JP2001224930A - 透析用スタック - Google Patents

透析用スタック

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JP2001224930A JP2000040960A JP2000040960A JP2001224930A JP 2001224930 A JP2001224930 A JP 2001224930A JP 2000040960 A JP2000040960 A JP 2000040960A JP 2000040960 A JP2000040960 A JP 2000040960A JP 2001224930 A JP2001224930 A JP 2001224930A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 柔らかい(弾性率の低い)素材の分離膜を用
いる系において、通液部分への分離膜の落ち込みや食い
込みを防止したガスケットを含む透析用スタックを提供
することで、圧損上昇と内部液リークを防ぎ、様々な素
材の分離膜を電気透析、電気式脱イオン、拡散透析、ド
ナン透析、圧透析などの膜分離操作に使用可能とする。 【解決手段】 少なくともガスケットの通液部分の一部
と締め付け部分の一部とを補強シートで覆うことで上記
課題を解決できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気透析、電気式
脱イオン、拡散透析、ドナン透析、圧透析などに用いる
透析用スタックに関する。また、本発明の透析用スタッ
クは、レドックスフロー電池や濃淡電池などのスタック
としても使用できるものである。
【0002】
【従来の技術】溶液中の目的成分を分離膜で選択的に分
離する方法として、電気透析、電気式脱イオン、拡散透
析、ドナン透析、圧透析などがある。例えば、電気透析
法は、海水の濃縮、飲料水用の地下鹹水の脱塩や硝酸性
窒素の除去、食品製造工程における塩分除去や医薬品の
有効成分の濃縮など、現在、多種多様な用途に適用され
ている。
【0003】従来より通常の締結型電気透析槽の場合、
構成は、電極間に陽イオン交換膜と陰イオン交換膜を交
互に配し、これらの陽・陰イオン交換膜の間に目的のイ
オンが透過してくる濃縮側ガスケットと、イオンが透過
して出ていく脱塩側ガスケットを交互に配置した繰り返
し構造のスタックをなし、濃縮側と希釈側の液をそれぞ
れ循環している。このような電気透析用スタックの特徴
は、濃縮ガスケットと希釈ガスケットの構造で主要な性
能は決定される。工業的装置の電気透析用ガスケットと
しては、分離膜を固定し液を循環するガスケット枠と液
の流路を確保する為のスペーサーを一体化した実公昭5
4−16914号公報、特開昭58−112006号公
報などがある。
【0004】また、電気透析時の寸法変化を抑える目的
で三層以上の多層構造プラスチックシート材で中間層に
耐熱性フィルムを施したものが特開昭62−27014
号公報に、薄いガスケットでもしわや膨らみを防止する
ためにスペーサーの蛇行曲率半径を30m以上としたも
のが特開昭62−65708号公報に、通電部スペーサ
ーとガスケットを共糊と未加硫ゴムを配して固定する方
法が特公平2−91号公報に、また、ソフトセグメント
とハードセグメントとからなる熱可塑性 エラストマー
を用いてガスケットと通電部スペーサーおよび潮道スペ
ーサーを一体化したものが特公平6−55261号公報
に開示されている。
【0005】これらのガスケットは、従来より一般的に
使用されているスチレン−ジビニルベンゼン系の三次元
網目架橋した均質イオン交換膜に適しており、海水の濃
縮や地下鹹水の脱塩など、工業的に有効なものとなって
いる。このような三次元架橋した均質イオン交換膜は、
膜の弾性率が高く、締め付け時の圧力に対して圧縮変形
が少なかったり、ガスケットの通液部分である潮道部分
へのイオン交換膜の落ち込みが無かった。
【0006】近年、有機系カチオン性物質を多量に含む
系の脱塩や有価成分の回収などではアニオン交換膜のフ
ァウリングが厳しく使用できないことから、電気透析用
隔膜として中性膜などの特殊な素材の分離膜が使用され
る頻度が高まったり、ポリオレフィン系のバインダーと
イオン交換樹脂粉末からなる不均質イオン交換膜の性能
改善で従来にない素材のイオン交換膜が使用されるよう
になってきた。このような新素材は、分離膜を構成する
素材がスチレン−ジビニルベンゼンのような三次元網目
構造のみで無いため、ガスケットの潮道部分に分離膜が
食い込んで流路を塞ぎ、圧力損失が増大したり、膜が変
形して潮道部分での内部リークが発生する問題があっ
た。また、このような素材に対する潮道構造として、特
開平10−225623号公報には、不織メッシュの両
端に重合フィルムからなる複合口構造を設けたガスケッ
トが開示されている。この様な構造のガスケット及びガ
スケットを組み込んでなるスタックでは、締め付け時に
潮道部分と締め付け部分で段差が出来たり、加工精度の
問題があったり、ガスケットへの固定が難しく煩雑であ
ったり、また、同一ガスケット厚みで圧力損失が高くな
るといった問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の課題
を解決し、このような柔らかい素材の分離膜を電気透
析、電気式脱イオン、拡散透析、ドナン透析、圧透析な
どに使用可能とする透析用スタックを提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意努力の
結果、前記課題を解決するため、補強シートが極めて有
効であることを見出し、本発明をなすに至った。すなわ
ち本発明は、以下の通りである。 (1)少なくとも、ガスケットの通液部分の一部とその
周辺の締め付け部分の一部とを覆う如く、補強シートが
配置されたことを特徴とする、透析用スタック。 (2)補強シートの弾性率が、108N/m2以上である
ことを特徴とする、(1)記載の透析用スタック。 (3)補強シートの厚みが、5〜200μmであること
を特徴とする、(1)又は(2)記載の透析用スタッ
ク。 (4)補強シートが、ガスケットの締め付け部分全面と
通液部分とを覆う形状であることを特徴とする、(2)
又は(3)記載の透析用スタック。
【0009】本発明の透析用スタック中には、分離膜が
配置される。ここでいう分離膜とは、電気透析、電気式
脱イオン、拡散透析、ドナン透析、圧透析などに使用さ
れるイオン交換膜や中性膜や半透膜のことである。本発
明の透析用スタックは、特に、弾性率の高い(1x10
8〜1x109N/m2)三次元網目架橋を有するような
従来の均質イオン交換膜などの分離膜と比較し、弾性率
の低い(1x107〜1x108N/m2)中性膜やポリ
オレフィン系のバインダーとイオン交換樹脂粉末からな
る不均質イオン交換膜などのような分離膜を用いる場合
に適している。
【0010】本発明でいうガスケットとは、イオン交換
膜のような分離膜の両側に接して装着し、例えば、図1
に示すように、液供給・排出孔1と透析部分2と締め付
け部分3と透析部分に液を供給・排出する通液部分4を
有する公知の構造のものであり、この液供給・排出孔1
及び通液部分4は一つのガスケット内に複数個あっても
構わない。また、透析部分には、通常、ガスケット枠と
同じ厚みのポリオレフィン系の交叉メッシュが配され、
ガスケット枠に接着剤などで固定しても良いし、透析ス
タックを組む時に、挿入しても良い。本発明の透析用ス
タックとは、ガスケットと分離膜からなる一連の繰り返
し単位を含む構造を有し、補強シートが、ガスケットの
通液部分の一部とその周辺の締め付け部分の一部を覆う
如く、配され組み込まれた構造を有するものである。該
補強シートがガスケット本体に接着剤などで接着されて
いても良いし、分離膜を組み込む時に、補強シートが分
離膜に接するように配しても良い。
【0011】本発明の透析用スタックの典型例として
は、電気透析スタックや拡散透析スタックといった平膜
型の分離膜と流路保持の為のガスケット構造の枠類を含
むスタックが挙げられる。通常、透析用のガスケットの
通液部分4は、ポリオレフィン系の交叉メッシュや溝型
などのプラスチック材料が配されており、分離膜が締め
付け時に、この通液部分に落ち込むのを防止している。
しかしながら、弾性率の低い分離膜では、この交叉メッ
シュ部分や溝型のへこみ部分などのプラスチック材料部
に落ち込んだり、食い込んだりして、液リークや流路閉
塞を引き起こすのである。
【0012】本発明の構造とすることで、柔らかい分離
膜の落ち込みによる液リークの防止や食い込みによる流
路閉塞を防ぐことで流体の圧力損失のアップを防止する
ことができる。本発明でいう補強シートとは、図2に示
す如く、少なくともガスケットの通液部分の一部とその
周辺の締め付け部分の一部を覆う構造の補強シート5の
如きものであれば良く、補強シートの形状は、ガスケッ
トの通液部分の幅より、少なくとも一辺が1mm以上長
く、好ましくは2mm以上長い形状のものが良く、通液
部分を跨ぐよう覆って配される。この覆う部分の面積
は、締め付け部分の通液部分の20%以上が必要であ
り、好ましくは50%以上有ればよい。この通液部分を
覆う面積が小さすぎると、分離膜がこの通液部分に落ち
込むことを防止する効果が低くなり好ましくない。この
補強シートの形状が、通液部分と同一もしくは小さい
と、この通液部分に補強シートが陥没して、補強の意味
を失い、本発明の効果を有しなくなる。
【0013】また、図3に補強シートの形状が、締め付
け部分全体および通液部分全体を覆う場合の一例を示
す。補強シートの形状は、ガスケットの周縁にはみ出す
形状であってもよい。このように、透析セル用にトリミ
ングされた上記のイオン交換膜や中性膜の分離膜の形状
から透析部分、液供給・排出孔をくり抜いた形が、締め
付け部分の圧力分布の均一化の観点から特に好ましい。
通常は、補強シートとガスケットは、透析スタックを構
成する分離した別々の部材であるが、点付け溶接や接着
剤などで一体化しても構わないし、密接するように順次
配しても構わない。また、その形状は、通液部分を補強
するものであれば、制約されない。
【0014】補強シートの機械的物性としては、弾性率
が1x108N/m2以上、好ましくは4x108N/m2
以上であることが好ましい。1x108N/m2に満たな
い弾性率のシートでは、補強効果は十分でなく、通液部
分への分離膜の落ち込みや食い込みを防ぐことはできな
い。また、補強シートの厚みは、5μm〜200μmの
範囲が好ましく、特に好ましくは50μm〜100μm
の範囲が良い。薄すぎると締め付け部分の通液部分への
分離膜の落ち込みや食い込みを防止するといった補強効
果を発揮しないし、厚すぎるとガスケット枠で仕切られ
た透析室の厚みが厚くなり、所定の膜面流速を得るのに
ポンプ動力が大きくなったり、補強シート部分の部位が
厚くなりすぎて、液漏れが発生するといった不具合を生
じることがある。
【0015】補強シートの素材としては弾性率の高いも
のであれば特に限定されないが、例えば、ポリオレフィ
ンとしてポリエチレン、ポリプロピレンやポリエステ
ル、ポリイミド、アラミド、ポリエチレンナフタレー
ト、ポリテトラフルオロエチレンなどが良く、これらの
素材を含むブレンドポリマーからなる素材でもかまわな
い。これらは、一般に弾性率が108N/m2以上であ
り、工業材料として安価にかつ必要サイズが容易に手に
入るので好ましい。これらのシートは、使用する溶液に
応じて選ぶことができる。一般的な中性範囲の溶液の透
析などには、ポリエステルなどが有効であり、また、酸
性、アルカリ性の高い溶液などには、ポリエチレンやポ
リプロピレンなどのポリオレフィン系の素材やポリテト
ラフルオロエチレンなどの素材が特に適している。
【0016】これらの補強シートの形状加工は、イオン
交換膜の形状加工と同様にトムソン刃などを用いてトリ
ミングプレスで容易に行え、かつ素材が安価なので透析
用スタックのコストアップにはほとんど影響せず、工業
規模で十分に採用できる。このような通液部分を補強シ
ートで補強したガスケットの加工は容易であるし、通常
の透析用スタックを組み立てる時にガスケットと分離膜
の間に補強シートを組み込むだけで簡単に装着でき、工
業的に有利である。
【0017】図4に本発明の透析スタックの組み込み配
列の一例を示す。図に示すようにガスケットと補強シー
トと分離膜を交互に配した繰り返し単位の構造を含むも
のであリ、通常、両端には、締め付け用の端枠などで固
定する。この端枠は公知のものでよく、特に制約されな
い。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明について、以下具体的に説
明するが、本発明は、実施例の透析スタック構造に制約
されるものでなく、工業規模の一般的な透析装置に広く
適用できるものである。図1は、通常の透析用ガスケッ
トの一例であり、透析部分、通液部分および液供給・排
出孔がくり抜かれた構造を有し、実施例に説明する電気
透析装置のガスケットの基本構造を示す。また、透析部
分には、ポリエチレン製の交叉メッシュを透析スタック
を組む時に挿入した。図2は、補強シートで通液部分を
覆ったガスケットと補強シートの関係を示す一例であ
る。また、図3は補強シートの構造の一例であり、図3
の補強シートは、図4に示す様に、分離膜と通常の透析
用のガスケットとの間に密接に配置して装着され、通常
のガスケットの通液部分を補強して、繰り返し、分離膜
と順次配置する事によって本発明の透析用スタックとな
る。図5は、公知の締結型電気透析スタックの繰り返し
部分を示す部材の組み込み配列図である。
【0019】本発明を実施例に基づいて説明する。
【0020】
【実施例1】補強シートとして、厚み75μmのポリエ
ステルフィルム(帝人社製:弾性率2.1x109N/
2)を20mmx20mmに切り出した。この補強シ
ートを図2の如くに配し、電気透析装置マイクロアシラ
イザーS3(旭化成工業社製)の電気透析用スタックを
構成する、脱塩用ガスケットおよび濃縮用ガスケットの
通液部分(潮道)のそれぞれ両面に配置した。分離膜と
して600μmの厚みのカチオン交換樹脂粉末とポリエ
チレンバインダーとからなる不均質カチオン交換膜7枚
と500μmの厚みのアニオン交換樹脂粉末とポリエチ
レンバインダーとからなる不均質アニオン交換膜を5枚
用い、5対の繰り返し単位からなる本発明の透析用スタ
ックを得た。
【0021】この透析用スタックをマイクロアシライザ
ーS3に装着し、濃縮側のポンプをスイッチを入れず
に、脱塩側のポンプスイッチと極液ポンプスイッチを入
れ、室温で純水の液循環を15分間行った。濃縮側の循
環系へ内部リークした量を濃縮側の循環タンクのオーバ
ーフロー量で計測したところ0.5MLであり、潮道部
分のリーク量がほとんど無いことが確認できた。また、
液の膜面流速も8cm/SECであり、圧損も通常の均
質イオン交換膜であるアシプレックスK501SBとア
シプレックスA501SBを用いた時と同じであった。
【0022】
【実施例2】補強シートとして厚み75μmのポリエス
テルフィルム(帝人社製:弾性率2.1x109N/
2)を用い、電気透析装置マイクロアシライザーS3
(旭化成工業社製)用の分離膜から透析部分を切り抜い
た、図3に示す様な形状の補強シートを制作した。この
補強シートをマイクロアシライザーS3の電気透析用ス
タックを組む際に、脱塩用ガスケットおよび濃縮用ガス
ケットのそれぞれ両面に配置した。分離膜として600
μmの厚みのカチオン交換樹脂粉末とポリエチレンバイ
ンダーとからなる不均質カチオン交換膜7枚と500μ
mの厚みのアニオン交換樹脂粉末とポリエチレンバイン
ダーとからなる不均質アニオン交換膜を5枚用い、5対
の繰り返し単位からなる本発明の透析用スタックを得
た。
【0023】この透析用スタックをマイクロアシライザ
ーS3に装着し、濃縮側のポンプをスイッチを入れず
に、脱塩側のポンプスイッチと極液ポンプスイッチを入
れ、室温で純水の液循環を15分間行った。濃縮側の循
環系へ内部リークした量を濃縮側の循環タンクのオーバ
ーフロー量で計測したところ0.5MLであり、潮道部
分のリーク量がほとんど無いことが確認できた。また、
液の膜面流速も7.5cm/SECであり、圧損も通常
の均質イオン交換膜であるアシプレックスK501SB
とアシプレックスA501SBを用いた時とほとんど同
じであり、潮道部分での圧損の増加はなかった。
【0024】
【比較例1】実施例1および実施例2に対し、補強シー
トの無いこと以外は全く同じである電気透析装置マイク
ロアシライザーS3(旭化成工業社製)の電気透析用ス
タックを組んだ。分離膜として600μmの厚みのカチ
オン交換樹脂粉末とポリエチレンバインダーとからなる
不均質カチオン交換膜7枚と500μmの厚みのアニオ
ン交換樹脂粉末とポリエチレンバインダーとからなる不
均質アニオン交換膜を5枚用い、5対の繰り返し単位か
らなる透析用スタックを得た。この透析用スタックをマ
イクロアシライザーS3に装着し、濃縮側のポンプをス
イッチを入れずに、脱塩側のポンプスイッチと極液ポン
プスイッチを入れ、室温で純水の液循環を15分間行っ
た。濃縮側の循環系へ内部リークした量を濃縮側の循環
タンクのオーバーフロー量で計測したところ2MLであ
り、通液部分(潮道部分)のリーク量が多少あった。ま
た、液の膜面流速は4cm/SECであり、液の流路抵
抗が通常の均質イオン交換膜であるアシプレックスK5
01SBとアシプレックスA501SBを使用した時の
約2倍と高く、備えつけのポンプで所定の運転条件を満
たすことができなかった。
【0025】
【実施例3】補強シートとして厚み100μmのポリプ
ロピレンシート(弾性率4.2x108N/m2)を用
い、電気透析装置マイクロアシライザーS3(旭化成工
業社製)用の分離膜から透析部分を切り抜いた、図3に
示す様な形状の補強シートを制作した。この補強シート
をマイクロアシライザーS3の電気透析用スタックを組
む際に、脱塩用ガスケットおよび濃縮用ガスケットのそ
れぞれ両面に配置した。
【0026】分離膜としてカチオン交換膜としてアシプ
レックスK501SBを12枚、アニオン交換膜の代わ
りに100μmのポリビニルアルコール製の中性膜を1
0枚用いて10対の本発明の透析スタックを作った。こ
の透析用スタックをマイクロアシライザーS3に装着
し、濃縮側のポンプをスイッチを入れずに、脱塩側のポ
ンプスイッチと極液ポンプスイッチを入れ、室温で純水
の液循環を15分間行った。濃縮側の循環系へ内部リー
クした量を濃縮側の循環タンクのオーバーフロー量で計
測したところ0.5MLであり、通液部分(潮道部分)
のリーク量がほとんど無かった。また、1Nの食塩水を
500ML希釈室側に入れ、0.05Nの食塩水を濃縮
室側に入れ、電極室に5%硫酸ナトリウムの水溶液を5
00ML入れて、15Vの一定電圧で、バッチの脱塩操
作を行ったが、脱塩室側の塩は、経時に脱塩されていっ
た。
【0027】
【比較例2】実施例3に対し補強シートのない通常の電
気透析装置マイクロアシライザーS3(旭化成工業社
製)の電気透析用ガスケットを用いて以下の分離膜を用
いて電気透析用スタックを組んだ。分離膜としては、カ
チオン交換膜としてアシプレックスK501SBを、ア
ニオン交換膜の代わりに100μmのポリビニルアルコ
ール製の中性膜を用いた。この透析用スタックをマイク
ロアシライザーS3に装着し、濃縮側のポンプをスイッ
チを入れずに、脱塩側のポンプスイッチと極液ポンプス
イッチを入れ、室温で純水の液循環を15分間行った。
濃縮側の循環系へ内部リークした量を濃縮側の循環タン
クのオーバーフロー量で計測したところ60MLであ
り、通液部分(潮道部分)のリーク量が非常に多く、正
常な電気透析操作ができなかった。
【0028】
【発明の効果】本発明の透析用スタックは、柔らかい素
材の分離膜を用いても、通液部分への分離膜の落ち込み
や食い込みを防止して、この部分での圧損の上昇を無く
し、内部液リークを防ぐ。その結果、本発明は、柔らか
い素材の分離膜を電気透析、電気式脱イオン、拡散透
析、ドナン透析、圧透析などの分離操作に対し使用可能
にする効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の透析用スタックに組み込まれるガスケ
ットの一例を示す平面図である。
【図2】本発明の透析用スタックに組み込まれる補強シ
ートの一例を示す平面図である。
【図3】本発明の透析用スタックに組み込まれる補強シ
ートの別の例を示す平面図である。
【図4】本発明の透析用スタックの構造の一例を説明す
る部材配列図である。
【図5】従来の透析用スタックの構造の一例を説明する
部材配列図である。
【符号の説明】
1 液供給・排出孔 2 透析部分 3 締め付け部分 4 通液部分 5 補強シート 6 ガスケット(脱塩側) 6’ ガスケット(濃縮側) 7 分離膜(1) 7’ 分離膜(2)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、ガスケットの通液部分の一
    部とその周辺の締め付け部分の一部とを覆う如く、補強
    シートが配置されたことを特徴とする、透析用スタッ
    ク。
  2. 【請求項2】 補強シートの弾性率が、108N/m2
    上であることを特徴とする、請求項1記載の透析用スタ
    ック。
  3. 【請求項3】 補強シートの厚みが、5〜200μmで
    あることを特徴とする、請求項1又は請求項2記載の透
    析用スタック。
  4. 【請求項4】 補強シートが、ガスケットの締め付け部
    分全面と通液部分とを覆う形状であることを特徴とす
    る、請求項2又は請求項3記載の透析用スタック。
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