JP4098912B2 - 床材及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ポリオレフィン系樹脂を主成分とする燃焼安全性に優れた床材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、店舗、事務所、病院等の内装床材として、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂を含むものが多く採用されているが、PVC樹脂は、長期使用すると、柔軟性が低下して品質が劣化し、更に、焼却時において有毒ガスが発生するので、火災時における防災上の問題や、廃棄処理における環境汚染や焼却炉への悪影響等の問題を抱えている。
【0003】
そこで近年になって、PVC樹脂に代えて、燃焼時に有毒ガスの発生が少ないオレフィン系樹脂を、床材に適用する技術が進められている。しかしながら、通常のオレフィン系樹脂は、耐摩耗性に劣る上、剛性も高過ぎて床下地への馴染み性に劣るので、床材等に適用することは困難であるという状況にある。
【0004】
このような状況下において、燃焼時に有毒ガスの発生が少ないオレフィン系樹脂の中で、耐摩耗性、耐薬品性、耐汚染性、柔軟性に優れ、床材用樹脂材として好適なもの、すなわち、エチレンとメタクリル酸の共重合物のアイオノマー(エチレン系アイオノマー)樹脂を床材に適用する技術が、例えば特表平9−504482号、特表平9−504584号、特開平10−52891号等において提案され、注目を集めている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、樹脂系の床材は、複数の樹脂層が積層された積層構造を有するものであるが、上記エチレン系アイオノマー樹脂は、組成の異なる異組成樹脂に対し、接着性に乏しいものである。
【0006】
このため、エチレン系アイオノマー樹脂を用いた床材は、基本的に、相溶性のある同組成の樹脂を積層することを前提に技術開発が進められており、各樹脂層を、限られた樹脂素材により構成することになり、素材選択の柔軟性に欠け、例えばコストの増大を来すとともに、床材として十分満足のいく性能を付与できないという問題が生じる。
【0007】
一方従来において、エチレン系アイオノマー樹脂層に、組成の異なるオレフィン系樹脂層が積層された床材も提案されているが、この床材は、接着力を高めるために、例えばコロナ処理、プラズマ処理、火炎処理等の活性化処理を事前に行ったり、異組成のオレフィン系樹脂に積層した後、加熱処理を行ったり、あるいは、両層間に、両層と接着性が良好な特定の接着用樹脂層を介挿する等の面倒な処理を行ったりするものである。このため、特殊な製造装置が必要で、製造工程も複雑になり、製造が困難になるとともに、コストの増大を来すという問題があった。
【0008】
この発明は、上記従来技術の問題を解消し、各層が十分な強度で接着された積層構造を有し、周知の押出装置等、樹脂製床材製造用として汎用の装置を用いて、簡単に製造できて、コストの削減を図ることができ、しかも燃焼時に有毒ガスの発生が少ない上更に、床材として不可欠な耐摩耗性、耐薬品性、耐汚染性、寸法安定性、形状安定性、柔軟性、施工接着性に優れた床材及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、綿密な研究を行って、鋭意努力した結果、上記目的を達成可能な床材及びその製造方法として、最適な構成を見出し、本発明をなすに至った。
【0010】
すなわち本発明の床材は、エチレン系アイオノマー樹脂を主成分とする表面樹脂層と、前記表面樹脂層の下面側に積層され、エチレンと不飽和カルボン酸の共重合体を主成分とする中間樹脂層と、前記中間樹脂層の下面側に積層され、オレフィン系樹脂を主成分とする裏打ち樹脂層と、前記中間樹脂層と前記裏打ち樹脂層との間に、これらの両層の樹脂成分を含浸させた状態で介在され、熱可塑性樹脂製の不織布からなる樹脂間不織布層と、前記裏打ち樹脂層の下面側に、その裏打ち樹脂層の樹脂成分を含浸させた状態で積層され、熱可塑性樹脂製の不織布からなる裏面不織布層とを備えるものを要旨としている。
【0011】
この床材において、組成の異なる中間樹脂層及び裏打ち樹脂層の間には、不織布からなる樹脂間不織布層が介在されて、中間樹脂層及び裏打ち樹脂層の各樹脂成分が樹脂間不織布層に含浸している。このため、中間樹脂層及び裏打ち樹脂層が、その樹脂成分が樹脂間不織布層に絡み付いて、いわゆるアンカー効果により十分な強度で互いに接着する。
【0012】
更に表面樹脂層及び中間樹脂層は、同組成により構成されているため、溶融接着により高い強度で接着するとともに、不織布からなる裏面不織布層は、アンカー効果によって裏打ち樹脂層に十分な強度で接着する。
【0013】
また本発明の床材を構成する樹脂層、すなわち表面樹脂層、中間樹脂層、及び裏打ち樹脂層は、いずれも燃焼時に有毒ガスを生じる成分の含有量が少ない材料であるため、燃焼時において、有毒ガスの発生が極力低減して安全性に優れたものとなる。
【0014】
更に本発明の床材は、表面樹脂層としてエチレン系アイオノマー樹脂を使用するとともに、中間樹脂層としてエチレンと不飽和カルボン酸の共重合体を使用しているため、耐摩耗性、耐薬品性、耐汚染性及び意匠性に優れ、床材として優れた性能を有している。しかも樹脂間不織布層及び裏面不織布層を形成することにより、良好な寸法安定性、形態安定性及び施工接着性を得ることができ、床材として、より一層優れた性能を有している。
【0015】
一方、本発明の床材は、押出成形等の周知の熱成形を利用して製造することができる。
【0016】
すなわち本発明の床材の製造方法は、熱可塑性樹脂製の不織布からなる樹脂間不織布層の上面側に、エチレンと不飽和カルボン酸の共重合体を主成分とする中間樹脂層を押出塗工して、積層体を得る工程と、前記積層体における中間樹脂層の上面側に、エチレン系アイオノマー樹脂を主成分とする表面樹脂層を押出塗工する工程と、前記積層体における樹脂間不織布層の下面側に、オレフィン系樹脂を主成分とする裏打ち樹脂層を押出塗工するとともに、その裏打ち樹脂層の下面側に、熱可塑性樹脂製の不織布からなる裏面不織布層を積層する工程とを含むものを要旨としている。
【0017】
このように本発明の床材の製造方法は、周知の押出ラミネート方式等を利用するものであるため、例えば加熱処理、コロナ処理、プラズマ処理、火炎処理等の活性化処理を別途行ったり、あるいは、異組成の樹脂層間に特定の接着用樹脂層を介挿する等の面倒な処理を行ったりする必要がない。このため、汎用の押出機等を用いて、簡単に製造することができて、コストの削減を図ることができる。
【0018】
以下、本発明の構成を更に詳細に説明する。
【0019】
図1に示すように、本発明の床材(10)は、表面樹脂層(1)と、中間樹脂層(2)と、樹脂間不織布層(3)と、裏打ち樹脂層(4)と、裏面不織布層(5)とが上面側から順に積層された積層構造を有している。
【0020】
本発明において、表面樹脂層(1)としては、エチレン系アイオノマー樹脂を主成分とする樹脂組成物が使用される。
【0021】
エチレン系アイオノマー樹脂は、エチレンと、α、β不飽和カルボン酸との共重合体や、エチレンと、α、β不飽和カルボン酸エステルとの共重合体等のカルボキシル基を金属塩で部分的あるいは完全に中和した樹脂である。
【0022】
本発明において、α、β不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、マイレン酸、フマール酸、無水マイレン酸等を使用でき、特にアクリル酸、メタクリル酸等を好適に使用できる。
【0023】
またα、β不飽和カルボン酸エステルとしては、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタアクリル酸エチル、アクリル酸イソブチル、メタアクリル酸ブチル、フマル酸ジメチル等を使用でき、特にアクリル酸、メタクリル酸のエステル等を好適に使用できる。
【0024】
エチレン系アイオノマー樹脂の具体例としては、例えばエチレン・メタクリル酸共重合体や、エチレン・メタクリル酸エステルに、亜鉛(Zn)、ナトリウム(Na)を作用させて、金属イオン結合を形成させることにより架橋した三井・デュポンケミカル株式会社製のハイミラン(商品名)等が周知である。
【0025】
なお、エチレン系アイオノマー樹脂は、金属イオンにより強靱で剛性の高い耐摩耗性に優れた透明な樹脂であるという特性を有している。
【0026】
本発明において使用されるエチレン系アイオノマー樹脂としては、MFR(JIS K 6760)が0.5〜20g/10minのものを使用するのが良く、より好ましくは5g/10min以上のものを使用するのが良い。
【0027】
また本発明において、エチレン系アイオノマー樹脂の含有量は、表面樹脂層用組成物の総量を100重量部としたとき、80〜100重量部に設定するのが良く、より好ましくは、90重量部以上に設定するのが良い。
【0028】
更に本発明においては、表面樹脂層用組成物には、エチレン系アイオノマー樹脂以外の樹脂を混合させるようにしても良い。その混合樹脂としては、エチレン系アイオノマー樹脂と相溶性の良いものを用いる必要があり、例えばエチレンと不飽和カルボン酸との共重合体等を挙げることができる。具体的には、エチレン・アクリル酸(EAA)、エチレン・アクリル酸メチル(EMA)、エチレン・アクリルアミド(EAAM)、エチレン・メタクリル酸(EMAA)、エチレン・メタクリル酸メチル(EMMA)、エチレン・無水マイレン酸等を例示でき、特に好ましい混合樹脂としては、エチレン・メタクリル酸やエチレン・メタクリル酸エステルの共重合物を例示することができる。これらの混合樹脂は、単独で用いても、複数種のものを混合して用いても良い。
【0029】
また、これらの混合樹脂の混合量は、表面樹脂層用組成物の総量を100重量部として、10重量部以下、より好ましくは下限値を0.5重量部以上、上限値を2重量部以下に設定するのが良い。混合樹脂の混合割合が多過ぎる場合には、相対的にエチレン系アイオノマー樹脂の配合量が少なくなり、エチレン系アイオノマー樹脂特有の性質、すなわち強靱で剛性が大きく耐摩耗性に優れた性質を得ることができない恐れがある。
【0030】
本発明においては、表面樹脂層用組成物中には、意匠性を向上させるために、必要に応じて、柄材を混入しても良い。
【0031】
表面樹脂層(1)に柄材を混入することにより、柄材が透明ないしは半透明な表面樹脂層(1)中にランダムに混在し、深みのある柄模様を表出することができる。
【0032】
柄材としては、一般に使用される周知のものを使用することができ、特に制限されるものではないが、例えば熱硬化性尿素樹脂や熱可塑性ポリエステル樹脂からなる粒状物、セルロースやアルミニウムを主原料とした角状ないしはフレーク状の柄チップ、セルロースを主原料とした0.2〜2mm程度の針状物からなるもの等を好適に使用することができる。これらの無機系ないしは繊維系の柄材は、単独で用いても、複数種のものを混合して用いても良い。
【0033】
また柄材を混入する場合、その混入量は、表面樹脂層用組成物中に、総量を100重量部として、15重量部以下、より好ましくは5重量部以下に設定するのが良い。すなわち柄材の混入量が上記の範囲を逸脱する場合には、表面樹脂層(1)に、深みのある外観美良好な柄模様を表出させることが困難になる恐れがある。
【0034】
また、柄材の変わりに、あるいは柄材と併用して、表面樹脂層用組成物中に着色顔料を混入することもできる。この顔料を混入する場合、混入量は、表面樹脂層用組成物の総量を100重量部として、0.1〜5重量部に設定するのが良い。すななちこの混入量が少な過ぎると、着色が不十分となる恐れがあり、逆に多過ぎると、組成物の物性が悪化する恐れがあるとともに、コストの上昇を招く恐れがある。
【0035】
表面樹脂層(1)は、厚みを0.1〜1mmに調整するのが好ましい。すなわちこの厚みが薄過ぎる場合には、エチレン系アイオノマー樹脂特有の効果を得ることができず、更に各樹脂層(1)(2)(4)間の厚さバランスが乱れて、有害な反りが発生する恐れがある。また厚みが厚過ぎる場合には、各樹脂層(1)(2)(4)間の厚さバランスが乱れて、有害な反りが発生する恐れがある。
【0036】
本発明において、表面樹脂層(1)の下面側に積層される中間樹脂層(2)としては、エチレンと不飽和カルボン酸の共重合体を主成分とする樹脂組成物が使用される。
【0037】
エチレンと不飽和カルボン酸の共重合体としては、上記と同様のもの、例えばエチレン・アクリル酸(EAA)、エチレン・アクリル酸メチル(EMA)、エチレン・アクリルアミド(EAAM)、エチレン・メタクリル酸(EMAA)、エチレン・メタクリル酸メチル(EMMA)、エチレン・無水マイレン酸等を挙げることができ、特に、表面樹脂層(1)としてのエチレン系アイオノマー樹脂及び裏打ち樹脂層(4)としてのオレフィン系樹脂に対する密着性の観点から、エチレン・メタクリル酸や、エチレン・エタクリル酸エステルの共重合体からなるものを使用するのが望ましい。
【0038】
本発明において、中間樹脂層(2)中におけるエチレンと不飽和カルボン酸の共重合体の含有量は、中間樹脂層用組成物の総量を100重量部として、50〜95重量部に設定するのが良く、より好ましくは下限値を60重量部以上、上限値を80重量部以下に設定するのが良い。
【0039】
また中間樹脂層用組成物には、無機充填剤を混入するのが好ましい。無機充填剤としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、珪酸カルシウム、クレー、タルク、アルミナ、珪砂、シリカ等、床材用充填剤として周知のものを使用することができ、これらを単独で用いても複数種のものを混合して用いても良い。
【0040】
無機充填剤の混入量は、中間樹脂層用組成物の総量を100重量部として、20〜60重量部に設定するのが良く、より好ましくは、下限値を25重量部以上、上限値を50重量部以下に設定するのが良い。無機充填剤の混入量が少な過ぎる場合には、寸法安定性が低下したり、製品に有害な反りが発生したり、更にコストの上昇を来す恐れがあり、逆に多過ぎる場合には、後述する着色顔料の色に対し悪影響が及ぶ恐れがあるとともに、脆くなって白化現象が生じる恐れがある。
【0041】
また中間樹脂層用組成物には、着色用として、着色顔料を混入するのが好ましい。この顔料の混入量は、中間樹脂層用組成物の総量を100重量部として、0.1〜5重量部に設定するのが良い。この混入量が少な過ぎると、着色が不十分となる恐れがあり、逆に多過ぎると、樹脂組成物の物性が悪化するとともに、コストの上昇を招く恐れがある。
【0042】
このように中間樹脂層(2)に着色顔料を混入することにより、下層の裏打ち樹脂層(4)等が隠蔽されるとともに、着色された中間樹脂層(2)が、透明ないしは半透明な表面樹脂層(1)を介して視認されることにより、優れた美観を得ることができる。
【0043】
また、表面樹脂層(1)に着色顔料が混入されている場合においても、中間樹脂層(2)に白色等の顔料を混入することにより隠蔽性が付与され、表面樹脂層(1)の色を引き立たせることができる。
【0044】
中間樹脂層(2)は、厚みを0.1〜1mmに調整するのが良い。すなわちこの厚みが規定を逸脱するものでは、各樹脂層(1)(2)(4)間の厚さバランスが乱れて、有害な反りが発生する恐れがある。
【0045】
本発明において、裏打ち樹脂層(4)としては、オレフィン系樹脂を主成分とする樹脂組成物が使用される。
【0046】
オレフィン系樹脂としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)の他、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)や、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)等のエチレン共重合体を好適に使用することができ、中でも特に、床材として必要な可撓性やヒートシール性を考慮すると、EVAやEEA等のエチレン共重合体を使用するのが良い。
【0047】
オレフィン系樹脂の配合量は、裏打ち樹脂層用組成物の総量を100重量部として、20〜60重量部に調整するのが好ましい。
【0048】
また、裏打ち樹脂層用組成物には、無機充填剤を混入するのが好ましい。無機充填剤としては、上記と同様のもの、例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、珪酸カルシウム、クレー、タルク、アルミナ、珪砂、シリカ等を好適に使用することができ、これらを単独で用いても複数種のものを混合して用いても良い。
【0049】
無機充填剤の混入量は、裏打ち樹脂層用組成物の総量を100重量部として、40〜70重量部に調整するのが好ましい。すなわち、無機充填剤の混入量が多過ぎる場合には、脆くなって割れが生じ易くなるとともに、剛性が過度に高くなって柔軟性が低下し床下地への馴染み性が低下する恐れがある。また混入量が少な過ぎる場合には、寸法安定性や設置安定性が悪化するだけでなく、相対的に高価なオレフィン系樹脂の使用量が増加して、コストの上昇を招く恐れがある。
【0050】
また、裏打ち樹脂層用組成物には、柔軟性や弾性を付与するために、更に加工性や成形性を向上させるために可塑剤を添加するのが好ましい。可塑剤としては、例えばフタル酸エステル、リン酸エステル、アジピン酸エステル等のエステル系可塑剤を好適に使用することができる。
【0051】
可塑剤の添加量は、裏打ち樹脂層用組成物の総量を100重量部として、2〜10重量部に調整するのが好ましい。すなわち可塑剤の添加量が多過ぎる場合には、床材製品として必要となる製品のへこみや残留へこみ率が悪化する等の不具合が生じる恐れがある。また可塑剤の添加量が少な過ぎる場合には、良好な柔軟性、弾性、加工性及び成形性を得ることが困難になる恐れがある。
【0052】
裏打ち樹脂層(4)は、厚みを1〜5mmに調整するのが好ましい。すなわちこの厚みが薄過ぎる場合には、良好な設置安定性が得られず、更に各樹脂層(1)(2)(4)間の厚さバランスが乱れて、有害な反りが発生する恐れがある。また厚過ぎる場合には、良好な柔軟性が得られず、床下地への馴染み性が低下するとともに、各樹脂層の厚さバランスの乱れにより、有害な反りが発生する恐れがある。
【0053】
本発明において、中間樹脂層(2)と裏打ち樹脂層(4)との間には、熱可塑性樹脂製の不織布からなる樹脂間不織布層(3)が介在される。
【0054】
熱可塑性樹脂製の不織布としては、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリエステル繊維(PET樹脂)、ナイロン(Ny)繊維の不織布からなるものを好適に使用することができ、中でも特に、燃焼時の安全性を考慮すると、ハロゲンを含まないPP樹脂、PET樹脂を使用するのが好ましい。更にこれらの熱可塑性樹脂を、単独で用いて不織布を形成しても、必要に応じて複数のものを混合して不織布を形成するようにしても良い。
【0055】
樹脂間不織布層(3)は、床材製品として不可欠な寸法安定性を付与するとともに、異組成の中間樹脂層(2)及び裏打ち樹脂層(4)を高い接着強度で接着することができる。すなわち樹脂間不織布層(3)には、後述するように、中間樹脂層(2)及び裏打ち樹脂層(4)の各樹脂成分が含浸して絡み付いた構造を有しており、いわゆるアンカー効果によって、両樹脂層(2)(4)が十分な強度で接着するものである。
【0056】
樹脂間不織布層(3)を構成する不織布としては、目付が10〜120g/m2 のもの、好ましくは、下限値が15g/m2 以上、上限値が50g/m2 以下のものを使用するのが良い。すなわち、この目付が小さ過ぎる場合には、良好な寸法安定性を得ることが困難になるばかりか、樹脂成分の絡み付きが不十分となって、中間樹脂層(2)及び裏打ち樹脂層(4)を、十分な強度で接着するのが困難になる恐れがある。また目付が大き過ぎる場合には、中間樹脂層(2)及び裏打ち樹脂層(4)の樹脂成分の含浸が不十分となり、両樹脂層(2)(4)を、十分な強度で接着するのが困難になる恐れがある。
【0057】
また床材(10)の寸法安定性を、より一層向上させるため、樹脂間不織布層(3)の不織布には、ネット状のガラス繊維からなる補強部材を接着して積層しておくのが好ましい。
【0058】
本発明において、裏打ち樹脂層(4)の下面側には、裏面不織布層(5)が積層されている。この不織布層(5)としては、上記樹脂間不織布層(3)と同様の素材のものを好適に使用でき、特に燃焼時の安全性を考慮すると、PP樹脂、PET樹脂からなるものを使用するのが望まれる。
【0059】
裏面不織布層(5)は、床材施工時における床下地上の接着剤を含浸させることにより、床材(10)の床下地に対する接着性を向上させるとともに、床材(10)の表裏間の張力バランスを図り、床材に有害な反りが発生するのを防止するものである。
【0060】
裏面不織布層(5)は、後述するように、裏打ち樹脂層(4)の樹脂成分が含浸して絡み付いた構造を有しており、アンカー効果によって、裏打ち樹脂層(4)に十分な強度で接着している。
【0061】
裏面不織布層(5)を構成する不織布としては、目付が10〜100g/m2 のもの、好ましくは、下限値が15g/m2 以上、上限値が50g/m2 以下のものを使用するのが良い。すなわち、この目付が小さ過ぎる場合には、強度不足により、裏面側中央が膨らむ、谷反りが発生するとともに、施工時における床下地上の接着剤の絡み付きが不十分となり、床材の床下地に対する施工接着性を十分に確保することが困難になる恐れがある。また目付が大き過ぎる場合には、強度過多により、上記と逆に、表面側中央が膨らむ、山反りが発生するとともに、床下地上の接着剤の含浸が不十分となり、床材の床下地に対する施工接着性を十分に確保することが困難になる恐れがある。
【0062】
本発明において、表面樹脂層(1)と中間樹脂層(2)との総厚み寸法は、裏打ち樹脂層(4)の厚み寸法よりも小さく設定するのが良い。具体的には、表面樹脂層(1)の厚みを「T1」、中間樹脂層(2)の厚みを「T2(樹脂間不織布層への含浸部を含む)」、裏打ち樹脂層(4)の厚みを「T4(不織布層への含浸部を含む)」としたとき、T1+T2≧T3、より好ましくはT1+T2>T3の関係が成立するように、各樹脂層(1)(2)(4)の厚みを調整するのが良い。すなわちこの関係が成立しない場合には、各樹脂層間の厚さバランスの乱れにより、有害な反りが発生する恐れがある。
【0063】
本発明の床材(10)は、以上のような構成を有しており、例えば周知の押出成形を利用して製造することができる。
【0064】
すなわち、必要に応じてガラス繊維により強化された熱可塑性樹脂の不織布(樹脂間不織布層)を支材として、その一面(上面側)に、中間樹脂層(2)としての組成物を押出ラミネートにより溶融積層して、樹脂間不織布層(3)上に中間樹脂層(2)が積層された第1の積層体を得る。
【0065】
この押出ラミネート(押出塗工)においては、中間樹脂層(2)を構成する溶融状態の樹脂成分の一部が、樹脂間不織布層(3)に含浸して絡み付き、その状態で冷却固化されて、樹脂間不織布層(3)が中間樹脂層(2)に十分な強度で接着する。
【0066】
次に、上記第1の積層体を支材として、その中間樹脂層(2)上に、表面樹脂層(1)としての組成物を押出ラミネートにより溶融積層して、第2の積層体を得る。
【0067】
なお上記したように、表面樹脂層(1)と中間樹脂層(2)とは同組成の樹脂により構成されて、互いに良好な相溶性を有しているため、両層(1)(2)は、十分な強度で接着する。
【0068】
続いて、上記第2の積層体を支材として、その樹脂間不織布層(3)の下面側に、裏打ち樹脂層(4)としての組成物を押出ラミネートにより溶融積層すると同時に、その溶融状態の裏打ち樹脂層(4)の下面側に、裏面不織布層(5)としての不織布を貼り合わせる。
【0069】
このラミネート時においては、裏打ち樹脂層(4)を構成する溶融状態の樹脂成分の一部が、樹脂間不織布層(3)及び裏面不織布層(5)に含浸して絡み付き、その状態で冷却固化される。従って、裏打ち樹脂層(5)が、樹脂間不織布層(3)を介して、中間樹脂層(2)に十分な強度で接着するとともに、裏面不織布層(5)が裏打ち樹脂層(5)に十分な強度で接着する。
【0070】
こうして本発明の床材(10)が製造される。
【0071】
以上のように、本発明の床材は、通常フィルムやシートを製造している周知のTダイによる押出機を利用して、つまり、特殊な装置や、複雑な工程を必要とせずに、簡単に製造でき、コストを削減することができる。
【0072】
しかも、床材を構成する各層(1)〜(5)が互いに十分な強度で接着しているので、床材として高い品質を得ることができる。
【0073】
更に本発明は、表面樹脂層(1)としてエチレン系アイオノマー樹脂を使用するとともに、中間樹脂層(2)としてエチレンと不飽和カルボン酸の共重合体を使用しているため、良好な耐摩耗性、耐薬品性、耐汚染性及び意匠性を得ることができ、床材として、優れた性能を有している。更に樹脂間不織布層及び裏面不織布層を形成することにより、良好な寸法安定性、形態安定性及び施工接着性を得ることができ、床材として、より一層優れた品質を得ることができる。
【0074】
また各樹脂層(1)(2)(4)として、ノンハロゲンのオレフィン系樹脂を使用しているため、燃焼時に有毒ガスの発生を低く抑えることができ、燃焼安全性に優れるとともに、リサイクルも可能であり、環境問題にも十分に対処することができる。
【0075】
【実施例】
以下、本発明に関連した実施例、及びその効果を立証するための比較例について説明する。
【0076】
【表1】
【0077】
<実施例1>
上表1に示すように、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体としてのエチレン・メタクリル酸エステル(三井・デュポンケミカル株式会社製 商品名「ニュークレル」)68重量部と、無機充填剤としての炭酸カルシウム30重量部と、着色顔料2重量部とが配合された中間樹脂層用の組成物を、周知の押出機により、厚さ400μmのシート状に押出成形して、目付40g/m2 のポリエステル繊維不織布からなる樹脂間不織布層の一面(上面)に溶融積層し、第1の積層体を得た。
【0078】
エチレン系アイオノマー樹脂(三井・デュポンケミカル株式会社製 商品名「ハイミラン」)98重量部に、セルロースを主原料とした角状柄材(ダイヤ工業株式会社製 商品名「ナジフレーク」)2重量部が添加された上面樹脂層用の組成物を、周知の押出機により、厚さ300μmのシート状に押出成形して、上記第1の積層体における中間樹脂層上に溶融積層して、第2の積層体を得た。
【0079】
エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)35重量部に、無機充填剤としての炭酸カルシウム59重量部と、フタル酸ジオクチル(DOP)5重量部と、顔料1重量部とが添加された裏打ち樹脂層用の組成物を、周知の押出機により、厚さ1300μmのシート状に押出成形して、上記第2の積層体における樹脂間不織布層の他面(下面)に溶融積層すると同時に、押出成形された裏打ち樹脂層の下面に、裏面不織布層としての目付20g/m2 のポリエステル繊維不織布を貼り合わせて圧着し、実施例1の床材サンプルを得た。
【0080】
<実施例2>
樹脂間不織布層として、ネット状のガラス繊維からなる補強部材が積層一体化された目付40g/m2 のポリエステル繊維不織布を用いた点以外は、上記実施例1と同様にして、実施例2の床材サンプルを得た。
【0081】
<比較例1>
裏面不織布層を省略した点以外は、上記実施例1と同様にして、比較例1の床材サンプルを得た。
【0082】
<比較例2>
樹脂間不織布層を省略した点以外は、上記実施例1と同様にして、比較例2の床材サンプルを得た。
【0083】
[評価試験]
上記各床材サンプルに対し、下記の試験を行った。
【0084】
1.耐摩耗性
JIS A 1453による建築材料及び建築構成部分の摩擦試験方法に準じて、上記各床材サンプルの表面に、所定の研磨紙を巻き付けた摩耗輪を使用し、テーパ摩耗試験機にて1000回転させ、摩耗減量(g)を測定した。
【0085】
そしてその摩耗減量が0.3g以下のものを合格「○」とした。
【0086】
2.耐汚染性
JIS A 5705によるビニル系床材の汚染性試験に準じて、上記各床材サンプルの表面に汚染材料を2ml滴下し、24時間静置して、中性洗剤を含む水で洗浄し、更にアルコールで洗浄した後、ガーゼで拭き取って、1時間放置後、目視により滴下部分の色、光沢及び膨れの変化を観察した。
【0087】
そしてその観察により変化のないものを合格「○」とした。
【0088】
3.柔軟性
上記各床材サンプルを5cm×15cmのサイズにそれぞれ裁断してサンプル片を得、各サンプル片を、標準状態(20±2℃、65±2%RH)で24時間以上放置した後、20±2℃の室温条件で、図2(a)に示すように、サンプル片(20)の長辺方向に13cm間隔をおいて配置された直径12mmの支点(21)(21)上に静置する。続いて図2(b)に示すように、支点(21)(21)間の中央にある加圧子(22)によりサンプル片(20)の上から、50mm/分の速度で20mm圧縮し、そのときの強度を測定した。
【0089】
そしてその強度が0.4kgf以下のものを合格「○」とした。
【0090】
4.寸法安定性
JIS A 5705によるビニル系床材の加熱による長さ変化試験に準じて、上記各床材サンプルを80℃で6時間加熱した後、室内に1時間静置し、加熱前の長さに対する変化率を測定した。
【0091】
そして1.0%の長さ変化率のものを良好(合格)「○」とし、特に0.5%以下の長さ変化率のものを秀逸(合格)「◎」とした。また1.0〜2.0%の長さ変化率のものを不良(不合格)「△」とした。
【0092】
5.剥離強度
上記各床材サンプルを5cm×15cmのサイズにそれぞれ裁断してサンプル片を得、各サンプル片を、その長辺の一端から5cmだけ剥離し、その剥離した部分を引張試験機のつかみ部に挟んで、200mm/分の速度で引っ張り、そのときの強度を測定した。
【0093】
そしてその強度が常態で5kgf以上のものを合格「○」とし、5kgf未満のものを不合格「×」とした。
【0094】
6.製品形状
上記各床材サンプルを50cm×50cmの正方形にそれぞれ裁断してサンプル片を得、各サンプル片を、厚さ3mm以上のステンレス鋼板の上に置き、水平にして標準状態(20±2℃、65±2%RH)で24時間以上放置した後、水平な試験台の上に載置し、各試料の四隅と試験台の隙間の大きさを測定した。
【0095】
そして各サンプル片四隅における表面側又は裏面側への隙間の合計が、2cm以下のものを合格「○」とし、2cm未満のものを不合格「×」とした。
【0096】
7.施工接着性
JIS A 5536による90度剥離試験方法に準じ、上記各床材サンプルを25mm×200mmの大きさにそれぞれ裁断してサンプル片を得、各サンプル片を、70mm×150mmの大きさで厚さ5〜8mmの石綿スレート(フレキシブル板)に接着剤で貼り合わせた試験体をそれぞれ作製した。更に各試験体を、剥離角度が90±10度になるように接着部分の残りが約25mm以下になるまで引張速度200mm/分で剥離し、強度を測定した。
【0097】
そしてその強度が常態で2.5kgf以上のものを合格「○」とし、2.5kgf未満のものを不合格「×」とした。
【0098】
【表2】
【0099】
[評価]
上記各試験による評価結果を上表2に示す。
【0100】
上表2に示すように、本発明に関連した実施例1、2のものは、いずれの試験においても、優れた評価が得られ、床材として高い品質を有しているのが判る。特に実施例2のものは、寸法安定性に、より一層優れた評価が得られ、より一層高い品質を有しているのが判る。
【0101】
これに対し、本発明の要旨を逸脱する比較例1、2のものは、寸法安定性、剥離強度、製品形状、施工接着性の評価に劣っているのが判る。
【0102】
【発明の効果】
以上のように、本第1の発明の床材によれば、各層が十分な強度で接着されるとともに、周知の押出機等の汎用装置を用いて、簡単に製造できてコストの削減を図ることができ、しかも燃焼時に有毒ガスの発生が少ない上更に、床材として不可欠な耐摩耗性、耐薬品性、耐汚染性、寸法安定性、形状安定性、柔軟性、施工接着性に優れているという効果がある。
【0103】
また第1の発明において、各樹脂層を、特定の成分の組成物により構成する場合には、上記の効果を、より確実に得ることができるという利点がある。
【0104】
更に第1の発明において、不織布層を、特定の素材により構成する場合には、上記の効果を、一層確実に得ることができるという利点がある。
【0105】
また第1の発明において、各樹脂層を特定の厚みに調整する場合には、床材表面側と裏面側との間のバランスが図られて、有害な反り等が発生せず、形態安定性を一段と向上させることができるという利点がある。
【0106】
本第2の発明の床材の製造方法は、上記第1の発明の床材の製造プロセスの一態様を特定するものであり、上記の効果を有する床材を製造することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に関連した床材を示す模式断面図である。
【図2】柔軟性の評価試験方法を説明するための側面図である。
【符号の説明】
1…表面樹脂層
2…中間樹脂層
3…樹脂間不織布層
4…裏打ち樹脂層
5…裏面不織布層
10、20…床材
Claims (11)
- エチレン系アイオノマー樹脂を主成分とする表面樹脂層と、前記表面樹脂層の下面側に積層され、エチレンと不飽和カルボン酸の共重合体を主成分とする中間樹脂層と、
前記中間樹脂層の下面側に積層され、オレフィン系樹脂を主成分とする裏打ち樹脂層と、
前記中間樹脂層と前記裏打ち樹脂層との間に、これらの両層の樹脂成分を含浸させた状態で介在され、熱可塑性樹脂製の不織布からなる樹脂間不織布層と、
前記裏打ち樹脂層の下面側に、その裏打ち樹脂層の樹脂成分を含浸させた状態で積層され、熱可塑性樹脂製の不織布からなる裏面不織布層とを備える床材。 - 前記表面樹脂層が、総量を100重量部として、エチレンと不飽和カルボン酸の共重合体が10重量部以下、柄材が15重量部以下、顔料が5重量部以下含まれる組成物からなる請求項1記載の床材。
- 前記中間樹脂層が、総量を100重量部として、無機充填剤が20〜60重量部、顔料が0.1〜5重量部含まれる着色性の組成物からなる請求項1又は2記載の床材。
- 前記裏打ち樹脂層が、総量を100重量部として、無機充填剤が50〜70重量部、可塑剤が10重量部以下含まれる組成物からなる請求項1ないし3のいずれかに記載の床材。
- 前記樹脂間不織布層が、目付10〜120g/m2 の不織布からなる請求項1ないし4のいずれかに記載の床材。
- 前記樹脂間不織布層が、ガラス繊維からなる補強部材を含む請求項1ないし5のいずれかに記載の床材。
- 前記裏面不織布層が、目付10〜100g/m2 の不織布からなる請求項1ないし6のいずれかに記載の床材。
- 前記樹脂間不織布層及び裏面不織布層としての不織布が、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル繊維からなる請求項1ないし7のいずれかに記載の床材。
- 前記表面樹脂層の厚みが0.1〜1mm、前記中間樹脂層の厚みが0.1〜1mm、前記裏打ち樹脂層の厚みが1〜5mmに設定されてなる請求項1ないし8のいずれかに記載の床材。
- 前記表面樹脂層と前記中間樹脂層との総厚み寸法が、前記裏打ち樹脂層の厚み寸法よりも小さく設定されてなる請求項1ないし9のいずれかに記載の床材。
- 熱可塑性樹脂製の不織布からなる樹脂間不織布層の上面側に、エチレンと不飽和カルボン酸の共重合体を主成分とする中間樹脂層を押出塗工して、積層体を得る工程と、
前記積層体における中間樹脂層の上面側に、エチレン系アイオノマー樹脂を主成分とする表面樹脂層を押出塗工する工程と、
前記積層体における樹脂間不織布層の下面側に、オレフィン系樹脂を主成分とする裏打ち樹脂層を押出塗工するとともに、その裏打ち樹脂層の下面側に、熱可塑性樹脂製の不織布からなる裏面不織布層を積層する工程とを含む床材の製造方法。
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