JP2600570B2 - 複合シート - Google Patents

複合シート

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JP2600570B2
JP2600570B2 JP6699093A JP6699093A JP2600570B2 JP 2600570 B2 JP2600570 B2 JP 2600570B2 JP 6699093 A JP6699093 A JP 6699093A JP 6699093 A JP6699093 A JP 6699093A JP 2600570 B2 JP2600570 B2 JP 2600570B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築・構築用部材、家
具等に用いられる合成樹脂被覆板に使用される耐水性、
耐薬品性、耐腐食性、表面平滑性に優れた複合シートに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より木材、木質合板、パーティクル
ボード、ファイバーボード、レジンボード等を基板と
し、その表面に耐水性、耐薬品性、耐腐食性及び表面性
に優れた合成樹脂被覆を形成する方法として、塗料の塗
布、接着剤によるフィルム貼合せ等が行われている。し
かし、これらの方法では接着剤を塗布するための工程が
複雑で、設備費、加工費も高くなり、しかも接着剤中の
溶剤や廃液による公害の発生、作業環境の悪化、接着性
の不足、ピンホールの発生等の問題があった。更には、
各種合成樹脂被覆板として使用中に外界から受ける衝撃
や使用環境によっては表面層が浮き上がったり剥がれ落
ちたりして、その合成樹脂被覆層の耐久性に問題があっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ピンホール
のない、耐水性、耐薬品性、表面平滑性に優れた合成樹
脂被覆板を容易に製造することができる合成樹脂被覆板
用の複合シートの提供、特に、合成樹脂被覆合板製造時
に、合板製造と同時に合成樹脂被覆板が製造可能となる
複合シートの提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題は、不織布、接
着性ポリオレフィン層、低融点ポリプロピレン層および
高融点ポリプロピレン層からなる合成樹脂被覆板用複合
シート、特に、低融点ポリプロピレン層および高融点ポ
リプロピレン層として2層フィルムを用い、接着性ポリ
オレフィン層が溶融押出法により成形された合成樹脂被
覆板用複合シートにより解決される。
【0005】以下、本発明につき、詳細に説明する。 [不織布]本発明に用いられる不織布は、接着性ポリオ
レフィンとの接着性が良好であり、かつ、合板接着用の
接着剤との接着も良好であることが必要とされる。これ
らの接着は、不織布中に接着性ポリオレフィンや合板接
着用の接着剤がくい込むいわゆるアンカー効果もある
が、ヒドロキシ基、エステル基、アミド基のような極性
基をもつものが接着力が強く望ましい。これらの条件を
満足する材料として、ポリエステル、セルロース、セル
ローズアセテート、ポリアミド等があげられるが、特に
セルロースが望ましい。また、これら不織布には不織布
の強度や耐水性を強化するための各種添加剤を必要に応
じて含有せしめる事ができる。
【0006】[接着性ポリオレフィン]次に、本発明に
用いられる接着性ポリオレフィンとしては、各種のもの
があるが、通常はカルボン酸基(酢酸基、アクリル酸
基、メタクリル酸基、フマル酸基、イタコン酸基な
ど)、カルボン酸金属塩基(ナトリウム塩、カルシウム
ウ塩、マグネシウム塩、亜鉛塩など)、カルボン酸エス
テル基(メチルエステル基、エチルエステル基、プロピ
ルエステル基、ブチルエステル基、ビニルエステル基な
ど)、酸無水物基(無水マレイン酸基など)およびエポ
キシ基から選ばれた少なくとも一種の官能基を有する変
性ポリオレフィンである。
【0007】このような接着性ポリオレフィンの具体例
としては、エチレン/アクリル酸共重合体、エチレン/
メタクリル酸共重合体、エチレン/フマル酸共重合体、
エチレン/メタクリル酸/メタクリル酸亜鉛共重合体、
エチレン/アクリル酸/メタクリル酸ナトリウム共重合
体、エチレン/アクリル酸イソブチル/メタクリル酸/
メタクリル酸亜鉛共重合体、エチレン/メタクリル酸メ
チル/メタクリル酸/メタクリル酸マグネシウム共重合
体、エチレン/アクリル酸エチル共重合体、エチレン/
酢酸ビニル共重合体、エチレン/メタクリル酸グリシジ
ル共重合体、エチレン/酢酸ビニル/メタクリル酸グリ
シジル共重合体、無水マレイン酸グラフトポリエチレ
ン、アクリル酸グラフトポリエチレン、無水マレイン酸
グラフトポリプロピレン、アクリル酸グラフトポリプロ
ピレン、フマル酸グラフトポリプロピレン、無水マレイ
ン酸グラフトエチレン/プロピレン共重合体、アクリル
酸グラフトエチレン/プロピレン共重合体、フマル酸グ
ラフトエチレン/1−ブテン共重合体、エチレン/1−
ヘキセン/イタコン酸共重合体、エチレン/プロピレン
/エンドビシクロ[2.2.1]−5−ヘプテン−2,
3−無水ジカルボン酸共重合体、エチレン/プロピレン
/メタクリル酸グリシジル共重合体、無水マレイン酸グ
ラフトエチレン/プロピレン/1,4−ヘキサジエン共
重合体、フマル酸グラフトエチレン/プロピレン/ジシ
クロペンタジエン共重合体、マレイン酸グラフトエチレ
ン/プロピレン/ノルボルナジエン共重合体およびアク
リル酸グラフトエチレン/酢酸ビニル共重合体などであ
り、これらの変性ポリオレフィンを単独で使用してもよ
く、また二種以上を併用することも可能である。
【0008】これら接着性ポリオレフィンの中でも特
に、ポリプロピレンを酸無水物により変性した、融点が
133〜163℃のグラフト重合体が望ましく、好まし
くは融点が135〜150℃、更に好ましくは融点が1
35〜145℃の、プロピレンエチレンランダム共重合
体の変性グラフト重合体が好適である。融点が133℃
未満では得られる複合シートの耐熱性が不十分で、合板
への貼合時の加熱により、低融点ポリプロピレン層との
間で気泡が発生し、外観を損ね好ましくない。また、融
点が163℃を超えると、ポリプロピレン層とのラミ接
着力が低くなる傾向があり好ましくない。
【0009】また、本発明で用いられる接着性ポリオレ
フィンの重合度は特に制限はないが、通常メルトフロー
レート(以下MFRと略称するが、測定条件はJIS−
K−7210の条件14による)が0.01〜100g
/10分の範囲内にあるものを任意に選択できるが、
0.1〜20g/10分が好ましく、特に1〜15g/
10分が最適である。
【0010】本発明に用いられる接着性ポリオレフィン
には、一般的に使用されている酸素、熱及び紫外線に対
する安定剤、即ち酸化防止剤や耐候剤等や、加工性改良
剤、充填剤、顔料等の添加剤や、加工性改良樹脂、粘着
付与樹脂、柔軟付与樹脂のごとき添加物を、接着性ポリ
オレフィンの目的を損なわない範囲で配合してもよい。
【0011】[ポリプロピレン層]本発明に用いられる
ポリプロピレン層は、融点の異なる2種類のポリプロピ
レンを用いた2種2層の低融点ポリプロピレン層および
高融点ポリプロピレン層からなる。融点が異なる2種類
のポリプロピレンは、プロピレン単独重合体、プロピレ
ンエチレンランダム共重合体、プロピレンエチレンブロ
ック共重合体等から選ぶことが出来る。低融点ポリプロ
ピレン層は、接着性ポリオレフィン層と高融点ポリプロ
ピレン層との間に位置し、融点が接着性ポリオレフィン
と近いプロピレンエチレンランダム共重合体が好まし
い。低融点ポリプロピレンの融点が接着性ポリオレフィ
ンの融点に比べ、高くなればなるほど押出ラミネ−ト時
の両者の界面の相溶性が悪くなり、ラミ接着力は低下す
る傾向にある。プロピレンエチレンランダム共重合体の
融点は150℃以下が好ましく、好適には145℃以下
である。
【0012】高融点ポリプロピレン層は、融点が高く、
耐熱性の良いプロピレン単独重合体が好適であり、融点
は159℃以上が好ましい。融点が低いと複合シートの
押出ラミネート時に高いラミ接着力を得るためには高温
度で押出ラミネートをする必要があり、また、複合シー
トの合板貼合時に工程のサイクルアップのために高温度
で接着剤を硬化させる必要があるため、ポリプロピレン
層の透明性や平滑性が低下し、外観を損ねてしまう。
【0013】本発明に用いられるポリプロピレン層は、
融点の異なる2種類のポリプロピレンを用いた2種2層
の低融点ポリプロピレン層および高融点ポリプロピレン
層からなり、一般的には2種2層の共押出成形フィルム
が用いられる。フィルムの押出成形には、Tダイフィル
ム成形機やインフレ−ションフィルム成形機のどちらを
用いても良く、冷却方式もロ−ル冷却や水冷却、空気冷
却いづれの方式を採用しても良いが、フィルムの透明性
や平滑性の点から、Tダイフィルム・ロ−ル冷却成形機
を用いて製造されたキャスティングフィルムが好まし
い。
【0014】ポリプロピレン層には、一般的に使用され
ている酸素、熱及び紫外線に対する安定剤、加工性改良
剤、滑剤、充填剤、顔料等の添加剤のほか、透明化剤、
スリップ剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、剥離性
付与剤のごとき添加物や顔料を、必要に応じて必要な層
に配合してよい。さらに、ポリプロピレン層の表面には
必要に応じてコロナ放電処理やアンカーコート処理等の
前処理を施してもよい。
【0015】[厚み] 本発明の複合シ−トの厚みは不
織布と接着性ポリオレフィン層とポリプロピレン層の合
計厚みとなる。しかし、接着性ポリオレフィンは不織布
に染み込むため、実際の合計厚みは薄くなる。合計厚み
が薄すぎると合板の表面保護層としての耐久性に劣り、
合計厚みが厚すぎるとコスト高になり好ましくない。不
織布の厚みが示される事は稀で、一般に単位面積当たり
の重さ(目付けと呼称する)で示される事が多い。即
ち、不織布の目付けは10〜200g/m2 が好まし
い。更に好ましくは目付けは20〜80g/m2 であ
る。目付けが10g/m2 未満ではラミネ−ト樹脂と接
着剤の染み込みのコントロ−ルが難しく充分な合板への
貼合強度を得るのはかなり難しいとともに、ラミネ−ト
時に不織布が切断したりラミネ−ト樹脂の裏写りが多
く、最適な複合シ−トを得られにくい。また、目付けが
200g/m2 を超えるとラミネ−ト樹脂及び接着剤の
染み込みが不充分になり合板への貼合強度が充分でな
く、最適な染み込みを得るためにはより多くの樹脂と接
着剤が必要となり、コスト高になり好ましくない。接着
性ポリオレフィンの厚みは10〜150μmが好まし
い。更に好ましくは厚みは20〜80μmである。接着
性ポリオレフィンの厚みが10μm未満では不織布とポ
リプロピレン層への充分な接着性が得られない。また、
150μmを超えるとコスト高になり好ましくない。ポ
リプロピレン層の厚みは10〜150μmが好ましい。
更に好ましくは厚みは20〜80μmである。ポリプロ
ピレン層の厚みが10μm未満では合板の表面保護層と
しての耐久性に劣り好ましくない。また、厚みが150
μmを超えるとコスト高になり好ましくない。さらに、
このポリプロピレン層の2層のうち高融点の表面層の厚
みのポリプロピレン層全体の厚みに対する比率は20〜
95%が好ましい。更に好ましくは比率は50〜90%
である。20%未満では合板の表面保護層としての耐久
性に劣り好ましくなく、95%を超えると均一な比率の
2層のフィルムを得ることが難しくなり好ましくない。
【0016】[ラミネート加工]本発明の複合シートを
製造するためには、押出ラミネート法が好ましく、表面
が繊維状のため接着剤の塗布が難しい不織布と熱可塑性
である樹脂層の貼合には、押出ラミネ−トのサンドイッ
チ方式が最適である。押出ラミネ−トには、ー般的な押
出機とラミネーターが使用でき、例えば30〜300m
/分で供給される不織布の片面に、接着性ポリオレフィ
ン層を溶融押出し、さらにこの接着性ポリオレフィン層
を挟み込む様にポリプロピレン層を供給し、冷却ロール
と押付けロールとの間で圧着接合する、いわゆるサンド
イッチ方式の押出ラミネートを行い、出来上がった複合
シ−トをロ−ル状に巻き取る方法があげられる。
【0017】接着性ポリオレフィンの溶融押出温度は、
ダイ直下において一般的に200〜330℃であり、と
りわけ250〜320℃が好ましい。200℃未満では
接着性ポリオレフィンの不織布への染み込みが悪くなる
とともに、ポリオレフィン層との融着効果が低下し好ま
しくない。また330℃を超えると接着性ポリオレフィ
ンの分解反応が激しくなり、安定した押出ラミネートが
でき難くなり好ましくない。
【0018】本発明においては、Tダイから押し出され
た接着性ポリオレフィンの溶融膜が不織布及び低融点ポ
リプロピレン層に接するまでのエア−ギャップ間におい
て、この接着性ポリオレフィン層の両表面にオゾンガス
を吹き付けて、接着性ポリオレフィン層と不織布間及び
接着性ポリオレフィン層と低融点ポリプロピレン層間の
ラミ接着力を増大させる方法をとっても良い。また、不
織布及び低融点ポリプロピレン層の接着表面には、コロ
ナ放電処理、アンカーコート処理等の前処理を施し、不
織布と接着性ポリオレフィン層間及び低融点ポリプロピ
レンフィルムと接着性ポリオレフィン層間のラミ接着力
を増大させる方法をとっても良い。
【0019】冷却ロールの表面仕上げ粗度はマット仕上
げ・セミマット仕上げ・ミラー仕上げのいずれを用いて
も良く、ポリプロピレン層のシワ防止の為にはマットあ
るいはセミマット仕上げの方が望ましい。また、押付け
ロールの表面ゴム質はシリコンゴム・ネオプレンゴム等
様々な種類が有りいずれを用いても良いが、押付け力に
よっては接着性ポリオレフィンが不織布の繊維間隙をか
ら染みだす恐れが有るため、樹脂剥離性の良いシリコン
ゴムやテフロンテープ・テフロンシートを被覆した物を
用いるのが望ましい。さらに、押付けロールの押付け力
は、接着性ポリオレフィンの不織布へのしみ込み度合い
を大きく左右する事から、適度な押付け力を設定するの
が好ましい。押付け力が弱いと接着性ポリオレフィンの
不織布繊維間へのしみ込みが少なく、充分なラミ接着力
が得られない場合があり好ましくない。押付け力が強い
と接着性ポリオレフィンの不織布繊維間へのしみ込みが
多く、複合シートを合板に貼合するときに用いる接着剤
の不織布へのしみ込みを阻害し、複合シートの充分な合
板接着力が得られない場合があり好ましくない。
【0020】[貼合加工]本発明で得られる複合シート
は特に合成樹脂被覆合板の製造に好適に使用される。す
なわち、合板製造時に接着剤を介して積層された木板を
プレス成形するときに、本発明で得られる複合シートを
同時にプレス成形すると、1回のプレス成形で複合シー
トが合板に接着されると同時に合成樹脂被覆合板が製造
できる。
【0021】木板と複合シートの間に使用される接着剤
は合板のプレス成形条件で接着機能を持てばよく、特に
限定されないが、例えば、メラミン樹脂、ユリア樹脂、
フェノール樹脂、レゾルシン樹脂、フラン樹脂、エポキ
シ樹脂等の熱硬化性樹脂やポリ酢酸樹脂等の熱可塑性樹
脂が使用でき、特にメラミン−ユリア樹脂、メラミン−
フェノール樹脂が好適である。
【0022】
【実施例】以下、実施例及び比較例をあげて本発明をさ
らに詳細に説明する。尚、実施例及び比較例中の層間接
着、コンクリート剥離性は以下の要領で評価した。 (1)層間接着:合成樹脂被覆板を製造し、2.5cm
×30cmのサンプルを切り出し、この中から1cm幅
でポリプロピレン層を接着性ポリオレフィン層から剥離
させ、その剥離強度を引張試験機にて測定した。その
際、剥離角度は90度で剥離速度は50mm/分で測定
した。剥離強度が700g/cm以上のものが複合シー
トとして好適である。 (2)コンクリート剥離性:合成樹脂被覆板を製造し、
20cm×20cmのサンプルを2枚切り出し、合成樹
脂表面同士を上下に合わせたその間に、生のコンクリー
トを適量挟み込み、室内でコンクリートを乾燥・硬化さ
せる。充分乾燥硬化したコンクリートから合成樹脂被覆
板を剥離させ、その剥離性と合成樹脂表面のコンクリー
ト付着を確認した。 ○:合成樹脂被覆板がコンクリートから容易に剥離し、
合成樹脂表面にコンクリートの付着が認められない。 ×:合成樹脂被覆板がコンクリートから容易に剥離する
も、合成樹脂表面にコンクリートの付着があるもの。 ○であることが必要である。
【0023】実施例1 不織布としては目付40g/m2 のセルロース系不織布
(旭化成工業(株)製「ベンリーゼ」)を使用し、ポリ
プロピレン層としては融点160℃と135℃の2種の
ポリプロピレンを共押出した50μmのキャスティング
フィルムを使用し、接着性ポリオレフィンとしては密度
0.91g/cm3 、MFR12g/10分、融点13
5℃、無水マレイン酸含量0.2重量%の変性ポリプロ
ピレンを溶融押出ししサンドイッチラミネート成形を行
い、複合シートを得た。接着性ポリオレフィンの押出は
口径90mm、L/D=32の押出機を使用し樹脂温度
290℃、ラミネート速度60m/分、厚み50μmの
条件で成形した。押付けロールはネオプレンゴムの回り
に厚み0.5mmのテフロンチューブを巻き付けた物を
空気圧5kg/cm2 で押しつけ使用した。
【0024】合板にメラミン−ユリア樹脂接着剤を15
0g/m2 で塗布し、複合シートの不織布面が接着剤に
接触するようにして、室温で15分間プレス後、加熱プ
レス機上に移し120℃4分間加圧して、合成樹脂被覆
合板を得た。得られた合成樹脂被覆合板の層間強度とコ
ンクリート剥離性を評価した結果、共に問題なく良好な
結果を得た。結果を表1に示した。
【0025】実施例2 接着性ポリオレフィンとしては密度0.91g/cm
3 、MFR10g/10分、融点148℃、無水マレイ
ン酸含量0.2重量%の変性ポリプロピレンを溶融押出
しした以外は、実施例1と同様にサンドイッチラミネー
ト成形を行い複合シートを得て、実施例1と同様に合成
樹脂被覆合板を得た。得られた合成樹脂被覆合板の層間
強度とコンクリート剥離性を評価した結果、共に問題な
く良好な結果を得た。
【0026】比較例1 ポリプロピレン層としては融点160℃のポリプロピレ
ンの50μm単層キャスティングフィルムを使用した以
外は、実施例1と同様にサンドイッチラミネート成形を
行い複合シートを得て、実施例1と同様に合成樹脂被覆
合板を得た。得られた合成樹脂被覆合板の層間強度とコ
ンクリート剥離性を評価した結果、コンクリート剥離性
は良好であったが、層間強度が390g/cmであり強
度的に問題があった。
【0027】比較例2 ポリプロピレン層としては融点135℃のポリプロピレ
ンの50μm単層キャスティングフィルムを使用した以
外は、実施例1と同様にサンドイッチラミネート成形を
行い複合シートを得て、実施例1と同様に合成樹脂被覆
合板を得た。得られた合成樹脂被覆合板の層間強度とコ
ンクリート剥離性を評価した結果、層間強度は良好であ
ったが、コンクリート剥離性が劣り好ましくない。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】合成樹脂被覆板に好適な、耐水性、耐薬
品性、耐腐食性、表面平滑性に優れ、さらに、コンクリ
ート剥離性にも優れた、層間強度の頑強な合成樹脂被覆
板用の複合シートが得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 茂木 義博 神奈川県川崎市川崎区千鳥町3番2号 昭和電工株式会社 川崎樹脂研究所内 (56)参考文献 特開 昭57−104754(JP,A) 特開 昭62−189145(JP,A) 特開 平2−62239(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不織布、接着性ポリオレフィン層、低融
    点ポリプロピレン層および高融点ポリプロピレン層から
    なる合成樹脂被覆板用複合シート。
  2. 【請求項2】 低融点ポリプロピレン層および高融点ポ
    リプロピレン層として2層フィルムを用い、接着性ポリ
    オレフィン層が溶融押出法により成形されたことを特徴
    とする請求項1記載の合成樹脂被覆板用複合シート。
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