JP4095223B2 - 透析用スタック - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気透析、電気式脱イオン、拡散透析、ドナン透析、圧透析などに用いる透析用スタックに関する。また、本発明の透析用スタックは、レドックスフロー電池や濃淡電池などのスタックとしても使用できるものである。
【0002】
【従来の技術】
溶液中の目的成分を分離膜で選択的に分離する方法として、電気透析、電気式脱イオン、拡散透析、ドナン透析、圧透析などがある。例えば、電気透析法は、海水の濃縮、飲料水用の地下鹹水の脱塩や硝酸性窒素の除去、食品製造工程における塩分除去や医薬品の有効成分の濃縮など、現在、多種多様な用途に適用されている。
【0003】
従来より通常の締結型電気透析槽の場合、構成は、電極間に陽イオン交換膜と陰イオン交換膜を交互に配し、これらの陽・陰イオン交換膜の間に目的のイオンが透過してくる濃縮側ガスケットと、イオンが透過して出ていく脱塩側ガスケットを交互に配置した繰り返し構造のスタックをなし、濃縮側と希釈側の液をそれぞれ循環している。このような電気透析用スタックの特徴は、濃縮ガスケットと希釈ガスケットの構造で主要な性能は決定される。工業的装置の電気透析用ガスケットとしては、分離膜を固定し液を循環するガスケット枠と液の流路を確保する為のスペーサーを一体化した実公昭54−16914号公報、特開昭58−112006号公報などがある。
【0004】
また、電気透析時の寸法変化を抑える目的で三層以上の多層構造プラスチックシート材で中間層に耐熱性フィルムを施したものが特開昭62−27014号公報に、薄いガスケットでもしわや膨らみを防止するためにスペーサーの蛇行曲率半径を30m以上としたものが特開昭62−65708号公報に、通電部スペーサーとガスケットを共糊と未加硫ゴムを配して固定する方法が特公平2−91号公報に、また、ソフトセグメントとハードセグメントとからなる熱可塑性 エラストマーを用いてガスケットと通電部スペーサーおよび潮道スペーサーを一体化したものが特公平6−55261号公報に開示されている。
【0005】
これらのガスケットは、従来より一般的に使用されているスチレン−ジビニルベンゼン系の三次元網目架橋した均質イオン交換膜に適しており、海水の濃縮や地下鹹水の脱塩など、工業的に有効なものとなっている。
このような三次元架橋した均質イオン交換膜は、膜の弾性率が高く、締め付け時の圧力に対して圧縮変形が少なかったり、ガスケットの通液部分である潮道部分へのイオン交換膜の落ち込みが無かった。
【0006】
近年、有機系カチオン性物質を多量に含む系の脱塩や有価成分の回収などではアニオン交換膜のファウリングが厳しく使用できないことから、電気透析用隔膜として中性膜などの特殊な素材の分離膜が使用される頻度が高まったり、ポリオレフィン系のバインダーとイオン交換樹脂粉末からなる不均質イオン交換膜の性能改善で従来にない素材のイオン交換膜が使用されるようになってきた。このような新素材は、分離膜を構成する素材がスチレン−ジビニルベンゼンのような三次元網目構造のみで無いため、ガスケットの潮道部分に分離膜が食い込んで流路を塞ぎ、圧力損失が増大したり、膜が変形して潮道部分での内部リークが発生する問題があった。また、このような素材に対する潮道構造として、特開平10−225623号公報には、不織メッシュの両端に重合フィルムからなる複合口構造を設けたガスケットが開示されている。この様な構造のガスケット及びガスケットを組み込んでなるスタックでは、締め付け時に潮道部分と締め付け部分で段差が出来たり、加工精度の問題があったり、ガスケットへの固定が難しく煩雑であったり、また、同一ガスケット厚みで圧力損失が高くなるといった問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の課題を解決し、このような柔らかい素材の分離膜を電気透析、電気式脱イオン、拡散透析、ドナン透析、圧透析などに使用可能とする透析用スタックを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、鋭意努力の結果、前記課題を解決するため、補強シートが極めて有効であることを見出し、本発明をなすに至った。すなわち本発明は、以下の通りである。
(1)弾性率が1×10 7 〜1×10 8 N/m 2 である分離膜を備えた透析用スタックであって、少なくとも、ガスケットの通液部分の一部とその周辺の締め付け部分の一部とを覆う如く、厚みが5〜200μmのポリオレフィンからなる補強シートが配置されたことを特徴とする、透析用スタック。
(2)補強シートの弾性率が、108N/m2以上であることを特徴とする、(1)記載の透析用スタック。
(3)補強シートの厚みが、50〜100μmであることを特徴とする、(1)又は(2)記載の透析用スタック。
(4)補強シートが、ガスケットの締め付け部分全面と通液部分とを覆う形状であることを特徴とする、(1)〜(3)のいずれかに記載の透析用スタック。
【0009】
本発明の透析用スタック中には、分離膜が配置される。ここでいう分離膜とは、電気透析、電気式脱イオン、拡散透析、ドナン透析、圧透析などに使用されるイオン交換膜や中性膜や半透膜のことである。本発明の透析用スタックは、特に、弾性率の高い(1x108〜1x109N/m2)三次元網目架橋を有するような従来の均質イオン交換膜などの分離膜と比較し、弾性率の低い(1x107〜1x108N/m2)中性膜やポリオレフィン系のバインダーとイオン交換樹脂粉末からなる不均質イオン交換膜などのような分離膜を用いる場合に適している。
【0010】
本発明でいうガスケットとは、イオン交換膜のような分離膜の両側に接して装着し、例えば、図1に示すように、液供給・排出孔1と透析部分2と締め付け部分3と透析部分に液を供給・排出する通液部分4を有する公知の構造のものであり、この液供給・排出孔1及び通液部分4は一つのガスケット内に複数個あっても構わない。また、透析部分には、通常、ガスケット枠と同じ厚みのポリオレフィン系の交叉メッシュが配され、ガスケット枠に接着剤などで固定しても良いし、透析スタックを組む時に、挿入しても良い。本発明の透析用スタックとは、ガスケットと分離膜からなる一連の繰り返し単位を含む構造を有し、補強シートが、ガスケットの通液部分の一部とその周辺の締め付け部分の一部を覆う如く、配され組み込まれた構造を有するものである。該補強シートがガスケット本体に接着剤などで接着されていても良いし、分離膜を組み込む時に、補強シートが分離膜に接するように配しても良い。
【0011】
本発明の透析用スタックの典型例としては、電気透析スタックや拡散透析スタックといった平膜型の分離膜と流路保持の為のガスケット構造の枠類を含むスタックが挙げられる。通常、透析用のガスケットの通液部分4は、ポリオレフィン系の交叉メッシュや溝型などのプラスチック材料が配されており、分離膜が締め付け時に、この通液部分に落ち込むのを防止している。しかしながら、弾性率の低い分離膜では、この交叉メッシュ部分や溝型のへこみ部分などのプラスチック材料部に落ち込んだり、食い込んだりして、液リークや流路閉塞を引き起こすのである。
【0012】
本発明の構造とすることで、柔らかい分離膜の落ち込みによる液リークの防止や食い込みによる流路閉塞を防ぐことで流体の圧力損失のアップを防止することができる。
本発明でいう補強シートとは、図2に示す如く、少なくともガスケットの通液部分の一部とその周辺の締め付け部分の一部を覆う構造の補強シート5の如きものであれば良く、補強シートの形状は、ガスケットの通液部分の幅より、少なくとも一辺が1mm以上長く、好ましくは2mm以上長い形状のものが良く、通液部分を跨ぐよう覆って配される。この覆う部分の面積は、締め付け部分の通液部分の20%以上が必要であり、好ましくは50%以上有ればよい。この通液部分を覆う面積が小さすぎると、分離膜がこの通液部分に落ち込むことを防止する効果が低くなり好ましくない。この補強シートの形状が、通液部分と同一もしくは小さいと、この通液部分に補強シートが陥没して、補強の意味を失い、本発明の効果を有しなくなる。
【0013】
また、図3に補強シートの形状が、締め付け部分全体および通液部分全体を覆う場合の一例を示す。補強シートの形状は、ガスケットの周縁にはみ出す形状であってもよい。このように、透析セル用にトリミングされた上記のイオン交換膜や中性膜の分離膜の形状から透析部分、液供給・排出孔をくり抜いた形が、締め付け部分の圧力分布の均一化の観点から特に好ましい。通常は、補強シートとガスケットは、透析スタックを構成する分離した別々の部材であるが、点付け溶接や接着剤などで一体化しても構わないし、密接するように順次配しても構わない。また、その形状は、通液部分を補強するものであれば、制約されない。
【0014】
補強シートの機械的物性としては、弾性率が1x108N/m2以上、好ましくは4x108N/m2以上であることが好ましい。1x108N/m2に満たない弾性率のシートでは、補強効果は十分でなく、通液部分への分離膜の落ち込みや食い込みを防ぐことはできない。
また、補強シートの厚みは、5μm〜200μmの範囲が好ましく、特に好ましくは50μm〜100μmの範囲が良い。薄すぎると締め付け部分の通液部分への分離膜の落ち込みや食い込みを防止するといった補強効果を発揮しないし、厚すぎるとガスケット枠で仕切られた透析室の厚みが厚くなり、所定の膜面流速を得るのにポンプ動力が大きくなったり、補強シート部分の部位が厚くなりすぎて、液漏れが発生するといった不具合を生じることがある。
【0015】
補強シートの素材としては弾性率の高いものであれば特に限定されないが、例えば、ポリオレフィンとしてポリエチレン、ポリプロピレンやポリエステル、ポリイミド、アラミド、ポリエチレンナフタレート、ポリテトラフルオロエチレンなどが良く、これらの素材を含むブレンドポリマーからなる素材でもかまわない。これらは、一般に弾性率が108N/m2以上であり、工業材料として安価にかつ必要サイズが容易に手に入るので好ましい。これらのシートは、使用する溶液に応じて選ぶことができる。一般的な中性範囲の溶液の透析などには、ポリエステルなどが有効であり、また、酸性、アルカリ性の高い溶液などには、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系の素材やポリテトラフルオロエチレンなどの素材が特に適している。
【0016】
これらの補強シートの形状加工は、イオン交換膜の形状加工と同様にトムソン刃などを用いてトリミングプレスで容易に行え、かつ素材が安価なので透析用スタックのコストアップにはほとんど影響せず、工業規模で十分に採用できる。このような通液部分を補強シートで補強したガスケットの加工は容易であるし、通常の透析用スタックを組み立てる時にガスケットと分離膜の間に補強シートを組み込むだけで簡単に装着でき、工業的に有利である。
【0017】
図4に本発明の透析スタックの組み込み配列の一例を示す。図に示すようにガスケットと補強シートと分離膜を交互に配した繰り返し単位の構造を含むものであリ、通常、両端には、締め付け用の端枠などで固定する。この端枠は公知のものでよく、特に制約されない。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明について、以下具体的に説明するが、本発明は、実施例の透析スタック構造に制約されるものでなく、工業規模の一般的な透析装置に広く適用できるものである。
図1は、通常の透析用ガスケットの一例であり、透析部分、通液部分および液供給・排出孔がくり抜かれた構造を有し、実施例に説明する電気透析装置のガスケットの基本構造を示す。また、透析部分には、ポリエチレン製の交叉メッシュを透析スタックを組む時に挿入した。図2は、補強シートで通液部分を覆ったガスケットと補強シートの関係を示す一例である。また、図3は補強シートの構造の一例であり、図3の補強シートは、図4に示す様に、分離膜と通常の透析用のガスケットとの間に密接に配置して装着され、通常のガスケットの通液部分を補強して、繰り返し、分離膜と順次配置する事によって本発明の透析用スタックとなる。図5は、公知の締結型電気透析スタックの繰り返し部分を示す部材の組み込み配列図である。
【0019】
本発明を実施例に基づいて説明する。
【0020】
参考例1
補強シートとして、厚み75μmのポリエステルフィルム(帝人社製:弾性率2.1x109N/m2)を20mmx20mmに切り出した。この補強シートを図2の如くに配し、電気透析装置マイクロアシライザーS3(旭化成工業社製)の電気透析用スタックを構成する、脱塩用ガスケットおよび濃縮用ガスケットの通液部分(潮道)のそれぞれ両面に配置した。分離膜として600μmの厚みのカチオン交換樹脂粉末とポリエチレンバインダーとからなる不均質カチオン交換膜7枚と500μmの厚みのアニオン交換樹脂粉末とポリエチレンバインダーとからなる不均質アニオン交換膜を5枚用い、5対の繰り返し単位からなる本発明の透析用スタックを得た。
【0021】
この透析用スタックをマイクロアシライザーS3に装着し、濃縮側のポンプをスイッチを入れずに、脱塩側のポンプスイッチと極液ポンプスイッチを入れ、室温で純水の液循環を15分間行った。濃縮側の循環系へ内部リークした量を濃縮側の循環タンクのオーバーフロー量で計測したところ0.5MLであり、潮道部分のリーク量がほとんど無いことが確認できた。また、液の膜面流速も8cm/SECであり、圧損も通常の均質イオン交換膜であるアシプレックスK501SBとアシプレックスA501SBを用いた時と同じであった。
【0022】
参考例2
補強シートとして厚み75μmのポリエステルフィルム(帝人社製:弾性率 2.1x109N/m2)を用い、電気透析装置マイクロアシライザーS3(旭化成工業社製)用の分離膜から透析部分を切り抜いた、図3に示す様な形状の補強シートを制作した。この補強シートをマイクロアシライザーS3の電気透析用スタックを組む際に、脱塩用ガスケットおよび濃縮用ガスケットのそれぞれ両面に配置した。分離膜として600μmの厚みのカチオン交換樹脂粉末とポリエチレンバインダーとからなる不均質カチオン交換膜7枚と500μmの厚みのアニオン交換樹脂粉末とポリエチレンバインダーとからなる不均質アニオン交換膜を5枚用い、5対の繰り返し単位からなる本発明の透析用スタックを得た。
【0023】
この透析用スタックをマイクロアシライザーS3に装着し、濃縮側のポンプをスイッチを入れずに、脱塩側のポンプスイッチと極液ポンプスイッチを入れ、室温で純水の液循環を15分間行った。濃縮側の循環系へ内部リークした量を濃縮側の循環タンクのオーバーフロー量で計測したところ0.5MLであり、潮道部分のリーク量がほとんど無いことが確認できた。また、液の膜面流速も7.5cm/SECであり、圧損も通常の均質イオン交換膜であるアシプレックスK501SBとアシプレックスA501SBを用いた時とほとんど同じであり、潮道部分での圧損の増加はなかった。
【0024】
【比較例1】
参考例1および参考例2に対し、補強シートの無いこと以外は全く同じである電気透析装置マイクロアシライザーS3(旭化成工業社製)の電気透析用スタックを組んだ。分離膜として600μmの厚みのカチオン交換樹脂粉末とポリエチレンバインダーとからなる不均質カチオン交換膜7枚と500μmの厚みのアニオン交換樹脂粉末とポリエチレンバインダーとからなる不均質アニオン交換膜を5枚用い、5対の繰り返し単位からなる透析用スタックを得た。この透析用スタックをマイクロアシライザーS3に装着し、濃縮側のポンプをスイッチを入れずに、脱塩側のポンプスイッチと極液ポンプスイッチを入れ、室温で純水の液循環を15分間行った。濃縮側の循環系へ内部リークした量を濃縮側の循環タンクのオーバーフロー量で計測したところ2MLであり、通液部分(潮道部分)のリーク量が多少あった。また、液の膜面流速は4cm/SECであり、液の流路抵抗が通常の均質イオン交換膜であるアシプレックスK501SBとアシプレックスA501SBを使用した時の約2倍と高く、備えつけのポンプで所定の運転条件を満たすことができなかった。
【0025】
【実施例1】
補強シートとして厚み100μmのポリプロピレンシート(弾性率4.2x108N/m2)を用い、電気透析装置マイクロアシライザーS3(旭化成工業社製)用の分離膜から透析部分を切り抜いた、図3に示す様な形状の補強シートを制作した。この補強シートをマイクロアシライザーS3の電気透析用スタックを組む際に、脱塩用ガスケットおよび濃縮用ガスケットのそれぞれ両面に配置した。
【0026】
分離膜としてカチオン交換膜としてアシプレックスK501SBを12枚、アニオン交換膜の代わりに100μmのポリビニルアルコール製の中性膜を10枚用いて10対の本発明の透析スタックを作った。この透析用スタックをマイクロアシライザーS3に装着し、濃縮側のポンプをスイッチを入れずに、脱塩側のポンプスイッチと極液ポンプスイッチを入れ、室温で純水の液循環を15分間行った。濃縮側の循環系へ内部リークした量を濃縮側の循環タンクのオーバーフロー量で計測したところ0.5MLであり、通液部分(潮道部分)のリーク量がほとんど無かった。また、1Nの食塩水を500ML希釈室側に入れ、0.05Nの食塩水を濃縮室側に入れ、電極室に5%硫酸ナトリウムの水溶液を500ML入れて、15Vの一定電圧で、バッチの脱塩操作を行ったが、脱塩室側の塩は、経時に脱塩されていった。
【0027】
【比較例2】
実施例に対し補強シートのない通常の電気透析装置マイクロアシライザーS3(旭化成工業社製)の電気透析用ガスケットを用いて以下の分離膜を用いて電気透析用スタックを組んだ。分離膜としては、カチオン交換膜としてアシプレックスK501SBを、アニオン交換膜の代わりに100μmのポリビニルアルコール製の中性膜を用いた。この透析用スタックをマイクロアシライザーS3に装着し、濃縮側のポンプをスイッチを入れずに、脱塩側のポンプスイッチと極液ポンプスイッチを入れ、室温で純水の液循環を15分間行った。濃縮側の循環系へ内部リークした量を濃縮側の循環タンクのオーバーフロー量で計測したところ60MLであり、通液部分(潮道部分)のリーク量が非常に多く、正常な電気透析操作ができなかった。
【0028】
【発明の効果】
本発明の透析用スタックは、柔らかい素材の分離膜を用いても、通液部分への分離膜の落ち込みや食い込みを防止して、この部分での圧損の上昇を無くし、内部液リークを防ぐ。その結果、本発明は、柔らかい素材の分離膜を電気透析、電気式脱イオン、拡散透析、ドナン透析、圧透析などの分離操作に対し使用可能にする効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の透析用スタックに組み込まれるガスケットの一例を示す平面図である。
【図2】本発明の透析用スタックに組み込まれる補強シートの一例を示す平面図である。
【図3】本発明の透析用スタックに組み込まれる補強シートの別の例を示す平面図である。
【図4】本発明の透析用スタックの構造の一例を説明する部材配列図である。
【図5】従来の透析用スタックの構造の一例を説明する部材配列図である。
【符号の説明】
1 液供給・排出孔
2 透析部分
3 締め付け部分
4 通液部分
5 補強シート
6 ガスケット(脱塩側)
6’ ガスケット(濃縮側)
7 分離膜(1)
7’ 分離膜(2)

Claims (4)

  1. 弾性率が1×10 7 〜1×10 8 N/m 2 である分離膜を備えた透析用スタックであって、少なくとも、ガスケットの通液部分の一部とその周辺の締め付け部分の一部とを覆う如く、厚みが5〜200μmのポリオレフィンからなる補強シートが配置されたことを特徴とする、透析用スタック。
  2. 補強シートの弾性率が、108N/m2以上であることを特徴とする、請求項1記載の透析用スタック。
  3. 補強シートの厚みが、50〜100μmであることを特徴とする、請求項1又は請求項2記載の透析用スタック。
  4. 補強シートが、ガスケットの締め付け部分全面と通液部分とを覆う形状であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の透析用スタック。
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