JP4100000B2 - エジェクタサイクル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低温側の熱を高温側に移動させる蒸気圧縮式冷凍サイクルのうち、冷媒を減圧膨張させながら膨張エネルギーを圧力エネルギーに変換して圧縮機の吸入圧を上昇させるエジェクタを有するエジェクタサイクルに関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
蒸気圧縮式冷凍サイクルとして、特許第2931668号公報に記載の発明では、サイクルの運転条件に応じて高圧側の冷媒圧力を制御することで、蒸発器で発生する冷凍能力を制御している。
【0003】
ところで、エジェクタサイクルの成績係数が最大となるように高圧側冷媒圧力を制御するには、少なくとも外気温度や高圧側の冷媒温度等の外気温度に関するパラメータを検出して、エジェクタサイクルの運転状況に応じて高圧側冷媒圧力を制御する必要があるので、その圧力制御装置は複雑、かつ、高価なものになる可能性が高く、エジェクタサイクルの製造原価上昇を招いてしまう。
【0004】
本発明は、上記点に鑑み、エジェクタサイクルの製造原価低減を図りつつ、エジェクタサイクルの運転効率を高めることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、低温側の熱を高温側に移動させる蒸気圧縮式のエジェクタサイクルであって、圧縮機(10)にて圧縮された高温高圧の冷媒を放冷する高圧側熱交換器(20)と、低温低圧の冷媒を蒸発させる蒸発器(30)と、冷媒を減圧膨張させて蒸発器(30)にて蒸発した気相冷媒を吸引するとともに、膨張エネルギーを圧力エネルギーに変換して圧縮機(10)の吸入圧を上昇させるエジェクタ(40)と、エジェクタ(40)から流出した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して気相冷媒を圧縮機(10)の吸引側に供給し、液相冷媒を蒸発器(30)側に供給する気液分離手段(50)と、エジェクタ(40)の冷媒流れ上流側に設けられ、高圧側の冷媒圧力が略一定となるように弁開度を制御する高圧側制御弁(60)とを有し、高圧側制御弁(60)は、エジェクタサイクルの成績係数が最大となる高圧側の冷媒圧力に制御した場合と比べて、外気温が実用範囲の下限にまで低くなったときに、2〜3%程度成績係数が低下する一定の圧力に高圧側の冷媒圧力を制御することを特徴とする。
【0006】
これにより、エジェクタサイクルの運転状況に応じて高圧側冷媒圧力を変動させて制御する必要がないので、高圧側制御弁(60)を安価なものとすることができる。
【0007】
また、後述する図4に示すように、エジェクタサイクルの成績係数が最大となるように高圧側冷媒圧力を制御した場合と高圧側冷媒圧力を一定となるように制御した場合とを比べて、成績係数は概ね大差ない。
【0008】
したがって、エジェクタサイクルの製造原価低減を図りつつ、エジェクタサイクルの運転効率を高めることができる。
【0009】
請求項2に記載の発明では、気液分離手段(50)と蒸発器(30)とを繋ぐ冷媒通路には、圧縮機(10)に吸入される冷媒の圧力及び蒸発器(30)に流入する冷媒の圧力を制御する低圧側制御弁(70)が設けられていることを特徴とする。
【0010】
これにより、圧縮機(10)に吸入される冷媒の圧力及び蒸発器(30)に流入する冷媒の圧力を制御することが可能となり、エジェクタサイクルの運転効率を向上させることが可能となる。
【0011】
請求項3に記載の発明では、気液分離手段(50)と蒸発器(30)とを繋ぐ冷媒通路には低圧側制御弁(70)が設けられており、低圧側制御弁(70)は、圧縮機(10)に吸入される冷媒の温度に基づいて開度を制御することを特徴とする。
【0012】
これにより、圧縮機(10)に吸入される冷媒の圧力及び蒸発器(30)に流入する冷媒の圧力を制御することが可能となり、エジェクタサイクルの運転効率を向上させることが可能となる。
また、請求項4に記載の発明では、低温側の熱を高温側に移動させる蒸気圧縮式のエジェクタサイクルであって、圧縮機(10)にて圧縮された高温高圧の冷媒を放冷する高圧側熱交換器(20)と、低温低圧の冷媒を蒸発させる蒸発器(30)と、冷媒を減圧膨張させて蒸発器(30)にて蒸発した気相冷媒を吸引するとともに、膨張エネルギーを圧力エネルギーに変換して圧縮機(10)の吸入圧を上昇させるエジェクタ(40)と、エジェクタ(40)から流出した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して気相冷媒を圧縮機(10)の吸引側に供給し、液相冷媒を蒸発器(30)側に供給する気液分離手段(50)と、エジェクタ(40)の冷媒流れ上流側に設けられ、高圧側の冷媒圧力が略一定となるように弁開度を制御する高圧側制御弁(60)と、気液分離手段(50)と蒸発器(30)とを繋ぐ冷媒通路に設けられた低圧側制御弁(70)とを有し、低圧側制御弁(70)は、圧縮機(10)に吸入される冷媒の温度に基づいて開度を制御することを特徴とする。
これによれば、請求項1に記載のエジェクタサイクルと同様の効果を得ることができるとともに、圧縮機(10)に吸入される冷媒の圧力及び蒸発器(30)に流入する冷媒の圧力を制御することが可能となり、エジェクタサイクルの運転効率を向上させることが可能となる。
【0013】
請求項に記載の発明では、低圧側制御弁(70)は、蒸発器(30)の冷媒出口側における冷媒過熱度が所定値となるように開度を制御することを特徴とする。
【0014】
これにより、エジェクタサイクルの運転効率を高めることができる。
【0015】
請求項に記載の発明では、エジェクタ(40)と高圧側制御弁(60)とが一体化されていることを特徴とする。
【0016】
これにより、エジェクタサイクルの組み立て工数を低減することができる。
【0017】
請求項7に記載の発明では、高圧側制御弁(60)は、弁口(61)の開度を調節する弁体(62)と、弁口(61)に流入する冷媒が充満する第1圧力室(63a)とガスが封入された第2圧力室(63b)とを仕切るとともに、第1圧力室(63a)内の圧力と第2圧力室(63b)内の圧力との圧力差に応じて変位して弁体(62)を変位させる仕切部材(63c)とを備えて構成され、ガスは、第1圧力室63aに流入する冷媒の温度変化に対する圧力変化量が微少であり、外気温が実用範囲内においては圧力が略一定となる、凝縮しないガスが採用されていることを特徴とする。
【0018】
これにより、高圧制御弁(60)を簡便な構造にて実現することができるので、エジェクタサイクルの製造原価を確実に低減することができる。
【0019】
なお、請求項に記載の発明では、第2圧力室(63b)に封入されたガスは、サイクル内を循環する冷媒であることを特徴としたものである。
【0020】
また、請求項に記載の発明では、圧縮機(10)は、冷媒を冷媒の臨界圧力以上まで圧縮することを特徴としたものである。
【0021】
更に、請求項10に記載の発明では、サイクル内を循環する冷媒は、二酸化炭素であることを特徴としたものである。
【0022】
因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0023】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本実施形態は、本発明に係るエジェクタサイクルを給湯器に適用したものであって、図1は本実施形態に係る給湯器の模式図である。
【0024】
圧縮機10は冷媒を吸入圧縮するものであり、水冷媒熱交換器20は圧縮機10から吐出した冷媒と給湯水とを対向流れ状態で熱交換して給湯水を加熱することにより冷媒を冷却する高圧側熱交換器である。
【0025】
なお、圧縮機10は電動モータ(図示せず。)により駆動されており、水冷媒熱交換器20の加熱能力を大きくするときには、圧縮機10の回転数を増大させて圧縮機10から吐出する冷媒の流量を増大させ、一方、加熱能力を小さくするときには、圧縮機10の回転数を低下させて圧縮機10から吐出する冷媒の流量を減少させる。
【0026】
因みに、本実施形態では、冷媒として二酸化炭素を用いているので、水冷媒熱交換器20内の冷媒圧力は冷媒の臨界圧力以上となり、かつ、水冷媒熱交換器20内で冷媒が凝縮することなく、冷媒入口側から冷媒出口側に向かうほど冷媒温度が低下するような温度分布を有する。
【0027】
蒸発器30は室外空気と液相冷媒とを熱交換させて液相冷媒を蒸発させることにより冷媒を蒸発させて室外空気から吸熱する低圧側熱交換器であり、エジェクタ40は冷媒を減圧膨張させて蒸発器30にて蒸発した気相冷媒を吸引するとともに、膨張エネルギーを圧力エネルギーに変換して圧縮機10の吸入圧を上昇させるものである。なお、エジェクタ40の詳細は、後述する。
【0028】
気液分離器50はエジェクタ40から流出した冷媒が流入するとともに、その流入した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離手段であり、気液分離器50の気相冷媒流出口は圧縮機10の吸引側に接続され、液相冷媒流出口は蒸発器30側の流入側に接続される。
【0029】
また、エジェクタ40の冷媒流れ上流側には、高圧側の冷媒圧力、すなわち圧縮機10の吐出圧が略一定となるように弁開度を制御する高圧側制御弁60が設けられ、一方、気液分離器50と蒸発器30とを繋ぐ冷媒通路には、圧縮機10に吸入される冷媒の圧力、すなわち中間圧力、及び蒸発器30に流入する冷媒の圧力、すなわち低圧を制御する低圧側制御弁70が設けられている。なお、両制御弁60、70については、後述する。
【0030】
次に、エジェクタ40の構造について図2を基づいて述べる。
【0031】
エジェクタ40は、流入する高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル41、ノズル41から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器30にて蒸発した気相冷媒を吸引しながら、ノズル41から噴射する冷媒流とを混合する混合部42、及びノズル41から噴射する冷媒と蒸発器30から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ43等からなるものである。
【0032】
なお、混合部42においては、ノズル41から噴射する冷媒流の運動量と、蒸発器30からエジェクタ40に吸引される冷媒流の運動量との和が保存されるように混合するので、混合部42においても冷媒の静圧が上昇する。一方、ディフューザ43においては、通路断面積を徐々に拡大することにより、冷媒の動圧を静圧に変換するので、エジェクタ40においては、混合部42及びディフューザ43の両者にて冷媒圧力を昇圧する。そこで、混合部42とディフューザ43とを総称して昇圧部と呼ぶ。
【0033】
つまり、理想的なエジェクタ40においては、混合部42で2種類の冷媒流の運動量の和が保存されるように冷媒圧力が増大し、ディフューザ43でエネルギーが保存されるように冷媒圧力が増大することがのぞましい。
【0034】
因みに、ノズル41の周りには、ボディ44により形成された吸引室45が形成されており、蒸発器30から吸引された気相冷媒は、吸引室45を経由して混合部42に流れる。
【0035】
次に、高圧側制御弁60について図3に基づいて述べる。
【0036】
高圧制御弁60は、弁口61の開度を調節する針状の弁体62、及び弁体62をその軸方向に変位させる機械式のアクチュエータ63等からなるものである。
【0037】
ここで、機械式のアクチュエータ63は、ノズル41に流入する高圧冷媒が充満する第1圧力室63aとガス状の冷媒、すなわち二酸化炭素が封入された第2圧力室63bとを仕切るとともに、第1圧力室63a内の圧力と第2圧力室63b内の圧力との圧力差に応じて変位して弁体62を変位させる仕切部材としてのダイヤフラム63c、並びに第1圧力室63a及び第2圧力室63b外殻を形成するステンレス製のハウジング63d等からなるものである。
【0038】
なお、本実施形態では、ダイヤフラム63c及び弁体62をステンレス製として両者をろう付け接合しているが、本実施形態はこれに限定されるものでない。
【0039】
また、本実施形態では、第2圧力室63b内にガス冷媒を封入したが、本実施形態はこれに限定されるものではなく、窒素ガス、ヘリウムガスやアルゴンガス等の不活性ガスを用いてもよい。
【0040】
次に、高圧側制御弁60の作動を説明する。
【0041】
第1圧力室63aと第2圧力室63bとはダイヤフラム63cを挟んで仕切られ、かつ、弁体62はダイヤフラム63cと一体的に変位するように構成されている。このとき、第1圧力室63a内の圧力、すなわち高圧側冷媒圧力は、弁口61の絞り開度が大きくなる向きに弁体62が変位するような力をダイヤフラム63cに対して作用させ、一方、第2圧力室63b内の圧力は、弁口61の絞り開度が小さくなる向きに弁体62が変位するような力をダイヤフラム63cに対して作用させる。
【0042】
そして、第1圧力室63a内の圧力が上昇して第2圧力室63b内の圧力より大きくなると、弁口61の絞り開度が大きくなるようにダイヤフラム63c及び弁体62が変位するため、第1圧力室63a内の圧力、すなわち高圧側の冷媒圧力上昇が抑制され、その圧力は、第2圧力室63b内の圧力と同等となる。
【0043】
逆に、第1圧力室63a内の圧力が低下して第2圧力室63b内の圧力より小さくなると、弁口61の絞り開度が小さくなるようにダイヤフラム63c及び弁体62が変位するため、第1圧力室63a内の圧力、すなわち高圧側の冷媒圧力低下が抑制され、その圧力は、第2圧力室63b内の圧力と同等となる。
【0044】
したがって、弁口61の絞り開度は、高圧側の冷媒圧力と第2圧力室63b内の圧力と略同一となるように機械的に制御されることとなる。
【0045】
このとき、第2圧力室63b内には、ガス冷媒が封入されており、封入されたガスが凝縮しないことに加えて、ダイヤフラム63cの変位量、及び第1圧力室63aに流入する冷媒の温度変化に対する封入ガスの圧力変化量は微少であるので、第2圧力室63b内の圧力は、実用範囲内においては、略一定となる。このため、機械式のアクチュエータ63は、高圧側の冷媒圧力が、略一定となるように弁口61の絞り開度を調節することとなる。
【0046】
次に、低圧側制御弁70について述べる。
【0047】
低圧側制御弁70の構造は周知の温度式膨張弁と同一であり、圧縮機10に吸入される冷媒の温度を機械的に感知して、その冷媒温度に基づいて低圧制御弁70の絞り開度を制御するものである。
【0048】
具体的には、低圧側制御弁70は、圧縮機10に吸入される冷媒の温度に基づいてその絞り開度を可変制御することにより、直接的には、圧縮機10に吸入される冷媒の圧力及び蒸発器30に流入する冷媒の圧力を制御して、間接的に、蒸発器30の冷媒出口側における冷媒過熱度が所定値となるようにするものである。
【0049】
因みに、図4は、エジェクタサイクルの挙動を示すp−h線図であり、高圧側制御弁60の絞り開度を制御することにより、エジェクタサイクルは、ほぼ実線状態に維持される。
【0050】
次に、本実施形態の作用効果を述べる。
【0051】
図5の波線で示すグラフは、エジェクタサイクルの成績係数が最大となるように高圧側冷媒圧力を制御した場合の外気温度と成績係数との関係を示すシミュレーション結果であり、実線で示すグラフは高圧側圧力を一定とした場合のエジェクタサイクルにおける外気温度と成績係数との関係を示すシミュレーション結果である。
【0052】
このグラフから明らかなように、高圧側圧力を一定とすると、エジェクタサイクルの成績係数が最大となるように高圧側冷媒圧力を制御した場合に比べて、外気温が低くなったときに、若干(2〜3%)程度、成績係数が低下するものの、全体としてみれば、概ね、エジェクタサイクルの成績係数が最大となるように高圧側冷媒圧力を制御した場合と大差ない。
【0053】
一方、エジェクタサイクルの成績係数が最大となるように高圧側冷媒圧力を制御するには、少なくとも外気温度や高圧側の冷媒温度等の外気温度に関するパラメータを検出して、エジェクタサイクルの運転状況に応じて高圧側冷媒圧力を制御する必要があるので、その圧力制御装置は、本実施形態に係る高圧側制御弁60に比べて複雑、かつ、高価なものになる。
【0054】
これに対して、本実施形態では、安価な高圧制御弁60にてエジェクタサイクルの成績係数が最大となるように高圧側冷媒圧力を制御した場合と同等の成績係数を確保できる。したがって、エジェクタサイクルの製造原価低減を図りつつ、エジェクタサイクルの運転効率を高めることができる。
【0055】
なお、本実施形態は、高圧側圧力を略一定となるように制御するものであるが、機械式であるので、厳密には、図6に示すように、制御目標圧力(10.5MPa)に対して±10%程度の制御誤差が発生するものの、この程度の制御誤差は、実用上、無視できる。
【0056】
また、低圧側制御弁70により圧縮機10に吸入される冷媒の圧力及び蒸発器30に流入する冷媒の圧力を制御して蒸発器30の冷媒出口側における冷媒過熱度が所定値となるように制御するので、エジェクタサイクルの運転効率を高めることができる。
【0057】
(第2実施形態)
本実施形態は、図7に示すように、高圧側制御弁60とエジェクタ40とを一体化したものである。
【0058】
これにより、エジェクタサイクルの組み立て工数を低減することができるので、エジェクタサイクル、すなわち給湯器の製造原価低減を図ることができる。
【0059】
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、本発明に係るエジェクタサイクルを給湯器に適用したが、本発明はこれに限定されるものでなく、空調装置やシューケース等その他の冷凍機にも適用することができきる。
【0060】
上述の実施形態では、冷媒を二酸化炭素として高圧側冷媒圧力を冷媒の臨界圧力以上まで上昇させたが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0061】
また、高圧制御弁60の構造は、図3、7に示されたものに限定されるものではなく、その他の構造の機械式又は電気式であってもよい。
【0062】
また、低圧制御弁70は、上述の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るエジェクタサイクルの模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るエジェクタの模式図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る高圧側制御弁の模式図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係るエジェクタサイクルの挙動を示すp−h線図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る高圧側制御弁及び従来の制御作動を示すグラフである。
【図6】本発明の第1実施形態に係る高圧側制御弁の制御作動を示すグラフである。
【図7】本発明の第2実施形態に係るエジェクタの模式図である。
【符号の説明】
40…エジェクタ、60…高圧側制御弁、60…低圧側制御弁。

Claims (10)

  1. 低温側の熱を高温側に移動させる蒸気圧縮式のエジェクタサイクルであって、
    圧縮機(10)にて圧縮された高温高圧の冷媒を放冷する高圧側熱交換器(20)と、
    低温低圧の冷媒を蒸発させる蒸発器(30)と、
    冷媒を減圧膨張させて前記蒸発器(30)にて蒸発した気相冷媒を吸引するとともに、膨張エネルギーを圧力エネルギーに変換して前記圧縮機(10)の吸入圧を上昇させるエジェクタ(40)と、
    前記エジェクタ(40)から流出した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して気相冷媒を前記圧縮機(10)の吸引側に供給し、液相冷媒を前記蒸発器(30)側に供給する気液分離手段(50)と、
    前記エジェクタ(40)の冷媒流れ上流側に設けられ、高圧側の冷媒圧力が略一定となるように弁開度を制御する高圧側制御弁(60)とを有し、
    前記高圧側制御弁(60)は、エジェクタサイクルの成績係数が最大となる高圧側の冷媒圧力に制御した場合と比べて、外気温が実用範囲の下限にまで低くなったときに、2〜3%程度前記成績係数が低下する一定の圧力に高圧側の冷媒圧力を制御することを特徴とするエジェクタサイクル。
  2. 前記気液分離手段(50)と前記蒸発器(30)とを繋ぐ冷媒通路には、前記圧縮機(10)に吸入される冷媒の圧力及び前記蒸発器(30)に流入する冷媒の圧力を制御する低圧側制御弁(70)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のエジェクタサイクル。
  3. 前記気液分離手段(50)と前記蒸発器(30)とを繋ぐ冷媒通路には低圧側制御弁(70)が設けられており、
    前記低圧側制御弁(70)は、前記圧縮機(10)に吸入される冷媒の温度に基づいて開度を制御することを特徴とする請求項1に記載のエジェクタサイクル。
  4. 低温側の熱を高温側に移動させる蒸気圧縮式のエジェクタサイクルであって、
    圧縮機(10)にて圧縮された高温高圧の冷媒を放冷する高圧側熱交換器(20)と、
    低温低圧の冷媒を蒸発させる蒸発器(30)と、
    冷媒を減圧膨張させて前記蒸発器(30)にて蒸発した気相冷媒を吸引するとともに、膨張エネルギーを圧力エネルギーに変換して前記圧縮機(10)の吸入圧を上昇させるエジェクタ(40)と、
    前記エジェクタ(40)から流出した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して気相冷媒を前記圧縮機(10)の吸引側に供給し、液相冷媒を前記蒸発器(30)側に供給する気液分離手段(50)と、
    前記エジェクタ(40)の冷媒流れ上流側に設けられ、高圧側の冷媒圧力が略一定となるように弁開度を制御する高圧側制御弁(60)と、
    前記気液分離手段(50)と前記蒸発器(30)とを繋ぐ冷媒通路に設けられた低圧側制御弁(70)とを有し、
    前記低圧側制御弁(70)は、前記圧縮機(10)に吸入される冷媒の温度に基づいて開度を制御することを特徴とするエジェクタサイクル。
  5. 前記低圧側制御弁(70)は、前記蒸発器(30)の冷媒出口側における冷媒過熱度が所定値となるように開度を制御することを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1つに記載のエジェクタサイクル。
  6. 前記エジェクタ(40)と前記高圧側制御弁(60)とが一体化されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載のエジェクタサイクル。
  7. 前記高圧側制御弁(60)は、弁口(61)の開度を調節する弁体(62)と、前記弁口(61)に流入する冷媒が充満する第1圧力室(63a)とガスが封入された第2圧力室(63b)とを仕切るとともに、前記第1圧力室(63a)内の圧力と前記第2圧力室(63b)内の圧力との圧力差に応じて変位して前記弁体(62)を変位させる仕切部材(63c)とを備えて構成され、
    前記ガスは、第1圧力室63aに流入する冷媒の温度変化に対する圧力変化量が微少であり、外気温が実用範囲内においては圧力が略一定となる、凝縮しないガスが採用されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載のエジェクタサイクル。
  8. 前記第2圧力室(63b)に封入されたガスは、サイクル内を循環する冷媒であることを特徴とする請求項に記載のエジェクタサイクル。
  9. 前記圧縮機(10)は、冷媒を冷媒の臨界圧力以上まで圧縮することを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載のエジェクタサイクル。
  10. サイクル内を循環する冷媒は、二酸化炭素であることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載のエジェクタサイクル。
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