JP4094940B2 - 建設機械のトラックフレーム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば油圧ショベル、油圧クレーン等の下部走行体に好適に用いられる建設機械のトラックフレームに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、油圧ショベル等の建設機械は、クローラ(履帯)式の下部走行体を備え、左,右の履帯を駆動することにより山岳地、泥濘地等の不整地を安定して走行できるようにしている。
【0003】
そして、この種の従来技術によるクローラ式の下部走行体は、上部旋回体が取付けられるセンタフレームと、センタフレームの左側に位置して前,後方向に延びる左側のサイドフレームと、センタフレームの右側に位置して前,後方向に延びる右側のサイドフレームと、左,右のサイドフレームをセンタフレームに連結する前,後の脚部とからなるトラックフレームを備えている(例えば、下記特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−142337号公報
【0005】
ここで、従来技術によるトラックフレームは、センタフレームを構成する上板と下板とを上方からみて略X型に形成し、このセンタフレームの上板と下板のうち左,右のサイドフレームに向けて延びる部分を脚部上板及び脚部下板として利用し、この脚部上板と脚部下板との間に前側板と後側板とを溶接によって接合することにより、互いに別部材からなる脚部上板、脚部下板、前側板、後側板によってボックス構造をなす4本の脚部が構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来技術によるトラックフレームにおいては、互いに別部材からなる脚部上板、脚部下板、前側板、後側板によって脚部が構成されている。このため、当該脚部を形成するに際しては、センタフレームの上板と下板とを略X型に切断して脚部上板と脚部下板とを形成すると共に鋼板等を切断して前側板と後側板とを形成する切断作業と、前側板と後側板とを脚部上板と脚部下板とに溶接する溶接作業とが必要となり、トラックフレームの製造コストが増大してしまうという問題がある。
【0007】
また、上述の如くセンタフレームに一体的に設けられた各脚部をサイドフレームに溶接する場合には、その前作業として脚部の先端側を切断することにより、当該脚部の先端側にサイドフレームの接合面に隙間なく突合わされる接合部を形成する必要がある。
【0008】
しかし、切断作業によって脚部の先端側に接合部を形成した場合には、加工誤差等によって脚部の接合部とサイドフレームとの突合わせ部分に隙間が生じ易く、脚部とサイドフレームとの間の接合強度が低下してしまうという問題がある。
【0009】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、製造コストを低減することができると共に、脚部とサイドフレーム等との接合部分の強度を高めることができるようにした建設機械のトラックフレームを提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明は、上部旋回体が旋回輪を介して旋回可能に取付けられるセンタフレームと、該センタフレームの左,右両側に位置して前,後方向に延びる左,右のサイドフレームと、該左,右のサイドフレームをセンタフレームに連結する前,後の脚部とからなる建設機械のトラックフレームに適用される。
【0011】
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前,後の脚部は、センタフレームに接合されるセンタフレーム側接合部と、サイドフレームに接合されるサイドフレーム側接合部とを有する筒体として構成し、センタフレームは、旋回輪を取付けるための丸胴が設けられた上板と、該上板と上,下方向で対面する下板と、丸胴を挟んで上板及び下板の左,右両側に接合された左,右の側板とを備え、該各側板は、サイドフレームと平行して前,後方向に延び前脚部のセンタフレーム側接合部が接合される前脚部接合面と、該前脚部接合面から後方に向けてサイドフレームから離れる方向に屈曲し後脚部のセンタフレーム側接合部が接合される後脚部接合面とにより構成し、前脚部はセンタフレームを構成する側板の前脚部接合面からサイドフレームに向けて斜め前方に延び、後脚部はセンタフレームを構成する側板の後脚部接合面からサイドフレームに向けて斜め後方に延び、前脚部の軸中心線が前脚部接合面と交わる角度と、後脚部の軸中心線が後脚部接合面と交わる角度とを等しく設定したことにある。
【0012】
このように構成したことにより、筒体からなる脚部を用いてサイドフレームをセンタフレームに連結することができるので、例えば互いに別部材からなる上板、下板、前側板、後側板等を用いて脚部を構成する場合に比較して、各板体の切断作業や溶接作業を不要にでき、トラックフレームの製造コストを低減することができる。また、センタフレームの各側板を構成する後脚部接合面を、前脚部接合面から後方に向けてサイドフレームから離れる方向に屈曲させたので、該後脚部接合面を丸胴の近傍位置で上板と下板とに接合することができ、センタフレームの強度を高めることができる。
【0014】
また、前脚部はセンタフレームを構成する側板の前脚部接合面からサイドフレームに向けて斜め前方に延び、後脚部はセンタフレームを構成する側板の後脚部接合面からサイドフレームに向けて斜め後方に延び、前脚部の軸中心線が前脚部接合面と交わる角度と、後脚部の軸中心線が後脚部接合面と交わる角度とを等しく設定したことにより、前脚部のサイドフレーム側接合部と後脚部のサイドフレーム側接合部との間隔を大きく確保し、これら前,後の脚部のサイドフレーム側接合部をサイドフレームの長さ方向の両端側に接合することができるので、センタフレームに対するサイドフレームの取付強度を高めることができる。
【0015】
請求項の発明は、前,後の脚部のセンタフレーム側接合部とサイドフレーム側接合部とは、接合端に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成したことにある。
【0016】
このように構成したことにより、センタフレーム側接合部及びサイドフレーム側接合部の周囲に形成される溶接ビードの長さを大きく確保することができ、脚部とセンタフレームとの間の接合強度、及び脚部とサイドフレームとの間の接合強度を高めることができる。
【0017】
請求項の発明は、センタフレーム側接合部の接合端を前脚部接合面に沿って延びる長方形状に形成し、サイドフレーム側接合部の接合端を後脚部接合面に沿って延びる長方形状に形成したことにある。
【0018】
このように構成したことにより、前脚部のセンタフレーム側接合部を側板の前脚部接合面に溶接するときには、長方形状をなすセンタフレーム側接合部の接合端に沿って円滑に溶接作業を行うことができ、後脚部のセンタフレーム側接合部を側板の後脚部接合面に溶接するときにも、長方形状をなすセンタフレーム側接合部の接合端に沿って円滑に溶接作業を行うことができる。
【0019】
請求項の発明は、前,後の脚部は、センタフレームの側板に接合されるセンタフレーム側接合部と、サイドフレームに接合されるサイドフレーム側接合部と、センタフレーム側接合部とサイドフレーム側接合部との間に位置する中間筒部とからなる単一の筒体として鋳造手段により一体成形したことにある。
【0020】
このように構成したことにより、脚部を鋳造手段によって一体成形することができるので、トラックフレームの製造コストを低減することができる。
【0021】
請求項の発明は、前,後の脚部は、センタフレームの側板に接合されるセンタフレーム側接合部材と、サイドフレームに接合されるサイドフレーム側接合部材と、センタフレーム側接合部材とサイドフレーム側接合部材との間に位置する中間筒部材との3部材を接合することにより単一の筒体として構成したことにある。
【0022】
このように構成したことにより、各脚部を構成するセンタフレーム側接合部材、サイドフレーム側接合部材、中間筒部材を共通化できるので、トラックフレームの製造コストを低減することができる。
【0023】
請求項の発明は、前,後の脚部は、センタフレームの側板に接合されるセンタフレーム側接合部材と、サイドフレームに接合されるサイドフレーム側接合部材との2部材を接合することにより単一の筒体として構成したことにある。
【0024】
このように構成したことにより、各脚部を構成するセンタフレーム側接合部材とサイドフレーム側接合部材とを共通化し、トラックフレームの製造コストを低減することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る建設機械のトラックフレームの実施の形態を、油圧ショベルの下部走行体に適用した場合を例に挙げ、図1ないし図20を参照しつつ詳細に説明する。
【0026】
まず、図1ないし図10は本発明の第1の実施の形態による油圧ショベルのトラックフレームを示している。
【0027】
図中、1は油圧ショベルの下部走行体で、該下部走行体1は後述のトラックフレーム11と、該トラックフレーム11を構成する後述のサイドフレーム22,28に設けられた遊動輪2及び駆動輪3と、これら駆動輪3と遊動輪2とに巻装された履帯4とにより大略構成されている。
【0028】
そして、下部走行体1は、駆動輪3によって履帯4を駆動することにより山岳地、泥濘地等の不整地を安定して走行するものである。また、下部走行体1の前部側には、土砂等の排土作業、地均し作業等を行う排土板5が上,下に回動可能に設けられている。
【0029】
6は下部走行体1上に旋回可能に搭載された上部旋回体で、該上部旋回体6は、トラックフレーム11上に旋回輪7を介して設けられた旋回フレーム8と、該旋回フレーム8上に設けられ運転室を画成するキャブ9とを備えている。また、上部旋回体6の前部側には、例えばスイングポスト式の作業装置10が設けられ、該作業装置10は土砂等の掘削作業を行うものである。
【0030】
11は下部走行体1のトラックフレームで、該トラックフレーム11は、図2ないし図4に示すように、後述のセンタフレーム12、左側のサイドフレーム22、右側のサイドフレーム28、左前脚部31、左後脚部32、右前脚部33、右後脚部34等により構成されている。
【0031】
12はセンタフレームで、該センタフレーム12はトラックフレーム11の中央部分を構成するものである。ここで、センタフレーム12は、上面側中央に旋回輪7を取付けるための丸胴13が固着された六角形状の上板14と、上板14とほぼ同様の六角形状を有し該上板14と上,下方向で対面した下板15と、丸胴13を挟んで上板14及び下板15の左端側に配置されたく字状の左側板16と、丸胴13を挟んで上板14及び下板15の右端側に配置された逆く字状の右側板17と、左側板16及び右側板17の前端側に配置され左,右方向に延びた前板18と、左側板16及び右側板17の後端側に配置され前板18よりも狭幅となって左,右方向に延びた後板19とにより構成されている。
【0032】
この場合、左側板16は、図5及び図6等に示すように、前,後方向の中間部から前端部(前板18との接合部)に向け、後述のサイドフレーム22とほぼ平行して前,後方向に延びる前脚部接合面16Aと、該前脚部接合面16Aから後端部(後板19との接合部)に向けてサイドフレーム22から離れる方向に角度θだけ屈曲した後脚部接合面16Bとにより構成されている。そして、前脚部接合面16Aは、後述する左前脚部31のセンタフレーム側接合部31Aが接合され、後脚部接合面16Bは、後述する左後脚部32のセンタフレーム側接合部32Aが接合されるものである。
【0033】
一方、右側板17も、左側板16と同様に、前,後方向の中間部から前端部に向け、後述のサイドフレーム28とほぼ平行して前,後方向に延びる前脚部接合面17Aと、該前脚部接合面17Aから後端部に向けてサイドフレーム28から離れる方向に角度θだけ屈曲した後脚部接合面17Bとにより構成されている。そして、前脚部接合面17Aは、後述する右前脚部33のセンタフレーム側接合部33Aが接合され、後脚部接合面17Bは、後述する右後脚部34のセンタフレーム側接合部34Aが接合されるものである。
【0034】
そして、左側板16は、上板14と下板15との左端側に溶接されることにより該上板14と下板15との間を左側から閉塞し、右側板17は、上板14と下板15との右端側に溶接されることにより該上板14と下板15との間を右側から閉塞している。また、前板18は、上板14、下板15、左,右の側板16,17の前端側に溶接されることにより上板14と下板15との間を前側から閉塞し、後板19は、上板14、下板15、左,右の側板16,17の後端側に溶接されることにより上板14と下板15との間を後側から閉塞している。これにより、センタフレーム12は、上板14、下板15、左側板16、右側板17、前板18、後板19によって囲まれた扁平なボックス構造体として形成されている。
【0035】
ここで、センタフレーム12は、左側板16の後脚部接合面16Bを前脚部接合面16Aから後方に向けてサイドフレーム22から離れる方向に屈曲させると共に、右側板17の後脚部接合面17Bを前脚部接合面17Aから後方に向けてサイドフレーム28から離れる方向に屈曲させる構成としている。これにより、左側板16の後脚部接合面16Bが丸胴13の外周に沿って後方へと延び、右側板17の後脚部接合面17Bが丸胴13の外周に沿って後方へと延びるようになる。このため、左側板16の後脚部接合面16Bと右側板17の後脚部接合面17Bとを、上部旋回体6等からの荷重が作用する丸胴13の近傍位置で上板14と下板15とに接合することができ、センタフレーム12の強度を高めることができる構成となっている。
【0036】
20はセンタフレーム12を構成する前板18の中央部に溶接によって接合された取付ブラケットで、該取付ブラケット20は、センタフレーム12から前側に向けて突出している。そして、取付ブラケット20は、図1に示す排土板5を上,下に昇降させる油圧シリンダ(図示せず)が回動可能に連結されるものである。
【0037】
21,21は取付ブラケット20の左,右両側に位置してセンタフレーム12の前板18に溶接によって接合された一対の支持ブラケットで、該各支持ブラケット21は、センタフレーム12から前側へと斜め下向きに突出している。そして、各支持ブラケット21は、図1に示す排土板5に設けた左,右の支持アーム(図示せず)がそれぞれ回動可能に連結されるものである。
【0038】
22はセンタフレーム12の左側に設けられ前,後方向に延びた左側のサイドフレームで、該サイドフレーム22は、後述の中間フレーム部23、前側接続フランジ24、後側接続フランジ25、遊動輪ブラケット部26、モータブラケット部27等により構成されている。
【0039】
23はサイドフレーム22の本体部を構成する中間フレーム部で、該中間フレーム部23は、例えば鋼板等に折曲加工、溶接加工を施すことにより、上板23A、下板23B、左側板23C、右側板23Dによって囲まれた四角形の断面形状を有する角筒体として形成され、前,後方向に延びている。
【0040】
24は中間フレーム部23の前端側を閉塞する前側接続フランジで、該前側接続フランジ24は鋼板等の平板材からなり、中間フレーム部23の前端側に溶接によって接合されている。
【0041】
25は中間フレーム部23の後端側を閉塞する後側接続フランジで、該後側接続フランジ25も鋼板等の平板材からなり、中間フレーム部23の後端側に溶接によって接合されている。ここで、後側接続フランジ25は、後述のモータブラケット部27、左後脚部32等を接合するため前側接続フランジ24に比較して左,右方向に幅広に形成され、中間フレーム部23から内側(センタフレーム12側)に張出している。
【0042】
26は中間フレーム部23の前端側に前側接続フランジ24を介して設けられた遊動輪ブラケット部で、該遊動輪ブラケット部26は、例えば鋼板等に折曲加工を施すことにより上板26A、左,右の側板26B等を有する枠状に形成され、その内側には、図1に示す遊動輪2を前,後方向に移動可能に支持する遊動輪ガイド26Cが設けられている。また、遊動輪ブラケット部26の上板26Aには、遊動輪2が遊動輪ガイド26Cに沿って前,後方向に移動するのを補償するため、前,後方向に略U字状に延びる切欠き26Dが形成されている。
【0043】
27は中間フレーム部23の後端側に後側接続フランジ25を介して設けられたモータブラケット部で、該モータブラケット部27は、後側接続フランジ25の後面に固着され後方に円弧状に突出した取付板27Aと、該取付板27Aに形成されたモータ取付穴27Bと、取付板27Aの外周縁に固着された略U字状のフランジ板27Cとからなっている。そして、モータブラケット部27の取付板27Aには走行モータ(図示せず)が取付けられ、該走行モータには減速機構等を介して駆動輪3が取付けられる構成となっている。
【0044】
28はセンタフレーム12の右側に設けられ前,後方向に延びた右側のサイドフレームで、該サイドフレーム28は、左側のサイドフレーム22と同様に、中間フレーム部23、前側接続フランジ24、後側接続フランジ25、遊動輪ブラケット部26、モータブラケット部27等により構成されている。
【0045】
31は左前脚部で、該左前脚部31は後述の左後脚部32と共に左側のサイドフレーム22をセンタフレーム12に連結するものである。この左前脚部31は、一端側がセンタフレーム12の前部側に接合され、他端側が左斜め前方に延びてサイドフレーム22を構成する中間フレーム部23の右側板23Dに接合されている。
【0046】
ここで、左前脚部31は、図5ないし図7に示すように、センタフレーム12を構成する左側板16の前脚部接合面16Aに溶接によって接合されるセンタフレーム側接合部31Aと、サイドフレーム22(中間フレーム部23)の右側板23Dに溶接によって接合されるサイドフレーム側接合部31Bと、これらセンタフレーム側接合部31Aとサイドフレーム側接合部31Bとの間に位置する中間筒部31Cとにより構成されている。そして、これらセンタフレーム側接合部31A、サイドフレーム側接合部31B、中間筒部31Cは、例えば鋳鋼材料、または溶接可能な鋳鉄(例えば、脱炭鋳鉄)材料を用いた鋳造手段により、単一の筒体として一体成形(鋳造)されている。
【0047】
この場合、図5及び図6に示すように、左前脚部31は左側板16の前脚部接合面16Aからサイドフレーム22に向けて左斜め前方に延びている。一方、左側板16の前脚部接合面16Aはサイドフレーム22と平行しているので、左前脚部31の軸中心線をA−Aとすると、この軸中心線A−Aと左側板16の前脚部接合面16Aとが交わる後側の角度αと、軸中心線A−Aとサイドフレーム22の右側板23Dとが交わる前側の角度αとは等しくなっている。
【0048】
また、センタフレーム側接合部31Aは、略円筒状をなす中間筒部31Cから接合端31A1(センタフレーム12側の開口端)に向けて徐々に拡径するラッパ状の拡径筒体として形成されている。この場合、図9に示すように、接合端31A1は、左側板16の前脚部接合面16Aに沿って延びる長方形状の開口端として形成され、該前脚部接合面16Aに隙間なく突合わされている。そして、接合端31A1の上端部は上板14の近傍に配置され、下端部は下板15の近傍に配置され、前端部は前板18の近傍に配置されている。
【0049】
これにより、センタフレーム側接合部31Aの接合端31A1を左側板16の前脚部接合面16Aに突合わせて溶接したときに、接合端31A1の周囲に形成される溶接ビードの長さを大きく確保することができ、センタフレーム側接合部31Aとセンタフレーム12との間の接合強度を高めることができる。また、センタフレーム側接合部31Aの断面形状は、中間筒部31Cから接合端31A1に向けて滑らかに変化し、センタフレーム12と左前脚部31との接合部分に作用する応力を低減することができる構成となっている。
【0050】
一方、サイドフレーム側接合部31Bも、中間筒部31Cから接合端31B1(サイドフレーム22側の開口端)に向けて徐々に拡径するラッパ状の拡径筒体として形成されている。この場合、図10に示すように、接合端31B1は、中間フレーム部23の右側板23Dに沿って延びる長方形状の開口端として形成され、該右側板23Dに隙間なく突合わされている。
【0051】
これにより、サイドフレーム側接合部31Bの接合端31B1をサイドフレーム22の右側板23Dに突合わせて溶接したときに、接合端31B1の周囲に形成される溶接ビードの長さを大きく確保することができ、サイドフレーム側接合部31Bとサイドフレーム22との間の接合強度を高めることができる。また、サイドフレーム側接合部31Bの断面形状は、中間筒部31Cから接合端31B1に向けて滑らかに変化し、サイドフレーム22と左前脚部31との接合部分に作用する応力を低減することができる構成となっている。
【0052】
32は左後脚部で、該左後脚部32は左前脚部31と共に左側のサイドフレーム22をセンタフレーム12に連結するものである。この左後脚部32は、一端側がセンタフレーム12の後部側に接合され、他端側が左斜め後方に延びてサイドフレーム22を構成する中間フレーム部23の右側板23Dと後側接続フランジ25とに接合されている。
【0053】
ここで、左後脚部32は、図6及び図8に示すように、センタフレーム12を構成する左側板16の後脚部接合面16Bに溶接によって接合されるセンタフレーム側接合部32Aと、サイドフレーム22(中間フレーム部23)の右側板23Dと後側接続フランジ25とに溶接によって接合されるサイドフレーム側接合部32Bと、これらセンタフレーム側接合部32Aとサイドフレーム側接合部32Bとの間に位置する中間筒部32Cとにより構成されている。そして、これらセンタフレーム側接合部32A、サイドフレーム側接合部32B、中間筒部32Cは、鋳鋼材料、鋳鉄材料等を用いた鋳造手段により、単一の筒体として一体成形されている。
【0054】
この場合、図5及び図6に示すように、左後脚部32は左側板16の後脚部接合面16Bからサイドフレーム22に向けて左斜め後方に延びている。一方、左側板16の後脚部接合面16Bは、前脚部接合面16Aに対し角度θだけサイドフレーム22から離れる方向に屈曲している。これにより、左後脚部32の軸中心線をB−Bとすると、この軸中心線B−Bと左側板16の後脚部接合面16Bとが交わる前側の角度はαとなっている。そして、この角度αは、上述した左前脚部31の軸中心線A−Aと左側板16の前脚部接合面16Aとが交わる後側の角度αと等しく設定されている。
【0055】
また、センタフレーム側接合部32Aは、略円筒状をなす中間筒部32Cから接合端32A1(センタフレーム12側の開口端)に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成されている。この場合、図9に示すように、接合端32A1は、左側板16の後脚部接合面16Bに沿って延びる長方形状の開口端として形成され、該後脚部接合面16Bに隙間なく突合わされている。そして、接合端32A1の上端部は上板14の近傍に配置され、下端部は下板15の近傍に配置され、後端部は後板19の近傍に配置されている。また、センタフレーム側接合部32Aの断面形状は、中間筒部32Cから接合端32A1に向けて滑らかに変化している。
【0056】
一方、サイドフレーム側接合部32Bも、中間筒部32Cから接合端32B1(サイドフレーム22側の開口端)、及び接合端32B2(後側接続フランジ25側の開口端)に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成されている。この場合、接合端32B1と接合端32B2とは、図10に示すように、中間フレーム部23の右側板23Dに沿って前,後方向に延びると共に後側接続フランジ25に沿って左,右方向に延びる直角に折曲げられた長方形状の開口端として形成され、右側板23Dと後側接続フランジ25とに隙間なく突合わされている。また、サイドフレーム側接合部32Bの断面形状は、中間筒部32Cから接合端32B1,32B2に向けて滑らかに変化している。
【0057】
33は右前脚部で、該右前脚部33は後述の右後脚部34と共に右側のサイドフレーム28をセンタフレーム12に連結するものである。この右前脚部33は、左前脚部31と同様に、センタフレーム12を構成する右側板17の前脚部接合面17Aに接合されるセンタフレーム側接合部33Aと、サイドフレーム28(中間フレーム部23)の左側板23Cに接合されるサイドフレーム側接合部33Bと、センタフレーム側接合部33Aとサイドフレーム側接合部33Bとの間に位置する中間筒部33Cとにより構成されている。そして、右前脚部33も左前脚部31と同様に、鋳造手段により単一の筒体として一体成形されている。
【0058】
この場合、図5に示すように、右前脚部33は右側板17の前脚部接合面17Aからサイドフレーム28に向けて右斜め前方に延びている。一方、右側板17の前脚部接合面17Aはサイドフレーム28と平行しているので、右前脚部33の軸中心線をA−Aとすると、この軸中心線A−Aと右側板17の前脚部接合面17Aとが交わる後側の角度αと、軸中心線A−Aとサイドフレーム28の左側板23Cとが交わる前側の角度αとは等しくなっている。
【0059】
ここで、センタフレーム側接合部33Aは、中間筒部33Cから接合端33A1(センタフレーム12側の開口端)に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成され、その接合端33A1は、右側板17の前脚部接合面17Aに沿って延びる長方形状の開口端として形成され、該前脚部接合面17Aに隙間なく突合わされている。
【0060】
一方、サイドフレーム側接合部33Bも、中間筒部33Cから接合端33B1(サイドフレーム28側の開口端)に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成され、その接合端33B1は、中間フレーム部23の左側板23Cに沿って延びる長方形状の開口端として形成され、該左側板23Cに隙間なく突合わされている。
【0061】
34は右後脚部で、該右後脚部34は右前脚部33と共に右側のサイドフレーム28をセンタフレーム12に連結するものである。この右後脚部34は、左後脚部32と同様に、センタフレーム12を構成する右側板17の後脚部接合面17Bに接合されるセンタフレーム側接合部34Aと、サイドフレーム28(中間フレーム部23)の左側板23Cと後側接続フランジ25とに接合されるサイドフレーム側接合部34Bと、センタフレーム側接合部34Aとサイドフレーム側接合部34Bとの間に位置する中間筒部34Cとにより構成されている。そして、右後脚部34も左後脚部32と同様に、鋳造手段により単一の筒体として一体成形されている。
【0062】
この場合、図5に示すように、右後脚部34は右側板17の後脚部接合面17Bからサイドフレーム28に向けて右斜め後方に延びている。一方、右側板17の後脚部接合面17Bは、前脚部接合面17Aに対し角度θだけサイドフレーム28から離れる方向に屈曲している。これにより、右後脚部34の軸中心線をB−Bとすると、この軸中心線B−Bと右側板17の後脚部接合面17Bとが交わる前側の角度はαとなっている。そして、この角度αは、上述した右前脚部33の軸中心線A−Aと右側板17の前脚部接合面17Aとが交わる後側の角度αと等しく設定されている。
【0063】
ここで、センタフレーム側接合部34Aは、中間筒部34Cから接合端34A1(センタフレーム12側の開口端)に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成されている。そして、接合端34A1は、右側板17の後脚部接合面17Bに沿って延びる長方形状の開口端として形成され、該後脚部接合面17Bに隙間なく突合わされている。
【0064】
一方、サイドフレーム側接合部34Bも、中間筒部34Cから接合端34B1(サイドフレーム28側の開口端)、及び接合端34B2(後側接続フランジ25側の開口端)に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成されている。この場合、接合端34B1と接合端34B2とは、中間フレーム部23の左側板23Cに沿って前,後方向に延びると共に後側接続フランジ25に沿って左,右方向に延びる直角に折曲げられた長方形状の開口端として形成され、左側板23Cと後側接続フランジ25とに隙間なく突合わされている。また、サイドフレーム側接合部34Bの断面形状は、中間筒部34Cから接合端34B1,34B2に向けて滑らかに変化している。
【0065】
本実施の形態による油圧ショベルのトラックフレーム11は上述の如き構成を有するもので、次に、その作用効果について説明する。
【0066】
まず、左側のサイドフレーム22についてみると、該サイドフレーム22をセンタフレーム12に連結する左前脚部31、左後脚部32を、鋳鋼材料、鋳鉄材料等を用いた鋳造手段により単一の筒体として一体成形している。
【0067】
これにより、例えば従来技術によるトラックフレームのように、互いに別部材からなる上板、下板、前側板、後側板等を用いて脚部を構成する場合に比較して、各板体の切断作業や溶接作業を不要にでき、トラックフレーム11の製造コストを低減することができる。
【0068】
また、左前脚部31のセンタフレーム側接合部31Aとサイドフレーム側接合部31Bとを鋳造によって成形しているので、これらセンタフレーム側接合部31Aとサイドフレーム側接合部31Bを精度よく形成することができる。従って、センタフレーム側接合部31Aをセンタフレーム12(左側板16の前脚部接合面16A)に隙間なく突合わせた状態で強固に接合できると共に、サイドフレーム側接合部31Bをサイドフレーム22の中間フレーム部23に隙間なく突合わせた状態で強固に接合することができる。
【0069】
また、左前脚部31のセンタフレーム側接合部31Aとサイドフレーム側接合部31Bとを、中間筒部31Cから徐々に拡径する拡径筒体として形成したので、センタフレーム側接合部31Aの接合端31A1の周囲と、サイドフレーム側接合部31Bの接合端31B1の周囲とに形成される溶接ビードの長さを大きく確保することができる。従って、センタフレーム側接合部31Aとセンタフレーム12との間、及びサイドフレーム側接合部31Bとサイドフレーム22との間の接合強度を高めることができる。
【0070】
一方、左後脚部32のセンタフレーム側接合部32Aとサイドフレーム側接合部32Bとを鋳造によって成形しているので、これらセンタフレーム側接合部32Aとサイドフレーム側接合部32Bを精度よく形成することができる。従って、センタフレーム側接合部32Aをセンタフレーム12(左側板16の後脚部接合面16B)に隙間なく突合わせた状態で強固に接合できると共に、サイドフレーム側接合部32Bをサイドフレーム22の中間フレーム部23と後側接続フランジ25とに隙間なく突合わせた状態で強固に接合することができる。
【0071】
また、左後脚部32のセンタフレーム側接合部32Aとサイドフレーム側接合部32Bとを、中間筒部32Cから徐々に拡径する拡径筒体として形成したので、センタフレーム側接合部32Aの接合端32A1の周囲と、サイドフレーム側接合部32Bの接合端32B1,32B2の周囲とに形成される溶接ビードの長さを大きく確保することができる。従って、センタフレーム側接合部32Aとセンタフレーム12との間、及びサイドフレーム側接合部32Bとサイドフレーム22及び後側接続フランジ25との間の接合強度を高めることができる。
【0072】
しかも、本実施の形態によるセンタフレーム12は、左側板16の後脚部接合面16Bを前脚部接合面16Aから後方に向けてサイドフレーム22から離れる方向に屈曲させると共に、右側板17の後脚部接合面17Bを前脚部接合面17Aから後方に向けてサイドフレーム28から離れる方向に屈曲させる構成としている。即ち、左側板16の後脚部接合面16Bと、右側板17の後脚部接合面17Bとは、丸胴13の外周に沿うように屈曲している。
【0073】
これにより、左側板16の後脚部接合面16Bと、右側板17の後脚部接合面17Bとを、上部旋回体6等からの荷重が作用する丸胴13の近傍位置で上板14と下板15とに接合することができ、センタフレーム12の強度を高めることができる。
【0074】
また、左後脚部32のセンタフレーム側接合部32Aを、丸胴13に近接した左側板16の後脚部接合面16Bに接合することにより、上部旋回体6から丸胴13を通じてセンタフレーム12に作用した荷重を、左後脚部32を通じて円滑にサイドフレーム22へと逃がすことができるので、荷重に対するトラックフレーム11全体の強度を高めることができる。
【0075】
また、左前脚部31を左側板16の前脚部接合面16Aからサイドフレーム22に向けて左斜め前方に延ばし、左後脚部32を左側板16の後脚部接合面16Bからサイドフレーム22に向けて左斜め後方に延ばす構成としたので、左前脚部31のサイドフレーム側接合部31Bと左後脚部32のサイドフレーム側接合部32Bとの間隔を大きく確保することができる。
【0076】
これにより、左前脚部31のサイドフレーム側接合部31Bをサイドフレーム22(中間フレーム部23)の前端側に接合すると共に、左後脚部32のサイドフレーム側接合部32Bを中間フレーム部23の後端側に接合することができるので、センタフレーム12に対するサイドフレーム22の取付強度を高めることができる。
【0077】
また、左側板16の後脚部接合面16Bを前脚部接合面16Aから後方に向けて屈曲させることにより、左後脚部32を構成するセンタフレーム側接合部32Aの接合端32A1を、後脚部接合面16Bに正対させることができる。従って、例えば左側板16と後板19とが交わる角隅部に左後脚部32のセンタフレーム側接合部32Aを接合する必要がなく、センタフレーム側接合部32Aの接合端32A1を、後脚部接合面16Bに沿って延びる長方形状とすることができる。これにより、長方形状をなす接合端32A1の周囲に沿って円滑に溶接作業を行うことができ、該接合端32A1の周囲に均一な溶接ビードを形成することができるので、左側板16と左後脚部32との接合強度を一層高めることができる。
【0078】
そして、上述した作用効果については、右側のサイドフレーム28をセンタフレーム12に連結する右前脚部33と右後脚部34とについても同様である。
【0079】
次に、図11ないし図14は本発明の第2の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、脚部をセンタフレーム側接合部材と、サイドフレーム側接合部材と、中間筒部材との3部材を接合することにより構成したことにある。なお、本実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0080】
図中、41は第1の実施の形態によるトラックフレーム11に代えて本実施の形態に用いたトラックフレームを示し、該トラックフレーム41は、第1の実施の形態によるものと同様に、センタフレーム12、左側のサイドフレーム22、右側のサイドフレーム28、後述の左前脚部51,左後脚部52,右前脚部53,右後脚部54等により構成されている。しかし、本実施の形態によるトラックフレーム41は、各脚部51〜54の構成が第1の実施の形態による各脚部31〜34とは異なるものである。
【0081】
51は本実施の形態に用いる左前脚部で、該左前脚部51は、図12及び図13に示すように、センタフレーム12を構成する左側板16の前脚部接合面16Aに接合されるセンタフレーム側接合部材51Aと、サイドフレーム22(中間フレーム部23)の右側板23Dに接合されるサイドフレーム側接合部材51Bと、センタフレーム側接合部材51Aとサイドフレーム側接合部材51Bとの間に位置する中間筒部材51Cとからなる別々の3部材により構成されている。そして、左前脚部51は、これら別部材からなるセンタフレーム側接合部材51Aと、サイドフレーム側接合部材51Bと、中間筒部材51Cとを溶接によって接合することにより、単一の筒体として構成されている。
【0082】
ここで、センタフレーム側接合部材51Aとサイドフレーム側接合部材51Bとは、鋳鋼材料、鋳鉄材料等を用いた鋳造手段により成形され、中間筒部材51Cは、円筒状の鋼管材を切断することにより形成されるものである。
【0083】
この場合、図11及び図12に示すように、左前脚部51は左側板16の前脚部接合面16Aからサイドフレーム22に向けて左斜め前方に延びている。一方、左側板16の前脚部接合面16Aはサイドフレーム22と平行しているので、左前脚部51の軸中心線をA−Aとすると、この軸中心線A−Aと左側板16の前脚部接合面16Aとが交わる後側の角度αと、軸中心線A−Aとサイドフレーム22の右側板23Dとが交わる前側の角度αとは等しくなっている。
【0084】
そして、センタフレーム側接合部材51Aは、中間筒部材51Cから接合端51A(センタフレーム12側の開口端)に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成されている。また、接合端51A1は、第1の実施の形態による左前脚部31の接合端31A1と同様に、左側板16の前脚部接合面16Aに沿って延びる長方形状の開口端として形成され、該前脚部接合面16Aに隙間なく突合わされている。
【0085】
一方、サイドフレーム側接合部材51Bも、中間筒部材51Cから接合端51B1(サイドフレーム22側の開口端)に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成されている。また、接合端51B1は、第1の実施の形態による左前脚部31の接合端31B1と同様に、サイドフレーム22の中間フレーム部23に沿って延びる長方形の開口端として形成され、該中間フレーム部23の右側板23Dに隙間なく突合わされている。
【0086】
52は本実施の形態に用いる左後脚部で、該左後脚部52は、図12及び図14に示すように、センタフレーム12を構成する左側板16の後脚部接合面16Bに接合されるセンタフレーム側接合部材52Aと、サイドフレーム22(中間フレーム部23)の右側板23Dと後側接続フランジ25とに接合されるサイドフレーム側接合部材52Bと、センタフレーム側接合部材52Aとサイドフレーム側接合部材52Bとの間に位置する中間筒部材52Cとからなる別々の3部材により構成されている。そして、左後脚部52は、これら別部材からなるセンタフレーム側接合部材52A、サイドフレーム側接合部材52B、中間筒部材52Cを溶接によって接合することにより、単一の筒体として構成されている。
【0087】
ここで、センタフレーム側接合部材52Aとサイドフレーム側接合部材52Bとは、鋳鋼材料、鋳鉄材料等を用いた鋳造手段により成形され、中間筒部材52Cは、円筒状の鋼管材を切断することにより形成されるものである。
【0088】
この場合、図11及び図12に示すように、左後脚部52は左側板16の後脚部接合面16Bからサイドフレーム22に向けて左斜め後方に延びている。一方、左側板16の後脚部接合面16Bは、前脚部接合面16Aに対し角度θだけサイドフレーム22から離れる方向に屈曲している。これにより、左後脚部52の軸中心線をB−Bとすると、この軸中心線B−Bと左側板16の後脚部接合面16Bとが交わる前側の角度はαとなっている。そして、この角度αは、上述した左前脚部51の軸中心線A−Aと左側板16の前脚部接合面16Aとが交わる後側の角度αと等しく設定されている。
【0089】
そして、センタフレーム側接合部材52Aは、中間筒部材52Cから接合端52A1(センタフレーム12側の開口端)に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成されている。また、接合端52A1は、第1の実施の形態による左後脚部32の接合端32A1と同様に、左側板16の後脚部接合面16Bに沿って延びる長方形状の開口端として形成され、該後脚部接合面16Bに隙間なく突合わされている。
【0090】
一方、サイドフレーム側接合部材52Bも、中間筒部材52Cから接合端52B1(サイドフレーム22側の開口端)、及び接合端52B2(後側接続フランジ25側の開口端)に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成されている。この場合、接合端52B1と接合端52B2とは、第1の実施の形態による左後脚部32の接合端32B1,32B2と同様に、中間フレーム部23の右側板23Dに沿って前,後方向に延びると共に後側接続フランジ25に沿って左,右方向に延びる直角に折曲げられた長方形状の開口端として形成され、右側板23Dと後側接続フランジ25とに隙間なく突合わされている。
【0091】
53は本実施の形態に用いる右前脚部で、該右前脚部53は、左前脚部51と同様に、センタフレーム側接合部材53Aと、サイドフレーム側接合部材53Bと、中間筒部材53Cとからなる別々の3部材を溶接によって接合することにより、単一の筒体として構成されている。ここで、センタフレーム側接合部材53Aとサイドフレーム側接合部材53Bとは、鋳鋼材料、鋳鉄材料等を用いた鋳造手段により成形され、中間筒部材53Cは、円筒状の鋼管材を切断することにより形成されるものである。
【0092】
この場合、図11に示すように、右前脚部53は右側板17の前脚部接合面17Aからサイドフレーム28に向けて右斜め前方に延びている。一方、右側板17の前脚部接合面17Aはサイドフレーム28と平行しているので、右前脚部53の軸中心線をA−Aとすると、この軸中心線A−Aと右側板17の前脚部接合面17Aとが交わる後側の角度αと、軸中心線A−Aとサイドフレーム28の左側板23Cとが交わる前側の角度αとは等しくなっている。
【0093】
そして、センタフレーム側接合部材53Aは、中間筒部材53Cから接合端53A1に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成されている。また、接合端53A1は、右側板17の前脚部接合面17Aに沿って延びる長方形状の開口端として形成され、該前脚部接合面17Aに隙間なく突合わされている。
【0094】
一方、サイドフレーム側接合部53Bも、中間筒部53Cから接合端53B1(サイドフレーム28側の開口端)に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成され、その接合端53B1は、中間フレーム部23の左側板23Cに沿って延びる長方形状の開口端として形成され、該左側板23Cに隙間なく突合わされている。
【0095】
54は本実施の形態に用いる右後脚部で、該右後脚部54は、左後脚部52と同様に、センタフレーム側接合部材54Aと、サイドフレーム側接合部材54Bと、中間筒部材54Cとからなる別々の3部材を溶接によって接合することにより、単一の筒体として構成されている。ここで、センタフレーム側接合部材54Aとサイドフレーム側接合部材54Bとは、鋳鋼材料、鋳鉄材料等を用いた鋳造手段により成形され、中間筒部材54Cは、円筒状の鋼管材を切断することにより形成されるものである。
【0096】
この場合、図11に示すように、右後脚部54は右側板17の後脚部接合面17Bからサイドフレーム28に向けて右斜め後方に延びている。一方、右側板17の後脚部接合面17Bは、前脚部接合面17Aに対し角度θだけサイドフレーム28から離れる方向に屈曲している。これにより、右後脚部54の軸中心線をB−Bとすると、この軸中心線B−Bと右側板17の後脚部接合面17Bとが交わる前側の角度はαとなっている。そして、この角度αは、上述した右前脚部53の軸中心線A−Aと右側板17の前脚部接合面17Aとが交わる後側の角度αと等しく設定されている。
【0097】
そして、センタフレーム側接合部材54Aは、中間筒部材54Cから接合端54A1に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成されている。また、接合端54A1は、右側板17の後脚部接合面17Bに沿って延びる長方形状の開口端として形成され、該後脚部接合面17Bに隙間なく突合わされている。
【0098】
一方、サイドフレーム側接合部材54Bも、中間筒部材54Cから接合端54B1,54B2に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成されている。この場合、接合端54B1と接合端54B2とは、中間フレーム部23の左側板23Cに沿って前,後方向に延びると共に後側接続フランジ25に沿って左,右方向に延びる直角に折曲げられた長方形状の開口端として形成され、左側板23Cと後側接続フランジ25とに隙間なく突合わされている。
【0099】
ここで、本実施の形態では、上述したように、左前脚部51の軸中心線A−Aと左側板16の前脚部接合面16Aとが交わる角度、軸中心線A−Aとサイドフレーム22の右側板23Dとが交わる角度、左後脚部52の軸中心線B−Bと左側板16の後脚部接合面16Bとが交わる角度を互いに等しい角度αに設定している。また、右前脚部53の軸中心線A−Aと右側板17の前脚部接合面17Aとが交わる角度、軸中心線A−Aとサイドフレーム28の左側板23Cとが交わる角度、右後脚部54の軸中心線B−Bと右側板17の後脚部接合面17Bとが交わる角度を互いに等しい角度αに設定している。
【0100】
これにより、左前脚部51のセンタフレーム側接合部材51Aと、右前脚部53のサイドフレーム側接合部材53Bと、右後脚部54のセンタフレーム側接合部材54Aとを同一形状とすることができ、これら各部材51A,53B,54Aを共通化することができる構成となっている。
【0101】
また、左前脚部51のサイドフレーム側接合部材51Bと、右前脚部53のセンタフレーム側接合部材53Aと、左後脚部52のセンタフレーム側接合部材52Aとを同一形状とすることができ、これら各部材51B,53A,52Aを共通化することができる構成となっている。
【0102】
また、左前脚部51の中間筒部材51Cと、右前脚部53の中間筒部材53Cとを共通化することができる。さらに、左後脚部52の中間筒部材52Cと、右後脚部54の中間筒部材54Cとを共通化することができる構成となっている。
【0103】
なお、左前脚部51のセンタフレーム側接合部材51Aとサイドフレーム側接合部材51Bとは、図11等に示すように上方からみた状態(平面視)では左,右対象の形状となっている。
【0104】
しかし、図4に示すように、センタフレーム12の左側板16とサイドフレーム22の中間フレーム部23とは上,下方向にずれた状態で対面し、左前脚部51は、左側板16と中間フレーム部23との間で斜め下向きに傾斜している。従って、センタフレーム側接合部材51Aの中間筒部材51C側の端部は、下向きに傾いている。一方、これとは逆に、サイドフレーム側接合部材51Bの中間筒部材51C側の端部は、上向きに傾いている。このため、本実施の形態では、センタフレーム側接合部材51Aとサイドフレーム側接合部材51Bとが勝手違いとなり、両者を共通化することはできない。
【0105】
また、同じ理由により、本実施の形態では、左後脚部52のサイドフレーム側接合部材52Bと、右後脚部54のサイドフレーム側接合部材54Bとが勝手違いとなり、両者を共通化することはできない。
【0106】
本実施の形態によるトラックフレーム41は上述の如き構成を有するもので、本実施の形態においても、上述した第1の実施の形態によるトラックフレーム11とほぼ同様の作用効果を得ることができる。
【0107】
しかも、本実施の形態においては、左前脚部51のセンタフレーム側接合部材51Aとサイドフレーム側接合部材51Bとを鋳造手段によって成形すると共に、中間筒部材51Cを市販の鋼管材を用いて形成し、これら3部材を溶接によって接合することにより、左前脚部51を単一の筒体として構成している。
【0108】
このため、センタフレーム側接合部材51Aとサイドフレーム側接合部材51Bとは、別々の単体として小さく鋳造することができる。従って、これらセンタフレーム側接合部材51Aとサイドフレーム側接合部材51Bとを鋳造するための鋳型は、安価に形成することができ、左前脚部51の製造コストを低減することができる。このことは、左後脚部52、右前脚部53、右後脚部54についても同様である。
【0109】
さらに、本実施の形態では、左前脚部51のセンタフレーム側接合部材51Aと、右前脚部53のサイドフレーム側接合部材53Bと、右後脚部54のセンタフレーム側接合部材54Aとは、共通化することができる。また、左前脚部51のサイドフレーム側接合部材51Bと、右前脚部53のセンタフレーム側接合部材53Aと、左後脚部52のセンタフレーム側接合部材52Aとは、共通化することができる。
【0110】
このため、左前脚部51、左後脚部52、右前脚部53、右後脚部54の製造コストを抑えることができ、トラックフレーム41の製造コストを一層低減することができる。
【0111】
なお、上述した第2の実施の形態では、左前脚部51を、センタフレーム12の左側板16とサイドフレーム22の中間フレーム部23との間で斜め下向きに傾斜させて配置した場合を例に挙げている。
【0112】
しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えばセンタフレーム12の左側板16とサイドフレーム22の中間フレーム部23とを同一平面に配置することにより、左前脚部51を左側板16と中間フレーム部23との間で水平方向に延ばす構成としてもよい。この場合には、左前脚部51のセンタフレーム側接合部材51Aとサイドフレーム側接合部材51Bとを同一形状とすることができる。この結果、左前脚部51と右前脚部53とを共通化することができ、これと同じ理由により左後脚部52と右後脚部54とを共通化することができる。
【0113】
このことは、第1の実施の形態による左前脚部31と右前脚部33、及び左後脚部32と右後脚部34についても同様である。
【0114】
次に、図15ないし図18は本発明の第3の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、センタフレーム側接合部材とサイドフレーム側接合部材との2部材を接合することにより単一の筒体からなる脚部を構成し、サイドフレーム側接合部材に中間筒部を一体に形成したことにある。なお、本実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0115】
図中、61は第1の実施の形態によるトラックフレーム11に代えて本実施の形態に用いたトラックフレームを示し、該トラックフレーム61は、第1の実施の形態によるものと同様に、センタフレーム12、左側のサイドフレーム22、右側のサイドフレーム28、後述の左前脚部71,左後脚部72,右前脚部73,右後脚部74等により構成されている。しかし、本実施の形態によるトラックフレーム61は、各脚部71〜74の構成が第1の実施の形態による各脚部31〜34とは異なるものである。
【0116】
71は本実施の形態に用いる左前脚部で、該左前脚部71は、図16及び図17に示すように、センタフレーム12を構成する左側板16の前脚部接合面16Aに接合されるセンタフレーム側接合部材71Aと、サイドフレーム22の右側板23Dに接合されるサイドフレーム側接合部材71Bとからなる別々の2部材により構成されている。そして、左前脚部71は、これら別部材からなるセンタフレーム側接合部材71Aと、サイドフレーム側接合部材71Bとを溶接によって接合することにより、長さ方向の中間部位が中間筒部71Cとなった単一の筒体として構成されている。
【0117】
この場合、図15及び図16に示すように、左前脚部71は左側板16の前脚部接合面16Aからサイドフレーム22に向けて左斜め前方に延びている。一方、左側板16の前脚部接合面16Aはサイドフレーム22と平行しているので、左前脚部71の軸中心線をA−Aとすると、この軸中心線A−Aと左側板16の前脚部接合面16Aとが交わる後側の角度αと、軸中心線A−Aとサイドフレーム22の右側板23Dとが交わる前側の角度αとは等しくなっている。
【0118】
そして、センタフレーム側接合部材71Aは、鋳鋼材料、鋳鉄材料等を用いた鋳造手段により、中間筒部71Cから接合端71A1に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成されている。また、接合端71A1は、センタフレーム12の左側板16に沿って前,後方向に延びる長方形状の開口端として形成され、該左側板16に隙間なく突合わされている。
【0119】
一方、サイドフレーム側接合部材71Bは、鋳鋼材料、鋳鉄材料等を用いた鋳造手段により、円筒状の中間筒部71Cが一体に形成されると共に該中間筒部71Cから接合端71B1に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成されている。また、接合端71B1は、サイドフレーム22の中間フレーム部23に沿って前,後方向に延びる長方形状の開口端として形成され、該中間フレーム部23の右側板23Dに隙間なく突合わされている。そして、サイドフレーム側接合部材71Bの中間筒部71Cは、センタフレーム側接合部材71Aに接合されている。
【0120】
72は本実施の形態に用いる左後脚部で、該左後脚部72は、図16及び図18に示すように、センタフレーム12を構成する左側板16の後脚部接合面16Bに接合されるセンタフレーム側接合部材72Aと、サイドフレーム22の右側板23Dと後側接続フランジ25とに接合されるサイドフレーム側接合部材72Bとからなる別々の2部材により構成されている。そして、左後脚部72は、これら別部材からなるセンタフレーム側接合部材72Aと、サイドフレーム側接合部材72Bとを溶接によって接合することにより、長さ方向の中間部位が中間筒部72Cとなった単一の筒体として構成されている。
【0121】
この場合、図15及び図16に示すように、左後脚部72は左側板16の後脚部接合面16Bからサイドフレーム22に向けて左斜め後方に延びている。一方、左側板16の後脚部接合面16Bは、前脚部接合面16Aに対し角度θだけサイドフレーム22から離れる方向に屈曲している。これにより、左後脚部72の軸中心線をB−Bとすると、この軸中心線B−Bと左側板16の後脚部接合面16Bとが交わる前側の角度はαとなっている。そして、この角度αは、上述した左前脚部71の軸中心線A−Aと左側板16の前脚部接合面16Aとが交わる後側の角度αと等しく設定されている。
【0122】
そして、センタフレーム側接合部材72Aは、鋳鋼材料、鋳鉄材料等を用いた鋳造手段により、中間筒部72Cから接合端72A1に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成されている。また、接合端72A1は、センタフレーム12の左側板16に沿って前,後方向に延びる長方形状の開口端として形成され、該左側板16に隙間なく突合わされている。
【0123】
一方、サイドフレーム側接合部材72Bは、鋳鋼材料、鋳鉄材料等を用いた鋳造手段により、円筒状の中間筒部72Cが一体に形成されると共に該中間筒部72Cから接合端72B1,72B2に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成されている。また、接合端72B1と接合端72B2とは、中間フレーム部23の右側板23Dに沿って前,後方向に延びると共に後側接続フランジ25に沿って左,右方向に延びる直角に折曲げられた長方形状の開口端として形成され、右側板23Dと後側接続フランジ25とに隙間なく突合わされている。
【0124】
73は本実施の形態に用いる右前脚部で、該右前脚部73は、左前脚部71と同様に、センタフレーム側接合部材73Aとサイドフレーム側接合部材73Bとの2部材を接合することにより、長さ方向の中間部位が中間筒部73Cとなった単一の筒体として構成されている。
【0125】
この場合、図15に示すように、右前脚部73は右側板17の前脚部接合面17Aからサイドフレーム28に向けて右斜め前方に延びている。一方、右側板17の前脚部接合面17Aはサイドフレーム28と平行しているので、右前脚部73の軸中心線をA−Aとすると、この軸中心線A−Aと右側板17の前脚部接合面17Aとが交わる後側の角度αと、軸中心線A−Aとサイドフレーム28の左側板23Cとが交わる前側の角度αとは等しくなっている。
【0126】
そして、センタフレーム側接合部材73Aは、中間筒部73Cから接合端73A1に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成されている。また、接合端73A1は、センタフレーム12の右側板17に沿って前,後方向に延びる長方形状の開口端として形成され、該右側板17に隙間なく突合わされている。
【0127】
一方、サイドフレーム側接合部材73Bは、円筒状の中間筒部73Cが一体に形成されると共に該中間筒部73Cから接合端73B1に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成されている。また、接合端73B1は、サイドフレーム28の中間フレーム部23に沿って前,後方向に延びる長方形状の開口端として形成され、該中間フレーム部23の左側板23Cに隙間なく突合わされている。
【0128】
74は本実施の形態に用いる右後脚部で、該右後脚部74は、左後脚部72と同様に、センタフレーム側接合部材74Aとサイドフレーム側接合部材74Bとの2部材を接合することにより、長さ方向の中間部位が中間筒部74Cとなった単一の筒体として構成されている。
【0129】
この場合、図15に示すように、右後脚部74は右側板17の後脚部接合面17Bからサイドフレーム28に向けて右斜め後方に延びている。一方、右側板17の後脚部接合面17Bは、前脚部接合面17Aに対し角度θだけサイドフレーム28から離れる方向に屈曲している。これにより、右後脚部74の軸中心線をB−Bとすると、この軸中心線B−Bと右側板17の後脚部接合面17Bとが交わる前側の角度はαとなっている。そして、この角度αは、上述した右前脚部73の軸中心線A−Aと右側板17の前脚部接合面17Aとが交わる後側の角度αと等しく設定されている。
【0130】
そして、センタフレーム側接合部材74Aは、中間筒部74Cから接合端74A1に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成されている。また、接合端74A1は、センタフレーム12の右側板17に沿って前,後方向に延びる長方形状の開口端として形成され、該右側板17に隙間なく突合わされている。
【0131】
一方、サイドフレーム側接合部材74Bは、円筒状の中間筒部74Cが一体に形成されると共に該中間筒部74Cから接合端74B1,74B2に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成されている。また、接合端74B1と接合端74B2とは、中間フレーム部23の左側板23Cに沿って前,後方向に延びると共に後側接続フランジ25に沿って左,右方向に延びる直角に折曲げられた長方形状の開口端として形成され、左側板23Cと後側接続フランジ25とに隙間なく突合わされている。
【0132】
ここで、本実施の形態では、上述したように、左前脚部71の軸中心線A−Aと左側板16の前脚部接合面16Aとが交わる角度、軸中心線A−Aとサイドフレーム22の右側板23Dとが交わる角度、左後脚部72の軸中心線B−Bと左側板16の後脚部接合面16Bとが交わる角度を互いに等しい角度αに設定している。また、右前脚部73の軸中心線A−Aと右側板17の前脚部接合面17Aとが交わる角度、軸中心線A−Aとサイドフレーム28の左側板23Cとが交わる角度、右後脚部74の軸中心線B−Bと右側板17の後脚部接合面17Bとが交わる角度を互いに等しい角度αに設定している。
【0133】
これにより、左前脚部71のセンタフレーム側接合部材71Aと、右後脚部74のセンタフレーム側接合部材74Aとを同一形状とすることができ、これら各部材71A,74Aを共通化することができる構成となっている。また、左後脚部72のセンタフレーム側接合部材72Aと、右前脚部73のセンタフレーム側接合部材73Aとを同一形状とすることができ、これら各部材72A,73Aを共通化することができる構成となっている。
【0134】
なお、左前脚部71のセンタフレーム側接合部材71Aと、右前脚部73のセンタフレーム側接合部材73Aとは、図15に示すように上方からみた状態(平面視)では左,右対象の形状となっている。
【0135】
しかし、左前脚部71は、センタフレーム12の左側板16とサイドフレーム22の中間フレーム部23との間で斜め下向きに傾斜しており、センタフレーム側接合部材71Aのサイドフレーム22側の端部は、下向きに傾いている。一方、右前脚部73は、センタフレーム12の右側板17とサイドフレーム28の中間フレーム部23との間で斜め下向きに傾斜しており、センタフレーム側接合部材73Aのサイドフレーム28側の端部は、下向きに傾いている。このため、本実施の形態では、左前脚部71のセンタフレーム側接合部材71Aと右前脚部73のセンタフレーム側接合部材73Aとが勝手違いとなり、両者を共通化することはできない。
【0136】
また、同じ理由により、本実施の形態では、左前脚部71のサイドフレーム側接合部材71Bと右前脚部73のサイドフレーム側接合部材73Bとが勝手違いとなり、両者を共通化することはできない。また、左後脚部72のサイドフレーム側接合部材72Bと、右後脚部74のサイドフレーム側接合部材74Bとが勝手違いとなり、両者を共通化することはできない。
【0137】
本実施の形態によるトラックフレーム61は上述の如き構成を有するもので、本実施の形態においても、上述した第1の実施の形態によるトラックフレーム11とほぼ同様の作用効果を得ることができる。
【0138】
しかも、本実施の形態においては、センタフレーム側接合部材71Aとサイドフレーム側接合部材71Bとを鋳造手段によってそれぞれ別部材として成形し、これらセンタフレーム側接合部材71Aとサイドフレーム側接合部材71Bとを接合することにより、左前脚部71を単一の筒体として構成している。
【0139】
このため、センタフレーム側接合部材71Aとサイドフレーム側接合部材71Bとは、別々の単体として小さく鋳造することができる。従って、これらセンタフレーム側接合部材71Aとサイドフレーム側接合部材71Bとを鋳造するための鋳型は、安価に形成することができ、左前脚部71の製造コストを低減することができる。このことは、左後脚部72、右前脚部73、右後脚部74についても同様である。
【0140】
さらに、本実施の形態では、左前脚部71のセンタフレーム側接合部材71Aと、右後脚部74のセンタフレーム側接合部材74Aとを共通化することができ、左後脚部72のセンタフレーム側接合部材72Aと、右前脚部73のセンタフレーム側接合部材73Aとを共通化することができる。
【0141】
このため、左前脚部71、左後脚部72、右前脚部73、右後脚部74の製造コストを抑えることができ、トラックフレーム61の製造コストを一層低減することができる。
【0142】
なお、上述した第3の実施の形態では、左前脚部71を、センタフレーム12の左側板16とサイドフレーム22との間で斜め下向きに傾斜させて配置すると共に、右前脚部73を、センタフレーム12の右側板17とサイドフレーム28との間で斜め下向きに傾斜させて配置した場合を例に挙げている。
【0143】
しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えばセンタフレーム12の左側板16とサイドフレーム22の中間フレーム部23とを同一平面に配置することにより、左前脚部71を左側板16とサイドフレーム22との間で水平方向に延ばし、かつ、センタフレーム12の右側板17とサイドフレーム28の中間フレーム部23とを同一平面に配置することにより、右前脚部73を右側板17とサイドフレーム28との間で水平方向に延ばす構成としてもよい。
【0144】
この場合には、左前脚部71のセンタフレーム側接合部材71Aおよびサイドフレーム側接合部材71Bと、右前脚部73のセンタフレーム側接合部材73Aおよびサイドフレーム側接合部材73Bとを同一形状とすることができ、左前脚部71と右前脚部73とを共通化することができる。また、これと同じ理由により、左後脚部72と右後脚部74とを共通化することができる。
【0145】
次に、図19は本発明の第4の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、センタフレーム側接合部材とサイドフレーム側接合部材との2部材を接合することにより単一の筒体からなる脚部を構成し、センタフレーム側接合部材に中間筒部を一体に形成したことにある。なお、本実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0146】
図中、81は本実施の形態によるトラックフレームを示し、該トラックフレーム81は、センタフレーム12、左側のサイドフレーム22、右側のサイドフレーム(図示せず)、後述の左前脚部91,左後脚部92,右前脚部,右後脚部(いずれも図示せず)等により構成されている。
【0147】
91は本実施の形態に用いる左前脚部で、該左前脚部91は、センタフレーム12を構成する左側板16の前脚部接合面16Aに接合されるセンタフレーム側接合部材91Aと、サイドフレーム22の右側板23Dに接合されるサイドフレーム側接合部材91Bとを溶接によって接合することにより、長さ方向の中間部位が中間筒部91Cとなった単一の筒体として構成されている。
【0148】
この場合、左前脚部91は左側板16の前脚部接合面16Aからサイドフレーム22に向けて左斜め前方に延びており、左前脚部91の軸中心線をA−Aとすると、この軸中心線A−Aと左側板16の前脚部接合面16Aとが交わる後側の角度αと、軸中心線A−Aとサイドフレーム22の右側板23Dとが交わる前側の角度αとは等しくなっている。
【0149】
そして、センタフレーム側接合部材91Aは、鋳造手段により、円筒状の中間筒部91Cが一体に形成されると共に該中間筒部91Cから接合端91A1に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成されている。また、接合端91A1は、センタフレーム12の左側板16に沿って前,後方向に延びる長方形状の開口端として形成されている。
【0150】
一方、サイドフレーム側接合部材91Bは、鋳造手段により、中間筒部91Cから接合端91B1に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成されている。また、接合端91B1は、サイドフレーム22の中間フレーム部23に沿って前,後方向に延びる長方形状の開口端として形成されている。そして、サイドフレーム側接合部材91Bは、センタフレーム側接合部材91Aの中間筒部91Cに接合されている。
【0151】
92は本実施の形態に用いる左後脚部で、該左後脚部92は、センタフレーム12を構成する左側板16の後脚部接合面16Bに接合されるセンタフレーム側接合部材92Aと、サイドフレーム22の右側板23Dと後側接続フランジ25とに接合されるサイドフレーム側接合部材92Bとを溶接によって接合することにより、長さ方向の中間部位が中間筒部92Cとなった単一の筒体として構成されている。
【0152】
この場合、左後脚部92は左側板16の後脚部接合面16Bからサイドフレーム22に向けて左斜め後方に延び、左側板16の後脚部接合面16Bは、前脚部接合面16Aに対し角度θだけサイドフレーム22から離れる方向に屈曲している。これにより、左後脚部92の軸中心線をB−Bとすると、この軸中心線B−Bと左側板16の後脚部接合面16Bとが交わる前側の角度はαとなっている。そして、この角度αは、上述した左前脚部91の軸中心線A−Aと左側板16の前脚部接合面16Aとが交わる後側の角度αと等しく設定されている。
【0153】
そして、センタフレーム側接合部材92Aは、鋳造手段により、円筒状の中間筒部92Cが一体に形成されると共に該中間筒部92Cから接合端92A1に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成されている。また、接合端92A1は、センタフレーム12の左側板16に沿って前,後方向に延びる長方形状の開口端として形成されている。
【0154】
一方、サイドフレーム側接合部材92Bは、鋳造手段により、中間筒部92Cから接合端92B1,92B2に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成されている。また、接合端92B1と接合端92B2とは、中間フレーム部23の右側板23Dに沿って前,後方向に延びると共に後側接続フランジ25に沿って左,右方向に延びる直角に折曲げられた長方形状の開口端として形成されている。
【0155】
そして、右側のサイドフレームをセンタフレーム12に連結する右前脚部、右後脚部は、上述した左前脚部91、左後脚部92と同様に構成されている。
【0156】
本実施の形態によるトラックフレーム81は上述の如き構成を有するもので、本実施の形態においても、上述した第3の実施の形態によるトラックフレーム61とほぼ同様の作用効果を得ることができる。
【0157】
次に、図20は本発明の第5の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、センタフレーム側接合部材とサイドフレーム側接合部材との2部材を接合することにより単一の筒体からなる脚部を構成し、センタフレーム側接合部材には中間筒部の一部を構成するセンタフレーム側筒部を一体に形成し、サイドフレーム側接合部材には中間筒部の一部を構成するサイドフレーム側筒部を一体に形成したことにある。なお、本実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0158】
図中、101は本実施の形態によるトラックフレームを示し、該トラックフレーム101は、センタフレーム12、左側のサイドフレーム22、右側のサイドフレーム(図示せず)、後述の左前脚部111,左後脚部112,右前脚部,右後脚部(いずれも図示せず)等により構成されている。
【0159】
111は本実施の形態に用いる左前脚部で、該左前脚部111は、センタフレーム12を構成する左側板16の前脚部接合面16Aに接合されるセンタフレーム側接合部材111Aと、サイドフレーム22の右側板23Dに接合されるサイドフレーム側接合部材111Bとを溶接によって接合することにより、長さ方向の中間部位が中間筒部111Cとなった単一の筒体として構成されている。
【0160】
この場合、左前脚部111は左側板16の前脚部接合面16Aからサイドフレーム22に向けて左斜め前方に延びており、左前脚部111の軸中心線をA−Aとすると、この軸中心線A−Aと左側板16の前脚部接合面16Aとが交わる後側の角度αと、軸中心線A−Aとサイドフレーム22の右側板23Dとが交わる前側の角度αとは等しくなっている。
【0161】
そして、センタフレーム側接合部材111Aは、鋳造手段により中間筒部111Cの一部をなす円筒状のセンタフレーム側筒部111A1が一体に形成されると共に、中間筒部111Cから接合端111A2に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成されている。また、接合端111A2は、センタフレーム12の左側板16に沿って前,後方向に延びる長方形状の開口端として形成されている。
【0162】
一方、サイドフレーム側接合部材111Bは、鋳造手段により中間筒部111Cの一部をなす円筒状のサイドフレーム側筒部111B1が一体に形成されると共に、中間筒部111Cから接合端111B2に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成されている。また、接合端111B2は、サイドフレーム22の中間フレーム部23に沿って前,後方向に延びる長方形状の開口端として形成されている。
【0163】
そして、センタフレーム側接合部材111Aのセンタフレーム側筒部111A1と、サイドフレーム側接合部材111Bのサイドフレーム側筒部111B1とを接合することにより、長さ方向の中間部位が中間筒部111Cとなった左前脚部111が構成されている。
【0164】
112は本実施の形態に用いる左後脚部で、該左後脚部112は、センタフレーム12の左側板16に接合されるセンタフレーム側接合部材112Aと、サイドフレーム22の右側板23Dに接合されるサイドフレーム側接合部材112Bとを溶接によって接合することにより、長さ方向の中間部位が中間筒部112Cとなった単一の筒体として構成されている。
【0165】
この場合、左後脚部112は左側板16の後脚部接合面16Bからサイドフレーム22に向けて左斜め後方に延び、左側板16の後脚部接合面16Bは、前脚部接合面16Aに対し角度θだけサイドフレーム22から離れる方向に屈曲している。これにより、左後脚部112の軸中心線をB−Bとすると、この軸中心線B−Bと左側板16の後脚部接合面16Bとが交わる前側の角度はαとなっている。そして、この角度αは、上述した左前脚部111の軸中心線A−Aと左側板16の前脚部接合面16Aとが交わる後側の角度αと等しく設定されている。
【0166】
そして、センタフレーム側接合部材112Aは、鋳造手段により中間筒部112Cの一部をなす円筒状のセンタフレーム側筒部112A1が一体に形成されると共に、中間筒部112Cから接合端112A2に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成されている。また、接合端112A2は、センタフレーム12の左側板16に沿って前,後方向に延びる長方形状の開口端として形成されている。
【0167】
一方、サイドフレーム側接合部材112Bは、鋳造手段により中間筒部112Cの一部をなす円筒状のサイドフレーム側筒部112B1が一体に形成されると共に、中間筒部112Cから接合端112B2,112B3に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成されている。また、接合端112B2と接合端112B3とは、中間フレーム部23の右側板23Dに沿って前,後方向に延びると共に後側接続フランジ25に沿って左,右方向に延びる直角に折曲げられた長方形状の開口端として形成されている。
【0168】
そして、センタフレーム側接合部材112Aのセンタフレーム側筒部112A1と、サイドフレーム側接合部材112Bのサイドフレーム側筒部112B1とを接合することにより、長さ方向の中間部位が中間筒部112Cとなった左後脚部112が構成されている。
【0169】
そして、右側のサイドフレームをセンタフレーム12に連結する右前脚部、右後脚部は、上述した左前脚部111、左後脚部112と同様に構成されている。
【0170】
本実施の形態によるトラックフレーム101は上述の如き構成を有するもので、本実施の形態においても、上述した第3の実施の形態によるトラックフレーム61とほぼ同様の作用効果を得ることができる。
【0171】
なお、上述した各実施の形態では、上部旋回体6にキャブ9を備えたキャブ式の油圧ショベルを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、例えば運転席の上方を部分的に覆うようにしたキャノピー形式の油圧ショベルに適用してもよいことは勿論である。
【0172】
また、本発明は、油圧ショベルの下部走行体に適用するトラックフレームに限るものではなく、例えば油圧クレーン等の他の建設機械の下部走行体にも広く適用できるものである。
【0173】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1の発明によれば、左,右のサイドフレームをセンタフレームに連結する脚部を、センタフレーム側接合部とサイドフレーム側接合部とを有する筒体として構成したので、例えば互いに別部材からなる上板、下板、前側板、後側板等を用いて脚部を構成する場合に比較して、各板体の切断作業や溶接作業を不要にでき、トラックフレームの製造コストを低減することができる。
【0174】
一方、センタフレームの側板を、サイドフレームと平行して延び前脚部が接合される前脚部接合面と、該前脚部接合面から後方に向けてサイドフレームから離れる方向に屈曲し後脚部が接合される後脚部接合面とにより構成している。これにより、該後脚部接合面を丸胴の近傍位置で上板と下板とに接合することができ、センタフレームの強度を高めることができる。さらに、後脚部のセンタフレーム側接合部を、丸胴に近接した側板の後脚部接合面に接合することにより、上部旋回体から丸胴を通じてセンタフレームに作用した荷重を、後脚部を通じて円滑にサイドフレームへと逃がすことができるので、荷重に対するトラックフレーム全体の強度を高めることができる。
【0175】
また、前脚部を側板の前脚部接合面からサイドフレームに向けて斜め前方に延ばし、後脚部を側板の後脚部接合面からサイドフレームに向けて斜め後方に延ばし、前脚部の軸中心線が前脚部接合面と交わる角度と、後脚部の軸中心線が後脚部接合面と交わる角度とを等しく設定する構成としたので、前脚部のサイドフレーム側接合部と後脚部のサイドフレーム側接合部との間隔を大きく確保することができる。これにより、前,後の脚部のサイドフレーム側接合部をサイドフレームの長さ方向の両端側に接合することができ、センタフレームに対するサイドフレームの取付強度を高めることができる。
【0176】
また、請求項の発明によれば、前,後の脚部のセンタフレーム側接合部とサイドフレーム側接合部とを、接合端に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成している。これにより、センタフレーム側接合部及びサイドフレーム側接合部の周囲に形成される溶接ビードの長さを大きく確保することができ、脚部とセンタフレームとの間の接合強度、及び脚部とサイドフレームとの間の接合強度を高めることができる。
【0177】
また、請求項の発明によれば、センタフレーム側接合部の接合端を前脚部接合面に沿って延びる長方形状に形成し、サイドフレーム側接合部の接合端を後脚部接合面に沿って延びる長方形状に形成している。これにより、前,後の脚部のセンタフレーム側接合部を側板に溶接するときに、長方形状をなす接合端の周囲に沿って円滑に溶接作業を行うことができる。このため、センタフレーム側接合部の周囲に均一な溶接ビードを形成することができ、脚部とセンタフレームとの接合強度を一層高めることができる。
【0178】
また、請求項の発明によれば、前,後の脚部を、センタフレーム側接合部と、サイドフレーム側接合部と、中間筒部とからなる単一の筒体として鋳造手段により一体成形したので、トラックフレームの製造コストを一層低減することができる。
【0179】
また、請求項の発明によれば、前,後の脚部を、センタフレーム側接合部材と、サイドフレーム側接合部材と、中間筒部材との3部材を接合することにより単一の筒体として構成したので、各脚部を構成するセンタフレーム側接合部材、サイドフレーム側接合部材、中間筒部材を共通化することにより、トラックフレームの製造コストを一層低減することができる。
【0180】
さらに、請求項の発明によれば、前,後の脚部を、センタフレーム側接合部材とサイドフレーム側接合部材との2部材を接合することにより単一の筒体として構成したので、各脚部を構成するセンタフレーム側接合部材とサイドフレーム側接合部材を共通化することにより、トラックフレームの製造コストを一層低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるトラックフレームが適用された油圧ショベルを示す正面図である。
【図2】トラックフレームを拡大して示す斜視図である。
【図3】トラックフレームを上方からみた平面図である。
【図4】トラックフレームを図3中の矢示IV−IV方向からみた正面図である。
【図5】図3中のセンタフレーム、左,右のサイドフレーム、左前脚部、左後脚部、右前脚部、右後脚部等を一部を省略して示す横断面図である。
【図6】図5中のセンタフレーム、左側のサイドフレーム、左前脚部、左後脚部等を拡大して示す拡大横断面図である。
【図7】図6中の左前脚部を単体で示す断面図である。
【図8】図6中の左後脚部を単体で示す断面図である。
【図9】左前脚部及び左後脚部のセンタフレーム側接合部の接合端を、図3中の矢示IX−IX方向からみた断面図である。
【図10】左前脚部及び左後脚部のサイドフレーム側接合部の接合端を、サイドフレームを取外した状態で示す正面図である。
【図11】第2の実施の形態によるセンタフレーム、左,右のサイドフレーム、左前脚部、左後脚部、右前脚部、右後脚部等を示す図5と同様の横断面図である。
【図12】図11中のセンタフレーム、左側のサイドフレーム、左前脚部、左後脚部等を拡大して示す拡大横断面図である。
【図13】図12中の左前脚部を単体で示す断面図である。
【図14】図12中の左後脚部を単体で示す断面図である。
【図15】第3の実施の形態によるセンタフレーム、左,右のサイドフレーム、左前脚部、左後脚部、右前脚部、右後脚部等を示す図5と同様の横断面図である。
【図16】図15中のセンタフレーム、左側のサイドフレーム、左前脚部、左後脚部等を拡大して示す拡大横断面図である。
【図17】図16中の左前脚部を単体で示す断面図である。
【図18】図16中の左後脚部を単体で示す断面図である。
【図19】第4の実施の形態によるセンタフレーム、左側のサイドフレーム、左前脚部、左後脚部等を拡大して示す拡大横断面図である。
【図20】第5の実施の形態によるセンタフレーム、左側のサイドフレーム、左前脚部、左後脚部等を拡大して示す拡大横断面図である。
【符号の説明】
1 下部走行体
2 遊動輪
3 駆動輪
6 上部旋回体
7 旋回輪
11,41,61,81,101 トラックフレーム
12 センタフレーム
13 丸胴
14 上板
15 下板
16 左側板
16A,17A 前脚部接合面
16B,17B 後脚部接合面
17 右側板
22,28 サイドフレーム
31,51,71,91,111 左前脚部
32,52,72,92,112 左後脚部
33,53,73 右前脚部
34,54,74 右後脚部
31A,32A,33A,34A センタフレーム側接合部
31A1,32A1,33A1,34A1 接合端
31B,32B,33B,34B サイドフレーム側接合部
31B1,32B1,32B2,33B1,34B1,34B2 接合端
31C,32C,33C,34C 中間筒部
51A,52A,53A,54A センタフレーム側接合部材
51A1,52A1,53A1,54A1 接合端
51B,52B,53B,54B サイドフレーム側接合部材
51B1,52B1,52B2,53B1,54B1,54B2 接合端
51C,52C,53C,54C 中間筒部材
71A,72A,73A,74A センタフレーム側接合部材
71A1,72A1,73A1,74A1 接合端
71B,72B,73B,74B サイドフレーム側接合部材
71B1,72B1,72B2,73B1,74B1,74B2 接合端
71C,72C,73C,74C 中間筒部
91A,92A,111A,112A センタフレーム側接合部材
91A1,92A1,111A2,112A2 接合端
91B,92B,111B,112B サイドフレーム側接合部材
91B1,92B1,92B2,111B2,112B2,112B3 接合端
91C,92C,111C,112C 中間筒部
111A1,112A1 センタフレーム側筒部
111B1,112B1 サイドフレーム側筒部

Claims (6)

  1. 上部旋回体が旋回輪を介して旋回可能に取付けられるセンタフレームと、該センタフレームの左,右両側に位置して前,後方向に延びる左,右のサイドフレームと、該左,右のサイドフレームを前記センタフレームに連結する前,後の脚部とからなる建設機械のトラックフレームにおいて、
    前記前,後の脚部は、前記センタフレームに接合されるセンタフレーム側接合部と、前記サイドフレームに接合されるサイドフレーム側接合部とを有する筒体として構成し、
    前記センタフレームは、前記旋回輪を取付けるための丸胴が設けられた上板と、該上板と上,下方向で対面する下板と、前記丸胴を挟んで前記上板及び下板の左,右両側に接合された左,右の側板とを備え、該各側板は、前記サイドフレームと平行して前,後方向に延び前記前脚部のセンタフレーム側接合部が接合される前脚部接合面と、該前脚部接合面から後方に向けて前記サイドフレームから離れる方向に屈曲し前記後脚部のセンタフレーム側接合部が接合される後脚部接合面とにより構成し
    前記前脚部は前記センタフレームを構成する側板の前脚部接合面から前記サイドフレームに向けて斜め前方に延び、前記後脚部は前記センタフレームを構成する側板の後脚部接合面から前記サイドフレームに向けて斜め後方に延び、前記前脚部の軸中心線が前記前脚部接合面と交わる角度と、前記後脚部の軸中心線が前記後脚部接合面と交わる角度とを等しく設定したことを特徴とする建設機械のトラックフレーム。
  2. 前記前,後の脚部のセンタフレーム側接合部とサイドフレーム側接合部とは、接合端に向けて徐々に拡径する拡径筒体として形成してなる請求項1に記載の建設機械のトラックフレーム。
  3. 前記センタフレーム側接合部の接合端を前記前脚部接合面に沿って延びる長方形状に形成し、前記サイドフレーム側接合部の接合端を前記後脚部接合面に沿って延びる長方形状に形成してなる請求項1または2に記載の建設機械のトラックフレーム。
  4. 前記前,後の脚部は、前記センタフレームの側板に接合されるセンタフレーム側接合部と、前記サイドフレームに接合されるサイドフレーム側接合部と、前記センタフレーム側接合部とサイドフレーム側接合部との間に位置する中間筒部とからなる単一の筒体として鋳造手段により一体成形してなる請求項1,2または3に記載の建設機械のトラックフレーム。
  5. 前記前,後の脚部は、前記センタフレームの側板に接合されるセンタフレーム側接合部材と、前記サイドフレームに接合されるサイドフレーム側接合部材と、前記センタフレーム側接合部材とサイドフレーム側接合部材との間に位置する中間筒部材との3部材を接合することにより単一の筒体として構成してなる請求項1,2または3に記載の建設機械のトラックフレーム。
  6. 前記前,後の脚部は、前記センタフレームの側板に接合されるセンタフレーム側接合部材と、前記サイドフレームに接合されるサイドフレーム側接合部材との2部材を接合することにより単一の筒体として構成してなる請求項1,2または3に記載の建設機械のトラックフレーム。
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