また従来の微粒子ニ酸化チタン表面を酸化セリウムで被覆した被覆粉体では、微粒子ニ酸化チタンと酸化セリウムの紫外線吸収特性が単に加算された結果として、最高でもより長波長側に吸収端を有する酸化セリウムの吸光特性が反映されることと成る。それ故、微粒子ニ酸化チタン、微粒子酸化亜鉛及び微粒子酸化セリウム等の無機系紫外線遮蔽剤のUVA領域での遮蔽能が弱いのは、元々これらの物質の吸収端より長波長の吸光度が低いからであるといえる。即ち、無機系紫外線遮蔽剤の紫外線吸収端が従来の紫外線遮蔽剤よりも長波長側にあるか又は/及び380〜410nmの累積吸光度が高ければ紫外線遮蔽能を向上させることが可能である。この様な特性を有するニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットとしては、例えば、次のような形態のものが例示できる。ニ酸化チタンの表面を酸化セリウムで被覆した形態であって、構成比はニ酸化チタン(TiO2として)1モルに対して酸化セリウム(CeO2として)0.2モル以下の割合であり、好ましくは0.1〜0.01モルの割合であるが、これらのニ酸化チタンと酸化セリウムの組成は、夫々TiOx(1.5<x≦2)とCeOx(1.5<x≦2)とによって示される範疇である形態である。即ち、本発明の二酸化チタン酸化セリウムコンポジットにおける、「二酸化チタン」、「酸化セリウム」の語は、前記変域における不定比酸化物を含んで意味するものである。更に、実質的に次ぎの様な形態的な特徴を有する。(1)水酸化セリウムを含む、(2)3価のセリウムを含むおよび(3)ニ酸化チタンと酸化セリウムとが1部結合状態である。これらの要素の単独あるいは累積効果として、紫外線の吸収端を第一酸化セリウムの吸収端である360nmより長波長側にシフトし、380〜410nmにおける累積吸光度が20以上である。以下この点を詳述すると(1)水酸化セリウムの紫外線吸収端は酸化セリウムのそれよりかなり長波長側にあり、これを含むことで酸化セリウムの吸収端を長波長側に移行させる、(2)3価のセリウムを酸化することでCe3+−O−Ce4+結合を形成させ、電荷移動をスムーズにするので紫外線吸収端を長波長側に移行させる、及び(3)1部の酸化チタンと酸化セリウムが結合状態にあるので、Ce3+−O−Ti4+結合を形成し、電荷移動をスムーズにし、これもまた紫外線吸収端を長波長側に移行させる。これらの要素の内どれか一つでも紫外線吸収端を長波長側に移行させる事が出来るが、効果が累積することでより長波長側に移行させることが出来る。これらの要素の量的効果は特に問うものではなく、定性的痕跡から多ければ多いほど効果は促進されるが、同時に色調が黄色、茶褐色、暗色等になる、粒径が大きくなる等変化するので、紫外線遮蔽剤としての他の効果、例えば色調、安定性、粒子径等との兼ね合いによって選択される。本発明に係わるニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットは酸化セリウムに亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、マンガン、クロム、鉄、カルシウム、ジルコニウム、珪素、コバルト、ジルコニウム等の酸化物を1種又は2種以上含むことが出来る。これらの酸化物は前出の要素(1)乃至(3)のどれかを助長する範囲で用いられ、その使用は酸化物によって異なるが、酸化物換算で酸化セリウム(CeO2として)の1モルあたり0.1モル以下で用いる事が出来る。また、本発明に係わるニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットの粒径は紫外線遮蔽効果を勘案すれば1μm以下が効果的であり、更に好ましくは0.5〜0.01μmである。かかる二酸化チタン酸化セリウムコンポジットは長短両波長紫外線を遮蔽する性質を有し、且つ、二酸化チタンのみに対し、極めて低い、実質的に無いと言える光触媒作用を有する。
【0008】
(2)本発明のニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットの製造方法
本発明のニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットの製造方法は、ニ酸化チタンの一部を酸に溶解させる酸処理工程、前記酸処理工程で酸処理した酸処理ニ酸化チタンを酸化剤で処理する酸化処理工程および前記酸化処理工程で処理されたニ酸化チタンと酸化剤を含有する液にセリウム化合物を投入し、さらに前記液の液性をPH7以上に保って熟成させ、ニ酸化チタン表面に酸化セリウムを析出沈着させる被覆工程を含むことを特徴とする。以下この特徴を詳述する。まず、二酸化チタンの一部を酸に溶解させる酸処理工程において、この工程はニ酸化チタンを酸溶液に浸漬して、ニ酸化チタンの1部を溶出させて、ニ酸化チタンの表面を新鮮化する工程であるが、用いるニ酸化チタンの粒径は最終の紫外線遮蔽剤としてのニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットの粒径を考慮すれば1μm以下が望ましく、また酸は硝酸、塩酸等の無機酸であれば良いがニ酸化チタンの溶解度の大きい硫酸が最も効率的である。ニ酸化チタンを無機酸に溶解する時の酸溶液の酸濃度、ニ酸化チタンと酸溶液との割合、溶解時間及び溶解温度はニ酸化チタンの溶解量に大きく影響を与え、一般的には、酸濃度が高く、ニ酸化チタンの酸溶液に対する割合が小さく、溶解温度が高く、溶解時間が長いほどニ酸化チタンの溶出量は多い、しかしながら、ニ酸化チタンの溶出量が多いと元のニ酸化チタンの粒子径が小さくなりすぎる、溶出したチタンと酸との副生成物が出来る等、少なすぎると新鮮面が出ない等の弊害がでるので、ニ酸化チタンの表面が新鮮化されるほどの条件設定が必要である。この様な条件は酸溶液へのニ酸化チタンの溶出量が用いたニ酸化チタン量の10〜0.1重量%、好ましくは6〜1重量%に成る様に設定される。また、その1部を溶出した後のニ酸化チタンは十分中和洗浄される。次ぎに酸処理ニ酸化チタンを酸化剤で処理する酸化処理工程であるが、ここで用いられる酸化剤は酸処理ニ酸化チタン上に付着した水酸化チタンを溶解除去するためと次工程において3価のセリウムを4価に酸化するために用いられ、この様な酸化剤としては過酸化水素、次亜塩素酸、次亜塩素酸ナトリウム等の過酸化物やオゾンがあるが、効果の点で過酸化水素がもっとも好ましく用いられる。用いられる量は酸処理ニ酸化チタンの量、最終紫外線遮蔽剤中の酸化セリウムとニ酸化チタンの比、酸化処理温度及び酸化処理時間によって異なるが、概ね過酸化水素量として酸処理ニ酸化チタン量の十倍乃至当量の範囲で用いられ、例えば酸化処理温度を室温とし酸化反応時間を24時間とした時は酸処理ニ酸化チタンの5倍前後が適量である。本発明に係わる製造方法のセリウム化合物を投入し、液性をPH7以上に保って熟成させ、ニ酸化チタン表面に酸化セリウムを析出沈着させる被覆工程において用いられるセリウム化合物は塩化セリウム、過塩素酸セリウム、硝酸セリウム、酢酸セリウム等の水可溶塩やセリウムのアルコキシド等のアルコール可溶化合物でよく、これらの中では、最終二酸化チタン酸化セリウムコンポジットに3価のセリウムイオンを含ませるために、3価のセリウム化合物が望ましく用いられる、また用いられる量は最終ニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットにおける酸化セリウムとニ酸化チタンとの組成比によって、適宜決定される。該被覆工程は、順序として、酸化処理工程を前工程として連続して行われ、酸化剤の存在下でセリウム化合物を投入して、ニ酸化チタンの表面に酸化セリウムを析出沈積させ、更に引き続き、液性をPH7以上に保って熟成を行う、この様な熟成はPH7以上で行う必要があり、PH8以上で行うことが更に好ましい。こうすることによって最終ニ酸化チタン酸化セリウムコンポジット中に水酸化セリウムやCe3+−O−Ce4+結合をより多く含ませることが出来るばかりでなしに、酸化セリウムの量をより効率的に、より均一に析出沈着させる事が出来る。ちなみにPH7以下の酸性側で熟成した場合でもニ酸化チタンの光触媒活性を抑制する効果は付与することが出来る。該被覆工程においてはセリウム化合物投入時に他の金属化合物等を添加できる。このような化合物は亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、マンガン、クロム、鉄、カルシウム、ジルコニウム、珪素、コバルト、ジルコニウム等の水可溶塩およびアルコール可溶化合物であり、1種又は2種以上添加することが出来る。化合物の種類の選択及び添加量は最終二酸化チタン酸化セリウムコンポジットの色調等によって異なるが、酸化物換算で、概ね最終ニ酸化チタン酸化セリウムコンポジット中の酸化セリウム(CeO2として)の1モルあたり0.1モル以下で添加する事が出来る。
【0009】
本発明のニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットの製造方法に於いては、液相中で得られた酸化セリウムで被覆されたニ酸化チタンをそのまま若しくは乾燥させてニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットとする事ができるが、焼成する事も出来る。焼成によって、二酸化チタンと酸化セリウムとの結合をより強化してCe3+−O−Ti4+結合を多く含ませることができるばかりでなしに、酸やアルカリに対する安定度を増すことも出来る。この様な焼成は焼成温度300〜1000℃の範囲で行うことが出来るが、好ましくは400〜600℃である。
【0010】
又、かくして得られた本発明のニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットはそのまま、紫外線遮蔽剤などとして使用することもできるし、加えてこのものをシリコーン処理、金属石鹸処理、パーフルオロカーボン誘導体処理、シリカコーティング処理等の表面処理を施して、紫外線遮蔽剤として使用することも可能である。この様な本発明のニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットに、更に表面処理を加えたものも本発明のニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットの技術範囲に属する。
【0011】
(3)本発明の組成物
本発明の組成物は、上記ニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットを含有し、紫外線に被爆されるものとして好ましく使用されることを特徴とする。この様な組成物に於いては、通常は、紫外線によって種々の不都合を生じるが、本発明のニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットを紫外線遮蔽剤として含有することにより、この様な不都合を防ぐことができる。この様な組成物としては、例えば、紫外線やフリーラジカルによる退色を防ぐ必要のある、ペイント等の塗料類、紫外線による脆弱化を防ぐ必要のあるプラスチック類、肌を紫外線やフリーラジカルによる炎症、老化、障害から守る必要のある化粧料、紫外線から薬効成分の劣化を防ぐあるいはアトピー性皮膚疾患等の肌から紫外線や光毒性の関与を軽減する必要のある皮膚外用医薬等の医薬組成物などが例示できる。これらの内では、本発明のニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットの安全性の高さから、化粧料乃至は医薬組成物に用いるのが好ましく、化粧料としては粉体の多いメークアップ化粧料に、医薬組成物としては皮膚外用剤に適用するのが特に好ましい。本発明のニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットの好ましい含有量は、組成物が塗料であれば、0.01〜20重量%、プラスチックであれば0.01〜10重量%、化粧料であれば0.01〜10重量%、医薬品であれば0.01〜5重量%である。
【0012】
本発明の組成物では、上記本発明のニ酸化チタン酸化セリウムコンポジット以外に通常この様な組成物で使用される任意成分を含有することができる。この様な任意成分としては、例えば、塗料類であれば顔料や染料等の着色剤、皮膜形成剤、分散剤、分散媒、可塑剤等が、プラスチック類では、主成分であるプラスチック、可塑剤、着色剤等が、化粧料であれば、ワセリンやマイクロクリスタリンワックス等のような炭化水素類、ホホバ油やゲイロウ等のエステル類、牛脂、オリーブ油等のトリグリセライド類、セタノール、オレイルアルコール等の高級アルコール類、ステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸、グリセリンや1,3−ブタンジオール等の多価アルコール類、非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、エタノール、カーボポール等の増粘剤、防腐剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、色素、粉体類等が、医薬品であれば、賦形剤、結合剤、被覆剤、滑沢剤、糖衣剤、崩壊剤、増量剤、矯味矯臭剤、乳化・可溶化・分散剤、安定剤、pH調整剤、等張剤等が好ましく例示できる。これらは通常知られている方法に従って加工することにより製造できる。
【0013】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明について更に詳細に説明を加えるが、本発明がこれら実施例にのみ限定を受けるものではないことは言うまでもない。
【0014】
<実施例1>製造例1
3.6モル/L硫酸水溶液200mlに7.2gのニ酸化チタン(TiO2、結晶型:ルチル、平均粒径:0.03μm)を加え、攪拌下2時間加熱還流した。冷後14%アンモニア水をPH10〜11に成るまでゆっくりと加え、その後デカンテーション、濾過によって、濾液がPH7に成るまで洗浄し、酸処理ニ酸化チタンを得、この酸処理ニ酸化チタンを10%過酸化水素水300mlに分散させて24時間攪拌した後0.1モル/Lの第1塩化セリウム(CeCl3・7H2O)水溶液100mlを1時間かけて滴下し、その後3時間攪拌を続け、次ぎに14%アンモニア水を2時間かけて滴下し、PH10とし、引き続き24時間熟成し、その後PH7に成るまで水洗濾過を繰り返し、本発明のニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットを得た、この時の酸化セリウム(CeO2換算)はニ酸化チタン(TiO2換算)1モル対して0.13モルであった。
【0015】
<実施例2>製造例2
製造例1で得られたものを昇温速度10℃/分、500℃係留2時間で焼成し、焼成した本発明のニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットを得た。この時の酸化セリウム(CeO2換算)はニ酸化チタン(TiO2換算)1モル対して0.13モルであった。
【0016】
<実施例3>製造例3
3.6モル/L硫酸水溶液200mlに7.2gのニ酸化チタン(TiO2、結晶型:ルチル、平均粒径:0.1μm)を加え、攪拌下2時間加熱還流した。冷後14%アンモニア水をPH10〜11に成るまでゆっくりと加え、その後デカンテーション、濾過によって、濾液がPH7に成るまで洗浄し、酸処理ニ酸化チタンを得た。この酸処理ニ酸化チタンを10%過酸化水素水300mlに分散させて24時間攪拌した後0.1モル/Lの第1塩化セリウム(CeCl3・7H2O)水溶液100mlを1時間かけて滴下し、その後3時間攪拌を続けた。この懸濁液に14%アンモニア水を2時間かけて滴下し、PH8とし、引き続き24時間攪拌を続け、PH7に成るまで水洗濾過を繰り返し、乾燥後600℃係留2時間で焼成し、本発明のニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットを得た、この時の酸化セリウム(CeO2換算)はニ酸化チタン(TiO2換算)1モル対して0.1モルであった。
【0017】
<実施例4>製造例4
3.6モル/L硫酸水溶液200mlに7.2gのニ酸化チタン(TiO2、結晶型:ルチル、平均粒径:0.03μm)を加え、攪拌下2時間加熱還流した。冷後14%アンモニア水をPH10〜11に成るまでゆっくりと加え、その後デカンテーション、濾過によって、濾液がPH7に成るまで洗浄し、酸処理ニ酸化チタンを得た。この酸処理ニ酸化チタンを10%過酸化水素水300mlに分散させて24時間攪拌した後0.1モル/Lのセリウム−イソ−プロポキシド(Ce(O-ISO-C3H7)3)エタノール溶液50mlを1時間かけて滴下し、その後3時間攪拌を続けた。この懸濁液に14%アンモニア水を2時間かけて滴下し、PH10とし、引き続き24時間攪拌を続け、PH7に成るまで水洗濾過を繰り返し、乾燥後500℃係留2時間で焼成し本発明の二酸化チタン酸化セリウムコンポジットを得た、この時の酸化セリウム(CeO2換算)は酸化チタン(TiO2換算)1モル対して0.05モルであった。
【0018】
<実施例5>製造例5
3.6モル/L硫酸水溶液200mlに7.2gのニ酸化チタン(TiO2、結晶型:ルチル、平均粒径:0.1μm)を加え、攪拌下2時間加熱還流した。冷後14%アンモニア水をPH10〜11に成るまでゆっくりと加え、その後デカンテーション、濾過によって、濾液がPH7に成るまで洗浄し、酸処理ニ酸化チタンを得た。この酸処理ニ酸化チタンを10%過酸化水素水300mlに分散させて24時間攪拌した後0.1モル/Lの第1塩化セリウム(CeCl3・7H2O)水溶液100mlと0.02モル/Lの塩化第二鉄(FeCl3・6H2O)水溶液50mlの混合溶液150mlを1時間かけて滴下し、その後3時間攪拌を続けた。この懸濁液に14%アンモニア水を2時間かけて滴下し、PH8とし、引き続き24時間攪拌を続け、PH7に成るまで水洗濾過を繰り返し、乾燥後400℃係留2時間で焼成し、本発明のニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットを得た、この時の酸化セリウム(CeO2換算)はニ酸化チタン(TiO2換算)1モル対して0.13モルであり、酸化鉄は酸化セリウム1モルに対して0.1モルであった。
【0019】
<比較例1>
3.6モル/L硫酸水溶液200mlに7.2gのニ酸化チタン(TiO2、結晶型:ルチル、平均粒径:0.03μm)を加え、攪拌下2時間加熱還流した。冷後14%アンモニア水をPH10〜11に成るまでゆっくりと加え、その後デカンテーション、濾過によって、濾液がPH7に成るまで洗浄し、酸処理ニ酸化チタンを得、この酸処理ニ酸化チタンを10%過酸化水素水300mlに分散させて24時間攪拌した後0.1モル/Lの第1塩化セリウム(CeCl3・7H2O)水溶液100mlを1時間かけて滴下し、その後24時間攪拌を続け、その後PH7に成るまで水洗濾過を繰り返し、乾燥後500℃係留2時間で焼成し、比較例のニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットを得た、この時の酸化セリウム(CeO2換算)はニ酸化チタン(TiO2換算)1モル対して0.08モルであった。
【0020】
<実施例6>
以下に示す方法によって、上記製造例1〜5で製造した、本発明のニ酸化チタン酸化セリウムコンポジット及び比較例1で製造した比較ニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットの紫外線吸収特性を確認した。紫外線吸収特性は紫外線吸収能力について調べた。これらの特性値は次に示す如く測定した。これらの測定結果は表1に示す。これより本発明の二酸化チタン酸化セリウムコンポジットは優れた紫外線吸収特性を有していることがわかる。
(紫外線吸収能力評価法)
光がもはや透過しないほどの厚さに粉体をタブレット化して、このタブレットの280nm〜410nmの反射率を1nm間隔で測定する。この反射率の−LOG値をとって吸光度とする。吸光度を各波長に付いて加算し、累積吸光度を出す、B波吸光度は280nm〜320nmの累積値であり、A波吸光度は320nm〜400nmの累積値であり、近紫外波吸光度は380nm〜410nmの累積値である。この吸光度はニ酸化チタン酸化セリウムコンポジット1OO%の反射率から求められており、そのニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットの紫外線吸収能力を示す。
【0021】
【表1】
Figure 0004100898
【0022】
<実施例7>
上記製造例1〜5のニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットについて、光触媒活性をアルデヒドの気相光酸化反応によって評価した。その方法は次の通りである。試料の一定量を反応容器中に入れて密閉した後0.6kPaまで減圧し、これにN2ガスで薄めたアセトアルデヒド標準ガスを40kPaまで導入後、さらに空気を導入して常圧に戻し、この状態で吸着平衡に達したことを確認し、光照射を開始した。光照射後15分毎に反応容器内のガスを採取し、ガスクロマトグラフィによりアセトアルデヒドの減少量を定量した。光源はキセノンランプ、280nm〜410nmの積算値で500μWcm-2である。見かけの分解速度定数Kは分解量と時間の傾きから求め、粉体1gに対する値である。これによれば本発明のニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットばかりでなしにニ酸化チタンの表面を酸化セリウムで被覆した粉体は光触媒活性を示さないことが分かる。
【0023】
【表2】
Figure 0004100898
【0024】
<実施例8〜12>
下記に示す処方に従って、サンケア用のクリームを作成した。即ち、イ、ロ、ハ、ニのそれぞれの成分を70℃に加熱し、イとロを混合し、良く混練りし、これをハを加えて希釈し、ホを加え、ディスパーで分散させ、これにニを徐々に加え乳化し、撹拌冷却し、クリームを得た。

70%マルチトース水溶液 5 重量部
グリセリン 3 重量部
1,3−ブタンジオール 5 重量部
メチルパラベン 0.2重量部

トリグリセリンジイソステアレート 4 重量部
ソルビタンセスキオレート 0.5重量部

軽質イソパラフィン 10 重量部
流動パラフィン 10 重量部
パラジメチルアミノ安息香酸イソオクチル 5 重量部

水 51.6重量部
ヘパリン類似物質 0.1重量部
バクガコンのエッセンス 0.1重量部
エルヒビン 0.1重量部
コウキ抽出物BG 0.1重量部
プラセンターエキス 0.1重量部
グリコーゲン 0.1重量部
ローヤルゼリー 0.1重量部

ニ酸化チタン酸化セリウムコンポジット* 5 重量部
*詳細は下記表3を参照
【0025】
【表3】
Figure 0004100898
【0026】
<実施例13>
実施例8〜12、比較例2、3のクリームを用いて、敏感肌の人を対象に、サンケア効果と刺激の発現の少なさを調べた。即ち、敏感肌の人1群10名に8月のに2週間1日朝晩2回使用してもらい、サンケア効果と刺激発現を、○:良い、△:普通、×:悪いの基準でアンケートにより評価してもらった。結果を表4に示す。これより、本発明の化粧料は、サンケア用の化粧料として、又、敏感肌の人用の化粧料として好適であることがわかる。
【0027】
【表4】
Figure 0004100898
【0028】
<実施例13〜19>
下記に示す処方に従って、本発明の組成物である化粧料を作成した。即ち、イの成分をヘンシェルミキサーで混合し、0.7mm丸穴スクリーン装着パルベライザーで粉砕した後、ヘンシェルミキサーで混合しながらロをコーティングし、0.5mmヘリングボーンスクリーン装着パルベライザーで粉砕し、金皿に詰め加圧成形しファンデーションを得た。これらの化粧料は何れも優れた紫外線防護効果を備えていた。

ニ酸化チタン酸化セリウムコンポジット 10 重量部
シリコーン処理二酸化チタン 20 重量部
シリコーン処理ベンガラ 1 重量部
タルク 24 重量部
アルミニウムステアレート処理セリサイト 10 重量部
シリコーン処理マイカ 10 重量部
黄色酸化鉄 5 重量部
煙霧状シリカ 10 重量部

オクタデシルオレート 3 重量部
スクワラン 2 重量部
ジメチコン 5 重量部
*詳細は下記表5を参照
【0029】
【表5】
Figure 0004100898
【0030】
<実施例18>
下記処方に従って、ファンデーションを作成した。即ち、イ、ロの成分をそれぞれ80℃に加熱し、イにハを分散した後、ロを徐々に加え乳化し、撹拌冷却しファンデーション(内容物)を得た。これを中皿に充填し、容器にはめ込み日焼け防止化粧料とした。これも優れた日焼け防止効果を有していた。

3量体環状ジメチルポリシロキサン 26.5重量部
ネオペンチルグリコールジイソステアレート 3 重量部
アセチル化ラノリン 3 重量部
メタクリル酸変性メチルポリシロキサン 1 重量部
デカメチルシクロペンタンシロキサン 5 重量部
12−ヒドロキシステアリン酸 1.5重量部
トリグリセリンジイソステアレート 2 重量部
ブチルパラベン 0.1重量部

水 25 重量部
ラポナイトXLG 0.1重量部

二酸化チタン 18 重量部
製造例5のニ酸化チタン酸化セリウムコンポジット 5 重量部
タルク 7 重量部
黄色酸化鉄 2.1重量部
ベンガラ 0.7重量部
【0031】
<実施例19>
下記処方に従って、抗炎症クリーム(皮膚外用医薬)を作成した。即ち、イ、ロの成分をそれぞれ80℃に加熱し、イにハを分散した後、ロを徐々に加え乳化し、抗炎症クリームを得た。このものは、光に対する安定性が優れていた。

3量体環状ジメチルポリシロキサン 26.5重量部
ネオペンチルグリコールジイソステアレート 3 重量部
アセチル化ラノリン 3 重量部
メタクリル酸変性メチルポリシロキサン 1 重量部
デカメチルシクロペンタンシロキサン 5 重量部
12−ヒドロキシステアリン酸 1.5重量部
トリグリセリンジイソステアレート 2 重量部
ブチルパラベン 0.1重量部

水 51.8重量部
ラポナイトXLG 0.1重量部

球状メタクリル酸メチルポリマー(ジュリマーMB−1) 1 重量部
製造例2のニ酸化チタン酸化セリウムコンポジット 4 重量部
インドメタシン 1 重量部
【0032】
<実施例20>
下記に示す処方に従って、塗料を作成した。即ち、処方成分をダイノミルに仕込み、分散させ、塗料を得た。このものは優れた耐光性を有していた。
アクリル酸エステルポリマーエマルジョン 60 重量部
(固形分51重量%)
ポリエチレングリコール6000 5 重量部
製造例4のニ酸化チタン酸化セリウムコンポジット 5 重量部
ベンガラ 30 重量部
【0033】
<実施例21>
下記に示す処方の成分を溶融し、吹き出し成形してプラスチック容器を作成した。この容器を年間被爆量の紫外線に曝した後に破壊テストをしたところ被爆なしの同組成容器と同じ値を示した。
ポリプロピレンビーズ 95 重量部
フタル酸ジオクチル 4 重量部
製造例3のニ酸化チタン酸化セリウムコンポジット 1 重量部
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、長短両波紫外線を遮蔽する能力を更に向上させ且つ光触媒活性作用を有さない紫外線遮蔽剤として有用なニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットを提供する事ができる。

Claims (4)

  1. ニ酸化チタンの一部を酸に溶解させる酸処理工程、前記酸処理工程で酸処理した酸処理ニ酸化チタンを酸化剤で処理する酸化処理工程、および前記酸化処理工程で処理されたニ酸化チタンと酸化剤を含有する液にセリウム化合物を投入し、さらに前記液の液性をPH7以上に保って熟成させ、ニ酸化チタン表面に酸化セリウムを析出沈着させる被覆工程を含むことを特徴とする、ニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットの製造方法。
  2. ニ酸化チタンの酸処理工程において、酸が硫酸である請求項のニ酸化チタン酸セリウムコンポジットの製造方法。
  3. 酸化処理工程において酸化剤が過酸化水素である請求項又はに記載のニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットの製造方法。
  4. 被覆工程においてセリウム化合物のセリウムが3価であることを特徴とする請求項のいずれか1項に記載のニ酸化チタン酸化セリウムコンポジットの製造方法。
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