JP4094186B2 - タンクローリー車の荷卸しシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、タンクローリー車のタンク部に各種石油製品を供給して荷受けし、荷受けされた石油製品を給油所まで搬送してタンク部内に収容された石油製品を荷卸しするタンクローリー車の荷卸しシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、給油所のタンクへガソリンなどの石油製品を搬入させるには、油槽所で油種毎にタンクローリー車の各ハッチ部に給油して荷受けし、タンクローリー車を運転して荷受けされた石油製品を給油所まで輸送し、各ハッチ部内の石油製品を給油所の地下タンクへ油種毎に荷卸ししている。この荷卸しの際には、タンクローリー車のタンク部の吐出口と給油所の地下タンクの給油口との間にホースを接続し、ハッチ部単位で石油製品を給油口を介して給油所の地下タンクに油種毎に給油している。
【0003】
ところで、給油所で取り扱われる石油製品は、例えば高オクタン価ガソリンやレギュラーガソリン、軽油、灯油など複数種類あり、これらの石油製品は各油種毎に地下タンク内に貯蔵される。また、タンクローリー車も同様に、各油種毎のハッチ部を有した構成とされている。
【0004】
したがって、タンクローリー車から給油所のタンクへ各種石油製品を搬入させる際には、互いの油種が異なることのないように確認作業が必要となる。
【0005】
そこで、従来は、上記確認作業として、一部の荷卸し先に設置された計装システムによる荷卸し制御を除き、タンクローリー車の運転作業者と、給油所の担当作業者が、互いに指差呼称等を行い、タンクローリー車の荷卸しホースを給油所の給油口に接続させ、同一油種の石油製品を荷卸しする作業を行っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなタンクローリー車の運転作業者と、給油所の担当作業者との確認作業は、非常に煩雑なものであり、互いの指差呼称作業にミスが発生した場合には、以下に説明するような様々な問題が生じ、その後の復旧作業に多大な時間を要する。
【0007】
特に、荷卸し時にハッチ部から地下タンクに給油される石油製品の容量は、作業者がメーターの値を確認しながら行うため、その確認作業を怠ったまま給油が続行されると、地下タンクがオーバーフローし、内部から石油製品が溢れ出すという問題がある。
【0008】
また、積み荷を所定の位置に荷卸しする作業は、通常の荷であれば、電気的なセンサなどの検出装置を設けることにより二重、三重のチェックを行うことができ、上記のような異種混入などのミスが発生することが極めて少ない。
【0009】
しかしながら、取り扱われる荷は、火気厳禁で爆発性を有する危険物である石油製品なので、取り扱いを慎重に行わなければならず、電気系統の構成をタンクローリー車のハッチ部付近、吐出口付近や給油所の給油口付近などに配置することが不可能であり、このことからも荷卸し作業に煩わしさが生じるという問題がある。
【0010】
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、無線を利用することにより、指定先の給油所の地下タンクをオーバーフローさせることなく石油製品を荷卸しできるとともに、給油所が複数近接している場所でも指定先の給油所に対してのみ確実な荷卸しを行うことができるタンクローリー車の荷卸しシステムを提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、タンクローリー車のタンク部に荷受けした石油製品を油種毎に給油所の地下タンクに給油して荷卸しするタンクローリー車の荷卸しシステムにおいて、
前記給油所を特定する識別情報が書き込まれた識別カードが前記給油所毎に設置されており、
荷卸し先の給油所に設置される前記識別カードがセットされたときに該識別カードの識別情報を読み取り、この読み取った識別情報を前記荷卸し先の給油所の地下タンクからの油量を確認するための油量確認データに書き込んで所定周期で送信する前記タンクローリー車に搭載された制御装置と、
前記給油所の地下タンク内の油量を計測する油量計測手段と、
前記給油所毎に設けられ、前記制御装置から送信される前記油量確認データに含まれる識別情報が自店を示す情報のときに前記タンクローリー車のタンク部と接続された前記地下タンクの前記油量計測手段からの油量信号を応答信号として送信する無線機とを備え、
前記制御装置は、前記油量確認データの送信に対する応答として前記荷卸し先の給油所の無線機からの油量信号を受信し、この受信した油量信号が満タンを示さないときには前記タンク部から前記地下タンクへの給油の開始を制御し、前記油量信号が満タンを示すときには前記タンク部から前記地下タンクへの給油の停止を制御することを特徴とする。
【0012】
請求項2の発明は、タンクローリー車のタンク部に荷受けした石油製品を油種毎に給油所の地下タンクに給油して荷卸しするタンクローリー車の荷卸しシステムにおいて、
前記荷卸し先の給油所の地下タンクからの油量を確認するための油量確認データを所定周期で送信する前記タンクローリー車に搭載された制御装置と、
前記給油所の前記地下タンク内の油量を計測する油量計測手段と、
前記給油所毎に設けられ、前記タンクローリー車に乗車する石油製品取扱者が所持する荷卸し先の給油所を特定する識別情報が書き込まれた識別カードがセットされたときに該識別カードの識別情報を読み取り、この読み取った識別情報が自店を示す情報のときに前記タンクローリー車のタンク部と接続された前記地下タンクの前記油量計測手段からの油量信号を応答信号として送信する無線機とを備え、
前記制御装置は、前記油量確認データの送信に対する応答として前記荷卸し先の給油所の無線機からの油量信号を受信し、この受信した油量信号が満タンを示さないときには前記タンク部から前記地下タンクへの給油の開始を制御し、前記油量信号が満タンを示すときには前記タンク部から前記地下タンクへの給油の停止を制御することを特徴とする。
【0013】
請求項3の発明は、請求項2のタンクローリー車の荷卸しシステムにおいて、前記制御装置は、荷卸し先の給油所を特定する識別情報が書き込まれた識別カードの識別情報を荷卸し前に読み取り、この読み取った識別情報を前記油量確認データに書き込んで所定周期で送信しており、
前記無線機は、前記タンクローリー車に乗車する石油製品取扱者が所持する識別カードがセットされたときに該識別カードの識別情報を読み取り、この読み取った識別情報が前記制御装置から送信される前記油量確認データに含まれる前記識別情報と一致したときに前記タンクローリー車のタンク部と接続された前記地下タンクの前記油量計測手段からの油量信号を応答信号として送信することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は本発明によるタンクローリー車の荷卸しシステムの第1実施の形態を示す図、図2は図1の要部に関するブロック構成図、図3は給油所が複数近接している場合の一例を示す図、図4は第1実施の形態における荷卸し動作のフローチャートである。
【0015】
以下に説明する各実施の形態の荷卸しシステムは、油槽所に貯蔵された各種石油製品を、その油種毎にタンクローリー車1のタンク部2内に供給して荷受けを行い、タンクローリー車1を指定先の給油所3まで運転して搬送し、荷受けしたタンク部2内の石油製品を各油種毎に給油所3の地下タンク5に荷卸しするものである。
【0016】
図示しない油槽所には、輸送対象物である石油製品が種類毎(例えばレギュラーガソリン、高オクタン価ガソリン、軽油、灯油など)にタンクに貯蔵されている。各タンクは、供給手段としてのローディング・アームに取り付けられたホースを装備している。このホースをタンクローリー車1のハッチ部に接続することにより、タンク内に貯蔵された石油製品がハッチ部に供給される。
【0017】
図1に示すタンクローリー車1のタンク部2は、石油製品の種類(レギュラーガソリン、高オクタン価ガソリン、軽油、灯油など)に応じて、何れかの石油製品が所定単位量積載される複数のハッチ部で構成される。
【0018】
図示はしないが、タンク部2の各ハッチ部の底面には、収容された石油製品を取り出すための例えば電磁弁の開閉に伴うエアータンクからのエアーにより駆動されるエアー式のハッチ底弁が設けられている。これらハッチ底弁は、共通配管部を介して吐出口5と接続されている。
【0019】
吐出口5は、ハッチ部に収容された石油製品を荷卸しする際に手動により開操作されるハンドル6を有している。この吐出口5は、ハッチ底弁と同様に、例えば電磁弁の開閉に伴うエアータンクからのエアーにより駆動され、通常状態(荷卸しをしない状態)ではハンドル6がロックされている。
【0020】
タンクローリー車1には、図2に示すコントローラ(制御装置)11が搭載されている。コントローラ11は、情報読取手段としてのカード読取回路12、制御回路13、アンテナ14、無線回路15を備えて概略構成される。
【0021】
カード読取回路12は、後述する給油所3毎に設置された識別カード21がコントローラ11の不図示のカード挿入口に挿入された際、その識別カード21に書き込まれた識別情報(識別コード)を読み取り、この読み取った識別情報を制御回路13に送出している。
【0022】
制御回路13は、カード読取回路12から送出される識別カード21の識別情報を、これから荷卸しする給油所3の地下タンク4の油量を確認するための油量確認データに書き込んで無線送信するべく、無線回路15に指令を出力している。また、制御回路13は、前記識別情報を含む油量確認データを無線回路15から所定周期で送信した際に、その応答信号として後述する給油所3の無線機24から送信される油量信号を無線回路15を介して取り込み、この取り込んだ油量信号が満タンを示す信号であるか否かを判別し、この判別結果に応じて石油製品の荷卸しの開始、禁止、停止を制御している。
【0023】
無線回路15は、制御回路13の指令に基づいて識別カード21の識別情報が書き込まれた油量確認データを電波としてアンテナ14より所定周期で送信している。また、無線回路15は、前記識別情報を含む油量確認データの電波の送信に対する応答信号として後述する給油所3の無線機24から送信される油量信号の電波を受信し、この受信した油量信号を制御回路13に送出している。
【0024】
給油所3には、近接する場所の他の給油所と識別するため、その給油所を特定する識別情報(識別コード)がアドレスとして予め書き込まれた識別カード21が設置されている。例えば図3に示すように、給油所3がA店、B店、C店、D店とある場合、A店にはアドレス「01」の識別カードが設置され、B店にはアドレス「02」の識別カードが設置され、C店にはアドレス「03」の識別カードが設置され、D店にはアドレス「04」の識別カードが設置される。
【0025】
そして、給油所3のA店に石油製品を荷卸しする場合、すなわち、識別カード21がA店を示す場合、A店の給油所では、タンクローリー車1のコントローラ11からの油量確認データのアドレスが一致(アドレス「01」)するため、その電波を受け付ける。これに対し、B店、C店、D店の給油所では、自店のアドレスと異なるため、その電波を無視する。
【0026】
給油所3は、石油製品の種類毎に地下タンク4を備えている。例えば取り扱われる石油製品の種類がレギュラーガソリン、高オクタン価ガソリン、軽油、灯油の4種類であれば、最低4つ備えている。なお、図1の例では、地下タンク4を1つのみ図示している。
【0027】
各地下タンク4には、タンク内の油量を検出する油量検出手段22が設けられている。油量検出手段22は、例えば1本の光ファイバ芯線を中央で折曲して折曲部分の先端を検出部とし、折曲部分をポリカーボネートなどの光透過性を有するチューブで覆ってステンレス製の金属管に挿通し、検出部を除く金属管の周囲をテフロンなどのチューブで更に覆い、二股に分かれた一方を光源からの光が入射される光入力部とし、他方を反射光を出力する光出力部とした光センサが用いられる。
【0028】
光センサは、タンク内の油量の満タン位置に検出部が位置して地下タンク4毎に設けられる。光センサは、地下タンク4内の油量が満タン位置に達しておらず、検出部が油面に浸っていなければ、光入力部に入射された光が検出部から出射されて周囲に拡散され、検出部を介して光ファイバ芯線に戻る反射光がほとんどない。これに対し、地下タンク4内の油量が満タン位置に達し、光センサの検出部が油面に浸ったときには、光入射部に入射された光が検出部から出射され、その光が油(油面)で反射されて検出部を介して光ファイバ芯線に戻る。このときの光信号は電気信号に変換された後、油量検出信号として油量計23に出力される。
【0029】
なお、油量検出手段22としては、上述した光センサに限定されるものではなく、通常のフロートタイプのものを用いることも可能である。フロートタイプの場合には、地下タンク4内に支柱を立設してフロートを上下動自在に取り付け、油面の変化に連動して上下するフロートの移動量を空気圧の変化として捕らえて地下タンク4の天井面から油面までの距離を測定する。
【0030】
油量計23は、油量検出手段22とともに油量計測手段を構成しており、油量検出手段22からの油量検出信号に基づいて各地下タンク4内の油量を常時計測し、その計測信号を無線機24に送出している。
【0031】
無線機24は、無線回路24aとアンテナ24bを備えて構成され、タンクローリー車1のコントローラ11の無線回路15から所定周期で送信される識別情報を含む油量確認データを受信している。無線機24は、受信した油量確認データに含まれる識別情報が自店の識別情報と一致したときに、タンクローリー車1のタンク部2の吐出口5と接続された地下タンク4の油量計23からの油量信号を応答信号としてアンテナ24bから送信している。これに対し、無線機24は、受信した油量確認データに含まれる識別情報が自店の識別情報と一致しなければ、そのデータを無視している。
【0032】
次に、上記荷卸しシステムによる荷卸し方法について図4のフローチャートを参照しながら説明する。
【0033】
まず、運転手は、指定先の給油所3に到着すると、その給油所3に設置してある識別カード21を取り、タンクローリー車1に戻る(ST1)。続いて、識別カード21をタンクローリー車1のコントローラ11にセットし(ST2)、識別カード21内の識別情報をカード読取回路12によって読み取らせる。このとき読み取られた識別情報は制御回路13に取り込まれる。
【0034】
次に、タンクローリー車1のタンク部2の吐出口5と給油所3の地下タンク4の給油口との間をホース25で繋いで荷卸し操作を行う(ST3)。この操作に並行して、制御回路13は、これから荷卸しする給油所3の地下タンク4の油量を確認するための油量確認データにカード読取回路12が読み取った識別情報を書き込む。このデータは、無線回路15のアンテナ14より無線で送信される(ST4)。
【0035】
上記識別情報を含む油量確認データが送信されると、このデータは給油所3の無線機24によって受信される。そして、給油所3の無線機24は、油量確認データに含まれる識別情報が自店の識別情報(例えば図3に示すように、給油所3がA店であれば、アドレス「01」)と一致すれば、タンクローリー車1のタンク部2の吐出口5と接続された地下タンク4の油量計23からの油量信号を応答信号として無線で返信する(ST5)。
【0036】
上記応答信号である油量信号は、コントローラ11の無線回路15にアンテナ14を介して受信され、この受信された油量信号は制御回路13に取り込まれる。そして、制御回路13は、取り込まれた油量信号が満タンを示す信号であれば(ST6−満タン)、荷卸しを禁止する(ST7)。すなわち、タンク部2の全ハッチ部のハッチ底弁を閉じる。これに対し、制御回路13は、取り込まれた油量信号が満タンを示す信号でなければ(ST6−満タン以下)、荷卸しを開始する(ST8)。すなわち、荷卸し対象となるハッチ部のハッチ底弁を開く。これにより、タンクローリー車1のタンク部2の吐出口5にホース25を介して接続された地下タンク4の給油口に油が流れる。
【0037】
上記のように荷卸しが開始されると、制御回路13は、その後も荷卸ししている給油所3の地下タンク4の油量を確認するため、油量確認データにカード読取回路12が読み取った識別情報を書き込み、そのデータを無線回路15のアンテナ14より無線で送信する動作を所定周期で繰り返す(ST9)。
【0038】
そして、上記油量確認データに含まれる識別情報と一致する給油所3の無線機24からは、油量信号が応答信号として無線で返信される(ST10)。この返信された油量信号は、コントローラ11の無線回路15を介して制御回路13に取り込まれる。そして、制御回路13は、取り込まれた油量信号が満タンを示す信号であれば(ST11−満タン)、荷卸しを停止する(ST12)。すなわち、荷卸しが行われているハッチ部のハッチ底弁を閉じる。これに対し、制御回路13は、取り込まれた油量信号が満タンを示す信号でなく(ST11−満タン以下)、荷卸し終了の操作があれば(ST13−あり)、荷卸しを終了する(ST14)。さらに、取り込まれた油量信号が満タンを示す信号でなく(ST11−満タン以下)、荷卸し終了の操作がなければ(ST13−なし)、ST9の動作に戻る。
【0039】
このように、第1実施の形態の荷卸しシステムでは、各種石油製品を荷受けしたタンクローリー車1が指定先の給油所3に到着すると、運転手はその給油所3に設置されている識別カード21を持参してコントローラ11にセットし、このセットされた識別カード21の識別情報をコントローラ11内のカード読取回路12に読み取らせる。その後、荷卸しする地下タンク4の給油口にホース25を接続し、荷卸し開始操作を行う。
【0040】
そして、荷卸しされる地下タンク4の油量確認をコントローラ11からの油量確認データに対する油量信号の送受による無線で行い、荷卸し先の地下タンク4に空きが有れば、その地下タンク4に油が流れ、荷卸しが開始される。そして、荷卸し中に地下タンク4の油量が満タンになると、自動的に荷卸しを停止している。
【0041】
次に、図5は本発明によるタンクローリー車の荷卸しシステムの第2実施の形態を示す図、図6は図5の要部に関するブロック構成図、図7は第2実施の形態における荷卸し動作のフローチャートである。
【0042】
なお、図1〜図4に示す第1実施の形態と同一の構成要素には同一番号を付してその説明を省略する。
【0043】
第2実施の形態の荷卸しシステムでは、荷卸し先の給油所3の識別情報(識別コード)が書き込まれた識別カード31をコントローラ11にセットし、このセットされた識別カード31内の識別情報を予めカード読取回路12によって読み取らせておく。このとき読み取られた識別情報は制御回路13に取り込まれる。そして、このときカード読取回路12に読み込ませた識別カード31は、タンクローリー車1に乗車する石油製品取扱者(例えば運転手や同乗者など)が所持する。
【0044】
給油所3の無線機24は、タンクローリー車1のコントローラ11の無線回路15から所定周期で送信される識別情報を含む油量確認データを受信しており、前述した無線回路24aとアンテナ24bの他、カード読取回路24cを備えている。カード読取回路24cは、運転手が持参する識別カード31(指定先の給油所3の識別情報が書き込まれたもの)が無線機24にセットされたときに、そのセットされた識別カード31内の識別情報を読み取り、この読み取った識別情報を無線回路24aに送出している。
【0045】
そして、無線機24は、受信した油量確認データに含まれる識別情報がカード読取回路24cから送出される識別情報と一致したときに、タンクローリー車1のタンク部2の吐出口5と接続された地下タンク4の油量計23からの油量信号を応答信号としてアンテナ24bから送信している。これに対し、無線機24は、受信した油量確認データに含まれる識別情報がカード読取回路24cから送出される識別情報と一致しなければ、そのデータを無視している。
【0046】
次に、上記荷卸しシステムによる荷卸し方法について図7のフローチャートを参照しながら説明する。
【0047】
まず、石油製品の荷受け時に、荷卸し先の給油所3を示す識別情報が書き込まれた識別カード31をコントローラ11にセットし、識別カード31内の識別情報をカード読取回路12に読み取らせておく。このカード読取回路12に読み込ませた識別カード31は、タンクローリー車1に乗車する石油製品取扱者が所持する。そして、荷受けしたタンクローリー車1が指定先の給油所3に到着すると、予めカード読取回路12に読み取らせて運転手が持参する識別カード31を給油所3の無線機24にセットし(ST21)、この識別カード31内の識別情報をカード読取回路24cによって読み取らせる。このとき読み取られた識別情報は無線回路24aに送られる。
【0048】
次に、タンクローリー車1のタンク部2の吐出口5と給油所3の地下タンク4の給油口との間をホース25で繋いで荷卸し操作を行う(ST22)。この操作に並行して、制御回路13は、これから荷卸しする給油所3の地下タンク4の油量を確認するための油量確認データにカード読取回路12が読み取った識別情報を書き込む。このデータは、無線回路15のアンテナ14より無線で送信される(ST23)。
【0049】
上記識別情報を含む油量確認データが送信されると、このデータは給油所3の無線機24によって受信される。そして、給油所3の無線機24は、油量確認データに含まれる識別情報がカード読取回路24cが読み取った識別情報(例えば図3に示すように、給油所3がA店であれば、アドレス「01」)と一致すれば、タンクローリー車1のタンク部2の吐出口5と接続された地下タンク4の油量計23からの油量信号を応答信号として無線で返信する(ST24)。
【0050】
上記応答信号である油量信号は、コントローラ11の無線回路15にアンテナ14を介して受信され、この受信された油量信号は制御回路13に取り込まれる。そして、制御回路13は、取り込まれた油量信号が満タンを示す信号であれば(ST25−満タン)、荷卸しを禁止する(ST26)。これに対し、制御回路13は、取り込まれた油量信号が満タンを示す信号でなければ(ST25−満タン以下)、荷卸しを開始する(ST27)。すなわち、タンクローリー車1のタンク部2の吐出口5にホース25を介して接続された地下タンク4の給油口に油が流れる。
【0051】
上記のように荷卸しが開始されると、制御回路13は、その後も荷卸ししている給油所3の地下タンク4の油量を確認するため、油量確認データにカード読取回路12が読み取った識別情報を書き込み、そのデータを無線回路15のアンテナ14より無線で送信する動作を所定周期で繰り返す(ST28)。
【0052】
そして、上記油量確認データに含まれる識別情報と一致する給油所3の無線機24からは、油量信号が応答信号として無線で返信される(ST29)。この返信された油量信号は、コントローラ11の無線回路15を介して制御回路13に取り込まれる。そして、制御回路13は、取り込まれた油量信号が満タンを示す信号であれば(ST30−満タン)、荷卸しを停止する(ST31)。これに対し、制御回路13は、取り込まれた油量信号が満タンを示す信号でなく(ST30−満タン以下)、荷卸し終了の操作があれば(ST32−あり)、荷卸しを終了する(ST33)。さらに、取り込まれた油量信号が満タンを示す信号でなく(ST30−満タン以下)、荷卸し終了の操作がなければ(ST32−なし)、ST28の動作に戻る。
【0053】
このように、第2実施の形態の荷卸しシステムでは、各種石油製品を荷受けしたタンクローリー車1が荷卸し対象の給油所3に到着すると、運転手は荷卸し先の給油所3の識別情報が書き込まれた識別カード31をその給油所3の無線機24にセットし、このセットされた識別カード31の識別情報を無線機24内のカード読取回路24cに読み取らせる。その後、荷卸しする地下タンク4の給油口にホース25を接続し、荷卸し開始操作を行う。
【0054】
そして、荷卸しされる地下タンク4の油量確認をコントローラ11からの油量確認データに対する油量信号の送受による無線で行い、荷卸し先の地下タンク4に空きが有れば、その地下タンク4に油が流れ、荷卸しが開始される。そして、荷卸し中に地下タンク4の油量が満タンになると、自動的に荷卸しを停止している。
【0055】
したがって、上述した各実施の形態の荷卸しシステムによれば、識別カード21(又は31)の識別情報が荷卸し先の給油所3を示す情報でなければ、コントローラ11から無線で送信される油量確認データに対して給油所3から応答信号が無く、石油製品の荷卸しが行われないので、指定先以外の他店の給油所の無線機との間の通信を避け、他店の給油所と間違えて石油製品を荷卸しすることがなく、指定先の給油所に対してのみ確実に石油製品を荷卸しすることができる。しかも、給油所3が複数近接している場所でも、指定先の給油所に対してのみ石油製品の荷卸しを行うことができる。
【0056】
また、指定先の給油所3の地下タンク4に対する石油製品の荷卸し中に、地下タンク4の油量が満タンになった場合には荷卸しが自動的に停止するので、地下タンクの内部から石油製品が溢れ出すようなことがなく、地下タンクのオーバーフローを確実に防止することができる。
【0057】
ところで、上述した第2実施の形態において、コントローラ11のカード読取回路12を削除した構成とすることも可能である。その場合、荷卸し先の給油所3の無線機24は、石油製品取扱者が所持する識別カード21がセットされると、その識別情報をカード読取回路24cで読み取り、この読み取った識別情報が自店の情報と一致したときに、コントローラ11から油量確認データが所定周期で送信される毎にタンクローリー車1のタンク部2と接続された地下タンク4の油量信号を応答信号として送信し、それ以外の動作は第2実施の形態と同様に行われる。
【0058】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明の荷卸しシステムによれば、給油所が複数近接している場所でも、他店の給油所と間違えて石油製品を荷卸しすることがなく、指定先の給油所に対してのみ石油製品の荷卸しを行うことができる。
【0059】
しかも、石油製品の荷卸し中に地下タンクの油量が満タンになった場合、荷卸しが自動的に停止するので、地下タンクの内部から石油製品が溢れ出すようなことがなく、地下タンクのオーバーフローを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるタンクローリー車の荷卸しシステムの第1実施の形態を示す図
【図2】図1の要部に関するブロック構成図
【図3】給油所が複数近接している場合の一例を示す図
【図4】第1実施の形態における荷卸し動作のフローチャート
【図5】本発明によるタンクローリー車の荷卸しシステムの第2実施の形態を示す図
【図6】図5の要部に関するブロック構成図
【図7】第2実施の形態における荷卸し動作のフローチャート
【符号の説明】
1…タンクローリー車、2…タンク部、3…給油所、4…地下タンク、11…コントローラ(制御装置)、21,31…識別カード、22…油量検出手段、23…油量計、24…無線機。
Claims (3)
- タンクローリー車のタンク部に荷受けした石油製品を油種毎に給油所の地下タンクに給油して荷卸しするタンクローリー車の荷卸しシステムにおいて、
前記給油所を特定する識別情報が書き込まれた識別カードが前記給油所毎に設置されており、
荷卸し先の給油所に設置される前記識別カードがセットされたときに該識別カードの識別情報を読み取り、この読み取った識別情報を前記荷卸し先の給油所の地下タンクからの油量を確認するための油量確認データに書き込んで所定周期で送信する前記タンクローリー車に搭載された制御装置と、
前記給油所の地下タンク内の油量を計測する油量計測手段と、
前記給油所毎に設けられ、前記制御装置から送信される前記油量確認データに含まれる識別情報が自店を示す情報のときに前記タンクローリー車のタンク部と接続された前記地下タンクの前記油量計測手段からの油量信号を応答信号として送信する無線機とを備え、
前記制御装置は、前記油量確認データの送信に対する応答として前記荷卸し先の給油所の無線機からの油量信号を受信し、この受信した油量信号が満タンを示さないときには前記タンク部から前記地下タンクへの給油の開始を制御し、前記油量信号が満タンを示すときには前記タンク部から前記地下タンクへの給油の停止を制御することを特徴とするタンクローリー車の荷卸しシステム。 - タンクローリー車のタンク部に荷受けした石油製品を油種毎に給油所の地下タンクに給油して荷卸しするタンクローリー車の荷卸しシステムにおいて、
前記荷卸し先の給油所の地下タンクからの油量を確認するための油量確認データを所定周期で送信する前記タンクローリー車に搭載された制御装置と、
前記給油所の前記地下タンク内の油量を計測する油量計測手段と、
前記給油所毎に設けられ、前記タンクローリー車に乗車する石油製品取扱者が所持する荷卸し先の給油所を特定する識別情報が書き込まれた識別カードがセットされたときに該識別カードの識別情報を読み取り、この読み取った識別情報が自店を示す情報のときに前記タンクローリー車のタンク部と接続された前記地下タンクの前記油量計測手段からの油量信号を応答信号として送信する無線機とを備え、
前記制御装置は、前記油量確認データの送信に対する応答として前記荷卸し先の給油所の無線機からの油量信号を受信し、この受信した油量信号が満タンを示さないときには前記タンク部から前記地下タンクへの給油の開始を制御し、前記油量信号が満タンを示すときには前記タンク部から前記地下タンクへの給油の停止を制御することを特徴とするタンクローリー車の荷卸しシステム。 - 前記制御装置は、荷卸し先の給油所を特定する識別情報が書き込まれた識別カードの識別情報を荷卸し前に読み取り、この読み取った識別情報を前記油量確認データに書き込んで所定周期で送信しており、
前記無線機は、前記タンクローリー車に乗車する石油製品取扱者が所持する識別カードがセットされたときに該識別カードの識別情報を読み取り、この読み取った識別情報が前記制御装置から送信される前記油量確認データに含まれる前記識別情報と一致したときに前記タンクローリー車のタンク部と接続された前記地下タンクの前記油量計測手段からの油量信号を応答信号として送信することを特徴とする請求項2記載のタンクローリー車の荷卸しシステム。
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