JP4099959B2 - 投票システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、投票システムに関し、特に加入者端末から通信網を介して投票センタに接続して投票を行う投票システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
競馬では、投票券を購入する場合、加入者端末から電話回線などの通信網を介して投票センタに接続し、所望の投票券を購入する投票システムが運用されており、競馬以外の競艇や競輪などでも導入が進められている。
このような投票システムでは、システム利用を希望する利用者が予めサービス提供者に対して加入者登録し、銀行に指定口座を開設して投票資金を入金しておく。そして、コンピュータなどの加入者端末を操作して、購入する投票券を指定するとともに、その購入枚数(購入金額)を指定する。これにより、ネットワークを介して加入者端末と投票センタとが接続されてデータ通信が行われ、所望の投票券が購入される。このとき購入費用については上記指定口座の投票資金により支払われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の投票システムでは、投票センタで管理している当該加入者の投票資金が足りない場合には、投票できないという問題点があった。この種の投票システムでは、投票センタと銀行の指定口座との間でリアルタイムで決済を行うものではなく、投票を受け付ける前日に指定口座残高を投票資金残高として読み込み、開催終了の翌日に一括して決済するものとなっており、投票受付期間中、その指定口座がロックされ入金や引き出しができなくなっている。したがって、指定口座の預金残高が元々足りない場合や、投票により投票資金残高が足りなくなった場合、指定口座への入金は行えないため、投票できなくなる。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、指定口座の預金残高や投票資金残高が足りない場合でも、投票を行うことができる投票システムを提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明にかかる投票システムは、各加入者の加入者端末から通信網を介して投票センタに接続し、その投票センタで各加入者ごとに管理されている投票資金を用いて、投票の受け付けを行う総合センタへ投票を行う投票システムであって、通信回線を介して投票センタと接続され、予め各加入者ごとに予備資金を管理するサブ投票センタを備え、投票センタは、投票資金管理手段で、加入者端末へ当該加入者の投票資金情報を通知する際、その投票資金残高が所定の基準額に満たない場合にのみサブ投票センタへの接続許可を合わせて通知するとともに、サブ投票センタからの増額指示に応じて当該加入者の投票資金を増額し、加入者端末は、制御手段で、接続許可によりサブ投票センタへの接続が許可されている際の所定の入金操作に応じて、その入金指示をサブ投票センタへ送信し、サブ投票センタは、予備資金管理手段で、加入者端末からの入金指示に基づき当該加入者の予備資金の一部または全部を使って投票センタで管理されている当該加入者の投票資金へ増額させる増額指示を投票センタへ送信するようにしたものである。
【0005】
入金金額については、制御手段で、入金操作により指定された入金金額分の入金を入金指示で通知し、予備資金管理手段で、入金指示で指定された入金金額と当該加入者の予備資金残高を比較して入金可否を判断し、入金可能な場合にのみその入金金額分の増額を増額指示により指示し、投票資金管理手段で、増額指示により指示された増額分だけ当該加入者の投票資金を増額するようにしてもよい。
【0006】
また、本発明にかかる他の投票システムは、各加入者の加入者端末から通信網を介して投票センタに接続し、その投票センタで各加入者ごとに管理されている投票資金を用いて、投票の受け付けを行う総合センタへ投票を行う投票システムであって、通信回線を介して投票センタと接続され、予め各加入者ごとに予備資金を管理するサブ投票センタを備え、投票センタは、投票資金管理手段で、加入者端末へ当該加入者の投票資金情報を通知する際、その投票資金残高が所定の基準額に満たない場合にのみサブ投票センタへの接続許可を合わせて通知するとともに、接続許可が付加された加入者端末からの投票要求に応じて、当該加入者の投票資金残高で投票可能かどうか判断し、残高が足りず投票不可能な場合は、その投票に要する金額を含む資金確認要求をサブ投票センタへ送信し、投票手段で、サブ投票センタからの確認結果が投票可能を示す場合にのみ、投票要求に基づき総合センタへ投票を行い、加入者端末は、制御手段で、接続許可によりサブ投票センタへの接続が許可されている際の所定の投票操作に応じて、その接続許可を付加した投票要求を投票センタへ送信し、サブ投票センタは、予備資金管理手段で、投票センタからの資金確認要求に応じて、その資金確認要求により通知された投票に要する金額と当該加入者の予備資金残高とを比較して投票可否を確認し、その確認結果を投票センタへ送信するようにしたものである。
【0007】
また、本発明にかかる他の投票システムは、各加入者の加入者端末から通信網を介して投票センタに接続し、その投票センタで各加入者ごとに管理されている投票資金を用いて投票の受け付けを行う総合センタへ投票を行う投票システムであって、通信回線を介して投票センタと接続され、予め各加入者ごとに予備資金を管理するサブ投票センタを備え、投票センタは、投票資金管理手段で、加入者端末へ当該加入者の投票資金情報を通知する際、その投票資金残高が所定の基準額に満たない場合にのみサブ投票センタへの接続許可を合わせて通知し、投票手段で、サブ投票センタから通知された投票要求に基づき総合センタへ投票を行い、加入者端末は、制御手段で、接続許可によりサブ投票センタへの接続が許可されている際の所定の投票操作に応じて、その投票要求をサブ投票センタへ送信し、サブ投票センタは、予備資金管理手段で、加入者端末からの投票要求に応じてその投票に要する金額と当該加入者の予備資金残高とを比較して投票可否を判断し、投票可能な場合にのみその投票要求を投票センタへ送信するようにしたものである。
【0008】
予備資金残高の管理については、投票資金管理手段で、投票手段で投票された結果をサブ投票センタへ通知し、予備資金管理手段で、投票センタから通知された投票結果に基づき、その投票に要した金額分を当該加入者の予備資金残高から減額するようにしてもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施の形態にかかる投票システムを示すブロック図である。
この投票システムは、投票センタ1、総合センタ2、銀行3、サブ投票センタ4、加入者端末5および通信網6から構成される。
以下では、この投票システムを競馬投票に適用した場合を例として説明するが、これに限定されるものではなく、競馬投票と同様の、例えば競艇や競輪などの投票システムとしても利用できる。
【0010】
投票センタ1は、公衆電話網や無線通信網などからなる通信網6を介して加入者端末5と接続され、加入者端末5からの投票要求に応じて総合センタ2へ投票を行う。
総合センタ2は、通信回線7を介して投票センタ1と接続され、投票センタ1からの投票を受け付ける。また、投票センタ1以外からの投票、例えば競馬場内の投票券売り場や場外投票券売り場などからの投票を受け付け、すべての投票を集計してオッズを算出したり、各レースの開催結果に基づき配当を決定する。また、各レースの開催内容を示す投票要項も作成する。
【0011】
銀行3は、加入者の指定口座を管理している。この指定口座には、加入者が投票システムで投票券を購入する場合の資金が予め入金されており、投票により増減した各加入者の資金について、通信回線8を介して接続された総合センタ2との間で決済が行われる。
サブ投票センタ4は、投票センタ1と通信回線9を介して接続されているとともに、必要に応じて通信網6を介して加入者端末5と接続され、当該加入者の投票資金残高が所定の限度額、例えば投票券の購入に最低限必要な金額に満たない場合に、予備資金を用いて投票券の購入を可能とする。
【0012】
加入者端末5は、この投票システムに予め加入登録を行った加入者側に設けられ、通信網6を介して投票センタ1に接続し、投票資金に基づき所望の投票券を購入する。また、投票資金では投票券を購入できない場合は、サブ投票センタ4と接続し、その予備資金に基づき投票券を購入する。さらに、電子価値が格納されるカード(記録媒体)5Aと接続し、通信網6を介して電子価値をサブ投票センタ4との間で移動させることにより、予備資金の増額(入金)および減額(引き出し)を行う。なお、サブ投票センタ4の予備資金については、銀行を介した増額(入金)および減額(引き出し)など、他の方法を用いてもよい。
また、銀行3、総合センタ2(投票センタ1)およびサブ投票センタの間では、例えばレース開催終了後の最初の銀行営業日などの所定の時期に、それぞれの資金残高が決済される。
【0013】
上記投票センタ1、総合センタ2およひサブ投票センタ4は、それぞれコンピュータを用いたサーバ装置から構成されている。
このうち、投票センタ1には、ソフトウェアにより実現される機能手段として、加入者端末5からの投票要求に応じて総合センタ2への投票処理を行う投票手段11と、各加入者ごとに投票資金を管理する投票資金管理手段12とが設けられている。また、サブ投票センタ4には、ソフトウェアにより実現される機能手段として、投票に用いる予備資金を各加入者ごとに管理する予備資金管理手段41が設けられている。
【0014】
また、加入者端末5は、通信機能を有するコンピュータからなる情報通信端末から構成されている。
この加入者端末5には、ソフトウェアにより実現される機能手段として、投票センタ1からの通知により接続許可されている際の入金操作や投票操作に応じて、入金指示や投票要求をサブ投票センタ4へ送信する制御手段51が設けられている。
【0015】
次に、本発明にかかる投票システムの通常動作として、当該加入者の投票資金残高で投票券を購入できる場合の動作について説明する。
この投票システムでは、投票を受け付ける前(例えば前日)に、銀行3に開設されている各加入者の指定口座残高が総合センタ2へ通知される。
総合センタ2では、その指定口座残高を各加入者ごとの投票資金として投票センタ1へ通知する。また、各レースの開催内容を示す投票要項を作成し、同じく投票センタ1へ通知する。
投票センタ1では、各加入者ごとの投票資金を管理し、この投票資金に基づき投票券の購入可否を判断する。
【0016】
加入者端末5では、投票に先立って、通信網6を介して投票センタ1へアクセスし、投票するレースに関する投票要項をダウンロードする。そのとき、当該加入者の投票資金残高も通知され、加入者端末5で画面表示される。
加入者が投票する際、加入者端末5を操作して、購入する投票券に関する開催場、レース番号、投票券の種類(例えば、単勝式、複勝式、枠番連勝複式、馬番連勝複式、拡大馬番連勝複式など)、投票番号(馬番や枠番)、購入金額を入力する。そして、その後の投票開始操作に応じて、加入者端末5は、通信網6を介して投票センタ1へ接続し、投票要求として、上記操作入力に基づき作成した投票データと当該加入者を識別するための加入者IDとを送信する。
【0017】
投票センタ1では、投票資金管理手段12において、加入者端末5からの投票要求に応じて、そのとき受信した投票データと加入者IDとに基づき、要求された投票券が当該加入者の投票資金残高で購入可能かどうかチェックする。ここで、購入可能な場合、投票手段11で、通信回線7を介して総合センタ2とデータ通信を行うことにより投票処理を行う。
総合センタ2では、投票センタ1から投票処理に応じて、その投票を受け付け、その投票で購入された投票券の購入金額を計算し、購入された投票券を示す投票結果に上記購入金額を付加して投票センタ1へ通知する。
【0018】
投票センタ1では、総合センタ2からの投票結果に応じて、その投票結果に付加されている購入金額分だけ当該加入者の投票資金を減算し、通信網6を介してその投票結果と減算後の投票資金とを加入者端末5へ通知する。
加入者端末5では、この投票結果および投票資金残高が画面表示される。
【0019】
また、総合センタ2では、各レースのレース結果が確定されるごとに、そのレースのすべての投票内容を集計して各投票券ごとに単位配当金を算出し、各加入者の投票内容に基づき加入者ごとの配当金を算出する。そして、各加入者ごとに的中した投票券の内容とその配当金情報とを含むレース結果を通信回線7を介して投票センタ1へ通知する。
投票センタ1の投票資金管理手段12では、このレース結果を保管するとともに、必要に応じてその配当金情報に基づき各加入者ごとの投票資金を増額する。
その後、加入者端末5から通信網6を介したレース結果照会要求があった場合は、当該レース結果と、配当金や投票資金残高とが投票センタ1から加入者端末5へ通知され、加入者端末5で画面表示される。
【0020】
次に、図2を参照して、本発明にかかる第1の実施の形態について説明する。図2は第1の実施の形態にかかる投票システムの動作を示すシーケンス図である。
本実施の形態では、当該加入者の投票資金残高で投票券を購入できない場合の動作について説明する。
投票センタ1の投票資金管理手段12では、加入者端末5からの投票要求に応じて当該加入者の投票資金残高をチェックする。ここで、その残高が足らずに投票券を購入できない場合は、その旨が加入者端末5へ通知され、画面表示される。
【0021】
加入者は、これに応じて加入者端末5を操作して、投票センタ1で管理されている投票資金の残高照会を行う(ステップ100)。
投票センタ1の投票資金管理手段12では、この残高照会に応じて、その加入者IDに基づき当該加入者の投票資金残高をチェックし(ステップ101)、加入者端末5へ通知する。この際、投票資金残高が基準額に満たなかった場合は、その投票資金残高とともにサブ投票センタ4への接続を許可する接続許可情報を加入者端末5へ通知する(ステップ102)。
【0022】
加入者端末5の制御手段51では、上記残高照会で投票センタ1から取得した投票資金残高を画面表示する。このとき、必要に応じてその接続許可情報に基づきその投票資金残高では投票できない旨を画面表示し、加入者へ通知するようにしてもよい。
加入者は、その投票資金残高を確認し、投票を継続したい場合は、サブ投票センタ2で管理されている予備資金の一部または全部を使って、投票センタ1の投票資金を増額するため、加入者端末5で入金操作を行う(ステップ103)。
【0023】
ここで、投票センタ1からの接続許可によりサブ投票センタ4への接続が許可されている際に、加入者により上記入金操作が行われた場合、制御手段51では、通信網6を介してサブ投票センタ4へ接続し、入金指示として、その入金操作で指定された入金金額を当該加入者IDとともに通知する(ステップ104)。
【0024】
サブ投票センタ4の予備資金管理手段41では、加入者端末5からの入金金額通知に応じて、サブ投票センタ4への接続許可解除を返送する(ステップ105)。
そして、当該加入者の予備資金残高をチェックし(ステップ106)、入金金額以上の予備資金残高があれば、その予備資金残高から入金金額分を減額し(ステップ107)、通信回線9を介して投票センタ1へ、その入金金額分の増額を指示する増額指示を当該加入者IDとともに通知する(ステップ108)。
【0025】
投票センタ1の投票資金管理手段12では、サブ投票センタ4からの増額金額通知に応じて、当該加入者の投票資金をその増額金額分だけ増額する(ステップ109)。
これにより、その後の加入者端末5からの投票要求に応じて、投票センタ1の投票資金管理手段12で投票資金残高がチェックされた際、投票資金が増額されていることから、その分だけ投票可能となる。
【0026】
このように、サブ投票センタ4を設けて、加入者の予備資金を管理しておき、加入者端末5からの入金指示に応じてサブ投票センタ4の予備資金を投票センタ1の投票資金へ入金するようにしたので、投票センタ1の投票資金では投票できなくなった場合でも、サブ投票センタ4の予備資金を用いて投票することができる。
【0027】
また、加入者端末5からの残高照会に応じて投票センタ1で投票資金をチェックし、その残高が基準額に満たない場合にのみ、加入者端末5に対してサブ投票センタ4への接続許可を通知し、サブ投票センタ4から投票センタ1への増額指示に応じて接続許可解除を通知するようにしたので、投票資金の増額が必要な場合にのみ増額が可能となる。
したがって、投票センタ1の投票資金が優先的に利用されることになり、緊急処置としてのサブ投票センタ4からの入金処理を抑制でき、また投票センタ1やサブ投票センタ4での処理負担を軽減できる。
【0028】
また、上記投票センタ1では、加入者端末5からの残高照会があった際、必要に応じて接続許可を加入者端末5へ通知する場合を例として説明した。しかし、この接続許可を通知するタイミングとしては、残高照会時に限定されるものではなく、加入者端末5へ投票資金に関する投票資金情報を通知するタイミングに合わせて通知すればよい。投票資金情報を通知するタイミングとしては、残高照会のほか、加入者端末5からの投票要項送信要求やレース結果送信要求などがある。
【0029】
以上では、投票センタ1の投票資金を増額する際、加入者端末5でその増額金額を指定する場合を例として説明したが、加入者端末5からの入金指示に応じて、サブ投票センタ4の予備資金管理手段41で、当該加入者の予備資金の全額分について投票センタ1の投票資金を増額指示するようにしてもよい。
これにより、加入者端末5で入金金額を指定する必要がなくなり、加入者の操作負担が軽減される。
【0030】
また、図2では、ステップ105において、サブ投票センタ4から加入者端末5へ接続許可解除を通知する場合について説明したが、ステップ107においてサブ投票センタ4で予備資金残高の減額を行った後、加入者端末5へ接続許可解除を通知するようにしてもよい。
このとき、減額後の予備資金残高を接続許可解除とともに加入者端末5へ通知して、加入者端末5で画面表示するようにしてもよく、残額後の予備資金残高を加入者が自動的に確認できる。
【0031】
次に、図3を参照して、本発明にかかる第2の実施の形態について説明する。図3は第2の実施の形態にかかる投票システムの動作を示すシーケンス図である。
上記第1の実施の形態では、サブ投票センタ4の予備資金を投票センタ1の投票資金へ入金して投票可能とする場合について説明した。本実施の形態は、加入者端末5からの投票要求に応じて投票センタ1からサブ投票センタ4へ投票可否を問い合わせ、その投票可に応じて投票するようにしたものである。
【0032】
投票センタ1の投票資金管理手段12では、加入者端末5からの投票要求に応じて当該加入者の投票資金残高をチェックする。ここで、その残高が足らずに投票券を購入できない場合は、その旨が加入者端末5へ通知され、画面表示される。
【0033】
加入者は、これに応じて加入者端末5を操作して、投票センタ1で管理されている投票資金の残高照会を行う(ステップ120)。
投票センタ1の投票資金管理手段12では、この残高照会に応じて、その加入者IDに基づき当該加入者の投票資金残高をチェックし(ステップ121)、加入者端末5へ通知する。この際、投票資金残高が基準額に満たなかった場合は、その投票資金残高とともにサブ投票センタ4への接続を許可する接続許可情報を加入者端末5へ通知する(ステップ122)。
【0034】
加入者端末5の制御手段51では、上記残高照会で投票センタ1から取得した投票資金残高を画面表示する。このとき、必要に応じてその接続許可情報に基づきその投票資金残高では投票できない旨を画面表示し、加入者へ通知するようにしてもよい。
このようにして、投票センタ1からの接続許可によりサブ投票センタ4への接続が許可されている際に、加入者の操作により、加入者端末5で投票操作が行われた場合(ステップ123)、制御手段51は、その操作入力に基づき作成された投票データと当該加入者を識別するための加入者IDとを、投票要求として投票センタ1へ送信する(ステップ124)。また、このとき、投票センタ1からの接続許可が上記投票要求に付加して送信される。
【0035】
投票センタ1では、投票資金管理手段12において、加入者端末5からの投票要求に応じて、そのとき受信した投票データと加入者IDとに基づき、要求された投票券が当該加入者の投票資金残高で購入可能かどうかチェックする(ステップ125)。
ここで、残高が足りず購入不可能な場合、その投票要求に接続許可が付加されているかどうか判断し、接続許可が付加されている場合は、通信回線9を介してサブ投票センタ4へ、その投票に要する金額を含む資金確認要求を送信する(ステップ126)。
【0036】
サブ投票センタ4の予備資金管理手段41では、この資金確認要求に応じてその要求に付加されている加入者IDに基づき、当該加入者の予備資金残高を参照し、その残高と投票金額とを比較して投票可能かどうかチェックする(ステップ127)。
そして、投票可否を確認結果として投票センタ1へ返送する(ステップ128)。
【0037】
投票センタ1の投票資金管理手段12では、サブ投票センタ4から確認結果を受信して投票手段11へ渡す。投票手段11では、その確認結果が投票可能を示す場合にのみ、通信回線7を介して総合センタ2とデータ通信を行うことにより投票処理を行う(ステップ129)。
総合センタ2では、投票センタ1から投票処理に応じて、その投票を受け付け、その投票で購入された投票券の購入金額を計算し、購入された投票券を示す投票結果に上記購入金額を付加して投票センタ1へ通知する。
【0038】
投票センタ1の投票手段11では、その購入金額を含む投票結果をサブ投票センタ4へ通知する(ステップ130)。
サブ投票センタ4では、この投票結果に基づき当該加入者の予備資金をその購入金額分だけ減額し(ステップ131)、減額後の予備資金残高を投票センタ1へ通知する(ステップ132)。
【0039】
投票センタ1では、総合センタ2からの投票結果と接続許可解除とを加入者端末5へ送信する(ステップ133)。この投票結果および接続許可解除は、ステップ129の投票処理の直後に通知するようにしてもよい。
また、サブ投票センタ4からの予備資金残高の通知を待って、投票結果および接続許可解除を予備資金残高と一緒に通知し、加入者端末5で予備資金残高を含む投票結果を画面表示するようにしてもよく、残額後の予備資金残高を加入者が自動的に確認できる。
【0040】
このように、当該加入者の投票資金が足りず、投票要求された投票券を購入できない場合は、投票センタ1からサブ投票センタ4に対して、予備資金により購入可能かどうかの確認を要求し、その確認結果が投票可能を示す場合にのみ投票を行うようにしたので、投票センタ1の投票資金では投票できなくなった場合でも、サブ投票センタ4の予備資金を用いて投票することができる。
【0041】
また、加入者端末5からの残高照会に応じて投票センタ1で投票資金をチェックし、その残高が基準額に満たない場合にのみ、加入者端末5に対してサブ投票センタ4への接続許可を通知し、その接続許可が加入者端末5からの投票要求に含まれている場合にのみ、投票センタ1からサブ投票センタ4へ確認要求を行い、投票終了後に投票センタ1から加入者端末5へ接続許可解除を通知するようにしたので、投票資金が足りないときのみ予備資金での投票が可能となる。
したがって、投票センタ1の投票資金が優先的に利用されることになり、緊急処置としてのサブ投票センタ4を利用した投票を抑制でき、また投票センタ1やサブ投票センタ4での処理負担を軽減できる。
【0042】
また、サブ投票センタ4では、投票センタ1からの資金確認要求に応じて当該加入者の予備資金残高を確認し、投票センタ1からの投票結果に応じて当該加入者の予備資金を減額するようにしたので、投票の一部または全部に不受理が発生した場合でも、予備資金を正確に管理できる。
【0043】
次に、図4を参照して、本発明にかかる第3の実施の形態について説明する。図4は第3の実施の形態にかかる投票システムの動作を示すシーケンス図である。
上記第2の実施の形態では、加入者端末5からの投票要求に応じて投票センタ1からサブ投票センタ4へ投票可否を問い合わせる場合について説明した。本実施の形態は、加入者端末5からサブ投票センタ4へ投票要求して、サブ投票センタ4で投票可否をチェックするようにしたものである。
【0044】
投票センタ1の投票資金管理手段12では、加入者端末5からの投票要求に応じて当該加入者の投票資金残高をチェックする。ここで、その残高が足らずに投票券を購入できない場合は、その旨が加入者端末5へ通知され、画面表示される。
【0045】
加入者は、これに応じて加入者端末5を操作して、投票センタ1で管理されている投票資金の残高照会を行う(ステップ140)。
投票センタ1の投票資金管理手段12では、この残高照会に応じて、その加入者IDに基づき当該加入者の投票資金残高をチェックし(ステップ141)、加入者端末5へ通知する。この際、投票資金残高が基準額に満たなかった場合は、その投票資金残高とともにサブ投票センタ4への接続を許可する接続許可情報を加入者端末5へ通知する(ステップ142)。
【0046】
加入者端末5の制御手段51では、上記残高照会で投票センタ1から取得した投票資金残高を画面表示する。このとき、必要に応じてその接続許可情報に基づきその投票資金残高では投票できない旨を画面表示し、加入者へ通知するようにしてもよい。
このようにして、投票センタ1からの接続許可によりサブ投票センタ4への接続が許可されている際に、加入者の操作により、加入者端末5で投票操作が行われた場合(ステップ143)、制御手段51は、その操作入力に基づき作成された投票データと当該加入者を識別するための加入者IDとを、投票要求としてサブ投票センタ4へ送信する(ステップ144)。また、このとき、投票センタ1からの接続許可が上記投票要求に付加して送信される。
【0047】
サブ投票センタ4の予備資金管理手段41では、この資金確認要求に応じてその要求に付加されている加入者IDに基づき、当該加入者の予備資金残高を参照し、その残高と投票に必要な投票金額とを比較して投票可能かどうかチェックする(ステップ145)。
ここで、投票可能な場合にのみ、その投票要求を通信回線9を介して投票センタ1へ通知する(ステップ146)。
【0048】
投票センタ1の投票手段11では、サブ投票センタ4からの投票要求に応じて、その投票可否判断がサブ投票センタ4ですでに終了していることから、当該加入者の投票資金をチェックせずに、通信回線7を介して総合センタ2とデータ通信を行うことにより投票処理を行う(ステップ147)。
総合センタ2では、投票センタ1から投票処理に応じて、その投票を受け付け、その投票で購入された投票券の購入金額を計算し、購入された投票券を示す投票結果に上記購入金額を付加して投票センタ1へ通知する。
【0049】
投票センタ1の投票手段11では、その投票結果と購入金額とをサブ投票センタ4へ通知する(ステップ148)。
サブ投票センタ4では、この投票結果に基づき当該加入者の予備資金をその購入金額分だけ減額し(ステップ149)、その投票結果と接続許可解除とを加入者端末5へ送信する(ステップ150)。
このとき、予備資金残高を一緒に通知して、加入者端末5で画面表示するようにしてもよく、残額後の予備資金残高を加入者が自動的に確認できる。
【0050】
このように、当該加入者の投票資金が足りないために、投票要求された投票券を購入できない場合は、加入者端末5からサブ投票センタ4に対して投票要求を行って、サブ投票センタ4でその予備資金により購入可能かどうか確認し、投票可能な場合にのみ投票センタ1から投票を行うようにしたので、投票センタ1の投票資金では投票できなくなった場合でも、サブ投票センタ4の予備資金を用いて投票することができる。
【0051】
また、加入者端末5からの残高照会に応じて投票センタ1で投票資金をチェックし、その残高が基準額に満たない場合にのみ、加入者端末5に対してサブ投票センタ4への接続許可を通知し、投票終了後にサブ投票センタ4から加入者端末5へ接続許可解除を通知するようにしたので、投票資金が足りないときのみ予備資金での投票が可能となる。
したがって、投票センタ1の投票資金が優先的に利用されることになり、緊急処置としてのサブ投票センタ4を利用した投票を抑制でき、また投票センタ1やサブ投票センタ4での処理負担を軽減できる。
【0052】
また、サブ投票センタ4では、投票センタ1からの資金確認要求に応じて当該加入者の予備資金残高を確認し、投票センタ1からの投票結果に応じて当該加入者の予備資金を減額するようにしたので、投票の一部にその受け付け却下が発生した場合でも、予備資金を正確に管理できる。
【0053】
以上の各実施の形態では、投票センタ1から接続許可を通知された加入者端末5は、その後の接続許可解除の通知により、接続許可状態を解除し接続禁止状態へ移行するようにした場合について説明したが、この接続許可解除を待たずに、加入者端末5の判断で、例えば入金指示の送出終了(図2:ステップ104)、投票要求の送出終了(図3:ステップ124や図4:ステップ144)に応じて、自律的に接続禁止状態へ移行するようにしてもよく、接続許可解除をやり取りする必要がなくなり、処理を簡略化できる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかる投票システムは、投票センタと通信回線を介して接続され、予め各加入者ごとに予備資金を管理するサブ投票センタを備え、投票センタで、加入者端末へ当該加入者の投票資金情報を通知する際、その投票資金残高が所定の基準額に満たない場合にのみサブ投票センタへの接続許可を合わせて通知し、加入者端末で、所定の入金操作に応じて投票センタから通知された接続許可を含む入金指示をサブ投票センタへ送信し、サブ投票センタで、加入者端末からの入金指示に基づき当該加入者の予備資金の一部または全部を用いて投票センタで管理されている当該加入者の投票資金へ増額させる増額指示を投票センタへ送信し、投票センタで、サブ投票センタからの増額指示に応じて当該加入者の投票資金を増額するようにしたものである。
【0055】
また、本発明にかかる他の投票システムは、加入者端末で、所定の投票操作に応じて投票センタから通知された接続許可を含む投票指示を投票センタへ送信し、投票センタで、加入者端末からの接続許可が付加された投票要求に応じて、当該加入者の投票資金残高で投票可能かどうかチェックし、残高が足りず投票不可能な場合は、その投票に要する金額を含む資金確認要求をサブ投票センタへ送信し、サブ投票センタで、投票センタからの資金確認要求に応じて当該加入者の予備資金とその投票に要する金額とを比較して投票可否を確認し、その確認結果を投票センタへ送信し、投票センタで、サブ投票センタからの確認結果が投票可能を示す場合にのみ、投票要求に基づき総合センタへ投票を行うようにしたものである。
【0056】
また、本発明にかかる他の投票システムは、加入者端末で、所定の投票操作に応じて投票センタから通知された接続許可を含む投票指示をサブ投票センタへ送信し、サブ投票センタで、加入者端末からの投票要求に応じて当該加入者の予備資金とその投票に要する金額とを比較して投票可否を判断し、投票可能な場合にのみその投票要求を投票センタへ送信し、投票センタで、サブ投票センタから通知された投票要求に基づき総合センタへ投票を行うようにしたものである。
【0057】
したがって、投票センタの投票資金では投票できなくなった場合でも、サブ投票センタの予備資金を用いて投票することができる。
また、加入者端末からの残高照会に応じて投票センタで投票資金をチェックし、その残高が基準額に満たない場合にのみ、サブ投票センタへの接続を許可するようにしたので、投票資金の増額が必要な場合にのみ増額が可能となる。これにより、投票センタの投票資金が優先的に利用されることになり、緊急処置としてのサブ投票センタからの入金処理を抑制でき、また投票センタやサブ投票センタでの処理負担を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態にかかる投票システムを示すブロック図である。
【図2】 第1の実施の形態にかかる投票システムの動作を示すシーケンス図である。
【図3】 第2の実施の形態にかかる投票システムの動作を示すシーケンス図である。
【図4】 第3の実施の形態にかかる投票システムの動作を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
1…投票センタ、11…投票手段、12…投票資金管理手段、2…総合センタ、3…銀行、4…サブ投票センタ、41…予備資金管理手段、5…加入者端末、51…制御手段、6…通信網、7〜9…通信回線。
Claims (2)
- 各加入者の加入者端末から通信網を介して投票センタに接続し、その投票センタで各加入者ごとに管理されている投票資金を用いて、投票の受け付けを行う総合センタへ投票を行う投票システムであって、
通信回線を介して前記投票センタと接続され、予め各加入者ごとに予備資金を管理するサブ投票センタを備え、
前記投票センタは、加入者端末へ当該加入者の投票資金情報を通知する際、その投票資金残高が所定の基準額に満たない場合にのみ前記サブ投票センタへの接続許可を合わせて通知するとともに、前記サブ投票センタからの増額指示に応じて当該加入者の投票資金を増額する投票資金管理手段を有し、
前記加入者端末は、前記接続許可により前記サブ投票センタへの接続が許可されている際の所定の入金操作に応じて、その入金指示を前記サブ投票センタへ送信する制御手段を有し、
前記サブ投票センタは、前記加入者端末からの入金指示に基づき当該加入者の予備資金の一部または全部を使って前記投票センタで管理されている当該加入者の投票資金へ増額させる前記増額指示を前記投票センタへ送信する予備資金管理手段を有することを特徴とする投票システム。 - 請求項1記載の投票システムにおいて、
前記制御手段は、前記入金操作により指定された入金金額分の入金を前記入金指示で通知し、
前記予備資金管理手段は、前記入金指示で指定された入金金額と当該加入者の予備資金残高を比較して入金可否を判断し、入金可能な場合にのみその入金金額分の増額を前記増額指示により指示し、
前記投票資金管理手段は、前記増額指示により指示された増額分だけ当該加入者の投票資金を増額することを特徴とする投票システム。
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