JP4097148B2 - イオンビーム照射装置 - Google Patents

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本発明は、所定の電圧を与えたグリッドを介することによって、室内部で発生させたプラズマより所定の方向にイオンビームを引き出し且つ照射するイオンビーム照射装置に関する。より具体的には、引き出されたイオンビームを用いて、例えば被加工物の表面に対して加工を施すミリング装置、膜中にイオンを注入するイオン注入装置、膜形成を行うイオンビーム成膜装置等に関する。
例えば、イオンビームを用いるミリング装置は、室内で発生させたプラズマをイオン源とし、直流電圧が印加された複数枚のグリッドを用いてイオン源よりイオンを引き出すと共にこれを所定方向に加速し、加速されたイオンを用いてミリングを行うものである。通常、個々のグリッドは、イオンを通過させるための多数の孔部(小孔)を有すると共に、引き出されるイオンのエネルギー或いはその分布の最適化を図るために各々異なる直流電圧が印加されている。なお、ここで述べるミリングとは、被加工物の表面に加速されたイオンを衝突させ、スパッタリング現象を生じさせて当該表面に微細加工を施す工法をさす。
一般的に、プラズマより引き出されるイオンは、プラズマ中におけるイオンの分布(イオン密度)を引き継いでおり、引き出されたイオンの量はその引き出し位置に応じて不均一になっている。従って、被加工物のミリングを行おうとした場合には、このような引き出しイオンのエネルギー或いはその量の分布の均一化を図ることが要求される。当該装置において容易に改変し得るパラメータとしては、グリッド各々の間の距離、グリッドと被加工物間の距離、或いはグリッドに形成される小孔の径の調整等があげられる。これら調整を行うことで、引き出されるイオンの分布等の均一化をある程度調整することも可能である。また、イオンソースとなるプラズマの状態の改善等によっても、引き出されるイオンの分布等の均一化が図られると考えられる。
しかしながら、グリッド間或いはグリッドと被加工物との間の距離の改変は基本的な分布の改善に結びつかない。また、プラズマ状態の改変は通常モニタすることが困難なこともありこれまでは積極的に行われていない。即ち、上述の要求にこたえるために、例えば特許文献1に開示されるように、イオンを通過させるためにグリッドに設けられた小孔の形成密度を、イオン密度に対応させて場所により異ならせる方法が多く用いられている。具体的には、グリッドにおいてプラズマ中のイオン密度の高い部分に対応する領域の小孔の数を減少させてこの領域から引き出されるイオンの量を減少させ、プラズマ中のイオン密度の低い部分に対応する領域の小孔の数を増加させることで、グリッドを通過するイオンの量の平準化を図っている。
特開平8−129982号公報
上述した対応法では、言い換えれば、プラズマ中のイオン密度の低い部分を標準とし、イオン密度の高い部分からはその一部のイオンのみを引き出して用いることで、引き出されるイオンの量の均一化を図っている。従って、グリッドによって遮られてミリング等の操作に寄与しないイオンが多量に存在することとなり、装置の使用効率上の改善が望まれる。また、グリッドに遮られるイオンはグリッド表面をスパッタリングするため、イオンビーム中に不純物を混在させる要因ともなり得る。
また、当該方法では、基本的にはプラズマ中のイオン密度の分布を何ら改善することなく、場所に応じて適当な量のイオンを引き出すことで引き出し量の均一化を図っている。従って、ガス種、放電圧力等の条件によりプラズマ中にイオン密度の分布が極端に存在する場合には、均一化を行うこと事態が困難となる、或いは均一化を行う際の標準となる部分の引き出しイオン量が実用に用い得ない僅かな量となる場合が考えられる。従って、限られた条件でしかイオンの引き出しができなくなる可能性があり、装置としての汎用性が制限される恐れがある。
本発明は以上の状況に鑑みて為されたものであり、プラズマより引き出されるイオンの量が均一となる領域を広げると共に、常にプラズマ中に存在するイオンを効率的に使用可能となるイオンビーム照射装置を提供することを目的としている。
本発明に係るイオンビーム照射装置は、プラズマ生成室内部に生成されたプラズマ中のイオンを複数のグリッドに形成された小孔を介して引き出してイオンビームを形成するイオンビーム照射装置であって、複数のグリッドの間またはプラズマ生成室側に配置されるグリッドのプラズマ生成室側面表面の少なくとも何れかであって、グリッドにおける照射すべきイオンビームを引き出す領域内に対応する部分を対象として配置される絶縁部材を有し、複数のグリッドは、小孔各々が所定の方向に整列するように配置されており、絶縁部材はその配置時において小孔の整列を妨げない形状を有することを特徴としている。
なお、上述のイオンビーム照射装置においては、グリッドの間に配置される絶縁部材は、グリッドにおける小孔各々と整列する小孔を有するシート状の部材であって、複数のグリッド各々の間における静電容量を所定の値とすることが好ましい。或いは、上述のイオンビーム照射装置においては、プラズマ生成室側に配置されるグリッドのプラズマ生成側面に配置される絶縁部材は、グリッドにおける小孔各々と整列する小孔を有するシート状の部材であって、プラズマ生成時において、セルフバイアスによって平坦なイオンシースを形成することが好ましい。また、これらの場合において、絶縁部材は、グリッドに対応する略円盤状の形状を有するものであることが好ましい。或いは、上述のイオンビーム照射装置においては、プラズマ生成室側に配置されるグリッドのプラズマ生成側面に配置される絶縁部材は、絶縁部材が配置されない状態において引き出されるイオンビームにおけるイオンの量が少ない領域に対応して配置されることが好ましい。
また、上記課題を解決するために、例えばイオンミリング装置を構築する場合には、上述したイオンビーム照射装置と、イオンビーム照射装置より引き出されるイオンが導入される処理室と、処理室内に配置されて引き出されたイオンが照射される位置に被加工物を保持するホルダとを有する構成とすることが好ましい。
本発明によれば、プラズマに近接するグリッド表面に、絶縁部材を配置することでセルフバイアス効果を生じさせ、積極的にイオンシースを形成することによってプラズマの発生状態を制御し、結果的に放電空間中におけるイオン等の密度の均一分布化を図っている。従って、生成されたプラズマの全域から略均等にイオンを引き出しても、イオンの引き出し領域の全般において略均一なイオンの量を得ることが可能となる。即ち、先に述べた従来技術と異なり、グリッドによって引き出しが遮られるイオンが大幅に減少し、イオンの使用効率の向上が図られる。また、グリッドに遮られてこれをスパッタリングするイオンが減少することから、イオンビーム中へのグリッドからの不純物原子の混入も大きく低減される。
また、本発明によれば、絶縁材料からなる部材を、複数のグリッドの間に局部的に挿入することで、各グリッド間の静電容量を局部的に異ならせることとしている。この絶縁材料を適当なものとする或いは当該部材の厚さを変化させてグリッド間隔を更に細かく制御することで、引き出されるイオンのエネルギー(速度)を部分的に変化させることが可能となる。当該効果を加えることによって、イオン引き出し量の分布による例えばミリングレートの分布を更に補正し、より均一なミリングレートを得ることが可能となる。
また、この様なイオンビームの引き出し装置は、一般的に装置内部の温度上昇等によって操作時に於けるグリッド間隔等が変化し、ある程度の時間が経過しないと引き出されるイオンの量或いはその分布等が安定しないことが知られている。本発明のように絶縁材料からなる部材をグリッド間に挿入することにより、グリッド間隔を常に一定に保つことが可能となり、これまで必要とされていた装置安定化のための予備的な動作を無くすることが可能となる。
本発明の実施の形態について、以下に図面を参照して説明する。図1は、本発明に係るイオンビーム照射装置、具体的には、これをイオンソースとして用いたイオンミリング装置1の概略構成を示す図である。当該装置1は、プラズマ生成室3と処理室5の二室から構成される。本実施の形態においては、プラズマ生成室3には、ガス供給系7を介して、プラズマ生成に供せられるガスとして、例えばアルゴンガスが供給される。プラズマの発生方法としては、カウフマン型、バケット型、IPC型、ECR型等の種々の形式からなる構成を用いた方式が例示されるが、これらの何れを用いることとしても良い。本実施の形態としては、イオンビーム中に不純物元素が混入する可能性が比較的低く、且つ装置構成が簡略なICP型の構成を用いたものによりプラズマを発生させることとしている。処理室5は、排気系9と接続されており、この排気系9によってその内部に存在するガス等を排気することで、プラズマ生成室3及び処理室5の内部を所定の操作圧力に保っている。
処理室5の内部には、被加工物13を支持するホルダ11が配置されている。図中、被加工物13はプラズマ生成室と正対して保持されているが、ホルダ11はプラズマ生成室3に対する方向を変更可能となっている。プラズマ生成室3と処理室5との間には第一、第二及び第三のグリッド15、16、17が、この順序にてプラズマ生成室3側より配置されている。第一のグリッド15を正面から見た状態を図2に示す。グリッド15は、円板状の部材15aに対して複数の小孔15bを形成することによって得られる。第二及び第三のグリッド16、17も同様の構造を有している。これらグリッドは、装置固定時においては、個々のグリッドにおける小孔が各々プラズマ生成室3から処理室5に向かう方向に整列するように配置される。
第一及び第三のグリッド15、17には正電圧が印加され、加速電圧として用いられる。第二のグリッドには負電圧が印加され、減速電圧として用いられる。プラズマ生成室3内部に発生したプラズマ中のアルゴンイオンは、これらグリッドに形成された小孔を通過することによって、所定の方向性を有するイオンビームとして被加工物13の表面に照射される。なお、イオンビームにおける第三のグリッド17の下流側には不図示のニュートライザが配置されており、イオンビームの中性化が図られている。
図3は、第一乃至第三のグリッド15、16、17を所定の間隔に固定し、且つこれらグリッド間に絶縁部材を固定する固定装置の概略構成を示している。固定装置20は、第一の絶縁部材21、第二の絶縁部材23、絶縁キャップ25、ネジ棒27、及び溝付き座金29から構成される。第一の絶縁部材21は、例えばアルミナ等の絶縁材料からなる円盤状の部材であり、上下面に貫通する所定の径を有する貫通孔21aをその中央部に有している。円板の厚さは、各グリッドの間隔に対応している。第二の絶縁部材23は、略円筒状の部材であり、外径が第一の絶縁部材21の貫通孔21aに挿通可能な大きさを有する軸部23aと、一端部に形成された外径が拡大された拡径部23bとから構成されている。また、第二の絶縁部材23は、その軸方向に貫通する通し孔21cを有している。なお、本実施の形態においては、グリッド15のプラズマ生成室側面(グリッド16対抗面とは異なる面)に絶縁スペーサ21が配置されている。しかしながら、固定装置の小型化を図る場合には、当該スペーサ21を省くこととしても良い。
第一乃至第三のグリッド15、16、17には第一の絶縁部材における貫通孔21aと略同じ径を有する孔15c、16c、17cがそれぞれ形成されている。グリッド固定時、グリッド及び複数の第一の絶縁部材は交互に並べて配置され、第二の絶縁部材23が貫通孔21a及び孔15c、16c、17cを貫通してこれらの位置決めが為される。また、プラズマ生成室3に近接する第一のグリッド15におけるプラズマ生成室側の面表面にも第一の絶縁材料21が配置される。この状態にある第二の絶縁部材23の通し孔23cをネジ棒27が貫通し、ネジ棒27の両端部に溝付き座金29を挟んで絶縁キャップ25が固定されることにより、グリッド及び複数の第一の絶縁部材が挟持、固定される。なお、本実施の形態においては、絶縁キャップ25表面を減圧空間中にさらすこととしているが、その表面に金属性のキャップを更に被せ、スパッタリングによる導電性膜の再付着から絶縁キャップ等を保護し、絶縁不良の発生の防止を更に図ることとしても良い。このような固定装置を用いることにより、グリッド間に絶縁部材を挟み込むことが可能となる。同時に、第一の絶縁材料の厚さを適宜変更することにより、グリッド間の間隔を変更することが可能となる。また、グリッド間の間隔を制御すると同時に、第一の絶縁部材21の材質を石英、マシナブルセラミックス、フッ素系樹脂、ポリイミド樹脂等の誘電率の異なる絶縁材料とすることにより、グリッド間の静電容量も任意に設定することが可能となる。
なお、ここでは円板状の第一の絶縁部材21を用いることとして、複数のグリッド間において局部的にこれを挟持等する構成を例示したが、本発明の実施形態はこれらに限定されない。例えば何れかのグリッド間に挟持される第一の絶縁材料を無くすこととしても良く、第一の絶縁材料を複数の小孔15b等と対応する小孔21c′を有する板状のものとしても良い。更には、第一の絶縁材料を、グリッド外径と略同一の外径を有し且つ複数の小孔に対応する小孔を有する略円板状のものとしても良い。図4にこの場合の組み付け状態におけるグリッド等の側面図を示す。第一の絶縁材料21′の形状を例示したものとすることにより、グリッド間の静電容量の制御をより正確に実施することが可能となる。また、プラズマに対して略平坦な絶縁体からなる面を絶縁部材21′が形成することから、この絶縁面により形成されるシースによってプラズマの形状が平坦なのものに変形される。その結果、絶縁部材21'に対応する領域において略均一なイオンが存在するプラズマが得られると考えられる。
また、図5に示すように、中央部に小孔21cが形成された第一の絶縁部材21を、隣り合って配置されるグリッドの間とプラズマと近接するグリッド表面とにおいて、個別に配置することとしても良い。なお、この場合、小孔21cはその大きさが小孔15c等と略一致する大きさとされている。また、この場合、第一の絶縁部材21は、例えばグリッドに接着する等の方法によって所定の位置に固定されている。このように第一の絶縁部材21を局部的に配置することにより、グリッド間の静電容量の制御と任意のシースの生成によるプラズマ形状の制御とを、各々より広範な範囲において独立して且つより細かく行うことが可能となる。
本実施の形態においては、例えばステンレスからなるネジ棒を用いた固定装置を示したが、第二の絶縁部材によってグリッド及び第一の絶縁部材の位置決めを行い、更にこれらを固定することでグリッド及び第一の絶縁部材の固定を行う構成が本発明の主たる構成を示すものである。従って、ネジ棒等は、これらの固定方法として適宜改変されて用いられることが好ましい。また、グリッドが三枚ある構成を例示したが、用いるグリッドの枚数はこれに限られず、二枚或いは更なる枚数からなるものとしても良い。
次に、本発明に係るイオンビーム照射装置を用いたミリング装置を実際に使用して得られて結果について説明する。当該ミリング装置の基本的な構成は、実施の形態として上述した構成に加えて、更に被加工物の搬送系等の構成が含まれる。しかしながら、その他の構成は本発明とは直接的なかかわりが無く、又本発明に関連する主たる構成は上述したものと特に異なるところが無いことから、ここでの説明は省略する。本実施例において、被加工物13としては、6インチ径のシリコンウエハ上に形成されたアルミナ膜を対象としている。ミリングの結果は、光学干渉式の測定装置によって、ミリング前後におけるアルミナ膜の偏差量を測定して得ている。
ミリング時において、被加工物13は、イオンビームに対して角度ゼロ度、即ちイオンビームを垂直に受ける向きに配置されている。ミリング時の処理圧力は1.33E-2Paとし、プラズマソースとしてアルゴンガスを10〜20sccmの流量にてプラズマ生成室内に導入し、これをICPによって放電させて用いている。加速用のグリッドには700Vの電圧を印加して加速電流が1100mA流れるようにし、中間の減速用グリッドには-400Vの電圧を印加することとしている。
本実施例においては、まず本発明に係る固定装置を配置しない状態にてイオンミリングによるアルミナの除去状況を求めることとした。その結果、6インチの被加工領域において、ミリング速度が4〜6%のばらつきを有することが確認された。続いて、グリッドにおける、当該被加工領域内のミリング速度の遅い領域に対応する部分に固定装置(絶縁部材)を配置し、グリッド間の静電容量の調整を図ると共に、プラズマに対するシースの適正化を図る。
その後、この状態における装置を用いて、再度イオンミリングを行い、ミリング速度のばらつきを求めた。その結果、ミリング速度のばらつきが1.0〜3.0%まで改善されることが確認された。また、ミリング速度の平均値は固定装置の配置前後においてほぼ同じ値が得られている。従来のばらつき改善方法によれば、ミリング速度の遅い部分にその他の部分のミリング速度を合わせていたことから、ミリング速度の大幅な低減があった。しかし本発明によれば、ミリング速度が変わることなくそのばらつきが改善されており、プラズマ中のイオンが効率よくミリングに供されていることも確認された。
実際に、150mmφのシリコンウエハ上に形成されたアルミナ膜に対してイオンミリング処理を施した場合に関して、これまでの構成によるイオンミリング速度の分布と本発明を用いた場合のイオンミリング速度の分布について光学干渉計により得られた結果について、その具体例を表1及び図6に示す。
Figure 0004097148

表1に示す数値はオングストロームであり、任意の15点について所定時間のイオンミリング操作によってミリングされた量を光学干渉計によって測定した結果を示している。図6は、この測定点を更に増加させ、得られたミリング量の相違を等高線として示したものである。図6によれば、ウエハ中央部にミリング量の特異点が存在していたものが、本発明を適用することにより、特異点が消失したことがわかる。また、ミリング量のばらつき自体が減少していることもわかる。
以下に示す表2は、イオンビームの照射方向に対するホルダの支持角度を変化させた場合について、従来構成による場合と、本発明を適用した場合に関してのミリング速度と、そのばらつきの程度を示している。
Figure 0004097148

表2によれば、本発明の適用により、支持角度の変化に拘わらずミリング量の均一化が図られていることが理解される。また、本発明を適用した場合であっても、従来構成の場合と比較して、ミリング速度はほぼ同一の値を示すことが確認された。
本発明の実施の形態及び実施例においては、本発明を用いたものとしてイオンミリング装置を例示して説明している。しかしながら、本発明の適用装置はこれに限定されず、イオン注入装置、イオンビーム蒸着装置、イオンビームスパッタ装置、CVD装置等、種々の真空を用いる装置が想定される。また、被加工物としてはアルミナ膜を例示したが、セラミック膜、金属膜、有機膜等、種々の膜を加工対象とすることも可能である。
本発明の一実施形態に係るイオンミリング装置の概略構成を示す図である。 図1に示すイオンミリング装置におけるグリッドの正面図である。 本発明の一実施形態に係る固定装置の構成を示す断面概略図である。 固定装置における第一の絶縁部材の変形例を示す図である。 固定装置における第一の絶縁部材の変形例を示す図である。 本発明を適用した場合と従来構成とにおけるミリング速度のばらつきの程度を比較する図である。
符号の説明
1:イオンミリング装置、 3:プラズマ生成室、 5:処理室、 7:ガス導入系、 9:真空排気系、 11:ホルダ、 13:被加工物、 15、16、17:グリッド、 20:固定装置、 21:第一の絶縁部材、 23:第二の絶縁部材、 25:絶縁キャップ、 27:ネジ棒、 29:溝付き座金

Claims (6)

  1. プラズマ生成室内部に生成されたプラズマ中のイオンを複数のグリッドに形成された小孔を介して引き出してイオンビームを形成するイオンビーム照射装置であって、
    前記複数のグリッドの間またはプラズマ生成室側に配置される前記グリッドのプラズマ生成室側面表面の少なくとも何れかであって、グリッドにおける前記小孔が形成される領域に対応する部分に配置される絶縁部材を有し、
    前記複数のグリッドは、前記小孔各々が所定の方向に整列するように配置されており、前記絶縁部材はその配置時において前記小孔の整列を妨げない形状を有し、
    前記絶縁材料は厚さ及び材質を変化させて前記グリッド間の静電容量を設定することを特徴とするイオンビーム照射装置。
  2. 前記グリッドの間に配置される絶縁部材は、前記グリッドにおける小孔各々と整列する小孔を有するシート状の部材であって、前記複数のグリッド各々の間における静電容量を所定の値とすることを特徴とする請求項1記載のイオンビーム照射装置。
  3. 前記プラズマ生成室側に配置される前記グリッドのプラズマ生成側面に配置される絶縁部材は、前記グリッドにおける小孔各々と整列する小孔を有するシート状の部材であって、プラズマ生成時において、セルフバイアスによって平坦なイオンシースを形成することを特徴とする請求項1記載のイオンビーム照射装置。
  4. 前記絶縁部材は、前記グリッドに対応する円盤状の形状を有することを特徴とする請求項2或いは3何れかに記載のイオンビーム照射装置。
  5. 前記プラズマ生成室側に配置される前記グリッドのプラズマ生成側面に配置される絶縁部材は、前記絶縁部材が配置されない状態において引き出されるイオンビームにおけるイオンの量が少ない領域に対応して配置されることを特徴とする請求項1記載のイオンビーム照射装置。
  6. 請求項1乃至5記載のイオンビーム照射装置と、前記イオンビーム照射装置より引き出されるイオンが導入される処理室と、前記処理室内に配置されて前記引き出されたイオンが照射される位置に被加工物を保持するホルダとを有することを特徴とするイオンミリング装置。
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