JP4097300B2 - Antiallergic agent - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バラ科バラ属又はアオギリ科等の植物から抽出される抗アレルギー作用を有する抽出物、及びこれを含有する医薬、化粧品、食品等に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、抗アレルギー活性を有する化合物は種々知られており、代表的なものとしては、ジソジウムクロモグリケート、ヨモギ抽出物に含まれるカフェー酸等を挙げることができる。
【0003】
一方、アレルギー反応は、アレルゲンの侵入により産生されたIgEの好塩基球、肥満細胞上のIgEレセプターへの結合が引き金となって、これらの細胞よりヒスタミン、ロイコトリエン等の化学伝達物質が放出されることにより引き起こされる。従って、IgEのIgEレセプターへの結合を阻害することができれば、これらの化学伝達物質の放出を阻止することができ、アレルギー疾患に対する有効な治療となり得る(日医雑誌、第114巻、第9号(1995)、日本医師学会;実験医学増刊号、12巻、17号(1994)、洋土社)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のジソジウムクロモグリケートは抗ヒスタミン活性を通じて抗アレルギー作用を発揮するものであり、又、カフェー酸は、5−リポキシゲナーゼ阻害活性により、アラキドン酸からのロイコトリエンの生合成を阻害することにより抗アレルギー作用を発揮するものであることから、アレルギー症状の包括的な改善という観点からは不十分なものであった。
なお、特開平2−53717号公報には、バラ科ノイバラ又はその近縁植物の偽果又は果実(エイジツ、営実)がヒアルロニダーゼ阻害活性を有することが開示され、抗アレルギー作用を有することが示唆されているが、ここに示唆されている抗アレルギー作用は、ヒスタミン遊離阻害のみであり、同様にアレルギー症状の包括的な改善という観点からは不十分なものである。
【0005】
一方、近年におけるアトピー性皮膚炎、花粉症をはじめとするアレルギー疾患の増加に伴い、化粧品、食品等に、抗アレルギー作用を付与する試みが行われている。
【0006】
しかしながら、上記の化合物はいずれも医薬品として用いられるものであり、一定量以上を摂取すると肝臓等の障害を引き起こすとともに、眠気等の副作用もあることから食品等へ添加するのには適さないという問題があった。
【0007】
従って、本発明は、IgEのIgEレセプターへの結合を阻害することにより、アレルギー症状を包括的に改善できる医薬、化粧品、食品等を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明によれば、バラ科バラ属又はアオギリ科に属する植物から抽出されて成る植物抽出物が提供される。この植物抽出物は抗アレルギー作用を有するものであるが、本発明において、上記バラ科バラ属に属する植物はバラであることが好ましい。又、上記アオギリ科に属する植物はコーラ属に属する植物であることが好ましく、コラノキであることがより好ましい。
【0009】
又、本発明によれば、上記の植物抽出物を有効成分とする抗アレルギー性医薬が提供される。
【0010】
又、本発明によれば、上記の植物抽出物を含有する化粧品、医薬部外品、食品等が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の植物抽出物は、IgEレセプターへの親和性が大きいため、IgEのIgEレセプターへの結合を競争的に阻害することにより抗アレルギー作用を示す。従って、好塩基球、肥満細胞からのヒスタミン、ロイコトリエン等の放出を阻止することができ、アレルギー症状を包括的に改善することが可能となる。
【0012】
本発明の植物抽出物は、バラ科バラ属又はアオギリ科に属する植物から抽出されるが、これらの植物から抽出したものであれば、茎、根、葉、花、種子のいずれからの抽出物であってもよい。
【0013】
抽出に用いる植物は、バラ科バラ属に属する植物としてはバラ(Rosa spp.)が好ましく、具体的には、ロサ・ガリカ(Rosa gallica)、ロサ・モスカタ(Rosa moschata)、ロサ・フォエティダ(Rosa foetida)、ロサ・ギガンテア(Rosa gigantea)、ノイバラ(Rosa multiflora)、テリハノイバラ(Rosa wichuraiana)等の野生種、又はこれらを交配して得られた園芸種の花、葉又は茎を用いることが好ましい。
【0014】
又、アオギリ科に属する植物としてはコーラ属に属する植物を用いることが好ましく、具体的にはコラノキ(Cola vera)の種子(コーラナッツ)を用いることがより好ましい。
【0015】
抽出には、水又は水とメタノール若しくはアセトン等の極性溶媒との混合溶媒が用いられ、抽出温度は室温から溶媒の沸点までの温度から適宜選択されるが、50〜70℃程度の熱水を用いることがより好ましい。
本発明の植物抽出物は、具体的には、例えば、以下のように製造される。
洗浄後、乾燥した原料を熱水と混合して破砕し、そのまま浸漬及び圧搾、又は加熱還流しながら抽出し、次いで減圧濃縮等により水を留去した後、遠心分離及び濾過、又は有機溶媒(ヘキサン、クロロホルム等)による分配及び濾過を行い、清澄抽出液を得る。
【0016】
この清澄抽出液は適宜に濃縮して液体抽出物としてもよく、又、濃縮乾固して固体抽出物としてもよい。さらには、デキストリン等の粉末助剤を添加し、噴霧乾燥又は凍結乾燥を行なうことにより、粉末抽出物としてもよい。
【0017】
本発明の植物抽出物は、医薬の成分として好適に用いることができるとともに、食品、化粧品等に添加することにより、これらに抗アレルギー機能を付与することができる。
【0018】
又、近年、肥満細胞からのヒスタミンの遊離に際し、ヒアルロニダーゼが関与していることが示唆されており、又、上記酵素は炎症反応をも促進することが示されている。
本発明の植物抽出物は、IgEレセプター阻害活性に加えて、ヒアルロニダーゼ阻害活性をも有することから、IgEレセプターをブロックするのとは異なる機作によってもアレルギー反応を抑えることができ、さらに抗炎症作用をも兼ね備えている。
【0019】
又、ヒアルロニダーゼ阻害活性を有することから、化粧品に添加した場合には、保水構造を有するヒアルロン酸の分解が阻止され、皮膚の水分含量を維持することが期待できる。さらに、食品に添加した場合には、老化に伴う体内のヒアルロン酸含量の低下を防止することができ、血管の水分含量の維持を通じて、血管の柔軟性を保つことが期待できる。
【0020】
さらに、本発明の植物抽出物は抗酸化作用をも有するため、医薬、食品等に添加した場合、酸化防止によりそれらの品質を維持できるという効果を有する。
【0021】
さらに、本発明の植物抽出物は強い抗菌作用を有するため、化粧品に抗菌作用を付与することができ、さらに、食品に添加すればその腐敗を抑えることができる。又、化膿の原因菌であるStaphylococcus aureusの増殖を効果的に抑えることから、傷口の化膿を防止することができ、傷口の化膿止め用の軟膏、噴霧剤等として用いることもできる。
又、アトピー性皮膚炎などの皮膚のアレルギー症状は、細菌によって引き起こされる場合があるため、抗菌作用を通じて、細菌に起因するアレルギー症状を抑えることができる。
【0022】
上記の作用を有することから、本発明の植物抽出物は、抗アレルギー剤、抗炎症剤若しくは消毒剤として医薬に用いることができる。
上記抽出物を含有する医薬は、抽出物をそのまま、あるいは公知の医薬用担体と共に製剤化することにより調製され、錠剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、カプセル剤、シロップ剤等の経口剤、坐剤、軟膏、噴霧剤、注射剤等の非経口剤とすることができる。
【0023】
錠剤、散剤等の経口投与のための固体組成物の調製においては、上記の抽出物が不活性な希釈剤、例えば乳糖、マンニトール、ブドウ糖、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶セルロース、デンプン、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等と混合される。
【0024】
組成物は、常法に従って、例えばステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤や繊維素グリコール酸カルシウムのような崩壊剤、ラクトースのような安定化剤、グルタミン酸またはアスパラギン酸のような溶解補助剤を含有していてもよい。錠剤は必要によりショ糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートなどの糖衣、又は胃溶性若しくは腸溶性物質のフィルムで被膜してもよい。
【0025】
シロップ剤等の経口投与のための液体組成物は、薬剤的に許容される乳濁剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤等を含んでもよく、一般的に用いられる不活性な希釈剤、例えば精製水、エタノールを含んでもよい。さらに、湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、防腐剤を含有していてもよい。
【0026】
注射剤には、無菌の水性又は非水性の、溶液剤、懸濁剤、及び乳濁剤を包含する。水性の溶液剤、懸濁剤としては、例えば注射剤用蒸留水及び生理食塩水が含まれる。非水溶性の溶液剤、懸濁剤としては、例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油のような植物油、エタノールのようなアルコール類、ポリソルベート80(商品名)の様な界面活性剤等がある。このような組成物は、さらに防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤(例えば、ラクトース)、溶解補助剤(例えば、グルタミン酸、アスパラギン酸)のような補助剤を含んでもよい。これらは例えばバクテリア保留フィルターを通す濾過、殺菌剤の配合、又は紫外線若しくは放射線の照射によって無菌化される。これらはまた無菌の固体組成物を製造し、使用前に無菌水または無菌の注射用溶媒に溶解して使用することもできる。
【0027】
又、本発明の植物抽出物は、飲料を含む、広く食品一般に添加して用いることができ、具体例としては、炭酸飲料、果実飲料、コーヒー、紅茶、茶、乳酸菌飲料、ヨーグルト、アイスクリーム、飴、ガム、菓子、パン、麺類等に好適に用いられる。
【0028】
本発明の植物抽出物が添加される化粧品としては、具体的には、石鹸、洗顔料、クリーム、乳液、化粧水、オーデコロン、ひげそり用クリーム、ひげそり用ローション、化粧油、日焼け・日焼け止めローション、日焼け・日焼け止めオイル、おしろいパウダー、ファンデーション、香水、パック、爪クリーム、エナメル、エナメル除去液、眉墨、ほお紅、アイクリーム、アイシャドー、マスカラ、アイライナー、口紅、リップクリーム及び浴用化粧品等の皮膚化粧料、シャンプー、リンス、染毛料及び頭髪用化粧品等の毛髪化粧料、並びに歯みがき等が挙げられる。又、薬用化粧品、薬用歯みがき類、浴用剤等の医薬部外品にも好適に用いることができる。
【0029】
なお、石鹸には浴槽に投入して使用されるものを含む。又、ひげそり用クリーム及びひげそり用ローションには、ひげそり時のみならずひげそり後に使用するものを含む。浴用化粧品とは、身体を清潔にする、香りを楽しむ等の目的で浴槽に投入され、又はこれに類する用法で使用されるものをいう。
【0030】
本発明の植物抽出物を含有する化粧品には、更に必要に応じて通常の化粧品に用いられる水性成分、粉末、界面活性剤、油剤、保湿剤、アルコール類、pH調整剤、防腐剤、色素、酸化防止剤、増粘剤、香料等を適宜配合することができ、乳液、クリーム、化粧水、パック、軟膏、分散剤、洗浄料等の剤形とすることができる。
【0031】
本発明の植物抽出物を用いて化粧品を調製する場合には、他の抗炎症剤、抗アレルギー成分、例えば、グリチルリチン酸等の甘草抽出成分、塩酸ジフェンヒドラミン、アズレン、ビタミンB2及びB6等と併用することにより、その効果を高めることができる。
【0032】
又、エラスチン、コラーゲン、レシチン、スクワレン等の他の保湿・美肌性化粧品成分と併用することにより、その保湿効果を一層高めることができる。
【0033】
さらに、本発明の植物抽出物は、IgEレセプターに拮抗的に結合することにより、IgEのIgEレセプターへの結合を阻害することから、医学や生化学等の分野における学術実験、医薬等の開発のための実験等において試薬として用いることができる。
【0034】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
【0035】
(実施例1) バラの花、葉、茎及びコラノキの種子(コーラナッツ)より抽出物を調製した。
まず、各試料5gを破砕して50〜70℃の熱水、100mlにて30分間抽出した。次に、濾過により抽出液を分離し、50℃にて10〜40分間、加熱濃縮した後、凍結乾燥して抽出物を得た。
【0036】
(実施例2)
(IgEレセプター阻害活性)
実施例1で得た抽出物のIgEレセプター阻害活性をELISA法にて調べた。
IgEレセプターを固着させたウェルに、最終濃度が1、0.1、0.01%(w/v)となるように調製した試料及び最終濃度が0.4μg/mlとなるようにヒトIgEを加えてインキュベーションを行った後、洗浄を行い、遊離の試料及びヒトIgEを除去した。次に、西洋ワサビパーオキシダーゼ(HRP)を結合した抗ヒトIgE抗体を濃度が0.4μg/mlとなるように加えてインキュベーションを行った後、洗浄を行い、遊離の抗ヒトIgE抗体を除去した。次に、HRPの基質としてo−フェニレンジアミン二塩酸塩(OPD)を各ウェルに注いでHRPと反応させ、発色させた後、各ウェルの吸光度をプレートリーダーにて測定した。
得られた吸光度の値に基づいてIgEレセプター阻害活性を算出した。ヒトIgEを添加しなかった場合の吸光度を発色率0%、ヒトIgEのみを添加して試料を加えなかった場合の吸光度を発色率100%として各試料の発色率を算出し、各試料の発色率を100から差し引いた値をIgEレセプター阻害率(%)とした。
【0037】
結果を表1に示す。なお、ニンジンの抽出物について、同様の方法にてIgEレセプター阻害活性を測定した値を併記する。
【0038】
【表1】
【0039】
バラの花、葉、茎及びコラノキの種子から得た抽出物は、いずれも1%及び0.1%の濃度において、IgEのIgEレセプターへの結合を効果的に阻害した。
【0040】
(実施例3)
(FACS)
実施例1で得た抽出物のIgEレセプター阻害活性をFACSにて解析した。
ヒトIgEレセプター発現組換えCHO細胞に、FITCで標識したヒトIgE及び各種濃度に調製した試料を加え、FACS解析装置にて分析を行った。なお、ニンジンからの熱水抽出物についても同様の分析を行った。結果を図1に示す。
ニンジンからの熱水抽出物はIgEレセプター阻害活性を示さなかったのに対し、バラの花及びコラノキの種子から得た抽出物は、0.05%(w/v)及び0.005%(w/v)の濃度においてIgEのIgEレセプターへの結合を効果的に阻害した。又、いずれの植物からの抽出物も細胞毒性は示さなかった。
【0041】
(実施例4)
(ヒスタミン遊離阻害活性)
実施例1で得た抽出物のヒスタミン遊離阻害活性を調べた。
常法によりヒト抹消血より分離した好塩基球に、TBS−HSAに溶解した試料を0.1%(w/v)の濃度となるように加えた後、濃度が1μg/mlとなるようにヒトIgEを加えて好塩基球を感作した。TBS−HSAにて洗浄し、遊離のヒトIgEを除去した後、濃度が3μg/mlとなるように抗ヒトIgE抗体を加えて、37℃で40分間インキュベーションを行った。上清を回収して過塩素酸で処理した後、HPLCにて上清中のヒスタミン量を測定した。
ヒスタミン遊離阻害活性の大きさ(%)は、次の式により算出した。
{1−(SR−C)/(R−C)}×100
なお、式中、Cは未処理の細胞より遊離されるヒスタミンの量を、Rは試料を加えずにヒトIgE及び抗ヒトIgE抗体により刺激した場合に遊離したヒスタミンの量を、SRは試料の存在下で抗ヒトIgE抗体により刺激した場合に遊離したヒスタミンの量を表す。
結果を表2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】
バラの花及びコラノキの種子から得た抽出物は、いずれも好塩基球からのヒスタミンの遊離を効果的に阻害した。
【0044】
(実施例5)
(ヒアルロニダーゼ阻害活性)
実施例1で得た抽出物のヒアルロニダーゼ阻害活性を調べた。
ヒアルロニダーゼを溶解した酢酸緩衝液に、1%及び0.1%(w/v)の濃度の試料を加え、37℃で20分間インキュベーションを行った。次に、酵素を活性化する目的で、酢酸緩衝液に溶解した塩化カルシウム・2水和物を加え、37℃で20分間インキュベーションを行った。次に、酢酸緩衝液に溶解した0.8mg/mlのヒアルロン酸溶液を加え、さらに、37℃で40分間インキュベーションを行った。0.4Nの水酸化ナトリウム溶液及び0.1Nのホウ酸カリウム溶液を加えて、沸騰水中に3分間放置することにより酵素反応を終了させ、さらに、p−ジメチルアミノベンズアルデヒド溶液を加えて、37℃で20分間インキュベーションを行った。585nmで吸光度を測定して、その値から、下式によりヒアルロニダーゼ阻害率を算出した。
ヒアルロニダーゼ阻害率(%)={1−(試料の値−ブランク(試料)の値)/(対照の値−ブランク(対照)の値)}×100
なお、ブランク(試料)の値は上記の操作においてヒアルロン酸溶液を加えなかった場合の値を、対照の値は上記の操作において試料を加えなかった場合の値を、又、ブランク(対照)の値は上記の操作において試料及びヒアルロン酸溶液を加えなかった場合の値を用いた。
【0045】
結果を図2に示す。なお、高いヒアルロニダーゼ阻害活性を有することが確認されているインタール(クロモグリク酸ナトリウム)について、同様の方法により測定したヒアルロニダーゼ阻害率の値を併記する。
【0046】
バラの花及びコラノキの種子から得た抽出物は、いずれも1%及び0.1%の濃度にて、高いヒアルロニダーゼ阻害活性を示した。
【0047】
(実施例6)
(抗酸化作用)
実施例1で得た抽出物の抗酸化作用を調べた。
エタノールにリノール酸を4%の濃度で溶解した基質溶液5mlに、4mlの0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)及び試料の最終濃度が100、10ppmとなるように1mlの試料液を加えた反応液を密栓試験管中で混和した。反応開始後7日目に反応液0.1mlを採取し、4.7mlの75%エタノール、0.1mlの30%チオシアン酸アンモニウム水溶液及び0.1mlの0.02M塩化第一鉄溶液(3.5%塩酸で溶解)を加え、3分経過後に500nmにおける吸光度を測定した。
結果を図3に示す。なお、上記の操作において、試料の代わりに同容量のエタノールを加えた場合の測定値をコントロールとした。又、高い抗酸化作用を有することが確認されているBHAについて、同様の方法により測定した値を併記する。
【0048】
バラの花及びコラノキの種子から得た抽出物は、100、10ppmのすべての濃度において抗酸化作用を示した。特に、バラの花から得た抽出物は、いずれの濃度においてもBHAよりも強い作用を示し、コラノキの種子の抽出物は、100ppmの濃度においてBHAよりも強い作用を示した。
【0049】
(実施例7)
(抗菌作用)
アトピー性皮膚炎に関連があるとされるCorynebacterium属の菌、Staphylococcus epidermidis、及びStaphylococcus aeruginosaについて、実施例1で得た抽出物の抗菌作用を調べた。
0、0.01、0.1、0.5、1.5%(w/v)の濃度で試料を含有する寒天培地をプレート中に調製し、各プレート当たり1.0×104個の菌をまいた。なお、寒天培地は、水1l当たり30gの寒天粉末を用い、ペプトン20g、酵母エキス10g、NaCl10gを加えて調製した。
30℃で48時間保存した後、菌の生育状況を目視にて観察し、以下の3段階による評価を行った。
+ 菌の生育が阻害された。
± 菌の生育がやや阻害された。
− 菌の生育は阻害されなかった。
結果を表3に示す。なお、ニンジンからの抽出物について、同様の方法により抗菌作用を測定した結果を併記する。
【0050】
【表3】
【0051】
ニンジンからの抽出物は、抗菌作用をほとんど示さなかったのに対し、バラの花及びコラノキの種子から得た抽出物は、いずれも、0.1乃至0.5%以上の濃度で上記の菌の生育を阻害し、特にバラの花の抽出物は、強い抗菌作用を示した。
【0052】
【発明の効果】
本発明の植物抽出物は、抗アレルギー作用を有し、医薬の成分としてのみならず、化粧品、食品、浴用剤等にも好適に用いることができ、これらに抗アレルギー作用を付与することができる。又、IgEのIgEレセプターへの結合を阻害することにより抗アレルギー作用を発揮するため、アトピー性皮膚炎、花粉症等のアレルギー症状の包括的な改善が可能である。
【0053】
さらに、抗菌作用、抗酸化作用を有することから、傷口の化膿止め用の軟膏等、あるいは、食品の酸化、腐敗を抑える用途にも用いることができる。
【0054】
又、ヒアルロニダーゼ阻害作用を有することから、食品、化粧品に添加した場合には、血管等の組織、肌等の保湿効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の植物抽出物のIgEレセプター阻害活性を示すFACS解析グラフである。
【図2】 本発明の植物抽出物のヒアルロニダーゼ阻害活性を示すグラフである。
【図3】 本発明の植物抽出物の抗酸化作用を示すグラフである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an extract having an antiallergic action extracted from plants of the genus Rosaceae or the family Arioaceae, and medicines, cosmetics, foods and the like containing the same.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, various compounds having antiallergic activity are known, and typical examples thereof include disodium cromoglycate and caffeic acid contained in mugwort extract.
[0003]
On the other hand, allergic reactions are triggered by the binding of IgE produced by allergen invasion to basophils and IgE receptors on mast cells, and chemical mediators such as histamine and leukotriene are released from these cells. Is caused by Therefore, if the binding of IgE to the IgE receptor can be inhibited, the release of these chemical mediators can be prevented, and this can be an effective treatment for allergic diseases (Nichi Medical Journal, Vol. 114, No. 9 ( 1995), Japan Medical Association; Experimental Medicine Extra Number, Vol. 12, No. 17 (1994), Yodosha).
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, the above disodium cromoglycate exhibits antiallergic action through antihistaminic activity, and caffeic acid inhibits leukotriene biosynthesis from arachidonic acid by 5-lipoxygenase inhibitory activity. Since it exhibits antiallergic action, it was insufficient from the viewpoint of comprehensive improvement of allergic symptoms.
In addition, JP-A-2-53717 discloses that false fruits or fruits (agetsu, fruit) of rosaceae Neubara or related plants thereof have hyaluronidase inhibitory activity, suggesting that they have antiallergic activity. However, the anti-allergic action suggested here is only histamine release inhibition, and is also insufficient from the viewpoint of comprehensive improvement of allergic symptoms.
[0005]
On the other hand, with the recent increase in allergic diseases such as atopic dermatitis and hay fever, attempts have been made to impart antiallergic effects to cosmetics, foods and the like.
[0006]
However, all of the above compounds are used as pharmaceuticals, and ingesting a certain amount or more causes damage to the liver and the like, and also has side effects such as sleepiness, so it is not suitable for addition to foods etc. was there.
[0007]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a pharmaceutical, a cosmetic, a food and the like that can comprehensively improve allergic symptoms by inhibiting the binding of IgE to the IgE receptor.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
That is, according to the present invention, there is provided a plant extract that is extracted from a plant belonging to the genus Rosaceae or Aogiriaceae. Although this plant extract has an antiallergic action, in the present invention, the plant belonging to the genus Rosaceae is preferably a rose. In addition, the plant belonging to the family Aegiriaceae is preferably a plant belonging to the genus Cola, and more preferably colombia.
[0009]
Moreover, according to this invention, the antiallergic medicine which uses said plant extract as an active ingredient is provided.
[0010]
Moreover, according to this invention, cosmetics, quasi-drugs, foods, etc. containing said plant extract are provided.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Since the plant extract of the present invention has a high affinity for the IgE receptor, it exhibits an antiallergic action by competitively inhibiting the binding of IgE to the IgE receptor. Accordingly, release of basophils, mast cells, histamine, leukotriene and the like can be prevented, and allergic symptoms can be comprehensively improved.
[0012]
The plant extract of the present invention is extracted from a plant belonging to the genus Rosaceae or the family Aogiriaceae, but if extracted from these plants, it is an extract from any of stems, roots, leaves, flowers and seeds. It may be.
[0013]
The plant used for extraction is preferably a rose ( Rosa spp. ) As a plant belonging to the genus Rosaceae, and specifically, Rosa gallica , Rosa moschata , Rosa fötida ( Rosa ). foetida ), Rosa gigantea , Rosa multiflora , Rosa wichuraiana, etc., or flowers, leaves or stems of horticultural species obtained by crossing these species are preferably used.
[0014]
In addition, as the plant belonging to the family Aegiriaceae, it is preferable to use a plant belonging to the genus Cola, and more specifically, it is more preferable to use a seed of Cola vera (cola nut).
[0015]
For the extraction, water or a mixed solvent of water and a polar solvent such as methanol or acetone is used, and the extraction temperature is appropriately selected from the temperature from room temperature to the boiling point of the solvent, but hot water of about 50 to 70 ° C. is used. More preferably, it is used.
Specifically, the plant extract of this invention is manufactured as follows, for example.
After washing, the dried raw material is mixed with hot water and crushed, extracted as it is, immersed and pressed, or heated and refluxed, and then distilled off under reduced pressure, etc., and then centrifuged and filtered, or an organic solvent ( Partition and filtration with hexane, chloroform, etc.) to obtain a clear extract.
[0016]
This clarified extract may be appropriately concentrated to obtain a liquid extract, or may be concentrated to dryness to obtain a solid extract. Furthermore, it is good also as a powder extract by adding powder adjuvants, such as dextrin, and performing spray drying or freeze-drying.
[0017]
The plant extract of the present invention can be suitably used as a pharmaceutical ingredient, and can be imparted with an antiallergic function by being added to foods, cosmetics and the like.
[0018]
In recent years, it has been suggested that hyaluronidase is involved in the release of histamine from mast cells, and the enzyme has also been shown to promote an inflammatory reaction.
Since the plant extract of the present invention has not only an IgE receptor inhibitory activity but also a hyaluronidase inhibitory activity, it can suppress an allergic reaction by a mechanism different from blocking the IgE receptor, and further has an anti-inflammatory action. Has both.
[0019]
Moreover, since it has hyaluronidase inhibitory activity, when it is added to cosmetics, it can be expected that the decomposition of hyaluronic acid having a water retention structure is prevented and the moisture content of the skin is maintained. Furthermore, when added to foods, it is possible to prevent a decrease in the hyaluronic acid content in the body due to aging, and it can be expected to maintain the flexibility of the blood vessels through the maintenance of the water content of the blood vessels.
[0020]
Furthermore, since the plant extract of the present invention also has an antioxidant action, when added to medicines, foods, etc., it has the effect that its quality can be maintained by preventing oxidation.
[0021]
Furthermore, since the plant extract of the present invention has a strong antibacterial action, it can impart an antibacterial action to cosmetics, and further, when added to foods, its decay can be suppressed. In addition, since the growth of Staphylococcus aureus , the causative bacterium of suppuration, is effectively suppressed, suppuration of the wound can be prevented, and it can also be used as an ointment, spraying agent and the like for preventing suppuration of the wound.
Moreover, since skin allergic symptoms such as atopic dermatitis may be caused by bacteria, allergic symptoms caused by bacteria can be suppressed through antibacterial action.
[0022]
Because of the above action, the plant extract of the present invention can be used in medicine as an antiallergic agent, antiinflammatory agent or disinfectant.
The medicament containing the extract is prepared by formulating the extract as it is or with a known pharmaceutical carrier, and oral preparations such as tablets, powders, fine granules, granules, capsules, syrups, It can be made into parenterals such as suppositories, ointments, sprays, and injections.
[0023]
In the preparation of solid compositions for oral administration such as tablets, powders and the like, the above extract is an inert diluent such as lactose, mannitol, glucose, hydroxypropylcellulose, microcrystalline cellulose, starch, polyvinylpyrrolidone, Mixed with magnesium aluminate acid.
[0024]
The composition contains a lubricant such as magnesium stearate, a disintegrant such as calcium calcium glycolate, a stabilizer such as lactose, a solubilizing agent such as glutamic acid or aspartic acid according to a conventional method. It may be. If necessary, tablets may be coated with sugar coating such as sucrose, gelatin, hydroxypropylcellulose, hydroxypropylmethylcellulose phthalate, or a film of gastric or enteric material.
[0025]
Liquid compositions for oral administration such as syrups may contain pharmaceutically acceptable emulsions, solutions, suspensions, syrups, elixirs, etc. Diluents such as purified water and ethanol may be included. Furthermore, auxiliary agents such as wetting agents and suspending agents, sweetening agents, flavoring agents, fragrances and preservatives may be contained.
[0026]
Injections include sterile aqueous or non-aqueous solutions, suspensions, and emulsions. Examples of the aqueous solution and suspension include distilled water for injection and physiological saline. Examples of water-insoluble solutions and suspensions include propylene glycol, polyethylene glycol, vegetable oils such as olive oil, alcohols such as ethanol, and surfactants such as polysorbate 80 (trade name). Such compositions may further contain adjuvants such as preservatives, wetting agents, emulsifiers, dispersants, stabilizers (eg lactose), solubilizers (eg glutamic acid, aspartic acid). These are sterilized by, for example, filtration through a bacteria-retaining filter, blending of a bactericidal agent, or irradiation with ultraviolet rays or radiation. These can also be used by producing a sterile solid composition and dissolving it in sterile water or a sterile solvent for injection before use.
[0027]
Further, the plant extract of the present invention can be used by adding to a wide range of foods including beverages. Specific examples include carbonated beverages, fruit beverages, coffee, tea, tea, lactic acid bacteria beverages, yogurt, ice cream, It is suitably used for candy, gum, confectionery, bread, noodles and the like.
[0028]
As cosmetics to which the plant extract of the present invention is added, specifically, soap, face wash, cream, emulsion, lotion, eau de cologne, shaving cream, shaving lotion, cosmetic oil, sunscreen / sunscreen lotion, Skin makeup such as sunscreen / sunscreen oil, funny powder, foundation, perfume, pack, nail cream, enamel, enamel remover, eyebrow, blusher, eye cream, eye shadow, mascara, eyeliner, lipstick, lip balm and bath cosmetics Hair cosmetics such as cosmetics, shampoos, rinses, hair dyes and hair cosmetics, and toothpastes. It can also be suitably used for quasi-drugs such as medicinal cosmetics, medicated toothpastes, and bath preparations.
[0029]
In addition, the soap includes those used in the bathtub. The shaving cream and the shaving lotion include those used not only when shaving but also after shaving. Bath cosmetics are those that are put into a bathtub or used in a similar manner for the purpose of cleansing the body and enjoying aroma.
[0030]
For cosmetics containing the plant extract of the present invention, aqueous components, powders, surfactants, oils, moisturizers, alcohols, pH adjusters, preservatives, pigments, used in ordinary cosmetics as necessary. Antioxidants, thickeners, fragrances, and the like can be blended as appropriate, and dosage forms such as emulsions, creams, lotions, packs, ointments, dispersants, and detergents can be obtained.
[0031]
When preparing a cosmetic using the plant extract of the present invention, other anti-inflammatory agents, antiallergic components, for example, licorice extract components such as glycyrrhizic acid, diphenhydramine hydrochloride, azulene, vitamins B 2 and B 6 and the like The effect can be heightened by using together.
[0032]
Further, when used in combination with other moisturizing / skin-beautifying cosmetic ingredients such as elastin, collagen, lecithin, squalene, the moisturizing effect can be further enhanced.
[0033]
Furthermore, since the plant extract of the present invention inhibits the binding of IgE to the IgE receptor by binding to the IgE receptor in an antagonistic manner, academic experiments in the fields of medicine and biochemistry, development of pharmaceuticals, etc. Can be used as a reagent in an experiment or the like.
[0034]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although this invention is demonstrated further in detail based on an Example, this invention is not restrict | limited to these Examples.
[0035]
(Example 1) An extract was prepared from rose flowers, leaves, stems, and colander seeds (cola nuts).
First, 5 g of each sample was crushed and extracted with 100 ml of hot water at 50 to 70 ° C. for 30 minutes. Next, the extract was separated by filtration, concentrated by heating at 50 ° C. for 10 to 40 minutes, and then freeze-dried to obtain an extract.
[0036]
(Example 2)
(IgE receptor inhibitory activity)
The IgE receptor inhibitory activity of the extract obtained in Example 1 was examined by ELISA.
Samples prepared to final concentrations of 1, 0.1, 0.01% (w / v) and human IgE to a final concentration of 0.4 μg / ml were added to wells to which IgE receptors were fixed. In addition, after incubation, washing was performed to remove free samples and human IgE. Next, an anti-human IgE antibody conjugated with horseradish peroxidase (HRP) was added so as to have a concentration of 0.4 μg / ml, followed by incubation and washing to remove free anti-human IgE antibody. . Next, o-phenylenediamine dihydrochloride (OPD) as a substrate for HRP was poured into each well, reacted with HRP to develop color, and the absorbance of each well was measured with a plate reader.
Based on the obtained absorbance value, IgE receptor inhibitory activity was calculated. The color development rate of each sample was calculated by taking the absorbance when no human IgE was added as the color development rate of 0%, and the absorbance when adding human IgE alone and not adding the sample as the color development rate of 100%. The value obtained by subtracting the rate from 100 was defined as the IgE receptor inhibition rate (%).
[0037]
The results are shown in Table 1. In addition, about the extract of a carrot, the value which measured IgE receptor inhibitory activity by the same method is written together.
[0038]
[Table 1]
[0039]
Extracts obtained from rose flowers, leaves, stems and colander seeds effectively inhibited the binding of IgE to IgE receptors at concentrations of 1% and 0.1%, respectively.
[0040]
(Example 3)
(FACS)
The extract obtained in Example 1 was analyzed for IgE receptor inhibitory activity by FACS.
Human IgE labeled with FITC and samples prepared at various concentrations were added to recombinant CHO cells expressing human IgE receptor, and analysis was performed using a FACS analyzer. In addition, the same analysis was performed also about the hot water extract from a carrot. The results are shown in FIG.
The hot water extract from carrot showed no IgE receptor inhibitory activity, whereas the extracts obtained from rose flower and cypress seeds were 0.05% (w / v) and 0.005% (w / V) effectively inhibited the binding of IgE to the IgE receptor. Also, no extract from any plant showed cytotoxicity.
[0041]
Example 4
(Histamine release inhibitory activity)
The extract obtained in Example 1 was examined for histamine release inhibitory activity.
A sample dissolved in TBS-HSA is added to basophils separated from human peripheral blood by a conventional method so that the concentration becomes 0.1% (w / v), and then the concentration becomes 1 μg / ml. Human IgE was added to sensitize basophils. After washing with TBS-HSA to remove free human IgE, anti-human IgE antibody was added so as to have a concentration of 3 μg / ml, and incubation was performed at 37 ° C. for 40 minutes. After collecting the supernatant and treating with perchloric acid, the amount of histamine in the supernatant was measured by HPLC.
The magnitude (%) of histamine release inhibitory activity was calculated by the following formula.
{1- (SR-C) / (RC)} × 100
In the formula, C represents the amount of histamine released from untreated cells, R represents the amount of histamine released when stimulated with human IgE and anti-human IgE antibody without adding the sample, and SR represents the amount of histamine in the sample. It represents the amount of histamine released when stimulated with anti-human IgE antibody in the presence.
The results are shown in Table 2.
[0042]
[Table 2]
[0043]
All extracts obtained from rose flowers and colander seeds effectively inhibited the release of histamine from basophils.
[0044]
(Example 5)
(Hyaluronidase inhibitory activity)
The extract obtained in Example 1 was examined for hyaluronidase inhibitory activity.
Samples having concentrations of 1% and 0.1% (w / v) were added to acetate buffer in which hyaluronidase was dissolved, and incubation was performed at 37 ° C. for 20 minutes. Next, for the purpose of activating the enzyme, calcium chloride dihydrate dissolved in an acetate buffer was added and incubated at 37 ° C. for 20 minutes. Next, a 0.8 mg / ml hyaluronic acid solution dissolved in an acetate buffer was added, and further incubated at 37 ° C. for 40 minutes. A 0.4N sodium hydroxide solution and a 0.1N potassium borate solution were added, and the enzyme reaction was terminated by leaving it in boiling water for 3 minutes. Further, a p-dimethylaminobenzaldehyde solution was added, For 20 minutes. Absorbance was measured at 585 nm, and the hyaluronidase inhibition rate was calculated from the value according to the following equation.
Hyaluronidase inhibition rate (%) = {1− (sample value−blank (sample) value) / (control value−blank (control) value)} × 100
The blank (sample) value is the value when the hyaluronic acid solution is not added in the above operation, the control value is the value when the sample is not added in the above operation, and the blank (control) value. The value was the value when the sample and the hyaluronic acid solution were not added in the above operation.
[0045]
The results are shown in FIG. In addition, the value of the hyaluronidase inhibition rate measured by the same method is described together about the intal (sodium cromoglycate) confirmed to have high hyaluronidase inhibitory activity.
[0046]
Extracts obtained from rose flower and colander seeds both showed high hyaluronidase inhibitory activity at concentrations of 1% and 0.1%.
[0047]
(Example 6)
(antioxidant effect)
The antioxidant effect of the extract obtained in Example 1 was examined.
To 5 ml of a substrate solution obtained by dissolving linoleic acid in ethanol at a concentration of 4%, add 4 ml of 0.1 M phosphate buffer (pH 7.0) and 1 ml of the sample solution so that the final concentration of the sample is 100 and 10 ppm. The reaction mixture was mixed in a sealed tube. Seven days after the start of the reaction, 0.1 ml of the reaction solution was collected, 4.7 ml of 75% ethanol, 0.1 ml of 30% ammonium thiocyanate aqueous solution and 0.1 ml of 0.02M ferrous chloride solution (3. (Dissolved in 5% hydrochloric acid) and the absorbance at 500 nm was measured after 3 minutes.
The results are shown in FIG. In the above operation, the measured value when the same volume of ethanol was added instead of the sample was used as a control. Moreover, the value measured by the same method is described together about BHA confirmed to have a high antioxidant action.
[0048]
Extracts obtained from rose flowers and cypress seeds showed antioxidant activity at all concentrations of 100 and 10 ppm. In particular, the extract obtained from rose flowers showed a stronger effect than BHA at any concentration, and the extract of cypress seeds showed a stronger effect than BHA at a concentration of 100 ppm.
[0049]
(Example 7)
(Antimicrobial action)
The antibacterial action of the extract obtained in Example 1 was examined for the Corynebacterium spp., Staphylococcus epidermidis , and Staphylococcus aeruginosa , allegedly associated with atopic dermatitis.
Agar media containing samples at concentrations of 0, 0.01, 0.1, 0.5, 1.5% (w / v) were prepared in plates, 1.0 × 10 4 per plate. I spread the fungus. The agar medium was prepared by using 30 g of agar powder per liter of water and adding 20 g of peptone, 10 g of yeast extract, and 10 g of NaCl.
After storage at 30 ° C. for 48 hours, the growth of the bacteria was visually observed and evaluated according to the following three steps.
+ The growth of the fungus was inhibited.
± The growth of the bacteria was somewhat inhibited.
-The growth of the fungus was not inhibited.
The results are shown in Table 3. In addition, about the extract from a carrot, the result of having measured the antimicrobial effect by the same method is described together.
[0050]
[Table 3]
[0051]
Extracts from carrots showed almost no antibacterial activity, whereas extracts from rose flowers and colander seeds all had the above fungus concentration of 0.1 to 0.5% or more. In particular, the rose flower extract showed a strong antibacterial action.
[0052]
【The invention's effect】
The plant extract of the present invention has an antiallergic action and can be suitably used not only as a pharmaceutical ingredient but also in cosmetics, foods, bathing agents, etc., and can impart an antiallergic action thereto. . Further, since the antiallergic action is exhibited by inhibiting the binding of IgE to the IgE receptor, it is possible to comprehensively improve allergic symptoms such as atopic dermatitis and hay fever.
[0053]
Furthermore, since it has an antibacterial action and an antioxidative action, it can be used for applications such as an ointment for preventing suppuration of wounds, or for the purpose of suppressing food oxidation and spoilage.
[0054]
Moreover, since it has a hyaluronidase inhibitory action, when it is added to foods and cosmetics, it exerts a moisturizing effect on tissues such as blood vessels and skin.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a FACS analysis graph showing IgE receptor inhibitory activity of a plant extract of the present invention.
FIG. 2 is a graph showing the hyaluronidase inhibitory activity of the plant extract of the present invention.
FIG. 3 is a graph showing the antioxidant effect of the plant extract of the present invention.
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